JP2001258593A - 糖化アルブミンの測定方法 - Google Patents

糖化アルブミンの測定方法

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JP2001258593A JP2000080883A JP2000080883A JP2001258593A JP 2001258593 A JP2001258593 A JP 2001258593A JP 2000080883 A JP2000080883 A JP 2000080883A JP 2000080883 A JP2000080883 A JP 2000080883A JP 2001258593 A JP2001258593 A JP 2001258593A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特殊な装置を使用することなく、試料中の糖化
アルブミンを簡易に測定することができる糖化アルブミ
ンの測定方法を提供する。 【解決手段】試料中の糖化アルブミンの濃度を酵素を用
いて測定し、別途に測定した試料中の総アルブミンの濃
度に対する比率を求めることを特徴とする糖化アルブミ
ンの測定方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糖化アルブミンの
測定方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、特殊な
装置を使用することなく、試料中の糖化アルブミンを簡
易に測定することができる糖化アルブミンの測定方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】血液中のグルコースは血清タンパクと反
応し、非酵素的糖化タンパクを生成する。糖化タンパク
は、グルコースのカルボニル基に対し、タンパク上の遊
離アミノ基の求核反応によりシッフ塩基を生じ、さらに
アマドリ転移を受けてケトアミン構造を形成することに
より安定化される。タンパクの主な糖化部位は、リジン
残基のε−アミノ基とタンパクの末端アミノ酸のα−ア
ミノ基である。アルブミンには、糖化に関与するリジン
残基が4個所存在すると報告されている。糖尿病患者の
治療では、血糖値の管理が最も重要であり、血糖値を管
理することにより、重篤な合併症に罹患する可能性を低
減することができる。そのためには、随時血糖値を測定
することも重要であるが、随時血糖値は食事や運動の影
響を受けて変動するので、過去の平均血糖値を反映する
指標である糖化ヘモグロビン(HbA1c)と糖化アルブ
ミン(GA)が臨床的に重要視されている。糖化ヘモグ
ロビンは、過去1〜2カ月間の平均的な血糖値を反映
し、一方、糖化アルブミンは、過去1〜2週間の平均血
糖値を反映する。このように糖化アルブミンの測定によ
れば、糖化ヘモグロビンの測定では診断し得ない短期的
な血糖値の変動を把握することができ、治療開始時、治
療法の変更時、不安定型糖尿病などの治療状態が急激に
変化する場合に対応することができ、また糖尿病妊婦の
厳密な血糖コントロールを行うことも可能になる。血液
中の糖化アルブミンの測定方法として、アルブミンを加
水分解して糖結合リジン由来の生成物を定量する方法、
アミノフェニルボロン酸を用いて糖化アルブミンを分離
する方法などが開発されたが、測定操作が複雑で、測定
精度も高くなかったために、臨床的な検査には適用され
なかった。近年にいたって、高速液体クロマトグラフィ
ーによる糖化アルブミンの測定方法が開発され、測定装
置も市販されるようになった。この測定原理は、まず血
清試料からアルブミンをイオン交換クロマトグラフィー
により分離し、次いでアルブミン分画に存在する糖化ア
ルブミンを、糖化部分にあるシスジオール構造がホウ酸
と可逆的に結合することを利用し、アフィニティークロ
マトグラフィーによりアミノフェニルボロン酸ゲルから
なるカラムに吸着し、D−ソルビトールを主成分とする
溶離液を用いて糖化アルブミンを溶離させ、トリプトフ
ァンにもとづく蛍光強度を測定するものである。糖化ア
ルブミンの値は、アフィニティークロマトグラフィーに
よる分離された糖化アルブミンと非糖化アルブミンのピ
ーク面積から、試料中の総アルブミンに対する糖化アル
ブミンの比率(%)として表わされる。この方法によれ
ば、比較的短時間で、自動的に精度のよい測定値が得ら
れるが、専用の高価な測定装置が必要であり、広く普及
するには至っていない。このために、特殊な装置を必要
とせず、簡易に糖化アルブミンを精度よく測定すること
ができる糖化アルブミンの測定方法が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特殊な装置
を使用することなく、試料中の糖化アルブミンを簡易に
測定することができる糖化アルブミンの測定方法を提供
することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、試料中の糖化ア
ルブミンの濃度を酵素を用いて測定し、別途に測定した
試料中の総アルブミンの濃度に対する比を求めることに
より、容易に試料中の総アルブミンに対する糖化アルブ
ミンの比率を求め得ることを見いだし、この知見に基づ
いて本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
(1)試料中の糖化アルブミンの濃度を酵素を用いて測
定し、別途に測定した試料中の総アルブミンの濃度に対
する比率を求めることを特徴とする糖化アルブミンの測
定方法、(2)試料が、血液である第1項記載の糖化ア
ルブミンの測定方法、(3)血液中の糖化アルブミンの
濃度を酵素を用いて測定する方法が、血清又は血漿をプ
ロテアーゼで処理し、プロテアーゼ処理試料をケトアミ
ンオキシダーゼで処理し、その反応生成物を測定する第
2項記載の糖化アルブミンの測定方法、及び、(4)反
応生成物が、過酸化水素である第3項記載の糖化アルブ
ミンの測定方法、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の糖化アルブミンの測定方
法においては、試料中の糖化アルブミンの濃度を酵素を
用いて測定し、別途に測定した試料中の総アルブミンの
濃度に対する比率を求める。本発明方法を適用する試料
に特に制限はなく、例えば、血液、尿、唾液、汗、涙な
どの体液及び分泌物を挙げることができる。本発明方法
は、これらの中で、血液に特に好適に適用することがで
きる。本発明方法において、血液中の糖化アルブミンの
濃度を酵素を測定するためには、血液から血清又は血漿
を分離して試料とすることが好ましい。血清は、受診者
から静脈穿刺により採血し、血液を凝固させたのち、遠
心分離することにより得ることができる。血漿は、受診
者の血液をEDTA管又はヘパリン管に採取し、遠心分
離することにより得ることができる。これらの処理と測
定は、採血後3時間以内に行うことが好ましいが、試料
を2〜8℃の低温に保つことにより、3日間は保存する
ことができる。本発明方法において、血液中の糖化アル
ブミンの濃度を酵素を用いて測定する方法に特に制限は
ないが、血清又は血漿をプロテアーゼを用いて処理し、
プロテアーゼ処理試料をケトアミンオキシダーゼで処理
し、その反応生成物を測定することが好ましい。血液中
のアルブミンは、血液中に存在するグルコースと式
[1]で表されるように反応し、非酵素的に反応して糖
化アルブミンとなる。
【化1】 すなわち、グルコースのアルデヒド基とアルブミンのア
ミノ基の反応により不安定型糖化アルブミンであるシッ
フ塩基が形成され、シッフ塩基のアマドリ反応により安
定型糖化アルブミンであるケトアミンが形成される。ア
ルブミンにおいて、この反応に関与するアミノ基は、L
ys−525、Lys−199、Lys−281及びL
ys−439であるとされている。この反応は非酵素的
な糖化反応であり、質量作用の法則のみに支配され、ケ
トアミンの生成量はアルブミンとグルコースの血中濃度
に比例する。したがって、受診者の血液中の糖化アルブ
ミンの濃度と、総アルブミンの濃度を測定することによ
り、受診者の血液中のグルコースの濃度を推定すること
ができる。また、血液中のアルブミンの半減期は約3週
間なので、血液中の糖化アルブミンを測定することによ
り、過去1〜2週間の平均血糖値を推定することができ
る。
【0006】本発明方法において、血清又は血漿をプロ
テアーゼで処理することにより、糖化アルブミンが分解
され、糖化されたままの状態でより低分子量のタンパク
質分解物ないしアミノ酸となる。本発明方法に用いるプ
ロテアーゼに特に制限はなく、例えば、プロテイナーゼ
K、プロナーゼE、アナナイン、サーモシリン、ズブチ
リシン、ウシ膵臓プロテアーゼなどを挙げることができ
る。これらのプロテアーゼは、1種を単独で用いること
ができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いること
もできる。本発明方法においては、プロテアーゼ処理試
料をケトアミンオキシダーゼで処理し、その反応生成物
を測定する。本発明方法に用いるケトアミンオキシダー
ゼに特に制限はなく、例えば、クレブシエラ属の細菌、
フザリウム属又はアクレモニウム属の真菌、デバリオマ
イセス属の酵母から得られるケトアミンオキシダーゼな
どを挙げることができる。測定する反応生成物に特に制
限はなく、例えば、発生する過酸化水素、グルコソンな
どのほかに、負の反応生成物である消費される酸素を測
定することもできる。これらの中で、過酸化水素は、発
色原の存在下にペルオキシダーゼで処理して発色させる
ことにより、比色分析することができるので、容易に測
定することができる。本発明方法においては、別途に血
液中の総アルブミンの濃度を測定し、酵素を用いて測定
した糖化アルブミンの濃度と総アルブミンの濃度の比率
を求める。血液中の総アルブミンの濃度の測定方法に特
に制限はなく、例えば、ブロモクレゾールグリーン(B
CG)やブロモクレゾールパープル(BCP)を用いて
色素−アルブミン複合体による呈色を測定する方法や、
抗アルブミン抗体を用いる免疫比濁法などにより測定す
ることができる。
【0007】図1は、高速液体クロマトグラフィーによ
り測定した血液中の糖化アルブミンの総アルブミンに対
する比率(%)と、酵素を用いて測定した血液中のケト
アミンの濃度(μmol/L)の関係を示すグラフの一例
である。両者の間の相関係数はそれほど大きくはなく、
酵素を用いて測定した血液中のケトアミンの濃度によ
り、高速液体クロマトグラフィーにより測定した血液中
の糖化アルブミンの総アルブミンに対する比率を代用す
ることは困難である。血液中の総アルブミン濃度は個体
差があり、通常は2〜5g/dLの間に分布している。本
発明方法においては、まず酵素を用いて測定したケトア
ミンの濃度と、別途に測定した血液中の総アルブミンの
濃度との比率を求める。ケトアミンの濃度は通常μmol
/L単位で測定され、総アルブミンの濃度は通常g/dL
単位で測定されるので、ケトアミンの総アルブミンに対
する比率は下記の式[2]により計算することができ
る。
【数1】 図2は、このようにして計算したケトアミンの比率を、
高速液体クロマトグラフィーにより測定した糖化アルブ
ミンの比率に対してプロットしたグラフの一例である。
両者の間には、強い相関関係が認められる。しかし、こ
の図に見られるように、式[2]より計算したケトアミ
ンの比率は、高速液体クロマトグラフィーにより測定し
た糖化アルブミンの比率の約3倍の値である。これは、
アルブミン1分子にグルコース約3分子が結合している
ためと推定される。高速液体クロマトグラフィーによる
糖化アルブミンの測定方法は、すでに定着しているの
で、過去の測定値や異なる医療機関における測定値と対
比する上で、高速液体クロマトグラフィーによる測定値
との間に整合性がある数値とすることが好ましい。そこ
で、式[2]より求めたケトアミンの比率より、次のよ
うにして糖化アルブミンの比率を求める。すなわち、高
速液体クロマトグラフィーによる糖化アルブミンの比率
が既知である標準血清について、ケトアミンの濃度と総
アルブミン濃度を測定し、(ケトアミン濃度/総アルブ
ミン濃度)を算出する。次に、測定対象の試料につい
て、同様に(ケトアミン濃度/総アルブミン濃度)を求
め、標準血清から得られた糖化アルブミンの比率と(ケ
トアミン濃度/総アルブミン濃度)の比に基づいて、試
料の糖化アルブミンの比率を算出する。図3は、このよ
うにして計算した糖化アルブミンの比率を、高速液体ク
ロマトグラフィーにより測定した糖化アルブミンの比率
に対してプロットしたグラフの一例である。両者の間に
は強い相関関係が認められ、回帰直線は勾配がほぼ1
で、かつほぼ原点を通る直線となっている。本発明方法
により求めた糖化アルブミンの比率は、従来の高速液体
クロマトグラフィーにより測定した糖化アルブミンの比
率と整合性があり、測定時期、測定医療機関などが異な
っても、共通して支障なく診断に利用することができ
る。
【0008】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 実施例1 Genzyme社のGlyProを用いて、血液中の糖
化アルブミンの濃度を測定した。GlyProは、試薬
(1)と試薬(2)からなり、試薬(1)は、プロテイナーゼ
K、ペルオキシダーゼ、EPPS緩衝剤、酢酸カルシウ
ム、フェロシアン化カリウム、酢酸銅、バトフェナント
ロリンジスルホン酸、N−エチル−N−スルホヒドロキ
シプロピル−m−トルイジンのナトリウム塩、コール酸
ナトリウム及びポリオキシエチレン(10)トリデシルエ
ーテルを含有する。試薬(2)は、ケトアミンオキシダー
ゼ、EPPS緩衝剤、マンニトール、EDTA及び4−
アミノアンチピリンを含有する。試薬(1)及び試薬(2)
を、それぞれ所定量の脱イオン水に溶解して、試薬溶液
(1)と試薬溶液(2)を調製した。糖尿病患者から静脈穿
刺により血液を採取し、血清を分離した。自動分析装置
[(株)日立製作所、HITACHI 7070]を用い
て、血清20μL、希釈液30μL及び試薬溶液(1)2
80μLを混合し、37℃に5分間保ったのち、546
nmにおける吸光度A1を測定し、さらに試薬溶液(2)
60μLと希釈液10μLを添加して、37℃に5分間
保ったのち、546nmにおける吸光度A 2を測定し
た。自動分析装置は、A2−A1の値からケトアミンの濃
度を計算し、ケトアミンの濃度として447.1μmol/
Lが得られた。上記の血液中の総アルブミンの濃度を、
別途にブロモクレゾールグリーン(BCG)を用いて色
素−アルブミン複合体の呈色により測定したところ、
4.0g/dLであった。この結果、総アルブミンに対す
るケトアミンの比率は、 (447.1/4.0)× 0.65 = 72.65(%) と算出された。高速液体クロマトグラフィーにより求め
た糖化アルブミンの比率が23.30%である標準血清
を、同様にして分析したところ、ケトアミンの総アルブ
ミンに対する比率は63.92%であった。この結果か
ら、上記の血清の糖化アルブミンの比率は、 72.65 ×(23.30/63.92)= 26.48
(%) と算出された。また、上記の血液について、高速液体ク
ロマトグラフ[京都第一科学(株)、GAA−2000]
を用いて糖化アルブミンの比率を求めたところ、27.
1%であり、上記の酵素法により求めた糖化アルブミン
の比率とよく一致していた。さらに、合計99名の糖尿
病患者と健常者について採血を行い、GlyProを用
いるケトアミン濃度の測定、呈色法による総アルブミン
濃度の測定、ケトアミンの比率の計算、糖化アルブミン
の比率の計算を行うとともに、併せて高速液体クロマト
グラフィーによる糖化アルブミンの比率の測定を行っ
た。結果を第1表に示す。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】
【表3】
【0012】
【表4】
【0013】第1表に見られるように、本発明方法によ
り求めた糖化アルブミンの比率と、高速液体クロマトグ
ラフィーにより求めた糖化アルブミンの比率はよい一致
を示し、医療現場において、本発明方法により求めた数
値を従来の高速液体クロマトグラフィーにより求めた数
値となんら区別することなく、診断に使用し得ることが
分かる。さらに、上記の測定データを、グラフを用いて
整理する。図1は、高速液体クロマトグラフィーにより
求めた糖化アルブミンの比率(x)と、GlyProに
より求めたケトアミンの濃度(y1)の関係を示すグラ
フである。本図において、回帰直線と相関係数は下記の
式により表される。グラフからも、相関係数の値から
も、xとy1の間に十分に高い相関係数があるとは言い
難い。 y1=17.227x−65.314 R2=0.7149 図2は、高速液体クロマトグラフィーにより求めた糖化
アルブミンの比率(x)と、GlyProにより求めた
ケトアミンの濃度と別途に測定した血液中の総アルブミ
ンの濃度との比率(y2)の相関関係を示すグラフであ
る。本図において、回帰直線と相関係数は下記の式によ
り表される。グラフからも、相関係数の値からも、xと
2の間に十分に高い相関係数が認められる。 y2=2.9733x−11.55 R2=0.9432 しかし、図2の回帰直線の勾配は約3であり、このまま
では医療現場においてy2の値をxの値と同等に取り扱
うことができない。そこで、y2の値より糖化アルブミ
ンの総アルブミンに対する比率(y3)を求め、図3に
示すように、高速液体クロマトグラフィーにより求めた
糖化アルブミンの比率(x)に対してプロットしグラフ
化する。本図において、回帰直線と相関係数は下記の式
により表される。グラフからも、相関係数の値からも、
xとy3の間に十分に高い相関係数が認められ、かつx
とy3はほぼ同じ値となり、従来の高速液体クロマトグ
ラフィーにより求めた数値となんら区別することなく、
診断に使用することができる。 y3=0.9303x+0.1372 R2=0.9432
【0014】
【発明の効果】本発明の糖化アルブミンの測定方法によ
れば、特殊な専用機器を使用することなく、汎用の自動
分析装置を用いて、試料中の糖化アルブミンを簡易に測
定することができ、本発明方法により得られた糖化アル
ブミンの総アルブミンに対する比率は、従来の高速液体
クロマトグラフィーにより得られた比率と整合性を有
し、同様に取り扱うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、高速液体クロマトグラフィーにより測
定した血液中の糖化アルブミンの総アルブミンに対する
比率(%)と、酵素を用いて測定した血液中のケトアミ
ンの濃度(μmol/L)の関係を示すグラフの一例であ
る。
【図2】図2は、高速液体クロマトグラフィーにより測
定した糖化アルブミンの比率(%)と、酵素を用いて測
定したケトアミンの濃度の別途に測定した総アルブミン
の濃度に対する比率(%)の関係を示すグラフの一例で
ある。
【図3】図3は、高速液体クロマトグラフィーにより測
定した糖化アルブミンの比率(%)と、本発明方法によ
り求めた糖化アルブミンの比率(%)の関係を示すグラ
フの一例である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 591083336 株式会社ビー・エム・エル 東京都渋谷区千駄ヶ谷5丁目21番3号 (71)出願人 500128181 ゼンザイム コーポレーション アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02139−1562、ケンブリッジ、ワン ケン ドール スクエアー (72)発明者 坂本 久 京都府京都市南区東九条西明田町57 株式 会社京都第一科学内 (72)発明者 坪井 五三美 埼玉県川越市的場1361−1 株式会社ビ ー・エム・エル総合研究所内 (72)発明者 トレンス、デビッド・ジョン イギリス、エムシー14・2 ビーイー、ケ ント、メイドストーン、ボックスリー・ロ ード 104番 Fターム(参考) 2G045 AA01 BB41 BB51 CA25 CA26 DA36 DA44 FA26 FA29 FB01 GC10 4B063 QA01 QA18 QA19 QQ67 QQ79 QR03 QR16 QS13 QS28 QS36 QX01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料中の糖化アルブミンの濃度を酵素を用
    いて測定し、別途に測定した試料中の総アルブミンの濃
    度に対する比率を求めることを特徴とする糖化アルブミ
    ンの測定方法。
  2. 【請求項2】試料が、血液である請求項1記載の糖化ア
    ルブミンの測定方法。
  3. 【請求項3】血液中の糖化アルブミンの濃度を酵素を用
    いて測定する方法が、血清又は血漿をプロテアーゼで処
    理し、プロテアーゼ処理試料をケトアミンオキシダーゼ
    で処理し、その反応生成物を測定する請求項2記載の糖
    化アルブミンの測定方法。
  4. 【請求項4】反応生成物が、過酸化水素である請求項3
    記載の糖化アルブミンの測定方法。
JP2000080883A 2000-03-22 2000-03-22 糖化アルブミンの測定方法 Pending JP2001258593A (ja)

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