JP4250287B2 - シリカメソ構造体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、触媒や吸着剤等に用いられる無機酸化物多孔体の応用に関連し、より詳しくは、メソ細孔の配向が制御されたメソ構造体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
多孔質材料は、吸着、分離等様々な分野で利用されている。IUPACによれば、多孔体は、細孔径が2nm以下のマイクロポーラス、2〜50nmのメソポーラス、50nm以上のマクロポーラスに分類される。マイクロポーラスな多孔体には、天然のアルミノケイ酸塩、合成アルミノケイ酸塩等のゼオライト、金属リン酸塩等が知られている。これらは、細孔のサイズを利用した選択的吸着、形状選択的触媒反応、分子サイズの反応容器として利用されている。
【0003】
報告されているマイクロポーラスクリスタルにおいては、細孔径は最大で1.5nm程度であり、更に径の大きな固体の合成は、マイクロポアには吸着できない様な嵩高い化合物の吸着、反応を行うために重要な課題である。この様な大きなポアを有する物質として、シリカゲル、ピラー化粘土等が知られていたが、これらにおいては、細孔径の分布が広く、細孔径の制御が問題であった。
【0004】
この様な背景の中、径の揃ったメソポアが蜂の巣状に配列した構造を有するメソポーラスシリカの合成が、ほぼ同時に異なる二つの方法で開発された。一方は、Nature第359巻710ページに記載されている様な、界面活性剤の存在下においてケイ素のアルコキシドを加水分解させて合成されるMCM−41と呼ばれる物質であり、他方は、Journal of Chemical Society Chemical Communicationsの1993巻680ページに記載されている様な、層状ケイ酸の一種であるカネマイトの層間に、アルキルアンモニウムをインターカレートさせて合成されるFSM−16と呼ばれる物質である。この両者ともに、界面活性剤の集合体が鋳型となってシリカの構造制御が行われていると考えられている。これらの物質は、ゼオライトのポアに入らない様な嵩高い分子に対する触媒として非常に有用な材料であるだけでなく、光学材料や電子材料等の機能性材料への応用も考えられている。
【0005】
この様な規則的な細孔構造を有するメソポーラス多孔体を、触媒以外の機能性材料分野に応用する場合、これらの材料を基板上に均一に保持する技術が重要となる。
基板上に均一なメソポーラス薄膜を作成する方法としては、例えば、Journal of Chemical Society Chemical Communicationsの1996巻1149ページに記載されている様な、スピンコートによる方法、Nature第389巻364ページに記載されている様なディップコートによる方法、Nature第379巻703ページに記載されている様な固体表面に膜を析出させる方法等がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これら従来のメソ構造体薄膜の作成方法には、以下に述べる様な種々の問題点があった。即ち、スピンコート膜等の場合には膜全体にわたってのメソ構造体の方向性がなく、ポアを配向させることができない。又、一方、メソ構造体を基板上に析出させる方法の場合には形成される膜の基板依存性が大きく、方向性を持った膜の形成は、雲母やグラファイトのへき開面の様な原子レベルでの秩序性のある基板に限られており、この場合にも、メソポアが配向した微小なエリアが無秩序に存在している状態であり、基板全体にわたりメソポアの配向性が制御できているものではない。そして、この様なメソ構造体の機能性素子への応用には、メソ細孔の配向を高度に制御する為の技術開発が必須であるとの結論を本発明者らは得た。
【0007】
従って、本発明の目的は、メソ細孔を有するメソ構造体の機能素子への展開を可能とする全く新規な構成を有するメソ構造体、更には、シリカメソ構造体を提供する点にある。
又、本発明の他の目的は、形成する基板の種類によらず、管状のメソ細孔が高度に配向しているメソ構造体、更には、シリカメソ構造体を製造する方法を提供することにある。
更に、本発明の他の目的は、メソ構造体のメソ細孔の配向を適宜に制御する方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
記の目的を達成することできる本発明は、高分子表面上に配置されている管状のメソ細孔を有するシリカメソ構造体の製造方法であって、
(i)上記高分子表面を構成する高分子化合物の分子鎖が高分子表面に対して平行な所定の方向に配向している高分子表面を用意する工程;及び
(ii)上記高分子化合物の分子鎖と界面活性剤分子との化学的相互作用によって、界面活性剤の分子を、高分子化合物の分子鎖と平行に並ばせることによって該分子鎖の配向方向に直交する方向に配向させ、その外側にシリカが存在しているロッド状の界面活性剤ミセル構造を形成して、内部に界面活性剤が充填され、且つ、高分子化合物の分子鎖の配向方向とほぼ直交する方向に配向したメソ細孔を有するシリカメソ構造体を形成する工程を有することを特徴とするシリカメソ構造体の製造方法である。
【0016】
そして、上記の様なメソ構造体の製造方法及びメソ構造体のメソ細孔の配向制御方法の各態様によれば、メソ構造体の機能素子に展開する上で極めて重要であると考えられるメソ細孔の配向の制御を容易に行なうことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、好ましい実施の形態を挙げて、本発明をより詳細に説明する。
ところで、本明細書中におけるメソ構造体とは、その有するメソ細孔が中空のものだけでなく、メソ細孔内に界面活性剤の集合体等を保持したままの状態のものも包含する。そして、界面活性剤等を保持しているメソ細孔を含むメソ構造体の場合は、該メソ細孔から界面活性剤を除去してメソ細孔内を中空にすることによってメソポーラスなメソ構造体となる。
【0018】
[メソ構造体]
<第1実施態様(高分子膜上にメソ構造体配置;ラビング処理)>
図1の(a)及び(b)は、各々、本発明の実施態様にかかるメソ構造体の一例の概略斜視図である。図1において、11は基材、12は高分子膜、そして、14が高分子膜12の表面上に配置されているメソ構造体である。そして、該メソ構造体14は、図1に示したように管状のメソ細孔13を有している。
【0019】
図1(a)は、メソ構造体14が、高分子膜12の表面上に島状に高分子膜12の表面に形成され、且つ、メソ細孔13内に界面活性剤等が存在している構成を示し、又、図1(b)は、メソ構造体14が高分子膜12の表面に膜状で存在し、メソ細孔13内の物質が除去されてメソポアとされた構成を示している。図1に示したこれらのメソ構造体14は、いずれも管状のメソ細孔13を有し、メソ細孔13は、高分子膜12の表面に対して平行な所定の方向(図1における矢印A方向)に配向している。かかる構成を実現する上では、該メソ構造体14が接する高分子膜12の表面状態が極めて重要である。例えば、表面状態が制御された高分子膜12の表面と、界面活性剤とアルコキシシランを含む液体とを接触させた状態でアルコキシシランの加水分解を行なえば、メソ細孔13が所定の方向に配向したメソ構造体を高分子膜12の表面上に容易に形成することができ、又、メソ構造体14のメソ細孔13の配向方向を制御することができる。以下、高分子膜の表面状態の制御方法、更に、該高分子膜上にメソ構造体を形成する方法について説明する。
【0020】
<高分子膜の表面状態制御方法(1)>
高分子膜12の表面状態の制御方法の1例として、ラビング処理が挙げられる。該ラビング処理を施した高分子膜上にメソ構造体を形成すれば、メソ細孔がラビング方向に配向したものが得られる。例えば、所定の基材上に形成した高分子膜の表面を、ナイロンやベルベット等で所定の方向にラビングする。その後、ラビング処理面上に、常法に従って、具体的には、例えば、酸性条件下、界面活性剤の共存下でアルコキシシランを加水分解させると、ラビング処理表面上に管状のメソ細孔を多数有するメソ構造体が形成される。そして、このようにして形成された管状のメソ細孔は、高分子膜の表面のラビング方向に配向したものとなる。
【0021】
(ラビング方法及び条件)
ラビング方法やその条件は特に限定されるものでなく、例えば、液晶化合物の配向処理等に用いられている方法及び条件を適宜に応用することができる。一例として、具体的な条件を挙げれば、ラビング用の布帛としてナイロンやベルベット等を用い、これらの布帛を直径24mmのローラに巻き付け、該布帛を巻き付けたローラが、処理されるべき高分子膜表面に丁度接する状態を基準として0.4mm程度沈み込むように、該ローラを高分子膜に押し込み(以降「押し込み量」)、該ローラを毎分1000回転で回転させ、一方、高分子膜を載置しているステージを毎秒600mmで移動させることで、高分子膜の表面をラビング処理することができる。又、この処置は、1回でもよく、或いは、複数回繰返して行なってもよい。
【0022】
(高分子膜材料)
上記の様なラビング処理がなされる高分子膜の材料は、特に限定されるものでないが、例えば、液晶の分野において、液晶化合物の配向膜として用いることが知られている材料は、本発明においても好適に用いることが出来ると考えられる。具体的には、例えば、ポリエチレン[−(CH2CH2)−]、ナイロン66[−NHC612NHCOC48CO−]、ナイロン69[−NHC612NHCOC714CO−]、ナイロン6TPA[−NHC612NHCO−Φ−CO−]、ポリブチレンテレフタレート[−C48OCO−Φ−COO−]、ポリエチレンテレフタレート[−C24OCO−Φ−COO−]、ポリイミド(例えば、下記化学式(i)参照)、ポリエステル、パリレンポリパラキシレン等が挙げられる。
【0023】
Figure 0004250287
【0024】
(基材)
図1に示した実施の形態においては、表面処理される高分子膜が基材に保持されている構成として記載したが、該高分子膜は必ずしも薄膜である必要はなく、高分子膜自体が基材である様な構成も、又、本発明の範囲のものである。又、後述するが、高分子膜表面上に形成されるメソ構造体のメソ細孔内の界面活性剤の除去工程として、焼成を採用する場合には、高分子膜は焼成に絶えられる基材上に形成することが好ましい。この様な基材材料としては、例えば、石英ガラスやシリコン等が挙げられる。又、この様な基板上に形成される高分子膜の厚みは特に限定されるものでないが、例えば、1〜100nm程度とすればよい。
【0025】
<高分子膜の表面状態制御方法(2)>
高分子膜12の表面状態を適宜に制御する他の方法としては、高分子膜をラングミュア−ブロジェット(LB)法で作成したLB膜とする方法が挙げられる。以下、かかる態様について説明する。LB膜は、水面上に展開された単分子膜を板状の基材(以下、基板と呼ぶ)上に移し取ることによって形成される膜であり、成膜を繰り返すことで、所望の層数の膜を形成することができる。本態様でいうLB膜には、上記のものの他、基板上に形成されたLB膜に熱処理等を施し、累積構造を保ったままで化学構造を変化させたLB膜誘導体の単分子累積膜も包含される。
【0026】
(LB膜の成膜方法)
基板上にLB膜を成膜する際には、従来の一般的な方法を用いることができる。図2に、一般的なLB膜の成膜装置を模式的に示した。図2において、21は、純水22を満たした水槽である。23は固定バリアであり、不図示の表面圧センサーがつけられている。水面上の単分子層26は、目的の物質或いは目的物質前駆体の溶解した液体を、可動バリア24との間の領域の水面上に滴下することで形成され、可動バリア24の移動によって表面圧が印加される構造になっている。可動バリア24は、基板25に膜を成膜する間、一定の表面圧が印加されるように、表面圧センサーによってその位置が制御されている。純水22は、不図示の給水装置及び排水装置により、常に清浄なものが供給される様に構成されている。水槽21には、一部窪みが設けられており、この位置に基板11が保持され、不図示の並進装置によって一定の速度で上下動する構造になっている。水面上の膜は、基板が水中に入っていく際、及び引き上げられる際に基板上に移し取られる。
【0027】
本態様で用いられる基板上に形成されるLB膜は、この様な装置を用いて、基板11を、水面上に展開された単分子層に表面圧をかけながら図2の矢印B方向に往復移動させ、基板11を水中に出し入れすることで基板11上に1層ずつ単分子層を形成して得られる。かかる膜の形態及び性質は、単分子層にかけられる表面圧、基板の押し込み/引き上げの際の移動速度、及び、層数でコントロールすることができる。成膜の際の表面圧は、表面積−表面圧曲線から最適な条件が決定されるが、一般的には、数mN/mから数十mN/mの値である。又、基板の移動速度は、一般的には、数mm/分〜数百mm/分とする。LB膜の成膜方法は、以上述べた様な方法が一般的であるが、本発明に用いられるLB膜の成膜方法はこれに限定されず、例えば、サブフェイズである水の流動を用いる様な方法を用いることもできる。
【0028】
又、上記の様にして表面にLB膜を成膜させる基板の材質についても特に限定はないが、酸性条件に対して安定なものを用いることが好ましい。具体的には、例えば、石英ガラス、セラミックス、樹脂等が使用可能である。
【0029】
又、本態様において使用するLB膜の形成材料としては、多くの材料を用いることが可能であるが、その上にシリカメソ構造体を析出させて、一軸配向性を有するシリカメソ構造体薄膜の形成が良好な状態で行われるようにするためには、高分子材料からなるLB膜を用ることが好ましい。このようにすれば、各種材料からなる基板上にシリカメソ構造体薄膜を形成することが可能となる。特に、ポリイミドのLB膜を用いた場合には、良好な一軸配向性を有するシリカメソ構造体薄膜の形成が可能となる。
【0030】
ポリイミドのLB膜上に形成するメソ構造体のメソ細孔が配向性を有する様になる理由は明らかでないが、以下の様に考えられる。ここで一例として、LB膜の形成に下記化学式(ii)で示されるポリアミック酸を用い、ガラス基板上に成膜したLB膜を窒素ガス雰囲気下で300℃で30分間焼成すると、前記した化学式(i)で示される構造のポリイミド膜がガラス基板上に形成される。
Figure 0004250287
【0031】
そしてこのようにしてガラス基板上に形成されたポリイミド膜中での高分子鎖の配向は、フーリエ変換赤外吸光光度計(FT−IR)を用いて確認することができる。実際に、上記と同じ手順によって、ポリイミドLB膜を赤外光透過性のシリコン基板上に形成したものをFT−IRで観測すると、ポリイミドの高分子鎖が、LB膜成膜時の基板引き上げ方向に平行に配向していることが分った。
【0032】
即ち、引き上げ方向に平行な偏光を用いて、FT−IRスペクトルを測定した場合には、分子鎖に対して平行な振動モードである、1370cm-1付近に観測されるC−N伸縮振動に帰属される吸収や、1520cm-1付近に観測されるフェニルのC−C伸縮振動に帰属される吸収が強く観測される。一方、引き上げ方向に垂直な偏光を用いて、FT−IRスペクトルを測定した場合には、分子鎖に対して垂直な振動モードである、1725cm-1付近に観測されるC=O伸縮振動に帰属される吸収が強く観測される。
【0033】
そして、上記に示されたような、ポリイミドの高分子鎖が基板表面に対して平行に、一方向に配向(図3の矢印C方向)したポリイミド膜上で、後述するように、界面活性剤の存在下でアルコキシシランの加水分解を行なってポリイミド膜上にメソ構造体を形成した場合には、先ず、界面活性剤分子が、基板上11表面に対して平行に配向しているポリイミド分子と化学的若しくは物理的な相互作用を生じる。
【0034】
具体的には、例えば、図3に示した様に、親水性基部分31−2と疎水性基部分31−1とを有する界面活性剤分子31の疎水性基部分31−1が、基板11表面に対して平行に、一方向に配向している各々のポリイミドの高分子鎖30の疎水性部分に化学的に結合し、ロッド状のミセル構造体32を形成する。そして、このミセル構造体の周囲にはシリカ(不図示)が存在する。上記のようにして高分子膜表面に形成されるミセル構造体32は、その上に順次形成されると考えられるロッド状のミセル構造体(不図示)の配向方向を、物理的若しくは化学的な作用によって実質的に規制する。その結果、高分子膜上には、ポリイミド分子の配向方向とは直交する方向(図3の矢印D方向)に全てのロッド状のミセル構造体が配向する。これによって、内部に界面活性剤を含むメソ細孔を有する一軸配向性のシリカメソ構造体が、ポリイミド膜表面に形成されるものと考えられる。そして、この推論は、基板上に形成されたメソ構造体のメソ細孔が、LB膜形成時の基板引き上げ方向、即ち、ポリイミド分子の配向方向と直交する方向に配向しているという実験事実によっても、その正しさが裏付けられる。
【0035】
<メソ構造体の製造方法>
本発明のメソ構造体は、上記したようにして、ラビング処理を施したり、LB膜としたりして表面状態が制御されている高分子膜を用い、その上にメソ構造体を形成することによって容易に得られる。以下、シリカメソ構造体を形成することを例にとってメソ構造体の製造方法について説明する。
【0036】
(製造装置)
メソ構造体の形成に用いる反応容器としては、例えば、図4の様な構成のものである。反応容器41の材質は、薬品、特に酸に対する耐性を有するものであれば特に限定はなく、例えば、ポリプロピレンやポリフッ化エチレン系樹脂(商品名:テフロン等)の様なものを用いることができる。反応容器41内には、耐酸性の材質の基板ホルダー43が、例えば、図4に示した様に置かれており、前記した様にラビング処理された高分子膜やLB膜を表面に有する基板45はこれを用いて保持される。図4は、基板45を水平に保持する例を示してあるが、基板45の保持は水平に限定されるものではない。尚、図4において、42は、耐酸性の材料で形成された蓋であり、又、44は、蓋と容器41の密閉性を高める為のシール材(Oリング等)である。
【0037】
又、基板は、図5(A)に示した様に、界面活性剤及びアルコキシシランを含む溶液51中に浸漬された状態で保持するのが一般的だが、図5(B)に示した様に、ラビング処理された高分子膜やLB膜を有する側の面を反応溶液に接するように保持した場合にも、本態様にかかるメソ構造体を容易に形成することができる。尚、反応容器は、反応中に圧力がかかっても破壊されないようにするために、更にステンレスの様な剛性の高い材質の密閉容器に入れてもよい。
【0038】
シリカメソ構造体を形成する際に用いる溶液としては、例えば、界面活性剤の水溶液に塩酸等の酸を混合し、SiO2の等電点であるpH=2以下に調整したものに、テトラメトキシシランやテトラエトキシシランの様なケイ素のアルコキシド(アルコキシシラン)を混合したものが挙げられる。即ち、酸性側、特に等電点の近くではSiO2の沈殿の発生速度は小さいので、塩基性条件下での反応の場合のように、アルコキシドの添加後、瞬間的に沈殿が発生することが生じない。
【0039】
(基材)
基材としては、先に述べたような方法で予め配向処理の施された基板を用いることが好ましい。配向処理を施す基板の材質に特に限定はないが、特に、上記したような酸性条件下においても安定な、耐酸性の材料を用いることが好ましい。例示すると、石英ガラス、セラミックス、樹脂等が使用可能である。
【0040】
(界面活性剤)
シリカメソ構造体の形成の際に使用する界面活性剤としては、例えば、4級アルキルアンモニウム塩の様なカチオン性界面活性剤、ポリエチレンオキシドを親水基として含む界面活性剤やアルキルアミンの様な非イオン性界面活性剤等の中から適宜に選択することができる。又、使用する界面活性剤分子の長さは、目的のメソ構造の細孔径に応じて決めればよい。又、界面活性剤ミセルの径を大きくするために、メシチレンの様な添加物を加えてもよい。界面活性剤としての4級アルキルアンモニウムの具体例としては、例えば、下記化学式(iii)で示される様なものが好適に用いられる。
【0041】
Figure 0004250287
【0042】
(シリカメソ構造体の形成)
先に述べたように、上記した様な界面活性剤の水溶液に塩酸等の酸を混合し、pH=2以下に調整したものに、ケイ素のアルコキシド(アルコキシシラン)を混合したものを用い、図4に示した様な構成の反応容器を用いることで、基板上にシリカメソ構造体を析出させることができる。析出させる際の温度には特に制約はないが、室温〜100℃程度の温度領域において選択すればよい。反応時間は、数時間〜数ヶ月程度で、時間が短いほど薄いシリカメソ構造体を形成することができる。本発明のシリカメソ構造体は、この様にして基板上に形成されたシリカメソ構造体を、純水で洗浄した後、空気中で自然乾燥させることで容易に得られる。
【0043】
(メソポーラス構造体の作成)
こうして得られたシリカメソ構造体中のメソ細孔の内部には、界面活性剤が詰まっており、これを除去することでメソ細孔内を中空とし、メソポーラス構造体を作成することができる。界面活性剤の除去方法は、焼成、溶剤による抽出、超臨界状態の流体による抽出等の中から適宜に選択すればよい。例えば、空気中、550℃で10時間焼成することによって、メソ構造を殆ど破壊することなく、メソ構造体から完全に界面活性剤を除去することができる。又、溶剤抽出等の手段を用いると、100%の界面活性剤の除去は困難ではあるものの、焼成に耐えられない材質の基板上にメソポーラス構造体を形成することが可能である。このようにして得られる配向性メソポーラスシリカの用途としては、例えば、そのポア内部に金属原子や有機金属分子を導入することで、金属ナノワイヤを有する1次元の導電性を有する機能素子等を挙げることができる。
【0044】
以上説明したように、本発明によれば、任意の基板上に、メソ細孔が一軸配向したメソ構造体を形成することができ、しかも、メソ構造体中のメソ細孔の配向を制御することが可能となる。そして、これらを用いることで、メソ構造体の機能素子への展開が図られることが期待される。
【0045】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1)
本実施例は、ポリマー薄膜にラビング配向処理を施した基板を用いて配向性メソ構造体を作成した例である。
本実施例では、アセトン、イソプロピルアルコール、及び純水で洗浄し、オゾン発生装置中で表面をクリーニングした石英ガラス基板を用いた。そして、該基板に、スピンコートによって下記化学式(iv)で示される構造を有するポリアミック酸AのNMP溶液をスピンコートにより塗布し、200℃で1時間焼成して下記化学式(v)で示されるポリイミドAを形成した。
【0046】
Figure 0004250287
【0047】
本実施例では、上記のようにしてポリイミドAを形成した基板に対して、下記の条件でラビング処理を施し、基板として用いた。
(ポリイミドAのラビング条件)
・布材質:ナイロン
・ローラー径:24mm
・押し込み:0.4mm
・回転数:1000rpm
・ステージ速度:600mm/s
・繰り返し回数:2回
【0048】
セチルトリメチルアンモニウム塩化物2.82gを108mlの純水に溶解し、36%塩酸を48.1ml添加して2時間攪拌し、界面活性剤の酸性溶液とした。この溶液に、テトラエトキシシラン(TEOS)1.78mlを加え、2分30秒攪拌し、上記のラビング処理を施した基板が保持されている基板ホルダーの入った図4に示した構成のテフロン容器中に入れて、基板が、上記で調製した溶液中に保持されるようにした。最終的な溶液組成はモル比で、H2O:HCl:セチルトリメチルアンモニウム塩化物:TEOS=100:7:0.11:0.10である。この容器に蓋をし、更に、ステンレス製の密閉容器に入れた後に80℃に保ったオーブン中に保持した。保持時間は、2時間及び2週間の2種類とした。所定の時間反応溶液と接触させた基板は、容器から取り出し、純水で十分に洗浄した後に、室温において自然乾燥させた。
【0049】
図6(平面図)に、反応溶液と2時間接触させた基板を乾燥させた後に、顕微鏡で観察された形状を模式的に示した。この図に示したように、ラビングを施した配向膜を形成した基板上では、個々の粒子がラビング方向に延伸(elongate)されたようになっており、基板の配向規制力によって複合体中の粒子の成長方向を制御することができた。図6中にwで示した個々の粒子の短軸方向の幅は、1〜2μmであった。
一方、反応溶液と2週間接触させた基板にも、ほぼ同様の形状のメソ構造体が形成されていることが確認できた。更に、2時間接触させた基板と比較すると、メソ構造体の数が多く、又、各々の粒子の高さが高い傾向が観察された。
【0050】
上記で得られたシリカメソ構造体が形成された基板をX線回折分析で分析した。その結果、面間隔3.68nmの、ヘキサゴナル構造の(100)面に帰属される強い回折ピークが確認され、このシリカメソ構造体が、ヘキサゴナルな細孔構造を有することが確かめられた。又、広角の領域には回折ピークが認められないことから、壁を構成するシリカは非晶質であることがわかった。
【0051】
このシリカメソ構造体を備えた基板をマッフル炉に入れ、1℃/分の昇温速度で550℃まで昇温し、空気中で10時間焼成した。焼成後の基板表面の形状には、焼成前と比較して大きな差異は認められなかった。更に、焼成後のシリカメソ構造体のX線回折分析の結果、面間隔3.44nmの強い回折ピークが観測され、ヘキサゴナルな細孔構造が保持されていることが確かめられた。焼成後にも、広角領域には回折ピークは確認されておらず、壁のシリカは非晶質のままであることが確認できた。又、赤外吸収スペクトル等の分析により、この焼成後の試料には、既に界面活性剤に起因する有機物成分は残存していないことが確かめられた。
【0052】
焼成前後のシリカメソ構造体を、フォーカストイオンビーム(FIB)を用いてラビング方向に垂直に切断し、断面の透過電子顕微鏡観察を行ったところ、いずれの場合にも、断面にヘキサゴナル構造の細孔が確認され、メソポアがラビング方向に配向していることが確認された。図9に、シリカメソ構造体の断面をラビング方向から観察した場合の模式図を示す。
【0053】
焼成によって、メソポーラスシリカ粒子の基板への密着性は大きく向上し、焼成後には、表面を布等で強くこすった場合にも剥離等は起こらなかった。このことは、下地の石英基板とメソポーラスシリカ層とが、シラノールの脱水縮合による部分的な結合を形成したことによると考えられる。
又、本実施例において、基板を溶液中に保持する代わりに、配向処理を施した面を溶液表面に接触させるように保持したところ、この場合にも、同様の構造のシリカメソ構造体を作成することができることがわかった。
【0054】
(比較例1)
基板として、配向膜が形成されていない清浄な石英ガラス基板、及び、実施例1と同じ手順でポリイミドA配向膜を形成した後にラビング処理を施さなかった石英基板の2種類を用いた。そして、これらの基板を実施例1で用いたものと同じ反応溶液中に保持させ、実施例1と同じ80℃の条件で2時間、及び2週間反応させた。所定の時間、反応溶液と接触させた基板は、容器から取り出し、純水で十分に洗浄した後に、室温において自然乾燥させた。
【0055】
図7に、反応溶液と2週間接触させた後の、ポリイミド膜を有しない石英ガラス基板上に形成されたメソ構造体の顕微鏡で観察された形状を模式的に示した。この図に示したように、1μm程度の粒径のディスク状の粒子71が基板を覆いつくした様な構造となっていた。又、この膜のX線回折分析の結果は、ラビング処理を施したポリマーを形成した基板上に形成された膜に関する結果とほぼ同じであった。よって、基板表面にメソ構造体は析出しているものの、配向した薄膜は形成されていないことがわかった。
【0056】
又、ラビング処理を施さなかったポリイミド膜上にメソ構造体を形成した場合のメソ構造体の形状は、基本的には、ポリイミド膜を形成していない石英ガラス基板上で観察された形状と同じであったが、粒子の密度がやや低かった。このことから、実施例1で達成された図6に模式的に示した様な基板上でのメソ構造体の配向は、ラビング処理によって付与されたものであることが確認できた。
【0057】
(実施例2)
本実施例は、基板上に形成されたシリカメソ構造体から、溶剤抽出によって界面活性剤を除去してメソポーラスシリカを作成した例である。本実施例では、実施例1と同じようにしてポリイミドAを形成した後に、ラビング処理を施した石英ガラス基板を用い、実施例1と同じ組成の溶液、同じ手順でシリカメソ構造体を作成した。
このシリカメソ構造体をエタノール中に浸漬し、70℃で24時間抽出を試みたところ、一度の抽出によって、合成されたシリカメソ構造体から90%以上の界面活性剤が除去された。同じ抽出操作を2回繰り返し行なった試料では、95%以上の界面活性剤を除去することができた。そして、抽出後の薄膜を乾燥させエタノールを除去することによって、メソポーラスシリカを得た。
【0058】
本実施例に用いた、溶剤抽出により界面活性剤ミセルを除去する方法は、界面活性剤を完全に除去することは困難であるものの、酸化雰囲気における熱処理に弱い樹脂の様な基板上に形成されたシリカメソ複合体薄膜から界面活性剤を除く方法として有効である。又、この方法を用いて界面活性剤をメソ細孔から除去した場合、実施例1における焼成を用いた界面活性剤のメソ細孔からの除去に比較して、作成されたメソポーラスシリカ中のシラノール基の量を高レベルに保つことが出来るという効果があることがわかった。
【0059】
(実施例3)
本実施例は、基板上に形成されたシリカメソ構造体から、超臨界状態の流体を用いた抽出によって界面活性剤を除去してメソポーラスシリカを作成した例である。実施例1と同じようにしてポリイミドAを形成した後に、ラビングを施した石英ガラス基板を用い、実施例1と同じ組成の溶液、同じ手順でシリカメソ構造体を作成した。
【0060】
このメソ構造体をエタノール中に浸漬し、構造体中の液相を完全にエタノールに置換した。この場合、実施例2で述べたように、界面活性剤はエタノール中に溶出してくる。この後、シリカメソ構造体を、図8に示した様な構成の超臨界乾燥装置中に入れ、二酸化炭素を流体として用いて、31℃、72.8気圧の超臨界条件で有機物の抽出を行った。赤外吸収スペクトル等の分析により、この超臨界条件の下で乾燥させた後のメソポーラスシリカ中には有機物は殆ど残存しておらず、ほぼ完全に界面活性剤を除去することができたことが確認された。
【0061】
本実施例で用いた方法は、実施例2で述べた方法よりも複雑な装置が必要となるが、低温において、より完全に界面活性剤を除去できる。又、超臨界状態の流体を用いた乾燥では、乾燥時に発生する応力をゼロにすることができるため、メソ構造を全く破壊することなしにメソポーラスシリカを得ることができる。又、焼成によるメソ細孔内の界面活性剤の除去方法と比較して、作成したメソポーラスシリカ中のシラノール基の量を高レベルに保つことができるという効果がある。
図8において、81はCO2ボンベ、82はチラー、83はポンプ、84はプレヒーター、85は抽出器、86はヒーター、87はセパレータ、88はガスメータ、89はバルブを示す。
【0062】
(実施例4)
本実施例は、先ず、実施例1で用いたと同様の石英ガラス基板表面にポリイミドLB膜を形成し、該基板の上にシリカメソ構造体を作成した後、更に、該シリカメソ構造体から界面活性剤剤の集合体を焼成により除去してメソ細孔を中空にした例である。
【0063】
先ず、以下のようにして石英ガラス基板表面にポリイミドLB膜を形成する。実施例1で用いたものと同じ前記化学式(iv)で示されるポリアミック酸と、N,N−ジメチルヘキサデシルアミンとを1:2のモル比で混合し、ポリアミック酸のN,N−ジメチルヘキサデシルアミン塩を作製した。次に、これを、N,N−ジメチルアセトアミドに溶解して0.5mMの溶液とし、この溶液を20℃に保ったLB膜成膜装置の水面上に滴下した。そして、水面上に形成された単分子膜は、30mN/mの一定の表面圧を印加しながら、5.4mm/minのディップ速度で基板上に移し取った。基板には、アセトン、イソプロピルアルコール、及び純水で洗浄し、オゾン発生装置中で表面をクリーニングした石英ガラス基板に対して疎水処理を施したものを用いた。
【0064】
このような石英ガラス基板上に、上記の条件で30層のポリアミック酸アルキルアミン塩LB膜を成膜した後、窒素ガスフローの下で300℃で30分間焼成して、前記化学式(v)で示される構造のポリイミドのLB膜を形成した。この際に生じるポリアミック酸の脱水閉環によるイミド化、及び、アルキルアミンの脱離は、赤外吸収スペクトルにより確認した。更に、FT−IRによって、ポリイミド分子の主鎖が、LB膜の成膜時における基板の移動方向に平行な方向に配向していることを確認した。
【0065】
次に、上記で得られたポリイミドのLB膜が形成された石英ガラス基板を用い、その上に、下記の手順で、シリカメソ構造体を形成した。
先ず、セチルトリメチルアンモニウム塩化物2.82gを108mlの純水に溶解し、36%塩酸を48.1ml添加して2時間攪拌し、界面活性剤の酸性溶液を作製した。次に、この溶液に、テトラエトキシシラン(TEOS)1.78mlを添加し、2分30秒攪拌した後、上記基板を保持した基板ホルダーの入った図4に示した構成のテフロン製の反応容器中に入れ、基板が反応溶液中に浸漬された状態で保持されるようにした。このとき、LB膜の形成されている面が下向きになるように基板を保持させた(図5(a)参照)。本実施例において使用した反応溶液の最終的な組成は、モル比で、H2O:HCl:セチルトリメチルアンモニウム塩化物:TEOS=100:7:0.11:0.10であった。この容器に蓋をし、更に、該容器をステンレス製の密閉容器に入れた後、80℃に保ったオーブン中に保持した。保持時間は、2時間、及び2週間とした。更に、所定の時間反応溶液と接触させた基板は、容器から取り出し、純水で十分に洗浄した後、室温において自然乾燥させた。
【0066】
図10に、反応溶液と2時間接触させた基板を乾燥させた後に、顕微鏡で観察した場合の平面形状を模式的に示した。
図10に示したように、ポリイミドのLB膜が形成された基板上のシリカメソ構造体は、個々の粒子が一軸方向に延伸されたようになっており、基板表面の配向規制力によって粒子の成長方向を制御することができた。図10中にwで示した個々の粒子の幅は1〜2μmであった。シリカメソ構造体粒子の延伸、及び配向の方向は、LB膜成膜時における基板の移動方向に対して直交する方向であった。
【0067】
更に、2週間にわたって反応溶液と接触させた基板についても上記と同様の観察を行なったところ、やはり同様に一軸方向に延伸されたシリカメソ構造体の形成が確認された。更に、2時間の反応を行なったものと比較するとメソ構造体の数が多く、又、メソ構造体の高さも高かった。又、このシリカメソ構造体についてX線回折分析で分析した。その結果、面間隔3.74nmの、ヘキサゴナル構造の(100)面に帰属される強い回折ピークが確認され、この薄膜が、ヘキサゴナルな細孔構造を有することが確かめられた。又、広角の領域には回折ピークが認められないことから、壁を構成するシリカは非晶質であることがわかった。
【0068】
次に、下記のようにして、焼成によってシリカメソ構造体から界面活性剤を除去して、メソポーラスシリカを形成した。上記で得られたシリカメソ構造体が形成された基板をマッフル炉に入れ、1℃/分の昇温速度で550℃まで昇温し、空気中で10時間焼成した。焼成後の基板表面の形状には、焼成前と比較して大きな差異は認められなかった。更に、焼成後のシリカメソ構造体のX線回折分析の結果、面間隔3.46nmの強い回折ピークが観測され、ヘキサゴナルな細孔構造が保持されていることが確かめられた。焼成後にも、広角領域には回折ピークは確認されておらず、壁のシリカは非晶質のままであることが確認できた。又、赤外吸収スペクトル等の分析により、この焼成後の試料には、既に界面活性剤に起因する有機物成分は残存していないことが確かめられた。
【0069】
焼成前後のシリカメソ構造体及びメソポーラスシリカを、フォーカストイオンビーム(FIB)を用いてLB膜成膜時の基板の移動方向に平行に切断し、断面の透過電子顕微鏡(TEM)を用いた観察を行ったところ、いずれの場合にも、断面にヘキサゴナル構造の細孔が確認され、メソポアがLB膜成膜時の基板の移動方向に対して直交方向に配向していることが確認できた。図11に、LB膜成膜時の基板の移動方向に対して直交する方向から観察したメソポアを有するシリカメソ構造体が形成された基板断面のTEM像の模式図を示した。上記した焼成によって、メソポーラスシリカ粒子の基板への密着性は大きく向上し、焼成後には、メソポーラスシリカが形成されている側の基板表面を布等で強く擦った場合にも、該膜の剥離等は起こらなかった。これは、下地の石英ガラスと、その上に形成されたメソポーラスシリカとが、シラノールの脱水縮合によって部分的な結合を形成したことによるものと考えている。
尚、本実施例において、基板を反応溶液中に浸漬させた状態で保持する代わりに、LB膜の成膜された面を反応溶液表面に接触させるように保持した場合にも(図5(B)参照)、上記したと同様の構造のシリカメソ構造体、及びメソポーラスシリカを作成することができた。
【0070】
(実施例5)
本実施例は、基板上に形成されたシリカメソ構造体から、溶剤抽出によって界面活性剤を除去して、メソポーラスシリカを作成した例である。先ず、実施例4と同じ手順で、30層のポリイミドAのLB膜を形成した石英ガラス基板を用い、実施例4と同じ組成の反応溶液、同じ手順で、基板上に一軸配向性のシリカメソ構造体を作成した。次に、このシリカメソ構造体をエタノール中に浸漬し、70℃で24時間抽出を試みたところ、一度の抽出によって90%以上の界面活性剤が、合成されたシリカメソ構造体から除去された。同じ抽出操作を2回繰り返し行なった試料では、95%以上の界面活性剤を除去することができた。抽出後の薄膜を乾燥させエタノールを除去することによって、メソポーラスシリカが得られた。
【0071】
本実施例に用いた、溶剤抽出により、シリカメソ構造体から界面活性剤ミセルを除去する方法は、界面活性剤を完全に除去することは困難であるものの、酸化雰囲気における熱処理に弱い樹脂の様な材料からなる基板上に形成したシリカメソ構造体から界面活性剤を除く方法として有効である。又、実施例4で行なった焼成による界面活性剤の除去方法と比較して、作成されたメソポーラスシリカ中のシラノール基の量を高レベルに保つことができるという効果もある。
【0072】
(実施例6)
本実施例は、基板上に形成されたシリカメソ構造体から、超臨界状態の流体を用いた抽出によって界面活性剤を除去して、メソポーラスシリカを作成した例である。
先ず、実施例4と同じ手順で、30層のポリイミドAのLB膜を形成した石英ガラス基板を用い、実施例4と同じ組成の反応溶液、同じ手順で、基板上に一軸配向性のシリカメソ構造体を作成した。
【0073】
次に、このシリカメソ構造体をエタノール中に浸漬し、構造体薄膜中の液相を完全にエタノールに置換する。この場合、実施例2で述べたように、エタノール中に界面活性剤が溶出してくる。この後、シリカメソ構造体試料を図8の様な構成の超臨界乾燥装置中に入れ、二酸化炭素を流体として用いて、31℃、72.8気圧の超臨界条件で有機物の抽出を行った。この結果、赤外吸収スペクトル等の分析により、超臨界条件の下で乾燥させた後のメソポーラスシリカ中には有機物は殆ど残存しておらず、ほぼ完全に界面活性剤を除去することができたことが確認された。
【0074】
本実施例で用いた方法は、実施例5で述べた方法よりも複雑な装置が必要となるが、低温において、より完全に界面活性剤を除去できる方法である。この方法の場合にも、実施例4で行なった焼成による界面活性剤の除去に比較して、作成したメソポーラスシリカ中のシラノール基の量を高レベルに保つことができるという効果がある。更に、超臨界状態の流体を用いた乾燥では、乾燥時に発生する応力を0にすることができるため、シリカメソ構造体を全く破壊することなしにメソポーラスシリカを得ることができる。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、メソ細孔を有するメソ構造体の機能素子への展開を可能とする全く新規な構成を有するメソ構造体、更には、シリカメソ構造体が提供される。
又、本発明によれば、形成する基板の種類によらず、管状のメソ細孔が高度に配向しているメソ構造体、更には、シリカメソ構造体が容易に得られるメソ構造体の製造方法が提供される。
更に、本発明によれば、メソ構造体のメソ細孔の配向を適宜に制御するメソ細孔の配向制御方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明のメソ構造体の一例の断面を含む模式的斜視図である。
(b)本発明のメソ構造体の他の一例の断面を含む模式的斜視図である。
【図2】LB膜の成膜装置の説明図である。
【図3】LB膜表面にメソ細孔が配向したシリカメソ構造体が形成される理由の説明図である。
【図4】本発明のメソ構造体を形成するための装置の概略説明図である。
【図5】反応溶液中における基板の保持方法を説明するための図である。
【図6】実施例1において作成されたシリカメソ構造体の顕微鏡像の模式図である。
【図7】比較例1にて得られたメソ構造体の顕微鏡像の模式図である。
【図8】メソ細孔内の界面活性剤の除去に使用できる超臨界乾燥装置の構成を示す概略図である。
【図9】実施例1で得られたシリカメソ構造体のTEM像の模式図である。
【図10】実施例4で作成されたシリカメソ構造体の顕微鏡像の模式図である。
【図11】実施例4で得られたシリカメソ構造体のTEM像の模式図である。

Claims (14)

  1. 高分子表面上に配置されている管状のメソ細孔を有するシリカメソ構造体の製造方法であって、
    (i)上記高分子表面を構成する高分子化合物の分子鎖が高分子表面に対して平行な所定の方向に配向している高分子表面を用意する工程;及び
    (ii)上記高分子化合物の分子鎖と界面活性剤分子との化学的相互作用によって、界面活性剤の分子を、高分子化合物の分子鎖と平行に並ばせることによって該分子鎖の配向方向に直交する方向に配向させ、その外側にシリカが存在しているロッド状の界面活性剤ミセル構造を形成して、内部に界面活性剤が充填され、且つ、高分子化合物の分子鎖の配向方向とほぼ直交する方向に配向したメソ細孔を有するシリカメソ構造体を形成する工程、
    を有することを特徴とするシリカメソ構造体の製造方法。
  2. 界面活性剤が、カチオン性界面活性剤若しくはノニオン性界面活性剤である請求項に記載のシリカメソ構造体の製造方法。
  3. カチオン性界面活性剤が、4級アルキルアンモニウム塩である請求項に記載のシリカメソ構造体の製造方法。
  4. 4級アルキルアンモニウム塩が、下記構造式で示されるものである請求項に記載のシリカメソ構造体の製造方法。
    Figure 0004250287
  5. 構造式中のR4が、C12〜C16の直鎖状アルキル基である請求項に記載のシリカメソ構造体の製造方法。
  6. ノニオン性界面活性剤が、アルキルアミン又はポリエチレンオキシドを親水基として含む界面活性剤である請求項に記載のシリカメソ構造体の製造方法。
  7. 工程(i)が、高分子化合物のラングミュア−ブロジェット膜からなる表面を所定の基体上に形成する過程を含む請求項に記載のシリカメソ構造体の製造方法。
  8. 高分子化合物が、ポリエチレン、ナイロン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリイミド及びポリパラキシリレンから選ばれる少なくとも1つである請求項のいずれか1項に記載のシリカメソ構造体の製造方法。
  9. 高分子化合物が、ポリイミドである請求項に記載のシリカメソ構造体の製造方法。
  10. 工程(ii)が、高分子表面と、界面活性剤とアルコキシシランとを含む液体とを接触させた状態でアルコキシシランを加水分解する過程を含む請求項に記載のシリカメソ構造体の製造方法。
  11. 更に、メソ細孔内の界面活性剤を除去する程を有する請求項に記載のシリカメソ構造体の製造方法。
  12. 界面活性剤を除去する工程が、請求項に記載の工程(ii)で得られたシリカメソ構造体を焼成する過程を含む請求項11に記載のシリカメソ構造体の製造方法。
  13. 界面活性剤を除去する工程が、請求項に記載の工程(ii)で得られたメソ構造体から面活性剤を溶剤抽出する過程を含む請求項11に記載のシリカメソ構造体の製造方法。
  14. 界面活性剤を除去する工程が、請求項に記載の工程(ii)で得られたメソ構造体から超臨界状態の流体を用いて除去する過程を含む請求項11に記載のシリカメソ構造体の製造方法。
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