JP4620732B2 - 過熱蒸気発生装置、過熱蒸気を用いた食品製造方法および加熱方法 - Google Patents

過熱蒸気発生装置、過熱蒸気を用いた食品製造方法および加熱方法 Download PDF

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Description

本発明は、過熱蒸気発生装置に関する。本発明はまた、過熱蒸気を用いた食品製造方法に関する。
過熱蒸気は、100℃で蒸発した飽和水蒸気を定圧のまま、100℃を超える温度に加熱した蒸気である。この過熱蒸気は、水蒸気や高圧高温水蒸気と異なり、食品の加熱に好適な遠赤外線の放射を持った熱放射性気体で、その雰囲気中では酸素が遮断されて酸化を防止することができる等の利点を有している。そして、過熱蒸気を用いることにより、肉、魚等を味良く焼成等することができるとされている(参考;特許文献1など)。
過熱蒸気によって肉、魚等の食品を焼成等する装置としては、例えば、特許文献2(特許文献1の図8に対応)などが知られている。特許文献2に記載された装置を図1に示す。
図1に示すように、この装置は、ボイラー(不図示)と、ボイラーと配管dにより接続した吐出孔bを有する過熱蒸気発生装置aと、食品を載置して移送するコンベアcとから構成されている。この装置では、ボイラーから水蒸気を発生させて、その水蒸気を配管dを介して過熱蒸気発生装置aに設けた加熱管a1に送り、そして、加熱管a1を通る水蒸気を、過熱蒸気発生装置aに設けたバーナーa2によって加熱することにより過熱蒸気にする。その過熱蒸気を吐出孔bから出して、コンベアcに載置した食品に吹きかけるようにして焼成する。
特開2001−190410号公報 特開平3−83547号公報 特開2002−83673号公報
過熱蒸気を発生させる方法は、上述したように、ガスや石油等の燃料を用いてバーナーで水蒸気を燃焼させるものが一般的である。しかしながら、そのようなバーナーを用いた方式では、排煙設備を含めて設備がとても大がかりなものとなり、設備投資が増大する。加えて、環境汚染対策などの付加的な設備も必要となる。さらに、この方式が一般的であるからさほど気づかないが、過熱蒸気を発生させる上でのエネルギー効率はそれほど良いものではない。また、電気式の加熱手段、電磁誘導式の加熱手段を用いたものも存在するが、これらもエネルギー効率はそれほどよいものではない。
電磁誘導式の加熱手段を用いたものとして、特許文献3を挙げることができる。電磁誘導コイルを用いたタイプのものは、小型のものでも、90kW(キロワット)程度の電力が必要であり、業務用の大型冷蔵庫がせいぜい75kWのレベルとすると、とんでもなく大電力を消耗する。一方、電子レンジとほぼ同じ大きさの家庭用の過熱蒸気調理器も存在するが、そのタイプは、毎回、水を沸かして水蒸気にし、それを過熱蒸気にして使用するので、水蒸気にするための時間が必要であり使用勝手が悪いのと、水蒸気にするための水がなくなるたびに補給しないといけないので、業務用レベルでの連続使用には用いることが難しいという問題もある。また、家庭用のものを、業務量レベルで使用すると、処理単位が違いすぎるので、熱量が足りず、加熱処理を満足に行うことができないという問題も発生し得る。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、従来の問題点を解決可能な新規な過熱蒸気装置を提供することにある。
本発明の過熱蒸気装置は、過熱された蒸気を発生する過熱蒸気装置であり、互いに独立する液体経路および蒸気経路を有し、前記液体経路を流動する液体と前記蒸気経路を流動する加熱用蒸気との間で熱交換が行われる熱交換器と、前記熱交換器において前記熱交換が行われた前記液体の蒸気が流出する第1クリーンスチーム経路の一端に接続された加熱装置とを備え、前記加熱装置は、内部にオイルが充填される筐体と、前記第1クリーンスチーム経路の一端に接続されるとともに、前記筐体内に配管される第2クリーンスチーム経路と、前記筐体内に配置される昇温ヒータとから構成されており、さらに、前記第2クリーンスチーム経路の流出口に接続された配管には、昇温ヒータ装置が接続されていることを特徴とする。
ある好適な実施形態では、前記第2クリーンスチーム経路の流出口に接続された配管は、第2の加熱装置を介して、前記昇温ヒータ装置に接続されており、前記第2の加熱装置は、内部にオイルが充填される筐体と、前記配管の一端に接続されるとともに、前記筐体内に配管されるクリーンスチーム経路と、前記筐体内に配置される昇温ヒータとから構成されている。
ある好適な実施形態において、さらに、前記昇温ヒータ装置には、内部に被加熱物が配置される焼成蒸し器が接続されている。
ある好適な実施形態において、前記焼成蒸し器の内面には、遠赤外線を放射する遠赤外線材料が形成されている。
前記被加熱物は、食品であることが好ましい。
ある好適な実施形態において、前記食品は、水産物および肉類の少なくとも一つである。
ある好適な実施形態において、前記食品は、パンである。
ある好適な実施形態において、前記食品は、米である。
ある好適な実施形態において、前記熱交換器の前記蒸気経路の一端は、ボイラーに接続されており、前記加熱用蒸気は、ボイラー蒸気である。
ある好適な実施形態において、前記熱交換器において前記熱交換が行われた前記液体の蒸気は、ゲージ圧力0.1MPa以下の微圧力で第1クリーンスチーム経路内を流動することを特徴とする。
ある好適な実施形態において、前記加熱装置は、動作時において1.2気圧以下の内部圧力で加熱が実行されることを特徴とする。
ある好適な実施形態において、前記加熱装置の内部は、室温時において1気圧未満の負圧の内部圧力を有することを特徴とする。
前記加熱装置の前記オイルは、200℃以上の沸点を有することが好ましい。
ある好適な実施形態において、昇温ヒータ装置から吐出される蒸気温度は、400℃以上である。
ある好適な実施形態において、前記過熱蒸気装置から発生される過熱蒸気は、飽和水蒸気である。
本発明の他の過熱蒸気装置は、過熱された蒸気を発生する過熱蒸気装置であり、互いに独立する液体経路および蒸気経路を有し、前記液体経路を流動する液体と前記蒸気経路を流動する加熱用蒸気との間で熱交換が行われる熱交換器と、前記熱交換器において前記熱交換が行われた前記液体の蒸気が流出する第1クリーンスチーム経路の一端に接続された加熱装置とを備え、前記加熱装置は、内部にオイルが充填される筐体と、前記第1クリーンスチーム経路の一端に接続されるとともに、前記筐体内に配管される第2クリーンスチーム経路と、前記筐体内に配置される昇温ヒータとから構成されており、さらに、前記第2クリーンスチーム経路の流出口に接続された配管には、内部に被加熱物が配置される蒸し器が接続されている。
ある好適な実施形態において、前記過熱蒸気装置から発生される過熱蒸気は、飽和水蒸気である。
本発明の更に他の過熱蒸気装置は、過熱された蒸気を発生する過熱蒸気装置において、熱交換器から生じた湯気を、熱媒体としてのオイルが充填された加熱装置の内部に配置された管に通して、前記オイルの加熱によって過熱蒸気を形成することを特徴とした過熱蒸気装置である。
ある好適な実施形態において、前記液状体は、沸点が180℃以上のオイルである。
本発明の更に別の過熱蒸気装置は、過熱された蒸気を発生する過熱蒸気装置において、 熱交換器から生じた湯気を、加熱装置による加熱にて過熱蒸気を形成することを特徴とした過熱蒸気装置である。
ある好適な実施形態において、前記加熱装置は、電熱ヒータおよび火炎バーナーの少なくとも一方である。
ある好適な実施形態において、前記熱交換器は、互いに独立する液体経路および蒸気経路を有し、前記液体経路を流動する液体と前記蒸気経路を流動する加熱用蒸気との間で熱交換が行われる熱交換器であり、前記熱交換器の前記蒸気経路には、ボイラーからの高圧蒸気が導入され、前記熱交換器には、タンク内に貯留された液体の液面レベルが一定に保たれるようになされた開放貯水タンクが接続されており、前記開放貯水タンクと、前記熱交換器の前記液体経路とは、配管により連通され、かつ、前記開放貯水タンク内の貯留水の液面レベルと当該液体経路内の液体の液面レベルとが一致するようになされていることを特徴とする。
本発明の他の過熱蒸気装置は、過熱された蒸気を発生する過熱蒸気装置であって、互いに独立する液体経路および蒸気経路を有し、前記液体経路を流動する液体と前記蒸気経路を流動する加熱用蒸気との間で熱交換が行われる熱交換器と、前記熱交換器において前記熱交換が行われた前記液体の蒸気が流出するクリーンスチーム経路の一端に接続された複数の加熱装置とを備え、前記加熱装置は、直列に接続されていることを特徴とする。
ある好適な実施形態において、前記複数の加熱装置は、電熱ヒータからなる。
本発明の食品の製造方法は、過熱蒸気を用いて食品を加熱処理する食品の製造方法であり、熱交換器から生じた湯気を、加熱装置による加熱で過熱蒸気を形成する工程と、前記過熱蒸気によって、食品を加熱する工程とを包含する。
前記過熱蒸気を形成する工程では、熱媒体としての液状体が充填された加熱装置の内部に配置された管に通して、前記液状体の加熱によって前記湯気を加熱する工程が実行されることが好ましい。
前記過熱蒸気を形成する工程では、電熱ヒータおよび火炎バーナーの少なくとも一方の加熱装置による加熱にて前記湯気を加熱する工程を実行してもよい。
ある好適な実施形態において、前記食品は、水産物および肉類の少なくとも一つである。
前記食品は、パンであってもよい。
本発明の炊飯方法は、過熱蒸気を用いた炊飯方法であり、熱交換器から生じた湯気を、熱媒体としての液状体が充填された加熱装置の内部に配置された管に通して、前記液状体の加熱によって過熱蒸気を形成する工程と、前記過熱蒸気によって米を加熱して、米飯にする工程とを包含する。
本発明の他の食品の加熱方法は、過熱蒸気を用いて食品を加熱処理する食品の製造方法であり、熱交換器から生じた湯気を、熱媒体としての液状体が充填された加熱装置の内部に配置された管に通して、前記液状体の加熱によって過熱蒸気を形成する工程と、前記過熱蒸気によって、食品をフライする工程とを包含する。
本発明の殺菌方法は、過熱蒸気を用いた殺菌方法であり、熱交換器から生じた湯気を、熱媒体としての液状体が充填された加熱装置の内部に配置された管に通して、前記液状体の加熱によって過熱蒸気を形成する工程と、前記過熱蒸気によって、対象物を殺菌する工程とを包含する。
本発明の食品の製造方法は、過熱蒸気を用いて食品を加熱処理する食品の製造方法であって、熱交換器から生じた湯気を、熱媒体としての液状体が充填された加熱装置の内部に配置された管に通して、前記液状体の加熱によって過熱蒸気を形成する工程と、前記過熱蒸気によって、食品を加熱する工程とを包含し、前記食品は、野菜および果物の少なくとも一方であり、前記加熱工程は、無酸素状態にて実行される。
本発明の過熱蒸気装置によれば、加熱用蒸気との間で熱交換が行われる熱交換器において熱交換が行われた液体の蒸気が流出する第1クリーンスチーム経路の一端に加熱装置が接続されており、当該加熱装置が、内部にオイルが充填される筐体と、筐体内に配管される第2クリーンスチーム経路と、筐体内に配置される昇温ヒータとから構成されており、さらに、第2クリーンスチーム経路の流出口に接続された配管に昇温ヒータ装置が接続されているので、高エネルギー効率で、連続使用が可能な過熱蒸気装置を実現することができる。また、内部にオイルが充填される筐体と第2クリーンスチーム経路とを有する加熱装置の他に、昇温ヒータ装置が設けられているので、過熱蒸気をより高温にすることが容易にできる。
また、本発明の食品の製造方法によれば、熱交換器から生じた湯気を、熱媒体としての液状体が充填された加熱装置の内部に配置された管に通し、次いで、液状体の加熱によって過熱蒸気を形成し、そして、その過熱蒸気によって、食品を加熱するので、高エネルギー効率で、食品の調理・製造をすることができる。加えて、過熱蒸気を用いていることにより、例えば、食材の表層部を焦がすことができ、外層部に浸透して、食材の内部温度を上げ、表層部の水分のみを最も多く蒸発させることができるので、表面がこんがりとして内部がジューシィな焼き上がりを実現することができる。さらには、熱交換器から生じた湯気を用いて過熱蒸気を形成するので、連続使用を行うことが容易となっている。
従来の過熱蒸気によって肉、魚等の食品を焼成等する装置を示す図である。 本発明の実施形態に係る過熱蒸気装置100の構成を模式的に示す図である。 熱交換器10の構成を説明するために一部を透過して示した斜視図である。 本発明の実施形態に係る過熱蒸気装置100の構成を模式的に示す図である。 第1の加熱装置20の構成を模式的に示す断面図である。 第2の加熱装置30の構成を模式的に示す断面図である。 昇温ヒータ装置40の構成を模式的に示す断面図である。 (a)および(b)は、それぞれ、焼成蒸し器50の構成を模式的に示す断面図である。 熱交換器10の周辺の構成を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る過熱蒸気装置100の改変例を模式的に示す図である。 本発明の実施形態の過熱蒸気装置100を用いた焼成ライン200の構成を模式的に示す図である。 噴出し管82の周辺の構成の一例を示す図である。 第2ヒータ80bと第3ヒータ80cと噴出し管82の構成の一例を示す図である。
符号の説明
10 熱交換器
11 液体経路
12 蒸気経路
13 クリーンスチーム経路
14 外殻体
15 蒸気(湯気)
16 加熱用蒸気
17 水貯蔵タンク(開放貯水タンク)
19 配管
20 加熱装置
21 筐体
22 クリーンスチーム経路
22 管
23 昇温ヒータ
25 オイル(熱媒体としての液状体)
26 加熱装置の内部
28 台
27 過熱蒸気
29 蓋部
30 加熱装置
31 筐体
32 クリーンスチーム経路
33 昇温ヒータ
35 オイル(熱媒体としての液状体)
36 加熱装置の内部
38 台
39 蓋部
40 昇温ヒータ装置
41 筐体
43 電熱ヒータ
44 挿入部
45 配管
47,49 過熱蒸気の通路
50 焼成蒸し器(加熱釜)
51 筐体
57 台
59 蓋部
60 バルブ
70 加熱装置
75 加熱装置
80 加熱装置
85 焼成室
90 予備加熱ライン
95 ベルトコンベア
97 カバー
99 被加熱物(食品など)
100 過熱蒸気装置
200 焼成ライン
食品製造における加熱工程は、おいしい、良い製品をつくる上において最も重要なポイントである。通常は、バーナーによる加熱、温水による加熱、油による加熱が主によく使用され、それに比べると、スチーム加熱は、バーナー、温水等の加熱と比べて総熱量が少ないなどの関係から、実際にはあまり利用されていない。本願発明者は、温水等の加熱に変えて、スチーム加熱の可能性を鋭意探究した結果、過熱蒸気(過熱水蒸気)を用いた加熱方法に辿り着き、その開発を進めた。
過熱蒸気は、次のような利点を有している。まず、過熱蒸気の伝熱は、対流伝熱の他に、放射伝熱が加わるため、熱効率が非常に高いという特長を有している。魚や肉の焼き上がりは、直火・ガスと同様以上であり、さらに、水蒸気なので対流伝達も早く、空気に比べて約10倍以上も対流伝達が早い。また、過熱蒸気は低温の物質に触れると凝縮し、その時に物質に熱を与えて温度(品温)を上げるという水蒸気本来の性質と、加熱空気のように物質を加熱する性質を持っているので、短時間で焼成ができる。
加えて、製品の芯温を短時間で上昇させるので、冷凍魚・肉・パンなどの冷凍食品で解凍と焼きの2工程を一度に短時間で実行することができる。さらに、ある一定の温度以上になると、乾燥空気中よりも水蒸気中の方が乾燥が早くなることが知られているので、蒸しと乾燥とを同時に行うことができる。また、ポーラス状態に仕上げることもできるので、インスタントラーメンや、製茶にも好適に用いることができる。
さらには、過熱蒸気中は無酸素状態なので、油脂の酸化・ビタミンの破壊などを抑制することができ、製品の保存を向上させることもできる。また、食品の退色防止にも役に立つ。そして、水は蒸発する時に油分を抱え込む性質があり、この性質は、脱油効果として利用することができる。
このような特性を有する過熱蒸気による調理は、食材の水分を取り過ぎず表面の硬化を防ぎ(例えば、歩留まり85%以上)、素材の旨味を引き出すことができる可能性を持っている。
一方、上記のような利点があるが、従来の過熱蒸気方式には、欠点も多い。さらに説明すると、現行の過熱蒸気装置では、それを解決できる手段がないため、甘受せねばならないものであるが、過熱蒸気を生成させるのに、膨大なエネルギーが必要であり、換言すると、エネルギー効率が悪いという問題がある。具体的には、バーナーにより水蒸気を再加熱して過熱蒸気を生成するには、大がかりな設備と、燃料費及び維持管理費とが必要である。
また、電気式の加熱手段、電磁誘導式の加熱手段を用いた方式は、バーナーを用いたものと比べると、小型な装置で過熱蒸気を生成することができるが、それでも、過熱蒸気を生成させるためのエネルギー代は非常に大きなものであるし、必要な電力を確保するために充分な電源装置を準備しておく必要がある。また、一般的に、可燃燃焼して加熱するバーナー方式よりも、電気式や電磁誘導式の加熱手段を用いる方がエネルギー代は多くかかる傾向にある。加えて、家庭用の過熱蒸気発生装置は、電子レンジのようにその都度の調理に使用する方式を採用しており、業務用のように連続式な使用には不適当である。
本願発明者はそのような中、現状の欠点を甘受して使用すること又はそれらのわずかな改善による使用ではなく、画期的な過熱蒸気装置を開発することに成功し、本発明に至った。以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
図2を参照しながら、本発明の実施形態に係る過熱蒸気装置について説明する。図2は、本実施形態の過熱蒸気装置100の構成を模式的に示す図である。
本実施形態の過熱蒸気装置100は、過熱された蒸気を発生する装置であり、熱交換器10と、加熱装置20とから構成されている。
熱交換器10は、互いに独立する液体経路11および蒸気経路12を有しており、液体経路11を流動する液体と蒸気経路12を流動する加熱用蒸気との間で熱交換が行われる。加熱装置20は、熱交換器10にて熱交換が行われた液体の蒸気が流出する第1クリーンスチーム経路13の一端に接続されている。
加熱装置20は、内部にオイル25が充填される筐体21と、第1クリーンスチーム経路13の一端に接続されるとともに、筐体21内に配管される第2クリーンスチーム経路22と、筐体21内に配置される昇温ヒータ23とから構成されている。本実施形態の構成では、さらに、第2クリーンスチーム経路22の流出口に接続された配管45に、昇温ヒータ装置40が接続されている。
熱交換器10では、例えば、水貯蔵タンク17から矢印12aに示すように、液体(ここでは、水)が供給されるとともに、ボイル蒸気を発生させるスチーム発生機(ボイラー)18から矢印12aに示すように加熱用蒸気(ここでは、ボイラー蒸気)が供給される。熱交換器10における液体経路11中の液体は、加熱用蒸気との熱交換によって蒸気(湯気)15となり、第1クリーンスチーム経路13の中を移動していく。
図3は、熱交換器10の構成を説明するために一部を透過して示した斜視図である。図3に示すように、熱交換器10は、互いに独立する液体経路11および蒸気経路12を有している。熱交換器10においては、液体経路11に存在する液体(ここでは、水)と蒸気経路12を流動するスチーム(加熱用蒸気)との間で熱交換が行われる。つまり、熱交換器10の内部において、非接触で、スチーム(熱媒体)と液体(熱交換媒体)とが交差する際に熱交換が実行されて、湯が沸き、そして、蒸気(湯気)15が発生する。
熱交換器10は、図5に示すように、外殻体14の中に複数の液体経路11が配置されて形成されている。本実施形態では、外殻体14は、略円筒状の形状をしており、液体経路11は、伝熱管から構成されている。液体経路11を構成する伝熱管は、熱媒体(スチーム)の熱を管内の熱交換対象体(ここでは、水)に伝える材質から形成されており、例えば、金属管からなる。液体経路(伝熱管)11は、円筒形状の長手方向(軸心方向)に延びている。本実施形態では、軸心方向に沿って、周方向に間隔をあけて並列に配置されている。そして、液体経路(伝熱管)11同士の間が、熱媒体(スチーム)が通過する蒸気経路12となる。
熱交換器10から流出した湯気(蒸気)15は、第1クリーンスチーム経路13を移動して、加熱装置20内に導入される。熱交換器10から流出する蒸気15は、高温高圧のスチーム蒸気と異なり、微圧力の蒸気(例えば、ゲージ圧力0.1MPa以下の蒸気)であり、いわゆる湯気である。本実施形態では、熱交換器10から生じた湯気を、熱媒体としての液状体25が充填された加熱装置20の内部に配置された管(第2クリーンスチーム経路)22に通して、液状体25の加熱によって過熱蒸気を形成する。過熱蒸気は、第2クリーンスチーム経路22を介して、非接触にて加熱されて形成される。加熱装置20の筐体21および第2クリーンスチーム経路22は、例えば、ステンレスから構成されている。筐体21内に配置される昇温ヒータ23は、例えば、数キロワット程度の電熱ヒータである。
本実施形態における熱媒体としての液状体25は、例えば、沸点が180℃以上のオイルである。液状体25の選択は、生成される過熱蒸気の温度に応じて行うことができ、例えば、沸点が200℃以上のオイル(典型的には、植物油)を用いることもできるし、沸点が350℃以上又は400℃以上のオイル(典型的には、植物油または鉱物油)を用いることもできる。
なお、180℃以上のオイルを用いる理由は、飽和蒸気(いわゆる湯気)を加熱して温度を上昇させることにより、180℃前後でその性質が変化し、食材などの加熱処理に適したものになるからである。さらに説明すると、飽和蒸気を加熱した過熱蒸気(スーパーヒートベイパー)は、非常に軽く、囲われた空間内の隅々まで充満しやすく、その体積膨張率が高く、含有酸素量も少なく、熱伝達速度も速くなるという特長を有しており、このような過熱蒸気を用いて食材を加熱した場合には、食材の表層部を焦がすことができ、外層部に浸透して、食材の内部温度を上げ、表層部の水分のみを最も多く蒸発させることができるので、表面がこんがりとして内部がジューシィな焼き上がりを実現することができる。過熱蒸気は、わずかな熱量の変化で急速に温度変化するという性質を持っているので、120℃程度の比較的不安定な過熱蒸気よりも、180℃以上の過熱蒸気を発生させることが、食品の加熱処理においては好ましい。
本実施形態では、加熱装置20におけるオイル25の加熱温度を350℃〜400℃、または、390℃〜400℃にして動作させた。熱交換器10から流出した湯気(蒸気)15は、高温高圧のスチーム蒸気と異なり、移動速度が遅いので、加熱装置20内のオイル25によって十分に加熱されて昇温する。例えば、115℃程度の湯気15は、加熱装置20の加熱によって、200℃又はそれ以上に昇温して、過熱蒸気になる。加熱装置20を2台またはそれ以上にすると、安定して、400℃又はそれ以上にすることができる。
ここで、加熱装置20は、例えば300℃〜400℃またはそれ以上の高温加熱を実行するのにもかかわらず、驚くべきことに、実質的に1気圧の内部圧力で動作を行っている。具体的には、せいぜい1.2気圧またはそれ以下の内部圧力で動作をしている。ボイラーを用いて、300℃〜400℃またはそれ以上の高温加熱を行おうとすれば、当然、数気圧以上の動作圧力が要求されることになる。
加熱装置20が実質的に1気圧での動作を行うことができるのは次のような仕組みになる。すなわち、本実施形態の加熱装置20では、室温(例えば、25℃)でオイル25を筐体21の内部を満すように充填した後、一旦、動作温度(例えば、350℃)までオイル25を加熱し、その温度で筐体21内部いっぱいになるようにオイル25の膨張分を排出するような前処理をする。つまり、動作温度でちょうどオイル25がいっぱいになるように充填されているので、動作温度よりも低い温度(例えば、室温)では、負圧の状態になる。このように、動作時に実質1気圧以下(例えば、1.2気圧以下)で、室温では負圧の状態であるので、高温で動作するにもかかわらず、圧力の点では非常に安全であるという顕著な利点を有している。
加熱装置20で加熱されて形成された過熱蒸気27は、そのまま、過熱蒸気用の加熱に使用できるが、本実施形態では、さらに、昇温ヒータ装置40にて加熱して昇温する。すなわち、過熱蒸気27は、第2クリーンスチーム経路22の流出口に接続された配管45に流出され、昇温ヒータ装置(40)に導入される。昇温ヒータ装置40は、筐体41と、筐体41内に配置された電熱ヒータ43とから構成されている。
本実施形態の構成では、昇温ヒータ装置40に、内部に被加熱物が配置される焼成蒸し器50が接続されており、この焼成蒸し器50内に被加熱物(例えば、食品)が配置されることになる。湯気(15)および過熱蒸気(27)は、密閉された加圧管内でなく、大気圧オープン系の中を、微圧力の蒸気(例えば、ゲージ圧力0.1MPa以下)で移動して、焼成蒸し器50に到達する。過熱蒸気装置100の内部が大気圧と同等の開放系であるがゆえに、非常に安全であり、また、蒸気(特に、過熱蒸気)の移動がゆっくりであるので、取り扱いが容易であるとともに、被加熱物に対する加熱効率も非常に良い。なお、過熱蒸気装置100から発生される過熱蒸気(ここでは、焼成蒸し器50に充満される過熱蒸気)は、飽和水蒸気であり、加熱だけでなく、蒸し工程にも利用可能である。
本実施形態においては、過熱蒸気が微圧であるので、焼成蒸し器50内に軽い物(又は薄い物)を入れた場合でも安定して焼成することができる。すなわち、従来のボイラー蒸気を高温にして過熱蒸気を生成するようなシステムでは、軽い物や薄い物は吹き飛んでしまうおそれがあるが、本実施形態の技術によればそのような問題を回避することができる。加えて、過熱蒸気が微圧であることにより、焼成蒸し器50の内部全体を開放状態にして、外部より目視することも可能である。このようなことは、従来のボイラー蒸気を高温にして過熱蒸気を生成するようなシステムでは圧力が高いため実行することができない。
焼成蒸し器50は、チェーンやネットのような部材を連続式に回転させて製品を連続で加熱生産することも可能である。また、焼成蒸し器50の両側には、外部大気との緩衝スペースとして大きなボックスなどを設けることもできる。すなわち、焼成蒸し器50から漏れ出てくる過熱蒸気をこもらせるために、焼成蒸し器50よりも大きさ(例えば断面積)の大きいボックスを取り付けると、吹き出し圧力を弱めることができ、庫内の温度の低下を抑制することができる。加えて、温度の高い過熱蒸気が外に吹き出すのを減少させることができるので、製品の取り出しや投入を楽に行うことができるようになる。
被加熱物は、典型的には、食品であり、例えば、水産物(魚類、甲殻類、軟体動物、貝類、海草類など)や、肉類(牛肉、豚肉、鶏肉など)、野菜、果物などである。被加熱物として、パンを挙げることもできる。
また、この過熱蒸気装置100を使って、過熱蒸気による炊飯を行うこともできる。本願発明者の検討ないし実験結果により、通常の炊飯方法(例えば、はじめ弱火で、次に、強火で蓋を取らない炊飯方法)にとらわれず、過熱蒸気によりたっぷりの水分を米に吸わして加熱すれば、短時間で、しかも美味しいご飯ができることが実証された。さらに説明すると、120℃〜150℃程度の過熱蒸気で炊き上げると米や水が早く沸点に到達し(これは、無酸素状態や、周囲全てが高温状態によることに基づく)、水分をたっぷり吸った米が炊き上がる。また、激しい水の対流で米が立った状態で炊飯をすることができる。通常の炊飯では釜の底面(又は側面も含む場合あり)だけにある電熱によって加熱するため熱伝導が遅くなり、早くしようとすれば高温を使わざるを得ず、そうすると焦げ付いてしまう。
過熱蒸気による加熱処理は、例えば、食材が魚の場合、乾燥させずに焼き上がるのでジューシーで美味であり、また殺菌も施される。肉の場合は、柔らかく仕上がり、旨味が増すとともに、脂っこさもとれる。天ぷらを調理する場合、衣に粉末油脂またはごく少量の油脂を加えるだけで、油低含有天ぷらができる。パンの場合、表面は薄くパリッと、中はもちっとした食感のものを得ることができる。野菜、卵でも、過熱蒸気の特性を利用して美味しいものを調理することができる。なお、過熱蒸気の加熱は、コーヒーや茶葉の焙煎に用いることもできる。
本発明の実施形態に係る過熱蒸気装置100によれば、加熱用蒸気16との間で熱交換が行われる熱交換器10において熱交換が行われた液体の蒸気15が流出する第1クリーンスチーム経路13の一端に加熱装置20が接続されており、当該加熱装置20が、内部にオイル25が充填される筐体21と、筐体21内に配管される第2クリーンスチーム経路22と、筐体21内に配置される昇温ヒータ23とから構成されており、さらに、第2クリーンスチーム経路22の流出口に接続された配管45に昇温ヒータ装置40が接続されているので、高エネルギー効率で、連続使用が可能な過熱蒸気装置を実現することができる。また、内部にオイルが充填される筐体21と第2クリーンスチーム経路22とを有する加熱装置20の他に、昇温ヒータ装置40が設けられているので、過熱蒸気をより高温にすることが容易にできる。
熱交換器10による蒸気の発生(湯気の発生)のエネルギー効率は、非常に高く(例えば、90%以上)であり、バーナーを用いたもの(例えば、エネルギー効率30%程度)や、電磁誘導式を用いたもの(例えば、エネルギー効率50%程度)と比較すると格段に効率が良い。
また、本発明の実施形態に係る食品の製造方法によれば、熱交換器10から生じた湯気を、熱媒体としての液状体25が充填された加熱装置20の内部に配置された管22に通し、次いで、液状体25の加熱によって過熱蒸気を形成し、そして、その過熱蒸気によって、食品を加熱するので、高エネルギー効率で、食品の調理・製造をすることができる。加えて、過熱蒸気を用いていることにより、例えば、食材の表層部を焦がすことができ、外層部に浸透して、食材の内部温度を上げ、表層部の水分のみを最も多く蒸発させることができるので、表面がこんがりとして内部がジューシィな焼き上がりを実現することができる。さらには、熱交換器10から生じた湯気を用いて過熱蒸気を形成するので、連続使用を行うことが容易となっている。
次に、図4および図5から図8を参照しながら、本実施形態の過熱蒸気装置100をさらに詳しく説明する。
図4は、過熱蒸気装置100の全体構成を模式的に示した図である。図4に示した過熱蒸気装置100には、第1の加熱装置20に加えて、第2の加熱装置30も設けられている。図5は、第1の加熱装置20の構成を模式的に示す断面図である。一方、図6は、第2の加熱装置20の構成を模式的に示す断面図である。図7は、昇温ヒータ装置40の構成を模式的に示す断面図である。図8(a)および(b)は、焼成蒸し器50の構成を模式的に示す断面図である。
図4に示した過熱蒸気装置100は、第1の加熱装置20と第2の加熱装置30とを備えており、この例では、第1の加熱装置20を低温型(L型)とし、第2の加熱装置30を高温型(H型)としている。
第2の加熱装置30は、第1の加熱装置20における第2クリーンスチーム経路22の流出口に接続された配管45と接続されている。第2の加熱装置30も、第1の加熱装置20と同様に、内部にオイル35が充填される筐体31と、筐体31内に配管されるクリーンスチーム経路32と、筐体31内に配置される昇温ヒータ33とから構成されている。クリーンスチーム経路32は、第1の加熱装置20から延びた配管45の一端に接続されている。なお、熱交換器10には、給水ライン11'とボイラースチームライン12'とが接続されている。また、熱交換器10には廃スチームライン12"も設けられている。
この例の構成では、配管45(又は13)のいつかのポイントにバルブ60が設けられており、そして、熱交換器10と第2の加熱装置30とが直接接続された配管も通してあることにより、いくつかの異なるルートを持った過熱蒸気装置を構築することができる。例えば、(a)熱交換器10→第1の加熱装置20→第2の加熱装置30→昇温ヒータ装置40→焼成蒸し器50のラインにすることもできるし、(b)熱交換器10→第1の加熱装置20→昇温ヒータ装置40→焼成蒸し器50のライン、あるいは、(c)熱交換器10→第2の加熱装置30→昇温ヒータ装置40→焼成蒸し器50のラインにすることもできる。
加えて、昇温ヒータ装置40も配管の組み方によっては飛ばすこともでき、その場合には、(d)熱交換器10→第1の加熱装置20→第2の加熱装置30→焼成蒸し器50のラインや、(e)熱交換器10→第1の加熱装置20→焼成蒸し器50のライン、あるいは、(f)熱交換器10→第2の加熱装置30→焼成蒸し器50のラインにすることもできる。昇温ヒータ装置40を用いないラインは、蒸し工程ラインとして積極的に使用することができる。なお、ラインの組み替えにより、所望又は任意の温度帯を容易に得ることができる。具体的には、ラインを組み替えることで、簡便に、加熱対象に適した120℃以上の任意の温度(温度帯)を選べることができる。
図5に示した第1の加熱装置20は、筐体21の内部26の上部開口部を塞ぐ蓋部29と、筐体21を支える台28を備えている。筐体21中には、微圧の蒸気(湯気)が通るクリーンスチーム経路22が配置されており、当該蒸気は、クリーンスチーム経路22を構成する伝熱管を介して、内部26に充填されたオイル25と間接的に加熱される。すなわち、クリーンスチーム経路22中の蒸気と、オイル25とは直接接触せずに加熱される。上述したように、第1の加熱装置20の加熱時の内部圧力は、動作時にほぼ1気圧(例えば、1.2気圧以下)であり、非加熱時の室温時の内部圧力は負圧(1気圧未満)である。
図6に示した第2の加熱装置30は、第1の加熱装置20よりも伝熱面積を広くした構成にしている(高温型)。このように第2の加熱装置30は、第1の加熱装置20の伝熱面積とは異なるものにすることができる。また、第2の加熱装置30に充填されるオイルと、第1の加熱装置20に充填されるオイルとはそれぞれ異なる沸点のものを用いることができ、例えば、第2の加熱装置30のオイルの沸点を、第1の加熱装置20のオイルの沸点よりも高くした構成にすることもできる。
図示した例の第2の加熱装置30は、筐体31の内部36の上部開口部を塞ぐ蓋部39と、筐体31を支える台38を備えている。筐体31中には、微圧の蒸気(湯気)又は過熱蒸気が通るクリーンスチーム経路32が配置されており、当該蒸気は、クリーンスチーム経路32を構成する伝熱管を介して、内部36に充填されたオイル35と間接的に加熱される。すなわち、第1の加熱装置20と同様に、クリーンスチーム経路32中の蒸気と、オイル35とは直接接触せずに加熱される。上述したように、第2の加熱装置30の加熱時の内部圧力も、動作時にほぼ1気圧(例えば、1.2気圧以下)であり、非加熱時の室温時の内部圧力は負圧(1気圧未満)である。
第1の加熱装置20、第2の加熱装置30とも、例えば、ステンレス製であり、台を含めた高さは100cmから150cmくらいであり、幅または直径は200cmから500cmくらいである。なお、第1の加熱装置20、第2の加熱装置30に加えて、第3の加熱装置を追加することも可能であるし、それ以上に設けることも可能である。
図7に示した昇温ヒータ装置40は、過熱蒸気の通路47,49が形成された筐体41と、ヒータの挿入部44に挿入されるヒータ(不図示)とから構成されており、例えば、ステンレス製である。昇温ヒータ装置40の長手方向の長さは、例えば、50cmから200cmである。
また、図8に示した焼成蒸し器50は、筐体51と、筐体51を支持する台57とから構成されている。焼成蒸し器50は、例えば、ステンレス製である。筐体51の食材の出し入れ口には、蓋部59が設けられている。焼成蒸し器50の筐体51の内面には、遠赤外線を放射する遠赤外線材料が形成されていることが好ましい。過熱蒸気は、食品の加熱に好適な遠赤外線の放射能を持った熱放射性気体であるので、その効果をより発揮させることができるからである。
本実施形態の焼成蒸し器50は、ここで、焼成をしてもよいし、あるいは、蒸しをしてもよい容器を意味しており、必ずしも焼成と蒸しを同時に実行するための容器ではない。例えば、昇温ヒータ装置40の上流で分岐する配管を設けて別途蒸し容器(不図示)を設置し、その蒸し容器で蒸し工程をしつつ、この焼成蒸し器50では焼成工程を実行するようなことも可能である。
本実施形態の装置では、食品工場で比較的よく設置されているスチームボイラーを用いながら、熱交換器10と組み合わせて湯気(微圧蒸気)を連続生成することができ、その湯気を簡便に非常に高い温度まで昇温して過熱蒸気にすることができる。なお、ボイラー蒸気と、蒸気の発生源となる液体(水)とは、非接触で加熱されるので、ボイラー蒸気に含まれる不純物が蒸気(湯気)に混入されることがなく、ボイラー蒸気臭などが食品に付く悪影響を回避できる。言い換えると、清缶剤(高PH剤)の入らないクリーンスチームを生成し、それを過熱蒸気にするので、クリーンな過熱蒸気を形成して、それを過熱蒸気を利用した加熱処理に用いることができる。
本願発明者の実験によれば、図4に示した過熱蒸気装置100において、次のような結果を達成することに成功した。まず、150℃のボイラー蒸気(乾き度95%)を用いて、熱交換器(言い換えると、蒸気間接加熱方式の湯気発生装置)10にて、ボイラー圧0.04kgの115℃の湯気(クリーンスチーム)を発生させる。第1の加熱装置20のオイル温度を350〜400℃にしたものに通して、約200℃の過熱蒸気(低温湯気)を生成する。次いで、第2の加熱装置30のオイル温度390〜400℃にしたものに通して、400℃の過熱蒸気(高温湯気)を生成させる。
最後に、昇温ヒータ装置40で600℃にまで過熱蒸気(超高温湯気)を加熱して、それを焼成蒸し器50に導入すると、400℃から485℃の状態で(過熱蒸気の導入温度は600℃)加熱処理を実行することができる。450℃以上の加熱処理になると、湯気の粒子が非常に細かくなって飽和蒸気が存在しているにもかかわらず、焼成蒸し器50内が透明になることも実験によりわかった。また、485℃およびその周辺の温度になると、油を用いなくても、その過熱蒸気の超高温で、フライを揚げることができた。油を用いていないので、非常にヘルシーな食材を作ることができる。
また、第1の加熱装置20を用いずに、第2の加熱装置30の方だけを用いて、焼成蒸し器50内で430℃の温度にすることも成功した。なお、さらに高温にするには、加熱装置20,30のオイルの沸点を上げて、400℃以上、600℃以上となるようにすればよい。また、段階的に昇温する方が効率的であると考え、その方式を採用するならば、複数(例えば、3つ以上)の加熱装置20(又は30)を設置して、昇温することもできる。さらに、単に温度だけを追求するのであれば、昇温ヒータ装置40に、バーナーのものを用いて、火炎で一気に更なる高温にすることも可能である。
次に、本願発明者が行った実験の一例を説明する。過熱蒸気装置100の焼成蒸し器50に、被加熱物(食材;アジ、鮭、鶏肉)を導入すると、わずか4分の短時間で良好に焼成された。非常に高い温度(例えば、400℃以上)で焼成されるので、表面には焦げ目もつき、また発色もよく、さらに、内部は非常にジューシーで美味であった。
焼成蒸し器50の内部が400℃以上であることは、温度計の表示でも確認した。400℃以上の温度の焼成蒸し器50の内部の様子を述べると、過熱蒸気(ここでは、過熱蒸気で、かつ飽和水蒸気)で満たされているにもかかわらず、400℃以上の高温になって蒸気粒子が目で見えなくなるくらい非常に細かい状態になっているため、完全に透明で、向こう側の壁面まで見えた。
また、焼成蒸し器50の内部が無酸素状態であるか確認する実験も行った。内部が無酸素状態であることを証明するために固形燃料を着火してそれを焼成器(蒸し器)50内に入れたところ消火した。内部は高温になっており固形燃料も高温であるので、それを再び焼成器50の外に出したら自然着火した。焼成器50に入れる前に内部の微圧過熱蒸気の流れによる消火の懸念を払うために、扇風機による風を当てても燃料が消えないことを確認した後に投入した。本実施形態の過熱蒸気装置100で生成された過熱蒸気は、水に含まれた微少酸素以外は空気の混入がないので、無酸素状態のものといえ、そしてそれは実験により証明された。
過熱蒸気による加熱は、スモーク製品を製造する場合にもメリットが大きい。つまり、本実施形態の過熱蒸気が無酸素状態であることから、高温でも発火することがなく、それゆえ、大量のスポークを容易に作り出すことができ、加えて、より早く製品を作ることが可能となる。また、野菜や果物の加熱調理に無酸素状態の加熱を利用することができ、例えば、バナナを無酸素状態で加熱すると、酸化することがないので、黒くならず真っ黄色なままのバナナを加熱調理で得ることができる。
なお、熱交換器10から安定して微圧蒸気(湯気)15を発生させるには、熱交換器10内の液面を一定に揃えておくことが、制御し易くて好ましい。そうするには、例えば、図9に示すように、熱交換器10に、タンク内に貯留された液体の液面レベル(n)が一定に保たれるようになされた開放貯水タンク17を接続し、開放貯水タンク17と、熱交換器10の液体経路11とを配管11'によって連通し、かつ、開放貯水タンク17内の貯留水の液面レベル(n)と液体経路11内の液体の液面レベル(m)とが一致するように構成しておくのが好適である。このようにすれば、大気圧を利用して簡便に液面レベルの制御を行うことが可能となる。
本実施形態の構成では、連続で蒸気を発生することができ、その調整も、蒸気量を絞ることにより容易に行うことができるので、それゆえ、温度コントロールも高精度で行うことが可能となる。加熱容器(50)内を複数点センサーで温度測定し、それをヒータに反映させるようにすれば、さらに、自動化で温度コントロールを実行することも可能となる。加えて、湯気ないし過熱蒸気が加圧状態のものでなく、ほぼ1気圧のものであるので、流量・流速が少なく温度ムラが少なく、その点でも温度コントロールが容易となっている。
上述したように、微圧の蒸気(湯気)を熱交換器10で発生させて、それを加熱装置20で加熱するので、熱交換率が高い。ちなみに、流速の大きいボイラー蒸気を、直接、加熱装置20に導入しても、熱交換率が極端に落ちる結果がでている。また、乾燥空気の少ない大量の蒸気が再加熱されるので熱交換率が高く、温度が高くなる。そして、潜熱の大きな過熱蒸気を利用するので、エネルギー効率が良く、その結果、エネルギーコストの大幅な節約となる。
なお、微圧蒸気(湯気)を熱交換器10で発生させて、それを加熱装置による加熱で過熱蒸気を生成させるというメリットを享受するという点では、加熱装置は、必ずしも、図4等に示したようなオイル充填タイプの間接加熱装置20(又は30)に限らず、他の加熱装置を用いることも可能である。加熱装置としては、上述した加熱装置20の他に、電熱ヒータ(例えば、図4の符号「43」のようなもの)や、火炎バーナーを用いることができる。さらに、電気式加熱手段、燃焼式加熱手段だけでなく、電磁誘導式の加熱手段を用いてもよい。
つまり、通常の加圧状態の蒸気でなく、流速の小さい微圧蒸気(湯気)を用いてそれを加熱するので、他の加熱装置を使用しても高い熱効率で過熱蒸気を形成することができる。図10は、加熱装置70を利用した過熱蒸気装置100の一例である。加熱装置70は、オイル充填タイプの加熱装置20、電熱ヒータ、火炎バーナーなどであり、電磁誘導コイルを用いることもできる。熱交換器10で発生した微圧蒸気(湯気)15は、加熱装置70で加熱され、過熱蒸気となり、加熱釜(又は焼成蒸し容器)50に導入される。図10に示した過熱蒸気装置100では、加熱装置70と加熱釜50との間に更に加熱装置75が設けられている。この例では、複数の加熱装置75が並列に配置されており、加熱釜50の延長に柔軟に対応できるような構成となっている。なお、加熱釜50の延長には、もう一つ微圧蒸気発生装置10を追加して対応してもよい。加熱装置75は、例えば、電熱ヒータ、火炎バーナー、電磁誘導コイルなどである。
図11は、本実施形態の過熱蒸気装置100を用いた焼成ライン200の構成を模式的に示している。図示した焼成ライン200は、複数の加熱装置80(80a〜80c)を備えた過熱蒸気装置100と、ベルトコンベアライン95とから構成されている。図11に示した構成では、複数の加熱装置80(80a〜80c)は、直列に接続されている。なお、加熱装置を直列に接続した構成例は、図4にも示されている。この例の加熱装置80(80a〜80c)は、それぞれ、電熱ヒータからなる。
本実施形態の構成でも、まず、微圧蒸気(湯気)を熱交換器10で発生させる。その後、その蒸気15を1次ヒータ80a、2次ヒータ80b、3次ヒータ80cを通って加熱されていく。この例においては、3次ヒータ80cに複数の噴出し管82を取り付けて、その噴出し管82から、高温の加熱蒸気(過熱蒸気)をジェットノズルのように噴出させる。噴出し管82での蒸気温度は、この例では、800℃又はそれ以上まで達する。
図11に示した過熱蒸気装置100では、焼成室85内に噴出し管82から噴き出した高温の蒸気(過熱蒸気)を導入して、ベルトコンベア95上の被加熱物(例えば、食品)99を焼成する。なお、図11に示した構成では、上方から過熱蒸気を被加熱物99に吹き付けているが、噴出し管82を下側にも配設して上方と下方の両方で過熱蒸気を被加熱物99に吹き付けることも可能である。
噴出し管82の周辺の構成の一例を図12に示す。図12に示した構成においては、加熱装置80cからの蒸気は、噴出し管82を通って、噴き出し開口部84が形成された管部材83に向かう。次いで、その噴き出し開口部84から蒸気は噴出されて、被加熱物を焼成する。噴き出し直下では、かなりの噴き出し圧力もあり、蒸気温度500℃以上の高温(例えば、580℃)を保持したままで被加熱物の表面に当てることができる。なお、第2ヒータ80bと第3ヒータ80cと噴出し管82の周辺における詳細構成の一例を図13に示す。
図11に示した構成においては、焼成室85の下部は開放空間になっている。したがって、焼成室85に噴出した蒸気(図12中の87)は、ベルトコンベア95の上に吹き付けられ、その後は、ベルトコンベア95のカバー97内で拡散する。図12中の噴出し管82、および、管部材83の少なくとも上部を、断熱材(不図示)で被覆すると温度低下を効果的に抑制することができる。なお、配管(82、83)部分は、ほぼ完全断熱したのに比べて、焼成部分(例えば、焼成室85)の下部は、簡単な断熱にとどめ、加えて、焼成室85の上部も、傘状の比較的簡単な断熱の構造にしている。
本構成例では、連続したラインにて、被加熱物(一例を挙げると、水産物)99の焼成を行うことができる。被加熱物99は焼成室85に連続供給され、それゆえ、蒸気に当たっている時間は短いものの、超高温蒸気ゆえに1分くらいで焦げ目が付く。また、この構成では、焼成室85の下部は、開放にして温度を焼成室85に閉じ込めることはしないので、シンプルでメンテナンスや洗浄が容易となる。
なお、この短いラインだけでは、断面の厚い原料(被加熱物)99の品温を上げることができない場合がある。その場合には、図11に示すように、焼成室85の手前に、予備加熱ライン90を設置して、そこで被加熱物99の予備加熱を実行することも可能である。図11に示した予備加熱ライン90は、100℃付近(または、100℃から200℃位の温度)での蒸気蒸しラインである。この蒸気蒸しライン90に導入された被加熱物99は、蒸気の噴き出し口が形成された部材92からの噴射される蒸気93によって加熱され、その被加熱物99の芯温が上昇する。図11に示した予備加熱ライン90を含む焼成ライン200に、冷凍の切り身魚を導入したところ、100℃の蒸気の蒸しライン(予備加熱ライン)90に冷凍の切り身魚が10分間通過するとその芯温は約70℃になり、その後、次いで焼成ライン200に移り、焼成ラインで1分30秒間移動すると見事にきれいな焼き目が付いて焼成が完了した。
なお、本願発明者が確認した熱交換器10からの発生蒸気圧・蒸気発生量とその温度(生成する蒸気の温度)との関係を示すと、次の通りである。ボイラーゲージ蒸気圧が0.7kg/cmの時に蒸気生成量が60kg/1hrであれば、最高温度は800℃であった。またそれと同じ装置で、ボイラーゲージ蒸気圧が0.9kg/cmの時に蒸気生成量が90kg/1hrであれば、最高温度は750℃であり、そして、ボイラーゲージ蒸気圧が1.1kg/cmの時に蒸気生成量が110kg/1hrであれば、最高温度は690℃であった。これは、生成蒸気圧が高くなると、ヒータの通過速度が速くなり、その結果、生成蒸気の温度が低下することを意味している。
なお、本実施形態の技術で炊飯を行うには、約150℃前後の過熱蒸気のものを用いるのが良い。加水率を従来の120%から150%に高めることが可能であり、炊飯時間を半分近く短縮できるとともに、美味しさを向上させることができる。また、本実施形態の技術は、水産物の蒸し工程や焼き工程に好適に使用できるだけでなく、パン、お茶、餅米を利用する菓子類、あるいは、洋菓子、肉類の加熱調理、野菜や芋類の蒸し料理などに積極的に使用することができる。さらに、過熱蒸気の特性を利用して、骨まで食せる魚の加工にも、適用することができる。加えて、過熱蒸気は、親子丼などの丼ものの加熱調理にも適している。
また、例えば、過熱蒸気の元となる液体としては、水だけでなく、他のものを用いることもでき、調味料を添加した液体の蒸気(過熱蒸気)を用いて、それにて食材を調理することも可能である。例えば、佃煮のようなものを直接、調味料をベースにした過熱蒸気で調理することも可能である。あるいは、酢を用いて酢飯を作ることも可能である。
さらに、油調加熱に替わるスチームフライを実現することができる。具体的には、高温(超高温)の過熱蒸気を用いて、フライを作ることにより、油の無い(又は少ない)ヘルシーなフライを実現することができる。また、これにより、油調に伴う工場環境の悪化や廃油の環境問題を解決することができる。
加えて、高温又は超高温の過熱蒸気を用いて滅菌すれば、芽胞菌などの死滅条件の高いものでも殺菌可能であり、しかもそれを短期間で実行することができる。この殺菌の技術を使って、食材滅菌、食材加工器具の殺菌、医療器具の殺菌、土壌の殺菌などを行うこともできる。また、500℃を超える温度においては、陶器類の製造において加湿コンディションの調整の用途でも使用することができる。また、椎茸などのキノコ栽培の加湿コンディションの分野にも利用可能である。
他にも、過熱蒸気の用途はあり、例えば、100℃周辺では、ガス調理の代用や瞬間湯沸かしの用途、120〜200℃の範囲では、レトルト殺菌、食品、粉体、医療機器等の殺菌、O157対策などに用いることができる。200〜300℃の範囲では食品の調理に好適に利用でき、具体的には、解凍、焼成、解凍同時焼成、加熱、殺菌、蒸煮、蒸焼、焙煎、乾燥などの用途に用いることができる。300〜700℃では、金属の焼き入れや、焼き鈍し、フロンの代替洗浄などの工業的用途にも利用可能であり、また、700℃以上ではゴミ焼却(ダイオキシン対策)、炭化、昇華(物質のガス化)にも使えるようになる。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。
本発明によれば、熱交換器を用いた新規な過熱蒸気装置、過熱蒸気を用いた食品製造方法および加熱方法を提供することができる。また、本発明によれば、熱交換器と複数の加熱装置とを用いて高温の蒸気を発生させる過熱蒸気装置を提供することができる。

Claims (14)

  1. 過熱された蒸気を発生する過熱蒸気装置であって、
    開放貯水タンクと配管によって連通され、湯気を発生させる湯気発生装置と、
    前記湯気発生装置から発生した湯気を加熱することによって過熱蒸気を生成する第1加熱装置と、
    前記第1加熱装置によって生成された過熱蒸気を加熱することによって、更に高い温度の過熱蒸気を生成する第2加熱装置と、
    前記第2加熱装置に直列に接続された第3加熱装置と
    を備え、
    前記湯気発生装置は、互いに独立する液体経路および蒸気経路を有し、前記液体経路を流動する液体と前記蒸気経路を流動する加熱用蒸気との間で熱交換が行われる熱交換器であり、
    前記開放貯水タンク内の貯留水の液面レベルと前記湯気発生装置内の液体の液面レベルとが一致するようになされており、
    前記第加熱装置は、開放状態の焼成室に、噴出し管を通じて接続されており、
    前記焼成室の内部において、ベルトコンベアが通過し、
    前記焼成室は、前記ベルトコンベアの入口と出口の部分が開口した開放空間になっており、
    前記噴出し管の噴き出し口は、前記ベルトコンベアの上方に位置しており、
    前記熱交換器の前記蒸気経路には、ボイラーからの高圧蒸気が導入され、
    前記熱交換器の前記液体経路は、前記配管を通して前記開放貯水タンクに接続されており、
    前記第1加熱装置、前記第2加熱装置および前記第3加熱装置は、それぞれ、電熱ヒータであり、
    前記湯気は、飽和水蒸気であり、
    前記ベルトコンベアの上には、被加熱物が配置され、
    前記被加熱物は、食品である、過熱蒸気装置。
  2. 前記ベルトコンベアのラインのうち前記焼成室の上流には、蒸気の噴き出し口が形成された部材を含む予備加熱ラインが設けられている、請求項1に記載の過熱蒸気装置。
  3. 前記第2加熱装置は、直列に接続された複数の加熱装置を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の過熱蒸気装置。
  4. 前記湯気発生装置から発生した湯気は、ゲージ圧力0.1MPa以下の微圧力であることを特徴とする、請求項1からの何れか一つに記載の過熱蒸気装置。
  5. 前記食品は、水産物および肉類の少なくとも一つである、請求項1から4の何れか一つに記載の過熱蒸気装置。
  6. 前記食品は、パンである、請求項1から4の何れか一つに記載の過熱蒸気装置。
  7. 前記食品は、米である、請求項1から4の何れか一つに記載の過熱蒸気装置。
  8. 過熱蒸気を用いて食品を加熱処理する食品の製造方法であって、
    開放貯水タンクと配管によって連通された湯気発生装置から生じた湯気を、第1加熱装置による加熱で過熱蒸気を生成する工程と、
    前記第1加熱装置によって生成された過熱蒸気を、前記第1加熱装置に直列に接続された第2加熱装置および第3加熱装置で加熱することによって、更に高い温度の過熱蒸気を生成する工程と、
    前記更に高い温度の過熱蒸気によって、食品を加熱する工程と
    を包含し、
    前記湯気発生装置は、互いに独立する液体経路および蒸気経路を有し、前記液体経路を流動する液体と前記蒸気経路を流動する加熱用蒸気との間で熱交換が行われる熱交換器であり、
    前記開放貯水タンク内の貯留水の液面レベルと前記湯気発生装置内の液体の液面レベルとが一致するようになされており、
    前記第3加熱装置で加熱された前記更に高い温度の過熱蒸気は、開放状態の焼成室に、噴出し管を通じて導入され、
    前記焼成室の内部において、ベルトコンベアが通過し、
    前記ベルトコンベアの上には、前記食品が配置せられ、
    前記更に高い温度の過熱蒸気を、前記焼成室内における前記食品に吹き付けることを実行し、
    前記焼成室は、前記ベルトコンベアの入口と出口の部分が開口した開放空間になっており、
    前記噴出し管の噴き出し口は、前記ベルトコンベアの上方に位置しており、
    前記熱交換器の前記蒸気経路には、ボイラーからの高圧蒸気が導入され、
    前記熱交換器の前記液体経路は、前記配管を通して前記開放貯水タンクに接続されており、
    前記第1加熱装置、前記第2加熱装置および前記第3加熱装置は、それぞれ、電熱ヒータであり、
    前記湯気は、飽和水蒸気である、食品の製造方法。
  9. 前記食品を加熱する工程は、無酸素状態にて実行される、請求項に記載の食品の製
    造方法。
  10. 前記第2加熱装置は、直列に接続された複数の加熱装置を含むことを特徴とする、請求項8または9に記載の食品の製造方法。
  11. 前記湯気発生装置から発生した湯気は、ゲージ圧力0.1MPa以下の微圧力であることを特徴とする、請求項8から10の何れか一つに記載の食品の製造方法。
  12. 前記食品は、水産物および肉類の少なくとも一つである、請求項から11の何れか
    一つに記載の食品の製造方法。
  13. 前記食品は、パンである、請求項から11の何れか一つに記載の食品の製造方法。
  14. 前記食品は、米である、請求項から11の何れか一つに記載の食品の製造方法。
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