JP4447774B2 - ヒトにおいて、より低いアレルギー反応を誘導する変異タンパク質、およびそのようなタンパク質を構築し、同定し、かつ生成する方法 - Google Patents
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Description
発明の背景
A. 発明の分野
本発明は、タンパク質に暴露されたヒトにおいて、より低いアレルギー反応を誘導するタンパク質、およびそのような反応を予測する方法に関する。より詳細には、本発明は、変異タンパク質の前駆体と比較して、そのタンパク質に暴露されることによって感作されたヒトにおいて、非常に低いアレルギー反応を誘導する新規な改良型変異タンパク質に関する。
【0002】
B.従来技術
工業的、医薬的、商業的用途に使用されるタンパク質が、急速に普及している。その結果として、そのようなタンパク質の普及のせいでそれらに暴露されることが増えたことが、ある人達がそれらのペプチドに感作され、その直後に続いて暴露されることによって、有害で致命的にさえなる過剰なアレルギー反応を生じさせるいくつかの安全上の問題の原因となっている。例えば、プロテアーゼは、特定の人において、危険な過敏症を生じさせる。その結果、例えば、洗濯用洗剤、化粧品、織物処理等の工業においてプロテアーゼが有用であり、例えばより効果的な染み抜き効果を有する改良型プロテアーゼを提供するためにその分野で広範囲の研究が成されているにも関わらず、工業におけるプロテアーゼの使用は、特定の人達に過敏性アレルギー反応を生じさせる可能性があるため、問題となっている。
【0003】
これらの問題を解決するために多くの研究が成されてきた。プロテアーゼの免疫原性を低下させるために検討された方策の中で、空中のプロテアーゼを運ぶ粉塵またはエアゾールの職場濃度を制御し、かつ最小にすることによって、潜在的な接触を減らすように改良された製造工程、プロテアーゼ製品から実際に生じる粉塵またはエアゾールの量を減らすように改良された造粒工程、および最終製品における潜在的なアレルギー性汚染物質のレベルを下げるように改良された回収工程が使用されてきた。しかしながら、プロテアーゼのアレルギー性を減らす試みは、それ自体は、比較的失敗している。代わりに、過敏性の人において免疫グロブリンE(IgE)によって認識されるプロテアーゼのエピトープを隠すための試み(国際特許出願公開第WO91/10755号)、または問題のプロテアーゼにポリマーまたはペプチド/タンパク質を連結することによって抗原決定基を大きくし、もしくは変化させるための試みが成されてきた。適応免疫反応が、誇張された形態、または不適当な形態で生じた場合に、その反応を体験した人は、過敏症であると言われる。過敏反応は、通常は有用な免疫反応が、不適切に働いた結果であり、さらに、時々炎症反応や組織障害を生じさせる。それらの過敏反応は、多くの抗原によって誘発される:過敏反応の原因は、個々で異なっているであろう。過敏症は通常、抗原との最初の接触では生じないが、ほとんどの場合、続く接触で現れる。過敏症の1つの形態は、花粉、塵ダニ、または動物のふけのような無害の環境抗原に対して、IgE反応が誘導された場合に生じる。結果としてのIgE感作肥満細胞による薬理学的伝達物質の放出によって、喘息または鼻炎のような症状を有する急性炎症反応が生じる。
【0004】
それでもなお、IgE認識部位を修飾する等の方策では、概して、最初の感作反応の誘導を防ぐことに成功しないであろう。従って、このような方策では、おそらく続いて生じるであろう過敏反応の重篤さは中和され、または低下するであろうが、実際に感作される人の数は減少しないであろう。例えば、ある人が特定の抗原に対して過敏症であることが分かっている場合に、このような状況で取り得る一般的でかつ唯一の安全な方策は、その過敏症の人を可能な限り完全にその抗原から隔離することである。実際、他のどの方策も過敏症の人の体に悪いものであろう。従って、過敏症の人にとって、特定のタンパク質の危険性を減らすことは重要なことであるが、工業的目的のためには、タンパク質が最初の段階で過敏反応を先導できないようにすることが遥かに有益であろう。
【0005】
Tリンパ球(T細胞)は、免疫反応の誘導および調節、ならびに免疫エフェクター機能の遂行において中心的存在である。病原菌および腫瘍に対する特異的な免疫は、これらのT細胞に依存していることは公知であり、さらにT細胞は、傷の治癒に寄与すると考えられている。一方で、これらの反応の制御に失敗すると、自己攻撃を誘導することと成り得る。一般的に抗原は、T細胞による抗原認識に適したやり方で、種々の細胞表面機構を介して抗原または部分抗原を捕獲し、かつ提示する、抗原提示細胞の形態において、T細胞に提示される。T細胞の表面にある受容体(T細胞受容体)による特異的エピトープの認識に基づき、T細胞は、結果的にB細胞による抗体産生をもたらすような細胞増殖を含む、一連の複雑な相互作用を開始する。T細胞及びB細胞は、共に、所定のタンパク質またはペプチドに存在する抗原エピトープによって活性化されるが、これらの単核細胞によって認識される実際のエピトープは、一般的に同定されていない。実際、免疫多様性を生じさせるために、T細胞を活性化するエピトープは、免疫反応中の後の段階でB細胞によって認識されるエピトープと異なる場合がかなり多い。従って、過敏症に関して、T細胞と抗原の抗原特異的相互作用は、抗原暴露に対する免疫反応の開始において重要な要素であるが、その相互作用の詳細、すなわち認識されるエピトープは、しばしば、続く完全なアレルギー反応の発生に関連していない。
【0006】
国際特許出願公開第WO96/40791号は、ポリアルキレン酸化物を出発物質として用いて、アレルギー性が低下したポリアルキレン酸化物−ポリペプチド結合体を作成するプロセスを開示している。
【0007】
国際特許出願公開第WO97/30148号は、2つ以上のポリペプチド分子が共有結合によって結合している1つの高分子キャリアーを含む、アレルギー性が低下したポリペプチド結合体を作成するプロセスを開示している。
【0008】
国際特許出願公開第WO96/17929号は、1から30の多分子を前駆体ポリペプチドに結合させるステップを含む、アレルギー性が低下したポリペプチドを作成するプロセスを開示している。
【0009】
国際特許出願公開第WO92/10755号は、動物において、低下した免疫反応を誘導する変異タンパク質を作成する方法を開示している。この応用において、関心タンパク質、すなわち一連のプロテアーゼ及びそれらの変異体を用いて、ラットを免疫した。その後、そのラットの血清を用いて、その免疫された血清中に存在する産生ポリクロナール抗体のその関心タンパク質およびその変異体に対する反応性を測定した。これらの結果、その血清中の抗体が、その関心タンパク質及びその変異体と比較的よく反応するか否かを確認でき、従って、そのタンパク質中のどの変化がIg(免疫グロブリン)の結合能を中和し、または低下させるかを分析できる。これらのラットにおける検討から、127, 128, 129, 130, 131, 136, 151, 152, 153, 154, 161, 162, 163, 167, 168, 169, 170, 171, 172, 173, 174, 175, 176, 186, 193, 194, 195, 196, 197, 247, 251, 261番残基に対応する任意のズブチリシンの309残基を変化させると、結果として免疫原性が変化するであろうという結論に達した。
【0010】
国際特許出願公開第WO94/10191号は、もとの単量体タンパク質をオリゴマーの形態にした低アレルギー性タンパク質であり、そのオリゴマーが実質的にその活性を維持しているようなタンパク質を開示している。
【0011】
先行技術は、あるタンパク質のアレルギー性を低下させる方法、およびある人においてアレルギー反応を生じさせるエピトープを同定する方法を提供しており、これらのエピトープを同定するための測定法は、一般的に、既にその抗原に暴露された血清中のIgEおよびIgG抗体を測定することを含む。しかしながら、一度Ig反応が開始されると、感作は既に生じている。従って、これらのエピトープを中和すれば、結果として、感作される可能性が明らかに低下し、最初の感作の可能性が減るであろうから、最初の段階で感作を生じさせるエピトープを特定する方法が必要とされている。
【0012】
発明の概要
本発明の1つの目的は、前駆体タンパク質と比較して、ヒトにおいてアレルギー反応を生じさせる可能性が低下したタンパク質を提供することである。
【0013】
本発明の別の目的は、縮充を防止するための毛織物の洗剤および/または手入れ製品、棒状または液状石鹸の用途、食器用洗剤の形態、コンタクトレンズの洗浄液または手入れ用品、ペプチド加水分解、廃棄物処理、縮充防止のような織物的用途、化粧用の形態、及びスキンケアのために、またはタンパク質生成における融合−分解酵素のような、通常のプロテアーゼ用途において有用な活性を有する変異プロテアーゼであって、アレルギー性が低下しているためより安全に使用できるような変異プロテアーゼを提供することである。本発明に従って、タンパク質内のT細胞エピトープを同定する方法を提供する。本発明は、以下のようにエピトープを同定する測定法を提供する:抗原提示細胞を未刺激(naive)ヒトT細胞および関心ペプチドと混合させる。本発明の好ましい実施形態において、以下のステップを含むT細胞エピトープを認識する方法を提供する:(a)単一の血液供給源から樹状細胞液および未刺激CD4+および/またはCD8+T細胞液を調製する;(b)前記樹状細胞液における分化を促進させる;(c)前記の分化樹状細胞液と前記CD4+および/またはCD8+T細胞を関心ペプチドと混合させる;(d)前記ステップ(c)におけるT細胞の増殖を測定する。
【0014】
本発明の別の実施形態において、T細胞によるエピトープ認識能を低下させ、または好ましくは中和(削除)させるために、T細胞エピトープを修飾したタンパク質を提供する。従って、T細胞エピトープ内にあるとして同定されているアミノ酸残基の置換または欠失を含む修飾を有し、アレルギー性が低下したタンパク質を提供する。好ましい実施形態に従って、T細胞によって認識された場合に、結果として基準(baseline)よりもT細胞の増殖が促進されるようなタンパク質またはペプチド内に、エピトープが特定される。そのT細胞エピトープは、さらに、そのエピトープを含むペプチドを本発明の測定法で分析した場合に、結果として修飾されていないエピトープを含むタンパク質よりも増殖が少ないものになるように、修飾する。さらに好ましくは、その修飾すべきエピトープは、試料において基準の3倍より大きいT細胞増殖をもたらす。修飾した場合に、そのエピトープは、基準の3倍より小さいT細胞増殖をもたらし、好ましくは基準の2倍より小さいT細胞増殖をもたらし、最も好ましくは、試料において、基準よりも小さいかまたは実質的に同等のT細胞増殖をもたらす。
【0015】
好ましくは、そのエピトープは、以下の方法の1つで修飾する:(a)ヒトズブチリシンまたはフューリンもしくはケキシンのようなズブチリシン様分子由来の別のヒトプロテアーゼのような、関心タンパク質に対するヒト相同物の類似配列で、エピトープのアミノ酸配列を置換する(例えばMethods in Enzymology, Vol.244., (1994) pp.175 et seq;Roebroek et al., EMBO J., Vol.5, No.9, pp.2197−2202 (1986);Tomkinson et al., Biochem., Vol.30, pp.168−174 (1991);Keifer et al., DNA and Cell Biol., Vol.10, No.10, pp.757−769 (1991)を参照);(b)タンパク質に対する非ヒト相同物由来であり、かつ関心タンパク質のアミノ酸配列よりもT細胞認識により生じるアレルギー反応が少ない類似配列で、エピトープのアミノ酸配列を置換する;(c)実質的にエピトープの主要三次構造特性を模倣する配列であるが、関心タンパク質のアミノ酸配列よりもT細胞認識により生じるアレルギー反応が少ない配列で、エピトープのアミノ酸配列を置換する;または(d)関心タンパク質のアミノ酸配列よりもT細胞認識により生じるアレルギー反応が少ない任意の配列で置換する。
【0016】
本発明のある実施形態において、BPN'における170,171,172および/または173番残基に対応する位置における、170番残基をアスパラギン酸に変更し、171番残基をグルタミンに変更し、172番残基をメチオニンに変更し、および/または173番残基をアスパラギン酸に変更することを含むアミノ酸置換の1つ以上を含む変異プロテアーゼを提供する。最も好ましい実施形態において、その置換は、170,171および173番残基をそれぞれアスパラギン酸、グルタミンおよびアスパラギン酸に変更することを含む。
【0017】
本発明の別の実施形態において、アレルギー性が低下した本発明のタンパク質を作成する方法を提供する。好ましくは、その変異タンパク質は、修飾したDNAが本発明の変異タンパク質をコードするように、前駆体タンパク質をコードするDNAを修飾することによって調製する。
【0018】
本発明のさらに別の実施形態において、変異タンパク質をコードするDNA配列が、このようなDNA配列を包含する発現ベクター、およびこのようなベクターにより形質転換された宿主細胞と共に提供され、その宿主細胞は、好ましくは、細胞内にまたは細胞外に本発明の変異タンパク質を産生するためにDNAを発現し得る。
【0019】
本発明の変異タンパク質は、通常その前駆体タンパク質が有用であることが知られている任意の組成物またはプロセスにおいて有用である。例えば、そのタンパク質がプロテアーゼである場合に、そのアレルギー性が低下したプロテアーゼは、洗濯用洗剤および硬い表面のクレンザーのような洗剤の組成物として、革製品の前処理や縮充を減らすための毛織物および/または絹織物のような織物の処理における補助剤として、パーソナルケア用、化粧用または美顔用クリーム製品の組成物として、さらには飼料の栄養価を改善するために動物またはペットの飼料の組成物として使用できる。同様に、そのタンパク質がアミラーゼである場合に、そのアレルギー性が低下したアミラーゼは、デンプンの液化のために、皿洗浄用洗剤の組成物として、織物の糊抜きのために、洗濯用洗剤またはアミラーゼが有用である他の任意の用途において使用できる。
【0020】
本発明の1つの利点は、T細胞のエピトープ認識によるT細胞の増殖を測定することによって、ヒトを最初に感作する原因となるエピトープを含むペプチドを同定できることである。すなわち、T細胞のエピトープ認識によるT細胞増殖は、結果として、そのエピトープを含むペプチドまたはタンパク質に対してヒトを感作することとなる。このような“感作”T細胞エピトープの中和によって、ヒトは最初に感作されないであろうし、従って続くその抗原への暴露に基づくアレルギー反応を代表するIg抗体の産生を防ぐであろうから、結果としてそのエピトープを含む抗原を取り扱い、または暴露されるヒトにとって、必然的に非常に安全となるであろう。
【0021】
本発明の利点は、それに暴露されるヒトにとって、使用の際に感作される危険性が著しく少ない酵素等のタンパク質を調製することである。従って、例えば、本発明のタンパク質は、美顔用クリームのような化粧品、洗濯用洗剤、硬い表面の洗剤組成物、および浸け置き用洗剤組成物ような洗剤、またはヒトの暴露が必然的な副産物であるような酵素等のタンパク質の他の任意の用途において、より安全に使用できる。
【0022】
図面の簡単な説明
図1から図4は、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシン(BPN')のDNA配列(SEQ ID:NO1)およびアミノ酸配列(SEQ ID:NO2)、ならびにこの遺伝子の部分的制限酵素地図を示す。
【0023】
図5は、バシラス・アミロリケファシエンス (SEQ ID:NO3)とバシラス・レンタス(野生型)(SEQ ID:NO4)由来ズブチリシン間の保存アミノ酸残基を示す。
【0024】
図6および図7は、バシラス・アミロリケファシエンス(BPN')、枯草菌、バシラス・リケニフォルミス (SEQ ID:NO5)およびバシラス・レンタスに由来する、ズブチリシン様プロテアーゼのアミノ酸配列を並べて示す。*の印は、BPN'ズブチリシンに照らして、特定のアミノ酸残基の欠失を示す。
【0025】
図8は、バシラス・レンタスプロテアーゼに対応するペプチドに対する、16の末梢血単核細胞試料の付加T細胞反応を示す。ペプチドE05は、バシラス・アミロリケファシエンス由来プロテアーゼにおける170−173番残基に対応する残基を含む領域を包含する。
【0026】
図9は、ヒトズブチリシン分子に対応するペプチドに対する、10の末梢血単核細胞試料の付加T細胞反応を示す。ペプチドF10、F9、F8およびF7はいずれも、図6および図7のアミノ酸配列において、バシラス・アミロリケファシエンス由来プロテアーゼにおける170−173番残基に対応する残基を含む領域に対応するアミノ酸配列DQMDを包含する。
【0027】
図10および図11/12は、それぞれ、バシラス・レンタスプロテアーゼ配列およびヒトズブチリシン配列に由来するペプチドに対応するアミノ酸列を示す。
【0028】
図13は、ヒトズブチリシンのアミノ酸配列(SEQ ID:NO6)を示す。
【0029】
図14は、BPN'(バシラス・アミロリケファシエンス)プロテアーゼ、サビナーゼ(SAVINASE)(バシラス・レンタス)プロテアーゼおよびヒトズブチリシン(S2HSBT)のアミノ酸配列を並べて示す。
【0030】
図15は、バシラス・レンタスプロテアーゼに対して過敏症であることが分かっているヒトから採取した試料における、バシラス・レンタス由来ペプチドに対するT細胞反応を示す。ペプチドE05は、バシラス・アミロリケファシエンス由来プロテアーゼにおける170−173番残基に対応する残基を示す。
【0031】
図16は、バシラス・レンタスプロテアーゼに対して過敏症であることが分かっているヒトから採取した試料において生じる、バシラス・レンタスプロテアーゼペプチドE05の種々のアラニン置換体に対するT細胞反応を示す。
【0032】
発明の詳細な説明
本発明に従って、T細胞エピトープを同定する方法を提供する。本発明は、以下のようにエピトープを同定する測定法を提供する:分化樹状細胞を未刺激のヒトCD4+および/またはCD8+T細胞ならびに関心ペプチドと混合させる。より詳細には、以下のステップを含むT細胞エピトープを認識する方法を提供する:(a)単一の血液供給源から樹状細胞液および未刺激のCD4+および/またはCD8+T細胞液を調製する;(b)前記樹状細胞液において分化を促進させる;(c)前記分化樹状細胞液ならびに未刺激CD4+および/またはCD8+T細胞液を関心ペプチドと混合させる;(d)前記ステップ(c)におけるT細胞の増殖を測定する。
【0033】
本発明に従って分析すべき関心ペプチドは、そのアレルギー性を低下させることが望ましくもしくは要求されているタンパク質または酵素に由来する。本発明の実施により、ヒトまたはヒトの採取試料において過敏症を生じさせ得るエピトープの位置を正確に同定することが可能である。本発明の特に効果的な実施形態において、タンパク質または酵素の全体もしくは一部分に対応する一連のペプチドオリゴマーを調製する。例えば、そのタンパク質の関連部分または全体を網羅するタンパク質ライブラリーを作成する。ペプチドを作成するために特に有用な1つの方法は、ペプチドライブラリーに重複を入れることであり、例えば、一番目のペプチドは対象タンパク質の1−10番アミノ酸配列に対応し、二番目のペプチドは本タンパク質の4−14番アミノ酸配列に対応し、三番目のペプチドは本タンパク質の7−17番アミノ酸配列に対応し、四番目のペプチドは本タンパク質の10−20番アミノ配列に対応するように作成し、全分子に対応する代表的ペプチドを作成するまで続ける。ここで提供した測定法で、各ペプチドをそれぞれ分析することによって、T細胞によって認識されるエピトープの位置を正確に同定することが可能である。上記の実施例において、1つの特定のペプチドがその隣のペプチドよりも大きく反応すると、3つのアミノ酸内にエピトープアンカー部分を容易に同定できるであろう。これらのエピトープの位置を特定した後、そのペプチドが大きなT細胞反応を生じなくなるまで、各エピトープ内のアミノ酸を変化させることが可能である。
【0034】
ここで用いられている“抗原提示細胞”とは、その表面に、T細胞表面にある受容体によって認識される抗原を提示する免疫系の細胞を意味する。抗原提示細胞の例としては、樹状細胞、活性化B細胞およびマクロファージが挙げられる。
【0035】
ここで用いられている“T細胞増殖”とは、抗原存在下または抗原非存在下において、T細胞を抗原提示細胞とインキュベーションする間に生じるT細胞の数を意味する。
【0036】
ここで用いられている“基準T細胞増殖”とは、ペプチドまたはタンパク質抗原が存在しない状態で、抗原提示細胞に対する暴露に反応して、ヒトにおいて通常認められるT細胞増殖を意味する。この目的のために、各ヒトの試料ごとの形で、抗原が存在しない状態における抗原提示細胞に反応するT細胞増殖として、基準T細胞増殖レベルを特定する。
【0037】
“T細胞エピトープ”とは、その抗原を構成するペプチドに対する免疫反応の開始において、T細胞受容体によって認識されるペプチドまたはタンパク質の特徴部分を意味する。T細胞によるT細胞エピトープの認識は、抗原提示細胞に発現されている主要組織適合分子(MHC)クラスIまたはクラスIIに結合している抗原のペプチド断片をT細胞が認識する作用機序を介すると一般的に考えられている(例えば、Moeller,G. ed., Antigenic Requirements for Activation of MHC−Restricted Responses, Immunological Review, Vol.98, p.187 (Copenhagen; Munksgaard)(1987))。
【0038】
関心タンパク質のアレルギー性を低下させるために、ここで示された測定法に従って特定されたエピトープをさらに修飾した。好ましい実施形態において、修飾すべきエピトープは、試料中において、基準T細胞増殖よりも3倍以上のT細胞増殖レベルをもたらす。修飾した場合には、そのエピトープは、その基準の3倍より小さいT細胞増殖をもたらし、好ましくは基準の2倍より小さいT細胞増殖をもたらし、最も好ましくは、試料において、基準よりも小さいかまたは実質的に同等のT細胞増殖をもたらす。
【0039】
好ましくは、そのエピトープは、以下の方法の1つで修飾する:(a)関心タンパク質に対するヒト相同物からの類似配列で、エピトープのアミノ酸配列を置換する;(b)タンパク質に対する非ヒト相同物由来であり、かつ関心タンパク質のアミノ酸配列よりもT細胞認識により生じるアレルギー反応が少ない類似配列で、エピトープのアミノ酸配列を置換する;(c)実質的にエピトープの主要三次構造特性を模倣するが、関心タンパク質のアミノ酸配列よりもT細胞認識により生じるアレルギー反応が少ない配列で、エピトープのアミノ酸配列を置換する;または(d)関心タンパク質のアミノ酸配列よりもT細胞認識により生じるアレルギー反応が少ない任意の配列で置換する。
【0040】
ここで用いられている“試料”とは、未刺激、すなわち問題の抗原に対して感作されていない単核細胞を含む。
【0041】
ここで用いられている“相同物”とは、同様の触媒反応、構造および/または関心タンパク質としての用途を有するタンパク質または酵素を意味する。関心タンパク質内のエピトープを、その相同物からの類似断片で置換すると、その変更による混乱が減るであろうから、関心タンパク質と同様の三次および/または一次構造を有する相同物を発見することは望ましい。従って、相同性の高い酵素は、エピトープ置換体の最も望ましい供給源を提供するであろう。あるいは、もし可能であれば、所定のタンパク質のヒト類似物に目をつけることは都合のよいことである。例えば、細菌ズブチリシン内の特異的エピトープを、ズブチリシンに対するヒト類似物(すなわちヒトズブチリシン)由来配列で置換すると、結果的に、細菌タンパク質におけるアレルギー性が低下するであろう。
【0042】
“類似”配列は、その置換アミノ酸が、関心タンパク質におけるエピトープ部分またはそれに近接するアミノ酸配列に対して、同様の機能、三次構造および/または保存残基を示すことを確認することによって特定できる。従って、そのエピトープ部分が、例えばアルファ(α)ヘリックスまたはベータ(β)シート構造を含む場合には、その置換アミノ酸は、その特異的構造を維持しなければならない。
【0043】
本発明は、アレルギー性を低下させることが望ましい全てのタンパク質に適用するが、以下に本発明の特に好ましい実施形態であるプロテアーゼの修飾について記載する。プロテアーゼとは、一般的に、タンパク質またはペプチドのペプチド結合を切断するために作用するカルボニル加水分解酵素である。ここで用いられている“プロテアーゼ”とは、天然のプロテアーゼまたは組換えプロテアーゼを意味する。天然プロテアーゼとして、α-アミノアシルペプチド加水分解酵素、ペプチジルアミノ酸加水分解酵素、アシルアミノ酸加水分解酵素、セリンカルボキシペプチダーゼ、メタロカルボキシペプチダーゼ、チオールプロテイナーゼ、カルボキシルプロテイナーゼおよびメタロプロテイナーゼが挙げられる。エンドおよびエキソプロテアーゼと同様、セリンプロテアーゼ、メタロプロテアーゼ、チオールプロテアーゼおよび酸性プロテアーゼも含まれる。
【0044】
ズブチリシンは、通常タンパク質またはペプチドのペプチド結合を切断するために作用する細菌または真菌のプロテアーゼである。ここで用いられている“ズブチリシン”とは、天然ズブチリシンまたは組換えズブチリシンを意味する。一連の天然ズブチリシンは、各種細菌種によって産生され、かつしばしば分泌されることが知られている。この系列のズブチリシンのアミノ酸配列は、完全には相同でない。しかしながら、この系列のズブチリシンは、同じ、または類似の型のタンパク質分解活性を示す。このクラスのセリンプロテアーゼは、それらをキモトリプシン関連クラスのセリンプロテアーゼと区別する触媒三つ組残基を特徴づける同じアミノ酸を共有する。ズブチリシンとキモトリプシン関連セリンプロテアーゼはともに、アスパラギン酸、ヒスチジンおよびセリンからなる触媒三つ組残基を有する。ズブチリシン関連プロテアーゼにおいて、これらのアミノ酸の相対配列は、アミノ末端からカルボキシル末端への方向で、アスパラギン酸-ヒスチヂン-セリンである。しかしながらキモトリプシン関連プロテアーゼでは、相対配列は、ヒスチヂン-アスパラギン酸-セリンである。従って、ここでズブチリシンとは、ズブチリシン関連プロテアーゼの触媒三つ組残基を有するセリンプロテアーゼを示す。実施例は、図6および図7において特定されているズブチリシンを含むが、それらに限定されない。一般的に、かつ本発明の目的のために、プロテアーゼ内のアミノ酸の番号付けは、図1から図4に示されている成熟バシラス・アミロリクエファシエンスズブチリシン配列に割り当てられている番号に対応する。
【0045】
“組換えズブチリシン”または“組換えプロテアーゼ”とは、天然アミノ酸配列中の1つ以上のアミノ酸を置換、欠失または挿入したアミノ酸配列をコードする変異(突然変異)DNA配列を作成するために、ズブチリシンまたはプロテアーゼをコードするDNA配列が修飾されているズブチリシンまたはプロテアーゼを示す。このような修飾を形成する適当な方法であって、この中に開示されている方法と組み合わせ得る方法として、米国特許出願第4,760,025号(RE34,606)、米国特許出願第5,204,015号、および米国特許出願第5,185,258号に開示されている方法が挙げられる。
【0046】
“非ヒトズブチリシン”、およびそれらをコ−ドするDNAは、多くの原核生物または真核生物から得ることができる。適当な原核生物の例として、大腸菌(E.coli.)またはシュ−ドモナスのようなグラム陰性菌、およびミクロコッカスまたはバシラスのようなグラム陽性菌が挙げられる。ズブチリシンおよびそれらの遺伝子を入手できる真核生物の例として、サッカロミセス・セレビシア(Saccharomyces cerevisiae)のような酵母、アスペルギルス種のような真菌が挙げられる。
【0047】
“ヒトズブチリシン”とは、例えばヒト由来プロテアーゼのケキシンファミリーのようなズブチリシン様の触媒活性を有するヒト由来タンパク質を意味する。このようなタンパク質の例が図13の配列に示されている。さらには、ペプチド結合を加水分解する本質的な能力を維持し、かつ図13のタンパク質に対して50%以上、好ましくは65%以上、最も好ましくは85%以上の相同性を有するマウスまたはラットのようなヒト以外の供給源に由来するものを含むヒトズブチリシンの誘導体または相同物が、本発明の目的においてヒトズブチリシンと考えられている。
【0048】
“変異プロテアーゼ”は、“前駆体プロテアーゼ”のアミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有する。前駆体プロテアーゼは、天然プロテアーゼおよび組換えプロテアーゼを含む。変異プロテアーゼのアミノ酸配列は、前駆体アミノ酸配列の1つ以上のアミノ酸の置換、欠失、挿入によって、前駆体プロテアーゼのアミノ酸配列から生じる。このような修飾は、前駆体プロテアーゼ酵素それ自体を操作するというよりも、その前駆体プロテアーゼのアミノ酸配列をコードする“前駆体DNA配列”を修飾する。このような前駆体DNA配列の操作のための適当な方法として、当業者に公知の方法(例えば、欧州特許出願第0 328299号、国際特許出願第WO89/06279号、ならびに、この中で既に参照されている米国特許出願および出願を参照)と同様に、この中に開示されている方法が挙げられる。
【0049】
ここで用いられているアミノ酸の位置番号は、図1から図4に示されている成熟バシラス・アミロリクエファシエンスズブチリシン配列に対して割り当てられている番号を示す。しかしながら、本発明は、この特定のズブチリシンの変異に限定されるものではなく、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンにおける特定の同定された残基に対して、“等価”の位置にあるアミノ酸配列を包含する前駆体プロテアーゼの変異にまで及ぶ。本発明の好ましい実施形態において、前駆体プロテアーゼは、バシラス・レンタスズブチリシンであり、上記のアミノ酸残基に対応するバシラス・レンタスにおける等価アミノ酸残基において、置換、欠失、挿入が成される。
【0050】
前駆体プロテアーゼの残基(アミノ酸)は、もしそれがバシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンにおける特定の残基もしくはその残基の位置に対して、相同(すなわち、一次または三次構造での位置において対応する)または類似(すなわち、化学的に結合し、反応し、または相互作用する同じまたは同様の機能的能力を有する)であれば、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの残基に対して等価である。
【0051】
一次構造における相同性を評価するために、前駆体プロテアーゼのアミノ酸配列を、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの一次配列、および特にその配列が公知であるズブチリシン中の不変残基であることが知られている一連の残基と直接比較する。例えば、図5は、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンとバシラス・レンタスズブチリシン間の保存残基を示す。保存残基を並べ、保存残基の配列を維持するために必要な挿入および欠失を考慮に入れた後(すなわち、任意の欠失または挿入によって、保存残基の除去を避ける)、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの一次配列における特定のアミノ酸残基に等価である残基を明確にする。保存残基の配列は、好ましくは、このような保存残基の100%を保存する必要がある。しかしながら、保存残基の75%より多い、または50%程度の配列が保存されていれば、等価配列を特定するのに十分である。触媒三つ組残基であるAsp32/His64/Ser221の保存が維持されていなければならない。
【0052】
例えば、バシラス・アミロリケファシエンス、枯草菌、バシラス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)(carlsbergensis)およびバシラス・レンタス由来ズブチリシンのアミノ酸配列を、最も多くのアミノ酸配列間の相同性をもたらすように並べる。これらの配列を比較すると、各配列中に多くの保存残基が含まれていることが分かる。NPN'とバシラス・レンタス間の保存残基が図5において特定されている。
【0053】
これらの保存残基は、例えば、バシラス・レンタス由来ズブチリシン(1989年7月13日に公開された国際特許出願公開第WO89/06279号)、この明細書中の好ましいプロテア−ゼ前駆体酵素、または好ましいバシラス・レンタスズブチリシンに対して相同性が高く、PB92(欧州特許出願第0 328 299号)として示されているズブチリシンのような、他のズブチリシンにおいて、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンに対応する等価アミノ酸残基を特定するために使用できる。特定のこれらズブチリシンのアミノ酸配列を、保存残基の相同性が最大となるように、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの配列と共に、図6および図7に並べた。それらから分かるように、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンと比較して、バシラス・レンタスの配列には多くの欠失がある。さらに、例えば、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンにおけるVal165に対応する等価アミノ酸は、バシラス・レンタスおよびバシラス・リケニフォルミスではイソロイシンである。
【0054】
さらに、例えば、170番残基位置におけるアミノ酸は、バシラス・アミロリケファシエンスおよびバシラス・リケニフォルミスズブチリシンではいずれもリシン(K)であり、サビナーゼではアルギニン(R)である。本発明の変異プロテアーゼの1つの実施形態において、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの170番残基に対する等価アミノ酸は、アスパラギン酸(D)である。本発明において、全てのアミノ酸の略語および1文字表記は、the Patentln User Manual(GenBank, Mountain View, CA)1990, p.101の記載に準拠する。
【0055】
また、“等価残基”は、その三次構造がX線結晶構造解析によって確認されている前駆体プロテアーゼの三次構造レベルにおける相同性を特定することによって、明確にできる。等価残基は、前駆体プロテアーゼおよびバシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの特定アミノ酸残基の2つ以上の主鎖原子の原子座標(atomic coordinate)(NとN、CAとCA、CとC、OとO)が、配列後0.13nm内であり、好ましくは0.1nm内であるアミノ酸残基として特定される。配列は、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンに対して、問題のプロテアーゼの水素以外のタンパク質原子の原子座標の重なりを最大にするように、そのベストモデルを配向させ、かつ配置させた後に達成される。そのベストモデルとは、利用可能な最高の分解能での実験回折データにおいて、最小のR因子を与えるような結晶学的モデルである
【数1】
バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの特定残基に対して、機能的に類似する等価残基は、ある意味で、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの特定残基によって確定され、かつそれに帰属しているタンパク質構造、基質結合性または触媒作用を、そのアミノ酸が変化させ、修飾し、またはそれらに寄与する配置を取り得るような、前駆体プロテアーゼのアミノ酸として特定される。さらには、それら等価残基は、その所定残基の主鎖原子が相同的位置を占めることに基づく等価の基準を満たし得ないが、その残基の2つ以上の側鎖原子の原子座標が、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの対応側鎖原子の0.13nm内にある程度の類似の位置を占めるような前駆体プロテアーゼ(その三次構造はX線結晶構造解析によって特定されている)の残基である。バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの三次構造の座標は、欧州特許出願公開第0251466号(米国特許出願第5,182,204号の等価物であり、その公開公報がこの中に引例として組み込まれている)に示されており、先に概略を説明したように、三次構造のレベルにおいて等価残基を特定するために使用できる。
【0056】
置換、挿入または欠失させるべく特定される残基のいくつかは、保存残基である(他は保存残基ではない)。保存されていない残基の場合、1つ以上のアミノ酸の置換は、天然に見出されるアミノ酸配列に対応しないアミノ酸配列を有する変異体を作成する置換に限定される。保存残基の場合、このような置換は結果として天然の配列を作成しないであろう。本発明の変異プロテアーゼは、このような変異プロテアーゼの前駆体または分泌型前駆体(pro- or prepro- forms)と同様に、変異プロテアーゼの成熟体(mature forms)を含む。分泌型前駆体は、変異プロテアーゼの発現、分泌および成熟を促進するため、好ましい構造である。
【0057】
“前駆体配列(prosequence)”とは、除去された場合に結果としてプロテアーゼの“成熟体”が生じるプロテアーゼ成熟体のN末端部分に、結合しているアミノ酸配列を示す。多くのタンパク質分解酵素は、翻訳上のプロ酵素産物として天然に見出されており、翻訳後プロセシングがない場合にはこの形で発現している。他のプロテアーゼの前駆体配列も使用できるが、変異プロテアーゼを作成するための好ましい前駆体配列は、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの推定上の前駆体配列である。
【0058】
“シグナル配列”または“分泌型配列(presequence)”とは、プロテアーゼの成熟体または前駆体の分泌に関与し得るプロテアーゼのN末端部分、または前駆体プロテアーゼのN末端部分に対して、結合するアミノ酸の任意の配列を示す。このシグナル配列の定義は、機能的な定義であり、天然の状態で、プロテアーゼ分泌に関与しているプロテアーゼ遺伝子のN末端部分によってコードされている全てのアミノ酸配列を含むことを意味する。本発明は、この中で説明されているような変異プロテアーゼの分泌をもたらすための配列を利用する。1つの可能性のあるシグナル配列は、バシラス・レンタス(ATCC 21536)由来ズブチリシンのシグナル配列の残基と融合している枯草菌ズブチリシン由来シグナル配列の最初の7アミノ酸残基を含む。
【0059】
変異プロテアーゼの“分泌型前駆体”は、そのプロテアーゼのアミノ末端に動作可能に連結した前駆体配列、およびその前駆体配列のアミノ末端に動作可能に連結した“分泌型”配列または“シグナル”配列を有するプロテアーゼの成熟体から成る。
【0060】
“発現ベクター”とは、適当な宿主において、前記DNAを発現し得るような適当な制御配列に、動作可能に連結しているDNA配列を包含するDNA構造を示す。このような制御配列として、転写をもたらすためのプロモーター、このような転写を制御するための任意のオペレーター、適当なmRNA−リボソーム結合部位をコードする配列、ならびに転写および翻訳の終了を制御する配列が挙げられる。ベクターは、プラスミド、ファージ粒子、または単に潜在的ゲノム挿入であっても差し支えない。一度適当な宿主に導入されると、そのベクターは、宿主ゲノムに依存しないで複製し、かつ機能でき、または、ある場合には、ゲノム自体に一体化し得る。プラスミドは、現在、最も一般的に用いられているベクターの形態であるため、本明細書において、“プラスミド”と“ベクター”は、時々互換的に用いられる。しかしながら、本発明は、等価の機能を果たし、かつ当業界で公知であり、または公知となっている発現ベクターの別の形態を含むことを意図している。
【0061】
本発明で使用されている“宿主細胞”は、概して、好ましくは酵素的に活性のあるエンドプロテアーゼを分泌できないようにするため、米国特許出願第4,760,025号(RE34,606)に開示されている方法によって操作されている、原核細胞または真核細胞である。プロテアーゼを発現させるために好ましい宿主細胞は、酵素的に活性のある中性プロテアーゼおよびアルカリプロテアーゼ(ズブチリシン)が欠損しているバシラス株BG2036である。BG2036の構造は、米国特許出願第5,264,366号に詳細に記載されている。プロテアーゼを発現させるための他の宿主細胞として、バシラス・リケニフォルミスおよびバシラス・レンタス等のような任意の適当なバシラス株と同様に、枯草菌I168(米国特許出願第4,760,025号(RE34,606)および米国特許出願第5,264,366号に記載されており、その公開公報がこの中に引例によって組み込まれている)が含まれる。
【0062】
宿主細胞は、組換えDNA技術を用いて構築したベクターで形質転換させ、または核酸導入する。このような形質転換宿主細胞は、変異プロテアーゼをコードするベクターを複製できるか、または望みの変異プロテアーゼを発現できる。変異プロテアーゼの分泌型、または分泌型前駆体をコードするベクターの場合、このような変異体が発現される場合には、通常宿主細胞から宿主細胞培養液に分泌される。
【0063】
“動作可能に連結する”とは、2つのDNA領域間の関係を説明する場合には、単にそれらが機能的にお互いに関連しあっていることを意味する。例えば、分泌型配列は、もしそれがシグナル配列として機能する場合には、ほとんどの場合、シグナル配列の分裂を伴うタンパク質成熟体の分泌に関与するペプチドに実施可能に連結する。プロモーターは、それが配列の転写を制御する場合に、コード配列に対して動作可能に連結しており;リボソーム結合部位は、それが翻訳を可能とするために配置されている場合に、コード配列に対して動作可能に連結している。
【0064】
天然の前駆体プロテアーゼをコードする遺伝子は、当業者に公知の一般的な方法に従って得られる。その方法は、概して、関心プロテアーゼ領域をコードする推定上の配列を有する標識されたプローブを合成し、そのプロテアーゼを発現している生物体からゲノムライブラリーを調製し、プローブにハイブリダイズさせて関心遺伝子のためにライブラリーをスクリーニングすることを含む。陽性にハイブリダイズしたクローンを、さらにマッピングし、かつ配列決定する。
【0065】
クローン化されたプロテアーゼは、その後、プロテアーゼを発現させる目的で、宿主細胞を形質転換させるために使用する。プロテアーゼ遺伝子は、多コピープラスミドに連結させる。このプラスミドは、プラスミドの複製に必要である周知の要素:問題の遺伝子に対して動作可能に連結しているプロモーター(もしそれが宿主によって認識され、すなわち転写される場合にはその遺伝子自身の相同プロモーターとして提供され得る);内因性、またはプロテアーゼ遺伝子の内因性の終止領域によって提供される転写終了領域とポリアデニル化領域(ある真核細胞において、宿主細胞によってプロテアーゼ遺伝子から転写されたmRNAの安定のために必要である);および望ましくは、抗生物質含有培地において培養することによるプラスミド−感染宿主細胞の連続培養維持を可能とする抗生物質耐性遺伝子のような選択遺伝子:を含むことにより、宿主で複製する。また、多コピープラスミドは、宿主のための複製起点を含有し、従って多くのプラスミドが、染色体の制限なしに細胞質内で複製され得る。しかしながら、宿主ゲノムにプロテアーゼ遺伝子のコピーを一体化させることも、本発明の範囲内である。これは、特に相同的組換えを受けやすい原核生物、または真核生物で容易になされる。
【0066】
1つの実施形態において、その遺伝子はバシラス・レンタスまたはバシラス・アミロリケファシエンス由来遺伝子のような天然の遺伝子であって差し支えない。或いは、天然の、または変異の前駆体プロテアーゼをコードする合成遺伝子を作成しても差し支えない。多様で重複した合成1本鎖DNA断片を合成し、ハイブリダイゼーション、および連結によって、前駆体プロテアーゼをコードする合成DNAを作成する。合成遺伝子構造の例が、米国特許出願第5,204,015号に示されており、その公開公報が引例としてこの中に組み込まれている。
【0067】
天然の、または合成の前駆体プロテアーゼ遺伝子がクローン化されるとすぐに、天然の前駆体プロテアーゼを合成するよりも、その遺伝子を使用するために、多くの修飾を開始する。このような修飾は、米国特許出願第4,760,025号(RE34,606)および欧州特許出願公開第0 251 446号に開示されている組換えプロテアーゼの作成、およびこの中に記載されている変異プロテアーゼの作成を含む。
【0068】
他の方法も使用できるが、本発明の変異プロテアーゼの構築を容易にするため、以下のカセット式変異誘発法を使用できる。最初に、そのプロテアーゼをコードする天然の遺伝子を入手し、さらにその全体または一部の配列を決定する。次に、コードされている酵素の1つ以上のアミノ酸の中で変異させること(欠失、挿入または置換)が望ましい地点(point)を調べるために、その配列を走査した。発現された場合に種々の変異体をコードするであろうオリゴヌクレオチドプールで、その遺伝子の短い断片を置換するための制限酵素認識部位を組み込むために、この地点に隣接する配列を検討する。このような制限酵素認識部位は、好ましくは、遺伝子断片の置換を容易にするために、そのプロテアーゼ遺伝子内の単一の部位に存在する。しかしながら、プロテアーゼ遺伝子内の過度に冗長でない任意の使いやすい制限酵素認識部位を使用でき、制限的消化によって作成される遺伝子断片を適当な配列中に再構築できる。もし制限酵素認識部位が、選択された地点から都合のよい距離(10から15ヌクレオチド)内の位置に無い場合には、最終構造において、リーディングフレームおよびコードされているアミノ酸のいずれも変化しないようなやり方で、その遺伝子中のヌクレオチドを置換することによって、そのような制限酵素認識部位を作成する。望ましい配列に適合させる目的でその配列を変化させるための遺伝子の変異は、周知の方法に従って、M13プライマーの伸長によって達成できる。適当な隣接領域(flanking regions)の位置を決め、かつ2つの便利な制限酵素認識部位配列を導入するために必要な変化を検討する作業は、遺伝暗号の重複(redundancy)、遺伝子の制限酵素地図、および多くの異なった制限酵素を用いる日常的な作業となっている。
【0069】
天然のDNAまたは合成DNAがクローン化されるとすぐに、変異させるべき位置に隣接する制限酵素認識部位を同起源の制限酵素で消化し、さらに多数の最終末端−相同オリゴヌクレオチドカセット(end termini-complementary oligonucleotide cassettes)をその遺伝子に連結させる。この方法によると、全てのオリゴヌクレオチドが同じ制限酵素認識部位を持つように合成でき、かつその制限酵素認識部位を作成するために合成リンカーを必要としないため、突然変異誘発が簡素化される。
【0070】
アレルギー性が低下するとその酵素をより安全に使用できるため、本発明の1つの態様において、その目的は、前駆体プロテアーゼと比較して、アレルギー性が変化した変異プロテアーゼを得ることである。本発明は、それのみでもアレルギー性を低下させるのに有用であるが、この中で明確に述べた変異は、温度安定性および/または基質特異性、活性またはアルカリ安定性を変化させるための当業界で公知の変異と組み合わせて利用できる。
【0071】
従って、本発明は、T細胞増殖を誘導するバシラス・レンタスにおける170-173番残基を含むT細胞エピトープの性質を変化させることを目指している。本発明の特に好ましい1つの実施形態は、R170D、Y171Qおよび/またはN173Dの1つまたは全てに修正を加えることを含む。同様に、先に詳細に説明したように、任意のプロテアーゼにおける対応残基の修飾は、結果として、そのプロテアーゼにおいて、主要T細胞エピトープの中和をもたらすであろう。従って、本発明の変異プロテアーゼのアレルギー性を低下させることに加えて、全体としてその酵素の安定性および/またはタンパク質分解活性を変化させるために、170-173番アミノ酸残基位置に対応する領域における現在開示されている変異と組み合わせて、かつ必要に応じてバシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンのV68A、T213R、A232V、Q236H、Q245RおよびT260Aに対応する位置で構成されている群から選択された1つ以上の置換と組み合わせて、N76D/S103A/V104I/G159D に対応する位置における置換を用いることができる。同様に、結果の変異酵素の安定性および/または活性を強化させるために、S103A/V104I/G159Dの変異と組み合わせて、かつ必要に応じてバシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンのV68A、T213R、A232V、Q236H、Q245RおよびT260Aに対応する位置で構成されている群から選択された1つ以上の置換と組み合わせて、この中で提供されている置換を、バシラス・レンタスズブチリシンにおける76番残基のアスパラギン(N)をアスパラギン酸(D)にする変異と組み合わせることができる。
【0072】
本発明の最も好ましい実施例は、以下の位置に対応する残基の置換を組み合わせることを含む:バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの
N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D;
V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/Q236H;
V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/Q236H/Q245R;
V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/A232V/Q236H/Q245R;
V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/T213R/A232V/Q236H/Q245R/T260A:置換は、任意の細菌プロテアーゼにおいて実施できるが、これらの置換は、好ましくはバシラス・レンタス(組換え型又は天然型)において実施する。
【0073】
種々のプロテアーゼを用いて得られたスクリーニング結果によると、先にバシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンにおいて言及した注目の変異が、これらの酵素のタンパク質分解活性、性能および/または安定性、ならびにこのような変異酵素の洗濯または洗浄能力にとって重要である。
【0074】
本発明の多くの変異プロテアーゼは、種々の洗剤組成物の形成において有用である。本発明の変異プロテアーゼを含む組成物において有用な適当な界面活性剤である多くの公知の化合物がある。米国特許出願第4,404,128号(Barry J.Anderson)および米国特許出願第4,261,868号(Jiri Flora, et al.)に開示されているように、これらの界面活性剤は、非イオン、陰イオン、陽イオンまたは両性イオン洗剤を含む。適当な洗剤形態は、米国特許出願第5,204,015号(先に引例として組み込んでいる)の実施例7に記載されている。その技術は、洗濯用組成物(cleaning composition)として用い得るような異なった形態に通じている。典型的な洗濯用組成物に加えて、天然型のまたは野生型のプロテアーゼが使用される任意の目的のために、本発明の変異プロテアーゼを使用できることは容易に理解できる。従って、これらの変異体は、例えば、固形または液状石鹸の用途、食器用洗剤の形態、コンタクトレンズの洗浄液または手入れ用品、ペプチド加水分解、廃棄物処理、織物的用途において、またはタンパク質生成における融合−分解酵素として使用できる。本発明の変異体は、アレルギー性の低下に加えて、洗剤組成物において、強化された性能を持ち得る(前駆体と比較して)。ここで用いられている、洗剤における性能の強化は、標準の洗濯サイクルの後に通常の評価によって決定した場合に、草または血液のようなある酵素に感受性のある汚れの洗浄の強化として確認される。
【0075】
本発明のプロテアーゼは、約0.1から約0.5重量%(好ましくは0.1重量%から0.5重量%)の濃度でpHが6.5から12.0の間である公知の粉末または液体洗剤に使用できる。また、これらの洗剤組成物は、ビルダーおよび安定剤と同様に、公知のプロテアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、リパーゼまたはエンドグリコシダーゼのような他の酵素を含んでいても差し支えない。
【0076】
本発明のプロテアーゼを従来の洗濯用組成物に添加しても、特別の用途限定はなされない。言い換えると、その洗剤に適した任意の温度およびpHは、そのpHが上記の範囲にあり、かつその温度が記述プロテアーゼの変性温度より低い限りにおいては、本組成物にも適している。さらには、本発明のプロテアーゼは、洗剤を含まない洗濯用組成物において、すなわち単独で、またはビルダーおよび安定剤と組み合わせて使用できる。
【0077】
本発明の変異プロテアーゼは、例えば、米国特許出願第5,612,055号、米国特許出願第5,314,692号、および米国特許出願第5,147,642号に記載されているように、動物飼料用添加物の一部として、動物飼料に含めることができる。
【0078】
本発明の1つの態様は、本発明の種々のプロテアーゼを含む織物手入れ用の組成物である。RD216,034、欧州特許出願第134,267号、米国特許出願第4,533,359号、および欧州特許出願第344,259号のような公開公報に記載されているように、その組成物は、例えば、絹織物、毛織物を手入れするために使用できる。
【0079】
以下の実施例によって本発明を示しているが、特許請求の範囲を限定するものではない。
【0080】
その変異体は、当業界で周知の方法に従って、タンパク質分解活性についてスクリーニングできる。好ましい変異体は、以下に対応する位置に多様な置換を含む:バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの
N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D;
V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/Q236H;
V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/Q236H/Q245R;
V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/A232V/Q236H/Q245R;
V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/T213R/A232V/Q236H/Q245R/T260A:
この中で参照されている全ての公開公報および特許は、そのまま引例として組み込まれている。
【0081】
実施例
実施例 1
未刺激ヒト T 細胞を用いた T 細胞ペプチドエピトープを同定するための測定法
バシラス・レンタス由来プロテアーゼおよびヒトズブチリシンにおける抗原エピトープ特定するために、“未刺激”のヒト、すなわちバシラス・レンタスプロテアーゼに対して暴露されまたは感作されたことが分かっていないヒトから、新鮮なヒト末梢血細胞を採取する。未刺激のヒトとは、過去にプロテアーゼに対して暴露されており、または反応を開始していることが知られていないヒトを意味する。末梢血単核細胞(室温で保存し、採取してから24時間以上たっていない)は以下のように調製した:単一の全血由来の淡黄褐色調製物(buffy coat preparation)の液、約30mlをダルベッコのリン酸緩衝化生理食塩水(DPBS)で50mlとし、さらに2本のチューブに分けた。リンフォプレップ密度分離液(lumphoprep density separation media)(Nycomed density 1.077g/ml)をその試料の下に重ねた。そのチューブを600Gで30分間遠心した。2つの層の境界部分を回収し、それらを合わせて、さらにDPBSで洗浄した。その結果の液中の細胞密度を血球計算盤で計測した。生存率をトリパンブルー排除によって計測した。
【0082】
75ml培養フラスコ当たり108の細胞密度を有する末梢血単核細胞試料から、以下のように、分化樹状細胞を調製した:
(1)50mlの無血清AIM V培地(Gibco)に1:100希釈したベータ(β)-メルカプトエタノール(Gibco)を補足した。そのフラスコ壁に単核球を吸着させるために、5%CO2中、37℃で2時間、そのフラスコを横にして置いた。
【0083】
(2)細胞の樹状細胞への分化は、以下の通りである:非吸着細胞を除去し、残った吸着細胞に30mlのAIM V、800units/mlのGM-CSF (Endogen)、および500units/mlのIL-4(Endogen)を加えた;その混合液を5%CO2中、37℃の条件下で5日間培養した。5日後、サイトカインTNFα(Endogen)を0.2units/mlまで添加し、さらにサイトカインIL-1 (Endogen)を最終濃度50units/mlとなるまで添加し、その混合液を5%CO2中、37℃でさらに2日間培養した。
【0084】
(3)7日目に、分化樹状細胞の成長を止めるために、マイトマイシンCを50μg/mlの濃度で添加した。その細胞液を5%CO2中、37℃で60分間インキュベーションした。樹状細胞は、セルスクラッパー(cell scraper)を用いてフラスコ底から吸着細胞を優しく剥がすことによって回収した。吸着細胞および非吸着細胞は、さらに600Gで5分間遠心し、DPBSで洗浄し、さらに細胞数を数えた。
【0085】
(4)調製した樹状細胞は、最終容積100μlのAIM V培地中、2x104/wellで、96穴丸底プレートに撒いた。CD4+T細胞は、ヒトCD4+セレクトキット(human CD4+ Cellect Kit)(Biotex)を用いて、製品取り扱い説明書の方法に以下の変更を加えて、樹状細胞の調製に用いた末梢血細胞試料の凍結液(frozen aliquots)から調製した:その凍結液を解凍し、セレクトカラム(Cellect column)当たり約108細胞が添加されるように洗浄した;その細胞をDPBS 4mlおよびセレクトキットからの細胞試薬1ml中に再懸濁させ、その液を室温で20分間保持した。その結果液を室温、600Gで5分間遠心し、その沈降物をDPBS 2mlに再懸濁させ、さらにセレクトカラムに装填した。カラムからの溶出物を、2%ヒト血清含有DPBS中に回収した。結果のCD4+細胞液を遠心し、AIMV培地に再懸濁させ、さらに細胞密度を計測した。
【0086】
そのCD4+T細胞懸濁液は、96穴プレ−トの効率的な操作を容易にするために、AIM V培地中2x106/mlとなるように再懸濁させた。
【0087】
ペプチド抗原は、AIM V培地中に1:10の割合で希釈することによって、DMSO中の1Mの保存液から調製した。保存液10μlを、分化樹状細胞を含む96穴プレートに添加した。上記のように調製した希釈CD4+T細胞液100μlを、さらに各ウェルに添加した。有用な対照として、希釈したDMSOブランク、および破傷風トキソイドの陽性対照を含む。
【0088】
全容積が210μlで、最終的な各ウェルの濃度は以下の通りである:
2x105 CD4+T細胞
2x104 樹状細胞(R:Sは10:1)
5mM ペプチド
実施例2
バシラス ・ レンタス由来プロテアーゼおよびヒトズブチリシンにおける
T 細胞エピトープの同定
実施例1に記載された測定法において使用するためのペプチドは、バシラス・レンタスのアミノ酸配列、およびヒトズブチリシンのアミノ酸配列に基づき調製した。ペプチド抗原は、以下のように消化した。図1から図4に示されているヒトズブチリシン、またはバシラス・レンタスプロテアーゼの完全長アミノ酸配列から、15マー(15mers)が合成によって調製され、各15マーは、3つの残基以外は、その前の15マーおよびその後の15マーと重複する。使用されるペプチドは、図14に示されているバシラス・レンタスのアミノ酸残基列に対応し、さらにペプチドは、図13に示されているヒトズブチリシンのアミノ酸配列に対応する。プロテアーゼに対応して用いられるペプチドは、図10から図12に示されている。全ての試験は、少なくとも2重で行った。報告された全ての試験において、破傷風トキソイド抗原に対して強い陽性対照反応を示した。反応は、各実験内で平均化し、基準反応(baseline response)に対して標準化(normalized)した。もしその反応が基準反応の3倍より大きい場合は、陽性であると記録した。
【0089】
ヒトズブチリシンおよびバシラス・レンタス由来調製ペプチドに対する免疫反応(すなわちT細胞増殖)を測定し、それぞれ図8および図9に示している。T細胞増殖は、トリチウム(3H)法を組み込んで測定した。その結果が、種々のペプチドに対する16人の試料(図8)および10人の試料(図9)における免疫付加反応の比較として、図8および図9に示されている。反応は、各試料の基準反応を1.0とし、付加反応として示す。
【0090】
図8および図9に示すように、感作されていないヒト由来未刺激血液試料の免疫反応は、バシラス・アミロリケファシエンスプロテアーゼの170-173番残基に対応するバシラス・レンタス由来ペプチド断片に対して、顕著なアレルギー反応を示した。予想通りに、ヒトズブチリシンにおける対応断片は、単に基本反応を誘導したのみである。
【0091】
図15は、バシラス・レンタスプロテアーゼに対して過敏症であることが分かっているヒトから採取した試料における、バシラス・レンタスプロテアーゼ由来ペプチドに対するT細胞反応を示す。ペプチドE05は、バシラス・アミロリケファシエンス由来プロテアーゼにおける170-173番残基に対応する領域を表わす。図15に示されるように、過敏症のヒトは、ペプチドE05によって表わされているT細胞エピトープに対して高い反応性を示した。この結果は、本発明に基づく測定法を実施することによって、過敏症のヒトのT細胞によって認識される主なエピトープを予測することが可能であることを支持する。
【0092】
図16は、バシラス・レンタスプロテアーゼに対して過敏症であることが分かっているヒトから採取した試料における、バシラス・レンタスプロテアーゼ由来E05ペプチドの種々のアラニン置換体に対する、T細胞反応を示す。アラニン置換は、エピトープ内の任意の特定残基の役割を特定するための置換として用いられた。図16のレジェンド(legend)は、アラニンで置換されているそのペプチド内の位置を示しており、すなわち、ペプチドE06(配列 GSISYPARYANAMAV)において、2:GをA、3:SをA、4:IをA、5:SをA、6:YをA、7:PをA、8:RをA、9:YをA、10:NをA、11:MをA、12:VをAに置換した。図16に示すように、バシラス・レンタス由来プロテアーゼにおいてR170A、Y171Aおよび/またはN173A残基のいずれかを置換すると、結果として、過敏症のヒトの血液試料においてその反応が劇的に低下する。
【0093】
これらの結果から、170、171および173番残基は、このペプチド内において、T細胞反応に重要であることが明らかである。従って、これらの残基が、バシラス・レンタス由来プロテアーゼ内において、アレルギー反応の開始のために大きな役割を果たしていることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシン(BPN')の遺伝子の部分的制限酵素地図を示す。
【図2】 図2は、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンのDNA配列(SEQ ID:NO1)およびアミノ酸配列(SEQ ID:NO2)を示す。
【図3】 図3は、図2の続きである。
【図4】 図4は、図3の続きである。
【図5】 図5は、バシラス・アミロリケファシエンス (SEQ ID:NO3)とバシラス・レンタス(野生型)(SEQ ID:NO4)由来ズブチリシン間の保存アミノ酸残基を示す。
【図6】 図6は、バシラス・アミロリケファシエンス(BPN')、枯草菌、バシラス・リケニフォルミス (SEQ ID:NO5)およびバシラス・レンタスに由来する、ズブチリシン様プロテアーゼのアミノ酸配列を並べて示す。
【図7】 図7は、図6の続きである。
【図8】 図8は、バシラス・レンタスプロテアーゼに対応するペプチドに対する、16の末梢血単核細胞試料の付加T細胞反応を示す。
【図9】 図9は、ヒトズブチリシン分子に対応するペプチドに対する、10の末梢血単核細胞試料の付加T細胞反応を示す。
【図10】 図10は、バシラス・レンタスプロテアーゼ配列由来ペプチドに対応するアミノ酸列を示す。
【図11】 図11は、ヒトズブチリシン配列由来ペプチドに対応するアミノ酸列を示す。
【図12】 図12は、図11の続きである。
【図13】 図13は、ヒトズブチリシンのアミノ酸配列(SEQ ID:NO6)を示す。
【図14】 図14は、BPN'(バシラス・アミロリケファシエンス)プロテアーゼ、サビナーゼ(SAVINASE)(バシラス・レンタス)プロテアーゼおよびヒトズブチリシン(S2HSBT)のアミノ酸配列を並べて示す。
【図15】 図15は、バシラス・レンタスプロテアーゼに対して過敏症であることが分かっているヒトから採取した試料における、バシラス・レンタス由来ペプチドに対するT細胞反応を示す。
【図16】 図16は、バシラス・レンタスプロテアーゼに対して過敏症であることが分かっているヒトから採取した試料において生じる、バシラス・レンタスプロテアーゼペプチドE05の種々のアラニン置換体に対するT細胞反応を示す。
Claims (5)
- ヒトにおけるT細胞エピトープを特定する方法であって、
(a)単一の血液試料から樹状細胞液および未刺激のCD4+および/またはCD8+T細胞液を調製し;
(b)前記樹状細胞液において分化を誘導し;
(c)前記分化樹状細胞液と前記未刺激のCD4+および/またはCD8+T細胞液を関心ペプチドと混合し;
(d)前記工程(c)におけるT細胞の増殖を測定する;工程を含むことを特徴とする方法。 - タンパク質のアレルギー性を低下させる方法であって、請求項1記載の方法によって前記タンパク質におけるT細胞エピトープを同定し;さらに前記タンパク質を修飾して前記T細胞エピトープを中和させる;工程を含むことを特徴とする方法。
- 前記タンパク質がプロテアーゼである請求項2記載の方法。
- 前記プロテアーゼがズブチリシンである請求項3記載の方法。
- ヒトズブチリシン、フューリンまたはケキシンからの配列でエピトープのアミノ酸配列を置換することによって、前記エピトープを修飾することを特徴とする請求項4記載の方法。
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