JP2014031919A - グロープラグ及び加熱装置 - Google Patents

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Hiroyuki Fukuda
弘幸 福田
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Abstract

【課題】低電力で効率よく急速昇温可能であるとともに、優れた耐久性を有するグロープラグ及びグロープラグを備えた加熱装置を提供する。
【解決手段】加熱装置101は、グロープラグ1とGCU31とを備える。グロープラグ1は、発熱コイル8、及び、表面に加熱部7Mを有し発熱コイル8が挿通されたチューブ7からなるシースヒータ3と、自身の内周部においてチューブ7を保持するハウジング2とを備える。GCU31は、発熱コイル8への投入電力を調節可能であり、投入電力の調節により発熱コイル8の発熱を制御する。GCU31によって、加熱部7Mの温度が常温から1000℃に2秒以内で上昇するように、発熱コイル8に対して電力が投入される。チューブ7のうちハウジング2に保持される部位である被保持部7Aの外径が、チューブ7のうち被保持部7Aよりも先端側に位置する部位の最大外径以下とされる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ディーゼルエンジンの始動補助等に用いられるグロープラグ、及び、グロープラグを有する加熱装置に関する。
ディーゼルエンジンの始動補助等に用いられるグロープラグは、軸線方向に延びる軸孔を有するハウジングと、自身の先端部がハウジングの先端から突出した状態で前記軸孔に挿通され、通電により発熱するヒータ部材とを備えている。ヒータ部材としては、先端部が閉塞する筒状のチューブと、当該チューブの内部に配置される金属製の発熱抵抗体とを備えてなるシースヒータが知られている。また、チューブは、ハウジングの先端から突出する比較的小径の小径部と、当該小径部よりも後端側に位置し小径部よりも大径の大径部とを備えている。そして、前記大径部がハウジングの軸孔に対して圧入され、ハウジングの内周部により大径部の外周が保持されることで、ハウジングに対してシースヒータが固定されている(例えば、特許文献1等参照)。
また近年では、エミッションの低減等を図るべく、グロープラグを急速に昇温させ(例えば、チューブ表面を2秒以内に1000℃以上とし)、燃焼室内を速やかに高温とすることが要請されている。
特開2011−102690号公報
しかしながら、上述のように、チューブの大径部がハウジングにより保持される場合、チューブとハウジングとの接触面積が比較的大きなものとなる。そのため、チューブからハウジングへと熱が伝導しやすくなり、チューブからハウジングへと移動する熱量が比較的大きなものとなる。従って、グロープラグを急速昇温させるにあたっては、前記比較的大きな移動熱量の分だけグロープラグに対する投入電力を増大させる必要が生じ、消費電力の増大を招いてしまうおそれがある。また、チューブ表面を所定温度とするためには、発熱抵抗体を前記所定温度を遥かに上回る高温とする必要が生じ(例えば、チューブ表面を1000℃以上とするためには、発熱抵抗体を1300℃以上とする必要が生じ)、発熱抵抗体の溶断等が生じやすくなってしまうおそれがある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、低電力で効率よく急速昇温可能であるとともに、優れた耐久性を有するグロープラグ及びグロープラグを備えた加熱装置を提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成のグロープラグは、金属製の発熱抵抗体、及び、表面に加熱部を有し内部に前記発熱抵抗体が挿通された筒状のチューブからなるシースヒータと、
自身の先端よりも前記加熱部が先端側に位置した状態で自身の内周部において前記チューブの外周部を保持する筒状のハウジングとを備え、
前記発熱抵抗体に対する投入電力を調節可能に構成され、前記投入電力の調節により前記発熱抵抗体の発熱を制御可能な通電制御装置によって、前記加熱部の温度が常温から1000℃に2秒以内で上昇するように、前記発熱抵抗体に対して電力が投入されるグロープラグであって、
前記チューブのうち前記ハウジングに保持される部位である被保持部の外径が、前記チューブのうち前記被保持部よりも先端側に位置する部位の最大外径以下であることを特徴とする。
尚、「加熱部」とあるのは、チューブ表面のうち、発熱抵抗体に対する電力の投入により温度が最も高くなる部位をいう。
上記構成1によれば、被保持部の外径が、チューブのうち被保持部よりも先端側に位置する部位の最大外径以下とされている。そのため、チューブとハウジングとの接触面積を比較的小さなものとすることができ、チューブからハウジングに対する移動熱量を減少させることができる。従って、加熱部の温度が常温から1000℃に2秒以内で上昇するように発熱抵抗体に電力を投入する際に、発熱抵抗体に対する投入電力を少なくすることができる。その結果、チューブ(加熱部)を低電力で効率よく急速昇温させることができる。
さらに、チューブからハウジングへの移動熱量を減少できることから、発熱抵抗体を過度に高温とすることなく、加熱部を1000℃以上に昇温させることができる。従って、発熱抵抗体の溶断等を効果的に防止することができ、優れた耐久性を実現することができる。
構成2.本構成のグロープラグは、上記構成1において、前記被保持部の外径が4.0mm以下であることを特徴とする。
上記構成2によれば、被保持部の外径が4.0mm以下とされている。従って、チューブとハウジングとの接触面積をより小さなものとすることができ、チューブからハウジングへの移動熱量を一層減少させることができる。その結果、チューブ(加熱部)を一層低電力で急速昇温させることができるとともに、耐久性の更なる向上を図ることができる。
構成3.本構成のグロープラグは、上記構成1又は2において、前記被保持部の外径が3.5mm以下であることを特徴とする。
上記構成3によれば、被保持部の外径が3.5mm以下とされているため、チューブからハウジングへの移動熱量を一段と減少させることができる。従って、チューブ(加熱部)をより一層低電力で急速昇温させることができるとともに、耐久性をさらに向上させることができる。
構成4.本構成の加熱装置は、金属製の発熱抵抗体、及び、表面に加熱部を有し内部に前記発熱抵抗体が挿通された筒状のチューブからなるシースヒータ、並びに、自身の先端よりも前記加熱部が先端側に位置した状態で自身の内周部において前記チューブの外周部を保持する筒状のハウジングを有するグロープラグと、
前記発熱抵抗体に対する投入電力を調節可能に構成され、前記投入電力の調節により前記発熱抵抗体の発熱を制御可能な通電制御装置とを備える加熱装置であって、
前記通電制御装置は、前記加熱部の温度が常温から1000℃に2秒以内で上昇するように、前記発熱抵抗体に対して電力を投入し、
前記チューブのうち前記ハウジングに保持される部位である被保持部の外径が、前記チューブのうち前記被保持部よりも先端側に位置する部位の最大外径以下であることを特徴とする。
上記構成4によれば、基本的には上記構成1と同様の作用効果が奏される。
構成5.本構成の加熱装置は、上記構成4において、前記被保持部の外径が4.0mm以下であることを特徴とする。
上記構成5によれば、基本的には上記構成2と同様の作用効果が奏される。
構成6.本構成の加熱装置は、上記構成4又は5において、前記被保持部の外径が3.5mm以下であることを特徴とする。
上記構成6によれば、基本的には上記構成3と同様の作用効果が奏される。
加熱装置の概略構成を示すブロック図である。 (a)は、グロープラグの構成を示す一部破断正面図であり、(b)はグロープラグの先端部の拡大断面図である。 別の実施形態におけるグロープラグの構成を示す一部破断正面図である。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、加熱装置101の概略構成を示すブロック図である。
加熱装置101は、グロープラグ1と、グロープラグ1に対する通電を制御する通電制御装置としてのグロー制御装置(GCU)31とを備えている。尚、図1では、グロープラグ1を1つのみ示しているが、実際のエンジンには複数の気筒が設けられており、各気筒に対応してグロープラグ1や後述するスイッチ33が設けられる。
GCU31は、バッテリVAから投入される電力によって動作するものであり、CPUやROM、RAM等を有するマイクロコンピュータ32と、所定電圧(例えば、12V)を出力するバッテリVAからグロープラグ1に対する通電のオン・オフを切り替えるスイッチ33とを備えている。
GCU31は、バッテリVAからグロープラグ1に対する投入電力を調節可能であり、投入電力を調節することで、グロープラグ1の後述する発熱コイル8の発熱を制御する。GCU31によるグロープラグ1への通電制御は、PWM制御により行われ、スイッチ33は、マイクロコンピュータ32からの指示に従い、グロープラグ1への通電のオン・オフを切り替えるようになっている。
また、本実施形態では、グロープラグ1の抵抗値を測定するため、スイッチ33は、電流検知機能を有するFET(電界効果トランジスタ)を、NPN型トランジスタ等を介して動作させるように構成されている。加えて、グロープラグ1に対して、分圧抵抗(図示せず)を介して、マイクロコンピュータ32が接続されており、マイクロコンピュータ32には、グロープラグ1に印加される電圧(GCU31から出力される電圧)を分圧した電圧が入力される。マイクロコンピュータ32は、入力された電圧に基づいてグロープラグ1への印加電圧を算出することができ、また、当該印加電圧と前記スイッチ33によって測定されるグロープラグ1に流れる電流とからグロープラグ1の抵抗値を得ている。
さらに、本実施形態におけるマイクロコンピュータ32は、エンジンキーがオンとされた際に、グロープラグ1を急速昇温させるプリグロー通電と、プリグロー通電の後に、所定時間の間に亘って、グロープラグ1を所定温度にて維持するアフターグロー通電とが行えるように設定されている。
本実施形態では、プリグロー通電において、グロープラグ1の後述するチューブ7の加熱部7Mを常温から1000℃に2秒以内で昇温させ、グロープラグ1を所定の目標温度まで急速に昇温させるようにグロープラグ1に対して電力を投入するようになっている。
このプリグロー通電では、グロープラグ1に投入する電力と経過時間との関係を示す曲線を、予め作成した基準となる曲線に一致させることで、グロープラグ1を急速に目標温度まで昇温させる。具体的には、予め定めた上記基準とする曲線を示す関係式又はテーブルを用い、通電開始からの経過時間に応じた各時点においての投入すべき電力を求める。グロープラグ1に流れる電流と、その時点においての投入すべき電力の値との関係から、グロープラグ1に印加すべき電圧を求め、PWM制御により、グロープラグ1に印加する電圧を制御する。これにより、基準とする曲線と同じカーブを描くようにして電力の投入が行われ、昇温過程の各時点までに投入された電力の積算量に応じ、グロープラグ1が発熱する。従って、上記基準とする曲線に沿った電力の投入が完了すれば、グロープラグ1は基準曲線通りの時間で目標温度に到達する。
また、アフターグロー通電においては、比較的長時間(例えば、180秒程度)の間、前記チューブ7の表面温度が所定温度に維持されるようにグロープラグ1に対する投入電力が調節されるようになっている。
このアフターグロー通電では、グロープラグ1の抵抗値が、グロープラグ1を目標の温度とした際の抵抗値(目標抵抗値)と一致するようにグロープラグ1に対する通電が制御される。具体的には、グロープラグ1の現在の抵抗値と目標抵抗値との差分から、例えば、PI制御により、グロープラグ1に印加すべき実効電圧が算出され、当該実効電圧に基づいてDuty比が設定される。
次いで、前記GCU31によって通電制御されるグロープラグ1の構成について詳述する。図2(a),(b)に示すように、グロープラグ1は、筒状のハウジング2と、当該ハウジング2に装着されたシースヒータ3とを備えている。
ハウジング2は、軸線CL1方向に延びる軸孔4を有し、その外周面には、グロープラグ1を内燃機関(ディーゼルエンジン等)のエンジンヘッドに取付ける際に、エンジンヘッドの取付孔に螺合されるねじ部5と、トルクレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部6とが形成されている。尚、本実施形態では、グロープラグ1の小型化(小径化)を図るべく、ハウジング2が小径とされており、ねじ部5のねじ径が比較的小さなもの(例えば、M8以下)とされている。
シースヒータ3は、所定の金属(例えば、FeやNiを主成分とする金属等)からなる先端部が閉塞する筒状のチューブ7と、当該チューブ7内に設けられた発熱コイル(本発明の「発熱抵抗体」に相当する)8及び制御コイル9とを備えており、両コイル8,9への通電経路をなす中軸10が接続されている。
発熱コイル8は、所定の金属(例えば、Feを主成分とし、AlやCr等を含む合金など)により形成された電熱線が螺旋状に巻回されてなり、制御コイル9と直列的に接続されるとともに、その先端部がチューブ7の先端部に接合されている。
制御コイル9は、発熱コイル8及び中軸10間に設けられており、発熱コイル8の材質よりも電気比抵抗の温度係数が大きい材質(例えば、CoやNiを主成分とする金属)からなる抵抗発熱線が螺旋状に巻回されることで構成されている。制御コイル9を設けることで、GCU31の故障時など、発熱コイル8への投入電力が制御されず発熱コイル8の過昇温(オーバーシュート)が懸念される場合に、発熱コイル8への投入電力を減少させることができ、発熱コイル8の過昇温をより確実に防止することができる。つまり、制御コイル9の存在により、急速昇温性を高めつつ、発熱コイル8の破損抑制を図ることができるように構成されている。尚、制御コイル9を省略し、発熱コイル8と中軸10とを直接接触させることとしてもよい。
中軸10は、所定の導電性金属により形成されており、軸線CL1方向に沿って延びる棒状をなしている。また、中軸10は、その先端部がチューブ7内に挿通されるとともに、制御コイル9の後端部に接合され、その後端部がハウジング2の後端から突出している。
さらに、中軸10の後端部には、有底筒状をなすケーブル接続用の端子ピン13が加締め固定されている。また、端子ピン13の先端部とハウジング2の後端部との間には、両者間における直接的な通電(短絡)を防止すべく、絶縁性素材からなる絶縁ブッシュ14が設けられている。加えて、軸孔4内の気密性の向上等を図るべく、ハウジング2及び中軸12の間には、絶縁ブッシュ14の先端部に接触するようにして絶縁性素材からなる環状のシール部材15が設けられている。
さらに、チューブ7内には、酸化マグネシウム(MgO)を主成分とする絶縁粉末11が封入されており、絶縁粉末11が介在することにより、発熱コイル8及び制御コイル9の外周面とチューブ7の内周面とが絶縁された状態となっている。また、チューブ7の後端は、中軸10との間で環状ゴム12により封止されている。
加えて、ハウジング2の先端側内周には、内周側に突出する保持部2Aが設けられている。そして、シースヒータ3は、チューブ7の先端部がハウジング2の先端から突出した状態で、チューブ7の後端側に位置し一定の外径Dを有する被保持部7Aが前記保持部2Aに圧入されることで、ハウジング2に保持されている。尚、被保持部7Aの外周面が軸線CL1に対して若干傾斜していてもよく、この場合において、被保持部7Aの外径Dとあるのは、被保持部7Aの各部〔例えば、軸線CL1に沿って等間隔にとった複数箇所(例えば、3箇所)〕における外径の平均値をいう。
さらに、本実施形態において、チューブ7は、前記被保持部7Aよりも先端側に位置する先端側筒部7Bを備えている。先端側筒部7Bは、最先端部を除いて軸線CL1方向に沿って一定の外径を有する形状とされている。また、先端側筒部7Bの表面には、発熱コイル8に対する通電により温度が最も高くなる部位である加熱部7Mが形成されている。加熱部7Mは、例えば、チューブ7の先端から後端側に4mmの位置に設けられるが、チューブ7や発熱コイル8等の構成により、その位置は軸線CL1方向に多少変動し得る。
加えて、前記被保持部7Aの外径Dは、前記先端側筒部7Bの最大外径以下となるように構成されており、本実施形態では、被保持部7Aの外径Dが先端側筒部7Bの最大外径と同一とされている。
また、本実施形態では、先端側筒部7Bの最大外径が4.0mm以下(より好ましくは、3.5mm以下)とされており、これに伴い被保持部7Aの外径Dも4.0mm以下(より好ましくは、3.5mm以下)とされている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、被保持部7Aの外径Dが、先端側筒部7Bの最大外径以下とされている。そのため、チューブ7とハウジング2との接触面積を比較的小さなものとすることができ、チューブ7からハウジング2に対する移動熱量を減少させることができる。従って、加熱部7Mの温度が常温から1000℃に2秒以内で上昇するように発熱コイル8に電力を投入する際に、発熱コイル8に対する投入電力を少なくすることができる。その結果、チューブ7(加熱部7M)を低電力で効率よく急速昇温させることができる。
さらに、チューブ7からハウジング2への移動熱量を減少できることから、発熱コイル8を過度に高温とすることなく、加熱部7Mを1000℃以上に昇温させることができる。従って、発熱コイル8の溶断等を効果的に防止することができ、優れた耐久性を実現することができる。
また、本実施形態では、被保持部7Aの外径Dが4.0mm以下とされているため、チューブ7からハウジング2への移動熱量を一層減少させることができる。その結果、チューブ7(加熱部7M)を一層低電力で急速昇温させることができるとともに、耐久性の更なる向上を図ることができる。
さらに、本実施形態では、ねじ部5のねじ径M8以下とされており、ハウジング2が小径・薄肉とされている。従って、チューブ7からハウジング2へと熱がより伝導しにくくなり、チューブ7(加熱部7M)をさらに低電力で急速昇温させることができる。
尚、本実施形態におけるグロープラグ1は、GCU31によりグロープラグ1への投入電力を制御することで、発熱コイル8の温度を調節するタイプ(いわゆる急速昇温型)のものであるが、発熱コイル及び中軸間に設けられた制御コイルを加熱し、その抵抗値を増大させることで、発熱コイルへの投入電力を制御し、発熱コイルの温度を調節するタイプ(いわゆる自己制御型)のグロープラグも知られている。このような自己制御型のグロープラグにおいては、発熱コイルへの投入電力を制御すべく、制御コイルをある程度加熱する必要がある。そのため、チューブの被保持部を比較的大径とし、チューブとハウジングとの接触面積を比較的大きくすることで、発熱コイルの熱を制御コイル側へとより効率よく伝導し、制御コイルを加熱する必要がある。これに対して、本実施形態のグロープラグ1は、GCU31によりグロープラグ1への投入電力を制御することで発熱コイル8の温度を調節するため、発熱コイル8の温度調節を図るために、制御コイル9を加熱する必要はない。従って、被保持部7Aを小径とすることで、チューブ7の先端部に熱を集中させることができ、チューブ7(加熱部7M)を低電力で急速昇温させることができる。すなわち、本発明は、グロープラグ1に対する投入電力を制御することで発熱コイル8の温度が調節される、急速昇温型のグロープラグ1に対して好適に用いられる。
次いで、上記実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、被保持部の外径Dを4.0mmとし、先端側筒部の最大外径を3.5mmとしたグロープラグのサンプル1(比較例に相当する)と、被保持部の外径Dを4.0mmとし、先端側筒部の最大外径を4.0mmとしたグロープラグのサンプル2(実施例に相当する)と、被保持部の外径Dを3.5mmとし、先端側筒部の最大外径を3.5mmとしたグロープラグのサンプル3(実施例に相当する)とを作製し、各サンプルについて、発熱性能評価試験、消費電力評価試験、及び、耐久性評価試験を行った。
発熱性能評価試験の概要は次の通りである。すなわち、チューブ表面(加熱部)の温度が2秒間で1000℃となる条件でサンプルに対して電力を投入した。その後、一定電力を投入することで、加熱部の温度を飽和させ、このときの加熱部の温度(飽和温度)を測定した。尚、測定された飽和温度が高いほど、少ない投入電力で加熱部をより高温とすることができる(すなわち、低電力での急速昇温を実現できる)といえる。
また、消費電力評価試験の概要は次の通りである。すなわち、サンプルに対して電圧を印加し、加熱部の温度が1000℃で飽和した際の投入電力を測定した。ここで、投入電力が40W以上となった場合には、加熱部の昇温に比較的大きな電力を要し、省電力性に劣るとして「×」の評価を下すこととした。一方で、投入電力が30W超40W未満となった場合には、低電力で加熱部を十分に昇温させることができ、良好な省電力性を実現できるとして「○」の評価を下し、投入電力が30W以下であった場合には、極めて低電力で加熱部を十分に昇温させることができ、省電力性に非常に優れるとして「◎」の評価を下すこととした。尚、投入電力が少ないほど、少ない投入電力で加熱部をより高温とすることができる(すなわち、低電力での急速昇温を実現できる)といえる。
さらに、耐久性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、各サンプルについて、加熱部を常温から1100℃まで2秒間で昇温させ、次いで、1100℃にて加熱部の温度が飽和するように180秒間通電を行い、その後、加熱部の温度が常温に戻るまで空冷することを1サイクルとして、発熱コイルが断線するまでのサイクル数(断線サイクル)を測定した。ここで、断線サイクル数が6000サイクル以下となったサンプルは、耐久性に劣るとして「×」の評価を下すこととした。一方で、断線サイクル数が、6000サイクル超10000サイクル未満となったサンプルは、良好な耐久性を有するとして「○」の評価を下し、断線サイクルが10000サイクル以上となったサンプルは、非常に優れた耐久性を有するとして「◎」の評価を下すこととした。
表1に、各試験の試験結果を示す。尚、各サンプルともに、発熱コイルの構成材料やその線径を同一とした。
Figure 2014031919
表1に示すように、被保持部の外径Dを、先端側筒部の最大外径よりも大きなものとしたサンプル(サンプル1)は、飽和温度が比較的低く、また、省電力性や耐久性に劣ることが明らかとなった。これは、被保持部を介してハウジングへと伝導するチューブの熱量が比較的大きなものとなったことに起因すると考えらえる。詳述すると、省電力性が不十分となったことについては、前記割合が比較的大きなものとなったことにより、加熱部を所定の温度(試験では、1000℃)とするためにより大きな電力が必要となったことによると考えられる。また、耐久性が不十分となったことに関しては、前記割合が比較的大きなものとなったことで、加熱部を所定の温度(試験では、1100℃)とするために、発熱コイルを前記所定の温度を遥かに上回る極めて高温とする必要があったためであると考えられる。
これに対して、被保持部の外径Dを先端側筒部の最大外径以下としたサンプル(サンプル2,3)は、飽和温度が高く、かつ、省電力性及び耐久性の双方において良好な性能を有することが分かった。これは、ハウジングへと伝導するチューブの熱量が少なくなり、チューブの先端部(加熱部)に熱が集中したためであると考えられる。
また特に、被保持部の外径Dを3.5mmとしたサンプル(サンプル3)は、一層優れた省電力性及び耐久性を有し、外径Dを小さくするほど、省電力性及び耐久性を向上できることが分かった。これは、被保持部の外径Dをより小さくしたことで、チューブからハウジングへと引かれる熱がより減少したためであると考えられる。
上記試験の結果より、低電力での急速昇温を可能としつつ、優れた耐久性を実現するという観点から、被保持部の外径を、チューブのうち被保持部よりも先端側に位置する部位(先端側筒部)の最大外径以下とすることが好ましいといえる。
また、一層低電力での急速昇温を可能としつつ、さらに優れた耐久性を実現するという観点から、被保持部の外径Dを小さくするほど好ましく、被保持部の外径Dを4.0mm以下とすることがより好ましく、被保持部の外径Dを3.5mm以下とすることがより一層好ましいといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、被保持部7Aの外径Dが、先端側筒部7Bの最大外径と同一となるように構成されているが、被保持部7Aの外径Dを、先端側筒部7Bの最大外径よりも小さくしてもよい。従って、例えば、図3に示すように、先端側筒部7Bの先端側に、外周側に突出し、表面に加熱部7Mを有する大径部7Cを設け、被保持部7Aの外径を大径部7Cの外径Dよりも小さくしてもよい。このように大径部7Cを設けることで、優れた省電力性や耐久性を維持しつつ、チューブ7先端部の熱容量を増大させることができる。その結果、エンジンの始動性向上を図ることができる。
(b)上記実施形態においては、チューブ7を構成する金属材料としてFeやNiを主成分とする金属を挙げているが、これは例示であって、チューブ7を構成する金属材料はこれに限定されるものではない。また、発熱コイル8や制御コイル9を構成する金属材料としてFe等を主成分とする金属を挙げているが、発熱コイル8等の構成材料は、これに限定されるものではない。
(c)上記実施形態において、グロープラグ1の後端部(ケーブルの接続部分)は、中軸10の後端部に対して端子ピン13が加締め固定される構成とされているが、グロープラグ1の後端部の構成はこれに限定されるものではない。従って、例えば、中軸10のうちハウジング2の後端から突出する部位の外周に雄ねじを設けるとともに、内周に雌ねじを有するナットを、絶縁ブッシュ14に接触した状態で前記雄ねじに螺合し、ナットから前記中軸10の後端部が突出するように構成してもよい。すなわち、中軸10の後端部がケーブルの接続箇所となるように構成してもよい。
1…グロープラグ、2…ハウジング、3…シースヒータ、7…チューブ、7A…被保持部、7M…加熱部、8…発熱コイル(発熱抵抗体)、31…GCU(通電制御装置)、101…加熱装置。

Claims (6)

  1. 金属製の発熱抵抗体、及び、表面に加熱部を有し内部に前記発熱抵抗体が挿通された筒状のチューブからなるシースヒータと、
    自身の先端よりも前記加熱部が先端側に位置した状態で自身の内周部において前記チューブの外周部を保持する筒状のハウジングとを備え、
    前記発熱抵抗体に対する投入電力を調節可能に構成され、前記投入電力の調節により前記発熱抵抗体の発熱を制御可能な通電制御装置によって、前記加熱部の温度が常温から1000℃に2秒以内で上昇するように、前記発熱抵抗体に対して電力が投入されるグロープラグであって、
    前記チューブのうち前記ハウジングに保持される部位である被保持部の外径が、前記チューブのうち前記被保持部よりも先端側に位置する部位の最大外径以下であることを特徴とするグロープラグ。
  2. 前記被保持部の外径が4.0mm以下であることを特徴とする請求項1に記載のグロープラグ。
  3. 前記被保持部の外径が3.5mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のグロープラグ。
  4. 金属製の発熱抵抗体、及び、表面に加熱部を有し内部に前記発熱抵抗体が挿通された筒状のチューブからなるシースヒータ、並びに、自身の先端よりも前記加熱部が先端側に位置した状態で自身の内周部において前記チューブの外周部を保持する筒状のハウジングを有するグロープラグと、
    前記発熱抵抗体に対する投入電力を調節可能に構成され、前記投入電力の調節により前記発熱抵抗体の発熱を制御可能な通電制御装置とを備える加熱装置であって、
    前記通電制御装置は、前記加熱部の温度が常温から1000℃に2秒以内で上昇するように、前記発熱抵抗体に対して電力を投入し、
    前記チューブのうち前記ハウジングに保持される部位である被保持部の外径が、前記チューブのうち前記被保持部よりも先端側に位置する部位の最大外径以下であることを特徴とする加熱装置。
  5. 前記被保持部の外径が4.0mm以下であることを特徴とする請求項4に記載の加熱装置。
  6. 前記被保持部の外径が3.5mm以下であることを特徴とする請求項4又は5に記載の加熱装置。
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