JP4624633B2 - カンプトテシンの製造方法 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、抗腫瘍剤である塩酸イリノテカン及び各種カンプトテシン誘導体の製造原料として有用なカンプトテシンの新規な製造方法に関する。
背景技術
カンプトテシン(以下CPTと記載する)は、中国原産の喜樹(Camptotheca acuminata,Nyssaceae)等の天然素材から単離される5環式アルカロイドであり、これを出発化合物として製造される抗腫瘍活性を有する種々の有用な半合成誘導体が、本発明者らによる探索研究によって提供されてきた(例えば特開平1−186892号、特開平1−131179号、特開平8−73461号及び特開平11−140085号公報等を参照されたい)。
カンプトテシンから誘導される7−エチル−10−ピペリジノピペリジノカルボニルオキシカンプトテシン(以下、「CPT−11」と記載することがある)は、高い抗腫瘍活性を有し、かつ毒性の少ない化合物であって、現在、抗腫瘍剤(一般名;塩酸イリノテカン)として広く販売されている。また、CPT−11の類縁体にも同様に抗腫瘍効果を有するものが多く知られている。
ところが、原材料である喜樹等の天然素材から得られるCPTの量は極めてわずかであるため、有用な誘導体であるCPT−11等の需要が高まるにつれて、植樹等の原材料調達手段を講じているにも拘わらず、CPTを充分量供給することが困難になるものと予想される。また全合成による製法も検討されているが、設備、収率及びコスト等の面で問題が多く、実用化までは至っていないのが現状である。
発明の開示
従って、本発明の課題は、塩酸イリノテカン及び各種カンプトテシン誘導体の出発化合物であるCPTを安価かつ簡便に供給することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行う中で、従来廃棄されていた喜樹等の天然素材に含有されているCPT類縁体に着目したところ、9−メトキシカンプトテシン(以下、「9−MC」と記載することがある)が、CPT製造の副産物として意外にも相当量得られていることを究明した。さらにこれを有効利用すべく研究を続けた結果、9−MCを出発物質としてCPTを簡便にかつ効率よく製造し、もってCPTを安定的に供給できる手段を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、カンプトテシンの製造方法であって、次の(a)及び(b)工程;
(a)9−メトキシカンプトテシン又は9−メトキシカンプトテシンを含有する天然素材を加水分解する工程、
(b)工程(a)で得られる9−ヒドロキシカンプトテシンを9−O−パーフルオロ低級アルキルスルホニル化又は9−O−フェニルテトラゾリル化し、次いで水素化分解することによりカンプトテシンへ変換する工程、
を含むことを特徴とする、前記方法に関する。
また本発明は、(b)工程において、9−ヒドロキシカンプトテシンを9−O−トリフルオロメタンスルホニル化することを特徴とする、前記方法に関する。
さらにまた本発明は、9−ヒドロキシカンプトテシンが20(S)体であり、カンプトテシンが20(S)−カンプトテシンである、前記カンプトテシンの製造方法に関する。
本発明において、CPTの出発化合物となる9−MCとしては、各種の天然素材等から単離、精製したもの、類似の化合物から化学的に変換したもの、又は9−MCを含む天然素材そのものを使用することができる。9−MCを含む天然素材としては、例えば喜樹、クサミズキ(Nothapodytes foetida)、Ervatamia heyneana、サツマイナモリ(Ophiorrhiza japonica)等が挙げられるが、とりわけクサミズキは9−MCの含量が高いため、これを用いることが好ましい。これらの天然素材を使用する場合には、まず素材をそのままあるいは細断、破砕等の処理を施した後、メタノール、エタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム−メタノール混液、ジクロロメタン−メタノール混液等の有機溶媒で抽出する。 こうして得られる抽出液は、これを乾固し、そのまま用いてもよく、またカラムクロマトグラフ法、再結晶、再沈殿等の手段で適宜精製したものを用いてもよい。
本発明においては、まず9−MC又は9−MCを含む天然素材を加水分解して、9−ヒドロキシカンプトテシン(以下、「9−HC」と記載することがある)に変換する。変換の方法としては、キノリン又はクロロホルム等中ヨードトリメチルシランで処理する方法、ジメチルホルムアミドを溶媒として用いエチルメルカプタン ナトリウム、チオフェノキシド カリウム、チオクレゾレート ナトリウム等と加熱する方法、ジメチルスルホキシド中シアン化ナトリウムと加熱する方法、ジクロロメタン又は1,2−ジクロロエタンを溶媒として用い三塩化ホウ素、三臭化ホウ素又は三臭化ホウ素・ジメチルスルフィド錯体で処理する方法、ピリジン塩酸塩と加熱する方法、塩化アルミニウムで処理する方法、チオアニソール存在下トリフルオロメタンスルホン酸で処理する方法、57%ヨウ化水素酸と加熱する方法(ここで酢酸中赤リンの存在下に反応を行ってもよい)、47%臭化水素酸と加熱する方法(ここで酢酸、ジオキサン等の補助溶媒を用いてもよい)等が挙げられ、中でも効率よく、安価かつ簡便な47%臭化水素酸と煮沸還流する方法を用いることが好ましい。
次いで、上記の反応にて得られた9−HCをCPTへと変換する。変換の方法としては、9−HCをトリフレート(OSOCF:OTf)体へ導き、水素化分解する方法、ノナフレート(OSO−n:ONf)体へ導き、水素化分解する方法、1−フェニル−5−テトラゾリルオキシ(OTz)体へ導き、水素化分解する方法等が挙げられる。
上記のいずれのCPT変換工程でもCPTを得ることができるが、とりわけ、工程数が少なく、使用する試薬が安価であって、水素化分解に水素源として水素ガスを用いることなく安価なギ酸を用いて行うことができ、さらに通常用いられる反応装置で加熱攪拌できる、という簡便な操作でCPTを製造できる点から、また各工程が収率よく進行する点から9−HCを塩化トリフルオロメタンスルホニル、無水トリフルオロメタンスルホン酸又はN−フェニルトリフルオロメタンスルホンイミド等を用いて処理し、9−トリフルオロメタンスルホニルオキシカンプトテシン(以下9−OTfCと記載する)に変換させ、更にパラジウム触媒を用い、トリエチルアミン又はn−ブチルアミン等の三級アミンの存在下ギ酸を水素源として水素化分解することにより9−OTfCをCPTへと変換することが好ましい。
発明を実施するための形態
以下に本発明による9−MCを原料とするCPTの製造方法の実施の形態について説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
下図は9−MCをCPTへ変換するスキームである。
Figure 0004624633
9−MCからCPTへ変換するための好ましい実施態様は、次の3工程:
▲1▼ 9−ヒドロキシプトテシン(9−HC)の製造工程、
▲2▼ 9−トリフロオロメタンスルホニルオキシカンプトテシン(9−OTfC)の製造工程、
▲3▼ カンプトテシンの製造工程(9−OTfCの水素化分解)
を含む。
さらに詳細に説明すると、具体的には
▲1▼においては、9−メトキシカンプトテシン(9−MC)を47%臭化水素酸に懸濁し、減圧下に脱気し、アルゴンガス置換後攪拌しながら加熱することにより9−HCが得られる。47%臭化水素酸の使用量は、1gに対して10mLから100mLの範囲であり、好ましくは15mLから25mLの範囲で使用できる。加熱の温度は、100℃から180℃の範囲であり、好ましくは160℃から180℃の範囲である。また反応時間については、1時間から24時間の範囲であり、好ましくは3時間から4時間加熱することが望ましい。
原料の9−MCは、特に精製品でなくても用いることができる。
またこの工程は、芳香族メトキシ基の加水分解に一般的に使用される他の公知の方法を用いることもできる。
▲2▼においては、上記9−HCにN,N−ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、クロロホルム等を溶媒として用い、塩基の存在下N−フェニルトリフルオロメタンスルホンイミド、塩化トリフルオロメタンスルホニル又は無水トリフルオロメタンスルホン酸を1.0当量から5.0当量を加え、氷冷から100℃で0.5時間から3時間反応させることにより、9−OTfCを得ることができる。この反応は、好ましくはアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下に行われる。原料の9−HCは、単離してこのまま用いてもよく、カラムクロマトグラフ法、再結晶又は再沈殿等の手段で適宜精製したものを用いてもよい。
塩基としては、トリエチルアミン、n−ブチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン等の有機塩基類、又は炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム及び炭酸水素カリウム等のアルカリ金属塩類が挙げられる。好ましくは、溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミドを使用し、3.0当量から7.0当量のトリエチルアミンの存在下N−フェニルトリフルオロメタンスルホンイミドを1.5当量から3.5当量用い、50℃から60℃で0.5から1時間加熱することによりほぼ定量的に9−OTfCを得ることができる。また、トリフルオロメタンスルホン酸エステル化剤として、塩化トリフルオロメタンスルホニルや無水トリフルオロメタンスルホン酸を用いる場合には、溶媒はジクロロメタン、クロロホルム等が望ましい。
▲3▼においては、9−OTfCをN,N−ジメチルホルムアミドを溶媒とし、塩基の存在下パラジウム触媒を用い、水素源としてギ酸を加え、アルゴンガス雰囲気下に40℃−80℃で1時間から18時間加熱して攪拌し、水素化分解することによりCPTが得られる。この場合、モレキュラシーブ3Å(MS3Å)を添加することにより反応が促進される。
塩基としては、例えばトリエチルアミン又はn−トリブチルアミン等の三級アミンが挙げられ、3から20当量の範囲で用いることができる。また、ギ酸は2から10当量の範囲で用いることができる。パラジウム触媒としては、例えば酢酸パラジウム(Pd(OAc))−トリフェニルホスフィン(PhP)、酢酸パラジウム−1、1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(DPPF)、酢酸パラジウム−トリn−ブチルホスフィン(n−BuP)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(Pd(PPh)、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム(PdCl(PPh)等が挙げられる。パラジウム触媒は、4から50モル%の範囲で用いることができる。酢酸パラジウムの場合、ホスフィンリガンドを8から100モル%の範囲で添加する。またパラジウム触媒存在下、N,N−ジメチルホルムアミドを溶媒とし、塩基として炭酸カリウム、水素源としてボラン・ジメチルアミン錯体を用いて行うこともできる。
好ましくはパラジウム触媒として、酢酸パラジウムを3から6モル%、トリフェニルホスフィンを6から12モル%又はジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウムを5から15モル%用い、塩基としてトリエチルアミンを3から14当量、ギ酸を1.5から7当量を加え、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で60℃付近で2から6時間反応させることが望ましい。
この水素化分解の工程は、トリフレート化反応後9−OTfCを単離することなく用いてもよく、またカラムクロマトグラフ法又は再結晶等の手段によって適宜精製したものを用いてもよい。
なお、本発明で使用される出発化合物、中間体化合物及び得られる目的化合物には、その立体異性体、光学異性体、互変異性体等も含まれる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、これによって本発明が何ら限定されるものではない。
(実施例1) 9−ヒドロキシカンプトテシン(9−HC)の製造:
Figure 0004624633
9−メトキシカンプトテシン(9−MC;10.0g,26.43mmol)を47%臭化水素酸(200mL)に懸濁し、減圧下に脱気し、アルゴンガス雰囲気下で3.5時間煮沸還流した。反応混合物を室温に冷却し、攪拌下に水(900mL)に分割して注ぎ、析出物をセライトパッド上にろ取し、水洗した。ろ取物を20%メタノール含有クロロホルムに溶解し、活性炭(20g)及び無水硫酸ナトリウムを加え1時間攪拌し、ろ過後、減圧下に濃縮乾固して粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフ法(8%メタノール含有クロロホルム)により精製して、茶褐色固体として9−ヒドロキシカンプトテシン(9−HC);mp 231−237℃(分解)(6.47g,収率67%)を得た。
以下にNMRスペクトル、IRスペクトル及びMSスペクトルを示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:0.87(3H,t,J=7Hz,20−CH ),1.78−1.98(2H,m,20−C CH),5.26(2H,s),5.42(2H,s),6.73−7.46(1H,br,DO exchangable),7.03(1H,d,J=7Hz),7.32(1H,s,14−H),7.52−7.70(2H,m),7.83(1H,s,7−H),10.50−10.92(1H,br,DO exchangable)
IR(KBr):3390,3121,1749,1657,1616,1591cm−1
EI−MS m/z:364(M).
(実施例2) 9−トリフルオロメタンスルホニルオキシカンプトテシン(9−OTfC)の製造:
Figure 0004624633
9−ヒドロキシカンプトテシン(9−HC;300mg,0.82mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(8mL)溶液に、アルゴンガス雰囲気下室温でトリエチルアミン(0.34mL,2.47mmol,3.0eq)及びN−フェニルトリフルオロメタンスルホンイミド(442mg,1.24mmol,1.5eq)を加え、0.5時間撹拌した。薄層クロマトグラフ法(クロロホルム:メタノール=20:1)により原料の消失を確認し、溶媒を減圧下に留去した。残留物にクロロホルム(200mL)及び水(100mL)を加え、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残留物をクロロホルム(5mL)に溶解し、これにn−ヘキサン(50mL)を加え、析出物を吸引ろ取し、減圧下に乾燥して淡黄色固体として9−トリフルオロメタンスルホニルオキシカンプトテシン(9−OTfC);mp 263−266℃(分解)(350mg,収率86%)を得た。
以下にNMRスペクトル、IRスペクトル及びMSスペクトルを示す。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.05(3H,t,J=7Hz),1.83−1.96(2H,m),3.77(1H,s),5.32(1H,d,J=17Hz),5.38(2H,s),5.76(1H,d,J=17Hz),7.65(1H,d,J=8Hz),7.71(1H,s),7.87(1H,t,J=8Hz),8.30(1H,d,J=8Hz),8.62(1H,s)
IR(KBr):3387,1751,1663,1626,1607cm−1
EI−MS m/z:496(M).
(実施例3) カンプトテシン(CPT)の製造(9−OTfCの水素化分解反応):
Figure 0004624633
9−トリフルオロメタンスルホニルオキシカンプトテシン(9−OTfC;100mg,0.20mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に、室温で攪拌しながらトリエチルアミン(61mg,0.606mmol,3.0eq)、酢酸パラジウム(2mg,0.0081mmol,4mol%)、トリフェニルホスフィン(4mg,0.0162mmol,8mol%)及びギ酸(19mg,0.404mmol,2.0eq)を加え、アルゴンガス雰囲気下60℃で1時間撹拌した。薄層クロマトグラフ法(クロロホルム:メタノール=50:1)により原料の消失を確認し、溶媒を減圧下に留去した。残留物にクロロホルム(5mL)及びn−ヘキサン(200mL)を加え、生じた沈殿物を吸引ろ取し、黄色固体としてカンプトテシン(CPT)(44mg,収率63%)を得た。
以下にNMRスペクトルを示す。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ:0.88(3H,t,J=7Hz),1.83−1.90(2H,m),5.29(2H,s),5.42(2H,s),6.53(1H,s),7.35(1H,s),7.69−7.73(1H,m),7.84−7.88(1H,m),8.12−8.18(2H,m),8.69(1H,s)
(実施例4) 9−HCからカンプトテシンへのワンポット反応による製造:
9−ヒドロキシカンプトテシン(9−HC;300mg,0.82mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)溶液に、トリエチルアミン(0.68ml,4.92mmol,6.0eq.)及びN−フェニルトリフルオロメタンスルホンイミド(879mg,2.46mmol,3.0eq.)を加え、アルゴンガス雰囲気下60℃で0.5時間撹拌した。薄層クロマトグラフ法(クロロホルム:メタノール=20:1)により原料の消失を確認した後、この反応溶液に、トリエチルアミン(1.14mL,8.20mmol,10.0eq.)、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム(58mg,0.08mmol,10mol%)、ギ酸(189mg,4.10mmol,5.0eq.)を加え、60℃で3時間加熱した。薄層クロマトグラフ法(クロロホルム:メタノール=50:1)により9−OTfCの消失を確認し、反応混合物を放冷後、溶媒を減圧下で留去した。残留物にクロロホルム(5mL)及びn−ヘキサン(200mL)を加え、生じた沈殿物を吸引ろ取し、黄色固体としてカンプトテシン(209mg,収率73%)を得た。
(実施例5) 9−ノナフルオロブタンスルホニルオキシカンプトテシン(9−ONfC)の製造:
Figure 0004624633
9−ヒドロキシカンプトテシン(9−HC;180mg,0.49mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)溶液に、アルゴンガス雰囲気下室温で水素化ナトリウム(鉱油中60%分散)(30mg,0.74mmol,1.5eq)及びノナフルオロブタンスルホニルフルオリド(243mg,0.74mmol,1.5eq)を加え、2時間攪拌した。反応液を撹拌下に精製水(200mL)中に注ぎ、この溶液にクロロホルム(200mL)及び0.1N塩酸(50mL)を加えた。生じた沈殿物をろ去し、ろ液の有機層を分取し、精製水及び飽和食塩水(各100mL)により洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ法(1%メタノール含有クロロホルム)により精製して、黄色固体として9−ノナフルオロブタンスルホニルオキシカンプトテシン(9−ONfC);mp 260−262℃(分解)(85mg, 収率27%)を得た。
以下にNMRスペクトル、IRスペクトル及びMSスペクトルを示す。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.05(3H,t,J=7Hz),1.85−1.96(2H,m),3.74(1H,s),5.32(1H,d,J=17Hz),5.38(2H,s),5.77(1H,d,J=17Hz),7.67(1H,d,J=8Hz),7.70(1H,s),7.85−7.89(1H,m),8.30(1H,d,J=9Hz),8.63(1H,s).IR(KBr):3396,1755,1663,1603cm−1
EI−MS m/z:646(M).
(実施例6) カンプトテシン(CPT)の製造(9−ONfCの水素化分解反応):
Figure 0004624633
9−ノナフルオロブタンスルホニルオキシカンプトテシン(9−ONfC;50mg,0.077mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)溶液に、トリエチルアミン(107μL,0.77mmol,10.0eq)、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム(5mg,0.0077mmol,10mol%)及びギ酸(15μL,0.39mmol,5.0eq)を順次加え、アルゴンガス雰囲気下60℃で0.5時間攪拌した。溶媒を減圧下に留去し、残留物にアセトン(20mL)を加え、生じた沈殿物を吸引ろ取し、カンプトテシン(CPT)(25mg,収率93%)を得た。
(実施例7) 9−(1−フェニル−5−テトラゾリルオキシ)カンプトテシン(9−OTzC)の製造:
Figure 0004624633
9−ヒドロキシカンプトテシン(9−HC;560mg,1.54mmol)の乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)溶液に、アルゴンガス雰囲気下室温でtert−ブトキシカリウム(208mg,1.85mmol,1.2eq)を加え、10分間撹拌した後、この溶液に5−クロロ−1−フェニルテトラゾール(334mg,1.85mmol,1.2eq)を加え、6時間攪拌した。溶媒を減圧下に留去し、残留物をクロロホルムで抽出し、不溶物をろ去した。抽出液を減圧下に乾固し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ法(1%メタノール含有酢酸エチル)により精製して、黄色固体として9−(1−フェニル−5−テトラゾリルオキシ)カンプトテシン(9−OTzC);mp 169−175℃(分解)(375mg,収率48%)を得た。
以下にNMRスペクトル、IRスペクトル及びMSスペクトルを示す。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.02(3H,t,J=7Hz),1.78−1.97(2H,m),3.82(1H,br−s),5.22(2H,br−s),5.29(1H,d,J=16Hz),5.72(1H,d,J=16Hz),7.55−7.75(4H,m),7.82−7.93(4H,m),8.15−8.24(1H,m),8.45(1H,d,J=1Hz).
IR(KBr):3420,1751,1659,1597,1539cm−1
EI−MS m/z:508(M).
(実施例8) カンプトテシン(CPT)の製造(9−OTzCの水素化分解反応):
Figure 0004624633
9−(1−フェニル−5−テトラゾリルオキシ)カンプトテシン(9−OTzC;100mg,0.39mmol)のジオキサン−エタノール(1:1)(20mL)溶液に、10%パラジウム/炭素(15mg)を加え、水素ガス雰囲気下40℃付近で24時間激しく攪拌した。触媒をろ去し、減圧下に乾固し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ法(2%メタノール含有クロロホルム)により精製して、カンプトテシン(20mg,収率29%)を得た。

Claims (3)

  1. カンプトテシンの製造方法であって、次の(a)及び(b)工程;
    (a) 9−メトキシカンプトテシン又は9−メトキシカンプトテシンを含有する天然素材を加水分解する工程、
    (b) 工程(a)で得られる9−ヒドロキシカンプトテシンを9−O−パーフルオロ低級アルキルスルホニル化又は9−O−フェニルテトラゾリル化し、次いで水素化分解することによりカンプトテシンへ変換する工程、
    を含むことを特徴とする、前記方法。
  2. (b)工程において、9−ヒドロキシカンプトテシンを9−O−トリフルオロメタンスルホニル化することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 9−ヒドロキシカンプトテシンが20(S)体であり、カンプトテシンが20(S)−カンプトテシンである、請求項1又は2に記載のカンプトテシンの製造方法。
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