JP4534857B2 - 新規ポリチオウレタン - Google Patents

新規ポリチオウレタン Download PDF

Info

Publication number
JP4534857B2
JP4534857B2 JP2005130315A JP2005130315A JP4534857B2 JP 4534857 B2 JP4534857 B2 JP 4534857B2 JP 2005130315 A JP2005130315 A JP 2005130315A JP 2005130315 A JP2005130315 A JP 2005130315A JP 4534857 B2 JP4534857 B2 JP 4534857B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polythiol
polythiourethane
polythiocarbonate polythiol
ppm
polythiocarbonate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005130315A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005336476A (ja
Inventor
正徳 渡辺
昌彦 渡部
敦史 森上
貴文 平川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP2005130315A priority Critical patent/JP4534857B2/ja
Publication of JP2005336476A publication Critical patent/JP2005336476A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4534857B2 publication Critical patent/JP4534857B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G18/00Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
    • C08G18/28Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen characterised by the compounds used containing active hydrogen
    • C08G18/40High-molecular-weight compounds
    • C08G18/52Polythioethers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G75/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G75/28Polythiocarbonates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G18/00Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
    • C08G18/28Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen characterised by the compounds used containing active hydrogen
    • C08G18/40High-molecular-weight compounds
    • C08G18/42Polycondensates having carboxylic or carbonic ester groups in the main chain
    • C08G18/46Polycondensates having carboxylic or carbonic ester groups in the main chain having heteroatoms other than oxygen
    • C08G18/4676Polycondensates having carboxylic or carbonic ester groups in the main chain having heteroatoms other than oxygen containing sulfur
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G18/00Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
    • C08G18/28Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen characterised by the compounds used containing active hydrogen
    • C08G18/40High-molecular-weight compounds
    • C08G18/64Macromolecular compounds not provided for by groups C08G18/42 - C08G18/63
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L75/00Compositions of polyureas or polyurethanes; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L75/04Polyurethanes
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/04Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G2261/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbon-to-carbon link in the main chain of the macromolecule
    • C08G2261/50Physical properties
    • C08G2261/57Physical properties photorefractive, e.g. change of refractive index

Description

本発明は、光学用プラスチック材料として有用な新規ポリチオウレタンに関する。ポリチオウレタンは、高屈折率で低分散を示すという優れた光学的特性を有し、プラスチックレンズ、プリズム、光ファイバー、情報記録用基盤、着色フィルター、赤外線吸収フィルターなどに使用されるものである。
プラスチック材料は軽量で靭性に富み、染色も容易であるため、近年、レンズ等の各種光学用途に使用されるようになっている。しかし、プラスチック材料を眼鏡レンズなどに使用する場合、屈折率の低い材料では、度数の増加に伴ってレンズに厚みを持たせる必要があるため、軽量であるというプラスチックの特長を活かすことが困難になるという問題がある。また、プラスチックは一般的に屈折率の高い素材ほどアッベ数が低く色収差が大きい傾向にあるので、この大きな色収差により注視物に色がついてにじんで見えるようになるという問題も生じてくる。これらのことから、光学用プラスチック材料として、高屈折率でかつ高アッベ数の材料が求められている。
このような光学用プラスチック材料として、特許文献1にポリチオールとポリイソシアネートを反応させて得られるポリチオウレタンが提案され、特許文献2にそのポリチオールとして硫黄原子の含有率を高めたものなどが更に提案されている。また、特許文献3には、ポリチオウレタンとして環状チオカルバメート化合物を開環重合させて得られるものも提案されている。これらのポリチオウレタンは概して屈折率が1.6以上と高くアッベ数も30程度と高いため、最近の薄型軽量眼鏡レンズとして使用されるものが多くなっている。
しかしながら、ポリチオウレタンには、屈折率の高い材料になればなるほど、引張、曲げ、衝撃などの負荷に対する強度(力学的性能)が悪くなるという実用面から無視できない問題があった。例えば、眼鏡レンズなどには、光学的性能として前記のように高屈折率と高アッベ数が要求され、力学的性能としては優れた引張特性及び高伸縮性(高伸び率、高形状回復性)が要求されるため、これらを満足できるものが望まれていた。
一方、高屈折率、高アッベ数の光学用プラスチック材料として、チオカーボネート系のプラスチック材料が提案されている。例えば、特許文献4には、末端にビニルフェニル基を有するチオカーボネート化合物とポリチオールとの重合体が提案され、特許文献5には環状チオカーボネート化合物を開環重合させて得られるチオカーボネート系含硫ポリマーが提案されている。しかし、前者は、原料チオカーボネートの製造自体が煩雑である上に、得られる重合体の屈折率も1.6を少し超える程度でポリチオウレタンを上回るものではなく、後者は、得られる含硫ポリマーの具体的物性が不明である上に、原料が環状化合物(即ち、炭素数の少ない一部の化合物)に限られるので、得られる含硫ポリマーが限定されることになる。
また、特許文献6には、二硫化炭素とエポキシド化合物(プロピレンオキシド等)とを反応させて得られるヘテロ環化合物の開環重合体であるチオカーボネート系重合体や、炭酸エステルと分子中に水酸基及びチオール基を有する化合物とを反応させて得られるヘテロ環化合物の開環重合体であるチオカーボネート系重合体や、該へテロ環化合物とポリ活性水素化合物との反応生成物であるチオカーボネート系重合体なども、高屈折率で機械的強度に優れたチオカーボネート系のプラスチック材料として提案されている。しかし、いずれもヘテロ環化合物を原料とするものであるので原料が限られて得られるポリマーも限定されることになる。また、具体的に製造例や物性が開示されているものは最初のヘテロ環化合物の開環重合体のみであり、他は物性が不明である。
更に、非特許文献1及び2には、ホスゲンとアルカンジチオールを反応させて得られるポリチオカーボネートが高屈折率のプラスチック材料として提案されている。しかし、このポリチオカーボネートは、毒性の高いホスゲンを使用して製造される上に、分子量も大きくしかも末端に塩素原子を有するなど、光学的及び力学的性能に優れたポリチオウレタンを得るのに適しているものではなかった。
特公平4−58489号公報 特開平5−148340号公報 特開2001−11182号公報 特開平6−116337号公報 特開平11−228697号公報 特開平11−292969号公報 POLYMER,35,7,1564(1994) POLYMER COMMUNICATIONS,1990,31,431
本発明は、眼鏡レンズなどに使用できる光学用プラスチック材料に必要とされる性能を満足できるポリチオウレタン、即ち、優れた光学的性能(高屈折率、高アッベ数)に加え、優れた引張特性及び高伸縮性(高伸び率、高形状回復性)などの力学的性能にも優れたポリチオウレタンを提供することを課題とする。また、本発明は、該性能を有するポリチオウレタンを得るために必要とされるウレタン原料(特にポリチオール)を提供することも課題とする。
本発明者らは前記課題を解決するために鋭意検討した結果、カーボネート化合物にジアリールカーボネートを使用するなどしてカーボネート化合物とポリチオール化合物をエステル交換反応させることにより、ポリチオール化合物に対応するポリチオカーボネートポリチオールを構造が限定されることなく容易に得ることができ、そして、そのポリチオカーボネートポリチオールを使用することにより前記性能を有するポリチオウレタンを得ることができることを見出して、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の課題は、以下の発明により解決される。
1)数平均分子量が200〜2500のポリチオカーボネートポリチオールとポリイソシアネート及び/又はポリイソチオシアネートを反応させて得られるポリチオウレタン。
2)化学式(I)で表される繰り返し単位を有るポリチオカーボネートポリチオールを使用する、前記1)のポリチオウレタン(式中、Rは二価の炭化水素基を表し、置換基を有していてもよく、その炭素鎖に、ヘテロ原子、−O−C(O)−基等の反応に関与しない原子又は基を含有していてもよい。)。
3)化学式(I)で表される繰り返し単位を少なくとも二種有るポリチオカーボネートポリチオールを使用する、前記1)又は2)のポリチオウレタン。
Figure 0004534857
(式中、Rは、二価の炭化水素基を表し、置換基を有していてもよく、その炭素鎖中にヘテロ原子又は−O−C(O)−基を含有していてもよい。)
4)化学式(II)で表される繰り返し単位を有する、前記1)〜3)のいずれかのポリチオウレタン(式中、Rは前記と同様であり、Yは、ポリイソシアネート及び/又はポリイソチオシアネートを構成する二価の炭化水素基を表し、反応に関与しない置換基を有していてもよく、その炭素鎖中にヘテロ原子を含有していてもよく、Xは酸素原子又は硫黄原子を表し、nは1以上の整数を表す。)
Figure 0004534857
(式中、Rは二価の炭化水素基を表し、置換基を有していてもよく、その炭素鎖中にヘテロ原子又は−O−C(O)−基を含有していてもよい。Yは、ポリイソシアネート及び/又はポリイソチオシアネートを構成する二価の炭化水素基を表し、反応に関与しない置換基を有していてもよく、その炭素鎖中にヘテロ原子を含有していてもよく、Xは酸素原子又は硫黄原子を表し、nは1以上の整数を表す。)
5)ポリチオカーボネートポリチオールの末端基におけるアリールオキシ基の割合が5モル%以下である、前記1)〜)のいずれかのポリチオウレタン。
6)ポリチオカーボネートポリチオールのJIS−K1557で規定されるAPHAが60以下である、前記1)〜)のいずれかのポリチオウレタン。
7)ポリチオカーボネートポリチオールの、チオカーボネート構造部分での脱硫化カルボニル反応(以下、「脱COS反応」と記載する。)により生成するチオエーテル構造の割合が、モル基準で、残存チオカーボネート構造と当該チオエーテル構造の合計の3%以下である、前記1)〜)のいずれかのポリチオウレタン。
8)ポリチオカーボネートポリチオールの残存触媒量が重量基準で40ppm以下である、前記1)〜)のいずれかのポリチオウレタン。
更に、本発明の課題は、以下の発明により解決される。
9)カーボネート化合物とポリチオール化合物をエステル交換触媒の存在下でエステル交換反応させて得られ、化学式(I)で表される繰り返し単位を有し、数平均分子量が200〜2500であるポリチオカーボネートポリチオール(式中、Rは前記と同様である。)。
Figure 0004534857
(式中、Rは、二価の炭化水素基を表し、置換基を有していてもよく、その炭素鎖中にヘテロ原子又は−O−C(O)−基を含有していてもよい。)
10)化学式(I)で表される繰り返し単位を少なくとも二種有前記9)のポリチオカーボネートポリチオール。
11)室温下で液状である、前記9)又は10)のポリチオカーボネートポリチオール。
12)JIS−K1557で規定されるAPHAが60以下である、前記9)〜11)のいずれかのポリチオカーボネートポリチオール。
13)末端基におけるアリールオキシ基の割合が5モル%以下である、前記9)〜12)のいずれかのポリチオカーボネートポリチオール。
14)チオカーボネート構造部分での脱COS反応により生成するチオエーテル構造の割合がモル基準で残存チオカーボネート構造と当該チオエーテル構造の合計の3%以下である、前記9)〜13)のいずれかのポリチオカーボネートポリチオール。
15)残存触媒が重量基準で40ppm以下である、前記9)〜14)のいずれかのポリチオカーボネートポリチオール。
16)ジフェニルカーボネートと炭素数が4〜14であるポリチオール化合物とをエステル交換触媒の存在下でエステル交換反応させることを特徴とする、前記)〜15)のいずれかのポリチオカーボネートポリチオールの製造方法
17)ジフェニルカーボネートと炭素数が4〜14であるポリチオール化合物とをアルカリ化合物の存在下でエステル交換反応させることを特徴とする、前記9)〜15)のいずれかのポリチオカーボネートポリチオールの製造方法
本発明により、従来技術が有する問題点を解決できるポリチオウレタン、即ち、優れた光学的性能(高屈折率、高アッベ数)に加え、優れた引張特性及び高伸縮性(高伸び率、高形状回復性)などの力学的性能にも優れた、光学用プラスチック材料としての用途が大いに期待できるポリチオウレタンを提供することができる。例えば、本発明のポリチオウレタンは、薄型高強度プラスチックレンズ、プリズム、光ファイバー、情報記録用基盤、着色フィルター、赤外線吸収フィルターなどの光学材料への利用が期待される。更に、本発明のポリチオウレタンは、優れた光学的性能を有するだけでなく優れた力学的性能を有するので、各種光学材料の高強度化に寄与することも期待される。
また、本発明によれば、光学的性能及び力学的性能において従来にない優れた性能を有するポリチオウレタンを得ることができるウレタン原料(ポリチオカーボネートポリチオール)を提供できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のポリチオウレタンは、ポリチオカーボネートポリチオールとポリイソシアネート及び/又はポリイソチオシアネートを反応させて得ることができ、このポリチオカーボネートポリチオールは、カーボネート化合物とポリチオール化合物をエステル交換触媒の存在下でエステル交換反応させて製造することが好ましい。
前記カーボネート化合物としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−n−ブチルカーボネート、ジイソブチルカーボネート等のジアルキルカーボネートや、ジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネートや、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のアルキレンカーボネートや、メチルフェニルカーボネート等のアルキルアリールカーボネートなどが挙げられる。これらカーボネート化合物の中では、ジアリールカーボネートが好ましく、中でもジフェニルカーボネートが特に好ましい。
前記ポリチオール化合物としては、ポリカーボネートポリオールの製造において使用されるポリオール化合物に対応するポリチオール化合物を使用することができ、具体的には、多価(少なくとも二価)の炭化水素基の遊離末端にメルカプト基が結合した化合物が挙げられる。この炭化水素基は、脂肪族(脂環式を含む)炭化水素基(好ましくは炭素数2〜14)、芳香族(芳香脂肪族を含む)炭化水素基(好ましくは炭素数6〜14)のいずれでもよく、また、反応に関与しない置換基(アルキル基、ニトロ基等)を有していてもよく、その炭素鎖中に、ヘテロ原子(酸素原子、硫黄原子、窒素原子)、−OCO−基等の反応に関与しない原子又は基を含有していてもよい。多価炭化水素基が二価の炭化水素基であれば、前記化学式(I)及び(II)における「R」がこの炭化水素基に相当する。
前記炭化水素基が脂肪族炭化水素基であるポリチオール化合物としては、例えば、1,2−エタンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,5−ペンタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,7−ヘプタンジチオール、1,8−オクタンジチオール、1,9−ノナンジチオール、1,10−デカンジチオール、1,12−ドデカンジチオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジチオール、3−メチル−1,5−ペンタンジチオール、2−メチル−1,8−オクタンジチオール等のアルカンジチオールや、1,4−シクロヘキサンジチオール、1,4−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン等のシクロアルカンジチオールや、
2−メルカプトエチルエーテル、2−メルカプトエチルスルフィド、2−メルカプトエチルジスルフィド、2,2’−(エチレンジチオ)ジエタンチオール等のヘテロ原子を有するアルカンジチオールや、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジオキサン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン等のヘテロ原子を有するシクロアルカンジチオールや、
1,1,1−トリス(メルカプトメチル)エタン、2−エチル−2−メルカプトメチル−1,3−プロパンジチオール等のアルカントリチオールや、テトラキス(メルカプトメチル)メタン、3,3’−チオビス(プロパン−1,2−ジチオール)、2,2’−チオビス(プロパン−1,3−ジチオール)等のアルカンテトラチオールや、ペンタエリスリトールテトラキス(メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(メルカプトアセテート)等のアルカンテトラキス(メルカプトアルキレート)などが挙げられる。
また、前記炭化水素基が芳香族炭化水素基であるポリチオール化合物としては、例えば、1,2−ベンゼンジチオール、1,3−ベンゼンジチオール、1,4−ベンゼンジチオール、1,2−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、トルエン−3,4−ジチオール等のアレーンジチオール(芳香族ジチオール)や、1,3,5−ベンゼントリチオール、1,3,5−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン等のアレーントリチオール(芳香族トリチオール)が挙げられる。
本発明では、ポリチオール化合物は単独で使用してもよいが、複数(少なくとも二種)で使用してもよい。ポリチオール化合物中の多価炭化水素基が二価の炭化水素基であれば、前者の場合、得られるポリチオカーボネートポリチオールは前記化学式(I)で表される繰り返し単位を一種有するものであり、後者の場合、得られるポリチオカーボネートポリチオールは前記化学式(I)で表される繰り返し単位を複数(少なくとも二種)有するもの(共重合物)である。後者の場合は、例えば、次のような組合せのポリチオール化合物を使用すれば、低融点及び低結晶化温度であって室温下(10〜40℃)で液状のポリチオカーボネートポリチオールを得ることができ、前記ポリチオール化合物の中では、以下のような組合せがその例として挙げられる。このような液状のポリチオカーボネートポリチオールは、室温下で注液重合が可能になるなど、実用的に非常に有用である。
・炭素鎖の鎖長が異なる脂肪族直鎖ジチオールの組合せ:1,5−ペンタンジチオールと1,6−ヘキサンジチオールとの組合せ、メルカプトアルキルスルフィド(例えば、2−メルカプトエチルスルフィド)と1,6−ヘキサンジチオールとの組合せなど。
・脂肪族直鎖ジチオールと脂肪族分岐ポリチオールとの組合せ:1,6−ヘキサンジチオールと3−メチル−1,5−ペンタンジチオールとの組合せなど。
・脂肪族直鎖ジチオール又は脂肪族分岐ポリチオール化合物と脂肪族炭化水素環を有するアルカンジチオールとの組合せ:1,6−ヘキサンジチオールと1,4−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサンとの組合せなど。
・脂肪族直鎖ジチオール又は脂肪族分岐ポリチオール化合物とヘテロ原子及び脂肪族炭化水素環を有するアルカンジチオールとの組合せ:1,6−ヘキサンジチオールと2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアンとの組合せなど。
本発明では、カーボネート化合物(特にジアリールカーボネート)とポリチオール化合物をエステル交換触媒の存在下に副生するアルコール(特にアリールアルコール)を連続的に系外に抜き出しながらエステル交換反応させて、ポリチオカーボネートポリチオールを製造することが好ましい。このとき、ポリチオール化合物の使用量は、得られるポリチオカーボネートポリチオール分子鎖の末端の全部又はほぼ全部がメルカプト基となるように、カーボネート化合物に対して0.8〜3.0倍モル、更には0.85〜2.5倍モル、特に0.9〜2.5倍モルであることが好ましい。また、エステル交換触媒の使用量は、ポリチオール化合物に対してモル基準で1〜5000ppm、更には10〜1000ppmであることが好ましい。
前記エステル交換反応においては、ジアリールカーボネートとしてジフェニルカーボネートを使用することが好ましく、その場合、ポリチオール化合物として多価の炭化水素基が二価の炭化水素基であるものを使用すれば、二価の炭化水素基Rの炭素数は4〜14であることが好ましい。このとき、二価の炭化水素基Rの炭素数が4〜14であるポリチオール化合物の使用量は、ジフェニルカーボネートに対して1.05〜3.0倍モル、特に1.1〜2.5倍モルであることが好ましい。このようにして、着色度が低く(即ち、APHAが60以下、更には40以下、特に20以下で)、分子鎖の末端の全部又はほぼ全部がメルカプト基である(即ち、末端基におけるアリールオキシ基(特にフェノキシ基)の割合が5%以下、更には2%以下、特に1%以下である)ポリチオカーボネートポリチオールを容易に得ることができる。このように末端基におけるアリールオキシ基の割合を制御することにより、光学的性能に加えて力学的性能にも優れたポリチオウレタンを得ることができる。なお、APHAは加熱溶融時の色相を表し、アリールオキシ基の割合はモル基準(以下同様)である。
前記エステル交換反応の条件(温度、圧力、時間)は、目的物を生成させることができるなら特に制限されないが、目的物を効率よく生成させることができるように、カーボネート化合物とポリチオール化合物を、エステル交換触媒の存在下、常圧又は減圧下に110〜200℃で1〜24時間程度、次いで減圧下に110〜240℃(特に140〜240℃)で0.1〜20時間程度反応させ、更に同温度で徐々に真空度を高めながら最終的に20mmHg(2.7kPa)以下となる減圧下で0.1〜20時間程度反応させることが好ましい。また、ポリチオール化合物を複数で使用する場合は、カーボネート化合物とポリチオール化合物を同様の条件でエステル交換反応させて対応するポリチオカーボネートポリチオールを生成させ、これに別のポリチオール化合物を反応させてもよい。このとき、カーボネート化合物がジフェニルカーボネートであれば、ジフェニルカーボネートとRの炭素数が4〜14であるポリチオール化合物をエステル交換反応させ、次いで生成するポリチオカーボネートポリチオールとRの炭素数が2〜4であるポリチオール化合物を反応させて目的物を製造することが好ましい。なお、副生アルコールを抜き出すためには、反応器に蒸留装置を設けることが好ましく、更に不活性ガス(窒素、ヘリウム、アルゴン等)流通下で反応させてもよい。
エステル交換触媒はエステル交換反応を触媒する化合物であれば特に制限されない。例えば、炭酸カリウム、ナトリウムアルコキシド(ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等)、四級アンモニウム塩(テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド)などの塩基性化合物や、四塩化チタン、テトラアルコキシチタン(テトラ−n−ブトキシチタン、テトライソプロポキシチタン等)などのチタン化合物や、金属スズ、水酸化スズ、塩化スズ、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンオキシド、ブチルチントリス(2−エチルヘキサノエート)などのスズ化合物が挙げられる。
エステル交換触媒の中では、炭酸カリウム、ナトリウムアルコキシド(ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等)、四級アンモニウム塩(テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド)などの塩基性化合物や、テトラアルコキシチタン(テトラ−n−ブトキシチタン、テトライソプロポキシチタン等)が好ましい。その中でも、塩基性化合物は、反応速度を速くすることができる上に、APHAが60以下で着色度が低くしかもチオカーボネート構造(−CO−S−)部分での脱COS反応により生成するチオエーテル構造(−R−S−R−)の割合がモル基準(以下同様)で残存チオカーボネート構造と当該チオエーテル構造の合計の3%以下である高品質のポリチオカーボネートポリチオールを与えることができるので特に好ましい。塩基性化合物では、四級アンモニウム塩(特にテトラブチルアンモニウムヒドロキシド等のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド)が、APHA60以下で当該チオエーテル構造の割合も1%以下である、金属成分が含有されることもないポリチオカーボネートポリチオールを与えるので更に好ましい。チオエーテル構造の割合を制御することにより、ポリチオウレタンの光学的及び力学的性能を高水準に維持できるようになる。なお、残存チオカーボネート構造は脱COS反応を受けていないチオカーボネート構造をいう。
本発明のポリチオカーボネートポリチオールは、数平均分子量(M)が200〜2500、更には400〜2000の範囲にあるものが好ましい。この分子量が範囲外である場合、ポリチオカーボネートポリチオールから得られるポリチオウレタンの力学的性能は不満足なものとなる。即ち、数平均分子量が200より小さい場合、ポリチオウレタンは破断伸び率が低く、2500より大きい場合は、ポリチオウレタンの形状回復性が低くなる。このため、目的の分子量となるようにカーボネート化合物とポリチオール化合物の使用量を調整するが、反応生成物の数平均分子量が目的値から外れる場合、即ち、分子量が小さい場合は減圧下で更にポリチオール化合物を留出させながらエステル交換反応させ、分子量が大きい場合はポリチオール化合物を添加して更にエステル交換反応させることによって分子量を調整することが好ましい。なお、前記化学式(II)において、nは、ポリチオカーボネートポリチオールの重合度を表す1以上の整数を表し、その分子量に関連づけられる。
分子量調整後、必要であれば、ポリチオカーボネートポリチオール中に残存するエステル交換触媒を不活性化しておくことが好ましい。エステル交換触媒の不活性化は、テトラアルコキシチタンを使用した場合は、リン系化合物(リン酸、リン酸ブチル、リン酸ジブチル等)を添加する公知の方法により行うことができ、塩基性化合物を使用した場合は、無機又は有機の酸(硫酸、パラトルエンスルホン酸等)を40〜150℃の加熱下で触媒と等モル量添加することにより行うことができる。なお、この酸添加で不溶性の塩が析出するときは、これを水洗して除くことが好ましい。
なお、本発明では、得られたポリチオカーボネートポリチオールを水洗してその着色度(APHA)を更に低くすることができる。例えば、触媒がテトラアルキルアンモニウムヒドロキシドである場合、得られるポリチオカーボネートポリチオールのAPHAは既に60以下であるが、40以下、更には20以下(10以下)まで水洗により低下させることができる。触媒がチタン化合物である場合も、ポリチオカーボネートポリチオールのAPHA(100を超える)を同様にして低下させることができる。なお、水洗は、ポリチオカーボネートポリチオールを塩化メチレン等の良溶媒に溶解させ、適量の水を加えて均一に混合又は攪拌することにより行うことができる。この操作は必要に応じて複数回行ってもよい。また、エステル交換触媒として塩基性化合物又はチタン化合物を使用すれば、水洗により、ポリチオカーボネートポリチオール中の残存触媒量も重量基準(以下同様)で10ppm以下(更には2ppm以下)に低減させることができる。このように残存触媒量を制御することにより、ポリチオウレタンの光学的及び力学的性能を高水準に維持できる。
以上のようにカーボネート化合物とポリチオール化合物をエステル交換触媒の存在下にエステル交換反応させることにより、本発明のポリチオカーボネートポリチオールを容易に得ることができる。このような本発明のポリチオカーボネートポリチオールは、特にポリチオール化合物が二価の炭化水素基の遊離末端にメルカプト基が結合した化合物(即ちジチオール化合物)である場合、前記化学式(I)で表される繰り返し単位を一種又は少なくとも二種有し、数平均分子量が好ましくは200〜2500、更に好ましくは400〜2000のものである。
また、本発明のポリチオカーボネートポリチオールは、着色度が低く(APHAが好ましくは60以下、更に好ましくは40以下、特に好ましくは20以下であり)、分子末端の全部又はほぼ全部がメルカプト基である(末端基におけるアリールオキシ基の割合が好ましくは5%以下、更に好ましくは2%以下、特に好ましくは1%以下の)ものである。更に、本発明のポリチオカーボネートポリチオールは、チオカーボネート構造部分での脱COS反応により生成するチオエーテル構造の割合が低く(好ましくはモル基準で残存チオカーボネート構造と当該チオエーテル構造の合計の3%以下であり)、残存触媒量が好ましくは40ppm以下、更に好ましくは20ppm以下であり、エステル交換触媒を前記のように限定すれば、残存触媒量が好ましくは10ppm以下、更に好ましくは2ppm以下のものである。
本発明のポリチオウレタンは、前記ポリチオカーボネートポリチオールとポリイソシアネート及び/又はポリイソチオシアネートを反応させて(即ち、ポリチオカーボネートポリチオールのポリチオウレタン化反応によって)得られるものである。このとき、ポリイソシアネートやポリイソチオシアネートは単独で使用しても複数で使用してもよい。
ポリイソシアネートとしては、ポリウレタンの製造で通常使用されるポリイソシアネートを使用することができ、具体的には、多価(少なくとも二価)の炭化水素基の遊離末端にイソシアネート基が結合した化合物が挙げられる。この炭化水素基は、脂肪族(脂環式を含む)炭化水素基(好ましくは炭素数2〜14)、芳香族(芳香脂肪族を含む)炭化水素基(好ましくは炭素数6〜14)のいずれでもよく、また、反応に関与しない置換基(アルキル基、ニトロ基等)を有していてもよく、その炭素鎖中に、ヘテロ原子(酸素原子、硫黄原子、窒素原子)を含有していてもよい。炭化水素基が二価の炭化水素基であれば、前記化学式(II)における「Y」がこの炭化水素基に相当する。ポリイソチオシアネートとしては、ポリイソシアネートに対応するポリイソチオシアネートをそれぞれ挙げることができる。
ポリイソシアネートとしては、脂肪族又は芳香族の各種ポリイソシアネートが挙げられる。脂肪族ポリイソシアネートとして、具体的には、例えば、1,3−トリメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,9−ノナメチレンジイソシアネート、1,10−デカメチレンジイソシアネート等のアルカンポリイソシアネートや、
1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、1,3,5−トリス(イソシアノメチル)シクロヘキサン等のシクロアルカンポリイソシアネートや、
2,2’−ジエチルエーテルジイソシアネート、2,2’−ジエチルスルフィドジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート−ビウレット体、2−イソシアノエチルチオ−1,3−イソシアノプロパン、1,1−ビス(イソシアノメチルチオ)−4−イソシアノブタン、3,3−ビス(イソシアノエチルチオ)−1−イソシアノブタン、2,3−ビス(イソシアノエチルチオ)−1−イソシアノメチルチオプロパン等のヘテロ原子を有するアルカンポリイソシアネートや、
イソホロンジイソシアネート、1,4−ジチアン−2,5−ジイソシアネート、2,3−ビス(イソシアノメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(イソシアノメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(イソシアノエチル)−1,4−ジチアン、シクロペンタン−1,3−ジスルフィド−4,5−ジイソシアネート、4,5−ビス(イソシアノメチル)シクロペンタン−1,3−ジスルフィド、2−メチル−4,5−ビス(イソシアノメチル)シクロペンタン−1,3−ジスルフィド、2,2−ビス(イソシアノプロピル)シクロペンタン−1,3−ジスルフィド、テトラヒドロチオフェン−2,5−ジイソシアネート、2,5−ビス(イソシアノメチル)テトラヒドロチオフェン、3,4−ビス(イソシアノメチル)テトラヒドロチオフェン等のヘテロ原子を有するシクロアルカンポリイソシアネートなどが挙げられる。
また、芳香族ポリイソシアネートとして、具体的には、例えば、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、3,3’−メチレンジトリレン−4,4’−ジイソシアネート、トリレンジイソシアネートトリメチロールプロパンアダクト、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、テトラクロロフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、1,3,5−トリス(イソシアノメチル)ベンゼン、トリイソシアネートフェニルチオホスフェート等が挙げられる。
ポリチオウレタン化反応においては、ハードセグメントとして鎖延長剤を単独又は複数で使用することもできる。このような鎖延長剤としては、ポリウレタンの製造で通常使用されるものが挙げられ、イソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基と反応する水素原子を少なくとも2個有する低分子化合物、具体的には、ポリオール化合物、ポリチオール化合物、ポリアミン化合物等が挙げられる
鎖延長剤となるポリオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ビス(ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、2−ヒドロキシエチルエーテル、2−ヒドロキシエチルスルフィド、2,5−ビス(ヒドロキシメチル)−1,4−ジオキサン、2,5−ビス(ヒドロキシメチル)−1,4−ジチアン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の脂肪族ポリオールや、
カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、1,3,5−ベンゼントリオール、1,2−ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼン、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼン、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(ヒドロキシメチル)ベンゼン等の芳香族ポリオールが挙げられる。
鎖延長剤となるポリチオール化合物としては、例えば、1,2−エタンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,5−ペンタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,7−ヘプタンジチオール、1,8−オクタンジチオール、1,9−ノナンジチオール、1,10−デカンジチオール、1,12−ドデカンジチオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジチオール、3−メチル−1,5−ペンタンジチオール、2−メチル−1,8−オクタンジチオール、1,4−シクロヘキサンジチオール、1,4−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、2−メルカプトエチルエーテル、2−メルカプトエチルスルフィド、2−メルカプトエチルジスルフィド、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジオキサン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、1,1,1−トリス(メルカプトメチル)エタン、2−エチル−2−メルカプトメチル−1,3−プロパンジチオール、テトラキス(メルカプトメチル)メタン、3,3’−チオビス(プロパン−1,2−ジチオール)、2,2’−チオビス(プロパン−1,3−ジチオール)、ペンタエリスリトールテトラキス(メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(メルカプトアセテート)等の脂肪族ポリチオールや、
1,2−ベンゼンジチオール、1,3−ベンゼンジチオール、1,4−ベンゼンジチオール、1,3,5−ベンゼントリチオール、1,2−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、トルエン−3,4−ジチオール等の芳香族ポリチオールが挙げられる。
鎖延長剤となるポリアミン化合物としては、例えば、エチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ピペラジン等の脂肪族ポリアミンや、メタ(又はパラ)キシリレンジアミン等の芳香族ポリアミンが挙げられる。
更に、2−エタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−フェニルジプロパノールアミン等の脂肪族又は芳香族アミノアルコールや、ヒドロキシエチルスルファミド、ヒドロキシエチルアミノエチルスルファミド等のヒドロキシアルキルスルファミドや、2−メルカプトエタノール、1,2−ジヒドロキシ−3−メルカプトプロパン、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール、4−メルカプトフェノール等のメルカプトアルコールや、アミノエチルメルカプタン、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノール等のアミノチオールや、尿素、水なども鎖延長剤として挙げることができる。
また、ポリチオウレタン化反応においては、前記ポリチオカーボネートポリチオールの一部(50重量%以下)に代えて、ポリオール化合物とカーボネート化合物から製造されるポリカーボネートポリオールを単独又は複数で使用してもよい。このようなポリカーボネートポリオールとしては、前記式(I)において硫黄原子が酸素原子に置換された繰り返し単位を分子中に少なくとも1個有し、分子末端に2つ以上の水酸基を持つものが挙げられる。
前記ポリカーボネートポリオールの原料となるポリオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ビス(ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、2−ヒドロキシエチルエーテル、2−ヒドロキシメチルスルフィド、2,5−ビス(ヒドロキシメチル)−1,4−ジオキサン、2,5−ビス(ヒドロキシメチル)−1,4−ジチアン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の脂肪族ポリオールや、
カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、1,3,5−ベンゼントリオール、1,2−ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼン、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼン、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(ヒドロキシメチル)ベンゼン等の芳香族ポリオールが挙げられる。
ポリチオウレタン化反応は、無溶剤下でも、イソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基に対して不活性な溶剤の存在下でも行うことができる。無溶剤下の反応の場合、前記ポリチオカーボネートポリチオール(場合によっては鎖延長剤を混合したもの)にポリイソシアネート化合物及び/又はポリイソチオシアネート化合物を混合して全量を一段階で反応させるか、或いは、前記ポリチオカーボネートポリチオールとポリイソシアネート及び/又はポリイソチオシアネートを反応させてイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基を有するプレポリマーを得た後、これに鎖延長剤を混合・反応させるか、或いは、前記ポリチオカーボネートポリチオール(場合によっては鎖延長剤を混合したもの)にポリイソシアネート及び/又はポリイソチオシアネートの一部を混合・反応させてメルカプト基を有するプレポリマーを得た後、更に残余のポリイソシアネート及び/又はポリイソチオシアネートを混合・反応させることにより、ポリチオウレタン化反応を行うことができる。無溶剤下の場合の反応温度は60〜150℃であることが好ましい。なお、プレポリマーを経由する場合は低分子量のプレポリマーが得られるので、これを加熱して高分子量のものとする。
溶剤存在下の反応の場合、前記ポリチオカーボネートポリチオールを溶剤に溶解(場合によっては鎖延長剤を混合)した後、これにポリイソシアネート及び/又はポリイソチオシアネートを混合して全量を一段階で反応させるか、或いは、前記ポリチオカーボネーポリオールを溶剤に溶解し、これにポリイソシアネート及び/又はポリイソチオシアネートを混合・反応させてイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基を有するプレポリマーを得た後、これに鎖延長剤を混合・反応させるか、或いは、前記ポリチオカーボネートポリチオールを溶剤に溶解(場合によっては鎖延長剤を混合)した後、これにポリイソシアネート及び/又はポリイソチオシアネートの一部を混合・反応させてメルカプト基を有するプレポリマーを得た後、更に残余のポリイソシアネート及び/又はポリイソチオシアネートを混合・反応させることにより、ポリチオウレタン化反応を行うことができる。溶剤存在下の場合の反応温度は20〜100℃であることが好ましい。なお、溶剤としては、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどが代表的なものである。
ポリチオウレタン化反応において、ポリチオカーボネートポリチオールと鎖延長剤の使用割合は、前者1モルに対して後者が0〜10モルの範囲であることが好ましい。これらの使用量は目的とするポリチオウレタンの物性により適宜決定される。また、ポリイソシアネート及び/又はポリイソチオシアネートは、イソシアネート基及びイソチオシアネート基の合計量がポリチオカーボネートポリチオールと鎖延長剤の活性水素の合計量とほぼ等モルになるように使用することが好ましい。具体的には、ポリチオカーボネートポリチオール及び鎖延長剤に含まれる活性水素の合計量:イソシアネート基及びイソチオシアネート基の合計量が、当量比で1:0.8〜1:1.2、更には1:0.95〜1:1.05になるようにポリイソシアネート及び/又はポリイソチオシアネートを使用することが好ましい。なお、ポリチオウレタン化反応においては、反応促進のため、通常のポリウレタン化反応で使用される公知のアミン系又はスズ系の触媒を使用してもよい。
このようにして得られる本発明のポリチオウレタンは、分子末端がメルカプト基又はイソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基でもよく、また、鎖延長剤の末端基(メルカプト基、水酸基、アミノ基等)であってもよい。
また、本発明のポリチオウレタンは、イソシアネート基及び/又はイソチオシアネート基と反応する水素原子を少なくとも2個有する化合物(ポリチオール、ポリアミン等)、或いは、メルカプト基、水酸基、アミノ基等の分子末端基と反応する官能基及び/又は置換基(カルボキシル基、ハロ基等)を少なくとも2個有する化合物と更に反応させることにより、高分子量化又は網状化することができる。更に、本発明のポリチオウレタンには、本発明の効果を損なわない範囲で公知の各種添加剤を添加・混合しても差し支えない。各種添加剤としては、例えば、ポリ(チオ)エステル、ポリ(チオ)エーテル、ポリアミド、ポリメタクリレート、ポリオレフィン、ポリカーボネートなどが挙げられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、ポリチオカーボネートポリチオール及びポリチオウレタンの物性は下記の方法によりそれぞれ測定した。
〔ポリチオカーボネートポリチオールの物性〕
1.メルカプト基価(SH価;mgKOH/g):100mL(ミリリットル)サンプル瓶に試料を秤量し(重量はグラム単位で小数点以下4桁まで正確に読み取る)、無水酢酸−テトラヒドロフラン溶液(溶液100mL中に無水酢酸4gを含む)5mLと4−ジメチルアミノピリジン−テトラヒドロフラン溶液(溶液100mL中に4−ジメチルアミノピリジン1gを含む)10mLを正確に加えて試料を完全に溶解させた後、室温で1時間放置し、次いで、超純水1mLを正確に加えて時々攪拌しながら室温で30分放置して、0.25M水酸化カリウム−エタノール溶液で滴定した(指示薬:フェノールフタレイン)。SH価は次式により算出した。
SH価(mgKOH/g)=14.025×(B−A)×f/S
(但し、式中、Sは試料採取量(g)、Aは試料の滴定に要した0.25M水酸化カリウム−エタノール溶液の量(mL)、Bは空試験で要した0.25M水酸化カリウム−エタノール溶液の量(mL)、fは0.25M水酸化カリウム−エタノール溶液のファクターを表す。)
2.数平均分子量(M):次式により算出した。
=112200/SH価
3.酸価(mgKOH/g):試料をトルエン−エタノール溶液(等容混合溶液)200mLに溶解して0.1M水酸化カリウム−エタノール溶液で滴定した(指示薬:フェノールフタレイン)。酸価は次式により算出した。
酸価(mgKOH/g)=5.61(C−D)f’/S’
(但し、式中、S’は試料採取量(g)、Cは試料の滴定に要した0.1M水酸化カリウム−エタノール溶液の量(mL)、Dは空試験に要した0.1M水酸化カリウム−エタノール溶液の量(mL)、f’は0.1M水酸化カリウム−エタノール溶液のファクターを表す。)
4.融点(℃)及び結晶化温度(℃):示差走査熱量計(島津製作所製;DSC−50)を使用して、窒素ガス雰囲気中、−100〜100℃の範囲にて、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分で測定した。
5.粘度(mPa・sec):E型回転粘度計(ブルックフィールド製;プログラマブルデジタル粘度計DV−II+)を使用して100℃で測定した。
6.色相(APHA):JIS−K1557に準拠して測定した。
7.末端基におけるアリールオキシ基の割合(%):H−NMRの積分値から全末端基に対するフェノキシ基の割合(モル基準)を求めた。
8.脱COS反応により生成するチオエーテル構造の割合(%):H−NMRの積分値から残存チオカーボネート構造と脱COS反応で生成したチオエーテル構造の合計量(モル)を求め、この合計量に対する当該チオエーテル構造の割合(モル基準)を求めた。
9.残存触媒量(ppm;重量基準):ポリチオカーボネートポリチオールの30%クロロホルム溶液を調製し、同容量の水で該溶液中のテトラブチルアンモニウムヒドロキシドを抽出して高速液体クロマトグラフィーにより測定した。
〔ポリチオウレタンの物性〕
1.引張特性:JIS−K7311に従い、引張試験機(オリエンテック製;テンシロンUCT−5T)を使用して、23℃、50%RHの条件で測定し、初期弾性率、引張応力(100%、200%、300%伸びでの値)、引張強さ、破断伸びを求めた。
2.永久伸び:JIS−K7312に従い、引張試験機(オリエンテック製;テンシロンUCT−5T)を使用して、23℃、50%RHの条件で、試験片を伸び100%に伸長させて10分間保持した。次に、これを跳ね返させることなく急激に収縮させた後(リターン速度500mm/分)、試験片をチャックから取り外して24時間放置し、標線間の長さL(但し、伸長前の長さをL0とする)を測定して次式から算出した。ここではL0を40mmとした。
永久伸び(%)=(L−L0)×100/L0
3.屈折率:屈折率計(アタゴ製アッベ屈折率計;MR−04)を使用して、e線(λ=546nm)を照射したときの屈折率を測定した。
4.アッベ数(ν):上記屈折率計を使用し、e線(λ=546nm)、F’線(λ=480nm)、C’線(λ=644nm)を照射したときの屈折率(n、nF’、nC’)をそれぞれ測定して、次式により算出した。
ν=(n−1)/(nF’−nC’
〔実施例1〕
〔ポリチオカーボネートポリチオール(A)の製造〕
撹拌機、温度計、蒸留塔(分留管、還流ヘッド、コンデンサーを塔頂部に備える)を設置した内容積500mLのガラス製反応器に、1,6−ヘキサンジチオール166g(1.10モル)、ジフェニルカーボネート156g(0.728モル)、及び10重量%テトラブチルアンモニウムヒドロキシド−メタノール溶液(触媒)0.860g(0.331ミリモル)を仕込み、200mmHg(27kPa)、160℃で還流させながら2時間保持した。次いで、フェノールを留去しながら、8時間かけて50mmHg(6.7kPa)まで徐々に減圧した後、フェノールが留出しなくなったところで圧力を30mmHg(4.0kPa)から15mmHg(2.0kPa)まで3時間かけて徐々に減圧し、1,6−ヘキサンジチオールとフェノールの混合物を留出させながら更に反応させて目的のポリチオカーボネートポリチオールを得た。
得られたポリチオカーボネートポリチオールのH−NMR(重クロロホルム中;以下同様)の測定結果を次に示す。
H−NMR:1.33ppm(t、J=7.3Hz、SH)、1.39ppm(m、CH)、1.62ppm(m、CH)、2.52ppm(q、J=7.3Hz、CH SH)、2.53ppm(q、J=7.3Hz、CH SH)2.97ppm(t、J=7.3Hz、CHSCO)、2.98ppm(t、J=7.3Hz、CHSCO)
このポリチオカーボネートポリチオールに前記触媒と等モルのp−トルエンスルホン酸一水和物を加え、100mmHg(13kPa)、130℃で2時間撹拌して触媒を不活性化させた。次いで、塩化メチレン430gを添加してポリチオカーボネートポリチオールを溶解させ、その溶液を同量の水で3回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、固形物を濾過して除き、塩化メチレンを留去した。最終的に得られたポリチオカーボネートポリチオール(A)の物性を表2に示す。なお、そのSH価(200.3mgKOH/g)はH−NMRの測定結果と一致していた。
〔ポリチオウレタンの製造〕
撹拌機、温度計、冷却管を装着した内容積300mLのガラス製反応器中で、ポリチオカーボネートポリチオール(A)39.70g(70.88ミリモル)をジメチルアセトアミド157gに70℃で完全に溶解させ、この温度で2,4−トリレンジイソシアネート12.38g(71.08ミリモル)を添加して3時間反応させた。次いで、この反応溶液に2,4−トリレンジイソシアネート0.390g(2.24ミリモル)を更に添加して80℃で反応させ、粘度上昇がほぼ見られなくなった時点(4時間後)で反応を停止した。溶液の最終粘度は50℃において20.7Pa・secであった。
得られた溶液(ポリチオウレタン溶液)を60℃に加熱した後、離型性のあるガラス版にキャストし、60℃で2時間、次いで110℃で3時間熱処理して、厚さ約200μmのフィルム(I)を得た。このフィルムの物性を表4に示す。
〔比較例1〕
〔ポリチオウレタンの製造〕
実施例1と同様の反応器中で、1,6−ヘキサンジチオール20.42g(135.9ミリモル)をジメチルアセトアミド180gに35℃で完全に溶解させ、この温度で2,4−トリレンジイソシアネート23.66g(135.9ミリモル)を添加した後、反応液の温度を70℃に保って3時間反応させた。次いで、この反応溶液に2,4−トリレンジイソシアネート0.69g(3.96ミリモル)を更に添加して80℃で反応させ、粘度上昇がほぼ見られなくなった時点(8時間後)で反応を停止した。溶液の最終粘度は50℃において20.3Pa・secであった。
得られた溶液(ポリチオウレタン溶液)を実施例1と同様に処理して、厚さ約200μmのフィルム(II)を得た。このフィルムの物性を表4に示す。
〔比較例2〕
〔ポリウレタンの製造〕
実施例1と同様の反応器中で、ポリカーボネートジオール(UH−CARB50;宇部興産製、水酸基価224.9mgKOH/g)39.90g(79.98ミリモル)をジメチルアセトアミド162gに70℃で完全に溶解させ、この温度で2,4−トリレンジイソシアネート13.93g(79.98ミリモル)を添加して5時間反応させた。次いで、この反応溶液に2,4−トリレンジイソシアネート0.400g(2.30ミリモル)を更に添加して80℃で反応させ、粘度上昇がほぼ見られなくなった時点(10時間後)で反応を停止した。溶液の最終粘度は50℃において9.8Pa・secであった。
得られた溶液(ポリウレタン溶液)を実施例1と同様に処理して厚さ約200μmのフィルム(III)を得た。このフィルムの物性を表4に示す。
〔実施例2〕
〔ポリチオカーボネートポリチオール(B)の製造〕
実施例1と同様の反応器に、2−メルカプトエチルスルフィド163g(1.05モル)、ジフェニルカーボネート156g(0.726モル)、及び10%テトラブチルアンモニウムヒドロキシド−メタノール溶液(触媒)0.856g(0.330ミリモル)を仕込み、200mmHg(27kPa)、160℃で還流させながら1時間保持した。次いで、フェノールを留去しながら、4時間かけて30mmHg(4.0kPa)まで徐々に減圧した後、フェノールが留出しなくなったところで圧力を20mmHg(2.7kPa)から7mmHg(0.93kPa)まで1.5時間かけて徐々に減圧し、更に7mmHgで3時間保って、2−メルカプトエチルスルフィドとフェノールの混合物を留出させながら反応させ、目的のポリチオカーボネートポリチオールを得た。
得られたポリチオカーボネートポリチオールのH−NMRの測定結果を次に示す。
H−NMR:1.73ppm(t、J=7.9Hz、SH)、1.75ppm(t、J=7.9Hz、SH)、2.78ppm(m、CHSCH及びCH SH)3.19ppm(t、J=7.9Hz、CHSCO)、3.20ppm(t、J=7.9Hz、CHSCO)
次いで、実施例1と同様に、触媒の不活性化、塩化メチレン添加、水洗、乾燥、濾過、塩化メチレン留去を行った。最終的に得られたポリチオカーボネートポリチオール(B)の物性を表2に示す。
〔ポリチオウレタンの製造〕
実施例1と同様の反応器中で、ポリチオカーボネートポリチオール(B)39.83g(63.74ミリモル)をジメチルアセトアミド153gに70℃で完全に溶解させ、この温度で2,4−トリレンジイソシアネート11.08g(63.62ミリモル)を添加して3時間反応させた。次いで、この反応溶液に2,4−トリレンジイソシアネート0.330g(1.89ミリモル)を更に添加して80℃で反応させ、粘度上昇がほぼ見られなくなった時点(3時間後)で反応を停止した。溶液の最終粘度は50℃において13.3Pa・secであった。
得られた溶液(ポリチオウレタン溶液)を実施例1と同様に処理して厚さ約200μmのフィルム(IV)を得た。このフィルムの物性を表4に示す。
〔比較例3〕
〔ポリチオウレタンの製造〕
実施例1と同様の反応器中で、2−メルカプトエチルスルフィド19.22g(124.5ミリモル)をジメチルアセトアミド162gに35℃で完全に溶解させ、この温度で2,4−トリレンジイソシアネート21.69g(124.5ミリモル)を添加した後、反応液の温度を70℃に保って3時間反応させた。次いで、この反応溶液に2,4−トリレンジイソシアネート0.650g(3.73ミリモル)を更に添加して80℃で反応させ、粘度上昇がほぼ見られなくなった時点(12時間後)で反応を停止した。溶液の最終粘度は50℃において50.1Pa・secであった。
得られた溶液(ポリチオウレタン溶液)を実施例1と同様に処理して厚さ約200μmのフィルム(V)を得た。このフィルムの物性を表4に示す。
〔実施例3〕
〔ポリチオカーボネートポリチオール(C)の製造〕
実施例1と同様の反応器に、1,6−ヘキサンジチオール90.1g(0.599モル)、2−メルカプトエチルスルフィド77.2g(0.500モル)、ジフェニルカーボネート155g(0.725モル)、及び10%テトラブチルアンモニウムヒドロキシド−メタノール溶液0.861g(0.332ミリモル)を仕込み、得られた溶液に実施例2と同様の操作を施すことによって、フェノールと1,6−ヘキサンジチオール及び2−メルカプトエチルスルフィドの混合物を留出させながら反応させ、目的のポリチオカーボネートポリチオールを得た。
得られたポリチオカーボネートポリチオールのH−NMRの測定結果を次に示す。
H−NMR:1.33ppm(t、J=7.3Hz、SH)、1.39ppm(m、CH)、1.62ppm(m、CH)、1.74ppm(m、SH)、2.52ppm(m、CH SH)、2.78ppm(m、CHSCH及びCH SH)、2.97ppm(m、CHSCO)、3.19ppm(m、CHSCO)
次いで、実施例1と同様に、触媒の不活性化、塩化メチレン添加、水洗、乾燥、濾過、塩化メチレン留去を行った。最終的に得られたポリチオカーボネートポリチオール(C)の物性を表2に示す。
〔ポリチオウレタンの製造(1)〕
実施例1と同様の反応器中で、ポリチオカーボネートポリチオール(C)40.21g(76.74ミリモル)をジメチルアセトアミド161gに70℃で完全に溶解させ、この温度で2,4−トリレンジイソシアネート13.40g(76.94ミリモル)を添加して3時間反応させた。次いで、この反応溶液に2,4−トリレンジイソシアネート0.370g(2.12ミリモル)を更に添加して80℃で反応させ、粘度上昇がほぼ見られなくなった時点(3時間後)で反応を停止した。溶液の最終粘度は50℃において10.3Pa・secであった。
得られた溶液(ポリチオウレタン溶液)を実施例1と同様に処理して厚さ約200μmのフィルム(VI)を得た。このフィルムの物性を表4に示す。
〔ポリチオウレタンの製造(2)〕
実施例1と同様の反応器中で、ポリチオカーボネートポリチオール(C)33.61g(64.14ミリモル)及び2−メルカプトエチルスルフィド3.280g(21.25ミリモル)をジメチルアセトアミド161gに70℃で完全に溶解させ、この温度でイソホロンジイソシアネート18.98g(85.39ミリモル)を添加して1時間反応させた。次いで、この反応溶液にジブチルチンジラウレート0.153g(0.242ミリモル)を注入して同温度で3時間反応させた後、更にイソホロンジイソシアネート0.570g(2.56ミリモル)を添加して80℃で反応させ、粘度上昇がほぼ見られなくなった時点(4時間後)で反応を停止した。溶液の最終粘度は50℃において18.9Pa・secであった。
得られた溶液(ポリチオウレタン溶液)を実施例1と同様に処理して厚さ約200μmのフィルム(VII)を得た。このフィルムの物性を表4に示す。
〔実施例4〕
〔ポリチオカーボネートポリチオール(D)の製造〕
実施例1と同様の反応器中に、1,6−ヘキサンジチオール135g(0.900モル)、2−メルカプトエチルスルフィド116g(0.753モル)、ジフェニルカーボネート233g(1.09モル)、及び10重量%テトラブチルアンモニウムヒドロキシド−メタノール溶液1.29g(0.498ミリモル)を仕込み、得られた混合液に実施例2と同様の操作を施すことによって、フェノールと1,6−ヘキサンジチオール及び2−メルカプトエチルスルフィドの混合物を留出させた。引き続き、2mmHg(0.27kPa)で1時間かけて1,6−ヘキサンジチオール及び2−メルカプトエチルスルフィドの混合物を留出させながら反応させ、目的のポリチオカーボネートポリチオールを得た。
得られたポリチオカーボネートポリチオールのH−NMRの測定結果を次に示す。
H−NMR:1.33ppm(t、J=7.3Hz、SH)、1.39ppm(m、CH)、1.62ppm(m、CH)、1.74ppm(m、SH)、2.52ppm(m、CH SH)、2.78ppm(m、CHSCH及びCH SH)、2.97ppm(m、CHSCO)、3.19ppm(m、CHSCO)
次いで、実施例1と同様に、触媒の不活性化、塩化メチレン添加、水洗、乾燥、濾過、塩化メチレン留去処理を行った。最終的に得られたポリチオカーボネートポリチオール(D)の物性を表2に示す。なお、そのSH価(96.74mgKOH/g)はH−NMRの測定結果と一致していた。
〔ポリチオウレタンの製造〕
実施例1と同様の反応器中で、ポリチオカーボネートポリチオール(D)30.17g(26.01ミリモル)及び2−メルカプトエチルスルフィド3.230g(20.93ミリモル)をジメチルアセトアミド124gに70℃で完全に溶解させ、この温度で2,4−トリレンジイソシアネート8.180g(46.97ミリモル)を添加して3時間反応させた。次いで、この反応溶液に2,4−トリレンジイソシアネート0.240g(1.38ミリモル)を更に添加して80℃で反応させ、粘度上昇がほぼ見られなくなった時点(4時間後)で反応を停止した。溶液の最終粘度は50℃において21.2Pa・secであった。
得られた溶液(ポリチオウレタン溶液)を実施例1と同様に処理して厚さ約200μmのフィルム(VIII)を得た。このフィルムの物性を表4に示す。
〔実施例5〕
〔ポリチオカーボネートポリチオール(E)の製造〕
実施例1と同様の反応器に、1,6−ヘキサンジチオール105g(0.700モル)、2−メルカプトエチルスルフィド61.7g(0.400モル)、ジフェニルカーボネート155g(0.725モル)、及び10重量%テトラブチルアンモニウムヒドロキシド−メタノール溶液0.861g(0.332ミリモル)を仕込み、得られた混合液に実施例2と同様の操作を施すことによって、フェノールと1,6−ヘキサンジチオール及び2−メルカプトエチルスルフィドの混合物を留出させた。引き続き、7〜5mmHg(0.93〜0.67kPa)で3時間かけて1,6−ヘキサンジチオールと2−メルカプトエチルスルフィドの混合物を留出させながら反応させ、目的のポリチオカーボネートポリチオールを得た。
得られたポリチオカーボネートポリチオールのH−NMRの測定結果を次に示す。
H−NMR:1.33ppm(t、J=7.3Hz、SH)、1.39ppm(m、CH)、1.62ppm(m、CH)、1.74ppm(m、SH)、2.52ppm(m、CH SH)、2.78ppm(m、CHSCH及びCH SH)、2.97ppm(m、CHSCO)、3.19ppm(m、CHSCO)
次いで、実施例1と同様に、触媒の不活性化、塩化メチレン添加、水洗、乾燥、濾過、塩化メチレン留去を行った。最終的に得られたポリチオカーボネートポリチオール(E)の物性を表1に示す。なお、そのSH価(59.29mgKOH/g)はH−NMRの測定結果と一致していた。
〔ポリチオウレタンの製造〕
実施例1と同様の反応器において、ポリチオカーボネートポリチオール(E)21.20g(11.21ミリモル)及び2−メルカプトエチルスルフィド9.870g(63.95ミリモル)をジメチルアセトアミド133gに70℃で完全に溶解させ、この温度で2,4−トリレンジイソシアネート13.09g(75.16ミリモル)を添加して3時間反応させた。次いで、この反応溶液に2,4−トリレンジイソシアネート0.390g(2.24ミリモル)を更に添加して80℃で反応させ、粘度上昇がほぼ見られなくなった時点(4時間後)で反応を停止した。溶液の最終粘度は50℃において17.8Pa・secであった。
得られた溶液(ポリチオウレタン溶液)を実施例1と同様に処理して厚さ約200μmのフィルム(IX)を得た。このフィルムの物性を表4に示す。
〔比較例4〕
〔ポリチオカーボネートポリチオール(F)の製造〕
実施例1と同様の反応器に、1,6−ヘキサンジチオール105g(0.700モル)、2−メルカプトエチルスルフィド61.7g(0.400モル)、ジフェニルカーボネート155g(0.725モル)、及び10重量%テトラブチルアンモニウムヒドロキシド−メタノール溶液0.861g(0.332ミリモル)を仕込み、得られた溶液に実施例2と同様の操作を施すことによって、フェノールと1,6−ヘキサンジチオール及び2−メルカプトエチルスルフィドの混合物を留出させた。引き続き、7〜5mmHgで5時間かけて1,6−ヘキサンジチオールと2−メルカプトエチルスルフィドの混合物を留出させながら反応させ、ポリチオカーボネートポリチオールを得た。
得られたポリチオカーボネートポリチオールのH−NMRの測定結果を次に示す。
H−NMR:1.33ppm(t、J=7.3Hz、SH)、1.39ppm(m、CH)、1.62ppm(m、CH)、1.74ppm(m、SH)、2.52ppm(m、CH SH)、2.78ppm(m、CHSCH及びCH SH)、2.97ppm(m、CHSCO)、3.19ppm(m、CHSCO)
次いで、実施例1と同様に、触媒の不活性化、塩化メチレン添加、水洗、乾燥、濾過、塩化メチレン留去を行った。最終的に得られたポリチオカーボネートポリチオール(F)の物性を表2に示す。なお、そのSH価(40.88mgKOH/g)はH−NMRの測定結果と一致していた。
〔ポリチオウレタンの製造〕
実施例1と同様の反応器中で、ポリチオカーボネートポリチオール(F)30.69g(11.18ミリモル)をジメチルアセトアミド101gに70℃で完全に溶解させ、この温度で2,4−トリレンジイソシアネート1.95g(11.2ミリモル)を添加して3時間反応させた。次いで、この反応溶液に2,4−トリレンジイソシアネート0.060g(0.34ミリモル)を更に添加して80℃で反応させ、粘度上昇がほぼ見られなくなった時点(4時間後)で反応を停止した。溶液の最終粘度は50℃において9.8Pa・secであった。
得られた溶液(ポリチオウレタン溶液)を実施例1と同様に処理して厚さ約200μmのフィルムを作成したが、ガラス板からフィルムを剥がす際にフィルムが伸びてしまい、元に戻ることはなかった(引張強度が弱く形状回復性が小さかった)。また、このフィルムは白濁していて光学物性を測定できなかった。なお、このポリチオウレタンは融点が40.8℃で結晶性であった(測定方法は前記方法と同様である)。
〔実施例6〕
〔ポリチオカーボネートポリチオール(G)の製造〕
実施例1と同様の反応器に、1,6−ヘキサンジチオール114g(0.761モル)、1,4−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン76.7g(0.435モル)、ジフェニルカーボネート160g(0.747モル)、及び10重量%テトラブチルアンモニウムヒドロキシド−メタノール溶液0.908g(0.350ミリモル)を仕込み、実施例2と同様の操作を施すことによって、フェノールと1,6−ヘキサンジチオール及び1,4−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサンの混合物を留出させながら反応させ、目的のポリチオカーボネートポリチオールを得た。
得られたポリチオカーボネートポリチオールのH−NMRの測定結果を次に示す。
H−NMR:0.98ppm(m、CH)、1.26−1.50ppm(m、SH及びCH)、1.62ppm(m、CH)、1.70pm(m、CH)、1.87ppm(m、CH及びCH)、2.41ppm(t、J=7.3Hz、CH SH)、2.42ppm(t、J=7.3Hz、CH SH)、2.52ppm(m、CH SH)、2.89ppm(m、CHSCO)、2.98ppm(m、CHSCO)
次いで、実施例1と同様に、触媒の不活性化、塩化メチレン添加、水洗、乾燥、濾過、塩化メチレン留去を行った。最終的に得られたポリチオカーボネートポリチオール(G)の物性を表2に示す。なお、SH価(208.4mgKOH/g)はH−NMRの測定結果と一致していた。
〔ポリチオウレタンの製造〕
実施例1と同様の反応器中で、ポリチオカーボネートポリチオール(G)24.94g(46.32ミリモル)及びポリチオカーボネートポリチオール(D)21.08g(18.17ミリモル)をジメチルアセトアミド172gに70℃で完全に溶解させ、この温度で2,4−トリレンジイソシアネート11.20g(64.31ミリモル)を添加して3時間反応させた。次いで、この反応溶液に2,4−トリレンジイソシアネート0.330g(1.89ミリモル)を更に添加して80℃で反応させ、粘度上昇がほぼ見られなくなった時点(4時間後)で反応を停止した。溶液の最終粘度は50℃において20.5Pa・secであった。
得られた溶液(ポリチオウレタン溶液)を実施例1と同様に処理して厚さ約200μmのフィルム(X)を得た。このフィルムの物性を表4に示す。
〔実施例7〕
〔ポリチオカーボネートポリチオール(H)の製造〕
実施例1と同様の反応器に、1,4−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン167g(0.949モル)、ジフェニルカーボネート131g(0.616モル)、及び10重量%テトラブチルアンモニウムヒドロキシド−メタノール溶液0.870g(0.335ミリモル)を仕込み、得られた混合液に実施例2と同様の操作を施すことによって、フェノール及び1,4−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサンの混合物を留出させながら反応させて、目的のポリチオカーボネートポリチオールを得た。
得られたポリチオカーボネートポリチオールのH−NMRの測定結果を次に示す。
H−NMR:0.96ppm(m、CH)、1.29ppm(t、J=8.0Hz、SH)、1.30ppm(t、J=8.0Hz、SH)、1.32−1.50ppm(m、CH)、1.57ppm(m、CH)、1.70ppm(m、CH)、1.86ppm(m、CH及びCH)、2.41ppm(t、J=8.0Hz、CH SH)、2.42ppm(t、J=8.0Hz、CH SH)、2.49ppm(t、J=8.0Hz、CH SH)、2.50ppm(t、J=8.0Hz、CH SH)、2.89ppm(m、CHSCO)、2.97ppm(m、CHSCO)
次いで、実施例1と同様に、触媒の不活性化、塩化メチレン添加、水洗、乾燥、濾過、塩化メチレン留去を行った。最終的に得られたポリチオカーボネートポリチオール(H)の物性を表2に示す。なお、そのSH価(209.9mgKOH/g)はH−NMRの測定結果と一致していた。
〔ポリチオウレタンの製造〕
実施例1と同様の反応器中で、ポリチオカーボネートポリチオール(H)16.48g(30.83ミリモル)及びポリチオカーボネートポリチオール(D)28.80g(24.83ミリモル)をジメチルアセトアミド167gに90℃で完全に溶解させ、この温度で2,4−トリレンジイソシアネート9.700g(55.70ミリモル)を添加して3時間反応させた。次いで、この反応溶液に2,4−トリレンジイソシアネート0.290g(1.67ミリモル)を更に添加して90℃で反応させ、粘度上昇がほぼ見られなくなった時点(3時間後)で反応を停止した。溶液の最終粘度は50℃において25.6Pa・secであった。
得られた溶液(ポリチオウレタン溶液)を実施例1と同様に処理して厚さ約200μmのフィルム(XI)を得た。このフィルムの物性を表4に示す。
〔実施例8〕
〔ポリチオカーボネートポリチオール(I)の製造〕
実施例1と同様の反応器に、1,6−ヘキサンジチオール49.8g(0.331モル)、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン40.2g(0.189モル)、ジフェニルカーボネート67.5g(0.315モル)、及び10重量%テトラブチルアンモニウムヒドロキシド−メタノール溶液0.423g(0.163ミリモル)を仕込み、得られた混合液に実施例2と同様の操作を施すことによって、フェノールと1,6−ヘキサンジチオール及び2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアンの混合物を留出させながら反応させ、目的のポリチオカーボネートポリチオールを得た。
得られたポリチオカーボネートポリチオールのH−NMRの測定結果を次に示す。
H−NMR:1.33ppm(t、J=7.3Hz、SH)、1.39ppm(m、CH)、1.62ppm(m、CH及びSH)、2.52ppm(q、J=7.3Hz、CH SH)、2.53ppm(q、J=7.3Hz、CH SH)、3.00ppm(m、CH SCH、CH、CH SH及びCHSCO)、3.36ppm(m、CHSCO)
次いで、実施例1と同様に、触媒の不活性化、塩化メチレン添加、水洗、乾燥、濾過、塩化メチレン留去を行った。最終的に得られたポリチオカーボネートポリチオール(I)の物性を表2に示す。なお、そのSH価(194.9mgKOH/g)はH−NMRの測定結果と一致していた。
〔ポリチオウレタンの製造〕
実施例1と同様の反応器中で、ポリチオカーボネートポリチオール(I)23.50g(40.82ミリモル)、ポリチオカーボネートポリチオール(E)20.76g(10.97ミリモル)及び2−メルカプトエチルスルフィド1.440g(9.330ミリモル)をジメチルアセトアミド170gに70℃で完全に溶解させ、この温度で2,4−トリレンジイソシアネート10.64g(61.09ミリモル)を添加して3時間反応させた。次いで、この反応溶液に2,4−トリレンジイソシアネート0.320g(1.84ミリモル)を更に添加して80℃で反応させ、粘度上昇がほぼ見られなくなった時点(4時間後)で反応を停止した。溶液の最終粘度は50℃において19.1Pa・secであった。
得られた溶液(ポリチオウレタン溶液)を実施例1と同様に処理して厚さ約200μmのフィルム(XII)を得た。このフィルムの物性を表4に示す。
〔実施例9〕
〔ポリチオカーボネートポリチオール(J)の製造〕
実施例1と同様の反応器に、1,6−ヘキサンジチオール212g(1.41モル)、ジフェニルカーボネート201g(0.936モル)、及び10重量%テトラブチルアンモニウムヒドロキシド−メタノール溶液1.15g(0.444ミリモル)を仕込み、得られた混合液に実施例2と同様の操作を施すことによって、フェノールと1,6−ヘキサンジチオールの混合物を留出させた。引き続き、2mmHg(0.27kPa)で5時間かけて1,6−ヘキサンジチオールを留出させながら反応させた後、常圧下で1,3−プロパンジチオール37.0g(0.342モル)を添加して6時間反応させ、目的のポリチオカーボネートポリチオールを得た。
得られたポリチオカーボネートポリチオールのH−NMRの測定結果を次に示す。
H−NMR:1.31ppm(t、J=7.3Hz、SH)、1.39ppm(m、CH)、1.61ppm(m、CH)、1.92ppm(quin.、J=7.3Hz、CH)、1.94(quin.、J=7.3Hz、CH)、2.52ppm(q、J=7.3Hz、CH SH)、2.53ppm(q、J=7.3Hz、CH SH)、2.60ppm(q、J=7.3Hz、CH SH)、2.66ppm(q、J=7.3Hz、CH SH)、2.97ppm(t、J=7.3Hz、CHSCO)、2.98ppm(t、J=7.3Hz、CHSCO)、3.04ppm(t、J=7.3Hz、CHSCO)、3.11ppm(t、J=7.3Hz、CHSCO)
次いで、実施例1と同様に、触媒の不活性化、塩化メチレン添加、水洗、乾燥、濾過、塩化メチレン留去を施した。最終的に得られたポリチオカーボネートポリチオール(J)の物性を表2に示す。なお、そのSH価(215.2mgKOH/g)はH−NMRの測定結果と一致していた。
〔ポリチオウレタンの製造〕
実施例1と同様の反応器中で、ポリチオカーボネートポリチオール(J)30.73g(58.94ミリモル)及び2−メルカプトエチルスルフィド3.610g(23.39ミリモル)をジメチルアセトアミド147gに70℃で完全に溶解させ、この温度で2,4−トリレンジイソシアネート14.34g(82.34ミリモル)を添加して3時間反応させた。次いで、この反応溶液に2,4−トリレンジイソシアネート0.430g(2.47ミリモル)を更に添加して80℃で反応させ、粘度上昇がほぼ見られなくなった時点(4時間後)で反応を停止した。溶液の最終粘度は50℃において11.2Pa・secであった。
得られた溶液(ポリチオウレタン溶液)を実施例1と同様に処理して厚さ約200μmのフィルム(XIII)を得た。このフィルムの物性を表4に示す。
〔実施例10〕
〔ポリチオカーボネートポリチオール(K)の製造〕
実施例1と同様の反応器に、1,6−ヘキサンジチオール93.4g(0.622モル)、3−メチル−1,5−ペンタンジチオール93.4g(0.622モル)、ジフェニルカーボネート182g(0.850モル)、及び10重量%テトラブチルアンモニウムヒドロキシド−メタノール溶液3.07g(1.18ミリモル)を仕込み、得られた混合液に実施例2と同様の操作を施すことによって、フェノールと1,6−ヘキサンジチオール及び3−メチル−1,5−ペンタンジチオールの混合物を留出させながら反応させ、目的のポリチオカーボネートポリチオールを得た。
得られたポリチオカーボネートポリチオールのH−NMRの測定結果を次に示す。
H−NMR:0.92ppm(d、J=7.5Hz、CH)、0.95ppm(d、J=7.5Hz、CH)、1.33ppm(t、J=7.5Hz、SH)、1.39ppm(m、CH)、1.49ppm(m、CH)、1.62ppm(m、CH)、2.52ppm(t、J=7.5Hz、CH SH)、2.53ppm(t、J=7.5Hz、CH SH)、2.97ppm(m、CHSCO)
次いで、実施例1と同様に、触媒の不活性化、塩化メチレン添加、水洗、乾燥、濾過、塩化メチレン留去を行った。最終的に得られたポリチオカーボネートポリチオール(K)の物性を表2に示す。なお、そのSH価(173.4mgKOH/g)はH−NMRの測定結果と一致していた。
〔ポリチオウレタンの製造〕
実施例1と同様の反応器中で、ポリチオカーボネートポリチオール(K)30.00g(46.36ミリモル)及び2−メルカプトエチルスルフィド2.390g(15.49ミリモル)をジメチルアセトアミド129gに70℃で完全に溶解させ、この温度で2,4−トリレンジイソシアネート10.76g(61.78ミリモル)を添加して3時間反応させた。次いで、この反応溶液に2,4−トリレンジイソシアネート0.320g(1.84ミリモル)を更に添加して80℃で反応させ、粘度上昇がほぼ見られなくなった時点(4時間後)で反応を停止した。溶液の最終粘度は50℃において10.1Pa・secであった。
得られた溶液(ポリチオウレタン溶液)を実施例1と同様に処理して厚さ約200μmのフィルム(XIV)を得た。このフィルムの物性を4に示す。
なお、表1はポリチオカーボネートポリチオールの製造原料として使用したポリチオール化合物を示し、表3はポリチオウレタンを構成するポリチオール成分及び鎖延長剤をそれぞれ示す。表3において、イソシアネート成分は、フィルム番号(VII)の場合のみ、イソホロンジイソシアネートであり、他は2,4−トリレンジイソシアネートである。
Figure 0004534857
Figure 0004534857
Figure 0004534857
Figure 0004534857
本発明のポリチオウレタンは、高屈折率で低分散を示すという優れた光学的特性、及び、優れた引張特性を有し高伸縮性を示すという優れた力学的性能を有し、プラスチックレンズ、プリズム、光ファイバー、情報記録用基盤、着色フィルター、赤外線吸収フィルターなどの光学材料への利用が期待できる。

Claims (17)

  1. 数平均分子量が200〜2500のポリチオカーボネートポリチオールとポリイソシアネート及び/又はポリイソチオシアネートを反応させて得られるポリチオウレタン。
  2. 化学式(I)で表される繰り返し単位を有るポリチオカーボネートポリチオールを使用する、請求項1記載のポリチオウレタン。
    Figure 0004534857
    (式中、Rは、二価の炭化水素基を表し、置換基を有していてもよく、その炭素鎖中にヘテロ原子又は−O−C(O)−基を含有していてもよい。)
  3. 下記化学式(I)で表される繰り返し単位を少なくとも二種有るポリチオカーボネートポリチオールを使用する、請求項1又は2に記載のポリチオウレタン。
    Figure 0004534857
    (式中、Rは、二価の炭化水素基を表し、置換基を有していてもよく、その炭素鎖中にヘテロ原子又は−O−C(O)−基を含有していてもよい。)
  4. 下記化学式(II)で表される繰り返し単位を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリチオウレタン。
    Figure 0004534857
    (式中、Rは二価の炭化水素基を表し、置換基を有していてもよく、その炭素鎖中にヘテロ原子又は−O−C(O)−基を含有していてもよい。Yは、ポリイソシアネート及び/又はポリイソチオシアネートを構成する二価の炭化水素基を表し、反応に関与しない置換基を有していてもよく、その炭素鎖中にヘテロ原子を含有していてもよく、Xは酸素原子又は硫黄原子を表し、nは1以上の整数を表す。)
  5. 前記ポリチオカーボネートポリチオールの末端基におけるアリールオキシ基の割合が5モル%以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載のポリチオウレタン。
  6. 前記ポリチオカーボネートポリチオールのJIS−K1557で規定されるAPHAが60以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載のポリチオウレタン。
  7. 前記ポリチオカーボネートポリチオールの、チオカーボネート構造部分での脱硫化カルボニル反応により生成するチオエーテル構造の割合が、モル基準で、残存チオカーボネート構造と当該チオエーテル構造の合計の3%以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載のポリチオウレタン。
  8. 前記ポリチオカーボネートポリチオールの残存触媒量が重量基準で40ppm以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載のポリチオウレタン。
  9. カーボネート化合物とポリチオール化合物をエステル交換触媒の存在下でエステル交換反応させて得られ、化学式(I)で表される繰り返し単位を有し、数平均分子量が200〜2500であるポリチオカーボネートポリチオール。
    Figure 0004534857
    (式中、Rは、二価の炭化水素基を表し、置換基を有していてもよく、その炭素鎖中にヘテロ原子又は−O−C(O)−基を含有していてもよい。)
  10. 前記化学式(I)で表される繰り返し単位を少なくとも二種有請求項9に記載のポリチオカーボネートポリチオール。
  11. 室温下で液状である、請求項9又は10記載のポリチオカーボネートポリチオール。
  12. 末端基におけるアリールオキシ基の割合が5モル%以下である、請求項9〜11のいずれか一項に記載のポリチオカーボネートポリチオール。
  13. JIS−K1557で規定されるAPHAが60以下である、請求項9〜12のいずれか一項に記載のポリチオカーボネートポリチオール。
  14. チオカーボネート構造部分での脱硫化カルボニル反応により生成するチオエーテル構造の割合がモル基準で残存チオカーボネート構造と当該チオエーテル構造の合計の3%以下である、請求項9〜13のいずれか一項に記載のポリチオカーボネートポリチオール。
  15. 残存触媒が重量基準で40ppm以下である、請求項9〜14のいずれか一項に記載のポリチオカーボネートポリチオール。
  16. ジフェニルカーボネートと炭素数が4〜14であるポリチオール化合物をエステル交換触媒の存在下でエステル交換反応させることを特徴とする、請求項〜15のいずれか一項に記載のポリチオカーボネートポリチオールの製造方法
  17. ジフェニルカーボネートと炭素数が4〜14であるポリチオール化合物を塩基性化合物の存在下でエステル交換反応させることを特徴とする、請求項9〜15のいずれか一項に記載のポリチオカーボネートポリチオールの製造方法
JP2005130315A 2004-04-28 2005-04-27 新規ポリチオウレタン Expired - Fee Related JP4534857B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005130315A JP4534857B2 (ja) 2004-04-28 2005-04-27 新規ポリチオウレタン

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004132766 2004-04-28
JP2005130315A JP4534857B2 (ja) 2004-04-28 2005-04-27 新規ポリチオウレタン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005336476A JP2005336476A (ja) 2005-12-08
JP4534857B2 true JP4534857B2 (ja) 2010-09-01

Family

ID=35241645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005130315A Expired - Fee Related JP4534857B2 (ja) 2004-04-28 2005-04-27 新規ポリチオウレタン

Country Status (10)

Country Link
US (2) US7544761B2 (ja)
EP (2) EP1743912B1 (ja)
JP (1) JP4534857B2 (ja)
KR (1) KR100758576B1 (ja)
CN (2) CN101003627A (ja)
CA (1) CA2564892A1 (ja)
DE (1) DE602005026795D1 (ja)
ES (2) ES2361196T3 (ja)
TW (2) TW200538479A (ja)
WO (1) WO2005105883A1 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007011239A (ja) * 2005-07-04 2007-01-18 Kao Corp 電子写真用黒色トナーの製造方法
JP5167817B2 (ja) * 2005-10-28 2013-03-21 宇部興産株式会社 ポリチオウレタンおよびポリ(トリチオカーボネート)ポリチオエーテル
US8349995B2 (en) 2005-10-31 2013-01-08 Ube Industries, Ltd. Polythiocarbonatepoly(thio)epoxide
WO2007052568A1 (ja) * 2005-10-31 2007-05-10 Ube Industries, Ltd. 重合性組成物およびポリチオカーボネートポリチオエーテル
JP5322438B2 (ja) * 2005-10-31 2013-10-23 株式会社ニコン・エシロール 光学材料用組成物、光学材料および眼鏡レンズ
WO2007078549A2 (en) * 2005-12-16 2007-07-12 Ppg Industries Ohio, Inc. Polyurethanes, polyurethane(ureas) sulfur-containing polyurethanes and sulfur-containing polyurethane(ureas) and methods of preparation
JP4955518B2 (ja) 2006-11-22 2012-06-20 昭和電工株式会社 ジチオカーボネート構造及び含硫黄アリルカーボネートを有するラジカル重合性化合物
JP2008255353A (ja) * 2007-03-15 2008-10-23 Ube Ind Ltd ポリチオウレタンポリチオールおよびこれを用いた重合硬化物の製造方法
JP5589257B2 (ja) * 2007-03-15 2014-09-17 宇部興産株式会社 ポリチオカーボネートポリチオウレタンポリチオールおよびこれを用いた重合硬化物
US20120225274A1 (en) 2009-11-13 2012-09-06 Mitsui Chemicals, Inc. Film and uses thereof
WO2014208643A1 (ja) * 2013-06-27 2014-12-31 宇部興産株式会社 水性ポリウレタン樹脂分散体及びその製造方法
CN104829807B (zh) * 2015-05-29 2017-04-19 嘉兴禾欣化学工业有限公司 高耐寒聚氨酯树脂的合成方法
JP7036502B2 (ja) * 2017-09-29 2022-03-15 ホヤ レンズ タイランド リミテッド 光学部材用樹脂の製造方法、光学部材用樹脂、眼鏡レンズ及び眼鏡

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002201277A (ja) * 2000-12-28 2002-07-19 Mitsui Chemicals Inc ポリカーボネート樹脂、及びそれを含んで構成される光学部品
JP2002348349A (ja) * 1996-04-26 2002-12-04 Hoya Corp 光学材料用重合体の製造方法
JP2005029608A (ja) * 2003-07-08 2005-02-03 Idemitsu Kosan Co Ltd ポリチオカーボネート樹脂、その製造方法、それを用いた光学材料及び眼鏡用レンズ

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE567871A (ja) * 1957-05-21 1900-01-01
US3379687A (en) * 1965-12-14 1968-04-23 Phillips Petroleum Co Production of polyurethanes, polythiourethanes, and related polymers using alkali metal cyanates and thiocyanates
US3640965A (en) * 1968-10-02 1972-02-08 Union Carbide Corp Thermoplastic sulfur-containing polymers
US4108975A (en) * 1977-03-04 1978-08-22 Becton, Dickinson And Company Radioimmunoassay system
JPS60199016A (ja) 1984-03-23 1985-10-08 Mitsui Toatsu Chem Inc チオカルバミン酸s―アルキルエステル系レンズ用樹脂の製造方法
IT1237501B (it) * 1989-10-26 1993-06-08 Enichem Tecnoresine Politiocarbonati e procedimento per la loro preparazione.
JPH0458489A (ja) 1990-06-25 1992-02-25 Ngk Spark Plug Co Ltd 内燃機関用スパークプラグ
JP3115371B2 (ja) 1991-09-03 2000-12-04 ホーヤ株式会社 光学材料用重合体及びその製造方法
JPH06116337A (ja) 1992-08-21 1994-04-26 Tokuyama Soda Co Ltd 重合性組成物
JPH08302010A (ja) * 1995-05-08 1996-11-19 Nippon Oil & Fats Co Ltd ポリチオウレタン
JP3280592B2 (ja) * 1996-12-13 2002-05-13 三井化学株式会社 高屈折率プラスチックレンズ用樹脂の製造方法
JPH11228697A (ja) 1998-02-18 1999-08-24 Rengo Co Ltd 含硫ポリマーの製造方法
JPH11292969A (ja) 1998-04-06 1999-10-26 Sanyo Chem Ind Ltd チオカーボネート系重合体
JP2002537069A (ja) * 1999-02-23 2002-11-05 ファーソン メジカル インク. 損傷の治療方法
JP2001011182A (ja) 1999-07-01 2001-01-16 Rengo Co Ltd ポリチオウレタン系光学材料用樹脂
JP2002080594A (ja) * 2000-09-01 2002-03-19 Dainippon Ink & Chem Inc ポリヒドロキシチオウレタンおよびその製造方法
JP4225014B2 (ja) * 2002-09-06 2009-02-18 Jsr株式会社 ポリチオウレタンおよびその製造方法
JP4243838B2 (ja) * 2003-06-16 2009-03-25 三菱瓦斯化学株式会社 重合性組成物

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002348349A (ja) * 1996-04-26 2002-12-04 Hoya Corp 光学材料用重合体の製造方法
JP2002201277A (ja) * 2000-12-28 2002-07-19 Mitsui Chemicals Inc ポリカーボネート樹脂、及びそれを含んで構成される光学部品
JP2005029608A (ja) * 2003-07-08 2005-02-03 Idemitsu Kosan Co Ltd ポリチオカーボネート樹脂、その製造方法、それを用いた光学材料及び眼鏡用レンズ

Also Published As

Publication number Publication date
CN1950417A (zh) 2007-04-18
EP1743912A1 (en) 2007-01-17
KR100758576B1 (ko) 2007-09-14
EP1743912B1 (en) 2011-03-09
EP1806378B1 (en) 2011-10-12
ES2361196T3 (es) 2011-06-14
TW200538479A (en) 2005-12-01
DE602005026795D1 (en) 2011-04-21
KR20070015246A (ko) 2007-02-01
CA2564892A1 (en) 2005-11-10
TW200732365A (en) 2007-09-01
JP2005336476A (ja) 2005-12-08
CN101003627A (zh) 2007-07-25
US7544761B2 (en) 2009-06-09
EP1806378A2 (en) 2007-07-11
EP1806378A3 (en) 2010-01-27
US20070129530A1 (en) 2007-06-07
WO2005105883A1 (ja) 2005-11-10
US20080058477A1 (en) 2008-03-06
ES2375502T3 (es) 2012-03-01
US7385022B2 (en) 2008-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4534857B2 (ja) 新規ポリチオウレタン
CN103282400B (zh) 氨基甲酸乙酯系列光学材料用树脂制造方法和用于此的树脂组合物及所制造的光学材料
JP6335392B2 (ja) ペンタエリスリトールメルカプトカルボン酸エステルの製造方法、重合性組成物、樹脂、光学材料およびレンズ
US7872093B2 (en) Method for producing polythiourethane resin
KR20030063361A (ko) 광학 재료용 조성물
JP6846507B2 (ja) ポリチオール化合物の製造方法、重合性組成物およびその用途
KR102279400B1 (ko) 폴리티올 화합물 및 그 제조방법
KR100859759B1 (ko) 폴리티오우레탄
US10723697B2 (en) Preparation method of polythiol for optical lenses by using metal sulfide
JP5167817B2 (ja) ポリチオウレタンおよびポリ(トリチオカーボネート)ポリチオエーテル
JP5071108B2 (ja) ジチアンジチオール誘導体及びその製法
KR20170018305A (ko) 새로운 티올화합물과 이를 포함하는 중합성 조성물
JP6569528B2 (ja) 水性ポリウレタン樹脂分散体及びその製造方法
JP5803219B2 (ja) 新規なチオウレタン樹脂及びそれよりなる透明光学樹脂部材
JP2014077135A (ja) 重合硬化物及びその製造方法
JP5189769B2 (ja) 含硫ポリイソシアナート化合物
JP5589257B2 (ja) ポリチオカーボネートポリチオウレタンポリチオールおよびこれを用いた重合硬化物
CN106220813A (zh) 硫乌拉坦系光学材料及其制造方法
JP3174760B2 (ja) 光学製品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100302

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100430

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100525

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100607

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4534857

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees