JP2005154701A - 易分散性アゾレーキ顔料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 顔料分散性に優れたアゾレーキ顔料を製造する
【解決手段】 βオキシナフトエ酸のカルシウム塩を含有する懸濁液とジアゾニウム塩とを直接接触させ、カップリング反応及びレーキ化反応を同時に行うことを特徴とするアゾレーキ顔料の製造方法。
【解決手段】 βオキシナフトエ酸のカルシウム塩を含有する懸濁液とジアゾニウム塩とを直接接触させ、カップリング反応及びレーキ化反応を同時に行うことを特徴とするアゾレーキ顔料の製造方法。
Description
本発明は、分散性に優れ、特に平版インキに使用した場合に生産性に優れたアゾレーキ顔料の製造方法に関する。
芳香族アミン類とβオキシナフトエ酸をカップリングして得られた可溶性基を有する染料を金属塩類でレーキ化して得られるアゾレーキ顔料は印刷インキ、プラスチック、トナー等の着色剤として広く使用されており、特にピグメントレッド57:1はカーミン6Bと呼ばれ、プロセス用紅顔料として多量に使用されている。
通常、芳香族アミン類をジアゾ化し、得られたジアゾニウム塩とカップリング成分とをカップリングして染料を合成し金属でレーキ化するか、又はジアゾ液に予め上記金属を添加してカップリング及びレーキ化反応を同時に行いアゾレーキ顔料は合成される。生成した顔料の一次粒子は反応工程中に凝集し、特に乾燥工程において硬い凝集を形成する。そこで、顔料の分散性を向上させるために、アトマイザー粉砕、スプレードライなどの機械的処理が一般的に行われているが、その後、強力な分散・練肉に於いても一次粒子まで分散させることは難しい。そこでオフセットインキ、新聞インキ等では顔料ペーストをビヒクルと混練させ、顔料粒子を水相から有機媒体相に相転移させるフラッシングという方法が広く利用されている。顔料ペーストからインキを製造した場合、乾燥工程で凝集を形成した顔料パウダーからインキを製造した場合より分散が良い。しかし、フラッシングができる用途は限られている上、フラッシングしたインキでも顔料粒子が残渣として残ってしまう場合がある。
また、顔料分散性を改善する目的でロジン処理等、種々の処理剤による表面改質が行われている。これらの処理剤は表面被覆物質として凝集を抑え、また分散させるビヒクルとの濡れを向上させることにより、分散性を向上させる効果がある。しかし、表面処理による分散性向上効果は充分とは言えず、また多量の処理剤は着色力の低下など弊害を伴う場合が多い。
顔料粒子の凝集を抑える合成技術が望まれていた。本発明の課題は、分散性を向上させたアゾレーキ顔料の製造方法を提供するものである。
上述の従来技術の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、予めβオキシナフトエ酸をカルシウム塩として析出させ、その粒子を反応の核として顔料合成を行うことにより従来技術の問題点が解決されることを見出した。即ち、従来の合成法と比べ分散性が飛躍的に向上すること、またフラッシング性も向上することにより、特に平版インキにおける生産性が向上するだけでなく、顔料製造時の反応、プレスなどの生産性も非常に向上することを見出した。
本発明は、βオキシナフトエ酸のカルシウム塩を含有する懸濁液とジアゾニウム塩とを直接接触させ、カップリング反応及びレーキ化反応を同時に行うアゾレーキ顔料の製造方法及びこの方法で得られるアゾレーキ顔料に関する。
βオキシナフトエ酸のカルシウム塩を含有する懸濁液とジアゾニウム塩とを直接接触させ、カップリング反応及びレーキ化反応を同時に行う事により得られた本発明のアゾレーキ顔料は、従来の合成法に比べ、優れた分散性を示し、平版インキにおいて高い生産性を示す。
本発明におけるアゾレーキ顔料とは、カップリング成分としてβオキシナフトエ酸を使用し、カルシウムで不溶化している顔料である。具体的には、ピグメントレッド(以下PRと略す)57:1、PR48:2、PR52:1、PR63:1等が挙げられる。従って本発明で用いる芳香族アミン類のジアゾニウム塩としては、公知慣用の芳香族アミン類が使用できる。具体的には、4−アミノトルエン−3−スルホン酸(4B酸)、4−アミノ−2−クロロトルエン−5−スルホン酸(2B酸)、3−アミノ−6−クロロトルエン−4−スルホン酸(C酸)、2−アミノナフタレン−1−スルホン酸(トビアス酸)等である。
本発明で用いるβオキシナフトエ酸のカルシウム塩を含有する懸濁液を得る方法に特に制限は無いが、例えばβオキシナフトエ酸を水酸化ナトリウ厶や水酸化カリウム等のアルカリ性として溶解させた後、塩化カルシウム等の溶液を加えることにより懸濁液を得ることができる。
本発明のアゾレーキ顔料の形状としては、水分を含んだペースト、乾燥をしたパウダーを含むものとする。本発明で得られる分散性の改善は顔料の形状とは関係なく得られる。
また、本発明のアゾレーキ顔料の製造時におけるジアゾ化液、βオキシナフトエ酸溶液もしくはそのカルシウム塩懸濁液、顔料スラリーの適当な段階で、処理剤を加えることで顔料の分散性、用途適性の更なる改善を行うことが出来る。
以下、実施例に基づき本発明を更に詳細に説明する。例中、特に断りの無い限り、部は重量部、%は重量%を意味する。
〈実施例1〉
〈実施例1〉
βオキシナフトエ酸20部を水500部と水酸化ナトリウム10部からなる溶液に溶解する。次に10%塩化カルシウム溶液170部を加え、βオキシナフトエ酸のカルシウム塩と水酸化カルシウムを含む懸濁液を得た。4−アミノトルエン−3−スルホン酸20部を常法によりジアゾ化し、懸濁液中に20分間で滴下し、カップリング反応及びレーキ化反応を行った。これを80℃に加熱後、濾過、水洗を行い本発明の顔料プレスケーキ実施例1を得た。
〈比較例1〉
〈比較例1〉
βオキシナフトエ酸20部を実施例1と同様に溶解し、カップラー溶液を得た。4−アミノトルエン−3−スルホン酸20部を常法によりジアゾ化した。次にジアゾ化溶液をカップラー溶液に20分間で滴下し、カップリング反応を行った。この染料溶液に10%塩化カルシウム溶液170部を加え、レーキ化反応を行った。この顔料スラリーに実施例1と同様の操作を行い、比較例1を得た。
〈プレスケーキのインキ化及び評価〉
〈プレスケーキのインキ化及び評価〉
テストフラッシャー中に平版インキワニス200部を投入し、上記で得られた各プレスケーキを顔料乾燥固形分として100部加え、温度50℃で混練、フラッシュ排水を分離し、更に減圧下110℃で水を除去後、ワニス100部を追加してテストフラッシャーから取り出し、ベースインキを得た。ベースインキを溶剤で希釈し、300メッシュの網で残査を確認した。
フラッシング時間は実施例1が15分、比較例1が25分となり、フラッシング性の向上している。残査はベースインキ100g中、実施例1が5mg、比較例1が17mgとなった。
〈実施例2〉
〈実施例2〉
実施例1の顔料プレスケーキを乾燥、粉砕を行い、本発明の実施例2を得た。
〈比較例2〉
〈比較例2〉
比較例1の顔料プレスケーキを乾燥、粉砕を行い、比較例2を得た。
〈粉末顔料のインキ化及び分散性評価〉
〈粉末顔料のインキ化及び分散性評価〉
上記で得られた各顔料20部と平版インキワニス80部をプレミキシングした後、3本ロールミルで練肉する。分散性は25ミクロンのグラインドゲージで評価を行った。
7.5ミクロン以下に分散するまでのロールミル錬肉回数は実施例1が1回に対し比較例1が3回となった。
Claims (2)
- アゾレーキ顔料の製造においてβオキシナフトエ酸のカルシウム塩を含有する懸濁液と芳香族アミン類のジアゾニウム塩とを直接接触させ、カップリング反応及びレーキ化反応を同時に行うことを特徴とするアゾレーキ顔料の製造方法。
- アゾレーキ顔料がピグメントレッド57:1である請求項1記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003428317A JP2005154701A (ja) | 2003-11-21 | 2003-11-21 | 易分散性アゾレーキ顔料の製造方法 |
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JP2003428317A JP2005154701A (ja) | 2003-11-21 | 2003-11-21 | 易分散性アゾレーキ顔料の製造方法 |
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JP2003428317A Pending JP2005154701A (ja) | 2003-11-21 | 2003-11-21 | 易分散性アゾレーキ顔料の製造方法 |
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JP (1) | JP2005154701A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007142191A1 (ja) * | 2006-06-02 | 2007-12-13 | Dic Corporation | C.i.ピグメントレッド57:1及びその製造方法 |
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2003
- 2003-11-21 JP JP2003428317A patent/JP2005154701A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2007142191A1 (ja) * | 2006-06-02 | 2007-12-13 | Dic Corporation | C.i.ピグメントレッド57:1及びその製造方法 |
US7708824B2 (en) | 2006-06-02 | 2010-05-04 | Dic Corporation | C. I. pigment red 57:1 and production process thereof |
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