JP4625046B2 - 火災感知器 - Google Patents
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Description
また、感知器を天井面に取り付ける際に、表示灯がもっとも見えやすい位置に来るように設置方向を工夫しなければならず、その分設置作業に手間がかかっていた。
加えて、この公報の技術を実現したとしてホテルの寝室等に設置された場合、夜間でも感知器全体が明るく点滅することで、かえって部屋に居る者に不安感を与えたり明るすぎて睡眠を妨害するといったおそれがあった。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の発明は、
火災を検出する回路が形成されている回路基板(32)と、
前記回路基板に接続されている光源(LED35)と、
前記回路基板と光源を収納している筐体と、
前記光源からの光により点灯し前記筐体の表面側で表示する表示灯とを備える火災感知器(10)において、
前記表示灯は、前記光源からの光を入射させる光入射部と、前記筐体の表面側から見て当該筐体の表面側の頭頂部(天井面に設置した際床面に向けられる部分)を通る中心線をほぼ中心として環状をなす光放出部と、前記光入射部より入射された光を前記光放出部へ誘導する光誘導部と、を備えた光ガイド部材からなり、
前記光放出部は、その表面の一部に環状の光放出面を備えるとともに、微細な溝または突起の少なくとも一方が形成された微構造部が環状に設けられ、前記光放出部の表面の少なくとも前記光放出面を除く領域は光を反射する光反射物により被われていることを特徴とする。
また、請求項1に記載の発明によれば、光放出部に多数形成された微細な溝および突起により、光放出部の光がより複雑に反射等を繰り返すことから、環状の光放出部全体から光が放出されることとなり、より見やすい表示灯となる。
ここで微構造部である溝および突起は、1つの面に混在していてもよいし、ある面は溝のみであり、別の面は突起のみというように形成されていてもよい。また、1つの光ガイド部材で溝および突起のいずれか一方であってもよい。さらに、光放出部を形成する全ての面にこれら溝および突起が形成されていなくてもよく、適宜、必要な面に形成されていればよい。
また、表示灯が環状であれば、火災感知器を構成する筐体について、頭頂部の蓋部を取り替えるだけで、各種感知器に対応できるようになり、製造コストを削減することができる。
また、「光反射物により被われる」とは、たとえば、光放出部を形成する面を、光を反射する物質、金属や白色の箔、塗料等で被うといったことでよい。さらに、請求項13のように筐体を利用してもよい。
火災を検出する回路が形成されている回路基板と、
前記回路基板に接続されている光源と、
前記回路基板と光源を収納している筐体と、
前記光源からの光により点灯し前記筐体の表面側で表示する表示灯とを備える火災感知器において、
前記表示灯は、前記光源からの光を入射させる光入射部と、前記筐体の表面側から見て当該筐体の表面側の頭頂部を通る中心線をほぼ中心とした環状をなす光放出部と、前記光入射部より入射された光を前記光放出部へ誘導する光誘導部と、を備えた光ガイド部材からなり、
前記光放出部は、その表面の一部に環状の光放出面を備えているとともに、内部には該光放出部の軸方向に沿って光散乱手段が設けられ、該光放出部の表面の前記光放出面を除く領域は光を反射する光反射物により被われていることを特徴とする。
この場合、光源は、光入射部の数分設けられていてもよいし、1つの光源からの光が分岐されて複数の光入射部に導かれるように構成してもよい。また、環状の光放出部は数カ所切れ目があってもよい。
また、請求項4のように光入射部が光放出部から回路基板側へ延出していれば、請求項5に記載の発明のように、光源を、前記回路基板上に面実装することができる。請求項5のように光源を回路基板上に面実装すれば、回路基板からリード線等を介して光源を接続する必要がなくなり、部品点数および製造時の組立工程数を減らすことができ、この点においてコストを削減できる。
請求項7によれば、光源から光入射部に入射した光がレンズ状の入射端を介して平行光線となり、入射した光のロスを最小限に抑えることができる。
ここで、レンズ状とは凹レンズでも凸レンズでもよい。
請求項8によれば、光源から光入射部に入射した光が入射端を介して、光の進行方向に向かって、集光するようになり、より多くの光を光放出部に送出することができる。
なお、請求項8において、光入射部の最末端の部分が、請求項7のようにレンズ状になっていてもよい。
ここで、光誘導部の設置個所や構造は特に限定されず、光入射部、光放出部のいずれに設けられていてもよいし、両者に亘って設けられていてもよい。
請求項9や請求項10によれば、V字状等の切欠きは作製が容易であることから、簡単に光誘導部を形成することができる。
請求項11に記載の発明によれば、表示灯が環状に形成され光放出部と検出用の開口とは同心となるように配置されていることにより、火災感知器を構成する筐体について、頭頂部の蓋部を取り替えるだけで、各種感知器に対応できるようになり、製造コストを削減することができる。
前記光反射物は、前記筐体の一部(第1の反射面40、第2の反射面41、第3の反射面11d)であることを特徴とする。
請求項13に記載の発明によれば、光ガイド部材を筐体に組み込むだけで、光放出部を光反射物により被うことができ、組立工数を増やすことなく簡単に請求項1または2に記載の火災感知器を実現できる。
ここで、筐体そのものが光を反射する材質であるならそのまま用いればよいし、筐体の光反射物として機能する部分に光を反射する箔、塗料等が付されていてもよい。
前記放出面は、前記筐体の側面と下面の双方に対して斜めになるように形成されていることを特徴とする。
請求項12に記載の発明によれば、光ガイド部材の放出面、すなわち表示灯は、筐体の側面と下面の双方に対して斜面となることから、この火災感知器を天井に取り付けたとき、周囲の者は、表示灯を、火災感知器の直下からも見ることができるし、斜め下からも見ることができ、より一層、動作中か否かを確認しやすくなる。
請求項17に記載の発明によれば、光放出部に混入された光散乱粒子により、光放出部内の光がより複雑に散乱され、放出面より出射される光量が大きくなり、表示灯がより見やすくなる。
前記光放出部は、前記光入射部近傍が最も厚みがあり、前記光入射部から離れるほど薄くなることを特徴とする。
請求項20に記載の発明によれば、光放出部を通る光の方向が多様化し、光放出部全体に効率よく光が伝達され、放出面からの発光が強くなり、外部からの視認性が向上するようになる。
前記表示灯の点灯は、停止可能であることを特徴とする。
請求項21に記載の発明によれば、表示灯の点灯は停止可能であることから、必要に応じて、たとえば夜間の就寝時等に消灯させることができる。
前記表示灯の光量は、変更可能であることを特徴とする。
請求項22に記載の発明によれば、表示灯の光量が変更可能であることから、必要に応じて、たとえば夜間の就寝時等には光量を下げて暗くすることができる。
ここで、表示灯の光量の変更は、光源の光量を下げることで行うことのほかに、機械的に表示灯の一部や全体を半透明の部材で覆うといったことで行ってもよい。
前記光源は複数設けられ、点灯させる光源の数を変更可能であること特徴とする。
請求項23に記載の発明によれば、光源が複数設けられ、点灯させる光源の数を変更可能であることから、必要に応じて、たとえば夜間の就寝時等には点灯させる光源を減らし、その結果表示灯の光量を下げることができる。
前記筐体は、少なくとも、中央に開口(30b)が形成されその周囲に前記検出用の開口が形成されている本体ケース(30)と、前記中央の開口を被う蓋部(11)とを有することを特徴とする請求項1〜23のいずれか記載の火災感知器(10)である。
そして、請求項5に記載の発明のように、光源を回路基板上に面実装すれば、回路基板からリード線等を介して光源を接続する必要がなくなり、部品点数および製造時の組立工程数を減らすことができ、この点においてコストを削減できる。
請求項8に記載の発明によれば、光源から光入射部に入射した光が入射端を介して、光の進行方向に向かって、集光するようになり、より多くの光を光放出部に送出することができる。
請求項9や請求項10に記載の発明によれば、請求項8の効果に加えて、V字状等の切欠きは作製が容易であることから、簡単に光誘導部を形成することができる。
請求項13に記載の発明によれば、光ガイド部材を筐体に組み込むだけで、光放出部を光反射物により被うことができ、組立工数を増やすことなく簡単に請求項1または2の火災感知器を実現できる。
あるいは、請求項1に記載の微構造部が、請求項16に記載の発明のように、前記光放出部全体に溝または突起が均一に分布するよう形成されていれば、見た目、特に消灯時の見た目がよくなる。
請求項17に記載の発明において、請求項18に記載の発明のように、光散乱粒子の混入量が前記光入射部から離れるにしたがって密であれば、光放出部の放出面全体の放出量が均一になり、点灯時において、より見やすくなる。
また、請求項18に記載の発明において、請求項19に記載の発明のように、前記光散乱粒子が前記光放出部全体に均一に混入されていれば、見た目、特に消灯時の見た目がよくなる。
請求項22に記載の発明によれば、表示灯の光量が変更可能であることから、必要に応じて、たとえば夜間に光量を下げて暗くすることができる。
請求項23に記載の発明によれば、光源が複数設けられ、点灯させる光源の数を変更可能であることから、必要に応じて、たとえば夜間に点灯させる光源を減らし、その結果表示灯の光量を下げることができる。
本発明の火災感知器は明るさと全方位から見ることができるという視認性の高さが利点であるが、その表示灯を通電表示に用いた場合、夜間の就寝時等には部屋に居る者に不安感を与えたり睡眠の妨害となることもある。しかし、請求項21、22、23によれば、点灯を停止したり光量を下げることで、表示灯を夜間の就寝時等においても適切な状態に制御することができる。
図1は、本発明の一例としての火災感知器10の外観を示したもので、(a)は平面図、(b)は側面図であり、また、図2(a)は火災感知器10の筐体を構成する部材を分解したときの各部材の側面図、図2(b)は本体ケースの平面図、図3は、図1中のA−A線に沿った火災感知器10の断面図、図4(a)は光ガイド部材の斜視図である。火災感知器10は、散乱光式煙感知器であり図1(b)の上側(頭頂部側)を下に向けて建造物の天井面に設置されるようになっている。
ベース31には、図3に示すように、ネジ36により、回路基板32が取り付けられている。この回路基板32には、発光素子33と受光素子34がリード線を介して実装され、また本発明の光源として発光ダイオード(LED)35が2個(図3では1個のみ図示)面実装されている。
この火災感知器10では、火災等により煙が発生し、その煙が検煙室36内に流入してくると、感知器10が作動中であれば、発光素子33から発せられた光が、流入してきた煙によって散乱し、その散乱光が受光素子34により受光され、それにより、火災が検出されるようになっている。また、感知器10が作動中であれば、LED35が点灯するようになっている。
また、図2に示すように、開口30bの周りには、円形状の薄板が立設され、この薄板の外側の面が、光ガイド部材20の環状部22の内周面22bに接し、内周面22bから出てくる光を反射する第1の反射面(光反射物)40となる。また、第1の反射面40から径方向に所定の幅をもって延出し、平面視環状の平坦な面が形成されており、この面が前記環状部22の底面22dと接し、底面22dから出てくる光を反射する第2の反射面(光反射物)41となる。
さらに、第2の反射面41には、光ガイド部材20の光入射部21、21を填め込むため、互いに対向する2つの嵌合穴30cが形成されている。図3では、嵌合穴30cは1個のみ図示されている。
光入射部21、21は、その末端部から、LED35からの光が入射するようになっている。光入射部の末端部は図4(b)に示すように平坦に形成されており、入射した光は、環状部22に向かって進行するようになっている。
環状部22において、光入射部21、21の上方には、図4あるいは図6に示すように、V字状の切欠きである切欠き23、23が形成されている。光入射部21、21からの光は切欠き23、23の斜面で反射して環状部22に送り出されるようになる。すなわち、これら切欠き23、23が本発明の光誘導部となる。
なお、切欠き23、23それぞれを形成する2つの面は、図4に示すように、光入射部21、21の長さ方向に平行する直線に対して、同程度の所定の角度を有するように形成してもよいし、図5に示すように、一方の面23aは光入射部21の長さ方向に平行する直線に対してほぼ平行し、他方の面23bは同直線に対して所定の角度を有するように形成してもよい。
2つの嵌合穴30cに填め込まれた光入射部21、21の端部は、それぞれ、図3に示すように、回路基板32上の2個のLED35に近接するようになり、これにより、各々のLED35が発した光は、光入射部21内に入射するようになる。
そして、環状部22の放出面22aは、上面22cと底面22dに対して斜めに形成されているので、図3に示すように、火災感知器10にセットされた状態で、感知器10の側面と下面の双方に対して斜めに形成される斜面となる。
図2に示すように、蓋部11の裏側には、円盤の中心部から所定の半径で形成される円に沿うように、穴11bを有する係止部11aが4個ほぼ等間隔で形成されている。
蓋部11は、本体ケース30の嵌合穴30c、30cに対して光入射部21、21を填めた状態の光ガイド部材20を被うようにして、蓋部11の4つの係止部11aのそれぞれを、本体ケース30の4つの爪30aに掛けることによって(図3参照)、本体ケース30に対して固定される。これにより、光ガイド部材20も、本体ケース30と蓋部11との間で固定されるようになっている。この状態で、第3の反射面11dは、光ガイド部材20の環状部22の上面22cと接するようになる。
火災感知器10は、建造物等に設置される際に、伝送部63を介して、火災受信機などの中央装置200に接続され、該中央装置200の制御の下、作動するようになっている。なお中央装置200には、複数の火災感知器10その他の端末機器が接続され、各火災感知器10は、アドレス設定部65に設定された固有のアドレスにより識別されるようになっている。
信号処理回路62は、伝送部63を介して中央装置200と信号の授受を行うもので、中央装置200からのアドレスを含む呼び出しに呼応して、そのアドレスが自己のアドレスと一致するか否かを検出し、一致した場合には検出部61で検出された信号を中央装置200に対して送出したり、あるいは中央装置200から送られてきた制御信号に対応した制御を実行する。
たとえば、信号処理回路62は、中央装置200から自己のアドレスが呼び出される度に、光源制御部66を介して、LED35、35を発光させる。また、中央装置200からLED35、35の発光量の変更あるいは点灯の停止を指示する旨の信号が入力すると、光源制御部66に対して対応するLED制御信号を出力する。
記憶部64は、信号処理回路62が各種処理を行う際に要するデータを格納するメモリである。
そして、中央装置200は、前記復帰時間になったら設定登録していた火災感知器10を呼び出す際に、通電表示を行う旨の制御信号を送る。この制御信号を受信した火災感知器10は、自己が呼び出される度に、LED35、35を発光させるという状態を記憶部64に記憶させる。これ以後この火災感知器10は通電表示を行うようになる。
中央装置200は、所定の時間になると登録した火災感知器10に発光量を減少させる旨の制御信号を送る。この制御信号を受信した火災感知器10は、自己が呼び出された際に、LED35、35を通常より少ない光量で発光することを記憶部64に記憶する。これ以後火災感知器10は自己が呼び出されたとき通常より少ない光量でLED35、35を発光させるようになる。
そして、中央装置200は、朝の所定の時間になったら設定登録していた火災感知器10を呼び出す際に、通常の光量で発光する旨の制御信号を送る。この制御信号を受信した火災感知器10は、自己が呼び出される度に通常の光量で発光するよう記憶部64に記憶し、以後この火災感知器10は通電表示を行うようになる。
なお、LED35、35の光量を減少させる方法としては、その駆動電流を減少させればよい。
中央装置200は、所定の時間になると登録した火災感知器10にLED35、35の一方のみ点灯する旨の制御信号を送る。この制御信号を受信した火災感知器10は、自己が呼び出される度にLED35、35の一方のみ点灯することを記憶部64に記憶する。これ以後火災感知器10はLED35、35の一方のみが発光するようになる。
そして、中央装置200は、朝の所定の時間になったら設定登録していた火災感知器10を呼び出す際に、通常通り2つのLED35を点灯させる旨の制御信号を送る。この制御信号を受信した火災感知器10は、自己が呼び出される度に、2つのLED35を発光させ通電表示を行うことを記憶部64に記憶し、この感知器は通電表示を行うようになる。
さらに、光ガイド部材20を、本体ケース30、蓋部11に組み込むことで、環状部22は、本体ケース30の第1の反射面40、第2の反射面41、蓋部11の第3の反射面11dにより囲まれ、放出面22a以外の面から出射しようとする光は、これら第1〜第3の反射面により反射されて環状部22内に回帰することから、放出面22aのみから効率よく発光させることができ、より見やすい表示灯となる。
したがって、従来と同様の内部部品配置であっても、点灯状態が周囲のどの方向から見ても確認できるだけの十分な明るさを有するようになる。
しかし、火災感知器10においては、中央装置200における設定によりLED35,35の点灯を停止したり、LED35、35の発光量を下げたり、あるいは1つのLED35のみ点灯させることによって表示灯の輝度を減少させることができるので、通電表示を行う表示灯を夜間の就寝時等においても適切な状態に制御することができる。
さらに、このヘアライン状の溝は、図6(c)で示したパターンに限らず、効率よく光を外部に向かって放射できるようになるものであればよく、たとえば、図8に示すパターンでもよい。図8では、本発明で用いられる光ガイド部材の一例を示した。光ガイド部材100には、光ガイド部材20同様に、切欠き101、101が形成されるとともに、その表面には、光ガイド部材20よりも、溝同士がより多く交差するように形成された、ヘアライン状の多数の溝102、102、102…が形成されている。
たとえば、凸レンズ状や凹レンズ状に形成するような場合が挙げられる。凹レンズ状あるいは凸レンズ状に形成することで、光源から入射する光を平行光線にすることができ、光入射部における光量のロスを極力抑えることができる。図10(a)には、凸レンズ状に形成した場合を示した。
たとえば、図11に示すような形状が挙げられる。図11(a)、(b)で示す光ガイド部材80は、光ガイド部材20同様に透明な材質から得られ、光入射部81、81と環状部82とからなり、環状部82には外部に対して光を放出する放出面84が形成されている。光入射部81、81の上部には、V字型の切欠き83、83が形成されている。また、光ガイド部材80には、必要に応じて表面にヘアライン状の溝や突起が形成されていてもよい。
この光ガイド部材80の環状部82は、図11(b)に示すように、光入射部81、81部分が最も厚みがあり、光入射部81、81から離れるほど薄くなるように形成されている。
この光ガイド部材80では、図11(c)に示すように、光入射部81から入った光は切欠き83の斜面で反射して環状部82を進む。徐々に薄くなる環状部82を通る光は、切欠き83の反射した位置によって、光環状部82の斜めに形成された上面82の異なる箇所で反射し、それぞれ異なる経路を進んでいくようになる。したがって、環状部82内を通る光の方向が多様化し、環状部82全体に効率よく光が伝播され、放出面84からの発光も強くなり、外部からの視認性が向上する。
また、光ガイド部材の放出面は、上記のような環状に限らず、円盤や、略多角形状等の盤状等に形成されていてもよい。
要は天井に取り付けられた火災感知器をどの角度から見ても、表示灯が見える形状であればよい。
また、感知器の設置場所によっては、設定時間を定めず常時表示灯の点灯を停止あるいは光量を減少させるようにしてもよい。
図12、図13には、上記実施の形態の変形例を示した。なお、図12、図13において、符号51は蓋部、52は回路基板、53はサーミスタ等の感熱素子、54は検煙室であり、その他の上記実施の形態と全く同じ部材については同符号を付している。また、図13の回路基板52上に形成される発光素子等についての詳細は省略されている。
火災感知器50は、熱煙複合型の感知器であり、図13に示すように、検煙室54の中央に感熱素子53が設けられており、熱と煙の両方を検出することにより、火災を感知するようになっている。
火災感知器50の外側部分は、ベース31、本体ケース30、光ガイド部材20、蓋部51とから構成される。このうち、ベース31、本体ケース30、光ガイド部材20は火災感知器10と全く同じ部材であり、蓋部51のみが、蓋部11とは異なっている。
蓋部51の裏側は、蓋部11と同様に、4つの係止部51a、第3の反射面51d等が形成されている。蓋部51には、周囲の外気を誘導する外気フィン56、56…が形成され、中央部には、感熱素子53が臨み外気と連通する開口を有する素子受け部55が形成されている。
火災感知器の検出能については特定の方向性を有することは望ましいことではないので、受光素子や感熱素子といった検出センサは、感知器の種類を問わず中央部に配設され、したがって、中央部を被う蓋部の形状等は感知器の種類に応じて適宜変更する必要がある。言い換えれば、中央部を被う蓋部以外の部材は同じ部材にすることが可能である。火災感知器10と火災感知器50によれば、表示灯となる光の放出面(22a、84)を環状に形成したことにより、検出方式に応じて火災感知器の蓋部のみ変更し、筐体を構成する他の部材を共通化させることができる。
したがって、異なるタイプの火災感知器において、筐体を構成する部品の多くを共通化させて、製造工程を簡略化でき、より低コストで火災感知器を製造することができる。
11、51 蓋部
11d、51d 第3の反射面(光反射物)
20 光ガイド部材
21、21 光入射部
22 環状部(光放出部)
22a 放出面
22b 内周面
22c 上面
22d 底面
23、23 切欠き(光誘導部)
24 細溝
30 本体ケース
30b 開口
40 第1の反射面(光反射物)
41 第2の反射面(光反射物)
31 ベース
32 回路基板
35 LED(光源)
60 制御回路
61 検出部
62 信号処理回路
63 伝送部
64 記憶部
65 アドレス設定部
66 光源制御部
Claims (24)
- 火災を検出する回路が形成されている回路基板と、
前記回路基板に接続されている光源と、
前記回路基板と光源を収納している筐体と、
前記光源からの光により点灯し前記筐体の表面側で表示する表示灯とを備える火災感知器において、
前記表示灯は、前記光源からの光を入射させる光入射部と、前記筐体の表面側から見て当該筐体の表面側の頭頂部を通る中心線をほぼ中心とした環状をなす光放出部と、前記光入射部より入射された光を前記光放出部へ誘導する光誘導部と、を備えた光ガイド部材からなり、
前記光放出部は、その表面の一部に環状の光放出面を備えるとともに、微細な溝または突起の少なくとも一方が形成された微構造部が環状に設けられ、前記光放出部の表面の少なくとも前記光放出面を除く領域は光を反射する光反射物により被われていることを特徴とする火災感知器。 - 火災を検出する回路が形成されている回路基板と、
前記回路基板に接続されている光源と、
前記回路基板と光源を収納している筐体と、
前記光源からの光により点灯し前記筐体の表面側で表示する表示灯とを備える火災感知器において、
前記表示灯は、前記光源からの光を入射させる光入射部と、前記筐体の表面側から見て当該筐体の表面側の頭頂部を通る中心線をほぼ中心とした環状をなす光放出部と、前記光入射部より入射された光を前記光放出部へ誘導する光誘導部と、を備えた光ガイド部材からなり、
前記光放出部は、その表面の一部に環状の光放出面を備えているとともに、内部には該光放出部の軸方向に沿って光散乱手段が設けられ、該光放出部の表面の前記光放出面を除く領域は光を反射する光反射物により被われていることを特徴とする火災感知器。 - 前記光入射部は複数設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の火災感知器。
- 前記光入射部は前記光放出部から前記回路基板側へ延出していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の火災感知器。
- 前記光源は前記回路基板上に面実装されていることを特徴とする請求項4に記載の火災感知器。
- 前記光入射部は棒状をなしその端面から前記光源の光が入射されるようにされていることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の火災感知器。
- 前記光入射部の光が入射する端部は、レンズ状に形成されていることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の火災感知器。
- 前記光入射部の光が入射する端部は、光の進行方向に向かって徐々に細くなるような形状に形成されていることを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載の火災感知器。
- 前記光誘導部は前記光放出部に形成された切欠きであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の火災感知器。
- 前記切欠きはV字状であることを特徴とする請求項9に記載の火災感知器。
- 前記筐体は表面側に検出用の開口が設けられており、
前記光放出部と前記検出用の開口とは同心となるように配置されていることを特徴とする請求項3〜10のいずれか記載の火災感知器。 - 前記放出面は、前記筐体の側面と下面の双方に対して斜めになるように形成されていることを特徴とする請求項3〜11のいずれか記載の火災感知器。
- 前記光反射物は、前記筐体の一部であることを特徴とする請求項1または2に記載の火災感知器。
- 前記光反射物は、前記光放出部の表面に塗布された塗料または金属箔であることを特徴とする請求項1または2に記載の火災感知器。
- 前記微構造部は、前記光入射部から離れるにしたがって溝または突起が密となることを特徴とする請求項1に記載の火災感知器。
- 前記微構造部は、前記光放出部全体に溝または突起が均一に分布するよう形成されていることを特徴とする請求項1に記載の火災感知器。
- 前記光散乱手段は、前記光放出部の内部に混入された光散乱粒子であることを特徴とする請求項2に記載の火災感知器。
- 前記光散乱粒子の混入量は、前記光入射部から離れるにしたがって密となることを特徴とする請求項17に記載の火災感知器。
- 前記光散乱粒子は、前記光放出部全体に均一に混入されていることを特徴とする請求項17に記載の火災感知器。
- 前記光放出部は、前記光入射部近傍が最も厚みがあり、前記光入射部から離れるほど薄くなることを特徴とする請求項3〜19のいずれかに記載の火災感知器。
- 前記表示灯の点灯は、停止可能であることを特徴とする請求項1〜20のいずれか記載の火災感知器。
- 前記表示灯の光量は、変更可能であることを特徴とする請求項1〜21のいずれか記載の火災感知器。
- 前記光源は複数設けられ、点灯させる光源の数を変更可能であることを特徴とする請求項1〜22のいずれか記載の火災感知器。
- 前記筐体は、少なくとも、中央に開口が形成されその周囲に前記検出用の開口が形成されている本体ケースと、前記中央の開口を被う蓋部とを有することを特徴とする請求項1〜23のいずれか記載の火災感知器。
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