JP4918780B2 - 多層配線基板の製造方法、ならびに半導体装置 - Google Patents

多層配線基板の製造方法、ならびに半導体装置 Download PDF

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本発明は多層プリント配線基板、特に、半導体素子を搭載するための多層配線基板(インターポーザ)、ならびに、それに半導体素子を搭載した半導体装置に関する。
近年、LSI(大規模集積回路)等の半導体素子の処理速度が向上し、通信制御用のLSIでは光通信の伝送速度に近づきつつある。このため、このような半導体素子を搭載するインターポーザにも高速伝送が要求されるようになり、Gbpsオーダの信号を通す必要が生じてきている。
高速伝送対応として、実用化されているインターポーザのひとつとして、ビルドアップ基板があげられる。ビルドアップ基板とは、通常のプリント配線板のプロセス、いわゆるドリルを用いたスルーホールを形成したコア基板を中心として、この両面に、絶縁層、めっきで形成した配線層を、順次、積み上げた構造からなる。
しかしながら、LSIの高速化に伴い、めっきで形成された微細配線層のスケールに比べ、コア基板に設けられたスルーホールのスケールが大きいため、これらの接続点で特性インピーダンスの不整合による信号の反射が起こり、その結果、高速信号を通すことが困難になってきている。このため、コア基板が存在せず、薄膜絶縁層、微小径ビアホールを用い、全層同じルールで形成できる、いわゆる、コアレス基板が開発されている。
コアレス基板としては、薄膜のポリイミドテープを積層して、レーザ加工にてビアホールを形成する基板(特許文献1参照)や金属板にビルドアップ層を形成し、後から金属板をエッチング除去する基板(特許文献2参照)などがあげられる。これらは、板厚の厚いコア基板が存在しないため、スルーホール部による反射、板厚が厚いことによる損失が少なく、良好な電気特性を示している。
一方で、信号の高速化に伴い、半導体素子の入出力端子数が増加の傾向にあり、必然的に、インターポーザを構成する信号層数が増加する。さらには、信号の損失を抑えるため、信号層の上下にグランド層を配置したストリップ構造が有用であるが、この構造を採用するとインターポーザ全体の層数がより多く必要になってくる。
しかしながら、コアレス基板では高密度配線を形成するために、一層一層レーザによるビアホール加工、めっき、および、配線形成を行う逐次積層工法を採用しており、ビアホールの位置精度は非常に高いものが得られるが、層数が増えると、工程数の増加、収率の低下によるコストアップは避けられないという問題があった。
これに対し、予めパターンの形成された単層板(配線層、絶縁層ともに1層)を複数積層して、内層コアを有さない多層プリント配線板を得る方法が提案されている(特許文献3参照)。ここでは、第1のプリント配線板として配線層を形成した絶縁層にレーザで孔部を形成し、配線層を電極に孔内部をめっき金属で埋め(ビアホール)、その先端に導電接着剤を塗布する。また、第2のプリント配線板として、配線層上に接着剤層を形成し、これの接続部(ランド)に相当する位置に開口部を設ける。こうして製造した第1のプリント配線板の導電性接着剤部分(ビアホール)と、第2のプリント配線板の開口部(ランド)とを合わせ、積層を行うというものである。
しかしながら特許文献3に開示されているプリント配線板の積層方法では、配線層を電極に、孔底部からめっき金属を析出する方法をとっているために、孔内部へのめっき液の流れを均一に制御することが困難で、析出面の均一性が得られない。このため、析出面が絶縁層表面を超えて、孔部開口径以上に広がる箇所と、絶縁層表面まで到達しない箇所が面内に混在してしまう。この結果、これらの方法により導体を充填されたビアホールによって接続される第1のプリント配線板と第2のプリント配線板との配線距離(絶縁層厚)にばらつきが生じ、特性インピーダンスの整合が困難なるだけではなく、接続不良を引き起こすという問題点が発生する。
また、特許文献3に記載の方法では、孔底部からめっき金属を析出させるため、一つの面に形成された孔の底部すべてが電気的につながりをもつ必要がある。そのために、ここで用いられる基板は導体層が単層の基板で配線が全て独立せず電気的につながっているものか、全面に導体層が形成された状態であり、孔内部へのめっき後、導体層をパターニングするという方法をとる必要がある。
さらに、特許文献3に記載のプリント配線板の積層方法では、第1のプリント配線板と第2のプリント配線板との接合時の位置ずれによりビアホールの位置精度が逐次積層方式に比べて低いことから、第1のプリント配線板側に設けられたビアホールとよりも、第2のプリント配線板側に設けられたランド径を大きくせざるを得ない。特許文献3に記載の第1のプリント配線板及び第2のプリント配線板は単層板(配線層、絶縁層ともに1層)であるので、積層を重ねるにつれて、全層にわたりビアホールの位置精度が悪く、ランド径が大きくなり、ランド径が大きくなると配線密度をあげられないという問題が発生する。
WO2003/030602 特許第3568249号明細書 特開2001−160686号公報
本発明は、このような問題点を鑑みてなされたもので、導体接合部の寸法ルールを制御して安定接続を可能とし、信号の高速伝送を実現するとともに、多層配線基板の製造工程数を増加させずにより多層の配線基板を提供することを目的とする。
本課題を解決するための第一の発明は、少なくとも配線層と絶縁層を有する配線基板を複数積層して多層配線基板を製造する方法であって、
少なくとも第一の導体層と、当該第一の導体層と隣接する絶縁層を備えた積層体の絶縁層を貫通し当該第一の導体層まで達する孔部を設ける工程と、
前記積層体の孔部形成面に無電解めっきにより薄膜導体層を形成する工程と、
フィルドビアめっきにより前記孔部内部に金属を充填するとともに、前記孔部形成面に第二の導体層を形成する工程と、
前記第二の導体層をエッチングして導体突起を設ける工程とを含み、
前記導体突起が設けられた第一の接合面を有する第一配線基板を製造する工程と、
前記導体突起に対応する開口部が設けられた第二の接合面を有する第二配線基板を製造する工程と、
前記第一配線基板の備える第一の接合面と第二配線基板の備える第二の接合面とを対向させ、対応する導体突起と開口部を嵌合状態を保持しながら減圧雰囲気下で加熱することで多層配線基板とする工程を備えることを特徴とする多層配線基板の製造方法である。
本発明の方法によれば、均一な高さで先端部が平坦な導体突起を複数有する積層用配線基板を得ることができる。
第二の発明は、前記第一の導体層は配線層であることを特徴とする請求項1記載の多層配線基板の製造方法である。
第三の発明は、前記第二の導体層をエッチングして導体突起を設ける工程は、
第二の導体層上に低融点金属を含むパターン状のエッチングマスクを形成し、エッチングマスクに覆われていない第二の導体層をエッチングして導体突起とする工程であることを特徴とする請求項1または2記載の多層配線基板の製造方法である。
エッチングマスクとして低融点金属を含む材料を用い、これを導体突起の形成後も残すことで、別工程で導体突起の先端に低融点金属を含む層を形成する工程を省くことができるとともに、平坦な導体層上に低融点金属を含む層を形成するので、低融点金属を含む層自体を厚みや位置の精度よく、平坦に形成することができる。
第四の発明は、前記導体突起は、フィルドビアめっきにより金属が充填された孔部の上部に形成されたことを特徴とする請求項1乃至3記載の多層配線基板の製造方法である。
フィルドビアめっきにより金属が充填されたビアホールの上部に導体突起を形成することで、上下の層で熱挙動を合わせることができるため、多層構造とした際に熱に対して安定性がよい。
第五の発明は、前記第一配線基板の備える第一の接合面と第二配線基板の備える第二の接合面とを対向させ、対応する導体突起と開口部を状態を保持しながら減圧雰囲気下で加熱することで多層配線基板とする工程を1または複数回繰り返した後に、
当該多層配線基板の最表面にソルダーレジストを積層しソルダーレジスト下層の配線層まで達する開口部を形成する工程と、
前記ソルダーレジストの開口部から露出する配線層に外部接続のための表面処理を施す工程とを含むことを特徴とする請求項1乃至4記載の多層配線基板の製造方法である。
第六の発明は、多層配線基板と、多層配線基板の一方の面に搭載された半導体素子とを備えた半導体装置であって、当該多層配線基板は請求項5記載の方法で製造されたことを特徴とする半導体装置である。
本発明で用いる積層用配線基板は、絶縁層と、絶縁層と隣接するパターニングされた導体層と、絶縁層表面から絶縁層を貫通しパターニングされた導体層に達する孔部を金属によって充填されたフィルドビアと、フィルドビアの上方に位置し絶縁層表面から突出する導体突起とを備え、フィルドビアと導体突起は一体となって形成され、当該導体突起先端部は平坦であることを特徴とする積層用配線基板である。
他の積層用配線基板と接合される導体突起の先端部が平坦であるため精度よく導通を図ることができる。
本発明で用いる積層用配線基板は、さらに、前記導体突起の先端部には低融点金属を含む層が形成されていることを特徴とする積層用配線基板である。
他の積層用配線基板との接合時に加熱することで、低融点金属が融解し他の積層用配線基板の配線との電気的・機械的接続が容易になされる。
本発明で用いる積層用配線基板は、さらに、前記絶縁層表面近傍のフィルドビア径よりも前記絶縁層に近い基部の導体突起径の方が大きいことを特徴とする積層用配線基板である。
基部の太い導体突起とすることで、他の積層用配線基板に接合した際に、開口部との間隙をなくし、気泡の巻き込みを防ぐことができる。
本発明で用いる積層用配線基板は、さらに、前記導体突起はその垂直断面形状が、前記絶縁層に近い基部が広く先端部が狭い台形状であることを特徴とする積層用配線基板である。
多層配線基板製造の際の加熱圧着で、気泡を巻き込まないためである。
さらに、前記本発明で用いる積層用配線基板と積層して多層配線基板とするための積層用配線基板であって、少なくとも第一の導体層と、当該第一の導体層と隣接する絶縁層と、当該絶縁層を貫通し第一の導体層まで達する開口部とを備えたことを特徴とする積層用配線基板である。
さらに、前記積層用配線基板は少なくとも2層のパターニングされた導体層を有し、当該2層の導体層はビアホールによって接続され、前記開口部は当該ビアホールの上方に形成されていることを特徴とする積層用配線基板である。
ビアホール上に開口部を有することで、他の積層用配線基板が有する導体突起の位置とビアホール位置が一致し、上下の層で熱に対する挙動が一致するので、多層配線基板としたときに熱に対して安定な構造となる。
さらに、前記開口部が形成された絶縁層は、加熱によって前記第一配線基板と接着可能な樹脂を含むことを特徴とする積層用配線基板である。
他の積層用配線基板と重ね合わせ加熱した際、絶縁層を形成する樹脂が他の積層用配線基板表面と接着するので、強固な多層配線基板を容易に製造することができる。
さらに、前記開口部は開口部底部が狭く開口部上部が広い順テーパー形状であることを特徴とする積層用配線基板である。
対応する導体突起を開口部に受けるさいに気泡の噛みこみを防ぐことができる。
さらに、前記第一配線基板が備える導体突起と、前記第二配線基板が備える開口部とを対応させて嵌合し接着したことを特徴とする多層配線基板である。
本発明によれば、微小な導体突起を精度良く形成し、積層部の導体接合部として用いるため、接合部分の配線層間の距離を精度良く形成することができる。かつ、高多層配線基板を形成することができるため、容易にストリップ構造を形成でき、高速伝送に最適なインターポーザ、あるいは半導体装置を得ることができる。
また、目的に応じてコアのあるプリント配線基板からコアのないいわゆるコアレス配線基板まで、あるいは一括積層型の配線基板と逐次積層型の配線基板とを選択し組み合わせることが可能であり、比較的、収率の高い逐次積層による低層の多層板から積層用配線基板を作製できるため、工程数の低減、取扱時の不良低減等コスト低減といった効果に加え、積層面数の低減も図れるため、ランド径が大きくなることによる、配線密度低減を避けることができる。
<積層用配線基板およびその製造方法>
本発明の多層配線基板は、少なくとも絶縁層とパターニングされた導体層を有している積層用配線基板を少なくとも2枚以上対向させた状態で保持しながら加熱して作られる。なお、ここでいうパターニングされた導体層とは絶縁層上に電気的導通のためにパターニングされた導体層をさし、配線層あるいはビアとの接合のためのランドをも含む。本発明の多層配線基板は、絶縁層上に複数の凸部が設けられた第一積層用配線基板と、絶縁層に複数の凹部が設けられた第二積層用配線基板とを、凸部と凹部が対応するように積層し、加熱・圧着することで製造される。
凸部とは後述する導体突起であり、導体突起の形成された側を第一の接合面と呼ぶ。また、凹部とは後述する開口部であり、開口部の形成された側を第二の接合面と呼ぶ。多層配線基板の製造の際には、第一の接合面を有する積層用配線基板を第一積層用配線基板、第二の接合面を有する積層用配線基板を第二積層用配線基板とするが、積層用多層配線基板は両面に第一の接合面を有しているもの、両面に第二の接合面を有しているもの、一方の面に第一の接合面を有し他方の面に第二の接合面を有しているものを組み合わせて用いることもできる。
図1は本発明の積層用配線基板であって、第一の接合面1を有する第一積層用配線基板9を示す。絶縁層6の所望の位置に複数の導体突起3が形成されている。導体突起の先端部5は、それ以外の部分4より低温で溶融する金属、合金、異種金属粒子を分散させてなる金属からなる。図1(a)および(b)における導体突起は絶縁層6を貫通するビアホール7を介して反対の面、即ち第一の接合面1とは反対側の面に存在する配線層8と電気的に接続される。図1(a)および(b)に示す積層用配線基板9は絶縁層1層と配線層1層から構成されているが、これに限らず、図1(c)のように絶縁層および配線層がそれぞれ複数からなる配線基板で構成されても構わない。
また、図1(d)に示すように、積層用配線基板として第一の接合面1を両面に有する構造も可能である。図1(d)は絶縁層6の両側に導体突起3が形成され、両面ともに第一の接合面1とされている構造を示す。絶縁層および配線層がそれぞれ複数からなる配線基板で構成されても構わない。
導体突起3は第一の接合面1側に、後述する第二の接合面に設けられた開口部と対応して設けられている。第一の接合面を有する第一積層用配線基板と第二の接合面を有する第二積層用配線基板が積層される際には、導体突起が設けられた第一の接合面と、開口部が設けられた第二の接合面があわされ、導体突起と開口部が嵌合することで位置合わせがなされる。
導体突起3の先端部5は低融点金属を含むことが好ましい。第一積層用配線基板が有する第一の接合面と、第二積層用配線基板が有する第二の接合面とを導体突起と開口部が対応するようにあわせ、保持し、加熱することで、低融点金属が融解し、第二積層用配線基板が備える開口部底部の配線層と、導体突起とが電気的・物理的に固着接続されて多層配線基板を得ることができる。このような先端部5は例えば低融点金属皮膜または低融点金属粒子を含む分散体からなる。導体突起3の先端部5を形成する金属としては、Snなどがあげられるが、低温で溶融する金属であればこれに限るものではない。また、合金としてはSn−Pb、Sn−Ag、Sn−Ag−Cu、Sn−Cu、Sn−Biなどがあげられるが、低温で溶融する組成であればこれらに限るものではない。また、先端部5を構成する低融点金属を含む層としては異種金属粒子を分散させてなる金属を用いることもでき、このような材料としては、Sn中にCu粒子を分散させた組成などがあげられるが、低温で溶融する組成であればこれに限るものではない。
導体突起3の先端部以外の部分4を構成する金属としては、Cu、Al、Auなど導電性を有する金属であればいずれの金属でもよいが、導電性に優れていること、また下層の配線層として一般的に用いられている銅との相性を考えるとCuが最適である。
導体突起3は絶縁層6を貫通する孔部に導電性材料として金属が充填されたビアホール7上に形成される。ビアホール7の上部に導体突起3を形成することで、積層用配線基板の製造時に配線基板全体が反ったりねじれたりせず、安定して製造できる。導体突起3の底部径1Bは、その下部に接するビアホール開口径1Cより大きいほうが良い。また、加熱・圧着時に気泡を巻き込まないために、導体突起3の先端部径1Aはその底部径1Bより小さい台形構造が好ましい。
絶縁層6としては、ポリイミド、フィラーを分散させたエポキシ樹脂硬化物、ガラス繊維やアラミド樹脂繊維に含浸させたエポキシ樹脂やビスマレイミド−トリアジン樹脂やフッ素樹脂−エポキシ樹脂等など一般に基板材料として用いられるものであればいずれでも構わないが、薄板化が可能で、微小ビアホールや微細配線の形成の可能なポリイミドやフィラーを分散させたエポキシ樹脂硬化物が好ましい。
また、複数の絶縁層とパターニングされた導体層を有する積層用配線基板の構造では、絶縁樹脂としてポリイミドやフィラーを分散させたエポキシ樹脂硬化物、アラミド繊維に絶縁樹脂を含浸させた材料等を用いて厚さ12μm〜80μm程度の絶縁層を形成し、これをレーザによって孔部形成加工を施し、銅めっきにより金属を充填したビアホールを有するコアレス基板と呼ばれる薄膜多層構造の配線基板や、絶縁層に配線層を備えた積層体を複数用意し、これを一括積層して多層の配線基板としたのち、スルーホールを形成して配線層の導通をとった一括積層型の製造工程にて得られる配線基板を積層用配線基板としても良い。
第一の接合面の最表面層となる絶縁層には、絶縁特性を有するほか、加熱によって接着性を示す樹脂を含んでいることが好ましい。このような樹脂としては半硬化状態(Bステージ)の熱硬化性樹脂や、熱可塑性樹脂が挙げられる。
図2は、第二の接合面2を有する第二積層用配線基板19の構造を示す。配線層18を有する絶縁層16上に、第一の接合面を有する第一積層用配線基板と接合するための接続用絶縁層20が形成され、さらに、配線層18の所望の位置に開口部21が形成されている。開口部21の開口径2Fは配線層の露出している開口部の底部径2Gと等しいか、開口部の開口径2Fのほうが大きいほうが第一積層用配線基板との接合時に安定して接合できる。
図2(a)は絶縁層16の両面に配線層18を設け、両者をビアホール17で電気的に接続した2層の配線層を有する配線基板の一方の面を第二の接合面2とした第二積層用配線基板19の例を示す。また、図2(b)は多層構造を有する配線基板の一方の面を第二の接合面2とした第二積層用配線基板の例を示す。また、図2(c)は2層の配線層18を有する配線基板の両面を第二の接合面2とした第二積層用配線基板の例を示す。また、図示はしていないが、多層構造を有する配線基板の両方の面を第二の接合面2として第二積層用配線基板としてもよい。
第二の接合面2の最表面層である接続用絶縁層20は、絶縁特性を有していればよく、さらに加熱によって接着性を示す樹脂を含んでいることが好ましい。多層配線基板の製造の際、第一の接合面と、これに対応する第二の接合面とのいずれか一方側の絶縁層がこのような熱接着性を有していれよい。このような樹脂としては半硬化状態(Bステージ)の熱硬化性樹脂や、熱可塑性樹脂が挙げられる。また、配線層18と絶縁層16とビアホール17を有する2層またはそれ以上の配線層を有する積層用配線基板は、第一の接合面を有する積層用配線基板を構成する材料と同じものを用いることができる。
図3に、積層用配線基板の一方の面を第一の接合面1に、他方の面を第二の接合面2とした例を示す。
本発明における第一の接合面を有する積層用配線基板の製造方法の1例を図4に示す。絶縁層23の両面に導体層22を形成した積層体の片側から炭酸ガスレーザやUV−YAGレーザにて他方の導体層にまで達する孔部24を形成し(図4(b))、孔部の内部を過マンガン酸塩等でクリーニング(デスミア処理)した後、孔部形成側から全面に無電解銅めっきを施して薄膜導体層を形成した。その後さらにフィルドビアめっきを施し、孔部の内部をめっき金属25で埋めるとともに、孔部形成面側の導体層上に薄くめっきによる導体層を形成した(図4(c))。
さらにスクリーン印刷で、こうして得られためっきによる導体層の表面にはんだペーストを印刷し、加熱処理を行いはんだパターン26を形成する(図4(d))。ここでは、ビアホールの上にはんだペーストによるはんだパターンが配置されるように形成した。他方の面の導体層をマスキングした後、はんだパターンをマスクとしてめっきによって形成された導体層のエッチングを行う。これにより、台形状の銅の導体突起27が形成される。
ここで用いることのできるエッチングマスクは低融点金属を含み、低融点金属皮膜かまたは低融点金属を含む分散体からなることが好ましい。低融点金属を含むエッチングマスクは第一配線基板が備える接続用導体突起上に残されることが好ましい。第一の接合面を有する配線基板が、他の配線基板が備える第二の接合面と接着される際に、加熱されることで、低融点金属が融解し、第二配線基板が備える開口部底部の配線と、接続用導体突起とが電気的・物理的に接合される。特に低融点金属を含む分散体をスクリーン印刷あるいはディズペンサーを用いてパターン状に配置するのが、工程を増やさず、まためっきによって下層に形成された導体層を損なわないので好ましい。分散体に用いられる低融点金属は単金属、合金、複数の金属の共晶体、ある金属内に他の金属を分散させたものなど、いずれでもよく、これらの金属を粒子状に加工し、1種類または複数種類含み、溶媒や樹脂中に保持・分散したもの用いられ、はんだペーストが好ましく用いられる。
この導体突起27は先端部に低融点金属を含む層としてはんだパターンを備え、その他の部分は銅で形成されている。他方の面の導体層は、必要部をフォトレジストでマスクし、エッチングすることで配線層28とした。こうして第一の接合面1を有する第一積層用配線基板29を得ることができる(図4(e))。
同様に、本発明における第一の接合面を有する積層用配線基板の製造方法のもう一つの例を図5に示す。絶縁層31と配線層32とビアホール33からなる配線板の両側に片面銅箔35付絶縁層34をラミネートし(図5(b))、両面の所望の位置に炭酸ガスレーザやUV−YAGレーザで孔部36を形成する(図5(c))。孔内部を過マンガン酸塩等でクリーニング(デスミア処理)した後、孔部形成面に無電解銅めっきを施して薄膜導体層を形成する。その後さらにフィルドビアめっきを施し、孔部の内部をめっき金属37で埋めるとともに、銅箔及び薄膜導体層上にめっきによる導体層を形成する(図5(d))。こうして形成されためっきによる導体層の一方の面上に、さらにスクリーン印刷で、導体層表面の所望の位置にはんだペーストを印刷し、加熱処理を行いはんだパターン38を形成する(図5(e))。ここでも、下層のフィルドビア上にはんだパターンを形成した例を示す。はんだパターンを形成しなかった他方の面の導体層をマスキングした後、はんだパターンをマスクにエッチングを行う。これにより、台形状の銅の導体突起40が形成される。この導体突起40は先端部に低融点金属を含む層としてはんだパターンを備え、その他の部分は銅で形成されている。第一の接合面1としなかった他方の面の導体層は、必要部をフォトレジストでマスクし、エッチングすることで配線層41を形成した。こうして第一の接合面1を有する多層の積層用配線基板39を得ることができる(図5(f))。
本発明の製造方法を用いると、配線層が単層であっても多層であっても、配線基板の片面のみであっても両面であっても第一の接合面を形成することができる。
製造プロセスとしては、ポリイミドのような可とう性のある絶縁性フィルムであれば、テープ状にしてリール・ツー・リール工法を採用することができる。この場合、微細配線形成が可能となり、また、極薄のテープを用いるので、薄膜多層基板であっても製造が可能となる。一方、ガラスクロスに含浸させた樹脂基板を絶縁層に用いた場合、絶縁層に剛性があるために枚葉処理となる。
本製造プロセスでは導電突起27や40の直下のビアホールはフィルドビアめっきを用いる。フィルドビアめっきは、孔部の底部からめっきを析出させて孔の内部をめっき金属で埋める方式と異なり、まず孔内部を無電解銅めっきにて薄膜状に導電層を形成した後、電気めっきにて、孔部の内部はめっきの促進剤の効果を持たせ、孔部を形成した周辺の表層部は抑制剤の効果が効くように設計されているため、最終的に、孔部と孔部を形成した表層面とが平滑になる。すなわち、フィルドビアめっき終了後の、めっきによって形成された導体層は平滑で厚みが一定となり、これをマスク、エッチングして導体突起を形成した場合、絶縁層表面からの導体突起の高さと、エッチング前の導体層の厚みは等しく、また導体突起の先端部は平坦となる。従って、同一面に形成された複数の導体突起の高さは等しいものとなる。
本発明における第二の接合面を有する積層用配線基板の製造方法の一例を図6に示す。絶縁層52の両面に導体層51を形成した積層体の一方から炭酸ガスレーザやUV−YAGレーザにて他方の導体層まで達する孔部53を形成し(図6(b))、孔部の内部を過マンガン酸塩等でクリーニング(デスミア処理)した後、第一の接合面を有する積層用配線基板の製造と同様、無電解銅めっき、さらにフィルドビアめっきを施し、孔部の内部をめっき金属54で埋めると同時に孔部形成面にもめっきによる導体層を形成する(図6(c))。フォトレジストにより必要部をマスクし、導体層のエッチングを行って配線層55を形成し(図6(d))、第二の接合面とする側に熱硬化性樹脂をコーティングする。溶媒を除去して乾燥させることにより、Bステージ状態にして、炭酸ガスレーザやUV−YAGレーザによって配線層55まで達する開口部58を形成することにより、第二の接合面2を有する第二積層用配線基板57を得た(図6(e))。また、第二の接合面2を有し多層の配線層を有する積層用配線基板も第一の接合面を有する積層用配線基板と同様に得られる。
<多層配線基板およびその製造方法>
本発明による多層配線基板の構造を図7に示す。図7(a)は、図1(a)に示す、第一の接合面を有する積層用配線基板と図2(a)に示す、第二の接合面を有する積層用配線基板とを、導体部では導体突起3と配線層18とを接続し、絶縁部では、第一の接合面を有する絶縁層6と、第二の接合面を有する接続用絶縁層20とが接着されてなる。図7(a)に示す構造では配線層が3層の多層配線基板となる。
同様に図7(b)は、図1(d)に示す、第一の接合面を両面に有する積層用配線基板を、図2(a)に示す、第二の接合面を一方の面に有する積層用配線基板により両側から挟み込んで積層されてなる。図7(b)に示す構造では配線層が4層の多層配線基板となる。同様に、図7(c)は、図1(a)に示す、第一の接合面を有する積層用配線基板と図2(a)に示す、第二の接合面を有する積層用配線基板とで、ここでは例示されていない絶縁層の一方の面が第一の接合面であり、他方の面が第二の接合面である積層用配線基板とを挟み込み積層されてなる。この構造では、同様に、配線層が4層の多層配線基板となる。本発明の多層配線基板は、これらの例に限らず、第一の接合面、および、第二の接合面を有する積層用配線基板の様々な組み合わせで積層されることにより得られる。
本発明による多層配線基板の製造方法について説明する。第一の接合面を有する第一積層用配線基板72の第一の接合面と、それに対応する第二の接合面を有する第二積層用配線基板73の第二の接合面を精度良く合わせ、平板71にて挟んだ状態を保持し、加熱を行う(図8(a))。この際平板によって、第一の接合面と第二の接合面が接触した状態を保てるように圧力を加える。接合面にかみ込む気泡等を除去して接続信頼性を高めるため、減圧雰囲気を併用したほうが効果的である。接合の際のアライメントの方法としては、位置決めピンを立てて、それに積層用配線基板を合わせる方法や、積層用配線基板にアライメントマークをあらかじめ形成しておき、カメラにより光学的にアライメントを行う方法などがあげられる。加熱・減圧を解除して、本発明の多層配線基板が完成する(図8(b))。
アライメント精度を考慮して、導体突起75の先端部径8Aと比較して配線層78のランド径8Hを大きくする必要があるが、そのクリアランス量と接続用絶縁層76厚と導電突起75の高さを調整することにより気泡残りのない安定した多層配線基板を得ることができる。また、接続用絶縁層76は、加熱時の流動性が高い方がより気泡残りが少なくなる。また、導体突起先端部の低融点金属を含んだ層として、Sn中にCu微粒子を分散させたはんだを用いると、一度、加熱処理を行うとSn中にCuが拡散し、より融点の高い合金層を形成するため、多層配線基板製造後の接続安定性が保たれる。
<多層配線基板を用いた半導体装置>
図9は本発明の多層配線基板を用いた、半導体素子パッケージ用多層配線基板(インターポーザ)を示す。図9(a)は、本発明の多層配線基板のうち、図3に示す積層用配線基板3枚と図2(a)に示す積層用配線基板1枚を一括で積層した5層配線基板81に、ソルダーマスク82、および、その開口部にNi−Auめっき83(図中省略)を形成した構造を示す。図9(b)は、第一の接合面を有する2層配線の積層用配線基板84と、第二の接合面を有する3層配線の積層用配線基板85を積層した多層配線基板86に、同様に、ソルダーマスク82、および、その開口部にNi−Auめっき83(図中省略)を形成した構造を示す。
積層用配線基板84および85はそれぞれ逐次積層方式で製造されるためにアライメント精度の要請がなく、従って各層のランド径は80〜50μmと小さくできる。これらを積層して多層配線基板とする際、接合部の配線層に存在するランド87はアライメントの位置精度を考慮して100〜150μm程度に大きくする必要がある。しかし、図9(b)の多層配線基板86の接合面は1層しかないため、4層接合面を有する図9(a)の多層配線基板81に比べると配線密度を高めることができる。たとえば、接合面の配線層をグランドや電源プレーンに割り当てると、全層、逐次積層工程で製造した多層配線基板と同じ配線密度、機能を持たせることができる。
また、逐次積層工法で多層配線基板を製造した場合、5層程度逐次積層を行うと工程が長くなり、また収率の低下を招くが、例えば図9(b)の多層配線基板86に用いられている積層用配線基板84、85のように逐次積層工程が2から3層であれば工程も短く、高収率で製造することができる。
一方、図示は省略するが、半導体素子が複数搭載されるMCM(マルチ・チップ・モジュール)などの多層配線基板では、半導体素子間の信号伝送に高速信号が用いられる場合がある。このため、半導体素子を搭載するインターポーザにおいて、半導体素子搭載面側ではコアレス基板等微細配線、かつ、高速対応の多層配線が必要であるが、プリント配線基板側では低速信号しか通さないことが多い。この場合、インターポーザ全層においてコアレス基板を用いて積層する必要がなく、たとえば、第二の接合面を有する積層用配線基板として、プリント配線基板の工程で作成されたコアを有する積層用配線基板を用い、これと第一の接合面を有しコアレス基板からなる積層用配線基板とを接続する構成を用いることができる。
図10は従来の多層配線基板を用いたインターポーザの構造を示す。本発明の積層用多層配線基板のように多層板を用いることができないので、1層板を一括積層するしかない。このため、全層のランド92を大きくせざるを得ず、高密度配線の対応ができない。また、絶縁層95を貫通するビアホール93の長さはビアホール内部を充填するためのめっき方法がフィルドビアめっきではないため、めっき形成後、ビア上面の導体層の厚みがばらつき、その結果、配線層間距離がばらつき、特性インピーダンスの不整合を引き起こす。
図11は本発明の多層配線基板104の一方の面にはんだバンプ102を介し、半導体素子101が搭載され、他方の面に外部接続端子としてはんだボール103を配置した半導体装置を示す。図11では、半導体素子の回路面をインターポーザ側に向けたフリップチップ接合方式で半導体素子を接続した構造を示しているが、回路面をインターポーザとは反対側に向けて金線で接続するワイヤーボンディング方式や、はんだボールのかわりに金バンプを用いるタイプ、同様に、異方性導電性接着剤を用いる方式など、半導体素子を接続する方法を選ばない。
<第一積層用配線基板およびその製造方法>
本発明の第一の接合面を有する積層用配線基板の実施例について、図5を用いて説明する。絶縁層31として厚さ50μmのポリイミドテープ(ユーピレックス)の両面に銅からなる配線層32が形成され、ポリイミドテープを貫通して両配線を電気的に接続するビアホール33からなる2層配線ポリイミド基板を、リール・ツー・リール工法で製造した(図5(a))。ビアホールの開口径5C2は60μm、ビアホールと接続されているランド径5E2は80μm、配線ルールはライン幅20μm、スペース幅20μmで作製した。ビアホールの最小ピッチ部は150μmでビアホールと接続されるランド間に配線を1本形成することができた。
この基板の両面に、ポリイミド系の熱可塑性接着剤(図示せず)を介して、片面銅箔35付き絶縁層34として、片面に厚さ8μmの電解銅箔F1−WSを貼った厚さ20μmのユーピレックスを200℃でロールラミネートした(図5(b))。電解銅箔の所望の位置に、UV−YAGレーザにて孔部36を、片面ずつ順次形成した(図5(c))。このときの孔部開口径5Cは60μm、底部のランド径5Eは80μm、底部径5Dは50μmであった。
前記基板を過マンガン酸カリウム70g/lと水酸化ナトリウム40g/lとを含有する酸化剤水溶液に浸漬して孔部36の内部の残さを除去した。さらに無電解銅めっきを施した後、促進剤にSPS、抑制剤にポリエチレングリコールを用い、フィルドビアめっきにより電解銅めっきを30℃、30分行った。孔部36の内部はめっき金属37で埋まってフィルドビアとなり、めっきにより導体層が形成された基板表面は平滑になった(図5(d))。
さらに、Sn−Ag(3.0%)−Cu(0.5%)のはんだペーストを用い、めっき金属を充填した孔部(ビアホール)上にはんだペーストパターン(径60μm)をスクリーン印刷にて形成した。その後、最大温度220℃にてリフローを行い、はんだペーストを溶融させた(図5(e))。溶融後のはんだパターン38の径は65μmであった。
はんだペーストを形成したのとは反対の面の銅箔をゴム系レジストで配線パターンに対応するマスクを形成した後、アンモニア系アルカリエッチング液にて、30℃、5分間エッチングを行い、導体突起40ならびに裏面の配線層41を形成した(図5(f))。導体突起40の高さは銅厚が10μm、はんだ厚が15μmであった。導体突起の先端部は平坦であり、同じ第一接合面に形成された複数の導体突起について、高さのばらつきは±2μm以内であった。
<第二積層用配線基板およびその製造方法>
一方、本発明の第二の接合面を有する積層用配線基板の実施例について、図6を用いて説明する。絶縁層52と導体層51を備えた積層体として、両面に8μm厚の電解銅箔(F1−WS)を貼り合わせた50μm厚のポリイミドテープ(ユーピレックス)を用意し、この一方の面からUV−YAGレーザにて孔部53を形成させた(図6(b))。
前記基板を過マンガン酸カリウム70g/lと水酸化ナトリウム40g/lとを含有する酸化剤水溶液に浸漬して孔部53の内部の残さを除去した。さらに無電解銅めっきを施した後、促進剤にSPS、抑制剤にポリエチレングリコールを用い、電解銅めっきを30℃、30分行った。孔部53の内部はめっき金属54で埋まってフィルドビアとなり、めっきによって導体層が形成された基板表面は平滑になった(図6(c))。
このようにして得られた基板の両面にフォトレジストを所定のパターンに形成し、塩化第2鉄液にて40℃、30秒エッチングを行い、両面に配線層55を形成した(図6(d))。さらに、この基板の孔部53形成側の面に40μm厚のポリイミド系熱可塑性接着剤フィルムをラミネートして接続用絶縁層56を形成し、所望の位置にUV−YAGレーザにて下層の配線層55まで達する開口部58を形成し、第二の接合面とした。開口部58の底部径6Gは第一積層用配線基板との積層時の位置ズレを考慮して80μmとした。また開口底部を含むランド径6Hは100μmであった。
<多層配線基板およびその製造方法>
図8に示すように、第一の接合面を有する第一積層用配線基板72の第一の接合面と、第二の接合面を有する第二積層用配線基板73の第二の接合面とを、それぞれ導体突起75と開口部77が相対するようにアライメントを取りながら、平板71を用いた熱プレスで160℃、1分間、加熱・圧着し、接続用絶縁層76に含まれるポリイミド系熱可塑接着剤によって第一の接合面と第二の接合面とを仮接着させた後、220℃、15分間、加熱を行うことで、導体突起75の先端部に含まれる低融点金属によって導体突起75と配線層78との導通を図ると共に、第一の接合面側の絶縁層79と第二の接合面側の接続用絶縁層76との本接着を行った。
<多層配線基板を用いた半導体装置>
こうして製造した3層の配線層を有する多層配線基板の両面に25μm厚のフィルムタイプの感光性ソルダーマスクをラミネートした。ラミネート温度は90℃であった。次いでフォトマスクを介して露光、現像を行い、下層の配線層の外部接続用パッドに対応する場所に、半導体素子搭載側には100μm径の開口部を、プリント基板接続用はんだボール搭載側には500μm径の開口部を形成した。
さらに、こうして設けたそれぞれの面の開口部の底部に露出した外部接続用パッド上に無電解Niめっきを3μm、続けて、Auめっきを0.03μm施して、インターポーザとなる多層配線基板(以後インターポーザとする)を作製した。必要に応じて、Ni−Auめっき上にはんだプリコートとして、約40μmのはんだ部を形成した。
該インターポーザの半導体素子搭載用外部接続用パッド形成面に、はんだバンプが形成された半導体素子を、マウンターで位置合わせを行いながら搭載し、リフロー炉中ではんだによりインターポーザの外部接続用パッドと半導体素子との接続を行った。その後、接続部の洗浄を行い、インターポーザと半導体素子との間隙に封止樹脂を充填して接続部の封止を行った。
こうして半導体素子を搭載したインターポーザのプリント基板接続用外部接続パッドに直径0.8mmのはんだボールを接続して半導体装置を製造した。
このような多層配線基板を用いた半導体装置としては、ルータ、サーバ等通信装置に用いられる高速処理の半導体素子を搭載したものがあげられる。
第一の接合面を有する本発明の積層用配線基板を説明する断面図である。 第二の接合面を有する本発明の積層用配線基板を説明する断面図である。 第一の接合面と第二の接合面を有する本発明の積層用配線基板を説明する断面図である。 本発明の第一積層用多層配線基板の製造方法の一例を示す説明図である。 本発明の第一積層用多層配線基板の製造方法の他の例を示す説明図である。 本発明の第二積層用多層配線基板の製造方法の一例を示す説明図である。 本発明の多層配線基板を説明する断面図である。 本発明の多層配線基板の製造方法の一例を示す説明図である。 本発明の多層配線基板をインターポーザとして用いた説明図である。 従来の多層配線基板をインターポーザとして用いた説明図である。 本発明の多層配線基板を用いた半導体装置の説明図である。
符号の説明
1…第一の接合面 2…第二の接合面 3…導体突起 4…それ以外の部分
5…先端部 6…絶縁層 7…ビアホール 8…配線層 9…(第一)積層用配線基板
16…絶縁層 17…ビアホール 18…配線層 19…(第二)積層用配線基板
20…接続用絶縁層 21…開口部
22…導体層 23…絶縁層 24…孔部 25…ビアホール 26…はんだパターン
27…導体突起 28…配線層 29…(第一)積層用配線基板
31…絶縁層 32…配線層 33…ビアホール 34…絶縁層 35…銅箔(導体層)
36…孔部 37…めっき金属(ビアホール) 38…はんだパターン
39…(第一)積層用配線基板 40…導体突起 41…配線層
51…導体層 52…絶縁層 53…孔部 54…めっき金属(ビアホール)
55…配線層 56…接続用絶縁層 57…(第二)積層用配線基板
58…開口部 58…開口部
61…多層配線基板
71…平板 72…第一積層用配線基板 73…第二積層用配線基板
74…多層配線基板 75…導体突起 76…接続用絶縁層 77…開口部
78…配線層 79…絶縁層
81…多層配線基板 82…ソルダーマスク 83…Ni−Au
84…(第一)積層用配線基板 85…(第二)積層用配線基板 86…多層配線基板
87…ランド 88…ランド 89…接続用絶縁層
91…多層配線基板 92…ランド 93…ビアホール 94…接続用絶縁層
95…絶縁層
101…半導体素子 102…はんだバンプ 103…はんだボール
104…多層配線基板
1A、8A…(導体突起の)先端部径
1B…(導体突起の)底部径
1C、5C、5C2…(ビアホールのまたは孔部の)開口径
1D、5D…(ビアホールまたは孔部の)底部径
1E、5E、5E2…ランド径
2F…(開口部の)開口径
2G、6G…(開口部の)底部径
2H、6H、8H…ランド径

Claims (6)

  1. 少なくとも配線層と絶縁層を有する配線基板を複数積層して多層配線基板を製造する方法であって、
    少なくとも第一の導体層と、当該第一の導体層と隣接する絶縁層を備えた積層体の絶縁層を貫通し当該第一の導体層まで達する孔部を設ける工程と、
    前記積層体の孔部形成面に無電解めっきにより薄膜導体層を形成する工程と、
    フィルドビアめっきにより前記孔部内部に金属を充填するとともに、前記孔部形成面に第二の導体層を形成する工程と、
    前記第二の導体層をエッチングして導体突起を設ける工程とを含み、
    前記導体突起が設けられた第一の接合面を有する第一配線基板を製造する工程と、
    前記導体突起に対応する開口部が設けられた第二の接合面を有する第二配線基板を製造する工程と、
    前記第一配線基板の備える第一の接合面と第二配線基板の備える第二の接合面とを対向させ、対応する導体突起開口部を嵌合状態を保持しながら減圧雰囲気下で加熱することで多層配線基板とする工程を備えることを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  2. 前記第一の導体層は配線層であることを特徴とする請求項記載の多層配線基板の製造方法。
  3. 前記第二の導体層をエッチングして導体突起を設ける工程は、
    第二の導体層上に低融点金属を含むパターン状のエッチングマスクを形成し、エッチングマスクに覆われていない第二の導体層をエッチングして導体突起とする工程であることを特徴とする請求項1または2記載の多層配線基板の製造方法。
  4. 前記導体突起は、フィルドビアめっきにより金属が充填された孔部の上部に形成されたことを特徴とする請求項1乃至3記載の多層配線基板の製造方法。
  5. 前記第一配線基板の備える第一の接合面と第二配線基板の備える第二の接合面とを対向させ、対応する導体突起開口部を状態を保持しながら減圧雰囲気下で加熱することで多層配線基板とする工程を1または複数回繰り返した後に、
    当該多層配線基板の最表面にソルダーレジストを積層しソルダーレジスト下層の配線層まで達する開口部を形成する工程と、
    前記ソルダーレジストの開口部から露出する配線層に外部接続のための表面処理を施す工程とを含むことを特徴とする請求項1乃至4記載の多層配線基板の製造方法。
  6. 多層配線基板と、多層配線基板の一方の面に搭載された半導体素子とを備えた半導体装置であって、当該多層配線基板は請求項記載の方法で製造されたことを特徴とする半導体装置。
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