JP5197000B2 - リチウムイオン電池用固体高分子電解質及びリチウムイオン電池 - Google Patents
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Description
上記の固体電解質の欠点を克服するため、ポリ(メタ)アクリレートを主鎖として側鎖および/または架橋鎖としてポリアルキレングリコール鎖を導入した高分子にアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を溶解した固体電解質が数多く提案されている。このような高分子電解質としては、特公平3−73081号公報ではアクリロイル変性ポリアルキレンオキシドにアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を溶解した固体電解質が提案されているが、イオン伝導度が不十分で、さらに充放電に関与するカチオン成分の移動度が低いといった課題が残されている。このようにイオン伝導度が不十分でカチオン成分の移動度が低いといった場合には、充電および放電時の電流密度が充分に得られず、大電流を必要とする用途には適用できず、さらに対アニオンの移動によって好ましくない副反応が発生し得るため充放電サイクルによって劣化が起こり、用途が限定されてしまう。これらアルキレンオキシド誘導体の開環重合物を主成分とする高分子電解質での充放電に寄与し得るイオンの移動を制御する目的から、特開平11−54151号公報及び特開2001−55441号公報では前記金属塩の対陰イオンを捕捉するボロキシン環のような三官能ホウ素化合物を使用した電解質が提案されている。また、イオン伝導度を向上させる目的から、特開2001−155771号公報、特開2001−273925号公報、特開2002−158039号公報及び特開2002−334717号公報ではホウ素を含有する化合物の電解質が提案されている。しかしながらこれらの化合物を得るために使用するホウ素含有化合物としてはオルトホウ酸や酸化ホウ素が使用されており、上記化合物との反応では水が脱離生成し、さらに得られた上記化合物もまた水によって容易に加水分解する性質を有しているため、生成水の除去が非常に困難である。このために得られる化合物中への水分の残存が避けがたく、電解質基材として使用した場合の障害となる恐れがある。また特開2001−72876号公報及び特開2001−72877号公報ではホウ素を含有する化合物の電解質が提案されているが、これらの化合物を得るために使用するホウ素の基材としてはボランが挙げられている。しかしボランはBnHmで示される化合物であり、活性が非常に強く、空気中では自ら燃焼性を示すことから、ホウ素を含有する化合物の製造に当たっては取り扱いに困難さが見られ、さらに重合性基を有する化合物との反応に使用した際には重合性基を損なう恐れがある。このようなホウ素含有化合物にまつわる問題を解決するため、特開2003−201344号公報では、ホウ素含有化合物としてホウ酸エステルを用い、ホウ酸エステル交換反応によりホウ酸エステル化合物を製造することが提案されている。
本発明者らは、リチウムイオン電池用固体高分子電解質のための可塑剤としてアルミン酸エステル化合物が極めて有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明によると、
(a)リチウムイオン源と、有機高分子化合物と、下記一般式(1)で示されるアルミン酸エステル化合物の1種以上とを含んでなるリチウムイオン電池用固体高分子電解質が提供される。
(上式中、R1、R2及びR3は互いに独立に、炭素数1乃至8の直鎖状若しくは分枝鎖状の低級アルキル基、炭素数3乃至6のアルケニル基、アクリロイル基またはメタクリロイル基であり、OA1、OA2及びOA3は互いに独立に炭素数2乃至4のオキシアルキレン基であり、lは1乃至100であり、m及びnは互いに独立に0乃至100である。)
さらに本発明によると、
(b)式(1)中、R1、R2及びR3が同一の炭素数1乃至8の直鎖状若しくは分枝鎖状の低級アルキル基であり、OA1、OA2及びOA3が同一の炭素数2乃至4のオキシアルキレン基であり、l、m及びnが同一で1乃至50である、(a)記載のリチウムイオン電池用固体高分子電解質が提供される。
さらに本発明によると、
(c)式(1)中、R1、R2及びR3がメチル基であり、OA1、OA2及びOA3が同一のオキシエチレン基であり、l、m及びnが同一で1乃至50である、(b)記載のリチウムイオン電池用固体高分子電解質が提供される。
さらに本発明によると、
(d)該有機高分子化合物が繰り返し単位として炭素数2乃至4のアルキレンオキシドを含む、(a)乃至(c)のいずれかに記載のリチウムイオン電池用固体高分子電解質が提供される。
さらに本発明によると、
(e)該有機高分子化合物が架橋されたものである、(d)記載のリチウムイオン電池用固体高分子電解質が提供される。
さらに本発明によると、
(f)さらに無機アルミニウム塩を含む、(a)乃至(e)のいずれかに記載のリチウムイオン電池用固体高分子電解質が提供される。
さらに本発明によると、
(g)該無機アルミニウム塩がリン酸アルミニウムまたは硫酸アルミニウムである、(f)に記載のリチウムイオン電池用固体高分子電解質が提供される。
さらに本発明によると、
(a)乃至(g)のいずれかに記載のリチウムイオン電池用固体高分子電解質を含むリチウムイオン電池が提供される。
図2は、製造例1で合成されたメトキシトリエチレングリコールのアルミン酸トリエステルの赤外線吸収スペクトルを示す図であり、
図3は、実施例1で得られた固体高分子電解質のイオン伝導度を示す図であり、
図4は、実施例2で得られた固体高分子電解質のイオン伝導度を示す図であり、
図5は、実施例2で得られた固体高分子電解質のサイクリックボルタモグラムを示す図であり、そして
図6は、実施例4で得られたコインセルの充放電サイクル特性を示す図である。
本発明によるリチウムイオン電池用固体高分子電解質は、リチウムイオン源と、有機高分子化合物と、下記一般式(1)で示されるアルミン酸エステル化合物の1種以上とを含んでなる。「1種以上」とは、置換基が異なる2種以上のアルミン酸エステル化合物を好適に組み合わせることができることを意味する。
上式中、R1、R2及びR3は互いに独立に、炭素数1乃至8の直鎖状若しくは分枝鎖状の低級アルキル基、炭素数3乃至6のアルケニル基、アクリロイル基またはメタクリロイル基であり、OA1、OA2及びOA3は互いに独立に炭素数2乃至4のオキシアルキレン基であり、lは1乃至100であり、m及びnは互いに独立に0乃至100である。
一般式(1)で示される化合物において、R1、R2及びR3の炭素数1乃至8の直鎖状若しくは分枝鎖状の低級アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられ、好適にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基であり、特に好適にはメチル基及びエチル基である。
R1、R2及びR3の炭素数3乃至6のアルケニル基としては、例えばアリル基、2−メチルアリル基、3,3−ジメチルアリル基、2,3,3−トリメチルアリル基等が挙げられ、好適にはアリル基、2−メチルアリル基であり、特に好適にはアリル基である。
R1、R2及びR3のアクリロイル基またはメタクリロイル基としては、メタクリロイル基が特に好適である。
R1、R2及びR3は、好適には炭素数1乃至8の直鎖状若しくは分枝鎖状の低級アルキル基であり、更に好適にはメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基であり、特に好適にはメチル基及びエチル基である。また、R1、R2及びR3は同一であることが好ましい。
OA1、OA2及びOA3のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基及びオキシプロピレン基が好適である。また、OA1、OA2及びOA3は同一であることが好ましい。
l、m、nはオキシアルキレン基OA1、OA2及びOA3の重合度を示す。lは1乃至100であり、好適には1乃至50であり、特に好適には2乃至50である。m及びnは互いに独立に0乃至100であり、好適には1乃至50であり、特に好適には2乃至50である。オキシアルキレン基の重合形態は、単独、ランダム、ブロックのいずれであってもよい。
一般式(1)で示されるアルミン酸エステル化合物は、トリアルキルアルミン酸エステルとポリアルキレングリコール誘導体とのエステル交換反応によって得ることができる。ポリアルキレングリコール誘導体は、一般式R1−(OA1)l−OH、R2−(OA2)m−OH及びR3−(OA3)n−OHで示される。ここで、R1、R2、R3、OA1、OA2、OA3、l、m、nは前記のとおりである。
アルミン酸エステル化合物の製造原料であるトリアルキルアルミン酸エステルのアルキル基は、炭素数1乃至8の直鎖状若しくは分枝鎖状の低級アルキルであり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられ、好適にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基が挙げられ、特に好適にはイソプロピル基である。
ポリアルキレングリコール誘導体とトリアルキルアルミン酸エステルとのエステル交換反応は加熱下で行われる。エステル交換反応は平衡反応であるため、反応を速く進行させるためには、反応の結果生成してきたアルコールを反応系から除去しながら反応を行うことが好ましい。除去方法としては公知の方法が用いられ、例えば、蒸留によって除去する方法、モレキュラーシーブ等の吸着剤に吸着させて除去する方法等を挙げることができる。反応温度及び蒸留圧は、原料のポリアルキレングリコール誘導体とトリアルキルアルミン酸エステルの種類によって異なるが、通常、反応温度は室温乃至250℃であり、好適には50乃至200℃であり、特に好適には50乃至150℃である。蒸留圧は常圧乃至0.5mmHgであり、好適には常圧乃至5mmHgであり、特に好適には常圧乃至10mmHgである。
反応溶剤は使用しなくてもよいが、使用する場合、生成するアルミン酸エステル化合物と反応しないものであれば特に限定はなく、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の脂環式炭化水素類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル等のエーテル類、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル等のグライム類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類が挙げられ、好適にはトルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の脂環式炭化水素類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル等のエーテル類、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル等のグライム類であり、特に好適にはトルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の脂環式炭化水素類である。
アルケニルオキシ、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシポリアルキレングリコールとトリアルキルアルミン酸エステルとのエステル交換反応では、原料であるアルケニルオキシ、アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシポリアルキレングリコール及び反応生成物であるアルミン酸エステル化合物の重合を防止するため重合防止剤を添加してもよい。重合防止剤としてはヒドロキノン化合物、立体障害フェノール、立体障害アミン及びヒドロキシアミン誘導体の群が挙げられる。ヒドロキノン化合物としては、例えばヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル等、立体障害フェノールとしては、例えば4−メチル2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール等、立体障害アミンとしては、例えば2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル等、ヒドロキシアミン誘導体としては、例えばN,N−ジエチルヒドロキシルアミン等を挙げることができ、2種以上の重合防止剤を組み合わせて使用してもよい。
反応時間は、反応温度及び原料化合物によって異なるが、通常、反応時間は1乃至30時間であり、好適には2乃至20時間であり、特に好適には2乃至10時間である。
生成した一般式(1)で示されるアルミン酸エステル化合物の単離は公知の方法が用いられ、例えば、反応収率が高く、特に精製操作や脱色操作を行わなくてよいときは、濾過するだけで十分である。溶剤を使用した場合は濾過した後、溶剤を留去し、単離することができる。また、必要に応じて精製操作や脱色操作を行うこともできる。精製操作としては公知の方法が用いられ、カラムクロマトグラフィー等が挙げられる。脱色操作としては公知の方法が用いられ、例えば活性炭処理、シリカ処理やキョウワード処理等の吸着剤処理等が挙げられる。
本発明による固体高分子電解質におけるアルミン酸エステル化合物の添加量は、後述する有機高分子化合物1重量部に対し、一般に1〜10重量部、好適には2〜7重量部の範囲内である。アルミン酸エステル化合物の添加量が1重量部より少ないと、所望のルイス酸性及び可塑化能が得られないことによりリチウムイオン伝導性が不十分となる。反対にアルミン酸エステル化合物の添加量が10重量部より多いと、後述する電解質フィルムの成形性が損なわれる。
本発明によるリチウムイオン電池用固体高分子電解質は、有機高分子化合物を含む。この有機高分子化合物としては、所望のリチウムイオン伝導性を実現し、かつ、当該高分子電解質を固体ならしめるものであれば、いずれの有機高分子化合物を用いてもよい。例えば、特開2001−155771号公報、特開2001−273925号公報、特開2002−158039号公報、特開2002−334717号公報及び特開2003−201344号公報に記載のアルキレンオキシドを繰り返し単位として含む有機高分子化合物を用いることができる。強度の高い固体高分子電解質を得るために架橋用ポリマーを用いることが好ましい。例えば、電解質の柔軟性と可塑剤の保持性を確保するメトキシポリエチレングリコールメタクリレートに、架橋用ポリマーとしてのポリエチレングリコールジ−メタクリレートを共重合させたものを好適に使用することができる。
本発明によるリチウムイオン電池用固体高分子電解質は、さらにリチウムイオン源を含む。本発明に用いられるリチウムイオン源は、本発明に用いられる有機高分子化合物に対して任意の比率で混合することができる。本発明に用いられるリチウムイオン源に含まれるリチウム金属1モルに対して、本発明に用いられる有機高分子化合物に含まれるオキシアルキレン単位の総数2〜30モルの比率となるように混合するのが好ましく、リチウム金属1モルに対してオキシアルキレン単位の総数2〜20モルの比率となるように混合するのが、有機高分子化合物のガラス転移温度低下によるイオン伝導度への寄与の点からより好ましく、リチウム金属1モルに対してオキシアルキレン単位の総数2〜15モルの比率となるように混合するのが、有機高分子化合物のガラス転移温度低下によるイオン伝導度への寄与の点からさらに好ましい。リチウムイオン源としては、例えばLiClO4、LiAsF6、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、Li(CF3SO2)2N、Li(C2F5SO2)2N、Li(CF3SO2)3C、LiI、LiSCNが挙げられる。
本発明によるリチウムイオン電池用固体高分子電解質には、充放電容量を増大させ、かつ、充放電サイクル劣化を抑制するため、無機アルミニウム塩を添加することができる。電解質に添加された無機アルミニウム塩は、固体高分子電解質膜と接する正極表面を修飾することにより、不動態化層の形成を抑制するものと考えられる。このような無機アルミニウム塩の具体例としては、リン酸アルミニウム(AlPO4)、硫酸アルミニウム(Al2(SO4)3)、塩化アルミニウム(AlCl3)、ヨウ化アルミニウム(AlI3)等が挙げられる。無機アルミニウム塩の添加量は、上記アルミン酸エステル化合物に対して0.001質量%以上、好ましくは0.003質量%以上とすればよい。無機アルミニウム塩の中には対象の電解液に難溶のものもあるが、そのような場合でも、無機アルミニウム塩を添加し混合した電解液を一定時間放置した後に不溶成分を除き採取した上澄み液が上記下限量の無機アルミニウム塩を含有する限り、これを利用することができる。無機アルミニウム塩の添加量は、不動態化層の形成を防止する目的では特に上限はないが、10質量%以上添加してもさらなる改善は期待できないことから、実用上の上限は10質量%程度である。
さらに本発明のリチウムイオン電池用固体高分子電解質には、所望により、イオン伝導性または強誘電性の塩、ガラス粉末などを添加することができる。このような塩またはガラスの粉末としては、例えばSnO2、BaTiO3、Al2O3、Li2O・3B2O3、LaTiO3などが挙げられる。
本発明の効果を妨げなければ、所望により、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、テトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、ジメトキシエタン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチル等の液体の電解質基材を混合して使用してもよい。
本発明の固体高分子電解質は、種々の方法で調製可能である。その調製方法は特に限定されないが、例えば、本発明に用いられる有機高分子化合物は、多くの低沸点有機溶剤に溶解するため、有機高分子化合物、リチウムイオン源、アルミン酸エステル化合物及び必要に応じて重合開始剤を低沸点溶剤に溶解して溶液を調製し、これをキャスティングして低沸点溶剤を除去しつつ重合性有機化合物を熱重合させることで、力学的強度を有する固体高分子電解質薄膜を得ることができる。また、例えば、有機高分子化合物、リチウムイオン源及びアルミン酸エステル化合物を低沸点溶剤に溶解して溶液を調製し、これをキャスティングして低沸点溶剤を除去することで、高分子電解質薄膜を得ることができる。さらに、紫外線、可視光、電子線等の電磁波を照射することで重合性有機化合物の重合による薄膜を得ることもできる。
本発明の固体高分子電解質を、従来から知られている正極材料及び負極材料を組み合わせることで、イオン伝導度、充放電サイクル特性、安全性に優れたリチウムイオン電池を得ることが可能である。その際、重合後の固体高分子電解質薄膜を正極及び負極材料に貼り合わせてもよいし、重合前の電解質を正極材料及び負極材料と一体化させてから電解質を重合してもよい。特に、リチウムイオン電池の充放電容量を増大させ、また充放電サイクル劣化を抑制するため電解質に無機アルミニウム塩を添加する場合には、無機アルミニウム塩を含む重合前の液状電解質を電極材料と一体化させた状態で一定時間放置することにより、無機アルミニウム塩を電極表面に十分なじませることが好ましい。
(試験例)アルミン酸エステル化合物のアルミニウム濃度の測定方法
200mLビーカーに試料中のアルミニウムが0.008mg(0.3mM)となるよう秤量する。これに水60mL、濃塩酸0.5mLを加えて試料を溶解させる。アンモニア水でpHを約3にした後、0.01M EDTA−2Na標準液50mLを加えて2分間煮沸する。放冷後、ヘキサメチレンテトラミンの結晶を少しずつ加えてpHを5〜6にする。指示薬として0.1w/v%キシレノールオレンジ溶液を数滴加え、0.01M亜鉛標準液で滴定する。溶液が黄色からわずかに赤味を呈した点を終点とする。アルミニウム濃度は下記式より求める。
アルミニウム(%)=[(B−A)×0.01×27×f×100]÷[試料g×1000]
A:試料の滴定に要した0.01M亜鉛標準液(mL)
B:空試験の滴定に要した0.01M亜鉛標準液(mL)
f:0.01M亜鉛標準液のファクター
(製造例1)メトキシトリエチレングリコール(分子量164、エチレンオキシ基の鎖長=3)のアルミン酸トリエステル
メトキシトリエチレングリコール(分子量164製品名:MTG日本乳化剤(株)製)100g(0.61モル)、アルミニウムイソプロポキシド(東京化成工業(株)製)41.5g(0.20モル)を仕込み、撹拌しながら窒素気流下で110℃まで昇温した。アルミニウムイソプロポキシドを溶解し、同温度を1時間保持しながらエステル交換を進行させた。その後、常圧及び2.67kPa(20mmHg)にて遊離したイソプロピルアルコールを除去した。冷却後、濾過することにより収率92%で目的のアルミン酸エステル化合物97gを得た。
アルミニウム濃度(wt%):実測値5.11;理論値5.23
NMR(270MHz、CDCl3、内部標準物質テトラメチルシラン)を図1に示す。
FT−IR(Neat)を図2に示す。
(製造例2)メトキシポリエチレングリコール(平均分子量428、エチレンオキシ基の鎖長=9)のアルミン酸トリエステル
メトキシポリエチレングリコール(平均分子量428製品名:MPG−130日本乳化剤(株)製)100g(0.23モル)、アルミニウムイソプロポキシド(東京化成工業(株)製)15.9g(0.07モル)を仕込み、撹拌しながら窒素気流下で110℃まで昇温した。アルミニウムイソプロポキシドを溶解し、同温度を1時間保持しながらエステル交換を進行させた。その後、常圧及び2.67kPa(20mmHg)にて遊離したイソプロピルアルコールを除去した。冷却後、濾過することにより収率90%で目的のアルミン酸エステル化合物93gを得た。
アルミニウム濃度(wt%):実測値2.04;理論値2.06
(製造例3)メトキシポリエチレングリコール(平均分子量692、エチレンオキシ基の鎖長=15)のアルミン酸トリエステル
メトキシポリエチレングリコール(平均分子量692製品名:MPG−081日本乳化剤(株)製)100g(0.15モル)、アルミニウムイソプロポキシド(東京化成工業(株)製)9.8g(0.05モル)を仕込み、撹拌しながら窒素気流下で110℃まで昇温した。アルミニウムイソプロポキシドを溶解し、同温度を1時間保持しながらエステル交換を進行させた。その後、常圧及び2.67kPa(20mmHg)にて遊離したイソプロピルアルコールを除去した。冷却後、濾過することにより収率90%で目的のアルミン酸エステル化合物91gを得た。
アルミニウム濃度(wt%):実測値1.27;理論値1.29
実施例1
アルゴン雰囲気のドライボックス内で、ポリエチレングリコール(600)ジメタクリレート(製品名NKエステル14G:新中村化学(株)製)0.5gと、同量のメトキシポリエチレングリコール(4000)メタクリレート(製品名NKエステルM−900G:新中村化学(株)製)とに対し、製造例1で得られたアルミン酸エステル化合物(n=3)(所定質量比)と、リチウム源としてLiN(CF3SO2)2(LiTFSI)(リチウムイオンと全エチレンオキシド鎖のモル比が1/8となる量:Li/EO=1/8)とを混合し、さらにその混合物に重合開始剤としてアゾイソブチロニトリル(AIBN)5mgを加えてテフロン(登録商標)プレートに流し込み、80℃で2時間加熱して透明な固体高分子電解質膜を得た。
実施例2
実施例1と同様にして固体高分子電解質膜を製作したが、但し、NKエステル14G:NKエステルM−900G:アルミン酸エステルの質量比を1:1:5に固定し、アルミン酸エステル化合物として製造例1(n=3)、製造例2(n=9)及び製造例3(n=15)で得られたものを使用した。図4に、n=3、9、15の各場合のイオン導電率の対数と絶対温度の逆数の関係を示す。図4より、n=3の場合にイオン導電率が最も高くなることがわかる。これは、n=3の場合に高分子のセグメント運動が最も大きくなりイオン導電率値が高くなったものと考えられる。
図5に、実施例2で得られた3種類の固体高分子電解質膜について測定したサイクリックボルタモグラフ(CV)曲線を示す。CVの測定装置としてソーラトロン製SI1287を使用した。耐酸化電圧は、n=3、9、15のいずれについても、室温で4.6V、そして60℃では4.4V程度を示した。これは、これらの固体高分子電解質膜が、通常の電池使用電圧範囲3〜4.3Vにおいて、安定に作動することを示している。
実施例3
製造例2で得られたアルミン酸エステル化合物(n=9)5.0gに、LiTFSI(リチウムトリフルオロスルホニルイミド:ステラケミファ(株)製)2.5g(アルミニウム1モルに対しリチウム2.38モル)を60℃で溶解させた。この溶解液に、ポリマー骨格として、メトキシポリエチレングリコール#400モノメタクリレート(分子量496、エチレンオキシ基の鎖長=9、製品名:MPG−130MA日本乳化剤(株)製)1g及びポリエチレングリコール#600ジメタクリレート(分子量736、NKエステル14G、エチレンオキシ鎖長=14、新中村化学工業(株)製)1gを室温において混合した。次いで、この混合液に、光重合開始剤としてミヒラーズケトン(4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、和光純薬(株)製)を0.5質量%溶解させた。この電解液をテフロン(登録商標)プールに流し込み、室温にて窒素気流下、紫外線365nm(放射強度320μW/cm2)を用いて光重合させた。照射開始10分後に表面が硬化し始め、30分後には全体が硬化した固体高分子電解質膜(厚さ1mm)が得られた。
比較例1
実施例3の比較対照例として、アルミン酸エステル化合物の代わりにホウ酸エステル化合物を用いた場合の光重合性について検討した。特開2003−201344号公報の記載に従い合成したホウ酸エステル化合物(エチレンオキシ基の鎖長=9)5.0gに、LiTFSI(リチウムトリフルオロスルホニルイミド:ステラケミファ(株)製)2.5g(ホウ素1モルに対しリチウム2.36モル)を60℃で溶解させた。この溶解液に、ポリマー骨格として、メトキシポリエチレングリコール#400モノメタクリレート(分子量496、エチレンオキシ基の鎖長=9、製品名:MPG−130MA日本乳化剤(株)製)1g及びポリエチレングリコール#600ジメタクリレート(分子量736、NKエステル14G、エチレンオキシ鎖長=14、新中村化学工業(株)製)1gを室温において混合した。次いで、この混合液に、光重合開始剤としてミヒラーズケトン(4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、和光純薬(株)製)を0.5質量%溶解させた。この電解液をテフロン(登録商標)プールに流し込み、室温にて窒素気流下、紫外線365nm(放射強度320μW/cm2)を用いて光重合させた。照射開始30分後にも重合が開始されず、液状のままであった。
実施例3と比較例1とから、アルミン酸エステル化合物を含有する電解質は、従来のホウ酸エステル化合物を含有する電解質より光重合性に優れることがわかる。このように、本発明によるアルミン酸エステル化合物を含む固体高分子電解質は、熱重合及び光重合のいずれからも製造することができるので、リチウムイオン電池に加工するに際して非常に有用である。
参考例
本例は、本発明によるリチウムイオン電池用固体高分子電解質の充放電容量及びサイクル特性が、無機アルミニウム塩の添加によって改善されることを例証するものである。
製造例2で得られたアルミン酸エステル化合物(n=9)に、過塩素酸リチウム(LiClO4)を1モル/Lの濃度で溶解させ、これを電解液とした。この電解液を濾紙(5C:東洋濾紙製)に十分浸み込ませた。この濾紙を、オリビン粒子(LiFePO4)を含む正極上に載せ、さらにその濾紙の上に負極としてリチウム箔を載せて、全体として直径20mm、厚さ2mmのコインセルを作製した。作製後、コインセルを12時間放置することにより電解液成分が正極表面に十分なじむように状態調節を実施した。
上記のようにコインセルを作製するに際し、無機アルミニウム塩の効果を確かめるため、電解液に対して0.003質量%、1質量%及び5質量%のリン酸アルミニウムをそれぞれ添加した試料を用意し、リン酸アルミニウムを添加しない試料との比較を行った。
作製した一連のコインセルについて、測定温度60℃、電流密度0.1C及び充放電終止電圧2.5V〜3.8Vの条件でサイクル特性試験を行い、測定結果を図6に示した。
図6から明らかなように、電解液にリン酸アルミニウムを添加した試料は、無添加の試料に比べて、充放電容量及びサイクル特性が顕著に改善されたことがわかる。その原因としては、未確認ではあるが、リン酸アルミニウムが正極表面を修飾することで、リチウムイオンの取り込みを妨害する不動態化層の形成が抑制されたことが考えられる。また、このリン酸アルミニウムによる効果は、0.003質量%という極低濃度でも顕著であった。本例は、電解液を有機高分子化合物により硬化すなわちゲル化したものではないが、実施例1〜3のように硬化した場合であっても、固体高分子電解質膜と接する正極表面が少量のリン酸アルミニウムにより修飾されて、不動態化層の形成が同様に抑制され得ることが想定される。
Claims (7)
- 式(1)中、R1、R2及びR3が同一の炭素数1乃至8の直鎖状若しくは分枝鎖状の低級アルキル基であり、OA1、OA2及びOA3が同一の炭素数2乃至4のオキシアルキレン基であり、l、m及びnが同一で1乃至50である、請求項1記載のリチウムイオン電池用固体高分子電解質。
- 式(1)中、R1、R2及びR3がメチル基であり、OA1、OA2及びOA3が同一のオキシエチレン基であり、l、m及びnが同一で1乃至50である、請求項2記載のリチウムイオン電池用固体高分子電解質。
- 該有機高分子化合物が架橋されたものである、請求項1記載のリチウムイオン電池用固体高分子電解質。
- さらに無機アルミニウム塩を含む、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のリチウムイオン電池用固体高分子電解質。
- 該無機アルミニウム塩がリン酸アルミニウムまたは硫酸アルミニウムである、請求項5に記載のリチウムイオン電池用固体高分子電解質。
- 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のリチウムイオン電池用固体高分子電解質を含むリチウムイオン電池。
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