JP4682155B2 - C型肝炎ウイルスに対して活性な大環状ペプチド - Google Patents

C型肝炎ウイルスに対して活性な大環状ペプチド Download PDF

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Description

本発明は、C型肝炎ウイルス(HCV)感染の治療のための化合物、その合成方法、組成物及び方法に関する。特に、本発明は、新規なペプチド類似体、該類似体を含有する医薬組成物及び前記類似体をHCV感染の治療で使用する方法を提供する。
C型肝炎ウイルス(HCV)は、世界中の輸血後及び市中感染非A型非B型肝炎の主要な病原学的因子である。2億を超える世界中の人々がこのウイルスに感染していると推定されている。高い割合の保因者が慢性感染になり、その多くが慢性肝臓疾患、いわゆる慢性C型肝炎に進行する。この群は、順次、重篤な肝臓疾患、例えば肝硬変、肝臓細胞癌及び死に至る末期的な肝臓疾患になる高い危険がある。
HCVがウイルスの持続性を確立して高率で慢性肝臓疾患を引き起こす機構は、完全には解明されていない。HCVがどうやって宿主の免疫系と相互作用し、該免疫系を逃れるか分からない。さらに、HCV感染及び疾患に対する防御における細胞及び体液の免疫反応の役割も確立しなければならない。輸血に伴うウイルス性肝炎の予防のため、免疫グロブリンが報告されているが、疾病管理センターは、現在、この目的では免疫グロブリン治療を推奨していない。有効な防御的免疫反応の欠如がワクチン又は十分な曝露後予防手段の開発を妨げているので、最近では、断固として抗ウイルス処置に望みが託されている。
慢性C型肝炎に苦しむ患者のHCV感染を効率的に治療できる医薬を同定するという目標で種々の臨床研究が行われている。これら研究は、インターフェロン-αのみの使用及び他の抗ウイルス薬との併用を含んでいる。このような研究は、相当数の関係者がこれら治療に応答しないことを示し、好ましく応答した関係者の大多数が治療後に再発することが分かった。
最近まで、インターフェロン(IFN)が、慢性C型肝炎の患者のために臨床的に承認された有効性が証明されている唯一の利用可能な療法だった。しかし、持続した反応率が低く、インターフェロン治療は重大な副作用(すなわち、網膜症、甲状腺炎、急性膵炎、うつ病)をも引き起こし、治療した患者の生活の質を低下させる。最近、インターフェロンとリバビリンの併用が、IFNのみに無反応の患者のために承認された。しかし、INFによって引き起こされる副作用は、この併用療法で軽減されない。インターフェロンのペグ化型、例えば、PEG-Intron(登録商標)及びPegasys(登録商標)は、明らかにこれら有害な副作用を部分的に処理できるが、抗ウイルス薬は、HCVの経口治療の選択という成功への道を未だ残している。
従って、現存の医薬療法の限界を克服するHCV感染の治療に有効な抗ウイルス薬の開発が要望されている。
HCVは、フラビウイルスファミリーのエンベロープ型の正鎖RNAウイルスである。その単鎖HCV RNAゲノムは、約9500のヌクレオチドの長さで、約3000のアミノ酸の単一の大きいポリタンパク質をコードする単一のオープンリーディングフレーム(ORF)を有する。感染細胞では、このポリタンパク質が、複数部位で細胞プロテアーゼ及びウイルスプロテアーゼによって分解されて構造タンパク質及び非構造(NS)タンパク質が生じる。HCVの場合、成熟非構造タンパク質(NS2、NS3、NS4A、NS4B、NS5A、及びNS5B)の生成は2つのウイルスプロテアーゼによって達成される。第1のプロテアーゼは、まだ十分に特徴づけられていないが、NS2-NS3接合部で分解し(以後、NS2/3プロテアーゼと称する);第2のプロテアーゼは、NS3のN末端領域内に含まれるセリンプロテアーゼ(NS3プロテアーゼ)であり、NS3-NS4A開裂部位ではシスで、かつ残りのNS4A-NS4B、NS4B-NS5A、NS5A-NS5B部位ではトランスで、NS3の下流におけるすべてのその後の開裂を媒介する。NS4Aタンパク質は複数機能に役立つと考えられ、NS3プロテアーゼの補助因子として作用し、おそらくNS3及び他のウイルスレプリカーゼ成分の膜局在化を補助する。NS3プロテアーゼとNS4Aの複合体形成は、すべての部位でタンパク質分解効率を高めるプロセシング事象に必要であると考えられる。NS3タンパク質は、ヌクレオシドトリホスファターゼ及びRNAヘリカーゼ活性をも示す。NS5Bは、HCVの複製に関与するRNA依存性RNAポリメラーゼである。
抗ウイルス薬の開発の一般的戦略は、該ウイルスの複製に必須のコード化酵素をウイルス的に不活性化することである。二日臨床試験において、HCV NS3プロテアーゼインヒビターBILN 2061が、C型肝炎ウイルスに感染している患者のウイルス負荷を急速に減らすのに有効であることが分かり(Nature (2003) 426, p.186-189)、HCV NS3プロテアーゼインヒビターの臨床的抗ウイルス活性の原理の証拠を与えた。
感染細胞におけるIFN媒介細胞の抗ウイルス活性を遮断することによって、NS3プロテアーゼがさらに影響を有する可能性があることが分かった(Foy et al., Science, 17 April 2003)。このことは、NS3/NS4Aプロテアーゼが二重の治療標的を意味しうる、すなわちその阻害はウイルスの複製を遮断し、かつHCV感染細胞のインターフェロン反応を回復させうるという仮説を信用させる。
HCV NS3プロテアーゼを阻害する大環状化合物がWO 00/59929 (US patent 6,608,027)、WO 03/053349、WO 03/064455及びWO 2004/037855に開示されている。
本発明は、NS3プロテアーゼに対して阻害性である新規な化合物を提供する。さらに、細胞培養で活性な化合物を提供する。
本発明の1局面の利点は、この発明の化合物はNS3プロテアーゼを特異的に阻害し、他のセリンプロテアーゼ、例えば、ヒト白血球エラスターゼ(HLE)、ブタ膵臓エラスターゼ(PPE)、又はウシ膵臓キモトリプシン、又はシステインプロテアーゼ、例えばヒト肝臓カテプシン(Cat B)に対して有意な阻害活性を示さないという事実にある。
〔発明の概要〕
下記式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩若しくはエステルが本発明の範囲に含まれる。
Figure 0004682155
式中、R1は、ヒドロキシ又はNHSO211であり、このとき、R11は、(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール、Het、アリール-(C1-4)アルキル-、又はHet-(C1-4)アルキル-であり;
a)前記(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、アリール、Het、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール-(C1-4)アルキル-、及びHet-(C1-4)アルキル-は、任意に、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、(C1-6)アルキル、(C1-6)ハロアルキル、-O-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)ハロアルキル、-O-アリール、-C(=O)-(C1-6)アルキル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-4)アルキル、-C(=O)-N((C1-4)アルキル)2、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2からそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;かつ
b)前記(C3-7)シクロアルキルは、任意に、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、-O-(C1-6)アルキル、(C2-4)アルケニル、-O-(C1-6)ハロアルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、トリ(C1-6)アルキルシリル、R41、-C(=O)-R41、-C(=O)OR41、-C(=O)N(R42)R41、-SO241、及び-OC(=O)-R41からそれぞれ独立的に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;ここで、R41は、各場合、以下の基:
i)H、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、Het、又はアリール-(C1-4)アルキル-O-;
ii)アリール又はアリールオキシ(それぞれ任意に(C1-6)アルキルで置換されていてもよい);及び
iii)(C1-8)アルキル(任意に、-O-(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、(C2-10)アルケニル、(C2-10)アルキニル、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、アリール、Het、アリールオキシ、及びアリール-(C1-4)アルキル-O-からそれぞれ独立的に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、前記アリール及びアリールオキシは、それぞれ任意に、(C1-6)アルキルで置換されていてもよい;
から独立的に選択され;かつ
42は、H及び(C1-6)アルキルから選択され;或いは
11は、-N(R11a)(R11b)であり、このとき、R11a及びR11bは、それぞれ独立的に、H、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール、アリール-(C1-6)アルキル-、Het及びHet-(C1-4)アルキル-から選択され;前記(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール、アリール-(C1-6)アルキル-、Het及びHet-(C1-4)アルキル-は、それぞれ任意に、ハロゲン、(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、(C1-6)ハロアルキル、-O-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)ハロアルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-4)アルキル、-C(=O)-N((C1-4)アルキル)2、-C(=O)-(C1-6)アルキル、-COOH、及び-COO(C1-6)アルキルからそれぞれ独立的に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;或いは
11aとR11bが結合して、それらが結合している窒素と一緒に3〜7員一環式飽和若しくは不飽和ヘテロ環(任意に、少なくとも1つの他の環に縮合してヘテロ多環を形成してもよい)を形成し、前記ヘテロ環及びヘテロ多環は、任意に、N、S及びOからそれぞれ独立的に選択される1〜3個のヘテロ原子をさらに含有してもよく、かつ任意に、ハロゲン、(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、(C1-6)ハロアルキル、-O-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)ハロアルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-4)アルキル、-C(=O)-N((C1-4)アルキル)2、-C(=O)-(C1-6)アルキル、-COOH、及び-COO(C1-6)アルキルからそれぞれ独立的に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
2は、下記式の基:
Figure 0004682155
(式中、
20は、H、OH、ハロゲン、又はY1-R20aであり、このとき、Y1は結合、O、S、又はNR20bであり、かつ
20aは、(C1-8)アルキル、(C1-6)アルキル-C≡N、(C2-8)アルケニル、(C2-8)アルキニル及び(C3-7)シクロアルキルから成る群より選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル及びシクロアルキルは、それぞれ任意に、以下の基:
ハロゲン、(C1-6)アルキル(任意に-O-(C1-6)アルキル又は-O-(C3-6)シクロアルキルで置換されていてもよい)、(C3-7)シクロアルキル、-O-(C1-6)アルキル、Het、-O-(C3-6)シクロアルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2からそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;かつ
20bは、H、(C1-6)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルであり;
かつWがNであり;点線“a”が二重結合であり;或いは
20がオキソであり、かつWがNR23(R23はH、(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル又は(C2-6)アルキニルである)であり;かつ点線“a”が単結合であり;
21は、ハロゲン又はY2-R21aであり、このとき、Y2は結合、O、S、SO又はSO2であり、かつR21aは(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、(C2-6)アルキニル、(C3-7)シクロアルキル又は(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-であり;
22は、H、-OH、-O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル又は-N((C1-4)アルキル)2である)であり;
或いはR2は、下記式の基:
Figure 0004682155
(式中、
20、W及び点線“a”は前記定義どおりであり;
24はH又はR21(前記定義どおり)であり;かつ
25はH又は(C1-6)アルキルである)であり;
Xは、O又はNHであり;
3は、(C1-10)アルキル、(C3-7)シクロアルキル又は(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-であり、このとき、
a)前記シクロアルキル及びシクロアルキル-アルキル-は、(C1-3)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく;
b)前記アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキル-アルキル-は、ヒドロキシ及びO-(C1-6)アルキルからそれぞれ独立的に選択される置換基で一置換又は二置換されていてもよく;
c)各アルキル基は、ハロゲンで一置換、二置換又は三置換されていてもよく;かつ
d)5、6又は7員の各シクロアルキル基中、1個の-CH2-基又は直接相互に結合していない2個の-CH2-基をO原子と置き換えてよく(該O原子が少なくとも2個のC原子を介して基Xに連結するように);かつ
Dは、3〜8原子の飽和又は不飽和アルキレン鎖であり;かつ
点線“b”は、単結合又は二重結合であり;
ここで、本明細書では、Hetは、O、N及びSからそれぞれ独立的に選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員ヘテロ環として定義され、このHetは、飽和、不飽和又は芳香族でよく、かつ任意に、少なくとも1個の他の環に縮合して、4〜14員ヘテロ多環(可能な場合はどこでも、O、N及びSからそれぞれ独立的に選択される1〜5個のヘテロ原子を有しうる)を形成していてもよく、前記ヘテロ多環は、飽和、不飽和又は芳香族でよい。
但し、R2が、下記式の基:
Figure 0004682155
であり;かつ
WがNであり;点線“a”が二重結合であり;かつ
20がH、ハロゲン、又はY1-R20a(Y1がOで、R20aが(C1-6)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルであり;或いはY1が結合で、R20aが(C1-6)アルキルである)であり;かつ
21がハロゲン又はY2-R21a(Y2がOで、R21aが(C1-6)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルである)であり;かつ
22がHであり;かつ
3が(C1-6)アルキル(任意にハロで置換されていてもよい)であり、又はR3が-(CH2)p-(C3-7)シクロアルキル(pは0〜4)であり、又はR3がテトラヒドロフラン環(該環のC3又はC4位を介して結合している)であるとき;
1は、NHSO211(R11は(C1-6)アルキル又は無置換(C3-7)シクロアルキルである)でないことを条件とする。
この発明の範囲には、抗C型肝炎ウイルスとして有効な量の式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩若しくはエステルを、少なくとも1種の医薬的に許容しうる担体又は補助薬と混合して含む医薬組成物が包含される。
この態様のさらなる局面によれば、上記定義どおりの医薬組成物は、治療的に有効な量の少なくとも1種の他の抗ウイルス薬をさらに含む。
本発明の別の重要な局面は、哺乳類に、抗C型肝炎ウイルスとして有効な量の式(I)の化合物、その医薬的に許容しうる塩若しくはエステル、又は上述した組成物を、単独で、又は一緒若しくは別個に投与される少なくとも1種の他の抗ウイルス薬と併用して投与することによって、哺乳類のC型肝炎ウイルス感染を治療又は予防する方法を含む。
この発明の範囲には、上述したとおりの式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩若しくはエステルの、哺乳類のC型肝炎ウイルス感染の治療又は予防用薬物製造のための使用も包含される。
本発明のさらなる局面は、上述したとおりの式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩若しくはエステルの、哺乳類のC型肝炎ウイルス感染の治療又は予防用薬物製造のため、少なくとも1種の他の抗ウイルス薬と組合せた使用も包含される。
この発明のさらに別の局面は、C型肝炎ウイルスを、C型肝炎ウイルスNS3プロテアーゼ阻害量のこの発明の式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩にさらすことによって、C型肝炎ウイルスの複製を阻害する方法に関する。
この発明のなおさらなる局面は、本明細書で述べるような式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩若しくはエステルの、C型肝炎ウイルスの複製を阻害するための使用を提供する。
この発明のさらなる局面は、HCV感染の治療又はHCVのNS3プロテアーゼの阻害に有効な組成物と、該組成物を用いて、C型肝炎ウイルスによる感染を治療できることを示す標識を含むパッケージング材料とを含む製品に関し、前記組成物は、この発明の式(I)の化合物又はその医薬的に許容しうる塩を含む。
〔好ましい態様の詳細な説明〕
〔定義〕
本明細書では、特に言及しない限り、以下の定義を適用する。
(R)又は(S)を用いて式(I)の化合物の置換基又は不斉中心の絶対配置を命名する場合については、その命名は、化合物全体の状況で行われ、置換基又は不斉中心のみの状況では行われない。
本明細書では、命名“P1、P2、及びP3”は、ペプチド類似体のC末端から出発してN末端に向かって伸長するアミノ酸残基の位置を指す(すなわち、P1はC末端から1位を指し、P2:C末端から第2位など)(Berger A. & Schechter I., Transactions of the Royal Society London series B257, 249-264 (1970)参照)。
本明細書では、用語“(1R,2S)-ビニル-ACCA”は、下記式の化合物、すなわち(1R,2S)1-アミノ-2-エテニルシクロプロピルカルボン酸を意味する。
Figure 0004682155
本明細書で単独又は別の置換基と組み合わせて使用される用語“(Cx-n)アルキル”は、x〜n個の炭素原子を含有する非環式の直鎖若しくは分岐鎖アルキル置換基を意味する。ここで、xは0(すなわち、アルキル基が存在しない)又は整数であり、かつnは整数である。“(C1-6)アルキル”(又は“低級アルキル”)として、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、1-メチルエチル(イソ-プロピル)、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル(tert-ブチル)、ペンチル及びヘキシルが挙げられる。略語Meはメチル基を意味し、Etはエチルを意味する。
本明細書で単独又は別の置換基と組み合わせて使用される用語“(C2-n)アルケニル”は、2〜n個の炭素原子を含有する非環式の直鎖若しくは分岐鎖アルキル置換基を意味する。ここで、nは整数であり、少なくとも2個の炭素原子は二重結合で連結される(炭素鎖内又は末端)。(C2-n)アルケニルの例として、限定するものではないが、エテニル(ビニル)、1-プロペニル、2-プロペニル、及び1-ブテニルが挙げられる。この用語は、(C2-n)アルケニル基のシス及びトランス異性体、及びその混合物を包含しうる。(C2-n)アルケニル基は、そうでなければ水素原子を持つであろういずれの炭素原子のところでも置換されうる。
本明細書で単独又は別の置換基と組み合わせて使用される用語“(C2-n)アルキニル”は、2〜n個の炭素原子を含有する非環式の直鎖若しくは分岐鎖アルキル置換基を意味する。ここで、nは整数であり、少なくとも2個の炭素原子は三重結合で連結される(炭素鎖内又は末端)。該基の例として、限定するものではないが、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、及び1-ブチニルが挙げられる。(C2-n)アルキニル基は、そうでなければ水素原子を持つであろういずれの炭素原子のところでも置換されうる。
本明細書で単独又は別の置換基と組み合わせて使用される用語“(C3-m)シクロアルキル”は、3〜m個の炭素原子を含有するシクロアルキル置換基を意味する。ここで、mは整数であり、該基として、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルが挙げられる。
本明細書で相互交換可能に使用される用語“(Cx-n)アルキル-(C3-m)シクロアルキル”又は“(C3-m)シクロアルキル-(Cx-n)アルキル-”は、3〜m個の炭素原子を含有するシクロアルキル基に直接結合している、x〜n個の炭素原子を含有するアルキレン基を意味する。ここで、xは0(すなわち、アルキレン基が存在しない)又は整数であり、n及びmはそれぞれ独立的に整数である。該基として、例えば、シクロプロピルメチル、シクロペンチルエチル、シクロヘキシルメチル、1-シクロヘキシルエチル、2-シクロヘキシルエチル及びシクロヘプチルプロピルが挙げられる。
本明細書で単独又は別の基と組み合わせて相互交換可能に使用される用語“アリール”又は“(C6又は10)アリール”は、6個の炭素原子を含有する芳香族単環式基又は10個の炭素原子を含有する芳香族二環式基を意味する。例えば、アリールとして、フェニル、1-ナフチル及び2-ナフチルが挙げられる。
本明細書で相互交換可能に使用される用語“(Cx-n)アルキル-(C6又は10)アリール”又は“(C6又は10)アリール-(Cx-n)アルキル-”は、上記定義どおりのアリール置換基に結合している、上記定義どおりのアルキル基を意味する。(C6又は10)アリール-(C1-3)アルキル-の例は、ベンジル(フェニルメチル)、1-フェニルエチル、2-フェニルエチル及びフェニルプロピルである。
本明細書で単独又は別の基と組み合わせて相互交換可能に使用される用語“O-(C1-n)アルキル”又は“(C1-n)アルコキシ”は、アルキルが上記定義どおりで、1〜n個の炭素原子を含有する基-O-(C1-n)アルキルを意味し、該基としてメトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、ブトキシ及び1,1-ジメチルエトキシが挙げられる。最後の基は、一般的にtert-ブトキシとして知られる。-O-(C1-n)アルキル基が置換されている場合、その(C1-n)アルキル部分で置換されているものと解釈する。
本明細書で単独又は別の基と組み合わせて相互交換可能に使用される用語“S-(C1-n)アルキル”又は“(C1-n)アルキルチオ”は、アルキルが上記定義どおりで、1〜n個の炭素原子を含有する基-S-(C1-n)アルキルを意味し、該基としてメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、1-メチルエチルチオ、ブチルチオ及び1,1-ジメチルエチルチオが挙げられる。-S-(C1-n)アルキル基が置換されている場合、その(C1-n)アルキル部分で置換されているものと解釈する。
本明細書で相互交換可能に使用される用語“ハロ”又は“ハロゲン”は、フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードから選択されるハロゲン置換基を意味する。
本明細書で相互交換可能に使用される用語“(C1-6)ハロアルキル”又は“低級ハロアルキル”は、1個以上の水素原子がハロゲン原子と置き換えられている1〜6個の炭素原子を含有するアルキル基を意味する(限定するものではないが、トリフルオロメチルが挙げられる)。
本明細書では、用語“オキソ”は、二重結合(=O)で置換基として結合している酸素原子を意味する。
本明細書では、用語“Het”は、O、N及びSからそれぞれ独立的に選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員ヘテロ環を定義し、飽和、不飽和又は芳香族でよく、かつ任意に、少なくとも1つの他の環に縮合して4〜14員ヘテロ多環(O、N及びSからそれぞれ独立的に選択される1〜5個のヘテロ原子を可能などこかに有しうる)を形成してよく、特に言及しない限り、前記ヘテロ多環は飽和、不飽和又は芳香族でよい。
本明細書では、用語“ヘテロ原子”は、O、S又はNを意味する。
本明細書では、単独又は別の基と組み合わせた用語“ヘテロ環”は、窒素、酸素及びイオウからそれぞれ独立的に選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する3〜7員の飽和又は不飽和(芳香族を含む)ヘテロ環から水素を除去して得られる一価基を意味する。該ヘテロ環の例として、限定するものではないが、アゼチジン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、チアゾリジン、ピロール、チオフェン、ヒダントイン、ジアゼピン、1H-イミダゾール、イソキサゾール、チアゾール、テトラゾール、ピペリジン、ピペラジン、ホモピペリジン、ホモピペラジン、1,4-ジオキサン、4-モルフォリン、4-チオモルフォリン、ピリジン、ピリジン-N-オキシド若しくはピリミジン、又は以下のヘテロ環が挙げられる。
Figure 0004682155
本明細書では、単独又は別の基と組み合わせた用語“ヘテロ多環”は、ヘテロ環でも他の任意の環でもよい1個以上の他の環に縮合した上記定義どおりのヘテロ環を意味する。該ヘテロ多環の例として、限定するものではないが、インドール、ベンズイミダゾール、チアゾロ[4,5-b]-ピリジン、キノリン、イソキノリン、若しくはクマリン、又は以下の環が挙げられる。
Figure 0004682155
一般的に用語“Het”に包含されるが、本明細書では、用語“ヘテロアリール”は、二重結合が芳香族系を形成する、不飽和ヘテロ環を正確に定義する。“ヘテロアリール”の好適な例として、限定するものではないが、キノリン、インドール、ピリジン、以下の基が挙げられる。
Figure 0004682155
本明細書で単独又は別の置換基と組み合わせて使用される用語“医薬的に許容しうるエステル”は、式(I)の化合物のエステルを意味し、該分子の任意のカルボキシル官能、好ましくはカルボキシ末端が、以下に示すアルコキシカルボニル官能と置き換わったエステルを意味する。
Figure 0004682155
ここで、該エステルのR部分は、アルキル(例えばメチル、エチル、n-プロピル、tert-ブチル、n-ブチル);アルコキシアルキル(例えばメトキシメチル);アルコキシアシル(例えばアセトキシメチル);アラルキル(例えばベンジル);アリールオキシアルキル(例えばフェノキシメチル);任意にハロゲン、(C1-4)アルキル又は(C1-4)アルコキシで置換されていてもよいアリール(例えばフェニル)から選択される。他の好適なプロドラッグエステルは、Design of prodrugs, Bundgaard, H. Ed. Elsevier (1985)で見つけられる。このような医薬的に許容しうるエステルは、哺乳類に注入されると、通常in vivo加水分解して式(I)の化合物の酸形態に変換される。上記エステルについては、特に指定しない限り、存在するいずれのアルキル部分も有利には1〜16個の炭素原子、特に1〜6個の炭素原子を含有する。該エステル中に存在するいずれのアリール部分も有利にはフェニル基を含む。特に、エステルは(C1-16)アルキルエステル、無置換ベンジルエステル又は少なくとも1個のハロゲン、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルコキシ、ニトロ若しくはトリフルオロメチルで置換されていているベンジルエステルでよい。
用語“医薬的に許容しうる塩”は、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などがなく、合理的な利益/危険比で釣り合っている、一般的に水溶性若しくは油溶性又は分散性で、その意図した用途で有効な、ゾンデ医療判断の範囲内でヒト及び下等動物の組織と接触させるのに適している、式(I)の化合物の塩を意味する。この用語には、医薬的に許容しうる酸付加塩及び医薬的に許容しうる塩基付加塩が含まれる。適切なリストは、例えば、S.M. Birge et al., J. Pharm. Sci., 1977, 66, pp. 1-19に見られる。
用語“医薬的に許容しうる酸付加塩”は、その遊離塩基の生物学的有効性及び特性を保持し、かつ生物学的又は他の意味で望ましくなくない、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸、リン酸等、及び有機酸、例えば酢酸、トリフルオロ酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、酪酸、樟脳酸、樟脳スルホン酸、ケイ皮酸、クエン酸、ジグルコン酸、エタンスルホン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリセロリン酸、ヘミスルフィン酸、ヘキサン酸、ギ酸、フマル酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸(イセチオン酸)、乳酸、ヒドロキシマレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メシチレンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ニコチン酸、2-ナフタレンスルホン酸、シュウ酸、パモン酸、ペクチン酸、フェニル酢酸、3-フェニルプロピオン酸、ピバル酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、p-トルエンスルホン酸、ウンデカン酸などと形成される当該塩を意味する。
用語“医薬的に許容しうる塩基付加塩”は、その遊離酸の生物学的有効性及び特性を保持し、かつ生物学的又は他の意味で望ましくなくない、無機塩基、例えばアンモニア又はアンモニウム若しくは金属カチオン(例えばナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウム等)の水酸化物、炭酸塩、又は炭酸水素塩と形成される当該塩を意味する。特に好ましくは、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、及びマグネシウム塩である。医薬的に許容しうる無毒の有機塩基から誘導される塩として、一級、二級、及び三級アミン、四級アミン化合物、置換アミン(天然に存在する置換アミンを含む)、環状アミン及び塩基性イオン交換樹脂、例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルコサミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、テトラメチルアンモニウム化合物、テトラエチルアンモニウム化合物、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルピペリジン、N-メチルモルフォリン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、N,N-ジベンジルフェネチルアミン、1-エフェナミン(ephenamine)、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、ポリアミン樹脂などの塩が挙げられる。特に好ましい無毒の有機塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン、及びカフェインである。
用語“哺乳類”は、本明細書で使用する場合、ヒトのみならず、C型肝炎ウイルスによる感染に感受性の非ヒト哺乳類を含む意であり、ウシ、ブタ、ウマ、イヌ及びネコのような家畜、及び非家畜が含まれる。
本明細書では、用語“抗ウイルス薬”は、哺乳類におけるウイルスの形成及び/又は複製を阻害するために有効な薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。これには、哺乳類におけるウイルスの形成及び/又は複製に必要な宿主又はウイルス機構を妨害する薬剤が含まれる。このような薬剤は、以下から選択することができる:他の抗-HCV薬、HIVインヒビター、HAVインヒビター及びHBVインヒビター。抗ウイルス薬として、例えば、リバビリン、アマンタジン、VX-497(メリメポジブ(merimepodib)、Vertex Pharmaceuticals)、VX-498(Vertex Pharmaceuticals)、Levovirin、Viramidine、Ceplene(maxamine)、XTL-001及びXTL-002(XTL Biopharmaceuticals)が挙げられる。
本明細書では、用語“他の抗-HCV薬”は、疾患のC型肝炎関連症状の進行を軽減又は予防するために有効な当該薬剤を意味する。このような薬剤は、以下から選択することができる:免疫調節薬、HCV NS3プロテアーゼのインヒビター、HCVポリメラーゼのインヒビター又はHCVライフサイクルの別の標的のインヒビター。
本明細書では、用語“免疫調節薬”は、哺乳類における免疫系反応を向上又は増強させるために有効な当該薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。免疫調節薬として、例えば、クラスIインターフェロン(例えば、α-、β-、δ-、ω-及びτ-インターフェロン、コンセンサスインターフェロン及びアシアロ-インターフェロン)、クラスIIインターフェロン(例えばγ-インターフェロン)及びペグ化インターフェロンが挙げられる。
本明細書では、用語“HCV NS3プロテアーゼのインヒビター”は、哺乳類におけるHCV NS3の機能を阻害するために有効な薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。HCV NS3プロテアーゼのインヒビターとして、例えば、参照によってその全体が本明細書に取り込まれるWO 99/07733、WO 99/07734、WO 00/09543、WO 00/09558、WO 00/59929、WO 03/064416、WO 03/064455、WO 03/064456、WO 2004/037855及び同時係属特許出願10/850,101及び60/504,839(すべてBoehringer Ingelheimによる)、WO 02/060926、WO 03/053349、WO 03/099316、WO 03/099274、WO 2004/032827及びUS 2004/0077551(すべてBMSによる)、WO 2004/072243(Enanta)に記載されている当該化合物及びVX-950として同定されたVertex臨床候補が挙げられる。
本明細書では、用語“HCVポリメラーゼのインヒビター”は、哺乳類におけるHCVポリメラーゼの機能を阻害するために有効な薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。これには、限定するものではないが、HCV NS5Bポリメラーゼの非ヌクレオシドインヒビター及びヌクレオシドインヒビターが含まれる。
HCVポリメラーゼのインヒビターの例として、限定するものではないが、以下の文献に記載されているもの:WO 02/04425 (Boehringer Ingelheim) WO 03/007945 (Boehringer Ingelheim)、WO 03/010140 (Boehringer Ingelheim)、WO 03/010141 (Boehringer Ingelheim)、WO 2004/064925 (Boehringer Ingelheim)、WO 2004/065367 (Boehringer Ingelheim)、WO 2004/087714 (IRBM)、WO 03/101993 (Neogenesis)、WO 03/026587 (BMS)、WO 03/000254 (Japan Tobacco)、及びd WO 01/47883 (Japan Tobacco)、並びに臨床候補JTK-003 (Japan Tobacco)、HCV 086 (ViroPharma/Wyeth)、R-803 (Rigel)及びNM 283 (Idenix/Novartis)が挙げられる。
本明細書では、用語“HCVライフサイクルの別の標的のインヒビター”は、HCV NS3プロテアーゼの機能を阻害することによって以外に哺乳類におけるHCVの形成及び/又は複製を阻害するために有効な薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。これには、哺乳類におけるHCVの形成及び/又は複製に必要な宿主又はHCVウイルス機構を妨害する薬剤が含まれる。HCVライフサイクルの別の標的のインヒビターとして、例えば、ヘリカーゼ、NS2/3プロテアーゼ及び内部リボース侵入部位(internal ribosome entry site)(IRES)から選択される標的を阻害する薬剤が挙げられる。HCVライフサイクルの別の標的のインヒビターの具体例としてISIS-14803(ISIS Pharmaceuticals)が挙げられる。
本明細書では、用語“HIVインヒビター”は、哺乳類におけるHIVの形成及び/又は複製を阻害するために有効な薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。これには、哺乳類におけるHIVの形成及び/又は複製に必要な宿主又はウイルス機構を妨害する薬剤が含まれる。HIVインヒビターとして、例えば、ヌクレオシドインヒビター、非ヌクレオシドインヒビター、プロテアーゼインヒビター、融合インヒビター及びインテグラーゼインテグラーゼが挙げられる。
本明細書では、用語“HAVインヒビター”は、哺乳類におけるHAVの形成及び/又は複製を阻害するために有効は薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。これには、哺乳類におけるHAVの形成及び/又は複製に必要な宿主又はウイルス機構を妨害する薬剤が含まれる。HAVインヒビターとして、A型肝炎ワクチン、例えばHavrix(登録商標)(GlaxoSmithKline)、VAQTA(登録商標)(Merck)及びAvaxim(登録商標)(Aventis Pasteur)が挙げられる。
本明細書では、用語“HBVインヒビター”は、哺乳類におけるHBVの形成及び/又は複製を阻害するために有効は薬剤(化合物又は生物学的製剤)を意味する。これには、哺乳類におけるHBVの形成及び/又は複製に必要な宿主又はウイルス機構を妨害する薬剤が含まれる。HBVインヒビターとして、例えばHBVウイルスDNAポリメラーゼを阻害する薬剤又はHBVワクチンが挙げられる。HBVインヒビターの具体例として、Lamivudine(Epivir-HBV(登録商標))、Adefovir Dipivoxil, Entecavir, FTC (Coviracil(登録商標))、DAPD (DXG)、L-FMAU (Clevudine(登録商標))、AM365 (Amrad)、Ldt (Telbivudine)、monoval-LdC (Valtorcitabine)、ACH-126,443 (L-Fd4C)(Achillion)、MCC478 (Eli Lilly)、Racivir (RCV)、フルオロ-L及びDヌクレオシド, Robustaflavone, ICN 2001-3 (ICN)、Bam 205 (Novelos)、XTL-001 (XTL)、Imino-Sugars (Nonyl-DNJ) (Synergy)、HepBzyme;及び以下のような免疫調節薬品:インターフェロンα2b、HE2000 (Hollis-Eden)、Theradigm (Epimmune)、EHT899 (Enzo Biochem)、Thymosin α-1 (Zadaxin(登録商標))、HBV DNAワクチン(PowderJect)、HBV DNAワクチン(Jefferon Center)、HBV抗原(OraGen)、BayHep B(登録商標)(Bayer)、Nabi-HB(登録商標)(Nabi)及び抗B型肝炎(Cangene);及び以下のようなHBVワクチン製剤:Engerix B, Recombivax HB, GenHevac B, Hepacare, Bio-Hep B, TwinRix, Comvax, Hexavacが挙げられる。
本明細書では、用語“クラスIインターフェロン”は、すべてI型受容体に結合するインターフェロンの群から選択されるインターフェロンを意味する。これには、天然及び合成的に生成される両方のクラスIインターフェロンが含まれる。クラスIインターフェロンの例として、α-、β-、δ-、ω-及びτ-インターフェロン、コンセンサスインターフェロン、アシアロ-インターフェロン及びそれらのペグ化形態が挙げられる。
本明細書では、用語“クラスIIインターフェロン”は、すべてII型受容体に結合するインターフェロンの群から選択されるインターフェロンを意味する。クラスIIインターフェロンの例としてγ-インターフェロンが挙げられる。
これら薬剤のいくつかの特有の好ましい例を以下に列挙する。
・抗ウイルス薬:リバビリン及びアマンタジン;
・免疫調節薬:クラスIインターフェロン、クラスIIインターフェロン及びそれらのペグ化形態;
・HCVポリメラーゼインヒビター:ヌクレオシド類似体及び非ヌクレオシド;
・以下の標的から選択される標的を阻害する、HCVライフサイクルの別の標的のインヒビター:NS3ヘリカーゼ、NS2/3プロテアーゼ又は内部リボゾーム侵入部位(IRES)。
・HIVインヒビター:ヌクレオシドインヒビター、非ヌクレオシドインヒビター、プロテアーゼインヒビター、融合インヒビター及びインテグラーゼインヒビター;又は
・HBVインヒビター:ウイルスDNAポリメラーゼを阻害する薬剤、又はHBVワクチンである薬剤。
上述したように、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩を、抗ウイルス薬、免疫調節薬、HCVポリメラーゼのインヒビター、HCV NS3ポリメラーゼの別のインヒビター、HCVライフサイクルの別の標的のインヒビター、HIVインヒビター、HAVインヒビター及びHBVインヒビターから選択される少なくとも1種の追加薬剤と共に投与する併用療法が考慮される。これら追加薬剤をこの発明の化合物と併用して単一の医薬剤形を作製することができる。或いは、複数剤形の一部として、例えばキットを用いてこれら追加薬剤を別個に患者に投与することができる。式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩の投与の前、同時、又は投与後に、該追加薬剤を患者に投与することができる。
本明細書では、用語“治療”は、C型肝炎の症状を軽減若しくは排除し、及び/又は患者のウイルス負荷を低減するために本発明の化合物又は組成物を患者に投与することを意味する。
本明細書では、用語“予防”は、個体の該ウイルスへの曝露後であるが該疾患の症状の出現前、及び/又は血中での該ウイルスの検出前に本発明化合物又は組成物を投与することを意味する。
サブ式において以下の記号“- - -”又は“→”を相互交換可能に用いて、定義している分子の残部に連結される結合を表す。
〔好ましい態様〕
以下の好ましい態様では、この発明の化合物の基及び置換基を詳細に説明する。
本発明の好ましい態様には、式(I)の化合物が含まれ、
式中、
1:
本発明の好ましい一態様によれば、R1はヒドロキシである。
本発明の別の好ましい態様によれば、R1はNHSO211であり、ここで、
11は、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、フェニル、ナフチル、Het、フェニルメチル、ナフチルメチル及びHet-メチルから選択され;
a)それぞれ任意に、フッ素及びメチルからそれぞれ独立的に選択される置換基で一置換、二置換又は三置換されていてもよく;かつ
b)それぞれ任意に、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メトキシ、フェノキシ及びトリフルオロメトキシからそれぞれ独立的に選択される置換基で一置換又は二置換されていてもよく;かつ
c)それぞれ任意に、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2から選択される置換基で一置換されていてもよく;
ここで、Hetは、チエニル、フリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H-インドリル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフリル、チアジアゾリル、イソキサゾリル、ベンゾチエニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルフォリニル、トリアゾリル、テトラゾリル、及び下記基から選択される。
Figure 0004682155
別の好ましい代替態様によれば、R1はNHSO211であり、ここで、
11は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルから選択され;
a)それぞれ任意に、フッ素で一置換、二置換又は三置換されていてもよく;かつ
b)それぞれ任意に、ヒドロキシ、メトキシ及びトリフルオロメトキシから選択される置換基で一置換又は二置換されていてもよく;かつ
c)それぞれ任意に、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2から選択される置換基で一置換されていてもよく;かつ
d)それぞれ任意に、1個以上の(C1-8)アルキルで置換されていてもよく、各(C1-8)アルキルは、独立的に任意に、-O-(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、(C2-10)アルケニル、(C2-10)アルキニル、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、アリール、アリールオキシ、及びアリール-(C1-4)アルキル-O-からそれぞれ独立的に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、前記アリール及びアリールオキシは、それぞれ任意に、(C1-6)アルキルで置換されていてもよい。
さらに別の好ましい代替態様によれば、R1はNHSO211であり、ここで、R11は-N(R11a)(R11b)であり、
ここで、R11a及びR11bは、それぞれ独立的に、H、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルから選択され;ここで、前記メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルは、任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立的に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;或いは
11aとR11bが、それらが結合している窒素と一緒に結合して3、4、5又は6員単環式の飽和若しくは不飽和ヘテロ環(任意に、N、S及びOからそれぞれ独立的に選択される1〜3個のヘテロ原子をさらに含有していてよく、かつ任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい)を形成している。
この好ましい代替態様によれば、R11a及びR11bは、さらに好ましくは、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルからそれぞれ独立的に選択され;このとき、前記メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルは、任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立的に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;或いは
11aとR11bが、それらが結合している窒素と一緒に結合して3、4、5又は6員単環式の飽和若しくは不飽和ヘテロ環(任意に、N、S及びOからそれぞれ独立的に選択される1〜3個のヘテロ原子をさらに含有していてよく、かつ任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい)を形成している。
従って、さらに好ましくは、R1がNHSO211の場合、基R11は、メチル、エチル、1-メチルエチル、プロピル、エテニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、フェニル、
Figure 0004682155
及び-N(CH3)2から選択され;このとき、前記フェニルは、任意に、ハロゲンで一置換されていてもよく、かつ前記シクロプロピルは、任意に、1-位でメチル、エチル、プロピル又はブチルにて置換されていてもよく、前記メチル、エチル、プロピル及びブチルは、それぞれ任意に、フェニル、(C3-6)シクロアルキル、(C2-6)アルケニル又は(C1-4)アルコキシでさらに置換されていてもよい。
最も好ましくは、R11はメチル、シクロプロピル、フェニル、
Figure 0004682155
又は-N(CH3)2である。
2
好ましい態様によれば、R2は下記式の基である。
Figure 0004682155
(式中、W、R20、R21、R22及び点線“a”は、本明細書で定義したとおりである。)
別の好ましい態様によれば、R2は下記式の基である。
Figure 0004682155
(式中、W、R20、R24、R25及び点線“a”は、本明細書で定義したとおりである。)
W及びR20
好ましくは、R2が下記基の場合、
Figure 0004682155
20はオキソであり;WはNR23(R23は、好ましくはMe、Et、-CH2CH=CH2又はHである);かつ点線“a”は単結合である。
或いは、好ましくは、R2が下記基の場合、
Figure 0004682155
WはNであり、点線“a”は二重結合であり;かつR20はH、OH、ハロゲン、又はY1-R20aであり、ここで、
1は、結合、O、S、又はNR20bであり;
20aは、以下の基:(C1-8)アルキル、(C2-8)アルケニル、(C2-8)アルキニル及び(C3-7)シクロアルキルから成る群より選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル及びシクロアルキルは、それぞれ任意に、以下の基:ハロゲン、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、Het、-O-(C1-6)アルキル、-O-(C3-6)シクロアルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2からそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;かつR20bはH、(C1-6)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルである。
さらに好ましくは、WがN、かつ点線“a”が二重結合の場合、R20は、H、(C1-6)アルキル、OH、-O-(C1-6)アルキル、-S-(C1-6)アルキル、-(CH2)0-4-CH=CH2、-(CH2)0-4-C≡CH、-O-(CH2)0-4-CH=CH2、-O-(CH2)0-4-C≡CH、-O-(CH2)1-4-OMe;-O-(CH2)1-4-N(Me)2;-O-(CH2)1-4-Het;-S-(CH2)0-4-CH=CH2、-S-(CH2)0-4-C≡CH、-S-(CH2)1-4-OMe;-S-(CH2)1-4-N(Me)2、-S-(CH2)1-4-Het;(C3-6)シクロアルキル、-O-(C3-6)シクロアルキル、-O-(C1-6)アルキル-(C3-6)シクロアルキル、-S-(C3-6)シクロアルキル、又は-S-(C1-6)アルキル-(C3-6)シクロアルキルであり;ここで、Hetは、N、O及びSからそれぞれ独立的に選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5又は6員単環式ヘテロアリールであり;
前記(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキル、-S-(C1-6)アルキル、-(CH2)0-4-CH=CH2、-(CH2)0-4-C≡CH、-O-(CH2)0-4-CH=CH2、-O-(CH2)0-4-C≡CH、-S-(CH2)0-4-CH=CH2、-S-(CH2)0-4-C≡CH、(C3-6)シクロアルキル、-O-(C3-6)シクロアルキル、及び-S-(C3-6)シクロアルキルは、それぞれ任意に、(C1-4)アルキル、-O-(C1-4)アルキル、及びハロからそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;
或いはR20がNR20a20bであり、R20aが(C1-4)アルキル、R20bがH、(C1-4)アルキル又は(C3-5)シクロアルキルである。
なおさらに好ましくは、R20はH、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、2-メチルプロピル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、-CH=CH2、-C≡CH、O-メチル、O-エチル、O-プロピル、O-CH(CH3)2、O-シクロプロピル、O-シクロブチル、O-シクロペンチル、O-シクロヘキシル、O-CH2CH2CF3、-O-CH=CH2、-O-CH2-CH=CH2、O-C≡CH、-O-CH2-C≡CH、-O-CH2-C≡CCH3、-O-CH2-CH2-OMe、-O-CH2-CH2-N(Me)2、S-メチル、S-エチル、S-プロピル、S-CH(CH3)2、S-シクロプロピル、S-シクロブチル、S-シクロペンチル、S-シクロヘキシル、-S-CH=CH2、-S-CH2-CH=CH2、S-C≡CH、-S-CH2-C≡CH、-S-CH2-CH2-OMe、-S-CH2-CH2-N(Me)2、下記基である。
Figure 0004682155
最も好ましくは、R20は、H、メチル、エチル、1-メチルエチル、-C≡CH、O-メチル、O-エチル、O-プロピル、O-CH(CH3)2、O-シクロペンチル、O-CH2CH2CF3、-O-CH=CH2、-O-CH2-CH=CH2、-O-CH2-C≡CH、-O-CH2-C≡CCH3、-O-CH2CH2OMe、-O-CH2CH2N(Me)2、S-メチル、S-エチル、S-プロピル、S-CH(CH3)2、下記基である。
Figure 0004682155
好ましくは、R2が下記基の場合、
Figure 0004682155
WはNであり;点線“a”は二重結合であり;かつR20はH、OH、ハロゲン、又はY1-R20aであり、ここで、
1は、結合、O、S、又はNR20bであり;
20aは、以下の基:(C1-8)アルキル、(C2-8)アルケニル、(C2-8)アルキニル及び(C3-7)シクロアルキルから成る群より選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル及びシクロアルキルは、それぞれ任意に、以下の基:ハロゲン、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、Het、-O-(C1-6)アルキル、-O-(C3-6)シクロアルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2からそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;かつ
20bは、H、(C1-6)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルである。
さらに好ましくは、R20がY1-R20aであり、Y1がOであり、かつR20aが(C1-8)アルキルである。最も好ましくは、R20が-O-CH2CH3である。
21
21は、好ましくは以下の基:フッ素、塩素、臭素、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2CH3、-SCH3、-SCH2CH3、-SCH2CH2CH3、-(SO)CH3、-(SO)CH2CH3、-(SO)CH2CH2CH3、-(SO2)CH3、-(SO2)CH2CH3、-(SO2)CH2CH2CH3
Figure 0004682155
及び-C≡CHから選択される。
最も好ましくは、R21は、以下の基:フッ素、塩素、臭素、-CH3、-OCH3、-SCH3、-SCH2CH3、-(SO)CH3、-(SO2)CH3、-(SO2)CH2CH3
Figure 0004682155
及び-C≡CHから選択される。
22
22は好ましくは以下の基:H、-OH、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2CH3、-NHCH3、-N(CH3)2、-N(CH3)CH2CH3及び-N(CH3)CH2CH2CH3から選択される。
さらに好ましくはR22はH、-OCH3及び-N(CH3)2から選択される。
最も好ましくは、R22はH又は-OCH3である。
24
好ましくは、R24はH又は(C1-6)アルキルである。最も好ましくは、R24はH又はCH3である。
25
最も好ましくは、R25はHである。
X:
この発明の一態様によれば、XはOである。
この発明の別の態様によれば、XはNHである。
好ましくは、XはOである。
3
上で定義した式(I)の化合物に関し、R3は、好ましくは(C2-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-3)アルキル-から選択され、このとき、
a)前記シクロアルキル及びシクロアルキル-アルキル-は、(C1-3)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく;かつ
b)前記アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキル-アルキル-は、ヒドロキシ及びO-(C1-4)アルキルからそれぞれ独立的に選択される置換基で一置換又は二置換されていてもよく;かつ
c)前記アルキル基は、それぞれフッ素で一置換、二置換又は三置換され、或いは塩素又は臭素で一置換されていてもよく;かつ
d)前記5、6又は7員の各シクロアルキル基中、1個の-CH2-基又は相互に直接結合していない2個の-CH2-基を-O-と置き換えてよい(該O原子が少なくとも2個のC原子を介して基Xに連結されるように)。
3は、さらに好ましくは、エチル、1-メチルエチル、1,1-ジメチルエチル、プロピル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、1-(1-メチルエチル)-2-メチルプロピル、1-エチル-2,2-ジメチルプロピル、ブチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,1-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1,2,2-トリメチルブチル、1,2,3-トリメチルブチル、2,3,3-トリメチルブチル及び2,2,3-トリメチルブチルから選択され、ここで、これらアルキル基は、塩素若しくは臭素、又は1、2又は3個のフッ素置換基で置換されていてもよい。好ましいフッ素化アルキル基の例として、限定するものではないが、2-フルオロエチル、3-フルオロプロピル及び3,3,3-トリフルオロプロピルが挙げられる。
或いは、さらに好ましくは、R3は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルであり、或いは、シクロアルキル基の1又は2個のCH2-基を酸素で置き換えた下記式から選択される。
Figure 0004682155
上記リストから、任意に1又は2個のO原子を含むシクロアルキル及びシクロアルキル-アルキル-基は、任意に、1、2又は3個のメチル基で置換されていてもよい。α-C原子がメチルで置換されている、任意に1又は2個のO原子を含む特有のシクロアルキル基が好ましい。
好ましい置換環式基のさらなる例は、下記式である。
Figure 0004682155
3のなおさらに好ましい意味は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及び以下の基から選択される基である。
Figure 0004682155
最も好ましくは、R3は、シクロペンチル、及び以下の基から選択される。
Figure 0004682155
D:
本発明の好ましい態様には、リンカーDが3〜8原子の飽和若しくは不飽和アルキレン鎖である、式(I)の化合物が含まれる。さらに好ましくは、リンカーDは5炭素原子鎖である。
点線“b”:
好ましくは、点線“b”は、単結合又は二重結合である。さらに好ましくは、点線“b”は、単結合又はZ(シス)配置の二重結合である。
従って、この発明の一態様により、下記式(Ia)の化合物又はその医薬的に許容しうる塩若しくはエステルが提供される。
Figure 0004682155
式中、R1は、ヒドロキシ又はNHSO211であり、ここで、R11は、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C6又は10)アリール、Het、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、(C6又は10)アリール-(C1-4)アルキル-又はHet-(C1-4)アルキル-であり、すべて任意に、以下の基:
ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、(C1-6)アルキル、(C1-6)ハロアルキル、O-(C1-6)アルキル、-O-(C1-4)ハロアルキル、-C(O)-(C1-6)アルキル、-C(O)-NH2、-C(O)-NH(C1-4)アルキル、-C(O)-N((C1-4)アルキル)2、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2
から選択される置換基で一置換、二置換又は三置換されていてもよく;
或いはR11が-NR11a11bであり、R11aはH又は(C1-6)アルキルであり、かつR11bはH、(C1-6)アルキル、(C3-6)シクロアルキル、(C6又は10)アリール、Het、(C3-6)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-、(C6又は10)アリール-(C1-4)アルキル-又はHet-(C1-4)アルキル-であり、或いはR11aとR11bが相互に結合して3〜7員の窒素含有環(任意に、O、S又はNから選択される1又は2個のヘテロ原子をさらに含有しうる)を形成しており、すべての前記R11a及びR11bは任意に、以下の基:
ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、(C1-6)アルキル、(C1-6)ハロアルキル、O-(C1-6)アルキル、-O-(C1-4)ハロアルキル、-C(O)-(C1-6)アルキル、-C(O)-NH2、-C(O)-NH(C1-4)アルキル、-C(O)-N((C1-4)アルキル)2、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2
で置換されていてもよく;
20は、H、OH、ハロゲン、又はY1-R20aであり、ここで、Y1は、結合、O、S、又はNR20bであり、ここで、
20aは、以下の基:(C1-8)アルキル、(C1-6)アルキル-C≡N、(C2-8)アルケニル、(C2-8)アルキニルから成る群より選択され、前記アルキル、アルケニル及びアルキニルはすべて任意に、以下の基:
ハロゲン、(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキル、(C1-4)アルキル-O-(C1-6)アルキル、-O-(C3-6)シクロアルキル、(C1-4)アルキル-O-(C3-6)シクロアルキル、アミノ、(C1-6)アルキルアミノ、又はジ((C1-6)アルキル)アミノで一置換又は二置換されていてもよく;かつR20bはH、(C1-6)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルであり;
かつWがHであり;かつ点線“a”が二重結合であり;或いは
20がオキソであり、WがNR23であり、ここで、R23はH、(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、(C2-6)アルキニルであり;かつ点線“a”が単結合であり;
21は、ハロゲン、(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、(C2-6)アルキニル、-O-(C1-6)アルキル、-O-(C2-6)アルケニル、-O-(C2-6)アルキニル、-S-(C1-6)アルキル、-S-(C2-6)アルケニル、及び-S-(C2-6)アルキニルであり(該イオウは任意の酸化状態である);
22は、H、-OH、-O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル又は-N((C1-4)アルキル)2であり;
Xは、O又はNHであり;
3は、(C1-10)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-であり(ここで、
a)前記シクロアルキル及びシクロアルキル-アルキル-は、(C1-3)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく;
b)前記アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキル-アルキル-は、ヒドロキシ及びO-(C1-6)アルキルから選択される置換基で一置換又は二置換されていてもよく;
c)前記すべてのアルキル基は、ハロゲンで一置換、二置換又は三置換されていてもよく;かつ
d)5、6又は7員である前記シクロアルキル基中、1個の-CH2-基又は相互に直接結合していない2個の-CH2-基を-O-と置き換えてよい);
Dは、3〜8原子の飽和若しくは不飽和アルキレン鎖であり;かつ
点線“b”は、単結合又は二重結合である。
好ましい代替態様では、
式中、
1が、ヒドロキシ又はNHSO211であり;ここで、
11は、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、フェニル、ナフチル、Het、フェニルメチル、ナフチルメチル及びHet-メチルから選択され;
a)それぞれ任意に、フッ素及びメチルからそれぞれ独立的に選択される置換基で一置換、二置換又は三置換されていてもよく;かつ
b)それぞれ任意に、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メトキシ、フェノキシ及びトリフルオロメトキシからそれぞれ独立的に選択される置換基で一置換又は二置換されていてもよく;かつ
c)それぞれ任意に、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2からそれぞれ独立的に選択される置換基で一置換されていてもよく;
ここで、Hetは、チエニル、フリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H-インドリル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフリル、チアジアゾリル、イソキサゾリル、ベンゾチエニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルフォリニル、トリアゾリル、テトラゾリル、及び以下の基から選択され;
Figure 0004682155
或いは、
11が、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルから選択され;
a)それぞれ任意に、フッ素で一置換、二置換又は三置換されていてもよく;かつ
b)それぞれ任意に、ヒドロキシ、メトキシ及びトリフルオロメトキシから選択される置換基で一置換又は二置換されていてもよく;かつ
c)それぞれ任意に、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2から選択される置換基で一置換されていてもよく;かつ
d)それぞれ任意に、1個以上の(C1-8)アルキルで置換されていてもよく、各(C1-8)アルキルは、任意独立的に、以下の基:-O-(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、(C2-10)アルケニル、(C2-10)アルキニル、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、アリール、アリールオキシ、及びアリール-(C1-4)アルキル-O-(前記アリール及びアリールオキシはそれぞれ任意に(C1-6)アルキルで置換されていてもよい)からそれぞれ独立的に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;或いは
11が-N(R11a)(R11b)であり、
11a及びR11bは、それぞれ独立的に、H、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルから選択され;ここで、前記メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルは、任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立的に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;或いは
11aとR11bが、それらが結合している窒素と一緒に結合して3、4、5又は6員の単環式飽和若しくは不飽和ヘテロ環(任意に、N、S及びOからそれぞれ独立的に選択される1〜3個のヘテロ原子をさらに含んでよく、かつ任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい)を形成し;かつ
2が、下記式の基であり;
Figure 0004682155
(式中、
20がオキソであり、WがNR23(R23はMe、Et、-CH2CH=CH2又はHである)であり、かつ点線“a”が単結合であり;或いは
WがNで、点線“a”が二重結合であり;かつR20がH、OH、ハロゲン、又はY1-R20aであり、ここで、
1は、結合、O、S、又はNR20bであり;
20aは、以下の基:(C1-8)アルキル、(C2-8)アルケニル、(C2-8)アルキニル及び(C3-7)シクロアルキルから成る群より選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル及びシクロアルキルは、それぞれ任意に、以下の基:
ハロゲン、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、Het、-O-(C1-6)アルキル、-O-(C3-6)シクロアルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2
からそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;かつ
20bは、H、(C1-6)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルであり;かつ
21は、以下の基:フッ素、塩素、臭素、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2CH3、-SCH3、-SCH2CH3、-SCH2CH2CH3、-(SO)CH3、-(SO)CH2CH3、-(SO)CH2CH2CH3、-(SO2)CH3、-(SO2)CH2CH3、-(SO2)CH2CH2CH3
Figure 0004682155
及び-C≡CHから選択され;かつ
22は、以下の基:H、-OH、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2CH3、-NHCH3、-N(CH3)2、-N(CH3)CH2CH3及び-N(CH3)CH2CH2CH3から選択される);
或いは、R2が、下記式の基であり、
Figure 0004682155
(式中、
WはNであり;点線“a”は二重結合であり;かつR20はH、OH、ハロゲン、又はY1-R20aであり、ここで、
1は、結合、O、S、又はNR20bであり;
20aは、以下の基:(C1-8)アルキル、(C2-8)アルケニル、(C2-8)アルキニル及び(C3-7)シクロアルキルから成る群より選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル及びシクロアルキルは、それぞれ任意に、以下の基:
ハロゲン、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、Het、-O-(C1-6)アルキル、-O-(C3-6)シクロアルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2からそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく、かつ
20bはH、(C1-6)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルであり;かつ
24はH又は(C1-6)アルキルであり;かつ
25はHである);かつ
XがO又はNHであり;かつ
3が、(C2-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-3)アルキル-から選択され(ここで、
a)前記シクロアルキル及びシクロアルキル-アルキル-は、(C1-3)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく;かつ
b)前記アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキル-アルキル-は、ヒドロキシ及びO-(C1-4)アルキルからそれぞれ独立的に選択される置換基で一置換又は二置換されていてもよく;かつ
c)前記アルキル基は、それぞれフッ素で一置換、二置換又は三置換され、或いは塩素又は臭素で一置換されていてもよく;かつ
d)前記5、6又は7員の各シクロアルキル基は、1個の-CH2-基又は相互に直接結合していない2個の-CH2-基を-O-で置き換えてよい(該O原子が少なくとも2個のC原子を介して基Xに連結されるように));かつ
リンカーDが、3〜8原子の飽和若しくは不飽和アルキレン鎖であり;かつ
点線“b”が単結合又は二重結合である、
式(I)の化合物である。
さらに好ましくは、式中、
1が、ヒドロキシ又はNHSO211であり、ここで、R11は、メチル、エチル、1-メチルエチル、プロピル、エテニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、フェニル、
Figure 0004682155
及び-N(CH3)2から選択され;前記フェニルは、任意に、ハロゲンで一置換されていてもよく、かつ前記シクロプロピルは、任意に、1-位でメチル、エチル、プロピル又はブチルにて置換されていてもよく、前記メチル、エチル、プロピル及びブチルは、それぞれ任意に、フェニル、(C3-6)シクロアルキル、(C2-6)アルケニル又は(C1-4)アルコキシでさらに置換されていてもよく;かつ
2が、下記式の基であり、
Figure 0004682155
(式中、
20がオキソであり、WがNR23であり(R23はMe、Et、-CH2CH=CH2又はHである)、かつ点線“a”が単結合であり;或いは
WがNであり;点線“a”が二重結合であり;かつR20がH、(C1-6)アルキル、OH、-O-(C1-6)アルキル、-S-(C1-6)アルキル、-(CH2)0-4-CH=CH2、-(CH2)0-4-C≡CH、-O-(CH2)0-4-CH=CH2、-O-(CH2)0-4-C≡CH、-O-(CH2)1-4-OMe;-O-(CH2)1-4-N(Me)2;-O-(CH2)1-4-Het;-S-(CH2)0-4-CH=CH2、-S-(CH2)0-4-C≡CH、-S-(CH2)1-4-OMe;-S-(CH2)1-4-N(Me)2、-S-(CH2)1-4-Het;(C3-6)シクロアルキル、-O-(C3-6)シクロアルキル、O-(C1-6)アルキル-(C3-6)シクロアルキル、-S-(C3-6)シクロアルキル、又は-S-(C1-6)アルキル-(C3-6)シクロアルキルであり;ここで、Hetは、5又は6員単環式ヘテロアリール(N、O及びSからそれぞれ独立的に選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する)であり;
前記(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキル、-S-(C1-6)アルキル、-(CH2)0-4-CH=CH2、-(CH2)0-4-C≡CH、-O-(CH2)0-4-CH=CH2、-O-(CH2)0-4-C≡CH、-S-(CH2)0-4-CH=CH2、-S-(CH2)0-4-C≡CH、(C3-6)シクロアルキル、-O-(C3-6)シクロアルキル、及び-S-(C3-6)シクロアルキルは、それぞれ任意に、(C1-4)アルキル、-O-(C1-4)アルキル、及びハロからそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;
或いはR20がNR20a20bであり(R20aは(C1-4)アルキルであり、かつR20bはH、(C1-4)アルキル又は(C3-5)シクロアルキルである);かつ
21が、以下の基:フッ素、塩素、臭素、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2CH3、-SCH3、-SCH2CH3、-SCH2CH2CH3、-(SO)CH3、-(SO)CH2CH3、-(SO)CH2CH2CH3、-(SO2)CH3、-(SO2)CH2CH3、-(SO2)CH2CH2CH3
Figure 0004682155
及び-C≡CHから選択され;かつ
22がH、-OCH3及び-N(CH3)2から選択される);
或いは、R2が下記式の基であり、
Figure 0004682155
(式中
WがNであり;点線“a”が二重結合であり;
20がY1-R20a(Y1はO、かつR20aは(C1-8)アルキルである)であり;
24がH又は(C1-6)アルキルであり;かつ
25がHである);かつ
XがO又はNHであり;かつ
3が、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及び下記式から選択される基:
Figure 0004682155
から選択され;かつ
リンカーDが、3〜8原子の飽和若しくは不飽和アルキレン鎖であり;かつ
点線“b”が単結合又は二重結合である、式(I)の化合物である。
最も好ましくは、式中、
1がヒドロキシ又はNHSO211であり(R11は、メチル、シクロプロピル、フェニル、
Figure 0004682155
又は-N(CH3)2である);かつ
2が下記式の基であり、
Figure 0004682155
(式中、
20がオキソであり、WがNR23(R23はMe、Et、-CH2CH=CH2又はHである)であり、かつ点線“a”が単結合であり;或いは
WがNであり、点線“a”が二重結合であり、かつR20が、H、メチル、エチル、1-メチルエチル、-C≡CH、O-メチル、O-エチル、O-プロピル、O-CH(CH3)2、O-シクロペンチル、O-CH2CH2CF3、-O-CH=CH2、-O-CH2-CH=CH2、-O-CH2-C≡CH、-O-CH2-C≡CCH3、-O-CH2CH2OMe、-O-CH2CH2N(Me)2、S-メチル、S-エチル、S-プロピル、S-CH(CH3)2
Figure 0004682155
であり;かつ
21が、フッ素、塩素、臭素、-CH3、-OCH3、-SCH3、-SCH2CH3、(SO)CH3、(SO2)CH3、-(SO2)CH2CH3
Figure 0004682155
及び-C≡CHから選択され;かつ
22がH又は-OCH3である);
或いは、R2が、下記式の基であり、
Figure 0004682155
(式中、
WがNであり;点線“a”が二重結合であり;
20が-O-CH2CH3であり;
24がH又はCH3であり;かつ
25がHである);かつ
XがOであり;かつ
3が、シクロペンチル、下記式の基:
Figure 0004682155
から選択され;かつ
リンカーDが5炭素原子鎖であり;かつ
点線“b”が単結合又はZ(シス)配置の二重結合である、
式(I)の化合物である。
好ましい態様の具体例:
この発明の最も好ましい化合物の例は、下表1〜5に列挙した各単一の化合物である。
医薬組成物:
抗C型肝炎ウイルスとして有効な量の式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩若しくはエステルを、少なくとも1種の医薬的に許容しうる担体又は補助剤と混合して含む医薬組成物は、この発明の範囲に包含される。
この発明のさらなる局面により、上記定義どおりの医薬組成物は、治療的に有効な量の少なくとも1種の他の抗ウイルス薬をさらに含む。
別の態様により、この発明の医薬組成物は、少なくとも1種の他の抗-HCV薬をさらに含みうる。抗-HCV薬の例として、α-、β-、δ-、γ-、ω-又はτ-インターフェロン、ペグ化α-インターフェロン、リバビリン及びアマンタジンが挙げられる。
別の代替態様により、この発明の医薬組成物は、HCV NS3プロテアーゼの少なくとも1種の他のインヒビターをさらに含みうる。
別の代替態様により、この発明の医薬組成物は、HCVポリメラーゼの少なくとも1種のインヒビターをさらに含みうる。
さらに別の代替態様により、この発明の医薬組成物は、少なくとも1種のHCVライフサイクルの別の標的のインヒビターをさらに含みうる。このHCVライフサイクルの別の標的としては、限定するものではないが、ヘリカーゼ、NS2/3プロテアーゼ又は内部リボゾーム侵入部位(IRES)が挙げられる。
経口的、非経口的又は移植レザバーを介して、この発明の医薬組成物を投与することができる。経口投与又は注射による投与が好ましい。この発明の医薬組成物は、いずれの通常の無毒の医薬的に許容しうる担体、アジュバント又はビヒクルをも含みうる。製剤のpHを医薬的に許容しうる酸、塩基又は緩衝液で調整して製剤化する化合物又はその送達形態の安定性を高めることがある。非経口という用語は、本明細書では皮下、皮内、静脈内、筋肉内、動脈内、鼻腔内、層内、くも膜下腔内、及び病巣内注射又は注入法を包含する。
医薬組成物は、無菌注射用製剤の形態、例えば、無菌注射用の水性又は油脂性懸濁液としてでよい。この懸濁液は、適切な分散剤又は湿潤剤(例えば、Tween 80のような)及び懸濁剤を用いて、技術的に公知の方法で調製することができる。
経口投与に適したいずれの剤形によっても、この発明の医薬組成物を経口投与することができる。このような剤形として、限定するものではないが、カプセル剤、錠剤、及び水性懸濁液及び溶液が挙げられる。経口用の錠剤の場合、常用の担体としてラクトース及びコーンスターチが挙げられる。通常、ステアリン酸マグネシウムのような潤沢剤も添加する。カプセル形態での経口投与では、有用な希釈剤としてラクトース及び乾燥コーンスターチが挙げられる。水性懸濁液を経口投与する場合、活性成分を乳化剤及び懸濁剤と混ぜ合わせる。所望により、特定の甘味料及び/又は香料及び/又は着色剤を添加しうる。
上述した製剤及び組成物用の他の適切なビヒクル又は担体は、標準的な医薬品テキスト、例えば“Remington's Pharmaceutical Sciences”, The Science and Practice of Pharmacy, 19th Ed. Mack Publishing Company, Easton, Penn., (1995)で見つけられる。
HCV媒介疾患の予防及び治療のための単剤療法では、1日当たり約0.01〜約100mg/kg(体重)、好ましくは1日当たり約0.1〜約50mg/kg(体重)の本明細書で述べたプロテアーゼインヒビター化合物という用量レベルが有用である。典型的には、この発明の医薬組成物は、1日に約1〜5回投与し、或いは連続的注入として投与する。慢性治療又は急性治療としてこのような投与を使用しうる。単一剤形を生成するために担体材料と併用しうる活性成分の量は、治療する宿主及び投与の個々の態様によって変わる。典型的な製剤は、約5%〜約95%の活性化合物(w/w)を含む。好ましくは、該製剤は、約20%〜約80%の活性化合物を含む。
当業者には明かなように、上記用量より少ないか又は多い用量が必要なこともある。任意の個々の患者に特有の用量及び治療方法は、種々の因子によって決まる。このような因子としては、利用する特定化合物の活性、年齢、体重、一般的健康状態、性、食事制限、投与時間、排出速度、併用薬物、感染の重症度と過程、感染に対する患者の素因及び治療医の判断が挙げられる。一般的に、該ペプチドの最適用量より実質的に少ない投与量で治療を開始する。その後、その状況下で最適の効果が達成されるまで投与量を少しずつ増やす。一般に、いかなる有害又は有毒な副作用を引き起こすことなく、通常、抗ウイルス的に有効な効果を与える濃度レベルで化合物を投与することが最も望ましい。
この発明の組成物が、式(I)の化合物と1種以上の追加の治療薬又は予防薬を組み合わせて含む場合、化合物と追加薬は、両方とも単剤療法で普通に投与する用量の約10〜100%、さらに好ましくは約10〜80%の用量レベルで存在すべきである。
これら化合物(その医薬的に許容しうる塩及びエステルを含む)を医薬的に許容しうる担体と一緒に製剤化すると、結果組成物をヒトのような哺乳類にin vivo投与してHCV NS3プロテアーゼを阻害し、又はHCVウイルス感染を治療若しくは予防することができる。この発明の化合物を他の抗ウイルス薬と併用してこのような治療を達成することもできる。好ましい他の抗ウイルス薬は定義セクション及びこの発明の好ましい医薬組成物のセクションに記載されている。抗ウイルス薬として、限定するものではないが、α-、β-、δ-、ω-、γ-又はτ-インターフェロン、リバビリン、アマンタジン;HCV NS3プロテアーゼの他のインヒビター;HCVポリメラーゼのインヒビター;HCVライフサイクルの別の標的(限定するものではないが、ヘリカーゼ、NS2/3プロテアーゼ、又は内部リボゾーム侵入部位(IRES)が挙げられる)のインヒビター;又はこれらの組合せが挙げられる。これら追加薬をこの発明の化合物と併用して単一剤形を作製することができる。或いは、複数剤形の一部として哺乳類に別個にこれら追加薬を投与してもよい。
従って、この発明の別の態様は、式(I)の化合物(その医薬的に許容しうる塩若しくはエステルを含む)を投与することによって、哺乳類におけるHCV NS3プロテアーゼ活性を阻害する方法を提供する。
好ましい態様では、この方法は、哺乳類を感染させるC型肝炎ウイルスのNS3プロテアーゼ活性を低減するのに有用である。
この発明のさらに別の態様は、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩若しくはエステルの、HCV NS3プロテアーゼ活性を阻害するための使用を提供する。
上述したように、式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩若しくはエステルを少なくとも1種の追加の抗ウイルス薬と共に投与する併用療法を考慮する。好ましい抗ウイルス薬については前述した。また該薬剤の例を定義セクションで提供した。これら追加薬剤をこの発明の化合物と併用して単一の医薬剤形を作製することができる。或いは、これら追加薬剤を複数剤形の一部として、例えばキットを用いて患者に別個に投与することができる。式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩若しくはエステルの投与前、同時、又は投与後に該追加薬を患者に投与することができる。
本明細書で述べる式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩若しくはエステルはを検査試薬として使用することもできる。さらに、この発明の化合物(その医薬的に許容しうる塩若しくはエステルを含む)を用いて物質のウイルス汚染を処理又は予防しうるので、該物質(例えば、血液、組織、手術用器具及び衣服、検査用器具及び衣服、並びに採血用装置及び材料)と接触する検査者若しくは医者又は患者のウイルス感染の危険を減らすことができる。
本明細書で述べる式(I)の化合物(医薬的に許容しうる塩若しくはエステルを含む)を研究用試薬として使用することもできる。式(I)の化合物(医薬的に許容しうる塩若しくはエステルを含む)を正対照として用いて代理細胞ベースアッセイ又はin vitro若しくはin vivoウイルス複製アッセイを確証することもできる。
〔方法論〕
一般に、式(I)の化合物及びその中間体は、反応物質に適することが分かっている反応条件を用いて既知の方法で調製される。該方法のいくつかが、WO 00/09543、WO 00/09558、WO 00/59929及び同時係属出願10/945,518に開示されており、これらすべての文献は、参照によって本明細書に取り込まれる。
特に、P3フラグメント((2S)-N-保護-アミノノン-8-エノン酸(non-8-enoic acid))及びP1フラグメント((1R,2S)1-アミノ-2-エテニルシクロプロピルカルボン酸)がWO 00/59929で詳述されている。
I.一般的な多工程合成法
一般に、本発明は、一般的な多工程合成法で調製できる式(I)の化合物に関する。特に、下記式(Ib)の化合物を以下の方法で調製する。
Figure 0004682155
(式中、P1、R1、R2、及びDは、本明細書の定義どおりであり、かつR3aは、-NHC(=O)-X-R3として定義され、X及びR3は、本明細書で定義どおりである。)
前記方法は以下の工程を含む。
(i)下記式(II)の化合物:
Figure 0004682155
又はその塩を、下記式(III)の化合物と反応させる工程;
Figure 0004682155
(ii)工程(i)で得られた下記式(IV)の結果化合物:
Figure 0004682155
を、下記式(V)のアミノシクロプロパンと反応させる工程;
Figure 0004682155
(iii)工程(ii)で得られた下記式(VI)の結果化合物:
Figure 0004682155
を、下記式(VII)の化合物と反応させる工程;
LG-SO2-R12 (VII)
(式中、LGは、適切な脱離基を表し、R12は、p-トリル、p-ブロモフェニル、p-ニトロフェニル、メチル、トリフルオロメチル、ペルフルオロブチル及び2,2,2-トリフルオロエチルから選択される);
(iv)工程(iii)で得られた下記式(VIII)の結果ジエン化合物:
Figure 0004682155
を、ルテニウム触媒の存在下で環化させる工程;
(v)工程(iv)で得られた下記式(IX)の結果化合物:
Figure 0004682155
を、下記式(X)の化合物:
2-OH (X)
(式中、R2は、
Figure 0004682155
から選択され、
W、R20、R21、R22、R24、R25及び点線aは、本明細書の定義どおりである)
と反応させて下記式(Ib)の化合物を得る工程;
Figure 0004682155
及び、式(Ib)の結果化合物中、R1がカルボン酸エステル基の場合、任意に、式(Ib)の化合物を加水分解条件に供して、R1がカルボン酸基である式(I)の化合物を得る。
II.スルホンアミド及びスルファミド
1が本明細書の定義どおりであるNHSO211である式(I)の化合物は、式(I)の対応する酸(すなわちR1がヒドロキシ)を、標準条件下、カップリング剤の存在下で式R11-SO2NH2のスルホンアミド又はスルファミドとカップリングさせて調製される。いくつかの常用されるカップリング剤を利用できるが、TBTU及びHATUが実用的であることが分かった。スルホンアミドは市販されており、或いは既知の方法で調製できる。
III.代替方法論
以下のスキームは、非環式中間体から式1hの重要な中間体を調製するための既知の方法を用いるプロセスを提供する。








スキーム1
Figure 0004682155
スキーム1:
工程A、C、D:要するに、一般的にWO 00/09543及びWO 00/09558に開示されている周知のペプチドカップリング法によって、P1、P2、及びP3成分を連結することができる。
工程B:この工程は、4-ヒドロキシ置換基の配置転換に関与する。当業者には分かるように、これを達成しうるいくつかの方法がある。便利な方法の一例は周知のMitsunobu反応である(Mitsunobu Synthesis 1981, January, 1-28; Rano et al. Tet. Lett. 1994, 36, 3779-3792; Krchnak et al. Tet. Lett. 1995, 36, 6193-6196)。
工程E:Ru系触媒、例えば、以下に示す下記文献で報告されているもの:Miller, S.J.; Blackwell, H.E.; Grubbs, R.H. J. Am. Chem. Soc. 1996, 118, 9606-9614 (a);Kingsbury, J.S.; Harrity, J.P.A.;Bonitatebus, P.J.; Hoveyda, A.H. J. Am. Chem. Soc. 1999, 121, 791-799 (b)及び Huang, J.; Stevens, E.D.; Nolan, S.P.; Petersen, J.L.; J. Am. Chem. Soc. 1999, 121, 2674-2678 (c)を用いて、或いはWO 00/59929に記載されているようにオレフィンメタセシスによって、大環の形成を達成することができる。Moのような他の遷移金属を含有する触媒をこの反応に使用できることも分かるだろう。
Figure 0004682155
工程F:プロリンのヒドロキシル基の適切な脱離基(すなわちブロシレート(brosylate))への変換は、フリーなOHを対応するハロ誘導体(すなわち4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド)と反応させることによって達成することができる。
引き続く式1hの重要な中間体のこの発明の式(I)の化合物への変換は、後述する実施例で詳細に開示される。
IV.一般式(Ic)の化合物を形成するためのR2成分の導入:
Figure 0004682155
一般的プロセスは、式(IXa)又は式(1h)の大環状化合物を下記式(X)の化合物と反応させる工程を含む。
Figure 0004682155
式(IXa)又は式(X)の化合物を極性の非プロトン性有機溶媒(例えば、THF、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトン、又はメチルイソブチルケトン)中、無機若しくは有機塩基(例えば、炭酸セシウム、又はDBU)の存在下、40℃〜100℃で反応の完了まで混合する。水処理後、酢酸エチル-ヘプタン又は酢酸エチル/メチルシクロヘキサンのような適切な溶媒からの結晶化により式(Ic)の化合物を得る。
VI.P2置換基の合成:
文献記載の方法で市販材料から、出発原料として使用する式(X)の化合物を合成することができる。
2-アルコキシ置換4-ヒドロキシキノリン(2a)調製の一般手順:
以下のスキーム2に従い、R2が下記式の基:
Figure 0004682155
(式中、R20はアルコキシ基)である式Xの化合物を調製することができる。













スキーム2
Figure 0004682155
要するに、既知のピナー(Pinner)合成に従い、完全に飽和したHCl/Et2O溶液[Neilson, in Patai, “The Chemistry of Amidines and Imidates.” pp. 385-489, Wiley, NY, 1975.]を用いて、適切な官能化シアノエステルを対応するアルコールと縮合させる。結果のイミダート塩を引き続き、適宜置換されたアニリンと縮合させてアニリン誘導イミダートを生成する。熱的環化により対応する2-アルコキシ置換4-ヒドロキシキノリン2aを得る。例えば、上記スキームにおいてR20a=Etの場合、試薬としてシアノ酢酸エチルとエタノールを使用する。上記スキームにおいてR20a=Meでは、試薬としてシアノ酢酸メチルとメタノールを使用する。
スキーム2に従い、工程Bでアニリンに代えて適宜置換されたアミノチオフェンを使用することによって、R2が下記式の基:
Figure 0004682155
であり、かつR20がアルコキシ基である式Xの化合物を調製することもできる。
2-アルキル置換4-ヒドロキシキノリン(2b)調製の一般手順:
以下のスキーム3に従い、R2が下記式の基:
Figure 0004682155
(式中、R20はアルキル基)である式Xの化合物を調製することができる。
スキーム3
Figure 0004682155
要するに、適宜置換されたβ-ケトエステルを置換アニリンと縮合させ、引き続き熱的に環化させて対応する2-アルキル置換ヒドロキシキノリンを得る。例えば、アニリンとの最初の縮合反応(工程A)を対応するメチルケトン(R20=CH3)で行う場合、結果の4-ヒドロキシキノリンの2位にメチル基を組み入れる。
2-チオアルキル置換4-ヒドロキシキノリン(2c)調製の一般手順:
一般的に、以下のスキーム4に示されるように、2-チオアルキル類似体を調製した。





















スキーム4
Figure 0004682155
要するに、塩基性条件下で、適宜官能化したイソチオシアネートとマロン酸ジエチルを縮合させて、塩としてマロン酸付加物を生成する。この塩をアルキル化試薬(例えばEtI:ヨウ化エチル)で処理してS-及びN-アルキル化生成物を得る。この混合物の熱的環化によりカルボン酸3-エチルを得、鹸化及び脱炭酸して所望の2-チオアルキル置換ヒドロキシキノリンを得る。例えば、アルキル化工程でEtIを利用すると、2-チオエチル類似体(R20a=Et)の形成となる。
2-アルコキシ及び2-アルキニル置換4-ヒドロキシキノリン(2d)調製の代替手順:
以下のスキーム5に従い、R2が下記式の基:
Figure 0004682155
(式中、R20は置換若しくは無置換アルコキシ基又はアルキニル基)である式Xの化合物を調製することができる。





スキーム5
Figure 0004682155
要するに、式2cの化合物(スキーム4)(式中、R20aは、エチル又はプロピルのような小さいアルキル基である)をヒドロキシ基のところで、例えば、p-メトキシベンジル(PMB)テーテルとして保護する。この保護したキノリンを、技術的に周知の試薬を用いて酸化してスルホンを得、次いで適切な求核試薬で処理してR20基を生じさせる。適切な求核試薬の例として、限定するものではないが、適切に置換され、及び/又は保護されたアルコキシドアニオン及びアセチリドアニオンが挙げられる。PMBエーテルの脱保護、及び必要な場合はR20置換基の脱保護により所望の4-ヒドロキシキノリン化合物2dを得る。
対応するアニリンは市販されており、或いは何らかの周知の化学変換を要することもある。例えば、ニトロ類似体が市販されている場合、当業者に周知の数種の還元剤のいずれかを用いて対応するアミンに変換することができる。また、カルボン酸が市販されている場合、クルチウス転位によって対応するアミンに変換することができる。
以下の実施例で本発明の詳細をさらに説明するが、実施例は、添付の特許請求の範囲に関して非限定的と解釈される。この発明の化合物の合成又は分割の他の特有の方法は、特許文献WO 99/07733、WO 00/09543;WO 00/09558及びWO 00/59929、並びに同時係属出願10/945,518で見つけられる。これらすべての文献は参照によって本明細書に取り込まれる。
〔実施例〕
温度は摂氏温度で示す。特に言及しない限り、溶液パーセンテージは質量-体積の関係を表し、溶液比は体積-体積の関係を表す。核磁気共鳴(NMR)スペクトルはBruker 400 MHz分光計で記録し;化学シフト(δ)は百万分率で記録し、特に言及しない限り、内部重水素化溶媒を基準とする。すべての最終化合物(インヒビター)のNMRスペクトルはDMSO-d6中で記録した。フラッシュカラムクロマトグラフィーは、スチル(Still)のフラッシュクロマトグラフィー法に従ってシリカゲル(SiO2)上で行った(W.C. Still et al., J. Org. Chem., 1978, 43, 2923)。分析用HPLCは、標準条件下、Combiscreen ODS-AQ C18逆相カラム、YMC、内径50×4.6mm、5μM、220nMで120Å、下表に示す直線勾配溶出(溶媒AはH2O中0.06%のTFA;溶媒BはCH3CN中0.06%のTFA)を用いて行った。




Figure 0004682155
実施例で使用する略語として、Boc:tert-ブチルオキシカルボニル[Me3COC(O)];BSA:ウシ血清アルブミン;Brs:ブロシル(p-ブロモベンゼンスルホニル);CDI:N,N'-カルボニルジイミダゾール;CHAPS:3-[(3-コラミドプロピル)-ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスルホネート;DABCO:1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン;DBU:1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン;DCM:ジクロロメタン(CH2Cl2;塩化メチレン);DCE:ジクロロエタン;DCHA:ジシクロヘキシルアミン;DEAD:ジエチルアゾジカルボキシレート;DIAD:ジイソプロピルアゾジカルボキシレート;DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン;DMAP:ジメチルアミノピリジン;DMF:N,N-ジメチルホルムアミド;DMSO:ジメチルスルホキシド;EDCI:1-エチル-3-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-カルボジイミドハイドロクロライド;(S,S)-Et-DUPHOS Rh (COD)OTf:(+)-1,2-ビス(2S,5S)-2,5-ジエチルホスホラノ)ベンゼン(シクロオクタジエン)ロジウム(1)トリフルオロメタンスルホネート;Et:エチル;EtOH:エタノール;EtOAc:酢酸エチル;ESMS:エレクトロスプレー質量分析;FAB:高速原子衝撃法(Fast Atom Bombardment);HATU:O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート;HPLC:高速液体クロマトグラフィー;MS:質量分析;MALDI-TOF:マトリックスアシストレーザー吹き出しイオン化-飛行時間;MCH:メチルシクロヘキサン;Me:メチル;MeOH:メタノール;MIBK:メチルイソブチルケトン;NMP:N-メチルピロリドン;PMB:パラ-メトキシベンジル;Pr:プロピル;R.T.:室温(18℃〜22℃);TBTU:2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート;TFA:トリフルオロ酢酸;THF:テトラヒドロフラン;THP:テトラキスヒドロキシメチルホスホニウムクロライド;TLC:薄層クロマトグラフィー;Tris/HCl:トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンハイドロクロライド;SEH:2-エチルヘキサン酸ナトリウム;PTSA:パラ-トルエンスルホン酸が挙げられる。
〔実施例1〕
〔INRF12ブロシレート中間体の合成〕
工程1:Boc-保護基の導入;INRF2の合成
Figure 0004682155
Boc-保護基でアミノ-保護を行った。INRF1(トランス-4-ヒドロキシL-プロリン)(249.8g,1.905mol)を水(375mL)と45%の水酸化ナトリウム溶液(203g,2.286mol)に溶かした。良い相転移を確実にするため、tert-ブタノール(106g)を加えた。代替手順では、THF/tert-ブタノールの代わりにアセトンを用いた。反応混合物を50℃に加熱し、THF(425mL)又はアセトンに溶かした無水Boc2O(424g,1.943mol)をゆっくり加えた。反応は発熱性で、Boc2Oとして気体(CO2)を発生する。反応が望みどおりに進行しない場合、触媒量のDMAP(2.3g,19mmol)を添加してよい。Boc2Oの添加後、反応混合物を0.5〜1時間50℃で維持し、部分蒸留でTHFを除去した。濃HCl(204g,2.076mol)で残存溶液のpHを約pH 3に調整してから生成物をMIBK(1リットル)で抽出し、再びMIBK(375mL)で抽出した。有機層を加熱し、いくらかの溶媒を蒸留して痕跡量の水を除去した。MCH(1.25L)を添加して、この溶液から生成物を結晶化させ、ろ過で単離し、MCH(375mL)で2回洗浄し、40℃で一晩乾燥させた。
収率:77〜78%、無色結晶、Fp = 126〜128℃。
工程2:ラクトンの形成;PDIG0016の合成
Figure 0004682155
INRF2(416.3g,1.8mol)をTHF(2.08L)に溶かし、約-5〜-10℃の温度に氷冷する。メシルクロライド(392g,3.4mol)及びN-メチルピロリジン(429g,5mol)を加え、混合物を約-5℃で約1時間半撹拌する。混合物を水洗し、加熱還流させる。ジオキサン(2.08L)を加え、THFを蒸留する。室温に冷却後、DIPEA(233g,1.8mol)を加え、混合物を加熱還流させる。1時間後、一部の溶媒(830mL)を蒸留する。残存溶液を周囲温度に冷まし、KHSO4-溶液(2.08リットルの水中14.4g)を加え、この溶液を室温に戻す。生じた結晶(PDIG0016)をろ過で単離し、水洗し、45℃で一晩乾燥させる。
収率:78〜82%、無色針晶、Fp = 111℃。
工程:ラクトンの脱保護;PDIG0017MSの合成
Figure 0004682155
ラクトンPDIG0016(267g,1.25mol)をメチル-イソブチルケトン(1467mL)に溶かす。ラクトンが完全に溶けるまで懸濁液を50℃まで加熱し、一部の溶媒(130mL)を蒸留して痕跡量の水を除去する。反応混合物にメタンスルホン酸(240g,2.5mol)をゆっくり加える。添加中、気体が発生する(CO2、イソブテン)。反応混合物を室温に冷まし、生じた結晶をろ過で単離し、アセトンで2回(それぞれ400mL)洗浄し、40℃で一晩乾燥させる。
収率:93〜98%、無色結晶、208〜210℃。
工程4:INRF15とのカップリング;ジペプチドPDIG0027の合成
Figure 0004682155
まず、INRF15・DCHAを離さなければならない。そこで、INRF15・DCHA(61.4g,132mmol)をトルエン(160mL)に溶かし、結果溶液を希硫酸(80mLの水中5.3g)と水(80mL)で洗浄する。相分離後、溶液を木炭で処理してろ過し、結果溶液を室温で保存する。
脱保護したラクトンPDIG0017MS(24.9g,119mmol)とEDCI・HCl(26.8g,140mmol)をジクロロメタン(140mL)に懸濁させ、室温に冷ます。あらかじめ生成したINRF15-溶液で懸濁液を処理する。この懸濁液に、反応を窒素下20℃未満の温度で維持しながらジ-イソプロピルエチルアミン(ヒューニッヒ塩基,16.3g,130mmol)をゆっくり加える。懸濁液をろ過し、結果溶液を水(80mL)、希酢酸(80mLの水中1.3g)、5%炭酸水素ナトリウム溶液(80mL)及び再び水(80mL)で洗浄する。相分離後、ジクロロメタンを減圧蒸留する。結果溶液を直接次工程で使用できる。そうでなければ、MCHからの結晶化で生成物を単離することができる。
収率:95%(GC)、黄色がかった溶液、Fp = 58〜60℃。
工程5:INRF 16-OHの合成
Figure 0004682155
水(43mL)とトルエン(12mL)中のPDIG0027(10.0g,23.7mmol,1.0当量)、INRF3(7.6g,24.2mmol,1.02当量)及び2-エチルヘキサン酸ナトリウム(SEH)(5.9g,35.6mmol,1.5当量)の混合物を80℃で2時間撹拌する。仕上げに、トルエン(75mL)を80℃で加える。撹拌及び水層の分離後、有機層を1M Na2CO3(3×30mL)、0.5M HCl(30mL)及び水(2×30mL)で洗浄する。減圧下で溶媒を除去する。
INRF16-OHの収量:11.7g,22.5mmol,95%;純度:>95%(ピーク領域 HPLC)わずかに黄色の油として。
工程6:INRF16-OHのブロシル化;INRF16-Brsの合成
Figure 0004682155
INRF16-OH(10.7g,18.5mmol,1.0当量)及びDABCO(3.3g,29.7mmol,1.6当量)及びトルエン(23mL)の混合物に、トルエン(15mL)中の4-ブロモベンゼンスルホニルクロライド(ブロシルクロライド,6.6g,26.0mmol,1.4当量)の溶液を室温でゆっくり添加する。混合物を2時間撹拌する。仕上げに、有機層を1M Na2CO3(2×21mL)で洗浄し、THF(21mL)で希釈し、0.5M HCl(21mL)と水(2×21mL)で洗浄する。減圧下で溶媒を除去する。
INRF16-Brsの収量:12.3g,16.7mmol,90%;純度:>95%(ピーク領域 HPLC)わずかに橙色の油として。粗生成物の木炭処理が可能である。
工程7:INRF16BrsのINRF12Brsへのメタセシス
Figure 0004682155
THP溶液(35.4gのINRF16Brsによる実験用)の調製:
23.5gのテトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムクロライド(水中80%,98.7mmol)をイソプロパノール(35mL)に窒素雰囲気下で溶かす。次に、溶液を冷却(温度20〜25℃)しながら、12.1g(98.7mmol)の45% KOH溶液を5分以内で加える。窒素下でさらに30分間懸濁液を撹拌後、混合物をろ過し、無機残留物を20mLの脱気イソプロパノールで洗浄する。混合イソプロパノール溶液は、使用するまで窒素雰囲気下で保存する。
メタセシス反応:
反応フラスコ内3500mLのトルエンの中を通して窒素を泡立てることによって脱気する。35.2g(47.7mmol)のINRF16Brsを70mLの脱気トルエンに溶かし、反応フラスコに添加する。溶液を80℃まで加熱し、3時間にわたって4回に分けて窒素下で3mol%のホベイダ触媒を加える。同じ温度でさらに60分撹拌後、HPLCで転化率をチェックする。転化率が95%未満の場合、ホベイダ触媒を加え、転化率が95%を超えるまで混合物を撹拌する(反応中、反応混合物の中を通してわずかな窒素流を泡立てる)。
50℃に冷却後、THP溶液を反応混合物に加える。50℃で8.5時間撹拌後、混合物を室温に冷まし、188mLの脱気水で2回、188mLの0.5M HCl、188mLの0.5M NaHCO3溶液、及び188mLの水で2回抽出する。
部分的減圧下、約2800mLのトルエンを50℃で蒸留し、残存溶液を50℃にて6.8gの活性炭で処理してから、活性炭をろ過で除去する。
残存する液状のろ液(約130mL)を1時間にわたって1.5リットルの予冷MCH(5℃)に添加する。5℃でさらに30分撹拌後、沈殿をろ過し、100mLのMCH(数回に分けて)で洗浄する。白色固体を真空中25℃で乾燥させる。
収量(重量で):38gのほとんど白色の粉末。
〔実施例1A〕
表2の化合物合成用の飽和リンカーによるブロシレート中間体の合成
Figure 0004682155
工程A:EtOAc(30mL)に溶かしたブロシレートINRF12-Brs(1.0g,1.41mmol,1当量)に5%のRh/Al(300mg,30%w/w)を加えた。大気をH2ガスで飽和させ、HPLC分析による完全な転換までRTで10時間撹拌した。この懸濁液をセライトでろ過して触媒を除去し、真空中で溶媒を除去して白色固体を得た。濃縮後、精製(SiO2,(1:1)EtOAc/ヘキサン)して飽和大環状1A1(467mg,47%)を白色固体として得た。
〔実施例2A〕
1-メチル-2-メトキシアニリン(2A2)の合成
Figure 0004682155
無水エタノール(85mL)中の2-メチル-3-ニトロアニソール(2A1)(5.1g;30.33mmol;溶かすのに約30分必要)の溶液に10% Pd/C触媒(500mg)を加えた。この溶液を水素充填バルーン下で大気圧及び室温にて19時間水素化した。反応混合物をセライトパッドでろ過し、すすぎ、蒸発乾固させて化合物2A2を深い藤色の油として得た(4.1g;29.81mmol;98%収率)。
MS 137 (MH)+。逆相HPLC均質性 @ 220nm (0.06 % TFA ; CH3CN : H20) : 99%。
〔実施例2B〕
2-ブロモ-3-メトキシアニリン(2B4)の合成
Figure 0004682155
工程A:
2-アミノ-3-ニトロフェノール2B1(5g;32.4mmol)をH2O(29.5mL)と1,4-ジオキサン(14.7mL)に溶かした。混合物を加熱還流させ、臭化水素酸(48%;16.7mL;147mmol)を20分かけて一滴ずつ加えた。添加が完了したら、さらに15分間還流を続けた。反応を0℃(氷浴)に冷却し、H2O(20mL)中の亜硝酸ナトリウム(2.23g;32.3mmol)を30分かけて添加した。0℃で15分間撹拌を続け、混合物をジャケット付滴下ロート(0℃)に移し、0℃でH2O(29.5mL)とHBr(48%;16.7mL;147mmol)中のCu(I)Br(5.34g;37.2mmol)の撹拌混合物に一滴ずつ加えた。0℃で15分間反応を撹拌し、60℃に加熱し、さらに15分間撹拌し、室温に冷まし、一晩撹拌し続けた。反応混合物を分液ロートに移し、エーテル(3×150mL)で抽出した。有機層を混ぜ合わせ、食塩水(1×)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、ろ過かつ濃縮して粗生成物(7.99g)を赤褐色油として得た。この粗製物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:25超純粋シリカゲル,230〜400メッシュ,40〜60mm,60Å;溶媒としてCH2Cl2)で精製して純粋な2-ブロモ-3-ニトロ-フェノール2B2(45%;3.16g)を橙褐色固体として得た。
MS 217.8 (MH)-。HPLCによる均質性 (TFA) @ 220 nm: 97%。
工程B:
ニトロフェノール出発原料2B2(3.1g;14.2mmol)をDMF(20mL)に溶かし、この溶液に粉砕炭酸セシウム(5.58g;17.1mmol)、次いでMeI(2.6mL;42.5mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。DMFを蒸発させ、残留物をエーテル(1×200mL)に取り、水(1×200mL)、食塩水(4×100mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、ろ過かつエバポレートして粗製2-ブロモ-3-ニトロアニソール2B3(94%;3.1g)を橙色固体として得た。
MS 234 (M+2H)+; HPLCによる均質性 (TFA) @ 220nm: 98%
工程C:
2-ブロモ-3-ニトロアニソール2B3(1.00g;4.31mmol)を氷酢酸(11.0mL)/エタノール(11.0mL)に溶かし、この溶液に鉄粉(0.98g;17.5mmol)を加えた。混合物を3.5時間還流させながら撹拌して仕上げた。反応混合物を水(35mL)で希釈し、固体Na2CO3で中和し、生成物をCH2Cl2(3×50mL)で抽出した。抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、ろ過し、真空中濃縮して粗生成物2-ブロモ-3-メトキシアニリン2B4(91%;0.79g)を淡黄色油として得た。
MS 201.8 (MH)+; HPLCによる均質性 (TFA) @ 220nm: 95%
〔実施例2C〕
2-クロロ-3-メトキシアニリン(2C3)の合成
Figure 0004682155
工程A:
2-アミノ-3-ニトロフェノール2B1(5g;32.4mmol)を濃HCl(75mL)と1,4-ジオキサン(14.7mL)に溶かした。大部分の溶質が溶液になるまで混合物を70℃に加熱した。反応混合物を0℃(氷浴)に冷却し、この褐色溶液にH2O(5.4mL)中の亜硝酸ナトリウム(2.23g;32.3mmol)を3時間かけて加えた。添加中、温度を10℃に維持し、0℃でさらに15分間撹拌を続けた。このジアゾニウム中間体を、0℃のH2O(18.5mL)と濃HCl(18.5mL)中のCu(I)Cl(3.8g;38.9mmol)の溶液に注いだ。反応を0℃で15分間撹拌し、60℃に温め、さらに15分間撹拌した。反応混合物を室温に戻して一晩撹拌し続けた。反応混合物を分液ロートに移し、エーテル(3×150mL)で抽出した。有機層を混ぜ合わせ、食塩水(1×)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、ろ過かつ濃縮して粗生成物(5.83g)を赤褐色油として得た。この粗製物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:25超純粋シリカゲル、230〜400メッシュ、40〜60mm、60Å;溶媒として3:1ヘキサン/EtOAc)で精製して純粋な2-クロロ-3-ニトロフェノール2C1(48%;2.7g)を橙色固体として得た。
MS 171.8 (MH)-:HPLCによる均質性 (TFA) @ 220 nm: 96%。
サンドマイヤー反応の関連文献:J. Med. Chem, 1982, 25(4), 446-451。
工程B:
ニトロフェノール出発原料2C1(1.3g;7.49mmol)をDMF(10mL)に溶かし、この溶液に粉砕炭酸セシウム(2.92g;8.96mmol)、次いでMeI(1.4mL;22.5mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。真空中DMFを蒸発させ、残留物をエーテル(150mL)に取り、水(150mL)、食塩水(4×100mL)で洗浄してから乾燥させた(MgSO4)。有機相をろ過かつエバポレートして粗製2-クロロ-3-ニトロアニソール2C2(98%;1.38g)を橙色固体として得た。
HPLCによる均質性 (TFA) @ 220nm: 93%。
工程C:
2-クロロ-3-ニトロアニソール2C2(1.38g;7.36mmol)を氷酢酸(19mL)/エタノール(19mL)の混合物に溶かした。この溶液に鉄粉(1.64g;29.4mmol)を加えた。混合物を3.5時間還流させながら撹拌して仕上げた。反応混合物を水(70mL)で希釈し、固体Na2CO3で中和し、生成物をCH2Cl2(3×150mL)で抽出した。抽出物を混ぜ合わせ、飽和食塩水で洗浄してから乾燥させ(Na2SO4)、ろ過し、真空中濃縮して粗生成物2-クロロ-3-メトキシアニリン2C3(100%;1.2g)を黄色油として得た。この物質をそのまま以下の工程で用いた。
MS 157.9 (MH)+; HPLCによる均質性 (TFA) @ 220nm: 86%。
〔実施例3A〕
2-エトキシ-4-ヒドロキシ-8-クロロキノリン(3A5)の調製
Figure 0004682155
工程A:シアノ酢酸エチル3A1(23g,0.203mol)に、ジエチルエーテル(20mL)中の無水エタノール(10g,12.7mL,0.22mol)を加えた。この溶液を氷浴内で0℃に冷却後、HClガスで処理した(溶液全体に12分間泡立てると、重量が12g(約0.33mol)増加した)。
この溶液を0℃で6時間撹拌してからR.T.に戻し、16時間撹拌した。結果の固体を砕いてエーテルで数回洗浄してから数時間真空中に置いた。イミダート塩3A2を白色固体として得(36.4g,92%)、窒素雰囲気下で保存した。1H NMRは所望生成物と一致した。
工程B:イミダート塩3A2(1.47g,7.5mmol,1当量)をエタノール(15mL)中の2-クロロアニリン3A3(0.96g,7.50mmol,1当量)とN2雰囲気下で混ぜ合わせた。反応混合物をR.T.(16時間)で撹拌し、HPLCでモニターした。反応混合物を濃縮してからシリカゲル上で直接精製して(溶出剤:10% EtOAc/ヘキサン)清澄油として濃縮生成物3A4を得た(1.73g,86%)。MSエレクトロスプレー:(MH)+; 270 及び (M - H)-; 268. TLC (UV) Rf = 0.50 (10% EtOAc/ヘキサン)。
工程C:濃縮生成物3A4(1.73g,6.41mmol)をジフェニルーテル(10mL)に溶かし、砂浴内(300℃)に置いた。内部温度をモニターし、8分間240〜250℃で維持した。混合物を冷却してからシリカゲルカラムに直接装填し、まずヘキサンで、次いで30% EtOAc/ヘキサン、最後に50% EtOAc/ヘキサンで溶出した。生成物を濃縮し、真空中で乾燥させて対応する4-ヒドロキシキノリン誘導体3A5をベージュ色の結晶性固体として得た(0.76g,53%)。MSエレクトロスプレー:(M + H)+; 224 及び (M - H)-; 222。
〔実施例3B〕
4-ヒドロキシ-8-クロロキノリン(3B3)の調製
Figure 0004682155
工程A:R.Tで無水アセトニトリル(50mL)に溶かした2-クロロアニリン3A3(1.6mL,15.2mmol,1当量)に、Meldrumの酸3B1(2.41g,16.73mmol,1.1当量)、次いでオルトギ酸トリメチル(2.0mL,18.25mmol,1.2当量)を加えた。結果混合物を2時間加熱還流させ(95℃)、完了まで分析用HPLCでモニターした。結果溶液をR.T.に冷まし、蒸発乾固させてベージュ色固体を得、沸騰しているMeOHから再結晶させた。真空乾燥後、明黄色固体として付加物3B2を得た(2.29g,53%)。
工程B:予加熱した砂浴(300〜350℃)内で、ジフェニルエーテル(6mL)を内部温度が220℃に達するまで加熱した。この加熱溶媒に、約4分かけて付加物3B2(981mg,3.48mmol)を一滴ずつ加えた(気体発生)。さらに5分間、温度(220℃)を維持後、溶液を冷ました。
冷めたら、溶液から沈殿した生成物をろ過し、ジエチルエーテルで洗浄した。真空乾燥後(16時間)、生成物3B3をベージュ色の固体として得た(417mg,67%)。MS:(M + H)+;180。
〔実施例3C〕
8-クロロ-4-ヒドロキシ-2-メチルキノリン(3C3)の調製
Figure 0004682155
工程A:ベンゼン(20mL)中のアセト酢酸エチル3C1(1.21mL,9.51mmol;1当量)の溶液に2-クロロアニリン3A3(1.0mL;9.51mmol;1当量)、次いで触媒PTSA(13mg)を加えた。反応フラスコにDean-Stark装置を取り付け、2時間加熱還流させた。溶媒を除去し、シリカゲル(溶出剤:10% EtOAc/ヘキサン;Rf =0.48)を用いて残留物をカラムクロマトグラフィーで精製して化合物3C2(1.46g,64%)を清澄油として得た。MS:(M + H)+;240, HPLC均質性=99.5%。
工程B:予加熱した砂浴(300〜350℃)内で、ジフェニルエーテル(8mL)中の化合物3C2(730mg,3.0mmol)を内部温度が220℃に達するまで加熱し、当該温度を7分間維持後、溶液を冷ました。冷めたら、沈殿したベージュ色固体をろ過し、ジエチルエーテルで洗浄した。乾燥後、所望のキノリン3C3をベージュ色固体として得た(452mg,77%)。MS: (M + H)+; 194, HPLC 均質性=99%。
〔実施例3D〕
2-チオエチル-8-クロロ-4-ヒドロキシキノリン(3D7)の調製:
Figure 0004682155
工程A:THF(30mL)に水素化ナトリウム(油中60%,920mg,23mmol,1.2当量)を添加後、0℃に冷却した。マロン酸ジエチル(2.91mL,19.15mmol,1.0当量)を一滴ずつ加え(気体発生)、この溶液をR.T.に温め、1時間撹拌した。この混合物を0℃に冷却後、2-クロロフェニルイソチオシアネート3D1(2.5mL,19.15mmol,1.0当量)を添加した。結果混合物を、SMが消費されるまで3時間、再びR.T.に温めた。この有機溶液を真空中で濃縮してナトリウム塩付加物3D2(6.73g,100%)を橙色の結晶性固体として得た。この物質はそのままその後の実験で使用できる。
工程B:DMF(50mL)中の付加物3D2(6.0g,17.06mmol,1当量)の溶液を-45℃に冷却した。ヨウ化エチル(1.64mL,20.5mmol,1.2当量)をゆっくり加え、溶液を-45℃で2時間撹拌してからR.T.で撹拌した(16時間)。水を加え、この混合物をエーテル/ヘキサン混合物(1:1,3×150mL)で2回抽出した。混ぜ合わせた有機フラクションを水で洗浄し(2×)、MgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮して3D3と3D4(S対Nアルキル化)の約1:1混合物を黄色油として得た(6.1g,100%)。Sアルキル化類似体のみが環化するので、この混合物を以下の工程で使用する。
工程C:予加熱した砂浴(350℃)内で、ジフェニルエーテル(60mL)中の化合物3D3と3D4(6.1g,17.05mmol,1当量)の溶液を内部温度が220℃に達するまで加熱し、7時間維持した。溶液をR.T.に冷まし、混合物をシリカゲルカラムに直接装填し、まずヘキサン(1L)で溶出してジフェニルエーテルを除去してから3% EtOAc/ヘキサンで溶出して所望のキノリン3D5(2.76g,52%)を淡黄色固体として得た。生成物は次工程での使用に適していた。
工程D:R.T.のTHF(10mL)とメタノール(10mL)中のキノリン3D5(2.76g粗製;8.85mmol;1当量)の溶液に1N NaOH(45mL;45mmol;5.1当量)を加えた。反応を24時間還流させながら(85℃)撹拌した(HPLCでモニターした)。
混合物を4N HClで酸性にし、塩化メチレンで抽出した(3×)。有機フラクションをMgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮してキノリン酸3D6(2.43g,97%)を淡黄色固体として得た。MS: (M + H)+; 284。この物質を次の反応でそのまま使用した。
工程E:化合物3D6(2.43g,8.56mmol)をジフェニルエーテル(20mL)に入れ、不均一混合物を250℃に12分間加熱後、冷却した。混合物を直接シリカゲルカラムに移し、まずヘキサンで溶出(ジフェニルエーテルを除去)してから30%及び50% EtOAc/ヘキサン(Rf=0.48 EtOAc/ヘキサン(1:1)中)で溶出した。溶媒を蒸発させて所望の2-チオエチル-8-クロロ-4-ヒドロキシキノリン3D7(1.25g,61%)を淡黄色固体として得た。MS: (M + H)+; 240, HPLC 均質性 = 99%。
〔実施例3E〕
2-(2-メチルプロピル)-8-クロロ-4-ヒドロキシキノリン(3E4)の調製:
Figure 0004682155
工程A:キノリン3D7(75mg,0.31mmol,1当量)を無水DMF(6mL)に溶かしてからK2CO3(138mg,1mmol,3.2当量)で処理した。この懸濁液にp-メトキシベンジルクロライド(0.063mL,0.47mmol,1.5当量)を加え、混合物をR.T.で24時間撹拌した。反応混合物をH2O(20mL)で希釈し、ジエチルエーテル/ヘキサン((1:1),3×40mL)で抽出した。有機相を乾燥させ(MgSO4)、ろ過かつ濃縮して淡黄色油を得、シリカゲルカラム上で精製して(溶出剤:20% EtOAc/ヘキサン)、保護されたキノリン3E1(110mg,98%)を清澄油として得た。
工程B:メタノール(3mL)とジエチルエーテル(1mL)中のキノリン3E1(110mg,0.31mmol,1当量)の溶液に水(1mL)を加えた。オキサン(564mg,0.92mmol,3当量)を加え、混合物をR.T.で2時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、塩化メチレン(3×20mL)で抽出し、最後に食塩水で洗浄した。有機相を乾燥させ(MgSO4)、ろ過かつ濃縮してスルホン3E2(116mg,97%)を淡黄色油として得た。
工程C:THF(3.0mL)中のスルホン3E2(116mg,0.296mmol,1当量)の溶液に2-メチル-1-プロパノール(2.0mL,10.83mmol,39当量)を加えた。混合物をNaH(24mg,60%/油,0.592mmol,2当量)で処理し、45分間R.T.で撹拌した。H2O(10mL)を慎重に添加して反応をクエンチしてからジエチルエーテル(3×20mL)で抽出した。有機相を混ぜ合わせ、乾燥させ(MgSO4)、ろ過かつ濃縮した。生成物をシリカゲルカラム上で精製して(溶出剤:5 % EtOAc/ヘキサン)イソブトキシ誘導体3E3(87mg,79%)を白色固体として得た。
工程D:塩化メチレン(5mL)中のキノリン3E3(87mg,0.234mmol)の溶液にトリフルオロ酢酸(5mL)を加え、混合物を15分間R.T.で撹拌した。混合物を濃縮してからシリカゲルカラム上で精製して(溶出剤:10% EtOAc/ヘキサン)乾燥後、ヒドロキシキノリン3E4(56mg,95%)を白色固体として得た。252 (M + H)+。
〔実施例3F〕
2-エトキシ-8-チオメチル-4-ヒドロキシキノリン(3F4)の調製:
Figure 0004682155
工程A:イミダート塩3A2(1.4g,7.2mmol,1当量)を、N2雰囲気下でエタノール(15mL)中の2-(メチルチオ)アニリン3F2(0.96g,7.50mmol,当量)と混ぜ合わせた。反応混合物をR.T.で撹拌し(1時間)、HPLCでモニターした。反応混合物を濃縮してからエーテルを加え、混合物をろ過した。固体をエーテルで洗浄し、混ぜ合わせたエーテル洗浄液を真空中で濃縮した。その結果、付加物3F3を黄色油として得(1.66g,82%)、そのまま次工程で使用した。MSエレクトロスプレー:(M + H)+; 282 及び (M - H)-; 280。
工程B:縮合生成物3F3(1.66g,5.90mmol)をジフェニルエーテル(10mL)に溶かし、砂浴(300℃)内に置いた。内部温度をモニターして10分間240〜250℃で維持した。混合物を冷却してから直接シリカゲルカラムに装填し、まずヘキサン、次いで30% EtOAc/ヘキサン及び最後に50% EtOAc/ヘキサンで溶出した。生成物を濃縮し、真空中乾燥させて対応する4-ヒドロキシキノリン誘導体3F4を黄色固体として得た(0.735g,53%)。MSエレクトロスプレー:(M + H)+; 236 及び (M - H)-; 234。
〔実施例3G〕
2-エトキシ-8-(トリメチルシリルエチニル)-4-ヒドロキシキノリン(3G3)の調製:
Figure 0004682155
工程A:2-[(トリメチルシリルエチニル)アニリン]3G1(1.0mL,4.97mmol,1当量)に、無水エタノール(15mL)中のイミダート3A2(0.972g,4.97mmol,1当量)をN2雰囲気下で加えた。混合物をR.T.で48時間撹拌し、この時点で反応を濃縮した。残留物をジエチルエーテルに取り、塩をろ過で除去した。濃縮混合物をシリカゲルカラム上で精製して(溶出剤:EtOAc/ヘキサン(5:95))付加物3G2(1.28g,78%)を油として得た。MS:332 (M + H)+。
工程B:付加物3G2(928mg,2.79mmol)をジフェニルエーテル(10mL)に溶かし、予加熱した砂浴(300℃)内に入れた。内部温度をモニターして7分間225℃〜235℃で維持した。混合物を冷却し、直接シリカゲルカラムに装填し、ヘキサンで溶出してジフェニルエーテルを除去後、30%から50%のEtOAc/ヘキサンの勾配で溶出した。濃縮及び真空乾燥により所望のキノリン3G3(463mg,58%)をベージュ色固体として得た。MS: 286 (M + H)+。
注記:大環状トリペプチドでのこのTMS保護エチニルキノリン3G3との引き続くブロシレート置換が、直接、TMS基のない所望のヒドロキシキノリン類似体をin situで与える。
〔実施例3H〕
2-エトキシ-8-メトキシ-4-ヒドロキシキノリン(3H3)の調製:
Figure 0004682155
工程A及びB:オルト-アニシジン3H1で開始し、前記実施例3F〜3Gで概要を述べた同一手順に従い、38%の全体収率で淡黄色固体として所望の8-メトキシキノリン誘導体3H3を得た。MS: 220 (M +H)+。
〔実施例3I〕
2-エトキシ-8-ブロモ-7-メトキシ-4-ヒドロキシキノリン(3I2)の調製:
Figure 0004682155
工程A:2-ブロモ-3-アミノアニソール2B4(750mg,3.7mmol,1当量)に、エタノール(7mL)中のイミダート3A2(0.73g,3.7mmol,1当量)をN2雰囲気下で加えた。混合物をR.T.で24時間撹拌し、この時点で反応を濃縮し、直接シリカゲルカラムで精製して(溶出剤:EtOAc/ヘキサン(1:9))付加物3I1(1.12g,88%)を淡黄色油として得た。MS: 344 (M + H)+ 及び346 (MH + 2)+。
工程B:付加物3I1(1.12g,3.25mmol)をジフェニルエーテル(10mL)に溶かし、予加熱した砂浴(300℃)内に置いた。内部温度をモニターし、240℃〜250℃で8分間維持した。混合物を直接シリカゲルカラムに装填し、ヘキサンで溶出してジフェニルエーテルを除去後、30%から50%のEtOAc/ヘキサンの勾配:(Rf=0.25 1:1のEtOAc/ヘキサン中)で溶出した。濃縮及び真空乾燥により所望のキノリン3I2(734mg,76%)を白色固体として得た。MS: 298 (M + H)+ 及び300 (MH + 2)+。
〔実施例3J〕
8-ブロモ-7-メトキシ-4-ヒドロキシキノロン(3J1)の調製:
Figure 0004682155
工程A:2-ブロモ-3-アミノアニソール2B4(378mg,1.87mmol,1当量)及びマロン酸(194mg,1.87mmol)にオキシ塩化リン(175μL,1.87mmol)を加えた。予加熱した浴(95℃)内に反応を置き、30分間撹拌した。混合物を冷却し、氷水で冷却し、約2時間撹拌して灰色固体を得た。これをろ過して酸が遊離するまで水洗してから1NのNaOHに取った。ろ過で不溶物質を除去し、結果の水溶液をEtOH(8mL)で処理後、1NのHCl(水溶液)でpHを5〜6に調整した。所望生成物をろ過し、乾燥させてキノロン3J1(0.12g,24%)を黄色固体として得た。MS:270.0 (M + H)+ 及び291.9 (M + Na)+。
〔実施例3K〕
5-エトキシチエノ[3.2-b]ピリジン-7-オール(3K3)の調製:
Figure 0004682155
工程A:入手可能なチオフェン-3-イルアミン3K1(0.50g,5.04mmol)にエタノール(10mL)中のイミダート3A2(1.08g,5.5mmol)をN2雰囲気下で加えた。混合物をR.T.で3時間撹拌し、この時点で反応を濃縮した。残留物にエーテルを加え、この懸濁液をろ過し、エーテルで洗浄して付加物3K2(1.0g,82%)を得た。この物質は、次の工程で使用するために十分きれいだった。MS:242.1 (MH)+。
工程B:付加物3K2(1.0g,4.14mmol)をジフェニルエーテル(5mL)に溶かし、予加熱した砂浴(300℃)内に置いた。内部温度をモニターして210℃〜225℃で7分間維持した。混合物を直接シリカゲルカラムに装填し、ヘキサンで溶出してジフェニルエーテルを除去後、30% EtOAc/ヘキサンから純粋EtOAcの勾配で溶出した。濃縮及び真空乾燥により所望のチエノ[3.2-b]ピリジノール3K3(200mg,25%)を褐色固体として得た。MS: 196 (MH)+。
〔実施例3L〕
5-エトキシ-3-メチルチエノ[3.2-b]ピリジン-7-オール(3L4)の調製:
Figure 0004682155
工程AとBでは、J.M. Barker, P.R. Huddleston, M.L. Wood, Synth. Commun. (1995) 25(23): 3729の方法に従った。
工程A:1M NaOH(20mL)を化合物3L1(1.5g,8.76mmol)に加えた。混合物を3時間加熱還流させてからRTに冷まし、濃HClでpH=1まで酸性にした。溶液をろ過し、1回最小量のヘキサンですすいだ。得られた固体をアセトン/MeOHに溶かし、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮して化合物3L2をオフホワイト固体として得(1.37g,99%)、即座に次の工程で使用した。LC-MS tR = 2.88分, ES- = 155.9。
工程B:i-PrOH(20mL)中のアミノ酸3L2(1.38g,8.78mmol)の懸濁液にシュウ酸(1.00g,11.11mmol)を加えた。この不透明溶液を、出発原料がLC-MSで観察されなくなるまで、1時間穏やかに約40℃に温めた。混合物をRTに冷まし、溶媒を除去し、粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して(4:1→1:1→1:4 ヘキサン:ETOAc)所望アミン3L3(350mg,27%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3); 7.20 (br s, 2H), 6.86 (s, 1H), 6.00 (s, 1H), 1.99 (s, 3H)。
工程C:実施例3Kで述べたのと類似の手順を用いてアミン3L3を化合物3L4に変換した。
〔実施例4〕
表1の化合物104の合成:
Figure 0004682155
工程A:NMP(4mL)に溶かした大環状ブロシレート中間体INRF12Brs(50mg,0.070mmol,1.0当量)の溶液に、ヒドロキシキノリン3A5(15.7mg,0.070mmol,1.0当量)と炭酸セシウム(25.09mg,0.077mmol,1.1当量)を加えた。混合物を70℃で16時間加熱した。出発原料が生成物に完全に変換した後、反応混合物をEtOAcで希釈し、H2O(2×)、NaHCO3飽和水溶液(2×)及び食塩水(1×)で洗浄した。有機層を無水MgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ蒸発乾固させた。生成物41(48.8mg,100%)は、直接次工程で使用するために十分純粋だった。
工程B:メチルエステル41(47.8mg,1.0mmol)をTHF/MeOH/H2O(2:1:1,1.2mL)の溶液に溶かし、1N NaOH(0.56mL,0.56mmol,8当量)で鹸化した。RTで5時間かけて加水分解反応を行った。その後、溶液を蒸発乾固させてオフホワイト固体を得た。この物質を酢酸に溶かし、分取用HPLC(AcCN/H2O/TFA)で精製した。純粋フラクションを混ぜ合わせ、凍結、凍結乾燥して化合物104を白色固体として得た(12.3mg;26%収率)。97%の分析用HPLCによる均質性。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.51(s,1H), 7.93(d, J=8Hz, 1H), 7.73(d, J=8Hz,1H), 7.21-7.15(m, 2H), 6.56 (s, 1H), 5.50-5.35 (m, 2H), 5.20 (bdd, J=9.4, 9.4 Hz, 1H), 4.50-4.40 (m, 4H), 4.40-4.30 (m, 1H), 4.1-3.8 (m, 2H 水中), 2.30-2.18 (m, 1H), 2.15-2.05 (m,1H), 1.75-1.60 (m,2H), 1.60-1.35 (m, 11H), 1.34 (t, J=7.1Hz, 3H), 1.32-1.0 (m, 8H)。
〔実施例5〕
表1の化合物118及び124の合成:
Figure 0004682155
工程A:NMP(5mL)に溶かした大環状ブロシレート中間体INRF12Brs(150mg,0.212mmol,1.0当量)の溶液に、ヒドロキシキノリン3F3(50mg,0.212mmol,1.0当量)と炭酸セシウム(82.8mg,0.254mmol,1.2当量)を加えた。混合物を70℃で16時間加熱した。出発原料が生成物に完全に変換した後、反応混合物をEtOAcで希釈し、H2O(2×)、NaHCO3飽和水溶液(2×)及び食塩水(1×)で洗浄した。有機層を無水MgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ蒸発乾固させた。生成物51(88mg,59%)は、次工程で直接使用するために十分きれいだった。MS: (MH)+; 709.3, (M-H)-; 707.3。
工程B:メチルエステル51(88mg,0.124mmol)をTHF/MeOH(それぞれ2mL)溶液に溶かしてから1N NaOH(2.0mL,2.0mmol)で処理した。RTで18時間かけて加水分解反応を行った。その後、溶液を蒸発乾固させてオフホワイト固体を得た。この物質を酢酸に溶かし、分取用HPLC(AcCN/H2O/TFA)で精製した。純粋フラクションを混ぜ合わせ、凍結、及び凍結乾燥して化合物118をベージュ色の固体として得た(57mg;66%収率)。1H NMR( 400 MHz, DMSO-d6) : δ 8.57 (s, 1H), 7.76 (d, 1H, J= 8 Hz), 7.35 (d, 1H, J=8 Hz), 7.27-7.20 (m, 2H), 6.55(s, 1H), 5.54-5.47(m, 1H), 5.41 (brs, 1H), 5.26 (t, 1H, J= 9 Hz), 4.60-4.38 (m, 4H), 4.09 (brs, 1H), 3.84 (brd, 1H, J= 9 Hz), 3.16 (s, 1H), 2.55(m, 1H), 2.43 (s, 3H), 2.31-2.14(m, 2H), 1.80-1.05( m, 23 H); MS (MH)+; 695.4, (M-H)-; 693.3, 分析用HPLC 均質性 = 98.7%。
工程C:MeOH/水の1:1混合物(それぞれ1.5mL)中の化合物118(35mg,0.050mmol)の溶液に、Oxone(登録商標)を(0.154g,0.25mmol)すべて一度に加えた。反応をRTで7時間撹拌後、濃縮した。残留物を塩化メチレン(20mL)に取り、水(2×20mL)及び飽和食塩水(3×20mL)で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮して所望の粗生成物を得た。この物質をAcOHに溶かし、分取用HPLC(Combiprep ODS-AQ, 20x50mm)で精製して所望化合物124を白色固体として得た(2.5mg,7%)。MS (MH)+; 727.3, (M-H)-; 725.3, 分析用HPLC 均質性 = 100%。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.59 (s,1H), 8.36 (d, J = 8 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 7 Hz, 1H), 7.49 (dd, J = 8 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 7 Hz, 1H), 6.73 (s, 1H), 5.55-5.47 (m, 2H), 5.25 (dd, J = 9 Hz, 1H), 4.58-4.47 (m, 3H), 4.46-4.39 (m, 1H), 4.10-4.01 (m, 2H), 3.83 (d, J = 9Hz, 1H), 3.53 (s, 3H), 2.35-2.26 (m, 1H), 2.19-2.10 (m, 1H), 1.77-1.66 (m, 2H), 1.56-1.38 (m, 13H), 1.38-1.25 (m, 7H), 1.24-1.08 (m, 2H)。
〔実施例6〕
シクロプロピルスルホンアミド中間体64の調製:
Figure 0004682155
工程A:マグネチックスターラーバー、添加ロート及びアルゴン入口を備えた3Lの乾燥三つ口フラスコにアルゴンを流してから、3-クロロプロパンスルホニルクロライド61(100.48g,0.57mol,1.0当量)で充填した。カニューレで無水ジクロロメタン(900mL)をこのフラスコに移し、氷/水浴内で混合物を冷却し、tert-ブチルアミン(72mL,0.68mol,1.2当量)を加えた。混合物を15分撹拌してから無水ジクロロメタン(100mL)中のトリエチルアミン(158mL,1.13mol,2.0当量)の溶液を45分かけて一滴ずつ加え、撹拌を1時間続けた。混合物をジクロロメタン(500mL)で希釈し、1N HCl(3×400ml)と食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過かつ蒸発乾固させて化合物62を橙色-ベージュ色固体として得た(107.04g,88%収率)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 4.46 (s, 1H), 3.71 (tr, 2H), 3.25 (tr, 2H), 2.31 (m, 2H), 1.41 (s, 9H)。
工程B:マグネチックスターラーバー、アルゴン入口及び2個の添加ロートを備えた5Lの乾燥三つ口フラスコにアルゴンを流し、このフラスコにカニューレで無水THF(1.5L)を移し、-78℃に冷却した。化合物62(96.73g,0.453mol,1.0当量)を無水THF(390mL)に溶かし、この溶液を一方の添加ロートに移した。n-ブチルリチウム溶液(ヘキサン中2.5M,390mL,0.975mol,2.15当量)を他方の添加ロートに移し、添加ロート内の溶液を同時に4時間かけてフラスコに添加した。添加が完了したら、混合物を室温に戻した。内部温度が約0℃に達したら、NH4Cl飽和溶液(200mL)を一滴ずつ加えて反応をクエンチした。減圧下でTHFを除去し、残留物をCH2Cl2(2L)と水(1L)で希釈した。層を分け、有機層を水(2×1L)及び食塩水(800mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、蒸発乾固させた。橙色-ベージュ色の固体として化合物63を得た(77.32g,96%収率)。1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 4.25 (s, 1H), 2.48 (m, 1H), 1.42 (s, 9H), 1.19 (m), 1.01 (m)。
工程C:マグネチックスターラーバーと冷却管を備えた2Lのフラスコを化合物63(82.53g,0.466mol,1.0当量)、ジクロロメタン(400mL)及びトリフルオロ酢酸(460mL,5.97mol,13当量)で充填した。混合物を2時間加熱還流させ、冷まし、エバポレートし、さらにCH2Cl2と一緒に数回エバポレートして大部分のTFAを除去した。粗生成物を95:5 CH2Cl2:MeOH及びNH4OHに溶かし、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(94:5:1 CH2Cl2:MeOH:NH4OH)で精製した。ベージュ色の固体として化合物64を得た(46.38g,78%収率)。1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ 6.79 (s, 2H), 2.54 (1H, DMSO中 ピーク), 0.92 (4H)。
〔実施例7〕
表1の化合物136の合成:
Figure 0004682155
実施例4で述べた手順と類似の手順でINRF12Brsと2-エトキシ-8-ブロモ-7-メトキシ-4-ヒドロキシキノリン(3I2;実施例3I)から調製した化合物101(表1)(24mg,0.032mmol)を、無水DMF(4mL)中のHATU(14mg,0.038mmol)と混ぜ合わせた。この溶液をR.T.で撹拌後、約1分間でDIPEA(22μL,0.13mmol)を一滴ずつ添加した。混合物を1時間R.T.で撹拌し、分析用HPLCで活性化エステルの形成について分析した。メタンスルホンアミド(12mg,0.13mmol)、DMAP(15mg,0.12mmol)及びDBU(19μL,0.13mmol)の溶液をDMF(1mL)に加えた。反応混合物を48時間R.T.で撹拌後、濃縮した。反応混合物をEtOAc(50mL)に注ぎ、NaHCO3飽和水溶液と飽和食塩水で洗浄後、Na2SO4上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮した。残留物をDMSO中で再構成して分取用HPLCで精製した。純粋フラクションの凍結乾燥により、白色の非晶質固体として化合物136(7.8mg,29%)を得た。MS: 834.2 (M + H)+ 及び 836.2 (MH+2)+。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 11.17 (s, 1H), 8.95 (s, 1H), 7.99 (d, J = 9 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 7 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 9 Hz, 1H), 6.49 (s, 1H), 5.57 (dd, J = 9 Hz, 1H), 5.46 (bs, 1H), 5.14 (dd, J = 9.5, 9.5 Hz, 1H), 4.63-4.55 (m, 1H), 4.50 (q, J = 7 Hz, 2H), 4.44-4.33 (m, 2H), 4.09-3.99 (m, 2H), 3.94 (s, 3H), 3.83 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 3.16 (s, 3H), 2.65-2.53 (m, 1H), 2.35-2.25 (m, 1H), 1.77-1.45 (m, 14H), 1.39 (t, J = 7 Hz, 3H), 1.38-1.08 (m, 7H)。
実施例7の方法で、メタンスルホンアミドの代わりにシクロプロピルスルホンアミド64を用いて、R1がNHSO211で、R11がシクロプロピルである式(I)の化合物を調製することができる。
〔実施例8〕
化合物135(表1)の合成:
スルファミド中間体83の調製:
Figure 0004682155
工程A:試薬81(0.3g,0.99mmol)[Winum, J-Y; Toupet, L; Barragan, V; Dewynter, G; Montero, J-L., Org. Lett., 14(3), 2241-2243 (2001)に従って調製した]をCH2Cl2に懸濁させ、モルフォリン(0.086mL,0.99mmol)を加え、この混合物を5時間撹拌した。反応後、TLCにかけた。完了したら、反応混合物を直接シリカゲルに吸着させ、生成物をCHCl3中の6%のMeOHで溶出して0.258g(98%)の化合物82を白色固体として得た。
工程B:化合物82(0.150g,0.56mmol)をCH2Cl2(5mL)に溶かし、TFA(1mL)で処理した。反応を4時間撹拌し、TLCでモニターした。完了したら、溶媒を蒸発させ、残留物を直接シリカゲルに吸着させてCHCl3中の5% MeOHで溶出して0.075g(80.2%)の化合物83を白色固体として得た。
化合物135(表1)の合成:
Figure 0004682155
化合物101(24mg,0.032mmol)(実施例7で述べた)を無水DMF(4mL)中HATU(14mg,0.038mmol)と混ぜ合わせた。この溶液をR.T.で撹拌後、DIPEA(22μL,0.13mmol)を約1分間で一滴ずつ加えた。混合物を1時間R.T.で撹拌し、分析用HPLCで活性化エステルの形成について分析した。化合物83(21mg,0.13mmol)、DMAP(15mg,0.12mmol)及びDBU(19μL,0.13mmol)の溶液をDMF(1mL)に加えた。反応混合物を48時間R.T.で撹拌後、濃縮した。反応混合物をEtOAc(50mL)に注ぎ、NaHCO3飽和水溶液及び飽和食塩水で洗浄後、Na2SO4上で乾燥させ、ろ過かつ濃縮した。残留物をDMSO中で再構成して分取用HPLCで精製した。純粋フラクションの凍結乾燥によりスルファミド誘導化合物135(7.5mg,26%)を白色の非晶質固体として得た。MS:905.3 (M + H)+ 及び907.3 (MH+2)+
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 10.93 (s, 1H), 8.85 (s, 1H), 7.99 (d, J = 9 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 9 Hz, 1H), 6.48 (s, 1H), 5.68-5.56 (m, 1H), 5.50-5.42 (m, 1H), 5.13-5.10 (m, 1H), 4.59 (bd, J = 8 Hz, 1H), 4.55-4.43 (m, 3H), 4.40 (dd, J = 7.0, 7.0 Hz, 1H), 4.10-4.0 (m, 1H), 3.94 (s, 3H), 3.84 (bd, J = 9 Hz, 1H), 3.60-3.53 (m, 4H), 3.17-3.06 (m, 4H), 2.70-2.57 (m, 1H), 2.35-2.23 (m, 1H), 1.78-1.48 (m, 14H), 1.39 (t, 3H), 1.34-1.10 (m, 7H)。
〔実施例9〕
表2に例示した化合物の並行合成:
Figure 0004682155
工程A:一連の8-mLバイアルを反応ブロックに配置した。各バイアルに連続的にブロシレート(0.07mmol,48.9mg)、NMP(1mL)、基礎単位R2-OH(0.08mmol)及び炭酸セシウム(0.12mmol,37.6mg)を加えた。閉じたバイアルを70℃の油浴内に18時間置いた。各反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、水、NaHCO3飽和水溶液及び食塩水で連続的に洗浄した。常用処理(MgSO4、ろ過及び濃縮)後、粗製物質をフラッシュクロマトグラフィーで精製した(SiO2、ヘキサン-EtOAcで溶出、多様の4-ヒドロキシ キノリンに対して1:1〜4:6)。精製した化合物を8-mLバイアルに移し、真空遠心分離して溶媒を除去して秤量した(所望物質の量は0.02〜0.025mmolで変化した)。
Figure 0004682155
工程B:Boc保護基の除去。すべてのバイアルをジオキサン(1mL)中4MのHClで1時間処理し、真空遠心分離して揮発成分を除去した。
工程C:バイアルに、対応するR3-炭酸塩(第1工程の収量に基づいて約2当量)(0.04mmol)とDCE(500μL)中のDIPEA(0.09mmol,16μL)又は対応するR3-クロロホルム(第1工程の収量に基づいて約3当量)(0.06mmol)とDCE(500μL)中のDIPEA(0.09mmol,16μL)を加えた。一晩反応を進行させた。すべてのバイアルを真空遠心分離して揮発成分を除去した。
Figure 0004682155
工程D:すべての反応を1mLのTHFと500μLのMeOHで希釈した。500μLの2N LiOH水溶液(1mmol)を加え、溶液を一晩反応させた。反応混合物を真空遠心分離して揮発物質を除去し、500μLのDMSOで希釈し、400μLのAcOHを添加して中和した。
工程E:すべての化合物を準分取用逆相HPLCで精製した(対称カラム5cm×19cm、CH3CN/H2O 0.06% TFA勾配)。
〔実施例10〕
化合物116(表1):
Figure 0004682155
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 12.25 (bs, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.12 (d, J = 8 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 7 Hz, 1H), 7.38 (dd, J = 8, 8 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 7 Hz, 1H), 7.14 (s, 1H), 5.62-5.45 (m, 2H), 5.26 (dd, J = 9, 9 Hz, 1H), 4.70-4.53 (m, 2H), 4.41 (dd, J = 8 Hz, 1H), 4.13-4.04 (m, 2H), 3.86 (m, 2H), 2.95 (q, J = 8 Hz, 2H), 2.62-2.50 (m, 1H), 2.37-2.25 (m, 1H), 2.22-2.12 (m, 1H), 1.80-1.60 (m, 3H), 1.60-1.36 (m, 13H), 1.34 (t, 3H), 1.25-1.08 (m, 2H)。
化合物205(表2):
Figure 0004682155
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 12.2(bs, 1H), 8.58 (S, 1H), 7.81 (d, J = 8 Hz, 1H), 7.50-7.42 (m, 2H), 7.31-7.23 (m, 1H), 6.92 (s, 1H), 5.55-5.50 (m, 1H), 5.48-5.43 (m, 1H), 5.26 (dd, J = 8, 8 Hz, 1H), 4.71-4.65 (m, 1H), 4.45 (q, J = 7 Hz, 2H), 4.45-4.35 (m, 1H), 4.13- 4.05 (m, 1H), 3.85 (dd, J = 8, 8 Hz, 1H), 3.65-3.52 (m, 4H), 3.48 (d, J = 10 Hz, 1H), 2.62-2.53 (m, 1H), 2.48-2.42 (m, 1H), 2.35-2.25 (m, 1H), 2.16 (dd, J = 9 Hz, 1H), 1.93-1.80 (m, 1H), 1.79-1.65 (m, 3H), 1.60-1.51 (m, 1H), 1.50-1.42 (m, 3H), 1.37 (t, J = 7 Hz, 3H), 1.36-1.05 (m, 5H)。
化合物306(表3):
Figure 0004682155
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 12.4 (bs, 1H), 8.46 (s, 1H), 7.84 (d, J = 8 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 7 Hz, 1H), 7.18 (dd, J = 7.5, 7.5 Hz, 1H), 7.075 (d, J = 7 Hz, 1H), 6.50 (s, 1H), 5.37 (bs, 1H), 4.71-4.6 (m, 2H), 4.47 (q, J = 7 Hz, 2H), 4.44-4.35 (m, 2H), 4.26-4.15 (m, 1H), 3.82 (bd, J = 8 Hz, 1H), 2.57 (s, 3H), 2.45-2.35 (m, 1H), 2.35-2.23 (m, 1H), 1.80-1.00 (m, 25H), 1.39 (t, J = 7 Hz, 3H)。
〔実施例11〕
化合物402の合成(表4)
Figure 0004682155
工程A:NMP(10mL)に溶かした大環状ブロシレート中間体INRF12Br(318mg,0.448mmol,1.0当量)の溶液、ヒドロキシキノロン3J1(121mg,0.448mmol,1.0当量)と炭酸セシウム(153mg,0.47mmol,1.1当量)を加えた。混合物を70℃で24時間加熱した。出発原料の生成物への完全な変換後、反応混合物をEtOAcで希釈し、H2O(2×)、NaHCO3飽和水溶液(2×)、及び食塩水(1×)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4上で乾燥させ、ろ過し、蒸発乾固させた。粗製反応物質をクロマトグラフィー(SiO2,EtOAc)で精製して生成物11.1(143mg,43%)を白色固体として得た。MS: 743.3 (M + H)+ 及び 745.3 (MH + 2)+。
工程B:キノロン付加物11.1(70mg,0.094mmol)のアルキル化は、アセトニトリル(5mL)中、MeI(58μL,0.93mmol)と炭酸カリウム(26mg)で達成した。反応を70℃で5時間撹拌後、第2量のMeIを添加した(58μL,0.93mmol)。混合物をさらに16時間撹拌後、濃縮した。残留物をクロロホルムに懸濁させ、ろ過して塩を除去し、濃縮して化合物11.2と11.3の混合物を白色固体として得た。MS: 757.3 (M + H)+, (MH + 2)+, 759.3。この混合物をそのまま次工程で用いた。
工程C:メチルエステル11.2及び11.3(71mg,0.094mmol)をTHF/MeOH/H2O溶液(2:1:1,2mL)に溶かし、1N NaOH(0.75mL,0.75mmol,8当量)で鹸化した。加水分解反応はRTで5時間行った。その後、溶液を蒸発乾固させてオフホワイト固体を得た。この物質を酢酸に溶かし、分取用HPLC(AcCN/H2O/TFA)で精製した。純粋フラクションを混ぜ合わせ、凍結、及び凍結乾燥して環状トリペプチドCpd 402を白色固体として得た(4.3mg;22%収率)。分析用HPLCによる98%の均質性。MS: 743.2 (M + H)+ 及び 745.2 (MH + 2)+。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 12.21 (bs, 1H), 8.57 (s, 1H), 7.88 (d, J = 9 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 7 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 9 Hz, 1H), 6.03 (s, 1H), 5.50 (dd, J = 8, 8 Hz, 1H), 5.34 (bs, 1H), 5.26 (dd, J = 10 Hz, 1H), 4.53-4.36 (m, 3H), 4.09-4.00 (m, 1H), 3.92 (s, 3H), 3.80-3.73 (m, 1H), 3.70 (s, 3H), 2.47-2.39 (m, 1H), 2.33-2.20 (m, 1H), 2.19-2.09 (dd, J = 9, 9 Hz, 1H), 1.79- 1.56 (m, 3H), 1.56-1.23 (m, 15H), 1.23-1.05 (m, 2H)。
〔実施例12〕
NS3-NS4Aプロテアーゼアッセイ:
本化合物を評価するために用いた酵素アッセイは、WO 00/09543及びWO 00/59929に記載されている。
〔実施例13〕
細胞ベースルシフェラーゼリポーターHCV RNA複製アッセイ:
本化合物を評価するために用いた細胞ベースHCV RNA複製アッセイは以下のとおりである。
細胞培養:
以前に記載されているとおりに、ルシフェラーゼ-FMV2A-ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ融合遺伝子を含有するサブゲノムHCVレプリコンを安定して維持するHuh-7細胞を確立し(Lohman et al., 1999. Science 285: 110-113)、MP-1と命名した。10% FBS及び0.25mg/mLのネオマイシンで補充したダルベッコの変性イーグル培地(Dulbecco's Modified Earle Medium)(DMEM)でMP-1細胞を維持する(標準培地)。トリプシン処理で細胞を継代し、90% FBS/10% DMSO内で凍結した。アッセイの間、0.5% DMSOを含有し、ネオマイシンを欠く、10% FBSで補充したDMEM培地を使用した(アッセイ培地)。アッセイの日、MP-1細胞をトリプシン処理し、アッセイ培地中100,000細胞/mLに希釈した。ブラックの96-ウェル ViewPlateTM(Packard)の各ウェルに100μL散布した。プレートを5% CO2で37℃にて2時間インキュベートした。
試薬及び材料
Figure 0004682155
試験化合物の調製:
100% DMSO中の試験化合物をまずアッセイ培地で最終DMSO濃度の0.5%に希釈した。この溶液を15分間超音波処理して0.22μMのMilliporeろ過装置でろ過した。ポリプロピレンディープウェルタイタープレートのカラム3中、適量をアッセイ培地に移して試験すべき開始濃度(2×)を得た。カラム2、及び4〜12には200μLのアッセイ培地(0.5% DMSO含有)を添加した。カラム3からカラム4に200μL移し、次にカラム4〜カラム5に、順次カラム11まで移して段階希釈(1/2)を調製する。カラム2と12は非阻害対照である。
試験化合物の細胞への添加:
化合物希釈プレートの各ウェルから体積100μLを対応する細胞プレート(2個のカラムを“非阻害対照”として使用し;10個のカラムを用量反応のために使用)に移す。この細胞培養プレートを5% CO2で37℃にて72時間インキュベートした。
ルシフェラーゼアッセイ:
72時間のインキュベーション時間後、96-ウェルアッセイプレートから培地を吸引し、予め室温に温めた100μLの1×Glo Lysis Buffer(Promega)を各ウェルに添加した。プレートを室温で10分間、時々振り混ぜながらインキュベートした。プレートの底にブラックテープを付けた。予め室温に温めた100μLのBright-Gloルシフェラーゼ基質(Promega)を各ウェルに添加後、穏やかに混合した。1分の計数遅延と2秒の計数時間でデータモードルミネッセンス(CPS)を用いてPackard TopCount装置でルシフェラーゼを定量した。
Figure 0004682155
培養プレートの各ウェルにおけるルミネッセンス定量(CPS)は、種々の濃度のインヒビターの存在下におけるHCV RNA複製量の尺度だった。%阻害は以下の方程式で計算した。
%阻害=100−[CPS(インヒビター)/CPS(対照)×100]
Hillモデルによる非線形曲線フィットを阻害-濃度データに当てはめて、SASソフトウェア(Statistical Software; SAS Institute, Inc. Cary, N.C.)を用いて、50%有効な濃度(EC50)を計算した。
この発明の化合物を前述の酵素アッセイと細胞ベースアッセイで評価すると、本化合物が非常に活性であることが分かる。さらに詳しくは、本化合物は、NS3-NS4Aプロテアーゼアッセイで100nM未満のIC50値と、細胞ベースルシフェラーゼリポーターHCV RNA複製アッセイで100nMのEC50値を有する。
〔実施例14〕
特異性アッセイ:
この化合物の選択性を評価するために用いた特異性アッセイは、WO 00/09543に記載されている。
本化合物を特異性アッセイで評価すると、式1の化合物はヒト白血球エラスターゼ及びカテプシンBアッセイで有意な阻害を示さない(30μMまでの濃度で活性を測定できない)という点で、式1の化合物が選択であることが分かった。
化合物の表:
以下の表は、本発明の代表的化合物を列挙する。表1〜5に列挙したすべての化合物が実施例12のNS3-NS4Aプロテアーゼアッセイで100nM未満のIC50値を有することが分かった。さらに、表1に列挙した多くの化合物が実施例13の細胞ベースルシフェラーゼリポーターHCV RNA複製アッセイで100nM未満のEC50値を有することが分かった。実施例で述べた標準的な分析用HPLC条件を用いて各化合物の保持時間(tR)を測定した。当業者に周知なように、保持時間は、特有の測定条件に敏感である。従って、同じ溶媒、流速、線形勾配などを用いた場合でさえ、例えば、異なるHPLC装置で測定した場合、保持時間は変化しうる。同じ装置で測定した場合でさえ、例えば、異なる個々のHPLCカラムを用いて測定したとき、或いは同じ装置及び同じ個々のカラムで測定した場合、例えば、異なる機会に引き受けた個々の測定間で、値が変化することがある。






Figure 0004682155


Figure 0004682155


Figure 0004682155













Figure 0004682155






























Figure 0004682155


Figure 0004682155











Figure 0004682155














Figure 0004682155

Claims (41)

  1. 下記式(I)の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩若しくはエステル。
    Figure 0004682155
    (式中、R1は、ヒドロキシ又はNHSO211であり、このとき、R11は、(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール、Het、アリール-(C1-4)アルキル-、又はHet-(C1-4)アルキル-であり;
    a)前記(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、アリール、Het、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール-(C1-4)アルキル-、及びHet-(C1-4)アルキル-は、任意に、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、(C1-6)アルキル、(C1-6)ハロアルキル、-O-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)ハロアルキル、-O-アリール、-C(=O)-(C1-6)アルキル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-4)アルキル、-C(=O)-N((C1-4)アルキル)2、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2からそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;かつ
    b)前記(C3-7)シクロアルキルは、任意に、ニトロ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、-O-(C1-6)アルキル、(C2-4)アルケニル、-O-(C1-6)ハロアルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、トリ(C1-6)アルキルシリル、R41、-C(=O)-R41、-C(=O)OR41、-C(=O)N(R42)R41、-SO241、及び-OC(=O)-R41からそれぞれ独立的に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;ここで、R41は、各場合、以下の基:
    i)H、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、Het、又はアリール-(C1-4)アルキル-O-;
    ii)アリール又はアリールオキシ(それぞれ任意に(C1-6)アルキルで置換されていてもよい);及び
    iii)(C1-8)アルキル(任意に、-O-(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、(C2-10)アルケニル、(C2-10)アルキニル、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、アリール、Het、アリールオキシ、及びアリール-(C1-4)アルキル-O-からそれぞれ独立的に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、前記アリール及びアリールオキシは、それぞれ任意に、(C1-6)アルキルで置換されていてもよい;
    から独立的に選択され;かつ
    42は、H及び(C1-6)アルキルから選択され;或いは
    11は、-N(R11a)(R11b)であり、このとき、R11a及びR11bは、それぞれ独立的に、H、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール、アリール-(C1-6)アルキル-、Het及びHet-(C1-4)アルキル-から選択され;前記(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、アリール、アリール-(C1-6)アルキル-、Het及びHet-(C1-4)アルキル-は、それぞれ任意に、ハロゲン、(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、(C1-6)ハロアルキル、-O-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)ハロアルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-4)アルキル、-C(=O)-N((C1-4)アルキル)2、-C(=O)-(C1-6)アルキル、-COOH、及び-COO(C1-6)アルキルからそれぞれ独立的に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;或いは
    11aとR11bが結合して、それらが結合している窒素と一緒に3〜7員一環式飽和若しくは不飽和ヘテロ環(任意に、少なくとも1つの他の環に縮合してヘテロ多環を形成してもよい)を形成し、前記ヘテロ環及びヘテロ多環は、任意に、N、S及びOからそれぞれ独立的に選択される1〜3個のヘテロ原子をさらに含有してもよく、かつ任意に、ハロゲン、(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、(C1-6)ハロアルキル、-O-(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)ハロアルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH(C1-4)アルキル、-C(=O)-N((C1-4)アルキル)2、-C(=O)-(C1-6)アルキル、-COOH、及び-COO(C1-6)アルキルからそれぞれ独立的に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    2は、下記式の基:
    Figure 0004682155
    (式中、
    20は、H、OH、ハロゲン、又はY1-R20aであり、このとき、Y1は結合、O、S、又はNR20bであり、かつ
    20aは、(C1-8)アルキル、(C1-6)アルキル-C≡N、(C2-8)アルケニル、(C2-8)アルキニル及び(C3-7)シクロアルキルから成る群より選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル及びシクロアルキルは、それぞれ任意に、以下の基:
    ハロゲン、(C1-6)アルキル(任意に-O-(C1-6)アルキル又は-O-(C3-6)シクロアルキルで置換されていてもよい)、(C3-7)シクロアルキル、-O-(C1-6)アルキル、Het、-O-(C3-6)シクロアルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2からそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;かつ
    20bは、H、(C1-6)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルであり;
    かつWがNであり;点線“a”が二重結合であり;或いは
    20がオキソであり、かつWがNR23(R23はH、(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル又は(C2-6)アルキニルである)であり;かつ点線“a”が単結合であり;
    21は、ハロゲン又はY2-R21aであり、このとき、Y2は結合、O、S、SO又はSO2であり、かつR21aは(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、(C2-6)アルキニル、(C3-7)シクロアルキル又は(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-であり;
    22は、H、-OH、-O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル又は-N((C1-4)アルキル)2である)であり;
    或いはR2は、下記式の基:
    Figure 0004682155
    (式中、
    20、W及び点線“a”は前記定義どおりであり;
    24はH又はR21(前記定義どおり)であり;かつ
    25はH又は(C1-6)アルキルである)であり;
    Xは、O又はNHであり;
    3は、(C1-10)アルキル、(C3-7)シクロアルキル又は(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-であり、このとき、
    a)前記シクロアルキル及びシクロアルキル-アルキル-は、(C1-3)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく;
    b)前記アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキル-アルキル-は、ヒドロキシ及びO-(C1-6)アルキルからそれぞれ独立的に選択される置換基で一置換又は二置換されていてもよく;
    c)各アルキル基は、ハロゲンで一置換、二置換又は三置換されていてもよく;かつ
    d)5、6又は7員の各シクロアルキル基中、1個の-CH2-基又は直接相互に結合していない2個の-CH2-基をO原子と置き換えてよく(該O原子が少なくとも2個のC原子を介して基Xに連結するように);かつ
    Dは、3〜8原子の飽和又は不飽和アルキレン鎖であり;かつ
    点線“b”は、単結合又は二重結合であり;
    (ここで、Hetは、O、N及びSからそれぞれ独立的に選択される1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員ヘテロ環として定義され、このHetは、飽和、不飽和又は芳香族でよく、かつ任意に、少なくとも1個の他の環に縮合して、4〜14員ヘテロ多環(可能な場合はどこでも、O、N及びSからそれぞれ独立的に選択される1〜5個のヘテロ原子を有しうる)を形成していてもよく、前記ヘテロ多環は、飽和、不飽和又は芳香族でよい);
    但し、R2が、下記式の基
    Figure 0004682155
    であり;かつ
    WがNであり;点線“a”が二重結合であり;かつ
    20がH、ハロゲン、又はY1-R20a(Y1がOで、R20aが(C1-6)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルであり;或いはY1が結合で、R20aが(C1-6)アルキルである)であり;かつ
    21がハロゲン又はY2-R21a(Y2がOで、R21aが(C1-6)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルである)であり;かつ
    22がHであり;かつ
    3が(C1-6)アルキル(任意にハロで置換されていてもよい)であり、又はR3が-(CH2)p-(C3-7)シクロアルキル(pは0〜4)であり、又はR3がテトラヒドロフラン環(該環のC3又はC4位を介して結合している)であるとき;
    1は、NHSO211(R11は(C1-6)アルキル又は無置換(C3-7)シクロアルキルである)でないことを条件とする。)
  2. 1がヒドロキシである、請求項1記載の化合物。
  3. 1がHSO211であり;ここで、
    11は、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、フェニル、ナフチル、Het、フェニルメチル、ナフチルメチル及びHet-メチルから選択され;
    a)それぞれ任意に、フッ素及びメチルからそれぞれ独立的に選択される置換基で一置換、二置換又は三置換されていてもよく;かつ
    b)それぞれ任意に、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メトキシ、フェノキシ及びトリフルオロメトキシからそれぞれ独立的に選択される置換基で一置換又は二置換されていてもよく;かつ
    c)それぞれ任意に、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2から選択される置換基で一置換されていてもよく;
    ここで、Hetは、チエニル、フリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H-インドリル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフリル、チアジアゾリル、イソキサゾリル、ベンゾチエニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルフォリニル、トリアゾリル、テトラゾリル、及び下記基から選択される、請求項1記載の化合物。
    Figure 0004682155
  4. 1がNHSO211であり、ここで、
    11は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルから選択され;
    a)それぞれ任意に、フッ素で一置換、二置換又は三置換されていてもよく;かつ
    b)それぞれ任意に、ヒドロキシ、メトキシ及びトリフルオロメトキシから選択される置換基で一置換又は二置換されていてもよく;かつ
    c)それぞれ任意に、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2から選択される置換基で一置換されていてもよく;かつ
    d)それぞれ任意に、1個以上の(C1-8)アルキルで置換されていてもよく、各(C1-8)アルキルは、独立的に任意に、-O-(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、(C2-10)アルケニル、(C2-10)アルキニル、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、アリール、アリールオキシ、及びアリール-(C1-4)アルキル-O-からそれぞれ独立的に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく、前記アリール及びアリールオキシは、それぞれ任意に、(C1-6)アルキルで置換されていてもよい、請求項1記載の化合物。
  5. 1がNHSO211であり、R11は-N(R11a)(R11b)であり;ここで、
    11a及びR11bは、それぞれ独立的に、H、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルから選択され;ここで、前記メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルは、任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立的に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;或いは
    11aとR11bが、それらが結合している窒素と一緒に結合して3、4、5又は6員単環式の飽和若しくは不飽和ヘテロ環(任意に、N、S及びOからそれぞれ独立的に選択される1〜3個のヘテロ原子をさらに含有していてよく、かつ任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい)を形成している、請求項1記載の化合物。
  6. 1がNHSO211であり、基R11は、メチル、エチル、1-メチルエチル、プロピル、エテニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、フェニル、
    Figure 0004682155
    及び-N(CH3)2から選択され;このとき、前記フェニルは、任意に、ハロゲンで一置換されていてもよく、かつ前記シクロプロピルは、任意に、1-位でメチル、エチル、プロピル又はブチルにて置換されていてもよく、前記メチル、エチル、プロピル及びブチルは、それぞれ任意に、フェニル、(C3-6)シクロアルキル、(C2-6)アルケニル又は(C1-4)アルコキシでさらに置換されていてもよい、請求項1記載の化合物。
  7. 2が下記式の基である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
    Figure 0004682155
    (式中、W、20、R21、R22及び点線“a”は請求項1で定義したとおりである。)
  8. 20がオキソであり;WがNR23(R23は、Me、Et、-CH2CH=CH2又はHである);かつ点線“a”が単結合である、請求項7記載の化合物。
  9. WがNであり;点線“a”が二重結合であり;かつR20がH、OH、ハロゲン、又はY1-R20aであり、ここで、
    1は、結合、O、S、又はNR20bであり;
    20aは、以下の基:(C1-8)アルキル、(C2-8)アルケニル、(C2-8)アルキニル及び(C3-7)シクロアルキルから成る群より選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル及びシクロアルキルは、それぞれ任意に、以下の基:ハロゲン、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、Het、-O-(C1-6)アルキル、-O-(C3-6)シクロアルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2からそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;かつR20bはH、(C1-6)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルであり;
    このとき、Hetは、請求項7で定義したとおりである、請求項7記載の化合物。
  10. WがNであり;かつ点線“a”が二重結合であり;かつR20が、H、(C1-6)アルキル、OH、-O-(C1-6)アルキル、-S-(C1-6)アルキル、-(CH2)0-4-CH=CH2、-(CH2)0-4-C≡CH、-O-(CH2)0-4-CH=CH2、-O-(CH2)0-4-C≡CH、-O-(CH2)1-4-OMe;-O-(CH2)1-4-N(Me)2;-O-(CH2)1-4-Het;-S-(CH2)0-4-CH=CH2
    -S-(CH2)0-4-C≡CH、-S-(CH2)1-4-OMe;-S-(CH2)1-4-N(Me)2、-S-(CH2)1-4-Het;(C3-6)シクロアルキル、-O-(C3-6)シクロアルキル、-O-(C1-6)アルキル-(C3-6)シクロアルキル、-S-(C3-6)シクロアルキル、又は-S-(C1-6)アルキル-(C3-6)シクロアルキルであり;ここで、Hetは、N、O及びSからそれぞれ独立的に選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5又は6員単環式ヘテロアリールであり;
    前記(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキル、-S-(C1-6)アルキル、-(CH2)0-4-CH=CH2、-(CH2)0-4-C≡CH、-O-(CH2)0-4-CH=CH2、-O-(CH2)0-4-C≡CH、-S-(CH2)0-4-CH=CH2、-S-(CH2)0-4-C≡CH、(C3-6)シクロアルキル、-O-(C3-6)シクロアルキル、及び-S-(C3-6)シクロアルキルは、それぞれ任意に、(C1-4)アルキル、-O-(C1-4)アルキル、及びハロからそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;
    或いはR20がNR20a20bであり、R20aが(C1-4)アルキルであり、かつR20bがH、(C1-4)アルキル又は(C3-5)シクロアルキルである、請求項7記載の化合物。
  11. 20が、H、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、2-メチルプロピル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、-CH=CH2、-C≡CH、O-メチル、O-エチル、O-プロピル、O-CH(CH3)2、O-シクロプロピル、O-シクロブチル、O-シクロペンチル、O-シクロヘキシル、O-CH2CH2CF3、-O-CH=CH2、-O-CH2-CH=CH2、O-C≡CH、-O-CH2-C≡CH、-O-CH2-C≡CCH3、-O-CH2-CH2-OMe、-O-CH2-CH2-N(Me)2、S-メチル、S-エチル、S-プロピル、S-CH(CH3)2、S-シクロプロピル、S-シクロブチル、S-シクロペンチル、S-シクロヘキシル、-S-CH=CH2、-S-CH2-CH=CH2、S-C≡CH、-S-CH2-C≡CH、-S-CH2-CH2-OMe、-S-CH2-CH2-N(Me)2、下記基である、請求項10記載の化合物。
    Figure 0004682155
  12. 21が、以下の基:フッ素、塩素、臭素、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2CH3、-SCH3、-SCH2CH3、-SCH2CH2CH3、-(SO)CH3、-(SO)CH2CH3、-(SO)CH2CH2CH3、-(SO2)CH3、-(SO2)CH2CH3、-(SO2)CH2CH2CH3
    Figure 0004682155
    及び-C≡CHから選択される、請求項7記載の化合物。
  13. 22が、以下の基:H、-OH、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2CH3、-NHCH3、-N(CH3)2、-N(CH3)CH2CH3及び-N(CH3)CH2CH2CH3から選択される、請求項7記載の化合物。
  14. 22が、H又は-OCH3である、請求項13記載の化合物。
  15. 2が下記式の基である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
    Figure 0004682155
    (式中、W、Het、R20、R24、R25及び点線“a”は請求項1で定義したとおりである。)
  16. WがNであり;点線“a”が二重結合であり;かつR20がH、OH、ハロゲン、又はY1-R20aであり、ここで、
    1は、結合、O、S、又はNR20bであり;
    20aは、以下の基:(C1-8)アルキル、(C2-8)アルケニル、(C2-8)アルキニル及び(C3-7)シクロアルキルから成る群より選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル及びシクロアルキルは、それぞれ任意に、以下の基:ハロゲン、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、Het、-O-(C1-6)アルキル、-O-(C3-6)シクロアルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2からそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;かつR20bはH、(C1-6)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルであり;
    このときHetが、請求項15で定義したとおりである、請求項15記載の化合物。
  17. 20がY1-R20aであり、Y1がOであり、かつR20aが(C1-8)アルキルである、請求項16記載の化合物。
  18. 24が、H又は(C1-6)アルキルである、請求項15記載の化合物。
  19. 25がHである、請求項15記載の化合物。
  20. XがOである、請求項1〜19のいずれか1項に記載の化合物。
  21. 3が、(C2-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-3)アルキル-から選択され、このとき、
    a)前記シクロアルキル及びシクロアルキル-アルキル-は、(C1-3)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく;かつ
    b)前記アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキル-アルキル-は、ヒドロキシ及びO-(C1-4)アルキルからそれぞれ独立的に選択される置換基で一置換又は二置換されていてもよく;かつ
    c)前記アルキル基は、それぞれフッ素で一置換、二置換又は三置換され、或いは塩素又は臭素で一置換されていてもよく;かつ
    d)前記5、6又は7員の各シクロアルキル基中、1個の-CH2-基又は相互に直接結合していない2個の-CH2-基を-O-と置き換えてよい(該O原子が少なくとも2個のC原子を介して基Xに連結されるように)、請求項1〜20のいずれか1項に記載の化合物。
  22. 3が、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及び下記式の基から選択される基:
    Figure 0004682155
    から選択される、請求項21記載の化合物。
  23. リンカーDが、5炭素原子鎖である、請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物。
  24. 点線“b”が単結合であり、又はZ(シス)配置の二重結合である、請求項1〜23のいずれか1項に記載の化合物。
  25. 下記式(Ia)の請求項1記載の化合物又はその医薬的に許容しうる塩若しくはエステル。
    Figure 0004682155
    (式中、R1は、ヒドロキシ又はNHSO211であり、ここで、R11は、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C6又は10)アリール、Het、(C3-7)シクロアルキル-(C1-6)アルキル-、(C6又は10)アリール-(C1-4)アルキル-又はHet-(C1-4)アルキル-であり、すべて任意に、以下の基:
    ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、(C1-6)アルキル、(C1-6)ハロアルキル、O-(C1-6)アルキル、-O-(C1-4)ハロアルキル、-C(O)-(C1-6)アルキル、-C(O)-NH2、-C(O)-NH(C1-4)アルキル、-C(O)-N((C1-4)アルキル)2、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2
    から選択される置換基で一置換、二置換又は三置換されていてもよく;
    或いはR11が-NR11a11bであり、R11aはH又は(C1-6)アルキルであり、かつR11bはH、(C1-6)アルキル、(C3-6)シクロアルキル、(C6又は10)アリール、Het、(C3-6)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-、(C6又は10)アリール-(C1-4)アルキル-又はHet-(C1-4)アルキル-であり、或いはR11aとR11bが相互に結合して3〜7員の窒素含有環(任意に、O、S又はNから選択される1又は2個のヘテロ原子をさらに含有しうる)を形成しており、すべての前記R11a及びR11bは任意に、以下の基:
    ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、(C1-6)アルキル、(C1-6)ハロアルキル、O-(C1-6)アルキル、-O-(C1-4)ハロアルキル、-C(O)-(C1-6)アルキル、-C(O)-NH2、-C(O)-NH(C1-4)アルキル、-C(O)-N((C1-4)アルキル)2、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2
    で置換されていてもよく;
    20は、H、OH、ハロゲン、又はY1-R20aであり、ここで、Y1は、結合、O、S、又はNR20bであり、ここで、
    20aは、以下の基:(C1-8)アルキル、(C1-6)アルキル-C≡N、(C2-8)アルケニル、(C2-8)アルキニルから成る群より選択され、前記アルキル、アルケニル及びアルキニルはすべて任意に、以下の基:
    ハロゲン、(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキル、(C1-4)アルキル-O-(C1-6)アルキル、-O-(C3-6)シクロアルキル、(C1-4)アルキル-O-(C3-6)シクロアルキル、アミノ、(C1-6)アルキルアミノ、又はジ((C1-6)アルキル)アミノで一置換又は二置換されていてもよく;かつR20bはH、(C1-6)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルであり;
    かつWがHであり;かつ点線“a”が二重結合であり;或いは
    20がオキソであり、WがNR23であり、ここで、R23はH、(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、(C2-6)アルキニルであり;かつ点線“a”が単結合であり;
    21は、ハロゲン、(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、(C2-6)アルキニル、-O-(C1-6)アルキル、-O-(C2-6)アルケニル、-O-(C2-6)アルキニル、-S-(C1-6)アルキル、-S-(C2-6)アルケニル、及び-S-(C2-6)アルキニルであり(該イオウは任意の酸化状態である);
    22は、H、-OH、-O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル又は-N((C1-4)アルキル)2であり;
    Xは、O又はNHであり;
    3は、(C1-10)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキル-(C1-4)アルキル-であり(ここで、
    a)前記シクロアルキル及びシクロアルキル-アルキル-は、(C1-3)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく;
    b)前記アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキル-アルキル-は、ヒドロキシ及びO-(C1-6)アルキルから選択される置換基で一置換又は二置換されていてもよく;
    c)前記すべてのアルキル基は、ハロゲンで一置換、二置換又は三置換されていてもよく;かつ
    d)5、6又は7員である前記シクロアルキル基中、1個の-CH2-基又は相互に直接結合していない2個の-CH2-基を-O-と置き換えてよい);
    Dは、3〜8原子の飽和若しくは不飽和アルキレン鎖であり;かつ
    点線“b”は、単結合又は二重結合である。)
  26. 1が、ヒドロキシ又はNHSO211であり;ここで、
    11が、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、フェニル、ナフチル、Het、フェニルメチル、ナフチルメチル及びHet-メチルから選択され;
    a)それぞれ任意に、フッ素及びメチルからそれぞれ独立的に選択される置換基で一置換、二置換又は三置換されていてもよく;かつ
    b)それぞれ任意に、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、メトキシ、フェノキシ及びトリフルオロメトキシからそれぞれ独立的に選択される置換基で一置換又は二置換されていてもよく;かつ
    c)それぞれ任意に、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2からそれぞれ独立的に選択される置換基で一置換されていてもよく;
    ここで、Hetは、チエニル、フリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H-インドリル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフリル、チアジアゾリル、イソキサゾリル、ベンゾチエニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルフォリニル、トリアゾリル、テトラゾリル、及び以下の基から選択され;
    Figure 0004682155
    或いは、
    11が、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルから選択され;
    a)それぞれ任意に、フッ素で一置換、二置換又は三置換されていてもよく;かつ
    b)それぞれ任意に、ヒドロキシ、メトキシ及びトリフルオロメトキシから選択される置換基で一置換又は二置換されていてもよく;かつ
    c)それぞれ任意に、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、-CO-NH2、-CO-NHCH3、-CO-N(CH3)2、-NH2、-NH(CH3)及び-N(CH3)2から選択される置換基で一置換されていてもよく;かつ
    d)それぞれ任意に、1個以上の(C1-8)アルキルで置換されていてもよく、各(C1-8)アルキルは、任意独立的に、以下の基:-O-(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、(C2-10)アルケニル、(C2-10)アルキニル、(C3-7)シクロアルキル、(C4-7)シクロアルケニル、アリール、アリールオキシ、及びアリール-(C1-4)アルキル-O-(前記アリール及びアリールオキシはそれぞれ任意に(C1-6)アルキルで置換されていてもよい)からそれぞれ独立的に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;或いは
    11が-N(R11a)(R11b)であり、
    11a及びR11bは、それぞれ独立的に、H、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルから選択され;ここで、前記メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル及びフェニルメチルは、任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立的に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;或いはR11aとR11bが、それらが結合している窒素と一緒に結合して3、4、5又は6員の単環式飽和若しくは不飽和ヘテロ環(任意に、N、S及びOからそれぞれ独立的に選択される1〜3個のヘテロ原子をさらに含んでよく、かつ任意に、ハロゲン、(C1-4)アルキル、ヒドロキシ、シアノ、O-(C1-4)アルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル、-N((C1-4)アルキル)2、-CO-NH2、-CO-NH(C1-4)アルキル、-CO-N((C1-4)アルキル)2、-COOH、及び-COO(C1-4)アルキルからそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよい)を形成し;かつ
    2は、下記式の基であり;
    Figure 0004682155
    (式中、
    20がオキソであり、WがNR23(R23はMe、Et、-CH2CH=CH2又はHである)であり、かつ点線“a”が単結合であり;或いは
    WがNで、点線“a”が二重結合であり;かつR20がH、OH、ハロゲン、又はY1-R20aであり、ここで、
    1は、結合、O、S、又はNR20bであり;
    20aは、以下の基:(C1-8)アルキル、(C2-8)アルケニル、(C2-8)アルキニル及び(C3-7)シクロアルキルから成る群より選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル及びシクロアルキルは、それぞれ任意に、以下の基:
    ハロゲン、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、Het、-O-(C1-6)アルキル、-O-(C3-6)シクロアルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2(ここで、Hetは、請求項1で定義したとおりである)
    からそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;かつR20bは、H、(C1-6)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルであり;かつ
    21は、以下の基:フッ素、塩素、臭素、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2CH3、-SCH3、-SCH2CH3、-SCH2CH2CH3、-(SO)CH3、-(SO)CH2CH3、-(SO)CH2CH2CH3、-(SO2)CH3、-(SO2)CH2CH3、-(SO2)CH2CH2CH3
    Figure 0004682155
    及び-C≡CHから選択され;かつ
    22は、以下の基:H、-OH、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2CH3、-NHCH3、-N(CH3)2、-N(CH3)CH2CH3及び-N(CH3)CH2CH2CH3から選択される);
    或いは、R2が、下記式の基であり、
    Figure 0004682155
    (式中、
    WはNであり;点線“a”は二重結合であり;かつR20はH、OH、ハロゲン、又はY1-R20aであり、ここで、
    1は、結合、O、S、又はNR20bであり;
    20aは、以下の基:(C1-8)アルキル、(C2-8)アルケニル、(C2-8)アルキニル及び(C3-7)シクロアルキルから成る群より選択され、前記アルキル、アルケニル、アルキニル及びシクロアルキルは、それぞれ任意に、以下の基:
    ハロゲン、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、Het、-O-(C1-6)アルキル、-O-(C3-6)シクロアルキル、-NH2、-NH(C1-4)アルキル及び-N((C1-4)アルキル)2(ここで、Hetは、請求項1で定義したとおりである)
    からそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく、かつR20bはH、(C1-6)アルキル又は(C3-6)シクロアルキルであり;かつ
    24はH又は(C1-6)アルキルであり;かつ
    25はHである);かつ
    XがO又はNHであり;かつ
    3が、(C2-8)アルキル、(C3-7)シクロアルキル及び(C3-7)シクロアルキル-(C1-3)アルキル-から選択され(ここで、
    a)前記シクロアルキル及びシクロアルキル-アルキル-は、(C1-3)アルキルで一置換、二置換又は三置換されていてもよく;かつ
    b)前記アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキル-アルキル-は、ヒドロキシ及びO-(C1-4)アルキルからそれぞれ独立的に選択される置換基で一置換又は二置換されていてもよく;かつ
    c)前記アルキル基は、それぞれフッ素で一置換、二置換又は三置換され、或いは塩素又は臭素で一置換されていてもよく;かつ
    d)前記5、6又は7員の各シクロアルキル基は、1個の-CH2-基又は相互に直接結合していない2個の-CH2-基を-O-で置き換えてよい(該O原子が少なくとも2個のC原子を介して基Xに連結されるように));かつ
    リンカーDが、3〜8原子の飽和若しくは不飽和アルキレン鎖であり;かつ
    点線“b”が、単結合又は二重結合である、請求項1記載の化合物。
  27. 1が、ヒドロキシ又はNHSO211であり、ここで、R11は、メチル、エチル、1-メチルエチル、プロピル、エテニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、フェニル、
    Figure 0004682155
    及び-N(CH3)2から選択され;前記フェニルは、任意に、ハロゲンで一置換されていてもよく、かつ前記シクロプロピルは、任意に、1-位でメチル、エチル、プロピル又はブチルにて置換されていてもよく、前記メチル、エチル、プロピル及びブチルは、それぞれ任意に、フェニル、(C3-6)シクロアルキル、(C2-6)アルケニル又は(C1-4)アルコキシでさらに置換されていてもよく;かつ
    2は、下記式の基であり、
    Figure 0004682155
    (式中、
    20がオキソであり、WがNR23であり(R23はMe、Et、-CH2CH=CH2又はHである)、かつ点線“a”が単結合であり;或いは
    WがNであり;点線“a”が二重結合であり;かつR20がH、(C1-6)アルキル、OH、-O-(C1-6)アルキル、-S-(C1-6)アルキル、-(CH2)0-4-CH=CH2、-(CH2)0-4-C≡CH、-O-(CH2)0-4-CH=CH2、-O-(CH2)0-4-C≡CH、-O-(CH2)1-4-OMe;-O-(CH2)1-4-N(Me)2;-O-(CH2)1-4-Het;-S-(CH2)0-4-CH=CH2、-S-(CH2)0-4-C≡CH、-S-(CH2)1-4-OMe;-S-(CH2)1-4-N(Me)2、-S-(CH2)1-4-Het;(C3-6)シクロアルキル、-O-(C3-6)シクロアルキル、O-(C1-6)アルキル-(C3-6)シクロアルキル、-S-(C3-6)シクロアルキル、又は-S-(C1-6)アルキル-(C3-6)シクロアルキルであり;ここで、Hetは、5又は6員単環式ヘテロアリール(N、O及びSからそれぞれ独立的に選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する)であり;
    前記(C1-6)アルキル、-O-(C1-6)アルキル、-S-(C1-6)アルキル、-(CH2)0-4-CH=CH2、-(CH2)0-4-C≡CH、-O-(CH2)0-4-CH=CH2、-O-(CH2)0-4-C≡CH、-S-(CH2)0-4-CH=CH2、-S-(CH2)0-4-C≡CH、(C3-6)シクロアルキル、-O-(C3-6)シクロアルキル、及び-S-(C3-6)シクロアルキルは、それぞれ任意に、(C1-4)アルキル、-O-(C1-4)アルキル、及びハロからそれぞれ独立的に選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく;
    或いはR20がNR20a20bであり(R20aは(C1-4)アルキルであり、かつR20bはH、(C1-4)アルキル又は(C3-5)シクロアルキルである);かつ
    21が、以下の基:フッ素、塩素、臭素、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2CH3、-SCH3、-SCH2CH3、-SCH2CH2CH3、-(SO)CH3、-(SO)CH2CH3、-(SO)CH2CH2CH3、-(SO2)CH3、-(SO2)CH2CH3、-(SO2)CH2CH2CH3
    Figure 0004682155
    及び-C≡CHから選択され;かつ
    22がH、-OCH3及び-N(CH3)2から選択される);
    或いは、R2が下記式の基であり、
    Figure 0004682155
    (式中
    WがNであり;点線“a”が二重結合であり;
    20がY1-R20a(Y1はO、かつR20aは(C1-8)アルキルである)であり;
    24がH又は(C1-6)アルキルであり;かつ
    25がHである);かつ
    XがO又はNHであり;かつ
    3が、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及び下記式から選択される基:
    Figure 0004682155
    から選択され;かつ
    リンカーDが、3〜8原子の飽和若しくは不飽和アルキレン鎖であり;かつ
    点線“b”が単結合又は二重結合である、請求項1記載の化合物。
  28. 1が、ヒドロキシ又はNHSO211であり(R11は、メチル、シクロプロピル、フェニル、
    Figure 0004682155
    又は-N(CH3)2である);かつ
    2が下記式の基であり、
    Figure 0004682155
    (式中、
    20がオキソであり、WがNR23(R23はMe、Et、-CH2CH=CH2又はHである)であり、かつ点線“a”が単結合であり;或いは
    WがNであり、点線“a”が二重結合であり、かつR20が、H、メチル、エチル、1-メチルエチル、-C≡CH、O-メチル、O-エチル、O-プロピル、O-CH(CH3)2、O-シクロペンチル、O-CH2CH2CF3、-O-CH=CH2、-O-CH2-CH=CH2、-O-CH2-C≡CH、-O-CH2-C≡CCH3、-O-CH2CH2OMe、-O-CH2CH2N(Me)2、S-メチル、S-エチル、S-プロピル、S-CH(CH3)2
    Figure 0004682155
    であり;かつ
    21が、フッ素、塩素、臭素、-CH3、-OCH3、-SCH3、-SCH2CH3、(SO)CH3、(SO2)CH3、-(SO2)CH2CH3
    Figure 0004682155
    及び-C≡CHから選択され;かつ
    22がH又は-OCH3である);
    或いは、R2が、下記式の基であり、
    Figure 0004682155
    (式中、
    WがNであり;点線“a”が二重結合であり;
    20が-O-CH2CH3であり;
    24がH又はCH3であり;かつ
    25がHである);かつ
    XがOであり;かつ
    3が、シクロペンチル、下記式の基:
    Figure 0004682155
    から選択され;かつ
    リンカーDが5炭素原子鎖であり;かつ
    点線“b”が単結合又はZ(シス)配置の二重結合である、請求項1記載の化合物。
  29. 下記式の、請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物。
    Figure 0004682155
    (式中、R1、R20、R21及びR22は、下表で定義されるとおりである。)
    Figure 0004682155
    Figure 0004682155
    Figure 0004682155
  30. 下記式の、請求項1〜29のいずれか1項に記載の化合物。
    Figure 0004682155
    (式中、R1、R20、R21、R22及びR3は、下表で定義されるとおりである。)
    Figure 0004682155
  31. 下記式の、請求項1〜30のいずれか1項に記載の化合物。
    Figure 0004682155
    (式中、R1、R20、R21及びR22は、下表で定義されるとおりである。)
    Figure 0004682155
  32. 下記式の、請求項1〜31のいずれか1項に記載の化合物。
    Figure 0004682155
    Figure 0004682155
  33. 下記式の、請求項1〜32のいずれか1項に記載の化合物。
    Figure 0004682155
    Figure 0004682155
  34. 抗-C型肝炎ウイルスとして有効な量の請求項1〜33のいずれか1項記載の化合物又はその医薬的に許容しうる塩若しくはエステルと、医薬的に許容しうる担体又は補助薬とを含んでなる医薬組成物。
  35. 治療的に有効な量の少なくとも1種の他の抗ウイルス薬をさらに含む、請求項34記載の医薬組成物。
  36. 前記抗ウイルス薬がリバビリンである、請求項35記載の医薬組成物。
  37. 前記抗ウイルス薬が、他の抗-HCV薬、HIVインヒビター、HAVインヒビター及びHBVインヒビターから選択される、請求項35記載の医薬組成物。
  38. 前記他の抗-HCV薬が、免疫調節薬、HCV NS3プロテアーゼの他のインヒビター、HCVポリメラーゼのインヒビター及びHCVライフサイクルの別の標的のインヒビターから成る群より選択される、請求項37記載の医薬組成物。
  39. 前記免疫調節薬が、α-インターフェロン、γ-インターフェロン及びペグ化α-インターフェロンから選択される、請求項38記載の医薬組成物。
  40. 前記HCVライフサイクルの別の標的のインヒビターが、ヘリカーゼのインヒビター、NS2/3プロテアーゼのインヒビター及び内部リボゾーム侵入部位(IRES)のインヒビターから選択される、請求項38記載の医薬組成物。
  41. 請求項1〜33のいずれか1項記載の化合物、又はその医薬的に許容しうる塩若しくはエステルの、哺乳類のC型肝炎ウイルス感染の治療又は予防用薬物製造のための使用。
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