JP2001103993A - 環状ペプチド及びセリンプロテアーゼ阻害剤 - Google Patents

環状ペプチド及びセリンプロテアーゼ阻害剤

Info

Publication number
JP2001103993A
JP2001103993A JP28487599A JP28487599A JP2001103993A JP 2001103993 A JP2001103993 A JP 2001103993A JP 28487599 A JP28487599 A JP 28487599A JP 28487599 A JP28487599 A JP 28487599A JP 2001103993 A JP2001103993 A JP 2001103993A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peptide
protease
cyclic peptide
hcv
amino acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28487599A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Misawa
悟 三沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Energy Corp filed Critical Japan Energy Corp
Priority to JP28487599A priority Critical patent/JP2001103993A/ja
Publication of JP2001103993A publication Critical patent/JP2001103993A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 環状ペプチド及びセリンプロテアーゼ阻害剤
の提供。 【解決手段】 次式I: 【化1】 Cys-A-X1-X2-Val-Leu-Ile-B-Cys (I)(式
中、X1はAsp、Ala、Glu又はArgを表し、X2はTyr、Trp又
はPheを表し、A及びBは同一又は異なり、直接結合又は
1〜13個のα-アミノ酸残基を表し、A及びBのアミノ酸
残基の合計は0〜13個である。)で示される環状ペプチ
ド又はその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環状ペプチドに関
する。さらに、本発明は、C型肝炎ウイルス(HCV)由来
のNS3セリンプロテアーゼの酵素活性を阻害することが
できるプロテアーゼ阻害剤及びC型肝炎治療剤に関す
る。
【0002】具体的には、本発明は、HCVのNS3プロテア
ーゼに対する抗体中の相補性決定領域(complementarit
y determining region; CDR)と同一又は類似するアミ
ノ酸配列の両端にシステインを導入して環化した人為的
なペプチドであり、特に、哺乳動物に免疫した際に産生
される抗HCV NS3プロテアーゼIgG抗体と同様、当該HCV
NS3プロテアーゼと結合して、その酵素活性を阻害する
作用を持つC型肝炎ウイルスNS3プロテアーゼ阻害剤に関
する。
【0003】
【従来の技術】C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(hepatiti
s C virus; HCV)の感染により引き起こされ、その感染
経路は、血液を介した非経口感染であることが知られて
いる。このHCVは、(+)鎖のRNAをゲノムとして有するRNA
ウイルスであり、宿主細胞中においてゲノム上の翻訳領
域から、3,010アミノ酸からなる一本鎖のポリプロテイ
ンが翻訳される。この一本鎖のポリプロテインは宿主細
胞由来のシグナルペプチダーゼ、又はHCV由来のセリン
プロテアーゼ(前記のゲノム上にコードされている。)
により切断されて、それぞれの機能蛋白質となる。
【0004】なお、HCVは、上記2種類のプロテアーゼ
を産生しており、このうちHCV由来のセリンプロテアー
ゼはゲノム上において、NS3と呼ばれる領域にコードさ
れるため、NS3蛋白質と呼ばれることもある。また、こ
のNS3タンパク質は、631アミノ酸からなる70 kDaのタン
パク質であり、その分子量からp70と呼ぶことも多い。
【0005】上記シグナルペプチダーゼ及びセリンプロ
テアーゼにより切断される個所は合計8箇所存在する。
このうち、宿主細胞由来のシグナルペプチダーゼは、計
3箇所の切断を行い、HCV由来のメタロプロテアーゼが1
箇所、HCV由来のセリンプロテアーゼは残る4箇所の切断
を行う。この過程が、新たなHCVウイルス粒子の生成に
おける初期過程である。従って、HCV由来のセリンプロ
テアーゼの酵素活性が阻害されると、宿主細胞内での新
たなHCVウイルス粒子の生成が果たせないため、感染患
者の肝臓組織における感染の拡がりを抑えることができ
る。この観点から、HCV由来のセリンプロテアーゼに対
する酵素活性阻害剤の探索・開発の研究が進められてい
る。
【0006】これらの酵素活性阻害剤の開発に際して
は、阻害能を評価することが不可欠であり、そのために
試験管内の酵素アッセイ系が利用されている。HCV由来
のセリンプロテアーゼに関しても、酵素アッセイ系に利
用できる組換え型のHCV NS3プロテアーゼ並びにその基
質となる合成ペプチド又は組換え基質蛋白質が提案され
ている。加えて、相当に高い阻害能を有する基準となる
阻害物質がこの種の評価の再現性を維持するには必要で
あり、既に、基準となる阻害物質になり得る、幾つかの
化合物が報告されている。その一つとして、HCV NS3プ
ロテアーゼに対する抗体であって、且つHCV NS3プロテ
アーゼと結合した際、その酵素活性を阻害する中和抗体
と称されるものが報告されている。
【0007】本発明者らは、HCV由来セリンプロテアー
ゼに特異的に反応するマウスモノクローナル抗体を創製
し、更に、該抗体はHCV由来セリンプロテアーゼと結合
することで、その酵素活性を強く阻害することを見出し
た(特開平9-206076号公報を参照)。
【0008】また、本発明者らはHCV NS3プロテアーゼ
に対する抗体中の相補性決定領域(complementarity de
termining region; CDR)と同一又は類似するアミノ酸
配列を有する人為的なペプチドが哺乳動物に免疫した際
に産生される抗HCV NS3プロテアーゼIgG抗体と同じく、
当該NS3プロテアーゼと結合し、その酵素活性を強く阻
害することを見出した(特開平11-127861号を参照)。
【0009】現在では、阻害の機能においてこれらの中
和抗体と等価であり、中和抗体に代えて基準となる阻害
物質として利用できる低分子量の化合物が望まれてい
る。特に、簡便な合成により純品を得ることができ、且
つ保存の容易な低分子量の阻害物質の提案が望まれるも
のである。さらに、これら抗体の低分子化による抗HCV
薬のリード化合物としての開発が望まれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、環状ペプチ
ド並びにセリンプロテアーゼ阻害剤及びC型肝炎治療剤
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、強力なNS3プロテア
ーゼ阻害活性を有する環状ペプチドを作製することに成
功し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、次式I:
【0012】
【化4】
【0013】(式中、X1はAsp、Ala、Glu又はArgを表
し、X2はTyr、Trp又はPheを表し、A及びBは同一又は異
なり、直接結合又は1〜13個のアミノ酸残基を表し、A
及びBのアミノ酸残基の合計は0〜13個である。)で示さ
れる環状ペプチド又はその塩である。上記ペプチドとし
ては、例えばX1がAspのもの又はX2がTyrのものが挙げら
れる。さらに、本発明は、次式II:
【0014】
【化5】
【0015】で示される環状ペプチド又はその塩であ
る。さらに、本発明は、次式III:
【0016】
【化6】
【0017】で示される環状ペプチド又はその塩であ
る。さらに、本発明は、上記環状ペプチド及び/又はそ
の塩の少なくとも1種を有効成分として含有することを
特徴とするセリンプロテアーゼ阻害剤又はC型肝炎治療
剤である。以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】
【発明の実施の形態】一般に、抗体のL鎖及びH鎖に存在
するCDRは、通常β-ターン構造を形成しており、それぞ
れのCDRループが抗原との結合に重要な役割を果たして
いる。一方、HCV NS3プロテアーゼと特異的に結合する
抗体(mAb 8D4抗体)が知られており、該抗体は、H鎖
の可変領域に3箇所の相補性決定領域(CDR)の一つで
あるCDR-H1と呼ばれる領域を有している。従って、本発
明者は、mAb 8D4のCDR-H1ペプチドの両端にシステイン
を導入し、分子内でS-S結合を形成させて、抗体本来の
β-ターン構造を形成させれば、結合活性の向上を図る
ことができ、結果として酵素阻害活性も上昇するはずで
あるとの着想を得た。
【0019】本発明は、かかる知見により創成されたも
のである。すなわち、本発明は、HCVのNS3プロテアーゼ
に対する抗体中の相補性決定領域(complementarity de
termining region; CDR)と同一又は類似するアミノ酸
配列の両端にシステインを導入し、これを環状化した新
規な環状ペプチドである。そして、該ペプチドは化学的
なペプチド合成ができる程度の鎖長を有するものであ
る。実際に、かかる環状化ペプチドを作製し、NS3プロ
テアーゼ阻害活性を測定したところ、該環状ペプチドの
活性は直鎖状ペプチドよりも20倍以上強くなることを確
認した。
【0020】また、本発明の環状ペプチドは、哺乳動物
に免疫した際に産生される抗HCV NS3プロテアーゼIgG抗
体と同様、当該HCV NS3プロテアーゼと結合して、その
酵素活性を阻害する作用を有するため、C型肝炎ウイル
スNS3プロテアーゼ阻害剤として利用することができ
る。従って、本発明は、阻害の機能において中和抗体と
等価であり、NS3プロテアーゼと結合して、その酵素活
性を阻害する作用を持ち、抗体本来のCDRのβ-ターン構
造を形成させて、阻害活性を向上させたC型肝炎ウイル
スNS3プロテアーゼ阻害剤である。 1.環状ペプチドの調製 本発明の環状ペプチドは、次式I:
【0021】
【化7】
【0022】で示される。ここで、上記式Iのうち「X1-
X2-Val-Leu-Ile」で示される領域(配列番号1)は、NS
3プロテアーゼのエピトープ部位、すなわち、mAb 8D4抗
体の認識部位である。本発明においては上記認識部位を
「コア領域」と呼ぶこともある。また、上記コア領域の
アミノ酸配列において、X1はAsp、Ala、Glu又はArgであ
り、X2はTyr、Trp又はPheである。
【0023】本発明のペプチドは、mAb 8D4抗体のH鎖の
CDR-H1に相当する5つのアミノ酸からなるアミノ酸配列
(式I;コア領域)を含み、全鎖長が7〜20アミノ酸であ
り、CysとCysとの間でS-S結合を介した環状のものであ
る。上記コア領域は、HCV NS3プロテアーゼと特異的に
結合するmAb 8D4抗体のH鎖の可変領域に存在する3箇所
の相補性決定領域(CDR)の一つであるCDR-H1であり、
上記式IIに記載のアミノ酸配列と同一又はその一部のア
ミノ酸を改変したものである。従って、本発明の環状ペ
プチドは、mAb 8D4抗体のH鎖が結合するNS3プロテアー
ゼ上の特定の部位(エピトープ部位)を共通にしてい
る。後述する実施例において示すとおり、本発明の環状
ペプチドは、元となったmAb 8D4抗体と同様優れた結合
能を有し、その結果、NS3プロテアーゼの酵素活性を阻
害する効果も秀でている。
【0024】特に、この両端に付加されるアミノ酸は、
元となるmAb 8D4抗体において、本来のCDR-H1領域の配
列をそのまま利用するのが好ましい。即ち、式IIIに示
されるアミノ酸配列をもとに、連続した7〜20アミノ酸
配列に置き換えたものが好ましい。また、mAb 8D4抗体
は、マウスのIgG1抗体であるので、他のIgG1抗体、例え
ば、mAb 7E3抗体、mAb 7E9抗体のH鎖のCDR-H1相当する5
つのアミノ酸を式Iに記載のアミノ酸配列に置き換えた
ものであってもよい。
【0025】即ち、H鎖のCDR-H1に相当する5つのアミ
ノ酸部分の両端に連結されるアミノ酸自体は、抗原ペプ
チド部位との結合自体には直接関与はしておらず、これ
らは結合に関与するCDR-H1に相当する5つのアミノ酸部
分を適切な形状に保持する役割を持つ部分である。この
ため、同じ構造を有するマウスのIgG1抗体の対応する断
片を利用しても、形状自体はほぼ同じものとなる。これ
は抗体自体に固有な相補性決定領域の違いを除くと、分
子の形状は、本質的に同種サブクラスに属する抗体相互
では極めて類似したものとなることを利用したものであ
る。上記式Iにおいて、アミノ酸残基はα-アミノ酸が好
ましい。
【0026】さらに、式Iにおいて、A及びBは同一のア
ミノ酸配列を有しても、異なるアミノ酸配列を有しても
よく、さらに、A及び/又はBが存在しない状態、すなわ
ちCysとX1、及び/又はIleとCysとが直接結合をしていて
もよい。A及びBは1〜13個のα-アミノ酸残基を表し、A
及びBのアミノ酸残基の合計は0〜13個である。従って、
式Iに示される環状ペプチドは、7個から20個のアミノ酸
を有するものである。本発明では、コア領域のアミノ酸
配列の両側にそれぞれ3〜7、特に5〜7のアミノ酸を付加
し、全長を11〜18のアミノ酸とするのが好ましく、13〜
17アミノ酸とするのがさらに好ましい。但し、式IのAに
含まれるアミノ酸残基の数とBに含まれるアミノ酸残基
の数とは同程度の数になることが好ましい。従って、A
のアミノ酸残基が3個の場合はBのアミノ酸残基の数は2
個〜4個程度とし、Aのアミノ酸残基が6個の場合はBのア
ミノ酸残基の数は5個〜7個程度とすることが好ましい。
【0027】なお、本発明のペプチドは、式IのCys同士
が分子内でS-S結合により結合し、環状化されているた
め、本発明の環状ペプチドを、「シクロ[Cys-A-X1-X2-V
al-Leu-Ile-B-Cys]」と表す場合もある。具体的には、
式Iにおいて、X1がAspのもの、すなわちシクロ[Cys-A-A
sp-X2-Val-Leu-Ile-B-Cys](X2は前記と同様であ
る。)、X2がTyrのもの、すなわちシクロ[Cys-A-X1-Tyr
-Val-Leu-Ile-B-Cys] (X1は前記と同様である。)が挙
げられる。さらに、式IにおいてX1がAsp、 X2がTyr、A
がThr-Asp、及びBがTrpの場合は、次式II:
【0028】
【化8】
【0029】で示される環状ペプチド(シクロ[Cys-Thr
-Asp-Tyr-Val-Leu-Ile-Trp-Cys])となり(配列番号
2)、式IにおいてX1がAsp、 X2がTyr、AがSer−Phe−T
hr、及びBがTrp−Val−Lysの場合は、次式III:
【0030】
【化9】
【0031】で示される環状ペプチド(シクロ[Cys−Se
r−Phe−Thr−Asp−Tyr−Val−Leu−Ile−Trp−Val−Ly
s−Cys])となる(配列番号3)。
【0032】本発明の環状ペプチドはペプチド合成の常
法手段で製造することができる。この場合、液相合成法
及び固相合成法のいずれを用いることもできる。このよ
うなペプチド合成の手段は、任意の公知の方法に従えば
よい(例えばBodanszky, M and M.A. Ondetti, Peptide
Synthesis, Interscience Publishers, New York (196
6)、Schroeder and Luebke, The Peptide, Academic Pr
ess, New York (1965)、F. M. Finn 及びK. Hofmann
著、The Proteins、第2巻、H.Nenrath、R. L. Hill 編
集、Academic Press Inc., New York (1976);泉屋信夫
他著「ペプチド合成の基礎と実験」丸善(株) 1985年;
矢島治明、榊原俊平他著、生化学実験講座1、日本生化
学会編、東京化学同人 1977年;木村俊他著、続生化学
実験講座2、日本生化学会編、東京化学同人 1987年な
どを参照)。従って、例えばアジド法、酸クロライド
法、酸無水物法、混酸無水物法、DCC法、活性エステル
法、ウッドワード試薬Kを用いる方法、カルボニルイミ
ダゾール法、酸化還元法、DCC/HONB法、BOP試薬を用い
る方法などにより、本発明のペプチドを得ることができ
る。通常は、自動ペプチド合成装置(PEアプライドバイ
オシステムズ社等)により化学合成することも可能であ
る。
【0033】本発明の環状ペプチドは、そのペプチド結
合の任意の位置で2分される2種のフラグメントの一方
に相当する反応性カルボキシル基を有する原料と、他方
のフラグメントに相当する反応性アミノ基を有する原料
とを縮合させ、ついで生成物のC末端α-カルボキシル
基およびN末端α-アミノ基の保護基を同時にまたは段
階的に除去したのち、この両者を公知の縮合方法により
分子内で縮合し環状化合物を得、さらに生成物が保護基
を有する場合、その保護基を常套手段で脱離することに
より製造することができる。
【0034】「反応性カルボキシル基」とは、カルボキ
シル基そのもの又は活性化されたカルボキシル基を意味
する。また「反応性アミノ基」とは、アミノ基そのもの
又は活性化されたアミノ基を意味する。通常は、上記縮
合に作用する2つの官能基の内の一方が活性化されてい
る。縮合反応に関与しないカルボキシル基及びアミノ基
は縮合反応を行う前に保護すればよい。
【0035】原料のアミノ基の保護基としては、例えば
ベンジルオキシカルボニル、ターシャリーブチルオキシ
カルボニル、ターシャリーアミルオキシカルボニル、ア
ダマンチルオキシカルボニル、トリフルオロアセチル、
フタリル、ホルミル、2-ニトロフェニルスルフェニル
などが挙げられる。カルボキシル基の保護基としては、
例えばアルキルエステル(メチル、エチル、プロピル、
ブチル、ターシャリーブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、2-アダ
マンチルなどのエステル基)、ベンジルエステル、ベン
ジルオキシカルボニルヒドラジド、ターシャリーブチル
オキシカルボニルヒドラジド、トリチルヒドラジドなど
が挙げられる。
【0036】縮合反応は、溶媒の存在下に行うことがで
きる。溶媒としては、例えば無水又は含水のジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジン、クロロ
ホルム、ジオキサン、ジクロロメタン、テトラヒドロフ
ラン、アセトニトリル、酢酸エチル若しくはN-メチルピ
ロリドン又はこれらの適宜の混合物などが挙げられ、適
宜選択することができる。反応温度は、ペプチド結合形
成反応に使用されうることが知られている範囲から適宜
選択され、通常約-20℃〜30℃の範囲で行う。
【0037】保護基の脱離方法としては、例えば Pd
黒又はPd-炭素などの触媒の存在下での水素気流中の接
触還元、 無水フッ化水素、メタンスルホン酸、トリ
フルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸又はこれ
らの混合液などによる酸処理、 液体アンモニア中ナ
トリウムによる還元などが挙げられる。上記酸処理によ
る脱離反応は、一般に-20℃〜40℃の温度で行うことが
できる。
【0038】分子内環化反応は、CysとCysの間を公知の
方法でS-S結合させることにより、行なうことができ
る。すなわち、上記で得られた直鎖状ペプチドを溶液中
で、DTNB(5,5'-ジチオビス(2-ニトロ安息香酸))等によ
り、あるいは銅等の金属触媒の存在下での空気酸化によ
り、環化することができる。
【0039】このようにして製造された環状ペプチド
は、反応終了後、ペプチドの分離精製手段、たとえば、
溶媒抽出、蒸留、分配、再沈殿、再結晶、カラムクロマ
トグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、ゲル濾
過、イオン交換クロマトグラフィーなどを組み合わせて
採取される。
【0040】本発明の環状ペプチドは、上記の金属塩、
塩基又は塩基性化合物との塩、無機酸付加塩、有機酸塩
などとして得ることができる。特に、薬理学的に許容さ
れる酸付加塩、例えば無機酸又は有機酸との塩としても
得ることができる。酸付加塩としては、例えば、塩酸、
リン酸、臭化水素酸、硫酸などの無機酸との塩、あるい
は酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、
コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香
酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などの有機
酸との塩が挙げられる。塩基性塩としては、例えば、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウ
ム、水酸化マグネシウムなどの無機塩基との塩、あるい
はカフェイン、ピペリジン、トリメチルアミン、ピリジ
ンなどの有機塩基との塩が挙げられる。金属塩として
は、例えばナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、
マグネシウム塩などが挙げられる。
【0041】塩は、塩酸などの適切な酸、又は水酸化ナ
トリウムなどの適切な塩基を用いて調製することができ
る。例えば、水中、又はメタノール、エタノール若しく
はジオキサンなどの不活性な水混和性有機溶媒を含む液
体中で、標準的なプロトコルを用いて処理することによ
り調製し得る。なお、処理温度は0〜100℃であるが、室
温が好ましい。なお、本発明のペプチドの生化学的、物
理化学的性質は、質量分析、核磁気共鳴、電気泳動、高
速液体クロマトグラフィー等により分析することができ
る。
【0042】2.プロテアーゼ阻害剤 本発明の環状ペプチドは、in vitroのNS3プロテアーゼ
酵素アッセイ系における標準阻害物質として利用でき、
抗体自体より取り扱いが格段に容易であり、また、阻害
機構は、酵素蛋白質と分子間結合を形成するため、極め
て再現性の高い阻害活性が得られる。さらに、当該環状
ペプチドは、一般の試薬類と同様、長期保存が可能であ
る。さらに、アミノ酸配列を任意に設計できることか
ら、その配列に応じた分子量が分かるため、濃度調製が
容易である。
【0043】さらに、本発明の環状ペプチドは、β-タ
ーン構造を模倣したため、このペプチド自身、これらの
低分子化合物をデザイン合成したペプチド、これらペプ
チドの塩、あるいはこれらペプチドとその塩との混合物
は、NS3プロテアーゼ阻害剤又はC型肝炎治療剤若しくは
抗HCV剤として有用である。
【0044】本発明のペプチドをC型肝炎治療剤又は抗H
CV剤として使用する場合は、使用する対象を特に限定す
るものではない。例えば、C型肝炎患者について治療又
は予防を特異目的として用いることができる。これらの
疾患は、単独であっても、併発したものであっても、上
記以外の他の疾病を併発したものであってもよく、いず
れも本発明のペプチドの使用の対象とすることができ
る。
【0045】また、本発明の治療剤は、経口又は非経口
的に全身又は局所投与することができる。本発明の治療
剤を経口投与する場合は、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、
散剤、丸剤、トローチ剤、内用水剤、懸濁剤、乳剤、シ
ロップ剤等のいずれのものであってもよく、使用する際
に再溶解させる乾燥生成物にしてもよい。また、本発明
の治療剤を非経口投与する場合は、静脈内注射(点滴を
含む)、筋肉内注射、腹腔内注射、皮下注射、坐剤など
の製剤形態を選択することができ、注射用製剤の場合は
単位投与量アンプル又は多投与量容器の状態で提供され
る。
【0046】これらの各種製剤は、製剤上通常用いられ
る賦形剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、潤滑剤、
界面活性剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、溶解補助剤、防
腐剤、矯味矯臭剤、無痛化剤、安定化剤、等張化剤等な
どを適宜選択し、常法により製造することができる。
【0047】上記各種製剤は、医薬的に許容される担体
又は添加物を共に含むものであってもよい。このような
担体及び添加物の例として、水、医薬的に許容される有
機溶剤、コラーゲン、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アルギン酸
ナトリウム、水溶性デキストラン、カルボキシメチルス
ターチナトリウム、ペクチン、キサンタンガム、アラビ
アゴム、カゼイン、ゼラチン、寒天、グリセリン、プロ
ピレングリコール、ポリエチレングリコール、ワセリ
ン、パラフィン、ステアリルアルコール、ステアリン
酸、ヒト血清アルブミン、マンニトール、ソルビトー
ル、ラクトースなどが挙げられる。使用される添加物
は、本発明の剤型に応じて上記の中から適宜又は組み合
わせて選択される。
【0048】本発明の治療剤の投与量は、投与対象の年
齢、投与経路、投与回数により異なり、広範囲に変える
ことができる。この場合、本発明のタンパク質の有効量
と適切な希釈剤及び薬理学的に使用し得る担体との組合
せとして投与される有効量は、一回につき体重1kgあた
り0.0001〜1000mg/bodyの範囲の投与量を選ぶことがで
き、1日1回から数回に分けて1日以上投与される。
【0049】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明のHCV由来のNS3
セリンプロテアーゼ阻害剤について詳しく説明する。 〔実施例1〕環状ペプチドの合成 mAb 8D4のCDR-H1の配列をもとに、4種類の鎖長の異なる
環状ペプチドを合成した(表1)。合成は、マルチプル
ペプチド合成機(SYROII、Fmoc法)を用いて直鎖状のア
ミノ酸を合成し、DTNBを用いて環状とした後、HPLC(カ
ラム:Kromasil 100 C18 5um 125×4mm、温度:20℃、
流量0.75ml、バッファー:A;0.1%TFA水溶液 B;0.1%T
FA水-アセトニトリル(20/80)溶液、グラディエント:
20%→80%/30分、検出:215nm)により精製した。これら
4種類のペプチドのHPLCクロマトグラム及びTOP-MSチャ
ートを図1〜8に示した。
【0050】
【表1】
【0051】〔参考例1〕NS3プロテアーゼの精製及び
活性の測定 1.His6-NS31-190プロテアーゼ発現ベクターの構築 特開平09-9961号公報に記載したHCV NS3プロテアーゼド
メイン発現ベクターを鋳型として、以下に示す合成オリ
ゴヌクレオチドをプライマーとしたPCRにより6残基のHi
sタグをN末端に付加するようデザインした、NS3のN末端
190アミノ酸に対応するHis6-NS31-190プロテアーゼ遺伝
子を増幅した。PCRはPTC-100TM Programmable Thermal
Controller(銀ブロック, MJ Research Inc.製)を用
い、以下の条件で実施した。
【0052】Step 1: 95℃, 30秒→Step 2: 95℃, 30秒
→Step 3: 55℃, 45秒→Step 4: 72℃, 1分→Step 5: S
tep 2〜Step 4を25回繰り返し→Step 6: 72℃, 7分→St
ep 7: 4℃, 洗浄 His-tag フォワードプライマー 5'-GC GAA TTC ATG CAT CAC CAT CAC CAT CAC GCG CCT
ATC ACG GCC TAT TCC CAA C-3'(配列番号6) (下線部はEcoRI部位) NS3 (1-190) リバースプライマー 5'-GCA AGC TTA AGG GGA TGA GTT GTC TGT GAA GAC CGG
AGA-3'(配列番号7) (下線部はHindIII部位)
【0053】アガロースゲル電気泳動によりPCR増幅産
物を確認した後、NS3プロテアーゼ遺伝子断片をQIAquic
k PCR Purification Kits(QIAGEN製)で精製した。精
製したDNA断片をTA cloningベクターpT7Blue(R)(Novag
en製)にDNA Ligation Kit(宝酒造製)を用いて連結し
た後、大腸菌JM109を形質転換した。X-galを塗布したLB
/アンピシリンプレートに生育した形質転換体のうち、
白色コロニーをPCRスクリーニングに供し、インサートD
NAを有する陽性クローンを選んだ。
【0054】陽性クローンよりQIAGEN Plasmid Mini Ki
ts(QIAGEN-tip 20)を用いてプラスミドを調製し、Bca
BESTTM DNA Sequencing Kit(宝酒造)を用いたマニュ
アルシークエンシングおよびThermo Sequenaseを有する
Cycle Sequencing Kit(Amersham)を用いたオートマチ
ックシークエンシング(DSQ-1 DNA Sequencer, 島津製
作所)によりHis6-NS31-190プロテアーゼ遺伝子の塩基
配列を決定した。
【0055】正しい塩基配列を有する遺伝子断片をEcoR
I-HindIII切断により調製し、大腸菌高発現ベクターpMT
1のEcoRI-HindIII部位に連結し、His6-NS31-190プロテ
アーゼ発現ベクターpMTHNS3-2を構築した。
【0056】2.NS31-190プロテアーゼの活性型での発
現 NS31-190プロテアーゼ生産菌(JM109/pMTHNS3-2)を100
mlのM9/カザミノ酸/アンピシリン培地を含む500ml容三
角フラスコにて、20℃で15時間培養後、終濃度25 μg/m
lとなるようにインドールアクリル酸(IAA)を添加して
発現誘導を行った。IAA添加8時間後に集菌し、菌体を5m
lのSonication Buffer( 50 mMトリス塩酸, pH 7.5/300
mM NaCl/10%グリセロール)に懸濁して超音波破砕し
た。18,000rpmで30分遠心した上清のNS3プロテアーゼ活
性をHPLCを用いたアッセイ系により測定した。
【0057】NS31-190プロテアーゼの大量調製を行うた
めに、組換え菌を200mlのM9/カザミノ酸/アンピシリン
培地を含む500ml容三角フラスコ18本(計3.6 L)で培養
し、菌体を20 mMイミダゾールを添加したSonication Bu
fferに懸濁して菌体ライセートを調製した。
【0058】3.NS31-190プロテアーゼの精製 (1)Ni-NTA Superflowアフィニティクロマトグラフィ
ー 3.6 Lの培養菌体由来180mlの菌体ライセートを以下に示
す条件でカラムクロマトグラフィーを行った。カラムか
らの溶出はイミダゾールの直線濃度勾配により行った。
【0059】カラム:2.2×2.7 cm = 10ml 流速:378ml/h(100 cm/h, 菌体ライセートアプライ
時)、200ml/h(53 cm/h, グラジエント溶出時) 分画:2ml/0.6 min/tube(50本) バッファー: a. 50 mMトリス塩酸, pH 7.5/300 mM NaCl/20 mMイミダ
ゾール/10%グリセロール/0.5% CHAPS, 50ml b. 50 mMトリス塩酸, pH 7.5/300 mM NaCl/350 mMイミ
ダゾール/10%グリセロール/0.5% CHAPS, 50ml 検出波長:280 nm(Full scale 0.5)
【0060】(2)S-Sepharose Fastflow陽イオン交換
カラムクロマトグラフィー Ni-NTAカラム溶出画分をYM-10で濃縮後、平衡化バッフ
ァー(50 mMトリス塩酸, pH 7.5/10%グリセロール/0.5%
CHAPS)で25倍に希釈し、以下に示す条件でカラムクロ
マトグラフィーを行った。カラムからの溶出はNaClの直
線濃度勾配により行った。
【0061】カラム:1.8×3.94 cm = 10ml 流速:254ml/h(100 cm/h) 分画:2ml/0.47 min/tube(100本) バッファー: a. 50 mMトリス塩酸, pH 7.5/10%グリセロール/0.5% CH
APS b. 50 mMトリス塩酸, pH 7.5/500 mM NaCl/10%グリセロ
ール/0.5% CHAPS 検出波長:280 nm(Full scale 0.5)
【0062】SDS-PAGE(銀染色)によりNS31-190プロテ
アーゼを含む画分をプールし、YM-10で濃縮後、平衡化
バッファーで4倍に希釈した。さらにYM-10(25 mm)に
より約1 mg/mlまで濃縮し、90%グリセロールを等量(終
濃度50%)混合して-80℃に保存した。
【0063】3.6 Lの培養菌体より得られた菌体ライセ
ートをNi-NTAカラムにアプライし、吸着したNS31-190
ロテアーゼをイミダゾールの直線濃度勾配により溶出さ
せた。この場合、溶出液に終濃度0.5% CHAPSを添加する
ことにより、以後の操作でNS31-190プロテアーゼを濃縮
しても凝集しないことが判明した。図9に溶出画分のSDS
-PAGEによる純度分析の結果を示す。
【0064】図9において、各レーンは以下の通りであ
る。 レーンa:JM109/pMTHNS3-2可溶性画分 レーンb:カラム素通り画分 レーン12, 15, 18, 21, 24, 27, 30, 33, 36:イミダゾ
ール溶出画分(各フラクション番号に対応する)
【0065】さらに、S-Sepharose陽イオン交換カラム
により、NS3プロテアーゼを高純度に精製した(図10)。
図10において、aはNi-NTAカラム溶出画分、レーン42, 4
4, 46, 48, 50, 52, 54, 56, 58及び60は、NaClグラジ
エント溶出画分(各フラクション番号に対応する)であ
る。
【0066】最終的に3.6 Lの培養菌体から1.66 mgの精
製標品が得られた。本酵素の活性を従来のアッセイ条件
で測定すると、酵素濃度が低くなると極端に活性が低下
することが確認されたため、酵素の希釈は10 mMリン酸
ナトリウム, pH 7.2/50%グリセロール/0.5% CHAPSで行
い、アッセイ系に終濃度2% CHAPSを添加して活性測定を
行った結果、濃度依存的な活性が得られた。表2に精製
のまとめを示す。また、各精製ステップにおけるSDS-PA
GEによる純度分析の結果を図11に示す。図11において、
各レーンは以下の通りである。
【0067】 レーン1:JM109/pMT1全菌体タンパク質 レーン2:JM109/pMTHNS3-2全菌体タンパク質(+IAA) レーン3:JM109/pMTHNS3-2可溶性画分 レーン4:JM109/pMTHNS3-2不溶性画分 レーン5:Ni-NTAカラム溶出画分 レーン6:S-Sepharoseカラム溶出画分
【0068】
【表2】
【0069】4.NS3プロテアーゼ阻害活性測定系 以下に示す組成の試薬を用いて、HCVプロテアーゼ活性
中和抗体のNS3プロテアーゼ活性ドメイン(NS31-190
ロテアーゼ)に対する阻害活性をNS4Aペプチド添加・無
添加で評価した。なお、NS31-190プロテアーゼは10 mM
リン酸ナトリウム,pH 7.2/50%グリセロール/0.5% CHAPS
で希釈しており、NS5A/5B切断配列を有する合成基質(S
3)は50 mMトリス塩酸, pH 8.5/30 mM NaCl/5 mM CaCl2
/25 mM DTTに溶解している。よって、反応組成は終濃度
5%グリセロール、5 mM DTT、1 mMCaCl2という条件にな
っている。強い阻害活性を有するmAbについてはTight b
inding inhibitorの数学的モデル式(J. W. Williams a
nd J. F. Morrison, Methods Enzymol., 63, 437-467
(1979)を参照)から阻害定数を求めた。
【0070】 (1)NS4Aペプチド無添加のアッセイ系 50 mMトリス塩酸, pH 8.5/30 mM NaCl(TS buffer) 40 μl TS buffer+10% CHAPS 20 μl380 nM NS31-190プロテアーゼ 10 μl 70 μl ↓ 室温で10分間プレインキュベーション ↓ TS bufferで希釈した種々の濃度のmAbを10 μl添加 ↓ 室温で10分間インキュベーション ↓ 1 mM合成基質(S3)を20 μl添加 ↓ 37℃で1時間インキュベーション ↓ 0.5% TFAを100 μl添加して反応停止 ↓ 20 μlをHPLCにて分析
【0071】 (2)NS4Aペプチド添加のアッセイ系 50 mMトリス塩酸, pH 8.5/30 mM NaCl(TS buffer) 38 μl TS buffer+10% CHAPS 20 μl 0.75 mM NS4Aペプチド 2 μl 380 nM NS31-190プロテアーゼ 10 μl 70 μl ↓ 室温で10分間プレインキュベーション ↓ TS bufferで希釈した種々の濃度のmAbを10 μl添加 ↓ 室温で10分間インキュベーション ↓ 0.125 mM合成基質(S3)を20 μl添加 ↓ 37℃で15分間インキュベーション ↓ 0.5% TFAを100 μl添加して反応停止 ↓ 20 μlをHPLCにて分析
【0072】その結果、図12-Aに示すようにNS4Aペプチ
ドを添加しない系においてmAb 8D4が用量依存的な強い
阻害を示した(IC50 = 27.8 nM)。また、mAb 7E3およ
び7E9も弱いながら用量依存的な阻害を示した(7E9: IC
50 = 203.1 nM)。一方、NS3プロテアーゼ活性ドメイン
を認識しない抗NS3抗体mAb 5E12は全く阻害を示さなか
ったことから、NS31-190プロテアーゼを用いることによ
り活性ドメインを認識する抗体のみが阻害を示す評価系
を構築することができた。
【0073】すでにmAb 7E3, 7E9, 8D4はNS4Aペプチド
存在下においてMBP-p70に対する阻害活性が低下するこ
とが確認されている。今回、NS31-190プロテアーゼの場
合もNS4Aペプチド存在下での阻害活性を評価した結果、
低濃度域では図12-Bに示すようにいずれの抗体もほとん
ど阻害を示さなかったが、高濃度域では図13に示すよう
に用量依存的な阻害を示した(IC50=2.6μM)。すなわ
ち、IgGの場合はNS4Aペプチド存在下ではmAb8D4の阻害
活性は約90分の1に低下することが判明した。
【0074】mAb 8D4はNS4A非存在下においてNS31-190
プロテアーゼをモル比1:1で約50%の阻害活性を示すこ
とから、Tight-bindingの式にFittingして阻害定数を求
めた。その結果、図14に示すようにKi = 5.4 nMという
強い阻害活性を有することが判明した。
【0075】〔実施例2〕 本発明の環状ペプチドによる
HCVプロテアーゼ阻害活性評価 実施例1で調製した環状ペプチドを用いて、NS31-190
ロテアーゼに対する阻害活性を、NS4Aペプチド添加・無
添加で評価した。mAbの場合PBSに溶解して10分の1量添
加していたが、CDRペプチドの場合はDMSOに溶解し、50
分の1量(終濃度2% DMSO)添加し、TS バッファーで反
応液量を調整した。また、比較のために、前記環状ペプ
チドの1)、3)、4)に相当する直鎖状ペプチド(表3に示
した)についても、同様に阻害活性を評価した。
【0076】
【表3】
【0077】阻害を示すペプチドについてはLineweaver
-BurkプロットならびにDixonプロットにより阻害様式お
よび阻害定数を求めた。その結果を、図15に示す。図15
-A及びBは、それぞれNS4Aペプチド非存在下、存在下に
おけるNS3プロテアーゼ阻害活性試験結果を示す。
【0078】NS4Aペプチドの有無にかかわらず、CDR-H1
C13ペプチド(13 mer)は、表3の直鎖状ペプチドに比べ
て20倍以上強い阻害活性を示すことが確認された(IC50
= 1〜3 μM)。また、CDR-H1C17(17 mer)およびCDR-
H1C9(9 mer)ペプチドは弱いながら用量依存的な阻害
を示した(IC50 = 20〜40 μM)。
【0079】CDR-H1C13の阻害様式を調べた結果、Linew
eaver-Burkプロットより図16に示すように非競争阻害を
示す結果が得られた。図16-A、Bは、それぞれNS4Aペプ
チド非存在下及び存在下におけるNS3プロテアーゼに対
する阻害様式解析結果を示す。
【0080】さらに、Dixonプロットの結果、NS4Aペプ
チド無添加の場合はKi = 0.9 μM、NS4Aペプチド添加
(15 μM)の場合はKi = 1.5 μMという値が得られ、NS
4Aペプチドの有無に関わらず比較的強い阻害活性を有す
ることが判明した(図17)。図17-A、Bは、それぞれNS4
Aペプチド非存在下及び存在下におけるNS3プロテアーゼ
に対する阻害定数の解析結果を示す。
【0081】さらに、図18に示すように、CDR-H1C9はバ
キュロウイルス発現系により昆虫細胞で発現させた完全
長NS3/4Aプロテアーゼ複合体に対しても比較的強い阻害
活性を示すことが確認された(IC50 = 17.8 μM)。つ
まり、CDR-H1C9のβ-ターン構造を模倣した低分子化合
物をデザイン合成することにより、抗HCV剤としての開
発が可能になると考えられる。
【0082】
【発明の効果】本発明により、環状ペプチド並びにセリ
ンプロテアーゼ阻害剤及びC型肝炎治療剤が提供され
る。本発明の環状化ペプチドは、直鎖状ペプチドに比べ
てHCVセリンプロテアーゼの活性を阻害する能力に優
れ、加えて、ペプチド鎖長は20アミノ酸以下の短鎖であ
るため、化学的合成により容易に合成することができ
る。
【0083】更に、本発明の環状ペプチドは、HCVセリ
ンプロテアーゼの活性中心あるいはその近傍に結合する
に際し、HCVセリンプロテアーゼと結合したNS4Aペプチ
ド断片が存在する場合にも、元になった抗体とは異な
り、当該プロテアーゼの基質ペプチドと同様に結合部位
に容易に到達することが可能である。
【0084】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> JAPAN ENERGY CORPORATION <120> Circular peptide <130> P99-0451 <140> <141> <160> 10 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 5 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Synthetic peptide <220> <221> PEPTIDE <222> 1 <223> Xaa represents Asp, Ala, Glu or Arg <220> <221> PEPTIDE <222> 2 <223> Xaa represents Tyr, Trp or Phe <400> 1 Xaa Xaa Val Leu Ile 1 5 <210> 2 <211> 9 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Synthetic peptide <400> 2 Cys Thr Asp Tyr Val Leu Ile Trp Cys 1 5 <210> 3 <211> 13 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Synthetic peptide <400> 3 Cys Ser Phe Thr Asp Tyr Val Leu Ile Trp Val Lys Cys 1 5 10 <210> 4 <211> 17 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Synthetic peptide <400> 4 Cys Gly Tyr Ser Phe Thr Asp Tyr Val Leu Ile Trp Val Lys Gln Ser 1 5 10 15 Cys <210> 5 <211> 7 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Synthetic peptide <400> 5 Cys Asp Tyr Val Leu Ile Cys 1 5 <210> 6 <211> 54 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Synthetic DNA <400> 6 gcgaattcat gcatcaccat caccatcacg cgcctatcac ggcctattcc caac 54 <210> 7 <211> 39 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Synthetic DNA <400> 7 gcaagcttaa ggggatgagt tgtctgtgaa gaccggaga 39 <210> 8 <211> 15 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Synthetic peptide <400> 8 Gly Tyr Ser Phe Thr Asp Tyr Val Leu Ile Trp Val Lys Gln Ser 1 5 10 15 <210> 9 <211> 7 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Synthetic peptide <400> 9 Thr Asp Tyr Val Leu Ile Trp 1 5 <210> 10 <211> 5 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Synthetic peptide <400> 10 Asp Tyr Val Leu Ile 1 5
【0085】
【配列表フリーテキスト】
配列番号1:合成ペプチド 配列番号1:XaaはAsp、Ala、Glu又はArgを表す(存在
位置:1)。 配列番号1:XaaはTyr、Trp又はPheを表す(存在位置:
2)。 配列番号2:合成ペプチド 配列番号3:合成ペプチド 配列番号4:合成ペプチド 配列番号5:合成ペプチド 配列番号6:合成DNA 配列番号7:合成DNA 配列番号8:合成ペプチド 配列番号9:合成ペプチド 配列番号10:合成ペプチド
【図面の簡単な説明】
【図1】環状ペプチドCDR-H1C17(17mer)のHPLCクロマト
グラム。
【図2】環状ペプチドCDR-H1C17(17mer)のTOP-MSチャー
ト。
【図3】環状ペプチドCDR-H1C13(13mer)のHPLCクロマト
グラム。
【図4】環状ペプチドCDR-H1C13(13mer)のTOP-MSチャー
ト。
【図5】環状ペプチドCDR-H1C9(9mer)のHPLCクロマトグ
ラム。
【図6】環状ペプチドCDR-H1C9(9mer)のTOP-MSチャー
ト。
【図7】環状ペプチドCDR-H1C7(7mer)のHPLCクロマトグ
ラム。
【図8】環状ペプチドCDR-H1C7(7mer)のTOP-MSチャー
ト。
【図9】Ni-NTAカラムクロマトグラフィーによるカラム
溶出画分のSDS-PAGEによる純度分析結果。
【図10】S-Sepharose陽イオン交換カラムによるNS3
1-190プロテアーゼの高純度精製結果。
【図11】各精製ステップにおけるNS31-190プロテアー
ゼのSDS-PAGEによる純度分析。
【図12】NS31-190プロテアーゼに対する各種mAbの阻
害活性。
【図13】NS4Aペプチド存在下でのmAb8D4の阻害活性。
【図14】Tight-bindingの式にFittingして求めたmAb
8D4のNS31-190プロテアーゼに対する阻害定数。
【図15】NS31-190プロテアーゼに対する各種環状CDR-
H1ペプチドの阻害活性。
【図16】Lineweaver-Burkプロットによる環状ペプチ
ドCDR-H1C13の阻害様式。
【図17】Dixonプロットによる環状ペプチドCDR-H1C13
の阻害定数評価。
【図18】完全長NS3/4Aプロテアーゼ複合体に対する環
状ペプチドCDR-H1C9の阻害活性。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 7/08 C12N 9/99 C12N 9/99 A61K 37/64 Fターム(参考) 4B064 AG37 BA09 BA10 CC24 DA01 4C084 AA02 AA07 BA01 BA08 BA17 BA18 BA26 CA53 CA59 DC32 MA22 MA23 MA31 MA35 MA37 MA41 MA43 MA44 MA52 MA56 MA63 MA66 ZA752 ZB332 ZC202 4H045 AA10 AA30 BA15 BA16 BA32 DA55 EA29 FA30 FA33 GA22

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式I: 【化1】 (式中、X1はAsp、Ala、Glu又はArgを表し、X2はTyr、T
    rp又はPheを表し、A及びBは同一又は異なり、直接結合
    又は1〜13個のアミノ酸残基を表し、A及びBのアミノ酸
    残基の合計は0〜13個である。)で示される環状ペプチ
    ド又はその塩。
  2. 【請求項2】 X1がAspである請求項1記載の環状ペプチ
    ド又はその塩。
  3. 【請求項3】 X2がTyrである請求項1記載の環状ペプチ
    ド又はその塩。
  4. 【請求項4】 次式II: 【化2】 で示される環状ペプチド又はその塩。
  5. 【請求項5】 次式III: 【化3】 で示される環状ペプチド又はその塩。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の環
    状ペプチド及び/又はその塩の少なくとも1種を有効成
    分として含有することを特徴とするセリンプロテアーゼ
    阻害剤。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の環
    状ペプチド及び/又はその塩の少なくとも1種を有効成
    分として含有することを特徴とするC型肝炎治療剤。
JP28487599A 1999-10-05 1999-10-05 環状ペプチド及びセリンプロテアーゼ阻害剤 Pending JP2001103993A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28487599A JP2001103993A (ja) 1999-10-05 1999-10-05 環状ペプチド及びセリンプロテアーゼ阻害剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28487599A JP2001103993A (ja) 1999-10-05 1999-10-05 環状ペプチド及びセリンプロテアーゼ阻害剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001103993A true JP2001103993A (ja) 2001-04-17

Family

ID=17684177

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28487599A Pending JP2001103993A (ja) 1999-10-05 1999-10-05 環状ペプチド及びセリンプロテアーゼ阻害剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001103993A (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6642204B2 (en) 2002-02-01 2003-11-04 Boehringer Ingelheim International Gmbh Hepatitis C inhibitor tri-peptides
US7091184B2 (en) 2002-02-01 2006-08-15 Boehringer Ingelheim International Gmbh Hepatitis C inhibitor tri-peptides
US7119072B2 (en) 2002-01-30 2006-10-10 Boehringer Ingelheim (Canada) Ltd. Macrocyclic peptides active against the hepatitis C virus
WO2007119889A1 (ja) 2006-04-18 2007-10-25 Japan Tobacco Inc. 新規ピペラジン化合物、及びそのhcvポリメラーゼ阻害剤としての利用
US7504378B2 (en) 2002-10-25 2009-03-17 Boehringer Ingelheim International Gmbh Macrocyclic peptides active against the hepatitis C virus
US7511157B2 (en) 2004-07-20 2009-03-31 Boehringer Ingelheim International Gmbh Hepatitis C inhibitor dipeptide analogs
US7585845B2 (en) 2003-05-21 2009-09-08 Boehringer Ingelheim International Gmbh Hepatitis C inhibitor compounds
US7642235B2 (en) 2003-09-22 2010-01-05 Boehringer Ingelheim International Gmbh Macrocyclic peptides active against the hepatitis C virus
US7659263B2 (en) 2004-11-12 2010-02-09 Japan Tobacco Inc. Thienopyrrole compound and use thereof as HCV polymerase inhibitor
US7696242B2 (en) 2004-07-20 2010-04-13 Boehringer Ingelheim International Gmbh Hepatitis C inhibitor peptide analogs
US7749961B2 (en) 2004-01-21 2010-07-06 Boehringer Ingelheim International Gmbh Macrocyclic peptides active against the hepatitis C virus
EP2206715A1 (en) 2004-02-24 2010-07-14 Japan Tobacco, Inc. Fused heterotetracyclic compounds and use thereof as hcv polymerase inhibitor
US7977331B1 (en) 2004-02-24 2011-07-12 Japan Tobacco Inc. Tetracyclic fused heterocyclic compound and use thereof as HCV polymerase inhibitor
EP2399575A2 (en) 2006-08-11 2011-12-28 INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) Methods, uses and compositions for treatment of an infection by a virus of the family of flaviviridae through the farnesoid X receptor (FXR) inhibition
WO2012029792A1 (ja) * 2010-08-30 2012-03-08 独立行政法人理化学研究所 TGF-β受容体の活性化を抑制する活性を有する化合物、そのスクリーニング方法、並びにC型肝炎ウィルスに起因する疾患の予防又は治療のための組成物
WO2012107589A1 (en) 2011-02-11 2012-08-16 INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) Methods and pharmaceutical compositions for the treatment and prevention of hcv infections

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7119072B2 (en) 2002-01-30 2006-10-10 Boehringer Ingelheim (Canada) Ltd. Macrocyclic peptides active against the hepatitis C virus
US7091184B2 (en) 2002-02-01 2006-08-15 Boehringer Ingelheim International Gmbh Hepatitis C inhibitor tri-peptides
US6642204B2 (en) 2002-02-01 2003-11-04 Boehringer Ingelheim International Gmbh Hepatitis C inhibitor tri-peptides
US7504378B2 (en) 2002-10-25 2009-03-17 Boehringer Ingelheim International Gmbh Macrocyclic peptides active against the hepatitis C virus
US7585845B2 (en) 2003-05-21 2009-09-08 Boehringer Ingelheim International Gmbh Hepatitis C inhibitor compounds
US7939667B2 (en) 2003-05-21 2011-05-10 Boehringer Ingelheim International Gmbh Hepatitis C inhibitor compounds
US7642235B2 (en) 2003-09-22 2010-01-05 Boehringer Ingelheim International Gmbh Macrocyclic peptides active against the hepatitis C virus
US7749961B2 (en) 2004-01-21 2010-07-06 Boehringer Ingelheim International Gmbh Macrocyclic peptides active against the hepatitis C virus
US7977331B1 (en) 2004-02-24 2011-07-12 Japan Tobacco Inc. Tetracyclic fused heterocyclic compound and use thereof as HCV polymerase inhibitor
EP2206715A1 (en) 2004-02-24 2010-07-14 Japan Tobacco, Inc. Fused heterotetracyclic compounds and use thereof as hcv polymerase inhibitor
US7511157B2 (en) 2004-07-20 2009-03-31 Boehringer Ingelheim International Gmbh Hepatitis C inhibitor dipeptide analogs
US7696242B2 (en) 2004-07-20 2010-04-13 Boehringer Ingelheim International Gmbh Hepatitis C inhibitor peptide analogs
US7767818B2 (en) 2004-07-20 2010-08-03 Boehringer Ingelheim International Gmbh Hepatitis C inhibitor dipeptide analogs
US7659263B2 (en) 2004-11-12 2010-02-09 Japan Tobacco Inc. Thienopyrrole compound and use thereof as HCV polymerase inhibitor
WO2007119889A1 (ja) 2006-04-18 2007-10-25 Japan Tobacco Inc. 新規ピペラジン化合物、及びそのhcvポリメラーゼ阻害剤としての利用
EP2399575A2 (en) 2006-08-11 2011-12-28 INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) Methods, uses and compositions for treatment of an infection by a virus of the family of flaviviridae through the farnesoid X receptor (FXR) inhibition
EP2399988A2 (en) 2006-08-11 2011-12-28 INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) Cell culture system for replication of HCV through the farnesoid X receptor (FXR) activation or inhibition and diagnostic method for HCV infection
WO2012029792A1 (ja) * 2010-08-30 2012-03-08 独立行政法人理化学研究所 TGF-β受容体の活性化を抑制する活性を有する化合物、そのスクリーニング方法、並びにC型肝炎ウィルスに起因する疾患の予防又は治療のための組成物
CN103119066A (zh) * 2010-08-30 2013-05-22 独立行政法人理化学研究所 具有抑制TGF-β受体活化的活性的化合物、该化合物的筛选方法、以及用于预防或治疗由丙型肝炎病毒引起的疾病的组合物
US8951521B2 (en) 2010-08-30 2015-02-10 Riken Compounds having activity of suppressing activation of TGF-β receptor, method for screening of the compounds, and composition for preventing or treating disease caused by hepatitis C virus
JP5975399B2 (ja) * 2010-08-30 2016-08-23 国立研究開発法人理化学研究所 TGF−β受容体の活性化を抑制する活性を有する化合物、そのスクリーニング方法、並びにC型肝炎ウィルスに起因する疾患の予防又は治療のための組成物
WO2012107589A1 (en) 2011-02-11 2012-08-16 INSERM (Institut National de la Santé et de la Recherche Médicale) Methods and pharmaceutical compositions for the treatment and prevention of hcv infections

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1003775B1 (en) Hepatitis c inhibitor peptides
EP1012180B1 (en) Hepatitis c inhibitor peptide analogues
CA2336597C (en) Hepatitis c inhibitor peptides
EP0958305B1 (en) Inhibitions of the interaction between p53 and mdm2
US6767991B1 (en) Hepatitis C inhibitor peptides
JP2001103993A (ja) 環状ペプチド及びセリンプロテアーゼ阻害剤
US6653295B2 (en) Inhibitors of hepatitis C virus NS3 protease
US7083983B2 (en) Inhibitors of the interaction between P53 and MDM2
KR20170073611A (ko) Mt1-mmp에 특이적인 바이사이클릭 펩타이드 리간드
EP0713495A1 (en) Methods of enhancing bioactivity of chemokines
JP2002530430A (ja) C型肝炎ウイルスns3プロテアーゼ阻害用の医薬組成物
US20080031812A1 (en) Redox-stable, non-phosphorylated cyclic peptide inhibitors of sh2 domain binding to target protein, conjugates, thereof, compositions and methods of synthesis and use
TW202309063A (zh) 具有相對於hras與nras選擇性kras抑制作用的環狀化合物
US20230330238A1 (en) Chimeric conjugates for degradation of viral and host proteins and methods of use
JP2002512254A (ja) 新規なオメガ−コノトキシン・ぺプチド類
US8697651B2 (en) Amyloid β fibrillogenesis-inhibiting peptide
US20020077453A1 (en) Novel staphylococcus peptides for bacterial interference
US20020102533A1 (en) Hepatitis C protease exosite for inhibit or design
US7259142B2 (en) Redox-stable, non-phosphorylated cyclic peptide inhibitors of SH2 domain binding to target protein, conjugates thereof, compositions and methods of synthesis and use
EP4063380A1 (en) Inhibitors of the wnt signaling pathway and uses thereof
Varese Approaches to the synthesis of cyclic peptides with inhibitory activity
MXPA00001498A (en) Hepatitis c inhibitor peptides
JP2002519304A (ja) 細菌の干渉のための新規スタフィロコッカス(staphylococcus)ペプチド
JP2000095794A (ja) エンケファリン分解酵素の阻害剤
AU2014262256A1 (en) Tfpi inhibitors and methods of use

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20040209

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20040315