JP2002511251A - ヒトにおいて、より低いアレルギー反応を誘導する変異タンパク質、およびそのようなタンパク質を構築し、同定し、かつ生成する方法 - Google Patents
ヒトにおいて、より低いアレルギー反応を誘導する変異タンパク質、およびそのようなタンパク質を構築し、同定し、かつ生成する方法Info
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Abstract
Description
誘導するタンパク質、およびそのような反応を予測する方法に関する。より詳細
には、本発明は、変異タンパク質の前駆体と比較して、そのタンパク質に暴露さ
れることによって感作されたヒトにおいて、非常に低いアレルギー反応を誘導す
る新規な改良型変異タンパク質に関する。
。その結果として、そのようなタンパク質の普及のせいでそれらに暴露されるこ
とが増えたことが、ある人達がそれらのペプチドに感作され、その直後に続いて
暴露されることによって、有害で致命的にさえなる過剰なアレルギー反応を生じ
させるいくつかの安全上の問題の原因となっている。例えば、プロテアーゼは、
特定の人において、危険な過敏症を生じさせる。その結果、例えば、洗濯用洗剤
、化粧品、織物処理等の工業においてプロテアーゼが有用であり、例えばより効
果的な染み抜き効果を有する改良型プロテアーゼを提供するためにその分野で広
範囲の研究が成されているにも関わらず、工業におけるプロテアーゼの使用は、
特定の人達に過敏性アレルギー反応を生じさせる可能性があるため、問題となっ
ている。
免疫原性を低下させるために検討された方策の中で、空中のプロテアーゼを運ぶ
粉塵またはエアゾールの職場濃度を制御し、かつ最小にすることによって、潜在
的な接触を減らすように改良された製造工程、プロテアーゼ製品から実際に生じ
る粉塵またはエアゾールの量を減らすように改良された造粒工程、および最終製
品における潜在的なアレルギー性汚染物質のレベルを下げるように改良された回
収工程が使用されてきた。しかしながら、プロテアーゼのアレルギー性を減らす
試みは、それ自体は、比較的失敗している。代わりに、過敏性の人において免疫
グロブリンE(IgE)によって認識されるプロテアーゼのエピトープを隠すための
試み(国際特許出願公開第WO91/10755号)、または問題のプロテアーゼにポリマー
またはペプチド/タンパク質を連結することによって抗原決定基を大きくし、も
しくは変化させるための試みが成されてきた。適応免疫反応が、誇張された形態
、または不適当な形態で生じた場合に、その反応を体験した人は、過敏症である
と言われる。過敏反応は、通常は有用な免疫反応が、不適切に働いた結果であり
、さらに、時々炎症反応や組織障害を生じさせる。それらの過敏反応は、多くの
抗原によって誘発される:過敏反応の原因は、個々で異なっているであろう。過
敏症は通常、抗原との最初の接触では生じないが、ほとんどの場合、続く接触で
現れる。過敏症の1つの形態は、花粉、塵ダニ、または動物のふけのような無害
の環境抗原に対して、IgE反応が誘導された場合に生じる。結果としてのIgE感作
肥満細胞による薬理学的伝達物質の放出によって、喘息または鼻炎のような症状
を有する急性炎症反応が生じる。
の誘導を防ぐことに成功しないであろう。従って、このような方策では、おそら
く続いて生じるであろう過敏反応の重篤さは中和され、または低下するであろう
が、実際に感作される人の数は減少しないであろう。例えば、ある人が特定の抗
原に対して過敏症であることが分かっている場合に、このような状況で取り得る
一般的でかつ唯一の安全な方策は、その過敏症の人を可能な限り完全にその抗原
から隔離することである。実際、他のどの方策も過敏症の人の体に悪いものであ
ろう。従って、過敏症の人にとって、特定のタンパク質の危険性を減らすことは
重要なことであるが、工業的目的のためには、タンパク質が最初の段階で過敏反
応を先導できないようにすることが遥かに有益であろう。
ー機能の遂行において中心的存在である。病原菌および腫瘍に対する特異的な免
疫は、これらのT細胞に依存していることは公知であり、さらにT細胞は、傷の治
癒に寄与すると考えられている。一方で、これらの反応の制御に失敗すると、自
己攻撃を誘導することと成り得る。一般的に抗原は、T細胞による抗原認識に適
したやり方で、種々の細胞表面機構を介して抗原または部分抗原を捕獲し、かつ
提示する、抗原提示細胞の形態において、T細胞に提示される。T細胞の表面にあ
る受容体(T細胞受容体)による特異的エピトープの認識に基づき、T細胞は、結
果的にB細胞による抗体産生をもたらすような細胞増殖を含む、一連の複雑な相
互作用を開始する。T細胞及びB細胞は、共に、所定のタンパク質またはペプチド
に存在する抗原エピトープによって活性化されるが、これらの単核細胞によって
認識される実際のエピトープは、一般的に同定されていない。実際、免疫多様性
を生じさせるために、T細胞を活性化するエピトープは、免疫反応中の後の段階
でB細胞によって認識されるエピトープと異なる場合がかなり多い。従って、過
敏症に関して、T細胞と抗原の抗原特異的相互作用は、抗原暴露に対する免疫反
応の開始において重要な要素であるが、その相互作用の詳細、すなわち認識され
るエピトープは、しばしば、続く完全なアレルギー反応の発生に関連していない
。
用いて、アレルギー性が低下したポリアルキレン酸化物−ポリペプチド結合体を
作成するプロセスを開示している。
よって結合している1つの高分子キャリアーを含む、アレルギー性が低下したポ
リペプチド結合体を作成するプロセスを開示している。
結合させるステップを含む、アレルギー性が低下したポリペプチドを作成するプ
ロセスを開示している。
する変異タンパク質を作成する方法を開示している。この応用において、関心タ
ンパク質、すなわち一連のプロテアーゼ及びそれらの変異体を用いて、ラットを
免疫した。その後、そのラットの血清を用いて、その免疫された血清中に存在す
る産生ポリクロナール抗体のその関心タンパク質およびその変異体に対する反応
性を測定した。これらの結果、その血清中の抗体が、その関心タンパク質及びそ
の変異体と比較的よく反応するか否かを確認でき、従って、そのタンパク質中の
どの変化がIg(免疫グロブリン)の結合能を中和し、または低下させるかを分析
できる。これらのラットにおける検討から、127, 128, 129, 130, 131, 136, 15
1, 152, 153, 154, 161, 162, 163, 167, 168, 169, 170, 171, 172, 173, 174,
175, 176, 186, 193, 194, 195, 196, 197, 247, 251, 261番残基に対応する任
意のズブチリシンの309残基を変化させると、結果として免疫原性が変化するで
あろうという結論に達した。
形態にした低アレルギー性タンパク質であり、そのオリゴマーが実質的にその活
性を維持しているようなタンパク質を開示している。
においてアレルギー反応を生じさせるエピトープを同定する方法を提供しており
、これらのエピトープを同定するための測定法は、一般的に、既にその抗原に暴
露された血清中のIgEおよびIgG抗体を測定することを含む。しかしながら、一度
Ig反応が開始されると、感作は既に生じている。従って、これらのエピトープを
中和すれば、結果として、感作される可能性が明らかに低下し、最初の感作の可
能性が減るであろうから、最初の段階で感作を生じさせるエピトープを特定する
方法が必要とされている。
反応を生じさせる可能性が低下したタンパク質を提供することである。
れ製品、棒状または液状石鹸の用途、食器用洗剤の形態、コンタクトレンズの洗
浄液または手入れ用品、ペプチド加水分解、廃棄物処理、縮充防止のような織物
的用途、化粧用の形態、及びスキンケアのために、またはタンパク質生成におけ
る融合−分解酵素のような、通常のプロテアーゼ用途において有用な活性を有す
る変異プロテアーゼであって、アレルギー性が低下しているためより安全に使用
できるような変異プロテアーゼを提供することである。本発明に従って、タンパ
ク質内のT細胞エピトープを同定する方法を提供する。本発明は、以下のように
エピトープを同定する測定法を提供する:抗原提示細胞を未刺激(naive)ヒトT細
胞および関心ペプチドと混合させる。本発明の好ましい実施形態において、以下
のステップを含むT細胞エピトープを認識する方法を提供する:(a)単一の血液供
給源から樹状細胞液および未刺激CD4+および/またはCD8+T細胞液を調製する;(
b)前記樹状細胞液における分化を促進させる;(c)前記の分化樹状細胞液と前記C
D4+および/またはCD8+T細胞を関心ペプチドと混合させる;(d)前記ステップ(c
)におけるT細胞の増殖を測定する。
たは好ましくは中和(削除)させるために、T細胞エピトープを修飾したタンパ
ク質を提供する。従って、T細胞エピトープ内にあるとして同定されているアミ
ノ酸残基の置換または欠失を含む修飾を有し、アレルギー性が低下したタンパク
質を提供する。好ましい実施形態に従って、T細胞によって認識された場合に、
結果として基準(baseline)よりもT細胞の増殖が促進されるようなタンパク質ま
たはペプチド内に、エピトープが特定される。そのT細胞エピトープは、さらに
、そのエピトープを含むペプチドを本発明の測定法で分析した場合に、結果とし
て修飾されていないエピトープを含むタンパク質よりも増殖が少ないものになる
ように、修飾する。さらに好ましくは、その修飾すべきエピトープは、試料にお
いて基準の3倍より大きいT細胞増殖をもたらす。修飾した場合に、そのエピトー
プは、基準の3倍より小さいT細胞増殖をもたらし、好ましくは基準の2倍より小
さいT細胞増殖をもたらし、最も好ましくは、試料において、基準よりも小さい
かまたは実質的に同等のT細胞増殖をもたらす。
リシンまたはフューリンもしくはケキシンのようなズブチリシン様分子由来の別
のヒトプロテアーゼのような、関心タンパク質に対するヒト相同物の類似配列で
、エピトープのアミノ酸配列を置換する(例えばMethods in Enzymology, Vol.2
44., (1994) pp.175 et seq;Roebroek et al., EMBO J., Vol.5, No.9, pp.219
7−2202 (1986);Tomkinson et al., Biochem., Vol.30, pp.168−174 (1991);
Keifer et al., DNA and Cell Biol., Vol.10, No.10, pp.757−769 (1991)を参
照);(b)タンパク質に対する非ヒト相同物由来であり、かつ関心タンパク質の
アミノ酸配列よりもT細胞認識により生じるアレルギー反応が少ない類似配列で
、エピトープのアミノ酸配列を置換する;(c)実質的にエピトープの主要三次構
造特性を模倣する配列であるが、関心タンパク質のアミノ酸配列よりもT細胞認
識により生じるアレルギー反応が少ない配列で、エピトープのアミノ酸配列を置
換する;または(d)関心タンパク質のアミノ酸配列よりもT細胞認識により生じる
アレルギー反応が少ない任意の配列で置換する。
番残基に対応する位置における、170番残基をアスパラギン酸に変更し、171番残
基をグルタミンに変更し、172番残基をメチオニンに変更し、および/または173
番残基をアスパラギン酸に変更することを含むアミノ酸置換の1つ以上を含む変
異プロテアーゼを提供する。最も好ましい実施形態において、その置換は、170,
171および173番残基をそれぞれアスパラギン酸、グルタミンおよびアスパラギン
酸に変更することを含む。
を作成する方法を提供する。好ましくは、その変異タンパク質は、修飾したDNA
が本発明の変異タンパク質をコードするように、前駆体タンパク質をコードする
DNAを修飾することによって調製する。
、このようなDNA配列を包含する発現ベクター、およびこのようなベクターによ
り形質転換された宿主細胞と共に提供され、その宿主細胞は、好ましくは、細胞
内にまたは細胞外に本発明の変異タンパク質を産生するためにDNAを発現し得る
。
られている任意の組成物またはプロセスにおいて有用である。例えば、そのタン
パク質がプロテアーゼである場合に、そのアレルギー性が低下したプロテアーゼ
は、洗濯用洗剤および硬い表面のクレンザーのような洗剤の組成物として、革製
品の前処理や縮充を減らすための毛織物および/または絹織物のような織物の処
理における補助剤として、パーソナルケア用、化粧用または美顔用クリーム製品
の組成物として、さらには飼料の栄養価を改善するために動物またはペットの飼
料の組成物として使用できる。同様に、そのタンパク質がアミラーゼである場合
に、そのアレルギー性が低下したアミラーゼは、デンプンの液化のために、皿洗
浄用洗剤の組成物として、織物の糊抜きのために、洗濯用洗剤またはアミラーゼ
が有用である他の任意の用途において使用できる。
とによって、ヒトを最初に感作する原因となるエピトープを含むペプチドを同定
できることである。すなわち、T細胞のエピトープ認識によるT細胞増殖は、結果
として、そのエピトープを含むペプチドまたはタンパク質に対してヒトを感作す
ることとなる。このような“感作”T細胞エピトープの中和によって、ヒトは最
初に感作されないであろうし、従って続くその抗原への暴露に基づくアレルギー
反応を代表するIg抗体の産生を防ぐであろうから、結果としてそのエピトープを
含む抗原を取り扱い、または暴露されるヒトにとって、必然的に非常に安全とな
るであろう。
性が著しく少ない酵素等のタンパク質を調製することである。従って、例えば、
本発明のタンパク質は、美顔用クリームのような化粧品、洗濯用洗剤、硬い表面
の洗剤組成物、および浸け置き用洗剤組成物ような洗剤、またはヒトの暴露が必
然的な副産物であるような酵素等のタンパク質の他の任意の用途において、より
安全に使用できる。
列(SEQ ID:NO1)およびアミノ酸配列(SEQ ID:NO2)、ならびにこの遺伝子の部分的
制限酵素地図を示す。
ス(野生型)(SEQ ID:NO4)由来ズブチリシン間の保存アミノ酸残基を示す。
ス・リケニフォルミス (SEQ ID:NO5)およびバシラス・レンタスに由来する、ズ
ブチリシン様プロテアーゼのアミノ酸配列を並べて示す。*の印は、BPN'ズブチ
リシンに照らして、特定のアミノ酸残基の欠失を示す。
梢血単核細胞試料の付加T細胞反応を示す。ペプチドE05は、バシラス・アミロリ
ケファシエンス由来プロテアーゼにおける170−173番残基に対応する残基を含む
領域を包含する。
胞試料の付加T細胞反応を示す。ペプチドF10、F9、F8およびF7はいずれも、図6
および図7のアミノ酸配列において、バシラス・アミロリケファシエンス由来プ
ロテアーゼにおける170−173番残基に対応する残基を含む領域に対応するアミノ
酸配列DQMDを包含する。
びヒトズブチリシン配列に由来するペプチドに対応するアミノ酸列を示す。
ゼ(SAVINASE)(バシラス・レンタス)プロテアーゼおよびヒトズブチリシン(S2H
SBT)のアミノ酸配列を並べて示す。
ているヒトから採取した試料における、バシラス・レンタス由来ペプチドに対す
るT細胞反応を示す。ペプチドE05は、バシラス・アミロリケファシエンス由来プ
ロテアーゼにおける170−173番残基に対応する残基を示す。
ているヒトから採取した試料において生じる、バシラス・レンタスプロテアーゼ
ペプチドE05の種々のアラニン置換体に対するT細胞反応を示す。
下のようにエピトープを同定する測定法を提供する:分化樹状細胞を未刺激のヒ
トCD4+および/またはCD8+T細胞ならびに関心ペプチドと混合させる。より詳細
には、以下のステップを含むT細胞エピトープを認識する方法を提供する:(a)単
一の血液供給源から樹状細胞液および未刺激のCD4+および/またはCD8+T細胞液
を調製する;(b)前記樹状細胞液において分化を促進させる;(c)前記分化樹状細
胞液ならびに未刺激CD4+および/またはCD8+T細胞液を関心ペプチドと混合させ
る;(d)前記ステップ(c)におけるT細胞の増殖を測定する。
とが望ましくもしくは要求されているタンパク質または酵素に由来する。本発明
の実施により、ヒトまたはヒトの採取試料において過敏症を生じさせ得るエピト
ープの位置を正確に同定することが可能である。本発明の特に効果的な実施形態
において、タンパク質または酵素の全体もしくは一部分に対応する一連のペプチ
ドオリゴマーを調製する。例えば、そのタンパク質の関連部分または全体を網羅
するタンパク質ライブラリーを作成する。ペプチドを作成するために特に有用な
1つの方法は、ペプチドライブラリーに重複を入れることであり、例えば、一番
目のペプチドは対象タンパク質の1−10番アミノ酸配列に対応し、二番目のペ
プチドは本タンパク質の4−14番アミノ酸配列に対応し、三番目のペプチドは
本タンパク質の7−17番アミノ酸配列に対応し、四番目のペプチドは本タンパ
ク質の10−20番アミノ配列に対応するように作成し、全分子に対応する代表
的ペプチドを作成するまで続ける。ここで提供した測定法で、各ペプチドをそれ
ぞれ分析することによって、T細胞によって認識されるエピトープの位置を正確
に同定することが可能である。上記の実施例において、1つの特定のペプチドが
その隣のペプチドよりも大きく反応すると、3つのアミノ酸内にエピトープアン
カー部分を容易に同定できるであろう。これらのエピトープの位置を特定した後
、そのペプチドが大きなT細胞反応を生じなくなるまで、各エピトープ内のアミ
ノ酸を変化させることが可能である。
容体によって認識される抗原を提示する免疫系の細胞を意味する。抗原提示細胞
の例としては、樹状細胞、活性化B細胞およびマクロファージが挙げられる。
いて、T細胞を抗原提示細胞とインキュベーションする間に生じるT細胞の数を意
味する。
が存在しない状態で、抗原提示細胞に対する暴露に反応して、ヒトにおいて通常
認められるT細胞増殖を意味する。この目的のために、各ヒトの試料ごとの形で
、抗原が存在しない状態における抗原提示細胞に反応するT細胞増殖として、基
準T細胞増殖レベルを特定する。
始において、T細胞受容体によって認識されるペプチドまたはタンパク質の特徴
部分を意味する。T細胞によるT細胞エピトープの認識は、抗原提示細胞に発現さ
れている主要組織適合分子(MHC)クラスIまたはクラスIIに結合している抗原のペ
プチド断片をT細胞が認識する作用機序を介すると一般的に考えられている(例
えば、Moeller,G. ed., Antigenic Requirements for Activation of MHC−Rest
ricted Responses, Immunological Review, Vol.98, p.187 (Copenhagen; Munks
gaard)(1987))。
従って特定されたエピトープをさらに修飾した。好ましい実施形態において、修
飾すべきエピトープは、試料中において、基準T細胞増殖よりも3倍以上のT細胞
増殖レベルをもたらす。修飾した場合には、そのエピトープは、その基準の3倍
より小さいT細胞増殖をもたらし、好ましくは基準の2倍より小さいT細胞増殖を
もたらし、最も好ましくは、試料において、基準よりも小さいかまたは実質的に
同等のT細胞増殖をもたらす。
ク質に対するヒト相同物からの類似配列で、エピトープのアミノ酸配列を置換す
る;(b)タンパク質に対する非ヒト相同物由来であり、かつ関心タンパク質のア
ミノ酸配列よりもT細胞認識により生じるアレルギー反応が少ない類似配列で、
エピトープのアミノ酸配列を置換する;(c)実質的にエピトープの主要三次構造
特性を模倣するが、関心タンパク質のアミノ酸配列よりもT細胞認識により生じ
るアレルギー反応が少ない配列で、エピトープのアミノ酸配列を置換する;また
は(d)関心タンパク質のアミノ酸配列よりもT細胞認識により生じるアレルギー反
応が少ない任意の配列で置換する。
作されていない単核細胞を含む。
関心タンパク質としての用途を有するタンパク質または酵素を意味する。関心タ
ンパク質内のエピトープを、その相同物からの類似断片で置換すると、その変更
による混乱が減るであろうから、関心タンパク質と同様の三次および/または一
次構造を有する相同物を発見することは望ましい。従って、相同性の高い酵素は
、エピトープ置換体の最も望ましい供給源を提供するであろう。あるいは、もし
可能であれば、所定のタンパク質のヒト類似物に目をつけることは都合のよいこ
とである。例えば、細菌ズブチリシン内の特異的エピトープを、ズブチリシンに
対するヒト類似物(すなわちヒトズブチリシン)由来配列で置換すると、結果的
に、細菌タンパク質におけるアレルギー性が低下するであろう。
分またはそれに近接するアミノ酸配列に対して、同様の機能、三次構造および/
または保存残基を示すことを確認することによって特定できる。従って、そのエ
ピトープ部分が、例えばアルファ(α)ヘリックスまたはベータ(β)シート構造を
含む場合には、その置換アミノ酸は、その特異的構造を維持しなければならない
。
するが、以下に本発明の特に好ましい実施形態であるプロテアーゼの修飾につい
て記載する。プロテアーゼとは、一般的に、タンパク質またはペプチドのペプチ
ド結合を切断するために作用するカルボニル加水分解酵素である。ここで用いら
れている“プロテアーゼ”とは、天然のプロテアーゼまたは組換えプロテアーゼ
を意味する。天然プロテアーゼとして、α-アミノアシルペプチド加水分解酵素
、ペプチジルアミノ酸加水分解酵素、アシルアミノ酸加水分解酵素、セリンカル
ボキシペプチダーゼ、メタロカルボキシペプチダーゼ、チオールプロテイナーゼ
、カルボキシルプロテイナーゼおよびメタロプロテイナーゼが挙げられる。エン
ドおよびエキソプロテアーゼと同様、セリンプロテアーゼ、メタロプロテアーゼ
、チオールプロテアーゼおよび酸性プロテアーゼも含まれる。
めに作用する細菌または真菌のプロテアーゼである。ここで用いられている“ズ
ブチリシン”とは、天然ズブチリシンまたは組換えズブチリシンを意味する。一
連の天然ズブチリシンは、各種細菌種によって産生され、かつしばしば分泌され
ることが知られている。この系列のズブチリシンのアミノ酸配列は、完全には相
同でない。しかしながら、この系列のズブチリシンは、同じ、または類似の型の
タンパク質分解活性を示す。このクラスのセリンプロテアーゼは、それらをキモ
トリプシン関連クラスのセリンプロテアーゼと区別する触媒三つ組残基を特徴づ
ける同じアミノ酸を共有する。ズブチリシンとキモトリプシン関連セリンプロテ
アーゼはともに、アスパラギン酸、ヒスチジンおよびセリンからなる触媒三つ組
残基を有する。ズブチリシン関連プロテアーゼにおいて、これらのアミノ酸の相
対配列は、アミノ末端からカルボキシル末端への方向で、アスパラギン酸-ヒス
チヂン-セリンである。しかしながらキモトリプシン関連プロテアーゼでは、相
対配列は、ヒスチヂン-アスパラギン酸-セリンである。従って、ここでズブチリ
シンとは、ズブチリシン関連プロテアーゼの触媒三つ組残基を有するセリンプロ
テアーゼを示す。実施例は、図6および図7において特定されているズブチリシ
ンを含むが、それらに限定されない。一般的に、かつ本発明の目的のために、プ
ロテアーゼ内のアミノ酸の番号付けは、図1から図4に示されている成熟バシラス
・アミロリクエファシエンスズブチリシン配列に割り当てられている番号に対応
する。
列中の1つ以上のアミノ酸を置換、欠失または挿入したアミノ酸配列をコードす
る変異(突然変異)DNA配列を作成するために、ズブチリシンまたはプロテアー
ゼをコードするDNA配列が修飾されているズブチリシンまたはプロテアーゼを示
す。このような修飾を形成する適当な方法であって、この中に開示されている方
法と組み合わせ得る方法として、米国特許出願第4,760,025号(RE34,606)、米国
特許出願第5,204,015号、および米国特許出願第5,185,258号に開示されている方
法が挙げられる。
たは真核生物から得ることができる。適当な原核生物の例として、大腸菌(E.col
i.)またはシュ−ドモナスのようなグラム陰性菌、およびミクロコッカスまたは
バシラスのようなグラム陽性菌が挙げられる。ズブチリシンおよびそれらの遺伝
子を入手できる真核生物の例として、サッカロミセス・セレビシア(Saccharomyc
es cerevisiae)のような酵母、アスペルギルス種のような真菌が挙げられる。
ーのようなズブチリシン様の触媒活性を有するヒト由来タンパク質を意味する。
このようなタンパク質の例が図13の配列に示されている。さらには、ペプチド結
合を加水分解する本質的な能力を維持し、かつ図13のタンパク質に対して50%以
上、好ましくは65%以上、最も好ましくは85%以上の相同性を有するマウスまた
はラットのようなヒト以外の供給源に由来するものを含むヒトズブチリシンの誘
導体または相同物が、本発明の目的においてヒトズブチリシンと考えられている
。
アミノ酸配列を有する。前駆体プロテアーゼは、天然プロテアーゼおよび組換え
プロテアーゼを含む。変異プロテアーゼのアミノ酸配列は、前駆体アミノ酸配列
の1つ以上のアミノ酸の置換、欠失、挿入によって、前駆体プロテアーゼのアミ
ノ酸配列から生じる。このような修飾は、前駆体プロテアーゼ酵素それ自体を操
作するというよりも、その前駆体プロテアーゼのアミノ酸配列をコードする“前
駆体DNA配列”を修飾する。このような前駆体DNA配列の操作のための適当な方法
として、当業者に公知の方法(例えば、欧州特許出願第0 328299号、国際特許出
願第WO89/06279号、ならびに、この中で既に参照されている米国特許出願および
出願を参照)と同様に、この中に開示されている方法が挙げられる。
バシラス・アミロリクエファシエンスズブチリシン配列に対して割り当てられて
いる番号を示す。しかしながら、本発明は、この特定のズブチリシンの変異に限
定されるものではなく、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンにおけ
る特定の同定された残基に対して、“等価”の位置にあるアミノ酸配列を包含す
る前駆体プロテアーゼの変異にまで及ぶ。本発明の好ましい実施形態において、
前駆体プロテアーゼは、バシラス・レンタスズブチリシンであり、上記のアミノ
酸残基に対応するバシラス・レンタスにおける等価アミノ酸残基において、置換
、欠失、挿入が成される。
ファシエンスズブチリシンにおける特定の残基もしくはその残基の位置に対して
、相同(すなわち、一次または三次構造での位置において対応する)または類似
(すなわち、化学的に結合し、反応し、または相互作用する同じまたは同様の機
能的能力を有する)であれば、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシン
の残基に対して等価である。
列を、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの一次配列、および特に
その配列が公知であるズブチリシン中の不変残基であることが知られている一連
の残基と直接比較する。例えば、図5は、バシラス・アミロリケファシエンスズ
ブチリシンとバシラス・レンタスズブチリシン間の保存残基を示す。保存残基を
並べ、保存残基の配列を維持するために必要な挿入および欠失を考慮に入れた後
(すなわち、任意の欠失または挿入によって、保存残基の除去を避ける)、バシ
ラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの一次配列における特定のアミノ酸
残基に等価である残基を明確にする。保存残基の配列は、好ましくは、このよう
な保存残基の100%を保存する必要がある。しかしながら、保存残基の75%より
多い、または50%程度の配列が保存されていれば、等価配列を特定するのに十分
である。触媒三つ組残基であるAsp32/His64/Ser221の保存が維持されていなけれ
ばならない。
ルミス(Bacillus licheniformis)(carlsbergensis)およびバシラス・レンタス由
来ズブチリシンのアミノ酸配列を、最も多くのアミノ酸配列間の相同性をもたら
すように並べる。これらの配列を比較すると、各配列中に多くの保存残基が含ま
れていることが分かる。NPN'とバシラス・レンタス間の保存残基が図5において
特定されている。
月13日に公開された国際特許出願公開第WO89/06279号)、この明細書中の好まし
いプロテア−ゼ前駆体酵素、または好ましいバシラス・レンタスズブチリシンに
対して相同性が高く、PB92(欧州特許出願第0 328 299号)として示されている
ズブチリシンのような、他のズブチリシンにおいて、バシラス・アミロリケファ
シエンスズブチリシンに対応する等価アミノ酸残基を特定するために使用できる
。特定のこれらズブチリシンのアミノ酸配列を、保存残基の相同性が最大となる
ように、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの配列と共に、図6お
よび図7に並べた。それらから分かるように、バシラス・アミロリケファシエン
スズブチリシンと比較して、バシラス・レンタスの配列には多くの欠失がある。
さらに、例えば、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンにおけるVal1
65に対応する等価アミノ酸は、バシラス・レンタスおよびバシラス・リケニフォ
ルミスではイソロイシンである。
ァシエンスおよびバシラス・リケニフォルミスズブチリシンではいずれもリシン
(K)であり、サビナーゼではアルギニン(R)である。本発明の変異プロテアーゼの
1つの実施形態において、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの170
番残基に対する等価アミノ酸は、アスパラギン酸(D)である。本発明において、
全てのアミノ酸の略語および1文字表記は、the Patentln User Manual(GenBank,
Mountain View, CA)1990, p.101の記載に準拠する。
る前駆体プロテアーゼの三次構造レベルにおける相同性を特定することによって
、明確にできる。等価残基は、前駆体プロテアーゼおよびバシラス・アミロリケ
ファシエンスズブチリシンの特定アミノ酸残基の2つ以上の主鎖原子の原子座標(
atomic coordinate)(NとN、CAとCA、CとC、OとO)が、配列後0.13nm内であり、
好ましくは0.1nm内であるアミノ酸残基として特定される。配列は、バシラス・
アミロリケファシエンスズブチリシンに対して、問題のプロテアーゼの水素以外
のタンパク質原子の原子座標の重なりを最大にするように、そのベストモデルを
配向させ、かつ配置させた後に達成される。そのベストモデルとは、利用可能な
最高の分解能での実験回折データにおいて、最小のR因子を与えるような結晶学
的モデルである
に類似する等価残基は、ある意味で、バシラス・アミロリケファシエンスズブチ
リシンの特定残基によって確定され、かつそれに帰属しているタンパク質構造、
基質結合性または触媒作用を、そのアミノ酸が変化させ、修飾し、またはそれら
に寄与する配置を取り得るような、前駆体プロテアーゼのアミノ酸として特定さ
れる。さらには、それら等価残基は、その所定残基の主鎖原子が相同的位置を占
めることに基づく等価の基準を満たし得ないが、その残基の2つ以上の側鎖原子
の原子座標が、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの対応側鎖原子
の0.13nm内にある程度の類似の位置を占めるような前駆体プロテアーゼ(その三
次構造はX線結晶構造解析によって特定されている)の残基である。バシラス・
アミロリケファシエンスズブチリシンの三次構造の座標は、欧州特許出願公開第
0251466号(米国特許出願第5,182,204号の等価物であり、その公開公報がこの中
に引例として組み込まれている)に示されており、先に概略を説明したように、
三次構造のレベルにおいて等価残基を特定するために使用できる。
る(他は保存残基ではない)。保存されていない残基の場合、1つ以上のアミノ
酸の置換は、天然に見出されるアミノ酸配列に対応しないアミノ酸配列を有する
変異体を作成する置換に限定される。保存残基の場合、このような置換は結果と
して天然の配列を作成しないであろう。本発明の変異プロテアーゼは、このよう
な変異プロテアーゼの前駆体または分泌型前駆体(pro- or prepro- forms)と同
様に、変異プロテアーゼの成熟体(mature forms)を含む。分泌型前駆体は、変異
プロテアーゼの発現、分泌および成熟を促進するため、好ましい構造である。
ゼの“成熟体”が生じるプロテアーゼ成熟体のN末端部分に、結合しているアミ
ノ酸配列を示す。多くのタンパク質分解酵素は、翻訳上のプロ酵素産物として天
然に見出されており、翻訳後プロセシングがない場合にはこの形で発現している
。他のプロテアーゼの前駆体配列も使用できるが、変異プロテアーゼを作成する
ための好ましい前駆体配列は、バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシン
の推定上の前駆体配列である。
成熟体または前駆体の分泌に関与し得るプロテアーゼのN末端部分、または前駆
体プロテアーゼのN末端部分に対して、結合するアミノ酸の任意の配列を示す。
このシグナル配列の定義は、機能的な定義であり、天然の状態で、プロテアーゼ
分泌に関与しているプロテアーゼ遺伝子のN末端部分によってコードされている
全てのアミノ酸配列を含むことを意味する。本発明は、この中で説明されている
ような変異プロテアーゼの分泌をもたらすための配列を利用する。1つの可能性
のあるシグナル配列は、バシラス・レンタス(ATCC 21536)由来ズブチリシンのシ
グナル配列の残基と融合している枯草菌ズブチリシン由来シグナル配列の最初の
7アミノ酸残基を含む。
作可能に連結した前駆体配列、およびその前駆体配列のアミノ末端に動作可能に
連結した“分泌型”配列または“シグナル”配列を有するプロテアーゼの成熟体
から成る。
当な制御配列に、動作可能に連結しているDNA配列を包含するDNA構造を示す。こ
のような制御配列として、転写をもたらすためのプロモーター、このような転写
を制御するための任意のオペレーター、適当なmRNA−リボソーム結合部位をコー
ドする配列、ならびに転写および翻訳の終了を制御する配列が挙げられる。ベク
ターは、プラスミド、ファージ粒子、または単に潜在的ゲノム挿入であっても差
し支えない。一度適当な宿主に導入されると、そのベクターは、宿主ゲノムに依
存しないで複製し、かつ機能でき、または、ある場合には、ゲノム自体に一体化
し得る。プラスミドは、現在、最も一般的に用いられているベクターの形態であ
るため、本明細書において、“プラスミド”と“ベクター”は、時々互換的に用
いられる。しかしながら、本発明は、等価の機能を果たし、かつ当業界で公知で
あり、または公知となっている発現ベクターの別の形態を含むことを意図してい
る。
あるエンドプロテアーゼを分泌できないようにするため、米国特許出願第4,760,
025号(RE34,606)に開示されている方法によって操作されている、原核細胞また
は真核細胞である。プロテアーゼを発現させるために好ましい宿主細胞は、酵素
的に活性のある中性プロテアーゼおよびアルカリプロテアーゼ(ズブチリシン)
が欠損しているバシラス株BG2036である。BG2036の構造は、米国特許出願第5,26
4,366号に詳細に記載されている。プロテアーゼを発現させるための他の宿主細
胞として、バシラス・リケニフォルミスおよびバシラス・レンタス等のような任
意の適当なバシラス株と同様に、枯草菌I168(米国特許出願第4,760,025号(RE34
,606)および米国特許出願第5,264,366号に記載されており、その公開公報がこの
中に引例によって組み込まれている)が含まれる。
は核酸導入する。このような形質転換宿主細胞は、変異プロテアーゼをコードす
るベクターを複製できるか、または望みの変異プロテアーゼを発現できる。変異
プロテアーゼの分泌型、または分泌型前駆体をコードするベクターの場合、この
ような変異体が発現される場合には、通常宿主細胞から宿主細胞培養液に分泌さ
れる。
単にそれらが機能的にお互いに関連しあっていることを意味する。例えば、分泌
型配列は、もしそれがシグナル配列として機能する場合には、ほとんどの場合、
シグナル配列の分裂を伴うタンパク質成熟体の分泌に関与するペプチドに実施可
能に連結する。プロモーターは、それが配列の転写を制御する場合に、コード配
列に対して動作可能に連結しており;リボソーム結合部位は、それが翻訳を可能
とするために配置されている場合に、コード配列に対して動作可能に連結してい
る。
法に従って得られる。その方法は、概して、関心プロテアーゼ領域をコードする
推定上の配列を有する標識されたプローブを合成し、そのプロテアーゼを発現し
ている生物体からゲノムライブラリーを調製し、プローブにハイブリダイズさせ
て関心遺伝子のためにライブラリーをスクリーニングすることを含む。陽性にハ
イブリダイズしたクローンを、さらにマッピングし、かつ配列決定する。
、宿主細胞を形質転換させるために使用する。プロテアーゼ遺伝子は、多コピー
プラスミドに連結させる。このプラスミドは、プラスミドの複製に必要である周
知の要素:問題の遺伝子に対して動作可能に連結しているプロモーター(もしそ
れが宿主によって認識され、すなわち転写される場合にはその遺伝子自身の相同
プロモーターとして提供され得る);内因性、またはプロテアーゼ遺伝子の内因
性の終止領域によって提供される転写終了領域とポリアデニル化領域(ある真核
細胞において、宿主細胞によってプロテアーゼ遺伝子から転写されたmRNAの安定
のために必要である);および望ましくは、抗生物質含有培地において培養する
ことによるプラスミド−感染宿主細胞の連続培養維持を可能とする抗生物質耐性
遺伝子のような選択遺伝子:を含むことにより、宿主で複製する。また、多コピ
ープラスミドは、宿主のための複製起点を含有し、従って多くのプラスミドが、
染色体の制限なしに細胞質内で複製され得る。しかしながら、宿主ゲノムにプロ
テアーゼ遺伝子のコピーを一体化させることも、本発明の範囲内である。これは
、特に相同的組換えを受けやすい原核生物、または真核生物で容易になされる。
アミロリケファシエンス由来遺伝子のような天然の遺伝子であって差し支えない
。或いは、天然の、または変異の前駆体プロテアーゼをコードする合成遺伝子を
作成しても差し支えない。多様で重複した合成1本鎖DNA断片を合成し、ハイブリ
ダイゼーション、および連結によって、前駆体プロテアーゼをコードする合成DN
Aを作成する。合成遺伝子構造の例が、米国特許出願第5,204,015号に示されてお
り、その公開公報が引例としてこの中に組み込まれている。
、天然の前駆体プロテアーゼを合成するよりも、その遺伝子を使用するために、
多くの修飾を開始する。このような修飾は、米国特許出願第4,760,025号(RE34,
606)および欧州特許出願公開第0 251 446号に開示されている組換えプロテアー
ゼの作成、およびこの中に記載されている変異プロテアーゼの作成を含む。
、以下のカセット式変異誘発法を使用できる。最初に、そのプロテアーゼをコー
ドする天然の遺伝子を入手し、さらにその全体または一部の配列を決定する。次
に、コードされている酵素の1つ以上のアミノ酸の中で変異させること(欠失、
挿入または置換)が望ましい地点(point)を調べるために、その配列を走査した
。発現された場合に種々の変異体をコードするであろうオリゴヌクレオチドプー
ルで、その遺伝子の短い断片を置換するための制限酵素認識部位を組み込むため
に、この地点に隣接する配列を検討する。このような制限酵素認識部位は、好ま
しくは、遺伝子断片の置換を容易にするために、そのプロテアーゼ遺伝子内の単
一の部位に存在する。しかしながら、プロテアーゼ遺伝子内の過度に冗長でない
任意の使いやすい制限酵素認識部位を使用でき、制限的消化によって作成される
遺伝子断片を適当な配列中に再構築できる。もし制限酵素認識部位が、選択され
た地点から都合のよい距離(10から15ヌクレオチド)内の位置に無い場合には、最
終構造において、リーディングフレームおよびコードされているアミノ酸のいず
れも変化しないようなやり方で、その遺伝子中のヌクレオチドを置換することに
よって、そのような制限酵素認識部位を作成する。望ましい配列に適合させる目
的でその配列を変化させるための遺伝子の変異は、周知の方法に従って、M13プ
ライマーの伸長によって達成できる。適当な隣接領域(flanking regions)の位置
を決め、かつ2つの便利な制限酵素認識部位配列を導入するために必要な変化を
検討する作業は、遺伝暗号の重複(redundancy)、遺伝子の制限酵素地図、および
多くの異なった制限酵素を用いる日常的な作業となっている。
隣接する制限酵素認識部位を同起源の制限酵素で消化し、さらに多数の最終末端
−相同オリゴヌクレオチドカセット(end termini-complementary oligonucleoti
de cassettes)をその遺伝子に連結させる。この方法によると、全てのオリゴヌ
クレオチドが同じ制限酵素認識部位を持つように合成でき、かつその制限酵素認
識部位を作成するために合成リンカーを必要としないため、突然変異誘発が簡素
化される。
の態様において、その目的は、前駆体プロテアーゼと比較して、アレルギー性が
変化した変異プロテアーゼを得ることである。本発明は、それのみでもアレルギ
ー性を低下させるのに有用であるが、この中で明確に述べた変異は、温度安定性
および/または基質特異性、活性またはアルカリ安定性を変化させるための当業
界で公知の変異と組み合わせて利用できる。
番残基を含むT細胞エピトープの性質を変化させることを目指している。本発明
の特に好ましい1つの実施形態は、R170D、Y171Qおよび/またはN173Dの1つまた
は全てに修正を加えることを含む。同様に、先に詳細に説明したように、任意の
プロテアーゼにおける対応残基の修飾は、結果として、そのプロテアーゼにおい
て、主要T細胞エピトープの中和をもたらすであろう。従って、本発明の変異プ
ロテアーゼのアレルギー性を低下させることに加えて、全体としてその酵素の安
定性および/またはタンパク質分解活性を変化させるために、170-173番アミノ
酸残基位置に対応する領域における現在開示されている変異と組み合わせて、か
つ必要に応じてバシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンのV68A、T213R
、A232V、Q236H、Q245RおよびT260Aに対応する位置で構成されている群から選択
された1つ以上の置換と組み合わせて、N76D/S103A/V104I/G159D に対応する位置
における置換を用いることができる。同様に、結果の変異酵素の安定性および/
または活性を強化させるために、S103A/V104I/G159Dの変異と組み合わせて、か
つ必要に応じてバシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンのV68A、T213R
、A232V、Q236H、Q245RおよびT260Aに対応する位置で構成されている群から選択
された1つ以上の置換と組み合わせて、この中で提供されている置換を、バシラ
ス・レンタスズブチリシンにおける76番残基のアスパラギン(N)をアスパラギン
酸(D)にする変異と組み合わせることができる。
せることを含む:バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D; V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/Q236H; V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/Q236H/Q245R; V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/A232V/Q236H/Q245R; V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/T213R/A232V/Q236H/Q245R/T2
60A:置換は、任意の細菌プロテアーゼにおいて実施できるが、これらの置換は
、好ましくはバシラス・レンタス(組換え型又は天然型)において実施する。
ラス・アミロリケファシエンスズブチリシンにおいて言及した注目の変異が、こ
れらの酵素のタンパク質分解活性、性能および/または安定性、ならびにこのよ
うな変異酵素の洗濯または洗浄能力にとって重要である。
である。本発明の変異プロテアーゼを含む組成物において有用な適当な界面活性
剤である多くの公知の化合物がある。米国特許出願第4,404,128号(Barry J.Ande
rson)および米国特許出願第4,261,868号(Jiri Flora, et al.)に開示されている
ように、これらの界面活性剤は、非イオン、陰イオン、陽イオンまたは両性イオ
ン洗剤を含む。適当な洗剤形態は、米国特許出願第5,204,015号(先に引例とし
て組み込んでいる)の実施例7に記載されている。その技術は、洗濯用組成物(cl
eaning composition)として用い得るような異なった形態に通じている。典型的
な洗濯用組成物に加えて、天然型のまたは野生型のプロテアーゼが使用される任
意の目的のために、本発明の変異プロテアーゼを使用できることは容易に理解で
きる。従って、これらの変異体は、例えば、固形または液状石鹸の用途、食器用
洗剤の形態、コンタクトレンズの洗浄液または手入れ用品、ペプチド加水分解、
廃棄物処理、織物的用途において、またはタンパク質生成における融合−分解酵
素として使用できる。本発明の変異体は、アレルギー性の低下に加えて、洗剤組
成物において、強化された性能を持ち得る(前駆体と比較して)。ここで用いら
れている、洗剤における性能の強化は、標準の洗濯サイクルの後に通常の評価に
よって決定した場合に、草または血液のようなある酵素に感受性のある汚れの洗
浄の強化として確認される。
量%)の濃度でpHが6.5から12.0の間である公知の粉末または液体洗剤に使用でき
る。また、これらの洗剤組成物は、ビルダーおよび安定剤と同様に、公知のプロ
テアーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、リパーゼまたはエンドグリコシダーゼのよ
うな他の酵素を含んでいても差し支えない。
なされない。言い換えると、その洗剤に適した任意の温度およびpHは、そのpHが
上記の範囲にあり、かつその温度が記述プロテアーゼの変性温度より低い限りに
おいては、本組成物にも適している。さらには、本発明のプロテアーゼは、洗剤
を含まない洗濯用組成物において、すなわち単独で、またはビルダーおよび安定
剤と組み合わせて使用できる。
出願第5,314,692号、および米国特許出願第5,147,642号に記載されているように
、動物飼料用添加物の一部として、動物飼料に含めることができる。
物である。RD216,034、欧州特許出願第134,267号、米国特許出願第4,533,359号
、および欧州特許出願第344,259号のような公開公報に記載されているように、
その組成物は、例えば、絹織物、毛織物を手入れするために使用できる。
ではない。
クリーニングできる。好ましい変異体は、以下に対応する位置に多様な置換を含
む:バシラス・アミロリケファシエンスズブチリシンの N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D; V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/Q236H; V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/Q236H/Q245R; V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/A232V/Q236H/Q245R; V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/T213R/A232V/Q236H/Q245R/T2
60A: この中で参照されている全ての公開公報および特許は、そのまま引例として組
み込まれている。
ピトープ特定するために、“未刺激”のヒト、すなわちバシラス・レンタスプロ
テアーゼに対して暴露されまたは感作されたことが分かっていないヒトから、新
鮮なヒト末梢血細胞を採取する。未刺激のヒトとは、過去にプロテアーゼに対し
て暴露されており、または反応を開始していることが知られていないヒトを意味
する。末梢血単核細胞(室温で保存し、採取してから24時間以上たっていない)
は以下のように調製した:単一の全血由来の淡黄褐色調製物(buffy coat prepar
ation)の液、約30mlをダルベッコのリン酸緩衝化生理食塩水(DPBS)で50mlとし、
さらに2本のチューブに分けた。リンフォプレップ密度分離液(lumphoprep densi
ty separation media)(Nycomed density 1.077g/ml)をその試料の下に重ねた
。そのチューブを600Gで30分間遠心した。2つの層の境界部分を回収し、それら
を合わせて、さらにDPBSで洗浄した。その結果の液中の細胞密度を血球計算盤で
計測した。生存率をトリパンブルー排除によって計測した。
下のように、分化樹状細胞を調製した: (1)50mlの無血清AIM V培地(Gibco)に1:100希釈したベータ(β)-メルカプト
エタノール(Gibco)を補足した。そのフラスコ壁に単核球を吸着させるために、5
%CO2中、37℃で2時間、そのフラスコを横にして置いた。
残った吸着細胞に30mlのAIM V、800units/mlのGM-CSF (Endogen)、および500uni
ts/mlのIL-4(Endogen)を加えた;その混合液を5%CO2中、37℃の条件下で5日間培
養した。5日後、サイトカインTNFα(Endogen)を0.2units/mlまで添加し、さらに
サイトカインIL-1 (Endogen)を最終濃度50units/mlとなるまで添加し、その混
合液を5%CO2中、37℃でさらに2日間培養した。
g/mlの濃度で添加した。その細胞液を5%CO2中、37℃で60分間インキュベーショ
ンした。樹状細胞は、セルスクラッパー(cell scraper)を用いてフラスコ底から
吸着細胞を優しく剥がすことによって回収した。吸着細胞および非吸着細胞は、
さらに600Gで5分間遠心し、DPBSで洗浄し、さらに細胞数を数えた。
穴丸底プレートに撒いた。CD4+T細胞は、ヒトCD4+セレクトキット(human CD4+ C
ellect Kit)(Biotex)を用いて、製品取り扱い説明書の方法に以下の変更を加え
て、樹状細胞の調製に用いた末梢血細胞試料の凍結液(frozen aliquots)から調
製した:その凍結液を解凍し、セレクトカラム(Cellect column)当たり約108細
胞が添加されるように洗浄した;その細胞をDPBS 4mlおよびセレクトキットから
の細胞試薬1ml中に再懸濁させ、その液を室温で20分間保持した。その結果液を
室温、600Gで5分間遠心し、その沈降物をDPBS 2mlに再懸濁させ、さらにセレク
トカラムに装填した。カラムからの溶出物を、2%ヒト血清含有DPBS中に回収した
。結果のCD4+細胞液を遠心し、AIMV培地に再懸濁させ、さらに細胞密度を計測し
た。
IM V培地中2x106/mlとなるように再懸濁させた。
の1Mの保存液から調製した。保存液10μlを、分化樹状細胞を含む96穴プレート
に添加した。上記のように調製した希釈CD4+T細胞液100μlを、さらに各ウェル
に添加した。有用な対照として、希釈したDMSOブランク、および破傷風トキソイ
ドの陽性対照を含む。
レンタスのアミノ酸配列、およびヒトズブチリシンのアミノ酸配列に基づき調製
した。ペプチド抗原は、以下のように消化した。図1から図4に示されているヒ
トズブチリシン、またはバシラス・レンタスプロテアーゼの完全長アミノ酸配列
から、15マー(15mers)が合成によって調製され、各15マーは、3つの残基以外は
、その前の15マーおよびその後の15マーと重複する。使用されるペプチドは、図
14に示されているバシラス・レンタスのアミノ酸残基列に対応し、さらにペプチ
ドは、図13に示されているヒトズブチリシンのアミノ酸配列に対応する。プロテ
アーゼに対応して用いられるペプチドは、図10から図12に示されている。全ての
試験は、少なくとも2重で行った。報告された全ての試験において、破傷風トキ
ソイド抗原に対して強い陽性対照反応を示した。反応は、各実験内で平均化し、
基準反応(baseline response)に対して標準化(normalized)した。もしその反応
が基準反応の3倍より大きい場合は、陽性であると記録した。
応(すなわちT細胞増殖)を測定し、それぞれ図8および図9に示している。T細胞
増殖は、トリチウム(3H)法を組み込んで測定した。その結果が、種々のペプチド
に対する16人の試料(図8)および10人の試料(図9)における免疫付加反応の比
較として、図8および図9に示されている。反応は、各試料の基準反応を1.0とし
、付加反応として示す。
反応は、バシラス・アミロリケファシエンスプロテアーゼの170-173番残基に対
応するバシラス・レンタス由来ペプチド断片に対して、顕著なアレルギー反応を
示した。予想通りに、ヒトズブチリシンにおける対応断片は、単に基本反応を誘
導したのみである。
ているヒトから採取した試料における、バシラス・レンタスプロテアーゼ由来ペ
プチドに対するT細胞反応を示す。ペプチドE05は、バシラス・アミロリケファシ
エンス由来プロテアーゼにおける170-173番残基に対応する領域を表わす。図15
に示されるように、過敏症のヒトは、ペプチドE05によって表わされているT細胞
エピトープに対して高い反応性を示した。この結果は、本発明に基づく測定法を
実施することによって、過敏症のヒトのT細胞によって認識される主なエピトー
プを予測することが可能であることを支持する。
ているヒトから採取した試料における、バシラス・レンタスプロテアーゼ由来E0
5ペプチドの種々のアラニン置換体に対する、T細胞反応を示す。アラニン置換は
、エピトープ内の任意の特定残基の役割を特定するための置換として用いられた
。図16のレジェンド(legend)は、アラニンで置換されているそのペプチド内の位
置を示しており、すなわち、ペプチドE06(配列 GSISYPARYANAMAV)において、2:
GをA、3:SをA、4:IをA、5:SをA、6:YをA、7:PをA、8:RをA、9:YをA、10
:NをA、11:MをA、12:VをAに置換した。図16に示すように、バシラス・レンタ
ス由来プロテアーゼにおいてR170A、Y171Aおよび/またはN173A残基のいずれか
を置換すると、結果として、過敏症のヒトの血液試料においてその反応が劇的に
低下する。
細胞反応に重要であることが明らかである。従って、これらの残基が、バシラス
・レンタス由来プロテアーゼ内において、アレルギー反応の開始のために大きな
役割を果たしていることが明らかである。
的制限酵素地図を示す。
)およびアミノ酸配列(SEQ ID:NO2)を示す。
ス(野生型)(SEQ ID:NO4)由来ズブチリシン間の保存アミノ酸残基を示す。
フォルミス (SEQ ID:NO5)およびバシラス・レンタスに由来する、ズブチリシン
様プロテアーゼのアミノ酸配列を並べて示す。
梢血単核細胞試料の付加T細胞反応を示す。
胞試料の付加T細胞反応を示す。
酸列を示す。
ゼ(SAVINASE)(バシラス・レンタス)プロテアーゼおよびヒトズブチリシン(S2H
SBT)のアミノ酸配列を並べて示す。
ているヒトから採取した試料における、バシラス・レンタス由来ペプチドに対す
るT細胞反応を示す。
ているヒトから採取した試料において生じる、バシラス・レンタスプロテアーゼ
ペプチドE05の種々のアラニン置換体に対するT細胞反応を示す。
Claims (16)
- 【請求項1】 バシラス・アミロリケファシエンス(Bacilus amyloliquefac
iens)ズブチリシンのK170D、Y171Qおよび/またはS173Dに対応する、前駆体プロ
テアーゼにおける1つ以上の位置でなされた置換を含む変異プロテアーゼ。 - 【請求項2】 前記変異プロテアーゼが、N76D、S103A、V104I、G159D、V68A
、T213R、A232V、Q236H、Q245RおよびT260Aで構成される群から選択された位置
に対して等価である、前駆体プロテアーゼにおける1つ以上の位置での置換をさ
らに含むことを特徴とする請求項1記載の変異プロテアーゼ。 - 【請求項3】 前記変異プロテアーゼが、バシラスズブチリシン由来である
ことを特徴とする請求項2記載の変異プロテアーゼ。 - 【請求項4】 前記変異プロテアーゼが、バシラス・レンタス(Bacilus len
tus)ズブチリシンまたはバシラス・アミロリケファシエンスズブチリシン由来で
あることを特徴とする請求項3記載の変異プロテアーゼ。 - 【請求項5】 請求項1記載の変異プロテアーゼをコードするDNA。
- 【請求項6】 請求項5記載のDNAを組み込んだ発現ベクター。
- 【請求項7】 請求項6記載の発現ベクターにより形質転換された宿主細胞
。 - 【請求項8】 請求項1記載の変異プロテアーゼを含む洗剤組成物
- 【請求項9】 請求項1記載の変異プロテアーゼを含む動物の飼料
- 【請求項10】 請求項1記載の変異プロテアーゼを含む織物手入れ用組成
物 - 【請求項11】 前記変異プロテアーゼが、バシラス・アミロリケファシエ
ンスズブチリシンの N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D; V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/Q236H; V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/Q236H/Q245R; V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/A232V/Q236H/Q245R; V68A/N76D/S103A/V104I/G159D/K170D/Y171Q/S173D/T213R/A232V/Q236H/Q245R/T2
60Aに対応する位置で構成する群から選択された位置における置換の組合せを含
むことを特徴とする請求項1記載の変異プロテアーゼ。 - 【請求項12】 ヒトにおけるT細胞エピトープを特定する方法において、(
a)単一の血液供給源から樹状細胞液および未刺激のCD4+および/またはCD8+T細胞
液を調製し; (b)該樹状細胞液において分化を誘導し; (c)該分化樹状細胞液と該未刺激のCD4+および/またはCD8+T細胞液を関心ペプチ
ドと混合し; (d)前ステップ(c)における抗体産生を測定するステップを含む、T細胞エピトー
プを特定する方法。 - 【請求項13】 タンパク質のアレルギー性を低下させる方法において、 (a) 該タンパク質におけるT細胞エピトープを同定し; (b) 該T細胞エピトープを中和させるために該タンパク質を修飾するステップを
含む、アレルギー性を低下させる方法。 - 【請求項14】 前記エピトープが、 (a) 該エピトープのアミノ酸配列を、関心タンパク質のヒト相同物由来類似配列
で置換し; (b) 該エピトープのアミノ酸配列を、関心タンパク質の非ヒト相同物由来類似配
列であるが、関心タンパク質のアミノ酸配列よりもT細胞からより低いアレルギ
ー反応が誘導される配列で置換し; (c) 該エピトープのアミノ酸配列を、該エピトープの主要三次構造を実質的に模
倣するが、関心タンパク質のアミノ酸配列よりもT細胞からより低いアレルギー
反応が誘導される配列で置換しすることによって、修飾されることを特徴とする
請求項13記載の方法。 - 【請求項15】 請求項14記載の方法によって作成されることを特徴とす
る低下したアレルギー性を有するタンパク質。 - 【請求項16】 前記タンパク質が、請求項13記載の方法に基づきT細胞
エピトープ内にあるとして同定された、アミノ酸残基の置換、欠失を含む修飾を
有することを特徴とする低下したアレルギー性を有するタンパク質。
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