JP5144278B2 - トリスアゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 - Google Patents
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Description
特許文献12には本発明で使用する色素化合物の一つである、下記式(5)で表される化合物が開示されている。
I−
また、更に本発明では、調色用の染料として、(b)350nmから550nmの範囲に最大吸収波長を有する染料及び(c)560nmから660nmの範囲に最大吸収波長を有する染料を加えて、より色味のないニュートラルなグレーないし黒色染料組成物を提供することを目的とすると共に、上記(b)の染料及び(c)の染料の選択により、溶液状態で長期間保存した場合でも安定であり、インクジェットプリントにより得られる記録画像が色味のないニュートラルなグレー〜黒色を呈し、また該記録画像の濃度が高く、メディア毎の色相に変化が無く、更に印字された画像の堅牢性、特に耐光性と耐オゾンガス性が共に優れた黒色の記録画像を与える黒色インク組成物を提供する事を目的とする。
なお、本明細書において、化学式は何れも遊離酸の形で表すが、その塩、及び互変異性体等がある場合は該互変異性体等も本発明に含むものである。
即ち本発明は、
(1)遊離酸の形で下記式(1)で表されるトリスアゾ化合物又はその塩
(式中、基Aは置換フェニル基であり、カルボキシル基、スルホ基、塩素原子、シアノ基、ニトロ基、スルファモイル基、(C1〜C4)アルキル基、(C1〜C4)アルコキシ基(ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基またはカルボキシル基で置換されていても良い)および(C1〜C4)アルキルスルホニル基(ヒドロキシ基、スルホ基またはカルボキシル基で置換されていても良い)よりなる群から選択される置換基を有し、
B及びCは置換パラフェニレン基であり、カルボキシル基、スルホ基、(C1〜C4)アルキル基及び(C1〜C4)アルコキシ基(ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基またはカルボキシル基で置換されていても良い)よりなる群から選択される置換基を有し、
R1はカルボキシル基で置換されていても良い(C1〜C4)アルキル基、スルホ基で置換されていても良いフェニル基、またはカルボキシル基を表し、
R2はシアノ基、カルバモイル基またはカルボキシル基を表し、
R3およびR4はそれぞれ独立して水素原子、メチル基、塩素原子またはスルホ基をそれぞれ表す)、
(2)基Aの置換基がスルホ基またはカルボキシル基であり、基Bおよび基C上の置換基の少なくともひとつがスルホ基またはスルホプロポキシ基である 上記(1)に記載のトリスアゾ化合物又はその塩、
(3)式(1)の基Bおよび基Cが下記式(2)
(式中、R5はスルホ基またはスルホプロポキシ基を、R6は水素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基またはエトキシ基をそれぞれ表す。)で表される基である上記(1)に記載のトリスアゾ化合物又はその塩、
(5)式(1)における、基Aの置換基がスルホ基またはカルボキシル基、R1がメチル基、R2がシアノ基またはカルバモイル基、R3が水素原子、R4がスルホ基、基Bおよび基Cは上記式(2)で表され、R5がスルホ基またはスルホプロポキシ基、R6が水素原子またはメチル基である上記(3)に記載のトリスアゾ化合物またはその塩、
(6)式(1)における、基Aの置換基がスルホ基でその置換位置がアゾ基に対してパラ位、R1がメチル基、R2がシアノ基またはカルバモイル基、R3が水素原子、R4がスルホ基、基B及び基Cは上記式(2)で表され、基BにおけるR5がスルホ基、R6が水素原子であり、基CにおけるR5がスルホプロポキシ基、R6がメチル基である上記(3)に記載のトリスアゾ化合物またはその塩、
(7)上記(1)から(6)のいずれか一項に記載のトリスアゾ化合物を少なくとも1種含むことを特徴とするインク組成物、
(8)上記(7)に記載のインク組成物を用いることを特徴とするインクジェットプリント記録方法、
(9)インクジェットプリント記録方法における被記録材が情報伝達用シートである上記(8)に記載のインクジェットプリント記録方法
(10)情報伝達用シートが多孔性白色無機物を含有するものである上記(9)に記載のインクジェットプリント記録方法、
(11)上記(10)に記載のインク組成物を含む容器を装填したインクジェットプリンタ、
(12)上記(1)から(6)のいずれか一項に記載のトリスアゾ化合物又は上記(7)に記載のインク組成物によって着色された着色体、
(13)式(1)における、基Bおよび基Cの少なくとも何れか一方がスルホ(C1〜C4)アルコキシ基で置換されたパラフェニレン基(該フェニレン基は更にC1〜C4)アルキル基で置換されていてもよい)である上記(1)に記載のトリスアゾ化合物、
(14)式(1)における、基Bおよび基Cの少なくとも何れか一方が2−スルホ(C1〜C4)アルコキシ−5−(C1〜C4)アルキル−1,4−フェニレン基である上記(13)に記載のトリスアゾ化合物、
(15)式(1)における、基Aが、一つの置換基として、スルホ基、スルホ(C1〜C4)アルコキシ基またはスルホ(C1〜C4)アルキルスルホニル基を有し、更にスルホ基、カルボキシル基、(C1〜C4)アルコキシ基またはニトロ基で置換されていてもよいフェニル基、またはジカルボキシル置換フェニル基である上記(1)〜(6)または(13)〜(14)に記載のトリスアゾ化合物、
(16)式(1)における、R1がカルボキシル基で置換されていても良い(C1〜C4)アルキル基またはフェニル基、R2はシアノ基、カルバモイル基またはカルボキシル基、R3およびR4は一方が水素原子、他方がスルホ基である上記(15)に記載のトリスアゾ化合物。
(17)式(1)における、基Aが4−スルホフェニル基、2−カルボキシル−4−スルホフェニル基、2,4−または2,5−ジスルホフェニル基、4−スルホ(C1〜C4)アルコキシフェニル基、2−スルホ−4−(ニトロまたは(C1〜C4)アルコキシ)フェニル基または3,5−ジカルボキシフェニル基である上記(1)または(13)に記載のトリスアゾ化合物。
(18)式(1)における基Bおよび基Cの両者が2−スルホ(C1〜C4)アルコキシ−5−(C1〜C4)アルキル−1,4−フェニレン基、R1がカルボキシル基で置換されていても良い(C1〜C4)アルキル基、R2はシアノ基、R3およびR4は一方が水素原子、他方がスルホ基である上記(17)に記載のトリスアゾ化合物、
(19)(a)上記(1)〜(18)に記載のトリスアゾ化合物、(b)350nmから550nmの範囲に最大吸収波長を有する染料及び(c)560nmから660nmの範囲に最大吸収波長を有する染料の三者を含む上記(7)に記載の水性黒色インク組成物、
(20)上記(b)350nmから550nmの範囲に最大吸収波長を有する染料及び上記(c)560nmから660nmの範囲に最大吸収波長を有する染料がそれぞれ下記式(5)及び式(I−2)で表される化合物又はその塩である上記(19)に記載の水性黒色インク組成物、
(式中、R31は水素原子;ヒドロキシ基;カルボキシ基;ヒドロキシ基又は(C1〜C4)アルコキシ基によって置換されていてもよい(C1〜C4)アルキル基;ヒドロキシ基又は(C1〜C4)アルコキシ基によって置換されていてもよい(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基若しくは(C1〜C4)アルコキシ基によって置換されていてもよい(C1〜C4)アルキルアミノ基;カルボキシ(C1〜C5)アルキルアミノ基;ビス[カルボキシ(C1〜C5)アルキル]アミノ基;ヒドロキシ基又は(C1〜C4)アルコキシ基によって置換されていてもよい(C1〜C4)アルカノイルアミノ基;カルボキシ基、スルホン酸基、アミノ基で置換されていても良いフェニルアミノ基;スルホ基;ハロゲン原子又はウレイド基を、基A''は置換アルキルアミノ基(該アルキル基上の置換基はカルボキシ基またはスルホ基)を、それぞれ示す。)、
R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29およびR20はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、スルファモイル基、N−アルキルアミノスルホニル基、N−フェニルアミノスルホニル基、ヒドロキシ基で置換されても良い(C1〜C4)アルキルスルホニル基、ホスホノ基、ニトロ基、アシル基、ウレイド基、(C1〜C4)アルキル基(ヒドロキシ基又は(C1〜C4)アルコキシ基で置換されていても良い)、(C1〜C4)アルコキシ基(ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基又はカルボキシル基で置換されていても良い)、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基又はフェニルスルホニルアミノ基(フェニル基はハロゲン原子、アルキル基又はニトロ基で置換されていても良い)を、
nは0又は1を、それぞれ表す)、
mは0又は1、
nは0又は1、
Xはスルホ基を表し、
基C’は置換フェニル基又は置換ナフチル基であり、該フェニル基又はナフチル基はヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシ基、スルホ基、スルファモイル基、N−アルキルアミノスルホニル基、N−フェニルアミノスルホニル基、ヒドロキシ基で置換されても良い(C1〜C4)アルキルスルホニル基、ホスホノ基、ニトロ基、アシル基、ウレイド基、(C1〜C4)アルキル基(ヒドロキシ基又は(C1〜C4)アルコキシ基で置換されていても良い)、(C1〜C4)アルコキシ基(ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される基で置換されていても良い)、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基及びフェニルスルホニルアミノ基(フェニル基はハロゲン原子、アルキル基又はニトロ基よりなる群から選択される基で置換されていても良い)よりなる群から選択される基を置換基として有する)、
をそれぞれ表す}、
に関する。
(22)式(1)における基Aの置換基がスルホ基またはカルボキシ基であり、基B及び基C上の置換基の少なくともひとつがスルホ基またはスルホプロポキシ基である上記(20)に記載の水性黒色インク組成物、
(23)式(I-2)のR21がスルホ基またはカルボキシル基であり、R21の置換位置がアゾ基に対しオルト位の場合、ニトロ基の置換位置がアゾ基に対しパラ位であり、R22の置換位置がアゾ基に対しパラ位の場合、ニトロ基の置換位置がアゾ基に対しオルト位であり、R22が水素原子である上記(20)または(22)に記載の水性黒色インク組成物、
(24)上記式(5)の化合物が下記式(I-8)
(26)式(I−2)で表される化合物のR21がスルホ基で置換位置がアゾ基に対しオルト位、ニトロ基の置換位置がアゾ基に対しパラ位、R22が水素原子、R23及びR25がスルホ置換(C1〜C4)アルコキシ基、R24及びR26が(C1〜C4)アルキル基、R27が水素原子、R28及びR29がスルホ基、R20がヒドロキシ基で置換位置がアゾ基に対してペリ位、nが1である上記(20)、(22)〜(25)に記載の水性黒色インク組成物、
(27)式(5)の基A’’が、スルホエチルアミノ基、ジ(カルボキシエチル)アミノ基、カルボキシエチルアミノ基、カルボキシペンチルアミノ基、スルホメチルアミノ基、ジ(スルホメチル)アミノ基、ジ(スルホエチル)アミノ基、カルボキシメチルアミノ基、ジ(カルボキシメチル)アミノ基、スルホプロピルアミノ基またはジ(スルホプロピル)アミノ基から選択される基である上記(20)〜(26)に記載の水性黒色インク組成物、
式(1)における基Aが、基Bと結合するアゾ基を1位とした場合に4−スルホフェニル基、2−カルボキシ−4−スルホフェニル基、2−スルホ−4−ニトロフェニル基、4−スルホプロピルスルホニル基、3,5−ジカルボキシフェニル基、2,5−ジスルホフェニル基、2,4−ジスルホフェニル基、4−スルホプロポキシ基および2−スルホ−4−メトキシフェニル基から選択される基であり、基Bが、基Cと結合するアゾ基を1位とした場合に2−スルホ−1,4−フェニレン基または2−スルホプロポキシ−5−メチル−1,4−フェニレン基であり、基Cが、基Bとは結合しないアゾ基を1位とした場合に2−スルホプロポキシ−5−メチル−1,4−フェニレン基または2,5−ジ−ヒドロキシエトキシ−1,4−フェニレン基であり、R1がメチル基、n−プロピル基、カルボキシメチル基、フェニル基およびt−ブチル基から選択される基であり、R2がシアノ基、カルバモイル基およびカルボキシ基から選択される基であり、R3が水素原子、R4がスルホ基であり、
式(5)におけるR31がメチル基であり、基A’’がスルホエチルアミノ基、ジ(カルボキシエチル)アミノ基、カルボキシエチルアミノ基、カルボキシペンチルアミノ基、スルホメチルアミノ基、ジ(スルホメチル)アミノ基、ジ(スルホエチル)アミノ基、カルボキシメチルアミノ基、ジ(カルボキシメチル)アミノ基、スルホプロピルアミノ基またはジ(スルホプロピル)アミノ基から選択される基であり、
式(I−2)におけるR21がスルホ基、カルボキシ基およびシアノ基から選択される基であり、その置換位置がアゾ基に対してオルト位の場合はニトロ基がパラ位、パラ位の場合にはニトロ基がオルト位であり、R22が水素原子であり、R23およびR24については、置換ナフタレンと結合するアゾ基を1位とした場合に、R23が2位の−3−スルホプロポキシ基であり、R24が5位のメチル基であり、R25およびR26については、置換ナフタレンと結合するアゾ基を1位とした場合に、R25が3位の3−スルホプロポキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基およびカルボキシメトキシ基から選択される基であり、R26が6位の水素原子、メチル基または2−ヒドロキシエトキシ基であり、R20、R27〜R29については、R27が水素原子であり、R28及びR29がスルホ基であり、R20がスルホ基またはヒドロキシ基であり、nが1である、
上記(20)に記載の水性黒色インク組成物
式(1)における基Aが、基Bと結合するアゾ基を1位とした場合に4−スルホフェニル基、2−カルボキシ−4−スルホフェニル基、2−スルホ−4−ニトロフェニル基、3,5−ジカルボキシフェニル基、2,5−ジスルホフェニル基、2,4−ジスルホフェニル基、4−スルホプロポキシ基および2−スルホ−4−メトキシフェニル基から選択される基であり、基Bが、基Cと結合するアゾ基を1位とした場合に2−スルホ−1,4−フェニレン基または2−スルホプロポキシ−5−メチル−1,4−フェニレン基であり、基Cが、基Bとは結合しないアゾ基を1位とした場合に2−スルホプロポキシ−5−メチル−1,4−フェニレン基であり、R1がメチル基、n−プロピル基およびフェニル基から選択される基であり、R2がシアノ基またはカルバモイル基であり、R3が水素原子、R4がスルホ基であり、
式(5)におけるR31がメチル基であり、基A’’がスルホエチルアミノ基またはジ(カルボキシメチル)アミノ基であり、
式(I−2)におけるR21がスルホ基であり、その置換位置がアゾ基に対してオルト位の場合はニトロ基がパラ位、パラ位の場合にはニトロ基がオルト位であり、R22が水素原子であり、R23およびR24については、置換ナフタレンと結合するアゾ基を1位とした場合に、R23が2位の3−スルホプロポキシ基であり、R24が5位のメチル基であり、R25およびR26については、置換ナフタレンと結合するアゾ基を1位とした場合に、R25が3位の3−スルホプロポキシ基であり、R26が6位のメチル基であり、R27〜R29およびR20については、アゾ基を1位とした場合に、R27が水素原子であり、R28が3位または4位のスルホ基であり、R29が6位のスルホ基であり、R20が8位のヒドロキシ基であり、nが1である、
上記(20)に記載の水性黒色インク組成物、
(31)インクジェットプリント記録方法における被記録材が情報伝達用シートである上記(30)に記載のインクジェット記録方法、
(32)情報伝達用シートが多孔性白色無機物を含有するものである上記(31)に記載のインクジェット記録方法、
(33)上記(20)、(22)〜(29)のいずれか一項に記載の水性黒色インク組成物を含む容器を装填したインクジェットプリンタ、
(34)上記(20)、(22)〜(29)のいずれか一項に記載の水性黒色インク組成物で着色された着色体、
(36)上記式(1)における基Aの置換基がスルホ基またはカルボキシ基であり、基B及び基Cの置換基の少なくともひとつがスルホ基またはスルホプロポキシ基である上記(21)または上記(35)に記載の水性黒色インク組成物、
(37)上記式(II−2)の結合aの結合位置が2位又は3位であり、結合aの結合位置が2位の場合、Xの置換位置は3位であり、結合aの結合位置が3位の場合、Xの置換位置は4位である上記(21)、(35)及び(36)のいずれか一項に記載の水性黒色インク組成物、
(38)350nmから550nmの範囲に最大吸収波長を有する染料として、少なくとも遊離酸の形で前記式(5)で表されるアゾ染料またはその塩を含有する上記(21)、(35)〜(37)のいずれか一項に記載の水性黒色インク組成物、
(39)350nmから550nmの範囲に最大吸収波長を有する染料として、遊離酸の形で後記式(II-6)の4,4'−ジニトロスチルベン−2,2'−ジスルホン酸と後記式(II-7)で表される化合物との縮合染料(BB)および(BB)の還元によって得られる染料(CC)を含有する上記(21)、(35)〜(37)のいずれか一項に記載の水性黒色インク組成物、
(40)上記式(5)の化合物が上記式(I-8)で表されるアゾ化合物またはその塩である上記(21)、(35)〜(38)に記載の水性黒色インク組成物、
(42)350nmから550nmの範囲に最大吸収波長を有する染料が、C.I.ダイレクトイエロー132またはC.I.ダイレクトイエロー86である上記(21)又は(35)に記載の水性黒色インク組成物、
(43)式(1)で表される化合物の基Aがスルホ基、カルボキシ基、ニトロ基およびスルホプロポキシスルホニル基からなる群から選択される1種または2種の置換基を1〜2個有する置換フェニル基であり、基Bがスルホ基、メチル基およびスルホプロポキシ基からなる群から選択される1種または2種の置換基を1〜2個有する置換パラフェニレン基であり、基Cがメチル基、スルホプロポキシ基、カルボキシメトキシ基、スルホエトキシ基およびヒドロキシエトキシ基からなる群から選択される1種または2種の置換基を2個有する置換パラフェニレン基であり、R1がメチル基、n−プロピル基、フェニル基、カルボキシメチル基およびt−ブチル基から選択される基であり、R2がシアノ基、カルバモイル基およびカルボキシル基から選択される基であり、R3およびR4の一方が水素原子、他方がスルホ基である上記(21)又は(35)に記載の水性黒色インク組成物、
(46)式(II-7)で表される化合物のR41およびR42がそれぞれ独立に水素原子、メチル基およびメトキシ基から選択される基であり、R43〜R45がそれぞれ独立に水素原子、カルボキシ基、スルホ基、メトキシ基およびヒドロキシ基から選択される基である上記(39)に記載の水性黒色インク組成物、
(47)上記(19)、(21)、(35)〜(46)のいずれか一項に記載の水性黒色インク組成物を用いるインクジェット記録方法
(48)インクジェットプリント記録方法における被記録材が情報伝達用シートである上記(47)に記載のインクジェット記録方法
(49)情報伝達用シートが多孔性白色無機物を含有するものである上記(48)に記載のインクジェット記録方法
(50)上記(19)、(21)、(35)〜(46)のいずれか一項に記載のインク組成物を含む容器を装填したインクジェットプリンタ
(51)上記(21)、(35)〜(46)のいずれか一項に記載の水性黒色インク組成物で着色された着色体、
(52)(b)350nmから550nmの範囲に最大吸収波長を有する染料がそれぞれ前記式(5)で表される化合物である上記(19)に記載の水性黒色インク組成物、
(53)式(1)における基Aが2,4−ジスルホフェニル基、基Bおよび基Cの両者が2−(3−スルホプロポキシ)−5−メチル−1,4−フェニレン基、R1がメチル基、R2がシアノ基、R3およびR4は一方が水素原子、他方がスルホ基である上記(1)に記載のトリスアゾ化合物、
(54)(b)350nmから550nmの範囲に最大吸収波長を有する染料が前記式(5)である上記(19)または(53)に記載の水性黒色インク組成物、
(55)(c)560nmから660nmの範囲に最大吸収波長を有する染料が前記式(I−2)で表される化合物又はその塩である請求項19に記載の水性黒色インク組成物、
に関するものである。
本明細書において、「アルキル」、「アルコキシ」、「アシル」等の語は、特に断らない場合は、通常炭素数1〜20程度のものを意味し、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4のものを意味する。
本発明においては互変異性体があるときはそれも含むものであり、例えば式(1)で表されるトリスアゾ化合物は、下記式(3)および(4)で表される互変異性体が考えられ、これらの化合物も本発明に含まれる。
基B及び基C上の(C1〜C4)アルキル基としては、メチルまたはエチルが好ましく、メチルがより好ましい。
なお、基Bおよび基Cは同一でも異なっても良い。
式(I−11)におけるZ1、Z2、Z3、Z4のアルキル基の具体例としてはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどが挙げられ、ヒドロキシアルキル基の具体例としてはヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル基等のヒドロキシ(C1〜C4)アルキル基が挙げられ、ヒドロキシアルコキシアルキル基の例としては、ヒドロキシエトキシメチル、2−ヒドロキシエトキシエチル、3−ヒドロキシエトキシプロピル、2−ヒドロキシエトキシプロピル、4−ヒドロキシエトキシブチル、3−ヒドロキシエトキシブチル、2−ヒドロキシエトキシブチル等のヒドロキシ(C1〜C4)アルコキシ(C1〜C4)アルキル基が挙げられ、これらのうちヒドロキシエトキシ(C1〜C4)アルキル基が好ましい。特に好ましいものとしては水素原子;メチル;ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル等のヒドロキシ(C1〜C4)アルキル基;ヒドロキシエトキシメチル、2−ヒドロキシエトキシエチル、3−ヒドロキシエトキシプロピル、2−ヒドロキシエトキシプロピル、4−ヒドロキシエトキシブチル、3−ヒドロキシエトキシブチル、2−ヒドロキシエトキシブチル等のヒドロキシエトキシ(C1〜C4)アルキル基が挙げられる。
下記式(6)
(式中、基Aは式(1)におけるのと同じ意味を有する。)で表される化合物を常法によりジアゾ化し、これと下記式(7)
(式中、基Bは式(1)における基Bに対応するフェニル基を示す)で表される化合物を常法によりカップリング反応させ下記式(8)
(式中、基Aおよび基Bは式(1)におけるのと同じ意味を有する)で表される化合物を得る。得られた式(8)の化合物を常法によりジアゾ化した後、これと下記式(9)
(式中、基Cは式(1)における基Cに対応するフェニル基を示す)で表される化合物を常法によりカップリング反応させ下記式(10)
(式中、基A、基Bおよび基Cは式(1)におけるのと同じ意味を有する。)で表される化合物を得る。得られた式(10)の化合物を常法によりジアゾ化した後、これと下記式(11)
好ましいインク組成物の一つは、(a)前記の式(1)で示されるトリスアゾ化合物と共に、調色用に、(b)350nmから550nmの範囲に最大吸収波長を有する染料(黄色から赤色または茶色の色相:以下ブラウン系染料とも言う)及び(c)560nmから660nmの範囲に最大吸収波長を有する染料(以下本明細書では便宜上青味系染料とも言う)の両者を含む水性黒色染料組成物が挙げられる。この場合、三者の染料の割合は使用染料により適宜調整して使用すればよいが、通常、三者の合計(質量)に対して、(a)前記の式(1)で示されるトリスアゾ化合物5〜85質量%(以下%は特に断らない限り同じ)、好ましくは5〜60%、(b)のブラウン系染料5〜85%、好ましくは5〜60質量%及び(c)の青味系染料10〜90%、好ましくは10〜80%の範囲内で、各染料が含まれ、合計が100%となるように調整される。より好ましい三者の割合は、三者の合計に対して、(a)前記の式(1)で示されるトリスアゾ化合物15〜70%、(b)のブラウン系染料10〜65%、及び(c)の青味系染料20〜75%程度である。
しかし、より好ましいものとしては下記(1)及び(2)において述べる化合物又はその塩を挙げることが出来る。
より好ましい化合物は下記(1)において述べる下記式(5)の化合物である。
なお、本明細書において、化学構造式は何れも遊離酸の形で表すが、何れもその塩であってもよいことを意味する。
で表される化合物又はその塩、又は
式(II−6)の化合物
で表される化合物又はその塩である。
また、(c)560nmから660nmの範囲に最大吸収波長を有する染料として好ましいものは下記式(I−2)の化合物又はその塩、 又は下記式(II−2)の化合物又はその塩を挙げることが出来る。
R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29及びR20はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、スルファモイル基、N−アルキルアミノスルホニル基、N−フェニルアミノスルホニル基、(C1〜C4)アルキルスルホニル基(該アルキル基はヒドロキシ基で置換されても良い)、ホスホノ基、ニトロ基、アシル基、ウレイド基、(C1〜C4)アルキル基(該アルキル基はヒドロキシ基又は(C1〜C4)アルコキシ基で置換されていても良い)、(C1〜C4)アルコキシ基(該アルコキシ基はヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基又はカルボキシル基で置換されていても良い)、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基又はフェニルスルホニルアミノ基(フェニル基はハロゲン原子、アルキル基又はニトロ基で置換されていても良い)を、
nは0又は1を、それぞれ表す)
ビス[カルボキシ(C1〜C5)アルキル]アミノ基の例としてはビス(カルボキシメチル)アミノ、ビス(カルボキシエチル)アミノ、ビス(カルボキシプロピル)アミノ等が挙げられる。
好ましいR31は(C1〜C4)アルキル基であり、メチル基が特に好ましい。
該R31の置換位置は、トリアジン環に結合するアミノ基の結合位置に対して、オルト位、又はメタ位何れでもよく、好ましいのはメタ位である。
なお、この基A’’は、上記式(I−8)においても同様であり、式(5)において好ましい基は式(I−8)においても好ましい。
なお下記式(I−31)〜(I−33)における置換基R31は、上記式(5)におけるのと同じ意味を表す。
例えば最初に、下記式(I−31)で表される化合物に塩化シアヌールを反応させ、下記式(I−32)で表される化合物を得る。
式(II−7)におけるR41からR45において、(C1〜C4)アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等が挙げられる。また、(C1〜C4)アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等が挙げられる。
最初に前記式(I−2)の化合物について記載する。
まず、前記式(I−2)のR20〜R29における各基について逐次以下に説明する。
N−アルキルアミノスルホニル基の例としては例えば、N−メチルアミノスルホニル、N−エチルアミノスルホニル、N−(n−プロピル)アミノスルホニル、N−(n−ブチル)アミノスルホニル、N,N−ジメチルアミノスルホニルまたはN,N−ジ(n−プロピル)アミノスルホニル等のN−(C1〜C4)アルキルアミノスルホニル基が挙げられる。
以上は式(I−2)のR20〜R29における各基について説明したが、他の式における同じ基について、上記の説明を適用することが出来る。
R20、R27〜R29の好ましい組み合わせは、R27が水素原子、R28及びR29がスルホ、R20がヒドロキシであり、R20の置換位置はアゾ基に対してペリ位であることが好ましい。
また、前記式(I-2)のR21がスルホ基またはカルボキシル基であり、R21の置換位置がアゾ基に対しオルト位の場合、ニトロ基の置換位置がアゾ基に対しパラ位であり、R22の置換位置がアゾ基に対しパラ位の場合、ニトロ基の置換位置がアゾ基に対しオルト位である式(I-2)の化合物も好ましく、R22が水素原子であるときより好ましい。
より好ましくはR21がスルホで置換位置がアゾ基に対しオルト位、ニトロの置換位置がアゾ基に対しパラ位、R22が水素原子、R23及びR25がスルホ置換(C1〜C4)アルコキシ、R24及びR26が(C1〜C4)アルキル、R27が水素原子、R28及びR29がスルホ、R20がヒドロキシで置換位置がアゾ基に対してペリ位、nが1である化合物である。特に好ましくは、R21がスルホで置換位置がアゾ基に対しオルト位、ニトロの置換位置がアゾ基に対しパラ位、R22が水素原子、R23及びR25が3−スルホプロポキシ、R24及びR26がメチル、R27が水素原子、R28及びR29がスルホ、R20がヒドロキシで置換位置がアゾ基に対してペリ位、nが1である化合物がそれぞれ挙げられる。
下記式(I−18)の化合物とp−トルエンスルホニルクロライドとをアルカリ存在下で反応させることにより下記式(I−19)で表される化合物を得る。
で表される化合物を得る。次いで下記式(II−28)
H2N−C’ (II−28)
で表される化合物を常法によりジアゾ化した。得られたジアゾ化物に下記式(II−29)
H2N−B’ (II−29)
で表される化合物をカップリング反応させて下記式(II−30)
H2N−B’−N=N−C’ (II−30)
で表される化合物を得る。
上記式(II−30)で表されるモノアゾ化合物を常法によりジアゾ化した後、得られたジアゾ化物に上記式(II−27)の化合物をカップリング反応させる事により前記式(II−2)で表されるアゾ化合物又はその塩を得ることができる。
例えば水又は水性有機媒体中、例えば20〜100℃、好ましくは30〜80℃の温度において、中性からアルカリ性のpH値、たとえばpH7〜10、で該エステル化反応を行うことが有利である。このpH値の調整は塩基の添加によって実施される。塩基としては、たとえば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、酢酸ナトリウム等の酢酸塩などが使用できる。式(II−18)の化合物とp−トルエンスルホニルクロリドは、ほぼ化学量論量で用いる。
式(1)の化合物、式(I−2)の化合物及び式(5)の化合物の使用割合は、3種の化合物の総量に対し式(1)の化合物が5−60質量%、式(I−2)の化合物が10−80質量%、式(5)の化合物が5−60質量%(以下%は特に断らない限り質量%を表す)であり、好ましくは式(1)の化合物が10−50%、式(2)の化合物が20−70%、式(5)の化合物が10−50%であり、より好ましくは式(1)の化合物が15−45%、式(2)の化合物が25−65%、式(5)の化合物が15−45%である。三者の混合割合は上記の各染料の含量範囲内で、三者の合計が100%となるように調整するものとする。
水溶性紫外線吸収剤の例としては、例えばスルホン化したベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾ−ル系化合物、サリチル酸系化合物、桂皮酸系化合物またはトリアジン系化合物が挙げられる。
水溶性高分子化合物の具体例としては、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリアミンまたはポリイミン等があげられる。
酸化防止剤の例としては、例えば、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。前記有機系の褪色防止剤の例としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、または複素環類等が挙げられる。
両性界面活性剤の具体例としてはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンその他イミダゾリン誘導体などがある。
ノニオン界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレートなどのエステル系、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オールなどのアセチレングリコール系(例えば、日信化学社製、商品名サーフィノール104、105、82、465、オルフィンSTGなど)、などが挙げられる。これらのインク調製剤は、単独もしくは混合して用いられる。
(1)下記式(12)の化合物(C.I.Acid Yellow 9)5.4部を水40部に懸濁し水酸化ナトリウムの添加によりpH値を4.0〜5.0とし溶解した。この溶液に35%塩酸6.0部の添加後、15〜25℃で40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.9部を添加し、ジアゾ化した。
(1)実施例1−1の(2)における、式(15)の化合物の6%発煙硫酸中への添加後の撹拌行程を、30〜35℃で6時間の撹拌とする以外は実施例1−1と同様にして、式(18)の化合物10.3部を得た。
式(18)
(1)水100部に5−スルホアントラニル酸21.7部を水酸化ナトリウムの添加によりpH5.0〜6.0として溶解した。該溶液に35%塩酸31.3部を添加後、0〜5℃とし、40%亜硝酸ナトリウム水溶液19.0部を添加しジアゾ化した。このジアゾ溶液に式(13)の化合物24.0部を、水240部に水酸化ナトリウムの添加によりpH値を4.5〜5.5として溶解させた液を約20分かけて滴下した。滴下後、そこに10〜20℃で炭酸ナトリウムを添加し、pH値を2.0〜3.0とし、同温度、pHを保持したまま3時間撹拌した。撹拌後塩化ナトリウムの添加により塩析し、この析出物を濾過分離、乾燥させ、下記式(20)の化合物42.1部を得た。
実施例1−3の(2)において、実施例1−1の(3)の行程で使用する式(16)の化合物の代わりに式(18)の化合物を使用すること以外は実施例1−3と同様にして、本発明の式(22)のトリスアゾ化合物(表3におけるNo.7の化合物)8.7部をナトリウム塩として得た。この化合物のpH7〜8の水溶液中での最大吸収波長(λmax)は557nmであり、溶解度は100g/L以上であった。
実施例1−1の(2)において、アセト酢酸エチルの代わりに3−ケト−n−ヘキサン酸エチルエステルを使用する以外は実施例1−1と同様にして、本発明の式(23)のトリスアゾ化合物(表2におけるNo.3の化合物)8.2部をナトリウム塩として得た。この化合物のpH7〜8の水溶液中での最大吸収波長(λmax)は555nmであり、溶解度は100g/L以上であった。
実施例1−1の(2)において、アセト酢酸エチルの代わりにベンゾイル酢酸エチルを使用する以外は実施例1−1と同様にして、本発明の式(24)のトリスアゾ化合物(表2におけるNo.4の化合物)8.4部をナトリウム塩として得た。この化合物のpH7〜8の水溶液中での最大吸収波長(λmax)は548nmであり、溶解度は100g/L以上であった。
(A)インクの調製
下記表4に記載する各成分をそこに記載する割合において混合することにより黒色の本発明のインク組成物を得、0.45μmのメンブランフィルターで濾過する事により夾雑物を除いた。
なお、水はイオン交換水を使用した。また、表4の水+水酸化ナトリウムの割合は、インク調製時において、インクのpHを水酸化ナトリウムでpH7〜9に調整し、その後イオン交換水を加え、実施例化合物の濃度を5%に調整して、総量100部とした時の割合である。
上記各実施例1−1〜1−4で得られた化合物 5.0部
グリセリン 5.0部
尿素 5.0部
N−メチル−2−ピロリドン 4.0部
イソプロピルアルコール 3.0部
ブチルカルビトール 2.0部
界面活性剤 0.1部
(商品名サーフィノール105 日信化学社製)
水+水酸化ナトリウム 75.9部
計 100.0部
比較対象は水溶性インクジェット用色素として、特許文献1の表1−1の1の色素(下記式(25))を用いて実施例1−7〜1−10と同様の組成でインク組成物を調製した。
比較例1と同様に、比較対象には水溶性インクジェット用色素として、特許文献3の実施例1で説明される色素AN−250(下記式(26))を用いて実施例1−7〜1−10と同様の組成でインク組成物を調製した。
上記で得られたインク組成物を使用し、インクジェットプリンタ(商品名 PIXUS iP7100 Canon株式会社製 )により、専用光沢紙1(Canon株式会社製、商品名:プロフェッショナルフォトペーパー PR−101)、専用光沢紙2(EPSON株式会社製 商品名:写真用紙<光沢> KA420PSK)の2種の紙にインクジェット記録を行った。
印刷の際は、反射濃度が数段階の階調で得られるように画像パターンを作り、黒色の印字物を得た。
本発明の水性インク組成物による記録画像において、耐光性試験後および耐オゾンガス性試験後の濃度変化について評価を行った。尚、試験は専用光沢紙1および2について行った。その結果を表5に示した。具体的な試験方法は下記に示した。
1)耐光性試験
キセノンウェザオメーター(商品名:Ci4000、ATLAS社製)を用い、0.36W/平方メートル照度、湿度60%RH、温度24℃の条件で50時間照射した。試験終了後、上記の測色機を用いて測色し、色素残存率を(試験後の反射濃度/試験前の反射濃度)×100(%)で求め以下の基準で評価を行った。
○ 残存率:90%以上
△ 残存率:90%未満で80%以上
× 残存率:80%未満
結果を表5に示す。
2)耐オゾンガス性試験
オゾンウェザオメーター(商品名、スガ試験機株式会社製)を用いてオゾン濃度を12ppm、湿度60%RH、温度24℃で印刷サンプルを4時間放置した。試験終了後、上記の測色機を用いて測色し、色素残存率を(試験後の反射濃度/試験前の反射濃度)×100(%)で求め以下の基準で評価を行った。
○ 残存率:70%以上
△ 残存率:60%以上70%未満
× 残存率:60%未満
結果を表5に示す。なお、表5には後記実施例2−10の結果も記載する。
耐光性 耐オゾンガス性
実施例1−7 (式(17))
専用光沢紙1 ○ ○
専用光沢紙2 ○ ○
実施例1−8 (式(19))
専用光沢紙1 ○ ○
専用光沢紙2 ○ ○
実施例1−9 (式(21))
専用光沢紙1 ○ ○
専用光沢紙2 ○ ○
実施例1−10(式(22))
専用光沢紙1 ○ ○
専用光沢紙2 ○ ○
実施例2−10(式(36))
専用光沢紙1 ○ ○
専用光沢紙2 ○ ○
比較例1 (式(25))
専用光沢紙1 × ×
専用光沢紙2 △ ○
比較例2 (式(26))
専用光沢紙1 × ×
専用光沢紙2 △ ○
また本発明のアゾ化合物は溶解度が高く安定なので、高濃度のインクが設計できる。
式(16)の化合物3.0部を95%硫酸20部に溶解し、60℃に加熱後1.5時間撹拌した。室温に冷却後、60部の氷水中に反応液を滴下し、塩化ナトリウムの添加後、結晶を濾過分離した。塩化ナトリウムを溶解させた希塩酸水で結晶をロート上で洗浄後、乾燥して前記式(18)の化合物2.5部を得た。
(1)実施例1−3の(1)において、5−スルホアントラニル酸21.7部の代わりに5−アミノイソフタル酸18.1部を使用すること以外は実施例1−3の(1)と同様にして、下記式(27)の化合物を得た。
(1)実施例1−3の(1)において、5−スルホアントラニル酸21.7部の代わりに2−アミノ−5−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム24.0部を使用すること以外は実施例1−3の(1)と同様にして、下記式(29)の化合物を得た。
(1)実施例1−3の(1)において、5−スルホアントラニル酸21.7部の代わりに4−アミノベンゼンスルホン酸17.3部を使用すること以外は実施例1−3の(1)と同様にして、下記式(31)の化合物を得た。
(1)実施例1−3の(1)において、5−スルホアントラニル酸21.7部の代わりに2−アミノベンゼン−1,4−ジスルホン酸モノナトリウム27.5部を使用すること以外は実施例1−3の(1)と同様にして、下記式(33)の化合物を得た。
(1)実施例1−3の(1)において、5−スルホアントラニル酸21.7部の代わりに2−アミノベンゼン−1,5−ジスルホン酸25.3部を使用すること以外は実施例1−3の(1)と同様にして、下記式(35)の化合物を得た。
(1)4−ヒドロキシアセトアニリド25.0部、炭酸カリウム25.5部及び2−プロパノール120部の混合液を80℃に加熱し、ここにプロパンスルトン22.6部を2−プロパノール60部に溶解した溶液を滴下した。滴下後、80℃で3時間撹拌した。室温まで冷却後、35%塩酸60部を水40部で希釈した溶液を滴下した。80℃に加熱し、溶媒の一部を留去しながら2.5時間撹拌し、その後100℃で1時間撹拌した。室温まで冷却後、析出物を濾過分離、乾燥させ、下記式(37)の化合物34部を得た。
(1)実施例1−3の(1)において、5−スルホアントラニル酸21.7部の代わりに2−アミノ−5−メトキシベンゼンスルホン酸20.3部を使用すること以外は実施例1−3の(1)と同様にして、下記式(40)の化合物を得た。
(1)2−アセチルアミノ−p−クレゾール20.1部、炭酸カリウム18.8部及び2−プロパノール90部の混合液を80℃に加熱し、ここにブタンスルトン18.3部を滴下した。滴下後、80℃で2時間撹拌した。室温まで冷却後、水20部添加し、次に35%塩酸42部を水20部で希釈した溶液を滴下した。80℃に加熱し、溶媒の一部を留去しながら2.5時間撹拌し、その後100℃で2時間撹拌した。室温まで冷却後、塩化ナトリウムの添加により塩析し、析出物を濾過分離、乾燥させ、下記式(42)の化合物22.0部を得た。
上記の実施例2−6で得られた化合物(36)を、上記各実施例1−1〜1−4で得られた化合物の代わりに用いる以外は前記実施例1−7〜1−10の(A)インクの調製におけるのと同様の操作を行い、インクを調製した。このインクを用いた試験を実施例2−10とする。実施例2−10の試験結果は前記の表5に記載した。この水性インク組成物は、貯蔵中、沈殿分離が生ぜず、また長期間保存後においても物性の変化は生じなかった。
(1)2−アミノ−5−ナフトール−1,7−ジスルホン酸6.4部とp−トルエンスルホニルクロライド4.1部とをpH8.0〜8.5、70℃で1時間反応させた後、酸性にて塩析し、析出物をろ過分離して下記式(66)の化合物を得た。該化合物8.8部を水90部中に、炭酸ナトリウムでpH6.0〜8.0に調整しながら溶解した。そこに35%塩酸6.8部を添加した後、該溶液を0〜5℃に冷し、そこに40%亜硝酸ナトリウム水溶液3.6部を添加し、ジアゾ化した。
式(70)
(1)合成例1(3)において、特許文献13の記載の方法で得られる式(71)の化合物を式(70)の化合物の代わりに使用する以外は合成例1と同様にして本発明の下記式(75)の化合物13.2部をナトリウム塩として得た。この化合物のpH7〜8の水溶液中での最大吸収波長(λmax)は615nmであり、溶解度は100g/L以上であった。
(1) 合成例1の(2)において、4−ニトロアニリン−2−スルホン酸ナトリウムの代わりに2−ニトロアニリン−4−スルホン酸ナトリウムを使用する以外は合成例1と同様にして、本発明の式(76)のアゾ化合物14.3部をナトリウム塩として得た。この化合物のpH7〜8の水溶液中での最大吸収波長(λmax)は636nmであり、溶解度は100g/L以上であった。
水600部中に式(77)で表される化合物14.3部を加え、液体苛性ソーダでpH6.0〜7.0に調整し、そこに10〜20℃で塩化シアヌル6.1部を添加した。添加後、炭酸ナトリウムでpH6.0〜7.5を保ち、2時間攪拌し、式(78)の化合物を含む溶液を得た。
合成例4のタウリン5.0部をイミノジ酢酸12.5部とする以外は合成例4と同様の方法で式(81)の化合物31.0部を得た。この化合物の水中での最大吸収波長は425nmであった。
水675部中に式(82)の化合物を115部、式(83)の化合物98部、48%水酸化ナトリウム水溶液61部、エチレングリコール11部を加え98℃で10時間撹拌し、縮合反応を完結させた。
以下、染料成分は全て脱塩処理されたものを用いた。
下記表I−8の成分を混合することにより本発明の水性黒色インク組成物を調製した。次いで、0.45μmのメンブランフィルターで濾過する事により、狭雑物を除いた水性黒色インク組成物を得た。
実施例1−1で得られた式(17)の化合物(Na、Li混合塩)1.5部
合成例1で得られた式(74)の化合物(Na塩) 2.25部
合成例4で得られた式(80)の化合物(Na塩) 1.25部
グリセリン 5.0部
尿素 5.0部
N−メチル−2−ピロリドン 4.0部
イソプロピルアルコール 3.0部
ブチルカルビトール 2.0部
界面活性剤 0.1部
(商品名サーフィノール104 日信化学社製)
水+水酸化ナトリウム水溶液 75.9部
計 100.0部
下記表I−9の成分を混合することにより本発明の水性黒色インク組成物を調製した。次いで、0.45μmのメンブランフィルターで濾過する事により、狭雑物を除いた水性黒色インク組成物を得た。
実施例2−6で得られた式(36)化合物(Na塩) 1.3部
合成例1で得られた式(74)の化合物(Na塩) 2.35部
合成例4で得られた式(80)の化合物(Na塩) 1.35部
グリセリン 5.0部
尿素 5.0部
N−メチル−2−ピロリドン 4.0部
イソプロピルアルコール 3.0部
ブチルカルビトール 2.0部
界面活性剤 0.1部
(商品名サーフィノール104 日信化学社製)
水+水酸化ナトリウム水溶液 75.9部
計 100.0部
上記で得られたそれぞれの本発明の水性黒色インク組成物を使用し、インクジェットプリンタ(商品名PIXUS iP4100、Canon株式会社製)により、専用光沢紙A(商品名:プロフェッショナルフォトペーパー PR101、Canon株式会社製)及び専用光沢紙B(商品名:スーパーフォトペーパー SP−101、Canon株式会社製)の2種の紙にインクジェット記録を行った。印刷の際は、反射濃度が数段階の階調が得られるように画像パターンを作り、ハーフトーンの黒色印字物を得た。以下に記載する試験方法のうち、測色機を用いて評価する項目である色相評価の測定では、印刷物のa*値、b*値を測色する際に、この印刷物の反射濃度D値が最も高い部分を用いた。同様に測色機を用いる耐光性試験および耐オゾンガス性試験における測定の際には、試験前の印刷物の反射濃度D値が1.0に最も近い階調部分を用いて測定を行った。色相評価については、印刷物全体を目視にて評価した。
本発明の水性インク組成物による記録画像につき、色相、印刷濃度、耐光性試験後の色相変化、耐オゾンガス性試験後の色相変化について評価を行った。その結果を後記表I−11に示した。試験方法は下記に示した。
(1) 色相評価
記録画像の色相評価(数値データ)は目視による評価と、測色機による評価を併用した。測色機による評価では、Gretag Macbeth SpectroEye(商品名、GRETAG社製)を用いてa*値とb*値を測色し、C*値を算出した。C*値の算出式はC*={(a*)2+(b*)2}1/2である。判定基準を以下に示す。
○ 目視では色味のない良好な黒色であり、測色するとC*<6.0である。
△ 目視では色味のない良好な黒色であるが、測色すると6.0≦C*≦10である。
× 目視で色味がついている、若しくは目視では色味のない黒色であるが、測色すると10<C*である。
(2) 印刷濃度評価
Gretag Macbeth SpectroEye(商品名、GRETAG社製)を用いて色相濃度D値を測定した。判定基準を以下に示す。
○ 2.2≦D
△ 2.0≦D<2.2
× D<2.0
(3)耐光性試験
キセノンウェザオメーターCi4000(商品名、ATLAS社製)を用い、印刷サンプルに0.36W/平方メートルの照度で100時間照射した。試験終了後上記と同様に測色し、試験前後の色差(ΔE)及び濃度の残存率を求めた。判定は以下の基準によって行った。
○ ΔE:15未満で、かつ残存率:75%以上
△ ΔEと残存率のどちらか一方だけが○の条件を満たさない
× ΔE:15以上で、かつ残存率:75%未満
(4)耐オゾン性試験
オゾンウェザーメーター(スガ試験機社製)を用いてオゾンガス濃度を12ppm、湿度60%RH、温度24℃で印刷サンプルを4時間放置した。試験終了後上記と同様に測色し、試験前後の色差(ΔE)及び濃度の残存率を求めた。判定は以下の基準によって行った。
○ ΔE:15未満で、かつ残存率:75%以上
△ ΔEと残存率のどちらか一方だけが○の条件を満たさない
× ΔE:15以上で、かつ残存率:75%未満
比較対象として特許文献13の実施例2に記載のインク組成物を下記表I−10の組成で調整した。前記(B)インクジェットプリント、及び(C)記録画像の評価と同様に行った記録画像の評価結果を表I−11に示した。
下記式(84)の化合物 1.2部
下記式(85)の化合物 2.4部
合成例20で得られた化合物 1.4部
グリセリン 5.0部
尿素 5.0部
N−メチル−2−ピロリドン 4.0部
イソプロピルアルコール 3.0部
ブチルカルビトール 2.0部
界面活性剤 0.1部
(サーフィノール104 日信化学社製)
水+水酸化リチウム水溶液 75.9部
計 100.0部
色相 濃度 耐光性 耐オゾンガス性
実施例I−1
専用光沢紙A ○ ○ ○ ○
専用光沢紙B ○ ○ ○ ○
実施例I−2
専用光沢紙A ○ ○ ○ ○
専用光沢紙B ○ ○ ○ ○
比較例I−1
専用光沢紙A ○ ○ × ×
専用光沢紙B ○ ○ × ×
これと比較して本発明のインク組成物を使用した記録画像は、非常に良好な色相、印刷濃度を有し、また耐光性において試験前後の色差が15未満でありかつ色素残存率が75%以上(○の判定)であり、また耐オゾンガス性においても同様に色差が15未満でありかつ色素残存率が75%以上(○の判定)と、耐光性、耐オゾンガス性が著しく優れている事がわかる。したがって、本発明のインク組成物は、黒色インク組成物として極めて有用である。
(1)2−アミノ−5−ナフトール−1,7−ジスルホン酸6.4部とp−トルエンスルホニルクロライド4.1部とをpH8.0〜8.5、70℃で1時間反応させた後、酸性にて塩析し、析出物を、ろ過分離して式(II−49)の化合物を得た。該化合物8.8部を水90部中に加え、炭酸ナトリウムでpH6.0〜8.0に調整しながら溶解した。該溶液に、35%塩酸6.8部の添加後、液温を0〜5℃に冷やし、40%亜硝酸ナトリウム水溶液3.6部を添加し、ジアゾ化した。
合成例7の(2)における4−ニトロアニリン−2−スルホン酸ナトリウム5.2部を2−ニトロアニリン−4−スルホン酸ナトリウム5.2部とする以外は合成例7と同様にして、式(II−57)のアゾ化合物(表II−3におけるNo.2−2の化合物)17.0部をリチウムとナトリウムの混合塩として得た。この化合物のpH9での水溶液中での最大吸収波長(λmax)は571nmであり、溶解度は100g/L以上であった。
水55部に、特開2005−068416に記載の方法で得られる下記式(II−58)の化合物10.8部を加え、水酸化ナトリウムにてpH6.0〜7.0として溶解し、ここに0〜5℃で35%塩酸4.9部、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.7部を添加しジアゾ化し、ジアゾ懸濁液を得た。別に上記合成例8の(3)の反応で得られた式(II−54)の化合物を含むウェットケーキを水260部に溶解した。該溶液に、先に得たジアゾ懸濁液を、溶液の温度15〜30℃、溶液のpH値8.0〜9.0を保持しながら、滴下した。pHの保持は炭酸ナトリウムで行った。滴下終了後、液温15〜30℃、pH8.0〜9.0で2時間攪拌した。さらに該液を70℃に加熱後、水酸化ナトリウムにてpH値を10.5〜11.0に保持しながら1.5時間攪拌した。
室温まで冷却後、35%塩酸によりpH7.0〜8.0とし、塩化リチウムの添加により塩析し、析出物を濾過分離した。
得られたウェットケーキを水450部に溶解し、2−プロパノール800部の添加により晶析し、析出物を濾過分離した。更に得られたウェットケーキを水450部に溶解後、2−プロパノール800部の添加により晶析し、析出物を濾過分離、乾燥して式(II−59)のアゾ化合物(表II−5におけるNo.2−13の化合物)10.0部をリチウムとナトリウムの混合塩として得た。この化合物のpH9の水溶液中での最大吸収波長(λmax)は623nmであり、溶解度は100g/L以上であった。
合成例7の(4)における(II−55)の化合物5.3部の代わりに下記式(II−60)の化合物6.5部とする以外は合成例7と同様にして、式(II−61)のアゾ化合物(表II−3におけるNo.2−5の化合物)11.0部をリチウムとナトリウムの混合塩として得た。この化合物のpH9の水溶液中での最大吸収波長(λmax)は612nmであり、溶解度は100g/L以上であった。
なお、(II−60)の化合物は例えば以下のような方法で得ることができる。すなわち、5−アミノイソフタル酸18.1部を水100部に水酸化ナトリウムにてpH6.0〜7.0として溶解し、ここに0〜5℃で35%塩酸36.5部、40%亜硝酸ナトリウム水溶液18.1部を添加しジアゾ化した。このジアゾ懸濁液を、特開2005−068416に記載の化合物(II−62)24.5部を水150部で溶解させた溶液に、5〜10℃、溶液のpH値を炭酸ナトリウムにて5.0〜6.0に保持しながら滴下した。滴下終了後、10〜20℃で2時間、pH8.0〜9.0で攪拌したのち、塩化ナトリウムを加えて塩析を行い、析出物を濾過分離することにより、式(II−60)の化合物を含むウェットケーキを得ることができる。
前記式(83)の化合物の代わりに、下記式(II−70)の化合物132部を用いる以外は合成例6と同様の方法で橙色の化合物230部を得た。
この化合物の水中での最大吸収波長(λmax)は437nm、また水への溶解度は100g/l以上であった。
水675部中に前記式(82)の化合物を115部、下記式(II−71)の化合物172部、48%水酸化ナトリウム水溶液61部、エチレングリコール11部を加え、98℃で7時間撹拌し、縮合反応を完結させた。
以下、染料成分は全て脱塩処理されたものを用いた。
下記表II−9の成分を混合することにより本発明の水性黒色インク組成物を調製した。次いで、0.45μmのメンブランフィルターで濾過する事により、狭雑物を除いた水性黒色インク組成物を得た。
実施例1−1で得られた式(17)の化合物(Na塩) 1.75部
合成例9で得られた式(II−59)の化合物(Na塩) 1.75部
合成例4で得られた式(80)の化合物(Na塩) 1.5部
グリセリン 5.0部
尿素 5.0部
N−メチル−2−ピロリドン 4.0部
イソプロピルアルコール 3.0部
ブチルカルビトール 2.0部
界面活性剤 0.1部
(商品名サーフィノール105 日信化学社製)
水+水酸化ナトリウム水溶液 75.9部
計 100.0部
下記表II−10の成分を混合することにより本発明の水性黒色インク組成物を調製した。次いで、0.45μmのメンブランフィルターで濾過する事により、狭雑物を除いた水性黒色インク組成物を得た。
実施例1−1で得られた式(17)の化合物(Na塩) 1.75部
合成例9で得られた式(II−59)の化合物(Na塩) 1.75部
合成例4で得られた式(80)の化合物(Na塩) 1.0部
合成例6で得られた化合物(Na塩) 0.5部
グリセリン 5.0部
尿素 5.0部
N−メチル−2−ピロリドン 4.0部
イソプロピルアルコール 3.0部
ブチルカルビトール 2.0部
界面活性剤 0.1部
(商品名サーフィノール105 日信化学社製)
水+水酸化ナトリウム水溶液 75.9部
計 100.0部
下記表II−11の成分を混合することにより本発明の水性黒色インク組成物を調製した。次いで、0.45μmのメンブランフィルターで濾過する事により、狭雑物を除いた水性黒色インク組成物を得た。
実施例1−2で得られた式(19)の化合物(Na塩) 1.9部
合成例9で得られた式(II−59)の化合物(Na塩) 1.65部
合成例4で得られた式(80)の化合物(Na塩) 1.45部
グリセリン 5.0部
尿素 5.0部
N−メチル−2−ピロリドン 4.0部
イソプロピルアルコール 3.0部
ブチルカルビトール 2.0部
界面活性剤 0.1部
(商品名サーフィノール105 日信化学社製)
水+水酸化ナトリウム水溶液 75.9部
計 100.0部
上記で得られたそれぞれの本発明の水性黒色インク組成物を使用し、インクジェットプリンタ(商品名:PIXUS iP4100、 Canon株式会社製)により、専用光沢紙A(商品名:プロフェッショナルフォトペーパー PR−101、 Canon株式会社製)及び専用光沢紙B(商品名:スーパーフォトペーパー SP−101、 Canon株式会社製)の2種の紙にインクジェット記録を行った。印刷の際は、反射濃度が数段階の階調が得られるように画像パターンを作り、ハーフトーンの黒色印字物を得た。以下に記載する試験方法のうち、測色機を用いて評価する項目である色相評価の測定では、印刷物のa*値、b*値を測色する際に、この印刷物の反射濃度D値が最も高い部分を用いた。同様に測色機を用いる耐光性試験、耐オゾンガス性試験の測定の際には、試験前の印刷物の反射濃度D値が1.0に最も近い階調部分を用いて測定を行った。色相評価については、印刷物全体を目視にて評価した。
本発明の水性インク組成物による記録画像につき、色相、印刷濃度、耐光性試験後の色相変化、耐オゾンガス性試験後の色相変化について評価を行った。その結果を表24に示した。試験方法は下記に示した。
(1) 色相評価
記録画像の色相評価(数値データ)は目視による評価と、測色機による評価を併用した。測色機による評価では、Gretag Macbeth SpectroEye(GRETAG社製)を用いてa*値とb*値を測色し、C*値を算出した。C*値の算出式はC*={(a*)2+(b*)2}1/2である。判定基準を以下に示す。
○ 目視では色味のない良好な黒色であり、測色するとC*<6.0である。
△ 目視では色味のない良好な黒色であるが、測色すると6.0≦C*≦10である。
× 目視で色味がついている、若しくは目視では色味のない黒色であるが、測色すると10<C*である。
(2) 印刷濃度評価
Gretag Macbeth SpectroEye(商品名、GRETAG社製)を用いて色相濃度D値を測定した。判定基準を以下に示す。
○ 2.2≦D
△ 2.0≦D<2.2
× D<2.0
(3)耐光性試験
キセノンウェザオメーターCi4000(商品名、ATLAS社製)を用い、印刷サンプルに0.36W/平方メートルの照度で100時間照射した。試験終了後上記と同様に測色し、試験前後の色差(ΔE)及び濃度の残存率を求めた。判定は以下の基準によって行った。
○ ΔE:15未満で、かつ残存率:75%以上
△ ΔEと残存率のどちらか一方だけが○の条件を満たさない
× ΔE:15以上で、かつ残存率:75%未満
(4)耐オゾン性試験
オゾンウェザーメーター(商品名:スガ試験機社製)を用いてオゾンガス濃度を12ppm、湿度60%RH、温度24℃で印刷サンプルを4時間放置した。試験終了後上記と同様に測色し、試験前後の色差(ΔE)及び濃度の残存率を求めた。判定は以下の基準によって行った。
○ ΔE:15未満で、かつ残存率:75%以上
△ ΔEと残存率のどちらか一方だけが○の条件を満たさない
× ΔE:15以上で、かつ残存率:75%未満
比較対象として特開2005−68416の実施例2に記載のインク組成物(表II−12)を調整した。前記(B)インクジェットプリント、及び(C)記録画像の評価と同様に行った記録画像の評価結果を表13に示した。
下記式(72)の化合物 1.2部
下記式(73)の化合物 2.4部
合成例6で得られた化合物 1.4部
グリセリン 5.0部
尿素 5.0部
N−メチル−2−ピロリドン 4.0部
イソプロピルアルコール 3.0部
ブチルカルビトール 2.0部
界面活性剤 0.1部
(商品名:サーフィノール105 日信化学社製)
水+水酸化リチウム水溶液 75.9部
計 100.0部
色相 印刷濃度 耐光性 耐オゾンガス性
実施例II−1
専用光沢紙A ○ ○ ○ ○
専用光沢紙B ○ ○ ○ ○
実施例II−2
専用光沢紙A ○ ○ ○ ○
専用光沢紙B ○ ○ ○ ○
実施例II−3
専用光沢紙A ○ ○ ○ ○
専用光沢紙B ○ ○ ○ ○
比較例II−1
専用光沢紙A ○ ○ × ×
専用光沢紙B ○ ○ × ×
これと比較して本発明のインク組成物を使用した実施例II−1〜II−3の記録画像は、非常に良好な色相、印刷濃度を有し、また耐光性において試験前後の色差が15未満でありかつ色素残存率が75%以上(○の判定)であり、また耐オゾンガス性においても同様に色差が15未満でありかつ色素残存率が75%以上(○の判定)と、耐光性、耐オゾンガス性が著しく優れている事がわかる。したがって、本発明のインク組成物は、黒色インク組成物として極めて有用である。
Claims (23)
- 遊離酸の形で下記式(1)
(式中、基Aは置換フェニル基であり、カルボキシル基、スルホ基、塩素原子、シアノ基、ニトロ基、スルファモイル基、(C1〜C4)アルキル基、(C1〜C4)アルコキシ基(ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基またはカルボキシル基で置換されていても良い)および(C1〜C4)アルキルスルホニル基(ヒドロキシ基、スルホ基またはカルボキシル基で置換されていても良い)よりなる群から選択される置換基を有し、
B及びCは置換パラフェニレン基であり、カルボキシル基、スルホ基、(C1〜C4)アルキル基及び(C1〜C4)アルコキシ基(ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基又はカルボキシル基で置換されていても良い)よりなる群から選択される置換基を有し、
R1はカルボキシル基で置換されていても良い(C1〜C4)アルキル基、スルホ基で置換されていても良いフェニル基、またはカルボキシル基を表し、
R2はシアノ基、カルバモイル基またはカルボキシル基を表し、
R3およびR4はそれぞれ独立して水素原子、メチル基、塩素原子またはスルホ基をそれぞれ表す)
で表されるトリスアゾ化合物又はその塩。 - 基Aの置換基がスルホ基またはカルボキシル基であり、基Bおよび基C上の置換基の少なくともひとつがスルホ基またはスルホプロポキシ基である請求項1に記載のトリスアゾ化合物又はその塩。
- 式(1)のR1がメチル基、R2がシアノ基またはカルバモイル基、R3が水素原子、R4がスルホ基である請求項3に記載のトリスアゾ化合物又はその塩。
- 式(1)における、基Aの置換基がスルホ基またはカルボキシル基、R1がメチル基、R2がシアノ基またはカルバモイル基、R3が水素原子、R4がスルホ基、基Bおよび基Cは上記式(2)で表され、R5がスルホ基またはスルホプロポキシ基、R6が水素原子またはメチル基である請求項3に記載のトリスアゾ化合物又はその塩。
- 式(1)における、基Aの置換基がスルホ基でその置換位置がアゾ基に対してパラ位、R1がメチル基、R2がシアノ基またはカルバモイル基、R3が水素原子、R4がスルホ基、基Bおよび基Cは上記式(2)で表され、基BにおけるR5がスルホ基、R6が水素原子であり、基CにおけるR5がスルホプロポキシ基、R6がメチル基である請求項3に記載のトリスアゾ化合物又はその塩。
- 請求項1に記載のトリスアゾ化合物又はその塩を少なくとも1種含むことを特徴とするインク組成物。
- 請求項7に記載のインク組成物を用いることを特徴とするインクジェットプリント記録方法。
- インクジェットプリント記録方法における被記録材が情報伝達用シートである請求項8に記載のインクジェットプリント記録方法。
- 情報伝達用シートが多孔性白色無機物を含有するものである請求項9に記載のインクジェットプリント記録方法。
- 請求項7に記載のインク組成物を含む容器を装填したインクジェットプリンタ。
- 請求項1から6のいずれか一項に記載のトリスアゾ化合物又はその塩、又は、請求項7に記載のインク組成物によって着色された着色体。
- 式(1)における、基Bおよび基Cの少なくとも何れか一方がスルホ(C1〜C4)アルコキシ基で置換されたパラフェニレン基(該フェニレン基は更にC1〜C4)アルキル基で置換されていてもよい)である請求項1に記載のトリスアゾ化合物又はその塩。
- 式(1)における、基Bおよび基Cの少なくとも何れか一方が2−スルホ(C1〜C4)アルコキシ−5−(C1〜C4)アルキル−1,4−フェニレン基である請求項13に記載のトリスアゾ化合物又はその塩。
- 式(1)における、基Aが、一つの置換基として、スルホ基、スルホ(C1〜C4)アルコキシ基またはスルホ(C1〜C4)アルキルスルホニル基を有し、更にスルホ基、カルボキシル基、(C1〜C4)アルコキシ基またはニトロ基で置換されていてもよいフェニル基、またはジカルボキシル置換フェニル基である請求項1または13に記載のトリスアゾ化合物又はその塩。
- 式(1)における、R1がカルボキシル基で置換されていても良い(C1〜C4)アルキル基またはフェニル基、R2はシアノ基、カルバモイル基またはカルボキシル基、R3およびR4は一方が水素原子、他方がスルホ基である請求項15に記載のトリスアゾ化合物又はその塩。
- 式(1)における、基Aが4−スルホフェニル基、2−カルボキシル−4−スルホフェニル基、2,4−または2,5−ジスルホフェニル基、4−スルホ(C1〜C4)アルコキシフェニル基、2−スルホ−4−(ニトロまたは(C1〜C4)アルコキシ)フェニル基または3,5−ジカルボキシフェニル基である請求項1または13に記載のトリスアゾ化合物又はその塩。
- 式(1)における基Bおよび基Cの両者が3−スルホ(C1〜C4)アルコキシ−6−(C1〜C4)アルキル−1,4−フェニレン基、R1がカルボキシル基で置換されていても良い(C1〜C4)アルキル基、R2はシアノ基、R3およびR4は一方が水素原子、他方がスルホ基である請求項17に記載のトリスアゾ化合物又はその塩。
- 式(1)における基Aが2,4−ジスルホフェニル基、基Bおよび基Cの両者が2−(3−スルホプロポキシ)−5−メチル−1,4−フェニレン基、R1がメチル基、R2がシアノ基、R3およびR4は一方が水素原子、他方がスルホ基である請求項1に記載のトリスアゾ化合物又はその塩。
- (a)請求項1に記載のトリスアゾ化合物又はその塩、(b)350nmから550nmの範囲に最大吸収波長を有する染料及び(c)560nmから660nmの範囲に最大吸収波長を有する染料の三者を含む請求項7に記載のインク組成物。
- (b)350nmから550nmの範囲に最大吸収波長を有する染料が下記式(5)
(式中、R31は水素原子;ヒドロキシ基;カルボキシ基;ヒドロキシ基又は(C1〜C4)アルコキシ基によって置換されていてもよい(C1〜C4)アルキル基;ヒドロキシ基又は(C1〜C4)アルコキシ基によって置換されていてもよい(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基若しくは(C1〜C4)アルコキシ基によって置換されていてもよい(C1〜C4)アルキルアミノ基;カルボキシ(C1〜C5)アルキルアミノ基;ビス[カルボキシ(C1〜C5)アルキル]アミノ基;ヒドロキシ基又は(C1〜C4)アルコキシ基によって置換されていてもよい(C1〜C4)アルカノイルアミノ基;カルボキシ基、スルホン酸基またはアミノ基で置換されていても良いフェニルアミノ基;スルホ基;ハロゲン原子;又はウレイド基を、基A''は置換アルキルアミノ基(該アルキル基上の置換基はカルボキシ基またはスルホ基)を、それぞれ示す)
で表される化合物又はその塩である請求項20に記載のインク組成物。 - (c)560nmから660nmの範囲に最大吸収波長を有する染料が下記式(I−2)で表される化合物又はその塩である請求項20に記載のインク組成物、
式(I−2):
(式中、R21及びR22はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、スルファモイル基、N−アルキルアミノスルホニル基、N−フェニルアミノスルホニル基、ヒドロキシ基で置換されても良い(C1〜C4)アルキルスルホニル基、ホスホノ基、ニトロ基、アシル基、ウレイド基、(C1〜C4)アルキル基(ヒドロキシ基及び(C1〜C4)アルコキシ基よりなる群から選択される基で置換されていても良い)、(C1〜C4)アルコキシ基(ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基及びカルボキシル基よりなる群から選択される基で置換されていても良い)、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基又はフェニルスルホニルアミノ基(フェニル基はハロゲン原子、アルキル基及びニトロ基よりなる群から選択される基で置換されていても良い)を、
R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29およびR20はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、スルファモイル基、N−アルキルアミノスルホニル基、N−フェニルアミノスルホニル基、ヒドロキシ基で置換されても良い(C1〜C4)アルキルスルホニル基、ホスホノ基、ニトロ基、アシル基、ウレイド基、(C1〜C4)アルキル基(ヒドロキシ基又は(C1〜C4)アルコキシ基で置換されていても良い)、(C1〜C4)アルコキシ基(ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基又はカルボキシル基で置換されていても良い)、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基又はフェニルスルホニルアミノ基(フェニル基はハロゲン原子、アルキル基又はニトロ基で置換されていても良い)を、
nは0又は1を、それぞれ表す)。 - (b)350nmから550nmの範囲に最大吸収波長を有する染料及び(c)560nmから660nmの範囲に最大吸収波長を有する染料がそれぞれ、請求項21に記載の式(5)で表される化合物又はその塩及び下記式(II−2)で表される化合物又はその塩である請求項20に記載のインク組成物、
式(II−2):
{式中、R121及びR122はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシ基、スルホ基、スルファモイル基、N−アルキルアミノスルホニル基、N−フェニルアミノスルホニル基、ヒドロキシ基で置換されても良い(C1〜C4)アルキルスルホニル基、ホスホノ基、ニトロ基、アシル基、ウレイド基、(C1〜C4)アルキル基(ヒドロキシ基又は(C1〜C4)アルコキシ基で置換されていても良い)、(C1〜C4)アルコキシ基(ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基又はカルボキシ基で置換されていても良い)、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基又はフェニルスルホニルアミノ基(フェニル基はハロゲン原子、アルキル基又はニトロ基で置換されていても良い)、
mは0又は1、
nは0又は1、
Xはスルホ基を表し、
基B’は下記式(II−3)又は(II−4)
(式中、R123、R124、R125、R126、R127及びR128はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、スルホ基、スルファモイル基、N−アルキルアミノスルホニル基、N−フェニルアミノスルホニル基、ヒドロキシ基で置換されても良い(C1〜C4)アルキルスルホニル基、ホスホノ基、ニトロ基、アシル基、ウレイド基、(C1〜C4)アルキル基(ヒドロキシ基又は(C1〜C4)アルコキシ基で置換されていても良い)、(C1〜C4)アルコキシ基(ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基又はカルボキシ基よりなる群から選択される基で置換されていても良い)、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基又はフェニルスルホニルアミノ基(フェニル基はハロゲン原子、アルキル基又はニトロ基よりなる群から選択される基で置換されていても良い)を表す)、
基C’は置換フェニル基又は置換ナフチル基であり、該フェニル基又はナフチル基はヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシ基、スルホ基、スルファモイル基、N−アルキルアミノスルホニル基、N−フェニルアミノスルホニル基、ヒドロキシ基で置換されても良い(C1〜C4)アルキルスルホニル基、ホスホノ基、ニトロ基、アシル基、ウレイド基、(C1〜C4)アルキル基(ヒドロキシ基又は(C1〜C4)アルコキシ基で置換されていても良い)、(C1〜C4)アルコキシ基(ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される基で置換されていても良い)、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基及びフェニルスルホニルアミノ基(フェニル基はハロゲン原子、アルキル基又はニトロ基よりなる群から選択される基で置換されていても良い)よりなる群から選択される基を置換基として有する)、
をそれぞれ表す}。
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