JP5819651B2 - グロープラグ - Google Patents

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Description

本発明は、ディーゼルエンジンに使用されるグロープラグに関する。
従来から、ディーゼルエンジンの始動補助等に使用されるグロープラグとして、先端部の閉じた金属製のチューブ(シーズ管)内に、クロム(Cr)やアルミニウム(Al)等を含有する発熱コイルを封入したシーズヒータを用いるものが知られている。
このようなグロープラグでは、使用温度の高温化と急速昇温性が要求されている。このため、シーズ管は、耐熱性及び耐久性が求められるようになり、従来のSUS310、インコネル(登録商標)601等を用いたシーズ管では、耐酸化性の点で要求を満足できなくなっていた。また、従来のグロープラグでは、シーズ管にき裂が生じ易いという問題があった。これは、通常のグロープラグのシーズ管は、帯材を丸めて溶接してパイプ状とし、このパイプ状の部材から成形してシーズ管を構成しているため、この溶接部の強度が他の部分に比べて弱くなり、き裂が生じ易いためである。
このため、変形と加熱を繰り返して行うことにより、溶接部のき裂の発生を抑制するグロープラグの製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、このグロープラグの製造方法によっても、溶接部に発生するき裂を防止する効果が十分とは言えず、さらに耐熱性及び耐久性を向上させることが求められている。
特開2009−158431号公報
本発明は、上記従来の事情に対処してなされたものである。本発明は、従来に比べて耐熱性及び耐久性の向上を図ることのできるグロープラグを提供することを目的とする。
本発明のグロープラグの一態様は、シーズ管内に発熱コイルを収容したシーズヒータを用いたグロープラグであって、前記シーズ管は、クロム(Cr)を21〜30mass%、炭素(C)を0.05〜0.30mass%、アルミニウム(Al)を1.0〜2.4mass%、チタン(Ti),ジルコニウム(Zr),ニオブ(Nb)のうちの1種類以上を0.1〜0.3mass%含むニッケル基合金からなり、当該シーズ管の周方向横断面で金属組織を観察したとき、金属組織の大きさが、JIS G0551(2005年)による結晶粒度番号において変動が2以内であり、ビッカース硬度が200〜400の範囲内であることを特徴とする。
本発明のグロープラグでは、シーズ管が、クロム(Cr)を21〜30mass%、炭素(C)を0.05〜0.30mass%、アルミニウム(Al)を1.0〜2.4mass%、チタン(Ti),ジルコニウム(Zr),ニオブ(Nb)のうちの1種類以上を0.1〜0.3mass%含むニッケル基合金から構成されている。これは、以下のような理由による。
クロム(Cr)の含有量の下限を21mass%としたのは、高温耐酸化性を確保するためであり、上限を30mass%としたのは、冷間加工性を確保するためである。すなわち、クロム(Cr)の含有量を21mass%未満とすると、十分な高温耐酸化性を得ることができなくなり、クロム(Cr)の含有量を30mass%より多くとすると、十分な冷間加工性が得られなくなるためである。
炭素(C)の含有量の下限を0.05mass%としたのは、高温強度を確保するためであり、上限を0.3mass%としたのは、冷間加工性と高温耐酸化性を確保するためである。すなわち、炭素(C)の含有量を0.05mass%未満とすると、十分な高温強度を得ることができなくなり、炭素(C)の含有量を0.3mass%より多くとすると、十分な冷間加工性と高温耐酸化性が得られなくなるためである。
アルミニウム(Al)の含有量の下限を1.0mass%としたのは、高温耐酸化性を確保するためであり、上限を2.4mass%としたのは、NiAlの過剰な生成を回避するためである。すなわち、アルミニウム(Al)の含有量を1.0mass%未満とすると、十分な高温耐酸化性を得ることができなくなり、アルミニウム(Al)の含有量を2.4mass%より多くとすると、NiAlが過剰に生成されるためである。
チタン(Ti),ジルコニウム(Zr),ニオブ(Nb)のうちの1種類以上の含有量の下限を0.1mass%としたのは、高温クリープ強度を確保するためであり、上限を0.3mass%としたのは、冷間加工性を確保するためである。すなわち、チタン(Ti),ジルコニウム(Zr),ニオブ(Nb)のうちの1種類以上の含有量を、0.1mass%未満とすると、十分な高温クリープ強度を得ることができなくなり、0.3mass%より多くとすると、十分な冷間加工性が得られなくなるためである。
また、本発明のグロープラグでは、シーズ管の周方向横断面で金属組織を観察したとき、金属組織の大きさが、JIS G0551(2005年)による結晶粒度番号において変動が2以内となっている。このように、シーズ管の周方向横断面における金属組織の大きさを均一化することによって、例えば、溶接部とその他の部位における金属組織の大きさの相違に起因して溶接部において割れが発生することを抑制することができる。すなわち、周方向の金属組織を均一にすることで、同一周面に強度の高い部位と低い部位とが存在する状態が無くなり、加熱冷却で生じる熱応力による変形に対して一点に集中して変形することを無くすことができる。これによって、シーズ管に割れが生じ難い高耐久性、高耐熱性のグロープラグとすることができる。
なお、JIS G0551(2005年)による結晶粒度番号において変動が2以内とは、例えば、粒度番号が9−11の範囲内等、中間の粒度番号に対してプラスマイナス1の範囲内であることを示している。この場合、シーズ管の周方向横断面で金属組織を観察したとき、金属組織の大きさが、JIS G0551(2005年)による結晶粒度番号において変動が0、すなわち結晶粒度番号が同一となっていることがさらに好ましい。
また、シーズ管の周方向横断面とは、グロープラグを軸線方向に垂直な径方向から見たときに、軸線方向における発熱コイルと同位置にあるシーズ管の第1部位(つまり、発熱コイルを径方向から取り囲むシーズ管の第1部位)から、発熱コイルの先端部と同位置にあるシーズ管の第2部位を除く第3部位の横断面のことを指す。なお、発熱コイルの先端部は、発熱コイルの先端から発熱コイルの軸線方向長さの20%までの部位を指す。そして、この第3部位範囲内のシーズ管の横断面においてはいずれの横断面であっても、金属組織の大きさがJIS G0551(2005年)の結晶粒度番号において変動が2以内であることを示している。
また、本発明のグロープラグでは、さらに、シーズ管のビッカース硬度(HV)が200〜400の範囲内である。シーズ管のビッカース硬度が200未満の場合、製造工程途中でシーズ管に曲がりが生じ、400より大きいと圧入作業性が低下してしまうためである。
また、本発明のグロープラグでは、上記の金属組織の大きさは、JIS G0551(2005年)による結晶粒度番号において7−12の範囲とすることが好ましい。結晶粒径が小さ過ぎると、高温強度が低くなり、結晶粒径が大き過ぎると、粒界面積が少なくなって耐粒界腐食性能が低下してしまうからである。具体的な結晶粒径で説明すると、平均結晶粒径を20μm〜100μm程度とすることが好ましい。
さらに、本発明のグロープラグでは、シーズ管の周方向横断面で金属組織を観察したとき、3μm以上の炭化物が直径0.1mmの視野内で5個以上存在する状態となっていることが好ましい。炭化物の析出が少ないと、使用中に結晶粒が粗大化して粒界割れが発生するからであり、
また、部分的に炭化物析出していると同一断面内で強度の低い部分が存在することになり、シーズ管の変形、破壊につながるからである。
本発明によれば、従来に比べて耐熱性及び耐久性の向上を図ることのできるグロープラグを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るグロープラグの概略構成を示す図。 図1のグロープラグの断面概略構成を示す図。 図1のグロープラグの要部断面概略構成を示す図。 実施例に係るグロープラグのシーズ管横断面の金属組織を示す写真。 比較例1に係るグロープラグのシーズ管横断面の金属組織を示す写真。 比較例2に係るグロープラグのシーズ管横断面の金属組織を示す写真。 実施例及び比較例1,2に係るグロープラグの耐久試験後の外観を示す写真。
以下、本発明の詳細を、図面を参照して実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかるグロープラグ1の全体概略構成を示す図であり、図2はグロープラグ1の縦断面概略構成を示す図である。
図1、図2に示すように、グロープラグ1は、筒状の主体金具2と、主体金具2に装着されたシーズヒータ3とを備えている。
主体金具2には、軸線C方向に貫通する軸孔4が形成されている。また、主体金具2の外周面には、ディーゼルエンジンへの取付用のねじ部5と、トルクレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部6とが形成されている。
シーズヒータ3は、シーズ管7とリード部材としての中軸8とが軸線C方向に一体化されて構成されている。
図3に示すように、シーズ管7は、先端部が閉じた金属製の筒状のチューブから構成されている。本実施形態において、このシーズ管7は、クロム(Cr)を21〜30mass%、炭素(C)を0.05〜0.30mass%、アルミニウム(Al)を1.0〜2.4mass%、チタン(Ti),ジルコニウム(Zr),ニオブ(Nb)のうちの1種類以上を0.1〜0.3mass%含むニッケル基合金から構成されている。かかるニッケル基合金としては、例えば、ドイツ工業規格(DIN)で規定されたDIN2.4633(alloy602)の合金がこれに相当する。
また、シーズ管7は、その周方向横断面で金属組織を観察したとき、金属組織の大きさが均一とされており、金属組織の大きさは、JIS G0551(2005年)による結晶粒度番号において変動が2以内となっている。なお、シーズ管7の周方向横断面とは、図3における後述する発熱コイル9と同位置にあるシーズ管の第1部位Tから、発熱コイル9の先端部9aと同位置にあるシーズ管の第2部位Tを除く第3部位Tの横断面のことを指す。なお、第2部位Tは、発熱コイル9の先端部9aに対応する部位である。この発熱コイル9の先端部9aは、発熱コイル9の先端から発熱コイル9の軸線C方向長さの20%までの部位(例えば、発熱コイルの全長が10mmとした場合、発熱コイル9の先端から2mmまでの部位を指す)を指す。
このように、周方向横断面における金属組織の大きさを均一にしたシーズ管7を製造するためには、例えば、帯材から電縫管を製造して溶接部とその他の部分の組織が均一になるまで塑性加工と溶体化処理を繰り返す方法、帯材から深絞り加工によって製造する方法、棒材から押し出し成形で製造する方法等を用いることができる。塑性加工は、冷間および熱間のどちらであってもよい。なお、シーズ管7の金属組織の大きさは、JIS G0551(2005年)による結晶粒度番号において7〜12の範囲とすることが好ましい。
さらに、シーズ管7は、そのビッカース硬度(HV)が、200〜400の範囲内とされている。
図3に示すように、シーズ管7の内側には、シーズ管7先端に接合される発熱コイル9と、当該発熱コイル9の後端に直列接続された制御コイル10とが酸化マグネシウム粉末等の絶縁粉末11とともに封入されている。
シーズ管7と発熱コイル9とは、先端側接合部位21によって接合されている。また、発熱コイル9と制御コイル10とは、後端側接合部位22によって接合されている。
さらに、シーズ管7の後端は、中軸8との間で環状ゴム17により封止されている。加えて、前述のように、発熱コイル9は、その先端においてシーズ管7と導通しているが、発熱コイル9及び制御コイル10の外周面とシーズ管7の内周面とは、絶縁粉末11の介在により絶縁された状態となっている。
発熱コイル9は、例えば、鉄(Fe)−クロム(Cr)−アルミニウム(Al)系合金の抵抗発熱線により構成されている。また、制御コイル10は発熱コイル9の材質よりも電気比抵抗の温度係数が大きい材質、例えば、コバルト(Co)−ニッケル(Ni)−Fe系合金等に代表されるCo又はNiを主成分とする抵抗発熱線により構成されている。発熱コイル9は通電によって発熱し、シーズ管7の表面温度を所定の温度まで昇温させ、制御コイル10は発熱コイル9の過昇温を生じにくくすることができるようになっている。
また、シーズ管7には、スウェージング加工等によって、その先端部に発熱コイル9等を収容する小径部7aが形成されるとともに、その後端側において小径部7aよりも径の大きい大径部7bが形成されている。そして、この大径部7bが、主体金具2の軸孔4に形成された小径部4aに対し圧入接合されることにより、シーズ管7が主体金具2の先端より突出した状態で保持される。
中軸8は、自身の先端がシーズ管7内に挿入され、制御コイル10の後端と電気的に接続されるとともに、主体金具2の軸孔4に挿通されている。中軸8の後端は主体金具2の後端から突出しており、この主体金具2の後端部においては、ゴム製等のOリング12、樹脂製等の絶縁ブッシュ13、絶縁ブッシュ13の脱落を防止するための押さえリング14、及び、通電ケーブル接続用のナット15がこの順序で中軸8に嵌め込まれた構造となっている(図2参照)。
次に上記のように構成されてなるグロープラグ1の製造方法について説明する。
まず、Fe−Cr−Al系合金の抵抗発熱線をコイル形状に加工し、発熱コイル9を得る。
次いで、Co−Ni−Fe系合金等の抵抗発熱線をコイル形状に加工し、制御コイル10を得る。そして、発熱コイル9の後端部分と、制御コイル10の先端部分とを、後端側接合部位22においてアーク溶接等によって接合する。
次に、最終寸法より加工代分だけ大径に形成され、かつ、先端の閉じていない筒状のシーズ管7内に、中軸8の先端と、当該中軸8と一体となった発熱コイル9及び制御コイル10とが配置される。そして、アーク溶接によって、シーズ管7の先端部分を閉塞させるとともに、当該シーズ管7の先端部分と発熱コイル9の先端部分とを先端側接合部位21において接合する。
その後、シーズ管7内に絶縁粉末11を充填した後、当該シーズ管7にスウェージング加工を施す。これにより、大径部7aを有するシーズ管7が形成されるとともに、当該シーズ管7が中軸8と一体となってシーズヒータ3が完成する。
そして、上記のように形成されたシーズヒータ3が主体金具2の軸孔4に圧入固定されるとともに、主体金具2の後端部分において、Oリング12や絶縁ブッシュ13等が中軸8に嵌め込まれることで、グロープラグ1が完成する。
このようにして、本実施形態では、従来に比べて耐熱性及び耐久性の向上したグロープラグを得ることができる。
図4は、実施例に係るグロープラグのシーズ管7の周方向横断面の金属組織を写した写真を示しており、図4(a)は周方向横断面全体を示し、図4(b)は、その一部を拡大して示し、図4(c)は、その一部をさらに拡大して示している。また、図5,6は、比較例1,2に係るグロープラグのシーズ管の周方向横断面の金属組織を写した写真を示しており、図5(a),図6(a)は周方向横断面全体を示し、図5(b),図6(b)は、その一部を拡大して示し、図5(c).図6(c)は、その一部をさらに拡大して示している。
図4に示す実施例は、上記したドイツ工業規格(DIN)で規定されたDIN2.4633(alloy602)の合金に相当するニッケル基合金を用いて、シーズ管7を以下のようにして製造した。
具体的には、DIN2.4633の帯材から深絞り加工を用いて小径部7a、大径部7bを有するシーズ管7を形成する。その後、シーズ管7が加工硬化しているため、シーズ管7を軟化するために1140℃で熱処理を実施した。なお、この熱処理を実施することでも、シーズ管7の周方向の組織の大きさが均一な傾向となる。
このシーズ管7を、当該シーズ管7の周方向横断面においてその金属組織を観察した時、大きさが均一で、JIS G0551(2005年)による結晶粒度番号が全て11、つまり結晶粒度番号の変動がゼロとなっていた。
一方、図5に示す比較例1は、上記実施例と同じニッケル基合金を用いてシーズ管を構成しているが、この比較例1は、帯材を丸めて溶接部において単に溶接のみを施したパイプ状部材からシーズ管を構成した。
図5(a),(b)に示すように、比較例1では、溶接部とその他の部位の組織の大きさが不均一になっており、溶接部におけるJIS G0551(2005年)による結晶粒度番号が11、他の部位におけるJIS G0551(2005年)による結晶粒度番号が8、つまり結晶粒度番号の変動が3となっていた。
また、比較例2は、NCF601に相当する合金を使用し、帯材を丸めて溶接部において単に溶接のみを施したパイプ状部材からシーズ管を構成した。図6(a),(b)に示すように、比較例2では、溶接部とその他の部位の組織の大きさが不均一になっており、溶接部におけるJIS G0551(2005年)による結晶粒度番号が11となっており、他の部位におけるJIS G0551(2005年)による結晶粒度番号が8となっていた。つまり結晶粒度番号の変動が3となっていた。
さらに、図4(c)に示すように、実施例では、シーズ管の周方向横断面で金属組織を観察したとき、3μm以上の大きさの炭化物が直径0.1mmの視野内に5個以上存在する状態となっていた。これに対して、図5(c)、図6(c)に示すように、比較例1、比較例2の溶接部においては、3μm以上の大きさの炭化物の数は少なく、直径0.1mmの視野内に5個未満であった。
図7は、上記実施例のグロープラグ及び比較例1,2のグロープラグについて耐久性試験を行った後の外観の写真を比較して示すもので、図7(a)が実施例、図7(b)が比較例1、図7(c)が比較例2である。この耐久性試験は、以下のようにして行った。
グロープラグの通電をON/OFFを繰り返すことで、シーズ管の劣化を観察する。具体的には、シーズ管が室温状態でグロープラグの通電をONし、シーズ管の表面を2秒以内に1000℃に到達させる。その後、シーズ管の表面を1050℃で3分保持した後、グロープラグの通電をOFFし、シーズ管が室温状態になるまで冷却する。これを1サイクルとし、10000サイクル繰り返し、その後のシーズ管の劣化状態を観察する。
図7(b)に示すように、比較例1では、耐久性試験によってシーズ管の溶接部に割れが発生した。また、図7(c)に示すように、比較例2では耐久性試験によってシーズ管の先端部分に消耗が発生した。これに対して、図7(a)に示すように、実施例では、耐久性試験によってシーズ管の溶接部に割れが発生することがなく、先端部の消耗も発生しなかった。
以上のよう、シーズ管の周方向横断面で金属組織を観察したときのJIS G0551(2005年)による結晶粒度番号の変動が0となっていた実施例のグロープラグは、この変動が3となっていた比較例1,2のグロープラグに比べて耐熱性及び耐久性が高いことが確認できた。したがって、高い耐熱性及び耐久性を得るためには、シーズ管の周方向横断面で金属組織を観察したときのJIS G0551(2005年)による結晶粒度番号の変動は2以内とすることが好ましく、0とすることがさらに好ましい。
1……グロープラグ、2……主体金具、3……シーズヒータ、7……シーズ管、9……発熱コイル、10……制御コイル。

Claims (3)

  1. シーズ管内に発熱コイルを収容したシーズヒータを用いたグロープラグであって、
    前記シーズ管は、クロム(Cr)を21〜30mass%、炭素(C)を0.05〜0.30mass%、アルミニウム(Al)を1.0〜2.4mass%、チタン(Ti),ジルコニウム(Zr),ニオブ(Nb)のうちの1種類以上を0.1〜0.3mass%含むニッケル基合金からなり、当該シーズ管の周方向横断面で金属組織を観察したとき、金属組織の大きさが、JIS G0551(2005年)による結晶粒度番号において変動が2以内であり、
    かつ、ビッカース硬度が200〜400の範囲内である
    ことを特徴とするグロープラグ。
  2. 請求項1記載のグロープラグであって、
    前記シーズ管の周方向横断面で金属組織を観察したとき、金属組織の大きさが、JIS G0551(2005年)による結晶粒度番号において7〜12の範囲にあることを特徴とするグロープラグ。
  3. 請求項1又は2記載のグロープラグであって、
    前記シーズ管の周方向横断面で金属組織を観察したとき、3μm以上の大きさの炭化物が直径0.1mmの視野内に5個以上存在する
    ことを特徴とするグロープラグ。
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