JP2017061633A - インク組成物、これを用いるインクジェット記録方法、及び着色体 - Google Patents
インク組成物、これを用いるインクジェット記録方法、及び着色体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017061633A JP2017061633A JP2015188439A JP2015188439A JP2017061633A JP 2017061633 A JP2017061633 A JP 2017061633A JP 2015188439 A JP2015188439 A JP 2015188439A JP 2015188439 A JP2015188439 A JP 2015188439A JP 2017061633 A JP2017061633 A JP 2017061633A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- sulfo
- parts
- carboxy
- substituted
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 0 CI=CC(*)=CI=N Chemical compound CI=CC(*)=CI=N 0.000 description 7
- FGZSWJHZCIUBAD-UHFFFAOYSA-N C[S](c(cc(cc1)[N+]([O-])=O)c1N)([Na])(=O)(=O)(=O)#C Chemical compound C[S](c(cc(cc1)[N+]([O-])=O)c1N)([Na])(=O)(=O)(=O)#C FGZSWJHZCIUBAD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- DUILBDBHEIPRRU-UHFFFAOYSA-N Cc(cc([n]1c2nc(C=C3)c1CC3=[S](O)(=O)=O)O)c2C#N Chemical compound Cc(cc([n]1c2nc(C=C3)c1CC3=[S](O)(=O)=O)O)c2C#N DUILBDBHEIPRRU-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- FDQYBCCUHRRVOV-UHFFFAOYSA-N Cc1cc([NH+]([O-])I)ccc1N Chemical compound Cc1cc([NH+]([O-])I)ccc1N FDQYBCCUHRRVOV-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
- Ink Jet (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
Abstract
Description
従来、万年筆、フェルトペン等及びインクジェット記録用のインクとしては、水溶性色素を水性媒体中に溶解した水性インクが使用されている。これらの水性インクには、ペン先やインク吐出ノズルでのインクの目詰まりを防止すべく、一般に水溶性有機溶剤が添加されている。そして、これらのインクにおいては、十分な濃度の記録画像を与えること、ペン先やノズルの目詰まりを生じないこと、被記録材上での乾燥性がよいこと、滲みが少ないこと、保存安定性に優れること等が要求される。また、使用される水溶性色素には、特に水への溶解度が高いこと、インクに添加される水溶性有機溶剤への溶解度が高いことが要求される。さらに、形成される画像には、耐水性、耐光性、耐ガス性、耐湿性等の画像堅牢性が求められている。
1)
一分子内に下記式(1)で表される構造、下記式(2)で表される構造、及び下記式(3)で表される構造を併せ持つアゾ化合物(A)を含有するインク組成物、
アゾ化合物(A)の分子内におけるアゾ結合(−N=N−)の数が4又は5である上記1)に記載のインク組成物、
3)
上記1)又は2)に記載のアゾ化合物(A)が、下記式(4)で表されるアゾ化合物である上記1)又は2)に記載のインク組成物、
R1は、(C1〜C4)アルキル基;カルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;フェニル基;スルホ基で置換されたフェニル基;又は、カルボキシ基;を表し、
R2はシアノ基;カルバモイル基;又は、カルボキシ基;を表し、
R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子;(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ハロゲン原子;又は、スルホ基;を表し、
R5は、(C1〜C4)アルキルチオ基;ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;又は下記式(5)で表される基を表し、
R6は、(C1〜C4)アルキルチオ基;ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;、又は下記式(2)で表される基を表し、
R7は、(C1〜C4)アルキルチオ基;ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;又は下記式(5)で表される基を表し、
R8〜R10は、それぞれ独立して、水素原子;カルボキシ基;スルホ基;(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;ハロゲン原子;(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;、又は下記式(5)で表される基;を表し、
R11〜R13及びR16は、それぞれ独立して、水素原子;カルボキシ基;スルホ基;ヒドロキシ基;アセチルアミノ基;ハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;スルファモイル基;(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;(C1〜C4)アルキルスルホニル基;、又はヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルスルホニル基;を表す。
ただし、R5〜R10のうち、少なくとも1つは下記式(5)で表される基である。
また、破線のベンゼン環は、存在しても、存在しなくても良い。
R14は、少なくとも1つのスルホ基を置換基として有する、アニリノ基;またはナフチルアミノ基;であり、
該アニリノ基またはナフチルアミノ基は、さらにスルホ基;、カルボキシ基;、リン酸基;、スルファモイル基;、カルバモイル基;、ヒドロキシ基;、(C1〜C6)アルコキシ基;、アミノ基;、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ基;、モノ−またはジ−アリールアミノ基;、アセチルアミノ基;、ウレイド基;、(C1〜C6)アルキル基;、シアノ基;、ハロゲン原子;、(C1〜C6)アルキルスルホニル基;及び(C1〜C6)アルキルチオ基から成る群から選択される1種または2種以上の置換基で置換されてもよく、
R15は、アニリノ基;、ナフチルアミノ基;、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ基;、モノ−またはジ−アリールアミノ基;、アミノ基;、(C1〜6)アルキルチオ基;又はフェニルチオ基;、フェノキシ基;、(C1〜C6)アルコキシ基又はヒドロキシ基;であり、R15における上記置換基は、さらにスルホ基;、カルボキシ基;、リン酸基;、スルファモイル基;、カルバモイル基;、ヒドロキシ基;、アルコキシ基;、アミノ基;、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ基;、モノ−またはジ−アリールアミノ基;、アセチルアミノ基;、ウレイド基;、(C1〜C6)アルキル基;、フェニル基;、フリル基;、ピリジル基;、シアノ基;、ハロゲン原子;、(C1〜C6)アルキルスルホニル基;及び(C1〜C6)アルキルチオ基;から成る群から選択される1種または2種以上の置換基で置換されてもよい。また、式(5)中*は結合位置を表す。]
4)
上記式(4)において、
R1は、(C1〜C4)アルキル基;又はカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;を表し、
R2はシアノ基;カルバモイル基;又は、カルボキシ基;を表し、
R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子;(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ハロゲン原子;又は、スルホ基;を表し、
R5は、(C1〜C4)アルキルチオ基;ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;を表し、
R6は、ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;を表し、
R7は、(C1〜C4)アルキルチオ基;ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;を表し、
R8〜R10は、それぞれ独立して、水素原子;カルボキシ基;スルホ基;(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;ハロゲン原子;(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;、又は前記式(5)で表される基;を表し、
R11〜R13及びR16は、それぞれ独立して、水素原子;カルボキシ基;スルホ基;ヒドロキシ基;アセチルアミノ基;ハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;スルファモイル基;(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;(C1〜C4)アルキルスルホニル基;、又はヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルスルホニル基;を表す、上記3)に記載のインク組成物。ただし、R8〜R10のうち、少なくとも1つは前記式(5)で表される基である。
5)
前記式(4)において、
R1は、(C1〜C4)アルキル基;又はカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;を表し、
R2はシアノ基;を表し、
R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子;(C1〜C4)アルコキシ基;又は、スルホ基;を表し、
R5は、ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;を表し、
R6は、ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;を表し、
R7は、スルホ(C1〜C4)アルコキシ基;を表し、
R8及びR10は、それぞれ独立して、(C1〜C4)アルキル基;、又は(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
R9は前記式(5)で表される基であり、
R11〜R13及びR16は、水素原子;スルホ基;又はニトロ基;である上記3)乃至4)のいずれか一項に記載のインク組成物、
6)
前記式(4)において、
R1は、(C1〜C4)アルキル基;又はカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;を表し、
R2はシアノ基;を表し、
R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子;(C1〜C4)アルコキシ基;又は、スルホ基;を表し、
R5は、ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;を表し、
R6は、ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;を表し、
R7は、スルホ(C1〜C4)アルコキシ基;を表し、
R8、R10は、それぞれ独立して、メチル基;又は(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;を表し、
R9は、前記式(5)で表される基;を表し、
R11〜R13及びR16は、水素原子;スルホ基;又はニトロ基;を表し、
R11〜R13及びR16のうち少なくとも1つがニトロ基;であり、
前記式(5)において、
R14は、少なくとも1つのスルホ基を置換基として有する、アニリノ基であり、
該アニリノ基は、さらにスルホ基;、カルボキシ基;、ヒドロキシ基;、アルコキシ基;、(C1〜C6)アルキル基;、シアノ基;、ハロゲン原子;、(C1〜C6)アルキルスルホニル基;及び(C1〜C6)アルキルチオ基;から成る群から選択される1種または2種以上の置換基で置換されてもよく、
R15は、モノまたはジ(C1〜C6)アルキルアミノ基;、またはヒドロキシ基;であり、
該(C1〜C6)アルキルアミノ基は、さらにスルホ基;、カルボキシ基;、リン酸基;、ヒドロキシ基;、(C1〜C6)アルコキシ基;、アセチルアミノ基;、ウレイド基;、(C1〜C6)アルキル基;、フェニル基;、シアノ基;、ハロゲン原子;、(C1〜C6)アルキルスルホニル基及び(C1〜C6)アルキルチオ基;から成る群から選択される1種または2種以上の置換基で置換されてもよい、上記3)乃至5)のいずれか一項に記載のインク組成物、
7)
前記式(4)において、
R1がメチル基;、
R2がシアノ基;、
R3がメトキシ基;、
R4がスルホ基;、
R5がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;、
R6がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;、
R7がスルホ(C1〜C4)アルコキシ基;、
R8が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
R10がメチル基;
R9が上記式(5)で表される基;
R11乃至R13及びR16のうち、少なくとも1つがニトロ基;、それ以外の3つがそれぞれ独立にスルホ基;、又は水素原子;であり、
前記式(5)において、R14が少なくとも1つのスルホ基を置換基として有するアニリノ基;であり、
該アニリノ基は、さらにスルホ基;、カルボキシ基;、ヒドロキシ基;、アルコキシ基;、アルキル基;、シアノ基;、ハロゲン原子;、(C1〜C6)アルキルスルホニル基;及び(C1〜C6)アルキルチオ基から成る群から選択される1種または2種以上の置換基で置換されてもよく、
R15が(C1〜C6)アルキルアミノ基;であり、
該(C1〜C6)アルキルアミノ基は、さらにスルホ基;、カルボキシ基;、ヒドロキシ基;、(C1〜C6)アルコキシ基;、(C1〜C6)アルキル基;、フェニル基;、ハロゲン原子;、(C1〜C6)アルキルスルホニル基;及び(C1〜C6)アルキルチオ基から成る群から選択される1種または2種以上の置換基で置換されてもよい上記3)乃至6)のいずれか一項に記載のインク組成物、
8)
前記式(4)において、
R1がメチル基;、
R2がシアノ基;、
R3がメトキシ基;、
R4がスルホ基;、
R5がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;、
R6がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;、
R7がスルホ(C1〜C4)アルコキシ基;、
R8が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
R10がメチル基;
R9が上記式(5)で表される基;
R11乃至R13及びR16がニトロ基;、スルホ基;、又は水素原子;であり、前記式(5)において、R14が少なくとも1つのスルホ基を置換基として有するアニリノ基;であり、
該アニリノ基は、さらにスルホ基;で置換されてもよく、
R15が(C1〜C2)アルキルアミノ基;であり、
該(C1〜C2)アルキルアミノ基は、さらにスルホ基;で置換されてもよい上記3)乃至7)のいずれか一項に記載のインク組成物、
9)
水溶性有機溶剤をさらに含有する上記1)乃至8)に記載のインク組成物、
10)
上記1)乃至9)のいずれか一項に記載のインク組成物をインクとして用い、該インクのインク滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材に記録を行うインクジェット記録方法、
11)
被記録材が情報伝達用シートである上記1)0に記載のインクジェット記録方法、
12)
情報伝達用シートが普通紙又は多孔性白色無機物を含有するインク受容層を有するシ−トである上記11)に記載のインクジェット記録方法、
13)
上記10)又は11)に記載のインクジェット記録方法により着色された着色体、
14)
上記1)乃至8)のいずれか一項に記載のインク組成物を含む容器が装填されたインクジェットプリンタ、に関する。
本発明のインク組成物は、一分子内に上記式(1)で表される構造、上記式(2)で表される構造、及び上記式(3)で表される構造を併せ持つアゾ化合物(A)を含有する。この骨格はオゾンガスに対する耐性が高い骨格である為、容易には分解されず、かつ高発色の骨格であるので高い印字濃度を与える。従って本発明のインク組成物に用いられるアゾ化合物は、上記式(1)〜(3)で表される骨格を分子内に有しているものであれば特に限定されず、式(1)〜(3)が直接結合しているものであっても、間に別の基を介して結合しているものであっても良い。 また上記式(1)〜(3)はその基本骨格によって耐オゾン性と発色性を実現している為、これらの構造上に他の官能基を有しても良い。
ここで互変異性体としては、例えば下記式(6)、(7)で表される構造等が挙げられる。なお、式(6)及び(7)中、R1乃至R13及びR16、は、上記式(4)におけるものと同じ意味を有する。
さらに好ましくは、メチル基、又はn−プロピル基である。特に好ましくは、メチル基である。
R3及びR4の置換位置は特に制限されないが、いずれか一方が水素原子、他方がスルホ基のとき、該スルホ基は、ベンズイミダゾロピリドン環のイミダゾール環を構成しない4つの炭素原子のいずれか2つに置換するのが好ましい。
その具体例としては例えば、2−ヒドロキシエチルチオ基、2−ヒドロキシプロピルチオ基、3−ヒドロキシプロピルチオ基、2−スルホエチルチオ基、3−スルホプロピルチオ基、2−カルボキシエチルチオ基、3−カルボキシプロピルチオ基、4−カルボキシブチルチオ基等が挙げられる。
上記のうち、好ましいR5としては、スルホ(C1〜C4)アルキルチオ基又はカルボキシ(C1〜C4)アルキルチオ基が挙げられ、スルホ(C1〜C4)アルキルチオ基がより好ましく、3−スルホプロピルチオ基が特に好ましい。
その具体例としては例えば、2−ヒドロキシエトキシ基、2−ヒドロキシプロポキシ基、3−ヒドロキシプロポキシ基、2−スルホエトキシ基、3−スルホプロポキシ基、2−カルボキシエトキシ基、3−カルボキシプロポキシ基、4−カルボキシブツキシ基等が挙げられる。
R14におけるジ−(C1〜C6)アルキルアミノ基としては、前記モノアルキルアミノ基で挙げたアルキルを、独立に2つ有するジアルキルアミノ基が挙げられる。具体例としては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルエチルアミノ等が挙げられる。
R14におけるジ−アリールアミノ基としては、前記モノアリールアミノ基で挙げたアリールを、独立に2つ有するジアリールアミノ基が挙げられる。好ましくは同一のアリール、より好ましくはフェニルを2つ有するものが挙げられ、具体例としてはジフェニルアミノ基である。
R15における(C1〜6)アルキルチオ基は、R14のアニリノ基及びナフチルアミノ基が有しても良い置換基における(C1〜6)アルキルチオ基と同じ意味を表す。
R15における(C1〜C6)アルコキシ基は、R14のアニリノ基及びナフチルアミノ基が有しても良い置換基における(C1〜C6)アルコキシ基と同じ意味を表す。
R15における上記置換基が有してもよいジ−(C1〜C6)アルキルアミノ基としては、前記モノアルキルアミノ基で挙げたアルキルを、独立に2つ有するジアルキルアミノ基が挙げられる。具体例としては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルエチルアミノ等が挙げられる。
R15におけるモノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ基またはモノ−またはジ−アリールアミノ基が有してもよいジ−アリールアミノ基としては、前記モノアリールアミノ基で挙げたアリールを、独立に2つ有するジアリールアミノ基が挙げられる。好ましくは同一のアリール、より好ましくはフェニルを2つ有するものが挙げられ、具体例としてはジフェニルアミノである。
R6として、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基は、R5におけるヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基と好ましいものを含めて同じものを意味する。
R7における上記式(5)で表される基は、好ましいものを含め、R5における式(5)で表される基と同じ意味を表す。
R7として好ましいものは、ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基であり、さらに好ましくはスルホ基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基であり、特に好ましくは3−スルホプロポキシ基である。
R8〜R10におけるヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基としては、(C1〜C4)アルコキシ基における任意の炭素原子に、これらの置換基を有するものが挙げられる。該置換基の数は、通常1又は2、好ましくは1である。置換基の位置は特に制限されないが、アルコキシ基における酸素原子が結合する炭素原子以外の炭素原子に置換するのが好ましい。その具体例としては例えば、2−ヒドロキシエトキシ、2−ヒドロキシプロポキシ、3−ヒドロキシプロポキシ等、ヒドロキシ(C1〜C4)アルコキシ基;2−スルホエトキシ、3−スルホプロポキシ、4-スルホブトキシ等、スルホ(C1〜C4)アルコキシ基;2−カルボキシエトキシ、3−カルボキシプロポキシ、4−カルボキシブトキシ等、カルボキシ(C1〜C4)アルコキシ基;が挙げられる。
R8〜R10における上記式(5)で表される基は、好ましいものを含め、R5における式(5)で表される基と同じ意味を表す。
R11〜R13における(C1〜C4)アルキルスルホニル基としては、直鎖又は分岐鎖のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。具体例としては、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−プロピルスルホニル、n−ブチルスルホニルといった直鎖のもの;イソプロピルスルホニル、イソブチルスルホニル等の分岐鎖のもの;等が挙げられる。
上記のうち、メチルスルホニル、エチルスルホニル、及びイソプロピルスルホニルが好ましく、メチルスルホニルが特に好ましい。
R11からR13における、置換基として、ヒドロキシ基、スルホ基及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルスルホニル基としては、上記(C1〜C4)アルキルスルホニル基における任意の炭素原子に、上記の基が置換したものが挙げられ、該置換基の数は通常1又は2、好ましくは1である。置換基の位置は特に制限されない。具体例としては、ヒドロキシエチルスルホニル、2−ヒドロキシプロピルスルホニル等のヒドロキシ置換のもの;2−スルホエチルスルホニル、3−スルホプロピルスルホニル等のスルホ置換のもの;2−カルボキシエチルスルホニル、3−カルボキシプロピルスルホニル等のカルボキシ置換のもの;等が挙げられる。
(i)
R1がメチル基;、
R2がシアノ基;、
R3が水素原子;またはメトキシ基;、
R4がスルホ基;、
R5がスルホ基またはカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;、
R6がスルホ基またはカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;、
R7がスルホ(C1〜C4)アルコキシ基;、
R8が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;、
R9が下記式(8)で表される基;、
R10がメチル基;、
R11からR13が、それぞれ独立に、水素原子;スルホ基;ニトロ基;
(ii)
R1がメチル基;、
R2がシアノ基;、
R3がメトキシ基;、
R4がスルホ基;、
R5がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;、
R6がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;、
R7がスルホ(C1〜C4)アルコキシ基;、
R8が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;、
R9が下記式(8)で表される基;、
R10がメチル基、
R11がニトロ基、
R12がスルホ基、
R13が水素原子
(iii)
R1がメチル基;、
R2がシアノ基;、
R3がメトキシ基;、
R4がスルホ基;、
R5がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;、
R6がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;、
R7がスルホ(C1〜C4)アルコキシ基;、
R8が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;、
R9が下記式(8)で表される基;、
R10がメチル基、
R11がスルホ基、
R12がニトロ基、
R13が水素原子
(iv)
R1がメチル基;、
R2がシアノ基;、
R3がメトキシ基;、
R4がスルホ基;、
R5がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;、
R6がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;、
R7がスルホプロポキシ基;、又はスルホブトキシ基;、
R8がアセチルアミノ基;、
R9が下記式(8)で表される基;、
R10がメチル基、
R11がニトロ基、
R12がスルホ基、
R13が水素原子
(v)
R1がメチル基;、
R2がシアノ基;、
R3がメトキシ基;、
R4がスルホ基;、
R5がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;、
R6がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;、
R7がスルホプロポキシ基;、又はスルホブトキシ基;、
R8がアセチルアミノ基;、
R9が下記式(8)で表される基;、
R10がメチル基、
R11がスルホ基、
R12がニトロ基、
R13が水素原子、である組み合わせ。
なお、下記式(9)乃至(16)において、R1乃至R15は上記式(4)におけるのと同じ意味を表す。
下記式(9)で表される化合物を常法によりジアゾ化し、得られたジアゾ化合物と下記式(10)で表される化合物とを常法によりカップリング反応させ、下記式(11)で表される化合物を得る。
各表においてスルホ基、カルボキシ基等の官能基は、便宜上、遊離酸の形で記載する。尚、下記式中のAcはアセチル基を表す。
上記式(9)で表される化合物のジアゾ化物と上記式(10)で表される化合物とのカップリングもそれ自体公知の条件で実施される。水又は水性有機媒体中、例えば−5〜30℃、好ましくは0〜25℃の温度、且つ、酸性から中性のpH値、例えばpH1〜6で行うことが有利である。ジアゾ化反応液が酸性であり、また、カップリング反応の進行により反応系内はさらに酸性化してしまうため、反応液の好ましいpH条件へのpH値の調整を塩基の添加によって行う。塩基としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、酢酸ナトリウム等の酢酸塩、アンモニア又は有機アミン等が使用できる。
上記式(9)で表される化合物と上記式(10)で表される化合物とは、ほぼ化学量論量で用いる。
上記式(11)で表される化合物のジアゾ化物と上記式(12)で表される化合物とのカップリングもそれ自体公知の条件で実施される。水又は水性有機媒体中、例えば−5〜40℃、好ましくは10〜30℃の温度、且つ、酸性から中性のpH値、例えばpH2〜7で行うことが有利である。ジアゾ化反応液が酸性であり、また、カップリング反応の進行により反応系内はさらに酸性化してしまうため、反応液の好ましいpH条件へのpH値の調整を塩基の添加によって行う。塩基としては上記と同じものが使用できる。
式(11)で表される化合物と上記式(12)で表される化合物とは、ほぼ化学量論量で用いる。
上記式(13)で表される化合物のジアゾ化物と上記式(14)で表される化合物とのカップリングもそれ自体公知の条件で実施される。水又は水性有機媒体中、例えば−5〜50℃、好ましくは10〜40℃の温度且つ、酸性から中性のpH値、例えばpH2〜7で行うことが有利である。ジアゾ化反応液が酸性であり、また、カップリング反応の進行により反応系内はさらに酸性化してしまうため、反応液の好ましいpH条件へのpH値の調整を塩基の添加によって行う。塩基としては上記と同じものが使用できる。
上記式(13)で表される化合物と上記式(14)で表される化合物とは、ほぼ化学量論量で用いる。
上記式(15)で表される化合物のジアゾ化物と上記式(16)で表される化合物とのカップリングもそれ自体公知の条件で実施される。水又は水性有機媒体中、例えば−5〜50℃、好ましくは10〜40℃の温度、且つ、弱酸性からアルカリ性のpH値で行うことが有利である。好ましくは弱酸性から弱アルカリ性のpH値、例えばpH5〜10で実施され、pH値の調整は塩基の添加によって実施される。塩基としては上記と同じものが使用できる。
上記式(15)で表される化合物と上記式(16)で表される化合物とは、ほぼ化学量論量で用いる。
また、本発明のアゾ化合物の遊離酸、その互変異性体、及びそれらの各種の塩が混合物であってもよい。例えばナトリウム塩とアンモニウム塩との混合物、遊離酸とナトリウム塩との混合物、リチウム塩、ナトリウム塩、及びアンモニウム塩の混合物等、いずれの組み合わせを用いても良い。塩の種類によって溶解性等の物性値が異なる場合も有り、必要に応じて適宜塩の種類を選択すること、又は複数の塩等を含む場合にはその比率を変化させることにより、目的に適う物性を有する混合物を得ることもできる。
上記式(17)におけるZ1乃至Z4のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ、ヒドロキシアルキル基の具体例としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基等のヒドロキシ(C1〜C4)アルキル基が挙げられ、ヒドロキシアルコキシアルキル基の具体例としては、ヒドロキシエトキシメチル基、2−ヒドロキシエトキシエチル基、3−ヒドロキシエトキシプロピル基、2−ヒドロキシエトキシプロピル基、4−ヒドロキシエトキシブチル基、3−ヒドロキシエトキシブチル基、2−ヒドロキシエトキシブチル基等ヒドロキシ(C1〜C4)アルコキシ(C1〜C4)アルキル基が挙げられる。これらのうち、ヒドロキシエトキシ(C1〜C4)アルキル基が好ましい。特に好ましいものとしては、水素原子;メチル基;、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基等のヒドロキシ(C1〜C4)アルキル基;、ヒドロキシエトキシメチル基、2−ヒドロキシエトキシエチル基、3−ヒドロキシエトキシプロピル基、2−ヒドロキシエトキシプロピル基、4−ヒドロキシエトキシブチル基、3−ヒドロキシエトキシブチル基、2−ヒドロキシエトキシブチル基等のヒドロキシエトキシ(C1〜C4)アルキル基;等が挙げられる。
この水と混和可能な有機物質や有機溶剤としては、後述する水溶性有機溶剤等が挙げられる。
上記式(4)で表されるアゾ化合物を所望の塩とする際に用いる無機塩の例としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属のハロゲン塩;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;塩化アンモニウム、臭化アンモニウム等のアンモニウムイオンのハロゲン塩;水酸化アンモニウム(アンモニア水)等のアンモニウムイオンの水酸化物;等が挙げられる。
また、有機陽イオンの塩の例としては、例えばジエタノールアミン塩酸塩、トリエタノールアミン塩酸塩等の、上記式(17)で表される4級アンモニウムイオンのハロゲン塩等が挙げられる。
調色用色素としては、イエロー(例えばC.I.ダイレクトイエロー34、C.I.ダイレクトイエロー58、C.I.ダイレクトイエロー86、C.I.ダイレクトイエロー132、C.I.ダイレクトイエロー161等)、オレンジ(例えばC.I.ダイレクトオレンジ17、C.I.ダイレクトオレンジ26、C.I.ダイレクトオレンジ29、C.I.ダイレクトオレンジ39、C.I.ダイレクトオレンジ49等)、ブラウン、スカーレット(例えばC.I.ダイレクトレッド89等)、レッド(例えばC.I.ダイレクトレッド62、C.I.ダイレクトレッド75、C.I.ダイレクトレッド79、C.I.ダイレクトレッド80、C.I.ダイレクトレッド84、C.I.ダイレクトレッド225、C.I.ダイレクトレッド226等)、マゼンタ(例えばC.I.ダイレクトレッド227等)、バイオレット、ブルー、ネイビー、シアン(例えばC.I.ダイレクトブルー199、C.I.アシッドブルー249等)、グリーン(例えばアシッドグリーン1)、ブラック(例えばC.I.アシッドブラック2)等の種々の色相を有する他の色素が挙げられる。
本発明のインク組成物は、本発明のアゾ化合物により得られる効果を阻害しない範囲で、これらの調色用色素を1種類以上配合して用いることができる。この場合であっても、インク組成物中に含有する色素の総量は上記の範囲でよい。また、本発明のアゾ化合物と上記の調色用色素との配合比率は、調色用色素の色相等にもよるが、おおよそ20:1から1:2、好ましくは10:1から1:1である。
本発明のインク組成物をインクジェット記録用のインクとして使用する場合、本発明のアゾ化合物中の金属陽イオンの塩化物、硫酸塩等の無機不純物の含有量が少ないものを用いるのが好ましい。該無機不純物の含有量の目安は、おおよそ色素の総質量に対して1質量%以下程度である。下限は分析機器の検出限界以下、すなわち0%で良い。無機不純物の少ない本発明のアゾ化合物を製造するには、例えば逆浸透膜を用いる方法;、本発明のアゾ化合物の乾燥品あるいはウェットケーキをメタノール等のアルコール、好ましくは(C1〜C4)アルコール及び水の混合溶媒中で撹拌して懸濁精製し、析出物を濾過分離して乾燥する方法;等の公知の方法で脱塩処理すればよい。
なお、上記の水溶性有機溶剤にはトリメチロールプロパン等のように、常温で固体の物質も含まれているが、これらは固体であっても水溶性を示し、水に溶解させた場合には水溶性有機溶剤と同じ目的で使用することができるため、便宜上、本明細書においては水溶性有機溶剤の範疇に記載する。
有機ハロゲン系化合物の具体例としては、例えばペンタクロロフェノールナトリウムが挙げられ、ピリジンオキシド系化合物の具体例としては、例えば2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウムが挙げられ、イソチアゾリン系化合物の具体例としては、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンマグネシウムクロライド、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド等が挙げられる。その他の防腐防黴剤の具体例として、無水酢酸ソーダ、ソルビン酸ソーダ又は安息香酸ナトリウム等があげられる。
アニオン界面活性剤としては、アルキルスルホン酸塩、アルキルカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、N−アシルアミノ酸及びその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリールスルホン酸塩、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキルシルスルホ琥珀酸塩、ジオクチルスルホ琥珀酸塩等が挙げられる。
上記のインク調製剤は、それぞれ単独又は混合して用いられる。
この記録方法は、公知の方法、例えば、静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式;ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式);電気信号を音響ビームに変えてインクに照射し、その放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式;インクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット、いわゆるバブルジェット(登録商標)方式;等を使用することができる。
この情報伝達用シートとしては、表面処理されたもの、具体的には紙、合成紙、フィルム等の基材にインク受容層を設けたものが好ましい。インク受容層は、例えば上記基材にカチオン系ポリマーを含浸あるいは塗工すること;多孔質シリカ、アルミナゾル、特殊セラミックス等の、インク中の色素を吸収し得る多孔性白色無機物を、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の親水性ポリマーと共に、上記基材表面に塗工すること;等の方法により設けられる。
このようなインク受容層を設けた情報伝達用シートは、通常インクジェット専用紙(フィルム)、光沢紙(フィルム)等と呼ばれる。その具体例としては、キヤノン株式会社製、商品名 プロフェッショナルフォトペーパー、スーパーフォトペーパー又はマットフォトペーパー;セイコーエプソン株式会社製、商品名 写真用紙(光沢)、PMマット紙、クリスピア;日本ヒューレット・パッカード株式会社製、商品名 アドバンスフォトペーパー、プレミアムプラスフォト用紙、プレミアム光沢フィルム又はフォト用紙;等が挙げられ、市販品として入手が可能である。なお、普通紙も当然に使用できる。
本発明のインクジェット記録方法は、本発明の黒色インク組成物と、例えば上記したような公知のマゼンタ、シアン、イエロー、及び必要に応じて、グリーン、ブルー(又はバイオレット)、レッド(又はオレンジ)等の各色のインク組成物とを併用することもできる。
各色のインク組成物は、それぞれの容器に注入され、その各容器を本発明の黒色インク組成物を含有する容器と同様に、インクジェットプリンタの所定の位置に装填してインクジェット記録に使用される。
本発明のインク組成物で記録した画像は、特に耐オゾンガス性に非常に優れ、また印字濃度が高く、ブロンジング性に優れ、演色性が小さく、且つ彩度が低く、高品位な黒色の色相を有する。耐光性、耐湿性、耐水性等の各種堅牢性にも優れる。さらにマゼンタ、シアン、及びイエロー色素をそれぞれ含有するインク組成物と併用することにより、各種堅牢性に優れ、保存性の優れたフルカラーのインクジェット記録が可能である。
このように、本発明のアゾ化合物を含有するインク組成物は、インクジェット記録用、筆記具用等のインクとして用いることが可能であり、吐出安定性にも優れることから、特にインクジェット記録用のインクとして好適である。
本文中「部」及び「%」とあるのは、特別の記載のない限り質量基準である。
各合成反応、晶析等の操作は、特に断りのない限り、いずれも攪拌下に行った。下記の各式において、スルホ、カルボキシ等の酸性官能基は、遊離酸の形で表記した。合成反応におけるpH値及び反応温度は、いずれも反応系内における測定値を示した。
また、合成した化合物の最大吸収波長(λmax)は、pH7〜8の水溶液中で測定し、測定した化合物については合成例中に、その測定値を記載した。
なお、以下の合成例で合成した本発明のアゾ化合物は、水に対していずれも100g/リットル以上の溶解性を示した。
「合成例1]
(工程1)
水150部に、上記合成例1(工程2)で得られた式(19)で表される化合物のウェットケーキ204部、活性炭5部、及び無水塩化鉄(III)0.6部を添加し、60℃に加熱後、80%ヒドラジンヒドラート11.3部を約30分間かけて滴下した。90℃に加熱後、同温度で2時間反応させた。40℃まで冷却後、不溶物を濾過により除去し、濾液を室温まで冷却した。50%硫酸の添加によりpH1.0〜1.5とした。この時液量は625部であった。この液に塩化ナトリウム125部添加し、30分間撹拌した後、析出した固体を濾過分取して、下記式(20)で表される化合物を含むウェットケーキを98部得た。
水50部に下記式(21)で表される2−アミノ−5−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム12.2部を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH4.0〜5.0として水溶液を得た。35%塩酸18.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液10.5部を添加し、約30分間反応させた。ここにスルファミン酸1.5部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に国際公開2012/081640号公報に記載の方法で得られる下記式(22)の化合物11.0部を添加し、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH4.0〜5.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを4.0〜6.0に保持しながら3時間反応させた後、塩化ナトリウムを添加した。析出した固体を濾過分取し、下記式(23)で表される化合物を含むウェットケーキを103.8部得た。
水80部に上記合成例1(工程4)にて得られた式(23)で表される化合物のウェットケーキ全量を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。35%塩酸16.5部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液10.6部を添加し、約30分間反応させた。ここにスルファミン酸7.5部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に上記合成例1(工程3)にて得られた式(20)で表される化合物のウェットケーキ64.7部を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH4.0〜5.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜3.5に保持しながら3時間反応させた。この液に塩化ナトリウムを添加し、析出した固体を濾過分取し、下記式(24)で表される化合物を含むウェットケーキを104部得た。
水100部に上記合成例1(工程5)にて得られた式(24)で表される化合物のウェットケーキ52部を添加し、撹拌して溶解した。35%塩酸7.8部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.8部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.8部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に特開2004−083492号公報に記載の方法で得られる下記式(25)の化合物3.7部を添加し、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜4.5に保持しながら3時間反応させた。25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpHを7.0〜7.5とした後、塩化ナトリウムを添加した。析出した固体を濾過分取し、下記式(26)で表される化合物を含むウェットケーキを29.5部得た。
水80部に上記合成例1(工程6)にて得られた式(26)で表される化合物のウェットケーキ29.5部を添加し撹拌して溶解した。35%塩酸6.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.3部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.5部を添加し5分間撹拌しジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に、国際公開2012/081640号公報に記載の方法で得られる下記式(27)の化合物4.4部を添加し、5%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液に、上記で得たジアゾ反応液を15〜30℃、約30分間かけて滴下した。この際、15%炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応液のpHを6.5〜7.5に保持し、同温度及びpHの調整を維持しながら、さらに2時間反応した。反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析し、析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキ21.5部を得た。得られたウェットケーキを水40部に溶解し、35%塩酸でpHを7.0〜7.5とした後、メタノール400部を添加し、析出した固体を濾過分取した。得られたウェットケーキを再度水40部に溶解後、メタノール300部を添加した。析出した固体を濾過分離し、乾燥することにより本発明の下記式(28)で表される化合物を黒色粉末として12.1部ナトリウム塩として得た。
λmax:597nm。
(工程7)
水80部に上記合成例1(工程6)にて得られた式(26)で表される化合物のウェットケーキ29.5部を添加し撹拌して溶解した。35%塩酸6.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.3部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.5部を添加し5分間撹拌しジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に、国際公開2012/081640号公報に記載の方法で得られる下記式(29)の化合物4.0部を添加し、5%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液に、上記で得たジアゾ反応液を15〜30℃、約30分間かけて滴下した。この際、15%炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応液のpHを6.5〜7.5に保持し、同温度及びpHの調整を維持しながら、さらに2時間反応した。反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析し、析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキ21.5部を得た。得られたウェットケーキを水40部に溶解し、35%塩酸でpHを7.0〜7.5とした後、メタノール400部を添加し、析出した固体を濾過分取した。得られたウェットケーキを再度水40部に溶解後、メタノール300部を添加した。析出した固体を濾過分離し、乾燥することにより本発明の下記式(30)で表される化合物を黒色粉末として10.6部ナトリウム塩として得た。
λmax:597nm。
(工程1)
氷水200部中に塩化シアヌール18.4部、商品名 レオコールTD−50(0.1部)を加え10℃以下で30分間攪拌した。次に2,5−ジスルホアニリン(純度88.4%の市販品を使用)31.7部を加え10%水酸化ナトリウム水溶液でpH2.8〜3.0としながら0〜10℃で2時間、pH2.8〜3.0としながら、25〜30℃で1時間反応を行った。この反応液に4−クロロ−3−ニトロアニリン16.9部を加え、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH5.0〜5.5としながら40〜45℃で2時間反応を行った。この反応液に3‐メルカプトプロパンスルホン酸を19.6部添加し、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0〜7.5としながら70〜80℃で3時間反応を行った。このとき液量は600部であった。この液に塩化ナトリウム120部を添加し、30分間撹拌した後、析出した固体を濾過し、下記式(31)で表される化合物を含むウエットケーキ181部を得た。
工程1で得られた上記式(31)を含有するウエットケーキ181部をN−メチル−2−ピロリドン90部に溶解し、ここに3−メルカプトプロパンスルホン酸ナトリウム19.1部及び炭酸カリウム15.2部を添加した。添加後、100〜110℃に加熱し、同温度で2時間反応させた。60℃まで冷却後、反応液に水150部を添加し、35%塩酸の添加によりpH1.0〜1.5とした。この時液量は525部であった。この液に塩化ナトリウム105部添加し、30分間撹拌した後、析出した固体を濾過分取して、下記式(32)で表される化合物を含むウェットケーキを218部得た。
水150部に、上記合成例1(工程2)で得られた式(32)で表される化合物のウェットケーキ218部、活性炭5部、及び無水塩化鉄(III)0.6部を添加し、60℃に加熱後、80%ヒドラジンヒドラート11.3部を約30分間かけて滴下した。90℃に加熱後、同温度で2時間反応させた。40℃まで冷却後、不溶物を濾過により除去し、濾液を室温まで冷却した。50%硫酸の添加によりpH1.0〜1.5とした。この時液量は625部であった。この液に塩化ナトリウム125部添加し、30分間撹拌した後、析出した固体を濾過分取して、下記式(33)で表される化合物を含むウェットケーキを112部得た。
水80部に上記合成例1(工程4)にて得られた式(23)で表される化合物のウェットケーキ全量を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。35%塩酸16.5部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液10.6部を添加し、約30分間反応させた。ここにスルファミン酸7.5部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に上記合成例3(工程3)にて得られた式(33)で表される化合物のウェットケーキ73.9部を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH4.0〜5.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜3.5に保持しながら3時間反応させた。この液に塩化ナトリウムを添加し、析出した固体を濾過分取し、下記式(34)で表される化合物を含むウェットケーキを99部得た。
水100部に上記合成例3(工程5)にて得られた式(34)で表される化合物のウェットケーキ49.5部を添加し、撹拌して溶解した。35%塩酸7.8部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.8部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.8部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に特開2004−083492号公報に記載の方法で得られる上記式(25)の化合物3.7部を添加し、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜4.5に保持しながら3時間反応させた。25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpHを7.0〜7.5とした後、塩化ナトリウムを添加した。析出した固体を濾過分取し、下記式(35)で表される化合物を含むウェットケーキを31.2部得た。
水80部に上記合成例3(工程6)にて得られた式(35)で表される化合物のウェットケーキ31.2部を添加し撹拌して溶解した。35%塩酸6.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.3部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.5部を添加し5分間撹拌しジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に、国際公開2012/081640号公報に記載の方法で得られる上記式(29)の化合物4.0部を添加し、5%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液に、上記で得たジアゾ反応液を15〜30℃、約30分間かけて滴下した。この際、15%炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応液のpHを6.5〜7.5に保持し、同温度及びpHの調整を維持しながら、さらに2時間反応した。反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析し、析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキ20.3部を得た。得られたウェットケーキを水40部に溶解し、35%塩酸でpHを7.0〜7.5とした後、メタノール400部を添加し、析出した固体を濾過分取した。得られたウェットケーキを再度水40部に溶解後、メタノール300部を添加した。析出した固体を濾過分離し、乾燥することにより本発明の下記式(36)で表される化合物を黒色粉末として11.2部ナトリウム塩として得た。
λmax:590nm。
(工程7)
水80部に上記合成例3(工程6)にて得られた式(35)で表される化合物のウェットケーキ31.2部を添加し撹拌して溶解した。35%塩酸6.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.3部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.5部を添加し5分間撹拌しジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に、国際公開2012/081640号公報に記載の方法で得られる上記式(29)の化合物4.4部を添加し、5%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液に、上記で得たジアゾ反応液を15〜30℃、約30分間かけて滴下した。この際、15%炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応液のpHを6.5〜7.5に保持し、同温度及びpHの調整を維持しながら、さらに2時間反応した。反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析し、析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキ20.3部を得た。得られたウェットケーキを水40部に溶解し、35%塩酸でpHを7.0〜7.5とした後、メタノール400部を添加し、析出した固体を濾過分取した。得られたウェットケーキを再度水40部に溶解後、メタノール300部を添加した。析出した固体を濾過分離し、乾燥することにより本発明の下記式(37)で表される化合物を黒色粉末として9.5部ナトリウム塩として得た。
λmax:597nm。
水50部に上記式(21)で表される2−アミノ−5−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム12.2部を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH4.0〜5.0として水溶液を得た。35%塩酸18.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液10.5部を添加し、約30分間反応させた。ここにスルファミン酸1.5部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に上記合成例1(工程3)にて得られた式(20)で表される化合物のウェットケーキ64.7部を添加し、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH4.0〜5.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを4.0〜6.0に保持しながら3時間反応させた後、塩化ナトリウムを添加した。析出した固体を濾過分取し、下記式(38)で表される化合物を含むウェットケーキを141.2部得た。
水80部に上記合成例5(工程4)にて得られた式(38)で表される化合物のウェットケーキ全量を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。35%塩酸16.5部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液10.6部を添加し、約30分間反応させた。ここにスルファミン酸7.5部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に国際公開2012/081640号公報に記載の方法で得られる上記式(22)の化合物11.0部を添加し、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH4.0〜5.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜3.5に保持しながら3時間反応させた。この液に塩化ナトリウムを添加し、析出した固体を濾過分取し、下記式(39)で表される化合物を含むウェットケーキを110部得た。
水100部に上記合成例1(工程5)にて得られた式(39)で表される化合物のウェットケーキ55部を添加し、撹拌して溶解した。35%塩酸7.8部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.8部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.8部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に特開2004−083492号公報に記載の方法で得られる上記式(25)の化合物7.7部を添加し、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜4.5に保持しながら3時間反応させた。25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpHを7.0〜7.5とした後、塩化ナトリウムを添加した。析出した固体を濾過分取し、下記式(40)で表される化合物を含むウェットケーキを65部得た。
水80部に上記合成例1(工程6)にて得られた式(40)で表される化合物のウェットケーキ32.5部を添加し撹拌して溶解した。35%塩酸6.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.3部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.5部を添加し5分間撹拌しジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に、国際公開2012/081640号公報に記載の方法で得られる上記式(27)の化合物4.4部を添加し、5%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液に、上記で得たジアゾ反応液を15〜30℃、約30分間かけて滴下した。この際、15%炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応液のpHを6.5〜7.5に保持し、同温度及びpHの調整を維持しながら、さらに2時間反応した。反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析し、析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキ21.5部を得た。得られたウェットケーキを水40部に溶解し、35%塩酸でpHを7.0〜7.5とした後、メタノール400部を添加し、析出した固体を濾過分取した。得られたウェットケーキを再度水40部に溶解後、メタノール300部を添加した。析出した固体を濾過分離し、乾燥することにより本発明の下記式(41)で表される化合物を黒色粉末として12.5部ナトリウム塩として得た。
λmax:602nm。
(工程7)
水80部に上記合成例6(工程6)にて得られた式(41)で表される化合物のウェットケーキ32.5部を添加し撹拌して溶解した。35%塩酸6.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.3部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.5部を添加し5分間撹拌しジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に、国際公開2012/081640号公報に記載の方法で得られる上記式(27)の化合物4.0部を添加し、5%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液に、上記で得たジアゾ反応液を15〜30℃、約30分間かけて滴下した。この際、15%炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応液のpHを6.5〜7.5に保持し、同温度及びpHの調整を維持しながら、さらに2時間反応した。反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析し、析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキ21.5部を得た。得られたウェットケーキを水40部に溶解し、35%塩酸でpHを7.0〜7.5とした後、メタノール400部を添加し、析出した固体を濾過分取した。得られたウェットケーキを再度水40部に溶解後、メタノール300部を添加した。析出した固体を濾過分離し、乾燥することにより本発明の下記式(42)で表される化合物を黒色粉末として12.5部ナトリウム塩として得た。
λmax:591nm。
(工程A)
4−アミノ−2−ニトロフェノール18.6部をアセトン80部中に加え溶解した。次に無水酢酸11.5部を加え、50〜55℃で2時間反応を行った。この反応液に水200部を加え、30分間撹拌した後、析出した固体を濾過し、下記式(43)で表される化合物を含むウエットケーキ32.1部を得た。
工程Aで得られた上記式(43)を含有するウエットケーキ32.1部をN−メチル−2−ピロリドン50部に溶解し、ここにプロパンスルトン19.3部及び炭酸カリウム21.8部を添加した。添加後、100〜110℃に加熱し、同温度で2時間反応させた。60℃まで冷却後、反応液に水44部と35%塩酸44部を添加した。添加後、100℃まで昇温し、同温度で3時間反応した。反応後、5℃まで冷却し、析出した固体を濾過し、乾燥し、下記式(44)で表される化合物34.3部を得た。
氷水200部中に塩化シアヌール18.4部、商品名 レオコールTD−50(0.1部)を加え10℃以下で30分間攪拌した。次に2,5−ジスルホアニリン(純度88.4%の市販品を使用)32.1部を加え10%水酸化ナトリウム水溶液でpH2.8〜3.0としながら0〜10℃で2時間、pH2.8〜3.0としながら、25〜30℃で1時間反応を行った。この反応液に合成例7(工程B)で得られた上記式(44)30.4部を加え、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH5.0〜5.5としながら40〜45℃で2時間反応を行った。この反応液に2‐アミノエタンスルホン酸を20.6部添加し、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0〜7.5としながら70〜80℃で3時間反応を行った。このとき液量は600部であった。この液に塩化ナトリウム120部を添加し、30分間撹拌した後、析出した固体を濾過し、下記式(45)で表される化合物を含むウエットケーキ78.1部を得た。
水150部に、上記合成例7(工程1)で得られた式(45)で表される化合物のウェットケーキ78.1部、活性炭5部、及び無水塩化鉄(III)0.6部を添加し、60℃に加熱後、80%ヒドラジンヒドラート12.6部を約30分間かけて滴下した。90℃に加熱後、同温度で2時間反応させた。40℃まで冷却後、不溶物を濾過により除去し、濾液を室温まで冷却した。50%硫酸の添加によりpH1.0〜1.5とした。この時液量は625部であった。この液にメタノール200部添加し、30分間撹拌した後、析出した固体を濾過し、乾燥し、下記式(46)で表される化合物を43部得た。
水80部に上記合成例1(工程4)にて得られた式(23)で表される化合物のウェットケーキ全量を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。35%塩酸16.5部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液10.6部を添加し、約30分間反応させた。ここにスルファミン酸7.5部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に 一方、水100部に国際公開2012/081640号公報に記載の方法で得られる上記式(22)の化合物11.0部を添加し、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH4.0〜5.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜3.5に保持しながら3時間反応させた。この液に塩化ナトリウムを添加し、析出した固体を濾過分取し、下記式(47)で表される化合物を含むウェットケーキを95部得た。
水100部に上記合成例7(工程5)にて得られた式(47)で表される化合物のウェットケーキ47.5部を添加し、撹拌して溶解した。35%塩酸7.8部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.8部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.8部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に上記合成例7(工程2)にて得られた式(46)の化合物20.2部を添加し、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜4.5に保持しながら3時間反応させた。25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpHを7.0〜7.5とした後、塩化ナトリウムを添加した。析出した固体を濾過分取し、下記式(48)で表される化合物を含むウェットケーキを30.3部得た。
水80部に上記合成例7(工程6)にて得られた式(48)で表される化合物のウェットケーキ15.1部を添加し撹拌して溶解した。35%塩酸6.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.3部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.5部を添加し5分間撹拌しジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に、国際公開2012/081640号公報に記載の方法で得られる上記式(22)の化合物4.4部を添加し、5%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液に、上記で得たジアゾ反応液を15〜30℃、約30分間かけて滴下した。この際、15%炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応液のpHを6.5〜7.5に保持し、同温度及びpHの調整を維持しながら、さらに2時間反応した。反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析し、析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキ29部を得た。得られたウェットケーキを水40部に溶解し、35%塩酸でpHを7.0〜7.5とした後、メタノール400部を添加し、析出した固体を濾過分取した。得られたウェットケーキを再度水40部に溶解後、メタノール300部を添加した。析出した固体を濾過分離し、乾燥することにより本発明の下記式(49)で表される化合物を黒色粉末として6.2部ナトリウム塩として得た。
λmax:638nm。
(工程7)
水80部に上記合成例7(工程6)にて得られた式(49)で表される化合物のウェットケーキ15.1部を添加し撹拌して溶解した。35%塩酸6.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.3部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.5部を添加し5分間撹拌しジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に、国際公開2012/081640号公報に記載の方法で得られる下記式(22)の化合物4.0部を添加し、5%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液に、上記で得たジアゾ反応液を15〜30℃、約30分間かけて滴下した。この際、15%炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応液のpHを6.5〜7.5に保持し、同温度及びpHの調整を維持しながら、さらに2時間反応した。反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析し、析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキ21.5部を得た。得られたウェットケーキを水40部に溶解し、35%塩酸でpHを7.0〜7.5とした後、メタノール400部を添加し、析出した固体を濾過分取した。得られたウェットケーキを再度水40部に溶解後、メタノール300部を添加した。析出した固体を濾過分離し、乾燥することにより本発明の下記式(50)で表される化合物を黒色粉末として4.2部ナトリウム塩として得た。
λmax:630nm。
(工程1)
氷水200部中に塩化シアヌール18.4部、商品名 レオコールTD−50(0.1部)を加え10℃以下で30分間攪拌した。次に2,5−ジスルホアニリン(純度88.4%の市販品を使用)31.7部を加え10%水酸化ナトリウム水溶液でpH2.8〜3.0としながら0〜10℃で2時間、pH2.8〜3.0としながら、25〜30℃で1時間反応を行った。この反応液に4−クロロ−3−ニトロアニリン16.9部を加え、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH5.0〜5.5としながら40〜45℃で2時間反応を行った。この反応液にニコチン酸を123部添加し、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH9.0〜9.2としながら90〜95℃で5時間反応を行った。このとき液量は600部であった。この液に塩化ナトリウム120部を添加し、90分間撹拌した後、35%塩酸でpHを2.0〜2.5とし、析出した固体を濾過し、下記式(51)で表される化合物を含むウエットケーキ181部を得た。
水150部に、工程2で得られた式(52)で表される化合物のウェットケーキ218部、活性炭5部、及び無水塩化鉄(III)0.6部を添加し、60℃に加熱後、80%ヒドラジンヒドラート11.3部を約30分間かけて滴下した。90℃に加熱後、同温度で2時間反応させた。40℃まで冷却後、不溶物を濾過により除去し、濾液を室温まで冷却した。50%硫酸の添加によりpH1.0〜1.5とした。この時液量は625部であった。この液に塩化ナトリウム125部添加し、30分間撹拌した後、析出した固体を濾過分取して、下記式(53)で表される化合物を含むウェットケーキを98部得た。
水80部に上記合成例1(工程4)にて得られた式(23)で表される化合物のウェットケーキ全量を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。35%塩酸16.5部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液10.6部を添加し、約30分間反応させた。ここにスルファミン酸7.5部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に上記合成例9(工程3)にて得られた式(53)で表される化合物のウェットケーキ64.7部を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH4.0〜5.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜3.5に保持しながら3時間反応させた。この液に塩化ナトリウムを添加し、析出した固体を濾過分取し、下記式(54)で表される化合物を含むウェットケーキを92部得た。
水100部に上記合成例9(工程5)にて得られた式(54)で表される化合物のウェットケーキ46部を添加し、撹拌して溶解した。35%塩酸7.8部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.8部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.8部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に特開2004−083492号公報に記載の方法で得られる上記式(25)の化合物3.7部を添加し、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜4.5に保持しながら3時間反応させた。25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpHを7.0〜7.5とした後、塩化ナトリウムを添加した。析出した固体を濾過分取し、下記式(55)で表される化合物を含むウェットケーキを35.2部得た。
水80部に上記合成例9(工程6)にて得られた式(55)で表される化合物のウェットケーキ35.2部を添加し撹拌して溶解した。35%塩酸6.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.3部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.5部を添加し5分間撹拌しジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に、国際公開2012/081640号公報に記載の方法で得られる上記式(27)の化合物4.4部を添加し、5%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液に、上記で得たジアゾ反応液を15〜30℃、約30分間かけて滴下した。この際、15%炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応液のpHを6.5〜7.5に保持し、同温度及びpHの調整を維持しながら、さらに2時間反応した。反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析し、析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキ20.9部を得た。得られたウェットケーキを水40部に溶解し、35%塩酸でpHを7.0〜7.5とした後、メタノール400部を添加し、析出した固体を濾過分取した。得られたウェットケーキを再度水40部に溶解後、メタノール300部を添加した。析出した固体を濾過分離し、乾燥することにより本発明の下記式(56)で表される化合物を黒色粉末として10.2部ナトリウム塩として得た。
λmax:590nm。
(工程1)
氷水200部中に塩化シアヌール18.4部、商品名 レオコールTD−50(0.1部)を加え10℃以下で30分間攪拌した。次に2,5−ジスルホアニリン(純度88.4%の市販品を使用)31.7部を加え10%水酸化ナトリウム水溶液でpH2.8〜3.0としながら0〜10℃で2時間、pH2.8〜3.0としながら、25〜30℃で1時間反応を行った。この反応液に4−クロロ−3−ニトロアニリン16.9部を加え、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH5.0〜5.5としながら40〜45℃で2時間反応を行った。この反応液にベンジルアミンを16.1部添加し、10%水酸化ナトリウム水溶液でpH9.0〜9.2としながら90〜95℃で5時間反応を行った。このとき液量は600部であった。この液に塩化ナトリウム120部を添加し、90分間撹拌した後、35%塩酸でpHを2.0〜2.5とし、析出した固体を濾過し、下記式(57)で表される化合物を含むウエットケーキ121部を得た。
水150部に、工程2で得られた式(58)で表される化合物のウェットケーキ153部、活性炭5部、及び無水塩化鉄(III)0.6部を添加し、60℃に加熱後、80%ヒドラジンヒドラート11.3部を約30分間かけて滴下した。90℃に加熱後、同温度で2時間反応させた。40℃まで冷却後、不溶物を濾過により除去し、濾液を室温まで冷却した。50%硫酸の添加によりpH1.0〜1.5とした。この時液量は625部であった。この液に塩化ナトリウム125部添加し、30分間撹拌した後、析出した固体を濾過分取して、下記式(59)で表される化合物を含むウェットケーキを121部得た。
水80部に上記合成例1(工程4)にて得られた式(23)で表される化合物のウェットケーキ全量を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。35%塩酸16.5部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液10.6部を添加し、約30分間反応させた。ここにスルファミン酸7.5部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に上記合成例10(工程3)にて得られた式(59)で表される化合物のウェットケーキ79.9部を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH4.0〜5.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜3.5に保持しながら3時間反応させた。この液に塩化ナトリウムを添加し、析出した固体を濾過分取し、下記式(60)で表される化合物を含むウェットケーキを84部得た。
水100部に上記合成例10(工程5)にて得られた式(60)で表される化合物のウェットケーキ42部を添加し、撹拌して溶解した。35%塩酸7.8部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.8部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.8部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に特開2004−083492号公報に記載の方法で得られる上記式(25)の化合物3.7部を添加し、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜4.5に保持しながら3時間反応させた。25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpHを7.0〜7.5とした後、塩化ナトリウムを添加した。析出した固体を濾過分取し、下記式(61)で表される化合物を含むウェットケーキを39部得た。
水80部に上記合成例10(工程6)にて得られた式(61)で表される化合物のウェットケーキ39部を添加し撹拌して溶解した。35%塩酸6.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.3部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.5部を添加し5分間撹拌しジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に、国際公開2012/081640号公報に記載の方法で得られる上記式(27)の化合物4.4部を添加し、5%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液に、上記で得たジアゾ反応液を15〜30℃、約30分間かけて滴下した。この際、15%炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応液のpHを6.5〜7.5に保持し、同温度及びpHの調整を維持しながら、さらに2時間反応した。反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析し、析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキ20.9部を得た。得られたウェットケーキを水40部に溶解し、35%塩酸でpHを7.0〜7.5とした後、メタノール400部を添加し、析出した固体を濾過分取した。得られたウェットケーキを再度水40部に溶解後、メタノール300部を添加した。析出した固体を濾過分離し、乾燥することにより本発明の下記式(62)で表される化合物を黒色粉末として8.5部ナトリウム塩として得た。
λmax:590nm。
水150部に、工程2で得られた式(64)で表される化合物のウェットケーキ123部、活性炭5部、及び無水塩化鉄(III)0.6部を添加し、60℃に加熱後、80%ヒドラジンヒドラート11.3部を約30分間かけて滴下した。90℃に加熱後、同温度で2時間反応させた。40℃まで冷却後、不溶物を濾過により除去し、濾液を室温まで冷却した。50%硫酸の添加によりpH1.0〜1.5とした。この時液量は625部であった。この液に塩化ナトリウム125部添加し、30分間撹拌した後、析出した固体を濾過分取して、下記式(65)で表される化合物を含むウェットケーキを111部得た。
水80部に上記合成例1(工程4)にて得られた式(22)で表される化合物のウェットケーキ全量を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。35%塩酸16.5部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液10.6部を添加し、約30分間反応させた。ここにスルファミン酸7.5部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に上記合成例10(工程3)にて得られた式(65)で表される化合物のウェットケーキ73.3部を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH4.0〜5.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜3.5に保持しながら3時間反応させた。この液に塩化ナトリウムを添加し、析出した固体を濾過分取し、下記式(66)で表される化合物を含むウェットケーキを74部得た。
水100部に上記合成例10(工程5)にて得られた式(66)で表される化合物のウェットケーキ37部を添加し、撹拌して溶解した。35%塩酸7.8部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.8部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.8部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に特開2004−083492号公報に記載の方法で得られる上記式(25)の化合物3.7部を添加し、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜4.5に保持しながら3時間反応させた。25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpHを7.0〜7.5とした後、塩化ナトリウムを添加した。析出した固体を濾過分取し、下記式(67)で表される化合物を含むウェットケーキを35部得た。
水80部に上記合成例10(工程6)にて得られた式(67)で表される化合物のウェットケーキ35部を添加し撹拌して溶解した。35%塩酸6.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.3部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.5部を添加し5分間撹拌しジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に、国際公開2012/081640号公報に記載の方法で得られる上記式(27)の化合物4.4部を添加し、5%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液に、上記で得たジアゾ反応液を15〜30℃、約30分間かけて滴下した。この際、15%炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応液のpHを6.5〜7.5に保持し、同温度及びpHの調整を維持しながら、さらに2時間反応した。反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析し、析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキ20.9部を得た。得られたウェットケーキを水40部に溶解し、35%塩酸でpHを7.0〜7.5とした後、メタノール400部を添加し、析出した固体を濾過分取した。得られたウェットケーキを再度水40部に溶解後、メタノール300部を添加した。析出した固体を濾過分離し、乾燥することにより本発明の下記式(68)で表される化合物を黒色粉末として9.5部ナトリウム塩として得た。
λmax:590nm。
水80部に上記合成例11(工程6)にて得られた式(67)で表される化合物のウェットケーキ35部を添加し撹拌して溶解した。35%塩酸6.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.3部を添加し、約30分撹拌した。ここにスルファミン酸0.5部を添加し5分間撹拌しジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に、国際公開2012/081640号公報に記載の方法で得られる上記式(29)の化合物4.0部を添加し、5%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液に、上記で得たジアゾ反応液を15〜30℃、約30分間かけて滴下した。この際、15%炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応液のpHを6.5〜7.5に保持し、同温度及びpHの調整を維持しながら、さらに2時間反応した。反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析し、析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキ21.5部を得た。得られたウェットケーキを水40部に溶解し、35%塩酸でpHを7.0〜7.5とした後、メタノール400部を添加し、析出した固体を濾過分取した。得られたウェットケーキを再度水40部に溶解後、メタノール300部を添加した。析出した固体を濾過分離し、乾燥することにより本発明の上記式(69)で表される化合物を黒色粉末として8.7部ナトリウム塩として得た。
λmax:630nm。
前記合成例1で得られた本発明のアゾ化合物[式(28)]を色素として用い、下記表15に示した組成を混合して溶液とすることにより、本発明のインク組成物を得た。得られたインク組成物を0.45μmのメンブランフィルターで濾過して夾雑物を除き、試験用のインクを調製した。なお、この試験用インクのpHは8.0〜9.5の範囲であった。また、下記表3中、「界面活性剤」は、日信化学株式会社製の商品名サーフィノールRTM104PG50を使用した。合成例1で得た化合物を使用したインクの調製を実施例1とする。
また、合成例1で得られた色素の代わりに、合成例2乃至4、及び合成例6、合成例9乃至12で得た色素を用いる以外は実施例1と同様にして、試験用のインクをそれぞれ調整した。このインクを、実施例2乃至9とする。
合成例1で得た本発明の化合物のかわりに、国際公開2012/081640号に記載の色素を用いる以外は、実施例1と同様にして比較用のインクを調製した。このインクの調製を比較例1とする。比較例1に用いた化合物の構造式を下記式(70)に示す。
前記実施例1乃至9、及び比較例1で調製した各インクを、インクジェットプリンタ(キヤノン株式会社製、商品名:PIXUSRTM ip7230)を用いて、下記の2種類の光沢紙にインクジェット記録を行った。記録の際は、100%、85%、70%、55%、40%、25%濃度の6段階の階調が得られるように画像パターンを作り、ハーフトーンの記録物を得た。得られた記録物を試験片として用い、下記する試験を行った。
光沢紙2:セイコーエプソン株式会社製、商品名:写真用紙クリスピア(高光沢)
各種の試験及びその評価は、X−rite社製の測色機、商品名SpectroEyeを用いて試験片を測色することにより行った。測色は、濃度基準にANSI A、視野角2度、光源D50の条件で行った。
記録画像の試験方法及び試験結果の評価方法を以下に記載する。
各試験片を、オゾンウェザーメーター(スガ試験機社製 型式OMS−H)を用い、オゾン濃度10ppm、槽内温度23℃、湿度50%RHで24時間放置した。試験後に前記測色システムを用いて、試験前後での色相(L* a* b*)を測色し色差を求めた。色差は、より小さい数値のものが、より優れる。結果を下記表8に示す。色差は以下の式により算出した。なお、下記計算式中、ΔL*、Δa*及びΔb*は、それぞれ暴露前後のL*、a*及びb*の差をそれぞれ意味する。耐オゾン性試験の際には、試験前の記録物の色相(L* a* b*)を測定し、100%の階調部での色差を求めた。評価基準は以下の通りである。それぞれの試験の結果を表16に示す。
色差が11.5未満 ・・・・・・・・・○
色差が11.5以上12.0未満・・・・・・・・・△
色差が12.0以上・・・・・・・・・×
色差(ΔE)=(ΔL*+Δa*+Δb*)1/2
Claims (14)
- アゾ化合物(A)の分子内におけるアゾ結合(−N=N−)の数が4又は5である請求項1に記載のインク組成物。
- 請求項1又は2に記載のアゾ化合物(A)が、下記式(4)で表されるアゾ化合物である請求項1又は2に記載のインク組成物。
R1は、(C1〜C4)アルキル基;カルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;フェニル基;スルホ基で置換されたフェニル基;又は、カルボキシ基;を表し、
R2はシアノ基;カルバモイル基;又は、カルボキシ基;を表し、
R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子;(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ハロゲン原子;又は、スルホ基;を表し、
R5は、(C1〜C4)アルキルチオ基;ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;又は下記式(5)で表される基を表し、
R6は、(C1〜C4)アルキルチオ基;ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;、又は下記式(2)で表される基を表し、
R7は、(C1〜C4)アルキルチオ基;ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;又は下記式(5)で表される基を表し、
R8〜R10は、それぞれ独立して、水素原子;カルボキシ基;スルホ基;(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;ハロゲン原子;(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;、又は下記式(5)で表される基;を表し、
R11〜R13及びR16は、それぞれ独立して、水素原子;カルボキシ基;スルホ基;ヒドロキシ基;アセチルアミノ基;ハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;スルファモイル基;(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;(C1〜C4)アルキルスルホニル基;、又はヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルスルホニル基;を表す。
ただし、R5〜R10のうち、少なくとも1つは下記式(5)で表される基である。
また、破線のベンゼン環は、存在しても、存在しなくても良い。
R14は、少なくとも1つのスルホ基を置換基として有する、アニリノ基;またはナフチルアミノ基;であり、
該アニリノ基またはナフチルアミノ基は、さらにスルホ基;、カルボキシ基;、リン酸基;、スルファモイル基;、カルバモイル基;、ヒドロキシ基;、(C1〜C6)アルコキシ基;、アミノ基;、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ基;、モノ−またはジ−アリールアミノ基;、アセチルアミノ基;、ウレイド基;、(C1〜C6)アルキル基;、シアノ基;、ハロゲン原子;、(C1〜C6)アルキルスルホニル基;及び(C1〜C6)アルキルチオ基から成る群から選択される1種または2種以上の置換基で置換されてもよく、
R15は、アニリノ基;、ナフチルアミノ基;、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ基;、モノ−またはジ−アリールアミノ基;、アミノ基;、(C1〜6)アルキルチオ基;又はフェニルチオ基;、フェノキシ基;、(C1〜C6)アルコキシ基又はヒドロキシ基;であり、R15における上記置換基は、さらにスルホ基;、カルボキシ基;、リン酸基;、スルファモイル基;、カルバモイル基;、ヒドロキシ基;、アルコキシ基;、アミノ基;、モノ−またはジ−(C1〜C6)アルキルアミノ基;、モノ−またはジ−アリールアミノ基;、アセチルアミノ基;、ウレイド基;、(C1〜C6)アルキル基;、フェニル基;、フリル基;、ピリジル基;、シアノ基;、ハロゲン原子;、(C1〜C6)アルキルスルホニル基;及び(C1〜C6)アルキルチオ基;から成る群から選択される1種または2種以上の置換基で置換されてもよい。また、式(5)中*は結合位置を表す。] - 前記式(4)において、
R1は、(C1〜C4)アルキル基;又はカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;を表し、
R2はシアノ基;カルバモイル基;又は、カルボキシ基;を表し、
R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子;(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ハロゲン原子;又は、スルホ基;を表し、
R5は、(C1〜C4)アルキルチオ基;ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;を表し、
R6は、ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;を表し、
R7は、(C1〜C4)アルキルチオ基;ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;を表し、
R8〜R10は、それぞれ独立して、水素原子;カルボキシ基;スルホ基;(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;ハロゲン原子;(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;、又は前記式(5)で表される基;を表し、
R11〜R13及びR16は、それぞれ独立して、水素原子;カルボキシ基;スルホ基;ヒドロキシ基;アセチルアミノ基;ハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;スルファモイル基;(C1〜C4)アルキル基;(C1〜C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、(C1〜C4)アルコキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルコキシ基;(C1〜C4)アルキルスルホニル基;、又はヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルスルホニル基;を表す、請求項3に記載のインク組成物。ただし、R8〜R10のうち、少なくとも1つは前記式(5)で表される基である。 - 前記式(4)において、
R1は、(C1〜C4)アルキル基;又はカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;を表し、
R2はシアノ基;を表し、
R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子;(C1〜C4)アルコキシ基;又は、スルホ基;を表し、
R5は、ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;を表し、
R6は、ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;を表し、
R7は、スルホ(C1〜C4)アルコキシ基;を表し、
R8及びR10は、それぞれ独立して、(C1〜C4)アルキル基;、又は(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
R9は前記式(5)で表される基であり、
R11〜R13及びR16は、水素原子;スルホ基;又はニトロ基;である請求項3又は4に記載のインク組成物。 - 前記式(4)において、
R1は、(C1〜C4)アルキル基;又はカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;を表し、
R2はシアノ基;を表し、
R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子;(C1〜C4)アルコキシ基;又は、スルホ基;を表し、
R5は、ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;を表し、
R6は、ヒドロキシ基、スルホ基およびカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;を表し、
R7は、スルホ(C1〜C4)アルコキシ基;を表し、
R8、R10は、それぞれ独立して、メチル基;又は(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;を表し、
R9は、前記式(5)で表される基;を表し、
R11〜R13及びR16は、水素原子;スルホ基;又はニトロ基;を表し、
R11〜R13及びR16のうち少なくとも1つがニトロ基;であり、
前記式(5)において、
R14は、少なくとも1つのスルホ基を置換基として有する、アニリノ基であり、
該アニリノ基は、さらにスルホ基;、カルボキシ基;、ヒドロキシ基;、アルコキシ基;、(C1〜C6)アルキル基;、シアノ基;、ハロゲン原子;、(C1〜C6)アルキルスルホニル基;及び(C1〜C6)アルキルチオ基;から成る群から選択される1種または2種以上の置換基で置換されてもよく、
R15は、モノまたはジ(C1〜C6)アルキルアミノ基;、またはヒドロキシ基;であり、
該(C1〜C6)アルキルアミノ基は、さらにスルホ基;、カルボキシ基;、リン酸基;、ヒドロキシ基;、(C1〜C6)アルコキシ基;、アセチルアミノ基;、ウレイド基;、(C1〜C6)アルキル基;、フェニル基;、シアノ基;、ハロゲン原子;、(C1〜C6)アルキルスルホニル基及び(C1〜C6)アルキルチオ基;から成る群から選択される1種または2種以上の置換基で置換されてもよい、請求項3乃至5のいずれか一項に記載のインク組成物。 - 前記式(4)において、
R1がメチル基;、
R2がシアノ基;、
R3がメトキシ基;、
R4がスルホ基;、
R5がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;、
R6がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;、
R7がスルホ(C1〜C4)アルコキシ基;、
R8が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
R10がメチル基;
R9が前記式(5)で表される基;
R11乃至R13及びR16のうち、少なくとも1つがニトロ基;、それ以外の3つがそれぞれ独立にスルホ基;、又は水素原子;であり、
前記式(5)において、R14が少なくとも1つのスルホ基を置換基として有するアニリノ基;であり、
該アニリノ基は、さらにスルホ基;、カルボキシ基;、ヒドロキシ基;、アルコキシ基;、アルキル基;、シアノ基;、ハロゲン原子;、(C1〜C6)アルキルスルホニル基;及び(C1〜C6)アルキルチオ基から成る群から選択される1種または2種以上の置換基で置換されてもよく、
R15が(C1〜C6)アルキルアミノ基;であり、
該(C1〜C6)アルキルアミノ基は、さらにスルホ基;、カルボキシ基;、ヒドロキシ基;、(C1〜C6)アルコキシ基;、(C1〜C6)アルキル基;、フェニル基;、ハロゲン原子;、(C1〜C6)アルキルスルホニル基;及び(C1〜C6)アルキルチオ基から成る群から選択される1種または2種以上の置換基で置換されてもよい請求項3乃至6のいずれか一項に記載のインク組成物。 - 前記式(4)において、
R1がメチル基;、
R2がシアノ基;、
R3がメトキシ基;、
R4がスルホ基;、
R5がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;、
R6がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;、
R7がスルホ(C1〜C4)アルコキシ基;、
R8が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
R10がメチル基;
R9が上記式(5)で表される基;
R11乃至R13及びR16がニトロ基;、スルホ基;、又は水素原子;であり、前記式(5)において、R14が少なくとも1つのスルホ基を置換基として有するアニリノ基;であり、
該アニリノ基は、さらにスルホ基;で置換されてもよく、
R15が(C1〜C2)アルキルアミノ基;であり、
該(C1〜C2)アルキルアミノ基は、さらにスルホ基;で置換されてもよい請求項3乃至7のいずれか一項に記載のインク組成物。 - 水溶性有機溶剤をさらに含有する請求項1乃至8に記載のインク組成物。
- 請求項1乃至9のいずれか一項に記載のインク組成物をインクとして用い、該インクのインク滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材に記録を行うインクジェット記録方法。
- 被記録材が情報伝達用シートである請求項10に記載のインクジェット記録方法。
- 情報伝達用シートが普通紙又は多孔性白色無機物を含有するインク受容層を有するシ−トである請求項11に記載のインクジェット記録方法。
- 請求項10又は11に記載のインクジェット記録方法により着色された着色体。
- 請求項1乃至8のいずれか一項に記載のインク組成物を含む容器が装填されたインクジェットプリンタ。
Priority Applications (10)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015188439A JP6544800B2 (ja) | 2015-09-25 | 2015-09-25 | インク組成物、これを用いるインクジェット記録方法、及び着色体 |
CN201680054702.5A CN108026381B (zh) | 2015-09-25 | 2016-09-26 | 偶氮化合物、油墨组合物、喷墨记录方法及着色体 |
EP16848711.4A EP3354692B1 (en) | 2015-09-25 | 2016-09-26 | Azo compound, ink composition, ink jet recording method, and colored article |
RU2018112994A RU2018112994A (ru) | 2015-09-25 | 2016-09-26 | Азосоединение, композиция чернил, способ струйной печати и окрашенное изделие |
US15/757,201 US10323150B2 (en) | 2015-09-25 | 2016-09-26 | Azo compound, ink composition, ink jet recording method, and colored article |
PCT/JP2016/078252 WO2017051923A1 (ja) | 2015-09-25 | 2016-09-26 | アゾ化合物、インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 |
CA2999234A CA2999234A1 (en) | 2015-09-25 | 2016-09-26 | Azo compound, ink composition, ink jet recording method, and colored article |
TW105131014A TWI699403B (zh) | 2015-09-25 | 2016-09-26 | 偶氮化合物、印墨組成物、記錄方法及著色體 |
KR1020187007700A KR20180061169A (ko) | 2015-09-25 | 2016-09-26 | 아조 화합물, 잉크 조성물, 잉크젯 기록 방법 및 착색체 |
HK18107962.9A HK1249125A1 (zh) | 2015-09-25 | 2018-06-21 | 偶氮化合物、油墨組合物、噴墨記錄方法及著色體 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015188439A JP6544800B2 (ja) | 2015-09-25 | 2015-09-25 | インク組成物、これを用いるインクジェット記録方法、及び着色体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017061633A true JP2017061633A (ja) | 2017-03-30 |
JP6544800B2 JP6544800B2 (ja) | 2019-07-17 |
Family
ID=58429912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015188439A Active JP6544800B2 (ja) | 2015-09-25 | 2015-09-25 | インク組成物、これを用いるインクジェット記録方法、及び着色体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6544800B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3378911A1 (en) * | 2017-03-24 | 2018-09-26 | Canon Kabushiki Kaisha | Aqueous ink, ink cartridge, and ink jet recording method |
JP2018162442A (ja) * | 2017-03-24 | 2018-10-18 | キヤノン株式会社 | インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 |
CN114105896A (zh) * | 2021-11-17 | 2022-03-01 | 山东凯瑞尔光电科技有限公司 | 一种颜料增效剂及其制备方法、光刻胶组合物和滤光片 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59159856A (ja) * | 1983-02-25 | 1984-09-10 | バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト | 反応性染料 |
JP2009298896A (ja) * | 2008-06-12 | 2009-12-24 | Nippon Kayaku Co Ltd | 水溶性アゾ化合物、インク組成物及び着色体 |
JP2010222442A (ja) * | 2009-03-23 | 2010-10-07 | Nippon Kayaku Co Ltd | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 |
JP2014080551A (ja) * | 2012-10-18 | 2014-05-08 | Canon Inc | インクセット、インクジェット記録方法 |
WO2014132926A1 (ja) * | 2013-03-01 | 2014-09-04 | 日本化薬株式会社 | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 |
JP2017061634A (ja) * | 2015-09-25 | 2017-03-30 | 日本化薬株式会社 | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 |
-
2015
- 2015-09-25 JP JP2015188439A patent/JP6544800B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59159856A (ja) * | 1983-02-25 | 1984-09-10 | バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト | 反応性染料 |
JP2009298896A (ja) * | 2008-06-12 | 2009-12-24 | Nippon Kayaku Co Ltd | 水溶性アゾ化合物、インク組成物及び着色体 |
JP2010222442A (ja) * | 2009-03-23 | 2010-10-07 | Nippon Kayaku Co Ltd | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 |
JP2014080551A (ja) * | 2012-10-18 | 2014-05-08 | Canon Inc | インクセット、インクジェット記録方法 |
WO2014132926A1 (ja) * | 2013-03-01 | 2014-09-04 | 日本化薬株式会社 | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 |
JP2017061634A (ja) * | 2015-09-25 | 2017-03-30 | 日本化薬株式会社 | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3378911A1 (en) * | 2017-03-24 | 2018-09-26 | Canon Kabushiki Kaisha | Aqueous ink, ink cartridge, and ink jet recording method |
JP2018162442A (ja) * | 2017-03-24 | 2018-10-18 | キヤノン株式会社 | インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 |
US10240053B2 (en) | 2017-03-24 | 2019-03-26 | Canon Kabushiki Kaisha | Aqueous ink, ink cartridge, and ink jet recording method |
CN114105896A (zh) * | 2021-11-17 | 2022-03-01 | 山东凯瑞尔光电科技有限公司 | 一种颜料增效剂及其制备方法、光刻胶组合物和滤光片 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6544800B2 (ja) | 2019-07-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6218381B2 (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP5456666B2 (ja) | トリスアゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
WO2012081638A1 (ja) | インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 | |
JP5814260B2 (ja) | インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 | |
JP6544800B2 (ja) | インク組成物、これを用いるインクジェット記録方法、及び着色体 | |
JP7054657B2 (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
TWI699403B (zh) | 偶氮化合物、印墨組成物、記錄方法及著色體 | |
WO2010143610A1 (ja) | トリスアゾ化合物からなる色素、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
WO2014132926A1 (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2017061634A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2016172815A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
WO2010109843A1 (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP7007990B2 (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2016175996A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2015098572A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2015021032A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2017061635A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2019151784A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2014084392A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2017171843A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2017171841A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2017171842A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2012046559A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2016172817A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2016172816A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180312 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132 Effective date: 20181204 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190131 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190613 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190613 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6544800 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |