JP5135140B2 - 炎感知器 - Google Patents
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Description
かかる構造のため、従来の炎感知器では、作動表示灯が筐体正面の中央部より片側に寄って配置されることとなり、逆側からの視認性が悪いという問題があった。
さらに、全方位からの視認性を少しでも良くするためには、作動表示灯を筐体の正面からより突出させる必要があるが、これにより、前後方向に厚くなり、感知器全体が前後に大型化するという問題があった。
しかしながら、上記汚れ検出構造の場合、試験光源は透光窓より前方から試験光を投光させる必要があるために、筐体内部背面側近傍に配置される回路基板から遠方に配置する必要があり、ソケットを介して回路基板と接続させたり、素子の足を長く伸ばして支える
部材で支持する必要があった。このため、部品点数の増加を招き、装置の生産性の低下を招いていた。
また、光放出部を略環状としたことで全方位からの視認性を確保したので、正面から大きく突出させる必要がなく、前後方向(筐体正面に対する直交方向)について炎感知器の厚みを薄くすることができ、炎感知器の小型化を図ることも可能である。
また、光ガイド部材は、表示灯としての発光機能、主検出受光素子の視野角制限機能及び試験光の光路形成機能等の各種機能を一部材で実現しているので、かかる観点からも部品点数の軽減を図っており、炎感知器の生産性の向上を図ることを可能としている。
さらに、監視領域(図13のS)以外の領域(図13のS’,S’)からでも視認性を確保することができ、主検出受光素子を中心とするほとんど全方位から発光状態を見ることができる。
なお、外周側面部とは、略環状の光放出部の中心線に沿った外側の側面部をいう。
本発明の実施形態である炎感知器10について図1乃至図14を参照して説明する。図1は炎感知器10の斜視図、図2は分解斜視図である。
炎感知器10は、一般に背面側を上方に向けて固定設置され、正面を下方に向けた状態で正面前方(設置状態における下方)の領域の炎を検出するためのものである。かかる炎感知器10は、検知を行うブロック内の複数ある炎感知器を集中的に管理する図示しない受信機に接続され、炎を検出すると、検出信号を受信機に送信する。
なお、以下の説明では、説明の便宜上、炎感知器10の方向を以下のように定義する。即ち、炎感知器10の正面側から背面側に向かう方向に沿った方向をX軸方向とする。また、この炎感知器10では、二つの主検出受光素子50,50を備え、それらをX軸方向に直交する一定方向に並べて装備しているが、以下の説明では、これら主検出受光素子50,50の並び方向をY軸方向というものとする。さらに、X軸方向及びY軸方向のいずれにも直交する方向をZ軸方向というものとする(図1参照)。また、場合によっては炎感知器10の正面前方を「前側」、背面側は「後側」というものとする。
筐体20は、最も正面側に位置するカバー体210と、回路基板30等を格納保持する本体220と,背面側で設置箇所に固定されるベース体230とを備えており、これらはいずれも白色の樹脂により形成されている。
上記ベース体230は、X軸方向を中心とする円形の皿状に形成され、その背面側が設置場所において上方に向けて固定設置され、背面側から配線を施されて前述した受信機に接続される。
円筒形状部211は、その外径がベース体230の外径と等しく設定されており、背面側端部は大きく開口され、当該開口端部の内側に本体220をはめ込み、ネジ止めにより連結されるようになっている。
主検出受光素子50は赤外線センサ(例えば焦電素子)が使用される。燃焼による炎から発せられる赤外線は、CO2共鳴放射と呼ばれる現象により4.4[μm]の赤外線域の波長で急激に立ち上がるピークを示す特性があるので、当該波長光を透過するフィルタを装備した赤外線センサからなる主検出受光素子50とその前後いずれか(例えば、4.0又は5.0[μm])の波長光を透過するフィルタを装備した赤外線センサからなる主検出受光素子50との二つを用いて4.4[μm]のピークを検出できるか否かにより炎の検出を行っている。各主検出受光素子50,50は、いずれも、素子のリード線が回路基板30にハンダ付けで固定されており、また、二つの主検出受光素子50,50は近接してY軸方向に沿って並んだ状態でいずれも検出面を正面側に向けた状態で後述する素子サポート60によって支持されている。そして、これに対応して、前述したカバー体210の正面開口部214も近接して横に並んだ二つの円を同時に取り囲むことができるY軸方向に沿った長円状に形成されている。
透過カバー12は、二つの主検出受光素子50,50の正面側に配置された赤外線光を透過する透明なサファイアガラスからなる長方形状平板である。かかる透過カバー12は、各主検出受光素子50,50の受光面や光学フィルタが外部に直接露出して人手に触れたり汚れたり破損したりしないように保護するためのものである。
図4は筐体20の内部に格納される構成からなる炎感知ユニット100を示した分解斜視図、図5は筐体20の内部に格納される構成のみを組み上げた斜視図、図6は図5の構成の平面図、図7は図6のU−U線に沿った断面図、図8は図6のV−V線に沿った断面図、図9は図6のW−W線に沿った断面図である。
図4〜9に示すように、素子サポート60は、正面視でY軸方向に沿った略長円形の台座61と、台座61の背面からX軸方向に沿って下方に延出された四本の支柱62(一乃至二本は図示略)とを備えている。かかる素子サポート60は黒色の樹脂により一体成形されている。
四本の支柱62は、台座61の四隅に設けられている。そして、各支柱62の先端面からは当該支柱62よりも小径のボス62aがさらに延出されている。そして、回路基板30には、各ボス62aの受け穴31が形成されている。
主光源11は、正面前方に向けて発光を行うように回路基板30に固定実装されたLEDであり、二つ設けられている。かかる主光源11は、種々の用途に用いられる。例えば、平時には消灯状態とされ、炎感知時には点灯状態となり、周囲に報知を行ったり、複数の炎感知器10が受信機に接続されている場合において、その一つを対象とする応答要求があった場合に、当該応答の対象となる炎感知器10の主光源が点滅状態に切り替わって応答を行ったりする。
図10は光ガイド部材40の全体を示す斜視図、図11は光ガイド部材40の正面図、図12は光ガイド部材40の部分拡大図である。
光ガイド部材40は、後述するガイドサポート70により筐体20の内部に固定保持される。従って、以下に説明する光ガイド部材40の各部と光ガイド部材40以外の他の構成との相対的な位置関係については、光ガイド部材40がガイドサポート70を介して定位置に固定された状態を前提とするものとする。
そして、長円形状の光放出部410の外周面(外側の端縁部)における対角位置において外側に突出するように二つの第一の導光部420が形成されている。これら各第一の導光部420と光放出部410とは、その背面がY−Z平面に沿った同一平面で連なっている。そして、かかる光放出部410及び第一の導光部420の背面には、そのほぼ全域に渡って無数の筋状突起からなる部材構造部(図10において隠れ線で図示)が形成されている。かかる微細構造部はその凹凸により、背面側に向かう光を反射させ、正面側の発光面としての第一及び第二の内側斜面411,412側から放出させる効果を有している。
各第二の導光部430は、その背面側の端面がY−Z平面に沿った平滑面であり、図9に示すように、回路基板30の正面に実装された主光源11に近接対向した状態で配設される。つまり、かかる端面が主光源11の出射光の入射面となっている。
なお、上述のように切り欠き部421の開き角度(内角)を92°とし、第二の導光部430に沿った方向に対して二平面が対称となるようにすることにより、反射光は第一の導光部420の平板面よりも若干背面側に向かう方向に反射させることとなる。そして、第一の導光部420の背面と光放出部410の背面には前述した微細構造部が形成されているので、第二の導光部430から第一の導光部420及び光放出部410に伝搬される過程で効果的に正面側に反射させて第一及び第二の内側斜面411,412全体を効果的に発光させることができる。なお、切り欠き部421の開き角度は、第二の導光部430からより遠方に光を伝達させることとのバランスから92°が望ましいが、90°より大きく95°以下の範囲であっても良い。
光ガイド部材40の尾根部413は筐体20のカバー体210の開口部214の内縁部と同じ大きさであり、光ガイド部材40はその尾根部413が開口部214に合致するように配置される。従って、開口部214からは、第一の内側斜面411と第二の内側斜面412のみが視認でき、外側斜面414は見えないようになっている。
即ち、第一の内側斜面411は、その内側中央に位置する各主検出受光素子50に対する視野角制限を行う配置となっている。かかる炎感知器10に使用される主検出受光素子50については、視野角がその中心線方向(X軸方向に沿って配置されている)に対して全方位について傾斜角度を50°とすることが望ましい。つまり、この視野角の範囲内であれば、全方位についてほぼ均一の赤外線検出精度を維持することが可能となっている。従って、第一の内側斜面411は、全周に渡ってX軸方向に対する傾斜角度が50°となるように設定されている。そして、第一の内側斜面411は、各主検出受光素子50,50に対して、中心線に対する先端角度が50°となる円錐を逆さにして、その頂点が各主検出受光素子50,50の位置となるように配置した場合のそれぞれの円錐面に面接触するように位置設定がなされている。従って、第一の内側斜面411により、各主検出受光素子50,50の視野角制限機能が実現されている。
なお、入射部416のみを上記条件を満たす傾斜角度とし、第二の内側斜面412の入射部416を除く全域は異なる傾斜角度に設定しても良いが、その場合、入射部416とそれ以外の部分との境界で内斜面上に凹部が生じ、汚れが溜まりやすくなる上に汚れの除去も困難となる不都合がある。このため、凹部が生じないように第二の内側斜面412の全周を入射角416に等しい傾斜角度に設定している。
なお、前述した試験光の入射部416については、その部分だけシボ加工を施さずに透明な状態を維持して、試験の検出精度を確保している。
このように環状体の第一及び第二の内側斜面411,412を発光させる場合と外側斜面414を発光させる場合とを比較すると、図13に示すように、外側斜面414には、主検出受光素子50の視野角の範囲S内において、斜線で示すB1,B2のように、片側の外側斜面414が見えない領域が発生し、これらの領域B1,B2の重複する領域に至っては両側の外側斜面414のいずれも見えないこととなる。
しかしながら、この炎感知器10のように、第一及び第二の内側斜面411,412を発光させる場合には、視野角の範囲S内において、このような視覚は生じない。
つまり、炎感知器10の監視領域内にいる人間に対して表示光をより確実に認識させることができ、視認性の向上を可能としている。
さらに、監視領域(図13のS)以外の領域(図13のS’,S’)からでも視認性を確保することができ、主検出受光素子を中心とするほとんど全方位から発光状態を見ることができる。
一方、光放出部410の尾根部413の外側に外側斜面414を設けると、図14(B)に示すように、微細構造部を設けた背面側の散乱光は妨げられず、良好な発光状態を確保することが可能となる。
第一の伝達部441は断面正方形でZ軸方向に沿って延出された柱状体であり、第二の伝達部443は断面正方形でX軸方向に沿って延出された柱状体である。また、反射面442は、第一の伝達部441と第二の伝達部443との交差位置において、Y−Z平面をY軸方向を軸に45°傾斜させた平滑面により形成されている。
さらに、第二の伝達部443の背面側端面は回路基板試験用受光素子14に正対するように位置設定されており且つ近接するように回路基板30側まで延出されている。そして、第二の伝達部443の延出先端部は試験用受光素子14の光軸に垂直な平坦面に形成されており、かかる平坦面が試験光の出射部444となっている。
試験光源13はLED、試験用受光素子14はフォトダイオードであり、試験光源13の発する波長光を受光帯域としている。これら試験光源13及び試験用受光素子14は、いずれも、その回路基板30に対してソケットなどを介することなくそのリードが直接接続されている。
そして、試験光源13と試験用受光素子14は、いずれも回路基板30上に近接配置されているため、透過カバー12よりも背面側に位置するが、上記第二の伝達部443が透過カバー12の正面側から背面側まで延びているので、試験光源13と試験用受光素子14とを透過カバー12を挟んで対向する配置とする必要がない。
ガイドサポート70は、図4及び図7に示すように、筐体2の内部においてY−Z平面に沿って配置される略円板状の台座71と、台座71の外周縁部から背面側に向かって立ち上げられた周壁部72とを備えている。そして、側壁部72は筒状をなすと共にその内径は素子サポート60の台座61の外径よりも若干大きく設定されており、ガイドサポート70は素子サポート60を内部に収容した状態で相互に連結することが可能となっている。
台座71の正面側には、光ガイド部材40の正面視形状に応じた嵌合部713が形成されている。かかる嵌合部713は、台座71の正面上に立設された突条により形成されており、当該突条の嵌合部713で囲まれた領域に光ガイド部材40を嵌合させることで固定することができる。また、かかる嵌合部713の内側には、光ガイド部材40の係合突起45が嵌合する図示しない凹部が形成されており、これによって光ガイド部材40は固定される。さらに、嵌合部713の内側には図4に示すように、開口部712側に向かって突出した係止突起713aが開口部712を挟んで二カ所ずつ形成されており、これにより、固定された光ガイド部材40のガタつきを抑止している。
また、光ガイド部材40の第二の内側斜面412の内周端縁部と凹部711の内側斜面711aの外周縁部とは同一大で同一形状の長円となるように設定されている。これらの内側斜面412と711aとは傾斜角度は異なるが上記のように寸法を一致させることで、これらの間の段差をなくすことができ、汚れが溜まり難くなり、またその清掃除去も容易となる。
また、凹部711の開口部712のすぐ背面側には、前述した素子サポート60の背面支持部64aに対応して設けられた正面支持部(図示略)が形成されており、素子サポート60とガイドサポート70とを連結することにより、これらの支持部によって透過カバー12を挟持することを可能としている。
光ガイド部材40は、各第二の導光部430と第二の伝達部443の表面(端面部を除く)が白色樹脂からなる筒状構造715,716により被覆されるので、光伝達の際には表面から光ガイド部材40の外部に透過しようとする光を内部に反射することができる。
また、光ガイド部材40の背面は全て台座71の正面に接しており、光ガイド部材40の側端面は全て嵌合部713に接している。このため、光ガイド部材40の背面と側端面から光ガイド部材40の外部に透過しようとする光を内部に反射することができる。
そして、ガイドサポート70が筐体内部に組み込まれた状態において、光ガイド部材40の外側傾斜面414と第一の導光部420の正面とは、いずれも筐体20のカバー体210の内面が接するような内部形状が形成されている。
つまり、光ガイド部材40は、主光源11からの光を外部に逃がすことなく各内側斜面411,412まで伝搬することができ、効率良く発光させることが可能となっている。
同様に、光ガイド部材40は、試験光源13からの光を効率良く試験用受光素子14まで伝搬することが可能となっている。
回路基板30は、前述した主光源11、試験光源13及び試験用受光素子14が板面近くに実装され、主検出受光素子50,50は素子サポートを介して実装されている。
さらに、回路基板30には、炎感知器10に所定の作動を実行させるための各種の電子部品及びマイコンが実装されている。
回路基板30による主要な処理を以下に説明する。
まず、回路基板30は、炎検出の処理を実行する。かかる処理では、各主検出受光素子50により二波長(例えば、4.0[μm]と4.4[μm])の赤外線検出を周期的に行い、各受光素子50,50の検出強度が求められる。そして、各波長の検出強度が炎の燃焼に固有の強度である設定値の範囲内と判定した場合に、回路基板30は、受信機に対して検出信号を出力する。そして、受信機で炎の検出であるとの判定が行われて報知信号が送信されると、回路基板30は、それまで消灯させていた二つの主光源11を点灯状態に切り替え、点滅発光により炎感知器10の周囲に炎の発生を報知する。
上記構成からなる炎感知器10では、光ガイド部材40が長円状の光放出部410を備えるので、全方位から発光状態を視認可能とすると共に、発光部を突出させる必要がないのでX軸方向について炎感知器の小型化を図ることを可能とする。
また、光ガイド部材40の第一の内側斜面411が各主検出受光素子50の視野角制限機能を備えている。つまり、主検出受光素子50の視野角を規定することにより、全方位について予定された検出精度を満たすことができ、各方位における精度のバラツキの発生を抑制することが可能となる。
さらに、光ガイド部材40は、試験光の入射部416及び第三の導光部440を備え、透過カバー12よりも前方で受光した試験光を透過カバー12の後方まで伝搬するので、回路基板30に試験光源13及び試験用受光素子14の両方を直接実装することができ、いずれか一方を透過カバー12よりも前方に配置するための部材や構造を不要とし、かかる点から部品点数の軽減を図ることを可能とする。
さらに、光ガイド部材40は、上記のように、全方位からの発光状態の確認機能、主検出受光素子50の視野角制限機能及び試験光の伝搬機能を全て一つの部材で実現していることから、かかる観点からも効果的な部品点数の低減を実現している。
さらに、監視領域(図13のS)以外の領域(図13のS’,S’)からでも視認性を確保することができ、主検出受光素子を中心とするほとんど全方位から発光状態を見ることができる。
さらに、光ガイド部材40では、第一の導光部420と第二の導光部430の接合部が筐体20のカバー体210により内側に隠れる配置となっているので、他の部位よりも明るく発光しやすい上記接合部を外部から隠すことができ、光放出部420の全体を均一に発光させることが可能となる。
また、光ガイド部材40は、第二の導光部430の正面側端部との対向位置に、断面V字状となる切り欠き部421を形成し、その開き角度を92°に設定しているため、第一の導光部420を通じて光を光放出部410におけるより遠方まで伝搬することを可能としつつも背面の微細構造部による散乱光の発生を誘起し、各内側斜面411,412をより均一且つより明るく発光させることが可能となる。
従って、炎感知器10の製造工程において、最終的な動作試験を図5の組立状態で行うことができ、検査結果に応じて再検査の必要などが生じても、筐体20の分解作業を不要とし、製造工程の迅速化及び生産性の向上を図ることが可能となる。
なお、炎感知器10の主検出受光素子としては、上述した赤外線検出を行うものに限られるものではなく、例えば、図15に示すように、紫外線検出素子からなる主検出受光素子50Aを用いても良い。
その場合、回路基板30Aは、紫外線検出素子からなる主検出受光素子50Aにより炎の検出が可能な回路を形成する必要がある。但し、回路基板30Aにおける筐体20内への嵌合構造及び固定構造を回路基板30と同じ構造とし、主光源11,11と試験用受光素子14については、回路基板30と同じ配置とすることが望ましい。
さらに、紫外線検出を行う主検出受光素子50Aは、それ単一で炎検出を行い、また、縦長管状のものをY軸方向に沿うように寝かせて使用するので、素子サポート60Aの素子格納凹部63Aは、側方から主検出受光素子50Aを挿入可能な嵌合構造を有するものを一つのみ形成する。そして、素子サポート60Aの素子嵌合凹部63A及び回路基板30Aとの接続構造(支柱62A等)以外の構造及び寸法は素子サポート60と等しく設計することが望ましい。
また、透過カバー12Aは、サファイアガラスではなく、紫外線を透過しやすい素材で形成することが望ましい。
紫外線により炎検出を行う炎感知器については上述のように主検出受光素子50A、素子サポート60A、回路基板30A及び透過カバー12Aを構成することで、それ以外の構成を全て炎感知器10と共通化することが可能となる。具体的には筐体20,光ガイド部材40,ガイドサポート70については共通化を図ることができ、赤外線検出を行う炎感知器と紫外線検出を行う炎感知器の両方を生産する場合にそれらの生産性の向上を図ることが可能となる。
上述した炎感知器10における試験光源13と試験用受光素子14の配置は逆の配置としても良い。その場合、試験光源13からの試験光は光ガイド部材40の第二の伝達部443の延出先端部の出射部444から入射し、入射部416から出射して透過カバー12を透過して試験用受光素子14に受光されることとなる。
なお、その場合、試験用受光素子14が素子サポート60に嵌合可能となるように回路基板30から幾分リードを延ばして実装する必要がある。また、素子サポート60の光源保持部65を試験用受光素子14が嵌合可能な構造の素子保持部に改造する必要がある。
11 主光源
12 透過カバー
13 試験光源
14 試験用受光素子
20 筐体
214 開口部
30 回路基板
40 光ガイド部材
410 光放出部
411 第一の内側斜面
412 第二の内側斜面
414 外側斜面
416 入射部
420 第一の導光部
421 V字状の切り欠き
430 第二の導光部
444 出射部
50 主検出受光素子
60 素子サポート
70 ガイドサポート
100 炎感知ユニット
Claims (9)
- 筐体と、
前記筐体内部に配置され、炎の検出に要する回路が形成された回路基板と、
前記回路基板に接続された主光源と、
前記筐体の正面において発光する光放出部を有し、前記主光源からの光をその内部の伝搬により前記光放出部まで導く透光素材からなる光ガイド部材と、
筐体の正面側に設けられた開口部から炎が発する所定波長光を受光する主検出受光素子と、
前記開口部と前記主検出受光素子との間に設けられ、外部からの光を透過する透過カバーと、
前記透過カバーに試験光を投光する試験光源と、
前記透過カバーを透過した試験光を受光する試験用受光素子とを備え、
前記透過カバーの透過性試験を行う機能を備える炎感知器において、
前記試験光源と試験用受光素子とを前記回路基板上に実装し、
前記光ガイド部材の光放出部を前記筐体の正面側において前記主検出受光素子を取り囲む略環状に形成して前記主検出受光素子の視野を所定範囲に制限する視野角制限機能を持たせると共に、
前記光ガイド部材に前記試験光の入射部と出射部とを設け、前記光ガイド部材を経由することで、前記試験光源から透過カバーを経て前記試験用受光素子に至る試験光の経路を形成することを特徴とする炎感知器。 - 前記光ガイド部材の光放出部の略環状の内側全周に渡って前記主検出受光素子に向かって傾斜した内側斜面を形成し、当該内側斜面から光の放出を行うことを特徴とする請求項1記載の炎感知器。
- 前記光ガイド部材は、前記略環状の光放出部からその外側に向かって延出された第一の導光部と、当該第一の導光部から前記主光源まで延出された第二の導光部とを備え、
前記第一の導光部と第二の導光部の接合部が前記筐体内に隠れる配置としたことを特徴とする請求項2記載の炎感知器。 - 前記光ガイド部材の第一の導光部は平板状であって、
前記光放出部及び第一の導光部は、光放出を行う面の逆側となる面が同一平面で連なるように形成されると共に、当該平面には、多数の微細な溝又は微細な突起からなる微細構造部が形成されていることを特徴とする請求項3記載の炎感知器。 - 前記第一の導光部の第二の導光部の端部と正対する位置に、前記第二の導光部に沿って進行する光を前記第一の導光部の平板面に沿った方向に反射する二つの反射面を形成するV字状の切り欠きを設け、
前記V字状の切り欠きの開き角度を90°より大きく且つ95°以下としたことを特徴とする請求項4記載の炎感知器。 - 前記光ガイド部材の光放出部の略環状の部分の断面形状が山型となるように、当該略環状の外側全周に渡って外側斜面を形成したことを特徴とする請求項4又は5記載の炎感知器。
- 前記光ガイド部材の光放出部の略環状の部分の外周側面部に前記微細構造部を形成したことを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載の炎感知器。
- 前記回路基板に対する主検出受光素子を固定する素子サポートと、
前記回路基板に対して光ガイド部材を固定するガイドサポートとを備え、
前記素子サポートとガイドサポートとの間で前記透過カバーを固定挟持すると共に、当該各サポートを前記回路基板に対して固着することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の炎感知器。 - 前記主検出受光素子は赤外線検出素子であり、当該赤外線検出素子に熱源を併設し、
前記熱源を加熱させて前記赤外線検出素子による検出機能の試験を行う自己診断制御手段を備えることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の炎感知器。
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