JP4652177B2 - 半導体装置の製造方法およびその製造方法の実施に用いられる製造装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法およびその製造方法の実施に用いられる製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、反りが生じるような薄いウェハを用いる半導体装置の製造方法およびその製造方法の実施に用いられる製造装置に関するものである。
従来、直径6インチのシリコンウェハであって、50〜150μmの厚さの複数のウェハを保持、保管、運搬するとき、ウェハを複数枚並べて入れるウェハ収納部を備え、前記収納部内の保持間隔が、8mm以上であるウェハキャリア(ウェハ運搬治具)を用いる方法がある(例えば、特許文献1参照)。
これは、ウェハ収納部の保持間隔を、ウェハの反りに対応した余裕を持たせた寸法とすることで、反った状態のウェハをキャリアに挿入したときに、キャリア内のウェハ同士が干渉接触することによって発生する割れ、欠けを抑制する方法である。
特開2005−5428号公報
しかし、上記したキャリアでは、ウェハ収納部の保持間隔をウェハの反りに対応した余裕を持たせた寸法としているため、キャリア一つあたりのウェハの収納数が少ないという問題や、ウェハ収納部とウェハとの遊びが大きくなるので、キャリアの搬送の際に、ウェハがばたつき、ウェハに割れ、欠けが発生する問題がある。
このような問題は、キャリアに限らず、複数のウェハを保持するものであって、複数のウェハに対し、同時に熱処理等を施す際に用いられるボート(ウェハ処理装置治具)においても、同様に生じる問題である。
また、以下に説明するような別の問題もある。
半導体装置の製造工程中では、1枚のウェハをステージに載せて、ウェハに対して各種処理を行うために、搬送用ロボットアーム等により、ウェハをステージから他のステージ等へウェハを搬送している。
しかし、ロボットアーム等により、ウェハをキャリアやボートに搬入したり、ウェハを次工程に搬送したりするときに、ウェハの反り方向が一定でない場合では、ウェハを搬送する経路近傍に位置する各装置の部品等の障害物にウェハが当たって、ウェハに割れ欠けが生じてしまう。
なお、上記した各問題は、ウェハのサイズが直径6インチ、厚さ150μm以下の場合に限られず、ウェハの種類に問わず、反りが生じるウェハに対して生じるものである。
本発明は、上記点に鑑み、(1)反った状態の複数のウェハを、キャリアやボート等のウェハの保持手段に保持させる場合では、保持手段のウェハ保持間隔を従来よりも小さくすることと、(2)1枚の反った状態のウェハを搬送する場合では、ウェハが障害物に当たるのを抑制することとのどちらか一方もしくは両方を可能とする半導体装置の製造方法およびその製造方法の実施に用いられる製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、表面に垂直な方向での結晶面方位を特定し、特定の結晶面方位に対して一定の方向をなすように半導体ウェハ(21)を反らす工程と、一定の方向に反った状態を維持しながら半導体ウェハ(21)を搬送する工程とを備えることを第1の特徴としている。
ウェハの反り方向に対して、表面に垂直な方向での結晶面方位が支配的な場合では、このように、表面に垂直な方向での結晶面方位を特定することで、半導体ウェハの反り方向を2種類に絞ることができる。そして、特定の結晶面方位に対して一定の方向をなすように、すなわち、2種類のうちの所定の方向にのみ、半導体ウェハを反らすことで、半導体ウェハの反り方向を一方向に規定することができる。
そこで、表面の結晶面方位が同一である複数の半導体ウェハに対して、種々の処理工程を施す場合では、半導体ウェハをステージからステージ等へ搬送する前に、本発明のように、半導体ウェハを反らす工程を行い、一定の方向に反った状態を維持しながら半導体ウェハを搬送する。
これにより、常に、一定方向に反った状態で、半導体ウェハを搬送することができる。この結果、例えば、一定方向に反った状態の半導体ウェハが良好に搬送されるように製造装置を設定することで、半導体ウェハが障害物に当たるのを抑制することができる。
また、表面の結晶面方位が同一である複数の半導体ウェハをキャリアやボート等の半導体ウェハの保持手段に保持させる場合では、本発明のように、複数の半導体ウェハ(21)における表面に垂直な方向での結晶面方位を揃え、かつ、特定の結晶面方位に対して一定の方向をなすように半導体ウェハ(21)を反らすことで、複数の半導体ウェハ(21)を同一の方向に反らす工程と、保持手段(51、61)の内部に、同一の方向に反った状態で、複数の半導体ウェハ(21)を収納する工程とを行う。
これにより、複数の半導体ウェハの反り方向を揃えることができるので、保持手段の半導体ウェハの保持間隔を、割れ欠けの発生を抑制するのに必要な距離を保ちつつ、反った状態のウェハを保持するための従来の保持手段よりも小さくすることができる。
また、本発明は、半導体ウェハ(21)に形成された複数の半導体素子(24)の配列方向を特定し、特定の配列方向に平行な一定の方向で半導体ウェハ(21)を反らす工程と、一定の方向に反った状態を維持しながら、半導体ウェハ(21)を搬送する工程とを備えることを第2の特徴としている。
このように、ウェハの反り方向に複数の半導体素子の配列方向が支配的な場合では、半導体素子の配列方向から半導体ウェハの反り方向を絞ることができる。そこで、本発明のように、特定の配列方向に対して平行な方向にのみ半導体ウェハを反らすことで、半導体ウェハの反り方向を一方向に規定することができる。
また、ウェハの反り方向に複数の半導体素子の配列方向が支配的な場合では、本発明のように、複数の半導体ウェハ(21)における半導体素子(24)の配列方向を揃え、かつ、特定の配列方向に対して平行な一定の方向で半導体ウェハ(21)を反らすことで、複数の半導体ウェハ(21)を同一の方向に反らす工程と、保持手段(51、61)の内部に、同一の方向に反った状態で、複数の半導体ウェハ(21)を収納する工程とを行う。
これにより、複数の半導体ウェハの反り方向を揃えることができるので、保持手段の半導体ウェハの保持間隔を、割れ欠けの発生を抑制するのに必要な距離を保ちつつ、反った状態のウェハを保持するための従来の保持手段よりも小さくすることができる。
また、本発明のように、保持手段(51、61)の内部に複数の半導体ウェハ(21)を収納する工程で、1枚の半導体ウェハを保持する複数の保持部(53、63)が、保持手段(51、61)の前面側と奥側に配置されており、複数の保持部(53、63)の高さが、一定の方向に反った状態の半導体ウェハ(21)を保持できるように調整されている保持手段(51、61)を用いることが好ましい。
従来では、ウェハをその直径の両端部分でのみ保持するようにフィンが設けられているキャリアでは、半導体ウェハのナイフエッジがフィンに突き刺さることで、フィンにささくれが生じることがあった。そして、半導体ウェハを保持手段の内部に挿入する際、半導体ウェハがフィンのささくれに引っ掛かってしまうと、半導体ウェハを挿入する力によって、半導体ウェハが割れてしまうことがあった。
そこで、本発明のように、保持手段(51、61)の内部に複数の半導体ウェハ(21)を収納する工程で、半導体ウェハを保持する保持部としての複数のフィン(53)が保持手段(51)の前面側と奥側に配置されており、奥側に位置するフィン(53b)の半導体ウェハ(21)に対向する面が、所定の幅を有し、円盤形状の半導体ウェハ(21)と同程度の曲率である半円の円弧形状であって、半導体ウェハ(21)の挿入方向に進むにしたがって、前面側に位置するフィン(53a)よりも下側に徐々に下がるように湾曲していることにより、フィン(53)が半導体ウェハ(21)を保持しているとき、前面側および奥側のフィン(53a、53b)の半導体ウェハ(21)に対向する面の全体が、半導体ウェハ(21)と接するようになっている保持手段(51、61)を用いることが好ましい。
これにより、ウェハを直径の両端部分でのみ保持する保持手段を用いる場合と比較して、フィンの半導体ウェハと接する面積を増大させることができ、半導体ウェハを挿入したときに、半導体ウェハからフィンにかかる圧力を緩和することができる。この結果、半導体ウェハのナイフエッジがフィンに突き刺さるのを抑制することができ、ささくれの発生によって生じる半導体ウェハの割れを抑制することができる。
また、具体的には、半導体ウェハ(21)を反らす工程で、以下に説明するステージを備える半導体装置の製造装置を用いて、第1の吸着部(32a)に対して、前記一定の方向が垂直となるように、ステージ(31)の表面(31a)上に半導体ウェハ(21)を載せ、半導体ウェハ(21)を平坦な状態で、第1の吸着部(32a)および第2の吸着部(32b)に吸着させることで、半導体ウェハ(21)を平坦な状態に維持した後、半導体ウェハ(21)を第1の吸着部(32a)のみに吸着させることで、半導体ウェハ(21)を一定の方向に反らすことができる。
ここで、このステージは、表面(31a)のうち、表面(31a)上に搭載される半導体ウェハ(21)の一中心線部分に対応して直線状に配置され、半導体ウェハ(21)に吸着する第1の吸着部(32a)と、半導体ウェハ(21)の一中心線部分を除く部分に対応する位置に配置され、半導体ウェハ(21)に吸着する第2の吸着部(32b)と、第1の吸着部(32a)および第2の吸着部(32b)に半導体ウェハ(21)を吸着させた状態から、第1の吸着部(32a)のみに半導体ウェハ(21)を吸着させた状態に変更する機構とを有する構造である。
また、半導体ウェハ(21)を反らす工程では、ステージ(31)の表面(31a)のうち、第1の吸着部(32a)を挟んだ両側に配置され、表面(31a)と同じ高さの位置から表面(31a)から突出する高さの位置に可動するピン(33)を備えるステージ(31)を用いて、ピン(33)を表面(31a)と同じ高さの位置とした状態で、半導体ウェハ(21)を反らす。
続いて、半導体ウェハ(21)を搬送する工程では、ピン(33)を表面(31a)から突出させることで、半導体ウェハ(21)が一定の方向に反った状態を維持しながら、半導体ウェハ(21)を表面(31a)から持ち上げた後、半導体ウェハ(21)を搬出することができる。
また、半導体ウェハ(21)を搬送する工程では、半導体ウェハ(21)が一定の方向で反っていることを検出するセンサ(44)を備える半導体ウェハの搬送手段(41、91)を用いて、半導体ウェハ(21)を搬送することが好ましい。
このとき用いる搬送手段としては、半導体ウェハ(21)の一中心線部分を挟んだ両側部分を持ち上げる持ち上げ部(42)と、持ち上げ部(42)同士の間の位置での半導体ウェハ(21)の変形量を検出することで、半導体ウェハ(21)が一定の方向で反っていることを検出するセンサ(44)とを有するものを採用することが好ましい。
また、半導体ウェハ(21)を反らす工程の後に、反った状態の半導体ウェハ(21)に対応して、表面(81a)が湾曲しているステージ(81)を用い、表面(81a)に、ステージ(81)に反った状態の半導体ウェハ(21)を載せた状態で、半導体ウェハ(21)に対して熱処理を施すこともできる。
このとき用いるステージ(81)には、その表面(81a)のうち、一定の方向で反った状態を維持させたまま半導体ウェハ(21)を持ち上げられる位置に配置され、少なくとも、ステージ表面と同じ高さの位置から表面から突出する高さの位置の間で可動し、半導体ウェハ(21)を持ち上げるためのピン(82)が設けられていることが好ましい。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態における半導体装置の断面図を示す。本実施形態では、トレンチゲート構造を有するFS型IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)の製造方法について説明する。
図1に示すように、FS型IGBTは、例えば、P型コレクタ層1と、N型FS(フィールドストップ)層2と、N型ドリフト層3と、P型ベース領域4とが順に積層された構造の半導体基板と、半導体基板の表面からN型ドリフト層3に到達する深さのトレンチ5内に形成されたゲート絶縁膜6およびゲート電極7と、P型ベース領域4の内部表面側に形成されたN型エミッタ領域8と、半導体基板の表面に形成された層間絶縁膜9およびエミッタ電極10と、半導体基板の最表面に形成されたポリイミド等の保護膜(図示せず)と、半導体基板の裏面に形成されたコレクタ電極11とを有する構成となっている。
そして、このFS型IGBTは、以下のように製造される。
まず、例えば、6インチN型−FZ(フローティングゾーン)シリコンウェハを用意する。続いて、ウェハの表面側に素子を形成する工程を行う。すなわち、ウェハの表面側に、P型ベース領域4、トレンチ5、ゲート絶縁膜6、ゲート電極7、N型エミッタ領域8、層間絶縁膜9およびエミッタ電極10を形成する。
続いて、バックグラインド工程を行う。この工程では、バックグラインド装置を用いて、ウェハを裏面から薄くする減厚加工(バックグラインド)を行う。このとき、ウェハの厚さは、例えば、150μm以下となる。
その後、イオン注入工程を行う。この工程では、N型FS層2の形成のために、ウェハの裏面からP(リン)等のN型不純物イオンを注入し、さらに、P型コレクタ層1の形成のために、B(ボロン)等のP型不純物イオンを注入する。
続いて、アニール工程を行うことで、N型FS層2、P型コレクタ層1を形成する。
続いて、保護膜の構成工程を行う。この工程内では、ウェハの表面に、例えば、ポリイミド膜をコートするコート工程と、ポリイミド膜を焼成するベーク工程と、ポリイミド膜を冷却するクーリング工程とを行う。
続いて、コレクタ電極11の形成工程を行う。この工程では、ウェハの裏面に、例えば、5μm程度のNi膜を成膜することで、P型コレクタ層1に接するコレクタ電極11を形成する。
その後、ダイシング工程等を経ることで、図1に示すトレンチゲート構造のFS型IGBTが製造される。
ところで、上記した製造工程では、バックグラインド工程でウェハを薄くした後、例えば、アニール後やコレクタ電極11の形成後において、ウェハに反りが発生する。そして、本発明者が調査したところ、このウェハの反り方向については、ウェハの結晶面方位や素子パターンに応じた反り方向特性があることがわかった。
ここで、まず、ウェハの結晶面方位に応じた反り方向特性について説明する。
図2にウェハ21の上面図を示し、図3、4のそれぞれに、図2に示すウェハ21に対してアニール処理を施した後(コレクタ電極11の形成前)のウェハ21の反り状態の例を示す。なお、図2では、オリフラ(オリエンテーションフラットの略であり、図中O.F.と記す)22の位置をC、その反対側をA、A−C方向に対して垂直な中心線の両端側を、それぞれ、B、Dと位置づけている。また、図3、4において、図(a)は、図2中のB−D方向投射図(H矢視図)であり、図(b)は、図2中のA−C方向投射図(I矢視図)である。
図2に示すウェハ21は、表面の結晶面方位が(100)面であり、オリフラ22の結晶面方位が(011)面の6インチ−FZシリコンウェハ21である。
そして、上記したように、このウェハ21に対して、ウェハ21の表面側に対して素子を形成する工程、イオン注入工程、アニール工程を順に行った後では、このウェハ21は、図3に示すように、オリフラ22に平行な方向(B−D方向)か、図4に示すように、オリフラ22に垂直な方向(A−C方向)のどちらかに反る。
なお、ウェハ21の反り方向とは、弓なりになっている方向、言い換えると、ウェハ21の直径両端が近づく方向を意味する。したがて、図3(a)、(b)では、図2中のB−D矢印方向で弓なりになっているため、B−D方向でウェハ21が反っていると言い、図4(a)、(b)では、図2中のA−C矢印方向で弓なりになっているため、A−C方向でウェハ21が反っていると言う。
また、図5に、図2とはオリフラ22の結晶面が異なるウェハ21の上面図を示し、図6(a)、(b)のそれぞれに、図5に示すウェハ21に対してアニール処理を施した後(コレクタ電極11の形成前)のウェハ21の反り状態の例を示す。なお、図6(a)、(b)は、J矢視図である。
図5に示すウェハ21は、オリフラ22の結晶面方位が(001)面である点が図2に示すウェハ21と異なり、その他は図2に示すウェハ21と同じである。そして、このウェハ21に対して、同様に、上記アニール工程を行った後では、このウェハ21は図6(a)に示すように、ウェハ21のオリフラ22に垂直な方向と時計回りに45°をなす方向(D−E方向)、図6(b)に示すように、オリフラ22に平行な方向と時計回りに45°をなす方向(F−G方向)のどちらかに反る。
このように、ウェハ21の反り方向は、オリフラ22、すなわち、ウェハ21の表面に対して垂直な面における結晶面方位に依存している。
なお、ウェハ21の反り量については、ウェハ径、素子のパターニング密度、ゲート構造、原石の種類によって決まる。これは、ウェハ径によって、ウェハ21の自重が決まり、ウェハ21の自重の大きさによって反り量が異なるからであり、また、例えば、トレンチゲート構造の場合、トレンチゲートのパターニング密度によって、反り量が異なるからであり、また、ゲート構造がトレンチゲート構造か、プレーナゲート構造かによって反り量が異なるからである。
例えば、図2、5に示すウェハ21の厚さが約150μmのとき、アニール工程後のウェハ21の反り量23(図3(b)参照)は、2mm程度であった。
次に、ウェハの素子パターンに応じた反り方向特性について説明する。
図7に、上記製造工程において、コレクタ電極11が形成された後のウェハ21の上面図を示す。図7に示すように、ウェハ21には、複数の半導体素子(ICチップに相当する領域)24が、オリフラ22に対して平行および垂直な方向のメッシュ状に、パターニングされている。なお、半導体素子24は、上記したP型ベース領域4、N型エミッタ領域8の不純物領域およびゲート電極7、エミッタ電極10等の電極を有している。
このような素子パターンを有するウェハは、コレクタ電極11形成後に、図2に示すウェハと同様に、図3に示すように、オリフラ22に平行な方向(B−D方向)か、図4に示すように、オリフラ22に垂直な方向(A−C方向)のどちらかに反る。なお、図7のK矢視図が図3、4の図(a)に相当し、図7のL矢視図が図3、4の図(b)に相当する。
このように、ウェハ21の反り方向は、素子パターンの方向(素子の配列方向)に依存し、ウェハ21は素子の配列方向である2方向のどちらかに沿った方向に反る。
なお、この場合のウェハ21の反り量についても、ウェハ径、素子のパターニング密度、ゲート構造によって決まる。例えば、ウェハ21の板厚が約150μmのとき、コレクタ電極11の形成後におけるウェハ21の反り量23(図3(b)参照)は、約7mm程度であった。
次に、コレクタ電極11の形成前後で、ウェハ21の反り方向特性が異なる理由について説明する。
ウェハ21のそり方向は、素子パターンの方向およびウェハ21の表面に対して垂直な方向の面での結晶面方位の両方が影響しているが、素子パターンの方向、結晶面方位のどちらか一方が支配的となる。そして、そり方向に対して、素子パターンの方向、結晶面方位のどちらが支配的になるかは、ウェハ21の状態、すなわち、応力がウェハ21のどこで発生しているかによって、決まる。
上記した製造工程において、コレクタ電極11の形成前の段階では、例えば、アニール工程での熱処理によって、ウェハ21の内部で応力が発生するため、結晶面方位の影響が支配的となる。このため、コレクタ電極11の形成前では、ウェハの反り方向特性は、上記のように結晶面方位に応じたものとなる。
一方、コレクタ電極11の形成後の段階では、ウェハ21の裏面に5μm程度のNi膜を成膜することにより、ウェハ21の表面の素子パターン面とSi基板の間に応力が発生するため、素子パターンの影響が支配的となる。このため、コレクタ電極11の形成後では、ウェハの反り特性は、上記のように素子パターンの方向に応じたものとなる。
そこで、本実施形態では、以下に説明するように、これらの反り方向特性を利用して、イオン注入工程と、保護膜の形成工程内のコート工程、ベーク工程、クーリング工程と、コレクタ電極11の形成工程等の各製造工程内で、ウェハ21の反り方向を揃える処理を施している。
具体的には、イオン注入工程、保護膜の形成工程、コレクタ電極11の形成工程等では、それぞれ、イオン注入装置、コーター、スパッタ装置等の各装置のステージ上にウェハを載せ、ウェハに対してイオン注入、保護膜形成等の各処理を施した後、ウェハ21を一定の方向に反らす。そして、搬出用ロボットアームをウェハ21の下に挿入し、このアームにより、ステージからウェハ21を次工程に搬出している。
このとき、各装置のステージおよびロボットアームとしては、図8、9に示すものを用いる。図8(a)にステージの上面図を示し、図8(b)にステージのM−M線断面図を示す。また、図9(a)に、ロボットアームの上面図を示し、図9(b)にロボットアームのN矢視図を示す。なお、図8(b)、9(b)は、ステージ31上にウェハ21が搭載されている状態の図である。
ステージ31は、ウェハ21が載せられるものであり、ウェハ21の搭載面であるステージ表面31aは、平面で、図8(a)、(b)に示すように、ウェハ21に対応して円形状で、ステージ31の表面全域に、吸着孔32が設けられている。この吸着孔32は、図示しない吸引手段としての真空ポンプと連通しており、吸着孔32から空気を吸引することで、ステージ上のウェハ21が、ステージ31の表面31aに吸着するようになっている。
また、吸着孔32のうち、ステージ31の1つの中心線上に位置する第1の吸着孔32aと、その他の部位に位置する第2の吸着孔32bとは、図8(b)に示すように、ステージ31の内部で連通しておらず、互いに独立している。
なお、図8(a)では、便宜上、第1の吸着孔32aに斜線を付している。また、第1の吸着孔32aの位置は、言い換えると、ステージ表面31aのうち、ステージ上にウェハ21が載せられたとき、ウェハ21の1つの中心線近傍部分を吸着できる位置である。第1の吸着孔32a、第2の吸着孔32bのそれぞれが、特許請求の範囲に記載の第1の吸着部、第2の吸着部に相当する。
また、図示しないが、ステージ31には、第1の吸着孔32aのみから空気を吸引したり、第1、第2の吸着孔32a、32bから空気を吸引したりできる切り替え手段が設けられている。この切り替え手段が、特許請求の範囲に記載の第1の吸着部および第2の吸着部に前記半導体ウェハを吸着させた状態から、前記第1の吸着部のみに前記半導体ウェハを吸着させた状態に変更する機構に相当する。
このように、ステージ31は、その表面31aにウェハ21が載せられた場合に、ウェハ21の裏面の全域(全面)を吸着する状態から、ウェハ21の中心線部分のみを吸着する状態に変更できるようになっている。なお、ウェハ21の表面を下に向けて、ステージ31に載せた場合では、ウェハ21の表面がステージに吸着される。
また、ステージ31には、ウェハ21をステージ表面31aから持ち上げるためのピン33が設けられている。このピン33は、所望の反り方向を維持させたまま持ち上げられる位置に配置されている。例えば、図8(a)、(b)に示すように、ステージ表面31aのうち、第1の吸着孔32aを挟んだ両側に、2つずつ、合計4つ配置されている。
また、このピン33は、図8(b)に示すように、ステージ表面31aと同じ高さの位置から、図中破線で示すように、ステージ表面31aから突出する高さの位置に、アクチュエータ等の可動手段により、可動するようになっている。
一方、ロボットアーム41は、図9(a)、(b)に示すように、2本のアームからなるアーム部42とアーム部42を支持する支持部43とを有している。このロボットアーム41が特許請求の範囲に記載の搬送手段に相当する。そして、ステージ31上のウェハ21を搬出するとき、ウェハ21の外周側の部分を持ち上げられる位置にアーム部42が位置するように、2本のアームの間隔が設定されており、ウェハ21の反りが自重で崩れず、所望の反り方向を維持させたまま搬送できる形状となっている。なお、ウェハ21の外周側とは、例えば、直径を4分割した場合の外周端から4分の1の領域内である。
また、ロボットアーム41には、ウェハ21が一定の方向で反っていることを検出できるセンサ44が設けられている。具体的には、図9(a)、(b)に示すように、2個のセンサ44が、支持部43の天地方向上側と下側の位置であって、所望の方向に反った状態のウェハ21の下にロボットアーム41を挿入したときに、ウェハ21を上下で挟む位置に配置されている。
これらの2個のセンサ44によって、それらのセンサ44間に、ウェハ21が存在するか否かで、ウェハ21が一定の方向に反っているか否かが検出される。なお、ここでは、このようなセンサ44を用いる場合を例として説明したが、ウェハ21の反り方向を検出できるセンサであれば、他のセンサを用いることもできる。
図10(a)、(b)、(c)に、ウェハ21を一定の方向に反らす方法を説明するための図を示す。なお、図10では、図8(b)と同一の構成部には、図8(b)と同一の符号を付している。
まず、図示しないが、ステージ31の表面上にウェハ21を載せるとき、ウェハ21を反らしたい方向と第1の吸着孔32aの方向とが垂直となるようにして、ウェハ21を載せる。
このとき、イオン注入工程、保護膜形成工程等のコレクタ電極11の形成前の工程では、上記したウェハ21の結晶面方位に応じた反り方向特性を利用する。すなわち、例えば、図2に示すように、オリフラ22の結晶面方位が(011)面のとき、ウェハ21は、オリフラ22に対して、平行または垂直な2方向のどちらかの方向で反る。そこで、すべてのウェハ21の反り方向をオリフラ22に対して平行な方向に統一する場合、ウェハ21のオリフラ22を特定し、このオリフラ22の方向と第1の吸着孔32aの方向とが垂直となるようにする。なお、オリフラの方向は、センサ等により検出する。
これに対して、コレクタ電極11の形成後の工程では、上記したウェハの21の素子パターンに応じた反り方向特性を利用する。すなわち、例えば、図7に示すように、オリフラ22に対して、オリフラ22に対して平行および垂直な方向のメッシュ状に素子が配置されている場合、ウェハ21は、オリフラ22に対して、平行または垂直な2方向のどちらかの方向で反る。したがって、すべてのウェハ21の反り方向をオリフラ22に対して平行な方向に統一する場合、ウェハ21のオリフラ22を特定し、このオリフラ22の方向と第1の吸着孔32aの方向とが垂直となるようにする。
そして、図10(a)に示すように、イオン注入等の各処理をウェハ21に施すため、ウェハ21を平坦な状態にし、吸着孔32a、32bから空気を吸引することで、ウェハ21の全面をステージ31の表面に吸着させる。このとき、ウェハ21を平坦な状態にする方法としては、例えば、特開2003−104547号公報に記載の技術を利用することができる。
ウェハ21への処理が終了した後、図10(b)に示すように、まず、第2の吸着孔32bの吸着を開放し、ウェハ21を第1の吸着孔32aのみに吸着させる。
ここで、反りが生じる薄さのウェハ21を平坦な状態にした場合、半導体ウェハに対して反った状態に戻ろうとする力が働く。このため、ウェハ21の全面を吸着した状態から、この吸着を一気に解くと、ウェハは吸着から開放され、反った状態に戻ろうとする。ただし、この場合、ウェハ21の反り方向は、図3、4により、説明したように、2方向のどちらかに限られるが、すべての吸着を同時に開放した場合では、複数のウェハ21の反り方向を揃えることができない。
そこで、このように、第2の吸着孔32bの吸着を開放し、ウェハ21を第1の吸着孔32aのみに吸着させることで、常に、ウェハ21をオリフラ22に対して平行な方向(図2に示すB−D方向)で反らすことができる。なお、このように、ウェハ21をオリフラ22に対して平行な方向に反らすことが、特許請求の範囲に記載の「特定の結晶面方位に対して一定の方向をなすように前記半導体ウェハを反らす」、もしくは、「特定の配列方向に平行な一定の方向で前記半導体ウェハを反らす」ことに相当する。
続いて、第1の吸着孔32aの吸着を開放した後、図10(c)に示すように、ピン33を上昇させることで、オリフラ22に対して平行な方向での反りを維持させたまま、ウェハ21を持ち上げる。
そして、図9(b)に示すように、ウェハ21の下にロボットアーム41を挿入して、ロボットアーム41により、ウェハ21を次工程に搬送する。
このとき、異常等により、ウェハ21の反り方向が、所望の反り方向、すなわち、オリフラ22に対して平行な方向になっていないことをロボットアーム41のセンサ44が検出した場合、ウェハ21の搬出をストップする。この場合、再度、ウェハ21の全面吸着、第2の吸着孔32b、第1の吸着孔32aの順での開放を行うことで、ウェハ21の反り方向を所望の方向とする。
このようにして、イオン注入工程、保護膜の形成工程(コート工程、ベーク工程、クーリング工程)、コレクタ電極11の形成工程等の各製造工程内で、ウェハ21の反り方向を揃える処理が施され、オリフラ22に対して平行な方向に反った状態を維持しながら、ウェハ21が次工程に搬送される。
なお、ここでは、オリフラ22に対して平行な方向に反らす場合を説明したが、ウェハ21のオリフラ22の方向と第1の吸着孔32aの方向とを平行にして、ウェハ21をステージ31に載せることで、ウェハ21をオリフラ22に対して垂直な方向に反らすこともできる。
次に、本実施形態で用いられるキャリアおよびボートについて説明する。
本実施形態の製造工程では、例えば、アニール工程から保護膜形成工程に移る際や、コレクタ電極11の形成工程から次の工程へ移る際等、ある工程から次の工程に移る際、複数のウェハ21を同時に移動させるために、キャリアが用いられている。なお、キャリアは、ウェハを保持、保管、運搬するための治具である。
また、例えば、アニール工程において、複数のウェハ21に対して同時に熱処理を施すために、ボートが用いられている。ボートは、複数のウェハを保持するための処理装置治具である。
ここで、図11〜14に本実施形態で用いられるキャリアを示す。図11はキャリアの正面図であり、図12はキャリアの背面図であり、図13はキャリアの上面図である。また、図14は一定方向に反った状態の複数のウェハ21が収納された状態であるキャリアの正面図である。なお、図12ではキャリアの背面を省略しており、図13ではキャリアの天板を省略している。
図11〜13に示すように、キャリア51は、キャリア51の外形をなす外壁52と、外壁52のうち、キャリア51の側面52a、背面52bのキャリア内部側の面に設けられており、キャリア51の内部でウェハ21を保持する複数のフィン53とを有している。複数のフィン53は、互いに、一定の間隔で、かつ、平行に配置されている。
なお、キャリア51、フィン53がそれぞれ、特許請求の範囲に記載の保持手段、保持部に相当する。
具体的には、フィン53は、図13に示すように、キャリアの上面側から見たとき、キャリアの前面から奥までのうち、前面から約半分ほどの部位、すなわち、前面側に位置する部位53aが所定の幅を有する直線形状(長方形)であり、残りの奥側に位置する部分53bがウェハ21と同程度の曲率である半円の円弧形状であって、所定の幅を有する形状である。なお、フィン53の奥側の部分53bは、外壁の背面部52bに設けられた支持部54により、支持されている。
また、図12に示すように、フィン53のうち、奥側に位置する部分53bは、フィン53が一定の方向に反った状態のウェハ21を保持する場合に、奥側に位置する部分53bの全体がウェハ21の裏面のうちの外周部分と面で接するように、ウェハ21に対向する面がウェハ21の反りに応じて湾曲している。すなわち、フィン53のうち、奥側に位置する部分53bは、奥行き方向(ウェハ21を挿入する方向)に行くにしたがって、徐々に、前面側の部分53aよりも下側に下がっている。
このように、フィン53は、キャリア51の奥にも設けられ、その奥側の部分53bは、一定の方向に反った状態のウェハ21を保持できる位置に配置されており、フィン53の高さが、一定の方向に反った状態のウェハ21を保持できるように調整されている。
また、フィン53の奥側の部分53bは、ウェハ21の反りに対応した形状となっており、フィン53は、前面側の部分53aと奥側の部分53bを合わせた全体の面で、一定の方向に反った状態のウェハを受けるようになっている。
そして、隣り合うフィン53同士の間隔(ウェハの保持間隔)55は、それぞれのフィン53にウェハ21を保持させたときに、隣り合うウェハ同士が接触せず、かつ、ウェハとウェハとの間にアームを挿入できるように、ウェハの厚さと、アームの厚さを考慮して決められている。
本実施形態では、この間隔55は、反りの無いウェハで規格化されているキャリアと同様の保持間隔であり、例えば、ウェハの径が6インチで、厚さが150μmのとき、4.76mmである。また、溝幅56は、例えば、2.5mmである。
また、フィン53の幅57は、例えば、11.2mmである。また、フィン53の奥側に位置する部分53bの下がり幅58は、ウェハの反り量23と同程度であり、コレクタ電極11の形成前に用いるキャリアでは、例えば、2mmであり、コレクタ電極11の形成後に用いるキャリアでは、例えば、7mmである。
そして、図13に示すように、キャリア51の正面(図11参照)からウェハ21が、ウェハ21の反り方向に対して垂直な方向で挿入され、各フィン53の上にウェハ21が載せられる。このようにして、図14に示すように、複数のウェハ21がキャリア51の内部に保持される。
図15に、本実施形態で用いられるウェハボートの斜視図を示す。
図15に示すように、ボート61は、複数の軸62を有している。この軸62には、ウェハを保持するための溝63が設けられている。なお、ボート61、溝63がそれぞれ、特許請求の範囲に記載の保持手段、保持部に相当する。
そして、図中手前側から図中奥側に向かって、ウェハ21の反り方向に対して垂直な方向でウェハ21が挿入され、各軸62の溝63にウェハ21の外周端が位置することで、ウェハ21がボート61の内部に保持されるようになっている。
1枚のウェハ21を保持する溝63の位置については、例えば、ウェハ21が挿入される側に位置する軸62aの溝63aよりも、奥側に位置する軸62bの溝63bの方が低い位置となっている。このように、溝63の高さが、一定の方向に反った状態のウェハ21を保持できるように調整されている。
なお、奥側に位置する軸62bの溝63bの位置は、ウェハ21の反りに応じて決められる。例えば、ウェハの反りが2mmの場合、奥側に位置する軸62bの溝63bを、ウェハ21が挿入される側に位置する軸62aの溝63aよりも2mm低い位置とする。
また、同一の軸62に設けられた溝63の間隔については、キャリアのフィン同士の間隔55と同様に設定される。
そして、このような構成のキャリア51やボート61を用い、このキャリア51等に一定の方向に反ったウェハ21を搬入(収納)する場合、同一の方向に反った状態を維持しながら、複数のウェハ21を搬送し、同一の方向に反った状態で、複数の半導体ウェハを収納する。また、このキャリア51等からウェハ21を搬出する場合、同一の方向に反った状態を維持しながら、複数のウェハ21を搬送する。
次に、本実施形態の主な効果について説明する。
(1)本実施形態では、上記したように、イオン注入工程と、保護膜の形成工程内のコート工程、ベーク工程、クーリング工程と、コレクタ電極11の形成工程等の各製造工程内において、ウェハ21のオリフラ22を特定し、オリフラ22の方向と第1の吸着孔32aの方向とが垂直(もしくは平行)となるように、ウェハ21をステージ31に載せている。
そして、ウェハ21の全面をステージ31の表面に吸着させ、ウェハ21に各処理を施した後、第2の吸着孔32b、第1の吸着孔32aの順に、吸着を開放することで、ウェハ21を、オリフラ22に対して平行な(もしくは垂直な)方向に反らし、その方向で反った状態を維持しながら、ウェハ21を次工程に搬送するようにしている。
このように、本実施形態では、ウェハ21をステージ31から移動させる前に、ウェハ21を、オリフラ22に対して垂直(もしくは平行な)方向、すなわち、一定の方向に反らしているので、常に、一定方向に反った状態で、ウェハを搬送することができる。
これにより、一定方向に反った状態のウェハ21が良好に搬送されるように製造装置を設定することで、ウェハ21の搬送の際に、ウェハ21がウェハを搬送する経路近傍に位置する各装置の部品に当たって、ウェハ21に割れ欠けが生じるのを抑制することができる。
(2)さらに、本実施形態では、ウェハ21の反りを一定の方向に維持したまま、キャリア51やボート61に搬入するようにしている。
ここで、図16に、ウェハの反り方向を揃えないでキャリア71にウェハを収納する場合におけるキャリア71の正面図を示す。図16に示すように、ウェハ21の反り方向を揃えない場合では、ウェハ同士が干渉しないように、フィン72同士の間隔(ウェハの保持間隔)73を広く設定する必要があった。すなわち、ウェハの保持間隔を、反っていない状態のウェハを保持する場合の保持間隔に対して、余裕度を持たせた大きさとする必要があった(特許文献1参照)。なお、フィン72は、図11〜14に示すキャリア51のフィン53のうち、側面に位置する部分53aと同様の形状である。
これに対して、本実施形態では、ウェハ21の反り方向が揃っているため、キャリア51およびボート61におけるウェハ21の保持間隔を、割れ欠けの発生を抑制するのに必要な距離を保ちつつ、図16に示すキャリアと比較して、小さくすることができる。
この結果、本実施形態によれば、図16に示すキャリアを用いる場合と比較して、一度に運搬等できるウェハの数を多くすることができる。また、同様に、ウェハ保持間隔が広いボートを用いる場合と比較して、一度に処理できるウェハの数を多くすることができる。
(3)本実施形態では、フィン53は、前面側に位置する部位53aが所定の幅を有する直線形状(長方形)であり、残りの奥側に位置する部分53bが、所定の幅を有し、ウェハ21と同程度の曲率である半円の円弧形状であって、フィン53のうち、奥側に位置する部分53bが、フィン53が一定の方向に反った状態のウェハ21を保持する場合に、奥側に位置する部分53bの全体がウェハ21と面で接するように、ウェハ21に対向する面がウェハ21の反りに応じて湾曲しているキャリア51を用いるようにしている。

ここで、ウェハをその直径の両端部分でのみ保持するようにフィンが設けられているキャリアを用いる場合では、ナイフエッジ(ウェハの端部がナイフのように鋭くなっている状態)がフィンに突き刺さり、フィンにささくれが生じることがあった。そして、ウェハをキャリアの内部に挿入する際、ウェハがフィンのささくれに引っ掛かってしまうと、ウェハを挿入する力によって、ウェハが割れてしまうことがあった。
これに対して、本実施形態では、ウェハ21の直径両端部だけでなく、ウェハ21の外周の半分をフィン53で保持するキャリアを用いるようにしている。
これにより、本実施形態によれば、ウェハを直径の両端部分でのみ保持するキャリアを用いる場合と比較して、フィンのウェハと接する面積を増大させることができ、ウェハを挿入したときに、ウェハからフィンにかかる圧力を緩和することができる。この結果、ウェハのナイフエッジがフィンに突き刺さるのを抑制することができ、ささくれの発生およびそれによって生じるウェハの割れを抑制することができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、保護膜の形成工程内のベーク工程、クーリング工程において、表面31aが平面であるステージ31を用いる場合を説明したが、本実施形態のように、以下に説明するステージを用いることもできる。
図17に、本実施形態で用いるステージの側面図を示す。図17(a)に示すように、本実施形態のステージ81は、ウェハ21が搭載されるステージ表面81aが、反った状態のウェハ21に対応して、湾曲している。
また、このステージ81においても、図8に示すステージ31と同様に、ピン82が設けられており、図示しない複数の吸着孔が設けられている。なお、これらの吸着孔は、一般的なステージと同様に、ステージ81の内部で、互いに連通している。
そして、図17(a)に示すように、ステージ表面81aに、反った状態のウェハ21が吸着された状態では、ピン82はステージ表面81aよりも低い位置にあり、図17(b)に示すように、ウェハ21をステージ81から搬出する場合では、ピン82がステージ表面81aよりも高い位置に稼働するようになっている。
第1実施形態では、ベーク工程、クーリング工程においても、ステージにウェハを全面吸着させた後、第2の吸着孔32b、第1の吸着孔32aの順に開放することで、ウェハ21を一定の方向に反らしていた。
しかしながら、ベーク工程やクーリング工程では、ウェハ21に対して熱処理を施すことから、ウェハ21を平坦な状態にしなくても良い。そこで、ベーク工程やクーリング工程において、図17に示す構造のステージ81を用い、一定の方向の反りを維持したままウェハ21をステージ表面81aに吸着させて、熱処理を施した後、吸着を開放し、一定の方向の反りを維持したままウェハ21を次工程へ搬送することができる。
これにより、ステージにウェハを全面吸着させた後、第2の吸着孔32b、第1の吸着孔32aの順に開放することで、ウェハ21を一定の方向へ反らすという工程を省略することができる。
なお、ベーク工程やクーリング工程が特許請求の範囲に記載の半導体ウェハに対して所定の処理を施す工程に相当する。また、本実施形態では、ベーク工程やクーリング工程を例として説明したが、反った状態のウェハ21をステージに吸着して、ウェハ21を処理できる工程であれば、他の工程においても、図17に示す構造のステージ81を用いることができる。
(他の実施形態)
(1)図18に他の実施形態におけるウェハの搬送手段を示す。上記した各実施形態では、ウェハ21の搬送手段として、ロボットアーム41を用いる場合を例として説明したが、ロボットアーム41の代わりに、図18に示すように、2つのベルト91を用いて、ウェハ21を搬送することもできる。
この2つのベルト19は、紙面垂直方向に伸びており、紙面垂直方向に、ウェハ21を搬送するようになっている。
このようにベルト搬送する場合においても、ウェハ21を一定の方向に反らした後、この反り方向を維持させたままウェハ21を搬送できるように、2つのベルト91の間隔を調整する。具体的には、ベルト91をウェハ21の外側の領域内に位置させる。なお、この外側の領域とは、ウェハの直径を4分割した場合の外周側から4分の1の領域である。
また、このベルト91に対して、ロボットアーム41と同様に、ウェハ21が一定の方向で反っていることを検出できるセンサを設けることもできる。
(2)第1実施形態では、フィン53が、直線部分53aと半円の円弧部分53bとを有する形状のキャリアを用いる場合を例として説明したが、一定の方向に反った状態のウェハ21を保持できるように、フィンが設けられているキャリアであれば、他のキャリアを用いることもできる。
例えば、キャリアの側面52aと背面52b(図11〜13参照)にそれぞれ別体となっているフィンが設けられ、背面52bのフィンの位置が、側面52aのフィンよりも低い位置に配置されているキャリアを用いることができる。
(3)第1実施形態では、イオン注入工程と、保護膜の形成工程内のコート工程、ベーク工程、クーリング工程と、コレクタ電極11の形成工程等の各製造工程内で、ウェハ21の反り方向を揃える処理を施す場合を例として説明した。
これに対して、従来の製造工程に対して、ウェハの反り方向を揃える工程を別途追加することもできる。すなわち、イオン注入工程等では、従来構造のステージを用いて、イオン注入した後、その従来構造のステージから、第1実施形態で説明した構造のステージにウェハを搬送して、ウェハの反り方向を揃える工程を実施することもできる。
(4)上記した各実施形態では、ウェハ21の反り方向を揃える処理を施す際に、ウェハ21のオリフラ22の結晶面方位が(011)面のとき、すべてのウェハ21の反り方向をオリフラ22に対して平行な方向に統一するために、オリフラ22の方向と第1の吸着孔32aの方向とが垂直となるように、ステージ上にウェハ21を搭載する場合を例として説明した。
これに対して、オリフラ22の結晶面方位が(001)面のときでは、オリフラ22の結晶面方位が(011)面のときに対して、時計回りに45°回転させた状態で、ステージ上にウェハ21を搭載すればよい。
これにより、ウェハ21の反り方向を、図6(a)に示すように、ウェハ21のオリフラ22に垂直な方向と時計回りに45°をなす方向(D−E方向)、図6(b)に示すように、オリフラ22に平行な方向と時計回りに45°をなす方向(F−G方向)のどちらかに統一させることができる。
また、上記した各実施形態では、表面の結晶面方位が(100)面であり、オリフラ22の結晶面方位が(011)面もしくは(001)面のシリコンウェハを用いる場合を例として説明したが、表面およびオリフラの結晶面方位を他の面方位としたシリコンウェハを用いることもできる。また、シリコンウェハに限らず、他の種類のウェハを用いることもできる。
(5)上記した各実施形態では、オリフラの方向と第1の吸着孔32aの方向とを、垂直もしくは平行となるように、ウェハ21をステージ31に載せる場合を例として説明したが、オリフラを用いなくても、ウェハ21の表面に対して垂直な方向での結晶面方位、素子パターン方向を認識できる他の方法により、第1の吸着孔32aの方向と、結晶面方位、素子パターン方向とを設定することもできる。
例えば、ウェハの結晶面方位や素子パターン方向を、ウェハに形成したノッチにより、特定する場合では、このノッチに基づいて、第1の吸着孔32aの方向と、結晶面方位、素子パターン方向とを設定できる。
(6)上記した各実施形態では、FS型IGBTを製造する場合を例として説明したが、反りが生じるウェハを用いて半導体装置を製造する製造方法であれば、他の半導体装置の製造方法においても、本発明を適用することができる。
また、上記した各実施形態では、吸着を2段階に開放する機構を有するステージを用いて、ウェハを一定の方向に反らす場合を例として説明したが、他の方法により、ウェハを一定の方向に反らすこともできる。
本発明の第1実施形態における半導体装置の断面図である。 表面の結晶面方位が(100)面であり、オリフラ22の結晶面方位が(011)面であるウェハの上面図である。 図2のウェハにおけるウェハの結晶面方位に応じた反り方向特性について説明するための図であり、(a)はB−D方向での投射図であり、(b)はA−C方向での投射図である。 図2のウェハにおけるウェハの結晶面方位に応じた反り方向特性について説明するための図であり、(a)はB−D方向での投射図であり、(b)はA−C方向での投射図である。 表面の結晶面方位が(100)面であり、オリフラ22の結晶面方位が(001)面であるウェハの上面図である。 図5のウェハにおけるウェハの結晶面方位に応じた反り方向特性について説明するための図であり、図5のウェハのJ矢視図である。 素子パターンを有するウェハの上面図である。 (a)は製造装置のステージの上面図であり、(b)は(a)のステージのM−M線断面図である。 (a)はロボットアームの上面図であり、(b)は(a)のロボットアームのN矢視図である。 ウェハ21を一定の方向に反らす方法を説明するための図である。 第1実施形態で用いるウェハキャリアの正面図である。 第1実施形態で用いるウェハキャリアの背面透過図である。 第1実施形態で用いるウェハキャリアの上面透過図である。 一定方向に反った状態の複数のウェハ21が収納された状態である第1実施形態で用いるキャリアの正面図である。 本実施形態で用いられるウェハボートの斜視図である。 ウェハの反り方向を揃えないでウェハを収納する場合におけるキャリアの正面図である。 本発明の第2実施形態で用いるステージの側面図である。 本発明の他の実施形態におけるウェハの搬送手段を示す図である。
符号の説明
21…ウェハ、22…オリフラ、24…素子領域、
31、81…ステージ、32a…第1の吸着孔、32b…第2の吸着孔、
41…ロボットアーム、44…センサ、51…ウェハキャリア、53…フィン、
61…ウェハボート、63…溝。

Claims (14)

  1. 半導体ウェハを搬送する工程を有する半導体装置の製造方法において、
    表面および裏面を有する半導体ウェハ(21)を用意する工程と、
    前記表面に垂直な方向での結晶面方位を特定し、前記特定の結晶面方位に対して一定の方向をなすように前記半導体ウェハ(21)を反らす工程と、
    前記一定の方向に反った状態を維持しながら前記半導体ウェハ(21)を搬送する工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 保持手段の内部に複数の半導体ウェハを収納する工程を有する半導体装置の製造方法において、
    表面および裏面の結晶面方位が同一の複数の半導体ウェハ(21)を用意する工程と、
    複数の半導体ウェハ(21)における前記表面に垂直な方向での結晶面方位を揃え、かつ、特定の前記結晶面方位に対して一定の方向をなすように前記半導体ウェハ(21)を反らすことで、前記複数の半導体ウェハ(21)を同一の方向に反らす工程と、
    複数の半導体ウェハ(21)を内部に保持する保持手段(51、61)を用意する工程と、
    同一の方向に反った状態を維持しながら、前記複数の半導体ウェハ(21)を前記保持手段(51、61)まで搬送する工程と、
    前記保持手段(51、61)の内部に、同一の方向に反った状態で、前記複数の半導体ウェハ(21)を収納する工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 電極を有する複数の半導体素子(24)が形成された半導体ウェハ(21)を用意する工程と、
    前記半導体ウェハ(21)に形成された複数の半導体素子(24)の配列方向を特定し、前記特定の配列方向に平行な一定の方向で前記半導体ウェハ(21)を反らす工程と、
    前記一定の方向に反った状態を維持しながら、前記半導体ウェハ(21)を搬送する工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 電極を有する複数の半導体素子(24)が形成され、かつ、前記複数の半導体素子(24)の配列パターンが同一である複数の半導体ウェハ(21)を用意する工程と、
    前記複数の半導体ウェハ(21)における前記半導体素子(24)の配列方向を揃え、かつ、特定の前記配列方向に対して平行な一定の方向で前記半導体ウェハ(21)を反らすことで、前記複数の半導体ウェハ(21)を同一の方向に反らす工程と、
    複数の半導体ウェハを内部に保持する保持手段(51、61)を用意する工程と、
    同一の方向に反った状態を維持しながら、前記複数の半導体ウェハ(21)を前記保持手段(51、61)まで搬送する工程と、
    前記保持手段(51、61)の内部に、同一の方向に反った状態で、前記複数の半導体ウェハ(21)を収納する工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 前記保持手段(51、61)の内部に前記複数の半導体ウェハ(21)を収納する工程では、1枚の前記半導体ウェハを保持する複数の保持部(53、63)が、前記保持手段(51、61)の前面側と奥側に配置されており、前記複数の保持部(53、63)の高さが、一定の方向に反った状態の前記半導体ウェハ(21)を保持できるように調整されている前記保持手段(51、61)を用いることを特徴とする請求項2または4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記保持手段(51)の内部に前記複数の半導体ウェハ(21)を収納する工程では、前記半導体ウェハを保持するフィン(53)を有しており、前記フィン(53)の前記半導体ウェハ(21)に対向する面が、所定の幅を有し、円盤形状の前記半導体ウェハ(21)と同程度の曲率である半円の円弧形状であって、前記フィン(53)が前記半導体ウェハ(21)を保持しているとき、前記フィン(53)の前記半導体ウェハ(21)に対向する面の全体が、前記半導体ウェハ(21)と接するように、湾曲している前記保持手段(51)を用いることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記半導体ウェハ(21)を反らす工程では、
    表面(31a)上に前記半導体ウェハ(21)が載せられるステージ(31)であって、前記表面(31a)のうち、前記表面(31a)上に搭載される前記半導体ウェハ(21)の一中心線部分に対応して直線状に配置され、前記半導体ウェハ(21)に吸着する第1の吸着部(32a)と、前記半導体ウェハ(21)の前記一中心線部分を除く部分に対応する位置に配置され、前記半導体ウェハ(21)に吸着する第2の吸着部(32b)と、前記第1の吸着部(32a)および第2の吸着部(32b)に前記半導体ウェハ(21)を吸着させた状態から、前記第1の吸着部(32a)のみに前記半導体ウェハ(21)を吸着させた状態に変更する機構とを有する前記ステージ(31)を用い、
    前記第1の吸着部(32a)に対して、前記一定の方向が垂直となるように、前記ステージ(31)の表面(31a)上に前記半導体ウェハ(21)を載せ、前記第1の吸着部(32a)および第2の吸着部(32b)に吸着させることで、前記半導体ウェハ(21)を平坦な状態に維持した後、
    前記半導体ウェハ(21)を前記第1の吸着部(32a)のみに吸着させることで、前記半導体ウェハ(21)を、前記一定の方向に反らすことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記半導体ウェハ(21)を反らす工程では、
    前記ステージ(31)の表面(31a)のうち、前記第1の吸着部(32a)を挟んだ両側に配置され、前記表面(31a)と同じ高さの位置から前記表面(31a)から突出する高さの位置に可動するピン(33)を備える前記ステージ(31)を用いて、前記ピン(33)を前記表面(31a)と同じ高さの位置とした状態で、前記半導体ウェハ(21)を反らし、
    前記半導体ウェハ(21)を搬送する工程では、前記ピン(33)を前記表面(31a)から突出させることで、前記半導体ウェハ(21)が前記一定の方向に反った状態を維持しながら、前記半導体ウェハ(21)を前記表面(31a)から持ち上げた後、前記半導体ウェハ(21)を搬出することを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記半導体ウェハ(21)を搬送する工程では、前記半導体ウェハ(21)が前記一定の方向で反っていることを検出するセンサ(44)を備える前記半導体ウェハの搬送手段(41、91)を用いて、前記半導体ウェハ(21)を搬送することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記半導体ウェハ(21)を反らす工程の後に、反った状態の前記半導体ウェハ(21)に対応して、表面(81a)が湾曲しているステージ(81)を用い、前記表面(81a)に、前記ステージ(81)に反った状態の前記半導体ウェハ(21)を載せた状態で、前記半導体ウェハ(21)に対して熱処理を施す工程を有することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  11. 表面(31a)上に半導体ウェハ(21)が載せられるステージ(31)を備える半導体装置の製造装置において、
    前記ステージ(31)は、前記表面(31a)のうち、前記表面(31a)上に搭載された前記半導体ウェハ(21)の一中心線部分に対応する位置に直線状に配置され、前記半導体ウェハ(21)に吸着する第1の吸着部(32a)と、
    前記半導体ウェハ(21)の前記一中心線部分を除く部分に対応する位置に配置され、前記半導体ウェハ(21)に吸着する第2の吸着部(32b)と、
    前記第1の吸着部(32a)および第2の吸着部(32b)に前記半導体ウェハ(21)を吸着させた状態から、前記第1の吸着部(32a)のみに前記半導体ウェハ(21)吸着させた状態に変更する機構とを有していることを特徴とする半導体装置の製造装置。
  12. 前記ステージ(31)は、前記表面(31a)のうち、前記第1の吸着部(32a)を挟んだ両側に配置され、少なくとも、前記ステージ表面と同じ高さの位置から前記表面から突出する高さの位置の間で可動し、前記半導体ウェハ(21)を持ち上げるためのピン(33)を備えることを特徴とする請求項11に記載の半導体装置の製造装置。
  13. 表面(81a)上に半導体ウェハ(21)が載せられるステージ(81)を備える半導体装置の製造装置において、
    前記ステージ(81)は、一定の方向で反った状態の半導体ウェハ(21)に対応して、前記表面(81a)が湾曲しており、
    前記ステージ(81)の表面(81a)のうち、一定の方向で反った状態を維持させたまま前記半導体ウェハ(21)を持ち上げられる位置に配置され、少なくとも、前記ステージ表面と同じ高さの位置から前記表面から突出する高さの位置の間で可動し、前記半導体ウェハ(21)を持ち上げるためのピン(82)を備えることを特徴とする半導体装置の製造装置。
  14. 複数の半導体ウェハ(21)を内部に保持する保持手段(51)において、
    1枚の前記半導体ウェハを保持する保持部としての複数のフィン(53)が、前記保持手段(51)の前面側と奥側に配置されており、前記複数のフィン(53)の高さが、一定の方向に反った状態の前記半導体ウェハ(21)を保持できるように調整されており、
    奥側に位置する前記フィン(53b)は、前記半導体ウェハ(21)に対向する面が、所定の幅を有し、円盤形状の前記半導体ウェハ(21)と同程度の曲率である半円の円弧形状であって、前記半導体ウェハ(21)の挿入方向に進むにしたがって、前面側に位置する前記フィン(53a)よりも下側に徐々に下がるように湾曲しており、
    前記フィン(53)が前記半導体ウェハ(21)を保持しているとき、前面側および奥側の前記フィン(53a、53b)の前記半導体ウェハ(21)に対向する面の全体が、前記半導体ウェハ(21)と接するようになっていることを特徴とする半導体ウェハの保持手段。
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