JP4161238B2 - 顔料組成物及び顔料分散体 - Google Patents

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    • C09B67/001Coated particulate pigments or dyes with organic coatings containing organic acid derivatives containing resinic acid derivatives

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の用途、特に印刷インキの着色に有用なアゾレーキ顔料組成物、及び顔料分散用樹脂を含有する顔料分散体に関する。
【0002】
【従来の技術】
p−トルイジン−m−スルホン酸をジアゾ成分とし、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸をカップラー成分としてカップリング反応させた後、カルシウムでレーキ化して得られたアゾ顔料(C.I.ピグメントレッド57:1)は、有用な着色剤として知られており、様々な用途で広く使用されている。
【0003】
このようにして得られた顔料の粒子径は、該顔料を使用した分散体の様々な適性に影響を与えており、例えば印刷インキに於ける用途適性では、鮮明性、透明性、着色力、色相、流動性等に関連しており、顔料の粒子径が微細なほど、鮮明性、透明性、着色力が向上する傾向にある事が広く知られている。
【0004】
顔料の粒子径の制御方法としては、顔料の合成時にロジン類を処理する方法が公知である。またロジン類を処理することにより単に粒子径が微細になるだけでなく、顔料の耐熱性・耐水性の向上、結晶形の安定化等の効果があることが知られている。
【0005】
C.I.ピグメントレッド57:1のようなアゾレーキ顔料にロジン処理を行う場合、通常10〜30(重量)%の多量のロジンが処理されている。ロジン処理は、カップリング反応前のカップラー中にロジンを添加してロジン処理を行った場合に最も効果的に透明性を向上させることができるが、この場合カップラー中でロジンが析出してしまい、透明性の低下などの品質の振れを招くことがある。
【0006】
また顔料組成物中に10〜30(重量)%もの大量のロジンが処理された場合、着色力の低下、流動性の低下、印刷インキの経時増粘、耐水性不良やその他様々な印刷トラブルを引き起こすことが知られている。
【0007】
これらの問題を解決するため、例えば特開平5-132632号公報、特開平5-295287号公報、特開平6-313120号公報、および特開平7-70460号公報が公知であるが、その効果は十分でなくまた原料コストの増大に繋がるデメリットがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、様々な適性の悪化を招くロジン添加成分の使用量を抑えながら、透明性の改良を行う事により、特に印刷インキ用としての適性に優れたアゾレーキ顔料組成物、および該顔料組成物と顔料分散用樹脂を含む顔料分散体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記実状に鑑みて鋭意検討したところ、透明性の改良には、ビンゾールレジンの使用が好適なことを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち本発明は、次の発明を提供する。
1. C.I.ピグメントレッド57:1(A)と、ビンゾールレジン(B)とロジン(C)とを含んでなる顔料組成物。
【0011】
2. p−トルイジン−m−スルホン酸からなるジアゾ成分と、ビンゾールレジン(B)を含む3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸からなるカップラー成分とをカップリングし、レーキ化前もしくはレーキ化後にロジン(C)処理してなる顔料組成物。
【0012】
3. ビンゾールレジン(C)が、酸価70〜120、ケン化価110〜170、融点80〜120℃で天然フェノール樹脂を含む熱可塑性樹脂である上記1または2記載の組成物。
【0013】
4. C.I.ピグメントレッド57:1(A)、ビンゾールレジン(B)およびロジン(C)を含む顔料組成物100重量部当たり、前記ビンゾールレジン(B)が0.5〜10重量部かつロジン(C)が2〜10重量部である請求項1または2記載の組成物。
【0014】
5. 次式の化合物を更に含んでなる請求項1または2記載の組成物。
【化2】
Figure 0004161238
【0015】
6. 請求項1、2、3、4または5記載の組成物と熱可塑性合成樹脂を含むことを特徴とする顔料分散体。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に本発明を詳細に説明する。本発明の顔料組成物は、C.I.ピグメントレッド57:1(A)と、ビンゾールレジン(B)とロジン(C)とを含んでなる。
【0017】
C.I.ピグメントレッド57:1(A)は、公知慣用の顔料であり、その化学構造式は、次の通りである。
【0018】
【化3】
Figure 0004161238
【0019】
尚、式中、Caイオン(陽イオン)と同価数となる様に、p−トルイジン−m−スルホン酸と3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸との反応生成物骨格が含まれるのは当然である。
【0020】
C.I.ピグメントレッド57:1(A)は、例えば、p−トルイジン−m−スルホン酸を必須としてなるジアゾ成分と、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を必須としてなるカップラー成分とをカップリングし、塩化カルシウムの様なレーキ化金属でレーキ化することにより得ることが出来る。
【0021】
より具体的には、従来公知のアゾレーキ顔料の製造方法に準じて、上記ジアゾ成分を5℃以下の温度の塩酸水溶液中に分散後亜硝酸ソーダ水溶液を滴下する事によりジアゾ化液として調整し、一方上記カップラー成分を苛性ソーダや苛性カリ等によりアルカリ水溶液として調整後、通常20℃以下でジアゾ成分とカップラー成分とをカップリングし、カップリングと同時あるいは後にカルシウム等のレーキ化金属でレーキ化を行う。
【0022】
カップラー成分をアルカリ性とするのには、同モル数の使用では、苛性ソーダに比べれば苛性カリのほうが、最終的に得られる顔料組成物の透明性がより良好となるので好ましい。
【0023】
この際、ジアゾ成分は安定性のため通常0℃(氷点)を越えて5℃以下とするのが好ましい。カップラー成分も0℃(氷点)を越えて20℃以下の温度とするのが好ましい。カップラー成分をより高温とすると、高温であるほどジアゾ成分の分解により▲1▼顔料の収率の低下▲2▼色相の汚れが起こりやすく、また後述するカップリング後の温度にしても、0℃(氷点)を越えて30℃未満とするのが良い。ここで30℃を越える様な高温であると染料結晶の成長による不透明化・着色力の低下を引き起こしやすいので好ましくない。
【0024】
カップリングの方法は、ジアゾ成分をカップラー成分に滴下、またはその逆、あるいは同時に滴下するなどの方法があり、特に制限を受けない。また顔料レーキ化用金属としてカルシウム以外に、バリウム、ストロンチウム、アルミニウム等を使用することができる。
【0025】
ジアゾ成分中には、ジアゾ成分の15モル%以内であれば、上記成分の異性体や誘導体、例えば1−アミノ−4−メチルベンゼン−3−スルホン酸や、トビアス酸等の他の芳香族アミンを含ませることが出来る。
【0026】
カップラー成分は、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸であるが、カップラー成分の15モル%以内であれば上記成分の異性体や誘導体、例えば2−ヒドロキシナフタレン等を含ませることが出来る。
【0027】
本発明では、例えばC.I.ピグメントレッド57:1(A)に、ビンゾールレジン(B)とロジン(C)とを含ませることにより得ることが出来る。
【0028】
本発明で使用するロジン(B)としては、公知慣用のものがいずれも使用できるが、例えば天然ロジン、不均化ロジン、水添ロジン、不乾性油ロジン等が挙げられる。
【0029】
本発明で使用するビンゾールレジン(C)は、淡色ウッドジンの製造工程において粗ロジンから淡色ウッドロジンを精製する際に得られる副生成物の脂肪族溶剤不溶性の暗色酸化樹脂である。ビンゾールレジン(C)は、酸価70〜120、ケン化価110〜170、融点80〜120℃で、その成分中に天然フェノール樹脂を含む事を特徴としている。この様なものとしては、例えば Crosby Chemicals,Inc.製Berez、Corez、または
Newport Industries Co.製Soloなどがある。
【0030】
C.I.ピグメントレッド57:1(A)に、ビンゾールレジン(B)とロジン(C)とを含ませる具体的方法としては、例えば次の様な方法が挙げられる。(1)p−トルイジン−m−スルホン酸を必須としてジアゾ成分と、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を必須としてなるカップラー成分とをカップリングし、レーキ化前もしくはレーキ化後に、ビンゾールレジン(B)とロジン(C)を添加する。
(2)p−トルイジン−m−スルホン酸を必須としてジアゾ成分と、ビンゾールレジン(B)を含む3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を必須としてなるカップラー成分とをカップリングし、レーキ化前もしくはレーキ化後に、ロジン(C)を添加する。
(3)p−トルイジン−m−スルホン酸を必須としてジアゾ成分と、ロジン(C)を含む3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を必須としてなるカップラー成分とをカップリングし、レーキ化前もしくはレーキ化後に、ビンゾールレジン(B)を添加する。
【0031】
ビンゾールレジン(C)は、顔料合成時に通常のロジン(B)処理の代わりに顔料に処理することもできるが、最も効果的な処理方法はカップラー成分にビンゾールレジン(C)を添加してカップリング反応を行い、その後レーキ化およびロジン処理を行う上記(2)の方法である。カップラー成分中にビンゾールレジン(C)を添加する際、同時にロジン(B)を添加することもできるが、低温でカップラー成分を保持した場合にはロジン(C)が析出し顔料の品質の振れや印刷適性の悪化を招く場合があるため、カップラー成分中にはロジン(B)は含めないでビンゾールレジン(C)のみを添加する方がより望ましい。
【0032】
例えば、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸に、2−ヒドロキシナフタレンをコカップラー成分として併用し、レーキ化を行うと、次の化学構造式の化合物が成分(A)の他に生成する。
【0033】
【化4】
Figure 0004161238
【0034】
上記式中の[Ca,Ba,Sr,Al]2+ は、レーキ化金属を意味し、4種の金属からなる群から選択される少なくとも一つの金属を意味する。4種の金属が全て含まれている場合のみを表しているわけではない。Alは3価であるが、便宜上2価として表示した。金属イオン(陽イオン)と同価数となる様に、p−トルイジン−m−スルホン酸と2−ヒドロキシナフタレンとの反応生成物骨格が含まれるのは当然である。
【0035】
本発明のアゾレーキ顔料組成物中のビンゾールレジン(B)の割合は、特に制限されないが、前記成分(A)、(B)及び(C)を含む顔料組成物100重量部当たりで0.5〜10重量部の範囲が好ましい。一方、このときアゾレーキ顔料組成物に含まれるロジン(C)の量も、特に制限されないが、顔料の用途適性上、顔料組成物中のロジン(C)の割合が、同様な基準で、2〜10重量部の範囲が好ましい。上記方法(1)〜(3)の様な、これら成分(B)及び(C)の存在下にて成分(A)を反応にて得る場合には、この様な範囲となる様に、それぞれを反応系に仕込むことが好ましい。
【0036】
アゾレーキ顔料の製造工程にて成分(B)及び(C)を含める様にして得られたスラリーまたはウエットケーキは、そのままで本発明の顔料組成物として用いることが出来るが、必要に応じて、脂肪酸、スルホ琥珀酸ジアルキルエステル等のアニオン系界面活性剤または市販の各種ノニオン系界面活性剤を用いて処理することもできる。
【0037】
こうして得られた本発明の顔料組成物は、粉末状態で、またはウエットケーキ状態で、或いはスラリー状態で使用できるが、例えば、本発明の顔料組成物と熱可塑性合成樹脂とを含めることにより、顔料分散体を提供することが出来る。この顔料分散体には、その性状により固形顔料分散体と液状の顔料分散体が含まれる。
【0038】
本発明の顔料組成物は、印刷インキ用ビヒクル、塗料用ビヒクル等の顔料分散用熱可塑性合成樹脂に分散させることにより顔料分散体を供給する。これら熱可塑性合成樹脂は、公知の方法により製造される。
【0039】
たとえば平版印刷用インキのビヒクルは、例えばロジン変性フェノール樹脂、石油樹脂、アルキッド樹脂等の樹脂を20〜50(重量)%、アマニ油、桐油、大豆油等の動植物油を0〜30(重量)%、n−パラフィン、イソパラフィン、ナフテン、α−オレフィン、アロマティック等の溶剤を10〜60(重量)%、その他可溶化剤、ゲル化剤等の添加剤を数(重量)%の原料から製造される。
【0040】
またグラビア印刷インキ、フレキソ印刷インキ用ビヒクルの場合は、例えばロジン類、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル樹脂、環化ゴム、塩化ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ニトロセルロース、酢酸セルロース等から選ばれる一種以上の樹脂を10〜50(重量)%、アルコール類、トルエン、n−ヘキサン、酢酸エチル、セロソルブ、酢酸ブチルセロソルブ等の溶剤30〜80(重量)%の原料等から製造される。
【0041】
塗料用のビヒクルでは、例えばアルキド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、水溶性樹脂等の樹脂20〜80(重量)%、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、水等の溶剤10〜60(重量)%の原料等から製造される。
【0042】
またこの顔料組成物は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンやポリ塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂(プラスチック)着色用としても使用することができ、顔料組成物そのもの、またはペーストカラー、ドライカラー、マスターバッチ等に加工した後、着色剤として使用することができる。
【0043】
これら顔料分散体は、必要に応じて、他の添加剤、顔料や染料と混合され最終的な印刷インキ、塗料、プラスチックに調整され使用される。
【0044】
顔料分散体を製造する際の、これら顔料組成物を熱可塑性合成樹脂に分散する分散機としては、例えばディスパー、ホモミキサー、ビーズミル、二本ロール、三本ロール、加圧ニーダー、超音波分散機等の公知の分散機があげられるが、これらに限定されるものではない。
【0045】
分散条件は、分散媒および分散機によって異なるため、分散温度や分散時間は問わないが、分散温度が室温〜240℃、好ましくは室温〜150℃、分散時間は1分〜120時間、好ましくは3分〜5時間である。
【0046】
顔料分散体中の顔料組成物の割合は、特に制限されるものではなく、数〜30(重量)%程度であるが、用途によって異なっており、例えば平版インキでは13〜20(重量)%、グラビアインキでは3〜20(重量)%、塗料では0.3〜15%、またプラスチックの着色用途では0.01〜1(重量)%程度である。
【0047】
【実施例】
以下、実施例、比較例および試験例を挙げ、本発明を詳細に説明する。なお、例中の部および%は重量基準である。
【0048】
実施例1
p−トルイジン−m−スルホン酸20部およびトビアス酸0.29部を水300部に分散後、35%塩酸12.8部を加え、5℃以下に保ちながら、40%亜硝酸18.9部を滴下しジアゾ成分を作製した。次に3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸20.9部を水300部に分散後、25%水酸化カリウム水溶液56.O部を加えて溶解後、ビンゾールレジンの10%アルカリ水溶液20.8部を加え10℃に冷却し、カップラー成分を得た。このカップラー成分を攪拌下、ジアゾ成分を滴下しカップリング反応を終了させた。上記反応液に、ガムロジンの10%アルカリ水溶液36.4部を加えた後、35%塩化カルシウム水溶液49部を加え20分以上攪拌し、さらに25℃まで昇温後60分以上攪拌してレーキ化反応を終了させた。塩酸を滴下してpHを7.0〜8.0の間に調整した後、60℃まで昇温し60分攪拌後、濾過・水洗を行い顔料分20〜30%の含水顔料(顔料組成物)を得た。
【0049】
比較例1
p−トルイジン−m−スルホン酸20部およびトビアス酸0.29部を水300部に分散後、35%塩酸12.8部を加え、5℃以下に保ちながら、40%亜硝酸18.9部を滴下しジアゾ成分を作製した。次に3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸20.9部を水300部に分散後、25%水酸化カリウム水溶液56.O部を加えて溶解後、トール油ロジンの10%アルカリ水溶液20.8部を加え10℃に冷却し、カップラー成分を得た。以降、実施例1と同様にして含水顔料を得た。
【0050】
比較例2
トール油ロジンに代えて、ガムロジンの同量を用いた以外は比較例1と同様の操作を行いカップラー成分を得た。以降、実施例1と同様にして含水顔料を得た。
【0051】
比較例3
p−トルイジン−m−スルホン酸20部およびトビアス酸0.29部を水300部に分散後、35%塩酸12.8部を加え、5℃以下に保ちながら、40%亜硝酸18.9部を滴下しジアゾ成分を作製した。次に3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸20.9部を水300部に分散後、25%水酸化カリウム水溶液56.O部を加えて溶解後、バンディスT−25K(ハリマ化成(株)製不均化ロジン25%アルカリ溶液)を加え10℃に冷却し、カップラー成分を得た。以降、実施例1と同様にして含水顔料を得た。
【0052】
実施例2
カップラー成分に含ませる25%水酸化カリウム水溶液の56.O部を、25%水酸化ナトリウム39.9部とする以外は実施例1と同様な操作を行った。以降、実施例1と同様にして含水顔料を得た。
【0053】
比較例4
p−トルイジン−m−スルホン酸20部およびトビアス酸0.29部を水300部に分散後、35%塩酸12.8部を加え、5℃以下に保ちながら、40%亜硝酸18.9部を滴下しジアゾ成分を作製した。次に3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸20.9部を水300部に分散後、25%水酸化カリウム水溶液39.9部を加えて溶解後、ハリマ化成(株)製のバンディスT−25K(不均化ロジンの25%アルカリ水溶液)8.36部を加え10℃に冷却し、カップラー成分を得た。以降、実施例1と同様にして含水顔料を得た。
【0054】
試験例
<オフセットインキの調製>
実施例および比較例で得た各含水顔料、KM−51(大日本インキ化学工業(株)社製の平版インキ用ワニス)及び軽油を混合した後、フラッシング法により顔料分25%のベースインキを作製した後、3本ロールミルを使用して顔料分17%、タック値が8.5〜9.5のオフセットインキを調整した。最終のインキ組成を以下に示す。
【0055】
含水顔料(上記実施例及び比較例) 17部
KM−51ワニス 65部
軽油 18部
【0056】
《評価方法》
インキ透明性は、オフセットインキをアート紙に展色(ドローダウン)して、評価した。実施例1で得た顔料を用いた展色板を標準とした相対評価により、得られた評価結果を第1表にまとめて示した。なお、透明性は目視判定5段階〔1(透明性小)>>>5(透明性大)〕で判定した。
【0057】
【表1】
第1表
Figure 0004161238
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、ロジンとビンゾールレジンを併用するので、ロジンのみを含ませた場合に比べて、品質の安定性に優れ、様々な適性の悪化を招くロジン処理量を抑えながら色相の透明性や流動性に優れた顔料組成物、および該顔料組成物を使用した顔料分散体が提供できるという格別顕著な効果を奏する。

Claims (6)

  1. C.I.ピグメントレッド57:1(A)と、ビンゾールレジン(B)とロジン(C)とを含んでなる顔料組成物。
  2. p−トルイジン−m−スルホン酸からなるジアゾ成分と、ビンゾールレジン(B)を含む3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸からなるカップラー成分とをカップリングし、レーキ化前もしくはレーキ化後にロジン(C)処理してなる顔料組成物。
  3. ビンゾールレジン(B)が、酸価70〜120、ケン化価110〜170、融点80〜120℃で天然フェノール樹脂を含む熱可塑性樹脂である請求項1または2記載の組成物。
  4. C.I.ピグメントレッド57:1(A)、ビンゾールレジン(B)およびロジン(C)を含む顔料組成物100重量部当たり、前記ビンゾールレジン(B)が0.5〜10重量部かつロジン(C)が2〜10重量部である請求項1または2記載の組成物。
  5. 次式の化合物を更に含んでなる請求項1または2記載の組成物。
    Figure 0004161238
  6. 請求項1、2、3、4または5記載の組成物と熱可塑性合成樹脂を含むことを特徴とする顔料分散体。
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