JP4263910B2 - イオパミドールの調製方法及び同方法における新規な中間体 - Google Patents

イオパミドールの調製方法及び同方法における新規な中間体 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、イオパミドール(即ち、(S)−N,N′−ビス〔2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル〕−5−〔(2−ヒドロキシ−1−オキソプロピル)アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド)の、対応する5−非置換アミノ誘導体から出発する新規な調製方法及び上記の過程で得られる新規な中間体に関する。
【0002】
発明の背景
イオパミドールとして知られる、式(I):
【0003】
【化7】
Figure 0004263910
【0004】
で示される(S)−N,N′−ビス〔2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル〕−5−〔(2−ヒドロキシ−1−オキソプロピル)アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミドは、世界中で最も広範囲に用いられている非イオン性X線写真造影剤の1つである。
【0005】
これはGB1472050に最初に記載されており、ここには下記スキームに略述される方法による、これの合成が報告されている:
【0006】
【化8】
Figure 0004263910
【0007】
産業的にまだ広範囲に用いられている上記方法は、いずれにせよ、幾つかの欠点を有している。
【0008】
これらの欠点の1つは、全方法の早期段階における、即ち、2−アミノ−1,3−プロパンジオールによるアミド化の前における、5−アミノ基への保護されたキラルシントン(chiral synton)(S)−2−(アセチルオキシ)プロパノイルの導入である。
【0009】
5−アミノ−N,N′−ビス〔2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミドと(S)−2−(アセチルオキシ)プロパノイルクロリドとの反応によるこのキラル基の導入こそが、カルボキサミド置換基の反応性のより大きいヒドロキシ基の優先的なアシル化をもたらし、それによって高価な反応剤を顕著に消耗する。
【0010】
最近、WO00/50385は、ポリヒドロキシ化合物(イオパミドールを包含する)の調製方法を記載していて、その方法は、式:
【0011】
【化9】
Figure 0004263910
【0012】
〔式中、R4及びR5は場合によりアシル化されるジヒドロキシアルキル基であり、R6はアルキルであり、R3はメチル基である〕で示されるアシル化された化合物を酸性条件下で脱アシル化する工程を含む。
【0013】
WO00/50385によると、この脱アシル化反応に用いられた酸を次に酸除去樹脂(acid scavenging resin)でのバッチ処理によって除去し;このようにして得られた生成物の水溶液を非イオン性ポリマー吸収樹脂に通すことによって精製し;溶出液を濃縮して、油状物を得;該油状物をアセトニトリル/エタノール又はエタノールから結晶化する。
【0014】
上記方法は、WO00/50385によると、キラル置換基のR6CO保護基を除去することに塩基性条件を用いる場合には、常に生じるキラル炭素におけるラセミ化を減少させるといわれる。
【0015】
WO00/50385において報告されたアシル基の例は、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、ピバロイル、ペンタノイル、トリフルオロアセチル及びベンゾイルである。
【0016】
イオパミドールに関して、WO00/50385は、5−アミノ−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミドのテトラエステルの5−アミノ基へのR6CO−保護キラル置換基の導入による、出発物質アシル化化合物の調製を記載している。単離したペンタアシル化生成物を次に、強度の酸性条件下での脱アシル化を必要とする特許請求に係る方法によってイオパミドールに変換させる。より詳しくは、イオパミドールに関してWO00/50385に例示された実際の条件は、ペンタアシル誘導体をメタノール中の塩酸と共に還流温度において30時間加熱することである。
【0017】
発明の概要
ペンタアシル化イオパミドールの脱アシル化を塩基性条件下で行なって、極めて高い光学純度を有する最終生成物のイオパミドールを得ることが可能であることが今回見出されて、これが本発明の第1の対象である。
【0018】
その上、本発明の方法によれば、ペンタアシル化生成物を単離する必要がないことが見出されている;より詳しくは、カルボキサミド置換基のヒドロキシ基が適切にアシル化されているN,N′−ビス〔2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミドの5−アミノ基に(S)−2−(アセチルオキシ)プロパノイル置換基を導入し、次に、該中間体生成物を単離せずに塩基性条件下で全部のアシル基を除去する場合には、全過程が非常に高い収率で進行することが見出された。
【0019】
最後に、カルボキサミド置換基のヒドロキシ基の保護が、場合により2−一置換又は2,2−二置換されたN,N′−ビス(1,3−ジオキサン−5−イル)カルボキサミドにこれらの基を変換することによって達成される場合にも、本発明による方法を若干変更して用いることができることが見出された。
【0020】
該新規な中間体5−アミノ−N,N′−ビス(場合により2−一置換又は2,2−二置換された−1,3−ジオキサン−2−イル)−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンカルボキサミド(III)並びに(S)−N,N′−ビス(場合により2−一置換又は2,2−二置換された−1,3−ジオキサン−2−イル)−5−〔2−アセトキシ−1−(オキソプロピル)アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンカルボキサミド(IV)は、本発明の更なる特定の対象を表す。
【0021】
本発明の詳細な説明
それゆえ、本発明の第1の対象は、イオパミドール(I):
【0022】
【化10】
Figure 0004263910
【0023】
の、式(II):
【0024】
【化11】
Figure 0004263910
【0025】
で示される化合物から出発する調製方法であって、
【0026】
(a)式(II)の化合物を適切な保護剤と反応させて、式(III):
【0027】
【化12】
Figure 0004263910
【0028】
〔式中、Rは式A又はB:
【0029】
【化13】
Figure 0004263910
【0030】
(式中、R1は水素原子、C1〜C4直鎖若しくは分枝鎖アルキル基又はC1〜C4直鎖若しくは分枝鎖アルコキシ基であり、R2は水素原子、C1〜C4直鎖若しくは分枝鎖アルキル基又はC1〜C4直鎖若しくは分枝鎖アルコキシ基であり、R3はC1〜C4直鎖若しくは分枝鎖アルキル基、トリフルオロメチル又はトリクロロメチル基である)で示される基である〕で示される化合物を得ること;
【0031】
(b)式(III)で示される中間体化合物の5位のアミノ基を、(S)−2−(アセチルオキシ)プロパノイルクロリドとの反応によってアシル化して、式(IV):
【0032】
【化14】
Figure 0004263910
【0033】
〔式中、Rは上記で定義したとおりである〕で示される化合物を得ること;及び
(c)Rが式Aで示される基である場合にはヒドロキシカルボキサミド置換基の環状保護基を酸性条件下で予め切断することを伴う、式(IV)で示される化合物中に存在する全部のアシル基を塩基性条件下で除去することを含む方法である。
【0034】
式(II)の化合物は既知の生成物であり、その調製は例えばGB1472050、CH627653又はUS5,278,311に記載されているような既知の方法のいずれかによって行なうことができる。
【0035】
本発明の方法の工程(a)に従い、化合物(II)を、導入される保護基の種類に依存して、アルデヒド、ケトン(恐らく、対応するアセタール又はケタールに関連した形態で)、オルトエステル又は無水物から適切に選択される化合物と反応させる。
【0036】
例えば、化合物(III)中のRが式Aで示される基を表すときは、該化合物(II)を、R1及びR2の両方が水素である場合には、ジ−(C1〜C4)アルコキシ−メタンと;R1が水素原子又はC1〜C4直鎖若しくは分枝鎖アルキル基であり、R2がC1〜C4直鎖又は分枝鎖アルキル基である場合には、脱水剤としての少量のトリ−(C1〜C4)アルキルオルトホルメートの存在下で、適切に選択される式R1COR2で示されるアルデヒド又はケトン(恐らく、対応するアセタール又はケタールに関連した形態で)と;あるいは、少なくともR2がアルコキシ基である場合には、式R1C(R23で示されるオルトエステルと反応させる。
【0037】
一方、化合物(III)中のRが式Bで示される基を表すときは、上記の基は、化合物(II)を適切に選択される式(R3CO)2Oで示される無水物と反応させることによって典型的に導入される。
【0038】
化合物(III)中のRが式Aで示される基を表すときは、好ましい化合物は、R1及びR2の両方がC1〜C4直鎖又は分枝鎖アルキル基である化合物であり;R1及びR2の両方がC1〜C4直鎖アルキル基である化合物がより好ましく;そしてR1及びR2の両方がメチルである化合物が更により好ましい。
【0039】
Rが基Aを表す、好ましい化合物(III)の他の群は、R1が水素であり、R2がC1〜C4直鎖アルコキシ基である化合物である。
【0040】
化合物(III)中のRが式Bで示される基を表す場合には、好ましい化合物は、R3がC1〜C4直鎖又は分枝鎖アルキル基を表す化合物であり;R3がC1〜C4直鎖アルキル基を表す化合物がより好ましく;そしてR3がメチルである化合物が更により好ましい。
【0041】
工程(a)の反応は、双極性有機溶媒、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド及びN−メチル−2−ピロリドン、不活性非プロトン性有機溶媒、並びにこれらの混合物から選択される有機溶媒の存在下で行なわれる。
【0042】
該反応は、出発化合物(II)に関して、保護基を導入する反応剤の少なくとも化学量論量、ただし、好ましくは少なくともやや過剰量を用いて行なわれる。
【0043】
Rが基Aである式(III)の化合物が所望の場合には、出発化合物(II)1モルあたり少なくとも2モルの対応するアルデヒド若しくはケトン(対応するアセタール又はケタールの形態でも)又はオルトエステルを用いなければならず;一方、Rが基Bである式(III)の化合物が所望の場合には、少なくとも4モルの対応する無水物を用いなければならない。しかし、両方の場合に、化学量論量よりも少なくともやや過剰が、例えば、モルで少なくとも約5%過剰が典型的に用いられ、約50%までのモル過剰が好ましい。
【0044】
該反応は典型的に室温で行なわれるが、これより低い又は高い温度も用いることができる。例として、約5〜約60℃の範囲内の温度が工程(a)のために適切であると検証されている。
【0045】
工程(a)での保護基の導入は、好ましくは、用いる特定の反応剤に依存して、やや異なる反応条件下で行なわれる。当業者は、これらの相違を認識して、彼の個人的な知識に基づいて反応条件を最適化することができる。
【0046】
例として、式(III)におけるRが式Aで示される基である場合には、上記方法における工程(a)は好ましくは酸触媒の存在下で行なわれる。より詳しくは、該反応は、式(II)の化合物1モルあたり、約0.1〜約2モルの酸の存在下で行なわれる。この工程に使用可能である適切な酸は、例えば、硫酸、塩酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、又はギ酸、酢酸もしくはプロピオン酸のようなカルボン酸である。
【0047】
式(III)で示される最も好ましい化合物(式中、Rは基Aであり、ここで、R1及びR2は両方ともメチル基である)の調製のために、好ましい反応剤は少量のトリ−(C1〜C4)アルキルオルトホルメート又は2,2−ジメトキシプロパンの存在下でのアセトンであり、一方、式(III)で示される化合物(式中、Rは基Aであり、ここで、R1は水素であり、R2はC1〜C4直鎖アルコキシ基である)の調製のために、好ましい反応剤は対応するトリ−(C1〜C4)直鎖アルキルオルトホルメートである。
【0048】
実際の実施では、上記の場合に、化学量論量よりも過剰量の適切に選択されるケトン/ケタール又はオルトホルメートと、触媒量の、典型的には式(II)の化合物1モルあたり約0.1モルの強酸、好ましくは硫酸又はメタンスルホン酸との混合物を、双極性非プロトン性溶媒、典型的にはN,N−ジメチルアセトアミド中の式(II)の化合物の溶液中に滴下することによって、該反応は好ましく行なわれる。
【0049】
完了までに数分間〜30時間を要しうる該反応が終了したならば、Rが式Aで示される基である保護された式(III)の化合物を、酸触媒の中和、炭酸水素塩の希薄(一般的には3重量%)溶液の添加による所望の化合物(III)の沈殿、並びにエタノール及び水からの結晶化による精製によって単離する。
【0050】
一方、化合物(III)におけるRが式Bで示される基である場合には、上記方法における工程(a)は好ましくは触媒の存在下で行なわれる。より詳しくは、これは一般に少ない触媒量(通常、出発化合物(II)1モルあたり5x10-4〜5x10-1モル)の4−(ジメチルアミノ)ピリジンの存在下で行なわれる。反応溶媒は、前述したように、双極性非プロトン性有機溶媒、不活性ヒドロキシル化有機溶媒及びこれらの混合物から選択されうる。Rが基Bである場合には、例えばピリジンのような弱塩基性有機溶媒も使用可能である。
【0051】
実際の実施では、Rが式Bで示される化合物である式(III)の化合物を得るための反応は、化学量論量よりも過剰量の適切に選択される無水物(R3CO)2Oと、触媒量の、典型的には式(II)の化合物1モルあたり0.01〜0.1モルの4−(ジメチルアミノ)ピリジンとの混合物を、N,N−ジメチルアセトアミド中の式(III)で示される出発化合物の溶液中に滴下することによって、好ましく行なわれる。4−(ジメチルアミノ)ピリジンはそれ自体として又は樹脂に担持された状態で該反応混合物に加えることができる。
【0052】
用いる反応条件に依存して、2時間〜1日間を典型的に要しうる該反応が完了したならば、Rが式Bで示される基である保護された式(III)の化合物を、水又は/及びエタノールでの希釈によって反応混合物から沈殿させ、濾過によって単離する。
【0053】
上記に略述した全方法における工程(b)は、式(III)の化合物の第1級アミノ基を、少なくとも1モルの(S)−2−(アセチルオキシ)プロパノイルクロリドとアシル化反応させて、式(IV)の化合物を得ることである。
【0054】
該反応は、例えばN,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン及び他の同様な溶媒のような不活性双極性非プロトン性溶媒中で、酸の存在下にて通常行なわれる。
【0055】
工程(b)に適切に用いることができる酸は、例えばハロゲン化水素酸であり、これは、例えばN,N−ジメチルアセトアミド塩酸塩のような、用いた双極性非プロトン性溶媒のハロゲン化水素酸塩として、又は好ましくは、無水塩化水素ガスを反応混合物中にバブルさせることによって、該反応混合物中に容易に導入することができる。
【0056】
該酸は、式(III)で示される生成物1モルあたり約0.1〜約0.4モルの量で典型的に用いられる。
【0057】
この工程の反応のための温度は一般に約5〜約60℃の範囲である。
【0058】
しかし、該反応を室温又は室温よりやや高い温度(約45〜50℃)において行なうことが好ましい。
【0059】
工程(b)の反応は、用いる溶媒及び採用する反応条件に依存して、約2〜約20時間の範囲に含まれる時間内に典型的に完了する。
【0060】
次の工程(c)では、Rが式Aで示される基である場合には、環状保護基を酸性条件下で予め切断して、式(IV)で示される中間体化合物に存在する全部のアシル基を塩基性条件下で除去する。
【0061】
特に、Rが式Aで示される基である化合物(IV)を用いる場合には、5−〔(2−ヒドロキシ−1−オキソプロピル)アミノ〕のアセチル保護基を除去するための塩基性加水分解に先行して、酸性条件下でのカルボキサミドヒドロキシ基の環状保護基の切断が行なわれる。
【0062】
一方、Rが式Bで示される基である化合物(IV)を用いる場合には、全部のアシル基、即ち、5−〔(2−ヒドロキシ−1−オキソプロピル)アミノ〕置換基のアセチル保護基並びに4個のR3CO基が単一工程において塩基性条件下で除去される。
【0063】
塩基性加水分解は、典型的に、水中、又は水と水に混和可能な有機溶媒、例えばC1〜C4直鎖若しくは分枝鎖アルカノール、又はN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン及び他の同様な溶媒のような双極性非プロトン性有機溶媒との混合物中で行なわれる。
【0064】
例えばNaOH又はKOHのような無機強塩基の、典型的には、その水溶液としての添加によって、該反応混合物のpHを10〜11に維持する。該反応は好ましくは室温で行なわれるが、約10〜約60℃の温度が有用であることが検証されている。
【0065】
前述したように、式(IV)化合物においてRが式Aで示される基である場合には、アセチル基の塩基性加水分解に先行して、カルボキサミド置換基のヒドロキシ基の環状保護基を酸性条件下で切断しなければならない。
【0066】
これは、強カチオン交換樹脂、好ましくはDuolite C20MB、Amberlite IR120若しくはAmberjet 1200(Rohm & Haas)、又は強無機酸、例えば塩酸若しくは硫酸の水溶液を、水中、又は水と水に混和可能な有機溶媒、例えばC1〜C4直鎖若しくは分枝鎖アルカノール、又はN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン及び他の同様な溶媒のような双極性非プロトン性有機溶媒との混合物中における、Rが基Aである式(IV)化合物の溶液に添加することによって容易に達成される。
【0067】
この工程に必要な酸の量は、Rが基Aである式(IV)の化合物1モルあたり約0.2〜約0.4モルの酸に含まれる。該反応は、好ましくは室温よりやや高い温度、例えば約40〜約55℃に含まれる温度で行なわれ、用いる反応条件に依存して、2〜5時間内に典型的に完了する。
【0068】
次に、目的のイオパミドールを得るための塩基性条件下での加水分解は、これに約10〜約11のpHを維持するような量でNaOH又はKOHの水溶液を直接添加するだけで達成される。
【0069】
このようにして得られた塩基性水溶液から式(I)で示される生成物を単離することは、この水溶液をイオン交換樹脂の系に、場合により、例えばUS−A−5,811,581又はEP−A−888,190に記載されているようなナノ濾過ユニット(nanofiltration unit)に通し、続いて、例えばUS−A−5,571,941に記載されているように、低級アルカノールから生成物(I)を結晶化することによって通常行なわれる。
【0070】
本発明の更なる特定の対象は、Rが式Aで示される基である式(III)及び(IV):
【0071】
【化15】
Figure 0004263910
【0072】
〔式中、R1は水素原子、C1〜C4直鎖若しくは分枝鎖アルキル基又はC1〜C4直鎖若しくは分枝鎖アルコキシ基であり、R2は水素、C1〜C4直鎖若しくは分枝鎖アルキル基又はC1〜C4直鎖若しくは分枝鎖アルコキシ基である〕で示される中間体化合物である。
【0073】
Rが基Aである式(III)及び(IV)で示される化合物の中で、R1及びR2がC1〜C4直鎖又は分枝鎖アルキル基である化合物が好ましく;R1及びR2の両方がC1〜C4直鎖アルキル基である化合物がより好ましく;そしてR1及びR2の両方がメチルである化合物が更により好ましい。
【0074】
Rが基Aを表す、好ましい化合物(III)及び(IV)の他の群は、R1が水素であり、R2がC1〜C4直鎖アルコキシ基である化合物である。
【0075】
下記実施例は、本発明の好ましい実施態様の幾つかで本発明を更に説明することのみを目的としており、これらの実施例を本発明の範囲の限定と解釈すべきではない。
【0076】
実施例1
5−アミノ−N,N′−ビス(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド〔(III):R=基A(式中、R1及びR2=メチル)〕の調製
ジメチルアセトアミド(90ml)中の式(II)の化合物(18.3g、25.9mmol)(GB1472050に記載されているとおりに調製された)の溶液を含有する0.5L容器中に、2,2−ジメトキシプロパン(9.5ml、77.8mmol)及び98%硫酸(0.25g、2.6mmol)を滴下し、室温で撹拌した。撹拌下での20時間後に、該溶液をNaHCO3で中和し、真空下で濃縮した。次に、得られた油状残渣にアセトン(250ml)及び3%NaHCO3水溶液(50ml)を加えて、固体を濾過によって回収し、70%エタノールから結晶化して、標題化合物(乾燥後、13g、16.5mmol)を得た。
収率:64%
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSは上記構造と一致した。
【0077】
実施例2
5−アミノ−N,N′−ビス(2−エトキシ−1,3−ジオキサン−5−イル)−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド〔(III):R=基A(式中、R1は水素であり、R2はエトキシである)〕の調製
N,N−ジメチルアセトアミド(150ml)中の式(II)の化合物(20g、28.4mmol)(GB1472050に記載されているとおりに調製された)の溶液中に、メタンスルホン酸(0.27g、2.8mmol)及びトリエチルオルトホルメート(9.25g、62.4mmol)を1時間内に滴下し、25℃で撹拌した。1時間後に、該溶液をNaHCO3で中和した。該溶液を真空下で蒸発させ、油状残渣を5%NaHCO3水溶液(300ml)に取った。このようにして得られた固体を濾過し、70%エタノールから2回結晶化して、標題化合物(14.7g、18.7mmol)を得た。
収率:66%
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSは上記構造と一致した。
【0078】
実施例2の2
5−アミノ−N,N′−ビス(2−エトキシ−1,3−ジオキサン−5−イル)−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド〔(III):R=基A(式中、R1は水素であり、R2はエトキシである)〕の代替調製
N,N−ジメチルアセトアミド(400ml)中の式(II)の化合物(40g、57mmol)とメタンスルホン酸(0.55g、5.7mmol)との溶液に、トリエチルオルトホルメート(18.6g、125.5mmol)を3分間にわたって加え、室温で撹拌した。15分間後に、該反応混合物を1M NaOH(5.7ml、5.7mmol)で中和し、N,N−ジメチルアセトアミドを蒸発させて、油状残渣を得た。後者を1%NaHCO3水溶液中に注入して、白色沈殿を形成させ、撹拌下での15時間後に、該白色沈殿を濾過によって回収し、H2Oで洗浄し、乾燥させた。次に、この固体を無水エタノール(600ml)に懸濁して、3時間還流し、室温に冷却した。この固体を濾過によって回収し、EtOH(30ml)で洗浄し、乾燥させて、標題化合物(40g、48.95mmol)を白色固体として得た。
収率:86%
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSは上記構造と一致した。
【0079】
実施例3
N,N′−ビス〔2−アセチルオキシ−1−〔(アセチルオキシ)メチル〕エチル〕−5−アミノ−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド〔(III):Rは基B(式中、R3はメチルである)である〕の調製
ピリジン(40ml)中の式(II)の化合物(7g、10mmol)(GB1472050に記載されているとおりに調製された)の懸濁液中に、無水酢酸(9ml、95mmol)を滴下し、25℃で撹拌した。3時間後に、得られた溶液を脱イオン水(0.3L)に滴加し、沈殿を濾過によって回収し、5%酢酸で、次に脱イオン水で洗浄し、最後に、真空下、40℃で12時間乾燥させて、標題化合物(7.86g、9mmol)を得た。
収率:90%
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSは上記構造と一致した。
【0080】
実施例3の2
N,N′−ビス〔2−アセチルオキシ−1−〔(アセチルオキシ)メチル〕エチル〕−5−アミノ−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド〔(III):Rは基B(式中、R3はメチルである)である〕の代替調製
式(II)の化合物(1486g、2.1mol)を、N,N−ジメチルアセトアミド(1.7L)を含有する10L反応器中に充填し、次に、4−ジメチルアミノ−ピリジン(12.9g)をこれに加えた。無水酢酸(0.9kg、8.82mol)をこの中に約1時間かけて、温度を30℃未満に維持しながら、滴下した。反応混合物を室温で20時間撹拌してから、96%エタノール(7.5L)で希釈した。沈殿を濾過し、96%エタノール(2x1L)で洗浄し、乾燥させて、標題化合物(1715g、1.96mol)を得た。
収率:94%
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSは上記構造と一致した。
【0081】
実施例4
(S)−N,N′−ビス〔2−アセチルオキシ−1−〔(アセチルオキシ)メチル〕エチル〕−5−〔(2−アセチルオキシ−1−オキソプロピル)アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド〔(IV):Rは基B(式中、R3はメチルである)である〕の調製
実施例3で調製した化合物(11g、12.6mmol)を、HClガス(0.055g、1.5mmol)を含有するN,N−ジメチルアセトアミド(200ml)中に溶解し、この溶液を15〜17℃に含まれる温度に維持した。これに、(S)−2−(アセチルオキシ)プロパノイルクロリド(4.75g、31.5mmol)を30分間かけて滴下し、得られた反応混合物を23℃で20時間撹拌した。次に、溶媒を真空下で蒸発させ、油状残渣を4%NaHCO3水溶液(250ml)に取った。得られた沈殿を濾過によって回収し、洗浄し、乾燥させて、標題化合物(9.9g、10mmol)を得た。
収率:80%
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSは上記構造と一致した。
【0082】
実施例5
(S)−N,N′−ビス(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)−5−〔(2−アセチルオキシ−1−オキソプロピル)アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド〔(IV):R=基A(式中、R1及びR2はメチルである)〕の調製
実施例1で調製した化合物(15g、19mmol)を、HClガス(0.073g、2mmol)を含有するN,N−ジメチルアセトアミド(80ml)中に溶解した。得られた溶液を15℃に冷却して、これに(S)−2−(アセチルオキシ)プロパノイルクロリド(8g、53mmol)を30分間かけて滴下した。同温度での2時間後に、反応混合物を室温まで温度上昇させ、更に12時間撹拌した。次に、溶媒を真空下で蒸発させ、残渣を4%NaHCO3(130ml)に取った。得られた固体を濾過し、洗浄し、乾燥させて、標題化合物(14g、15.6mmol)を得た。
収率:82%
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSは上記構造と一致した。
【0083】
実施例6
(S)−N,N′−ビス〔2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル〕−5−〔(2−ヒドロキシ−1−オキソプロピル)アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド(I)の調製
実施例4で調製した(S)−N,N′−ビス〔2−アセチルオキシ−1−〔(アセチルオキシ)メチル〕エチル〕−5−〔(2−アセチルオキシ−1−オキソプロピル)アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド(4.9g、5mmol)に、脱イオン水(30ml)及びメタノール(30ml)を混合した。この懸濁液を50℃に温度上昇させてから、これに2M NaOH(12.8ml)を4時間にわたって、混合物のpHを10〜11の範囲内に維持しながら、滴下した。この溶液をイオン交換樹脂カラム上で精製し、このようにして得られた中性溶出液を真空下で濃縮し、残渣をエタノールから結晶化して、標題化合物(2.3g、3.6mmol)を得た。
収率:72%
〔α〕20 436=−5.15(40% H2O)。
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSは上記構造と一致した。
【0084】
実施例7
(S)−N,N′−ビス〔2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル〕−5−〔(2−ヒドロキシ−1−オキソプロピル)アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド(I)の代替調製
メタノール(60ml)中の、実施例5に記載したように調製した(S)−N,N′−ビス(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)−5−〔(2−アセチルオキシ−1−オキソプロピル)アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド(9g、10mmol)の溶液に、0.2M HCl(15ml)を加え、得られた混合物を50℃で2時間撹拌してから、40℃に冷却した。次に、これに1M NaOH(14ml)を2時間にわたって滴下し、pHを10.5〜11に維持した。2時間後に、反応混合物を室温に冷却し、イオン交換樹脂上で精製した。このようにして得られた中性溶出液を濃縮し、得られた残渣をエタノール(80ml)から結晶化した。固体を濾過し、乾燥させて、標題化合物(I)(7g、9mmol)を得た。
収率:90%
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSは上記構造と一致した。
【0085】
実施例8
(S)−N,N′−ビス〔2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル〕−5−〔(2−ヒドロキシ−1−オキソプロピル)アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド(I)の代替調製
実施例1におけるのと同様に調製した5−アミノ−N,N′−ビス(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミドを実施例5に記載したように反応させた。この反応から得られた(S)−N,N′−ビス(2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−5−イル)−5−〔(2−アセチルオキシ−1−オキソプロピル)アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミドを単離せずに、上記実施例7に記載した方法によって直接脱保護して、標題化合物を得た。
収率:74%
1H−NMR、13C−NMR、IR及びMSは上記構造と一致した。
【0086】
実施例9
(S)−N,N′−ビス〔2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル〕−5−〔(2−ヒドロキシ−1−オキソプロピル)アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド(I)の代替調製
N,N−ジメチルアセトアミド(75ml)中のN,N′−ビス〔2−アセチルオキシ−1−〔(アセチルオキシ)メチル〕エチル〕−5−アミノ−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド(53.3g、61.1mmol)の撹拌溶液に、反応混合物の温度を30℃未満に維持しながら、(S)−2−(アセチルオキシ)プロパノイルクロリド(16.5g、110mmol)を20分間の時間にわたって加えた。24時間後と30時間後に、追加量の(S)−2−(アセチルオキシ)プロパノイルクロリド(0.9g、6.0mmol)を加えて、反応混合物を同温度において更に15時間撹拌した。次に、該反応混合物を半量になるまで濃縮し、水/エタノールの1:1混合物(360ml)で希釈した。得られた懸濁液を45℃に加熱して、2M NaOH(225ml、450mmol)を30分間かけて加えた。2時間後に加水分解を完了し、溶液を半量になるまで濃縮し、CH2Cl2(6x100ml)で抽出し、2個のイオン交換樹脂カラム(Dowex(登録商標)C350、H+型、200ml;Relite(登録商標)MG1、OH-型、160ml)上に充填し、これらのカラムを水で溶出した。溶出液を蒸発させ、このようにして得られた固体残渣(49g)をエタノール(450ml)から結晶化した。回収した固体(40.5g)をH2O(400ml)中に溶解し、この溶液をAmberlite(登録商標)XAD−16.00樹脂カラム(160ml)上に充填し、このカラムを水で溶出した。溶出液を蒸発させ、残渣を乾燥させて、イオパミドール(40.0g、51.5mmol)を白色固体として得た。
収率:84%
〔α〕20 436=−5.17(40% H2O)
【0087】
実施例10
(S)−N,N′−ビス〔2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル〕−5−〔(2−ヒドロキシ−1−オキソプロピル)アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド(I)の代替調製
N,N−ジメチルアセトアミド(75ml)中のN,N′−ビス〔2−アセチルオキシ−1−〔(アセチルオキシ)メチル〕エチル〕−5−アミノ−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミド(53.3g、61.1mmol)の撹拌溶液に、反応混合物の温度を30℃未満に維持しながら、(S)−2−(アセチルオキシ)プロパノイルクロリド(16.5g、110mmol)を20分間にわたって加えた。24時間後と30時間後に、更なる量の(S)−2−(アセチルオキシ)プロパノイルクロリド(0.9g、6.0mmol)を加えて、反応混合物を同温度において更に15時間撹拌した。45℃で激しく撹拌した反応混合物中に、5M NaOH(90ml、450mmol)を2時間にわたって滴下した。2時間後に、反応混合物を真空下で濃縮し、追加のN,N−ジメチルアセトアミド(200ml)と再び一緒にした。室温での2時間後に、得られた懸濁液を濾過し、固体をN,N−ジメチルアセトアミド(2x20ml)で洗浄した。母液を、洗液と一緒にして、油状残渣になるまで濃縮し、この残渣を水(200ml)で希釈して、ナノ濾過した。残留物をAmberlite(登録商標)XAD−16.00樹脂カラム(160ml)上に充填して、このカラムを水で溶出した。溶出液を濃縮して、2個のイオン交換樹脂(Dowex(登録商標)C350 15ml、Relite(登録商標)MG1 10ml)上に充填した。溶出液を濃縮して、固体残渣をエタノールから結晶化して、イオパミドール(41.2g、53mmol)を得た。
収率:87%
〔α〕20 436=−5.19(40% H2O)

Claims (6)

  1. 式(I):
    Figure 0004263910
    で示される(S)−N,N′−ビス〔2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル〕−5−〔(2−ヒドロキシ−1−オキソプロピル)アミノ〕−2,4,6−トリヨード−1,3−ベンゼンジカルボキサミドの、
    式(II):
    Figure 0004263910
    で示される化合物から出発する調製方法であって、
    (a)式(II)で示される化合物を適切な保護剤と反応させて、式(III):
    Figure 0004263910
    〔式中、Rは式B:
    Figure 0004263910
    (式中、R3はC1〜C4直鎖若しくは分枝鎖アルキル基、トリフルオロメチル又はトリクロロメチル基である)で示される基である〕で示される化合物を得ること;
    (b)式(III)で示される中間体化合物の5位のアミノ基を、(S)−2−(アセチルオキシ)プロパノイルクロリドとの反応によってアシル化して、式(IV):
    Figure 0004263910
    〔式中、Rは上記で定義したとおりである〕で示される化合物を得ること;及び
    (c)式( IV )で示される化合物を単離せずに、式(IV)で示される化合物中に存在する全部のアシル基を塩基性条件下で除去すること
    を含む方法。
  2. 3がC1〜C4直鎖アルキル基である、請求項記載の方法。
  3. 式(II)の化合物を、式(II)の化合物1モルあたり少なくとも4モルの無水物(R3CO)2Oと、双極性非プロトン性有機溶媒中において、触媒量の4−(ジメチルアミノ)ピリジンの存在下で反応させることによって、工程(a)が行なわれる、請求項1又は2記載の方法。
  4. 式(III)の化合物を、少なくとも1モルの(S)−2−(アセチルオキシ)−プロパノイルクロリドと、不活性双極性非プロトン性有機溶媒中において、式(III)で示される生成物1モルあたり0.1〜0.4モルの酸の存在下で反応させることによって、工程(b)のアシル化が行なわれる、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 工程(c)の塩基性条件下での全てのアシル基の除去が、水中又は水と水に混和可能な有機溶媒との混合物中で、強無機塩基の添加によって反応混合物のpHを10〜11に維持しながら行なわれる、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 水に混和可能な有機溶媒が、C1〜C4直鎖又は分枝鎖アルカノール及び双極性非プロトン性有機溶媒から成る群より選択され、かつ、NaOH又はKOHの水溶液の添加によって反応混合物のpHが10〜11に維持される、請求項記載の方法。
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