JP4635278B2 - 「ポリアミド樹脂組成物およびその製造方法」 - Google Patents
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Description
本発明は、低比重で、高いレベルの剛性と延性を保持したポリアミド樹脂組成物およびその製造方法に関するものである。
背景技術
近年、ポリアミド中に層状珪酸塩をナノメートルオーダーで微分散させ機械的強度を改良する試みが行われている。この粘土−ポリアミド複合体は剛性は大きく改良されるものの、粘土層とポリアミドの界面の接着性が弱いため衝撃強度や引張伸度が低いことが問題となっている。粘土−ポリアミド複合体の靱性を改良するため特開平2−29457号公報や特開平8−12883号公報にはエラストマーを添加する試みがなされているが、引張伸度、衝撃特性は改良可能であっても元の粘土−ポリアミド複合体に比べ剛性は低下するという問題があった。また、特開平7−331092号公報ではマトリックス樹脂と反応性を有する官能基を導入した層状珪酸塩を有機オニウム塩で有機化し、これを熱可塑性樹脂と混練することによって剛性と延性を向上させる試みがなされているが、いまだ剛性と延性を高いレベルで両立させた材料は得られていないのが現状である。
そこで、本発明は上述の問題を解消すること即ち、剛性と延性という相反する特性を同時に改良したポリアミド樹脂組成物を得ることを課題とする。
発明の開示
本発明は、(A)ポリアミド樹脂、(B)層状珪酸塩、(C)カルボン酸無水物基を分子内に有するオレフィン化合物または該オレフィン化合物の重合体を溶融混練してなる組成物であって、(B)層状珪酸塩が、その層間に存在する交換性金属イオンが有機オニウム塩でイオン交換され、かつ炭素炭素不飽和基含有アルコキシシラン化合物で処理された層状珪酸塩であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物およびその製造方法を提供するものである。
発明を実施するための最良の形態
本発明において「重量」とは「質量」を意味する。
本発明で用いられる(A)ポリアミド樹脂とは、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸を主たる原料とするポリアミドである。その原料の代表例としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタム、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどの脂肪族、脂環族、芳香族のジアミン、およびアジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂肪族、脂環族、芳香族のジカルボン酸が挙げられ、本発明においては、これらの原料から誘導されるナイロンホモポリマーまたはコポリマーを各々単独または混合物の形で用いることができる。
本発明において、とくに有用なポリアミド樹脂の具体的な例としてはポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリウンデカアミド(ナイロン11)、ポリラウロアミド(ナイロン12)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ナイロン6T/6)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリドデカンアミドコポリマー(ナイロン6T/12)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6I)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ナイロン66/6I/6)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリ(2−メチルペンタメチレン)テレフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/M5T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンセバカミド/ポリカプロアミドコポリマー(ナイロン6T/610/6)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリドデカンアミド/ポリヘキサメチレンアジパミドコポリマー(ナイロン6T/12/66)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリドデカンアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/12/6I)、ポリキシリレンアジパミド(ナイロンXD6)およびこれらの混合物ないし共重合体などが挙げられる。
とりわけ好ましいものとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン6/66コポリマー、ナイロン6/12コポリマー、ナイロン66/6I/6コポリマー、またナイロン6T/66コポリマー、ナイロン6T/6Iコポリマー、ナイロン6T/6コポリマー、ナイロン6T/12コポリマー、ナイロン6T/12/66コポリマー、ナイロン6T/12/6Iコポリマーなどのヘキサメチレテレフタラミド単位を有する共重合体などの例を挙げることができ、更にこれらのポリアミド樹脂を成形性、耐熱性、靱性、表面性などの必要特性に応じて混合物として用いることも実用上好適である。
これらポリアミド樹脂の重合度にはとくに制限がなく、1%の濃硫酸溶液中、25℃で測定した相対粘度が、1.5〜5.0の範囲、特に2.0〜4.0の範囲のものが好ましい。
本発明の(B)成分として用いられる層状珪酸塩としては、珪酸マグネシウムまたは珪酸アルミニウムの層から構成される層状フィロ珪酸塩を挙げることができる。その構造は、例えばアルミニウム、マグネシウム、リチウム等から選ばれる元素を含む8面体シートの上下に珪酸4面体シートが重なって1枚の板状結晶層を形成している2:1型であり、その板状結晶層の層間に交換性の陽イオンを有しているものである。通常、幅0.05〜0.5μm、厚さ6〜15オングストロームの板状物が積層した構造を持つ。また、カチオン交換容量は通常0.2〜3meq/gであり、0.8〜1.5meq/gのものが好ましい。
その具体例としてはスメクタイト族(例えば、モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト)、バーミキュライト族(例えばバーミキュライト)、雲母族(例えば、白雲母、パラゴナイト金雲母、黒雲母、レピドナイト)、脆雲母族(例えば、マーガライト、クリントナイト、アナンダイト)、緑泥石族(例えば、ドンバサイト、スドーアイト、クッケアイト、クリノクロア、シャモサイト、ニマイト)が挙げられる。これらの層状珪酸塩は天然に産するものでも、人工的に合成され、あるいは変性されたものでもあってもよい。人工の層状珪酸塩の具体例としては、Li型フッ素テニオライト、Na型フッ素テニオライト、Na型四珪素フッ素雲母、Li型四珪素フッ素雲母等の膨潤性フッ素雲母が挙げられる。これらのなかで、モンモリロナイトやNa型四珪素フッ素雲母などが好ましく、特にモンモリロナイトが好ましい。
本発明では、これら層状珪酸塩は、その層間に存在する交換性金属イオンが有機オニウムイオンでイオン交換され、かつ炭素炭素不飽和基含有アルコキシシラン化合物で処理されたものを使用する。ここで炭素炭素不飽和基含有アルコキシシラン化合物で処理された状態とは、該アルコキシシラン化合物が層状珪酸塩に共有結合、イオン結合などで化学的に結合している状態である。
ここで炭素炭素不飽和基とは、ビニル基、アリル基などの官能基のことである。
層状珪酸塩の層間に存在する交換性金属イオンを交換する有機オニウムイオンとしてはアンモニウムイオンやホスホニウムイオン、スルホニウムイオンなどが挙げられる。これらのなかではアンモニウムイオンとホスホニウムイオンが好ましく、特にアンモニウムイオンが好んで用いられる。
アンモニウムイオンとしては、1級アンモニウムイオン、2級アンモニウムイオン、3級アンモニウムイオン、4級アンモニウムイオンなどいずれでも良い。
1級アンモニウムイオンとしてはデシルアンモニウム、ドデシルアンモニウム、オクタデシルアンモニウム、オレイルアンモニウム、ベンジルアンモニウムなどのイオンが挙げられる。
2級アンモニウムイオンとしてはメチルドデシルアンモニウム、メチルオクタデシルアンモニウム、アリルシクロヘキシルアンモニウム、ジアリルアンモニウムなどのイオンが挙げられる。
3級アンモニウムイオンとしてはジメチルドデシルアンモニウム、ジメチルオクタデシルアンモニウム、トリアリルアンモニウムなどのイオンが挙げられる。
4級アンモニウムイオンとしてはベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニウム、ベンジルトリブチルアンモニウム、ベンジルジメチルドデシルアンモニウム、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウムなどのベンジルトリアルキルアンモニウム類のイオン、トリオクチルメチルアンモニウム、トリメチルオクチルアンモニウム、トリメチルドデシルアンモニウム、トリメチルオクタデシルアンモニウムなどのアルキルトリメチルアンモニウム類のイオン、ジメチルジオクチルアンモニウム、ジメチルジドデシルアンモニウム、ジメチルジオクタデシルアンモニウムなどのジメチルジアルキルアンモニウム類のイオン、ジアリルジメチルアンモニウムなどが挙げられる。
また、これらの他にもアニリン、p−フェニレンジアミン、α−ナフチルアミン、p−アミノジメチルアニリン、ベンジジン、ピリジン、ピペリジン、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、3−アミノ−1−プロパノールビニルエーテル、2−(ジエチルアミノ)エタノールビニルエーテル、エタノールアミン誘導体、ジエタノールアミン誘導体などから誘導されるアンモニウムイオン類、それらのエチレンオキシド付加体なども挙げられる。
これらの中で好ましいアンモニウムイオンとしては、トリオクチルメチルアンモニウム、ベンジルジメチルドデシルアンモニウム、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウム、トリメチルオクタデシルアンモニウムなどが挙げられる。
またこれらの中で炭素炭素不飽和基を有する有機オニウムイオンとして用いることのできる化合物としては、オレイルアンモニウム、ジアリルジメチルアンモニウムなどが挙げられる。
これらのオニウムイオンは単独で用いても、2種類以上を併用しても良い。
これら有機オニウムイオンによる層状珪酸塩のイオン交換処理は、水、メタノール、エタノールなどの極性溶媒中でのイオン交換反応による方法か、層状珪酸塩に液状あるいは溶融させたアンモニウム塩を直接反応させることによる方法のどちらを用いても良い。
本発明において、層状珪酸塩に対する有機オニウムイオンの量は、層状珪酸塩の分散性、溶融時の熱安定性、成形時のガス、臭気の発生抑制などの点から、層状珪酸塩の陽イオン交換容量に対し、通常、有機オニウムイオンが、0.4〜2.0当量の範囲となるよう使用されるが、0.8〜1.2当量であることが好ましい。
層状珪酸塩に炭素炭素不飽和基を結合させるためのシランカップリング剤としては、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩等の炭素炭素不飽和基含有アルコキシシラン化合物などが挙げられる。これらシランカップリング剤は単独で用いても、2種類以上を併用して用いても良い。
これらシランカップリング剤での層状珪酸塩の処理は、水、メタノール、エタノールなどの極性溶媒中、あるいはこれらの混合溶媒中でシランカップリング剤を層状珪酸塩に吸着させる方法か、ヘンシェルミキサー等の高速攪拌混合機の中に層状珪酸塩を添加し、攪拌しながらシランカップリング剤あるいは有機溶媒を含む水溶液の形で滴下して吸着させる方法、さらには層状珪酸塩に直接シランカップリング剤を添加して、乳鉢等で混合して吸着させることによる方法のどれを用いても良い。層状珪酸塩をシランカップリング剤で処理する場合には、シランカップリング剤のアルコキシ基の加水分解を促進するために水、酸性水、アルカリ性水等を同時に混合するのが好ましい。この場合、シランカップリング剤の反応効率を高めるため、メタノールやエタノール等の水およびシランカップリング剤の両方を溶解する有機溶媒を混合してもかまわない。このようなシランカップリング剤で処理した層状珪酸塩を熱処理することによってさらに反応を促進させることも可能である。なお、予め層状珪酸塩のカップリング剤での処理を行わずに、層状珪酸塩とポリアミド樹脂を溶融混練する際に、これらカップリング剤を添加するいわゆるインテグラルブレンド法を用いてもよい。
本発明において、層状珪酸塩に対するカップリング剤の量は、層状珪酸塩100重量部に対し、通常0.01〜20重量部の範囲であり、延性の向上効果、組成物の流動性の点から0.05〜15重量部であることが好ましい。
ここで(B)成分として用いる層状珪酸塩に施される、有機オニウムイオンによるイオン交換と炭素炭素不飽和基を有するカップリング剤による処理工程の順序に制限はなく、層状珪酸塩に有機オニウムイオンと炭素炭素不飽和基を有するカップリング剤を同時に添加して処理することも可能であるが、最も好ましい方法としては層状珪酸塩を有機オニウムイオンで包接処理した後に炭素炭素不飽和基を有するカップリング剤で処理することが好ましい。
本発明に於ける層状珪酸塩の配合量は、全組成物中の無機灰分量で、0.1〜40重量%の範囲であり、1〜20重量%の範囲がより望ましい。特に靱性と剛性のバランスから、2〜10重量%が好ましい。無機灰分量は通常、樹脂組成物約2gを500℃の電気炉で3時間灰化させて求めることができる。
本発明で(C)成分として用いられるカルボン酸無水物基を分子内に有するオレフィン化合物またはこれらオレフィン化合物の重合体の具体例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水グルタコン酸、無水シトラコン酸、無水アコニット酸、またはこれら置換オレフィン化合物の重合体などが挙げられる。なお、オレフィン化合物の重合体にはスチレン、イソブチレン、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルなど、カルボン酸無水物基を分子内に有するオレフィン化合物以外のオレフィンが本発明の効果を損なわない範囲、具体的には0.01〜20重量%の範囲で共重合されていても差し支えないが、実質的にカルボン酸無水物基を分子内に有するオレフィン化合物の重合体からなることが好ましい。オレフィン化合物の重合体の重合度は2〜100が好ましく、2〜50がより好ましく、さらに2〜20が最も好ましい。これらの中で、無水マレイン酸、ポリ無水マレイン酸が延性、剛性付与の効果が高く最も好ましく用いられる。ポリ無水マレイン酸としては、例えばJ. Macromol. Sci.-Revs. Macromol. Chem., C13(2),235(1975)等に記載のものを用いることができる。これらカルボン酸無水物基を分子内に有するオレフィン化合物またはこれらオレフィン化合物の重合体は層状珪酸塩にあらかじめブレンドしてポリアミドと溶融混練することも可能である。
これらオレフィン化合物またはこれらオレフィン化合物の重合体の添加量は、延性の向上効果、組成物の流動性の点から、ナイロン樹脂100重量部に対して0.05〜10重量部である。0.1〜5重量部の範囲であることがより好ましく、さらに好ましくは0.1〜3重量部である。
なお、ここで用いるカルボン酸無水物基を分子内に有するオレフィン化合物またはこれらオレフィン化合物の重合体は実質的にポリアミド樹脂と溶融混練する際に無水物の構造を取ればよく、これらオレフィン化合物またはオレフィン化合物の重合体を加水分解してカルボン酸あるいはその水溶液の様な形態で溶融混練に供し、溶融混練の際の加熱により脱水反応させ、実質的に無水酸の形でポリアミド樹脂と溶融混練してもかまわない。
本発明において(D)成分として用いられる無機充填材としては、板状、棒状、球状などの非繊維状の無機充填材や繊維状または針状の無機充填材など特に制限はない。非繊維状無機充填材としてはワラステナイト、ゼオライト、セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、アスベスト、タルク、アルミナシリケートなどの珪酸塩、アルミナ、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄などの金属化合物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化物、ガラスビーズ、セラミックビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素およびシリカなどの充填材が挙げられ、これらは中空であってもよく、さらにはこれら充填材を2種類以上併用することも可能である。これらのうち特に好ましい充填材は、タルク、ワラステナイト、クレー、カオリンであり、特に延性、剛性をバランス良く付与するためには、カオリンが最も好ましい。また、繊維状または針状の無機充填材としてはガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウイスカ、酸化亜鉛ウイスカ、繊維状炭酸カルシウム、繊維状ワラステナイトなどが挙げられ、これら充填材を二種以上併用することも可能である。これらのうち特に好ましい充填材はガラス繊維、繊維状ワラステナイト及び繊維状炭酸カルシウムである。
無機充填材の添加量には特に制限がないが、ポリアミド樹脂100重量部に対して、1〜300重量部であることが好ましく、より好ましくは3〜200重量部、特に好ましくは5〜100重量部である。無機充填材の添加量が少なすぎると強度が低下する傾向にあり、また、多すぎると靭性の面で不足が生じる傾向にある。
組成物中にカオリン、タルク、GFなどの無機充填材が存在する場合は、組成物をヘキサフルオロイソプロパノールなどポリアミドを溶解する溶媒に溶解させ、ろ過や遠心分離などの手法により、層状珪酸塩以外の無機充填材を分離し、それぞれを定量することで層状珪酸塩およびそれ以外の無機充填材の組成物中の含有量を求めることができる。
また、これら無機質充填材は公知のカップリング剤で予備処理して使用することも可能である。かかるカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ基含有アルコキシシラン化合物、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシランなどのメルカプト基含有アルコキシシラン化合物、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシシラン、γ−(2−ウレイドエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのウレイド基含有アルコキシシラン化合物、γ−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルエチルジメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルエチルジエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルトリクロロシランなどのイソシアナト基含有アルコキシシラン化合物、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ基含有アルコキシシラン化合物、γ−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−ヒドロキシプロピルトリエトキシシランなどの水酸基含有アルコキシシラン化合物、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩等の炭素炭素不飽和基含有アルコキシシラン化合物などが挙げられる。
好ましい化合物としては、炭素炭素不飽和基含有アルコキシシラン化合物が挙げられる。これらの、シランカップリング剤は常法に従って、予め無機充填材を表面処理し、ついでポリアミド樹脂と溶融混練する方法が好ましく用いられるが、予め充填剤の表面処理を行わずに、充填材とポリアミド樹脂を溶融混練する際に、これらカップリング剤を添加するいわゆるインテグラルブレンド法を用いてもよい。
本発明で(E)成分として用いられる耐衝撃性改良剤としては、オレフィン系化合物および/または共役ジエン系化合物を重合して得られる(共)重合体が挙げられる。オレフィン系化合物としては、エチレンなどのα−オレフィン、酢酸ビニル、ビニルアルコールおよび芳香族ビニルなどのビニル系化合物、非共役ジエン、α,β−不飽和カルボン酸およびそれらの誘導体等が挙げられる。
上記(共)重合体としては、エチレン系共重合体、共役ジエン系重合体、共役ジエン−芳香族ビニル炭化水素系共重合体などが好ましく挙げられる。ここでいうエチレン系共重合体とは、エチレンと他の単量体との共重合体および多元共重合体をさし、エチレンと共重合する他の単量体としては炭素数3以上のα−オレフィン、非共役ジエン、酢酸ビニル、ビニルアルコール、α,β−不飽和カルボン酸およびその誘導体などの中から選択することができる。
炭素数3以上のα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、3−メチルペンテン−1、オクタセン−1などが挙げられ、プロピレン、ブテン−1が好ましく使用できる。非共役系ジエンとしては5−メチリデン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−プロペニル−2−ノルボルネン、5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、5−クロチル−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−2−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エチル−2−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−メチル−5−ビニルノルボルネンなどのノルボルネン化合物、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、4,7,8,9−テトラヒドロインデン、1,5−シクロオクタジエン1,4−ヘキサジエン、イソプレン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、11−トリデカジエンなどが挙げられ、好ましくは5−メチリデン−2−ノルブルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエンなどである。α,β−不飽和カルボン酸としてはアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ブテンジカルボン酸などが挙げられ、その誘導体としてはアルキルエステル、アリールエステル、グリシジルエステル、酸無水物、イミドを例として挙げることができる。
また、共役ジエン系重合体とは1種以上の共役ジエン単量体に由来する共重合体すなわち単一の共役ジエン例えば1,3−ブタジエンの単独重合体あるいは2種またはそれ以上の共役ジエン例えば1,3−ブタジエン、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンの共重合体が挙げられる。これらの重合体の不飽和結合の一部または全部が水添により還元しているものも好ましく使用できる。
共役ジエン−芳香族ビニル炭化水素系共重合体とは共役ジエンと芳香族ビニル炭化水素の比がさまざまのブロック共重合体またはランダム共重合体であり、これを構成する共役ジエンの例としては前記の単量体が挙げられ、特に1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。芳香族ビニル炭化水素の例としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、ビニルナフタレンなどが挙げられ、中でもスチレンが好ましく使用できる。また、共役ジエン−芳香族ビニル炭化水素系共重合体の芳香環以外の二重結合以外の不飽和結合の一部または全部が水添により還元されているものも好ましく使用できる。
これら(E)耐衝撃性改良剤はガラス転移温度(ここでは周波数110Hzの動的粘弾性測定から得られる損失粘弾性(E”)のピーク温度として定義する。)が−20℃以下のものを使用することが、より高い衝撃強度を得るために好ましい。
また、これらの(E)耐衝撃性改良材は2種以上併用することも可能である。
さらに、樹脂組成物中の上記耐衝撃性改良剤の分散粒子径を微細にするために、その一部または全部に、さらに種々の不飽和カルボン酸をおよび/またはその誘導体やビニル単量体をグラフト反応によりグラフト変性して得られる、あるいは共重合して得られる(共)重合体も好ましく使用できる。この場合、(E)耐衝撃改良剤全体に対して、グラフト反応あるいは共重合されている不飽和カルボン酸および/またはその誘導体やビニル単量体の量は0.01〜20重量%が好ましい。グラフト反応あるいは共重合に用いる不飽和カルボン酸としてはアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ブテンジカルボン酸などが挙げられる。また、それらの誘導体としては、アルキルエステル、グリシジルエステル、ジ−またはトリ−アルコキシシリル基を有するエステル、酸無水物またはイミドなどが挙げられ、これらの中で、グリシジルエステル、ジ−またはトリ−アルコキシシリル基を有する不飽和カルボン酸エステル、酸無水物、イミドが好ましい。
不飽和カルボン酸またはその誘導体の好ましい例としては、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸ジグリシジルエステル、シトラコン酸ジグリシジルエステル、ブテンジカルボン酸ジグリシジルエステル、ブテンジカルボン酸モノグリシジルエステル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸イミド、イタコン酸イミド、シトラコン酸イミドなどであり、特にメタクリル酸グリシジル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、マレイン酸イミドが好ましく使用できる。また、ビニル単量体の例としてはスチレンなどの芳香族ビニル化合物、アクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、ビニルトリメトキシシランなどのビニルシラン化合物を例示することができ、これらの不飽和カルボン酸またはその誘導体あるいはビニル単量体は2種以上を併用してもよい。なお、これら不飽和カルボン酸またはその誘導体あるいはビニル単量体をグラフトさせる方法については公知の手法を用いることができる。
本発明に於ける(E)耐衝撃性改良剤のポリアミド樹脂100重量部に対する配合量は1〜100重量部の範囲であり、靱性と剛性をバランスよく付与するには5〜70重量部が好ましい。
本発明で用いる(F)難燃剤としてはハロゲン元素、特に臭素を分子内に有するハロゲン系難燃剤、燐元素を分子内に有する燐化合物、赤燐などの燐系難燃剤、トリアジン化合物とシアヌール酸またはイソシアヌール酸から誘導される塩が好ましく使用できる。特に好ましい難燃剤の例として、ハロゲン系難燃剤としては臭素化ポリスチレン(ポリ(2臭素化スチレン)も含む)、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシなどが挙げられる。これらのハロゲン系難燃剤としてはとりわけ、分子量が1000以上の高分子量のものが好ましい。また、これらの難燃剤は2種類以上併用することも可能である。かかる難燃剤の配合量は、ハロゲン系難燃剤の場合、全組成物100重量部に含まれるハロゲン量が0.1〜25重量部になるように配合することが好ましく、特に全組成物100重量部に対しハロゲン含量が0.5〜20重量部になるように配合することが好ましい。ハロゲン含量が少なすぎると、得られる樹脂組成物の難燃性が不十分であり、またハロゲン含量が多すぎると耐衝撃性や靱性の低下が顕著なため好ましくない。なお、全組成物中のハロゲン含量は元素分析によって定量することができる。
また、好ましい(F)難燃剤としての燐系難燃剤とは燐元素を含有する化合物または赤燐などであり、具体的には、赤燐、ポリ燐酸アンモニウム、芳香族ホスフェート系化合物、芳香族ビスホスフェート系化合物などが挙げられる。これらの中でも赤燐が好ましく用いることができ、熱硬化性樹脂で被覆された赤燐が特に好ましく使用することができる。
燐系難燃剤の配合量としては、全組成物を100重量部としたときに、0.1〜50重量部が好ましく、0.5〜40重量部がより好ましく、1〜30重量部がさらに好ましい。燐系難燃剤量が少なすぎると、得られる樹脂組成物の難燃性が不十分であり、また燐系難燃剤の量が多すぎると、溶融成形時の揮散や耐熱性の低下などの悪影響があるため好ましくない。
赤燐はそのままでは不安定であり、また、水に徐々に溶解したり、水と徐々に反応する性質を有するので、好ましい様態としてこれを防止する処理を施したものが好ましく用いられる。即ちこのような赤燐の処理方法としては、特開平5−229806号公報に記載の赤燐の粉砕を行わず、赤燐表面に水や酸素との反応性が高い破砕面を形成させずに赤燐を微粒子化する方法、赤燐に水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムを微量添加して赤燐の酸化を触媒的に抑制する方法、赤燐をパラフィンやワックスで被覆し、水分との接触を抑制する方法、ε−カプロラクタムやトリオキサンと混合することにより安定化させる方法、赤燐をフェノール系、メラミン系、エポキシ系、不飽和ポリエステル系などの熱硬化性樹脂で被覆することにより安定化させる方法、赤燐を銅、ニッケル、銀、鉄、アルミニウムおよびチタンなどの金属塩の水溶液で処理して、赤燐表面に金属リン化合物を析出させて安定化させる方法、赤燐を水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化チタン、水酸化亜鉛などで被覆する方法、赤燐表面に鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、スズなどで無電解メッキ被覆することにより安定化させる方法およびこれらを組合せた方法が挙げられるが、好ましくは、赤燐の粉砕を行わず、赤燐表面に破砕面を形成させずに赤燐を微粒子化する方法、赤燐をフェノール系、メラミン系、エポキシ系、不飽和ポリエステル系などの熱硬化性樹脂で被覆することにより安定化させる方法、赤燐を水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化チタン、水酸化亜鉛などで被覆することにより安定化させる方法であり、特に好ましくは、赤燐表面に破砕面を形成させずに赤燐を微粒子化する方法、赤燐をフェノール系、メラミン系、エポキシ系、不飽和ポリエステル系などの熱硬化性樹脂で被覆することにより安定化させる方法である。これらの熱硬化性樹脂の中で、フェノール系熱硬化性樹脂、エポキシ系熱硬化性樹脂で被覆された赤燐が耐湿性の面から好ましく使用することができ、特に好ましくはフェノール系熱硬化性樹脂で被覆された赤燐である。
また、樹脂に配合される前の赤燐の平均粒径は、成形品の難燃性、機械的強度や表面外観性の点から50〜0.01μmのものが好ましく、さらに好ましくは、45〜0.1μmのものである。なお赤燐の平均粒径は、一般的なレーザー回折式粒度分布測定装置により測定することが可能である。粒度分布測定装置には、湿式法と乾式法があるが、いずれを用いてもかまわない。湿式法の場合は、赤リンの分散溶媒として、水を使用することができる。この時アルコールや中性洗剤により赤リン表面処理を行ってもよい。また分散剤として、ヘキサメタ燐酸ナトリウムやピロ燐酸ナトリウムなどの燐酸塩を使用することも可能である。また分散装置として超音波バスを使用することも可能である。
また、本発明で使用される赤燐の熱水中で抽出処理した時の導電率(ここで導電率は赤燐5gに純水100mLを加え、例えばオートクレーブ中で、121℃で100時間抽出処理し、赤燐ろ過後のろ液を250mLに希釈した抽出水の導電率を測定する)は、得られる成形品の耐湿性、機械的強度、耐トラッキング性、および表面性の点から通常0.1〜1000μS/cmであり、好ましくは0.1〜800μS/cm、さらに好ましくは0.1〜500μS/cmである。
また、本発明で使用される赤燐のホスフィン発生量(ここでホスフィン発生量は、赤燐5gを窒素置換した内容量500mLの例えば試験管などの容器に入れ、10mmHgに減圧後、280℃で10分間加熱処理し、25℃に冷却し、窒素ガスで試験管内のガスを希釈して760mmHgに戻したのちホスフィン(リン化水素)検知管を用いて測定し、つぎの計算式で求める。ホスフィン発生量(ppm)=検知管指示値(ppm)×希釈倍率)は、得られる組成物の発生ガス量、押出し、成形時の安定性、溶融滞留時機械的強度、成形品の表面外観性、成形品による端子腐食などの点から通常100ppm以下のものが用いられ、好ましくは50ppm以下、さらに好ましくは20ppm以下である。好ましい赤燐の市販品としては、燐化学工業社製“ノーバエクセル”140、“ノーバエクセル”F5などが挙げられる。
(F)難燃剤として、赤燐を使用する場合、ポリエチレンテレフタレートを併用添加することで、さらに難燃性を高めることができる。ポリエチレンテレフタレートとしては、フェノール/テトラクロロエタンの1:1混合溶媒を用い、25℃で測定した固有粘度が0.25〜3.00dl/g、特に0.40〜2.25の範囲ものが好適である。ポリエチレンテレフタレートを添加する場合の添加量は、全組成物を100重量部としたときに、0.1〜50重量部が好ましく、0.1〜30重量部が特に好ましい。
本発明に使用する好ましい(F)難燃剤のもう一つの例として、トリアジン系化合物とシアヌール酸またはイソシアヌール酸から誘導される塩が挙げられる。この塩はシアヌール酸またはイソシアヌール酸とトリアジン系化合物の1対1(モル)、場合により1対2(モル)の付加物である。トリアジン化合物でシアヌール酸またはイソシアヌール酸と塩を形成しないものはここでは除外する。シアヌール酸またはイソシアヌール酸と塩を形成するトリアジン系化合物としては、メラミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、2−アミド−4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、モノ(ヒドロキシメチル)メラミン、ジ(ヒドロキシメチル)メラミン、トリ(ヒドロキシメチル)メラミンが好ましく、とりわけメラミン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミンが好ましい。
トリアジン系化合物とシアヌール酸またはイソシアヌール酸との塩は、トリアジン系化合物とシアヌール酸またはイソシアヌール酸の混合物を水スラリーと成し、良く混合して両者の塩を微粒子状に形成させた後、このスラリーを濾過、乾燥して得られる粉末であり、単なる混合物とは異なる。この塩は完全に純粋である必要はなく、多少の未反応のトリアジン系化合物ないしシアヌール酸、イソシアヌール酸が残存していてもよい。
本発明における難燃剤(F)としてトリアジン系化合物とシアヌール酸またはイソシアヌール酸との塩を使用する場合、その添加量は全組成物を100重量部とした場合、0.1〜50重量部が好ましく、0.5〜40重量部がより好ましく、1〜30重量部がさらに好ましい。
難燃剤(F)として、上記燐系難燃剤とトリアジン系化合物とシアヌール酸またはイソシアヌール酸との塩を併用使用しても良い。
本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物はその構成成分として必要に応じ、難燃助剤を用いてもよい。難燃助剤としては金属酸化物およびホウ酸金属塩が好ましく用いられる。金属酸化物の具体例としては三酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、酸化亜鉛、酸化第一鉄、酸化第二鉄、酸化第一錫、酸化第二錫、酸化マグネシウムなどが挙げられる。ホウ酸金属塩の具体例としてはホウ酸ナトリウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸マンガンなどが挙げられる。これらは各々単独または2種以上の混合物の形で用いることができる。かかる難燃助剤を用いる場合の添加量は、難燃剤の量に対し、重量で1/100〜1の範囲が好ましく選択され、特に1/20〜4/5の範囲が好ましい。難燃剤に対する難燃助剤量が少なすぎると、得られる樹脂組成物の難燃性が不十分であり、また難燃剤に対する難燃助剤量が多すぎると溶融成形時の流動性が低下するなど悪影響が生じる傾向がある。
組成物中に三酸化アンチモンなど難燃助剤の無機粒子が存在する場合は、組成物をヘキサフルオロイソプロパノールなどポリアミドを溶解する溶媒に溶解させ、ろ過や遠心分離などの手法により、層状珪酸塩以外の無機粒子を分離し、それぞれを定量することで層状珪酸塩およびそれ以外の無機粒子の組成物中の含有量を求めることができる。
本発明における難燃性の付与は、上記(F)難燃剤の添加による効果であるが、難燃性の尺度として、ASTM D2863法により測定した限界酸素濃度指数(LOI)が24以上のものが好ましく、25.5以上のものがより好ましく、27以上がさらに好ましい。
さらに、本発明の樹脂組成物には、結晶核剤、着色防止剤、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミンなどの酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、紫外線防止剤、着色剤など公知の添加剤を添加することができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物の製造方法は原料の(A)ポリアミド樹脂、(B)有機オニウムイオンでイオン交換され、かつ反応性官能基が結合した層状珪酸塩、(C)カルボン酸無水物基を分子内に有するオレフィン化合物もしくは該オレフィンの重合体、の混合物を溶融混練する方法である。その混練方法には特に制限はなく、例えば単軸あるいは2軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダーおよびミキシングロールなど公知の溶融混練機を用いることができるが、二軸押出機を用いることが好ましい。また、溶融混練時に発生する水分や低分子量の揮発成分を除去する目的で、ベント口を設けることも好んで用いられる。また、(D)無機充填材、(E)耐衝撃性改良剤、(F)難燃剤を添加する場合は(A)〜(C)を溶融混練している任意の時期に添加して混練すれば良い。
このようにして得られた本発明のポリアミド樹脂組成物は射出成形、押出成形、ブロー成形など通常の方法で任意の形状の成形品とすることができる。得られた成形品を切削、溶着、接着など公知の方法で二次加工品とすることも可能である。
実施例
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定されるものではない。また、実施例及び比較例中に示された配合割合は全て重量部である。
また、以下の実施例における材料強度の評価は、次の方法により行った。
[材料強度]以下の標準方法に従って測定した。
引張強度 :ASTM D638
曲げ弾性率 :ASTM D790
Izod衝撃強度 :ASTM D256
難燃性試験:UL−94に準拠した試験、およびASTM D2863に準拠した限界酸素濃度指数(LOI)を測定
有機化層状珪酸塩の調製
参考例1
山形県産モンモリロナイト(クニミネ工業 商品名:クニピアF、陽イオン交換容量119meq./100g)80gにトリオクチルメチルアンモニウムクロリド38.5gを添加し、乳鉢で20分間混合し、これにγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(東レダウコーニングシリコーン 商品名:SZ6030)8gをさらに添加し乳鉢で20分間混合して、有機化層状珪酸塩(C−1A)を得た。この有機化層状珪酸塩の無機灰分量を測定したところ無機灰分の割合は65重量%であった。なお無機灰分量は層状珪酸塩0.1gを500℃の電気炉で3時間灰化させて求めた値である。また、広角X線回折装置を用いて、有機化層状珪酸塩の層間距離を測定したところ、2.4nmであった。
参考例2
参考例1と同様の配合量、製造方法で有機化層状珪酸塩を製造した後、さらに500ppm塩酸水溶液2gを添加し、乳鉢で30分混合して有機化層状珪酸塩(C−1B)を得た。無機灰分量、層間距離はC−1Aと全く同じであった。
参考例3
参考例1と同様の配合量、製造方法で有機化層状珪酸塩を製造した後、さらに500ppm塩酸水溶液2gとメタノール6gの混合溶液を添加し、乳鉢で30分混合して有機化層状珪酸塩(C−1C)を得た。無機灰分量、層間距離はC−1Aと全く同じであった。
参考例4
トリオクチルメチルアンモニウムを層間に包接した合成雲母(コープケミカル製 商品名:MTE)120gにγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン8.4gを添加して乳鉢で20分間混合し、さらに500ppm塩酸水溶液2.1gとメタノール6.3gの混合溶液を添加し、乳鉢で30分混合して有機化合成雲母(C−2)を作製した。無機灰分の割合は69重量%、層間距離は2.4nmであった。
参考例5
参考例1で用いたものと同じモンモリロナイト100gを温水10リットルに攪拌分散し、ここにトリメチルステアリルアンモニウムクロライド41g(陽イオン交換容量と等量)を溶解させた温水2Lを添加して1時間攪拌した。生じた沈殿を濾別した後、温水で洗浄した。この洗浄と濾別の操作を3回行い、得られた固体を80℃で真空乾燥して乾燥した有機化層状珪酸塩を得た。この有機化層状珪酸塩100重量部に対し、1重量部の割合でγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを添加し、乳鉢で30分間混合して有機化層状珪酸塩(C−3)を得た。無機灰分は64重量%、層間距離は2.1nmであった。
参考例6
参考例3においてγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを添加しない以外は同様にして有機化層状珪酸塩(C−4)を得た。無機灰分量は68重量%、層間距離は2.4nmであった。
参考例7
参考例3においてトリオクチルメチルアンモニウムクロリドを用いない以外は同様にしてシランカップリング処理をした層状珪酸塩(C−5)を得た。無機灰分の割合は94重量%、層間距離は1.3nmであった。
参考例8
参考例5においてγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランに代えてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを用いる以外は同様にして有機化層状珪酸塩(C−6)を得た。無機灰分、層間距離はC−3と同じであった。
参考例9
参考例5においてトリメチルステアリルアンモニウムクロライド41gに代えてオレイルアミン塩酸塩36gを用いる以外は同様にして有機化層状珪酸塩(C−7)を得た。無機灰分量は66%、層間距離は2.5nmであった。
カオリンのシランカップリング処理
参考例10
カオリン(エンゲルハード社 商品名:サチントン5、粒径0.8μm)1kgをヘンシェルミキサー中で攪拌しながら、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン30g、メタノール45g、5ppm塩酸水溶液25gの混合溶液を噴霧した。30分間撹拌を続け、回収して130℃で12時間熱風オーブンで乾燥させ、表面処理カオリンを得た。
耐衝撃性改良剤の調製
参考例11
エチレン−プロピレン共重合体(三井石油化学製P0680)100重量部に対し、無水マレイン酸2重量部および2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン(日本油脂製パーヘキサ25B)0.7重量部を添加してドライブレンドした後、シリンダ温度210℃の池貝鉄工所製PCM30型二軸押出機で混練し、無水マレイン酸変性エチレンプロピレン共重合体(E−1)を得た。ガラス転移温度を測定したところ−42℃であった。
実施例1
相対粘度2.70のナイロン6樹脂と参考例1で製造した有機化層状珪酸塩C−1A、および無水マレイン酸を表1に示した処方でドライブレンドして、シリンダー温度250℃、スクリュー回転数200rpmの条件で運転中の池貝鉄工所製PCM30型2軸押出機のフィーダーに全量供給して溶融混練を行い、ペレット化した。これを種々の試験片に射出成形して、曲げ弾性率、引張強度、引張破断伸度を測定した。また、射出成形片から2gを採取して、500℃の電気炉で3時間灰化させ、組成物中の無機灰分量を求めた。
実施例2〜7
層状珪酸塩として参考例2で製造したC−1B、参考例3で製造したC−1C、参考例4で製造したC−2、参考例5で製造したC−3、参考例9で製造したC−7を使用した以外は実施例1に記載した方法と全く同様に行った。
比較例1〜4、8
無水マレイン酸を添加しなかった以外は実施例1〜4、および7に記載した方法と全く同様に行った。その結果は表2に示すとおりであり、ここで得られた組成物は、引張破断伸度が実施例1〜4、および7に示す本発明の組成物に比べて低いことがわかった。
比較例5
参考例4でシランカップリング処理をする前の層状珪酸塩(MTE)をそのまま使用し、無水マレイン酸を添加しなかった以外は実施例4に記載した方法と全く同様に行った。その結果は表2に示すとおりであり、ここで得られた組成物は、引張破断伸度が実施例4に示す本発明の組成物に比べて低いことがわかった。
比較例6
参考例6で製造した層状珪酸塩C−4を用い、シランカップリング処理が無い以外は実施例3と全く同様に行った。その結果は表2に示すとおりであり、ここで得られた組成物は、引張破断伸度が実施例3に示す本発明の組成物に比べて低いことがわかった。
比較例7
参考例7で製造した層状珪酸塩C−5を用い、表2に示した配合処方で実施例1と同様に行った。その結果は表2に示すとおりであり、ここで得られた組成物は、曲げ弾性率および引張破断伸度が実施例1〜3に示す本発明の組成物に比べて低いことがわかった。
比較例9
参考例8で製造した層状珪酸塩C−6を用いる以外は比較例1に記載した方法と同様に行った。その結果は表2に示すとおりであり、ここで得られた組成物は、引張破断伸度が実施例1〜3に示す本発明の組成物に比べて低いことがわかった
実施例8
濃硫酸中、濃度1%、25℃で測定した相対粘度2.75のナイロン6樹脂と参考例3で製造した有機化層状珪酸塩C−1C、参考例10で製造した表面処理カオリン、および無水マレイン酸を表3に示した配合処方でドライブレンドして実施例1と同様に行った。射出成形片1gを採取し、20mLのヘキサフルオロイソプロパノールに溶解させ、遠心分離でカオリンを分離し、定量した。また、上澄み液を濃縮後、500℃で3時間灰化させ、層状珪酸塩の無機灰分量を定量した。
実施例9〜13
実施例8で用いたものと同じナイロン6、参考例3で製造したC−1C、参考例4で製造したC−2、参考例5で製造したC−3、実施例8で用いたものと同じカオリン、平均粒径1.5μmのタルク(富士タルク製 商品名:LMS−300)、繊維径13μmのチョップドガラス繊維(日本電気硝子製 商品名:TN−202)および無水マレイン酸を用い、表3に示した配合処方でドライブレンドし、実施例8と同様に行った。
比較例10
無水マレイン酸を添加しなかった以外は実施例8に記載した方法と全く同様に行った。その結果は表4に示すとおりであり、ここで得られた組成物は、引張破断伸度が実施例8に示す本発明の組成物に比べて低いことがわかった。
比較例11
有機化層状珪酸塩として、参考例6で製造したシランカップリング処理の無い有機化層状珪酸塩C−4を用いる以外は、実施例7と同様に行った。ここで得られた組成物は、引張破断伸度が実施例8に示す本発明の組成物に比べて低いことがわかった。
比較例12
有機化層状珪酸塩として、参考例7で製造した有機化層状珪酸塩C−5を用いる以外は、実施例8と同様に行った。ここで得られた組成物は、曲げ弾性率が実施例8に示す本発明の組成物に比べて低いことがわかった。
比較例13
有機化層状珪酸塩を用いずに、かわりにカオリンの量を表4に示したように増量して実施例8と同様に行った。ここで得られた組成物は、実施例8と同じ無機灰分量であるにもかかわらず、曲げ弾性率が低いことがわかった。
実施例14
濃硫酸中、濃度1%、25℃で測定した相対粘度2.75のナイロン6樹脂と参考例3で製造した有機化層状珪酸塩C−1C、参考例9で製造した耐衝撃性改良剤E−1、無水マレイン酸を表5に記載した配合処方でドライブレンドして、実施例1と同様に溶融混練を行った。これを乾燥後、種々の試験片に射出成形して、無機灰分量、引張強度、引張伸度、曲げ弾性率、Izod衝撃強度を測定した。結果は表5に示すとおりであった。
実施例15
参考例4で製造した有機化層状珪酸塩C−2を用い、表5に示した処方で配合した以外は、実施例14と全く同様に行った。
実施例16、17
実施例14で使用した原料を用い、表5に示したように各成分の配合比率を変えた以外は、実施例14と全く同様に行った。
実施例18
実施例14で用いたものと同じナイロン6、実施例15で用いたものと同じ有機化層状珪酸塩、耐衝撃性改良剤としてエチレン系アイオノマー樹脂(三井デュポンポリケミカル製 ハイミラン1706:E−2と略す)、および無水マレイン酸を表5に記載した処方で配合し、その後は実施例14と全く同様に行った。
実施例19、20
参考例5で製造した有機化層状珪酸塩C−3を用い、表5に示した処方で配合した以外は、実施例14と全く同様に行った。
比較例14
無水マレイン酸を添加しなかった以外は実施例14に記載した方法と全く同様に行った。その結果は表6に示すとおりであり、ここで得られた組成物は、引張破断伸度が実施例14に示す本発明の組成物に比べて低いことがわかった。
比較例15
有機化層状珪酸塩として、参考例6で製造したシランカップリング処理の無い有機化層状珪酸塩C−4を用いる以外は、実施例14と同様に行った。ここで得られた組成物は、引張破断伸度が実施例14に示す本発明の組成物に比べて低いことがわかった。
比較例16
有機化層状珪酸塩として、参考例7で製造した有機化層状珪酸塩C−5を用いる以外は、実施例14と同様に行った。ここで得られた組成物は、曲げ弾性率が実施例14に示す本発明の組成物に比べて低いことがわかった。
比較例17
有機化層状珪酸塩を添加しなかった以外は実施例14と全く同様に行った。その結果は表6に示すとおりであり、ここで得られた組成物は、曲げ弾性率が実施例14に示す本発明の組成物に比べて低いことがわかった。
実施例21
濃硫酸中、濃度1%、25℃で測定した相対粘度2.75のナイロン6樹脂100重量部に対し、参考例3で製造した有機化層状珪酸塩C−1Cを7.7重量部(無機灰分量で5重量部)、臭素化ポリフェニレンエーテル(グレートレークス製 商品名:PO−64P)を37.0重量部、三酸化アンチモン(平均粒子径1.2μm)を9.2重量部、無水マレイン酸0.3重量部をドライブレンドして、シリンダー温度260℃、スクリュー回転数200rpmの条件で運転中の二軸押出機押出機(池貝鉄鋼製 PCM−30)のフィーダーに全量供給して溶融混練を行い、押し出しガットを冷却後ペレタイザーでペレット化した。これを乾燥後、種々の試験片に射出成形して、引張強度、引張伸度、曲げ弾性率、Izod衝撃強度、難燃性を測定した。射出成形片の1gを20mLのヘキサフルオロイソプロパノールに溶解させ、遠心分離により三酸化アンチモンを沈殿物として分離後、上澄み液を濃縮し、500℃で3時間灰化させ層状珪酸塩の無機灰分量を定量した。
結果は表7に示すとおりであった。
実施例22
難燃剤として臭素化ポリスチレン(日産フェロ有機化学製 商品名:パイロチェック68PB)を用い、表7に示した処方で配合した以外は、実施例21に記載した方法と全く同様に行った。
実施例23
実施例21で用いたものと同じナイロン6、参考例4で製造した有機化層状珪酸塩C−2、実施例22で用いたものと同じ臭素化ポリスチレン、無水マレイン酸を表7に示した処方で配合した以外は、実施例21と全く同様に行った。
実施例24
実施例21と同じ原料を用い、表7に示したように配合比率を変えた以外は、実施例21に記載した方法と全く同様に行った。
実施例25
難燃剤として赤リン(燐化学工業社製 商品名:ノーバエクセル140)を用い表7に示した処方で配合した以外は実施例21と同様に行った。
比較例18
無水マレイン酸を添加しなかった以外は実施例21と全く同様に行った。その結果は表8に示すとおりであり、ここで得られた組成物は、引張破断伸度や衝撃強度が実施例21に示す本発明の組成物に比べて低いことがわかった。
比較例19
有機化層状珪酸塩として、参考例7で製造した有機化層状珪酸塩C−5を用いる以外は、実施例21と同様に行った。ここで得られた組成物は、引張破断伸度および曲げ弾性率が実施例21に示す本発明の組成物に比べて低いことがわかった。
比較例20
無水マレイン酸を添加しなかった以外は実施例23にと全く同様に行った。その結果は表8に示すとおりであり、ここで得られた組成物は、引張破断伸度が実施例23に示す本発明の組成物に比べて低いことがわかった。
産業上の利用可能性
本発明のポリアミド樹脂組成物は、低比重・高剛性・高靭性さらに高衝撃・難燃性という特徴を生かして、自動車部品などの機械部品、電気・電子部品、建材、家具、日用雑貨などの成形品、シート、チューブ、フィルム、包装材料などに応用できる。
Claims (18)
- (A)ポリアミド樹脂、(B)層状珪酸塩、(C)カルボン酸無水物基を分子内に有するオレフィン化合物または該オレフィン化合物の重合体を溶融混練してなる組成物であって、(B)層状珪酸塩が、その層間に存在する交換性金属イオンが有機オニウムイオンでイオン交換され、かつ炭素炭素不飽和基含有アルコキシシラン化合物で処理された層状珪酸塩であり、(C)カルボン酸無水物基を分子内に有するオレフィン化合物または該オレフィン化合物の重合体の配合量が(A)ポリアミド樹脂100重量部に対して0.05〜10重量部であり、該組成物中に層状珪酸塩を無機灰分量として0.1〜40重量%含むことを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
- (C)カルボン酸無水物基を分子内に有するオレフィン化合物または該オレフィン化合物の重合体が無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水グルタコン酸、無水シトラコン酸、無水アコニット酸、およびポリ無水マレイン酸の中から選ばれた少なくとも1種である請求の範囲第1項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- さらに(D)(B)成分以外の無機充填材を含有せしめてなる請求の範囲第1項または第2項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- (D)無機充填材が炭素炭素不飽和基含有アルコキシシラン化合物で処理されたものであることを特徴とする請求の範囲第3項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- (D)無機充填材が非繊維状充填材であることを特徴とする請求の範囲第3項または4項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- (D)無機充填材がカオリンであることを特徴とする請求の範囲第3〜5項のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
- (D)無機充填材が繊維状あるいは針状の充填材であることを特徴とする請求の範囲第3項または第4項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- さらに(E)耐衝撃性改良剤を含有せしめてなる請求の範囲第1〜7項のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
- (E)耐衝撃性改良剤がオレフィン系化合物および/または共役ジエン系化合物を重合して得られる(共)重合体の一種以上である請求の範囲第8項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- (E)耐衝撃性改良剤が不飽和ジカルボン酸および/または不飽和ジカルボン酸誘導体を共重合またはグラフト変性した(共)重合体である請求の範囲第8項または第9項に記載のポリアミド樹脂組成物。
- (E)耐衝撃性改良剤のガラス転移温度が−20℃以下であることを特徴とする請求の範囲第8〜10項のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
- さらに(F)難燃剤を含有せしめてなる請求の範囲第1〜11項のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
- (F)難燃剤が分子内にハロゲン元素を含有するハロゲン系難燃剤であることを特徴とする請求の範囲第12項に記載の難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- (F)難燃剤が分子内に燐元素を含有する燐系難燃剤であることを特徴とする請求の範囲第12項に記載の難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- (F)難燃剤が臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシの中から選ばれる少なくとも1種のハロゲン系難燃剤である請求の範囲第12項に記載の難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- さらに難燃助剤を(F)難燃剤の重量に対し、1/100〜1含有してなる請求の範囲第12〜15項のいずれかに記載の難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- (A)ポリアミド樹脂、(B)あらかじめその層間に存在する交換性金属イオンを有機オニウムイオンでイオン交換され、かつ炭素炭素不飽和基含有アルコキシシラン化合物で処理された層状珪酸塩、(C)カルボン酸無水物基を分子内に有するオレフィン化合物または該オレフィン化合物の重合体、および必要に応じて(D)無機充填材、(E)耐衝撃性改良剤、(F)難燃剤を溶融混練することにより請求の範囲第1〜16項のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を製造することを特徴とするポリアミド樹脂組成物の製造方法。
- (A)ポリアミド樹脂、(B)あらかじめその層間に存在する交換性金属イオンを有機オニウムイオンでイオン交換した後に、炭素炭素不飽和基含有アルコキシシラン化合物で処理された層状珪酸塩、(C)カルボン酸無水物基を分子内に有するオレフィン化合物または該オレフィン化合物の重合体、および必要に応じて(D)無機充填材、(E)耐衝撃性改良剤、(F)難燃剤を溶融混練することにより請求の範囲第1〜16項のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を製造することを特徴とするポリアミド樹脂組成物の製造方法。
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