JP2007325545A - 構造体及び生体物質の活性化方法 - Google Patents

構造体及び生体物質の活性化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より簡単に、且つ効果的にタンパク質などの生体物質の耐熱性等の耐外環境を改善した構造体、及びこの構造体を用いた生体物質の活性化方法を提供する。
【解決手段】メソ細孔を有する多孔体を準備する工程と、該メソ細孔を構成する細孔壁上に生体物質を固定化する工程と、該生体物質を固定化した該多孔体を、該生体物質の至適温度以上の温度で加熱することによって、該生体物質の相対活性を高める工程と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、構造体及び生体物質の活性化方法に関する。本発明は、より詳しくは、多孔体に生体物質を固定化してなる構造体、及びこの構造体を用いた生体物質の活性化方法に関する。本発明は、さらに詳しくは、多孔体に生体物質を固定化して構造体を生体物質の至適温度以上の温度で加熱して得られる構造体、及び多孔体に固定化された生体物質の活性化方法に関する。
酵素等のタンパク質で例示される生体物質は、一般に、生体物質の機能を適切に発現し得る至適温度を超えた温度では、至適温度における生体物質の活性よりも低い活性しか示さない。また、一定以上に高い温度にさらされると、立体構造の変化等に起因して、活性が失われることも知られている。このような熱失活の温度は、タンパク質の種類により異なるが、常温付近に至適温度を有するタンパク質の場合、50℃前後に加熱されると失活することが多い。また、高温下でも安定であるタンパク質も知られており、このような耐熱性のタンパク質は一般に至適温度も高い。
各タンパク質の使用条件により、より高い温度条件を使用する場合が多く存在する。そのような場合、上記のような耐熱性タンパク質を利用するのが一般的である。しかし、耐熱性が知られていないか、或いは知られていても使用条件が適合しない場合もある。このようなタンパク質を簡単に、且つ安定に扱うため、従来から種々の方法が検討されている。そのひとつに、固体表面にタンパク質を担持する方法があり、例えば酵素等の固定化により実用化している技術が挙げられる。
タンパク質などの生体物質の固定化には、ゾル−ゲル法で作成されたシリカや、溶融石英、多孔質の無機物、多孔質有機高分子材料等、様々なものが使用されている。近年では、界面活性剤の分子集合体を鋳型にして形成されるメソポーラス材料、特にメソポーラスシリカへの固定化が提案されており、例えば、特許文献1及び2等にその技術が記載されている。これらの種々の固定化方法を用いることによって、酵素の回収率の向上や、耐熱性の向上などの効果が報告されている。
上記の固定化方法は、タンパク質を固体表面または内部に固定化するため、タンパク質構造の自由度を制限してしまい、自由度の高い緩衝液中等のタンパク質と比較して1分子あたりの活性が極めて低くなってしまうという問題点があった。また、熱に対して安定化させる方法としては、変異を導入して遺伝子工学的に至適温度の高いタンパク質を合成する方法が挙げられるが、ごく一部のタンパク質についてのみ知られる手法であり、様々なタンパク質について可能なわけではない。
特開2000−139459号公報 特開2002−095471号公報
本発明は、上述の問題に鑑みなされたもので、より簡単に、且つ効果的にタンパク質などの生体物質の耐熱性等の耐外環境を改善した構造体、及びこの構造体を用いた生体物質の活性化方法を提供することを目的とする。
本発明による構造体は、メソ細孔を有する多孔体と、該メソ細孔を構成する細孔壁上に固定化された生体物質と、を有する構造体であって、当該構造体は、該生体物質の至適温度以上の温度で加熱されたものであることを特徴とする。
本発明による生体物質の活性化方法は、メソ細孔を有する多孔体を準備する工程と、該メソ細孔を構成する細孔壁上に生体物質を固定化する工程と、該生体物質を固定化した該多孔体を、該生体物質の至適温度以上の温度で加熱することによって、該生体物質の相対活性を高める工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によると、固定化した生体物質の相対活性を高めることができる。さらに、本発明により、タンパク質の熱安定性を高めるばかりではなく、タンパク質の至適温度をより高温側にシフトすることが可能となる。
本発明者は、最適化したメソポーラスシリカなどの多孔体を、タンパク質などの生体物質の固定化担体として用い、生体物質が本来有している至適温度以上の温度に加熱することによって、加熱処理の前後で生体物質の相対活性を数倍に高められる効果を見出した。以下、本発明の好適な実施形態につき説明する。
本発明による構造体は、メソ細孔を有する多孔体と、該メソ細孔を構成する細孔壁上に固定化された生体物質と、を有する構造体であって、当該構造体は、該生体物質の至適温度以上の温度で加熱されたものであることを特徴とする。また、本発明による生体物質の活性化方法は、メソ細孔を有する多孔体を準備する工程と、該メソ細孔を構成する細孔壁上に生体物質を固定化する工程と、該生体物質を固定化した該多孔体を、該生体物質の至適温度以上の温度で加熱することによって、該生体物質の相対活性を高める工程と、を含むことを特徴とする。本発明は、多孔体及び生体物質を用いる。また、本発明は、多孔体を準備し、多孔体に生体物質を固定化し、多孔体とこの多孔体に固定化された生体物質とからなる複合体を加熱する工程を行うことで、達成される。以下、これらの構成要件について、順に説明する。まず、多孔体について説明する。
(本発明における多孔体)
図1は、本発明における多孔体の模式図である。本発明における多孔体は、多孔体の固形部分を構成する樹枝状構造体12と、樹枝状構造体12で規定される比較的大きな開口を有するマクロ細孔11とからなる。本発明における多孔体において、樹枝状構造体12は、樹枝状構造体12の固形部分を構成する細孔壁14と、細孔壁14で規定されたメソ細孔13とを有する。
本発明における多孔体の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、粒子状、球状、棒状が挙げられ、例えば、図1に示したような樹枝状の構造体(樹枝状構造体12)であってもよい。このような樹枝状の形態は、マクロ細孔11を形成するために内部拡散等に優れる点で、好ましい。
本発明における多孔体において、メソ細孔13は、図1に示すように、樹枝状構造体12の長手方向に略直交する方向に延びる短軸に配向した形態であってもよいが、樹枝状構造体12の長手方向に略平行に延びる長軸に配向した形態であってもよい。メソ細孔13が短軸に配向した形態の場合、多孔体に多くの生体物質を固定化することが可能となる。また、メソ細孔13は、図1に示すように、樹枝状構造体12を貫通する形態を有していてもよい。これにより、生体物質をメソ細孔13の細孔壁14上に固定化した際、効率的に生体物質の活性を発現することが可能となる。
メソ細孔13の径は、2nm以上50nm以下であることが好ましい。2nm未満であると、生体物質をメソ細孔に導入し得ない。また、50nmを越えると、生体物質の立体構造の安定性が悪化してしまう。
メソ細孔13の径は、メソ細孔の径の分布が、単一の極大値を有するように、構成されることが好ましい。また、メソ細孔13の径は、メソ細孔の径の分布において、メソ細孔の全数に対して60%以上の数のメソ細孔が、上記の単一の極大値を含む10nmの範囲の径に含まれることが好ましい。この割合が60%未満であると、固定化量や熱による活性化機能にばらつきが出てしまい、一定の効果が望めなくなってしまうため、不都合である。なお、メソ細孔の分布は、Berret−Joyner−Halenda(BJH)法など、公知の方法で測定することが可能である。
メソ細孔の長さは、50nm以上500nm以下であることが好ましい。50nm未満であると、安定化効果が得られなくなり、500nmを越えると、生体物質がメソ細孔の入り口近傍で詰まってしまうことによってデッドスペースが発生し、効率的にメソ細孔内を利用できないため、いずれも本発明において、好ましいものではない。なお、メソ細孔の長さの測定には、走査型電子顕微鏡(SEM)や、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた観察により行うことが可能である。
本発明における多孔体において、メソ細孔が規則的に配列されていることが好ましい。メソ細孔が規則的に配列されていることを検証するには、X線解析(XRD)測定を用いた分析法が挙げられる。例えば、本発明における多孔体において、このように規則的に配列されていることを示す知見として、1nm以上の構造周期に対応する角度領域に1つ以上の回折ピークを有することが挙げられる。
本発明における多孔体において、各メソ細孔の配置は、特に限定されるものではない。例えば、図1の下図に示すように、各メソ細孔は、メソ細孔の配向方向に略垂直に切断して得られる断面形状において、ハニカムパッキングした構造で配置されていてもよい。また、キュービック構造や3次元ヘキサゴナル構造で配置されていてもよく、ランダムに配置されていてもよい。特に、本発明による構造体の単位重量当たりの生体物質に由来する相対活性が増加する点で、各メソ細孔がハニカムパッキングした構造で配置されていることが好ましい。
(本発明における多孔体の準備工程)
次に、本発明における多孔体の準備工程について、説明する。
本発明における多孔体の準備工程としては、上述の特徴を有するように調製し得る方法であれば、特に制約はない。このような準備工程としては、例えば、界面活性剤と、種々の有機分子と、多孔体の固形の成分を構成する物質とを用いたゾル−ゲル法が挙げられる。以下、このゾル−ゲル法について、説明する。
本発明における多孔体の準備工程において、まず、界面活性剤と、有機分子と、多孔体の固形の成分を構成する物質とを、水熱条件下で反応する工程を行う。この反応温度としては、100℃以上150℃以下が例示される。反応時間としては、数時間〜数日が例示される。これら反応温度や反応時間は、メソ細孔内に固定化する生体物質の大きさや性質に応じて、適宜最適化すればよい。また、反応系には、多孔体を構成する細孔壁の固形成分に応じて、種々の加水分解反応触媒を適当量添加してもよい。このような触媒の例としては、塩酸や、硝酸など、一般的な酸が挙げられる。
本発明における多孔体の準備工程において、界面活性剤としては、ポリエチレンオキシドを親水基として含むブロックコポリマーなどの非イオン性界面活性剤が例示されるが、使用可能な界面活性剤としては、これに限定されない。本発明における多孔体の準備工程において、界面活性剤は、ミセルを形成することにより、将来多孔体のメソ細孔を形成する部分を構成することとなる。ある反応条件においては、ミセルを形成する分子の会合数が等しいために、同じ形の細孔が形成される場合がある。この界面活性剤が形成するミセルの形状としては、球状、チューブ状、層状などが例示されるが、反応系において、いずれの形状のミセルを形成しても、差し支えない。
本発明における多孔体の準備工程において、有機分子としては、反応系における上述の界面活性剤の会合状態を種々変化させ得る物質であれば、特に制限されない。例えば、多孔体のメソ細孔を短軸に配向させる形態とする場合には、n−デカンを用いてもよい。これは、あくまで一例であって、その他、種々の物質を用いることが可能で、添加量についても、適宜選択すればよい。
本発明における多孔体の準備工程において、多孔体の固形の成分を構成する物質としては、多孔体の細孔壁を構成し得るものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、ハロゲン化物、カルコゲン化物、アルコキシドが挙げられる。また、ケイ素を含むものが好ましく、シリコン系アルコキシドであるテトラエトキシシランやテトラメトキシシランなど種々のシリカであることがさらに好ましい。このような例としては、1以上の炭素原子を含有する有機基と、この有機基と2箇所以上で結合する2以上のケイ素原子と、このケイ素原子と結合する1以上の酸素原子とから構成される、有機シリカハイブリッド材料も好ましい。
次に、本発明における多孔体の準備工程において、上述の水熱条件下での反応工程の後、得た反応産物を純水で洗浄した後に空気中で自然乾燥させる工程を行う。この結果、細孔内に界面活性剤のミセルをテンプレートとして含む無機−有機複合粉末材料が得られる。
次に、本発明における多孔体の準備工程において、上述の通りに得た無機−有機複合粉末材料から、界面活性剤を除去する工程を行う。これにより、固形部分を構成する樹枝状構造体と、樹枝状構造体で形成される比較的大きな開口を有するマクロ細孔とからなる多孔体が得られる。この除去工程としては、形成したメソ細孔構造の骨格を破壊することなく界面活性剤を除去し得るものであれば、特に限定されない。
この除去工程として最も一般的に用いられる方法は、酸素を含んだ雰囲気中で上述の無機−有機複合粉末材料を焼成する方法である。例えば、この粉末材料を、空気中で、550℃において10時間焼成することによって、メソ細孔の骨格をほとんど破壊することなく、完全に界面活性剤を除去することができる。焼成温度及び時間は、細孔壁を形成する成分と使用する界面活性剤とにより、最適化されるのが好ましい。
焼成以外の方法で界面活性剤を除去する方法として、溶剤による抽出や超臨界状態の流体による除去を行ってもよい。また、焼成、抽出以外の方法として、オゾン酸化による除去も可能である。
本発明における多孔体において、メソ細孔を構成する細孔壁の表面には、疎水性や低塩化などの所望する特性を付与するため、細孔壁を構成する成分とは異なる種々の材料を被覆してもよい。このような材料の例としては、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、スズなどの無機金属の酸化物が挙げられる。なかでも、無機酸化物として、容易にその酸化物表面の等電点とは異なる酸化膜を導入できる点で、酸化ジルコニウムが好ましい。ここでいう酸化物とは、金属等の元素と酸素との結合を少なくとも1つ有する化合物のことをいう。このような材料を被覆するには、上述の通りに準備した多孔体を、上述の無機酸化物を有する水溶液に一定温度で一定時間の間、浸漬すればよい。なお、ここでいう「被覆」とは、細孔壁の表面の全部又は一部を上述の材料で覆うことをいう。
(本発明における生体物質)
次に、本発明による構造体、及び本発明による生体物質の活性化方法において、細孔壁上に固定化される生体物質について、説明する。図2は、本発明による構造体に固定化された生体物質の模式図である。この図において、符号21は、上述の多孔体の固形部分を構成する樹脂状構造体であり、符号22は、この樹脂状構造体の固形部分を構成する細孔壁である。また、符号23は、DNA、タンパク質、酵素、抗原等の生体物質であり、符号24は、この生体物質と特異的に結合し得る、基質、抗原、抗体などのフラグメントである。
本発明において、細孔壁上に固定化される生体物質としては、酵素などのタンパク質等が好ましく用いられるが、Fab抗体などの活性部位を含む断片であってもよく、固定化の対象となる生体物質は、特に制限されない。例えば、高温下でも失活せず、かつ活性も示す生体物質でもよい。また、通常の条件では、高温下で永久失活するものであっても、本発明による方法を適用することによって、高温下でその活性を高めることができる。
本発明の方法が適用可能な酵素の代表的な例としては、酸化還元酵素が挙げられ、酸化還元酵素としては、グルコースオキシダーゼが挙げられるが、本発明における生体物質は、これらに限定されない。
(本発明における生体物質の固定化工程)
本発明において、生体物質の固定化工程は、上述の通り準備した多孔体の細孔壁上に、生体物質を固定化する工程である。この固定化工程は、本発明における多孔体の細孔壁上に生体物質を固定化し得る工程であれば、特に制約はなく、例えば、生体物質を含む溶液に多孔体を浸漬する方法が挙げられる。その他、目的の生体物質にリンカーを配位させ、共有結合で直接細孔壁上に固定化する方法であってもよい。なお、多孔体の細孔壁上に細孔壁を構成する成分とは異なる材料で被覆されている場合、この固定化工程により、細孔壁上に、この材料を介して、生体物質が固定化されることとなる。
細孔壁22と生体物質23との固定化は、静電的相互作用、van der waals力、水素結合及び共有結合のいずれかの様式によるものであることが好ましい。なかでも、静電的結合により細孔内表面に吸着させることが好ましいが、特にこれらに限定されるものではない。
また、細孔壁22と生体物質23とは、アンカーを介して固定化されてもよい。このアンカーは、例えば、生体物質の大きな構造変化を抑制して安定に維持する効果を有していてもよい。
このアンカーを構成する成分としては、メソポーラス材料と基本的には同じ構造が望ましい。特に、生体物質に結合するために、水酸基、アミド基、アミノ基、ピリジン基、ウレア基、ウレタン基、カルボン基、フェノール基、アゾ基、ヒドロキシル基、マレイミド基、シラン誘導体、アミノアルキレン基などの官能基を有していることが好ましい。しかしながら、アンカーを構成する成分としては、これらに限定されない。
(本発明における多孔体を加熱する工程)
本発明において、上述の通り、細孔壁上に固定化された生体物質は、この生体物質の至適温度以上の温度で加熱される。この加熱温度としては、生体物質の至適温度以上の温度であればよい。生体物質の至適温度未満の温度では、生体物質の相対活性を増加させるという効果が十分に得られない。また、具体的な加熱温度としては、生体物質の種類によって異なるが、例えば、生体物質としてグルコースオキシダーゼを用いた場合、50℃以上90℃以下であることが好ましい。50℃未満であると、相対活性を十分に増加させることができない。また、90℃よりも大きいと、熱変性を起こし、場合によっては失活してしまう。また、加熱時間としては、特に制約はないが、例えば、240分以下であることが好ましく、120分以下であることがさらに好ましい。これにより、固定化前の生体物質の活性に対する細孔壁上に固定化した後の生体物質の相対活性は、増加する。
(実施例1)
本実施例は、マクロ細孔11を有する多孔質材料において、実質的に均一なチューブ状のメソ細孔13がロッドの短軸方向に対して並行に形成された、階層的細孔を有するメソポーラスシリカを用いる。また、本実施例は、このメソポーラスシリカに、酸化還元酵素の一種であるグルコースオキシダーゼ(GODと略記、直径=8.0nm、IEP=4.6、至適温度=37℃)を固定化して高温にて活性化を行った例である。
(合成例1)
2.40gの非イオン界面活性剤であるトリブロックコポリマー(EO20PO70EO20;HO(CHCHO)20(CHCH(CH)O)70(CHCHO)0H)を76.5mLの純水に溶解した。これに、36質量%の濃塩酸(7.5mL)を添加し、室温で30分撹拌した。続いて、13.9gのn−デカンを添加し、室温で2時間撹拌した。さらに、この混合溶液に、加水分解触媒としてNHFを0.027g、および5.10gのテトラエトキシシラン(TEOS)を添加したものを前駆溶液とした。最終的な前駆溶液の組成(モル比)は、TEOS:HCl:EO20PO70EO20:NHF:n−デカン=25:90:0.4:0.7:100となるようにした。
この前駆体溶液を40℃において、20時間撹拌し、120℃で48時間反応させた。得られた白色沈殿物を、純水で十分に洗浄し、真空乾燥した。
得られた粉末試料を、空気中550℃で焼成し、細孔内から界面活性剤を分解・除去し、中空の細孔とした。なお、赤外吸収スペクトルによって、界面活性剤等の有機物の除去を確認した。
合成されたメソポーラスシリカ粉末をX線回折法により評価した結果、図3のように面間隔11.7nmのヘキサゴナル構造の(100)面に帰属される回折ピークを始め、(110)、(200)、(210)面に帰属される回折ピークを確認した。この結果は、このメソポーラスシリカの細孔構造が、高い規則性を持ったヘキサゴナル配列を有していることを示すものである。
このようにして得たメソポーラスシリカ粉末について、77Kにおける窒素吸脱着等温線測定を行った。その結果、吸着等温線形状はIUPAC分類におけるIV型であった。また、B.E.T.法によって算出された比表面積は700m/gであり、細孔容量は1.88mL/gであった。さらに、この吸着等温線の結果から、BJH法により細孔径を算出すると、本実施例で合成したメソポーラスシリカの細孔径分布は、14.3nmに単一のピークを有する狭い分布となり、細孔の90%以内が10nmの分布内に収まった。
次に、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察を行ったところ、図4のように無数の枝分かれしたロッド状の構造体、及びこれらの構造体が3次元的に網目状に配列した構造を形成していた。この枝分かれしたロッド状構造体の間隙には、300〜500nmのマクロ孔が形成されていた。さらに高倍率でSEM観察を行ったところ、図5のように樹枝状構造体の短軸方向に直径14nmのチューブ状のメソ細孔(13)が配向していた。また、その断面図では、図6のように、比較的均一なチューブ状のメソ細孔(13)がハニカムパッキングされた細孔構造を形成していた。なお、観察中に電子線によりメソ細孔構造が破壊されることはなかった。
(合成例2)
続いて、合成例1で得た階層的メソポーラスシリカの細孔内に、GODを固定化し、フェノールの酸化分解反応を用いて、安定化効果を測定した。
シリカ表面とGODの等電点の関係から、pH=5.0以上の緩衝溶液使用時にはメソ細孔内にGODは吸着しなかった。そこで、GODの等電点以下であるpH=4.0の5mMリン酸緩衝液を用いて、5mg/mLのGODを調製し、このGOD溶液1mL中に合成例1で得たメソポーラスシリカを10mg加えた。この混合溶液を、4℃、20時間の条件下でシェーカーを用いて撹拌し、GODをメソポーラスシリカ細孔内に固定化させた。吸着後、4℃、10分、20000×gで遠心分離を行い、GOD固定化シリカを得た。GOD固定化前後の上澄み溶液における280nmの吸収極大を利用し、メソポーラスシリカへのGODの吸着量を算出した。算出の結果、GODは、150mg/g以上の吸着量を示した。細孔の中に酵素分子が導入されていることは、窒素吸着測定装置により、その細孔への窒素分子の吸着量が減少したことで確認した。
(合成例3)
合成例2で得たGOD固定化メソポーラスシリカ10mgに、50mM 酢酸ナトリウム緩衝液(pH=5.0)400μLを加え、50、70及び90℃において、30、60、90及び120分間それぞれ加熱した。加熱後、遠心分離を行い、GOD固定化シリカを純水で2回洗浄した。次に、洗浄後のGOD固定化シリカに、以下の各成分を加えて、37℃にて30分間反応させた。
50mM Tris−HCl緩衝液(pH=7.5) 400μL
10% β−D−グルコース水溶液 100μL
5000ppm フェノール水溶液 8μL
100μg/mL HRP溶液 100μL
遠心分離後、150μLの上澄み液に、以下の各成分を加えて撹拌した後、すばやく500nm付近の吸光度を測定した。
1% ferricyanide 150μL
(1Mのグリシン水溶液(pH=9.6)で調製)
1% 4−アミノアンチピリン 300μL
この結果より、30分後のフェノール分解濃度に対する相対活性を算出した。
また、熱処理を行っていないGODを固定化した本発明の階層的メソポーラスシリカを用いた場合、及び固定化していない通常のGOD水溶液を用いた場合に関しても、上述と同様に、37℃におけるフェノール分解の経時変化を測定した。
図7は、合成例3で得た70℃で熱処理した際のGOD固定化シリカについて、熱処理時間に対する相対活性の変化を示すグラフである。横軸は、熱処理を行った時間(分)を示し、縦軸は、熱処理を0分行った、つまり、合成例2で得たGOD固定化メソポーラスシリカを用いて得たフェノール分解濃度の値を100%とした際の各処理時間における濃度の値の百分率を示す。固定化されていないGOD(●印)は、70℃の熱処理により相対活性が徐々に失活した。これに対して、合成例3で得た70℃で熱処理して得たGOD固定化シリカ(■印)では、熱に対する高い安定化効果だけではなく、相対活性が100%以上になることが確認された。メソポーラスシリカの細孔内に固定化されたGODは、70℃で加熱することによって相対活性が増加したことが分かる。その値は、60分の加熱で初期の3倍近い活性を示し、2時間の加熱においても100%以上の相対活性を示した。
(合成例4)
合成例3において、熱処理の時間を、240分まで行った以外は、合成例3と同様に行い、GOD固定化シリカについて、熱処理時間に対する相対活性の変化を検討した。その結果を図8に示す。
図8は、合成例4で得た50℃、70℃及び90℃で熱処理した際のGOD固定化シリカについて、熱処理時間に対する相対活性の変化を示すグラフである。高い温度で加熱した試料ほど、3倍近い相対活性を示すまでの時間が早くなった。加熱温度によって相対活性増加の時間が異なるが、細孔内に固定化されたGODに熱を加えることによって、高い活性を示すことが確認された。
(合成例5)
合成例3において、37℃にて30分間反応させる代わりに、以下の処理を行った。つまり、所定時間(0〜240分)、37℃で反応させた後、遠心分離を行い、上澄み液を除去して50mMのTris−HCl緩衝液400μLを加えて70℃で15分加熱した以外は、合成例3と同様に行い、単位時間当たりのGODの酵素活性を算出した。
初期活性が最も高く、その後時間の経過とともに相対活性は減少した。しかし、70℃での加熱後相対活性が増加した。コントロールとして、固定化していないGOD水溶液を用いて同様の反応を行ったが、加熱による相対活性増加は見られなかった。
(実施例2)
本実施例は、実施例1で作製した階層的メソポーラスシリカ表面をジルコニウムの酸化物で修飾し、GODを固定化させ、実施例1と同様に加熱による活性化を測定した例である。
(合成例6)
オキシ硝酸ジルコニウム2水和物10gを純水90mLに添加し、室温で溶解させ、10質量%のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液を調製した。この溶液に、合成例1で得たメソポーラスシリカ粉末を添加して、20時間浸漬させた。その後、遠心分離により上澄みを取り除き、純水で3回洗浄し、室温で乾燥させた。
このようにして得た、ジルコニウムで修飾した階層的メソポーラスシリカをX線回折法により評価した結果、修飾前とほぼ同様の回折パターンを示し、メソ細孔の周期構造が壊れていないことを確認した。また、X線光電子分光分析(XPS)を用いてシリカ表面の化学結合状態を測定した結果、Zr−Oに起因するピークが確認され、シリカ表面にジルコニウムの酸化物層が形成されていることを確認した。
(合成例7)
続いて、合成例6で得た階層的メソポーラスシリカの細孔内に、GODを固定化し、フェノールの酸化分解反応を用いて、安定化効果を測定した。
合成例2において、5mMリン酸緩衝液(pH=4.0)の代わりに、5mMリン酸緩衝液(pH=5.0)を用い、合成例1で得たメソポーラスシリカに代わりに、合成例6で得た、ジルコニウムで修飾した階層的メソポーラスシリカを用いた。これら以外は、合成例2と同様に行い、GOD固定化ジルコニウム修飾メソポーラスシリカを得た。このシリカについて、GODの吸着量を算出したところ、GODは、120mg/g以上の吸着量を示した。なお、ジルコニウム処理をしていないメソポーラスシリカでは、このpHの緩衝溶液中ではGOD吸着はほとんど見られなかった。
(合成例8)
合成例3において、合成例2で得たGOD固定化メソポーラスシリカの代わりに、合成例7で得たGOD固定化ジルコニウム修飾メソポーラスシリカを用いた。また、50mMの酢酸ナトリウム緩衝液(pH=5.0)の代わりに、50mMの酢酸ナトリウム緩衝液(pH=4.0)を用いた。これら以外は、合成例3と同様に行い、30分後のフェノール分解濃度に対する相対活性を算出した。その結果を、図9に示す。
図9は、合成例8で得た70℃で熱処理した際のGOD固定化ジルコニウム修飾メソポーラスシリカについて、熱処理時間に対する相対活性の変化を示すグラフである。固定化されていないGODは、70℃の熱処理により相対活性が徐々に失活した。これに対してジルコニウム修飾したメソポーラスシリカに固定化したGODでは、熱に対する高い安定化効果が確認され、実施例1同様に、70℃、相対活性の大幅な上昇が見られた
(比較例1)
比較例として、ロッド状粒子の長軸方向に平行にチューブ状細孔径が形成されているSBA−15を、以下の通り、調製した。まず、2.4gのEO20PO70EO20を84mLの塩酸水溶液に溶解し、この溶液が澄明になるまで室温で攪拌した。この溶液に、7.2gのn−デカンを添加し、これを、少なくとも1時間、室温で攪拌した。その後、攪拌下で、0.027gのNHFを添加し、その後、5.1gのTEOS(テトラエトキシシラン)を添加した。この混合物を、313Kで20時間攪拌し、その後、オートクレーブ内で48時間、373Kで反応させた。反応産物を、濾過で収集し、大気中で乾燥し、813Kで5時間、焼成した。
このようにして得たSBA−15について、合成例1に記載の通り、X線解析法により評価したところ、面間隔10.8nmのヘキサゴナル構造の(100)面に帰属される回折ピークを確認した。また、窒素吸着等温線測定より、SBA−15は、800m/gの比表面積と、8.4nmの細孔径とを有していた。
次に、合成例2において、合成例1で得た階層的メソポーラスシリカの代わりに、このSBA−15を用いた以外は、合成例2と同様に行い、GOD固定化比較シリカを得、このGOD固定化比較シリカについて、GODの吸着実験を行った。その結果、GODの吸着量は、25mg/gとなり、実施例1に比べ、1/5以下の少ない吸着量を示した。また、GOD吸着後の試料を用いた窒素吸着等温線解析から、GODの吸着前後でSBA−15の細孔容量に減少が見られず、GODがSBA−15細孔内にほとんど吸着していないことが分かった。GODの平均直径が約8nm、SBA−15の細孔径が8.4nmであることを考慮すると,細孔内への吸着が起こるのに、細孔構造的な影響は少ない。したがってこのような吸着量の差は、細孔構造の長軸、短軸の違いによるopen channelの鎖に起因するアクセシビリティの違いであると推測される。
続いて、合成例3において、合成例2で得たGOD固定化メソポーラスシリカの代わりに、このGOD固定化比較シリカを用いた以外は、合成例3と同様に行い、フェノール分解濃度に対する相対活性を算出した。結果を図10に示す。
図10は、比較例1で得た70℃で熱処理した際のGOD固定化比較シリカについて、熱処理時間に対する相対活性の変化を示すグラフである。図10に示すように、実施例1では70℃の熱を与えることにより、明確な相対活性の増加が見られたが本比較例では固定化していないGOD同様に熱を与えることにより失活した。これはGODが細孔内ではない外表面に吸着していることが予測される、上記吸着実験の結果を支持している。
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
本発明における多孔体の模式図である。 本発明による構造体に固定化された生体物質の模式図である。 本発明の実施例1で合成された階層的ポーラス材料のX線回折の結果である。 本発明の実施例1で合成された階層的ポーラス材料の走査型電子顕微鏡像である。 本発明の実施例1で合成された階層的ポーラス材料の走査型電子顕微鏡像(高倍率)である。 図4で示された樹枝状構造体の断面における走査型電子顕微鏡像(高倍率)である。 合成例3で得た70℃で熱処理した際のGOD固定化シリカについて、熱処理時間に対する相対活性の変化を示すグラフである。 合成例4で得た50℃、70℃及び90℃で熱処理した際のGOD固定化シリカについて、熱処理時間に対する相対活性の変化を示すグラフである。 合成例8で得た70℃で熱処理した際のGOD固定化ジルコニウム修飾メソポーラスシリカについて、熱処理時間に対する相対活性の変化を示すグラフである。 比較例1で得た70℃で熱処理した際のGOD固定化比較シリカについて、熱処理時間に対する相対活性の変化を示すグラフである。
符号の説明
11 マクロ細孔
12 樹枝状構造体
13 メソ細孔
14 細孔壁
21 樹脂状構造体
22 細孔壁
23 生体物質
24 フラグメント

Claims (14)

  1. メソ細孔を有する多孔体と、
    該メソ細孔を構成する細孔壁上に固定化された生体物質と、
    を有する構造体であって、
    当該構造体は、該生体物質の至適温度以上の温度で加熱されたものであることを特徴とする構造体。
  2. 前記生体物質は、前記細孔壁上に、該細孔壁を構成する成分とは異なる材料を介して、固定化されている、請求項1に記載の構造体。
  3. 前記の異なる材料は、酸化ジルコニウムである、請求項2に記載の構造体。
  4. 前記多孔体は、ケイ素を含むか、又はシリカのいずれかである、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の構造体。
  5. 前記の至適温度以上の温度は、50℃以上90℃以下である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の構造体。
  6. 前記メソ細孔の長さは、50nm以上500nm以下である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の構造体。
  7. 前記多孔体は、X線回折分析において、1nm以上の構造周期に対応する角度領域に1つ以上の回折ピークを有する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の構造体。
  8. メソ細孔を有する多孔体を準備する工程と、
    該メソ細孔を構成する細孔壁上に生体物質を固定化する工程と、
    該生体物質を固定化した該多孔体を、該生体物質の至適温度以上の温度で加熱することによって、該生体物質の相対活性を高める工程と、
    を含むことを特徴とする生体物質の活性化方法。
  9. メソ細孔を有する多孔体を準備する工程と、
    該メソ細孔を構成する細孔壁の表面に、該細孔壁を構成する成分とは異なる材料を被覆する工程と、
    該メソ細孔を構成する細孔壁上に、該材料を介して、生体物質を固定化する工程と、
    該生体物質を固定化した該多孔体を、該生体物質の至適温度以上の温度で加熱することによって、該生体物質の相対活性を高める工程と、
    を含む、請求項8に記載の生体物質の活性化方法。
  10. 前記の異なる材料は、酸化ジルコニウムである、請求項9に記載の生体物質の活性化方法。
  11. 前記の至適温度以上の温度は、50℃以上90℃以下である、請求項8乃至10のいずれか一項に記載の生体物質の活性化方法。
  12. 前記多孔体は、ケイ素を含むか、又はシリカのいずれかである、請求項8乃至11のいずれか一項に記載の生体物質の活性化方法。
  13. 前記多孔体は、X線回折分析において、1nm以上の構造周期に対応する角度領域に1つ以上の回折ピークを有する、請求項8乃至12のいずれか一項に記載の生体物質の活性化方法。
  14. 前記細孔壁上への前記生体物質の固定化は、静電的相互作用、van der waals力、水素結合及び共有結合のいずれかによる、請求項8乃至13のいずれか一項に記載の生体物質の活性化方法。
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