JP5268414B2 - アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 - Google Patents
アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5268414B2 JP5268414B2 JP2008115381A JP2008115381A JP5268414B2 JP 5268414 B2 JP5268414 B2 JP 5268414B2 JP 2008115381 A JP2008115381 A JP 2008115381A JP 2008115381 A JP2008115381 A JP 2008115381A JP 5268414 B2 JP5268414 B2 JP 5268414B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- substituted
- sulfo
- unsubstituted
- carboxy
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 0 CC(N)=CC=C(C)N=NC(C)=CC=C(C)N=NC(C)=CC=C(C)N=N* Chemical compound CC(N)=CC=C(C)N=NC(C)=CC=C(C)N=NC(C)=CC=C(C)N=N* 0.000 description 1
Description
1)
下記式(1)で表されるアゾ化合物またはその塩、
R1は、非置換、またはカルボキシ置換C1−C4アルキル基;非置換、またはスルホ置換フェニル基;またはカルボキシ基;を表し、
R2はシアノ基;カルバモイル基;またはカルボキシ基を表し、
R3およびR4はそれぞれ独立して水素原子;メチル基;塩素原子;またはスルホ基;を表し、
R5からR7はそれぞれ独立して水素原子;カルボキシ基;スルホ基;ヒドロキシ基;C1−C4アルキル基;非置換、またはヒドロキシ基、非置換C1−C4アルコキシ基、ヒドロキシC1−C4アルコキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルコキシ基;アセチルアミノ基;を表し、
R8は非置換、またはヒドロキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルキルチオ基を表し、
R9およびR10はそれぞれ独立して水素原子;カルボキシ基;スルホ基;非置換、またはカルボキシ基で置換されたC1−C8アルキルカルボニルアミノ基;C1−C4アルキル基;非置換、またはヒドロキシ基、非置換C1−C4アルコキシ基、ヒドロキシC1−C4アルコキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルコキシ基;を表し、
R11からR13はそれぞれ独立して水素原子;カルボキシ基;スルホ基;ヒドロキシ基;非置換、またはカルボキシ基で置換されたC1−C8アルキルカルボニルアミノ基;非置換、又はベンゼン環がスルホ基、カルボキシ基、塩素原子またはC1−C4アルキル基で置換されたベンゾイルアミノ基;ウレイド基;メタンスルホニルアミノ基;非置換、又はベンゼン環がメチル基、ニトロ基または塩素原子で置換されたベンゼンスルホニルアミノ基;C1−C4アルキル基;非置換、またはヒドロキシ基、非置換C1−C4アルコキシ基、ヒドロキシC1−C4アルコキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルコキシ基;を表し、
基Aは置換フェニル基または置換ナフチル基であり、カルボキシ基;スルホ基;ヒドロキシ基;非置換、又はベンゼン環がメチル基、ニトロ基または塩素原子で置換されたベンゼンスルホニルオキシ基;塩素原子;シアノ基;ニトロ基;スルファモイル基;C1−C4アルキル基;非置換、又はヒドロキシ基、C1−C4アルコキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルコキシ基;非置換、又はヒドロキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルキルスルホニル基;非置換、またはヒドロキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C8アルキルアミノスルホニル基;非置換、又はカルボキシ置換C1−C8アルキルカルボニルアミノ基;非置換、又はベンゼン環がスルホ基、C1−C4アルキル基で置換されたベンゾイルアミノ基;および、非置換、又はベンゼン環がメチル基、ニトロ基または塩素原子で置換されたベンゼンスルホニルアミノ基;トリフルオロメチル基;アセチル基;ベンゾイル基;よりなる群から選択される置換基を有し、
R5からR7が置換している環、R8からR10が置換している環、およびR11からR13が置換している環の3種類の環はいずれも、破線で表される環が存在しない場合にはベンゼン環;または破線で表される環が存在する場合にはナフタレン環;を表すが、該3種類の環の全てがベンゼン環であり、かつ基Aが置換フェニル基であるものは含まない。]、
2)
下記式(2)で表される上記1)に記載のアゾ化合物またはその塩、
R1からR13、及び基Aは式(1)と同じ意味を表し、基Aが置換フェニル基である場合にはR5からR7が置換している環がナフタレン環であり、基Aが置換ナフチル基である場合にはR5からR7が置換している環は、ベンゼン環またはナフタレン環のいずれでもよい、
をそれぞれ表す。]、
3)
下記式(3)で表される上記1)又は2)に記載のアゾ化合物またはその塩、
R1からR13は式(1)と同じ意味を表し、
R14からR17はそれぞれ独立して水素原子;カルボキシ基;スルホ基;ヒドロキシ基;非置換、又はベンゼン環がメチル基、ニトロ基または塩素原子で置換されたベンゼンスルホニルオキシ基;非置換、またはヒドロキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C8アルキルアミノスルホニル基;塩素原子;シアノ基;ニトロ基;スルファモイル基;C1−C4アルキル基;非置換、又はヒドロキシ基、C1−C4アルコキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルコキシ基;非置換、又はヒドロキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルキルスルホニル基;非置換、又はカルボキシ置換C1−C4アルキルカルボニルアミノ基;非置換、又はベンゼン環がスルホ基、C1−C4アルキル基で置換されたベンゾイルアミノ基;および、非置換、又はベンゼン環がメチル基、ニトロ基または塩素原子で置換されたベンゼンスルホニルアミノ基;トリフルオロメチル基;アセチル基;ベンゾイル基;を表す。]、
4)
R5がスルホプロポキシ基、R8がスルホプロピルチオ基、R11がスルホ基である上記1)乃至3)のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩、
5)
R1がメチル基、R2がシアノ基またはカルバモイル基、R3が水素原子、R4がスルホ基である上記1)乃至4)のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩、
6)
R6、R9およびR12が水素原子、R7がC1−C4アルキル基、R10およびR13がC1−C4アルキル基;C1−C4アルコキシ基;非置換、又はカルボキシ置換C1−C4アルキルカルボニルアミノ基;である上記1)乃至5)のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩、
7)
R14からR17の少なくとも2つがスルホ基である上記1)乃至6)のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩、
8)
R1がメチル基、R2がシアノ基またはカルバモイル基、R3が水素原子、R4がスルホ基、R5がスルホプロポキシ基、R6、R9およびR12が水素原子、R7がC1−C4アルキル基、R8がスルホプロピルチオ基、R10がC1−C4アルキル基;C1−C4アルコキシ基;非置換、又はカルボキシ置換C1−C4アルキルカルボニルアミノ基、R11がスルホ基、R13が水素原子;非置換、又はカルボキシ置換C1−C4アルキルカルボニルアミノ基;であり、R14からR17の少なくとも2つがスルホ基である上記1)乃至7)のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩、
9)
R1がメチル基、R2がシアノ基またはカルバモイル基、R3が水素原子、R4がスルホ基、R5がスルホプロポキシ基、R6、R9およびR12が水素原子、R7がメチル基、R8がスルホプロピルチオ基、R10がメチル基;メトキシ基;アセチルアミノ基、R11がスルホ基、R13が水素原子またはアセチルアミノ基であり、R14からR17の少なくとも3つがスルホ基である上記1)乃至8)のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩、
10)
R1がメチル基、R2がシアノ基またはカルバモイル基、R3が水素原子、R4がスルホ基、R5がスルホプロポキシ基、R6、R9およびR12が水素原子、R7がC1−C4アルキル基、R8がスルホプロピルチオ基、R10がC1−C4アルキル基;C1−C4アルコキシ基;非置換C1−C4アルキルカルボニルアミノ基、R11がスルホ基、R13が非置換、又はカルボキシ置換C1−C4アルキルカルボニルアミノ基であり、R14からR17の少なくとも2つがスルホ基である上記1)乃至9)のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩、
11)
R1がメチル基、R2がシアノ基、R3が水素原子、R4がスルホ基、R5がスルホプロポキシ基、R6、R9およびR12が水素原子、R7がメチル基、R8がスルホプロピルチオ基、R10がメチル基;メトキシ基;アセチルアミノ基、R11がスルホ基、R13がアセチルアミノ基であり、R14からR17の少なくとも3つがスルホ基である上記1)乃至10)のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩、
12)
上記1)乃至11)のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩を、色素として少なくとも1種含有することを特徴とするインク組成物、
13)
上記12)に記載のインク組成物をインクとして用い、該インク組成物のインク滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材にプリントを行うインクジェットプリント方法、
14)
被記録材が情報伝達用シートである上記13)に記載のインクジェットプリント方法、
15)
情報伝達用シートが多孔性白色無機物を含有するインク受容層を有するシ−トである上記14)に記載のインクジェットプリント方法、
16)
上記15)に記載のインク組成物を含む容器を装填したインクジェットプリンタ、
17)
上記1)から11)のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩によって着色された着色体、
に関する。
式(1)で表されるアゾ化合物は互変異性体を有し、この互変異性体としては、式(1)で表される化合物以外に下記式(4)および(5)などが考えられる。これらの化合物も本発明に含まれる。なお、式(4)および(5)中、R1〜R13および基Aは、上記式(1)におけるのと同じ意味を有する。
R14からR17の置換位置については特に限定されないが、アゾ基の置換位置を2位とした場合に水素原子以外の基が、前者は6位及び8位、又は4位及び8位;後者は4位、6位及び8位;に、それぞれ置換するのが好ましい。
式(6)におけるZ1、Z2、Z3、Z4のアルキル基の具体例としてはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどが挙げられ、ヒドロキシアルキル基の具体例としてはヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル等のヒドロキシ−(C1−C4)アルキル基が挙げられ、ヒドロキシアルコキシアルキル基の例としては、ヒドロキシエトキシメチル、2−ヒドロキシエトキシエチル、3−ヒドロキシエトキシプロピル、2−ヒドロキシエトキシプロピル、4−ヒドロキシエトキシブチル、3−ヒドロキシエトキシブチル、2−ヒドロキシエトキシブチル等ヒドロキシ(C1−C4)アルコキシ−(C1−C4)アルキル基が挙げられ、これらのうちヒドロキシエトキシ−(C1−C4)アルキルが好ましい。特に好ましいものとしては水素原子;メチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル等のヒドロキシ−(C1−C4)アルキル基、ヒドロキシエトキシメチル、2−ヒドロキシエトキシエチル、3−ヒドロキシエトキシプロピル、2−ヒドロキシエトキシプロピル、4−ヒドロキシエトキシブチル、3−ヒドロキシエトキシブチル、2−ヒドロキシエトキシブチル等のヒドロキシエトキシ−(C1−C4)アルキル基が挙げられる。
下記式(7)で表される化合物を常法によりジアゾ化し、これと下記式(8)で表される化合物を常法によりカップリング反応させ下記式(9)で表される化合物を得る。
各表においてスルホ基及びカルボキシ基などの官能基は、便宜上、遊離酸の形で記載するものとする。
なお、上記の水溶性有機溶剤にはトリメチロールプロパン等のように、常温で固体の物質も含まれているが、これらは固体であっても水溶性を示し、水に溶解させた場合には水溶性有機溶剤と同じ目的で使用することができるため、便宜上、本明細書においては水溶性有機溶剤の範疇に記載する。
酸化防止剤の例としては、例えば、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。前記有機系の褪色防止剤の例としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類または複素環類等が挙げられる。
アニオン界面活性剤の例としてはアルキルスルホン酸塩、アルキルカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、N−アシルアミノ酸およびその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリールスルホン酸塩、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキルシルスルホ琥珀酸塩またはジオクチルスルホ琥珀酸塩などが挙げられる。
カチオン界面活性剤としては2−ビニルピリジン誘導体またはポリ4−ビニルピリジン誘導体などがある。
両性界面活性剤の具体例としてはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシン、またはイミダゾリン誘導体などがある。
ノニオン界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレートなどのエステル系、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどのアセチレングリコール(アルコール)系(例えば、日信化学社製、商品名サーフィノール104、105、82、465、オルフィンSTGなど)、ポリグリコールエーテル系(例えばSIGMA−ALDRICH社製のTergitol 15−S−7など)などが挙げられる。
これらのインク調整剤は、単独もしくは混合して用いられる。
このプリント方法は、公知の方法、例えば、静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式;ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式);電気信号を音響ビームに変えインクに照射し、その放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式;インクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット(バブルジェット(登録商標))方式;等を使用することができる。
なお、前記インクジェットプリント方法には、フォトインクと称する、インク中の色素濃度(色素含有量)の低いインクを、小さい体積で多数射出する方式;実質的に同じ色相でインク中の色素濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式;および無色透明のインクを用いる方式なども含まれる。
着色されうるものとして特に制限はないが、例えば紙、フィルム等の情報伝達用シート、繊維や布(セルロース、ナイロン、羊毛等)、皮革、カラーフィルター用基材等が挙げられ、中でも情報伝達用シートが好ましい。
この情報伝達用シートとしては、表面処理されたもの、具体的には紙、合成紙、フィルム等の基材にインク受容層を設けたものが好ましい。インク受容層は、例えば上記基材にカチオン系ポリマーを含浸あるいは塗工すること;または多孔質シリカ、アルミナゾルや特殊セラミックスなどのインク中の色素を吸収し得る多孔性白色無機物を、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の親水性ポリマーと共に上記基材表面に塗工すること;などにより設けられる。
このようなインク受容層を設けた情報伝達用シートは、通常インクジェット専用紙(フィルム)、光沢紙(フィルム)等と呼ばれる。その具体例としては、キヤノン株式会社製、商品名 プロフェッショナルフォトペーパー、スーパーフォトペーパーまたはマットフォトペーパー;セイコーエプソン株式会社製、商品名 写真用紙(光沢)、PMマット紙、クリスピア;日本ヒューレット・パッカード株式会社製、商品名 アドバンスフォトペーパー、プレミアムプラスフォト用紙、プレミアム光沢フィルムまたはフォト用紙;等として市販品が入手可能である。なお、普通紙も当然に使用できる。
本発明のインクジェットプリント方法は、本発明の黒色インク組成物と、例えば上記したような公知のマゼンタ、シアン、イエロー、及び必要に応じて、グリーン、ブルー(又はバイオレット)及びレッド(又はオレンジ)などの各色のインク組成物とを併用することもできる。
各色のインク組成物は、それぞれの容器に注入され、その各容器を本発明の黒色インク組成物を含有する容器と同様にインクジェットプリンタの所定の位置にセットしてインクジェットプリントに使用される。
又、本発明の色素を含有するインク組成物は、インクジェットプリント用、筆記具用として用いることが可能である。
さらに情報記録用シート、特にインクジェット専用紙にプリントした場合、そのプリント画像の印字濃度が高く、加えてプリント画像の各種耐久性、特に耐オゾンガス性及び耐光性が優れている。
本文中「部」及び「%」とあるのは、特別の記載のない限り質量基準である。
又、下記の各式において、スルホおよびカルボキシなどの官能基は遊離酸の形で表記する。
また以下に記載するpH値および反応温度は、いずれも反応系内における測定値を示す。
また合成した化合物の最大吸収波長(λmax)はpH7〜8の水溶液中で測定し、測定した化合物については実施例中に測定値を記載した。
なお合成した本発明のアゾ化合物は、いずれも100g/L以上の溶解度を示した。
(1)
撹拌下、水50部に7−アミノナフタレン−1,3,5−トリスルホン酸11.5部と水酸化ナトリウムを添加し、pH6.0〜7.0の水溶液を得た。35%塩酸7.2部添加後、氷浴で0〜5℃に冷却し、次いで同温度で40%亜硝酸ナトリウム水溶液5.3部を添加し同温度で20分間撹拌することによりジアゾ反応液を得た。
一方、水40部に5−アセチルアミノアニリン−2−スルホン酸6.8部、次いで水酸化ナトリウムを加えて撹拌下、pH4.5〜5.5とすることにより水溶液を得た。
上記のジアゾ反応液にスルファミン酸0.2部を添加して約5分間撹拌し、次いで先に得られた5−アセチルアミノアニリン−2−スルホン酸を含有する水溶液を、反応温度10〜20℃、約10分間で滴下した。
滴下終了後、炭酸ナトリウムを添加して反応溶液をpH1.0〜2.0にて、3時間攪拌した。撹拌後、析出した固体を濾取することにより、下記式(15)で表されるモノアゾ化合物を含むウェットケーキを得た。
4−クロロ−3−ニトロトルエン8.6部、3−メルカプトプロパンスルホン酸ナトリウム11.0部及びジメチルスルホキシド30部の混合物を撹拌しながら60℃に加熱し、ここに炭酸ナトリウム5.6部を添加した。添加後120〜130℃に加熱し、同温度で6時間撹拌した。室温まで冷却し、反応液を2−プロパノール170部中に撹拌しながら添加した。析出した固体を濾取し、2−プロパノール50部で洗浄した。得られた固体を水140部に添加後、35%塩酸にてpH値を7.0〜7.5とし、塩化ナトリウムの添加により塩析し、析出物を濾取して下記式(16)で表される化合物を含むウェットケーキを得た。
鉄粉8.3部、水60部および35%塩酸1.6部を撹拌しながら90℃に加熱した。40分撹拌後、この溶液に上記式(16)で表される化合物を含むウェットケーキを水30部に懸濁させた溶液を約15分かけて滴下した。滴下後、85〜90℃で2時間撹拌し、室温まで冷却した。不溶物をろ別した後、35%塩酸を添加して酸析し、析出物を濾取し、乾燥して、下記式(17)で表される化合物8.4部を得た。
撹拌下、水80部に実施例1(1)で得られた式(15)のモノアゾ化合物を含むウェットケーキの1/2量を加え、水酸化ナトリウムの添加によりpH値を5.0〜6.0として溶液とした。この溶液に35%塩酸5.9部の添加後、10〜25℃で40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.7部を添加し、同温度で1時間撹拌してジアゾ反応液を得た。
一方、水40部に実施例1(3)で得られた式(17)で表される化合物3.4部、次いで水酸化ナトリウムを加えて撹拌下、pH4.0〜5.0とすることにより水溶液を得た。
上記のジアゾ反応液にスルファミン酸0.3部を添加して約5分間撹拌し、次いで先に得られた式(17)で表される化合物を含有する水溶液に、反応温度15〜25℃で約30分かけ滴下した。滴下中は炭酸ナトリウムの添加により溶液のpH値を3.0〜4.0に保持した。その後3時間攪拌し、塩化ナトリウムの添加により塩析し、析出物を濾別した。濾液にメタノール200部を添加し、析出した固体を濾取して下記式(18)で表されるジスアゾ化合物を含むウェットケーキを得た。
実施例1(4)で得られた式(18)のジスアゾ化合物を含むウェットケーキを水30部に溶解し、35%塩酸2.1部の添加後、20〜30℃で40%亜硝酸ナトリウム水溶液1.0部を添加することによりジアゾ反応液を得た。
一方、水25部に撹拌下、特開2004−083492に記載の方法で得られる下記式(19)で表される化合物1.3部および水酸化ナトリウムを添加しpH4.5〜5.5として水溶液を得た。
上記のようにして得られたジアゾ反応液にスルファミン酸0.1部を添加して約5分間撹拌し、次いで先に得られた式(19)で表される化合物を含有する水溶液を15〜25℃で約5分で添加した。滴下後、炭酸ナトリウムの添加により溶液のpH値を2.0〜3.0に保持しながら、同温度で2時間攪拌した。炭酸ナトリウムの添加によりpH5.5〜6.5とした後、メタノール200部の添加により析出した固体を濾取して、下記式(20)のトリスアゾ化合物を含むウェットケーキを得た。
撹拌下、実施例1(5)で得られた式(20)で表される化合物を含むウェットケーキを水25部に溶解した。ここに35%塩酸1.5部の添加後、15〜30℃で40%亜硝酸ナトリウム水溶液0.7部を添加し、同温度で30分間撹拌する事で、ジアゾ反応液を得た。
一方、撹拌下、水20部に特許文献7記載の方法で得られた下記式(21)で表される化合物0.9部及び水酸化ナトリウムを添加することによりpH8.0〜9.0の水溶液を得た。
上記ジアゾ反応液にスルファミン酸0.1部を添加して約5分間撹拌し、次いで先に得られた式(21)で表される化合物を含有する水溶液を15〜30℃で約5分で添加した。滴下後、炭酸ナトリウムの添加により溶液のpH値を7.0〜8.0に保持しながら、同温度で4時間攪拌した。得られた液に塩化ナトリウムを添加して塩析し、析出した固体を濾取することにより、ウェットケーキを得た。得られたウェットケーキを水30部に溶解し、メタノール30部を添加して晶析し、析出した固体を濾取することによりウェットケーキを得た。得られたウェットケーキを再度、水30部に溶解し、メタノール50部を添加して晶析し、析出した固体を濾取し、乾燥することにより本発明の下記式(22)で表される化合物(表2におけるNo.5の化合物)3.2部をナトリウム塩として得た。
λmax:578nm。
実施例1(2)において、4−クロロ−3−ニトロトルエン8.6部を使用する代わりに4−クロロ−3−ニトロアニソール9.4部を使用する以外は実施例1と同様にして、本発明の下記式(23)で表される化合物(表2におけるNo.6の化合物)3.3部をナトリウム塩として得た。
λmax:587nm。
(1)
撹拌下、N−メチル−2−ピロリドン20部に4−クロロ−3−ニトロアニリン8.6部を添加し、ここに15〜30℃で無水酢酸6.1部を約5分間で滴下した。滴下後、同温度で3時間撹拌し、次に水120部を添加し、1時間撹拌した。析出物を濾取し、乾燥して下記式(24)で表される化合物10.1部を得た。
実施例1(2)において、4−クロロ−3−ニトロトルエン8.6部を使用する代わりに実施例3(1)で得られた式(24)で表される化合物10.1部を使用する以外は実施例1と同様にして、本発明の下記式(25)で表される化合物(表3におけるNo.9の化合物)3.0部をナトリウム塩として得た。
λmax:582nm。
(A)インクの調製
下記表6に記載の各成分を混合することにより黒色の本発明のインク組成物を得た後、0.45μmのメンブランフィルターで夾雑物を濾別することにより、実施例1で得られた化合物を含有するインクを調製した。このインクの調製を実施例4とする。
表6中の水はイオン交換水を使用した。又、インク調製時において、インクのpHは水酸化ナトリウムにてpH7〜9に調整し、イオン交換水を加えることにより総量100部とした。
実施例1で得られた化合物 3.5部
グリセリン 5.0部
尿素 5.0部
N−メチル−2−ピロリドン 4.0部
イソプロピルアルコール 3.0部
ブチルカルビトール 2.0部
界面活性剤 0.1部
(商品名サーフィノール104 日信化学社製)
水+水酸化ナトリウム 77.4部
計 100.0部
実施例1で得られた化合物の代わりに、特許文献8の実施例1−2に開示された下記式(26)の色素を用いる以外は実施例4と同様にして、比較用のインクを調製した。この比較用インクの調製を比較例1とする。
実施例1で得られた化合物の代わりに、特許文献7の実施例2−6に開示された下記式(27)の色素を用いる以外は、実施例4と同様にして比較用のインクを調製した。このインクの調製を比較例2とする。
上記で得られたインクを使用し、Canon社製インクジェットプリンタ、商品名 PIXUS iP4100により、光沢紙1(EPSON社製、商品名:写真用紙クリスピア<高光沢>)、及び光沢紙2(EPSON社製、商品名:写真用紙<光沢>)の2種の情報記録シート(インクジェット専用紙)にインクジェットプリントを行った。
プリントの際は、反射濃度が数段階の階調で得られるように画像パターンを作り、黒色の印字物を得た。
実施例4〜6、及び比較例1及び2のインクを用いて得た各プリント画像は、色の評価及び、耐光性と耐オゾンガス性のそれぞれに対する試験前後の画像の色差ΔEについての評価を行った。
色の評価は、高濃度部分での評価と中間階調部分での評価の2種類を行い、CIEのa*、b*の値から彩度C*を算出し、その値に基づいて判定を行った。
プリント画像の色差ΔEは、GRETAG−MACBETH社製の測色機、商品名:SpectroEyeを用い、試験前のプリント画像のブラック反射濃度Dk値が1.2〜1.6の範囲にある階調部分を測色することにより測定した。該反射濃度は、濃度基準としてDINを用い、視野角を2度として測定した。
尚、それぞれの評価は光沢紙1及び2について行い、試験結果を下記表7にまとめて示した。
具体的な試験方法は下記の通りである。
高濃度部分については、上記の反射濃度の階調のうち、最も高いDk値が1.9以上の部分について、又、中間階調部分については同様にDk値が1.2〜1.6の範囲にある階調部分について、それぞれCIEのa*値及びb*値を測定した。得られたa*値及びb*値から、下記計算式を用いて彩度C*値を算出した。尚、a*値及びb*値の測定の際には、光源としてD65を用い、視野角は2度とした。
C*=(a*2+b*2)1/2
色の評価は以下の基準で行った。黒色インクとしては、彩度が0に近い方が優れる。
(1)高濃度部分
○:C*が20未満
△:C*が20以上30未満
×:C*が30以上
(2)中間階調部分
○:C*が25未満
△:C*が25以上50未満
×:C*が50以上
スガ試験機(株)社製、商品名 低温キセノンウェザオメーターXL75を用い、10万Lux照度、湿度60%RH、温度24℃の条件で上記の各プリント画像に対して96時間照射を行った。キセノン光の暴露前と暴露後のそれぞれのプリント画像について、CIEのL*値、a*値、b*値を測定し、下記式を用いて色差ΔEを算出した。尚、測定の際の光源、及び視野角は上記と同じである。また上記の各数値は、試験前のプリント画像のブラック反射濃度Dk値が1.2〜1.6の範囲にある階調部分を測色することにより測定した。
ΔE=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2]1/2
上記式において、ΔL*、Δa*、及びΔb*は、以下の値を意味する。
ΔL*:暴露前後のL*値の差
Δa*:暴露前後のa*値の差
Δb*:暴露前後のb*値の差
試験結果は、以下の基準で評価した。
○ ΔE:15未満
△ ΔE:15以上30未満
× ΔE:30以上
スガ試験機社製、商品名 オゾンウェザオメーターを用いてオゾン濃度を40ppm、湿度60%RH、温度24℃の条件下で各プリント画像を8時間放置した。オゾン暴露前と暴露後のそれぞれのプリント画像について、CIEのL*値、a*値、b*値を測定し、下記式を用いて色差ΔEを算出した。尚、測定の際の光源、及び視野角は、上記と同じであり、ΔEの計算式も上記2)耐光性試験の場合と同じである。また上記の各数値は、試験前のプリント画像のブラック反射濃度Dk値が1.2〜1.6の範囲にある階調部分を測色することにより測定した。
試験結果は、以下の基準で評価を行った。
○ ΔE:30未満
△ ΔE:30以上50未満
× ΔE:50以上
なお、表7中に記載した式番号は、試験に用いたインクに色素として含有される各化合物の式番号を表す。
耐オゾンガス性 耐光性 色(高濃度) 色(中間階調)
実施例5 (式(22))
光沢紙1 ○ ○ ○ ○
光沢紙2 ○ ○ ○ ○
実施例6 (式(23))
光沢紙1 ○ ○ ○ ○
光沢紙2 ○ ○ ○ ○
実施例7 (式(25))
光沢紙1 ○ ○ ○ ○
光沢紙2 ○ ○ ○ ○
比較例1 (式(26))
光沢紙1 × × △ ○
光沢紙2 × × ○ ○
比較例2 (式(43))
光沢紙1 ○ ○ × ×
光沢紙2 ○ ○ × ×
また、色の評価において、高濃度及び中間階調のいずれの部分においても各実施例は、比較例2よりも彩度が0に近く、比較例2よりもニュートラルに近い良好な黒色を示すことが明らかとなった。
以上の結果から、本発明のアゾ化合物を含有するインクにより得られたプリント画像の堅牢度は、比較例1に用いた従来のトリスアゾ化合物の画像と比較しても極めて優れる。また、比較例2に用いたトリスアゾ化合物の画像は本発明のアゾ化合物と同じ水準の堅牢性を有するが、本発明のアゾ化合物の方が、より優れた黒色のプリント画像色を有する。従って、本発明のアゾ化合物を含有するインクにより得られたプリント画像は、特にインクジェットプリント画像に要求される耐オゾンガス性と耐光性に優れ、かつ、高濃度から中間階調領域の幅広い濃度領域において黒色としてより好ましい色相を有することがわかる。
Claims (17)
- 下記式(1)で表されるアゾ化合物またはその塩、
R1は、非置換、またはカルボキシ置換C1−C4アルキル基;非置換、またはスルホ置換フェニル基;またはカルボキシ基;を表し、
R2はシアノ基;カルバモイル基;またはカルボキシ基を表し、
R3およびR4はそれぞれ独立して水素原子;メチル基;塩素原子;またはスルホ基;を表し、
R5からR7はそれぞれ独立して水素原子;カルボキシ基;スルホ基;ヒドロキシ基;C1−C4アルキル基;非置換、またはヒドロキシ基、非置換C1−C4アルコキシ基、ヒドロキシC1−C4アルコキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルコキシ基;アセチルアミノ基;を表し、
R8は非置換、またはヒドロキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルキルチオ基を表し、
R9およびR10はそれぞれ独立して水素原子;カルボキシ基;スルホ基;非置換、またはカルボキシ基で置換されたC1−C8アルキルカルボニルアミノ基;C1−C4アルキル基;非置換、またはヒドロキシ基、非置換C1−C4アルコキシ基、ヒドロキシC1−C4アルコキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルコキシ基;を表し、
R11からR13はそれぞれ独立して水素原子;カルボキシ基;スルホ基;ヒドロキシ基;非置換、またはカルボキシ基で置換されたC1−C8アルキルカルボニルアミノ基;非置換、又はベンゼン環がスルホ基、カルボキシ基、塩素原子またはC1−C4アルキル基で置換されたベンゾイルアミノ基;ウレイド基;メタンスルホニルアミノ基;非置換、又はベンゼン環がメチル基、ニトロ基または塩素原子で置換されたベンゼンスルホニルアミノ基;C1−C4アルキル基;非置換、またはヒドロキシ基、非置換C1−C4アルコキシ基、ヒドロキシC1−C4アルコキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルコキシ基;を表し、
基Aは置換フェニル基または置換ナフチル基であり、カルボキシ基;スルホ基;ヒドロキシ基;非置換、又はベンゼン環がメチル基、ニトロ基または塩素原子で置換されたベンゼンスルホニルオキシ基;塩素原子;シアノ基;ニトロ基;スルファモイル基;C1−C4アルキル基;非置換、又はヒドロキシ基、C1−C4アルコキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルコキシ基;非置換、又はヒドロキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルキルスルホニル基;非置換、またはヒドロキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C8アルキルアミノスルホニル基;非置換、又はカルボキシ置換C1−C8アルキルカルボニルアミノ基;非置換、又はベンゼン環がスルホ基、C1−C4アルキル基で置換されたベンゾイルアミノ基;および、非置換、又はベンゼン環がメチル基、ニトロ基または塩素原子で置換されたベンゼンスルホニルアミノ基;トリフルオロメチル基;アセチル基;ベンゾイル基;よりなる群から選択される置換基を有し、
R5からR7が置換している環、R8からR10が置換している環、およびR11からR13が置換している環の3種類の環はいずれも、破線で表される環が存在しない場合にはベンゼン環;または破線で表される環が存在する場合にはナフタレン環;を表すが、該3種類の環の全てがベンゼン環であり、かつ基Aが置換フェニル基であるものは含まない。]。 - 下記式(3)で表される請求項1又は2に記載のアゾ化合物またはその塩、
R1からR13は式(1)と同じ意味を表し、
R14からR17はそれぞれ独立して水素原子;カルボキシ基;スルホ基;ヒドロキシ基;非置換、又はベンゼン環がメチル基、ニトロ基または塩素原子で置換されたベンゼンスルホニルオキシ基;非置換、またはヒドロキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C8アルキルアミノスルホニル基;塩素原子;シアノ基;ニトロ基;スルファモイル基;C1−C4アルキル基;非置換、又はヒドロキシ基、C1−C4アルコキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルコキシ基;非置換、又はヒドロキシ基、スルホ基またはカルボキシ基で置換されたC1−C4アルキルスルホニル基;非置換、又はカルボキシ置換C1−C4アルキルカルボニルアミノ基;非置換、又はベンゼン環がスルホ基、C1−C4アルキル基で置換されたベンゾイルアミノ基;および、非置換、又はベンゼン環がメチル基、ニトロ基または塩素原子で置換されたベンゼンスルホニルアミノ基;トリフルオロメチル基;アセチル基;ベンゾイル基;を表す。]。 - R5がスルホプロポキシ基、R8がスルホプロピルチオ基、R11がスルホ基である請求項1乃至3のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩。
- R1がメチル基、R2がシアノ基またはカルバモイル基、R3が水素原子、R4がスルホ基である請求項1乃至4のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩。
- R6、R9およびR12が水素原子、R7がC1−C4アルキル基、R10およびR13がC1−C4アルキル基;C1−C4アルコキシ基;非置換、又はカルボキシ置換C1−C4アルキルカルボニルアミノ基;である請求項1乃至5のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩。
- R14からR17の少なくとも2つがスルホ基である請求項1乃至6のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩。
- R1がメチル基、R2がシアノ基またはカルバモイル基、R3が水素原子、R4がスルホ基、R5がスルホプロポキシ基、R6、R9およびR12が水素原子、R7がC1−C4アルキル基、R8がスルホプロピルチオ基、R10がC1−C4アルキル基;C1−C4アルコキシ基;非置換、又はカルボキシ置換C1−C4アルキルカルボニルアミノ基、R11がスルホ基、R13が水素原子;非置換、又はカルボキシ置換C1−C4アルキルカルボニルアミノ基;であり、R14からR17の少なくとも2つがスルホ基である請求項1乃至7のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩。
- R1がメチル基、R2がシアノ基またはカルバモイル基、R3が水素原子、R4がスルホ基、R5がスルホプロポキシ基、R6、R9およびR12が水素原子、R7がメチル基、R8がスルホプロピルチオ基、R10がメチル基;メトキシ基;アセチルアミノ基、R11がスルホ基、R13が水素原子またはアセチルアミノ基であり、R14からR17の少なくとも3つがスルホ基である請求項1乃至8のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩。
- R1がメチル基、R2がシアノ基またはカルバモイル基、R3が水素原子、R4がスルホ基、R5がスルホプロポキシ基、R6、R9およびR12が水素原子、R7がC1−C4アルキル基、R8がスルホプロピルチオ基、R10がC1−C4アルキル基;C1−C4アルコキシ基;非置換C1−C4アルキルカルボニルアミノ基、R11がスルホ基、R13が非置換、又はカルボキシ置換C1−C4アルキルカルボニルアミノ基であり、R14からR17の少なくとも2つがスルホ基である請求項1乃至9のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩。
- R1がメチル基、R2がシアノ基、R3が水素原子、R4がスルホ基、R5がスルホプロポキシ基、R6、R9およびR12が水素原子、R7がメチル基、R8がスルホプロピルチオ基、R10がメチル基;メトキシ基;アセチルアミノ基、R11がスルホ基、R13がアセチルアミノ基であり、R14からR17の少なくとも3つがスルホ基である請求項1乃至10のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩。
- 請求項1乃至11のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩を、色素として少なくとも1種含有することを特徴とするインク組成物。
- 請求項12に記載のインク組成物をインクとして用い、該インク組成物のインク滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材にプリントを行うインクジェットプリント方法。
- 被記録材が情報伝達用シートである請求項13に記載のインクジェットプリント方法。
- 情報伝達用シートが多孔性白色無機物を含有するインク受容層を有するシ−トである請求項14に記載のインクジェットプリント方法。
- 請求項12に記載のインク組成物を含む容器を装填したインクジェットプリンタ。
- 請求項1から11のいずれか一項に記載のアゾ化合物またはその塩によって着色された着色体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008115381A JP5268414B2 (ja) | 2008-04-25 | 2008-04-25 | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008115381A JP5268414B2 (ja) | 2008-04-25 | 2008-04-25 | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009263513A JP2009263513A (ja) | 2009-11-12 |
JP5268414B2 true JP5268414B2 (ja) | 2013-08-21 |
Family
ID=41389781
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008115381A Expired - Fee Related JP5268414B2 (ja) | 2008-04-25 | 2008-04-25 | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5268414B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012081637A1 (ja) * | 2010-12-17 | 2012-06-21 | 日本化薬株式会社 | インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 |
WO2012081638A1 (ja) * | 2010-12-17 | 2012-06-21 | 日本化薬株式会社 | インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 |
RU2583253C2 (ru) * | 2010-12-17 | 2016-05-10 | Ниппон Каяку Кабушики Кайша | Азосоединение, композиция чернил, способ записи и окрашенный материал |
WO2016042977A1 (ja) * | 2014-09-16 | 2016-03-24 | 富士フイルム株式会社 | インク組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、及びアゾ化合物 |
CN108026381B (zh) * | 2015-09-25 | 2020-06-05 | 日本化药株式会社 | 偶氮化合物、油墨组合物、喷墨记录方法及着色体 |
JP6924162B2 (ja) * | 2018-03-06 | 2021-08-25 | 日本化薬株式会社 | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
BR0316989A (pt) * | 2002-12-05 | 2005-10-25 | Ciba Sc Holding Ag | Azo-corantes à base de benzimidazol-piridona |
CA2635846C (en) * | 2006-01-06 | 2014-04-01 | Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha | Trisazo compound, ink composition, recording method, and colored article |
TW200833792A (en) * | 2006-11-08 | 2008-08-16 | Nippon Kayaku Kk | Azo compound, ink composition, recording method and colored article |
JP5126824B2 (ja) * | 2006-11-08 | 2013-01-23 | 日本化薬株式会社 | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 |
JPWO2008096697A1 (ja) * | 2007-02-05 | 2010-05-20 | 日本化薬株式会社 | トリスアゾ化合物、インク組成物、プリント方法及び着色体 |
-
2008
- 2008-04-25 JP JP2008115381A patent/JP5268414B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009263513A (ja) | 2009-11-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6218381B2 (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP5334864B2 (ja) | トリスアゾ化合物、インク組成物、プリント方法及び着色体 | |
JPWO2008096697A1 (ja) | トリスアゾ化合物、インク組成物、プリント方法及び着色体 | |
JPWO2008056626A1 (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法および着色体 | |
JP2009132794A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP5268414B2 (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP5152966B2 (ja) | トリスアゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JPWO2012002277A1 (ja) | インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 | |
JP2009185133A (ja) | インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体 | |
JPWO2009078253A1 (ja) | トリスアゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2020015797A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP5382783B2 (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
WO2014132926A1 (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JPWO2006132327A1 (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP5456667B2 (ja) | トリスアゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2016172815A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP5382771B2 (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP5191044B2 (ja) | トリスアゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JPWO2010109843A1 (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2015098572A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2015021032A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JPWO2007138925A1 (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2019151784A (ja) | アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2010222441A (ja) | トリスアゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 | |
JP2016175999A (ja) | トリスアゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20101117 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130311 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130321 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130327 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130507 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130507 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |