JP5196773B2 - タンパク質固定化担体 - Google Patents

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Description

本発明は、抗原抗体反応の検出を行うタンパク質固定化担体に関し、特に抗体を固相に担持させた多孔体からなり、反応を効率よく行う抗原抗体反応検出用のタンパク質固定化担体に関する。
一般に血清、尿等の生体試料中に含有される微量の物質、例えばタンパク質類の含有量等は、抗体や抗原を利用した免疫測定により測定される。免疫測定は、抗原とそれに対する抗体とが結合する反応が極めて特異的であり、かつ極めて低濃度でも起こることを利用するものである。一般にサンドイッチ法と競争法の2つの方法が知られているが、多くの場合、固定化(固相化)された抗体又は抗原と、標識された抗体又は抗原が使用される。
一方、これら抗体の固定化技術、即ち、抗体を一定の形態を持った材料又は部材に固定化することは、免疫測定法や免疫センサー等においては日常的に行われている。抗体の固定化担体としては、ラテックスやポリスチレンチューブ等が一般的である。その他にも、例えば特許文献1に開示されたフィブロインフィルム、特許文献2に開示されたメソポーラスシリカ多孔体等が例示される。
特公平7−122622号公報 特開2004−083501号公報
元来、抗原と抗体の反応速度は極めて速く、かつ抗原と抗体との複合物の結合定数は1012L/molと極めて大きいことから、測定対象物である抗原等の濃度が低くとも、迅速にかつ定量的に測定されるはずである。
しかしながら、実際の免疫測定においては、抗原を検出できる測定下限界は種々の要因により定められる。この要因の代表的なものとしては、(1)標識された抗体が免疫測定用器材、例えば固定化担体等に直接結合してしまう非特異的要因、(2)複数の測定における再現性要因、そして(3)免疫反応性が低く反応による検出量が小さいという要因がある。
(1)については、従来、非特異的結合を生じにくいように抗体を標識したり、反応間等の結合の相手方を結合し難くしたり、更には非特異的結合を阻止するような試薬を添加する等の方法が検討され、成果をあげている。また、上記したメソポーラスシリカ等を固定化担体として用いた場合は、細孔内に抗体を吸着させ、抗体の安定化を図りつつ、ナノサイズの細孔内を抗原抗体反応の反応場としている。しかし、メソ細孔内は通常の固体表面よりもvan der waals等の物理的相互作用によって吸着種を強くトラップする。そのため、洗浄などの工程を用いても抗原抗体による特異的結合と、単にメソ細孔内にトラップされた非特異的結合の吸着種とを区別することが困難であった。
一方、特に(3)については、抗原に対する親和定数がより大きい抗体を使用する方法や、ポリクローナル抗体に変えてモノクローナル抗体を使用する方法等が検討されているに過ぎない。近年、より大きい親和定数を有するモノクローナル抗体が報告されるようになり、反応性に関する(3)の要因も改善されている。しかし、大きい親和定数を有するモノクローナル抗体の取得は、極めて多数のハイブリドーマを調製し、その中から前記モノクローナル抗体を生産するものをスクリーニングしなければならない等の困難な問題があった。しかも、特定のモノクローナル抗体は、特定の抗原に対してのみ結合性を有しているから、種々の抗原等に対する免疫測定において(3)の要因を改善するには、測定ごとにより高い親和性を有するモノクローナル抗体を調整しなければならない。
また、抗体を固定化担体表面に固定化させる際には、簡便な吸着法が良く用いられるが、固相担体に抗体を固定化させた時の結合部位の配向は、多くの場合ランダムとなる。一般に、可変領域が利用可能な立体構造を保ったまま、固相表面に固定化されている抗体は20%程度であると言われており、免疫反応性低下の要因の一つであるとも指摘されている。
本発明は上記問題点に鑑みなされたもので、種々の抗原に対する免疫測定において、測定ごとに高い親和性を有するモノクローナル抗体を調製することなしに、前記(1)および(3)の要因を改善すべく、鋭意検討した。
本発明は、抗体の固定化担体としてメソポーラスシリカのような多孔体のメソ細孔の表面を利用することにより、固定化した抗体の高効率利用および非特異結合を防ぐことができるタンパク質固定化担体を提供するものである。
上記の課題を解決するタンパク質固定化担体は、メソ細孔を有する多孔体からなるタンパク質固定化担体であって、前記メソ細孔内にメソ細孔の孔径よりも小さい粒子径を有する有機物質であって、抗体または抗原またはそれらのフラグメント以外の有機物質を吸着した後、該メソ細孔の深さ方向の細孔入り口から細孔の孔径以下の範囲に抗体または抗原またはそれらのフラグメントを物理吸着して固定化してなるメソ細孔を有することを特徴とする。
前記メソ細孔の一部は抗体または抗原またはそれらのフラグメント以外の有機物質だけを吸着し、抗体または抗原またはそれらのフラグメントが固定化されていないことが好ましい。前記メソ細孔の孔径が7nm以上30nm以下であることが好ましい。
前記メソ細孔の長さが孔径に対して5倍以上30倍以下であることが好ましい。
前記メソ細孔がハニカム状に配置されていることが好ましい。
窒素ガス吸着測定により求められた前記メソ細孔の細孔径分布が、単一の極大値を有し、かつ全メソ細孔中の60%以上が10nm以下の孔径分布幅の範囲内であることが好ましい。
X線回折分析において、1nm以上の構造周期に対応する角度領域に少なくとも1つの回折ピークを有することが好ましい。
前記多孔体の細孔壁を構成する材料がケイ素を成分として含むことが好ましい。
細孔壁を構成する材料がシリカであることが好ましい。
前記有機物質がタンパク質であることが好ましい。
本発明によれば、多孔体のメソ細孔内において、抗体、抗原またはそれらのフラグメントはメソ細孔の深さ方向の細孔入り口から該細孔直径の深さ以内に物理吸着で固定化されている。そのため、細孔中においては抗体等の分子レベルでの大きな変形が物理的に規制され、抗体の活性な立体的コンフォメーションが安定的に維持される。また、メソ細孔径よりも小さなタンパク質等の有機物質を吸着させることにより、抗原抗体反応に寄与しないメソ細孔を埋め、非特異吸着を大幅に減少させることが可能となる。
また、抗原などの目的物質を認識する可変領域がランダムな方向を向いた状態でメソ細孔内に固定化されていたとしても、抗体自身がある程度柔軟に動くことが可能である。そのため、結合定数の大きな抗原抗体反応の場合、抗体が抗原を認識できる立体的コンフォメーション状態に再配置し、特異的結合が可能となる。したがって、これまでは特異的結合に寄与できなかった固相上の抗体も抗原抗体反応に利用できることになり、抗原と抗体による免疫反応において反応性を向上することができる。
その結果、特に免疫測定等においては、低濃度の測定対象物に対する検出信号量が増加するから、測定対象物の下限界がより低い濃度となり、測定系の感度向上を達成できる。また、測定対象検体が血液等、非常に多くのタンパク質等を含む場合、検体や患者の病態によって変動するその成分によって抗原抗体反応が影響を受けることがあるが、この変動する成分による影響を低減できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るタンパク質固定化担体は、メソ細孔を有する多孔体からなるタンパク質固定化担体であって、前記メソ細孔内に抗体、抗原またはそれらのフラグメント以外の有機物質を吸着した後、該メソ細孔の深さ方向の細孔入り口から細孔の孔径以下の範囲に抗体、抗原またはそれらのフラグメントを物理吸着して固定化してなるメソ細孔を有することを特徴とする。
先ず、本発明に用いられるメソ細孔を有する多孔体について説明する。
図1は、本発明の樹枝状メソポーラスシリカで構成されたメソ細孔を有する多孔体の一実施態様を示す模式図である。図1において、多孔体16は、メソ細孔13を有するシリカからなるロッド15は枝分かれして樹枝状構造12を形成して3次元的に網目状に配列し、樹枝状構造12のロッド15の間隙にマクロ細孔11が形成されている。チューブ状のメソ細孔13はロッド15の短軸方向に対して平行方向に配列し、メソ細孔13はロッド15の長軸方向に対して積層している。
この多孔体16では、樹枝状構造12が3次元的に絡み合って網目状の構造体を形成している。樹枝状構造は規則的な配向をしないため、密に詰まった充填構造をとらない。それゆえに樹枝状構造の間隙にはマクロ細孔11が形成される。このような形状であれば、抗体等が固定化されるメソ細孔13の数が多く、抗原抗体反応を起こす際にも拡散が早く好ましいが、球状や膜状など他の形状でも可能である。
本発明において、メソ細孔とは、IUPACの定義によるもので、孔径が2nmから50nmの範囲の径の細孔を指す。より好ましくはメソ細孔の孔径が、7nmから30nmである。これはメソ細孔が、抗体及び抗体フラグメントの最大直径以上の細孔径を有していないと、ランダムに吸着した抗体が、抗原抗体反応を起こす際に、360°の自由度が確保できず、抗体の再配置化を制限してしまう。また、メソ細孔の長さは、孔径に対して5倍以上、30倍以下であることが好ましい。これは、メソ細孔の入り口付近で固定化を行うため、1つの細孔の長さが長くても、細孔表面近傍以外の空間は無駄になる。また、基板上に垂直配向したメソ細孔を使用した場合、短すぎると基板からの影響を受けて、本発明の効果が得られないと考えられる。上記構造を有しているものであれば、細孔の一端が閉じた構造のものであっても良い。
このメソポーラス粒子のメソ細孔は、界面活性剤分子集合体(ミセル)が形成される。ある条件においてはミセルを形成する分子の会合数が等しいために、同じ形の細孔が形成される。ミセルの形状は、球状、チューブ状、層状など種々の形態が知られているが、本発明に関わるメソポーラス材料を形成するミセルの形状は基本的にチューブ状のものである。チューブ間は繋がっていても分離されていても良い。
本発明に利用されるメソポーラス材料において、多孔質材料の細孔壁を形成する材料は、上記細孔構造を有するものであれば、どのようなものでも適用可能である。例えば、酸化チタン、酸化スズ、酸化ケイ素などがある。その中で、ケイ素を成分を含む材料が好ましく、特にシリカが好ましく用いられる。また,1以上の炭素原子を含有する有機基と,前記有機基と2箇所以上で結合する2以上のケイ素原子と、前記ケイ素原子と結合する1以上の酸素原子から構成される有機シリカハイブリッド材料でも良い。
界面活性剤ミセルを鋳型に用いる、細孔径と細孔の長さのアスペクト比が小さなメソポーラス材料の作成方法に関しては、例えば、“Journal of the American Chemical Society”第126巻、第7740頁に記載されている。ただし、本発明に利用されるメソポーラス材料は、上記メソポーラス材料の特徴を満たすものであれば、これらの方法に限定されない。
以下、ゾル−ゲル法を用いた短軸配向性メソポーラスシリカの合成方法について説明する。
反応溶液は、界面活性剤と有機分子、そして金属アルコキシド等の目的材料の原料になる物質を含む溶液である。細孔壁を形成する材料に応じて、加水分解反応触媒である酸等を適当量添加する場合もある。
目的材料に応じて、原料としてハロゲン化物、カルコゲン化物、金属アルコキシド等が用いられる。例えば、細孔壁がシリカの場合には、金属アルコキシドであるテトラエトキシシランやテトラメトキシシランが好ましく用いられる。当然、アルコキシド以外のシリカ源でも本発明に適応可能である。
使用する界面活性剤は、ポリエチレンオキシドを親水基として含むブロックコポリマーなどの非イオン性界面活性剤等が用いられる。しかし、使用可能な界面活性剤はこれらに限定されず、目的の構造が得られるものであれば特に限定しない。
アスペクト比の小さな細孔構造の制御は、添加する有機分子およびその添加量によって制御される。例えばn−デカンを添加することによって、アスペクト比の小さな細孔構造を有したロッド状メソポーラスシリカが合成される。
使用する酸も塩酸、硝酸のような一般的なものを使用することが可能である。
上記のような反応溶液を水熱条件下で反応させることにより、目的のメソポーラス材料を合成することができる。合成させる際の温度は、80℃以上150℃以下の温度領域において選択される。反応時間は数時間〜数日程度で、反応温度や反応時間は適宜最適化される。
この様にして合成されたメソポーラス材料は、純水で洗浄した後に空気中で自然乾燥させることで、細孔内に界面活性剤ミセルをテンプレートとして含む無機−有機複合粉末材料が得られる。以上のように作製された無機−有機複合粉末材料からテンプレートの界面活性剤ミセルを除去することで、本発明に利用することができるメソポーラス材料を作製することができる。界面活性剤の除去方法には、種々の方法があるが、細孔構造を破壊せずに界面活性剤を除去できる方法であれば、どのような方法を使用しても良い。
最も一般的に用いられる方法は、酸素を含んだ雰囲気中で焼成する方法である。例えば、合成した材料を空気中で、500℃において10時間焼成することによって、メソ細孔構造をほとんど破壊することなく、完全に界面活性剤を除去することができる。焼成温度と時間は、細孔壁を形成する材料と使用する界面活性剤により、最適化されるのが好ましい。
このような方法で合成したメソポーラス粉末試料について、窒素ガス吸脱着測定を行い、細孔径に関する知見を得ることができる。本発明におけるメソポーラス材料の細孔径は、実質的に均一な径であることを特徴とする。ここでいう均一径の細孔とは、窒素ガス吸着測定の結果から、Berret−Joyner−Halenda(BJH)法により評価される細孔径分布において、求められた細孔径分布が、単一の極大値を有する。さらに細孔径分布において、全メソ細孔中の60%以上のメソ細孔が、10nmの幅を持つ範囲内に含まれることを示す。尚、細孔径は、後に説明する界面活性剤を適宜選択することで変化させることができる。
細孔の周期構造はX線回折(XRD)測定によって知見を得ることが可能である。本発明におけるメソポーラス材料は、XRD測定において、1nm以上の構造周期に対応する角度領域に少なくとも1つの回折ピークを有することを特徴とする。
次に、本発明のタンパク質固定化担体について説明する。
図2は、メソ細孔に抗体、抗原またはそれらのフラグメントを固定化したタンパク質固定化担体の一部分を示す概略図である。図2において、21はメソポーラス材料の細孔壁、22は抗体、抗原またはそれらのフラグメントである。23はこれら抗体と特異的結合性を持った抗原や反応特異性を持ったフラグメントである。24は非特異吸着を防ぐための、細孔径よりも小さなタンパク質からなるブロッキング剤、25はメソ細孔である。
メソ細孔内に抗体等を固定化する場合、静電的結合により細孔内表面に物理吸着させることが好ましい。しかし、静電的結合による保持だけではなくvan der waals力、水素結合,イオン結合の非共有結合などで生体物質をメソ細孔内に保持することも可能である。
固定化する物質は、抗原や抗体、Fab抗体などの活性部位を含む断片であっても良い。また、動植物や微生物から抽出し、所望によりそれを切断しても良く、また遺伝子工学的、化学的に合成しても良い。
抗体を多孔体のメソ細孔の入り口から細孔直径以内に物理吸着させるためには、同様の抗体等で細孔を埋める方法が用いられる。抗体を多孔体に効率的に導入するためには、緩衝液の塩濃度やpHを調製し、抗体を溶解させた水溶液を、抗体の等電点付近の電荷状態にし、該多孔体に静電的に吸着させる方法が好ましい。抗体の等電点は不規則であること多いが、適宜調製することが好ましい。通常、粒子表面や多孔体全般に生体物質を吸着させる際には、緩衝液の種類や濃度、pHは,生体物質の特徴を考慮し任意に決定する。しかし電荷を帯びた物質は互いに静電反発し、多孔体のナノサイズの細孔内に導入する際には、固定化できる量が制限されてしまう。
そこで、本発明においては、緩衝液の塩濃度を上昇させ、抗体溶液中のイオン強度を増加させることで各抗体間の静電反発を緩和させた。この方法により、最大固定化量が従来よりも大きく増加した。また静電反発を減少させるためなら緩衝液のpHを直接的に抗体の等電点付近に調整してもよく、これらの調整方法に限定されない。また、吸着量を計算して、他の有機物質であるタンパク質等を吸着させた後で、抗体を細孔の入り口近辺に吸着させる方法などを用いてもよい。上記方法に限定されるものではない。
また、抗体等を固定化しても、その他の部分に反応溶液中の成分が非特異吸着すると使用に耐えなくなるため、特異的結合する抗体部分以外は、何らかの形でこれを抑制する方法が必要である。その場合、別にブロッキング剤を用いる方法と、別の分子で担体表面を修飾する方法がある。前者の場合、ブロッキング剤としてBSAが最も一般的であるが、本発明においては反応に寄与しないメソ細孔をブロッキング剤によって埋めてしまう必要があるため、分子直径が大きなBSA(15nm)よりも、小さな分子直径を持つカゼイン(4nm)等を用いるのがより好ましいが、大きさの条件を満たせば、どのようなブロッキング剤を用いても良い。
ブロッキング剤としては、抗体、抗原またはそれらのフラグメント以外の有機物質が用いられ、例えばカゼインが挙げられる。有機物質の粒子径の大きさは、メソ細孔の直径よりも小さいのが好ましい。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は実施例の内容に限定されるものではない。
実施例1
本実施例は、枝分かれしたロッド状のシリカが3次元的に網目状に配列した、マクロ細孔を有する多孔質材料において、実質的に均一なチューブ状メソ細孔がロッドの短軸方向に対して平行に形成されたメソポーラスシリカを作製する。そして抗体フラグメントであるFab抗体を細孔入り口から細孔直径以内に吸着させた例である。
2.40gの非イオン界面活性剤であるトリブロックコポリマー(EO20PO70EO20;HO(CH2CH2O)20(CH2CH(CH3)O)70(CH2CH2O)20H)を76.5mLの純水に溶解した。さらに7.5mLの36wt%濃塩酸を添加し、室温で30分撹拌した。溶解後、水溶液を18℃から30℃の恒温槽にて冷却し、2時間放置した。続いてn−デカンを13.9g添加し、1日撹拌した。さらに、この混合溶液に加水分解触媒としてNH4Fを0.027g、および5.10gのテトラエトキシシラン(TEOS)を添加したものを前駆溶液とした。最終的な前駆溶液の組成(モル比)は、TEOS:HCl:(EO20PO70EO20):NH4F:n−デカン:H2O=0.25:0.9:0.004:0.007:1:42.9となるようにした。
この前駆体溶液を上記温度において、1日撹拌し、その後耐圧容器に移し変えて100℃で48時間反応させた。得られた白色沈殿物は純水で十分に洗浄し、真空乾燥させた。
得られた粉末試料を、空気中500℃で焼成し、細孔内から界面活性剤を分解・除去した。界面活性剤等の有機物の除去は、赤外吸収スペクトルによって確認された。
合成されたメソポーラスシリカ粉末をX線回折法により評価した結果、図3のように面間隔11.7nmのヘキサゴナル構造の(100)面に帰属される回折ピークを始め、(110)、(200)、(210)面に帰属される回折ピークを確認した。この結果は、このメソポーラスシリカの細孔構造が、高い規則性を持ったヘキサゴナル配列を有していることを示している。
77Kにおける窒素吸脱着等温線測定を行った結果、吸着等温線形状はIUPAC分類におけるIV型となった。B.E.T.法によって算出された比表面積は700m2/gとなり、細孔容量は1.88mL/gであった。また、この吸着等温線の結果から、BJH法により細孔径を算出すると、本実施例で合成したメソポーラスシリカの細孔径分布は、14.1nmに単一のピークを有する狭い分布となり、細孔の90%以内が10nmの分布内に収まった。
次に,走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察を行ったところ、図4に示すように多数のロッドが枝分かれした樹枝状構造および、これらの樹枝状構造が3次元的に網目状に配列した構造を形成していた。この枝分かれした樹枝状構造のロッドの間隙には、300nmから500nmのマクロ細孔が形成されていた。またロッドの直径は、200nmから300nmであった。さらに高倍率でSEM観察を行ったところ、図5のように樹枝状構造のロッドの短軸方向に直径14nmのチューブ状メソ細孔が配向しており、細孔径とチューブ状細孔の長さの比が5倍以上30倍以下であることを確認した。また、その断面図では図6のように、比較的均一なチューブ状のメソ細孔がハニカムパッキングした細孔構造を形成していた。
次に、上記の様にして調製したメソポーラスシリカを利用し、リゾチームをメソ細孔内に吸着させ、擬似的に細孔内部をFab以外のタンパク質で埋めた後に抗原抗体反応を行った。
pH=7.4の10mMリン酸緩衝液を用いてリゾチームを、1.0mg/mL、0.4mg/mL、0.2mg/mLに調製し、この溶液1mL中に、上記で合成したメソポーラスシリカを2.0mg加えた。この混合溶液は4℃、24時間の条件下でシェーカーを用いて撹拌し、リゾチームをメソポーラスシリカ細孔内に吸着させた。撹拌終了後、4℃、10分、20000gで遠心分離を行い、リゾチーム固定化シリカを得た。吸着前後の上澄み溶液における280nmの吸収極大を利用し、メソポーラスシリカへのリゾチームの吸着量を算出した。その結果、(A)450mg/g、(B)170mg/g、(C)80mg/gの固定化量の試料をそれぞれ得た。
次に、このリゾチーム固定化メソポーラスシリカに、HRPを標識した抗ヤギIgGのFab抗体を吸着させた。
pH=7.4の10mMリン酸緩衝液を用いて該Fab抗体を0.5mg/mLに調製し、この溶液1mL中に、上記で調製したリゾチーム固定化メソポーラスシリカを加えた。この混合溶液は4℃、24時間の条件下でシェーカーを用いて撹拌し、Fabをメソポーラスシリカ細孔内に吸着させた。撹拌終了後、4℃、10分、20000gで遠心分離を行い、Fab抗体の固定化シリカを得た。吸着前後の上澄み溶液における405nmの吸収極大を利用し、メソポーラスシリカへのFab抗体の吸着量を算出した。Fabの吸着量はそれぞれ、(A)60mg/g、(B)100mg/g、(C)170mg/gと算出された。リゾチームの吸着量に反比例して、Fabの吸着量が増加した。それぞれの試料を免疫電子顕微鏡によって観察すると、細孔入り口近辺の吸着量は全ての試料においてほぼ同量であった。これらの結果は、リゾチームが細孔の奥から選択的に吸着していくことを示している。
続いて、Fab抗体を吸着させた試料への抗原等の非特異吸着を防ぐために、カゼイン吸着を行った。このように調製したリゾチーム/抗ヤギIgGのポリクローナルFab抗体を固定化したメソポーラスシリカを、pH=7.4の10mMリン酸緩衝液を用いて1mg/mLに調製したヤギIgG溶液中に加えた。次に4℃で2時間撹拌し、4℃、5分、20000gで遠心分離した。この上澄み液の吸光度を測定することにより、Fab抗体のヤギIgGに対する結合活性を算出した。
その結果、試料(A)から(C)において、100mg/gから110mg/gの結合活性を示した。ネガティブコントロールとしては、前記Fabに対して非特異的なマウスIgGを用いたが、コントロールに対して本実施例は吸着量が明らかに高く、IgG抗体が有効に固定化され、かつ固定化後も有効に抗原抗体反応が起きていることを示している。また、3種類の試料においてFab抗体の吸着量が異なっているにも関わらず、結合活性がほぼ一定であることから、表面近傍に存在するFabのみが抗原抗体反応に寄与していると考えられる。HRP標識したヤギIgGを用いて同様の抗原抗体反応を行い、TEM観察した結果は、これらの結果を支持している。したがって、細孔表面近傍のFabしか抗原抗体反応には寄与しないため、固定化Fabの利用効率(結合したIgG/固定化Fab)を算出すると、(A)40%、(B)27%、(C)17%となる。細孔直径以上の細孔部分をFab以外のタンパク質で埋めることにより、Fabを効率的に利用可能となることが分かった。
実施例2
本実施例は、実施例1で調製した抗ヤギIgGのFab抗体固定化メソポーラスシリカを利用し、抗原抗体反応を行った例である。
実施例1で調製した抗ヤギIgGのポリクローナルFab抗体を固定化したメソポーラスシリカを、pH=7.4の10mMリン酸緩衝液を用いて1mg/mLに調製したヤギIgG溶液中に加えた。次に4℃で2時間撹拌し、4℃、5分、20000gで遠心分離した。この上澄み液の吸光度を測定することにより、Fab抗体のヤギIgGに対する結合活性を算出した。
ネガティブコントロールとしては、前記Fabに対して非特異的なマウスIgGを用い、両者の差によりその結合活性を比較した。その結果を図7に示した。コントロールに対して本実施例は吸着量が明らかに高く、抗体が有効に固定化され、かつ固定化後も有効に抗原抗体反応が起きていることが分かった。また、実施例1で用いられた、Fab抗体が120mg/gだけ吸着されたメソポーラスシリカを使用した場合、コントロールと同様にIgGの特異的吸着はほとんど確認されなかった。これは、Fab抗体が細孔入り口にないため、抗原抗体反応が起こらなかったものと考えられる。HRP標識したヤギIgGを用いて同様の抗原抗体反応を行い、TEM観察した結果は、これらの結果を支持していた。
また、IgGの大きさ(15nm)と細孔径(14nm)を考慮すると、本実施例の抗原抗体反応は、1つの細孔の入り口で、FabとIgGが1対1で反応を起こしていると仮定できる。そこで、Fab抗体分子の吸着数/メソ細孔の入り口の数を算出すると、約60%から80%の確率で細孔入り口に固定化してあるFabを利用できていることが分かった。一旦固定化されたFab抗体においても、固定化に柔軟性を持っており、再配向して抗原抗体反応を起こしたと推察される。
比較例1
比較例として、細孔径に対してメソ細孔の長さが30倍以上のチューブ状メソ細孔が形成されたメソポーラスシリカを合成し、Fab抗体の固定化量を測定した。このようなメソポーラスシリカはJournal of the American Chemical Society誌、第126巻、第7740頁に記載されており、デカン/P123(wt/wt)の比を変化させることで得られている。
2.40gの非イオン界面活性剤であるトリブロックコポリマートリブロックコポリマー(EO20PO70EO20;HO(CH2CH2O)20(CH2CH(CH3)O)70(CH2CH2O)20H)を76.5mlの純水に溶解した。さらに7.5mlの36wt.%濃塩酸を添加し、室温で30分撹拌した。続いて、n−デカンを0.96g添加し、室温で2時間撹拌した。さらに、この混合溶液に加水分解触媒としてNH4Fを0.027g、および5.10gのテトラエトキシシラン(TEOS)を添加したものを前駆溶液とした。最終的な前駆溶液の組成(モル比)は、TEOS:HCl:(EO20PO70EO20):NH4F:n−デカン:H2O=0.25:0.9:0.004:0.007:1:42.9となるようにした。
この前駆体溶液を40℃において、20時間撹拌し、100℃で48時間反応させた。得られた白色沈殿物は純水で十分に洗浄し、真空乾燥させた。
得られた粉末試料を、空気中500℃で焼成し、細孔内から界面活性剤を分解・除去し、中空の細孔とした。合成されたメソポーラスシリカ粉末をX線回折法により評価した結果、ヘキサゴナル構造の(100)面に帰属される回折ピークを始め、(110)、(200)、(210)面に帰属される回折ピークを確認した。
77Kにおける窒素吸脱着等温線測定を行った結果、吸着等温線形状はIUPAC分類におけるIV型となった。B.E.T.法によって算出された比表面積は650m2/gとなり、細孔容量は1.59mL/gとなった。また、この吸着等温線の結果から、BJH法により細孔径を算出すると、本実施例で合成したメソポーラスシリカの細孔径分布は、10.4nmに単一のピークを有する狭い分布となり、細孔の90%以内が10nmの分布内に収まった。
次に、SEMを用いて観察を行ったところ、網目状の構造は形成していなかったが、ロッド状の微粒子が無数に確認された。このロッド状の構造体は、直径が150nmから300nmであり、長さが500nm程度の形態を有していた。さらに高倍率でSEM観察を行ったところ、10nmのチューブ状メソ細孔がロッド構造の長軸方向に配向しており、細孔径と細孔の長さの比が30以上であることを確認した。
次に、このメソポーラスシリカのメソ細孔内に、実施例1と同様のFab抗体を固定化させた。
pH=7.4の10mMリン酸緩衝液を用いて該Fab抗体を0.01mg/mLから1.0mg/mLに調製し、この溶液1mL中に、上記方法で合成したメソポーラスシリカを2.0mg加えた。この混合溶液は4℃、24時間の条件下でシェーカーを用いて撹拌し、Fabをメソポーラスシリカ細孔内に吸着させた。撹拌終了後、4℃、10分、20000gで遠心分離を行い、Fab抗体の固定化シリカを得た。吸着前後の上澄み溶液における280nmの吸収極大を利用し、メソポーラスシリカへのFab抗体の吸着量を算出した。Fab抗体は50mg/g程度の少量の固定化量を示した。窒素吸着測定装置によるFab吸着前後における、細孔内への窒素吸着挙動がわずかに変化したことから、Fab抗体が細孔内に固定化されたことが示唆された。
また、Fab抗体を吸着させた試料への抗原等の非特異吸着を防ぐために、カゼイン吸着を行った。上記手法によってFab抗体を吸着させたメソポーラスシリカを蒸留水で洗浄し、pH=7.4のリン酸緩衝液で調製した1%カゼイン溶液中に分散させ、4℃で5時間撹拌した。撹拌終了後、4℃、5分、20000gで遠心分離を行い、Fab抗体の固定化シリカを得た。
続いて、抗原抗体反応を測定するため、この抗ヤギIgGのFab抗体を固定化したメソポーラスシリカを、pH=7.4の10mMリン酸緩衝液を用いて1mg/mLに調製したヤギIgG溶液中に加えた。次に4℃で2時間撹拌し、4℃、5分、20000gで遠心分離した。この上澄み液の吸光度を測定することにより、Fab抗体のヤギIgGに対する結合活性を算出した。
ネガティブコントロールとしては、前記Fabに対して非特異的なマウスIgGを用い、両者の差によりその結合活性を比較した。しかし、コントロールに対して有意義な差は確認されなかった。これは、Fab抗体が細孔入り口にないため、抗原抗体反応が起こらなかったものと考えられる。
本発明のタンパク質固定化担体は、抗体の固定化担体としてメソポーラスシリカのような多孔体のメソ細孔の表面を利用することにより、固定化した抗体の高効率利用および非特異結合を防ぐことができるので、抗原抗体反応用基板に利用することができる。
本発明の樹枝状メソポーラスシリカで構成されたメソ細孔を有する多孔体の一実施態様を示す模式図である。 メソ細孔に抗体、抗原またはそれらのフラグメントを固定化したタンパク質固定化担体の一部分を示す概略図である。 実施例1で合成されたメソポーラスシリカ粉末をX線回折法により評価した結果を示す図である。 実施例1で合成されたメソポーラスシリカ材料の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例1で合成されたメソポーラスシリカ材料の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例1で合成されたメソポーラスシリカ材料の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例2における抗原抗体反応の結果を示す図である。
符号の説明
11 マクロ細孔
12 メソ細孔を有した樹枝状構造体
13 メソ細孔
14 細孔壁
15 ロッド
16 多孔体
21 細孔壁
22 抗体、抗原またはそれらのフラグメント
23 抗体等と特異的結合性を持った抗原や反応特異性を持ったフラグメント
24 非特異吸着を防ぐためのブロッキング剤
25 メソ細孔

Claims (10)

  1. メソ細孔を有する多孔体からなるタンパク質固定化担体であって、前記メソ細孔内にメソ細孔の孔径よりも小さい粒子径を有する有機物質であって、抗体または抗原またはそれらのフラグメント以外の有機物質を吸着した後、該メソ細孔の深さ方向の細孔入り口から細孔の孔径以下の範囲に抗体または抗原またはそれらのフラグメントを物理吸着して固定化してなるメソ細孔を有することを特徴とするタンパク質固定化担体。
  2. 前記メソ細孔の一部は抗体または抗原またはそれらのフラグメント以外の有機物質だけを吸着し、抗体または抗原またはそれらのフラグメントが固定化されていないことを特徴とする請求項1に記載のタンパク質固定化担体。
  3. 前記メソ細孔の孔径が7nm以上30nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のタンパク質固定化担体。
  4. 前記メソ細孔の長さが孔径に対して5倍以上30倍以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に記載のタンパク質固定化担体。
  5. 前記メソ細孔がハニカム状に配置されている請求項1乃至4のいずれかの項に記載のタンパク質固定化担体。
  6. 窒素ガス吸着測定により求められた前記メソ細孔の細孔径分布が、単一の極大値を有し、かつ全メソ細孔中の60%以上が10nm以下の孔径分布幅の範囲内である請求項1乃至5のいずれかの項に記載のタンパク質固定化担体。
  7. X線回折分析において、1nm以上の構造周期に対応する角度領域に少なくとも1つの回折ピークを有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかの項に記載のタンパク質固定化担体。
  8. 前記多孔体の細孔壁を構成する材料がケイ素を成分として含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかの項に記載のタンパク質固定化担体。
  9. 細孔壁を構成する材料がシリカであることを特徴とする請求項8に記載のタンパク質固定化担体。
  10. 前記有機物質がタンパク質であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかの項に記載のタンパク質固定化担体。
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