JP5510070B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は、半導体ウエハに荷電粒子を注入する工程を有する半導体装置の製造方法に関する。
所定のパターンが形成されたマスク部材を半導体ウエハの上方に配置し、マスク部材を通して半導体ウエハに向けて荷電粒子を照射して、半導体ウエハに選択的に荷電粒子を注入する技術が知られている。例えば、特許文献1に示すようなダイオードとIGBTが1つの半導体ウエハに形成されている素子では、IGBT領域では半導体ウエハの裏面にp型領域を形成されており、ダイオード領域では半導体ウエハの裏面にn型領域が形成されている。したがって、半導体ウエハの裏面に対してn型又はp型の不純物イオンを選択的に注入するために、上記の技術が使用される。また、半導体ウエハ中に結晶欠陥を形成するために半導体ウエハに対してヘリウムやプロトン等の荷電粒子を選択的に注入する場合にも、上記の技術が用いられる場合がある。
特開2008−192737号
半導体ウエハに荷電粒子を注入する際には、半導体ウエハとマスク部材との相対位置を固定する必要がある。従来は、以下の方法により相対位置を固定していた。
1つの方法は、半導体ウエハに対してマスク部材を接着する方法である。しかしながら、この方法では、荷電粒子の注入後にマスク部材を取り外すと、半導体ウエハに接着剤の残渣が残存する。残渣がダストの発生源となり、各工程で不具合が生じるおそれがあった。
他の1つの方法は、荷電粒子照射装置にマスク部材を取り付ける方法である。ステージ上に半導体ウエハを固定し、取り付けたマスク部材を荷電粒子照射装置の機構によって半導体ウエハ上に配置することで、マスク部材と半導体ウエハの相対位置が固定される。しかしながら、この方法では、別のマスク部材を使用する場合に、取り付けられているマスク部材を荷電粒子照射装置から取り外し、別のマスク部材を荷電粒子照射装置に取り付ける必要がある。荷電粒子照射装置に対してマスク部材を着脱する作業に時間を要するため、多品種の半導体装置の製造に用い難いという問題があった。
上述した実情を鑑みて、本明細書では、接着剤を用いることなく、かつ、容易にマスク部材を着脱することが可能な技術を提供する。
本明細書で開示する半導体装置の製造方法は、第1吸着口と第2吸着口を有するステージと、パターンが形成されているマスク部を有するマスク部材を使用して半導体装置を製造する。この製造方法は、ウエハ固定工程と、マスク部材固定工程と、注入工程を有する。ウエハ固定工程では、第1吸着口が塞がれるようにステージ上に半導体ウエハを載置するとともに、第1吸着口により半導体ウエハを吸着固定する。マスク部材固定工程では、吸着固定されている半導体ウエハの上方にマスク部が位置し、かつ、第2吸着口が塞がれるようにステージ上にマスク部材を載置するとともに、第2吸着口によりマスク部材を吸着固定する。注入工程では、ステージ上に吸着固定されているマスク部材のマスク部を通して、ステージ上に吸着固定されている半導体ウエハに荷電粒子を注入する。
なお、上記の「パターンが形成されているマスク部」は、貫通孔が形成されている領域と貫通孔が形成されていない領域によってパターンが形成されていてもよいし、厚さが厚い領域と厚さが薄い領域によってパターンが形成されていてもよい。すなわち、注入工程において荷電粒子が半導体ウエハに注入される位置を制御できる形状であれば、マスク部はどのような形状であってもよい。
この製造方法では、ステージに対して半導体ウエハが吸着固定されるとともに、ステージに対してマスク部材が吸着固定される。すなわち、半導体ウエハとマスク部材の相対位置が固定される。接着剤を使用することなく、吸着口によって吸着することにより半導体ウエハとマスク部材を固定するので、ダストが生じることが防止される。また、吸着口による吸着を解除すれば、ウエハとマスク部材をステージから容易に取り外すことができる。したがって、マスク部材を容易に変更可能であり、多品種の半導体装置を製造することが容易となる。
半導体ウエハとマスク部材の相対位置を正確に制御するためには、半導体ウエハをステージ上に高い位置精度で固定する必要がある。しかしながら、近年では、半導体装置の性能向上のために、極めて薄い半導体ウエハが用いられることが多くなっている。薄い半導体ウエハは撓みやすいので、薄い半導体ウエハをステージ上に載置する際には位置精度が低くなる。したがって、上述した半導体装置の製造方法は、以下のように構成されている。すなわち、ウエハ固定工程後であってマスク部材固定工程前に、半導体ウエハの上面を研磨するウエハ研磨工程をさらに有している。そして、ウエハ固定工程が終了してから注入工程が終了するまで、ステージ上に半導体ウエハが吸着固定された状態が維持される。
なお、上記の「半導体ウエハの上面」は、半導体ウエハの表面のうち、ステージの上面に接触している表面と反対側の表面を意味する。したがって、上記の「半導体ウエハの上面」は、一般的に裏面といわれる表面(多くの加工が行われる表面と反対側の表面)である場合がある。
この製造方法では、半導体ウエハ固定工程において、薄くする前の比較的厚い半導体ウエハをステージ上に吸着固定する。吸着固定するときの半導体ウエハは厚いので、ここでは高い位置精度で半導体ウエハをステージ上に固定することができる。次に、半導体ウエハをステージ上に吸着固定した状態を維持しながら、半導体ウエハの上面を研磨する。これによって、半導体ウエハを薄くする。半導体ウエハをステージ上に吸着固定した状態が維持されているので、半導体ウエハを薄くした後も、ステージ上における半導体ウエハの位置精度は高い。その後、注入工程が終了するまで半導体ウエハが吸着固定された状態が維持されるので、半導体ウエハの意図した領域内に正確に荷電粒子を注入することができる。
半導体ウエハの上面を研磨すると、上面に位置測定用のアライメントマーク等を形成しておくことができない。このため、半導体ウエハに対してマスク部材を位置合わせしようとすると、半導体ウエハの外形を基準とせざるを得ず、マスク部材を固定するときの位置精度が低下する。したがって、上述した製造方法は、マスク部材固定工程で、マスク部材をステージに対して位置合わせしてマスク部材をステージに吸着固定することが好ましい。
この製造方法では、マスク部材をステージに対して位置合わせする。ステージには、位置合わせ用の構造を形成しておくことができるので、ステージに対してマスク部材を正確に位置合わせすることができる。また、上記の通り、半導体ウエハはステージに対して高い位置精度で固定される。したがって、マスク部材をステージに対して位置合わせすれば、半導体ウエハとマスク部材の相対位置を正確に制御することができる。
マスク部材をステージに対して位置合わせするために、以下の構成を採用することができる。ステージのマスク部材と接触する領域には、凹状又は凸状の第1係合部が形成されている。マスク部材のステージと接触する領域には、第1係合部と係合する凹状又は凸状の第2係合部が形成されている。マスク部材固定工程では、第1係合部を第2係合部と係合させた状態で、マスク部材をステージに吸着固定する。
このような構成によれば、第1係合部と第2係合部を係合させることで、マスク部材をステージに対して高い位置精度で固定することができる。
半導体装置10の縦断面図。 半導体ウエハ100の縦断面図。 ステージ110の斜視図。 図3のIV−IV線におけるステージ110の縦断面図。 ステージ110上に半導体ウエハ100を載置した状態を示す縦断面図。 マスク部材120の縦断面図。 ステージ110上に半導体ウエハ100とマスク部材120を載置した状態を示す縦断面図。 第1変形例のステージ110とマスク部材120を示す縦断面図 第2変形例のステージ110とマスク部材120を示す縦断面図
図1は、実施例に係る製造方法により製造される半導体装置10の断面図を示している。半導体装置10は、半導体基板12と、半導体基板12の第1表面12a上に形成されているエミッタ電極14及びアノード電極16と、半導体基板12の第2表面12b上に形成されている共通電極18を備えている。半導体基板12は、IGBT領域20とダイオード領域40を有している。半導体基板12には、IGBT領域20からダイオード領域40に亘ってn型のドリフト領域32が形成されている。IGBT領域20の第1表面12a側の領域には、n型のエミッタ領域22、p型のボディ領域24、ゲート絶縁膜26、及び、ゲート電極28が形成されている。エミッタ領域22とボディ領域24は、エミッタ電極14と導通している。ゲート絶縁膜26は、半導体基板12の第1表面12aに形成されているトレンチの内面に沿って形成されている。ゲート電極28は、そのトレンチの内部に形成されている。ゲート電極28は、ゲート絶縁膜26を介してエミッタ領域22、ボディ領域24及びドリフト領域32と対向している。ゲート電極28は、エミッタ電極14から絶縁されている。IGBT領域20の第2表面12b側の領域には、p型のコレクタ領域30が形成されている。コレクタ領域30は、共通電極18と導通している。IGBT領域20内には、エミッタ領域22、ボディ領域24、ドリフト領域32、コレクタ領域30、ゲート絶縁膜26、及び、ゲート電極28によってIGBTが形成されている。ダイオード領域40の第1表面12a側の領域には、p型のアノード領域42が形成されている。アノード領域42は、アノード電極16と導通している。ダイオード領域40の第2表面12b側の領域には、ドリフト領域32より不純物濃度が高いn型のカソード領域44が形成されている。カソード領域44は、共通電極18と導通している。ダイオード領域40内には、アノード領域42、ドリフト領域32、及び、カソード領域44によってダイオードが形成されている。
半導体装置10の製造方法について説明する。半導体装置10は、図2に示す半導体ウエハ100から製造される。半導体ウエハ100は、ドリフト領域32に相当する不純物濃度を有するn型の半導体ウエハである。半導体ウエハ100は、上述した半導体基板12よりも厚い。半導体ウエハ100は、半導体ウエハ100に撓みが生じない程度に十分に厚い。1つの半導体ウエハ100から複数の半導体装置10が製造される。最初に、半導体ウエハ100の第1表面100a(上述した第1表面12aに相当する表面)に、エミッタ領域22、ボディ領域24、ゲート絶縁膜26、ゲート電極28、エミッタ電極14、アノード領域42及びアノード電極16を形成する。また、半導体ウエハ100の第1表面100aのうち、半導体装置10とならない範囲内に複数のアライメントマークを形成する。これらを形成する工程は、従来公知であるので、その詳細についての説明を省略する。
次に、半導体ウエハ100を位置測定用のステージ(図示省略)上に載置する。位置測定用ステージには、第1表面100aが下を向くように半導体ウエハ100を載置する。位置測定用ステージは、第1表面100aに形成されているアライメントマークを撮影可能な形状に形成されている。位置測定用ステージ上に半導体ウエハ100を載置したら、各アライメントマークをカメラで撮影して、各アライメントマークの位置を測定する。これによって、位置測定用ステージ上における半導体ウエハ100の位置と姿勢が正確に測定される。
次に、半導体ウエハ100を、図3に示すステージ110上に固定する(ウエハ固定工程)。まず、ステージ110の構造について説明する。ステージ110の上面のうち、図3の点線で囲まれた範囲112は、半導体ウエハ100が載置されるウエハ載置面である。ステージ110の上面のうち、ウエハ載置面112の外側の範囲114は、後述するマスク部材120が載置されるマスク部材載置面である。ウエハ載置面112には、複数の吸着口112aが開口している。図4は、図3のIV−IV線におけるステージ110の断面図を示している。図4に示すように、ステージ110の内部には、排気流路116が形成されている。各吸着口112aは、排気流路116に接続されている。マスク部材載置面114には、複数の凸部114bが形成されている。各凸部114bの側面は、上側に向かうほど縮径するテーパ面に形成されている。各凸部114bの上面は平面状に形成されている。各凸部114bの上面の中央には、吸着口114aが開口している。各吸着口114aは、排気流路116に接続されている。排気流路116は、ステージ110の側面に設けられている排気口118に接続されている。図示していないが、排気口118は排気ポンプに接続されている。また、ステージ110は、図示しない搬送装置に設置されている。搬送装置によって、ステージ110を、研磨装置内、イオン照射装置内、または、各装置の外部に移動させることができる。
ウエハ固定工程では、図示しない搬送機構によって、半導体ウエハ100を、位置測定用ステージ上からステージ110上に移動させる。ここでは、図5に示すように、半導体ウエハ100を、ステージ110のウエハ載置面112上に載置する。この際、半導体ウエハ100の第1表面100a(すなわち、エミッタ電極14等(図5では図示省略)が形成されている側の表面)がステージ110と接触する向きで半導体ウエハ100を載置する。このとき、搬送機構は、位置測定用ステージ上で測定した半導体ウエハ100の位置と姿勢に基づいて位置を制御しながら半導体ウエハ100を載置する。また、上述したように半導体ウエハ100は十分な厚さを有しており、移動時に半導体ウエハ100に撓みが生じない。したがって、搬送機構は、高い位置精度でウエハ載置面112上に半導体ウエハ100を載置することができる。ウエハ載置面112上に半導体ウエハ100を載置すると、全ての吸着口112aが半導体ウエハ100によって塞がれる。次に、排気ポンプを作動させることによって、排気流路116内の気圧を減少させる。吸着口112aが半導体ウエハ100によって塞がれているので、半導体ウエハ100は吸着口112aによって吸着される。これによって、半導体ウエハ100がウエハ載置面112上に固定される。この後、半導体ウエハ100の第2表面100bへのイオン注入が完了するまで排気ポンプを継続して作動させるので、半導体ウエハ100がステージ110上に吸着固定された状態が維持される。
次に、半導体ウエハ100をステージ110ごと研磨装置内に搬送する。そして、研磨装置によって、半導体ウエハ100の第2表面100bを研磨する(研磨工程)。これによって、上述した半導体基板12の厚さと等しい厚さまで、半導体ウエハ100を薄くする。研磨工程中においても半導体ウエハ100はステージ110上に吸着固定されているので、研磨工程中に半導体ウエハ100のステージ110上における位置がずれることが防止される。したがって、半導体ウエハ100が薄くなった状態でも、ステージ110に対する半導体ウエハ100の位置は、ウエハ固定工程において載置された位置に維持される。
次に、半導体ウエハ100をステージ110ごとイオン照射装置内に搬送する。そして、イオン照射装置によって、半導体ウエハ100の第2表面100bに対してn型の不純物イオンを注入する。ここでは、半導体ウエハ100の第2表面100bの略全域にn型の不純物イオンを注入する。また、半導体ウエハ100の第2表面100b近傍にn型不純物イオンが留まるように、n型不純物イオンを注入する。n型不純物イオンの注入が完了したら、半導体ウエハ100をステージ110ごとイオン照射装置の外部に搬送する。
次に、ステージ110のマスク部材載置面114上に、マスク部材を固定する(マスク部材固定工程)。まず、マスク部材について説明する。図6は、マスク部材120の縦断面図を示している。マスク部材120は、略円盤形状を有しており、その直径は半導体ウエハ100の直径よりも大きい。マスク部材120は、シリコンにより構成されている。なお、マスク部材120は、金属等(例えば、チタンやステンレス等)により構成されていてもよい。また、シリコンや金属等の表面にダイヤモンド薄膜コーティングを施したものであってもよい。マスク部材120は、マスク部材120の中央部に形成されているマスク部122と、マスク部122の外側の外周部124を有している。マスク部材120の上面は平面状に形成されている。マスク部材120の下面の中央には、凹部126が形成されている。このため、マスク部122は外周部124よりも薄い。凹部126の内径は、半導体ウエハ100の直径よりも大きい。マスク部122には、複数の貫通孔128が形成されている。各貫通孔128は、上述したIGBT領域20に対応する形状に形成されている。また、マスク部122の下面には、凸部130が形成されている。凸部130は、凹部126の側面に沿ってリング状に伸びている。凸部130のリング形状の直径は、半導体ウエハ100の直径よりもやや小さい。凸部130の下端点から外周部124の下面までの距離(マスク部材120の厚さ方向の距離)は、研磨工程後の半導体ウエハ100の厚さと略等しい。外周部124の下面には、凹部132が形成されている。凹部132は、ステージ110の凸部114bに対応する位置に形成されている。凹部132の内壁は、その底部に向かって縮径するテーパ面である。凹部132は、ステージ110の凸部114bと係合することができる。
マスク部材固定工程では、図7に示すように、マスク部材120の外周部124の下面が、ステージ110のマスク部材載置面114と接触するように、マスク部材120をステージ110上に載置する。このとき、マスク部材120の凹部132がステージ110の凸部114bと係合するように、マスク部材120を載置する。凹部132が凸部114bと係合することによって、マスク部材120のステージ110上における位置が決められる。したがって、マスク部材120をステージ110上に高い位置精度で載置することができる。排気ポンプが継続して作動しており、ステージ110の排気流路116内が減圧されているので、マスク部材120は吸着口114aに吸着される。したがって、マスク部材120がステージ110上に固定される。上述したように、凹部126の内径は半導体ウエハ100の直径よりも大きいので、マスク部材120が固定されると、半導体ウエハ100はマスク部材120の凹部126内に収容される。このため、半導体ウエハ100の上方にマスク部材120のマスク部122が位置する。このとき、半導体ウエハ100のIGBT領域20(すなわち、コレクタ領域30を形成すべき領域)の直上に、マスク部122の各貫通孔128が位置する。上述したように、半導体ウエハ100はステージ110上に高い位置精度で載置されており、マスク部材120がステージ110上に高い位置精度で載置されているので、半導体ウエハ100とマスク部材120の相対位置の位置精度が高い。このため、IGBT領域20の直上に正確に貫通孔128を位置させることができる。また、マスク部材120が固定されると、マスク部122の下面の凸部130が、半導体ウエハ100の外周近傍の第2表面100bと当接する。これによって、薄い半導体ウエハ100の外周近傍部分がステージ110から浮き上がることが防止される。
次に、半導体ウエハ100とマスク部材120をステージ110ごとイオン照射装置内に搬送する。そして、イオン照射装置によって、マスク部材120越しに、半導体ウエハ100の第2表面100bに対してp型の不純物イオンを注入する(イオン注入工程)。このとき、半導体ウエハ100のIGBT領域20以外の領域は、マスク部122に覆われている。したがって、IGBT領域20以外の領域にはp型不純物イオンは注入されない。一方、IGBT領域20の直上には貫通孔128が位置しているので、p型不純物イオンがIGBT領域20に注入される。すなわち、IGBT領域20にのみp型不純物イオンが注入される。ここでは、半導体ウエハ100の第2表面100b近傍にp型不純物イオンが留まるように、p型不純物イオンを注入する。また、上述した第2表面100bへのn型不純物イオンの注入よりも高濃度にp型不純物イオンを注入する。
次に、半導体ウエハ100とマスク部材120をステージ110ごとイオン照射装置の外部に搬送する。そして、排気ポンプを停止させ、マスク部材120と半導体ウエハ100をステージ110から取り外す。次に、半導体ウエハ100を熱処理する。すると、半導体ウエハ100の第2表面100bに注入されたn型不純物とp型不純物が活性化する。これにより、半導体ウエハ100中にコレクタ領域30とカソード領域44が形成される。その後、共通電極18等のその他必要な構造を形成し、その後に半導体ウエハ100をダイシングする。これによって、半導体装置10が完成する。
以上に説明したように、この製造方法では、ステージ110上に半導体ウエハ100とマスク部材120を吸着固定して、半導体ウエハ100にp型不純物イオンを注入する。接着剤を用いないで半導体ウエハ100とマスク部材120の相対位置を固定できるので、接着剤の残渣等によるダストの問題が生じない。また、排気ポンプの動作によって吸着状態と吸着解除状態を容易に切り換えることができるので、半導体ウエハ100とマスク部材120を容易に着脱することができる。したがって、多品種の半導体装置を製造する場合でも、工程の切り替え(すなわち、マスク部材120の変更)が容易である。また、半導体ウエハ100にストレスを加えることなく半導体ウエハ100を着脱することができるので、半導体ウエハ100の割れを防止することができる。
また、この製造方法では、厚さが厚い状態の半導体ウエハ100をステージ110に載置するので、載置するときに半導体ウエハ100に撓みが生じない。したがって、高い位置精度で半導体ウエハ100をステージ110上に載置することができる。また、ステージ110に吸着固定した状態で半導体ウエハ100を研磨するので、ステージ110に対する高い位置精度を維持したまま半導体ウエハ100を薄くすることができる。この方法によれば、予め薄く形成されている半導体ウエハをステージ上に載置する場合よりも、ステージ110に対して高い位置精度で薄い半導体ウエハ100を位置決めすることができる。その後の工程でも半導体ウエハ100を吸着固定した状態が維持されるので、半導体ウエハ100に対して不純物イオンを注入する範囲を正確に制御することができる。
また、この製造方法では、ステージ110に吸着固定した状態で半導体ウエハ100を研磨し、吸着固定した状態を維持したままその後の工程を実施するので、半導体ウエハ100が薄くなった後でもステージ110により半導体ウエハ100が支持される。すなわち、ステージ110によって薄い半導体ウエハ100が割れることが防止される。このため、半導体ウエハ100を補強するための部材を半導体ウエハ100に貼り付ける必要がない。
また、この製造方法では、凹部126を凸部114bと係合させることで、マスク部材120をステージ110に対して位置決めする。半導体ウエハ100がステージ110に対して高い位置精度で位置決めされ、マスク部材120がステージ110に対して高い位置精度で位置決めされるので、半導体ウエハ100とマスク部材120の相対位置を高い位置精度で位置決めすることができる。
なお、上述した実施例では、マスク部材120を固定したときに、マスク部材120の凸部130が半導体ウエハ100に接触した。しかしながら、凸部130を設けずに、マスク部材120を固定したときにマスク部材120と半導体ウエハ100が非接触となるようにしてもよい。
また、上述した実施例では、吸着口112aと吸着口114aが同一の排気流路116に連通していた。しかしながら、吸着口112aに繋がる排気流路と吸着口114aに繋がる排気流路がそれぞれ独立していてもよい。また、上述した実施例では、吸着口112a、114aがそれぞれ設けられていたが、ステージ110またはその一部を構成する部材を多孔質材料とし、多孔質材料中の微小な孔を吸着口として用いてもよい。
また、上述した実施例では、マスク部材120を通して半導体ウエハ100に不純物イオンを注入したが、その他の荷電粒子を注入してもよい。また、上述した実施例では、マスク部122に貫通孔128が形成されていたが、マスク部122に厚い部分と薄い部分が形成されていてもよい。このような構成でも、薄い部分では荷電粒子が貫通して半導体ウエハ100に注入され、厚い部分では荷電粒子がその内部で停止して半導体ウエハ100に注入されないことにより、荷電粒子の注入範囲を選択することができる。また、荷電粒子がマスク部内で停止することなく、全範囲で半導体ウエハに荷電粒子が注入されてもよい。このような構成によれば、荷電粒子が通過しやすい部分(貫通孔または薄い部分)を通過した荷電粒子は半導体ウエハの深い位置に注入され、荷電粒子が通過し難い部分(貫通孔でない部分または厚い部分)を通過した荷電粒子は半導体ウエハの浅い位置に注入される。このような構成によると、範囲を選択して荷電粒子の注入深さを制御することができる。
また、上述した実施例では、ステージ110に凸部114bが形成されており、マスク部材120に凸部114bと係合する凹部132が形成されていた。しかしながら、ステージ110に凹部が形成されており、マスク部材120にその凹部と係合する凸部が形成されていてもよい。また、ステージ110とマスク部材120の双方に互いに係合可能な凹凸形状が形成されていてもよい。また、上述した実施例では、吸着口114aが凸部114bの上面に開口していた。しかしながら、吸着口114aと凸部114b等の係合部は、別の位置に設けられていてもよい。
また、上述した実施例では、ステージ110とマスク部材120を互いに係合させてマスク部材120を位置決めしたが、その他の方法でステージ110に対してマスク部材120を位置決めしてもよい。
例えば、図8に示すように、マスク部材120の上面にアライメントマーク142を設けるとともに、ステージ110の上面にアライメントマーク144を設ける。アライメントマーク142、144はそれぞれ複数個設ける。そして、各アライメントマーク142、144をカメラ等で撮影してこれらの位置を検出し、マスク部材120とステージ110の相対位置・姿勢を特定する。特定した相対位置・姿勢に基づいてマスク部材120の位置を補正することで、マスク部材120とステージ110の相対位置を高精度に制御することができる。
また、マスク部材120の側面に複数のアライメントマークを設けるとともに、ステージ110の側面に複数のアライメントマークを設け、これらに基づいてマスク部材120とステージ110の相対位置を制御してもよい。
また、図9に示すように、マスク部材120の外周部に貫通孔146を設け、ステージ110の対応する位置に貫通孔148を設けてもよい。貫通孔146、148はそれぞれ複数個設ける。この場合、光源150(レーザ光源等)と受光部152を対向して設け、貫通孔146、148を通して受光部152で光源150の光を検出できるようにマスク部材120とステージ110の相対位置を制御してもよい。また、光を用いるのではなく、貫通孔146、148にピンを挿通して、物理的にマスク部材120とステージ110の位置合わせを行ってもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:半導体装置
12:半導体基板
12a:第1表面
12b:第2表面
14:エミッタ電極
16:アノード電極
18:共通電極
20:IGBT領域
22:エミッタ領域
24:ボディ領域
26:ゲート絶縁膜
28:ゲート電極
30:コレクタ領域
32:ドリフト領域
40:ダイオード領域
42:アノード領域
44:カソード領域
100:半導体ウエハ
100a:第1表面
100b:第2表面
110:ステージ
112:ウエハ載置面
112a:吸着口
114:マスク部材載置面
114a:吸着口
114b:凸部
116:排気流路
118:排気口
120:マスク部材
122:マスク部
124:外周部
126:凹部
128:貫通孔
130:凸部
132:凹部
142:アライメントマーク
144:アライメントマーク
146:貫通孔
148:貫通孔
150:光源
152:受光部

Claims (3)

  1. 第1吸着口と第2吸着口を有するステージと、
    パターンが形成されているマスク部を有するマスク部材、
    を使用して半導体装置を製造する製造方法であって、
    第1吸着口が塞がれるようにステージ上に半導体ウエハを載置するとともに、第1吸着口により半導体ウエハを吸着固定するウエハ固定工程と、
    吸着固定されている半導体ウエハの上方にマスク部が位置し、かつ、第2吸着口が塞がれるようにステージ上にマスク部材を載置するとともに、第2吸着口によりマスク部材を吸着固定するマスク部材固定工程と、
    ステージ上に吸着固定されているマスク部材のマスク部を通して、ステージ上に吸着固定されている半導体ウエハに荷電粒子を注入する注入工程
    ウエハ固定工程後であってマスク部材固定工程前に、半導体ウエハの上面を研磨するウエハ研磨工程、
    を有し、
    ウエハ固定工程が終了してから注入工程が終了するまで、ステージ上に半導体ウエハが吸着固定された状態が維持されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. マスク部材固定工程では、マスク部材をステージに対して位置合わせしてマスク部材をステージに吸着固定することを特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  3. ステージのマスク部材と接触する領域には、凹状又は凸状の第1係合部が形成されており、
    マスク部材のステージと接触する領域には、第1係合部と係合する凹状又は凸状の第2係合部が形成されており、
    マスク部材固定工程では、第1係合部を第2係合部と係合させた状態で、マスク部材をステージに吸着固定することを特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
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