JP4926316B2 - 香料組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、高インパクトアコード(HIA)香料成分のデリバリー用の香料組成物に関する。特に、本発明はその封入された香料組成物並びに洗濯およびクリーニング製品でのそれらの使用に関する。
【0002】
【発明の背景】
ほとんどの消費者は、香りの良い洗剤製品を期待して、これらの製品で洗濯された布帛および他の物品も快いフレグランスを有することを期待するようになってきた。更に、香料は、嗅覚的審美効果をもたらすそれらの能力により、清潔さのシグナルとして機能することができる。
したがって、このような製品に香料物質を加えることは望ましく、商業的にも有益である。香料添加物は洗濯組成物を消費者にとり更に審美的に快くさせ、一部の場合には香料はそれで処理された布帛に快いフレグランスを付与する。しかしながら、水性洗濯浴から布帛上への香料キャリーオーバーの量はたいていぎりぎりである。したがって、業界では、製品に長期持続性の貯蔵安定性フレグランスおよび使用中に湿潤溶液臭を遮蔽するフレグランスをもたらし、洗濯物にフレグランスをもたらす、洗濯製品で使用上有効な香料デリバリーシステムについて長い間求めてきた。
【0003】
組成物と混合されたか、またはその上にスプレーされた香料を含有している洗剤組成物は、商慣習から周知である。香料は揮発性化合物の組合せからなるため、香料が加えられた単純溶液およびドライミックスから香料は継続的に発散することができる。様々な技術が、組成物から香料の放出を妨げるかまたは遅らせて、それらがより長期間にわたり審美的に快くなるように開発されてきた。しかしながら、現在まで、製品の長期貯蔵後も有意の布帛および湿潤溶液臭効果を発揮させる方法はほとんどない。
【0004】
更に、水性洗濯浴中に香料を有効かつ効率的にデリバリーして、比較的強い香りを溶液上の空間に、ひいては洗濯浴から布帛表面上にもたらす方法および組成物について、研究が続けられている。洗浄サイクル中に香料を保護した後で、布帛上に香料を放出させる、香料デリバリーの様々な方法が開発されてきた。
洗浄サイクル中における香料のデリバリーのための1つの方法では、1980年6月24日付で発行されたWhyteのUS特許4,209,417、1982年7月13日付で発行されたWhyteのUS特許4,339,356および1971年4月27日付で発行されたGouldらのUS特許3,576,760で記載されているように、香料を乳化剤および水溶性ポリマーと混ぜ、その混合物を粒子に形成して、それらを洗濯組成物に加える。
しかしながら、この分野の産業で行われた実質的研究にもかかわらず、洗濯製品で処理された布帛に初期および持続的香料効果をもたらすために洗濯組成物と混合しうる、単純でより効率的および有効な香料デリバリーシステムについて、必要性がなお存在している。
【0005】
香料入り製品を提供する上でもう1つの問題は、製品、特に高密度顆粒洗剤組成物に伴う香気強度である。洗剤組成物の密度および濃度が増加すると、香料成分からの香気は望ましくないほど強くなることがある。したがって、使用中およびその後で乾燥布帛から香料臭を実質的に放出するが、過度に強い香気を製品自体に与えない香料デリバリーシステムについて、必要性が存在している。
【0006】
香料を製品に配合する上で更にもう1つの問題は布帛上の香気強度である。実際に、現在では消費者が合成品およびコットンのような洗濯物を混ぜる傾向があるため、合成品およびコットン双方の布帛で香気を高めることが望ましい。香気強度は、湿った布帛では良いが、乾燥布帛、特に乾燥コットン布帛ではやや低下することがわかった。したがって、処理される布帛のタイプにかかわらず、使用中およびその後で乾燥布帛から香料臭を実質的に放出させる香料デリバリーシステムについて、必要性が存在している。
【0007】
本発明により、洗浄プロセス中および/または後にインパクトを最大にしながら、消費者に認識されやすい効果に達する上で全体として必要な成分の量を最少にするために、特別な選択基準に基づいて、香料成分が選択されうることが発見された。このような組成物は、それらの消費者認識効果(例えば、香気審美性)だけでなく、より少量の成分での効率的使用から可能となるコスト削減のためにも望ましい。
本発明は、洗濯プロセス後に驚くべき香り効果(特に、布帛への香り効果)を発揮する簡単で有効な貯蔵安定性デリバリーシステムにより、長年にわたる必要性を解決している。更に、封入された香料含有組成物は組成物の貯蔵中に低い製品臭を有している。
【0008】
【発明の要旨】
本発明は:
a)少くとも10重量%のクラス1の少くとも1種の高インパクトアコード(“HIA”)香料成分、ここで該クラス1香料成分は、(1)760mmHgで275℃以下の沸点、(2)少くとも2.0という計算されたCLogP、および(3)50ppb以下の香気検出限界(“ODT”)を有するものである、および
b)少くとも30重量%のクラス2の少くとも1種の高インパクトアコード(“HIA”)香料成分、ここで、該クラス2香料成分は、(1)760mmHgで275℃より高い沸点、(2)少くとも4.0という計算されたCLogP、および(3)50ppb以下の香気検出限界(“ODT”)を有するものである、
からなる香料組成物である。
好ましい態様において、香料組成物はカプセル封入された形態で存在する。
本発明の他の面では、本発明の香料組成物を含有した洗濯およびクリーニング組成物が提供される。
【0009】
【発明の具体的な説明】
香料組成物
下記のような香料組成物が本発明の必須要素である。本発明による香料組成物は、少くとも2クラスの香料成分:第一高インパクトアコード(“HIA”)香料成分(第一香料成分は、(1)760mmHgで275℃以下の沸点、(2)少くとも2.0という計算されたCLogP、および(3)50ppb以下の香気検出限界(“ODT”)を有している)および第二高インパクトアコード(“HIA”)香料成分(第二香料成分は、(1)760mmHgで275℃より高い沸点、(2)少くとも4.0という計算されたCLogP、および(3)50ppb以下の香気検出限界(“ODT”)を有している)からなる。
【0010】
HIA香料成分は、それらの各沸点(B.P.)、オクタノール/水分配係数(P)および香気検出限界(“ODT”)により特徴づけられる。
香料成分のオクタノール/水分配係数は、オクタノール中と水中との間におけるその平衡濃度の比率である。
標準760mmHgにおける多くの香料成分の沸点は、参考のため本明細書に組み込まれる、例えば”Perfume and Flavor Chemicals (Aroma Chemicals)”,Steffen Arctander,著者発行,1969で示されている。
【0011】
多くの香料成分のlogP値が報告されている:例えば、Daylight Chemical Information Systems,Inc.(Daylight CIS),Irvine,Californiaから入手できるPomona92データベースではオリジナル文献の引用と一緒に多くを含んでいる。しかしながら、logP値はDaylight CISからも入手できる“CLOGP”プログラムにより計算すると最も便利である。このプログラムでは、それらがPomona92データベースで利用しうるとき、実験logP値についても掲載している。“計算logP”(ClogP)はHansch and Leoのフラグメントアプローチにより求められる(cf.,A.Leo in Comprehensive Medicinal Chemistry,Vol.4,C.Hansch,P.G.Sammens,J.B.Taylor and C.A.Ramsden,Eds.,p.295,Pergamon Press,1990、参考のため本明細書に組み込まれる)。フラグメントアプローチは各香料成分の化学構造に基づいており、原子の数およびタイプ、原子結合、および化学結合について考慮している。この物理化学的性質について最も信頼できて広く用いられる推定値であるClogP値は、本発明で有用な香料成分の選択に際して、好ましくは実験logP値の代わりに用いられる。
【0012】
香気検出限界はガスクロマトグラフを用いて調べられる。ガスクロマトグラフは、シリンジにより注入される物質の正確な容量、正確なスプリット比、既知濃度および鎖長分布の炭化水素標準を用いた炭化水素応答を調べる上で、較正される。空気流速が正確に測定され、ヒト吸入時間を12秒間と仮定して、サンプリングされた容量が計算される。正確な濃度は検出器で常時知られているため、吸入された容量当たりの質量、ひいては物質の濃度がわかる。物質が50ppb以下の限界を有するかどうかを調べるために、溶液は逆計算された濃度で嗅ぎ口にデリバリーされる。パネリストはGC流出液の臭いを嗅いで、臭いに気付いたときの保持時間を特定する。すべてのパネリストについての平均が認識の限界を決める。
被検体の必要量が、検出器で50ppb濃度に達するようにカラムに注入される。香気検出限界を調べるために典型的なガスクロマトグラフパラメーターが、以下に掲載されている。
GC:FID検出器装備5890シリーズII
7673オートサンプラー
カラム:J&W Scientific DB-1
長さ30メートルID0.25mm膜厚1ミクロン
方法:
スプリット注入:17/1スプリット比
オートサンプラー:1.13μL/注入
カラムフロー:1.10ml/min
空気流:345ml/min
入口温度245℃
検出器温度285℃
温度情報
初期温度:50℃
割合:5℃/min
最終温度:280℃
最終時間:6min
主な仮定条件:(i)1嗅ぎ12秒間
(ii)GC空気がサンプル希釈を増している
【0013】
A‐クラス1の高インパクトアコード(“HIA”)香料成分
この第一クラスの香料成分として、本発明の各クラス1 HIA香料成分は、約760mmHgの通常標準圧力で調べて275℃以下のB.P.、約2000以上のオクタノール/水分配係数P、および50部/十億(ppb)以下のODTを有している。本発明の好ましい香料成分の分配係数は高い値を有しているため、それらは基数10に対するそれらの対数、logPの形でより便利に示される。そのため、本発明の好ましい香料成分は約2以上のClogPを有している。
【0014】
表1はクラス1のHIA香料成分の一部非制限例を示している。
表1.クラス1のHIA香料成分
クラス1のHIA成分
4‐(2,2,6‐トリメチルシクロヘキサ‐1‐エニル)‐2‐ブテン‐4‐オン
(E,Z)‐2,4‐デカジエン酸エチルエステル、
6‐(および8‐)イソプロピルキノリン
アセトアルデヒドフェニルエチルプロピルアセタール
(2‐メチルブトキシ)酢酸2‐プロペニルエステル、
(3‐メチルブトキシ)酢酸2‐プロペニルエステル、
2,6,10‐トリメチル‐9‐ウンデセナール
2‐ペンチルオキシ‐グリコール酸アリルエステル、
ヘキサン酸2‐プロペニルエステル、
1‐オクテン‐3‐オール
トランス‐アネトール
イソブチル(z)‐2‐メチル‐2‐ブテノエート
アニスアルデヒドジエチルアセタール
4‐(1,1‐ジメチルエチル)ベンゼンプロパナール、
2,6‐ノナジエン‐1‐オール
3‐メチル‐5‐プロピルシクロヘキセン‐1‐オン
(Z)‐2‐メチルブタン酸3‐ヘキセニルエステル、
〔(3,7‐ジメチル‐6‐オクテニル)オキシ〕アセトアルデヒド、
ラウロニトリル、
2,4‐ジメチル‐3‐シクロヘキセン‐1‐カルバルデヒド
1‐(2,6,6‐トリメチル‐1,3‐シクロヘキサジエン‐1‐イル)‐2‐ブテン‐1‐オン、
(E)‐1‐(2,6,6‐トリメチル‐2‐シクロヘキセン‐1‐イル)‐2‐ブテン‐1‐オン、
γ‐デカラクトン
トランス‐4‐デセナール
デカナール
2‐ペンチルシクロペンタノン
1‐(2,6,6‐トリメチル‐3‐シクロヘキセン‐1‐イル)‐2‐ブテン‐1‐オン
2,6‐ジメチルヘプタン‐2‐オール
1,1′‐オキシビス‐ベンゼン、
1‐(5,5‐ジメチル‐1‐シクロヘキセン‐1‐イル)‐4‐ペンテン‐1‐オン
2‐メチルブタン酸エチルエステル、
エチルアントラニレート
1,3,3‐トリメチル‐2‐オキサビシクロ〔2.2.2〕オクタン、
オイゲノール、
3‐(3‐イソプロピルフェニル)ブタナール
メチル2‐オクチノエート
4‐(2,6,6‐トリメチル‐1‐シクロヘキセン‐1‐イル)‐3‐ブテン‐2‐オン
2‐メトキシ‐3‐(2‐メトキシプロピル)‐ピラジン、
6-sec-ブチルキノリン、
イソオイゲノール
テトラヒドロ‐6‐(3‐ペンテニル)‐2H‐ピラン‐2‐オン、
シス‐3‐ヘキセニルメチルカーボネート
リナロール
(E)‐7,11‐ジメチル‐3‐メチレン‐1,6,10‐ドデカトリエン、
2,6‐ジメチル‐5‐ヘプテナール
ヘキサヒドロ‐4,7‐メタノインダン‐1‐カルボキサルデヒド、
2‐メチルウンデカナール
メチル2‐ノニノネート
1,1‐ジメトキシ‐2,2,5‐トリメチル‐4‐ヘキセン
2‐ヒドロキシ安息香酸メチルエステル、
1‐(5,5‐ジメチル‐1‐シクロヘキセン‐1‐イル‐4‐ペンテン‐1‐オン、
3,6‐ジヒドロ‐4‐メチル‐2‐(2‐メチル‐1‐プロペニル)‐2H‐ピラン、
(Z)‐3,7‐ジメチル‐2,6‐オクタジエンニトリル、
2,6‐ノナジエナール
(Z)‐6‐ノネナール、
ノナナール
オクタナール
2‐ノネンニトリル
酢酸4‐メチルフェニルエステル、
γ‐ウンデカラクトン
6,6‐ジメチル‐2‐ノルピネン‐2‐プロピオンアルデヒド、
4‐ノナノリド、
9‐デセン‐1‐オール
テトラヒドロ‐4‐メチル‐2‐(2‐メチル‐1‐プロペニル)‐2H‐ピラン、
5‐メチル‐3‐ヘプタノンオキシム
3,7‐ジメチル‐オクタナール、
4‐メチル‐3‐デセン‐5‐オール
10‐ウンデセン‐1‐アール
2‐(1‐エチルプロピル)‐ピリジン、
デカヒドロ‐スピロ〔フラン‐2(3H),5′‐〔4,7〕メタノ〔5H〕インデン〕、
アニスアルデヒド
フロルアセタール
ローズオキシド
シス‐3‐ヘキセニルサリチレート
メチルオクチンカーボネート
エチル‐2‐メチルブチレート
【0015】
もちろん、本発明の香料組成物はクラス1のHIA香料成分を1種以上含有してもよい。
製品が使用時だけでなく、洗浄液と接触する布帛品、特に合成布帛上に存在するときにも、第一クラスのHIA香料成分は非常に放散性で非常に認識されやすい。所定の香料組成物中における香料成分の中では、少くとも10%、好ましくは少くとも20%、最も好ましくは少くとも30%がクラス1のHIA香料成分である。
【0016】
B‐クラス2の高インパクトアコード(“HIA”)香料成分
この第二クラスの香料成分として、本発明の各クラス2 HIA香料成分は、約760mmHgの通常標準圧力で調べて275℃より高いB.P.、少くとも4000のオクタノール/水分配係数P、および50部/十億(ppb)以下のODTを有している。本発明の好ましい香料成分の分配係数は高い値を有しているため、それらは基数10に対するそれらの対数、logPの形でより便利に示される。そのため、本発明の好ましい香料成分は少くとも4のClogPを有している。
【0017】
表2はクラス2のHIA香料成分の一部非制限例を示している。
表2.クラス2のHIA香料成分
クラス2のHIA成分
3a‐エチルドデカヒドロ‐6,6,9a‐トリメチル‐ナフト(2,1‐b)フラン、
2‐(シクロドデシル)プロパン‐1‐オール
オキサシクロヘプタデカン‐2‐オン
メチル‐2,6,10‐トリメチル‐2,5,9‐シクロドデカトリエン‐1‐イル‐ケトン、
8α,12‐オキシド‐13,14,15,16‐テトラノルラブダン
2,2,6‐トリメチル‐α‐プロピルシクロヘキサンプロパノール、
6,7‐ジヒドロ‐1,1,2,3,3‐ペンタメチル‐4(5H)‐インダノン
8‐シクロヘキサデセン‐1‐オン
2‐〔2‐(4‐メチル‐3‐シクロヘキセン‐1‐イル)プロピル〕シクロペンタノン
オキサシクロヘキサデセン‐2‐オン
3‐メチル‐4(5)‐シクロペンタデセノン
3‐メチル‐5‐(2,2,3‐トリメチル‐3‐シクロペンテン‐1‐イル)‐4‐ペンテン‐2‐オール
2,4‐ジメチル‐2‐(1,1,4,4‐テトラメチル)テトラリン‐6‐イル)‐ 1,3‐ジオキソラン
トリデセン‐2‐ニトリル
7‐アセチル‐1,2,3,4,5,6,7,8‐オクタヒドロ‐1,1,6,7‐テトラメチルナフタレン
5‐シクロヘキサデセノン‐1
【0018】
もちろん、本発明の香料組成物はクラス2のHIA香料成分を1種以上含有してもよい。
製品が使用時だけでなく、洗浄液と接触した乾燥布帛品、特にコットン布帛上に存在するときにも、第二クラスのHIA香料成分は非常に放散性で非常に認識されやすい。所定の香料組成物中における香料成分の中では、少くとも30%、好ましくは少くとも40%、最も好ましくは少くとも50%がクラス2のHIA香料成分である。
【0019】
香料組成物は、香料組成物質に慣用的な一部の任意成分、例えばクラス1にもクラス2にも属さない他の香料成分、無臭溶媒または酸化防止剤、またはそれらの混合物も含有してよい。
本洗濯およびクリーニング組成物は、本発明による上記HIA香料組成物約0.01〜50%を含有する。更に好ましくは、本洗濯およびクリーニング組成物は、約0.05〜8.0重量%のHIA香料組成物、更に一層好ましくは約0.05〜3.0%、最も好ましくは約0.05〜1.0%のHIA香料組成物を含有する。
【0020】
カプセル封入物質
本発明の好ましい態様において、香料組成物はカプセル封入されている。
クリーニングまたはコンディショニングプロセスで様々な時点に香料効果の発揮を行える、様々なカプセルが存在している。
異なる封入物質を有するこのようなカプセルの例は、マイクロカプセル化で供給されるカプセルである。1つの方法は、ポリマーでもよい物質で完全にコートされたカプセルコアからなる。1979年3月20日付で発行されたBrainらのUS特許4,145,184および1980年11月18日付で発行されたSchillingのUS特許4,234,627では、香料の放散を本質的に妨げる丈夫なコーティング物質の使用を開示している。香料はマイクロカプセルとして布帛にデリバリーされ、その後布帛の操作で生じるようなマイクロカプセルの破裂により放出される。
【0021】
他の方法では、洗浄サイクルで香料の防御、および乾燥機の昇温条件下で香料の放出を行う。1978年6月20日付で発行されたBrockらのUS特許4,096,072は、水素添加ヒマシ油および脂肪四級アンモニウム塩を含有した粒子として、洗浄および乾燥サイクルでテクスタイルに布帛コンディショニング剤をデリバリーする方法を開示している。香料もこれらの粒子中に配合してよい。
【0022】
YoungのUS特許4,152,272は、乾燥組成物として貯蔵中に香料を防御し、カチオン性界面活性剤の同時使用ですすぎ中に布帛への粒子の付着性を高めるために、ロウ粒子中に香料を配合することを開示している。香料は、乾燥機の昇温条件下において、布帛上へ粒子のロウマトリックスから拡散していく。
【0023】
一般的に、香料入り粒子の封入物質は非水溶性でも水溶性の封入物質でもよいが、好ましくは水溶性封入物質である。
有用な非水溶性物質の非制限例には、ポリエチレン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリイソプレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリレート、ビニルポリマー、ポリウレタンおよびそれらの混合物がある。
適切な水溶性封入物質は、GB1,464,616で記載されたような多糖およびポリヒドロキシ化合物のマトリックスからなるカプセルである。更に他の適切な水溶性または水分散性封入物質は、US3,455,838で記載されたような、置換ジカルボン酸の非ゼラチン化デンプン酸エステルから誘導されたデキストリンからなる。これらの酸エステルデキストリンは、好ましくは、ロウ状メイズ、ロウ状モロコシ、サゴ、タピオカおよびポテトのようなデンプンから製造される。
【0024】
デンプンが用いられるとき、本発明の香料油を封入する上で適したデンプンは、生デンプン、前ゼラチン化デンプン、塊茎、豆、穀物および穀粒から誘導された修飾デンプン、例えばコーンスターチ、小麦デンプン、コメデンプン、ロウ状コーンスターチ、オートデンプン、カッサバデンプン、ロウ状大麦、ロウ状コメデンプン、甘味コメデンプン、アミオカ、ポテトデンプン、タピオカデンプン、オートデンプン、カッサバデンプンおよびそれらの混合物から調製することができる。
本発明で封入マトリックスとして使用に適した修飾デンプンには、加水分解デンプン、酸希薄化(acid thinned)デンプン、長鎖炭化水素のデンプンエステル、酢酸デンプン、オクテニルコハク酸デンプンおよびそれらの混合物がある。
【0025】
“加水分解デンプン”という用語は、デンプン、好ましくはコーンスターチの酸および/または酵素加水分解で典型的に得られる、オリゴ糖タイプ物質に関する。本発明で含有上適した加水分解デンプンにはマルトデキストリンおよび固形コーンシロップがある。デンプンエステルの混合物として含有向けの加水分解デンプンは、約10〜約36DEのデキストロース当量(DE)価を有している。DE価はデキストロースに換算した加水分解デンプンの還元当量の尺度であり、(乾燥ベースで)パーセントとして表示される。DE価が高くなるほど、還元糖は多く存在する。DE価を求める方法はStandard Analytical Methods of the Member Companies of Corn Industries Research Foundation,6th ed.Corn Refineries Association,Inc.Washington,DC 1980,D-52でみられる。
【0026】
約0.01〜約10.0%の範囲で置換度を有するデンプンエステルも、本発明の香料油を封入するために用いてよい。修飾エステルの炭化水素部分はC‐C16炭素鎖にすべきである。好ましくは、、様々なタイプのオクテニルサクシネート(OSAN)置換ロウ状コーンスターチ、例えば1)ロウ状デンプン:酸希薄化およびOSAN置換、2)固形コーンシロップのブレンド:ロウ状デンプン、OSAN置換およびデキストリン化、3)ロウ状デンプン:OSAN置換およびデキストリン化、4)固形コーンシロップまたはマルトデキスリンとロウ状デンプンとのブレンド:酸希薄化OSAN置換の後で、加熱およびスプレー乾燥、5)ロウ状デンプン:酸希薄化およびOSAN置換の後で、加熱およびスプレー乾燥、並びに6)(酸処理のレベルに対して)高いおよび低い粘度の上記修飾物も本発明で用いることができる。
【0027】
乳化およびエマルジョン安定化能力を有する修飾デンプン、例えばオクテニルコハク酸デンプンは、デンプン修飾剤の疎水性のおかげで、エマルジョン中に香料油滴を捕捉する能力を有している。香料油は、熱力学的因子、即ち立体障害による疎水性相互作用およびエマルジョンの安定化のおかげで、洗浄液に溶解されるまで修飾デンプン中に捕捉されたままである。
更に好ましくは、本発明の香料組成物は、修飾デンプン封入物を形成するために、水溶性修飾デンプンで封入される。好ましくは、封入物質は水溶性修飾デンプン固形マトリックス、好ましくは上記デンプン原料を無水オクテニルコハク酸で処理して修飾されたデンプン原料である。更に好ましくは、上記の修飾デンプンは無水オクテニルコハク酸での処理前にポリヒドロキシ化合物と混合される。
最も好ましくは、本発明の目的にとり、修飾デンプンはロウ状メイズデンプンであって、前ゼラチン化、デキストリン化され、ソルビトールまたはいずれか他のアルコールタイプと混合された後で、無水オクテニルコハク酸で処理される。
上記封入物質の適切な例は、National Starch製のN‐Lok、Narlex(STおよびST2)およびCapsul Eである。これらの封入物質は、前ゼラチン化されたロウ状メイズデンプン、および場合によりグルコースからなる。そのデンプンは無水オクテニルコハク酸のような一価置換基を加えることで修飾される。
【0028】
修飾デンプン封入香料組成物の製造
以下は、本発明による洗濯およびクリーニング組成物向け修飾デンプン封入香料組成物の製造のために適したプロセスの非制限例である。
1.CAPSUL修飾デンプン(National Starch & Chemical)225gを24℃で水450gに加える。
2.混合液を600RPM(直径2インチのタービンインペラー)で20分間攪拌する。
3.香料組成物75gをデンプン溶液の渦近くに加える。
4.形成されたエマルジョンを(600RPMで)更に20分間攪拌する。
5.15ミクロン未満の香料小滴サイズに達したとき、そのエマルジョンをスプレー乾燥タワーにポンプ導入し、乾燥のため同向き空気流でスピニングディスクから噴霧する。入口空気温度を205〜210℃に設定し、出口空気温度を98〜103℃で一定にする。
6.デンプン封入香料組成物の乾燥粒子を乾燥機出口で集める。
【0029】
最終HIA香料粒子の分析(すべて重量ベース%):
Figure 0004926316
【0030】
修飾デンプン封入香料組成物の更に別な好ましい製法はGB1,464,616で記載されており、その組成物は多糖物質の混合物からなり、これは混合物の少くとも20重量%の量で存在して、アルコール、例えばソルビトール、植物タイプ糖、ラクトン、モノエーテルおよびアセタールから選択されるポリヒドロキシ化合物、および修飾デンプンである。そのプロセスでは、水中において、混合物がスプレー乾燥の温度で軟化するような割合で、修飾デンプンおよびポリヒドロキシ化合物の溶液を形成し、その油状物を溶解状態で乳化させ、そのエマルジョンをスプレー乾燥して、そこから水を除去する。
【0031】
ここで使用に適した更に他の封入プロセスはEP‐A‐0,550,067およびWO94/19448で記載されている。
本発明のデンプン封入物を製造する他の公知方法には、流動床凝集、押出し、冷却/結晶化法、および界面重合を促進する相間移動触媒の使用があるが、それらに限定されない。封入された香料粒子は、香料を封入マトリックスと混合し、封入物質および香料を含有したエマルジョンをスプレー乾燥して、調製することができる。加えて、スプレー乾燥タワーからの製品の粒径は変えてもよい。これらの改変には、粒径を大きくするポストタワー凝集ステップ(例えば、流動床)のような特別な加工ステップ、および/または封入物の表面性質が改変される加工ステップ、例えば封入物の吸湿性を減少させるために疎水性シリカを散布するステップがある。
【0032】
ここで記載された封入香料組成物を含有する洗濯およびクリーニング組成物が水に加えられたとき、香料組成物の修飾デンプンは水に溶解しはじめる。理論に拘束されることなく、溶解した修飾デンプンは膨潤し、香料小滴、修飾デンプンおよび水のエマルジョンが形成されて、修飾デンプンが乳化剤およびエマルジョン安定剤になると考えられている。エマルジョンが形成された後、香料組成物はより大きな香料小滴に融合しはじめて、香料小滴(主に低密度の疎水性油)と洗浄水との相対的密度差のせいで、溶液の表面にまたは洗浄液中で布帛の表面に移動することができる。小滴が界面に達すると、それらは表面または界面に沿って速やかに拡散していく。洗浄表面における香料小滴の拡散で表面積を増してゆき、そこから香料組成物が揮発して、洗浄液上の空間により多量の香料を放出するようになる。こうして、洗浄液上の空間で驚くほど強くて消費者に認識されやすい香りを発する。更に、溶解状態における香料小滴と湿潤布帛との相互作用は、湿潤および乾燥布帛で、驚くほど強くて消費者に認識されやすい香りを発する。
【0033】
前記のような修飾デンプンによる香料組成物の封入は、それらが未修飾デンプン顆粒に封入された場合よりも多量の香料組成物の担持を行える。シクロデキストリンを用いた香料組成物の封入は、ゲスト分子(香料)の粒径およびホスト(シクロデキストリン)の空洞により制限される。シクロデキストリン粒子中に約20%以上の香料を担持させることは困難である。しかしながら、エマルジョン性質を有するように修飾されたデンプンによる封入はこの制限をうけない。本発明の封入は大きさが15ミクロン未満、好ましくは5ミクロン未満、最も好ましくは2.5ミクロン未満の香料油滴を修飾デンプンマトリックス中に捕捉させることで行え、そのマトリックスはエマルジョンから水の除去により形成されているため、より多くの香料をデンプンの修飾のタイプ、方法およびレベルに基づき担持させることができる。逆に、伝統的なシクロデキストリン分子はそれらの空洞内に完全に香料組成物を捕捉することで、封入される香料油の大きさおよび量を制限している。20%よりかなり多量の担持は、本発明により記載された修飾デンプンで封入したときに可能である。
【0034】
揮発性香料組成物の封入も、貯蔵中、および製品容器が開かれたときにおける消失を最少に抑えている。更にHIA香料は、封入粒子を含有した洗濯およびクリーニング製品が洗浄液に溶解されたときのみ通常放出される。更に、水溶性封入マトリックスは、本発明の粒状洗剤組成物中に通常存在する異なる界面活性剤系またはブリーチにより、製品そのものの中でおよび洗浄液中で生じる化学分解から香料組成物を防御している。
【0035】
他の適切なマトリックス物質およびプロセスの詳細は、例えば1976年7月27日付で発行されたBrennerらのUS特許3,971,852で開示されており、これは参考のため本明細書に組み込まれる。
慣用的な非HIA香料油を含有した水溶性香料マイクロカプセルも場合により加えてよい。これは別な審美性上快いフレグランスをもたらす。これらは、例えば、Polak’s Frutal Works,Inc.,Middletown,New YorkからIN‐CAPとして、およびEncapsulated Technology,Inc.,Nyack,New YorkからOptilok System封入香料として商業的に得られる。
【0036】
HIA香料組成物が封入形態で存在しているとき、本洗濯およびクリーニング組成物は、好ましくは約0.05〜8.0重量%の封入HIA香料粒子、更に一層好ましくは約0.05〜3.0%、最も好ましくは約0.05〜1.0%の封入HIA香料粒子を含有している。封入香料粒子は、好ましくは約1〜約1000ミクロン、更に好ましくは約50〜約500ミクロンの大きさを有している。
もちろん、香料組成物および封入HIA香料組成物の混合物も本発明の洗濯およびクリーニング組成物で用いることができる。これは、HIA香料組成物を含有したパッケージの開封で、および製品が水に加えられたときに、フレグランスの望ましい速やかな放出、並びに封入HIA香料組成物によりもたらされるような乾燥布帛への長期持続的フレグランス放出を可能にする。
本発明の他の面によると、香料組成物および/または封入香料粒子は洗濯およびクリーニング組成物で用いられる。
【0037】
洗濯およびクリーニング組成物
本発明には、湿潤および乾燥双方の状態で香料臭の放出の必要な、皿類、フロア、浴室、トイレ、キッチン、動物リターおよび他の表面のような硬質表面をクリーニングする、および布帛を洗濯する上で典型的に用いられる、洗濯およびクリーニング組成物の双方がある。したがって、洗濯およびクリーニング組成物には、布帛クリーニング効果を発揮する洗剤組成物だけでなく、硬質表面クリーニング効果を発揮する硬質表面クリーニングのような洗剤組成物も含むと理解される。
もちろん、本発明は、乾燥表面上での放出が求められる場合、例えばシャンプーまたはシャワーゲルようなパーソナルケア製品で用いてもよい。
典型的には、洗濯およびクリーニング組成物は洗浄成分、例えば洗浄界面活性剤および洗浄ビルダー、および更に任意成分として後で記載されるような任意成分を含有している。
【0038】
洗浄成分
典型的には1〜55重量%のレベルでここで有用な界面活性剤の非制限例には、慣用的なC11‐C18アルキルベンゼンスルホネート(“LAS”)、一級の分岐鎖およびランダムC10‐C20アルキルサルフェート(“AS”)、式CH(CH(CHOSO )CHおよびCH(CH(CHOSO )CHCHのC10‐C18二級(2,3)アルキルサルフェート(xおよび(y+1)は少くとも7、好ましくは少くとも9の整数であり、Mは水溶性カチオン、特にナトリウムである)、不飽和サルフェート、例えばオレイルサルフェート、C10‐C18アルキルアルコキシサルフェート(“AExS”;特にEO7以下エトキシサルフェート)、C10‐C18アルキルアルコキシカルボキシレート(特にEO1‐5エトキシカルボキシレート)、C10‐C18グリセロールエーテル、C10‐C18アルキルポリグリコシドおよびそれらの対応硫酸化ポリグリコシド、およびC12‐C18α‐スルホン化脂肪酸エステルがある。所望であれば、慣用的なノニオン性および両性界面活性剤、例えば、いわゆる狭いピークのアルキルエトキシレートを含めたC12‐C18アルキルエトキシレート(“AE”)、C‐C12アルキルフェノールアルコキシレート(特にエトキシレートおよび混合エトキシ/プロポキシ)、C12‐C18ベタインおよびスルホベタイン(“スルタイン”)、C10‐C18アミンオキシド、カチオン性界面活性剤なども、全体組成物中に含有させてよい。C10‐C18N‐アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミドも用いることができる。典型例には、C12‐C18N‐メチルグルカミドがある。WO92/06154参照。他の糖誘導界面活性剤には、C10‐C18N‐(3‐メトキシプロピル)グルカミドのようなN‐アルコキシポリヒドロキシ脂肪酸アミドがある。N‐プロピル〜N‐ヘキシルC12‐C18グルカミドは低起泡性向けに用いることができる。C10‐C20慣用石鹸も用いてよい。高起泡性が望まれるならば、分岐鎖C10‐C16石鹸も用いてよい。アニオン性およびノニオン性界面活性剤の混合物が特に有用である。他の慣用的な有用界面活性剤は標準テキストに掲載されている。
完全に処方された洗濯およびクリーニング組成物は、好ましくは前記要素に加えて、1種以上の下記成分を含有している。
【0039】
洗浄ビルダー
洗剤ビルダーは、ミネラル硬度のコントロールを助ける上で、本組成物中に場合により含有させることができる。無機および有機ビルダーが使用しうる。ビルダーは、粒状汚れの除去を助けるために布帛洗濯組成物中で典型的に用いられる。
ビルダーのレベルは、組成物の最終用途およびその望ましい物理的形態に応じて広く変わる。存在するとき、組成物は典型的には少くとも1%、好ましくは1〜80%のビルダーを含む。液体処方物は、典型的には5〜50重量%、更に典型的には5〜30%の洗剤ビルダーを含む。顆粒処方物は、典型的には1〜80重量%、更に典型的には5〜50%の洗剤ビルダーを含む。しかしながら、それ以下または以上のレベルのビルダーが排除されるわけではない。
【0040】
無機またはP含有洗剤ビルダーには、ポリホスフェート(トリポリホスフェート、ピロホスフェートおよびガラス質ポリマーメタホスフェートで例示される)、ホスホネート、フィチン酸、シリケート、カーボネート(ビカーボネートおよびセスキカーボネートを含む)、サルフェートおよびアルミノシリケートのアルカリ金属、アンモニウムおよびアルカノールアンモニウム塩があるが、それらに限定されない。しかしながら、無リン酸ビルダーは一部の地方で必要とされている。重要なことは、本組成物がシトレートのようないわゆる“弱い”(ホスフェートと比較して)ビルダーの存在下、あるいはゼオライトまたは積層シリケートビルダーで生じるいわゆる“アンダービルト”状況下であっても意外によく機能することである。
【0041】
シリケートビルダーの例は、アルカリ金属シリケート、特に1.0:1〜3.2:1範囲のSiO:NaO比を有するもの、およびUS4,664,839で記載された積層ナトリウムシリケートのような積層シリケートである。NaSKS‐6はHoechstから販売されている結晶積層シリケートの商標名である(一般的にここでは“SKS‐6”と略記される)。ゼオライトビルダーと異なり、NaSKS‐6シリケートビルダーはアルミニウムを含んでいない。NaSKS‐6はδ‐NaSiO形態の積層シリケートである。それはDE‐A‐3,417,649およびDE‐A‐3,742,043で記載されたような方法により製造しうる。SKS‐6がここで使用上高度に好ましい積層シリケートであるが、他のこのような積層シリケート、例えば一般式NaMSi2x+1・yHOを有したもの(Mはナトリウムまたは水素であり、xは1.9〜4、好ましくは2の数であり、yは0〜20、好ましくは0の数である)もここでは使用できる。Hoechstによる様々な他の積層シリケートには、α、βおよびγ形としてNaSKS‐5、NaSKS‐7およびNaSKS‐11がある。上記のようなδ‐NaSiO(NaSKS‐6形)がここでは使用上最も好ましい。顆粒処方でクリスプニング(crispening)剤として、酸素ブリーチ用の安定剤として、および起泡コントロール系の成分として機能しうる、例えばマグネシウムシリケートのような他のシリケートも有用である。
【0042】
カーボネートビルダーの例は、DE2,321,001で開示されたようなアルカリ土類およびアルカリ金属カーボネートである。
【0043】
アルミノシリケートビルダーも本発明で有用である。アルミノシリケートビルダーはほとんどの現行市販重質顆粒洗剤組成物で非常に重要であり、液体洗剤処方で重要なビルダー成分でもある。アルミノシリケートビルダーには実験式:Mz/n〔(AlO(SiO〕・xHOを有するものがあり、ここでzおよびyは少くとも6の整数であり、z対yのモル比は1.0〜0の範囲であり、xは0〜264の整数であり、MはIAまたはIIA属元素、例えば原子価nのNa、K、Mg、Caである。
【0044】
有用なアルミノシリケートイオン交換物質が市販されている。これらのアルミノシリケートは構造上結晶でもまたは非晶質でもよく、天然アルミノシリケートでもまたは合成で誘導してもよい。アルミノシリケートイオン交換物質の製造方法はUS3,985,669で開示されている。ここで有用な好ましい合成結晶アルミノシリケートイオン交換物質は、ゼオライトA、ゼオライトP(B)、ゼオライトMAPおよびゼオライトXという名称で市販されている。特に好ましい態様において、結晶アルミノシリケートイオン交換物質は式:Na12〔(AlO12(SiO12〕・xHOを有し、ここでxは20〜30、特に27である。この物質はゼオライトAとして知られている。脱水ゼオライト(x=0〜10)もここで用いてもよい。好ましくは、アルミノシリケートは直径0.1〜10ミクロンの粒径を有している。
【0045】
本発明の目的に適した有機洗剤ビルダーには様々なポリカルボキシレート化合物があるが、それらに限定されない。ここで用いられる“ポリカルボキシレート”とは、多数のカルボキシレート基、好ましくは少くとも3つのカルボキシレートを有した化合物に関する。ポリカルボキシレートビルダーは通常酸形で組成物に加えられるが、中和塩の形で加えてもよい。塩形で利用される場合には、ナトリウム、カリウムおよびリチウムのようなアルカリ金属、またはアルカノールアンモニウム塩が好ましい。
【0046】
ポリカルボキシレートビルダーの中には、様々なカテゴリーの有用な物質が含まれる。ポリカルボキシレートビルダーの1つの重要なカテゴリーには、US3,128,287、US3,635,830で開示されているような、オキシジサクシネートを含めた、エーテルポリカルボキシレートがある。適切なエーテルポリカルボキシレートには、US3,923,679、3,835,163、4,158,635、4,120,874および4,102,903で記載されたような環式化合物、特に脂環式化合物もある。
【0047】
他の有用な洗浄ビルダーには、エーテルヒドロキシポリカルボキシレート、無水マレイン酸とエチレンまたはビニルメチルエーテルとのコポリマー、1,3,5‐トリヒドロキシベンゼン‐2,4,6‐トリスルホン酸およびカルボキシメチルオキシコハク酸、エチレンジアミン四酢酸およびニトリロ三酢酸のようなポリ酢酸の様々なアルカリ金属、アンモニウムおよび置換アンモニウム塩、並びにメリット酸、ピロメリット酸、コハク酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン‐1,3,5‐トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸およびそれらの可溶性塩のようなポリカルボキシレートがある。
【0048】
シトレートビルダー、例えばクエン酸およびその可溶性塩(特にナトリウム塩)は、再生源からのそれらの利用性およびそれらの生分解性のために、重質液体洗剤処方で特に重要なポリカルボキシレートビルダーである。シトレートは、特にゼオライトおよび/または積層シリケートビルダーと組合せて、顆粒組成物で用いてもよい。オキシジサクシネートもこのような組成物および組合せで特に有用である。
【0049】
本発明の洗剤組成物では、US4,566,984で開示された3,3‐ジカルボキシ‐4‐オキサ‐1,6‐ヘキサンジオエート類および関連化合物も適している。有用なコハク酸ビルダーには、C‐C20アルキルおよびアルケニルコハク酸、およびそれらの塩がある。このタイプの特に好ましい化合物はドデセニルコハク酸である。サクシネートビルダーの具体例には、ラウリルサクシネート、ミリスチルサクシネート、パルミチルサクシネート、2‐ドデセニルサクシネート(好ましい)、2‐ペンタデセニルサクシネート等がある。ラウリルサクシネートがこのグループの好ましいビルダーであり、EP0,200,263で記載されている。
【0050】
他の適切なポリカルボキシレートは、US4,144,226およびUS3,308,067で開示されている。US3,723,322も参照。
脂肪酸、例えばC12‐C18モノカルボン酸、例えばオレイン酸および/またはその塩も、単独で、あるいは追加ビルダー活性を与えるために前記ビルダー、特にシトレートおよび/またはサクシネートビルダーと組合せて、組成物中に配合できる。脂肪酸のこのような使用は泡立ちの減少を通常もたらすため、これは業者により考慮されるべきである。
【0051】
リンベースビルダーが使用しうる状況下、特に手で洗濯する操作に用いられる固形石鹸の処方では、周知のナトリウムトリポリホスフェート、ナトリウムピロホスフェートおよびナトリウムオルトホスフェートのような様々なアルカリ金属ホスフェートが使用できる。エタン‐1‐ヒドロキシ‐1,1‐ジホスホネートおよび他の公知ホスホネートのようなホスホネートビルダー(例えば、US特許3,159,581、3,213,030、3,422,021、3,400,148および3,422,137参照)も使用できる。
【0052】
漂白化合物‐漂白剤およびブリーチアクチベーター
本洗剤組成物は、場合により、漂白剤、あるいは漂白剤および1種以上のブリーチアクチベーターを含む漂白組成物のような漂白系を含有している。存在するとき、漂白剤は、特に布帛洗濯向けで、典型的には洗剤組成物の1〜30%、更に典型的には5〜20%のレベルである。存在するならば、ブリーチアクチベーターの量は、典型的には漂白剤+ブリーチアクチベーターからなる漂白組成物の0.1〜60%、更に典型的には0.5〜40%である。
【0053】
ここで用いられる漂白剤は、現在知られているかまたは知られるようになるテクスタイルクリーニングまたは他のクリーニング目的にとり、洗剤組成物に有用ないかなる漂白剤であってもよい。これらには酸素ブリーチおよび他の漂白剤がある。ペルボレートブリーチ、例えばナトリウムペルボレート(例えば、一または四水和物)がここでは使用できる。
制限なしに使用しうる漂白剤のもう1つのカテゴリーは、過カルボン酸漂白剤およびその塩からなる。このクラスの剤の適切な例には、マグネシウムモノペルオキシフタレート六水和物、m‐クロロ過安息香酸のマグネシウム塩、4‐ノニルアミノ‐4‐オキソペルオキシ酪酸およびジペルオキシドデカン二酸がある。このような漂白剤は、US4,483,781、US740,446、EP0,133,354およびUS4,412,934で開示されている。高度に好ましい漂白剤には、US4,634,551で記載されたような6‐ノニルアミノ‐6‐オキソペルオキシカプロン酸も含む。
【0054】
ペルオキシゲン漂白剤も用いることができる。適切なペルオキシゲン漂白化合物には、炭酸ナトリウムペルオキシヒドレートおよび相当する“ペルカーボネート”ブリーチ、ピロリン酸ナトリウムペルオキシヒドレート、尿素ペルオキシヒドレートおよび過酸化ナトリウムがある。ペルサルフェートブリーチ(例えば、OXONE、DuPont製)も用いてよい。
【0055】
好ましいペルカーボネートブリーチは500〜1000μm範囲の平均粒径を有した乾燥粒子からなり、その粒子のうち10重量%以下が200μmより小さく、上記粒子のうち10重量%以下が1250μmより大きい。場合により、ペルカーボネートはシリケート、ボレートまたは水溶性界面活性剤でコートしてもよい。ペルカーボネートはFMC、SolvayおよびTokai Denkaのような様々な市販元から入手できる。
漂白剤の混合物も用いてよい。
【0056】
ペルオキシゲン漂白剤、ペルボレート、ペルカーボネート等は好ましくはブリーチアクチベーターと組み合わされて、ブリーチアクチベーターに相当するペルオキシ酸を水溶液中において(即ち、洗浄プロセス中に)その場で生成する。アクチベーターの様々な非制限例はUS4,915,854およびUS4,412,934で開示されている。ノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NOBS)、3,5,5‐トリメチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホネート(ISONOBS)およびテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)アクチベーターが典型的であり、それらの混合物も使用できる。更にここで有用な他の典型的なブリーチおよびアクチベーターについてはUS4,634,551も参照。
【0057】
高度に好ましいアミド誘導ブリーチアクチベーターは下記式のものである:
N(R)C(O)RC(O)LまたはRC(O)N(R)RC(O)L
上記式中Rは6〜12の炭素原子を有するアルキル基であり、Rは1〜6の炭素原子を有するアルキレンであり、RはH、あるいは1〜10の炭素原子を有するアルキル、アリールまたはアルカリールであり、Lはいずれか適切な脱離基である。脱離基は、ペルヒドロライシス(perhydrolysis)アニオンによるブリーチアクチベーターへの求核攻撃の結果として、ブリーチアクチベーターから出される基である。好ましい脱離基はフェニルスルホネートである。
上記式のブリーチアクチベーターの好ましい例には、参考のため本明細書に組み込まれるUS特許4,634,551で記載されているような、(6‐オクタンアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネート、(6‐ノナンアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネート、(6‐デカンアミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネートおよびそれらの混合物がある。
【0058】
もう1つのクラスのブリーチアクチベーターは、HodgeらによりUS特許4,966,723で開示されたベンゾオキサジンタイプアクチベーターからなる。ベンゾオキサジンタイプの高度に好ましいアクチベーターは以下である:
【化1】
Figure 0004926316
【0059】
更に他のクラスの好ましいブリーチアクチベーターには、アシルラクタムアクチベーター、特に下記式のアシルカプロラクタムおよびアシルバレロラクタムがある:
【化2】
Figure 0004926316
上記式中RはH、あるいは1〜12の炭素原子を有するアルキル、アリール、アルコキシアリールまたはアルカリール基である。高度に好ましいラクタムアクチベーターには、ベンゾイルカプロラクタム、オクタノイルカプロラクタム、3,5,5‐トリメチルヘキサノイルカプロラクタム、ノナノイルカプロラクタム、デカノイルカプロラクタム、ウンデセノイルカプロラクタム、ベンゾイルバレロラクタム、オクタノイルバレロラクタム、デカノイルバレロラクタム、ウンデセノイルバレロラクタム、ノナノイルバレロラクタム、3,5,5‐トリメチルヘキサノイルバレロラクタムおよびそれらの混合物がある。過ホウ酸ナトリウム中に吸着されたベンゾイルカプロラクタムを含むアシルカプロラクタムについて開示する、参考のため本明細書に組み込まれる1985年10月8日付で発行されたSandersonのUS特許4,545,784も参照。
【0060】
酸素漂白剤以外の漂白剤も当業界で知られており、ここで利用しうる。特に面白い非酸素漂白剤の1タイプには、スルホン化亜鉛および/またはアルミニウムフタロシアニンのような光活性化漂白剤がある。US4,033,718参照。用いられるならば、洗剤組成物はこのようなブリーチ、特にスルホン化亜鉛フタロシアニンを典型的には0.025〜1.25重量%で含有する。
【0061】
所望であれば、漂白化合物はマンガン化合物により触媒できる。このような化合物は当業界で周知であり、例えばUS5,246,621、US5,244,594、US5,194,416、US5,114,606、EP549,271A1、549,272A1、544,440A2および544,490A1で開示されたマンガンベース触媒がある。これら触媒の好ましい例には、MnIV (u‐O)(1,4,7‐トリメチル‐1,4,7‐トリアザシクロノナン)(PF、MnIII (u‐O)(u‐OAc)(1,4,7‐トリメチル‐1,4,7‐トリアザシクロノナン)(ClO、MnIV (u‐O)(1,4,7‐トリアザシクロノナン)(ClO、MnIIIMnIV (u‐O)(u‐OAc)(1,4,7‐トリメチル‐1,4,7‐トリアザシクロノナン)(ClO、MnIV(1,4,7‐トリメチル‐1,4,7‐トリアザシクロノナン)(OCH(PF)およびそれらの混合物がある。他の金属ベースブリーチ触媒には、US特許4,430,243およびUS5,114,611で開示されたものがある。漂白性を高める上でマンガンと様々な錯体リガンドとの併用も下記US特許明細書で報告されている:4,728,455;5,284,944;5,246,612;5,256,779;5,280,117;5,274,147;5,153,161および5,227,084
【0062】
実施上、限定ではなく、本組成物およびプロセスは水性洗浄液中で少くとも0.1ppm程度の活性ブリーチ触媒種を供するように調整でき、好ましくは洗濯液中で0.1〜700ppm、更に好ましくは1〜500ppmの触媒種を供する。
【0063】
本組成物は、転染阻止作用も示すあるタイプの親水性蛍光増白剤0.005〜5重量%を場合により含有してもよい。用いられるならば、本組成物は好ましくは0.001〜1重量%のこのような蛍光増白剤を含む。
【0064】
本発明で有用な親水性蛍光増白剤には下記構造式を有したものがある:
【化3】
Figure 0004926316
上記式中Rはアニリノ、N‐2‐ビス‐ヒドロキシエチルおよびNH‐2‐ヒドロキシエチルから選択される;RはN‐2‐ビス‐ヒドロキシエチル、N‐2‐ヒドロキシエチル‐N‐メチルアミノ、モルフィリノ、クロロおよびアミノから選択される;Mはナトリウムまたはカリウムのような塩形成カチオンである。
【0065】
上記式中Rがアニリノ、RがN‐2‐ビス‐ヒドロキシエチル、およびMがナトリウムのようなカチオンであるとき、増白剤は4,4′‐ビス〔〔4‐アニリノ‐6‐(N‐2‐ビス‐ヒドロキシエチル)‐s‐トリアジン‐2‐イル〕アミノ〕‐2,2′‐スチルベンジスルホン酸および二ナトリウム塩である。この具体的な増白剤種はCiba-Geigy Corporationから商品名Tinopal-UNPA-GXで市販されている。Tinopal-UNPA-GXがすすぎ液添加組成物で有用な好ましい親水性蛍光増白剤である。
上記式中Rがアニリノ、RがN‐2‐ヒドロキシエチル‐N‐2‐メチルアミノ、およびMがナトリウムのようなカチオンであるとき、増白剤は4,4′‐ビス〔〔4‐アニリノ‐6‐(N‐2‐ヒドロキシエチル‐N‐メチルアミノ)‐s‐トリアジン‐2‐イル〕アミノ〕‐2,2′‐スチルベンジスルホン酸二ナトリウム塩である。この具体的な増白剤種はCiba-Geigy Corporationから商品名Tinopal 5BM-GXで市販されている。
上記式中Rがアニリノ、Rがモルフィリノ、およびMがナトリウムのようなカチオンであるとき、増白剤は4,4′‐ビス〔(4‐アニリノ‐6‐モルフィリノ‐s‐トリアジン‐2‐イル)アミノ〕‐2,2′‐スチルベンジスルホン酸ナトリウム塩である。この具体的な増白剤種はCiba-Geigy Corporationから商品名Tinopal AMS-GXで市販されている。
【0066】
汚れ放出剤
本発明では、任意の汚れ放出剤も加えることができる。組成物中への典型的配合レベルは0〜10%、好ましくは0.2〜5%の汚れ放出剤である。好ましくは、このような汚れ放出剤はポリマーである。
汚れ放出剤は、望ましくは、本発明の布帛柔軟化組成物で用いられる。当業者に知られているいかなるポリマー汚れ放出剤も、本発明の組成物で場合により使用できる。ポリマー汚れ放出剤は、ポリエステルおよびナイロンのような疎水性繊維の表面を親水性にする親水性セグメントと、疎水性繊維上について、洗浄およびすすぎサイクルの終了までそれに付着し続け、こうして親水性セグメントのアンカーとして働く疎水性セグメントとを双方とも有することにより特徴づけられる。こうして、汚れ放出剤との処理後に生じた汚れを、後の洗浄操作でもっと容易に落とせるようにできる。
利用されるならば、汚れ放出剤は本洗剤組成物の通常約0.01〜約10.0重量%、典型的には約0.1〜約5%、好ましくは約0.2〜約3.0%である。
【0067】
以下は、すべて参考のため本明細書に組み込まれ、本発明で使用に適した汚れ放出ポリマーを記載している。1976年5月25日付で発行されたHaysのUS3,959,230;1975年7月8日付で発行されたBasadurのUS3,893,929;1976年12月28日付で発行されたNicolらのUS4,000,093;1987年10月27日付で発行されたGosselinkのUS特許4,702,857;11月6日付で発行されたScheibelらのUS4,968,451;1987年10月27日付で発行されたGosselinkのUS4,702,857;1987年12月8日付で発行されたGosselinkらのUS4,711,730;1988年1月26日付で発行されたGosselinkのUS4,721,580;1989年10月31日付で発行されたMaldonadoらのUS4,877,896;1990年9月11日付で発行されたGosselinkらのUS4,956,447;1995年5月16日付で発行されたGosselinkらのUS5,415,807;Kudらにより1987年4月22日付で公開された欧州特許出願0,219,048。
【0068】
別の適切な汚れ放出剤は、ViollandらのUS4,201,824;LagasseらのUS4,240,918;TungらのUS4,525,524;RuppertらのUS4,579,681;US4,240,918;US4,787,989;US4,525,524;1988年Rhone-Poulenc ChemieのEP279,134A;BASF(1991)のEP457,205A;および1974年Unilever N.V.のDE2,335,044で記載されており、すべて参考のため本明細書に組み込まれる。
市販の汚れ放出剤には、信越化学工業KK製のMETOLOSE SM100、METOLOSE SM200、BASF(ドイツ)市販のSOKALANタイプの物質、例えばSOKALAN HP-22、ZELCON 5126(Dupont)およびMILEASE T(ICI)がある。
【0069】
スカム分散剤
本発明において、プレミックスは汚れ放出剤以外に任意スカム分散剤と組み合わせて、諸成分の融点以上の温度に加熱することができる。
ここで好ましいスカム分散剤は高度エトキシル化疎水性物質により形成される。疎水性物質には、脂肪アルコール、脂肪酸、脂肪アミン、脂肪酸アミド、アミンオキシド、四級アンモニウム化合物、または汚れ放出ポリマーを形成するために用いられる疎水性部分がある。好ましいスカム分散剤は分子当たり平均で例えば17モル以上、好ましくは25モル以上、更に好ましくは40モル以上のエチレンオキシドで高度にエトキシル化されており、ポリエチレンオキシド部分は全分子量の76〜97%、好ましくは81〜94%である。
【0070】
スカム分散剤のレベルは、使用条件下で許容される、好ましくは消費者に気付かれないレベルにスカムを保つ上で十分なものにするが、但し柔軟化に悪影響を与えるほどではない。一部の目的のためには、スカムは存在しないことが望ましい。典型的洗濯プロセスの洗浄サイクルで用いられるアニオン性またはノニオン性洗剤などの量、本組成物の導入前におけるすすぎステップの効力、および水硬度に応じて、布帛(洗濯物)に捕捉されるアニオン性またはノニオン性洗浄界面活性剤および洗浄ビルダー(特にホスフェートおよびゼオライト)の量は様々である。通常、最少量のスカム分散剤が柔軟化性質におよぼす悪影響を避けるために用いられるべきである。典型的には、スカム分散剤は柔軟活性剤のレベルに対して少くとも2%、好ましくは少くとも4%(最大スカム回避のためには少くとも6%、好ましくは少くとも10%)を要する。しかしながら、(柔軟剤物質に対して)10%以上のレベルでは、特に布帛が洗浄操作中に吸収された高割合のノニオン性界面活性剤を含んでいるときに、製品の柔軟化効力を喪失させる危険がある。
好ましいスカム分散剤はBrij 700、Varonic U-250、Genapol T-500、Genapol T-800、Plurafac A-79およびNeodol 25-50である。
【0071】
殺菌剤
本発明の組成物で用いられる殺菌剤の例には、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、商品名BronopolとしてPhiladelphia,PennsylvaniaにあるInolex Chemicalsから販売されている2‐ブロモ‐2‐ニトロプロパン‐1,3‐ジオール、商品名KathonとしてRohm and Haas Companyから販売されている5‐クロロ‐2‐メチル‐4‐イソチアゾリン‐3‐オンおよび2‐メチル‐4‐イソチアゾリン‐3‐オンの混合物があり、1〜1000重量ppmでその剤が用いられる。
【0072】
香料
本発明の洗濯およびクリーニング組成物は他の香料組成物も含有できる。適切な香料はUS特許5,500,138で開示されており、その特許は参考のため本明細書に組み込まれる。
ここで用いられる香料には、天然(即ち、草花、ハーブ、葉、根、樹皮、木、花または植物の抽出により得られる)、人工(即ち、異なる天然油または油成分の混合物)および合成(即ち、合成で作られる)香気物質を含めた芳香物質または混合物がある。このような物質は、定着剤、増量剤、安定剤および溶媒のような補助物質にしばしば伴われる。これらの補助剤も、ここで用いられる“香料”の意味内に含まれる。典型的には、香料は複数の有機化合物の複合混合物である。
【0073】
香料組成物で有用な香料成分の例には、ヘキシルシンナムアルデヒド、アミルシンナムアルデヒド、アミルサリチレート、ヘキシルサリチレート、テルピネオール、3,7‐ジメチル‐シス‐2,6‐オクタジエン‐1‐オール、2,6‐ジメチル‐2‐オクタノール、2,6‐ジメチル‐7‐オクテン‐2‐オール、3,7‐ジメチル‐3‐オクタノール、3,7‐ジメチル‐トランス‐2,6‐オクタジエン‐1‐オール、3,7‐ジメチル‐6‐オクテン‐1‐オール、3,7‐ジメチル‐1‐オクタノール、2‐メチル‐3‐(p‐tert‐ブチルフェニル)プロピオンアルデヒド、4‐(4‐ヒドロキシ‐4‐メチルペンチル)‐3‐シクロヘキセン‐1‐カルボキサルデヒド、トリシクロデセニルプロピオネート、トリシクロデセニルアセテート、アニスアルデヒド、2‐メチル‐2‐(p‐イソプロピルフェニル)プロピオンアルデヒド、3‐メチル‐3‐フェニルグリシド酸エチル、4‐(p‐ヒドロキシフェニル)ブタン‐2‐オン、1‐(2,6,6‐トリメチル‐2‐シクロヘキセン‐1‐イル)‐2‐ブテン‐1‐オン、p‐メトキシアセトフェノン、p‐メトキシ‐α‐フェニルプロペン、2‐n‐ヘキシル‐3‐オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、γ‐ウンデカラクトンがあるが、それらに限定されない。
【0074】
芳香物質の追加例には、オレンジ油、レモン油、グレープフルーツ油、ベルガモット油、クローブ油、γ‐ドデカラクトン、2‐(2‐ペンチル‐3‐オキソシクロペンチル)酢酸メチル、β‐ナフトールメチルエーテル、メチルβ‐ナフチルケトン、クマリン、デシルアルデヒド、ベンズアルデヒド、4‐tert‐ブチルシクロヘキシルアセテート、α,α‐ジメチルフェネチルアセテート、メチルフェニルカルビニルアセテート;4‐(4‐ヒドロキシ‐4‐メチルペンチル)‐3‐シクロヘキセン‐1‐カルボキサルデヒドおよびメチルアントラニレートのシッフ塩基;トリデカン二酸の環式エチレングリコールジエステル、3,7‐ジメチル‐2,6‐オクタジエン‐1‐ニトリル、ヨノン‐γ‐メチル、ヨノン‐α、ヨノン‐β、プチグレイン(petitgrain)、メチルセドリロン、7‐アセチル‐1,2,3,4,5,6,7,8‐オクタヒドロ‐1,1,6,7‐テトラメチルナフタレン、ヨノンメチル、メチル‐1,6,10‐トリメチル‐2,5,9‐シクロドデカトリエン‐1‐イルケトン、7‐アセチル‐1,1,3,4,4,6‐ヘキサメチルテトラリン、4‐アセチル‐6‐tert‐ブチル‐1,1‐ジメチルインダン、ベンゾフェノン、6‐アセチル‐1,1,2,3,3,5‐ヘキサメチルインダン、5‐アセチル‐3‐イソプロピル‐1,1,2,6‐テトラメチルインダン、1‐ドデカナール、7‐ヒドロキシ‐3,7‐ジメチルオクタナール、10‐ウンデセン‐1‐アール、イソヘキセニルシクロヘキシルカルボキサルデヒド、ホルミルトリシクロデカン、シクロペンタデカノリド、16‐ヒドロキシ‐9‐ヘキサデセン酸ラクトン、1,3,4,6,7,8‐ヘキサヒドロ‐4,6,6,7,8,8‐ヘキサメチルシクロペンタ‐γ‐2‐ベンゾピラン、アンブロキサン、ドデカヒドロ‐3a,6,6,9a‐テトラメチルナフト〔2,1b〕フラン、セドロール、5‐(2,2,3‐トリメチルシクロペンタ‐3‐エニル)‐3‐メチルペンタン‐2‐オール、2‐エチル‐4‐(2,2,3‐トリメチル‐3‐シクロペンテン‐1‐イル)‐2‐ブテン‐1‐オール、カリオフィレンアルコール、酢酸セドリル、p‐tert‐ブチルシクロヘキシルアセテート、パチョリ、乳香レジノイド、ラブダナム、ベチバート(vetivert)、コパイババルサム、バルサムモミ、並びに、ヒドロキシシトロネラールおよびメチルアントラニレート、ヒドロキシシトロネラールおよびインドール、フェニルアセトアルデヒドおよびインドール、4‐(4‐ヒドロキシ‐4‐メチルペンチル)‐3‐シクロヘキセン‐1‐カルボキサルデヒドおよびメチルアントラニレートの縮合産物があるが、それらに限定されない。
【0075】
香料成分の別な例は、ゲラニオール、酢酸ゲラニル、リナロール、酢酸リナリル、テトラヒドロリナロール、シトロネロール、酢酸シトロネリル、ジヒドロミルセノール、酢酸ジヒドロミルセニル、テトラヒドロミルセノール、酢酸テルピニル、ノポール、酢酸ノピル、2‐フェニルエタノール、2‐フェニルエチルアセテート、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、サリチル酸ベンジル、安息香酸ベンジル、酢酸スチラリル、ジメチルベンジルカルビノール、トリクロロメチルフェニルカルビニル メチルフェニルカルビニルアセテート、酢酸イソノニル、酢酸ベチベリル、ベチベロール、2‐メチル‐3‐(p-tert-ブチルフェニル)プロパナール、2‐メチル‐3‐(p‐イソプロピルフェニル)プロパナール、3‐(p-tert-ブチルフェニル)プロパナール、4‐(4‐メチル‐3‐ペンテニル)‐3‐シクロヘキセンカルバルデヒド、4‐アセトキシ‐3‐ペンチルテトラヒドロピラン、メチルジヒドロジャスモネート、2‐n‐ヘプチルシクロペンタノン、3‐メチル‐2‐ペンチルシクロペンタノン、n‐デカナール、n‐ドデカナール、9‐デセノール‐1、フェノキシエチルイソブチレート、フェニルアセトアルデヒド、ジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドジエチルアセタール、ゲラノニトリル、シトロネロニトリル、セドリルアセタール、3‐イソカンフィルシクロヘキサノール、セドリルメチルエーテル、イソロンギホラノン、オーベピンニトリル、オーベピン、ヘリオトロピン、オイゲノール、バニリン、ジフェニルオキシド、ヒドロキシシトロネラールヨノン類、メチルヨノン類、イソメチルヨノン類、イロン類、シス‐3‐ヘキセノールおよびそのエステル、インダンムスクフレグランス、テトラリンムスクフレグランス、イソクロマンムスクフレグランス、大環状ケトン類、マクロラクトンムスクフレグランス、エチレンブラシレートである。
【0076】
本発明の組成物で有用な香料は、ハロゲン化物質およびニトロムスクを実質的に含んでいない。
上記の香料成分に適した溶媒、希釈物またはキャリアは、例えば、エタノール、イソプロパノール、ジエチレングリコール、モノエチルエーテル、ジプロピレングリコール、ジエチルフタレート、トリエチルシトレートなどである。香料中に配合されるこのような溶媒、希釈物またはキャリアの量は、好ましくは均一な香料溶液をもたらす上で必要な最少限に保たれる。
香料は、最終組成物の0〜10重量%、好ましくは0.1〜5%、更に好ましくは0.2〜3%のレベルで存在しうる。本発明の布帛柔軟剤組成物は改善された布帛香料付着性を発揮する。
【0077】
キレート化剤
本発明の組成物およびプロセスでは、1種以上の銅および/またはニッケルキレート化剤(“キレーター”)も場合により用いることができる。このような水溶性キレート化剤は、すべて以下で記載されているようなアミノカルボキシレート、アミノホスホネート、多官能性置換芳香族キレート化剤およびそれらの混合物からなる群より選択できる。布帛の白さおよび/または鮮明さはこのようなキレート化剤で実質的に改善または再生され、組成物中における物質の安定性も改善される。理論に拘束されることなく、これら物質の効果は、可溶性キレートの形成により洗浄液から鉄およびマンガンイオンを除去するそれらの例外的能力に一部起因している、と考えられる。
【0078】
任意のキレート化剤として有用なアミノカルボキシレートには、エチレンジアミン四酢酸、N‐ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四プロピオン酸、トリエチレンテトラアミン六酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸およびエタノールジグリシン、アルカリ金属、アンモニウムおよびその置換アンモニウム塩、およびそれらの混合物がある。
アミノホスホネートも、少くとも低レベルの全リンが洗剤組成物で許容されるときに本発明の組成物でキレート化剤として使用に適しており、DEQUESTとしてエチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホネート)がある。好ましくは、これらのアミノホスホネートは炭素原子約7以上のアルキルまたはアルケニル基を含まない。
【0079】
多官能性置換芳香族キレート化剤も本組成物で有用である。1974年5月21日付で発行されたConnorらのUS特許3,812,044参照。このタイプの好ましい化合物は、酸形の場合、1,2‐ジヒドロキシ‐3,5‐ジスルホベンゼンのようなジヒドロキシジスルホベンゼンである。
ここで使用上好ましい生分解性キレーターは、1987年11月3日付HartmanおよびPerkinsのUS特許4,704,233で記載されたようなエチレンジアミン二コハク酸(“EDDS”)、特に〔S,S〕異性体である。
本組成物では、例えばゼオライト、積層シリケートなどのような不溶性ビルダーと一緒にすると有用なキラントまたはコビルダーとして、水溶性メチルグリシン二酢酸(MGDA)塩(または酸形)も含有してよい。
好ましいキレート化剤には、DETMP、DETPA、NTA、EDDSおよびそれらの混合物がある。
【0080】
利用されるならば、これらのキレート化剤は本布帛ケア組成物の通常約0.1〜約15重量%である。更に好ましくは、利用されるならば、キレート化剤はこのような組成物の約0.1〜約3.0重量%である。
【0081】
結晶成長阻止剤成分
本発明の組成物は結晶成長阻止剤成分、好ましくはオルガノジホスホン酸成分および/またはオルガノモノホスホン酸を更に含有でき、好ましくは組成物の0.01〜5重量%、更に好ましくは0.1〜2%のレベルで配合される。
オルガノジホスホン酸とは、化学構造の一部として窒素を含有していないオルガノジホスホン酸を意味する。したがって、この定義からはオルガノアミノホスホネートを除外するが、しかしながらそれは重金属イオン封鎖剤成分として本発明の組成物中に含有させてもよい。
オルガノジホスホン酸は、好ましくはC‐Cジホスホン酸、更に好ましくはCジホスホン酸、例えばエチレンジホスホン酸、最も好ましくはエタン1‐ヒドロキシ‐1,1‐ジホスホン酸(HEDP)であり、特に塩または錯体として、部分的にまたは完全にイオン化された形で存在してもよい。
【0082】
結晶成長阻止剤としてここで他の有用なものはオルガノモノホスホン酸である。オルガノモノホスホン酸またはその塩もしくは錯体の1種も、CGIとしてここで使用に適している。
オルガノモノホスホン酸とは、その化学構造の一部として窒素を含有していないオルガノモノホスホン酸を意味する。したがって、この定義からはオルガノアミノホスホネートを除外するが、しかしながらそれは重金属イオン封鎖剤として本発明の組成物中に含有させてもよい。
オルガノモノホスホン酸成分は、酸形でも、あるいは適切な対陽イオンとの塩または錯体の1種の形で存在してもよい。好ましくは、いかなる塩/錯体も水溶性であって、アルカリ金属およびアルカリ土類金属塩/錯体が特に好ましい。
好ましいオルガノモノホスホン酸は、BayerからBayhibitの商品名で市販されている2‐ホスホノブタン‐1,2,4‐トリカルボン酸である。
【0083】
酵素
本組成物およびプロセスでは、リパーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼおよびペルオキシダーゼのような1種以上の酵素を場合により用いることができる。ここで使用上好ましい酵素はセルラーゼ酵素である。実際に、このタイプの酵素は処理された布帛にカラーケア効果を更に付与する。ここで使用しうるセルラーゼには細菌および真菌双方のタイプがあり、好ましくは5〜9.5の至適pHを有している。US4,435,307では、Humicola insolensまたはHumicola株DSM1800、またはAeromonas属に属するセルラーゼ212産生真菌からの適切な真菌セルラーゼ、および海洋軟体動物Dolabella Auricula Solanderの肝膵から抽出されるセルラーゼについて開示している。適切なセルラーゼは、GB‐A‐2,075,028、GB‐A‐2,095,275およびDE‐OS‐2,247,832でも開示されている。CAREZYMEおよびCELLUZYME(Novo)が特に有用である。他の適切なセルラーゼは、NovoのWO91/17243、WO96/34092、WO96/34945およびEP‐A‐0,739,982でも開示されている。現行市販製品でみると、典型的な量は洗剤組成物g当たり重量で活性酵素5mg以内、更に典型的には0.01〜3mgである。換言すると、本組成物は典型的には0.001〜5重量%、好ましくは0.01〜1%の市販酵素製品を含む。酵素製品の活性が例えばセルラーゼで規定しうる特定の場合においては、対応した活性単位(例えば、CEVUまたはセルラーゼ当量粘度単位)が好ましい。例えば、本発明の組成物は0.5〜1000CEVU/g組成物の活性に相当するレベルでセルラーゼ酵素を含有することができる。本発明の組成物を処方する目的で用いられるセルラーゼ酵素製品は、典型的には、液体形態で1000〜10,000CEVU/g、固体形態で約1000CEVU/gの活性を有している。
【0084】
場合により、洗剤成分には、クリーニング性能、クリーニングされる基材の処理を補助または向上する、または洗剤組成物の審美性を改善する上で、1種以上の他の洗浄補助物または他の物質も含めることができる。
他の好ましい任意成分は、使用されるとき、使用上慣例的な業界確立レベル、通常洗剤成分の0〜約80重量%、好ましくは約0.5〜約20%で用いられ、カラースペクル(color speckle)、起泡増強剤、起泡抑制剤、曇り防止および/または腐食防止剤、汚れ懸濁剤、染料、フィラー、殺菌剤、アルカリ源、ヒドロトロープ、酸化防止剤、酵素安定剤、溶媒、溶解剤、土汚れ除去/再付着防止剤、ポリマー分散剤、加工助剤、布帛柔軟化成分、例えばクレー、静電気抑制剤、ブリーチ安定剤、クリーニングプロセス中にある布帛から他への転染を阻止するために有効な物質(即ち、転染阻止剤)、ポリマー分散剤、蛍光増白剤または他の増白もしくはホワイトニング剤、他の活性成分、キャリア、加工助剤、染料または顔料、液体処方用の溶媒、および固形組成物用の固形フィラーがある。
好ましくは、本発明の目的にとり、洗濯およびクリーニング組成物は洗剤組成物、硬質表面クリーニング組成物、皿洗い組成物から選択され、更に好ましくは洗剤組成物、更に好ましくは顆粒洗剤組成物である。
【0085】
顆粒洗剤組成物
前記の香料組成物および封入粒子は、低密度(550g/L未満)および顆粒の密度が少くとも550g/Lである高密度双方の顆粒洗剤組成物として、または洗濯洗剤添加製品で用いることができる。このような高密度洗剤組成物は、典型的には約30〜約90%の洗浄界面活性剤を含んでいる。
【0086】
低密度組成物は標準スプレー乾燥プロセスにより製造できる。様々な手段および装置が高密度顆粒洗剤組成物を製造するために利用しうる。当分野で現行の商慣習では、ほとんど約500g/L未満の密度を有する顆粒洗濯洗剤を製造するために、スプレー乾燥タワーを用いる。したがって、スプレー乾燥が全体プロセスの一部として用いられるならば、得られるスプレー乾燥洗剤粒子は下記手段および装置を用いて更に高密度化されねばならない。代わりに、業者は市販されているミキシング、高密度化および造粒装置を用いることでスプレー乾燥を省略することができる。
【0087】
高速ミキサー/高密度機も本プロセスで使用できる。例えば、商標名“Lodige CB30”Recyclerで販売されている装置は、中心回転シャフトを有して、その上にミキシング/カッティングブレードを付けた、静止円筒形ミキシングドラムからなる。他のこのような装置には、商標名“Shugi Granulator”および商標名“Drais K-TTP 80”で販売されている装置がある。商標名“Lodige KM600 Mixer”で販売されているような装置も、更なる高密度化のために用いてよい。
【0088】
操作の一方式において、組成物は2つのミキサーおよび高密度化機を連続して操作することにより製造および高密度化される。このため、望ましい組成物成分は混合してから、0.1〜1.0分間の滞留時間を用いてLodigeミキサーに通され、その後1〜5分間の滞留時間を用いて第二Lodigeミキサーに通される。
もう1つの方式では、望ましい処方成分を含んだ水性スラリーが粒状界面活性剤の流体床中にスプレーされる。得られた粒子は、上記のように、Lodige装置に通すことで更に高密度化させることができる。香料デリバリー粒子はLodige装置で洗剤組成物と混合される。
【0089】
本粒子の最終密度は様々な簡単な技術により測定でき、典型的には既知容量の容器中に顆粒洗剤を入れて、洗剤の重量を測定し、密度をg/Lで報告する。
低または高密度顆粒洗剤“ベース”組成物が調製されると、本発明の封入香料粒子はいずれか適切なドライミキシング操作でそれに加えられる。
【0090】
本発明の香料および/または封入香料粒子の他の用途
本洗濯洗剤組成物の成分として前記された香料組成物および/または封入香料粒子は、本発明の洗濯およびクリーニング組成物態様の洗浄成分の不在下で、特に乾燥布帛へ、驚くほどの香り効果を付与するために用いてもよい。そのため、例えば、香料組成物および/または封入香料粒子自体のみを含有するか、あるいは香料組成物および/または封入香料粒子の水溶液を含有した布帛コンディショニング組成物は、前記の望ましい快い香り効果を付与するために、慣例的な家庭洗濯操作のすすぎサイクル中に加えてもよい。
【0091】
布帛表面への香料の付着
布帛を洗浄して、それに香料を付着させる方法では、少くとも約100ppmの前記慣用的洗浄成分および少くとも約0.1ppmの上記香料組成物および/または封入香料粒子を含有した水性洗浄液と上記布帛を接触させる。好ましくは、上記水性液は約500〜約20,000ppmの慣用的洗浄成分および約10〜約200ppmの本発明の香料組成物および/または封入香料粒子を含有している。
本発明の香料組成物が封入形態であるとき、封入された香料粒子はすべての洗浄条件下で働くが、それらは使用中湿潤洗濯液におよび貯蔵中乾燥布帛に香り効果を付与する上で特に有用である。
【0092】
使用方法
表面、特に混合タイプの表面へ香料残留をもたらす方法もここでは提供され、好ましくは水性媒体中に、処理される表面を本発明の香料組成物またはその香料組成物を含有した組成物と接触させるステップからなる。
“表面”とは香料組成物が付着しうるあらゆる表面を意味する。このような物質の典型例は、布帛、硬質表面、例えば皿類、フロア、浴室、トイレ、キッチンおよび香料臭の放出を必要とする他の表面、例えば動物リターのようなリターの場合である。
“混合タイプの表面”とは、2種以上の物質から作られた表面を意味する。例えば、処理される表面が布帛である場合、布帛または布帛物は例えば合成品およびコットンから構成されている。表面が硬質表面であるとき、それはプラスチックおよびセラミックから構成されていることがある。
特定されていないとき、“本発明の香料組成物”とは、香料組成物自体および/または封入香料粒子、および/または、その香料組成物および/または封入香料粒子を含有した洗濯およびクリーニング組成物を意味する。
【0093】

以下は本発明による適切な香料組成物の非制限例である:
Figure 0004926316
【0094】
Figure 0004926316
【0095】
Figure 0004926316
上記の香料組成物は“修飾デンプン封入香料組成物の製造”という題名で前記された方法に従い封入した。
【0096】
下記の洗濯およびクリーニング組成物の例で用いられる略記
洗濯およびクリーニング組成物において、略記された成分表示は以下の意味を有している:
洗剤組成物において、略記された成分表示は以下の意味を有している:
LAS :ナトリウム直鎖C11-13アルキルベンゼンスルホネート
TAS :ナトリウムタローアルキルサルフェート
CxyAS :ナトリウムC1x‐C1Yアルキルサルフェート
C46SAS:ナトリウムC14‐C16二級(2,3)アルキルサルフェートCxyEzS:zモルのエチレンオキシドと縮合された
ナトリウムC1X‐C1Yアルキルサルフェート
CxyEz :平均zモルのエチレンオキシドと縮合された
1X‐C1Yで主に直鎖の一級アルコール
QAS :R(CH(COH)(R=C12‐C14
QAS1 :R(CH(COH)(R=C‐C11
APA :C8-10アミドプロピルジメチルアミン
石鹸 :獣脂およびココナツ脂肪酸の80/20混合物から誘導される
ナトリウム直鎖アルキルカルボキシレート
STS :ナトリウムトルエンスルホネート
CFAA :C12‐C14(ココ)アルキルN‐メチルグルカミド
TFAA :C16‐C18アルキルN‐メチルグルカミド
TPKFA :C12‐C14トップドホールカット(topped whole cut)脂肪酸
STPP :無水トリポリリン酸ナトリウム
TSPP :ピロリン酸四ナトリウム
ゼオライトA:0.1〜10μm範囲の主粒径を有する
式Na12(AlOSiO12・27HOの水和ナトリウム
アルミノシリケート(無水ベースで重量表示)
NaSKS‐6:式δ‐NaSiの結晶積層シリケート
クエン酸 :無水クエン酸
ボレート :ホウ酸ナトリウム
炭酸塩 :粒径200〜900μmの無水炭酸ナトリウム
重炭酸塩 :粒径分布400〜1200μmの無水重炭酸ナトリウム
シリケート :非晶質ケイ酸ナトリウム(SiO:NaO=2.0:1)
サルフェート:無水硫酸ナトリウム
硫酸Mg :無水硫酸マグネシウム
シトレート :425〜850μmの粒径分布を有する、活性86.4%の
クエン酸三ナトリウム二水和物
MA/AA :1:4マレイン酸/アクリル酸のコポリマー
平均分子量約70,000
MA/AA(1):4:6マレイン酸/アクリル酸のコポリマー
分子量約10,000
AA :平均分子量4500のポリアクリル酸ナトリウムポリマー
CMC :ナトリウムカルボキシメチルセルロース
セルロースエーテル:信越化学から市販されている重合度650の
メチルセルロースエーテル
プロテアーゼ:商品名SavinaseでNOVO Industries A/Sから販売されている
3.3重量%の活性酵素を有したタンパク質分解酵素
プロテアーゼI:WO95/10591に記載されて、Genencor Int.Inc.から
販売されている、4重量%の活性酵素を有したタンパク質分解酵素
Alcalase :NOVO Industries A/Sから販売されている
5.3重量%の活性酵素を有したタンパク質分解酵素
セルラーゼ :商品名CarezymeでNOVO Industries A/Sから販売されている
0.23重量%の活性酵素を有したセルロース分解酵素
アミラーゼ :商品名Termamyl 120TでNOVO Industries A/Sから
販売されている1.6重量%の活性酵素を有したデンプン分解酵素
リパーゼ :商品名LipolaseでNOVO Industries A/Sから販売されている
2.0重量%の活性酵素を有した脂肪分解酵素
リパーゼ(1):商品名Lipolase UltraでNOVO Industries A/Sから
販売されている、2.0重量%の活性酵素を有した脂肪分解酵素
Endolase :NOVO Industries A/Sから販売されている
1.5重量%の活性酵素を有したエンドグルカナーゼ酵素
PB4 :式NaBO・3HO・H
過ホウ酸ナトリウム四水和物
PB1 :式NaBO・Hの無水過ホウ酸ナトリウムブリーチ
ペルカーボネート:式2NaCO・3Hの過炭酸ナトリウム
NOBS :ナトリウム塩形のノナノイルオキシベンゼンスルホネート
NACA‐OBS:(6‐ノナミドカプロイル)オキシベンゼンスルホネート
TAED :テトラアセチルエチレンジアミン
DTPA :ジエチレントリアミン五酢酸
DTPMP :Monsantoから商品名Dequest 2060で販売されている
ジエチレントリアミンペンタ(メチレン)ホスホネート
EDDS :エチレンジアミン‐N,N′‐二コハク酸
そのナトリウム塩形の(S,S)異性体
光活性化ブリーチ(1):デキストリン可溶性ポリマー中に封入された
スルホン化亜鉛フタロシアニン
光活性化ブリーチ(2):デキストリン可溶性ポリマー中に封入された
スルホン化アルミノフタロシアニン
増白剤1 :4,4′‐ビス(2‐スルホスチリル)ビフェニル二ナトリウム
増白剤2 :4,4′‐ビス(4‐アニリノ‐6‐モルホリノ‐1,3,5‐
トリアジン‐2‐イル)アミノ)スチルベン‐2,2′‐
ジスルホン酸二ナトリウム
HEDP :1,1‐ヒドロキシエタンジホスホン酸
PEGx :分子量x(典型的には4000)のポリエチレングリコール
PEO :平均分子量50,000のポリエチレンオキシド
TEPAE :テトラエチレンペンタアミンエトキシレート
PVI :平均分子量20,000のポリビニルイミダゾール
PVP :平均分子量60,000のポリビニルピロリドンポリマー
PVNO :平均分子量50,000のポリビニルピリジンN‐オキシド
ポリマー
PVPVI :平均分子量20,000の、ポリビニルピロリドンおよび
ビニルイミダゾールのコポリマー
QEA :ビス〔(CO)(CO)〕(CH)‐N
12‐N‐(CH
ビス〔(CO)‐(CO)〕(n=20〜30)
SRP1 :アニオン性末端キャップ化ポリエステル
SRP2 :ジエトキシル化ポリ(1,2‐プロピレンテレフタレート)
短ブロックポリマー
PEI :1800の平均分子量および窒素当たり7エチレンオキシ残基の
平均エトキシル化度を有するポリエチレンイミン
シリコーン消泡剤:10:1〜100:1のフォーム調整剤対分散剤の比率で、
分散剤としてシロキサンオキシアルキレンコポリマーを配合した、
ポリジメチルシロキサンフォーム調整剤
不透明剤 :BASF Aktiengesellschaftから商品名Lytron 621で
販売されている水ベースモノスチレンラテックス混合物
ワックス :パラフィンワックス
DEQA :ジ(タローオキシエチル)ジメチルアンモニウムクロリド
DEQA(2):ジ(ソフトタローイルオキシエチル)ヒドロキシエチルメチル
アンモニウムメチルサルフェート
DTDMAMS:ジタロージメチルアンモニウムメチルサルフェート
SDASA:1:2比のステアリルジメチルアミン:トリプル・プレスド
(triple pressed)ステアリン酸
PA30 :平均分子量約4500〜8000のポリアクリル酸
480N :7:3アクリレート/メタクリレートのランダムコポリマー
平均分子量約3500
ポリゲル/カルボポール:高分子量架橋ポリアクリレート
メタシリケート:メタケイ酸ナトリウム(SiO:NaO比=1.0)
ノニオン系 :平均エトキシル度3.8および平均プロポキシル度4.5の
13‐C15混合エトキシル化/プロポキシル化脂肪アルコー

Neodol 45-13:Shell Chemical CO.販売のC14‐C15直鎖一級アルコール
エトキシレート
MnTACN:マンガン1,4,7‐トリメチル‐1,4,7‐トリアザシクロ
ノナン
PAAC :ペンタアミン酢酸コバルト(III)塩
パラフィン :Wintershallから商品名Winog 70で販売されている
パラフィン油
NaBz :安息香酸ナトリウム
BzP :過酸化ベンゾイル
SCS :ナトリウムクメンスルホネート
BTA :ベンゾトリアゾール
pH :20℃で蒸留水中1%溶液として測定
HIA1 :香料組成物例1のデンプン封入HIA香料粒子(59%活性)
HIA2 :香料組成物例2のデンプン封入HIA香料粒子(59%活性)
HIA3 :香料組成物例3のデンプン封入HIA香料粒子(59%活性)
下記処方例において、すべてのレベルは別記されないかぎり組成物の重量%として示されており、完全処方組成物中における香料組成物の配合は、(cap)として後で記載されたような封入により、別記されないかぎりスプレーオンで行う。封入されるとき、配合は乾燥添加物として行う。HIAについて、特定された量は香料組成物または封入香料組成物によりデリバリーされる香料の量である。
【0097】
例1
下記の高密度顆粒洗濯洗剤組成物A〜Fを本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
Figure 0004926316
【0098】
例2
ヨーロッパ式機械洗浄条件下で特に有用な下記の顆粒洗濯洗剤組成物G〜Lを本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
Figure 0004926316
【0099】
例3
ヨーロッパ式機械洗浄条件下で特に有用な下記の洗剤処方物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
Figure 0004926316
【0100】
例4
下記の顆粒洗剤処方物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
Figure 0004926316
【0101】
例5
着色衣類の洗浄で特に有用な下記の無ブリーチ洗剤処方物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
Figure 0004926316
【0102】
例6
下記の顆粒洗剤処方物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
Figure 0004926316
【0103】
例7
下記の顆粒洗剤組成物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
Figure 0004926316
【0104】
例8
下記の洗剤組成物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
Figure 0004926316
【0105】
例9
下記の洗剤処方物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
Figure 0004926316
【0106】
例10
下記の液体洗剤処方物を本発明に従い調製した(レベルは部/重量で示されている):
Figure 0004926316
Figure 0004926316
【0107】
例11
下記の液体洗剤処方物を本発明に従い調製した(レベルは部/重量で示されている):
Figure 0004926316
Figure 0004926316
【0108】
例12
下記の液体洗剤組成物を本発明に従い調製した(レベルは部/重量で示されている):
Figure 0004926316
水/その他
【0109】
例13
下記の固形洗濯洗剤組成物を本発明に従い調製した(レベルは部/重量で示されている):
Figure 0004926316
【0110】
例14
下記の布帛柔軟剤および乾燥機添加布帛コンディショナー組成物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
【0111】
例15
下記の洗剤添加組成物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
【0112】
例16
下記のコンパクト高密度(0.96Kg/L)皿洗い洗剤組成物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
Figure 0004926316
【0113】
例17
嵩密度1.02Kg/Lの下記顆粒皿洗い洗剤組成物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
【0114】
例18
下記の錠剤洗剤組成物は、標準12ヘッドロータリープレスを用いて、13KN/cm2の圧力下で顆粒皿洗い洗剤組成物の圧縮により、本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
【0115】
例19
密度1.40Kg/Lの下記液体皿洗い洗剤組成物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
【0116】
例20
下記の液体すすぎ助剤組成物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
【0117】
例21
下記の液体皿洗い組成物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
【0118】
例22
下記の液体硬質表面クリーニング組成物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
Na4エチレンジアミン二酢酸
**ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル
【0119】
例23
硬質表面のクリーニングおよび家庭内カビの除去向けの下記スプレー組成物を本発明に従い調製した:
HIA1 0.1
アミラーゼ 0.01
プロテアーゼ 0.01
Naオクチルサルフェート 2.0
Naドデシルサルフェート 4.0
水酸化Na 0.8
シリケート 0.04
ブチルカルビトール 4.0
香料 0.35
水/その他 100%まで
ジエチレングリコールモノブチルエーテル
【0120】
例24
下記のラバトリークレンジングブロック組成物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
【0121】
例25
下記の便器クリーニング組成物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
【0122】
例26
石鹸を含有した下記の液体パーソナルクレンジング組成物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316
KOH/NaOH(pH調整)
ジメチルジアルキルアンモニウムクロリドおよびアクリルアミドのコポリマー
【0123】
例27
下記の固形パーソナルクレンジング組成物を本発明に従い調製した:
Naココイルイセチオネート 47.20
Naセテアリルサルフェート 9.14
パラフィン 9.05
Na石鹸(その場で) 3.67
Naイセチオネート 5.51
塩化Na 0.45
二酸化チタン 0.4
EDTA三ナトリウム 0.1
エチドロン酸三ナトリウム 0.1
香料 1.20
サルフェート 0.87
HIA1 0.5
プロテアーゼ 0.10
その他 100%まで
【0124】
例28
下記のシャンプー組成物を本発明に従い調製した:
Figure 0004926316

Claims (22)

  1. a)少なくとも10重量%のクラス1の少なくとも1種の高インパクトアコード(“HIA”)香料成分、ここで、該クラス1香料成分は、(1)760mmHgで275℃以下の沸点、(2)少なくとも2.0という計算されたCLogP、および(3)50ppb以下の香気検出限界(“ODT”)を有するものであり、
    4‐(2,2,6‐トリメチルシクロヘキサ‐1‐エニル)‐2‐ブテン‐4‐オン、
    (E,Z)‐2,4‐デカジエン酸エチルエステル、
    6‐(および8‐)イソプロピルキノリン、
    アセトアルデヒドフェニルエチルプロピルアセタール
    (2‐メチルブトキシ)酢酸2‐プロペニルエステル、
    (3‐メチルブトキシ)酢酸2‐プロペニルエステル、
    2,6,10‐トリメチル‐9‐ウンデセナール、
    2‐ペンチルオキシ‐グリコール酸アリルエステル、
    ヘキサン酸2‐プロペニルエステル、
    1‐オクテン‐3‐オール、
    トランス‐アネトール、
    イソブチル(z)‐2‐メチル‐2‐ブテノエート、
    アニスアルデヒドジエチルアセタール、
    4‐(1,1‐ジメチルエチル)ベンゼンプロパナール、
    2,6‐ノナジエン‐1‐オール、
    3‐メチル‐5‐プロピルシクロヘキセン‐1‐オン、
    (Z)‐2‐メチルブタン酸3‐ヘキセニルエステル、
    〔(3,7‐ジメチル‐6‐オクテニル)オキシ〕アセトアルデヒド、
    ラウロニトリル、
    2,4‐ジメチル‐3‐シクロヘキセン‐1‐カルバルデヒド、
    1‐(2,6,6‐トリメチル‐1,3‐シクロヘキサジエン‐1‐イル)‐2‐ブテン‐1‐オン、
    (E)‐1‐(2,6,6‐トリメチル‐2‐シクロヘキセン‐1‐イル)‐2‐ブテン‐1‐オン、
    γ‐デカラクトン、
    トランス‐4‐デセナール、
    デカナール、
    2‐ペンチルシクロペンタノン、
    1‐(2,6,6‐トリメチル‐3‐シクロヘキセン‐1‐イル)‐2‐ブテン‐1‐オン、
    2,6‐ジメチルヘプタン‐2‐オール、
    1,1′‐オキシビス‐ベンゼン、
    1‐(5,5‐ジメチル‐1‐シクロヘキセン‐1‐イル)‐4‐ペンテン‐1‐オン
    2‐メチルブタン酸エチルエステル、
    エチルアントラニレート、
    1,3,3‐トリメチル‐2‐オキサビシクロ〔2.2.2〕オクタン、
    オイゲノール、
    3‐(3‐イソプロピルフェニル)ブタナール、
    メチル2‐オクチノエート、
    4‐(2,6,6‐トリメチル‐1‐シクロヘキセン‐1‐イル)‐3‐ブテン‐2‐オン、
    2‐メトキシ‐3‐(2‐メトキシプロピル)‐ピラジン、
    6-sec-ブチルキノリン、
    イソオイゲノール、
    テトラヒドロ‐6‐(3‐ペンテニル)‐2H‐ピラン‐2‐オン、
    シス‐3‐ヘキセニルメチルカーボネート、
    リナロール、
    (E)‐7,11‐ジメチル‐3‐メチレン‐1,6,10‐ドデカトリエン、
    2,6‐ジメチル‐5‐ヘプテナール、
    ヘキサヒドロ‐4,7‐メタノインダン‐1‐カルボキサルデヒド、
    2‐メチルウンデカナール、
    メチル2‐ノニノネート、
    1,1‐ジメトキシ‐2,2,5‐トリメチル‐4‐ヘキセン、
    2‐ヒドロキシ安息香酸メチルエステル、
    1‐(5,5‐ジメチル‐1‐シクロヘキセン‐1‐イル‐4‐ペンテン‐1‐オン、
    3,6‐ジヒドロ‐4‐メチル‐2‐(2‐メチル‐1‐プロペニル)‐2H‐ピラン、
    (Z)‐3,7‐ジメチル‐2,6‐オクタジエンニトリル、
    2,6‐ノナジエナール、
    (Z)‐6‐ノネナール、
    ノナナール、
    オクタナール、
    2‐ノネンニトリル、
    酢酸4‐メチルフェニルエステル、
    γ‐ウンデカラクトン、
    6,6‐ジメチル‐2‐ノルピネン‐2‐プロピオンアルデヒド、
    4‐ノナノリド、
    9‐デセン‐1‐オール、
    テトラヒドロ‐4‐メチル‐2‐(2‐メチル‐1‐プロペニル)‐2H‐ピラン、
    5‐メチル‐3‐ヘプタノンオキシム、
    3,7‐ジメチル‐オクタナール、
    4‐メチル‐3‐デセン‐5‐オール、
    10‐ウンデセン‐1‐アール、
    2‐(1‐エチルプロピル)‐ピリジン、
    デカヒドロ‐スピロ〔フラン‐2(3H),5′‐〔4,7〕メタノ〔5H〕インデン〕、
    アニスアルデヒド、
    フロルアセタール、
    ローズオキシド、
    シス‐3‐ヘキセニルサリチレート、
    メチルオクチンカーボネート、および
    エチル‐2‐メチルブチレート
    からなる群から選択される少なくとも1種である、および
    b)少なくとも30重量%のクラス2の少なくとも1種の高インパクトアコード(“HIA”)香料成分、ここで、該クラス2香料成分は、(1)760mmHgで275℃より高い沸点、(2)少なくとも4.0という計算されたCLogP、および(3)50ppb以下の香気検出限界(“ODT”)を有するものであり、
    3a‐エチルドデカヒドロ‐6,6,9a‐トリメチル‐ナフト(2,1‐b)フラン、
    2‐(シクロドデシル)プロパン‐1‐オール、
    オキサシクロヘプタデカン‐2‐オン、
    メチル‐2,6,10‐トリメチル‐2,5,9‐シクロドデカトリエン‐1‐イル‐ケトン、
    8α,12‐オキシド‐13,14,15,16‐テトラノルラブダン、
    2,2,6‐トリメチル‐α‐プロピルシクロヘキサンプロパノール、
    6,7‐ジヒドロ‐1,1,2,3,3‐ペンタメチル‐4(5H)‐インダノン、
    8‐シクロヘキサデセン‐1‐オン、
    2‐〔2‐(4‐メチル‐3‐シクロヘキセン‐1‐イル)プロピル〕シクロペンタノン、
    オキサシクロヘキサデセン‐2‐オン、
    3‐メチル‐4(5)‐シクロペンタデセノン、
    3‐メチル‐5‐(2,2,3‐トリメチル‐3‐シクロペンテン‐1‐イル)‐4‐ペンテン‐2‐オール、
    2,4‐ジメチル‐2‐(1,1,4,4‐テトラメチル)テトラリン‐6‐イル)‐1,3‐ジオキソラン、
    トリデセン‐2‐ニトリル、
    7‐アセチル‐1,2,3,4,5,6,7,8‐オクタヒドロ‐1,1,6,7‐テトラメチルナフタレン、および
    5‐シクロヘキサデセノン‐1
    からなる群から選択される少なくとも一種である、
    からなる香料組成物であって、該組成物が水溶性修飾デンプン固形マトリックスでカプセル封入されてなる香料組成物。
  2. クラス1のHIA香料成分が、香料組成物の少なくとも20重量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  3. クラス1のHIA香料成分が、香料組成物の少なくとも30重量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  4. クラス2のHIA香料成分が、香料組成物の少なくとも40重量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  5. クラス2のHIA香料成分が、香料組成物の少なくとも50重量%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  6. 水溶性修飾デンプン固形マトリックスが、デンプン原料を無水オクテニルコハク酸で処理して修飾されたデンプン原料である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 修飾デンプンが、無水オクテニルコハク酸での処理前にポリヒドロキシ化合物と混合される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. ポリヒドロキシ化合物が、混合物の少なくとも20重量%の量で存在する、請求項7に記載の組成物。
  9. ポリヒドロキシ化合物が、混合物の少なくとも20重量%の量で存在しており、アルコール類から選択されるものである、請求項7に記載の組成物。
  10. ポリヒドロキシ化合物が、混合物の少なくとも20重量%の量で存在しており、ソルビトールおよび植物タイプ糖から選択されるものである、請求項7に記載の組成物。
  11. 洗浄成分と、請求項1〜10のいずれか一項に記載される香料組成物とを含有してなる、洗濯およびクリーニング組成物。
  12. 香料組成物が、スプレー、ドライミキシングおよびそれらの組合せから選択される手段により、洗濯およびクリーニング組成物に配合されている、請求項11に記載の組成物。
  13. 組成物が漂白系を更に含んでなる、請求項11または12に記載の組成物。
  14. 組成物が、洗剤組成物、硬質表面クリーニング組成物、皿洗い組成物から選択される、請求項11〜13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 組成物が、洗剤組成物である、請求項11〜13のいずれか一項に記載の組成物。
  16. 組成物が、顆粒洗剤組成物である、請求項11〜13のいずれか一項に記載の組成物。
  17. 請求項1〜16のいずれか一項に記載される組成物と、香料組成物が付着しうる表面とを接触させる工程を含んでなる、表面への香料残留性をもたらす方法。
  18. 前記表面が2種以上の物質から作られた表面から構成されてなる、請求項17に記載の方法。
  19. 前記表面が布帛である、請求項18に記載の方法。
  20. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の香料組成物を含む、固形石鹸組成物。
  21. 前記固形石鹸が、洗濯洗剤固形石鹸である、請求項20に記載の固形石鹸組成物。
  22. 前記固形石鹸が、パーソナルクレンジング固形石鹸である、請求項20に記載の固形石鹸組成物。
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