JP5057564B2 - 二車両の連結構造並びに二車両の連結及び切り離し方法 - Google Patents

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本発明は、二車両の連結構造並びに二車両の連結及び切り離し方法に係り、詳しくは、牽引車の後方に被牽引台車を切り離し可能に連結するための連結構造、並びにその牽引車と被牽引台車との連結及び切り離し方法に関する。
周知のように、自動車の組立工場等のように、複数箇所に各種の作業用ステーションが配設された広大なフロアを有する種々の生産工場においては、部品製作ステーション等でエンジン等の重量物の部品組付等が完了した後、そのエンジン等を例えばメインステーション(メインライン)に搬送する工程が存在する。
その場合に、省力化及び作業能率等の観点から、無人搬送車等からなる牽引車の後方に、エンジン等の重量物を積み込んで収納してなる被牽引台車を連結した状態で、その牽引車によって被牽引台車を牽引しつつ走行させることが一般に行われる。そして、被牽引台車が所定ステーションに到達した時点で、牽引車から被牽引台車を切り離して停止させ、重量物等を取り出すと共に、牽引車を当初または後続のステーションまで走行させて、再びその牽引車により被牽引台車を牽引しつつ走行させることが繰り返し行われる。
この種の牽引車と被牽引台車との連結構造としては、例えば下記の特許文献1に、ピン差込穴が形成された連結ブロックを無人搬送車(牽引車)側に装備すると共に、上記のピン差込穴に挿脱可能な連結ピンを被牽引台車側に装備することが開示されている。
詳述すると、停止状態にある車体全高が低い無人搬送車を、被牽引台車の移動に伴ってその床下に潜り込ませていくことにより、被牽引台車側の連結ピンを、無人搬送車側の連結ブロックのガイド面に沿って押し上げた後、連結ブロック頂部のピン差込穴に下方へのばね付勢により嵌まり込ませて、上記の二車両を自動的に連結する。一方、無人搬送車と被牽引台車とを切り離す場合には、連結ピン引き外し用把手の操作により、連結ピンを上方に引き上げて連結ブロックのピン差込穴から抜き、この状態で被牽引台車を移動させることにより、二車両の切り離しが終了する。そして、以上の動作は、被牽引台車の左右両サイドに取り付けた一対のガイドローラと、これらのガイドローラに対向して無人搬送車の左右両サイドに取り付けたレール状のガイド片とからなる進入ガイド機構によって左右方向の位置決めがなされた状態で行われる。
特開平7−172353号公報
ところで、上記の特許文献1に開示された牽引車と被牽引台車との連結構造(脱着機構)は、被牽引台車側に、連結ピンと、付勢ばねと、これらを組み込んだハウジングとを組み付ける必要があるばかりでなく、牽引車側に、テーパ状のピンガイド面と、ピン差込穴と、前端部から上方に突き出すストッパとが形成された連結ブロックを装着する必要がある。このような連結構造としたのでは、部品点数が不当に多くなるばかりでなく、個々の部品自体の形状等も複雑になり、結果的に全体の構造が極めて複雑化されて、製作に要する作業の困難化や製作コストの高騰を余儀なくされる。
更に、被牽引台車側の連結ピンを牽引車側の連結ブロックのピン差込穴に挿入するためには、被牽引台車側の一対のガイドローラと、牽引車側のレール状ガイド片とからなる進入ガイド機構が必須不可欠となる。すなわち、これらの構成要素も、上記の牽引車と被牽引台車との連結構造(脱着機構)に含まれることになるため、更なる部品点数の増加や構造の複雑化等を招く。
しかも、同公報に開示の連結構造は、牽引車側の連結ピンを被牽引台車側の連結ブロックのピン差込穴に嵌め込むに際して、小型の牽引車を停止させた状態で、大型の被牽引台車を移動させる必要がある。その場合、被牽引台車に上述のようにエンジン等の重量物が収納されていたのでは、被牽引台車を移動させるために多大な労苦を要する。更に、この連結時には、被牽引台車側のガイドローラを、牽引車側のレール状ガイド片に嵌合させて直進させる必要があることから、両者を嵌合させる前段階においては、牽引車に対して被牽引台車を一直線上に配置し且つ相互間における左右方向(車幅方向)の位置決めを厳格なものとせねばならない。これらの事情を勘案すれば、牽引車と被牽引台車との連結作業が極めて面倒且つ煩雑なものとなり、作業時間の長期化ひいては作業能率の悪化を招く。
加えて、牽引車と被牽引台車とを切り離す際には、一旦、二車両を停止させねばならず、且つ、その停止状態で、連結ピン引き外し用把手を操作して、連結ピンを連結ブロックのピン差込穴から引き抜く作業が必要となる。そのため、牽引車の停止に起因して作業の連続性が阻害され、時間のロスが生じると共に、連結ピンの引き抜き操作に起因して作業の自動化が阻害され、これらが原因となって、牽引車と被牽引台車との切り離しを行うための作業能率が著しく低下するという問題をも有している。
以上の事情に鑑み、本発明の第1の課題は、牽引車と被牽引台車との連結構造として、部品点数の削減及び構造の簡易化を図ることが可能で、且つ被牽引台車を移動させることなく連結作業を行うことができ、しかも連結時に牽引車と被牽引台車との厳格な方向性及び厳格な位置決めを要しない構造を提供することにある。
また、本発明の第2の課題は、上述の二車両の連結に関する課題に加えて、当該二車両の切り離しを、牽引車が停止することなく走行している状態で行えるようにして、切り離し動作の自動化及び牽引車による一連の作業の連続性を確保し、時間的ロスを可及的に低減することにある。
上記第1の課題を解決するために創案された本発明は、牽引車の後方に被牽引台車が脱着機構を介して切り離し可能に連結されてなる二車両の連結構造において、前記脱着機構は、牽引車の後部または被牽引台車の前部の何れか一方に、その車体の前後方向中央部側に移行するに連れて車幅方向に漸次拡開して解放状態となる係合凹部を有する被係合部材を固定し、且つ、他方に、前記被係合部材の係合凹部にその解放側から進入及び退出して該係合凹部の反開放側の奥部に係脱可能とされた係合凸部を有する係合部材を固定して構成されると共に、前記牽引車の車体全高が、前記被牽引台車の少なくとも前部の下方隙間高さよりも低く、前記牽引車の後部の上面に、上端の高さが前記下方隙間高さよりも低くなるように前記係合部材または前記被係合部材の何れか一方が固定され、前記被牽引車の前部の下面に、下端の高さが前記係合部材または前記被係合部材の何れか一方の下端よりも高くなるように前記係合部材または前記被係合部材の他方が固定されていることに特徴づけられる。
すなわち、上記の脱着機構の第一の態様は、被牽引台車の前部に、その車体の前後方向中央部側(つまり当該車体の後方側)に移行するに連れて車幅方向に漸次拡開して解放状態となる係合凹部を有する被係合部材を固定し、且つ、牽引車の後部に、前記被係合部材の係合凹部にその解放側から進入及び退出して該係合凹部の反開放側の奥部に係脱可能とされた係合凸部を有する係合部材を固定して構成される。また、この脱着機構の第二の態様は、牽引車の後部に、その車体の前後方向中央部側(つまり当該車体の前方側)に移行するに連れて車幅方向に漸次拡開して解放状態となる係合凹部を有する被係合部材を固定し、且つ、被牽引台車の前部に、前記被係合部材の係合凹部にその解放側から進入及び退出して該係合凹部の反開放側の奥部に係脱可能とされた係合凸部を有する係合部材を固定して構成される。
このような脱着機構を備えた二車両の連結構造について、上記脱着機構の第一の態様を備えた場合を例に挙げて説明すると、以下に示す通りである。すなわち、牽引車と被牽引台車とを連結する際には、被牽引台車を停止させた状態で、牽引車を移動させることにより、被牽引台車の前部に固定されている被係合部材の係合凹部に、牽引車の後部に固定されている係合部材の係合凸部を進入させる。その場合に、被係合部材の係合凹部は、後方側に移行するに連れて車幅方向に漸次拡開して開放状態となっているため、牽引車の移動に伴って、係合凸部が、被牽引台車の係合凹部の開放部に到達した時点で、その係合凸部は、係合凹部の最も拡開した部位に位置することになる。そのため、係合凸部が、係合凹部にその開放部を通じて進入する時点においては、係合凸部と係合凹部との間に、車幅方向に十分な隙間が存在していることになると共に、係合凸部の進入方向も、前方側に向かってさえいれば様々な方向であってもよいことになる。したがって、牽引車は、被牽引台車に対して、車幅方向の位置決めを厳格なものとすることなく、且つ車体の方向性を一直線上に配列させることなく、係合凸部を係合凹部に進入させていくことができる。そして、係合凸部が係合凹部に進入を開始した後は、牽引車が前方側に移動することのみをもって、係合凸部が係合凹部の反開放側の奥部に係合されて、牽引車と被牽引台車とが連結された状態となる。これにより、牽引車と被牽引台車との連結作業が完了する。この場合、被係合部材の係合凹部の奥部が、被牽引台車の車幅方向中央部に位置し、該係合凹部の奥部に係合される係合部材の係合凸部も、牽引車の車幅方向中央部に位置している場合には、被牽引台車と牽引車とがセンタリングされた状態で連結される。そして、以上の動作は、牽引車が、被牽引台車の前部の下方隙間に潜り込んで行われる。
以上のように、牽引車と被牽引台車とを切り離し可能に連結する工程では、エンジン等の重量物が収納された被牽引台車を停止させておき、牽引車を走行移動させることのみによって、牽引車に固定された係合部材の係合凸部を、被牽引台車に固定された被係合部材の係合凹部に進入させてその奥部に係合させるという簡単な動作を行わせるだけで、連結作業が完了する。この後は、牽引車が例えば規定走行ラインに沿って走行すれば、係合凹部の奥部に係合凸部が係合した状態を維持しつつ、被牽引台車が牽引車の後方に連結された状態で規定走行ラインに沿って走行することになる。
尚、以上の動作は、上記脱着機構の第一の態様を備えた場合について説明をしたものであるが、上記脱着機構の第二の態様を備えた場合についても実質的に同様の動作を行わせることができる。
一方、上記第2の課題を解決するために創案された本発明は、牽引車の後方に連結されて走行する被牽引台車を前記牽引車から切り離す工程を含む二車両の連結及び切り離し方法において、被牽引台車の前部に固定された被係合部材に形成され且つ該被牽引台車の前後方向中央部側に移行するに連れて車幅方向に漸次拡開して開放状態になる係合凹部に、牽引車の後部に固定された係合部材の係合凸部を、その開放側から進入させ且つその反開放側の奥部に係合させた後、その係合状態を維持しつつ、被牽引台車が牽引車に連結されて走行すると共に、被牽引台車と連結された牽引車がカーブを走行する際に、被牽引台車のみの指向方向を規制部材により規制して、前記二車両の指向方向のなす角度を強制的に徐々に大きくすることにより、前記係合凸部が係合凹部の奥部から離脱し且つ一方の凹部形成面に接した状態で開放側に移動し、前記二車両の指向方向のなす角度が所定角度に達した時点で、前記係合凸部が係合凹部からその開放部を通じて退出することにより、前記二車両が切り離されることに特徴づけられる。
このような方法により二車両の連結及び切り離しを行うための脱着機構は、上述の脱着機構の第一の態様と同様に、被牽引台車の前部に、その車体の前後方向中央部側(つまり当該車体の後方側)に移行するに連れて車幅方向に漸次拡開して解放状態となる係合凹部を有する被係合部材を固定し、且つ、牽引車の後部に、前記被係合部材の係合凹部にその解放側から進入及び退出して該係合凹部の反開放側の奥部に係脱可能とされた係合凸部を有する係合部材を固定して構成される。したがって、二車両を連結させるための動作は、既に述べた事項と同一であり、また二車両を連結させた状態で走行する場合には、被牽引台車に固定された被係合部材における係合凹部の奥部に、牽引車に固定された係合部材の係合凸部が係合した状態にある。そして、通常の規定走行ライン等に沿う走行時においては、係合凹部の奥部に係合凸部が係合した状態を維持しつつ、被牽引台車が牽引車の後方に連結された状態で走行し、カーブを走行することにより牽引車の指向方向(向き)と被牽引台車の指向方向(向き)とが相違する場合であっても、上記のように係合凸部が係合凹部の奥部に係合した状態に維持される。
これに対して、牽引車から被牽引台車を切り離す場合には、被牽引台車の係合凹部の奥部に牽引車の係合凸部が係合した状態でカーブ(例えば円弧状のカーブ)を走行する際に、被牽引台車のみの指向方向を規制部材により規制すれば、牽引車の指向方向と被牽引台車の指向方向とのなす角度が強制的に徐々に大きくなっていく。このように、二車両の指向方向のなす角度を強制的に大きくしたならば、係合凹部は、被牽引台車の後方側に移行するに連れて車幅方向に漸次拡開する形状とされていることから、係合凸部が、その係合凹部の奥部から離脱して、漸次拡開する2つの凹部形成面のうち一方の凹部形成面に接した状態で開放側に向かって移動する。そして、二車両の指向方向のなす角度が所定角度(例えば70°〜90°の範囲内の所定角度)に達した時点で、上記一方の凹部形成面に接して開放側に向かって移動していた係合凸部が、係合凹部の開放部を通じて退出することにより、二車両の切り離しが完了する。この後においては、エンジン等の重量物が収納された被牽引台車が自重により即座に停止するのに対して、牽引車は停止することなく継続して走行できることになる。
以上のように、牽引車と被牽引台車とを切り離す工程では、二車両が連結された状態でカーブを走行する際に、被牽引台車のみの指向方向を規制部材により規制するだけで、係合凸部が係合凹部から退出して、二車両の連結が解除される。したがって、牽引車が走行状態にある時に、被牽引台車を自動的に切り離すことができ、二車両の切り離しを行うために牽引車を停止させる必要がなくなる。
この場合において、前記被係合部材は、平面視でV字状の板状体であることが好ましく、また前記係合部材の係合凸部は、平面視で円形のピン状部材であることが好ましい。
すなわち、被係合部材が平面視でV字状の板状体であれば、その内側が、車体前後方向中央部側に移行するに連れて漸次拡開して開放状態になる係合凹部となるため、上述の役目を十分に果たした上で、その製作の容易化が図られる。また、係合部材の係合凸部が平面視で円形のピン状部材であれば、係合凸部が係合凹部の凹部形成面に接した状態での移動が円滑化され、連結時及び切り離し時の動作が良好に行われ得る。
以上のように、上記第1の課題を解決するために創案された本発明に係る二車両の連結構造によれば、被牽引台車を停止させた状態で、牽引車を走行移動させつつ、該牽引車に固定された係合部材の係合凸部を、被牽引台車に固定された被係合部材の係合凹部に進入させてその奥部に係合させるだけで、連結作業が完了するため、部品点数の削減及び構造の簡易化が図られるばかりでなく、被牽引台車を移動させることなく連結作業を行うことができ、しかも連結時に牽引車と被牽引台車との厳格な方向性及び厳格な位置決めが不要となり、作業能率の大幅な改善が図られる。
また、上記第2の課題を解決するために創案された本発明に係る二車両の連結及び切り離し方法によれば、二車両が連結された状態でカーブを走行する際に、被牽引台車のみの指向方向を規制部材により規制するだけで、係合凸部が係合凹部から退出して、二車両の切り離しが行われるため、その切り離し時に牽引車を停止させなくても済むことになり、切り離し動作の自動化及び牽引車による一連の作業の連続性が確保されて、時間的ロスが可及的に低減することになる。
以下、本発明に係る二車両の連結構造、並びに、その連結及び切り離し方法の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、図1〜図6は、本発明の第一実施形態に係るものである。
図1は、本実施形態に係る二車両のうち牽引車(無人搬送車)1を例示する斜視図であり、図2は、被牽引台車2を例示する斜視図である。これらの車両1、2は、自動車の組立工場のフロアを規定走行ライン等に沿って走行するものであり、被牽引台車2の荷台にはエンジン等の重量物が積み込まれて収納される。そして、牽引車1の車体全高hは、被牽引台車2の少なくも前部2aの下方隙間高さHよりも低くなるように、二車両1、2の高さ関連構造が設計されている。この二車両1、2は、脱着機構を介して切り離し可能に連結される機能を有しており、この脱着機構は、次に示すような構成とされている。
すなわち、図1に示すように、牽引車1の後部1aにおける上面には、上端に円柱状の連結ピンからなる係合凸部3aを有する係合部材3が立設固定されている。そして、上記連結ピン3aは、牽引車1の上面にブラケット3cを介して固定された基部3bに対して回動可能に取り付けられている。本実施形態では、連結ピン3aは、牽引車1の車幅方向中央部に位置している。この場合、係合部材3の上端の高さは、上記の下方隙間高さHよりも低くなるように設計されている(図4参照)。尚、この牽引車1は、前輪が二つ及び後輪が二つの計四つの車輪4を有している。
一方、図2に示すように、被牽引台車2の前部2aにおける下面には、車体前後方向(a−a方向)の中央部側つまり車体後方側が拡開するV字状の板状体からなる被係合部材5が固定されている。この被係合部材5は、図3に示すように、車体後方側に移行するに連れて車幅方向両側に漸次拡開して開放状態となる係合凹部6を有し、この係合凹部6の反開放側の奥部6aに上述の連結ピン3aが係脱可能とされている。詳しくは、この被係合部材5の係合凹部6は、奥部6aを起点として所定角度で(車幅方向両側に同等の角度で)車体後方側に延びる2つの凹部形成面6bからなり、これらの凹部形成面6bは、双方が平面とされている。本実施形態では、係合凹部6の奥部6aは、被牽引台車2の車幅方向中央部に位置している。この場合、被係合部材5の下端の高さは、係合部材3の下端よりも高くなるように設計されている(図4参照)。尚、この被牽引台車2は、前輪が二つ及び後輪が二つの計四つの車輪7を有している。
また、図2に示すように、フロアの上面、詳しくは切り離しステーションにおけるフロアの上面には、被牽引台車2の進行方向(指向方向)を規制する規制部材8が設置されている。この規制部材8は、フロアの上面にブラケット8cを介して立設固定されたポスト8bに、ローラ8aを鉛直軸廻りに回動可能に取り付けてなり、このローラ8aが被牽引台車2の側面部2bに接して転動するように構成されている。
次に、上記構成を備えた牽引車1と被牽引台車2との連結方法及び切り離し方法について説明する。
先ず、上記二車両1、2を連結するに際しては、被牽引台車2を停止させた状態で、牽引車1を被牽引台車2の前部2aの下方隙間に潜り込ませて、牽引車1の連結ピン3aを、V字状をなす被係合部材5の係合凹部6の開放部に位置させる。この時点では、牽引車1の指向方向が前向きとなるようにしておく。そして、牽引車1の後部1aの連結ピン3aが、被牽引台車2の係合凹部6にその解放部を通じて進入するように、牽引車1を前方側に移動させる。この後は、牽引車1が更に前方側に移動することによって、連結ピン3aが係合凹部6の奥部6aに係合されて、図4に示すように、牽引車1と被牽引台車2とが連結された状態となる。これにより、牽引車1と被牽引台車2との連結作業が完了する。
そして、このように二車両1、2を連結させた状態で規定走行ライン等を走行する場合には、被牽引台車2の前部に固定された被係合部材5の係合凹部6の奥部6aに、牽引車1の後部に固定された連結ピン3aが係合した状態に維持される。特に、規定走行ライン等に沿ってカーブを走行する場合には、図5に示すように、牽引車1の指向方向(向き)と被牽引台車2の指向方向(向き)とが相違することになるが、このような指向方向の相違があっても、常に連結ピン3aは係合凹部6の奥部6aに係合した状態に維持される。尚、図5は、二車両1、2がカーブを走行していく状態を時間経過に伴って図示したものであり、細い実線で描写した二車両1、2、細い点線で描写した二車両1、2、細い一点鎖線で描写した二車両1、2、太い実線で描写した二車両1、2、太い点線で描写した二車両1、2、太い一点鎖線で描写した二車両1、2の順に、時間経過と共に移行する(下記の図6もこれに準じる)。
これに対して、牽引車1から被牽引台車2を切り離す場合には、図6に示すように、被牽引台車2の係合凹部6の奥部6aに、牽引車1の連結ピン3aが係合した状態で、カーブを走行する際に、被牽引台車2のみの指向方向を規制部材8によって規制することにより、牽引車1の指向方向と被牽引台車2の指向方向とのなす角度を強制的に徐々に大きくする。このように、二車両1、2の指向方向のなす角度が強制的に徐々に大きくなる過程においては、同図に細い点線で示す状態となった時点で、連結ピン3aが、係合凹部6の奥部6aから離脱して、奥部6aを起点とする2つの凹部形成面6bのうちカーブの曲率中心側の一方の凹部形成面6bに接した状態で、同図に細い一点鎖線で示すように開放側に向かって移動する。
そして、二車両1、2の指向方向のなす角度が所定角度(70°〜90°の範囲内の所定角度)に達した時点で、一方の凹部形成面6bに接して開放側に向かって移動していた連結ピン3aが、係合凹部6の開放部を通じて退出することにより、二車両1、2の切り離しが完了する。換言すれば、同図に太い実線で示すように二車両1、2の指向方向のなす角度が90°になった時点では、二車両1、2の切り離しが完全に終了した状態となる。この後においては、エンジン等の重量物が収納された被牽引台車2が自重により即座に停止するのに対して、牽引車1は停止することなく継続して走行していく。
尚、図5及び図6から把握できるように、V字状の被係合部材5(係合凹部6)は、二車両1、2の切り離しが容易に行えるように、カーブの曲率中心側の一方の板状部が、他方の板状部よりも短尺とされている。
図7は、本発明の第二実施形態に係る連結構造を例示するものである。この第二実施形態に係る連結構造が、上述の第一実施形態と相違している点は、牽引車1の後部1aにおける上面に、車体前後方向の中央部側つまり車体前方側が拡開するV字状の板状体からなる被係合部材5が固定され、且つ被牽引台車2の前部2aにおける下面に、連結ピン3aを有する係合部材3が固定されている点である。このような構成によれば、被牽引台車2を停止させた状態で、牽引車1を被牽引台車2の前部2aの下方隙間に潜り込ませて、牽引車1の係合凹部6の開放部を、被牽引台車2の連結ピン3aの配設箇所に位置させる。そして、牽引車1の後部1aの係合凹部6に、その開放部を通じて連結ピン3aが進入するように、牽引車1を前方側に移動させる。この後は、牽引車1が更に前方側に移動することによって、連結ピン3aが係合凹部6の奥部6aに係合され、牽引車1と被牽引台車2とが連結された状態となる。尚、このような構成であると、上述の第一実施形態(図6に示す態様)のように、牽引車1が走行しながら二車両1、2の切り離しを行うことはできないが、二車両1、2が一旦停止した状態で、牽引車1のみが後方移動することにより、容易に切り離しを完了させることができる。
尚、以上の実施形態では、係合部材5の係合凹部6を平面視でV字状としたが、この係合凹部6は、車体前後方向中央部側に移行するに連れて漸次拡開する形状であれば、凹部形成面6bが湾曲する曲面等であってもよく、また係合部材5自体の形状も特に限定されるものではない。
本発明の第一実施形態に係る二車両の連結構造に係る牽引車を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る二車両の連結構造に係る被牽引台車を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る二車両の連結構造に係る被牽引台車に固定される被係合部材を示す要部横断平面図である。 本発明の第一実施形態に係る二車両が連結された状態を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る二車両が連結された状態でカーブを走行する際の形態を時間経過と共に示す概略平面図である。 本発明の第一実施形態に係る二車両の切り離しの形態を時間経過と共に示す概略平面図である。 本発明の第二実施形態に係る牽引車及び被牽引台車を示す斜視図である。
符号の説明
1 牽引車
2 被牽引台車
3 係合部材
3a 係合凸部(連結ピン)
5 被係合部材
6 係合凹部
6a 係合凹部の奥部
6b 係合凹部の凹部形成面
8 規制部材

Claims (3)

  1. 牽引車の後方に被牽引台車が脱着機構を介して切り離し可能に連結されてなる二車両の連結構造において、
    前記脱着機構は、牽引車の後部または被牽引台車の前部の何れか一方に、その車体の前後方向中央部側に移行するに連れて車幅方向に漸次拡開して解放状態となる係合凹部を有する被係合部材を固定し、且つ、他方に、前記被係合部材の係合凹部にその解放側から進入及び退出して該係合凹部の反開放側の奥部に係脱可能とされた係合凸部を有する係合部材を固定して構成されると共に、
    前記牽引車の車体全高が、前記被牽引台車の少なくとも前部の下方隙間高さよりも低く、
    前記牽引車の後部の上面に、上端の高さが前記下方隙間高さよりも低くなるように前記係合部材または前記被係合部材の何れか一方が固定され、
    前記被牽引車の前部の下面に、下端の高さが前記係合部材または前記被係合部材の何れか一方の下端よりも高くなるように前記係合部材または前記被係合部材の他方が固定されていることを特徴とする二車両の連結構造。
  2. 牽引車の後方に連結されて走行する被牽引台車を前記牽引車から切り離す工程を含む二車両の連結及び切り離し方法において、
    被牽引台車の前部に固定された被係合部材に形成され且つ該被牽引台車の前後方向中央部側に移行するに連れて車幅方向に漸次拡開して開放状態になる係合凹部に、牽引車の後部に固定された係合部材の係合凸部を、その開放側から進入させ且つその反開放側の奥部に係合させた後、その係合状態を維持しつつ、被牽引台車が牽引車に連結されて走行すると共に、
    被牽引台車と連結された牽引車がカーブを走行する際に、被牽引台車のみの指向方向を規制部材により規制して、前記二車両の指向方向のなす角度を強制的に徐々に大きくすることにより、前記係合凸部が係合凹部の奥部から離脱し且つ一方の凹部形成面に接した状態で開放側に移動し、前記二車両の指向方向のなす角度が所定角度に達した時点で、前記係合凸部が係合凹部からその開放部を通じて退出することにより、前記二車両が切り離されることを特徴とする二車両の連結及び切り離し方法。
  3. 前記被係合部材が、平面視でV字状の板状体であると共に、前記係合部材の係合凸部が、平面視で円形のピン状部材であることを特徴とする請求項2に記載の二車両の連結及び切り離し方法。
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