JP4861899B2 - C.i.ピグメントレッド57:1及びその製造方法 - Google Patents

C.i.ピグメントレッド57:1及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及びその金属塩を従来より少量しか含有しない、C.I.ピグメントレッド57:1及びその製造方法に関する。
C.I.ピグメントレッド57:1は、カルシウム ビス[2−(3−カルボキシ−2−ヒドロキシナフチルアゾ)−5−メチルベンゼンスルフォネート]を必成分とする赤色顔料である。このC.I.ピグメントレッド57:1は、4−アミノトルエン−3−スルホン酸のジアゾニウム塩と、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸とをカップリングしアゾ染料を得た後、このアゾ染料と、更に無機カルシウム化合物とでレーキ化して製造されている(特許文献1または2参照)。
4−アミノトルエン−3−スルホン酸のジアゾニウム塩を得る場合の反応率は、攪拌効率や攪拌装置の力量を問わず、98%以上でありほぼ化学量論的に定まる。そのため、アゾ染料を得る際の4−アミノトルエン−3−スルホン酸のジアゾニウム塩と、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸との原料仕込みモル比は、4−アミノトルエン−3−スルホン酸:3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(モル比)にて表されることがある。ところが、このカップリング反応においては、両者の理論モル比は1:1であるものの、攪拌効率や攪拌装置の力量と、カップラーとベースとの反応率とを考慮して、実際にはモル比にして3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が0.7〜5モル%過剰となる様に原料仕込みを行うのが、一般的であった。
しかしながら、この様な原料仕込みにて反応を行っても、本発明者等の知見では、意に反して、アゾ染料に未反応の3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が残存することがわかっている。この残存3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を知らずにレーキ化を行って得られるC.I.ピグメントレッド57:1には、当然、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸やその塩が、不純物として比較的高濃度で混入することになるが、これは洗浄等では容易に除去することが出来ない。そして3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の塩は、何らかの原因で、強酸に接すると3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を発生する。
最近では、この3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が変異原性を有する化学物質であると認められ、例えば、顧客等によるそれを取り扱う作業に対し、それへの暴露による健康障害を防止する指針が出されるに至っており、顧客に販売するC.I.ピグメントレッド57:1におけるフリーの3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の撲滅や濃度低減が期待され始めている。具体的には、例えば、C.I.ピグメントレッド57:1の顔料ウエットケーキのワニスとのフラッシングにより、印刷インキのベースインキを調製する際において、廃液に3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸やその塩が溶出しないことが望まれる。
また、顔料自体の大規模生産においては、作業環境の確保の観点から、原料仕込み時のみならず、カップリング反応で生成する中間体のアゾ染料や、顧客に提供する前段階の排水処理をするときにも、C.I.ピグメントレッド57:1から3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸やその塩が廃液として流出しないことが望まれる。
特開2002−338841公報 特開2006−63306公報
本発明は、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及びその金属塩を、従来より少量しか含有しない、作業環境の安全性がより高いC.I.ピグメントレッド57:1及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、顔料を取り扱う労働者の暴露による健康障害の防止に資するため、顧客に販売する最終のC.I.ピグメントレッド57:1に3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸やその塩を極力残存させない方法について鋭意検討した結果、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の仕込み過剰率を従来より抑制すると共に、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が100%または出来るだけ100%に近く消費される様に攪拌を行うことで、前記した従来技術の欠点を解決出来、従来より低い水準でしか3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を含有しないC.I.ピグメントレッド57:1を提供出来ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、4−アミノトルエン−3−スルホン酸のジアゾニウム塩と、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸とをカップリングさせ、無機カルシウム化合物でレーキ化させるC.I.ピグメントレッド57:1の製造方法において、
前記4−アミノトルエン−3−スルホン酸:3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(モル比)=1.000:1.000〜1.000:1.006とすると共に、
3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の反応率が98.45%以上となる様に攪拌してカップリングを行ない、
前記攪拌を、攪拌槽内に主攪拌翼と補助攪拌翼とが取り付けられた回転軸を有する攪拌装置内で行い、
前記攪拌装置においては、
主攪拌翼が、攪拌時に上昇液流を生ぜしめる様に攪拌槽内壁側面との間が離れた末端を有し、かつ、中心軸の最下段に位置するものであって、
一方、補助攪拌翼が、垂直或いはその回転に伴って掻き上げる方向に傾斜したスクレーパを攪拌槽内壁側に有し、かつ、該スクレーパに連結して垂直或いは回転に伴って押し下げる方向に傾斜したパドルを有するものであり、
更に、上下に隣接する攪拌翼において下の攪拌翼の上端が上の攪拌翼の下端に対して回転軸の回転方向と反対方向に向かって位相のずれを生じるように設置されている、
ことを特徴とする液体クロマトグラフィでの定量分析による3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及びその金属塩の含有率が、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸換算で2,500ppm以下であるC.I.ピグメントレッド57:1の製造方法を提供する。


本発明のC.I.ピグメントレッド57:1では、液体クロマトグラフィでの定量分析による3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及びその金属塩の含有率が従来より低い水準にあるので、それを取り扱う顧客における作業環境の安全性がより高いという格別顕著な効果を奏する。
本発明のC.I.ピグメントレッド57:1の製造方法では、いずれも、同一得量での対比で原料の3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の使用量を削減出来る上、それを取り扱う顧客における作業環境の安全性がより高い同顔料を提供することが出来るという格別顕著な効果を奏する。
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明のC.I.ピグメントレッド57:1は、液体クロマトグラフィでの定量分析による3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及びその金属塩の合計が、その3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸換算で2,500ppm以下、好ましくは1,000ppm以下であることを特徴とする。2,500ppm以下とは0〜2,500ppm、1,000ppm以下とは0〜1,000ppmを各々意味する。最適には、100〜1,000ppmである。本発明においては、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸および3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸のCa 1/2+、Sr 1/2+、Na +、Al1/3+塩等の金属塩の合計を、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸であるとした際の含有量でもって表す。液体クロマトグラフィでの定量分析は、LC定量分析と略記し、その定量分析法については後に記す。
本発明のC.I.ピグメントレッド57:1には、必要に応じてロジン類を含有させることが出来る。ロジン類を本発明の顔料に含ませることで、それを印刷インキの調製に用いた場合には、印刷適性をより向上させることが出来る。
ここでロジン類とは、公知慣用のロジン類がいずれも挙げられるが、例えばアビエチン酸を主成分とするロジン、不均化ロジン、部分水素添加ロジン、完全水素添加ロジン、マレイン酸変性ロジン、フマル酸変性ロジン、重合ロジン等が挙げられる。ロジン類は、カルシウム ビス[2−(3−カルボキシ−2−ヒドロキシナフチルアゾ)−5−メチルベンゼンスルフォネート]の質量換算100部当たり3〜30部、好ましくは5〜25部を含めることが出来る。
本発明においては、C.I.ピグメントレッド57:1に含まれる3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が2,500ppm以下の範囲で低いほど、顔料を取り扱う労働者の暴露による健康障害を防止できる。さらに、顧客に販売する最終のC.I.ピグメントレッド57:1に3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸やその塩を極力残存させないことで、それを取り扱う顧客における作業環境の安全性をより高めることができる。
C.I.ピグメントレッド57:1のレーキ化前のアゾ染料は、ジアゾ成分である4−アミノトルエン−3−スルホン酸のジアゾニウム塩と、カップラー成分である3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸との反応により製造される。
C.I.ピグメントレッド57:1中に含まれる3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及びその金属塩の合計を、その3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸換算で2,500ppm以下とするには、対症療法的であって作業負担の大きいにもかかわらず効果が充分でない顔料製造後に3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及びその金属塩を低減するのではなく、顔料を製造するまでの工程において3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及びその金属塩を低減することが好ましい。
このためには、例えば従来過剰に仕込まれていたカップラー成分の仕込みモル比を極力理論モル比に近づけると共に、その未反応のカップラー成分が残留しない様にその反応率を極力100%に近づける様に撹拌して反応させると良い。
本発明のC.I.ピグメントレッド57:1は、例えば、4−アミノトルエン−3−スルホン酸のジアゾニウム塩と2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸とをカップリングさせ、無機カルシウム化合物でレーキ化させるC.I.ピグメント レッド 57:1の製造方法において、前記4−アミノトルエン−3−スルホン酸:3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(モル比)=1.000:1.000〜1.000:1.006とすると共に、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の反応率が98.45%以上となる様に攪拌してカップリングを行うことで製造することができる。
この様に、本発明は4−アミノトルエン−3−スルホン酸:3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(モル比)=1.000:1.000〜1.000:1.006という従来よりかなり理論モル比に近い原料のカップラー成分である3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の仕込みモル比を適用して、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の使用量を従来より削減すると共に、98.45%以上という従来よりも3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の高い反応率を示す様に撹拌して反応を行うことで、未反応の原料である3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸をカップリング反応後の生成物中に残留させないというものである。
本発明においては、この様な原料仕込みの段階で3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の使用量を削減することが出来るので、工業的な大規模生産への適用により、同一の3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の使用量ならば、より多量のC.I.ピグメント レッド 57:1を製造することが可能となり、同顔料のコストダウンへの大きな寄与も期待出来る。
アゾレーキ顔料の前駆体であるアゾ染料を製造する際のカップリング反応時における液体の攪拌混合を、どの様な攪拌翼を設けた攪拌装置にて行うかは、試行錯誤に基づき各社各様であり、具体的な公知文献は知られていない。
カップリングを行う際に用いられる攪拌装置の撹拌翼として、例えば、アンカー翼、タービン翼、パドル翼、フアウドラー翼、マックスブレンド翼(住重機器システム株式会社)、フルゾーン翼(株式会社神鋼環境ソリューション)などがある。しかしながら、より少ないエネルギー消費で攪拌するという点で、攪拌槽内に主攪拌翼と補助攪拌翼とが取り付けられた回転軸を有する攪拌装置であって、主攪拌翼が、攪拌時に上昇液流を生ぜしめる様にその末端と攪拌槽内壁側面との間が離れ、かつ、中心軸の最下段に位置するものであって、一方、補助攪拌翼が、垂直或いはその回転に伴って掻き上げる方向に傾斜したスクレーパを攪拌槽内壁側に有し、かつ、該スクレーパに連結して垂直或いは回転に伴って押し下げる方向に傾斜したパドルを有するものであり、更に、上下に隣接する攪拌翼において下の攪拌翼の上端が上の攪拌翼の下端に対して回転軸の回転方向と反対方向に向かって位相のずれを生じるように設置されている攪拌装置が最適である。
尚、本発明において、中心軸とは回転軸を意味する。また、上下に隣接する攪拌翼において下の攪拌翼とは、より下側にある撹拌翼を意味し、上の攪拌翼とは、より上側にある撹拌翼を意味する。後に詳しく説明するが、上下に隣接する攪拌翼とは、上下に二つの撹拌翼だけを有してそれらが隣接していることのみを意味するのではないことを申し添える。
上記した特殊な攪拌装置を用いてカップリング反応を行う場合には、仕込んだ3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の98.45%以上が反応する様に条件を選定して反応を行えば良い。具体的には、例えば所要動力0.1以上1.0kw/m未満で5〜60分間撹拌を行うことで、仕込んだ3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の98.45%以上を反応させることが出来る。上記した特殊な攪拌装置を用いるカップリング反応方法によれば、その他の公知慣用の攪拌装置を用いるのに比べて、所要動力と時間の積で表されるエネルギー消費を更に抑制することが出来るので、同一反応容器かつ同一エネルギー消費量における顔料生産性はより高くなる。
3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の反応率とは、仕込んだ3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の量に対して、ジアゾ成分である4−アミノトルエン−3−スルホン酸のジアゾニウム塩と反応して3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が消費された量より求めた反応率をいう。この反応率は、C.I.ピグメントレッド57:1において、液体クロマトグラフィでの定量分析による3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及びその金属塩の含有率の測定に準じて乾燥前の顔料スラリーを対象にし、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸のLC定量分析により算出した。
ジアゾ成分は、4−アミノトルエン−3−スルホン酸のジアゾニウム塩のみであっても良いが、ジアゾ成分の15モル%以内であれば、上記芳香族アミン類の異性体や誘導体、例えば1−アミノ−4−メチルベンゼン−3−スルホン酸や、トビアス酸等の他の芳香族アミンのジアゾニウム塩を含ませることが出来る。
4−アミノトルエン−3−スルホン酸や前記他の芳香族アミンのジアゾニウム塩を得るには、公知慣用の方法が採用できるが、その反応率(以下、ジアゾ化率という)は、98%以上である。
カップラー成分も、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸のみであることが最適であるが、カップラー成分の15モル%以内であれば、フェノール類やナフトール類、例えば2−ヒドロキシナフタレン等を含ませることが出来る。
カップラー成分から対応する水溶液を得るには、公知慣用の方法がいずれも採用できるが、例えば上記成分を温水に分散させてアルカリ性として溶解させれば良い。液性をアルカリ性とするには、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が使用できる。
カップリングの反応温度は、制限されないが、通常0〜60℃、好ましくは0℃〜40℃で行われる。
一方、レーキ化反応は、アゾ染料中に含まれるスルホン酸基、カルボキシル基およびこれらの水溶性塩の合計当量に対応する無機カルシウム化合物を加えることで行われる。この場合も、反応率等を考慮して、その量は調整することが出来る。カルシウムは二価金属であるため、一価の酸基を分子中に二つ有するアゾ染料のレーキ化では、理論的には、アゾ染料1モルに対して無機カルシウム化合物1モルとなる様にする。レーキ化の反応温度は、制限されないが、通常0〜60℃、好ましくは0℃〜40℃で行われる。無機カルシウム化合物としては、例えば、塩化カルシウム等を用いることが出来る。
レーキ化後の顔料を含む懸濁液は、そのまま濾過及び/又は乾燥して顔料として使用することもできるが、顔料の粒子形態を整えるため、必要に応じてpH調整をした上で熟成することも出来る。熟成を行う場合には、温度60〜90℃にて30分〜2時間熟成することが好ましい。
尚、上記したC.I.ピグメント レッド 57:1の製造方法においては、必要により前記した様なロジン類を、カップラー成分を含む水溶液もしくはアゾ染料水溶液または懸濁液に添加しても良い。ロジン類は、前記した様な量を含めることが出来る。
上記した製造方法に従い、本発明のLC定量分析による3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及びその金属塩の含有率が、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸換算で2,500ppm以下であるC.I.ピグメントレッド57:1を容易に得ることができる。
本発明の方法に従って製造したC.I.ピグメントレッド57:1は、液体クロマトグラフィでの定量分析による3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及びその金属塩の含有率が低いほど、作業環境の安全性を高くすることができる。
本発明の方法に従って製造したC.I.ピグメントレッド57:1は、顧客に提供する前段階の排水処理をする際において、C.I.ピグメントレッド57:1から3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸やその塩が廃液として流出しないので、環境負荷が少ない上、しかも従来と同等水準以上の優れた印刷適性を兼備するインキが得られる。
本発明の顔料は、湿潤状態で被着色媒体の着色に供されるか、乾燥状態で被着色媒体の着色に供される。上記製造方法に従って製造した3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及びその金属塩の含有率が、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸換算で2,500ppm以下であるC.I.ピグメントレッド57:1の顔料水懸濁液は、それを濾過等して水分を低下させることで、顔料水スラリー、顔料水ペースト、ウエットケーキ等の任意の含水率の湿潤状態とすることが出来る。
尚、本発明において顔料水ペーストとは、カルシウム ビス[2−(3−カルボキシ−2−ヒドロキシナフチルアゾ)−5−メチルベンゼンスルフォネート]と水とを含有し、質量換算で含水率60〜80%の顔料組成物を言う。
上記した様に顔料水ペーストは、フラッシングを経由するオフセットインキの製造に使用することが出来る。バインダー樹脂及び有機溶剤を含有するオフセットインキ用ワニスと、本発明の顔料を含有する顔料水ペーストとを混練してフラッシングすることにより、オフセットインキのためのベースインキを調製することが出来る。本発明の顔料は、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及びその金属塩が含まれていない又はその含有率が大幅に低減されているので、前記したフラッシングによる排水の環境負荷も著しく少ない。こうして得られたベースインキと、各種希釈剤、添加剤、硬化促進剤等を混合することでオフセットインキとすることが出来る。
上記した湿潤状態の本発明の顔料は、例えば、スプレードライ、熱風乾燥、遠赤外線乾燥等の公知慣用の手法により脱水することで、乾燥状態とすることが出来る。必要であれば、更に解砕や分級を行う様にして粒子径や粒子径分布を更に整えて使用に供しても良い。
湿潤状態又は乾燥状態の本発明の顔料は、公知慣用の各種用途、例えば、平版印刷インキ、グラビア印刷インキ、フレキソ印刷インキの様な印刷インキ、塗料、着色プラスチック成形品等の汎用用途、静電荷像現像用トナー、カラーフィルター、インクジェット記録用水性インク等のハイテク用途に適用することが出来る。
図1は、最適であるとして例示した特殊な撹拌装置の一例を示している。またこの図1は、後記する実施例で用いた、攪拌槽5内に上段翼と中段翼と下段の幅広のボトムパドル2とが取り付けられた回転軸1を有する攪拌装置でもある。この図1では、幅広のボトムパドル2が主撹拌翼20であり、中段翼と上段翼が補助撹拌翼30である。この攪拌装置は、円筒形の攪拌槽5と、その槽内部の中心部に、上段翼、中段翼、下段のボトムパドル2の順に配置された中心軸からなっている。この翼配置は、軸中心の回転方向を、上面から見て時計回りとすることを前提としたものである。
この配置において、中段と上段の攪拌翼は、攪拌槽5の内壁側面との間が離れた末端を各々有し、アルファベットTの字を横転させた形のスクレーパ4とそれに隣接するパドル3とで1枚の翼が形成され、これが2枚対で攪拌翼を形成している。攪拌翼はいずれも、回転に伴って掻き上げる方向に傾斜したスクレーパ4を攪拌槽5の内壁側に有し、かつ、該スクレーパ4に連結して回転に伴って押し下げる方向に傾斜したパドル3を有するものである。更に、上下に隣接する攪拌翼において下の攪拌翼の上端が上の攪拌翼の下端に対して回転軸1の回転方向と反対方向に向かって30°の位相のずれを生じるように設置されている。図1において、中段翼が、上段翼に比べて大きく図示されているのは、両者に位相のずれがあることを意味している。尚、中段翼も上段翼も、いずれも攪拌槽5の内径と攪拌翼の中心軸を経由する長さとの比が0.85となるように設計されたものを用いる様にした。
攪拌翼の回転に伴って、スクレーパ4は、ジアゾ成分とカップラー成分との混合物の槽内上方への押し上げを促進し上昇液流を形成する。この上昇液流は、中心軸付近で下降液流となる。また攪拌翼の回転に伴って、パドル3は、ジアゾ成分とカップラー成分との混合物の槽内下方への押し下げを促進する。パドル3とスクレーパ4とがいずれも傾斜している方が、いずれも垂直であるよりも混合性により優れる。更に、図1の装置では上段翼と中段翼とが位相のずれをもって配置されているので、一つの攪拌翼のみを用いて攪拌を行う場合より、混合性が高められる。
また下段のボトムパドル2は、その槽内壁側面に近い両端部分が、いずれも回転方向と逆に45°に曲げられ、攪拌に伴う抵抗を低減させている。広幅パドル2は、例えば、ジアゾ成分とカップラー成分との混合物が槽内下部に滞留しない様にするためのものである。
槽内において、ボトムパドル2により攪拌された槽底部のジアゾ成分とカップラー成分との混合物は、中段翼のスクレーパ4及び上段翼のスクレーパ4で槽上方に押し上げられ、一方で、槽上部のジアゾ成分とカップラー成分との混合物は、上段翼のパドル3及び中段翼のパドル3で槽下方に押し下げられるというフローパタンを描き、これにより槽内の混合物の混合性が高まり、カップリング反応が、より円滑かつ均一となる。
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
LC定量分析の測定機器:
横河アナリティカルシステムズ(株)製液体クロマトグラフィ質量分析装置HP1100を使用した。
LC定量分析の条件:
溶離液としては30mM酢酸アンモニウム水溶液およびアセトニトリル、カラムとしてはODSカラムを用いた。
顔料中の3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(BON酸)の定量分析方法:
標準試料100mgを50mLメスフラスコに秤量し、ジメチルスルホキシド(DMSO)を加え定容後、密栓して超音波分散機(海上電機(株)製型式C−4711)にて1時間で溶解させた。これを適宜希釈して、検量線作製用の各液体試料とした。
液体クロマトグラフィ質量分析装置とは別に準備した上記カラムを設け上記溶離液を用いたLC測定機器に、上記で調製された検量線作製用の各含有率の液体試料を注入して、保持時間(Rt.)12.3分に、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(BON酸)のピークを検出し、各々の液体試料のピーク面積の積分値を測定することで、この3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(BON酸)の量につき、予め検量線を作製した。
下記実施例等で製造される粉体顔料を準備し、5mgを精秤して、上記と同様にして液体試料を調製した。
この液体試料を上記と同様の条件で上記LC測定機器に注入して、絶対検量法により、粉体顔料中に含有する3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(BON酸)の含有率(ppm)を算出した。
4−アミノトルエン−3−スルホン酸(純度98.00%)34.80部を水50部に分散後、35%塩酸22.1部を加え、氷および水を加えて0℃に保ちながら40%亜硝酸ナトリウム水溶液32.4部を一気に加え、ジアゾ成分を含む懸濁液650部を得た。次に3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(純度98.50%)34.98部を50℃の水400部に分散後、25%苛性ソーダ水溶液69部を加えて溶解させ、その後、氷および水を加えて10℃のカップラー成分を含む水溶液980部を得た。
このカップラー成分を含む水溶液全量を、内容積2リットルの円筒形攪拌槽5に仕込み、図1の様な撹拌翼をセットした回転軸1を攪拌槽5の中心に配置し、その回転軸1を動力装置に固定して、攪拌装置をセットした。次いで、この回転軸1を100rpmの回転数で回転させて、カップラー成分を含む水溶液を撹拌しながら、これに前記ジアゾ成分を含む懸濁液全量を一気に加えた。反応温度は、10℃〜15℃に保った。10分後、下記のH酸呈色試験でカップリング反応の終了を確認した。そこに、10%不均化ロジンナトリウム塩の水溶液147部を添加し、さらに60分攪拌後、pH12.5に調整してアゾ染料懸濁液を得た。
実施例1では4−アミノトルエン−3−スルホン酸:3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(モル比)=1.000:1.005とした。
このアゾ染料懸濁液の入った攪拌槽5に35%塩化カルシウム水溶液80部を加え、60分攪拌してレーキ化反応を終了させ、C.I.ピグメントレッド57:1を含む懸濁液を得た。この懸濁液を、80℃で90分間加熱しつつ攪拌し熟成を行った。
レーキ化及び熟成のいずれの工程においても、攪拌翼の回転速度はカップリング反応時のそれと同一とし、カップリング反応、レーキ化反応及び熟成の全てを、槽を入れ替えることなく、連続的に、同一の攪拌槽5において行った。
氷を加え、液温を60℃まで冷却後、塩酸を用いてpHを8.5に調整した。その後、濾過、水洗、100℃で10時間乾燥し、粉砕して、C.I.ピグメントレッド57:1の乾燥顔料粉末93部を得た。
(H酸呈色試験)1−アミノ−8−ナフトール−3,5−ジスルホン酸(H酸)を含む希水酸化ナトリウム水溶液を呈色試薬(発色試薬)として用いた。そして、カップリング反応液との反応呈色がない時点をカップリング反応の終点とした。
4−アミノトルエン−3−スルホン酸:3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(モル比)=1.000:1.002とした以外は、実施例1と同様にし、乾燥顔料粉末93部を得た。
4−アミノトルエン−3−スルホン酸:3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(モル比)=1.000:1.003とした以外は、実施例1と同様にし、乾燥顔料粉末93部を得た。
比較例1
4−アミノトルエン−3−スルホン酸:3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(モル比)=1.000:1.005とし、ジアゾ成分を含む懸濁液とカップラー成分を含む水溶液を得た。撹拌翼を図2の翼に替えた、実施例1と同様な2リットル円筒形反応装置にこれを仕込み、前記撹拌翼を300rpmの回転数で撹拌しながら、これに前記ジアゾ成分を含む懸濁液を加えた。反応温度は、10℃〜15℃に保った。60分後、H酸呈色試験で反応呈色し、カップリング反応を完全に終了しないまま、10%不均化ロジンナトリウム塩の水溶液147部を添加し、さらに60分攪拌後、pH12.5に調整してアゾ染料懸濁液を得た。
このアゾ染料懸濁液を用いて、レーキ化及び熟成を、実施例1と同様の操作で行い、C.I.ピグメントレッド57:1の乾燥顔料粉末92部を得た。
尚、図2は、攪拌槽5a内にパドル翼20aからなる下段翼と、それと同心同径のプロペラ翼30aからなる上段翼とが取り付けられた回転軸1aが配置された攪拌装置である。パドル翼20aとプロペラ翼30aとの位相のずれは、90°となっているため、図面からは直接見えないが、図面手前方向と図面奥行方向にそれぞれ一つのプロペラを有し、上方から見るとそれらが一直線となる様に固定され、回転軸1a中心に回転出来る様になっている。この各プロペラは、回転に伴って掻き上げられる方向にそれぞれ傾斜されている。
尚、実施例1、2、3及び比較例1における常法に従った前記4−アミノトルエン−3−スルホン酸のジアゾ化率は、いずれも99.0%〜99.2%の範囲であった。
実施例1、2、3及び比較例1の水洗後かつ乾燥前の顔料スラリーを試料とし、LC定量分析により、消費された3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸/仕込みの3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の反応率を算出した。
実施例1〜3及び比較例1の諸条件をまとめると表1の通りである。表中の原料仕込みモル比とは、4−アミノトルエン−3−スルホン酸:3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(モル比)を意味する。
表1
Figure 0004861899
実施例1〜3では、所要動力0.1〜0.9kW/mかつ5〜30分の範囲内で反応を行っており、比較例1のそれに比べて、カップリング反応に要するエネルギー消費は、少なく抑制することが出来た。
また、実施例1、2、3及び比較例1で得られた各乾燥顔料粉末を試料とし、LC定量分析により、これら各試料中の3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及びその金属塩を定量し、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸として換算を行った。結果を表2に示す。3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及びその金属塩は、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸換算で、2,500ppm以下であって、出来るだけ0ppmに近い方が好ましいことは上記した通りである。
表2
Figure 0004861899
実施例1、2及び3の3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の含有率は、比較例1のそれに比べて少なかった。
試験例1
実施例1、2、3及び比較例1で得られた顔料6部、ロジン変性フェノール樹脂を含有する平版印刷インキ用ビヒクル39部、軽油5部をビュラー社の3本ロールにて40℃、圧縮圧15バールで分散させた。具体的には、まず2本ロールで5分間分散させた後、3本ロールに3回パスし分散させた。これにより、模擬平版印刷インキ(ドライヤーを含める前の平版印刷インキ)を調製した。
(着色力)
各模擬平版印刷インキ0.2部と白インキ2.0部(酸化チタン)を混ぜ合わせ淡色インキを作製した。各インキの着色力えおグレタグ(GRETAG Limited製)により判定した。比較例1の模擬平版印刷インキの着色力を100とした場合における、実施例1、2及び比較例2のインキの着色力を数字で表3に示した。
各模擬平版印刷インキを用いて、インキ中の顔料の分散性とインキの着画像の透明性を評価した。その結果を表3に示した。分散性と透明性の評価方法と評価基準は下記の通りである。
(分散性)
グラインドゲージを用いて各模擬平版印刷インキの分散性を評価した。
◎:特に良好 ○:良好 △:やや良好 ×:劣る
(透明性)
各模擬平版印刷インキを展色し、着色画像の透明性を目視により判定した。
:特に良好 ○:良好 △:やや良好 ×:劣る
表3
Figure 0004861899
上記表3からわかる様に、本発明のC.I.ピグメントレッド57:1は、従来並みの着色力、透明性及び分散性を有する上に、液体クロマトグラフィでの定量分析による3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及びその金属塩の含有率が従来より低い水準にあるので、それを取り扱う顧客における作業環境の安全性がより高いことが明らかである。
また表1からわかる様に、上記実施例のC.I.ピグメントレッド57:1の製造方法では、いずれも、カップラー成分である3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の仕込み量を低減した上で、カップリング反応時のそれの反応率が高められており、攪拌装置も消費エネルギーを大きく抑制されている。
従って、従来並みの着色力、透明性及び分散性を有し、かつ、それを取り扱う顧客における作業環境の安全性がより高い同顔料が、より少量のエネルギー消費にて、得られていることが明らかである。
実施例1〜3で用いた攪拌装置の側面図である。 比較例1で用いた攪拌装置の側面図である。
符号の説明
1 回転軸
2 ボトムパドル
3 パドル
4 スクレーパ
5 攪拌槽
20 主攪拌翼
30 補助攪拌翼

Claims (1)

  1. 4−アミノトルエン−3−スルホン酸のジアゾニウム塩と、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸とをカップリングさせ、無機カルシウム化合物でレーキ化させるC.I.ピグメントレッド57:1の製造方法において、
    前記4−アミノトルエン−3−スルホン酸:3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(モル比)=1.000:1.000〜1.000:1.006とすると共に、
    3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の反応率が98.45%以上となる様に攪拌してカップリングを行ない、
    前記攪拌を、攪拌槽内に主攪拌翼と補助攪拌翼とが取り付けられた回転軸を有する攪拌装置内で行い、
    前記攪拌装置においては、
    主攪拌翼が、攪拌時に上昇液流を生ぜしめる様に攪拌槽内壁側面との間が離れた末端を有し、かつ、中心軸の最下段に位置するものであって、
    一方、補助攪拌翼が、垂直或いはその回転に伴って掻き上げる方向に傾斜したスクレーパを攪拌槽内壁側に有し、かつ、該スクレーパに連結して垂直或いは回転に伴って押し下げる方向に傾斜したパドルを有するものであり、
    更に、上下に隣接する攪拌翼において下の攪拌翼の上端が上の攪拌翼の下端に対して回転軸の回転方向と反対方向に向かって位相のずれを生じるように設置されている、
    ことを特徴とする液体クロマトグラフィでの定量分析による3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸及びその金属塩の含有率が、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸換算で2,500ppm以下であるC.I.ピグメントレッド57:1の製造方法。
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