JP2023022361A - 過熱水蒸気と食材加熱用ヒーターとを併用した調理器具及び食材の調理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い温度と熱容量の過熱水蒸気Sを用いて食材Fを調理することによる従来の長所を全て維持しつつ、ヒーター(熱源)に関して単純化でき、省エネルギーで故障も少なく、安全性が高く、比較的小型で安価で使い易い調理器具1を提供すること。【解決手段】過熱水蒸気Sと食材加熱用ヒーター2とを併用して食材Fを加熱する調理器具1であって、食材Fを載せるための食材置き5の上下に、少なくとも2個の食材加熱用ヒーター2を具備し、かつ、該食材加熱用ヒーター2に隣接して、その内部に導入された貯留水Wを該食材加熱用ヒーター2で加熱して、その内部に過熱水蒸気Sを生成させ、該過熱水蒸気Sを、その末端に設けられた過熱水蒸気放出口3dから該調理器具1内に放出するようになっている過熱水蒸気生成放出管3を具備することを特徴とする調理器具1、及び、該調理器具1を使用する食材Fの調理方法。【選択図】図1
Description
本発明は、過熱水蒸気と食材加熱用ヒーターとを併用した調理器具、及び、食材の調理方法に関するものである。
過熱水蒸気とは、100℃より高い温度の水蒸気のことを言い、通常は、ボイラー等を使用して常温の水を100℃に加熱し、更に沸騰させて100℃の水蒸気を得て、その100℃の水蒸気を、専用のヒーター内蔵の過熱水蒸気発生装置を用い、更に加熱して、100℃より高い温度の過熱水蒸気を得ている。
過熱水蒸気は、熱容量が大きいため対象物を急速に加熱することが可能であり、低酸素状態が作れるので対象物を酸化させることが少なく、対象物の乾燥(対象物中の水分の除去)等が可能である。そして、それらの性質を利用して、抗菌・抗ウイルス、加熱・調理、乾燥、焼成・焼物、洗浄、炭化等に利用されている。
そのうち、対象物を食材に限定(調理に限定)した場合、過熱水蒸気を利用した装置としては、過熱水蒸気を利用したオーブンレンジが知られている。
ただ、公知(市販)の過熱水蒸気オーブンレンジは、過熱水蒸気を「専用ヒーターを内蔵した装置」で発生させ、それを食材に直接噴射するものが殆どであり、その場合、過熱水蒸気の原料となる水として、専用の水を使用する場合もあるが、食材自体である水や食材が浸った水が用いられる場合もあった。
前者の「専用の水を使用する場合」、オーブン(調理器具)外に別途設けられた過熱水蒸気発生装置内のカップ、タンク、皿等に水を入れて、その水を専用のヒーターで加熱して過熱水蒸気を生成させて、それをオーブン(調理器具)内に導入するものが殆どであった。
前者の「専用の水を使用する場合」、オーブン(調理器具)外に別途設けられた過熱水蒸気発生装置内のカップ、タンク、皿等に水を入れて、その水を専用のヒーターで加熱して過熱水蒸気を生成させて、それをオーブン(調理器具)内に導入するものが殆どであった。
特許文献1には、調理部と、該調理部に蒸気を供給する蒸気発生部とからなり、前記調理部に、庫内加熱手段と過熱蒸気を庫内に循環させる送風手段とを有し、該蒸気発生部の蓋を開閉可能とした過熱蒸気調理器が記載されている(特許文献1の請求項1)。
特許文献1の過熱蒸気調理器では、蒸気発生部で発生した蒸気は、ダクトから調理庫内に導かれ、送風空気によって庫内を循環して、調理庫内の調理物を加熱するとされている(特許文献1の[0014])。
特許文献1の過熱蒸気調理器では、蒸気発生部で発生した蒸気は、ダクトから調理庫内に導かれ、送風空気によって庫内を循環して、調理庫内の調理物を加熱するとされている(特許文献1の[0014])。
特許文献1においては、別途、蒸気発生部から供給する蒸気は、100℃の霧となっているものである(特許文献1の[0020])。すなわち、特許文献1の例えば図1には、上記発生部の水を100℃まで加熱するヒーターが設置されており、発生した100℃の蒸気又は霧が調理庫内に導入される。
該調理庫内には庫内加熱手段があるものの、該庫内加熱手段は、食材を加熱するものではなく、100℃の蒸気又は霧を更に加熱するものである。
該調理庫内には庫内加熱手段があるものの、該庫内加熱手段は、食材を加熱するものではなく、100℃の蒸気又は霧を更に加熱するものである。
特許文献2には、蒸気流路に透磁体を配設し、該透磁体を専用の加熱コイルで誘導加熱し、該透磁体に水を供給することで発生する過熱蒸気を調理器具内に導入する蒸気調理器が記載されている(特許文献2の請求項1)。
特許文献3には、水蒸気とミストとを混合する気液混合部と、該気液混合部により混合された蒸気及びミストを発熱体により加熱して過熱蒸気を生成する加熱部とを備え、過熱蒸気を加熱室に供給して被加熱物を加熱調理する加熱調理器が記載されている(特許文献3の請求項1)。
特許文献4には、調理庫内に向けて過熱蒸気を供給する過熱蒸気発生手段と過熱ヒーターを備え、調理庫内に向けて水を噴霧する水噴霧手段を有している調理器が記載されており(特許文献4の請求項1)、該水として、0.5ppm以上の水素を含有する水を用いることで、水素が含まれた過熱蒸気を発生させて調理庫内を還元雰囲気にすることが可能であるとされている(特許文献4の請求項3)。
しかしながら、上記特許文献に記載の技術は、専用の加熱装置(IH等)で、別途、100℃の水(霧)若しくは100℃の気体(水蒸気)を生成させたり、調理器具(調理庫)外で過熱水蒸気を生成させ、該生成した過熱水蒸気を、調理器具(調理庫)内に導入するものであったりした。
従って、装置全体として極めて複雑なものであり、例えば、ヒーターとして、食材加熱用と過熱水蒸気生成用の2種が必要であった。また、過熱水蒸気を庫内で循環させることに注力した装置もあり、その点でも調理器として複雑化していた。
過熱水蒸気を使用した調理器には、一般に、大きな利点があるが、一方、上記したような欠点もあった。
そのため、食材の加熱(調理)に過熱水蒸気を使用するにあたり、過熱水蒸気の利点を生かしつつ、その欠点をなくした調理器具が望まれていた。
そのため、食材の加熱(調理)に過熱水蒸気を使用するにあたり、過熱水蒸気の利点を生かしつつ、その欠点をなくした調理器具が望まれていた。
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、高い温度と熱容量の過熱水蒸気を用いて食材を調理することによる従来の長所を全て維持しつつ、ヒーター(熱源)に関して単純化でき、省エネルギーで故障も少なく、安全性が高く、比較的小型で安価で使い易い調理器具を提供することである。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、調理器具内に特定の過熱水蒸気生成放出管を設けて、その内部に予め用意した貯留水を、調理器具内の食材加熱用ヒーターで加熱すれば、極めて簡便に効率的に、過熱水蒸気で調理器具内を満たせることを見出した。
そして、その方法を用いることで、食材の調理加熱と過熱水蒸気の生成とを同時にできることを見出して、本発明を完成するに至った。
そして、その方法を用いることで、食材の調理加熱と過熱水蒸気の生成とを同時にできることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、過熱水蒸気と食材加熱用ヒーターとを併用して食材を加熱する調理器具であって、
食材を載せるための食材置きの上下に、少なくとも2個の食材加熱用ヒーターを具備し、かつ、
該食材加熱用ヒーターに隣接して、その内部に導入された貯留水を該食材加熱用ヒーターで加熱して、その内部に過熱水蒸気を生成させ、該過熱水蒸気を、その末端に設けられた過熱水蒸気放出口から該調理器具内に放出するようになっている過熱水蒸気生成放出管を具備することを特徴とする調理器具を提供するものである。
食材を載せるための食材置きの上下に、少なくとも2個の食材加熱用ヒーターを具備し、かつ、
該食材加熱用ヒーターに隣接して、その内部に導入された貯留水を該食材加熱用ヒーターで加熱して、その内部に過熱水蒸気を生成させ、該過熱水蒸気を、その末端に設けられた過熱水蒸気放出口から該調理器具内に放出するようになっている過熱水蒸気生成放出管を具備することを特徴とする調理器具を提供するものである。
また、本発明は、前記過熱水蒸気生成放出管には、過熱水蒸気生成用の水を前記過熱水蒸気生成放出管に予め導入しておくための水導入口が存在し、
該水導入口の近傍であって、該過熱水蒸気生成放出管の内部における前記貯留水の液面より上部に蒸気抜きが存在し、
該貯留水が該過熱水蒸気生成放出管から溢れ出ないように、前記過熱水蒸気放出口は、該過熱水蒸気生成放出管の内部における該貯留水の液面より上部に存在する前記の調理器具を提供するものである。
該水導入口の近傍であって、該過熱水蒸気生成放出管の内部における前記貯留水の液面より上部に蒸気抜きが存在し、
該貯留水が該過熱水蒸気生成放出管から溢れ出ないように、前記過熱水蒸気放出口は、該過熱水蒸気生成放出管の内部における該貯留水の液面より上部に存在する前記の調理器具を提供するものである。
また、本発明は、調理器具の下部において、下から順番に、食材加熱用下部ヒーター、前記過熱水蒸気生成放出管、前記食材置きが具備されているか、又は、下から順番に、前記過熱水蒸気生成放出管、食材加熱用下部ヒーター、前記食材置きが具備されている前記の調理器具を提供するものである。
また、本発明は、調理器具の内部に前記食材加熱用ヒーターのみを具備し、調理器具の外部には過熱水蒸気を発生させる熱源を具備していない前記の調理器具を提供するものである。
また、本発明は、前記蒸気抜きが、前記水導入口の近傍であって、前記過熱水蒸気生成放出管の側面に設けられているか、又は、前記水導入口の一部が前記蒸気抜きを兼ねている前記の調理器具を提供するものである。
また、本発明は、前記の請求項に記載の調理器具を使用する食材の調理方法であって、
以下の工程(1)から(5)の全ての工程を有することを特徴とする食材の調理方法を提供するものである。
(1)前記過熱水蒸気生成放出管の内部に貯留水を導入する工程
(2)前記食材加熱用ヒーターをONにして、該過熱水蒸気生成放出管、及び、その内部の水と水蒸気を加熱する工程
(3)前記過熱水蒸気放出口から過熱水蒸気が放出していることを確認する工程
(4)食材を食材置きの上に載せる工程
(5)該調理器具の内部に満たした過熱水蒸気と該食材加熱用ヒーターとを併用して該食材を加熱する工程
以下の工程(1)から(5)の全ての工程を有することを特徴とする食材の調理方法を提供するものである。
(1)前記過熱水蒸気生成放出管の内部に貯留水を導入する工程
(2)前記食材加熱用ヒーターをONにして、該過熱水蒸気生成放出管、及び、その内部の水と水蒸気を加熱する工程
(3)前記過熱水蒸気放出口から過熱水蒸気が放出していることを確認する工程
(4)食材を食材置きの上に載せる工程
(5)該調理器具の内部に満たした過熱水蒸気と該食材加熱用ヒーターとを併用して該食材を加熱する工程
また、本発明は、一旦、加熱調理された食材を再加熱して該食材の柔らかさを復活させる前記の食材の調理方法を提供するものである。
本発明によれば、前記問題点と課題を解決し、過熱水蒸気を用いた調理の長所を維持しつつ、更に、従来のものに比べて、最もエネルギー(電力等)を消費するヒーター(熱源)の数を少なくでき(規模を小さくでき)、食材加熱に関して熱効率が向上され、調理器具の外部に「ボイラー等の過熱水蒸気生成用の装置」を必要とせず、使用に際して危険性が少なく、故障も少なく、従来品と比較して小型で簡素化され(省スペースであり)、安価で使い易い調理器具を提供することができる。
本発明の調理器具は、(小型の)バッチ式の家庭用調理器具としても、(大型の)バッチ式若しくは連続式の工業用調理器具としても用いられる。
前記「過熱水蒸気を用いた調理の長所」とは、気体であるため熱量が大きい(調理のパワーが大きい)、食材中の塩分を100℃付近の水に溶解させて除去するので減塩効果がある、食材中の油分を100℃付近の水に溶解・分散させて除去できる、炙り焼きが可能である等が挙げられる。これらの「過熱水蒸気を用いた調理の長所」は、本願発明においても、全て完全に維持できる。
具体的には、過熱水蒸気を発生させるためだけの熱源(ヒーター)が必要ないので、省電力化や二酸化炭素排出抑制が可能であり、熱源製作コスト及び取り付け工数を大幅に削減できる。
また、通常、調理器具では、熱源(ヒーター)用に最も大きな電流(電力)を必要とするところ、熱源(ヒーター)の規模を削減できるため、省エネルギーと省スペースが達成できると共に、電流値のデマンドを抑えることができる。
実際、従来の過熱水蒸気を利用する調理器具に比較して、75%にまで電気エネルギーを節約できることが確かめられている。食材加熱用ヒーターからの熱エネルギーを、熱容量の大きい過熱水蒸気に蓄え、該熱エネルギーも食材の加熱(調理)に使用するので、エネルギーの効率が良くなる。
実際、従来の過熱水蒸気を利用する調理器具に比較して、75%にまで電気エネルギーを節約できることが確かめられている。食材加熱用ヒーターからの熱エネルギーを、熱容量の大きい過熱水蒸気に蓄え、該熱エネルギーも食材の加熱(調理)に使用するので、エネルギーの効率が良くなる。
調理器具外の「ボイラー等の水蒸気発生装置」において、水を沸騰させて水蒸気を発生させ、該100℃の水蒸気を「過熱水蒸気にするための熱源」に輸送し、更に、該過熱水蒸気を調理器具まで輸送するとなると、その過程で熱損失が生じてしまう。すなわち、従来のように、調理器具の外部で過熱水蒸気を生成させると、調理器具に該過熱水蒸気を導入(放出)するまでに温度が下がってしまう、又は、エネルギーロスが生じる。
本発明を用いると、従来技術での輸送中のエネルギーロス(熱損失)があり得ない。
本発明を用いると、従来技術での輸送中のエネルギーロス(熱損失)があり得ない。
従来、100℃の水蒸気や過熱水蒸気を調理器具にまで輸送するためには、輸送管を断熱配管にしなくてはならず、食品加工の工場等でボイラーを用いる場合は、耐圧断熱配管にしなくてはならなかったが、本発明によれば、「輸送」が存在しないので、「輸送」に関する技術、設備、費用、ロス等を必要としない又はそれらがあり得ない。
また、本発明によれば、工業用に使用する場合でも、ボイラーを必要としないため、ボイラー技士が不要である。
また、本発明によれば、工業用に使用する場合でも、ボイラーを必要としないため、ボイラー技士が不要である。
また、ボイラーを使用せず、調理器具外に専用の過熱水蒸気生成装置を設ける場合であっても、調理器具外の高熱部に危険性があり、本来非常に簡単に使用できなくてはならないはずの調理器具の使用にあっては、安全性に問題があった。しかし、本発明の調理器具によれば、使用に際して危険性が少ない。
また、本発明によれば、高温の気体の存在量を減らせることができるので、専用の排気設備が不要である。
また、本発明によれば、高温の気体の存在量を減らせることができるので、専用の排気設備が不要である。
水を沸騰させ100℃の蒸気や過熱水蒸気を発生させる従来の装置では、タンク内の水がなくなった場合、熱源とその周囲が温度上昇し、空焚きによる火災や故障の危険がある。また、配管等から100℃の水蒸気や過熱水蒸気が外部に漏れ出す危険性がある。
しかし、本発明の調理器具においては、そもそも原料として用いる貯留水の量が限定的であるので(少ないので)、熱に対して安全である。原料として準備する水は、必要量のみ調理器具内にあり、余計な100℃の水蒸気や過熱水蒸気が、調理器具から外部に漏れ出す危険性が少ない。
また、そもそも、原料として使用した(少量の)水がなくなった後の「調理器具内に封じ込められた小体積の過熱水蒸気生成放出管」内での空焚きは、最初から想定しているので、熱に関する上記した問題が生じない。
過熱水蒸気の発生量を、従来のように熱源(ヒーター、ボイラー)で調整しようとすると、該熱源の出力と過熱水蒸気の量が線形に変化せず、従って、過熱水蒸気の量を精密に調整し難く、調理が思い通りにでき難かった。
しかし、本発明の調理器具を用いると、1バッチの過熱水蒸気の量が決められている又はコントロールできるため、調理が思い通りにできるようになる。
しかし、本発明の調理器具を用いると、1バッチの過熱水蒸気の量が決められている又はコントロールできるため、調理が思い通りにできるようになる。
工業的にも家庭的にも、別途、ボイラーや水蒸気発生装置等を設置して、そこで水を沸騰させ蒸気を発生させる場合は、100℃の水蒸気を得るまでに(水を沸騰させるまでに)長時間がかかる。
しかし、本発明の調理器具を用いれば、少量の水から、調理器具内に設けられた過熱水蒸気生成放出管の中で過熱水蒸気を発生させるので、調理開始前に短時間で過熱水蒸気が発生する状態にできる。
また、調理終了時点で過熱水蒸気の発生を止める場合も、調理器具とは別途存在するボイラーや水蒸気発生装置等の水の温度を下げる必要がなく、そもそも必要量の水しか原料として使用しないので、過熱水蒸気の発生は自然に止まる。そのため、調理器具として応答性が高く、調理開始時点と調理終了時点で無駄な時間を生じさせない。
本発明の調理器具を用いて、過熱水蒸気の原料として使用(準備)した水を使い切ってしまえば、調理後の後処理(メンテナンス)が不要である。
しかし、本発明の調理器具を用いれば、少量の水から、調理器具内に設けられた過熱水蒸気生成放出管の中で過熱水蒸気を発生させるので、調理開始前に短時間で過熱水蒸気が発生する状態にできる。
また、調理終了時点で過熱水蒸気の発生を止める場合も、調理器具とは別途存在するボイラーや水蒸気発生装置等の水の温度を下げる必要がなく、そもそも必要量の水しか原料として使用しないので、過熱水蒸気の発生は自然に止まる。そのため、調理器具として応答性が高く、調理開始時点と調理終了時点で無駄な時間を生じさせない。
本発明の調理器具を用いて、過熱水蒸気の原料として使用(準備)した水を使い切ってしまえば、調理後の後処理(メンテナンス)が不要である。
また、本発明の調理器具には、食材加熱用ヒーターが内蔵されているので、過熱水蒸気を用いた従来の加熱調理に加えて、更に、食材に焼き目(焦げ目)を直接的に好適に付けることができる。
なお、本発明の調理器具は、焼くだけではなく、煮たり、茹でたり、蒸かしたり(蒸したり)、単に加熱したりすることができる。
なお、本発明の調理器具は、焼くだけではなく、煮たり、茹でたり、蒸かしたり(蒸したり)、単に加熱したりすることができる。
過熱水蒸気を使用する調理器として知られている技術の中には、煮物、茹で物、蒸かし物等のときに用いる水や、食材自体に含まれている水(すなわち、調理器内に直接入っている食材としての水)を、過熱水蒸気の原料とするものがある。そのような調理器では、食材加熱用のヒーターとは別に、過熱水蒸気生成用の(高熱にできる)専用ヒーターが具備されていることが多い。
しかしながら、そのような調理器では、「食材としての水」を加熱媒体として使用してしまうので、水加減が思い通りの調理ができない。本発明の調理器具によれば、過熱水蒸気の原料である水は、食材の水ではなく、別途、過熱水蒸気生成放出管に入れるので、水加減が思い通りの調理ができる。
しかしながら、そのような調理器では、「食材としての水」を加熱媒体として使用してしまうので、水加減が思い通りの調理ができない。本発明の調理器具によれば、過熱水蒸気の原料である水は、食材の水ではなく、別途、過熱水蒸気生成放出管に入れるので、水加減が思い通りの調理ができる。
また、そのような調理器では、焼き物ができないが、本発明の調理器具によれば、焼き物ができ、むしろ、焼き物に使用することが好ましい。
また、本発明の調理器具を用いれば、好適に焼き跡(焼き目)や焦げを付けることができるので、特に、魚、肉、野菜、パン、ピザ等の焼き物に好適である。本発明は、食材を焼いて調理するための調理器具として好適である。
また、本発明の調理器具を用いれば、好適に焼き跡(焼き目)や焦げを付けることができるので、特に、魚、肉、野菜、パン、ピザ等の焼き物に好適である。本発明は、食材を焼いて調理するための調理器具として好適である。
本発明の調理器具を用いた場合、食材調理後の状態(風味、食感、外観等)に関しても、従来の過熱水蒸気を利用した調理器具や、従来のヒーター搭載の通常のオーブンや、電子レンジ等に比較して優れている。
例えば、焼魚では、短時間で焼けて冷めても硬くならず、また、通常のオーブンで焼いて冷えて硬くなった焼魚でも、本発明の調理器具を用いて再加熱(再調理)すると、焼魚本来の柔らかさが復活する。
本来、過熱水蒸気は、対象物に含まれる水分の乾燥に用いられる。しかしながら、驚くべきことに、本発明の調理器具を用いた場合、過熱水蒸気の温度を低くする等の温度調節を特にしなくても、本発明の調理器具における通常の使用温度(例えば、110℃以上600℃以下)で、硬くなった焼魚であっても、焼魚本来のしっとりとした柔らかさが復活する。
本来、過熱水蒸気は、対象物に含まれる水分の乾燥に用いられる。しかしながら、驚くべきことに、本発明の調理器具を用いた場合、過熱水蒸気の温度を低くする等の温度調節を特にしなくても、本発明の調理器具における通常の使用温度(例えば、110℃以上600℃以下)で、硬くなった焼魚であっても、焼魚本来のしっとりとした柔らかさが復活する。
また、冷凍保存した食材を再加熱しても、柔らかいままであり、更に焦げ目を付けることもできる。
また、鶏肉等では、調理後の表面が白く見えても、内部まで火が入っており、食感は柔らかく、望めば焦げ目も付けることができる。本発明の調理器具によれば、所謂「低温調理」も可能である。
また、野菜では、本来の色(緑色等)を保ったまま調理することができる。
また、鶏肉等では、調理後の表面が白く見えても、内部まで火が入っており、食感は柔らかく、望めば焦げ目も付けることができる。本発明の調理器具によれば、所謂「低温調理」も可能である。
また、野菜では、本来の色(緑色等)を保ったまま調理することができる。
以下、本発明について説明するが、本発明は、以下の具体的態様に限定されるものではなく、技術的思想の範囲内で任意に変形することができる。
本発明の調理器具は、過熱水蒸気と食材加熱用ヒーターとを併用して食材を加熱する調理器具であって、
食材を載せるための食材置きの上下に、少なくとも2個の食材加熱用ヒーターを具備し、かつ、
該食材加熱用ヒーターに隣接して、その内部に導入された貯留水を該食材加熱用ヒーターで加熱して、その内部に過熱水蒸気を生成させ、該過熱水蒸気を「その末端に設けられた過熱水蒸気放出口から該調理器具内に放出するようになっている過熱水蒸気生成放出管」を具備することを特徴とする。
食材を載せるための食材置きの上下に、少なくとも2個の食材加熱用ヒーターを具備し、かつ、
該食材加熱用ヒーターに隣接して、その内部に導入された貯留水を該食材加熱用ヒーターで加熱して、その内部に過熱水蒸気を生成させ、該過熱水蒸気を「その末端に設けられた過熱水蒸気放出口から該調理器具内に放出するようになっている過熱水蒸気生成放出管」を具備することを特徴とする。
<食材加熱用ヒーター>
本発明の調理器具1は、その内部に、少なくとも2個の食材加熱用ヒーター2を具備しており、該食材加熱用ヒーター2によって、食材Fを加熱すると共に、過熱水蒸気生成放出管3内に予め入れておいた水(貯留水W)を加熱して過熱水蒸気Sとする。
「食材Fを加熱することなく過熱水蒸気Sを生成させるだけのヒーター(熱源)」は、「過熱水蒸気生成放出管3の外部、かつ、調理器具1の内部にも外部にも」有さない。そのことによって、調理器具1の小型化や使用性の向上と、熱エネルギーの効率化(有効利用)、省エネルギー等が図れる。
本発明の調理器具1は、その内部に、少なくとも2個の食材加熱用ヒーター2を具備しており、該食材加熱用ヒーター2によって、食材Fを加熱すると共に、過熱水蒸気生成放出管3内に予め入れておいた水(貯留水W)を加熱して過熱水蒸気Sとする。
「食材Fを加熱することなく過熱水蒸気Sを生成させるだけのヒーター(熱源)」は、「過熱水蒸気生成放出管3の外部、かつ、調理器具1の内部にも外部にも」有さない。そのことによって、調理器具1の小型化や使用性の向上と、熱エネルギーの効率化(有効利用)、省エネルギー等が図れる。
上記食材加熱用ヒーター2は、後述する「食材Fを載せるための食材置き5」の上下に、少なくとも2個(すなわち最低でも1個ずつ)が具備されていることが必須である。
本明細書等において、食材置き5の上に位置する食材加熱用ヒーター2を「食材加熱用上部ヒーター2a」と言い、食材置き5の下に位置する食材加熱用ヒーター2を「食材加熱用下部ヒーター2b」と言うことがある。
本明細書等において、食材置き5の上に位置する食材加熱用ヒーター2を「食材加熱用上部ヒーター2a」と言い、食材置き5の下に位置する食材加熱用ヒーター2を「食材加熱用下部ヒーター2b」と言うことがある。
<<食材加熱用ヒーターの種類>>
上記食材加熱用ヒーター2としては、加熱対象である食材Fを好適に加熱さえできれば特に限定はなく、平面ヒーターでも、棒状・線状ヒーターでも、ランプ状ヒーターでも、ガス火等の直火ヒーターでもよい。また、食材加熱用上部ヒーター2aと食材加熱用下部ヒーター2bで、同一種類のヒーターでも、互いに異なる種類のヒーターでもよい。
上記食材加熱用ヒーター2としては、加熱対象である食材Fを好適に加熱さえできれば特に限定はなく、平面ヒーターでも、棒状・線状ヒーターでも、ランプ状ヒーターでも、ガス火等の直火ヒーターでもよい。また、食材加熱用上部ヒーター2aと食材加熱用下部ヒーター2bで、同一種類のヒーターでも、互いに異なる種類のヒーターでもよい。
具体的には、例えば、電気抵抗加熱、ガス火、シーズヒーター、セラミックヒーター、赤外線ランプ、ハロゲンランプ、カーボンヒーター、ガラス管ヒーター、電磁誘導を利用した誘導加熱(induction heating、IH)方式(IHヒーター)等が挙げられる。
中でも、汎用性、故障が少ない、汚れに強い、省スペース等の理由から、ニクロム線等の発熱体を用いた「シーズヒーター加熱や電気抵抗加熱」、ガス火等の直火、又は、セラミックヒーターが特に好ましい。
すなわち、本発明における食材加熱用ヒーター2は、食材Fの加熱、並びに、前記過熱水蒸気生成放出管3及びその内部の水又は水蒸気の加熱に用いられ、該加熱としては、上記理由から、(シーズヒーター加熱等を含む)電気抵抗加熱、ガス火加熱、又は、セラミックヒーター加熱であることが特に好ましい。
中でも、汎用性、故障が少ない、汚れに強い、省スペース等の理由から、ニクロム線等の発熱体を用いた「シーズヒーター加熱や電気抵抗加熱」、ガス火等の直火、又は、セラミックヒーターが特に好ましい。
すなわち、本発明における食材加熱用ヒーター2は、食材Fの加熱、並びに、前記過熱水蒸気生成放出管3及びその内部の水又は水蒸気の加熱に用いられ、該加熱としては、上記理由から、(シーズヒーター加熱等を含む)電気抵抗加熱、ガス火加熱、又は、セラミックヒーター加熱であることが特に好ましい。
食材加熱用ヒーター2の表面の材質は、耐熱性と耐食性が高いことが必要で、調理によって劣化や腐食が起こらないもの、加熱により材質の一部が食材Fに混入し得ないものが好ましく、特に限定はないが、具体的には、例えば、ステンレス、インコネル(登録商標)、セラミックス等の材質が特に好ましい。
<<食材加熱用ヒーターの個数、設置位置・態様>>
上記食材加熱用ヒーター2は、食材置き5の上に1~3個、食材置き5の下に1~3個が具備されていることが好ましく、食材置き5の上に1個、食材置き5の下に1個、すなわち、上下1個ずつで、合計で2個が具備されていることが、小型化・省スペースの点、それで十分に加熱できる点等から特に好ましい。
上記食材加熱用ヒーター2は、食材置き5の上に1~3個、食材置き5の下に1~3個が具備されていることが好ましく、食材置き5の上に1個、食材置き5の下に1個、すなわち、上下1個ずつで、合計で2個が具備されていることが、小型化・省スペースの点、それで十分に加熱できる点等から特に好ましい。
また、上記食材加熱用ヒーター2は、後述する過熱水蒸気生成放出管3に隣接して設けられている。ここで、「隣接して設けられている」とは、互いに接触している場合も、接触せずに近接して設けられている場合も含む。
ガス火等の直火は直接に接触していることが好ましいが、該形態以外は、両者は接触せず近接して設けられていることが、該過熱水蒸気生成放出管3の該食材加熱用ヒーター2との接触部分だけが、直接、熱伝導によって局部的に昇温されないために好ましい。具体的には、好ましくは40mm以下、より好ましくは1mm以上25mm以下、特に好ましくは2mm以上10mm以下で隣接していることが望ましい。
ガス火等の直火は直接に接触していることが好ましいが、該形態以外は、両者は接触せず近接して設けられていることが、該過熱水蒸気生成放出管3の該食材加熱用ヒーター2との接触部分だけが、直接、熱伝導によって局部的に昇温されないために好ましい。具体的には、好ましくは40mm以下、より好ましくは1mm以上25mm以下、特に好ましくは2mm以上10mm以下で隣接していることが望ましい。
また、隣接して設けられている部分があればよく、食材加熱用ヒーター2や過熱水蒸気生成放出管3のそれぞれ全長が(全てが)、過熱水蒸気生成放出管3の領域部分や食材加熱用ヒーター2の領域部分に隣接している必要はない。ただし、それぞれ、長さ又は面積の60%以上が隣接していることが好ましく、70%以上が隣接していることが特に好ましい。
例えば、図2、3では、過熱水蒸気生成放出管3は、そのほぼ80%が食材加熱用下部ヒーター2bの領域部分に隣接しており、蓋を閉じた状態では、過熱水蒸気生成放出管3は、そのほぼ全長が食材加熱用上部ヒーター2aの領域部分に隣接している。また、図5では、過熱水蒸気生成放出管3は、立ち上がり部を除けば、上下とも、ほぼ全長が、それぞれの食材加熱用ヒーター2の領域部分に隣接している。
例えば、図2、3では、過熱水蒸気生成放出管3は、そのほぼ80%が食材加熱用下部ヒーター2bの領域部分に隣接しており、蓋を閉じた状態では、過熱水蒸気生成放出管3は、そのほぼ全長が食材加熱用上部ヒーター2aの領域部分に隣接している。また、図5では、過熱水蒸気生成放出管3は、立ち上がり部を除けば、上下とも、ほぼ全長が、それぞれの食材加熱用ヒーター2の領域部分に隣接している。
該食材加熱用ヒーター2と該過熱水蒸気生成放出管3が互いに隣接して設けられていると、熱の伝導・放射・対流(特に放射)が効率的に行われ、該過熱水蒸気生成放出管3が好適に熱せられ、その内部に予め導入されている貯留水Wを、好適に、熱水にし、100℃の水蒸気にし、更に、過熱水蒸気Sにし易い。
なお、該食材加熱用ヒーター2と該過熱水蒸気生成放出管3の上下関係は、熱伝達の効率が良く、かつ、食材Fが好適に加熱されれば、特に限定はされない(図4参照)。
なお、該食材加熱用ヒーター2と該過熱水蒸気生成放出管3の上下関係は、熱伝達の効率が良く、かつ、食材Fが好適に加熱されれば、特に限定はされない(図4参照)。
<<食材加熱用ヒーターの形態>>
上記食材加熱用ヒーター2が棒状のとき(シーズヒーター等の電気抵抗加熱のとき)は、該棒状ヒーターが蛇行していることが、加熱部分の体積又は表面積が大きくなり加熱し易くなる(昇温効率が高くなる)、加熱部分が密になることによる焼きムラ(加熱ムラ)が起こり難くなる、食材加熱用ヒーター2の領域部分が広くなる、等のために好ましい。
具体的には、20往復以下の蛇行が好ましく、1往復以上10往復以下がより好ましく、2往復以上4往復以下が特に好ましい。例えば、図1~3では、食材加熱用上部ヒーター2aも食材加熱用下部ヒーター2bも3往復の蛇行であり、図4では、食材加熱用上部ヒーター2aは4往復の蛇行である。
上記食材加熱用ヒーター2が棒状のとき(シーズヒーター等の電気抵抗加熱のとき)は、該棒状ヒーターが蛇行していることが、加熱部分の体積又は表面積が大きくなり加熱し易くなる(昇温効率が高くなる)、加熱部分が密になることによる焼きムラ(加熱ムラ)が起こり難くなる、食材加熱用ヒーター2の領域部分が広くなる、等のために好ましい。
具体的には、20往復以下の蛇行が好ましく、1往復以上10往復以下がより好ましく、2往復以上4往復以下が特に好ましい。例えば、図1~3では、食材加熱用上部ヒーター2aも食材加熱用下部ヒーター2bも3往復の蛇行であり、図4では、食材加熱用上部ヒーター2aは4往復の蛇行である。
なお、工業的・連続的の場合に、調理器具1が進行方向に長くなる場合には、上記ヒーターの単位が進行方向に複数個並んでいてもよい。電流(電圧)は、該単位毎に並列に印加されることが、電流確保のために好ましい。
<<他のヒーター>>
本発明の調理器具1においては、調理器具1の内部に前記食材加熱用ヒーター2のみを具備し、該調理器具1の外部には過熱水蒸気Sを発生させる熱源を具備しないことが好ましい。
言い換えると、本発明の調理器具1の内部であり、過熱水蒸気生成放出管3の外部に具備されているヒーター(熱源)としては、前記食材加熱用ヒーター2のみであることが好ましい。過熱水蒸気生成放出管3を加熱しないヒーターがあると、熱効率的に不利である。食材Fと過熱水蒸気生成放出管3の両方を同時に加熱するヒーター(熱源)の存在によって、熱の効率利用と小型化とコストダウンが図れる。
本発明の調理器具1においては、調理器具1の内部に前記食材加熱用ヒーター2のみを具備し、該調理器具1の外部には過熱水蒸気Sを発生させる熱源を具備しないことが好ましい。
言い換えると、本発明の調理器具1の内部であり、過熱水蒸気生成放出管3の外部に具備されているヒーター(熱源)としては、前記食材加熱用ヒーター2のみであることが好ましい。過熱水蒸気生成放出管3を加熱しないヒーターがあると、熱効率的に不利である。食材Fと過熱水蒸気生成放出管3の両方を同時に加熱するヒーター(熱源)の存在によって、熱の効率利用と小型化とコストダウンが図れる。
また、本発明の調理器具1であれば、外部熱源を必要とせず、外部熱源が不要であることにより、小型化、使用性の向上、省エネルギー、コストダウン等が可能となる。
ただし、本発明の調理器具1においては、前記過熱水蒸気生成放出管3の内部に存在して過熱水蒸気Sを発生させる管内ヒーター(図示せず)を有していてもよい。該管内ヒーターがあれば、過熱水蒸気Sをより効率的に発生させられる。
<過熱水蒸気生成放出管>
本発明の調理器具1には、上記食材加熱用ヒーター2に隣接して、過熱水蒸気生成放出管3が具備されており、該過熱水蒸気生成放出管3の内部に導入された貯留水Wを該食材加熱用ヒーター2で加熱して、その内部に過熱水蒸気Sを生成させ、該過熱水蒸気Sを、その末端に設けられた過熱水蒸気放出口3dから該調理器具1内に放出するようになっている。
過熱水蒸気生成放出管3の内部に導入された貯留水Wは、隣接する食材加熱用ヒーター2で加熱されて、過熱水蒸気生成放出管3の内部で、まず湯になり、100℃の水蒸気になり、過熱水蒸気Sとなり放出される。
本発明の調理器具1には、上記食材加熱用ヒーター2に隣接して、過熱水蒸気生成放出管3が具備されており、該過熱水蒸気生成放出管3の内部に導入された貯留水Wを該食材加熱用ヒーター2で加熱して、その内部に過熱水蒸気Sを生成させ、該過熱水蒸気Sを、その末端に設けられた過熱水蒸気放出口3dから該調理器具1内に放出するようになっている。
過熱水蒸気生成放出管3の内部に導入された貯留水Wは、隣接する食材加熱用ヒーター2で加熱されて、過熱水蒸気生成放出管3の内部で、まず湯になり、100℃の水蒸気になり、過熱水蒸気Sとなり放出される。
<<過熱水蒸気生成放出管のサイズ・形態及び食材加熱用ヒーターとの位置関係>>
該過熱水蒸気生成放出管3は、上記食材加熱用ヒーター2に隣接して設けられている。上記食材加熱用ヒーター2には、食材加熱用上部ヒーター2aと、上記食材加熱用下部ヒーター2bとがあるので、該過熱水蒸気生成放出管3は、上下それぞれの食材加熱用ヒーター2に隣接して設けられている。
特に限定はされないが、該過熱水蒸気生成放出管3は、調理器具1内において、その長さを確保するために、蛇行して又はジグザグ状若しくは螺旋状に設置されていることが好ましい。
該過熱水蒸気生成放出管3は、上記食材加熱用ヒーター2に隣接して設けられている。上記食材加熱用ヒーター2には、食材加熱用上部ヒーター2aと、上記食材加熱用下部ヒーター2bとがあるので、該過熱水蒸気生成放出管3は、上下それぞれの食材加熱用ヒーター2に隣接して設けられている。
特に限定はされないが、該過熱水蒸気生成放出管3は、調理器具1内において、その長さを確保するために、蛇行して又はジグザグ状若しくは螺旋状に設置されていることが好ましい。
該過熱水蒸気生成放出管3の最外径は、特に限定はないが、4mm以上45mm以下が好ましく、7mm以上35mm以下がより好ましく、10mm以上25mm以下が特に好ましい。
また、該過熱水蒸気生成放出管3の内径は、2mm以上40mm以下が好ましく、5mm以上30mm以下がより好ましく、8mm以上20mm以下が特に好ましい。
該過熱水蒸気生成放出管3の最外径や内径が太過ぎると、調理器具1内で邪魔となったり、無駄になったり、それを収納する調理器具1のサイズや重さが大きくなったりする場合等がある。一方、該過熱水蒸気生成放出管3の最外径や内径が細過ぎると、予めそこに導入しておく「過熱水蒸気Sの原料となる貯留水W」の量が少なくならざるを得ないので、発生する過熱水蒸気Sの量が不足する場合等がある。
また、該過熱水蒸気生成放出管3の内径は、2mm以上40mm以下が好ましく、5mm以上30mm以下がより好ましく、8mm以上20mm以下が特に好ましい。
該過熱水蒸気生成放出管3の最外径や内径が太過ぎると、調理器具1内で邪魔となったり、無駄になったり、それを収納する調理器具1のサイズや重さが大きくなったりする場合等がある。一方、該過熱水蒸気生成放出管3の最外径や内径が細過ぎると、予めそこに導入しておく「過熱水蒸気Sの原料となる貯留水W」の量が少なくならざるを得ないので、発生する過熱水蒸気Sの量が不足する場合等がある。
該過熱水蒸気生成放出管3の長さは、内部に貯めておく貯留水Wの量や生成する過熱水蒸気Sの量を決定するので重要である(図4参照)。また、その好ましい長さは、調理器具1の大きさ(過熱水蒸気Sが満たされる体積)や、該過熱水蒸気生成放出管3の内径にも依存する。
具体的には、例えば、図1~3のような回分式(バッチ式)又は家庭用の調理器具1の場合には、「食材加熱用下部ヒーター2bに隣接して設けられる(身の方の)過熱水蒸気生成放出管3」の長さ(蛇行している全長)は、40cm以上300cm以下が好ましく、60cm以上250cm以下がより好ましく、80cm以上200cm以下が特に好ましい。
該長さが短過ぎると、貯留水Wの量が少なくなり、生成する過熱水蒸気Sの量が不足する;加熱が十分に行われず、過熱水蒸気Sが好適に生成しない;等の場合があり、該長さが長過ぎると、無駄になる、調理器具1の大きさが大きくなる等の場合がある。
該長さが短過ぎると、貯留水Wの量が少なくなり、生成する過熱水蒸気Sの量が不足する;加熱が十分に行われず、過熱水蒸気Sが好適に生成しない;等の場合があり、該長さが長過ぎると、無駄になる、調理器具1の大きさが大きくなる等の場合がある。
図1~3のような回分式(バッチ式)又は家庭用の調理器具1の場合、「食材加熱用上部ヒーター2aに隣接して設けられる過熱水蒸気生成放出管3」の長さ(蛇行している場合にはその全長)は、14cm以上150cm以下が好ましく、17cm以上100cm以下がより好ましく、20cm以上70cm以下が特に好ましい。
該長さが短過ぎると、食材加熱用上部ヒーター2aによって加熱が十分に行われず、過熱水蒸気Sが好適に生成しない等の場合があり、該長さが長過ぎると、無駄になる、調理器具1が大きくなり過ぎる等の場合がある。
該長さが短過ぎると、食材加熱用上部ヒーター2aによって加熱が十分に行われず、過熱水蒸気Sが好適に生成しない等の場合があり、該長さが長過ぎると、無駄になる、調理器具1が大きくなり過ぎる等の場合がある。
また、例えば、図5のような連続式又は工業用の調理器具1の場合には、「食材加熱用下部ヒーター2bに隣接して設けられる過熱水蒸気生成放出管3」の長さ(蛇行している全長)は、特に限定はないが、1m以上30m以下が好ましく、1.5m以上20m以下がより好ましく、2m以上10m以下が特に好ましい。
該長さが短過ぎると、貯留水Wの量が少なくなり、生成する過熱水蒸気Sの量が不足する;加熱が十分に行われず、過熱水蒸気Sが好適に生成しない;等の場合があり、該長さが長過ぎると、無駄になる、連続式又は工業用の調理器具1が大きくなり過ぎる等の場合がある。
該長さが短過ぎると、貯留水Wの量が少なくなり、生成する過熱水蒸気Sの量が不足する;加熱が十分に行われず、過熱水蒸気Sが好適に生成しない;等の場合があり、該長さが長過ぎると、無駄になる、連続式又は工業用の調理器具1が大きくなり過ぎる等の場合がある。
図5のような連続式又は工業用の調理器具1の場合、「食材加熱用上部ヒーター2aに隣接して設けられる過熱水蒸気生成放出管3」の長さ(蛇行している場合にはその全長)は、0.5m以上20m以下が好ましく、0.7m以上10m以下がより好ましく、1m以上5m以下が特に好ましい。
該長さが短過ぎると、食材加熱用上部ヒーター2aによって加熱が十分に行われず、過熱水蒸気Sが好適に生成しない等の場合があり、該長さが長過ぎると、無駄になる、調理器具1が大きくなり過ぎる等の場合がある。
該長さが短過ぎると、食材加熱用上部ヒーター2aによって加熱が十分に行われず、過熱水蒸気Sが好適に生成しない等の場合があり、該長さが長過ぎると、無駄になる、調理器具1が大きくなり過ぎる等の場合がある。
特に限定はないが、該過熱水蒸気生成放出管3は、食材加熱用ヒーター2からの熱の吸収を効率的にするため、その内部に「過熱水蒸気Sの原料となる貯留水W」を一定量以上確保するため等の点から、調理器具1内で水平方向に蛇行していることが好ましい。
蛇行は、具体的には、0.5往復(すなわち1回横断)以上10往復以下が好ましく、1往復以上7往復以下がより好ましく、2往復以上4往復以下が特に好ましい。
例えば、図1~3では、食材加熱用下部ヒーター2bに隣接する過熱水蒸気生成放出管3は、2.5往復しており、食材加熱用上部ヒーター2aに隣接する過熱水蒸気生成放出管3は、0.5往復(横に1回横断)している。また、図5では、食材加熱用下部ヒーター2bに隣接する過熱水蒸気生成放出管3は、1.5往復しており、食材加熱用上部ヒーター2aに隣接する過熱水蒸気生成放出管3は、0.5往復(横に1回横断)している。
蛇行は、具体的には、0.5往復(すなわち1回横断)以上10往復以下が好ましく、1往復以上7往復以下がより好ましく、2往復以上4往復以下が特に好ましい。
例えば、図1~3では、食材加熱用下部ヒーター2bに隣接する過熱水蒸気生成放出管3は、2.5往復しており、食材加熱用上部ヒーター2aに隣接する過熱水蒸気生成放出管3は、0.5往復(横に1回横断)している。また、図5では、食材加熱用下部ヒーター2bに隣接する過熱水蒸気生成放出管3は、1.5往復しており、食材加熱用上部ヒーター2aに隣接する過熱水蒸気生成放出管3は、0.5往復(横に1回横断)している。
特に限定はないが、上記食材加熱用ヒーター2と上記過熱水蒸気生成放出管3は、直行して(蛇行して)いることが熱の効率的又は均一な伝導・放射のため、食材F及び食材置き5への均一な熱の放射のために好ましい。
<<過熱水蒸気生成放出管の種類>>
過熱水蒸気生成放出管3は、フレキシブル管であっても、インフレキシブル管(直管)を曲げて(蛇行させて)使用してもよいが、表面積を大きくして食材加熱用ヒーター2からの熱を効率よく吸収できる、調理器具1内での配管が容易である、該管を構成する金属の熱膨張が吸収される等の点から、フレキシブル管が好ましい。
過熱水蒸気生成放出管3は、フレキシブル管であっても、インフレキシブル管(直管)を曲げて(蛇行させて)使用してもよいが、表面積を大きくして食材加熱用ヒーター2からの熱を効率よく吸収できる、調理器具1内での配管が容易である、該管を構成する金属の熱膨張が吸収される等の点から、フレキシブル管が好ましい。
食材加熱用下部ヒーター2bに隣接する過熱水蒸気生成放出管3と、食材加熱用上部ヒーター2aに隣接する過熱水蒸気生成放出管3とは、通常、(一体化して)繋がっているが、かかる繋ぎ部分(立上り部分)は、フレキシブル管であることが特に好ましい。フレキシブル管であると、上記した効果を奏すると共に、更に、調理器具1の蓋の開け閉めの際に、調理器具1の身に固定された過熱水蒸気生成放出管3と、蓋の方の「食材加熱用上部ヒーター2aに隣接する過熱水蒸気生成放出管3」との間に、屈曲による機械的ストレスがかかり難い。言い換えると、上下の繋ぎ部分がフレキシブル管であると、調理器具1の蓋の開け閉めが容易となる(例えば、図1参照)。
なお、「食材加熱用上部ヒーター2aに隣接する過熱水蒸気生成放出管3」は、調理器具1の身の方に存在していてもよい(例えば、図2、図3参照)。その場合、該「上下の繋ぎ部分」は、フレキシブル管である必要性は低い。
なお、「食材加熱用上部ヒーター2aに隣接する過熱水蒸気生成放出管3」は、調理器具1の身の方に存在していてもよい(例えば、図2、図3参照)。その場合、該「上下の繋ぎ部分」は、フレキシブル管である必要性は低い。
上記過熱水蒸気生成放出管3の材質やその表面材質は、耐熱性と耐食性が高いことが必要で、調理や加熱によって劣化や腐食が起こり難いもの、材質が食材Fに混入し得ないものが好ましく、特に限定はないが、具体的には、例えば、ステンレス、アルミニウム、真鍮、チタン等の金属(製)が好ましく、SUS304、SUS316、SUS316L等のステンレス(製)が特に好ましい。
<<過熱水蒸気生成放出管の内部の貯留水>>
過熱水蒸気生成放出管3は、その内部に導入された貯留水Wを食材加熱用ヒーター2で加熱して、その内部に過熱水蒸気Sを生成させ、該過熱水蒸気Sを、その末端に設けられた過熱水蒸気放出口3dから該調理器具1内に放出できるようになっている。
過熱水蒸気生成放出管3は、その内部に導入された貯留水Wを食材加熱用ヒーター2で加熱して、その内部に過熱水蒸気Sを生成させ、該過熱水蒸気Sを、その末端に設けられた過熱水蒸気放出口3dから該調理器具1内に放出できるようになっている。
上記貯留水Wが過熱水蒸気Sの原料となる水であり、該貯留水Wは、通常、調理(加熱)前であって過熱水蒸気生成放出管3の加熱前に、該過熱水蒸気生成放出管3の入口側である水導入口3aから所定量が予め導入される。言い換えれば、過熱水蒸気Sの原料となる水は、「食材加熱用下部ヒーター2bに隣接した過熱水蒸気生成放出管3の部分(すなわち、下に位置する過熱水蒸気生成放出管3)」に予め導入されて貯留水Wとなる。
過熱水蒸気生成放出管3には、過熱水蒸気生成用の水を該過熱水蒸気生成放出管3に予め導入しておくための水導入口3aが存在する。
貯留水Wの過熱水蒸気生成放出管3内への導入については、調理する人等が、別途、水差し等の手持容器に入れた水を、手で水導入口3aから所定量だけ導入してもよいし、水導入口3aがバルブ3cを介して調理器具1の外部の水移送外管に接続されており、調理前に該水移送外管からバルブ3cを開いて所定量の水を自動又は手動で導入してもよい。
貯留水Wの過熱水蒸気生成放出管3内への導入については、調理する人等が、別途、水差し等の手持容器に入れた水を、手で水導入口3aから所定量だけ導入してもよいし、水導入口3aがバルブ3cを介して調理器具1の外部の水移送外管に接続されており、調理前に該水移送外管からバルブ3cを開いて所定量の水を自動又は手動で導入してもよい。
言い換えれば、水導入口3aが上に向かって開いており、調理前に、そこから所定量の水を上記過熱水蒸気生成放出管3に導入できるようになっているか、又は、該水導入口3aが水移送外管に接続されており、調理前に、そこからバルブ3cによって所定量の水を該過熱水蒸気生成放出管3に導入できるようになっていることが好ましい。
限定はされないが、回分式(バッチ式)又は家庭用の調理器具1の場合には前者が好ましく、連続式又は工業用の調理器具1の場合には後者が好ましい。
例えば、図1~4に示す調理器具1は、手で水導入口3aから貯留水Wを過熱水蒸気生成放出管3に導入するタイプであり、図5に示す調理器具1は、水移送外管から貯留水Wを過熱水蒸気生成放出管3に導入するタイプである。
特に、回分式(バッチ式)の家庭用の調理器具1の場合、調理前に水導入口3aから貯留水Wを導入する方式を採ることで、調理器具1の著しい簡素化や小型化が達成できた。
なお、図5では、調理器具1の筐体(本体の外形)は図示していない。すなわち、過熱水蒸気生成放出管3や食材加熱用ヒーター2等を含めた調理器具1の全体を囲む筐体は図示していない。
例えば、図1~4に示す調理器具1は、手で水導入口3aから貯留水Wを過熱水蒸気生成放出管3に導入するタイプであり、図5に示す調理器具1は、水移送外管から貯留水Wを過熱水蒸気生成放出管3に導入するタイプである。
特に、回分式(バッチ式)の家庭用の調理器具1の場合、調理前に水導入口3aから貯留水Wを導入する方式を採ることで、調理器具1の著しい簡素化や小型化が達成できた。
なお、図5では、調理器具1の筐体(本体の外形)は図示していない。すなわち、過熱水蒸気生成放出管3や食材加熱用ヒーター2等を含めた調理器具1の全体を囲む筐体は図示していない。
過熱水蒸気生成放出管3の内部に予め導入しておく貯留水Wの体積は、食材加熱用下部ヒーター2bに隣接した過熱水蒸気生成放出管3(下に位置する過熱水蒸気生成放出管3)の内部の体積に等しいことが好ましい。すなわち、該「下に位置する過熱水蒸気生成放出管3」の全てを貯留水Wで満たすことが、該貯留水Wをできるだけ多く確保しておくために好ましい。図4は、調理開始前の図であるが、貯留水Wの液面W1以下に貯留水Wが満たされている。
具体的には、例えば、図1~3のような回分式(バッチ式)又は家庭用の調理器具1の場合には、貯留水Wの体積や、「食材加熱用下部ヒーター2bに隣接した過熱水蒸気生成放出管3(下に位置する過熱水蒸気生成放出管3)」の内部の体積は、1cm3以上1000cm3以下が好ましく、10cm3以上700cm3以下がより好ましく、40cm3以上400cm3以下が特に好ましい。
また、例えば、図5のような連続式又は工業用の調理器具1の場合の上記体積(好ましい範囲、より好ましい範囲、特に好ましい範囲)は、下限については、調理器具1の大きさにも依存するが、上記回分式(バッチ式)又は家庭用の調理器具1の場合のそれぞれ2倍、上限についてはそれぞれ20倍にした範囲が望ましい。
また、例えば、図5のような連続式又は工業用の調理器具1の場合の上記体積(好ましい範囲、より好ましい範囲、特に好ましい範囲)は、下限については、調理器具1の大きさにも依存するが、上記回分式(バッチ式)又は家庭用の調理器具1の場合のそれぞれ2倍、上限についてはそれぞれ20倍にした範囲が望ましい。
該体積が小さ過ぎると、調理終了までに必要な過熱水蒸気Sが確保できない;調理中に調理器具1全体に常時過熱水蒸気Sを満たしておくことができない;等の場合があり、一方、該体積が大き過ぎると、その分が無駄である、過熱水蒸気生成放出管3を収納する調理器具1が大きくなり過ぎる、水量が多過ぎて昇温し難い(過熱水蒸気Sが好適に生成しない)等の場合がある。
貯留水18g(=1モル)が気体になると、標準状態(0℃、1気圧)で22.4Lであるから、300℃の過熱水蒸気になると、約50Lとなる。
従って、過熱水蒸気生成放出管3中の1cm3の貯留水(1gの貯留水)が、全部300℃の過熱水蒸気になると、約2.8L(=50[L]/18)となる。この過熱水蒸気の体積は、原料として仕込める貯留水Wの量と、使用する調理器具1の内部の体積を勘案すれば十分である。
実際は、水滴となったり、下記する蒸気抜き3bから水蒸気として逃げたり、調理器具1から留出したりして無駄になる分があること、発生する過熱水蒸気Sは多過ぎてもよいこと等を考慮すれば、前記「過熱水蒸気生成放出管3の体積」で十分であり、更には、前記「過熱水蒸気生成放出管3の体積範囲」が好適であることが分かる。
従って、過熱水蒸気生成放出管3中の1cm3の貯留水(1gの貯留水)が、全部300℃の過熱水蒸気になると、約2.8L(=50[L]/18)となる。この過熱水蒸気の体積は、原料として仕込める貯留水Wの量と、使用する調理器具1の内部の体積を勘案すれば十分である。
実際は、水滴となったり、下記する蒸気抜き3bから水蒸気として逃げたり、調理器具1から留出したりして無駄になる分があること、発生する過熱水蒸気Sは多過ぎてもよいこと等を考慮すれば、前記「過熱水蒸気生成放出管3の体積」で十分であり、更には、前記「過熱水蒸気生成放出管3の体積範囲」が好適であることが分かる。
従来、過熱水蒸気を調理器具1の外部から送り込むタイプでは、上記したような少量の水があれば、調理中の過熱水蒸気Sの量(体積)として十分である、と言った認識を持っていなかった可能性がある。言い換えれば、使用する原料となる水が少量で十分であることに気付かなかったとも考えられる。
<<過熱水蒸気生成放出管の末端の過熱水蒸気放出口>>
過熱水蒸気生成放出管3の中で生成した過熱水蒸気Sは、過熱水蒸気生成放出管3の末端に設けられた過熱水蒸気放出口3dから調理器具1内に放出される。
貯留水Wが過熱水蒸気生成放出管3から溢れ出ないように、該過熱水蒸気放出口3dは、該過熱水蒸気生成放出管3の内部における該貯留水の液面W1より上部に存在する。
過熱水蒸気生成放出管3の中で生成した過熱水蒸気Sは、過熱水蒸気生成放出管3の末端に設けられた過熱水蒸気放出口3dから調理器具1内に放出される。
貯留水Wが過熱水蒸気生成放出管3から溢れ出ないように、該過熱水蒸気放出口3dは、該過熱水蒸気生成放出管3の内部における該貯留水の液面W1より上部に存在する。
過熱水蒸気生成放出管3の下の方には、少なくとも調理初期には貯留水Wが貯まっており(図4参照)、加熱されると、過熱水蒸気生成放出管3の内部で、該貯留水Wは100℃の水蒸気から過熱水蒸気へと変化すると共に上の方に移行するので、該過熱水蒸気放出口3dは、過熱水蒸気生成放出管3の上部末端に設けられている(図1~5参照)。
過熱水蒸気放出口3dは1個で十分であり、1個が好ましいが、複数個が該過熱水蒸気生成放出管3の上部に設けられていてもよい。
調理(過熱水蒸気生成放出管3の加熱)の初期に、過熱水蒸気放出口3dから万一水滴が落ちてもよいように、調理器具1の内壁周辺や、食材Fが常に置かれる食材置き5の部分の上を避けた箇所に設けられていることが好ましい。
調理(過熱水蒸気生成放出管3の加熱)の初期に、過熱水蒸気放出口3dから万一水滴が落ちてもよいように、調理器具1の内壁周辺や、食材Fが常に置かれる食材置き5の部分の上を避けた箇所に設けられていることが好ましい。
<<気体循環手段、送風手段>>
本発明の調理器具1内には、気体循環手段も送風手段も設けられておらず、過熱水蒸気Sで食材Fを加熱している時間は、調理器具1内が過熱水蒸気Sのみで満たされるようになっていることが好ましい。すなわち、本発明によれば、「酸素を含む空気」が調理器具1内に実質的に存在しないようにできるし、また、調理器具1内を過熱水蒸気Sで均一に満たすことができる。
本発明の調理器具1内には、気体循環手段も送風手段も設けられておらず、過熱水蒸気Sで食材Fを加熱している時間は、調理器具1内が過熱水蒸気Sのみで満たされるようになっていることが好ましい。すなわち、本発明によれば、「酸素を含む空気」が調理器具1内に実質的に存在しないようにできるし、また、調理器具1内を過熱水蒸気Sで均一に満たすことができる。
本発明の調理器具1によれば、上記したような特定の態様・形態になっているので、気体循環手段や送風手段がなくても、調理器具1内を過熱水蒸気Sのみで満たすことができる。従って、本発明の調理器具1には、気体循環手段も送風手段も具備されていないことが好ましい。気体循環手段や送風手段を設けると、サイズ的に不利になる、無駄になる、故障や汚れの原因になる、コストアップになる、等の場合がある。
<<過熱水蒸気生成放出管の蒸気抜き>>
前記過熱水蒸気生成放出管3には、過熱水蒸気生成用の水を前記過熱水蒸気生成放出管3に予め導入しておくための水導入口3aが存在しているが、該水導入口3aの近傍であって、該過熱水蒸気生成放出管3の内部における貯留水の液面W1より上部に蒸気抜き3bが存在することが好ましい。
調理初期に貯留水Wが多く入っているときに(例えば、最大量のときに)、該貯留水Wが該蒸気抜き3bから漏れ出ることを避けるために、該蒸気抜き3bは、該「貯留水の液面W1」より上にある必要がある。
前記過熱水蒸気生成放出管3には、過熱水蒸気生成用の水を前記過熱水蒸気生成放出管3に予め導入しておくための水導入口3aが存在しているが、該水導入口3aの近傍であって、該過熱水蒸気生成放出管3の内部における貯留水の液面W1より上部に蒸気抜き3bが存在することが好ましい。
調理初期に貯留水Wが多く入っているときに(例えば、最大量のときに)、該貯留水Wが該蒸気抜き3bから漏れ出ることを避けるために、該蒸気抜き3bは、該「貯留水の液面W1」より上にある必要がある。
水導入口3aの近傍に、すなわち、過熱水蒸気生成放出管3において過熱水蒸気放出口とは反対側の末端近傍に蒸気抜き3bがあると、調理(過熱水蒸気生成放出管3の加熱)の初期に、過熱水蒸気放出口3dから水滴が落ちてくるのを防止することができて、食材Fの上に水滴が落ちるのを防ぐ(食材Fを保護する)ことができる。
該蒸気抜き3bから出てくるものは、過熱水蒸気生成放出管3の中で発生した水蒸気、最初から過熱水蒸気生成放出管3の中にあった空気、貯留水Wの沸騰によって飛び散った水滴、水蒸気が液化して生じた水滴又は湯気、等が考えられる。
水導入口3aは過熱水蒸気放出口3dより下にあるので、蒸気抜き3bも過熱水蒸気放出口3dより下に位置することになり、従って、後述する食材置き5より下に位置することになる。また、水導入口3aや蒸気抜き3bは、調理器具1の隅に設けることが好ましい。
それらの理由により、たとえ100℃以下の水蒸気や水滴が、該蒸気抜き3b(又は該水導入口3a)から出ても、それが食材Fの上にかからない(食材Fに対する悪影響が少ない)。
水導入口3aは過熱水蒸気放出口3dより下にあるので、蒸気抜き3bも過熱水蒸気放出口3dより下に位置することになり、従って、後述する食材置き5より下に位置することになる。また、水導入口3aや蒸気抜き3bは、調理器具1の隅に設けることが好ましい。
それらの理由により、たとえ100℃以下の水蒸気や水滴が、該蒸気抜き3b(又は該水導入口3a)から出ても、それが食材Fの上にかからない(食材Fに対する悪影響が少ない)。
蒸気抜き3bは、水導入口3aの近傍であって、過熱水蒸気生成放出管3の側面に設けられているか、又は、水導入口3aの一部が前記蒸気抜き3bを兼ねていることが好ましい。
上記態様のうち、前者の態様としては、特に限定はないが、好ましくは水導入口3aの直下に位置する「過熱水蒸気生成放出管3に対する切り込み、孔、分岐管、弁」等が挙げられる(図示せず)。
また、後者の態様としては、特に限定はないが、水導入口3aを塞ぐように、球体4が載っているか(図2~4参照)、弁であることが好ましい。この態様は、回分式(バッチ式)又は家庭用の調理器具1の場合や、水導入口3aが上に向かって開いており、調理前に、そこから所定量の水を、手によって過熱水蒸気生成放出管3に導入する調理器具1の場合に極めて簡便であるため特に好ましい。
上記態様のうち、前者の態様としては、特に限定はないが、好ましくは水導入口3aの直下に位置する「過熱水蒸気生成放出管3に対する切り込み、孔、分岐管、弁」等が挙げられる(図示せず)。
また、後者の態様としては、特に限定はないが、水導入口3aを塞ぐように、球体4が載っているか(図2~4参照)、弁であることが好ましい。この態様は、回分式(バッチ式)又は家庭用の調理器具1の場合や、水導入口3aが上に向かって開いており、調理前に、そこから所定量の水を、手によって過熱水蒸気生成放出管3に導入する調理器具1の場合に極めて簡便であるため特に好ましい。
水導入口3aを塞ぐように自由に動く球体4が載っている態様を図2~4に示す。水蒸気や湯気等が大量に発生すると、その圧力で球体4が浮き上がり、該球体4と水導入口3aとの間に、(一瞬)隙間ができ、該隙間が「蒸気抜き3b」を形成する(「蒸気抜き3b」となる)。水導入口3aから水を導入するときには、該球体4を取り除いておき、調理中(加熱中)は、該球体4を水導入口3aに載せておくだけでよく、簡便であるため特に好ましい。
水導入口3aが水移送外管に接続されており、調理前に、そこからバルブ3cによって所定量の水を前記過熱水蒸気生成放出管3に導入できるようになっている形態(例えば図5の形態)の場合には、上記蒸気抜き3bの態様としては、過熱水蒸気生成放出管3に対する切り込み、孔、分岐管、弁等が挙げられる。
この場合、該蒸気抜き3bは、貯留水の液面W1より上部であって、バルブ3cが閉まっていても蒸気等が過熱水蒸気生成放出管3から外部に逃げるように、該バルブ3cより過熱水蒸気生成放出管3の内側(出口側)に設けられる。
この場合、該蒸気抜き3bは、貯留水の液面W1より上部であって、バルブ3cが閉まっていても蒸気等が過熱水蒸気生成放出管3から外部に逃げるように、該バルブ3cより過熱水蒸気生成放出管3の内側(出口側)に設けられる。
<食材置き>
本発明の調理器具1には、上と下の食材加熱用ヒーター2の間に、食材Fを載せるための食材置き5が具備されている。
該食材置き5の形状としては、限定はされないが、例えば、図1に示したような連子状、格子状、メッシュ状、網状等が挙げられる。また、図3、5に示したようなプレート状、皿状、コンベアベルト状等が挙げられ、食材置き5であるコンベアベルト6に上に、更に、プレート状、皿状等の食材置き5を載せてもよい。
前者の形状は、焼物、トースト等に好適であり、後者の形状は、(要すれば該食材置き5の上に食材容器等を置いて)煮物、炒め物、茹で物、再加熱等に好適である。
本発明の調理器具1には、上と下の食材加熱用ヒーター2の間に、食材Fを載せるための食材置き5が具備されている。
該食材置き5の形状としては、限定はされないが、例えば、図1に示したような連子状、格子状、メッシュ状、網状等が挙げられる。また、図3、5に示したようなプレート状、皿状、コンベアベルト状等が挙げられ、食材置き5であるコンベアベルト6に上に、更に、プレート状、皿状等の食材置き5を載せてもよい。
前者の形状は、焼物、トースト等に好適であり、後者の形状は、(要すれば該食材置き5の上に食材容器等を置いて)煮物、炒め物、茹で物、再加熱等に好適である。
両者を複合した形状も挙げられる。例えば、多数の孔の開いたプレート状若しくは皿状;プレート若しくは皿の上に、連子(図1)、格子、網等が載った形態;等が挙げられる。また、凹凸の付いたプレート状若しくは皿状(図3)も好ましい。
該食材置き5の形態は、上記形態の組み合わせでもよい。また、調理の種類によって任意に決定・変更できる。
該食材置き5の形態は、上記形態の組み合わせでもよい。また、調理の種類によって任意に決定・変更できる。
<各部材の配置>
調理器具1における各部材の配置は、前記要件を満たせば、特に限定はなく、調理器具1の製造方法・構造や使用方法等を勘案して決められる(図4等参照)。
調理器具1における各部材の配置は、前記要件を満たせば、特に限定はなく、調理器具1の製造方法・構造や使用方法等を勘案して決められる(図4等参照)。
調理器具1の下部において、
(下1)下から順番に、食材加熱用下部ヒーター2b、前記過熱水蒸気生成放出管3、前記食材置き5が具備されているか(図1、図3、図4(a)、図4(c)、図5参照)、又は、
(下2)下から順番に、前記過熱水蒸気生成放出管3、食材加熱用下部ヒーター2b、前記食材置き5が具備されていること(図4(b)、図4(d)参照)が好ましい。
(下1)下から順番に、食材加熱用下部ヒーター2b、前記過熱水蒸気生成放出管3、前記食材置き5が具備されているか(図1、図3、図4(a)、図4(c)、図5参照)、又は、
(下2)下から順番に、前記過熱水蒸気生成放出管3、食材加熱用下部ヒーター2b、前記食材置き5が具備されていること(図4(b)、図4(d)参照)が好ましい。
(下1)では、食材加熱用下部ヒーター2bが、食材Fより過熱水蒸気生成放出管3に近いので、過熱水蒸気生成放出管3の内部での過熱水蒸気Sの生成が、食材加熱より優先して進むので、遠火の放射加熱で食材Fを加熱すると共に過熱水蒸気Sの雰囲気で加熱すると美味しく仕上がる調理に好適である。また、食材加熱用下部ヒーター2bが、ガス火等の直火のときにも有効である(図5参照)。
(下2)では、食材加熱用下部ヒーター2bが、食材Fと過熱水蒸気生成放出管3の間に位置しているので、過熱水蒸気生成放出管3の加熱と、食材Fの加熱が同程度に進むので、そのように加熱すると美味しく仕上がる調理に好適である。
また、調理器具1の上部において、
(上1)前記過熱水蒸気生成放出管3の直上部に食材加熱用上部ヒーター2aが具備されているか(図2、図3、図4(a)、図4(b))、又は、
(上2)前記過熱水蒸気生成放出管3の直下部に食材加熱用上部ヒーター2aが具備されていること(図1、図4(c)、図4(d)、図5)が好ましい。
(上1)前記過熱水蒸気生成放出管3の直上部に食材加熱用上部ヒーター2aが具備されているか(図2、図3、図4(a)、図4(b))、又は、
(上2)前記過熱水蒸気生成放出管3の直下部に食材加熱用上部ヒーター2aが具備されていること(図1、図4(c)、図4(d)、図5)が好ましい。
図2、図3は、蓋が開いている状態の写真であるが、蓋を閉めれば、調理器具1の上部において、(上1)の形態(順番)をとることになる。
なお、上記「Aの直上部(直下部)にBが具備されている」の意味は、AとBの間に他の部材がないようにAとBが具備されていることを言う。
なお、上記「Aの直上部(直下部)にBが具備されている」の意味は、AとBの間に他の部材がないようにAとBが具備されていることを言う。
<<身と蓋への割り振り>>
家庭用の回分式(バッチ式)調理器具1の場合には、食材Fの出し入れや、食材Fを食材置き5に載せるために、調理器具1は身と蓋からなることが好ましい(図1、図2、図3参照)。
調理器具1が身と蓋からなるときは、<各部材の配置>で前記した各部材の態様(配置の順番)は、蓋を閉めたときのものである。
各部材の身と蓋への割り振りについては、図4(a)(b)の態様においては、蓋の方に食材加熱用上部ヒーター2aのみが配置されるか、又は、蓋の方に食材加熱用上部ヒーター2aと過熱水蒸気生成放出管3が配置されることが好ましい。
家庭用の回分式(バッチ式)調理器具1の場合には、食材Fの出し入れや、食材Fを食材置き5に載せるために、調理器具1は身と蓋からなることが好ましい(図1、図2、図3参照)。
調理器具1が身と蓋からなるときは、<各部材の配置>で前記した各部材の態様(配置の順番)は、蓋を閉めたときのものである。
各部材の身と蓋への割り振りについては、図4(a)(b)の態様においては、蓋の方に食材加熱用上部ヒーター2aのみが配置されるか、又は、蓋の方に食材加熱用上部ヒーター2aと過熱水蒸気生成放出管3が配置されることが好ましい。
図2と図3に示したように、蓋の方に食材加熱用上部ヒーター2aのみが配置されていると、過熱水蒸気生成放出管3が身と蓋に分離して存在しないので、構造が単純化される、蓋の開け閉めが容易となる等の効果がある。
一方、図1に示したように、蓋の方に食材加熱用ヒーター2と過熱水蒸気生成放出管3が配置されていると、過熱水蒸気生成放出管3の屈曲によって蓋の開け閉めが硬くなる場合があるが、過熱水蒸気生成放出管3を蛇行させられるので、食材加熱用上部ヒーター2aによって更に加熱されて、(高温の)過熱水蒸気Sを生成させ易くなる。
各部材の身と蓋への割り振りについては、図4(c)(d)の態様においては、食材Fを食材置き5に設置する際に食材加熱用上部ヒーター2aが邪魔にならないように、蓋の方に食材加熱用上部ヒーター2aと過熱水蒸気生成放出管3が配置されるようになっていることが好ましい。
工業用等の連続式の場合は、通常は蓋と身に分かれていないので、蓋の開け閉めの必要がないので、前記した<各部材の配置>に従って、配置が決められる(図5参照)。
<過熱水蒸気の温度>
本発明の調理器具1においては、前記過熱水蒸気放出口3dから調理器具1内に放出されるときの過熱水蒸気Sの温度が、110℃以上600℃以下となるように、前記食材加熱用ヒーター2、及び、前記過熱水蒸気生成放出管3が設計されて配置されていることが好ましい。
過熱水蒸気Sを用いて美味しく調理するために、過熱水蒸気Sの放出時の好適温度は、110℃以上600℃以下であるが、本発明の調理器具1を用いれば、各部材の構造・配置や加熱時間を調節すれば、かかる温度範囲の過熱水蒸気Sを過熱水蒸気放出口3dから調理器具1内に放出させることができる。
本発明の調理器具1においては、前記過熱水蒸気放出口3dから調理器具1内に放出されるときの過熱水蒸気Sの温度が、110℃以上600℃以下となるように、前記食材加熱用ヒーター2、及び、前記過熱水蒸気生成放出管3が設計されて配置されていることが好ましい。
過熱水蒸気Sを用いて美味しく調理するために、過熱水蒸気Sの放出時の好適温度は、110℃以上600℃以下であるが、本発明の調理器具1を用いれば、各部材の構造・配置や加熱時間を調節すれば、かかる温度範囲の過熱水蒸気Sを過熱水蒸気放出口3dから調理器具1内に放出させることができる。
過熱水蒸気放出口3dから調理器具1内に放出されるときの過熱水蒸気Sの温度は、より好ましくは140℃以上500℃以下、更に好ましくは170℃以上400℃以下、特に好ましくは200℃以上300℃以下である。
かかる範囲であれば、本発明の調理器具1を使用して容易に達成・コントロール可能である。下限温度が上記以上であれば、前記したような過熱水蒸気使用の調理効果を好適に奏することができ、上限温度が上記以下であれば、食材Fの不必要な乾燥(食材Fから水の留去)が起こらない。
かかる範囲であれば、本発明の調理器具1を使用して容易に達成・コントロール可能である。下限温度が上記以上であれば、前記したような過熱水蒸気使用の調理効果を好適に奏することができ、上限温度が上記以下であれば、食材Fの不必要な乾燥(食材Fから水の留去)が起こらない。
<調理方法>
本発明は、前記した調理器具1を使用する食材Fの調理方法であって、
以下の工程(1)から(5)の全ての工程を有することを特徴とする食材Fの調理方法でもある。
(1)前記過熱水蒸気生成放出管3の内部に貯留水Wを導入する工程
(2)前記食材加熱用ヒーター2をONにして、該過熱水蒸気生成放出管3、及び、その内部の水と水蒸気を加熱する工程
(3)前記過熱水蒸気放出口3dから過熱水蒸気Sが放出していることを確認する工程
(4)食材Fを食材置き5の上に載せる工程
(5)該調理器具1の内部に満たした過熱水蒸気Sと該食材加熱用ヒーター2とを併用して該食材Fを加熱する工程
本発明は、前記した調理器具1を使用する食材Fの調理方法であって、
以下の工程(1)から(5)の全ての工程を有することを特徴とする食材Fの調理方法でもある。
(1)前記過熱水蒸気生成放出管3の内部に貯留水Wを導入する工程
(2)前記食材加熱用ヒーター2をONにして、該過熱水蒸気生成放出管3、及び、その内部の水と水蒸気を加熱する工程
(3)前記過熱水蒸気放出口3dから過熱水蒸気Sが放出していることを確認する工程
(4)食材Fを食材置き5の上に載せる工程
(5)該調理器具1の内部に満たした過熱水蒸気Sと該食材加熱用ヒーター2とを併用して該食材Fを加熱する工程
工程(1)から(5)の順番は、上記番号順には限定されない。工程(4)は、工程(1)の前でも、工程(2)の前でも、工程(3)の前でも後でもよいが、工程(3)の後であることが好ましい。
工程(3)は、過熱水蒸気Sが放出していることを目視で確認してもよいし;過熱水蒸気放出口3dの近傍に温度計を設置して、温度上昇から過熱水蒸気Sが放出していることを確認してもよいし;工程(2)から工程(3)までに要する時間を予め測定しておいて、工程(2)の後に該時間が経過した時点をもって、「過熱水蒸気Sが放出していることを確認した」としてもよい。すなわち、予め(3)過熱水蒸気Sが放出する時間を確認しておけば(工程(3)が行われたことが確かであれば)、その後は、工程(1)、(4)、(2)、(5)の順番に行うことでもよい。
工程(3)は、過熱水蒸気Sが放出していることを目視で確認してもよいし;過熱水蒸気放出口3dの近傍に温度計を設置して、温度上昇から過熱水蒸気Sが放出していることを確認してもよいし;工程(2)から工程(3)までに要する時間を予め測定しておいて、工程(2)の後に該時間が経過した時点をもって、「過熱水蒸気Sが放出していることを確認した」としてもよい。すなわち、予め(3)過熱水蒸気Sが放出する時間を確認しておけば(工程(3)が行われたことが確かであれば)、その後は、工程(1)、(4)、(2)、(5)の順番に行うことでもよい。
本発明の「食材の調理方法」においては、調理器具1の内部を、110℃以上600℃以下の温度の過熱水蒸気Sで満たして調理することが好ましい。より好ましい温度範囲や、特に好ましい温度範囲は、前記した「過熱水蒸気放出口3dから調理器具1内に放出されるときの過熱水蒸気Sの温度(範囲)」の通りである(と同様である)。
また、下限温度以上であるときの効果と、上限温度以下であるときの効果も、前記した通りである(同様である)。
また、下限温度以上であるときの効果と、上限温度以下であるときの効果も、前記した通りである(同様である)。
本発明の「食材の調理方法」は、前記した通り、焼き目が付く効果があること等により焼物、トースト、再加熱等により好適であるが、一旦、加熱調理された食材Fを再加熱して該食材Fの柔らかさを復活させる際に特に好適である。
(100℃より高温の)過熱水蒸気における水の蒸気圧は、該気体の飽和蒸気圧未満であるので、通常はむしろ対象物を乾燥させる(水分を留去させる)方向である。しかしながら、驚くべきことに、一旦加熱調理されて冷えて硬くなった魚や肉等の食材Fを、本発明の「食材の調理方法」を用いて調理すると(再調理すると)、ふっくらと柔らかくなる。
(100℃より高温の)過熱水蒸気における水の蒸気圧は、該気体の飽和蒸気圧未満であるので、通常はむしろ対象物を乾燥させる(水分を留去させる)方向である。しかしながら、驚くべきことに、一旦加熱調理されて冷えて硬くなった魚や肉等の食材Fを、本発明の「食材の調理方法」を用いて調理すると(再調理すると)、ふっくらと柔らかくなる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
図2、3に示すような調理器具1を用いて調理を行った。蓋を閉めた状態では、各部材の配置(順番)は、図4(a)に示すようなものであった。
調理器具1の筐体とヒーターは、市販のロースター(象印マホービン株式会社製、フィッシュロースター シルバー EF-VG40-SA)を若干加工(変更)して用いた。
調理器具1の外形サイズは、48.5(W)×29.5(D)×19.5(H)cmであった。
食材加熱用ヒーター2は、食材加熱用下部ヒーター2bと食材加熱用上部ヒーター2aを合わせて、ヒーター出力1300Wのものであった。
図2、3に示すような調理器具1を用いて調理を行った。蓋を閉めた状態では、各部材の配置(順番)は、図4(a)に示すようなものであった。
調理器具1の筐体とヒーターは、市販のロースター(象印マホービン株式会社製、フィッシュロースター シルバー EF-VG40-SA)を若干加工(変更)して用いた。
調理器具1の外形サイズは、48.5(W)×29.5(D)×19.5(H)cmであった。
食材加熱用ヒーター2は、食材加熱用下部ヒーター2bと食材加熱用上部ヒーター2aを合わせて、ヒーター出力1300Wのものであった。
内部に、図2、3に示したように、外径20mm、内径18mmの過熱水蒸気生成放出管3を設置した。該過熱水蒸気生成放出管3はフレキシブルとした。該過熱水蒸気生成放出管3の長さは、上下合わせて、全長で200cmであった。
水導入口3aから、水道水を、過熱水蒸気生成放出管3(フレキシブルパイプ)内に、250mL注ぎ込んだところ、過熱水蒸気生成放出管3の下部は、水で充填され、概略を図4(a)に示す位置(水導入口3aの面から8mm下)まで、貯留水Wを導入できた。
水導入口3aの上には、直径26mmのステンレス製の球体4を載せ、水導入口3aからの水の蒸発を防ぐと共に、水導入口3aから球体4が浮くことによる「蒸気抜き3b」を形成させた。
水導入口3aの上には、直径26mmのステンレス製の球体4を載せ、水導入口3aからの水の蒸発を防ぐと共に、水導入口3aから球体4が浮くことによる「蒸気抜き3b」を形成させた。
蓋をして、食材加熱用下部ヒーター2bと食材加熱用上部ヒーター2aを両方ともONにして5分間経過させたところ、過熱水蒸気生成放出管3(フレキシブルパイプ)内の貯留水Wが沸騰し、更に過熱水蒸気Sとなって過熱水蒸気放出口3dから放出し始めた。
5分間の加熱時間の中で、上記した蒸気抜き3bから、若干の水蒸気が出たが、過熱水蒸気放出口3dからは、過熱水蒸気Sが放出され、水滴が落ちることはなかった。
5分間の加熱時間の中で、上記した蒸気抜き3bから、若干の水蒸気が出たが、過熱水蒸気放出口3dからは、過熱水蒸気Sが放出され、水滴が落ちることはなかった。
蓋を開けて過熱水蒸気Sの放出を確認した後、100gのサバの切り身2切れを、「図3に示したプレート状の食材置き5の上に、更に図1に示したような連子状の食材置き5を載せたもの」の上に載せた。
その後、蓋を閉め、調理器具1の内部に満たした過熱水蒸気Sと上下2個の食材加熱用ヒーター2とを併用して、100gのサバの切り身2切れを10分間調理(加熱)した。
その後、蓋を閉め、調理器具1の内部に満たした過熱水蒸気Sと上下2個の食材加熱用ヒーター2とを併用して、100gのサバの切り身2切れを10分間調理(加熱)した。
10分間で、導入した貯留水Wは全て過熱水蒸気Sとなって放出され、過熱水蒸気生成放出管3の中に貯留水Wは無くなった。
10分後の調理終了後、サバの切り身の芯(中心部分)の温度を測定したところ、80℃であった。
サバの切り身の表面は焼き目がついて、中も十分に好適に加熱され、焼きサバが調理できた。食したところ、香ばしく中は好適に加熱されていて柔らかく美味しかった。
10分後の調理終了後、サバの切り身の芯(中心部分)の温度を測定したところ、80℃であった。
サバの切り身の表面は焼き目がついて、中も十分に好適に加熱され、焼きサバが調理できた。食したところ、香ばしく中は好適に加熱されていて柔らかく美味しかった。
実施例2
実施例1において、「100gのサバの切り身2切れ」に代えて、「比較的薄い100gの鮭の切り身2切れ」を用いた以外は、実施例1と同様に調理したところ、実施例1と同様に調理できた。食したところ、中まで好適に加熱されていて柔らかく美味しかった。
実施例1において、「100gのサバの切り身2切れ」に代えて、「比較的薄い100gの鮭の切り身2切れ」を用いた以外は、実施例1と同様に調理したところ、実施例1と同様に調理できた。食したところ、中まで好適に加熱されていて柔らかく美味しかった。
実施例3
実施例1において、「100gのサバの切り身2切れ」に代えて、200gの平らに伸ばした鶏の胸肉を用いた以外は実施例1と同様に調理したところ、実施例1と同様に調理できた。食材置き5の網の焼き目がついていたが、鶏肉の表面が白かった。しかし、中まで好適に加熱されていて、所謂「低温調理」のようであり、食したところ美味しかった。
実施例1において、「100gのサバの切り身2切れ」に代えて、200gの平らに伸ばした鶏の胸肉を用いた以外は実施例1と同様に調理したところ、実施例1と同様に調理できた。食材置き5の網の焼き目がついていたが、鶏肉の表面が白かった。しかし、中まで好適に加熱されていて、所謂「低温調理」のようであり、食したところ美味しかった。
実施例4
実施例1において、「100gのサバの切り身2切れ」に代えて、深さ45mmの容器の中に水と野菜を入れた以外は実施例1と同様にしたところ、美味しい煮物ができた。
実施例1において、「100gのサバの切り身2切れ」に代えて、深さ45mmの容器の中に水と野菜を入れた以外は実施例1と同様にしたところ、美味しい煮物ができた。
実施例5
実施例1において、「100gのサバの切り身2切れ」に代えて、24時間、冷蔵庫に保管して硬くなった、引き出物の鯛の焼物を用いた以外は実施例1と同様に調理(加熱)したところ、ふっくらと柔らかくなった。
焼き目もついており、中まで好適に加熱されていて、食したところ、焼きたての状態を復元できており美味しかった。
実施例1において、「100gのサバの切り身2切れ」に代えて、24時間、冷蔵庫に保管して硬くなった、引き出物の鯛の焼物を用いた以外は実施例1と同様に調理(加熱)したところ、ふっくらと柔らかくなった。
焼き目もついており、中まで好適に加熱されていて、食したところ、焼きたての状態を復元できており美味しかった。
実施例6
食材Fとしてブロッコリーを用い、実施例1と同様に調理した。
通常のオーブンで調理すると茶色(褐色)に変色するところ、本発明の調理器具1を用いると、茶色(褐色)にならず、緑色のまま調理ができた。
食材Fとしてブロッコリーを用い、実施例1と同様に調理した。
通常のオーブンで調理すると茶色(褐色)に変色するところ、本発明の調理器具1を用いると、茶色(褐色)にならず、緑色のまま調理ができた。
実施例7
過熱水蒸気Sの有り無しで、調理器具1内の500mLの水の温度上昇を比較した。すなわち、ステンレスバットに入れた500mLの(食材Fに見立てた)水を用いて、その水の温度上昇の差異を測定した。
調理器具1としては、実施例1で使用した調理器具1と同一物を使用した。
過熱水蒸気Sの有り無しで、調理器具1内の500mLの水の温度上昇を比較した。すなわち、ステンレスバットに入れた500mLの(食材Fに見立てた)水を用いて、その水の温度上昇の差異を測定した。
調理器具1としては、実施例1で使用した調理器具1と同一物を使用した。
「過熱水蒸気有り(調理器具1内を過熱水蒸気Sで満たした状態)」は、実施例1と同様に、水道水を過熱水蒸気生成放出管3内に250mL注ぎ込んで貯留水Wとした。
「過熱水蒸気無し(調理器具1内に過熱水蒸気Sのない状態)は、実施例1で使用した調理器具1を用いたが、水道水を過熱水蒸気生成放出管3内に注ぎ込まなかった(貯留水Wなしで加熱等した)。
「過熱水蒸気無し(調理器具1内に過熱水蒸気Sのない状態)は、実施例1で使用した調理器具1を用いたが、水道水を過熱水蒸気生成放出管3内に注ぎ込まなかった(貯留水Wなしで加熱等した)。
過熱水蒸気有り無し何れの場合も、蓋をして、食材加熱用下部ヒーター2bと食材加熱用上部ヒーター2aの両方ともONにして、7分間経過(加熱)させ、次いで、蓋を開け、ステンレスバットに入れた500mLの水を食材置き5に載せた。
その後、過熱水蒸気有り無し何れの場合も、蓋をして、3分間上下ヒーターで加熱したところ、水の温度上昇(ΔT(℃))が、摂氏で20~30%、過熱水蒸気有りの方が大きいという結果になった。
「過熱水蒸気有り」の方が、同一の消費ヒーター電力で、熱を効率的に食材F(上記の場合は水)に与えることができていることが分かった。
比較例1(及び、実施例1~7のまとめ)
調理器具1の外に、過熱水蒸気生成装置のある調理器を用いて調理したが、危険性があり、故障も多く、調理開始と調理終了のときに要する時間が長く、調理器具1外の水蒸気生成装置まで入れると大型で簡素化されておらず、高価で使い難かった。
調理器具1の外に、過熱水蒸気生成装置のある調理器を用いて調理したが、危険性があり、故障も多く、調理開始と調理終了のときに要する時間が長く、調理器具1外の水蒸気生成装置まで入れると大型で簡素化されておらず、高価で使い難かった。
また、上記の比較調理器、及び、通常のヒーター搭載オーブンで、実施例1~6に記載の食材Fを調理したところ、実施例1~6に記載した優れた調理後の状態(風味、食感、外観等)が得られなかった。
一方、本発明の調理器具1を用いて調理した場合(実施例1~6)は、使用に際して危険性が少なく;別途、過熱水蒸気を発生させる専用装置がないので、故障も少なく;調理開始と調理終了のときに要する時間が短縮され;従来品と比較して小型で簡素化され;安価で使い易かった。
熱を有効利用する効率が高く(実施例7)、魚を焼いた場合には、短時間で焼けて冷めても硬くならず、冷凍保存して再加熱しても柔らかいままであった(実施例1、2)。
また、2個の食材加熱用ヒーター2の熱を利用しているので、魚や肉に焦げ目を付けることができた(実施例1~3)。
熱を有効利用する効率が高く(実施例7)、魚を焼いた場合には、短時間で焼けて冷めても硬くならず、冷凍保存して再加熱しても柔らかいままであった(実施例1、2)。
また、2個の食材加熱用ヒーター2の熱を利用しているので、魚や肉に焦げ目を付けることができた(実施例1~3)。
実施例8
実施例1~7は、蓋を閉めた状態で、各部材の配置(順番)は、図4(a)に示すものであったが、図4(b)(c)(d)に示す配置(順番)としても、連続式にしても(例えば図5に示す態様としても)、実施例1~7と同様の結果が得られる。
実施例1~7は、蓋を閉めた状態で、各部材の配置(順番)は、図4(a)に示すものであったが、図4(b)(c)(d)に示す配置(順番)としても、連続式にしても(例えば図5に示す態様としても)、実施例1~7と同様の結果が得られる。
本発明の調理器具1は、高い熱容量の過熱水蒸気Sを用いて食材Fを調理することによる従来の「過熱水蒸気を利用した調理」の長所を全て維持しつつ、更に前記したような顕著な効果を奏するので、本発明は、家庭用、レストラン用、工場用の調理器具1の製造分野や、食品加工業等の調理器具1の使用分野等において、広く利用されるものである。
1 調理器具
2 食材加熱用ヒーター
2a 食材加熱用上部ヒーター
2b 食材加熱用下部ヒーター
3 過熱水蒸気生成放出管
3a 水導入口
3b 蒸気抜き
3c バルブ
3d 過熱水蒸気放出口
4 球体
5 食材置き
6 コンベアベルト
W 貯留水
W1 貯留水の液面
S 過熱水蒸気
F 食材
2 食材加熱用ヒーター
2a 食材加熱用上部ヒーター
2b 食材加熱用下部ヒーター
3 過熱水蒸気生成放出管
3a 水導入口
3b 蒸気抜き
3c バルブ
3d 過熱水蒸気放出口
4 球体
5 食材置き
6 コンベアベルト
W 貯留水
W1 貯留水の液面
S 過熱水蒸気
F 食材
Claims (15)
- 過熱水蒸気と食材加熱用ヒーターとを併用して食材を加熱する調理器具であって、
食材を載せるための食材置きの上下に、少なくとも2個の食材加熱用ヒーターを具備し、かつ、
該食材加熱用ヒーターに隣接して、その内部に導入された貯留水を該食材加熱用ヒーターで加熱して、その内部に過熱水蒸気を生成させ、該過熱水蒸気を、その末端に設けられた過熱水蒸気放出口から該調理器具内に放出するようになっている過熱水蒸気生成放出管を具備することを特徴とする調理器具。 - 前記過熱水蒸気生成放出管には、過熱水蒸気生成用の水を前記過熱水蒸気生成放出管に予め導入しておくための水導入口が存在し、
該水導入口の近傍であって、該過熱水蒸気生成放出管の内部における前記貯留水の液面より上部に蒸気抜きが存在し、
該貯留水が該過熱水蒸気生成放出管から溢れ出ないように、前記過熱水蒸気放出口は、該過熱水蒸気生成放出管の内部における該貯留水の液面より上部に存在する請求項1に記載の調理器具。 - 調理器具の下部において、下から順番に、食材加熱用下部ヒーター、前記過熱水蒸気生成放出管、前記食材置きが具備されているか、又は、下から順番に、前記過熱水蒸気生成放出管、食材加熱用下部ヒーター、前記食材置きが具備されている請求項1又は請求項2に記載の調理器具。
- 調理器具の上部において、前記過熱水蒸気生成放出管の直上部に食材加熱用上部ヒーターが具備されているか、又は、前記過熱水蒸気生成放出管の直下部に食材加熱用上部ヒーターが具備されている請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載の調理器具。
- 調理器具内には、気体循環手段も送風手段も設けられておらず、過熱水蒸気で食材を加熱している時間は、調理器具内が過熱水蒸気のみで満たされるようになっている請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載の調理器具。
- 調理器具の内部に前記食材加熱用ヒーターのみを具備し、調理器具の外部には過熱水蒸気を発生させる熱源を具備していない請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載の調理器具。
- 更に、前記過熱水蒸気生成放出管の内部に存在して過熱水蒸気を発生させる管内ヒーターを有する請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載の調理器具。
- 前記水導入口が上に向かって開いており、調理前に、そこから所定量の水を前記過熱水蒸気生成放出管に導入できるようになっているか、又は、前記水導入口が水移送外管に接続されており、調理前に、そこからバルブによって所定量の水を前記過熱水蒸気生成放出管に導入できるようになっている請求項2ないし請求項7の何れかの請求項に記載の調理器具。
- 前記蒸気抜きが、前記水導入口の近傍であって、前記過熱水蒸気生成放出管の側面に設けられているか、又は、前記水導入口の一部が前記蒸気抜きを兼ねている請求項2ないし請求項8の何れかの請求項に記載の調理器具。
- 前記食材加熱用ヒーターによる、食材の加熱、並びに、前記過熱水蒸気生成放出管及びその内部の水又は水蒸気の加熱が、電気抵抗加熱、ガス火加熱、又は、セラミックヒーター加熱である請求項1ないし請求項9の何れかの請求項に記載の調理器具。
- 前記過熱水蒸気放出口から調理器具内に放出されるときの過熱水蒸気の温度が、110℃以上600℃以下となるように、前記食材加熱用ヒーター、及び、前記過熱水蒸気生成放出管が設計されて配置されている請求項1ないし請求項10の何れかの請求項に記載の調理器具。
- 食材を焼いて調理するためのものである請求項1ないし請求項11の何れかの請求項に記載の調理器具。
- 請求項1ないし請求項12の何れかの請求項に記載の調理器具を使用する食材の調理方法であって、
以下の工程(1)から(5)の全ての工程を有することを特徴とする食材の調理方法。
(1)前記過熱水蒸気生成放出管の内部に貯留水を導入する工程
(2)前記食材加熱用ヒーターをONにして、該過熱水蒸気生成放出管、及び、その内部の水と水蒸気を加熱する工程
(3)前記過熱水蒸気放出口から過熱水蒸気が放出していることを確認する工程
(4)食材を食材置きの上に載せる工程
(5)該調理器具の内部に満たした過熱水蒸気と該食材加熱用ヒーターとを併用して該食材を加熱する工程 - 前記調理器具の内部を、110℃以上600℃以下の温度の過熱水蒸気で満たして調理する請求項13に記載の食材の調理方法。
- 一旦、加熱調理された食材を再加熱して該食材の柔らかさを復活させる請求項13又は請求項14に記載の食材の調理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021127040A JP2023022361A (ja) | 2021-08-03 | 2021-08-03 | 過熱水蒸気と食材加熱用ヒーターとを併用した調理器具及び食材の調理方法 |
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JP2021127040A Pending JP2023022361A (ja) | 2021-08-03 | 2021-08-03 | 過熱水蒸気と食材加熱用ヒーターとを併用した調理器具及び食材の調理方法 |
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- 2021-08-03 JP JP2021127040A patent/JP2023022361A/ja active Pending
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