JP2005116842A - ウェーハ吸着ステージ及びウェーハの吸着方法 - Google Patents

ウェーハ吸着ステージ及びウェーハの吸着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】周縁側部の少なくとも一部が一面側に反った状態のウェーハを、その一面側が表面側となるように吸着して矯正できると共に、吸着したウェーハの中央部近傍に力が加えられる加工や検査を可能にできるウェーハの吸着方法を提供する。
【解決手段】吸着ステージ10として、ウェーハ20の周縁側部に当接して吸着するステージ外周部12と、ステージ外周部12の内周側に設けられ、ウェーハ20の内側部に当接して吸着するステージ内周部14とを分割し、ステージ内周部14を昇降可能に設けた吸着ステージ10を用い、吸着ステージ10に載置したウェーハ20の外周側部を、ステージ外周部12の当接面に当接して吸着できるように、ステージ内周部14を降下して段差を形成し、次いで、ステージ外周部12に外周側部を吸着したウェーハ20の内側部を、上昇するステージ内周部14の当接面によって押圧して矯正したウェーハ20の内側部を吸着する。
【選択図】図3

Description

本発明はウェーハ吸着ステージ及びウェーハの吸着方法に関し、更に詳細には一面側に樹脂モールド等の加工が施され、周縁側部の少なくとも一部が前記一面側に反った状態のウェーハを、前記一面側が表面側となるように吸着するウェーハ吸着ステージ及びウェーハの吸着方法に関する。
近年、電子機器及び装置の小型化の要請に伴ない、半導体装置の小型化、高密度化が図られている。このため、半導体装置の形状を半導体素子に可及的に近づけることによって小型化を図った、いわゆるウェーハレベルチップサイズパッケージ(WL−CSP)構造の半導体装置が、例えば下記特許文献1に提案されている。
かかるWL−CSP構造の半導体装置の製造は、特許文献1では、図5に示す様に、シリコンウェーハ(以下、単にウェーハと称する)100の一面側に作り込まれた複数個の半導体素子上に、形成された再配線等を封止する樹脂層102を樹脂モールドによって形成した後、吸着ステージ(図示せず)上に吸着したウェーハ100及び樹脂層102をダイサ104によって切断し、個片の半導体装置106,106・・とする。
特開平10−79362号公報(図8)
図5に示すWL−CSP構造の半導体装置の製造方法によれば、WL−CSP構造の半導体装置を効率的に製造できる。
しかし、最近では、電子機器及び装置の小型化の要請に加えて薄型化も要請され、半導体装置の薄型化も図られている。このため、ウェーハ100も100〜300μm程度に薄型化されている。
この様に、薄型化されたウェーハ100は、その強度も低下しており、その一面側に、樹脂モールドによって樹脂層102を形成した場合、樹脂層102が固化したとき、樹脂層102の収縮に因ってウェーハ100は、その周縁側部が樹脂層102を形成した一面側に大きく反った状態となる。
かかる状態のウェーハ100を、図6に示す様に、吸着ステージ200の真空吸着用の吸着溝202,202が開口する載置面に、樹脂層102を形成した一面側が表面側となるように載置すると、ウェーハ100の周縁側部の他面側と吸着ステージ200の載置面との間に空間ができる。
このため、かかる空間から空気がリークし、ウェーハ100の他面側全面を吸着ステージ200の載置面に密着させることができず、ウェーハ100は周縁側部が反った状態で吸着ステージ200の載置面に載置されている。この状態のウェーハ100では、その一面側に形成した複数個の半導体装置の各々について、光学的装置を用いた正確な位置確認が困難となったり、プローブを用いた電気的な試験の障害となることがある。
一方、一面側に感光性レジストが塗布され、周縁側部が一面側に反ったウェーハの吸着ステージとして、下記特許文献2には、図7に示す吸着ステージ200が提案されている。
図7に示す吸着ステージ200は、回転テーブル204がモータ202で回転可能に設けられている。この回転テーブル204の一面側は、図7(a)のX−X面の断面図である図7(b)及び図7(a)のY−Y面の断面図である図7(c)に示す様に、その周縁部が環状に突出する凹部210に形成されている。
かかる回転テーブル204の一面側の周縁部に形成された環状突出部204aの突出面は、回転テーブル204及びその回転軸206に形成された真空路208に接続された吸着溝209が開口され、吸着面に形成されている。
更に、回転テーブル204に形成された凹部210の底面210aには、回転テーブル204を貫通する貫通孔212が形成されている。
特開平10−218364号公報(図1〜図3)
図7に示す吸着ステージ200の環状突出部204aの突出面に、感光性レジストが塗布された一面側を表面となるように載置した、周縁側部が一面側に反ったウェーハ240を、真空路208及び吸着溝209により真空吸着することによって、ウェーハ240の周縁側部が平坦な環状突出部204aの突出面に吸着されて反りが矯正される。
この際に、環状突出部204aの突出面とウェーハ240の周縁側部との間の隙間から真空漏れがあっても、ウェーハ240と吸着ステージ200の凹部210とによって形成された空間内に、貫通孔212を経由して空気が流入し、この空間内が減圧状態とならず、ウェーハ240の矯正状態を保持できる。
しかし、図7に示す吸着ステージ200のウェーハ204の吸着面側は、その周縁部が環状に突出する凹部210に形成されているため、ウェーハ204の中央部近傍が支承されておらず、ウェーハ204の中心部近傍に力が加えられる加工や検査を施すことは困難である。
更に、中央部近傍にも反りが存在するウェーハ204の場合、ウェーハ204の周縁側部が吸着ステージ200の平坦な環状突出部204aの突出面に吸着されても、支承されていないウェーハ204の中央部近傍の反りは矯正されず、平坦性が要求される検査、例えば光学的検査やプローブ検査等が困難である。
また、再配線、樹脂モールド或いは絶縁フィルムによる被覆等の加工が施されたウェーハ100(図5)の一面側には、感光性レジストよりも厚い樹脂層102が形成されている。このため、ウェーハ100の反りを、回転テーブル204の一面側の周縁部に形成された環状突出部204aの突出面に、ウェーハ100の周縁側部を載置して吸引したのみでは、充分に矯正されないおそれもある。
そこで、本発明の課題は、周縁側部の少なくとも一部が一面側に反った状態のウェーハを、その一面側が表面側となるように吸着して矯正できると共に、吸着したウェーハの中央部近傍に力が加えられる加工や検査を可能にできるウェーハ吸着ステージ及びウェーハの吸着方法を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決すべく検討した結果、ウェーハの周縁側部に当接して吸着するステージ外周部と、このステージ外周部の内周側に設けられ、ウェーハの内側部に当接して吸着するステージ内周部とを分割し、ステージ外周部とステージ内周部との一方を昇降可能に設けた吸着ステージを用いることによって、周縁側部の少なくとも一部が一面側に反った状態のウェーハを、その一面側が表面側となるように吸着して矯正でき、且つウェーハの中央部近傍も支承できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、一面側に樹脂モールド等の加工が施され、周縁側部の少なくとも一部が前記一面側に反った状態のウェーハを、前記一面側が表面側となるように吸着するウェーハ吸着ステージであって、該吸着ステージが、前記ウェーハの周縁側部の他面側に当接する当接面に吸着手段が設けられたステージ外周部と、前記ステージ外周部の内周側に設けられ、前記ウェーハの内側部の他面側に当接する当接面に吸着手段が設けられたステージ内周部とから構成され、前記ウェーハの周縁側部の他面側をステージ外周部に吸着する際に、前記ステージ外周部の当接面とステージ内周部の当接面との間に段差を形成して、前記ウェーハの周縁側部の他面側にステージ外周部の当接面が当接でき、且つ前記ステージ外周部の当接面に周縁側部の他面側が当接して吸着されたウェーハの反りを矯正する際に、前記ウェーハの内側部の他面側をステージ内周部の当接面によって、前記反りを矯正する方向に押圧できるように、前記ステージ外周部とステージ内周部との少なくとも一方が、昇降可能に設けられていることを特徴とするウェーハ吸着ステージにある。
また、本発明は、一面側に樹脂モールド等の加工が施され、周縁側部の少なくとも一部が前記一面側に反った状態のウェーハを、前記一面側が表面側となるようにウェーハ吸着ステージに吸着する際に、該吸着ステージとして、前記ウェーハの周縁側部の他面側に当接する当接面に吸着手段が設けられたステージ外周部と、前記ステージ外周部の内周側に設けられ、前記ウェーハの内側部の他面側に当接する当接面に吸着手段が設けられたステージ内周部とを具備し、前記ステージ外周部とステージ内周部の少なくとも一方が昇降可能に設けられた吸着ステージを用い、前記吸着ステージに載置されたウェーハの外周側部の他面側を、前記ステージ外周部の当接面に当接して吸着できるように、前記ステージ外周部とステージ内周部との当接面の間に段差を形成し、次いで、前記ステージ外周部の当接面に周縁側部の他面側を前記吸着手段によって吸着したウェーハの内側部の他面側を、前記ステージ内周部の当接面によって前記反りを矯正する方向に押圧した後、前記反りが矯正されたウェーハの内側部の他面側を、前記ステージ内周部の当接面に吸着手段によって吸着することを特徴とするウェーハの吸着方法にある。
かかる本発明において、吸着ステージとして、ステージ外周部が固定状態に設けられており、ステージ内周部が昇降可能に設けられている吸着ステージ、或いはステージ外周部及びステージ内周部が、相互に独立して昇降可能に設けられている吸着ステージを好適に用いることができる。
更に、ステージ外周部及びステージ内周部の吸着手段として、前記ステージ外周部及びステージ内周部の各当接面に当接したウェーハの他面側を、前記当接面の各々に開口する吸着溝から吸引してウェーハを真空吸着する真空吸着手段を用い、前記ステージ外周部の当接面に、前記ウェーハの周縁側部の他面側を吸着した際に、前記ステージ外周部の吸着溝の真空度が所定値に到達したとき、前記ウェーハの反りを矯正するように、前記ステージ外周部とステージ内周部との少なくとも一方を昇降することによって、ウェーハの周縁側部の他面側を充分に吸着したことを確認した後、ウェーハの反りを矯正できる。
また、吸着ステージとして、ステージ外周部及び/又はステージ内周部が、複数の分割部に分割されて構成され、前記分割部の各々が、相互に独立して昇降可能に設けられている共に、ウェーハを吸着する吸着手段が設けられている吸着ステージを用いることによって、ウェーハの外周側部に発生した反りの状況に応じて最適な分割部の昇降を可能にできる。
かかる吸着ステージを用いる場合にも、分割部の各々に設けられた吸着手段として、前記分割部の各当接面に当接したウェーハの周縁側部の他面側を、前記当接面の各々に開口する吸着溝から吸引して真空吸着する真空吸着手段を用い、前記分割部の各々を昇降して、前記ウェーハの周縁側部の少なくとも一部の他面側に当接する前記分割部の当接面に、前記ウェーハの周縁側部の他面側を真空吸着した際に、前記当接面の吸引溝の真空度が所定値に到達したとき、前記ウェーハの反りが矯正されるように、他の分割部を昇降することによって、ウェーハの周縁側部の少なくとも一部の他面側を充分に吸着したことを確認した後、ウェーハの反りを矯正できる。
本発明に係る吸着ステージを用い、一面側に樹脂モールド等の加工が施され、周縁側部の少なくとも一部が一面側に反った状態のウェーハを、その一面側が表面側となるように吸着ステージに吸着する際に、吸着ステージを構成するステージ外周部とステージ内周部との一方を昇降し、両者の当接面の間に段差を形成することにより、吸着ステージに載置されたウェーハの外周側部の他面側を、ステージ外周部の当接面に当接して吸着できる。
次いで、ステージ外周部の当接面に周縁側部の他面側が吸着されたウェーハの内側部の他面側を、段差解消の方向にステージ外周部とステージ内周部との一方を昇降し、ステージ内周部の当接面によって反りを矯正する方向に押圧して、ウェーハを平坦化する。
更に、ステージ内周部の当接面によって平坦に矯正されたウェーハの内部側の他面側を、ステージ内周部の当接面に吸着手段によって容易に吸着できる。
この様に、吸着ステージに反りが矯正された吸着されたウェーハは、その周縁側部及び内側部が吸着ステージによって支承されている。
このため、ウェーハの周縁側部及び内側部に力が加えられる検査や加工を容易に施すことができる。
また、ウェーハの平坦性が要求される検査では、例えば光学的検査の場合は、焦点をウェーハの全面で合わせることができ、プローブ検査の場合は、検査プローブのストロークを一定にし、押し込み強さを一定にすることができる結果、所定の検査を容易に行うことができる。
本発明に係る吸着ステージの一例を、図1に示す。図1(a)は吸着ステージ10の斜視図であり、図1(b)はその断面図である。
かかる吸着ステージ10は、ステージ外周部12と、ステージ外周部12の内周側に設けられたステージ内周部14とから構成されている。ステージ内周部14は、ステージ外周部12の内周面に外周面が摺接しつつ、シリンダ装置やカム機構等の駆動手段21によって昇降可能に設けられている。
かかるステージ外周部12及びステージ内周部14には、吸着手段として、図1(b)に示す様に、外部に設置された真空ポンプ22に接続されている、ステージ外周部12及びステージ内周部14の各内部に形成された真空路12a,14aと、真空路12a,14aに接続され、ステージ外周部12及びステージ内周部14の一面側に開口されているリング状の吸着溝16,18とが形成されている。この吸着溝16,18が開口されているステージ外周部12及びステージ内周部14の一面側の面が、後述するウェーハの他面側に当接して吸着する当接面である。
図1に示す吸着ステージ10では、ステージ外周部12に形成された吸着溝16と、ステージ内周部14に形成された吸着溝18とは、別々に真空吸着の機能を奏するように、真空路12a,14aと真空ポンプ20との間を接続する各接続配管に、制御弁12b、14bが設けられている。
かかる制御弁12b、14b、真空ポンプ22及び駆動手段21は、制御部24によって制御されており、制御部24には、制御弁12bと吸着溝16との間に設けられ、この間の真空度を検出する真空度計26からの信号が送られる。
図1に示す吸着ステージ10は、その一面側が、ステージ外周部12及びステージ内周部14の両当接面から成る面が面一に形成されているが、駆動手段21を駆動してステージ内周部14を降下することによって、図2に示す様に、ステージ外周部12の当接面がステージ内周部14の当接面よりも突出し、ステージ外周部12とステージ内周部14のとの当接面間に段差を形成できる。
図1及び図2に示す吸着ステージ10に、図3に示す様に、一面側に樹脂モールド等の加工が施され、周縁側部が一面側に反った状態のウェーハ20を吸着する際に、先ず、図3(a)に示す様に、吸着ステージ10の一面側に、加工が施された一面側が表面側となるようにウェーハ20を載置する。この吸着ステージ10の一面側は、ステージ外周部12及びステージ内周部14の両当接面から成る面が面一に形成されている。このため、ウェーハ20は、その内側部がステージ内周部14の当接面に当接し、ステージ外周部12の当接面とウェーハ20の周縁側部との間に空隙が形成される。
次いで、制御部24からの信号によって駆動手段21を駆動してステージ内周部14を降下し、図3(b)に示す様に、ステージ外周部12の当接面がステージ内周部14の当接面よりも突出することによって、ステージ外周部12とステージ内周部14のとの当接面間に段差を形成する。かかる段差の形成によって、ウェーハ20の内側部にステージ内周部14の当接面が当接しなくなるため、ウェーハ20の周縁側部の他面側がステージ外周部12の当接面に当接する。
この状態で制御部24からの信号によって真空ポンプ22を起動し、制御弁12bを開いてステージ外周部12の吸着溝16を真空状態として、ステージ外周部12の当接面に当接するウェーハ20の周縁側部の他面側を吸着できる。
ステージ外周部12の当接面に当接するウェーハ20の周縁側部の他面側が充分に吸着されたか否かは、制御弁12bと吸着溝16との間に設けられた真空度計26からの信号によって制御部24は判断できる。
つまり、真空度計26で測定された真空度が所定値に到達したとき、制御部24から駆動手段21には、ステージ内周部14を上昇させる方向に駆動する信号が発信される。
この駆動手段21への信号によって、ウェーハ20の周縁側部をステージ外周部12の当接面に吸着した状態で、ステージ内周部14を上昇し、ステージ外周部12とステージ内周部14のとの当接面間に形成された段差を解消する。段差が解消されたステージ外周部12及びステージ内周部14の当接面の各々は、図3(c)に示す様に、面一に形成される。
この際に、ウェーハ20は、その内側部の他面側が、ステージ内周部14の当接面によって押圧され、反りが矯正されて平坦なウェーハ20に形成できる。
この様に、吸着ステージ10では、ウェーハ20の内側部の他面側を、ステージ内周部14の当接面によって押圧して反りを矯正する。このため、樹脂モールド等が施されて感光性レジストによりも厚い樹脂層が一面側に形成されたウェーハ20であっても、その反りを充分に矯正できる。
平坦に矯正されたウェーハ20の内側部は、制御部24からの信号によって制御弁14bを開き、ステージ内周部14の吸着溝18を真空状態とすることによって、ステージ内周部14の当接面に吸着でき、ウェーハ20の周縁側部及び内側部は共に吸着溝16,18によって吸着できる。
吸着溝16,18によって吸着されたウェーハ20は、その全面がステージ外周部12及びステージ内周部14の両当接面によって面一に形成された吸着ステージ10の当接面に支承されている。このため、ウェーハ20の中心部近傍に力が加えられる加工や検査を容易に施すことができる。
図1〜図3に示す吸着ステージ10では、ステージ外周部12を固定状態とし、ステージ内周部14を昇降可能に設けたが、ステージ内周部14を固定状態とし、ステージ外周部12を昇降可能に設けてもよい。
ところで、ウェーハ20に発生する反りは、ウェーハ20ごとに異なる。このため、ウェーハ20に発生した反りに合わせて、吸着ステージ10の当接面の形状を変更できれば、吸着ステージ10の当接面にウェーハ20を確実に当接して吸着できる。
このため、ステージ外周部12及びステージ内周部14の各々を、図4(a)に示す様に、複数の分割部に分割し、ウェーハ20に発生した反りに合わせて、吸着ステージ10の当接面の形状を変更することが好ましい。
図4(a)に示す吸着ステージ10では、ステージ外周部12及びステージ内周部14の各々を4分割している。つまり、ステージ外周部12は、12A〜12Dのステージ外周分割部から構成され、ステージ内周部14は、14A〜14Dのステージ内周分割部から構成されている。かかるステージ外周分割部(12A〜12D)及びステージ内周分割部(14A〜14D)の各々は、互いに独立して昇降可能に設けられている。
更に、ステージ外周分割部(12A〜12D)の各々には、分割吸着溝(16A〜16D)の一つが形成されており、ステージ内周分割部(14A〜14D)の各々には、分割吸着溝(18A〜18D)の一つが形成されている。このため、各分割部の当接面では、載置されるウェーハ20の一部分を吸着できる。
図4(a)に示す吸着ステージ10では、ステージ外周分割部(12A〜12D)及びステージ内周分割部(14A〜14D)の各分割部分を昇降でき、例えば、図4(b)に示す様に、ウェーハ20の反りの部分に該当するステージ外周分割部12B,12Dを上昇(或いは他の分割部分を降下)させることができ、吸着ステージ10の当接面形状を、反ったウェーハ20の形状に近似できる。
かかる図4に示す吸着ステージ10を用いる場合にも、図1に示す吸着ステージ10と同様に、分割部(12A〜12D),(14A〜14D)の各々に開口する分割吸着溝(16A〜16D),(18A〜18D)から吸引して真空吸着する真空吸着手段を用いることが好ましい。
つまり、分割部(12A〜12D),(14A〜14D)の各々を昇降し、図4(b)に示す様に、吸着ステージ10の当接面形状を、反ったウェーハ20の形状に近似させた後、ウェーハ20の周縁側部の他面側に当接するステージ外周分割部12B,12Dの当接面に、真空吸着手段を構成する真空ポンプを駆動して真空吸着する。かかる真空吸着の際に、ステージ外周分割部12B,12Dに開口する分割吸着溝16B,18Dの真空度[図1(b)に示す様に、真空路12aの途中に設けた真空度計26によって測定してもよい]が所定値に到達したとき、ステージ外周分割部12B,12Dの当接面にウェーハ20の周縁側部の他面側が充分に吸着されたものとして、他の分割部12A,12C,14A,14B,14C,14Dを上昇する。かかる他の分割部12A,12C,14A,14B,14C,14Dを上昇によって、ウェーハ20の反りを矯正できる。
また、図4に示す吸着ステージ10では、ステージ外周部12及びステージ内周部14の各々を4分割しているが、2分割或いは3分割であってもよい。
更に、吸着ステージ10のステージ外周部12及びステージ内周部14の各々を、分割部に形成しているが、ステージ外周部12及びステージ内周部14の一方を分割部に形成してもよい。
尚、図1〜図4に示す吸着ステージ10では、ウェーハ20との当接面に連続して開口する吸着溝を形成しているが、当接面に点状に開口する吸着溝としてもよく、ステージ外周部12及びステージ内周部14の各々を多孔質材で形成してもよい。
本発明に係る吸着ステージの一例を説明する斜視図及び断面図である。 図1に示す吸着ステージのステージ内周部を降下させた状態を説明する斜視図及び断面図である。 図1及び図2に示す吸着ステージに、反りが発生したウェーハを吸着する吸着工程を説明する工程図である。 本発明に係る吸着ステージの他の例を説明する斜視図である。 一面側に樹脂層を形成したウェーハの加工の一例を説明する説明図である。 従来の吸着ステージに、反りが発生したウェーハを載置した状態を説明する断面図である。 従来の吸着ステージを改良した吸着ステージを説明する説明図である。
符号の説明
10 吸着ステージ
12 ステージ外周部
14 ステージ内周部
16,18 吸着溝
20 ウェーハ
21 駆動手段
22 真空ポンプ
24 制御部
12a,14a 真空路
12b、14b 制御弁
16,18 吸着溝
12A,12B,12D,12D ステージ外周分割部
14A,14B,14C,14D ステージ内周分割部

Claims (12)

  1. 一面側に樹脂モールド等の加工が施され、周縁側部の少なくとも一部が前記一面側に反った状態のウェーハを、前記一面側が表面側となるように吸着するウェーハ吸着ステージであって、
    該吸着ステージが、前記ウェーハの周縁側部の他面側に当接する当接面に吸着手段が設けられたステージ外周部と、前記ステージ外周部の内周側に設けられ、前記ウェーハの内側部の他面側に当接する当接面に吸着手段が設けられたステージ内周部とから構成され、
    前記ウェーハの周縁側部の他面側をステージ外周部に吸着する際に、前記ステージ外周部の当接面とステージ内周部の当接面との間に段差を形成して、前記ウェーハの周縁側部の他面側にステージ外周部の当接面が当接でき、且つ前記ステージ外周部の当接面に周縁側部の他面側が当接して吸着されたウェーハの反りを矯正する際に、前記ウェーハの内側部の他面側をステージ内周部の当接面によって、前記反りを矯正する方向に押圧できるように、前記ステージ外周部とステージ内周部との少なくとも一方が、昇降可能に設けられていることを特徴とするウェーハ吸着ステージ。
  2. ステージ外周部が固定状態に設けられており、ステージ内周部が昇降可能に設けられている請求項1記載のウェーハ吸着ステージ。
  3. ステージ外周部及びステージ内周部が、相互に独立して昇降可能に設けられている請求項1記載のウェーハ吸着ステージ。
  4. ステージ外周部及びステージ内周部の吸着手段が、前記ステージ外周部及びステージ内周部の各当接面に当接したウェーハの他面側を、前記当接面の各々に開口する吸着溝から吸引してウェーハを真空吸着する真空吸着手段であって、
    前記ステージ外周部の当接面にウェーハの周縁側部の他面側を真空吸着した際に、前記ステージ外周部の吸着溝の真空度が所定値に到達したとき、前記ウェーハの反りが矯正されるように、前記ステージ外周部とステージ内周部との少なくとも一方を昇降する制御部が設けられている請求項1〜3のいずれか一項記載のウェーハ吸着ステージ。
  5. ステージ外周部及び/又はステージ内周部が、複数の分割部に分割されて構成され、前記分割部の各々が、相互に独立して昇降可能に設けられている共に、ウェーハを吸着する吸着手段が前記分割部の各々に設けられている請求項1記載のウェーハ吸着ステージ。
  6. 分割部の各々に設けられた吸着手段が、前記分割部の各当接面に当接したウェーハの周縁側部の他面側を、前記当接面の各々に開口する吸着溝から吸引して真空吸着する真空吸着手段であって、
    前記分割部の各々を昇降して、前記ウェーハの周縁側部の少なくとも一部の他面側に当接する前記分割部の当接面に、前記ウェーハの周縁側部の他面側を真空吸着した際に、前記当接面の吸引溝の真空度が所定値に到達したとき、前記ウェーハの反りが矯正されるように、他の分割部を昇降する制御部が設けられている請求項5記載のウェーハ吸着ステージ。
  7. 一面側に樹脂モールド等の加工が施され、周縁側部の少なくとも一部が前記一面側に反った状態のウェーハを、前記一面側が表面側となるようにウェーハ吸着ステージに吸着する際に、
    該吸着ステージとして、前記ウェーハの周縁側部の他面側に当接する当接面に吸着手段が設けられたステージ外周部と、前記ステージ外周部の内周側に設けられ、前記ウェーハの内側部の他面側に当接する当接面に吸着手段が設けられたステージ内周部とを具備し、前記ステージ外周部とステージ内周部の少なくとも一方が昇降可能に設けられた吸着ステージを用い、
    前記吸着ステージに載置されたウェーハの外周側部の他面側を、前記ステージ外周部の当接面に当接して吸着できるように、前記ステージ外周部とステージ内周部との当接面の間に段差を形成し、
    次いで、前記ステージ外周部の当接面に周縁側部の他面側を前記吸着手段によって吸着したウェーハの内側部の他面側を、前記ステージ内周部の当接面によって前記反りを矯正する方向に押圧した後、
    前記反りが矯正されたウェーハの内側部の他面側を、前記ステージ内周部の当接面に吸着手段によって吸着することを特徴とするウェーハの吸着方法。
  8. 吸着ステージとして、ステージ外周部が固定状態に設けられており、ステージ内周部が昇降可能に設けられている吸着ステージを用いる請求項7記載のウェーハの吸着方法。
  9. 吸着ステージとして、ステージ外周部及びステージ内周部が、相互に独立して昇降可能に設けられている吸着ステージを用いる請求項7記載のウェーハの吸着方法。
  10. ステージ外周部及びステージ内周部の吸着手段として、前記ステージ外周部及びステージ内周部の各当接面に当接したウェーハの他面側を、前記当接面の各々に開口する吸着溝から吸引してウェーハを真空吸着する真空吸着手段を用い、
    前記ステージ外周部の当接面に、前記ウェーハの周縁側部の他面側を吸着した際に、前記ステージ外周部の吸着溝の真空度が所定値に到達したとき、前記ウェーハの反りを矯正するように、前記ステージ外周部とステージ内周部との少なくとも一方を昇降する請求項7〜9のいずれか一項記載のウェーハ吸着方法。
  11. 吸着ステージとして、ステージ外周部及び/又はステージ内周部が、複数の分割部に分割されて構成され、前記分割部の各々が、相互に独立して昇降可能に設けられている共に、ウェーハを吸着する吸着手段が設けられている吸着ステージを用いる請求項7記載のウェーハの吸着方法。
  12. 分割部の各々に設けられた吸着手段として、前記分割部の各当接面に当接したウェーハの周縁側部の他面側を、前記当接面の各々に開口する吸着溝から吸引して真空吸着する真空吸着手段を用い、
    前記分割部の各々を昇降して、前記ウェーハの周縁側部の少なくとも一部の他面側に当接する前記分割部の当接面に、前記ウェーハの周縁側部の他面側を真空吸着した際に、前記当接面の吸引溝の真空度が所定値に到達したとき、前記ウェーハの反りが矯正されるように、他の分割部を昇降する請求項11記載のウェーハの吸着方法。
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