JP5187692B2 - 糖化蛋白質測定用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、糖化蛋白質を測定するための組成物及び糖化蛋白質の測定方法に関する。本発明における糖化蛋白質の測定用組成物及び測定方法は臨床検査に用いられ、正確に糖化蛋白質を測定することができる。
糖尿病の診断及び管理を行う上で糖化蛋白質の測定は非常に重要であり、過去約1〜2ヶ月の平均血糖値を反映する糖化ヘモグロビン(GHb)、過去約2週間の平均血糖値を反映する糖化アルブミン(GA)、及び血清中の還元能を示す糖化蛋白質の総称であるフルクトサミン(FRA)等が日常的に測定されている。GHbはヘモグロビンのβ鎖N末端バリンのαアミノ基が、GA、FRAはアルブミン、血清蛋白質のリジン残基のεアミノ基がそれぞれ糖化されている。
精度が高く、簡便かつ安価な糖化蛋白質の測定法としては酵素法があげられる。その例としては特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6等がある。
しかしながら、真に糖化蛋白質を正確に測定する組成物を提供するには、1)グロブリン成分及びアスコルビン酸の影響回避、2)プロテアーゼ、少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の安定化が必須であり、さらに糖化蛋白質が糖化アルブミンである場合には、3)正確にアルブミンを測定する方法、4)糖化ヘモグロビンの影響回避を行うことも重要である。
1)グロブリン成分及びアスコルビン酸の影響回避に関する従来の技術
糖尿病患者ではグロブリン蛋白質量が変化しFRAの値に影響を及ぼすことが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。そこで本発明者らはプロテアーゼ反応液にある種の金属イオンやプロテインA若しくはGを添加することによりプロテアーゼのグロブリン成分への作用を選択的に阻害する方法(例えば、特許文献7参照。)を開発してきた。この発明ではグロブリン成分の影響を受けることなく糖化蛋白質を測定することが出来るが、そこで用いられるグロブリン選択的なプロテアーゼ阻害剤としては、金属、プロテインA、Gが記載されている。しかし、ここで示されている特定の金属のうち、効果が強い金属は重金属であり、環境安全上の問題がないとは言えず、また効果の弱い金属は他の試薬成分(他の組成物)と組み合わせると試薬溶液に濁りが生じることがあった。またプロテインA、Gは非常に高価である。
さらに、血液中のグロブリンを選択的に吸着する方法としてステロイド骨格を持ったリガンドをビニル系の共重合体に導入しクロマトグラフィーの原理を用いて血液中の内毒素やグロブリンを吸着する血液処理剤(例えば、特許文献8参照。)が知られている。しかしこの実施例表1の検討結果ではグロブリンのうち吸着が確認できているのはα1、α2グロブリンだけでありグロブリン成分の70%以上を占めるγグロブリンには吸着能を示していない。またたとえγグロブリンに吸着能を示したとしてもプロテアーゼのγグロブリンへの作用をどの程度阻害できるかは予測不可能である。
アスコルビン酸は近年補助食品として大量に摂取されるケースが増えており、高濃度のアスコルビン酸を含有する臨床検体が増加している。アスコルビン酸は、その強力な還元力により臨床検査を行う上で様々な影響を引き起こす。
検体中のアスコルビン酸の影響を回避する方法としては化学的な方法やアスコルビン酸オキシダーゼを用いた酵素的な方法を用いて検体中のアスコルビン酸を消去する方法が知られている。プロテアーゼを用いて糖化蛋白質を断片化し、次いで少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素を用いて生じた糖化アミノ酸を測定する場合、プロテアーゼ反応と同時にアスコルビン酸オキシダーゼ(ASOx)を作用させ、前もってアスコルビン酸を消去する方法が発色系への影響が小さく好ましい。
プロテアーゼの存在下、被検液中のアスコルビン酸をASOxを用いて消去した例としては、被検液に、2-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]エタンスルホン酸(HEPES)緩衝液pH8.0の条件で作用させた例(例えば、非特許文献2参照。)があり、冷蔵保存で2週間はアスコルビン酸の処理能に変化は無いと記述されている。
しかし、本発明者らの検討ではHEPES緩衝液pH8.0、プロテアーゼ及びASOxが共存した場合のアスコルビン酸処理能は37℃-1日若しくは10℃-2週間の保存でほとんど消失した。
2)プロテアーゼ及び少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の安定化に関する従来の技術
糖化蛋白質の臨床的な測定には他の分野、例えば食品分野等では考えられない程高濃度のプロテアーゼが水溶液の状態で使用される。プロテアーゼは水溶液中では自己消化がおこることが知られており、この様な高濃度の水溶液中で安定に存在するとは考えにくい。よってこれまでの糖化蛋白測定用組成物に用いられるプロテアーゼは凍結乾燥品で供給されている。
糖化蛋白測定用組成物、測定方法に関し液状で長期に保存出来るレベルまでプロテアーゼの安定化を行った例はない。同様に糖化蛋白測定用組成物、測定方法に関し液状で長期に保存出来るレベルまで少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の安定化を行った例はない。
3)正確にアルブミンを測定する方法に関する従来の技術
アルブミン測定法には抗アルブミン抗体を用いた免疫法、ブロモクレゾールグリーン(BCG)、ブロモクレゾールパープル(BCP)等を用いた色素法等がある。操作が簡便でかつコストが安いことから、日常検査では色素法が広く用いられているが、BCG法はグロブリン成分に作用が確認されておりアルブミンに対する特異性が低いという欠点がある。
一方BCP法はアルブミンに対する特異性は高いものの、共存物質の影響を受けやすく、またSH化合物の影響を受けることからアルブミンの酸化還元状態により値が変化するという問題があった。この問題を解決する方法としては蛋白質変性剤及び/またはSH試薬の存在下BCPの反応を行った例(例えば、特許文献9参照。)が知られている。しかし、GAと非糖化アルブミン(NGA)に対するBCP反応性の検討を行った例はこれまでなかった。
4)糖化ヘモグロビンの影響回避に関する従来の技術
前述のようにGAはアルブミンのεアミノ基が糖化されており、一方GHbはヘモグロビン中のβ鎖N末端バリンのαアミノ基が糖化されている。よってGAを測定対象とする場合にはεアミノ基が糖化されたアミノ酸のみを測定できれば好ましい。
これまでεアミノ基に高い特異性を示し、糖化バリンに作用しない酵素はいくつか知られているが(例えば、特許文献10参照。)、実用化できるほど安いコストで供給されているものはない。このうち特にフザリウム・オキシスポルム由来のフルクトシルアミノ酸オキシダーゼ(FOD)は反応性が高く有用であり、発明者らは該FODの遺伝子を分離し報告している(例えば、特許文献11参照。)。ただし本遺伝子を用いた製造法は生産性が高く、低いコストでFODが生産できるもののαアミノ基が糖化されている糖化バリンへの反応性が確認されており、特異性の点で満足いくものではなかった。
特開平6-46846号公報 特開平5-192193号公報 特開平2-195900号公報 特開平2-195899号公報 WO98/48043号公報 WO97/13872号公報 特願平11-231259 特開昭61-94663号公報 特開平10-232233号公報 特開平11-243950号公報 特開平10-201473号公報 ]Rodrigues S et al, Clin Chem.35:134-138(1989) 臨床化学 27:99-106,1998
本発明の目的は、糖化蛋白質を正確に測定するにあたり、1)グロブリン成分及びアスコルビン酸の影響回避した、2)プロテアーゼ及び少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素を安定化した組成物、安定化方法を提供することにあり、さらに糖化蛋白質が糖化アルブミンである場合には、3)正確にアルブミンを測定する、4)糖化ヘモグロビンの影響回避を行う組成物、影響回避方法を提供することにある。
糖化蛋白質を正確に測定するにあたり、1)グロブリン成分及びアスコルビン酸の影響回避、2)プロテアーゼ及び少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の安定化が正確な糖化蛋白質の測定には必須であり、さらに糖化蛋白質が糖化アルブミンである場合には、3)アルブミンの正確な測定、4)糖化ヘモグロビンの影響回避が必須である。
1)グロブリン成分及びアスコルビン酸の影響回避
本発明者らは鋭意検討の結果、プロテアーゼ反応液にデオキシコール酸、デオキシコール酸アミド、コール酸アミド、第四級アンモニウム塩若しくは第四級アンモニウム塩型陽イオン界面活性剤、コンカナバリンA、オクチルグルコシドまたはベタインから選択される1種以上を添加することによりプロテアーゼのグロブリン成分への作用を選択的に阻害できること、またこの反応液に少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素を直接作用させても酵素作用が阻害されることなく、再現性良く、精度良くかつ簡便に糖化蛋白質が測定できることを見出した。しかも、これらの化合物は、経済的に有利で、かつ従来の技術を用いたときに比べて環境安全上問題がなく、検体と混合された場合に濁りを生じることもないものである。
またアスコルビン酸の消去にはASOxを用いると効率的であるがプロテアーゼが大量に存在する反応液中でASOxが安定に存在するとは通常考えにくい。実際本発明者らの検討結果ではプロテアーゼの種類やプロテアーゼ阻害剤及びASOxの種類等の検討ではプロテアーゼが大量に存在する反応液中でASOxを安定に存在させる条件は見つからなかった。
ところが本発明者らは鋭意検討の結果、意外にも緩衝液の種類によってASOxの安定性が飛躍的に向上することを見出した。
2)プロテアーゼ及び少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の安定化
糖化蛋白質の臨床的な測定には前述のように高濃度のプロテアーゼが水溶液の状態で使用され、基本的にプロテアーゼ自体が不安定になる。ところが、本発明者らは鋭意検討の結果、ジメチルスルホオキシド、アルコール、水溶性カルシウム塩、食塩、第四級アンモニウム塩若しくは第四級アンモニウム塩型陽イオン界面活性剤を添加することにより、プロテアーゼの安定性が飛躍的に向上し、液状かつ高濃度の条件でも長期間保存が可能であることを見出した。
また少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素は液状での37℃-4日保存で活性が約1割に低下する酵素であり、安定な酵素とは言い難かった。しかしながら本発明者らは鋭意検討の結果、少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素に糖アルコール、スクロース、水溶性マグネシウム塩、水溶性カルシウム塩、硫安、アミノ酸、ザルコシンより選ばれる安定化剤を添加することにより液状、37℃-4日保存にて殆ど活性低下が見られない程の驚くべき安定化効果が得られることを見出した。
さらにプロテアーゼは至適pH付近では強い蛋白質分解活性を示すが、同時に自己消化反応も進行し特に液状での保存が困難になる。ところが本発明者らは鋭意検討の結果、第1試薬をプロテアーゼ作用に適した条件にし、第2試薬にプロテアーゼを液状でも安定な条件で処方することにより、測定時の条件には作用されずにプロテアーゼを安定に保存できること、また意外にも、前処理反応に使用する酵素を第2試薬に処方しても測定には影響を与えず正確な測定が可能であることを見出した。加えて第1試薬に少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素を処方することにより、試料中に存在する糖化アミノ酸を予め消去し、選択的に糖化蛋白質を測定することが可能であった。
3)正確にアルブミンを測定する方法
本発明者らの検討により意外なことにBCPの反応性がGAとNGAで異なり、NGAが大量に混入すると値が負の影響を受けることが判明した。そこで本発明者らは鋭意検討の結果、アルブミン測定の前、若しくは同時に蛋白質変性剤及び/又はS−S結合を有する化合物にて試料を処理することにより良好にNGAを大量に含むアルブミンを正確に測定できることを見出した。
4)糖化ヘモグロビンの影響回避
本発明者らは、上記問題点に関し鋭意研究の結果、フザリウム・オキシスポルムIFO-9972株由来FODの遺伝子を改変して、変異FODを作成し、その性状を測定することによってN末端より372番目のリジンを他のアミノ酸に置換することによって基質特異性が顕著に変化することを見出し、糖化バリンへの反応性が著しく低く、ほぼ糖化リジンに特異的に作用する改変FODを複数作成した。
本変異FODは、上記の知見に基づいてなされたもので、FODについて配列表配列番号1のアミノ酸配列372番のリジンを別のアミノ酸に置換することにより糖化バリン反応性が消失した変異型FODである。配列表配列番号1のアミノ酸配列372番のリジンがトリプトファン、メチオニンまたはバリンに置換された請求項1記載の変異型FODである。
最後に、本発明者らはこれらの発明を総合して正確に糖化蛋白質を測定する組成物、測定方法を完成するに至った。
本発明により、より正確に被検体中の糖化蛋白質及び糖化アルブミン割合を測定することが可能になった。したがって、臨床検査薬として有用に利用することができる。
以下、この発明の構成及び好ましい形態について更に詳しく説明する。
本発明に使用しうるプロテアーゼは、被検液に含まれる糖化蛋白質に有効に作用し、かつ当該蛋白質由来の糖化アミノ酸及び/若しくは糖化ペプチドを有効に生成するものであればいかなるものを用いても良く、例えば動物、植物、バチルス(Bacillus)属、アスペルギルス(Aspergillus)、リゾパス(Rhizopus)、ペニシリウム(Penicillium)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、クロストリジウム(Clostridium)、リソバクター(Lysobacter)、グリフォラ(Glifila)、酵母(Yeast)、トリチラチウム(Tritirachium)、サーマス(Thermus)、シュードモナス(Pseudomonus)、アクロモバクター(Achromobacter)等の微生物由来のプロテアーゼ等が挙げられる。
また測定対象である糖化蛋白質がGAある場合にはバチルス属及びストレプトマイセス属の微生物由来プロテアーゼがヒトアルブミン(Alb)に対する作用が大きい為より好まし。また測定対象である糖化蛋白質がGHbである場合にはバチルス属、アスペルギルス属、ストレプトマイセス属、トリチラチウム属由来のプロテアーゼがヒトヘモグロビン(Hb)に対する作用が大きい為により好ましい。
本発明に用いることの出来るプロテアーゼの活性測定法を下記に示す。
<<プロテアーゼの活性測定方法>>
下記の測定条件で30℃、1 分間に1μgのチロシンに相当する呈色を示すプロテアーゼ活性度を1PU(proteolytic Unit)と表示する。
<基質> 0.6% ミルクカゼイン(メルク社製)
<酵素溶液> 10PU〜20PUに希釈
<酵素希釈溶液> 20mM 酢酸緩衝液 pH 7.5
1mM 酢酸カルシウム
100mM 塩化ナトリウム
<反応停止液> 0.11M トリクロル酢酸
0.22M 酢酸ナトリウム
0.33M 酢酸
<操作>
プロテアーゼ溶液を10〜20PU/mlになるように酵素希釈溶液にて溶解し、この液1ml を試験管に取り30℃に加温する。あらかじめ30℃に加温しておいた基質溶液5ml を加え正確に10分後反応停止液5ml を添加し反応を停止する。そのまま30℃、30分加温を続け沈殿を凝集させ、東洋ろ紙N0.131(9cm) で濾過を行い、濾液を得る。ブランク測定はプロテアーゼ溶液1ml を試験管に取り30℃に加温し、まず反応停止液5ml を添加し続いて基質溶液5ml を添加後同様に凝集、濾過を行う。濾液2ml を0.55M 炭酸ナトリウム溶液5ml 、3 倍希釈フォリン試薬1ml を加え30℃、30分反応後660nm の吸光度を測定する。酵素作用を行った吸光度からブランク測定の吸光度を差し引いた吸光度変化を求め、別に作成した作用標準曲線より酵素活性を求める。
<標準作用曲線作成法>
約50PU/ml に調整した酵素溶液を希釈し2〜50PU/ml の一連の希釈倍率を持った酵素溶液を作成し上記操作を行い、得られた吸光度変化を縦軸に希釈倍数を横軸にプロットする。一方L-チロシンを0.2N塩酸に0.01% の濃度に溶解しその1ml に0.2N塩酸10ml加えたものを標準チロシン溶液とする(チロシン濃度9.09μg /ml)。標準チロシン溶液2ml と0.2N塩酸2ml についてそれぞれ上記測定操作を行い、得られた吸光度変化がチロシン18.2μgに相当する。この吸光度変化を前記グラフ上にとり、その点から横軸に垂線を下ろし横軸との交点が10PU/ml に相当する。
また、これらのプロテアーゼの使用濃度としては、目的とする蛋白質を一定の時間で効率よく切断できる濃度であれば良く、例えば通常1〜100000PU/ml、好ましくは10〜10000PU/mlの濃度で用いればよい。
本発明に使用しうる少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素としては、前記プロテアーゼの作用により、被検液に含まれる糖化蛋白質から生成される糖化アミノ酸若しくは糖化ペプチドに有効に作用し、実質的に糖化蛋白質が測定できる酵素であれば如何なるものを用いても良いが、αアミノ基が糖化されたアミノ酸によく作用する少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素、εアミノ基が糖化されたアミノ酸によく作用する少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素等が挙げられる。
εアミノ基が糖化されたアミノ酸によく作用する少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の例としては、ギベレラ(Gibberella)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、カンジダ(Candida)属、ペニシリウム(Penicillium)属、フサリウム(Fusarium)属、アクレモニウム(Acremonium)属又はデバリオマイゼス(Debaryomyces)属由来のFOD等が挙げられる。
αアミノ基が糖化されたアミノ酸によく作用する少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の例としては、コリネバクテリウム(Corynebacterium)由来の酵素が挙げられる。
さらに、プロテアーゼと共存させた状態でも充分な活性を有し、かつ安価に製造可能な酵素の例としては、遺伝子組み替え型ケトアミンオキシダーゼ(R-FOD;旭化成社製)および加えて糖化バリン反応性を著しく低下させた変異型FOD(R-FOD-II;旭化成社製)が挙げられる。
R-FOD-IIのもととなるフザリウム・オキシスポルムIFO-9972株由来のFOD蛋白質をコードするDNAは、フザリウム・オキシスポルムIFO-9972株から常法により染色体DNAを抽出し、PCR法やハイブリダイゼーション法などで分離して得られる。
得られた該FOD遺伝子への変異の導入は、DNAに直接変異を加えるならPCR法を応用してもよいし部位特異的変異法を使用してもよい。また偶発変異によるならば、DNA修復能力の低下した大腸菌宿主を使用しても良いし、あるいはDNA変異源を添加した培地でFOD遺伝子を導入した宿主生物を培養することもできる。
かくして得られた変異FOD遺伝子を適当な宿主−ベクター系を用いて宿主微生物に導入し、発現ベクターのマーカーと、FODの活性発現若しくはDNAプローブを指標としてスクリーニングを行い、FOD遺伝子を含有する組換えDNAプラスミドを保持する微生物を分離し、該遺伝子組換え微生物を培養し、該培養菌体から組換え蛋白を抽出精製することで変異FODを得ることができる。
変異FODを得るためには、具体的には以下のように行えばよいが、その操作法のうち常法とされるものは、例えばマニアティスらの方法(Maniatis,T., et al. Molecular Cloning. Cold Spring Harbor Laboratory 1982, 1989)や、市販の各種酵素、キット類に添付された手順に従えば実施できるものである。
分離したFOD遺伝子に変異を導入するにはマンガンイオン添加条件下に於けるTaqポリメラーゼを始めとする3'→5'修復能欠損型ポリメラーゼを使用したPCR法や、DNA修復能を欠損した大腸菌宿主にFOD遺伝子を導入しジアニシジンなどの変異源を添加した培地で培養することにより遺伝子変異を誘発し、作成した変異候補株群より目的の基質特異性を獲得した変異体を分離すればよい。
上述の方法によって導入されたFODの変異は、ジデオキシ法(Sangar,F.(1981)Science, 214, 1205-1210)で変異を導入した遺伝子の塩基配列を確認することにより決定できる。
また一度変異が決定した後はゾラーらの方法(Zoller, M. J. and Smith, M. (1983)Methods in Enzymology,154, 367)による部位特異変異法で特定の変異を導入することもできる。
変異FODを構成するポリペプチドのアミノ酸配列の変異は、変異遺伝子の塩基配列より決定できる。以上の方法で得られた変異FODは変異FOD遺伝子を適当な宿主−ベクター系に組み込むことにより組換え体として生産できる。
変異FOD遺伝子を組み込むベクターとしては、宿主微生物体内で自律的に増殖しうるファージ又はプラスミドから遺伝子組み換え用として構築されたものが適しており、ファージベクターとしては、例えば、E. coliに属する微生物を宿主微生物とする場合にはλgt・λC、λgt・λBなどが使用できる。また、プラスミドベクターとしては、例えば、E. coliを宿主微生物とする場合にはプラスミドpBR322、pBR325、pACYC184、pUC12、pUC13、pUC18、pUC19、pUC118、pIN I、BluescriptKS+、枯草菌を宿主とする場合にはpUB110、pKH300PLK、放線菌を宿主とする場合にはpIJ680、pIJ702、酵母特にサッカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)を宿主とする場合にはYrp7、pYC1、Yep13などが使用できる。
このようなベクターに変異FOD遺伝子を組み込むには、双方を同じ末端を生成する適当な制限酵素で切断し、変異FOD遺伝子を含むDNAフラグメントとベクター断片とを、DNAリガーゼ酵素により常法に従って結合させればよい。
変異FOD遺伝子を結合したベクターを移入する宿主微生物としては、組み換えDNAが安定かつ自律的に増殖可能であればよく、例えば宿主微生物がE. coliに属する微生物の場合、E. coli DH1、E. coli JM109、E. coli W3110、E. coli C600などが利用できる。また、微生物宿主が枯草菌に属する微生物の場合、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)ISW1214など、放線菌に属する微生物の場合、ストレプトマイセス・リビダンス(Streptomyces lividans)TK24など、サッカロマイセス・セルビシエに属する微生物の場合、サッカロマイセス・セルビシエINVSC1などが使用できる。
宿主微生物に組み換えDNAを移入する方法としては、例えば、宿主微生物がE. coliやサッカロマイセス・セルビシエ、ストレプトマイセス・リビダンスに属する微生物の場合には、常法に従ってコンピテントセル化した宿主菌株に組み換えDNAの移入を行えばよく、菌株によっては電気穿孔法を使用してもよい。
変異FODを生産するためには、変異FOD遺伝子を導入した宿主を適切な培地で培養し、培養した菌体を集菌後、適当な緩衝液中にて超音波破砕やリゾチーム処理などにより菌体を破壊し、菌体抽出液を調製すればよい。また、シグナル配列を付加することによる分泌発現により、培養溶液中に変異FODを蓄積させても良い。
かようにして生産された変異FODは、通常の硫安沈殿、ゲル濾過、カラム精製などによって分離精製され、酵素標品として供給される。
上記の遺伝子操作に一般的に使用される量的関係は、供与微生物からのDNA及びベクターDNAを0.1〜10μgに対し、制限酵素を約1〜10U、リガーゼ約300U、その他の酵素約1〜10U、程度が例示される。
変異FOD遺伝子を含み、変異FODを産生し得る形質転換微生物の具体的な例示としては、エシェリヒア・コリに属する微生物を宿主微生物とし、その内部に変異FOD遺伝子を含有するプラスミドpcmFOD3を保有する形質転換微生物、エシェリヒア・コリJM109・pcmFOD3(FERM BP-7847)、およびpcmFOD4を保有する形質転換微生物、エシェリヒア・コリJM109・pcmFOD4、およびpcmFOD5を保有する形質転換微生物、エシェリヒア・コリJM109・pcmFOD5(FERM BP-7848)が挙げられる。これらの構造を図7に示した。
なお、前記エシェリヒア・コリJM109・pcmFOD3及びエシェリヒア・コリJM109・pcmFOD5は、共に平成13年1月16日に日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6の独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに国際寄託され、それぞれ受託番号FERM BP-7847及びFERM BP-7848を付与された。
形質転換微生物により該変異FODを製造するに当っては、該形質転換微生物を栄養培地で培養して菌体内又は培養液中に該変異FODを産生せしめ、培養終了後、得られた培養物を濾過又は遠心分離などの手段により菌体を採集し、次いでこの菌体を機械的方法又はリゾチームなどの酵素的方法で破壊し、又、必要に応じてEDTA及び/又は適当な界面活性剤などを添加して該変異FODの水溶液を濃縮するか、又は濃縮する事なく硫安分画、ゲル濾過、アフィニティークロマトグラフィー等の吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーにより処理して、純度のよい該変異FODを得ることができる。
形質転換微生物の培養条件はその栄養生理的性質を考慮して培養条件を選択すればよく、通常多くの場合は、液体培養で行うが、工業的には深部通気撹拌培養を行うのが有利である。培地の栄養源としては、微生物の培養に通常用いられるものが広く使用されうる。
炭素源としては、資化可能な炭素化合物であればよく、例えばグルコース、サッカロース、ラクトース、マルトース、フラクトース、糖蜜などが使用される。窒素源としては利用可能な窒素化合物であればよく、例えばペプトン、肉エキス、酵母エキス、カゼイン加水分解物などが使用される。
その他、リン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、マグネシウム、カルシウム、カリウム、鉄、マンガン、亜鉛などの塩類、特定のアミノ酸、特定のビタミンなどが必要に応じて使用される。
培養温度は微生物が発育し、変異FODを生産する範囲で適宜変更し得るが、E. coliの場合、好ましくは20〜42℃程度である。培養条件は、条件によって多少異なるが、変異FODが最高終了に達する時期を見計らって適当な時期に培養を終了すればよく、E. coliの場合、通常は12〜48時間程度である。培地pHは菌が発育し、変異FODを生産する範囲で適宜変更し得るが、E. coliの場合、好ましくはpH6〜8程度である。
培養物中の変異FODは、菌体を含む培養液そのままを採取し、利用することもできるが、一般には常法に従って、変異FODが培養液中に存在する場合には、濾過、遠心分離などにより変異FOD含有溶液と微生物菌体とを分離した後に利用される。変異FODが菌体内に存在する場合には、得られた培養物を濾過又は遠心分離などの手段により、菌体を採取し、次いでこの菌体を必要に応じて機械的方法又はリゾチームなどの酵素的方法で破壊し、またEDTAなどのキレート剤及び/又は界面活性剤を添加して変異FODを可溶化し水溶液として分離採取する。
この様にして得られた変異FOD含有溶液を、例えば、減圧濃縮、膜濃縮、更に、硫安、硫酸ナトリウムなどの塩析処理などによる分別沈澱法により沈澱せしめればよい。
次いでこの沈澱物を、水に溶解し、半透膜にて透析せしめて、より低分子量の不純物を除去することができる。また、吸着剤あるいはゲル濾過剤などによるゲル濾過、アフィニティークロマトグラフィー等の吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー等により精製し、これらの手段を用いて得られる変異FOD含有溶液から、減圧濃縮凍結乾燥等の処理により精製された変異FODが得られる。
糖化アミノ酸に作用する酵素の活性は下記の方法にて測定した。
<<糖化アミノ酸に作用する酵素の活性測定法>>
<反応液の組成>
50mM トリス緩衝液 pH7.5
0.03% 4アミノアンチピリン(4-AA)(和光純薬社製)
0.02% フェノール(和光純薬社製)
4.5U/ml パーオキシダーゼ(POD)(シグマ社製)
1.0mM α-カルボベンズオキシ-ε-D-フルクトシル-L-リジン若しくはフルクト
シルバリン(ハシバらの方法に基づき合成、精製した。Hashiba H、
J.Agric.Food Chem.24:70、1976 以下ZFL、FVと略す。)
上記の反応液1mlを小試験管に入れ、37℃-5分間予備加温した後、適当に希釈した酵素液0.02mlを添加して攪拌し、反応を開始する。正確に10分間反応の後に0.5%のSDSを2ml添加して反応を停止し、波長500nmの吸光度を測定する(As)。またブランクとして酵素液のかわりに蒸留水0.02mlを用いて同一の操作を行って吸光度を測定する(Ab)。この酵素作用の吸光度(As)と盲検の吸光度(Ab)の吸光度差(As-Ab)より酵素活性を求める。別にあらかじめ過酸化水素の標準溶液を用いて吸光度と生成した過酸化水素との関係を調べ、37℃-1 分間に1 μmolの過酸化水素を生成する酵素量を1Uと定義する。計算式を下記に示す。
3.02 : 総反応液量(ml)
0.02 : 酵素溶液量(ml)
10 : 反応時間
2 : 過酸化水素2 分子から4-AA、フェノールが縮合した色素1
分子を生じることによる係数
12.0 : 4-AA-フェノールのミリモル吸光係数
B : 酵素液の希釈倍率
以上の方法によって得られる変異FODのうち、配列表配列番号1のアミノ酸配列372番のリジンがトリプトファンに置換された変異FODの酵素学的性質は以下のようである。
(1)基質特異性
ZFL 100%
FV 0%
(2)酵素作用
下記に示すように、少なくともα-アミノ酸、ε-アミノ酸のアマドリ化合物を分解して、グルコソンと過酸化水素および対応するα-アミノ酸、ε-アミノ酸を生成する反応を触媒する。
(3)分子量
本酵素の分子量はSephadex・G-100を用いたカラムゲル濾過法で、0.2MのNaCl含有0.1Mのリン酸緩衝液(pH7.0)を溶出液として測定した結果、48000±2000、SDS-PAGEでは47000±2000であった。
(4)等電点
キャリアアンフォライトを用いる焦点電気泳動法によって4℃、700Vの定電圧で40時間通電した後、分画し、各画分の酵素活性を測定した結果、pH4.3±0.2であった。
(5)Km値
50mMのトリス塩酸緩衝液(pH7.5)
0.03%の4-AA
0.02%のフェノール
4.5U/mlのパーオキシダーゼ
を含む反応液中で合成基質ZFLの濃度を変化させて、ZFLに対するKm値を測定した結果、3.4mMの値を示した。
(6)至適pH
前記の酵素活性測定法に従い、反応液中の50mMのトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)に代えて100mMの酢酸緩衝液(pH4.4-5.4)、リン酸緩衝液(pH5.6-7.9)、トリス−塩酸緩衝液(pH7.3-8.5)、およびグリシン−水酸化ナトリウム緩衝液(pH8.0-10.3)の各緩衝液を用いて測定した。この結果、pH7.5で最大の活性を示した。
(7)pH安定性
本酵素0.5Uを含有する0.5Mの至適pHを測定するときに用いた各種緩衝液0.5mlを40℃、10分間処理した後、その残存活性を後記の活性測定法に従って測定した。この結果、pH7.0-9.0の範囲で80%以上の活性を保持していた。
(8)熱安定性
本酵素0.5Uを0.2Mのトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)で調製し、10分間加熱処理後、その残存活性を活性測定法に従って測定した。この結果、40℃までは残存活性として95%以上を保持した。
(9)至適温度
40mMのトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)を用い、活性測定法に従い、各温度で10分間反応後、0.5%のラウリル硫酸ナトリウム(以下SDSと略称する)溶液2mlで反応を停止し、波長500nmで吸光度を測定した。この結果、50℃で最大の活性を示した。
次に、FODについて配列表配列番号1のアミノ酸配列372番のリジンを他のアミノ酸に置換することにより糖化バリン反応性を著しく低下させた変異型FODを用いて被検液中の糖化リジンを消去した後に、糖化バリンに反応性を有するFODを用いて被検液中の糖化バリンを測定する方法について述べる。
被検液中の糖化リジンを消去するFODは糖化バリンに作用しないFODであればなんら限定されるものではないが、例えばFODについて配列表配列番号1のアミノ酸配列372番のリジンを他のアミノ酸に置換することにより糖化バリン反応性を著しく低下させた変異型FODが用いられ、さらに好適には変異FODのうち、配列表配列番号1のアミノ酸配列372番のリジンがトリプトファン、メチオニン、バリンのいずれかに置換された変異FODを用いれば良い。このとき反応液に添加する酵素量は被検液中の糖化リジンを消去するのに十分な量であればよく、例えば、0.5〜200U/ml、好適には1〜50U/mlである。
また、糖化バリンを測定するFODについては糖化バリンに反応性を持つFODであれば何ら限定されるものではなく、例えば、フザリウム・オキシスポルムIFO-9972株由来FODを用いれば良い。このとき反応液に添加する酵素量は被検液中の糖化バリンを測定するのに十分な量であればよく、例えば、0.5〜200U/ml、好適には1〜50U/mlである。
具体的な測定方法は、まず、第一反応にて、糖化リジンおよび糖化バリンを含有する被検液中の糖化リジンに変異型FODを作用させ、このとき生成する過酸化水素はカタラーゼ等によって分解させ、第二反応にて、被検液中の糖化バリンにFODを作用させ生成する過酸化水素を4−アミノアンチピリン(4-AA)およびトリンダー試薬と反応させ、生成する色素を比色測定すればよい。また、第二反応液中にカタラーゼの阻害剤であるアジ化ナトリウムを添加してもよい。
本発明を用いて糖化蛋白質を正確に測定する際に使用しうるグロブリン成分選択的なプロテアーゼ阻害剤としては、被検液に、プロテアーゼをグロブリン成分選択的なプロテアーゼ阻害剤存在下作用せしめ、主にグロブリン成分以外の蛋白質を断片化しうるグロブリン成分選択的な阻害剤であればいかなる阻害剤を用いても良い。その好ましい例としてはデオキシコール酸、デオキシコール酸アミド、コール酸アミド、第四級アンモニウム塩、第四級アンモニウム塩型陽イオン界面活性剤、コンカナバリンA、オクチルグルコシド若しくはベタインがあげられる。
デオキシコール酸アミドとしては、例えばビスグルコナミドプロピルデオキシコーラミド(N,N-Bis(3-D-gluconamidopropyl)deoxycholamido)等が好ましく、コール酸アミドとしては、例えば、硫酸-3-[(コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパン(3-[(3-Cholamidopropyl)dimethylammonio]-2-hydroxypropanesulfonicacid)、硫酸-3-[(コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-2-ハイドロキシ-1-プロパン(3-[(3-Cholamidopropyl)dimethylammonio]propanesulfonic acid)若しくはビスグルコナミドプロピルコーラミド(N,N-Bis(3-D-gluconamido propyl)cholamido)等が好ましい。
第四級アンモニウム塩としては、例えば塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、塩化ベンジルトリ-n-ブチルアンモニウム等が好ましく、第四級アンモニウム塩型陽イオン界面活性剤としては、例えば塩化ラウリルトリメチルアンモニウム若しくはラウリルジメチルアミンオキサイド等が好ましい。
これらのグロブリン成分選択的な阻害剤は単独若しくは組み合わせて用いても良い。
また、これらのグロブリン成分選択的な阻害剤の使用濃度としては、プロテアーゼ作用中にグロブリン成分への作用を十分抑えられる量であれば良く、例えばデオキシコ−ル酸、デオキシコール酸アミド、コール酸アミド、オクチルグルコシド、第四級アンモニウム塩若しくは第四級アンモニウム塩型陽イオン界面活性剤を用いる場合には0.01%〜20%程度の濃度で使用することが好ましく、さらに好ましくは0.05%〜10%でありまたこれ以外の濃度を用いることもできる。
また同様に例えばコンカナバリンA、オクチルグルコシドもしくはベタインを用いる場合にはそれぞれ0.01〜10mg/ml、0.005〜5%の濃度で使用することが出来、またそれぞれ0.02〜2mg/ml、0.01〜2%の濃度で使用することが好ましくこれ以外の濃度を用いることもできる。
本発明を用いて糖化蛋白質を正確に測定する際に使用しうるASOxとしては、被検液に含まれるアスコルビン酸に有効に作用するものであればいかなるものを用いても良いが、例えば植物または微生物由来のASOx 等が挙げられる。具体的な例を以下に示すがこれらは1例に過ぎず、なんら限定されるものではない。
植物由来のASOxの例としては、キュウリ由来(アマノ社製、東洋紡社製)およびカボチャ由来(ロシュ社製、東洋紡社製)が挙げられる。
微生物由来のASOxの例としてはアクレモニウム(Acremonium)由来(旭化成社製)、微生物由来(アマノ社製)が挙げられる。
ASOxの活性は下記の方法にて測定した。
<<ASOxの活性測定法>>
<保存基質溶液>
Lアスコルビン酸(和光純薬社製)176mgとEDTA(第一化学薬品社製)37mgを1mM塩酸100mlで溶解する。
<反応試薬混合液>
上記の保存基質溶液を0.45mMのEDTAを含む90mM 燐酸2カリ−5mM燐酸1ナト緩衝液で20倍に希釈する。
<操作>
上記の反応試薬混合液1mlを小試験管に入れ、30℃-5分間予備加温した後、適当に希釈した酵素液0.10mlを添加して攪拌し、反応を開始する。正確に5分間反応の後に0.2N塩酸水溶液3.0mlを添加して反応を停止し、波長245nmの吸光度を測定する(As)。またブランクとして上記の反応液1mlを小試験管に入れ、30℃-5分間予備加温した後、0.2N塩酸水溶液3.0mlを添加して反応を停止する。適当に希釈した酵素液0.10mlを添加して攪拌し、波長245nmの吸光度を測定する(Ab)。この酵素作用の吸光度(As)と盲検の吸光度(Ab)の吸光度差(Ab-As)より酵素活性を求める。30℃-1 分間に1μmolのアスコルビン酸をデヒドロアスコルビン酸に酸化する酵素量を1Uと定義する。計算式を下記に示す。
10.0:pH1.0の条件でアスコルビン酸の245nmに於けるミリモル分子吸光係数
5:反応時間(min)
4.10:反応液総量(ml)
0.10:反応に供した酵素試料液量
B:酵素液の希釈倍率
また、これらのASOxの使用濃度としては、プロテアーゼとASOxを共存させ保存する場合に、試薬使用時でも十分なアスコルビン酸の消去が可能な量であれば良く、例えば通常0.1U/ml〜100U/ml、好ましくは1U/ml〜50U/mlの濃度で用いればよい。
本発明を用いて糖化蛋白質を正確に測定する際にASOxと組み合わせて使用しうる4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル基を持たない緩衝剤としては、プロテアーゼとASOxを共存させた状態で、ASOxが安定である緩衝剤であればいかなるものを用いても良いが、例えば3-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]プロパンスルホン酸(EPPS)、2-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]エタンスルホン酸(HEPES)及び2-ヒドロキシ-3-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]プロパンスルホン酸(HEPPSO)等の4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル基を持つ緩衝剤以外の緩衝剤であればいかなる緩衝剤を用いても良い。
さらに、好ましい緩衝剤の例としては、例えばN-(2-アセトアミド)-2-アミノエタンスルホン酸(ACES)、N-(2-アセトアミド)イミノジ酢酸(ADA)、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-アミノエタンスルホン酸(BES)、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシン(Bicine)、ビス(2-ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン(Bis-Tris)、N-シクロヘキシル-3-アミノプロパンスルホン酸(CAPS)、N-シクロヘキシル-2-ヒドロキシ-3-アミノプロパンスルホン酸(CAPSO)、N-シクロヘキシル-2-アミノエタンスルホン酸(CHES)、3-[N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸(DIPSO)、2-モルフィリノエタンスルホン酸(MES)、3-モルフィリノプロパンスルホン酸(MOPS)、2-ヒドロキシ-3-モルフィリノプロパンスルホン酸(MOPSO)、ピペラジン-1,4-ビス(2-エタンスルホン酸(PIPES)、ピペラジン-1,4-ビス(2-ヒドロキシ-3-プロパンスルホン酸)(POPSO)、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル-3-アミノプロパンスルホン酸(TAPS)、2-ハイドロキシ-N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル-3-アミノプロパンスルホン酸(TAPSO)、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル-2-アミノプロパンスルホン酸(TES)、N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン(Tricine)およびトリスヒドロキシメチルアミノメタン(Tris)等があげられる。
最も好ましい緩衝剤の例としては例えばトリスヒドロキシメチルアミノメタン(Tris)及びピペラジン-1,4-ビス(2-ヒドロキシ-3-プロパンスルホン酸)(POPSO)が挙げられる。
これらのASOxと共に使用する緩衝剤の使用濃度としては、プロテアーゼ共存下でもASOxが安定である濃度であり、かつプロテアーゼ及びASOxの反応に影響を及ぼさない濃度であればいかなる量用いても良く、例えば通常1mM〜1M、好ましくは5mM〜500mMの濃度で用いればよい。
本発明を用いて糖化アルブミンを正確に測定する際に使用しうるアルブミンの蛋白質変性剤及び/またはS−S結合を有する化合物としてはBCPのアルブミンに対する反応性がGA及びNGAで一致すればいかなるものを用いても良い。
好ましい蛋白質変性剤の例としては、例えば、尿素、グアニジン化合物、陰イオン界面活性剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム(SDS)、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩が挙げられ、これらは単独若しくは組み合わせて用いることが出来る。また、これらの蛋白質変性剤の使用濃度としては、BCPのアルブミンに対する反応性がGA及びNGAで一致する濃度であれば良く、例えば通常0.01%〜10%、好ましくは0.05%〜5%の濃度で用いればよい。
好ましいS−S結合を有する化合物としては6,6'-ジチオジニコチン酸(6,6'-dithiodinicotinic acid)、3,3'-ジチオジプロピオン酸(3,3'-dithiodipropionic acid)、2,2'-ジチオジサリチル酸(2,2'-dithiodibenzoicacid)、4,4'-ジチオジモルホリン(4,4'-dithiodimorpholine)、2,2'-ジヒドロキシ-6,6'-ジナフチルジスルフィド(2.2'-dihydroxy-6,6'-dinaphthyl disulfide;DDD)、2,2'-ジチオジピリジン(2,2'-dithiopyridine;2-PDS)、4,4'-ジチオジピリジン(4,4'-dithiopyridine;4-PDS)、5,5'-ジチオビス(2-ニトロ安息香酸)(5,5'-dithiobis-(2-nitrobenzoic acid);DTNB)、2,2'-ジチオビス(5-ニトロピリジン)(2,2'-dithiobis-(5-nitropyridine))等があげられる。
また、これらのS−S結合を有する化合物の使用濃度としては、BCPのアルブミンに対する反応性がGA及びNGAで一致する濃度であれば良く、例えば通常1μM〜10mM、好ましくは10μM〜5mMの濃度で用いればよく、これ以外の濃度で用いても良い。
本発明を用いて糖化蛋白質を正確に測定する際に使用しうるプロテアーゼの安定化剤としては、試薬保存中にプロテアーゼの活性低下を抑える物質であればいかなるものを用いても良く、特に試薬を液体の状態で保存中にプロテアーゼの活性低下を抑える物質であれば好ましい。
好ましい安定化剤の例としてはジメチルスルホオキシド、アルコール、水溶性カルシウム塩、食塩、第四級アンモニウム塩若しくは第四級アンモニウム塩型陽イオン界面活性剤があげられる。アルコールの例としては、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、グリセリン等が、第四級アンモニウム塩第四級アンモニウム塩型陽イオン界面活性剤の例としてはラウリル硫酸トリエタノールアミン、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等があげられる。
また、これらのプロテアーゼ安定化剤の使用濃度としては、試薬保存中にプロテアーゼの活性低下を抑える物質であればいかなる濃度で用いても良く、特に試薬を液体の状態で保存中にプロテアーゼの活性低下を抑える濃度であれば好ましい。好ましい濃度の例としては、例えば通常0.01%〜30%、好ましくは0.1%〜20%の濃度で用いればよく、これ以外の濃度で用いても良い。
本発明を用いて糖化蛋白質を正確に測定する際に使用しうる少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の安定化剤としては、試薬保存中に少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の活性低下を抑える物質であればいかなるものを用いても良く、特に試薬を液体の状態で保存中に少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の活性低下を抑える物質であれば好ましい。
好ましい安定化剤の例としては糖アルコール、スクロース、水溶性マグネシウム塩、水溶性カルシウム塩、硫安、アミノ酸、ザルコシンがあげられる。糖アルコールの例としては、ソルビトール、マンニトール、トレハロース、グリセリン等が、アミノ酸としては全てのアミノ酸に強い安定化効果があるが中でもより好ましくは、プロリン、グルタミン酸、アラニン、バリン、グリシン、リジン等があげられる。
また、これらの少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の安定化剤の使用濃度としては、試薬保存中に少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の活性低下を抑える物質であればいかなる濃度で用いても良く、特に試薬を液体の状態で保存中に少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の活性低下を抑える濃度であれば好ましい。好ましい濃度の例としては、例えば糖アルコール、スクロース、アミノ酸、ザルコシンの場合、通常0.01%〜30%、好ましくは0.1%〜20%の濃度で用いればよく、水溶性マグネシウム塩、水溶性カルシウム塩、硫安の場合、通常1mM〜1M、好ましくは10mM〜500mMの濃度で用いればよく、これ以外の濃度で用いても良い。
本発明の糖化蛋白質測定用組成物に於ける液組成については、プロテアーゼを含む蛋白質分解試薬、生成した糖化アミノ酸若しくはペプチドの測定を行う糖化アミノ酸測定試薬を同一反応槽中で使用できるよう適宜組み合わせれば良い。またこれらの試薬は液状品及び液状品の凍結物あるいは凍結乾燥品として提供できる。
本発明に使用しうる蛋白質分解試薬組成としては、蛋白質分解反応が効率よく進行するようにpH、緩衝剤及びプロテアーゼ濃度を決定し、その後グロブリン成分選択的なプロテアーゼ阻害剤、ASOx、プロテアーゼ安定化剤を前述の有効な濃度になるよう適宜調製して添加すればよい。
例えばプロテアーゼタイプXXIV(シグマ社製)を用いる場合にはpHが7 〜10付近で蛋白質分解活性が強く、反応のpHは7 〜10を選択できる。緩衝液としては4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル基を持たない緩衝剤である例えばpH7.2〜8.5に緩衝作用のあるPOPSO緩衝液を使用することが出来、POPSOの濃度は1〜100mMの濃度、好ましくは10〜500mMで使用すればよい。
またプロテアーゼ添加濃度は実際に使用される反応時間中に被検液中の糖化蛋白質を十分に分解し得る濃度で有れば良く、100 〜50万PU/ml が好ましく、500〜10万PU/ml がより好ましい。
グロブリン成分選択的なプロテアーゼ阻害剤、ASOx、プロテアーゼ安定化剤との組み合わせとしては、例えばグロブリン成分選択的なプロテアーゼ阻害剤として硫酸-3-[(コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパン、0.01%〜20%、好ましくは0.05%〜10%、カボチャ由来アスコルビン酸オキシダーゼ(東洋紡社製)、0.1U/ml〜100U/ml、好ましくは1U/ml〜50U/ml、プロテアーゼ安定化剤としてジメチルスルホオキシド0.01%〜30%、好ましくは0.1%〜20%等を用いることができる。
本発明に使用しうる糖化アミノ酸測定試薬組成については、使用する少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の至適pHを考慮し反応が効率よく進行するようにpHを選択し、次に糖化アミノ酸に作用する酵素量を決定し、最後に少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の安定化剤を添加すればよい。
例えばR-FOD 若しくはR-FOD-II(旭化成社製)を使用する場合、最大活性の50% 以上の活性を示す領域がpH6.5 〜10と広く、反応のpHは6.5 〜10を選択できる。また酵素添加濃度は、使用される反応液中で糖化アミノ酸を十分に検出し得る濃度で有れば良く、0.5〜200U/mlが好ましく、1〜50U/ml がより好ましい。
少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の安定化剤としては、例えばグルタミン酸を用いることができ、0.01%〜30%、好ましくは0.1%〜20%の濃度で用いればよい。
本発明に使用しうる第1試薬に少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素、第2試薬にプロテアーゼを含有する組成物としては、第1試薬をプロテアーゼ及び少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の作用可能な条件、例えばpH、塩濃度、等を設定し、第2試薬にはプロテアーゼの保存に適した条件を設定すれば如何なる条件を用いても良い。
例えばR-FOD、プロテアーゼタイプXXIVを使用する場合には、それぞれpH6.5〜10、7〜10で酵素が良く作用することから第1試薬はpH7〜10を選択し比較的高濃度の例えば20〜1000mMの緩衝剤濃度を選択すればよい。一方本プロテアーゼはpH7以下で安定であることから、第2試薬のpHは7以下を選択し第1試薬よりも比較的低濃度の例えば1〜50mM緩衝剤濃度を選択し、加えて例えばジメチルスルホオキシド1〜50%程度のプロテアーゼ安定化剤を添加すると好ましい。この場合第1試薬と第2試薬の混合の割合を例えば4:1と第1試薬を多くすればさらに高濃度の安定化剤や第1試薬からかけ離れたpH等が選択可能である。
さらに本発明に基づく糖化蛋白質を測定する酵素反応組成には、例えば界面活性剤、塩類、緩衝剤、pH調製剤や防腐剤などを適宜選択して添加しても良い。
界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリビニルアルコール等の0.01〜10%、好適には0.05〜5%、各種金属塩類、例えば塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マンガン、塩化コバルト、塩化亜鉛、塩化カルシウム等の1mM〜5M、好適には10mM〜1M、各種緩衝液、例えばトリス−塩酸緩衝液、グリシン−NaOH緩衝液、燐酸緩衝液、グッドの緩衝液等の10mM〜2M、好適には20mM〜1M、各種防腐剤、例えばアジ化ナトリウムの0.01〜10%、好適には0.05〜1%を適宜添加すれば良い。
本発明に使用しうる糖化蛋白質の測定方法としては、前記本発明の糖化蛋白質測定用組成物に被検液0.001〜0.5mlを加え、37℃の温度にて反応させ、レートアッセイを行う場合には、反応開始後一定時間後の2点間の数分ないし数十分間、例えば3分後と4分後の1分間、または3分後と8分後の5分間における変化した補酵素、溶存酸素、過酸化水素若しくはその他生成物の量を直接または間接的に前記の方法で測定すれば良く、エンドポイントアッセイの場合には反応開始後一定時間後の変化した補酵素、溶存酸素、過酸化水素若しくはその他生成物の量を同様に測定すれば良い。この場合既知濃度の糖化蛋白質を用いて測定した場合の吸光度等の変化と比較すれば被検液中の糖化蛋白質量を求めることができる。
本発明に使用しうる少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素作用の検出は、例えばデヒドロゲナーゼを用いた場合には補酵素の変化量を直接測定するか、若しくは生じた還元型補酵素を各種ジアフォラーゼ、またはフェナジンメトサルフェート等の電子キャリアー及びニトロテトラゾリウム、WST-1、8(以上同人化学研究所社製)に代表される各種テトラゾリウム塩等の還元系発色試薬を用い間接的に測定しても良く、またこれ以外の公知の方法により直接、間接的に測定しても良い。
また例えばオキシダーゼを用いた場合には、酸素の消費量または反応生成物の量を測定することが好ましい。反応生成物として、例えばR-FODを用いた場合には反応により過酸化水素及びグルコソンが生成し、過酸化水素及びグルコソン共に公知の方法により直接、間接的に測定する事が出来る。
上記過酸化水素の量は、例えばパーオキシダーゼ等を用いて色素等を生成し、発色、発光、蛍光等により測定しても良く、また電気化学的手法によって測定しても良く、カタラーゼ等を用いてアルコールからアルデヒドを生成せしめて、生じたアルデヒドの量を測定しても良い。
過酸化水素の発色系は、パーオキシダーゼの存在下で4-AA若しくは3-メチル-2-ベンゾチアゾリノンヒドラゾン(MBTH)等のカップラーとフェノール等の色原体との酸化縮合により色素を生成するトリンダー試薬、パーオキシダーゼの存在下で直接酸化、呈色するロイコ型試薬等を用いることが出来る。
トリンダー型試薬の色原体としては、フェノール誘導体、アニリン誘導体、トルイジン誘導体等が使用可能であり、具体例として、N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-m-トルイジン(TOOS)、N,Nビス(4−スルホプロピル)-3-メチルアニリン2ナトリウム(TODB)(以上同人化学研究所社製)等が挙げられる。
またロイコ型試薬の具体例としては、N-(カルボキシメチルアミノカルボニル)-4,4- ビス(ジメチルアミノ)ビフェニルアミン(DA64)、10-(カルボキシメチルアミノカルボニル)-3,7- ビス(ジメチルアミノ)フェノチアジン(DA67)(以上和光純薬社製)等が挙げられる。
蛍光法には、酸化によって蛍光を発する化合物、例えばホモバニリン酸、4-ヒドロキシフェニル酢酸等を、化学発光法には、触媒としてルミノール、ルシゲニン、イソルミノール等を用いることが出来る。
また過酸化水素を電極を用いて測定する場合、電極には、過酸化水素との間で電子を授受する事の出来る材料である限り特に制限されないが、例えば白金、金若しくは銀等が挙げられ、電極測定方法としてはアンペロメトリー、ポテンショメトリー、クーロメトリー等の公知の方法を用いることが出来、さらにオキシダーゼまたは基質と電極との間の反応に電子伝達体を介在させ、得られる酸化、還元電流或いはその電気量を測定しても良い。電子伝達体としては電子伝達機能を有する任意の物質が使用可能であり、例えばフェロセン誘導体、キノン誘導体等の物質が挙げられる。またオキシダーゼ反応により生成する過酸化水素と電極の間に電子伝達体を介在させ得られる酸化、還元電流またはその電気量を測定しても良い。
糖化蛋白質が糖化アルブミンであり、糖化アルブミン割合を正確に測定する場合に、本発明において用いることができるアルブミン測定試薬としては、蛋白質変性剤及び/またはS−S結合を有する化合物及びブロモクレゾールパープルを含有する組成物として調製されているものであり、GAとNGAの間で測定に乖離を生じない組成であればいかなる組成を用いても良い。
例えば蛋白質変性剤及び/またはS−S結合を有する化合物としてラウリル硫酸ナトリウム及び5,5'-ジチオビス(2-ニトロ安息香酸)を用いる場合には、BCPの発色に影響を与えないように低濃度の緩衝液例えば1〜20mMを用い、ラウリル硫酸ナトリウム0.01%〜10%、好ましくは0.05%〜5%及び5,5'-ジチオビス(2-ニトロ安息香酸)1μM〜10mM、好ましくは10μM〜5mMの濃度で用いれば良い。またBCPは中性以上で激しく着色することからpH4.5〜7.5で使用すると良い。
本発明に使用しうるアルブミンの測定方法としては、前記本発明のアルブミン測定用組成物に被検液0.001〜0.5mlを加え、37℃の温度にて反応させ、1ポイントアッセイにて反応開始から一定時間後の色素の量を測定すれば良い。アルブミン-BCPの発色の検出は吸収極大が600nm付近であるから、550nm〜630nm付近で検出を行うと良い。この場合既知濃度のアルブミンを用いて測定した場合の吸光度及び水のブランクと比較すれば被検液中のアルブミンの量を求めることができる。
本発明の測定対象となる被検液は、少なくとも糖化蛋白質を含有する被検液であれば如何なるものを用いても良いが、好ましい被検液としては血液成分、例えば血清、血漿、血球、全血等が挙げられる。また分離された赤血球も、分離の条件によってはグロブリン成分が混入し測定値に影響を与える可能性があることから好ましい被検液として用いることができる。
本発明の糖化蛋白質測定組成物及び測定方法に於ける測定対象である糖化蛋白質としては、例えばGAまたはGHbが挙げられるが、測定対象となる糖化蛋白質は何らこれらに限定されるものではなく、何れの糖化蛋白質を測定しても良い。
ついで、本発明の実施例を詳しく述べるが、本発明は何らこれにより限定されるものではない。
グロブリン成分に作用しないプロテアーゼをスクリーニングする目的で、プロテアーゼをアルブミン、グロブリン成分及びヘモグロビンに作用させ生じた糖化アミノ酸若しくは糖化ペプチドをR-FOD(旭化成社製)にて測定した。
<基質溶液>
1; HSA基質溶液; Albumin Human; Essencially Globulin Free; 25mg/ml、GA%=31.9%、フルクトサミン(FRA)値=256μmol/L [シグマ社製; 基質溶液中のアルブミン濃度はアルブミン測定キット(アルブミンII-HAテストワコー; 和光純薬社製)にて測定、GA%は糖化アルブミン測定計(GAA-2000; 京都第一科学社製)にて測定した。
2; G-II,III基質溶液、FRA値48μmol/L[Globulins Human Cohn Fraction II,III;
16.9mg/ml(シグマ社製)]
3; G-IV基質溶液、FRA値26μmol/L[Globulins Human Cohn Fraction IV;6mg/ml(シグマ社製)]
4; G-I基質溶液、FRA値77μmol/L[グロベニンI;glovenin-I;免疫グロブリン製剤(武田薬品社製)]
5; Hb基質溶液; Hemoglobin Human; 55mg/ml、糖化へモグロビン率;HbA1c=4.5%[シグマ社製;HbA1c値は糖化へモグロビン計(ハイオートエーワンシーHA-8150 ;京都第一科学社製)にて測定した。]
なお基質溶液のフルクトサミン値はフルクトサミン測定キット(オートワコーフルクトサミン、和光純薬社製)にて測定した。
<プロテアーゼ反応試料作成>
Hb以外の基質溶液200μl、プロテアーゼ溶液100mg/ml(この濃度が作成できない場合は可能な限り濃い濃度、また溶液状のものはそのままの濃度)40μl、及び1Mトリス緩衝液(pH8)10μlを良く混合し37℃-30分反応させ、1万膜(ウルトラフリーMC; ミリポア社製)で濾過し、濾液をプロテアーゼ反応試料とした。また、基質の代わりに蒸留水を用い同様の操作を行い、ブランク試料とした。
一方Hb基質溶液の場合は基質溶液150μl、プロテアーゼ溶液200mg/ml(この濃度が作成できない場合は可能な限り濃い濃度、また溶液状のものはそのままの濃度)を60μl及び1Mトリス緩衝液(pH8)5μlを良く混合し37℃-60分反応させ、1万膜(ウルトラフリーMC;ミリポア社製)で濾過し、濾液をプロテアーゼ反応試料とした。また、基質の代わりに蒸留水を用い同様の操作を行い、ブランク試料とした。
<プロテアーゼ反応試料中の糖化アミノ酸及び糖化ペプチドの測定>
<反応液組成>
50mM トリス緩衝液 pH8.0
0.02% 4-AA(和光純薬社製)
0.02% N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル)-m-トルイジン
(TOOS)(同人化学研究所社製)
2U/ml R-FOD(旭化成社製)
5U/ml POD(シグマ社製)
<反応手順>
上記糖化アミノ酸測定反応液300μlをセルに分注し37℃-3分間インキュベーションし555nmを測光する(A0)。続いてプロテアーゼ反応試料30μlを添加し37℃-5分間インキュベーションし555nmを測光する(A1)。またプロテアーゼ反応試料の代わりにブランク試料を用い同様の操作を行いA0ブランク、A1ブランクを測定する。プロテアーゼの糖化蛋白質への作用を吸光度変化で示すと下式となる。
ΔA=(A1-A0)-(A1ブランク-A0ブランク)
pH8.0における代表的なプロテアーゼのアルブミン、グロブリン、ヘモグロビンへの作用(ΔA)を表1に示す。
G-IV基質溶液中の糖化蛋白質に対する作用はどのプロテアーゼも小さい若しくは0であったため、またG-II、-III基質溶液の測定値とG-I基質溶液の測定値がほぼ同じであったために表1にはグロブリン成分についてG-I基質溶液の結果のみを記載した。表1から分かるようにアスペルギルス(Aspergillus)属由来のプロテアーゼ、及びプロテアーゼタイプXIVはグロブリン成分中の糖化グロブリンにも良く作用している。
しかしながらアルブミン中のGA及びヘモグロビン中のGHbに作用するエンド型、エキソ型プロテアーゼは共にグロブリン成分中の糖化グロブリンに作用を示した。よって血清又は血漿中のGA若しくは全血及び血球中のGHbを測定する場合にプロテアーゼの選択のみではグロブリン成分の影響を回避できないと考えられた。
<グロブリン成分選択的なプロテアーゼ阻害剤のスクリーニング>
前記HSA基質溶液に高い作用を示すプロテアーゼタイプXXIV(シグマ社製)を用いて、HSA基質溶液を基準に、前記各種グロブリン基質溶液へのプロテアーゼ作用を低下させる物質をスクリーニングした。
<反応液組成>
R-1 蛋白質分解試薬
150mM トリシン緩衝液(和光純薬社製)pH8.5
2500U/ml プロテアーゼタイプXXIV(シグマ社製 + グロブリン選択的なプロテアーゼ阻害剤(デオキシコール酸、デオキシコール酸アミド、コール酸アミド、第四級アンモニウム塩若しくは第四級アンモニウム塩型陽イオン界面活性剤;1%、コンカナバリンA;0.21mg/ml、ベタイン;0.1%、オクチルグルコシド;1%;同人化学研究所社製)
R-2 糖化アミノ酸測定試薬
150mM トリシン緩衝液(和光純薬社製)pH8.5
0.12% 4-AA(和光純薬社製)
0.08% TOOS(同人化学研究所社製)
24U/ml R-FOD(旭化成工業社製)
20U/ml POD(シグマ社製)
R-1 蛋白質分解試薬中のデオキシコール酸アミドとしては、ビスグルコナミドプロピルデオキシコーラミドを、コール酸アミドとしては硫酸-3-[(コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパン、硫酸-3-[(コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-2-ハイドロキシ-1-プロパン若しくはビスグルコナミドプロピルコーラミド、第四級アンモニウム塩としては塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、塩化ベンジルトリ-n-ブチルアンモニウム、第四級アンモニウム塩型陽イオン界面活性剤としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム及びラウリルジメチルアミンオキサイドを使用した。
<基質溶液>
1; HSA基質溶液; Albumin Human; 40mg/ml、GA%=10.5%[和光純薬社製; 基質溶液中のアルブミン濃度はアルブミン測定キット(アルブミンII-HAテストワコー; 和光純薬社製)にて測定し、GA%は糖化アルブミン測定計(GAA-2000;京都第一科学社製)にて測定した。]
2;γグロブリン添加基質溶液;上記HSA基質溶液にγグロブリン [γGlobulin s Human (シグマ社製) フルクトサミン値34μM] 17.0mg/mlを添加した。
<反応手順>
37℃にインキュベートされたR-1;240μlに基質溶液(HSA基質溶液、G-I基質溶液)8μlを添加し、37℃で反応を開始し、正確に5分後にR-2;80μlを添加した。R-2添加前後の546nmの吸光度を測定し、その差を吸光度変化とした。また基質の代わりに蒸留水を用い同様の操作を行い、ブランク試料とし、さらにグロブリン選択的なプロテアーゼ阻害剤を添加しない反応液をコントロールとした。
HSA基質溶液から得られた吸光度変化からブランク試料の吸光度変化を差し引いたΔA(HSA)及びγグロブリン添加基質溶液から得られた吸光度変化からブランク試料の吸光度変化を差し引いたΔA(+γグロブリン)を算出し、
γグロブリン添加の影響
=(ΔA(+γグロブリン) -ΔA(HSA))/ΔA(HSA)×100(%)
様々な候補物質の共存下及び非共存下(コントロール試料)にて比較した。その結果を表2に示す。
表2から分かるようにデオキシコール酸、デオキシコール酸アミド、コール酸アミド、第四級アンモニウム塩若しくは第四級アンモニウム塩型陽イオン界面活性剤、コンカナバリンA、オクチルグルコシド及びベタインにグロブリンへのプロテアーゼ作用を阻害する効果が確認され、これらグロブリン成分選択的なプロテアーゼ阻害剤及びプロテアーゼを用いることにより主にグロブリン以外の蛋白質を断片化できることが明白となった。
さらにHSA基質溶液の代わりにHb基質溶液を用い同様の測定を行った。但しHb基質溶液を用いた場合にはR-1反応終了後、トリクロル酢酸にて除蛋白、中和後R-2を添加し評価を行った。Hb基質溶液を用いた場合にもデオキシコール酸、デオキシコール酸アミド、コール酸アミド、第四級アンモニウム塩若しくは第四級アンモニウム塩型陽イオン界面活性剤、コンカナバリンA及びベタインにグロブリンへのプロテアーゼ作用を阻害する効果が確認された。
<硫酸-3-[(コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンのグロブリン成分選択的なプロテアーゼ阻害効果>
様々なプロテアーゼを用い、硫酸-3-[(コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンのグロブリン成分選択的なプロテアーゼ阻害効果を確認した。
R-1 蛋白質分解試薬
150mM トリシン緩衝液(和光純薬社製)pH8.5
2500U/ml プロテアーゼ*
1% 硫酸-3-[(コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパン
* プロテアーゼはオリエンターゼ22BF(阪急バイオインダストリー社製)、プロテ
アーゼタイプVIII、プロテアーゼタイプXIV、プロテアーゼタイプXXVII(以上
シグマ社製)を使用した。
R-2 糖化アミノ酸測定試薬
実施例2に同じ
<基質溶液>
実施例2に同じ。
<反応手順>
実施例2に同じ手順でγグロブリン添加の影響を硫酸-3-[(コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンの共存下及び非共存下(コントロール試料)にて比較した。その結果を表3に示す。なお、判定の欄について、γグロブリンの添加の影響が有意に低下した場合に○とした。
表3から分かるようにオリエンターゼ22BF、プロテアーゼタイプVIII、プロテアーゼタイプXIV、プロテアーゼタイプXXVIIはすべて硫酸-3-[(コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパン共存下にγグロブリン基質へのプロテアーゼ作用が低下し、一方HSA基質に対する作用は保持されていた。このことから本発明におけるグロブリン成分選択的なプロテアーゼ阻害剤はプロテアーゼの種類を問わず有効であることが明らかとなった。
さらに同様にGHbを測定する場合にも本発明を用いることにより、グロブリン成分の影響を回避できた。
<糖化アルブミンの希釈直線性>
R-1 蛋白質分解試薬
150mM トリシン緩衝液(和光純薬社製)pH8.5
2500U/ml プロテアーゼタイプXXVII(シグマ社製)
1% 硫酸-3-[(コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-2-ハイドロキシ-1-
プロパン(シグマ社製)
R-2 糖化アミノ酸測定試薬
実施例2に同じ
<基質溶液>
1:HSA基質溶液;実施例1と同じ。但し濃度は4.0g/dlで用いた。
2:γグロブリン基質溶液;実施例2と同じ。
3: グロブリンIV基質溶液;実施例1と同じ。
<操作>
HSA基質溶液(4g/dl)、γグロブリン(γG)及びグロブリンIV(GIV)基質溶液1.7g/dl)の0.0、0.5、1.0、1.5、2.0倍濃度の試料を調製し希釈直線性を確認した。操作は実施例3に同じ。但しHSA1.0倍濃度は10回測定しCV値を計算した。その結果を図1に示す。
図1から分かるようにγグロブリン及びグロブリンIV基質溶液共に濃度を変化させても吸光度変化が得られなかった。一方HSA基質溶液は濃度に応じて良好な直線性が得られ、グロブリン成分の影響を実質的に受けずに糖化アルブミンが測定されていることが明白である。またHSA1.0倍濃度ではCV値=0.9%と良好な再現性が確認されており、本発明の測定系を用いて10分の反応時間で糖化アルブミンが選択的に、感度良く、また再現良く測定されていることが明らかとなった。
<糖化ヘモグロビンの希釈直線性>
R-1 蛋白質分解試薬
77mM トリス緩衝液 pH8.0
2500U/ml プロテアーゼタイプXIV(シグマ社製)
1% 硫酸-3-[(コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-2-ハイドロキ
シ-1-プロパン(シグマ社製)
R-2 糖化アミノ酸測定試薬
実施例2に同じ。
<基質溶液>
実施例1と同一のHb基質溶液及び実施例4と同じγグロブリン及びグロブリンIV基質溶液を使用した。
<操作>
Hb基質溶液(4g/dl)、γグロブリン及びグロブリンIV基質溶液(1.7g/dl)の0.0、0.5、1.0、1.5、2.0倍濃度の試料を調製し希釈直線性を確認した。操作は実施例1に同じ。但しHb1.0倍濃度は10回測定しCV値を計算した。その結果を図2に示す。
図2から分かるようにγグロブリン及びグロブリンIV基質溶液共に濃度を変化させても吸光度変化が得られなかった。一方Hb基質溶液は濃度に応じて良好な直線性が得られ、グロブリン成分の影響を実質的に受けずに糖化ヘモグロビンが測定されていることが明白である。またHb1.0倍濃度ではCV値=2.0%と良好な再現性が確認されており、本発明の測定系を用いて10分の反応時間で糖化ヘモグロビンが選択的に、感度良く、また再現良く測定されていることが明らかとなった。
<糖化アルブミンの直線性>
R-1 蛋白質分解試薬 実施例4に同じ。
R-2 糖化アミノ酸測定試薬 実施例4に同じ。
<基質溶液>
血清A)* 糖尿病患者血清 GA%=32.9%;アルブミン濃度 4.3g/dl
血清B)* 健常者血清 GA%=16.4%;アルブミン濃度 4.1g/dl
* 上記血清A)とB)とを10:0、8:2、6:4、4:6、2:8、0:10の割合で混合し試
料とした。
<操作> 実施例3に同じ。
結果を図3に示す。
図3から分かるようにアルブミン濃度を一定にした異なる糖化アルブミン率の試料に於いても良好な直線性が得られた。従って本発明の糖化蛋白質の測定方法により、実際の血清、血漿中の糖化アルブミンを定量的に検出できる事が分かった。また血清の代わりに赤血球を溶血し作成したヘモグロビン基質溶液を用いても同様の直線性が確認された為、本発明の糖化蛋白質の測定方法により、糖化ヘモグロビンを定量的に検出できることも確認できた。
<糖化アルブミンHPLC法と酵素法(本発明)の相関性>
R-1 蛋白質分解試薬 実施例4に同じ。
R-2 糖化アミノ酸測定試薬 実施例4に同じ。
<基質溶液> 糖尿病患者血清 14検体
健常者血清 25検体
<操作> 操作は実施例2に同じ。
糖尿病患者血清14検体を用い本発明に基づく酵素法と、公知のHPLC法の相関を確認した。尚HPLC法の測定は、糖化アルブミン計(GAA-2000;アークレイ社製)にて糖化アルブミン率を測定した。本発明に基づく測定方法から得られる吸光度変化は糖化アルブミン率と、相関係数r=0.991と非常によい相関を示し、本発明に基づく測定方法は糖化アルブミンを正確に測定していることが明らかとなった。
<アスコルビン酸オキシダーゼの安定化に及ぼす緩衝剤種類の効果>
<反応液組成>
150mM 各種緩衝液 pH8.0
2500U/ml プロテアーゼタイプXXIV(シグマ社製)若しくはプロナーゼ(シグマ社
製)
10U/ml アスコルビン酸オキシダーゼ(ASO-311;東洋紡社製)若しくは熱安定
型アスコルビン酸オキシダーゼ(ASO-312;東洋紡社製)
R-1 蛋白質分解試薬中の緩衝剤としては3-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]プロパンスルホン酸(EPPS)、2-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]エタンスルホン酸(HEPES)、2-ヒドロキシ-3-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]プロパンスルホン酸(HEPPSO)、トリスヒドロキシメチルアミノメタン(Tris)、ピペラジン-1,4-ビス(2-ヒドロキシ-3-プロパンスルホン酸)(POPSO) (以上同人化学研究所社製)及び燐酸(和光純薬社製)を用いた。
<操作手順>
上記反応液を各種緩衝剤を用いて作成し、その一部をとり、試薬中のアスコルビン酸オキシダーゼ活性を測定しコントロールとした。活性測定方法は前述の<<アスコルビン酸オキシダーゼ(ASOx)の活性測定法>>を用いた。残りの反応液は室温にて2日間保存後同様に活性を測定した。コントロールの活性に対する、室温−2日間保存後の活性の割合を計算しアスコルビン酸オキシダーゼの安定性を比較した。結果を表4に示す。
表4からわかるように4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル基を持つ3-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]プロパンスルホン酸(EPPS)、2-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]エタンスルホン酸(HEPES)及び2-ヒドロキシ-3-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]プロパンスルホン酸(HEPPSO)を緩衝剤に用いた場合よりも、4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル基を持たないトリスヒドロキシメチルアミノメタン(Tris)、ピペラジン-1,4-ビス(2-ヒドロキシ-3-プロパンスルホン酸)(POPSO)及び燐酸を緩衝剤に用いた場合、プロテアーゼの共存下に於いてアスコルビン酸オキシダーゼがより安定に存在していることが明白であった。
またアスコルビン酸オキシダーゼ、プロテアーゼの種類に係わらず同様の効果が確認されていることも明白である。
<糖化蛋白質測定用組成物中のアスコルビン酸オキシダーゼの安定化に及ぼす緩衝剤種類の効果>
<反応液組成>
R-1 蛋白質分解試薬
150mM 各種緩衝液 pH8.0
2500U/ml プロテアーゼタイプXXIV(シグマ社製)
2.0mM 4-アミノアンチピリン(和光純薬社製)
10U/ml アスコルビン酸オキシダーゼ(東洋紡社製)
R-2 糖化アミノ酸測定試薬
150mM HEPES緩衝液(和光純薬社製)pH7.5
6.0mM TOOS(同人化学研究所社製)
24U/ml R-FOD(旭化成社製)
20U/ml POD(シグマ社製)
R-1 蛋白質分解試薬中の緩衝剤としてはEPPS、HEPES、HEPPSO、Tris及びPOPSOを用いた。
<コントロール基質溶液、アスコルビン酸添加基質溶液>
ヒトプール血清9容に1容のアスコルビン酸(国産化学社製)1g/dlを添加しアスコルビン酸添加基質溶液とした。アスコルビン酸の代わりに蒸留水を添加したものをコントロール基質溶液とした。
<反応手順>
37℃にインキュベートされたR-1;240μlにコントロール基質溶液若しくはアスコルビン酸添加基質溶液8μlを添加し、37℃で反応を開始し、正確に5分後にR-2;80μlを添加した。R-2添加前及び添加5分後の555nmの吸光度を測定した。また基質溶液の代わりに蒸留水を用いた測定をブランクとし、コントロール基質溶液、アスコルビン酸添加基質溶液から得られた吸光度変化からブランク試料の吸光度変化を差し引いたΔA0を算出した。一方同じ反応液R-1を室温にて24時間保存し同様の測定を行いΔA24を算出した。コントロール基質溶液から得られた吸光度変化を100としてアスコルビン酸添加基質溶液から得られたΔA0及びΔA24の割合を計算した。結果を図4に示す。
アスコルビン酸は測定系に大きな負の影響を与え100mg/dlの濃度の場合消去反応を行わなければ糖化蛋白質のシグナルが観察できなくなる。図4からわかるようにアスコルビン酸処理能は糖化蛋白質を測定する系でも4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル基を持たないTris及びPOPSOにおいて室温-24時間保存後にも変化なく、一方EPPS、HEPES及びHEPPSOを用いた4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル基を持つ緩衝剤の系ではアスコルビン酸処理能が室温-24時間保存後にはほとんど観察されなかった。以上の結果からプロテアーゼとアスコルビン酸オキシダーゼが共存する糖化蛋白質測定試薬に於いても4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル基を持つ緩衝剤に用いた場合よりも、4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル基を持たない緩衝剤に用いた場合アスコルビン酸オキシダーゼがより安定に存在していることが明白であった。
また本結果から糖化アルブミン、フルクトサミン及び糖化へモグロビンの測定に関し本発明が有用であることも明白である。
<グリコアルブミン、ノングリコアルブミンに対するブロモクレゾールパープルの作用の違い、及び蛋白質変性剤及び/または、S−S結合を有する化合物の効果>
<反応液組成>
R-1 前処理試薬
10mM Tris-HCl緩衝液 pH8.0 + 各濃度の蛋白質変性剤及び/または、S-S
結合を有する化合物、対照としては蒸留水を添加した。
R-2 アルブミン発色試薬
200mM コハク酸緩衝液(和光純薬社製)pH5.5
0.15mM ブロモクレゾールパープル(和光純薬社製)
0.3% Tx-100(和光純薬社製)
R-1 前処理試薬中の蛋白質変性剤及び/または、S-S結合を有する化合物として以下の1)〜9)を用いた。
1) 6,6'-ジチオジニコチン酸(6,6'-dithiodinicotinic acid;100mM)
2) 3,3'-ジチオジプロピオン酸(3,3'-dithiodipropionic acid;100mM)
3) 2,2'-ジチオジサリチル酸(2,2'-dithiodibenzoicacid;100mM)
4) 4,4'-ジチオジモルホリン(4,4'-dithiodimorpholine;100mM)
5) DTNB(50mM)
6) DDD(33mM)
7) 2-PDS(25mM)
8) 4-PDS(50mM)
9) SDS(0.3%)
1)〜5)和光純薬社製、6)〜9) 同人化学研究所社製
<試料>
グリコアルブミン、ノングリコアルブミン、健常者血清、患者血清を試料として、ブランクとしては蒸留水を用いた。グリコアルブミン、ノングリコアルブミンはヒト血清よりアルブミンを公知の方法で精製し、ホウ酸固定化樹脂を用いて精製した。
<反応手順>
37℃にインキュベートされた前処理試薬;160μlに試料2μlを添加し、37℃で反応を開始し、正確に5分後にアルブミン発色試薬;160μlを添加した。アルブミン発色試薬添加前及び添加5分後の600nmの吸光度を測定した。また試料の代わりに蒸留水及びアルブミン濃度が既知である試料から検量線を作成しアルブミン測定値を求めた。またラテックス試薬を用いた免疫法(LX試薬、栄研社製、Alb-II)を別途測定し、コントロールとした。結果を表5に示す。
表5からわかるように、前処理なしのBCP法では意外にもNGAに於いて低値を示し、同様にNGAの少ない患者では免疫法とBCP法との乖離は、NGAの多い健常者に比べて小さかった。また、蛋白質変性剤及び/または、S-S結合を持つ化合物にて前処理することにより免疫法との乖離は有意に小さくなった。なかでも2,2'-ジチオサリチル酸、4,4'-ジチオジモルホリン、DDD、2-PDS、4-PDS、DTNB及びラウリル硫酸ナトリウムの効果が顕著であった。このことから、糖化アルブミン割合を測定する際に使用するアルブミン試薬として、蛋白質変性剤及び/または、S-S結合を持つ化合物にて前処理し、続いて若しくは同時にBCPを作用させてアルブミンを測定する方法を用いることにより、NGAにより負の誤差を与える現象が回避され、正確に糖化アルブミン割合が測定できることが明白となった。
<プロテアーゼの安定化>
<反応液組成>
R-1 蛋白質分解試薬
150mM Tris-HCl緩衝液 pH8.5
5000PU/ml プロテアーゼタイプXXIV(シグマ社製)
8mM 4-アミノアンチピリン(同人化学研究所社製)
15U/ml パーオキシダーゼ
1.0% 硫酸-3-[(コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-2-ハイドロキ
シ-1-プロパン(シグマ社製)+ 各濃度のプロテアーゼ安定化剤、対照
としては蒸留水を添加した。
R-2 糖化アミノ酸測定試薬
150mM Tris-HCl緩衝液 pH8.5
24U/ml R-FOD-II(旭化成社製)
12mM TOOS(同人化学研究所社製)
前処理試薬中のプロテアーゼ安定化剤として以下の1)〜7)を用いた。
1) 0.5mM 塩化マグネシウム
2) 10mM 塩化カルシウム
3) 100mM 塩化ナトリウム
4) 0.1% エチレングリコール(EtGly)
5) 10% ジメチルスルホオキシド(DMSO)
6) 1% エタノール(EtOH)
7) 0.1% ラウリル硫酸トリアタノールアミン(TEALS)
1)〜7)和光純薬社製
<試料>
5g/dl HSA(シグマ社製;LOT38H7601)
<反応手順>
37℃にインキュベートされた蛋白質分解試薬;240μlに試料8μlを添加し、37℃で反応を開始し、正確に5分後に糖化アミノ酸測定試薬;80μlを添加した。糖化アミノ酸測定試薬添加前及び添加5分後の546nmの吸光度を測定した。また基質溶液の代わりに蒸留水を用いた測定をブランクとし、基質溶液から得られた吸光度変化からブランク試料の吸光度変化を差し引いたΔA0を算出した。一方同じ反応液蛋白質分解試薬を37℃にて24時間保存し同様の測定を行いΔA24を算出した。安定化剤なしで、かつ保存なしの場合のΔA0を100%として、安定化剤有り、無しの場合の相対感度を算出した。結果を図5に示す。
図5からわかるように、安定化剤がない場合、相対感度は60%に低下し蛋白質分解試薬の安定化効果が観察された。一方安定化剤を添加した場合には安定化効果が塩化カルシウム、塩化ナトリウム、DMSO、EtOH、TEALSに観察され、中でも塩化カルシウム、DMSOに関してはほとんど性能低下は観察されなかった。さらにDMSO及び塩化カルシウムは安定性試験を継続した結果、37℃−4週間保存でも性能低下が観察されず、液状、冷蔵で1年以上の保存安定性を有することが明らかとなった。
<少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の安定化>
<反応液組成>
R-1 蛋白質分解試薬
150mM Tris-HCl緩衝液 pH8.5
8mM 4-アミノアンチピリン(同人化学研究所社製)
15U/ml パーオキシダーゼR-2 糖化アミノ酸測定試薬
150mM Tris-HCl緩衝液 pH8.5
24U/ml R-FOD-II(旭化成社製)
12mM TODB(同人化学研究所社製) + 各濃度のプロテアーゼ安定化剤、対照 としては蒸留水を添加した。
糖化アミノ酸測定試薬中の少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の定化剤として以下の1)〜15)を用いた。
1) 5% マンニトール
2) 5% ソルビトール
3) 5% スクロース
4) 5% トレハロース
5) 0.5mM 塩化カルシウム
6) 0.5mM 塩化マグネシウム
7) 3% L-グルタミン酸(Glu)
8) 3% L-グルタミン(Gln)
9) 3% L-プロリン(Pro)
10) 3% L-アラニン(Ala)
11) 3% L-バリン(Val)
12) 3% グリシン(Gly)
13) 3% L-リジン(Lys)
14) 3% ザルコシン
15) 100mM 硫安
1)〜14)和光純薬社製
<試料>
0.5mM FZL
<反応手順>
37℃にインキュベートされた蛋白質分解試薬;240μlに試料8μlを添加し、37℃で反応を開始し、正確に5分後に糖化アミノ酸測定試薬;80μlを添加した。糖化アミノ酸測定試薬添加前及び添加5分後の546nmの吸光度を測定した。また基質溶液の代わりに蒸留水を用いた測定をブランクとし、基質溶液から得られた吸光度変化からブランク試料の吸光度変化を差し引いたΔA0を算出した。一方同じ反応液糖化アミノ酸測定試薬を37℃にて2日間保存し同様の測定を行いΔA24を算出した。安定化剤なしで、かつ保存なしの場合のΔA0を100%として、安定化剤有り、無しの場合の相対感度を算出した。結果を図6に示す。
図6からわかるように、安定化剤がない場合、相対感度は30%に低下し糖化アミノ酸測定試薬の安定化効果が観察された。一方安定化剤を添加した場合には安定化効果がマンニトール、ソルビトール、スクロース、トレハロース、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、L-グルタミン酸、L-グルタミン、L-プロリン、L-アラニン、L-バリン、グリシン、L-リジン、ザルコシン、硫安に観察され、中でも糖アルコール、アミノ酸、ザルコシンに関しては特に強い安定化効果が確認された。さらにL-アラニン、グリシン及びザルコシンは安定性試験を継続した結果、37℃−4週間保存でも性能低下がほとんど観察されず、液状、冷蔵で1年以上の保存安定性を有することが明らかとなった。
<変異FOD遺伝子含有DNAフラグメントライブラリーの作成>
配列表配列番号5の塩基配列の1から30の配列を有するオリゴヌクレオチドと配列表配列番号6の塩基配列の1から30の配列を有するオリゴヌクレオチドの合成を外部委託(BEX社)し、さらにフザリウム・オキシスポルムIFO-9972株由来のFOD蛋白質をコードするDNAを鋳型にして、Taqポリメラーゼキット(宝酒造社製)を用いて添付のマニュアルに従ってPCRを実施し、FOD構造遺伝子を増幅した。この際、反応液中に最終濃度0.5mM相当の2価マンガンイオンを添加し、塩基をdATP:0.51mM、dCTP:0.20mM、dGTP:1.15mM、dTTP:3.76mMと濃度を偏在させて反応を実施し、変異導入効率を高めた。
<変異FOD組換え体ライブラリーの作成>
実施例13により増幅したFOD遺伝子含有DNAフラグメントを制限酵素NcoIとEcoRIで消化し、同じ制限酵素で処理したプラスミドoTV119N(宝酒造社製)に組み込み、エシェリヒア・コリJM109株(東洋紡績社製)に導入し、100μg/mlアンピシリン含有LB寒天平板培地(DIFCO社製)上、37℃で一晩培養して形質転換体のコロニーを形成させた。
<リジン特異的変異FODのスクリーニング>
実施例14で用意したライブラリーのコロニーを2枚の100μg/mlアンピシリンと1mMのIPTG(和光純薬社製)を含有するLB寒天平板培地にレプリカし、それぞれの培地上に5U/mlのパーオキシダーゼ(旭化成社製)、0.02%のオルトジアニシジン(和光純薬社製)、2.0mMの糖化バリンまたは糖化リジン(ハシバらの方法(Hashiba,H.(1976) J.Agric.Food Chem., 24, 70)により調製)を含有するLB寒天(0.3%)培地を重層し、37℃で8時間培養して糖化アミノ酸のFODによる酸化で発生する酸素ラジカルとジアニシジンによるコロニーの発色を観察した。これにより糖化リジンで暗紫色に発色し、糖化バリンで発色しないコロニーをスクリーニングし、該当するコロニーを164株得た。
<変異FOD候補株の細胞抽出液の調製>
実施例15で得た変異体コロニー164株を50μg/mlのアンピシリンと1mMのIPTGを含有する3.7%のBHI(DIFCO社製)液体培地1.5mlで30℃、16時間培養し、そのうち1mlを遠心分離(15,000G、1分、4℃)により集菌し、200μlの10mMのトリス塩酸緩衝液(pH8.0)を加え、超音波破砕機を用いて菌体を破砕した後、遠心分離(14,000G、5分、4℃)し、上清を取得して細胞抽出液とした。
<変異FODの基質特異性検定>
実施例16で調製した細胞抽出液について、含有するFOD変異組換え体の糖化アミノ酸基質特異性を、前述のFOD酵素活性測定法によって測定した。その結果、候補株の中に糖化バリンへの活性が糖化リジンの活性の1000分の1未満となっている変異体を2つ確認し、目的の変異体とした。
<組み換えプラスミドの抽出>
実施例17で選ばれた変異体を50μg/mlのアンピシリン含有LB液体培地1.5mlに植菌し37℃で16時間振盪培養した後、常法に従ってプラスミドを抽出した。このプラスミドをpcmFOD1及びpcmFOD2と命名した。
<変異FOD遺伝子塩基配列の決定>
実施例18で得られた変異FOD遺伝子についてジデオキシ法により塩基配列を決定した。その結果、2つの変異体は同じ構造を有し、配列表配列番号1の塩基配列1115のAがGに変換され、コードされる組換え変異FODのアミノ酸配列が配列表配列番号1のアミノ酸配列372番のリジンがアルギニンに変換されていることを確認した。
<各種変異体の基質特異性確認>
実施例19で確認されたアミノ酸変異箇所について、他のアミノ酸への置換の効果を観察するためにKunkelらの部位特異的変異法を行った。配列表配列番号7記載の塩基配列の1から27までの配列を有するオリゴヌクレオチドの合成を外部に委託(BEX社)し、さらにMutan-Kキット(宝酒造社製)を使用して、添付されたマニュアルに従って部位特異変異を行った。取得した変異遺伝子は再び発現プラスミドpTV119Nに組み込み、大腸菌宿主に導入して50μg/mlのアンピシリンと1mMのIPTGを含有する3.7%のBHI液体培地で30℃、16時間培養し、変異FOD蛋白を生産させた。以上のようにして得られた複数の変異体について実施例16、17と同様の方法で基質特異性を測定したところ、アルギニン以外にトリプトファン、メチオニン、スレオニン、バリン、アラニン、セリン、システイン、グリシンに変換した変異体がアルギニンに変換した変異体と同様の糖化リジン特異的な基質特異性を有していることを確認した。この結果を表6に示す。
なお表中の限界以下は測定限界以下、N.D.は測定データなしを示す。これにより、配列表配列番号1のアミノ酸配列372番目のリジンを変換することによりFODの糖化リジン反応性を糖化バリン反応性に対して相対的に低下させることができることが確かめられ、特にトリプトファン、メチオニン、バリンへの変異体が高い糖化リジン特異性と良好な酵素性状を有していることが判明した。このトリプトファンへの変異体をFOD-W、FOD-Wを生産する発現プラスミドをpcmFOD3、メチオニンへの変異体をFOD-M、FOD-Mを生産する発現プラスミドをpcmFOD4、バリンへの変異体をFOD-V、FOD-Vを生産する発現プラスミドをpcmFOD5と命名した。図7に各プラスミドの共通構造を示す。
<被検液中のε-フルクトシル-L-リジン(ZFL)を消去した後、フルクトシル-L-バリン(FV)の測定>
反応液1
50mMのトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)
10U/mlのFOD-V
5U/mlのカタラーゼ
反応液2
50mMのトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)
10U/mlのFOD
20U/mlのペルオキシダーゼ
0.05%のアジ化ナトリウム
0.04%の4−アミノアンチピリン
0.04%のTOOS
被検液:0.3mMのZFL溶液に終濃度が0、0.1、0.2、0.3mMとなるようにFVを添加したもの。
0.5mlの反応液1を37℃、5分間、予備加温した後、0.05mlの上記被検液を添加して、37℃、5分間反応させ、0.5mlの反応液2を添加し、5分後に555nmにおける吸光度を測定する。ブランクには被検液の変わりに蒸留水を使用する。また対照として、反応液1のFOD-Vを添加していない反応液を用いて同様に操作した。
図8の白丸はFOD-V無添加を、白四角はFOD-Vを添加した場合の測定値をそれぞれ示す。
FOD-VおよびFODを用いることにより図8から明らかなように、FOD-Vにより、被検液中のZFLを消去した後に、FVを定量的に測定することができた。
なお、配列表配列番号1のアミノ酸配列372番目のリジンをトリプトファン、メチオニン及びバリンに変換した配列をそれぞれ配列表配列番号2、3及び4に示す。
<糖化アルブミン割合の測定>
R-1 蛋白質分解試薬
50mM POPSO酸緩衝液(和光純薬社製)pH7.5
2500U/ml プロテアーゼタイプXXIV(シグマ社製)
1% 硫酸-3-[(コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-2-ハイドロキシ-
1-プロパン(シグマ社製)
5U/ml アスコルビン酸オキシダーゼ(ロシュ社製)
5% DMSO
5mM 4-アミノアンチピリン
R-2 糖化アミノ酸測定試薬
150mM HEPES酸緩衝液(和光純薬社製)pH7.5
5mM TODB
10U/ml POD
20U/ml R-FOD-II
3% グルタミン酸
R-3 アルブミン前処理試薬
10mM Tris-HCl緩衝液 pH8.0
0.3% ラウリル硫酸ナトリウム
R-4 アルブミン発色試薬
200mM コハク酸緩衝液(和光純薬社製)pH5.5
0.15mM ブロモクレゾールパープル(和光純薬社製)
0.3% Tx-100(和光純薬社製)
<試料>
1:健常者及び糖尿病患者血清各35検体
2:キャリブレーターは管理血清H(ビー・エム・エル社製)を用いた。
キャリブレーターのグリコアルブミン濃度は臨床検体のHPLC法測定値と酵素法の測定値が一致するようにあらかじめ設定した。アルブミン値はCRM470の値を移した。
<反応手順>
37℃にインキュベートされたR-1;240μlに試料8μlを添加し、37℃で反応を開始し、正確に5分後にR-2;80μlを添加した。R-2添加前及び添加5分後の555nmの吸光度変化を測定した。別途管理血清H、蒸留水を測定し検量線を作成し、検体中の糖化アルブミン濃度を算出した。
一方37℃にインキュベートされたR-3;アルブミン前処理試薬;160μlに試料2μlを添加し、37℃で反応を開始し、正確に5分後にR-4;アルブミン発色試薬;160μlを添加した。アルブミン発色試薬添加前及び添加5分後の600nmの吸光度を測定した。また試料の代わりに蒸留水及びアルブミン濃度が既知である試料から検量線を作成しアルブミン測定値を求めた。
酵素法によるGA%はGA%=GA濃度/アルブミン濃度×100より求めた。またHPLC法測定値はハイオートジー・エイ・エイ2000(アークレイ社製)を用いて測定した。結果を図9に示す。
図9から分かるように酵素法とHPLC法はr=0.998と非常に良い相関を示した。また本試薬全てを液状で37℃-2週間保存しても性能に変化はなかった。この事から1)グロブリン成分及びアスコルビン酸の影響回避、2)プロテアーゼ及び少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の安定化、3)正確にアルブミンを測定、4)糖化ヘモグロビンの影響回避を行うことにより正確に糖化アルブミンを測定していること及び糖化アルブミン割合を測定していることが明らかであった。
<第1試薬に少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素、第2試薬にプロテアーゼを含有する組成物>
R-1
200mM POPSO 緩衝液 pH7.5
5mM 4‐アミノアンチピリン
10 U/ml POD
20 U/ml R‐FOD
5 U/ml アスコルビン酸オキシダーゼ
3% グルタミン酸
R-2
20mM ピベラジン-1,4-ビス(2-エタンスルホン酸)緩衝液 pH6.5
20% DMSO
8000 U/ml プロテアーゼタイプXXIV
4% 硫酸-3-[(コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-2ハイドロキシ-
1-プロパン
5 mM TODBR-3,4
実施例22に同じ
<試料>実施例22に同じ試料及び10−200μMのFZL
<反応手順>実施例22に同じ
結果を図10に示す。
図10から分かるように第1試薬に少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素、第2試薬にプロテアーゼを処方した場合にも反応時間10分という短い時間で良好に糖化蛋白質が測定できており、また試料中に糖化アミノ酸が存在した場合にも、R−1に処方されている少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素により糖化アミノ酸が消去されてより正確に糖化蛋白質が測定できることが明白である。
また本試薬とHPLC法との相関は、
酵素法GA%=1.03*HPLC法GA%−0.3 R=0.99と良好な相関を示し、正確に糖化蛋白質が測定されていることも明らかであった。さらに本試薬は液状で37℃−3週間若しくは冷蔵15ケ月保存しても性能の低下はなかった。
[寄託生物材料への言及]
(1)イ 当該生物材料を寄託した寄託機関の名称及び住所
独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター
日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6(郵便番号305-8566)
ロ イの機関に寄託について付した日付(原寄託日)
平成13年1月16日
ハ イの機関に寄託について付した受託番号
FERM BP-7847
(2)イ 当該生物材料を寄託した寄託機関の名称及び住所
独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター
日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6(郵便番号305-8566)
ロ イの機関に寄託について付した日付(原寄託日)
平成13年1月16日
ハ イの機関に寄託について付した受託番号
FERM BP−7848
本発明により、より正確に被検体中の糖化蛋白質及び糖化アルブミン割合を測定することが可能になった。したがって、臨床検査薬として有用に利用することができる。
本発明の実施例4に基づくHSA基質溶液(4g/dl)、γグロブリン及びグロブリンIV基質溶液の測定曲線及び再現性を示すグラフである。 本発明の実施例5に基づくHb基質溶液(4g/dl)、γグロブリン及びグロブリンIV基質溶液の測定曲線及び再現性を示すグラフである。 本発明の実施例6に基づく糖化アルブミンの測定曲線を示すグラフである。 本発明の実施例9に基づく糖化蛋白質測定用組成物中のアスコルビン酸オキシダーゼの安定化に及ぼす緩衝剤種類の効果を示すグラフである。 本発明の実施例11に基づくプロテアーゼの安定化に及ぼす安定化剤種類の効果を示すグラフである。 本発明の実施例12に基づく少なくとも糖化アミノ酸に作用する酵素の安定化に及ぼす安定化剤種類の効果を示すグラフである。 本発明の実施例20のプラスミドpcmFOD1からpcmFOD5までの共通構造を示す。 本発明の実施例21の本変異フルクトシルアミノ酸オキシダーゼにより混入糖化リジンを消去した糖化バリン濃度測定反応液と非消去反応液における555 nmの吸光度の測定結果を示すグラフである。 本発明の実施例22に基づくグリコアルブミン割合測定結果の酵素法とHPLC法の相関を示すグラフである。 本発明の実施例23に基づく糖化蛋白質測定試薬の反応曲線である。

Claims (9)

  1. 糖化蛋白質を測定するためのキットであって、プロテアーゼを含む試薬及びフルクトシルアミノ酸オキシダーゼを含む試薬より構成され、このうちフルクトシルアミノ酸オキシダーゼを含む試薬が、L-アラニン、グリシンおよびザルコシンより選ばれるフルクトシルアミノ酸オキシダーゼの安定化剤を含有するキット。
  2. 液状組成物が37℃で4週間もしくは冷蔵で1年間以上安定な請求項1に記載のキット。
  3. プロテアーゼがバチルス属由来のプロテアーゼである請求項1または2に記載のキット。
  4. フルクトシルアミノ酸オキシダーゼが配列表配列番号1のアミノ酸配列の372番目のリジンを下記1)〜9)のいずれかのアミノ酸に置換することにより糖化バリン反応性を著しく低下させた変異型フルクトシルアミノ酸オキシダーゼである請求項1〜3のいずれかに記載のキット。
    1)アルギニン、
    2)トリプトファン、
    3)メチオニン、
    4)スレオニン、
    5)バリン、
    6)アラニン、
    7)セリン、
    8)システイン、又は
    9)グリシン
  5. プロテアーゼ及びフルクトシルアミノ酸オキシダーゼを用いて糖化蛋白質を測定する方法に於いて、プロテアーゼを含む試薬及びフルクトシルアミノ酸オキシダーゼを含む試薬より構成され、このうちフルクトシルアミノ酸オキシダーゼを含む試薬が、L-アラニン、グリシンおよびザルコシンより選ばれるフルクトシルアミノ酸オキシダーゼの安定化剤を含有する糖化蛋白質を測定するためのキットを使用することを特徴とする、糖化蛋白質を測定する方法。
  6. 液状組成物が37℃で4週間もしくは冷蔵で1年間以上安定である請求項5に記載の糖化蛋白質を測定する方法。
  7. プロテアーゼがバチルス属由来のプロテアーゼである請求項5又は6に記載の方法。
  8. フルクトシルアミノ酸オキシダーゼに配列表配列番号1のアミノ酸配列372番目のリジンを下記1)〜9)のいずれかのアミノ酸に置換することにより糖化バリン反応性を著しく低下させた変異型フルクトシルアミノ酸オキシダーゼである請求項5〜7のいずれかに記載の方法。
    1)アルギニン、
    2)トリプトファン、
    3)メチオニン、
    4)スレオニン、
    5)バリン、
    6)アラニン、
    7)セリン、
    8)システイン、又は
    9)グリシン
  9. 試料に、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ、次いでプロテアーゼを作用させ、糖化蛋白質を測定する請求項5〜8のいずれかに記載の方法。
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