JP2002095471A - 固定化リパーゼ、リパーゼの基質特異性向上方法及び光学分割反応方法 - Google Patents

固定化リパーゼ、リパーゼの基質特異性向上方法及び光学分割反応方法

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JP2002095471A
JP2002095471A JP2000289775A JP2000289775A JP2002095471A JP 2002095471 A JP2002095471 A JP 2002095471A JP 2000289775 A JP2000289775 A JP 2000289775A JP 2000289775 A JP2000289775 A JP 2000289775A JP 2002095471 A JP2002095471 A JP 2002095471A
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Haruo Takahashi
Bou Ri
ボウ リ
Osamu Asami
修 浅見
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い酵素活性を維持してリパーゼを固定化
し、かつ、その光学異性体に対する基質特異性を高め
る。 【解決手段】 光学異性体に対する基質特異性を示すリ
パーゼを、それよりやや大きい内径を備え構造安定性を
有する構造ユニット、特に好ましくはメソポーラスシリ
カ多孔体の細孔内に固定化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固定化リパーゼ、リ
パーゼの基質特異性向上方法及び光学分割反応方法に関
し、更に詳しくは、光学異性体に対して基質特異性を示
すリパーゼを特定の担体に固定化することにより、光学
異性体に対する基質特異性を高める技術に関する。
【0002】
【従来の技術】リパーゼは、水が媒体である場合にはト
リグリセライド等の分解反応を促進し、有機溶媒が媒体
である場合には逆にエステル化反応を促進する酵素とし
て知られている。近年に到り、リパーゼが光学異性体
(いわゆるD体/L体)に対して基質特異性を示す場合
の多いことが分かって来て、特に食品、香料や医薬品中
間体のキラル合成に広い応用範囲を持つことが注目され
ている。
【0003】一方、リパーゼに限らず、温度やpH等の
変化によって失活し易い酵素を安定化させ、より高効率
な酵素反応を実現させるために、酵素の固定化技術が多
数提案されている。例えば、酵素を樹脂等に直接固定化
させる技術、酵素をゲルに封じ込める包括固定化法、酵
素を半透明のポリマー被膜により被覆するマイクロカプ
セル法、酵素の表面をポリエチレングリコールや糖脂質
で修飾して安定化する表面修飾法等である。リパーゼに
ついても、上記と類似の固定化技術が提案されている
(川上ら、Journal of Fermentation and Bioengineeri
ng, Vol. 85, No.2, 240-242, 1998 ; 今村ら、特開平
7−87974)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、リパーゼの各
種光学異性体に対する基質特異性については、必ずしも
満足できる程に基質特異性が高くない場合が多い。又、
一方の光学異性体に対する作用が完了した後に、他方の
光学異性体に対しても作用し始めるリパーゼもある。そ
のため、これらのリパーゼを食品、香料や医薬品中間体
等のキラル合成に十分に活用できない場合が多かった。
【0005】一方、上記酵素の固定化技術は、リパーゼ
の固定化も含め、酵素を固定化する担体が酵素分子と合
致しない形状(例えば、単なる平坦面)であったり、担
体の構造安定性が欠けていたりするため、その安定化効
果が不十分であった。
【0006】更に、従来の酵素固定化技術においては専
ら酵素の安定化を図るものであり、酵素機能に質的な変
化をもたらす酵素固定化技術は報告されていない。より
具体的には、リパーゼの光学異性体に対する基質特異性
に有意義な変化をもたらすような酵素固定化技術は報告
されていない。
【0007】そこで本発明は、リパーゼを高度に安定化
させ、しかもリパーゼの機能に対してキラル合成上の有
意義な変化をもたらす固定化技術を提供することを、解
決すべき課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】(第1発明の構成)上記
課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の
発明)の構成は、光学異性体に対して基質特異性を示す
リパーゼを、該リパーゼの分子直径よりやや大きい内径
を備え構造安定性を有する構造ユニット中に固定化し
た、固定化リパーゼである。
【0009】(第2発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、
前記第1発明に係る構造ユニットが、多孔質材料におけ
るリパーゼを収容可能な細孔として構成されている、固
定化リパーゼである。
【0010】(第3発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、
リパーゼを固定化する前記第1発明又は第2発明に係る
構造ユニットの内表面が、疎水性であるか、又はアニオ
ン性である、固定化リパーゼである。
【0011】(第4発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は、
リパーゼを固定化する前記第1発明〜第3発明に係る構
造ユニットの内表面が、該内表面とリパーゼの表面とを
連結するアンカーユニットを備えている、固定化リパー
ゼである。
【0012】(第5発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第5発明(請求項5に記載の発明)の構成は、
前記第2発明〜第4発明に係る多孔質材料が、層状シリ
ケートを用いて構成された均一な細孔を有するメソポー
ラスシリカ多孔体である、固定化リパーゼである。
【0013】(第6発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第6発明(請求項6に記載の発明)の構成は、
光学異性体に対して基質特異性を示すリパーゼを第1発
明〜第5発明に係る構造ユニット中に固定化することに
より、リパーゼの基質特異性を高める、リパーゼの基質
特異性向上方法である。
【0014】(第7発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第7発明(請求項7に記載の発明)の構成は、
光学異性体の混在系に対して第1発明〜第5発明に係る
固定化リパーゼを作用させることにより、光学分割反応
を高効率に行う、光学分割反応方法である。
【0015】(第8発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第8発明(請求項8に記載の発明)の構成は、
前記第7発明に係る光学分割反応が、光学異性体である
アルコール類、又は光学異性体である有機酸類を対象と
する選択的エステル化反応である、光学分割反応方法で
ある。
【0016】
【発明の作用・効果】(第1発明の作用・効果)第1発
明においては、リパーゼをその分子直径よりやや大きい
内径を備えた構造安定性を有する構造ユニット中に固定
化するので、酵素分子全体にわたって、その立体構造上
の変形が物理的に規制され、立体構造が安定的に維持さ
れる。このため、前記従来の種々の酵素固定化方法に比
較して、固定化による酵素活性の低下が軽微で、しかも
酵素に対する安定化効果が著しく高い。
【0017】又、非常に注目に値する新規な知見である
が、光学異性体に対して基質特異性を示すリパーゼの該
基質特異性が、第1発明の固定化リパーゼにおいては有
意義に変化することが分かった。即ち、リパーゼを第1
発明のように固定化すると、第1に、その基質特異性が
満足できる程に高くなる。あるいは、第2に、対象とな
る一方の光学異性体に対して作用を完了した後、他方の
光学異性体に対して作用し始めることがない。上記第1
及び第2の変化が同時に現れる場合も多い。
【0018】第1発明の固定化リパーゼにおいてこのよ
うな変化が起こる理由は必ずしも明確ではないが、次の
ように推定することも可能である。即ち、光学異性体に
対する酵素の基質特異性、例えばD体には作用し易くL
体には作用し難いと言うような性質は、酵素の立体構造
の「ゆらぎ」によっても影響されるような微妙なもので
はないかと考えられる。そして第1発明の固定化リパー
ゼにおいては、前記のように酵素分子全体にわたる立体
構造の維持効果が高いので、立体構造の「ゆらぎ」を十
分に規制でき、その結果、光学異性体に対する酵素の基
質特異性が高まるのである。
【0019】(第2発明の作用・効果)構造ユニットを
多孔質材料における細孔として構成することにより、担
体単位容積当たりのリパーゼの固定量を多くすることが
できる。
【0020】(第3発明の作用・効果)リパーゼを固定
化する構造ユニットの内表面が疎水性であることは、水
和していないリパーゼの安定な固定化、又はリパーゼ表
面の疎水性基との相互作用によるリパーゼの安定な固定
化のために好ましい。リパーゼを固定化する構造ユニッ
トの内表面がアニオン性であることは、表面カチオン性
基との相互作用によるリパーゼの安定な固定化のために
好ましい。
【0021】(第4発明の作用・効果)リパーゼを固定
化する構造ユニットの内表面が、該内表面とリパーゼの
表面とを連結するアンカーユニットを備えていることに
より、構造ユニットの構造安定性がリパーゼに伝達さ
れ、リパーゼの立体構造の大きな変化による失活や、そ
の立体構造のゆらぎによる光学異性体に対する基質特異
性の低下が、一層有効に抑制される。
【0022】(第5発明の作用・効果)第5発明におい
て、リパーゼを固定化する構造ユニットが、メソポーラ
スシリカ多孔体における細孔として構成されているの
で、リパーゼの固定化効率を更に高めることができる。
又、細孔の径がリパーゼの分子直径より均一にやや大き
いため、非常に多量のリパーゼ分子がそれぞれ良好な状
態で固定化される。更に、メソポーラスシリカ多孔体は
構造安定性が極めて高いと言う利点がある。
【0023】(第6発明の作用・効果)上記第1発明〜
第5発明のような状態でリパーゼを固定化してリパーゼ
の光学異性体に対する基質特異性を高くする方法は、リ
パーゼを安定化させつつ、その基質特異性を向上させる
ことができるので、非常に有益な方法である。
【0024】(第7発明の作用・効果)光学異性体の混
在系に対して光学分割反応が行われるケースは、目的と
する光学異性体に係る反応生成物が有用である一方で、
他方の光学異性体に係る反応生成物が無益又は有害であ
るケースがしばしばある。又、後者は目的物と構造的に
類似するために、光学分割反応後の目的物の精製を困難
にする。
【0025】第7発明によれば、目的とする光学異性体
に係る反応生成物を高効率に取得でき、かつ前記他方の
光学異性体に係る反応生成物の生産量を低減できるた
め、上記の不具合や困難が著しく抑制される。
【0026】(第8発明の作用・効果)第7発明の光学
分割反応方法の特に有益な実施形態の一つとして、第8
発明のように光学異性体であるアルコール類、又は光学
異性体である有機酸類を対象とする選択的エステル化反
応が例示される。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、第1発明〜第8発明の実施
の形態について説明する。以下において単に「本発明」
と言うときは、第1発明〜第8発明を一括して指してい
る。
【0028】〔光学分割反応及び基質〕本発明におい
て、光学分割反応とは、酵素として本発明に係る固定化
リパーゼを用い、キラル構造の光学異性体であるD体又
はL体のいずれか一方のみを基質として酵素作用の対象
とすることが望まれる反応を言う。光学分割反応及びそ
の基質の具体的な内容は限定されないが、選択的なエス
テル化反応又は加水分解反応等の場合を例示することが
できる。
【0029】例えば、光学異性体であるD体及びL体の
アルコールの一方のみを、酸の存在下に固定化リパーゼ
を用いてエステル化する反応がある。光学異性体である
D体及びL体の有機酸の一方のみを、アルコールの存在
下に固定化リパーゼを用いてエステル化する反応もあ
る。これらの反応は、通常、有機溶媒中で良好に促進さ
れる。又、例えば、光学異性体であるD体及びL体の有
機エステルの一方のみを、水の存在下に固定化リパーゼ
を用いて加水分解する反応もある。
【0030】その他にも、光学分割反応の種類及び固定
化リパーゼの基質として、ラセミ体の2,2,2−トリ
フルオロエチルナプロクサンから抗炎剤の2−N−モル
ホリノエチル−(S)−ナプロクサンエステルの光学選
択合成、グリセロールの不斉エステル転移反応による光
学活性モノベンゾイルグリセロールの合成、ヒドロキシ
トリメチレン1,1’−ビナフチルー2,2’−ジカル
ボキシラートから(S)体か(R)体のエステル光学活
性物の選択合成等を任意に例示できる。
【0031】〔リパーゼ〕本発明において利用可能なリ
パーゼの種類あるいは由来生物種は限定されないが、少
なくとも1種類の光学異性体に対して基質特異性を示す
リパーゼであることが条件となる。固定化以前のリパー
ゼの基質特異性が高いものも、低いものも本発明におい
て利用可能である。基質特異性が現時点において既に確
認されているか否かは問題ではない。本発明において
「リパーゼ」とは、通常のリパーゼ蛋白質分子、又はそ
の活性ユニット(活性部位を含む酵素断片)を言う。
【0032】〔固定化リパーゼ〕本発明に係る固定化リ
パーゼは、特に好ましくは第7発明又は第8発明のよう
な光学分割反応に用いられるが、固定化による酵素活性
の安定化効果の高さから、光学異性体を基質としない通
常の酵素反応にも用いることができる。
【0033】固定化リパーゼとは、光学異性体に対して
基質特異性を示すリパーゼを、該リパーゼの分子直径よ
りやや大きい内径を備え構造安定性を有する構造ユニッ
ト中に固定したものを言う。
【0034】構造ユニット中には、1種類のリパーゼだ
けが固定されていても良く、由来する生物種が異なるよ
うな2種類以上のリパーゼが同時に固定されていても良
い。後者の場合において、2種類以上の酵素は同一の担
体(多孔体等)における別々の構造ユニット中に固定さ
れていても良く、同一の構造ユニット中に固定されてい
ても良い。
【0035】固定化リパーゼの構造の一例を図1に概念
化して示すと、構造ユニット1は、pH,熱,流体の流
動等の環境条件に対して構造安定性を有するものであ
る。リパーゼ2は基質4に対して所定のリパーゼ活性を
発現する部分であり、通常のリパーゼや、酵素活性部位
を含有するリパーゼの断片等により構成される。アンカ
ーユニット3は、本発明の固定化リパーゼにおいて必須
の構成要素ではないが、構造ユニット1とリパーゼ2と
を連結する要素であって、構造ユニット1の上記構造安
定性をリパーゼ2に伝えて、リパーゼ2の立体構造全体
の大きな変化による失活もしくは活性低下や、立体構造
のゆらぎによる光学異性体に対する基質特異性の低下を
抑制すると共に、基質4との相互作用に最低限必要な活
性部位の小さな構造変化は許容する程度の自由度を与え
る。
【0036】固定化リパーゼの構造の他の一例を図2に
概念化して示す。リパーゼ2と構造ユニット1は、アン
カーユニットを介することなく、イオン性相互作用や水
素結合又は van der Waals力等により結合している。個
々の構造ユニット1には1個又は少数個のリパーゼ2が
収容されており、構造ユニット1の内径はこれらの1個
又は少数個のリパーゼ2の立体形状にほぼ合致している
ことが好ましい。
【0037】〔構造ユニット〕上記図1又は図2に示す
構造ユニット1は、無機材料から構成されても良く、ポ
リマー等の有機材料から構成されても良い。有機材料か
らなる構造ユニット1においては、リパーゼ2の周り
を、場合によってはアンカーユニットを介して、被覆す
るためのポリマー形成反応が必要である。上記モノマー
やポリマーの種類は、発明の目的を阻害しない限りにお
いて特段に限定されない。
【0038】無機材料からなる構造ユニットとしては、
例えばケイ酸やアルミナ等の各種金属酸化物、又はこれ
らの複合酸化物等によって構成することができる。例え
ば、ケイ酸からなる構造ユニットの形成方法として、カ
ネマイトのような層状シリケート,アルコキシシラン,
シリカゲル,水ガラス,ケイ酸ソーダ等を好ましく用い
ることができる。
【0039】無機材料から構造ユニットを作製するに
は、無機材料を界面活性剤(テンプレート物質)と混合
反応させ、界面活性剤のミセルのまわりに無機の骨格が
形成された界面活性剤/無機複合体を形成させた後、例
えば400°C〜600°Cでの焼成や、有機溶剤抽出
等により界面活性剤を除去して、界面活性剤のミセルと
同じ形状のメソポア細孔を無機骨格中に形成することが
できる(メソポーラスシリカ多孔体)。
【0040】上記構造ユニットの作製方法において、ケ
イ素含有化合物例えばケイ酸を出発材料とする場合に
は、カネマイトの如き層状シリケートをまず形成し、こ
の層間にミセルを挿入し、ミセルが存在しない層間をシ
リケート分子で繋ぎ、その後ミセルを除去して細孔を形
成することができる。又、水ガラスのようなケイ素含有
物質を出発材料とし、ミセルの周囲にシリケートモノマ
ーを集合させて重合させることによりシリカを形成し、
次いでミセル分子を取り除いて細孔を形成することもで
きる。この場合、ミセルは通常柱状となり、その結果柱
状の細孔が形成される。
【0041】カネマイトの如き層状シリケートの形成を
介して構造ユニットを形成する方法においては、細孔表
面は疎水性であり、かつアニオン性を有する。疎水性表
面は水和していないリパーゼの安定な固定化のために好
ましく、アニオン性表面は表面にカチオンを有するリパ
ーゼの固定化のために好ましい。
【0042】上記ミセルは、適当な媒体中に各種の界面
活性剤、例えばアルキルトリメチルアンモニウムのよう
な陽イオン界面活性剤や、例えばアルキルスルホン酸塩
のような陰イオン界面活性剤や、例えばポリエチレング
リコール系等の非イオン界面活性剤、を分散させること
により形成される。ミセル形状としては、球状,シリン
ダー状,層状等があり、又、それらが規則的に配列して
ヘキサゴナル,キュービック構造を持つ、液晶構造が形
成される。
【0043】界面活性剤のアルキル鎖の長さを変えるこ
とによりミセルの径を変化させ、形成される細孔の径を
制御することができる。又、界面活性剤と併せ、トリメ
チルベンゼン,トリプロピルベンゼン等の比較的疎水性
の分子を添加することにより、ミセルを膨潤させ、結果
的に更に大きな細孔を形成することもできる。
【0044】構造ユニットの形態としては粉末状,顆粒
状,シート状,バルク状,膜状等がある。構造ユニット
を構成する多孔性細孔の細孔径(直径)は、リパーゼの
平均直径に対応して設定されるが、固定化されるリパー
ゼの直径と同等以上、とりわけ、やや大きいことが好ま
しい。構造ユニットの孔径(A)とリパーゼの平均直径
(B)との具体的なサイズの関係は、例えばAがBの
1.0〜1.5倍、より好ましくは1.1〜1.3倍程
度である。前記アンカーユニットを構成する分子として
は構造ユニットと基本的には同じ構造が望ましく、特に
リパーゼが活性ユニットである場合に、これに結合する
ために、水酸基,アミド基,アミノ基,ピリジン基,ウ
レア基,ウレタン基,カルボン酸基,フェノール基,ア
ゾ基,ヒドロキシル基,シラン誘導体,アミノアルキレ
ン基等の官能基が結合していることが必要である。
【0045】本発明の固定化リパーゼを組み立てるに当
たり、まずリパーゼに直接連結させる分子を介してポリ
マー反応を行い、リパーゼを収容した状態で構造ユニッ
トを形成しても良く、又、構造ユニットを先に形成して
おき、これに、場合によってはリパーゼ自身が有するア
ミノ酸残基等を介して、リパーゼを導入しても良い。リ
パーゼと構造ユニットとの結合は、イオン結合,水素結
合,疎水結合、 van der Waals力による結合や共有結合
等であっても良い。
【0046】
【発明の有益な実施態様】本発明は、以下の実施態様に
おいて有益に実施することができる。以下の各番号に係
る実施態様において、「上記」とあるときは、該当する
内容を伴う番号の実施態様の全てを、かつ択一的に、指
している。 1)光学異性体に対して基質特異性を示すリパーゼを、
該リパーゼの分子直径よりやや大きい内径を備え構造安
定性を有する構造ユニット中に固定化した固定化リパー
ゼ。 2)上記構造ユニットの内径が、リパーゼの分子直径の
1〜1.5倍、より好ましくは1.1〜1.3倍であ
る。 3)上記構造ユニットが、各種金属酸化物、又はこれら
の複合酸化物等によって構成されている。 4)上記構造ユニットの内表面が疎水性である。 5)上記構造ユニットの内表面がアニオン性である。 6)上記構造ユニットの内表面が、該内表面とリパーゼ
の表面とを連結するアンカーユニットを備えている。 7)上記構造ユニットが、界面活性剤のミセルのまわり
に無機の骨格が形成された界面活性剤/無機複合体を形
成させた後、焼成や有機溶剤抽出により界面活性剤を除
去して形成されたものである。 8)上記構造ユニットが、多孔質材料における前記リパ
ーゼを収容可能な細孔として構成されている。 9)上記多孔質材料が、層状シリケートを用いて構成さ
れた均一な細孔を有するメソポーラスシリカ多孔体であ
る。 10)上記細孔の径が、50〜70Åである。 11)上記層状シリケートがカネマイトである。 12)光学異性体に対して基質特異性を示すリパーゼを
上記の構造ユニット中に固定化することにより、リパー
ゼの基質特異性を高めるリパーゼの基質特異性向上方
法。 13)光学異性体の混在系に対して上記の固定化リパー
ゼを作用させることにより、光学分割反応を高効率に行
う光学分割反応方法。 14)上記光学分割反応が、光学異性体であるアルコー
ル類、又は光学異性体である有機酸類を対象とする選択
的エステル化反応である 15)上記光学分割反応が、光学異性体である有機エス
テルを対象とする選択的加水分解反応である。
【0047】
【実施例】〔実施例1:酵素,担体及び基質の準備〕酵
素として、珪藻土と単純混合した Pseudomonas cepacia
由来のリパーゼである天野製薬(株)製の「 Amano Lip
ase-PS」(珪藻土99%)から洗脱したリパーゼを用い
た。このリパーゼの平均分子直径は約50〜60Åであ
る。
【0048】担体は、本発明の実施例に係る担体とし
て、層状シリケートを用いて作製した前記メソポーラス
シリカ多孔体であるFSM50(細孔径51Å),FS
M60(細孔径62Å)及びFSM70(細孔径70
Å)を用いた。又、比較例に係る担体として、珪藻土
(平均粒子径45μm)、セライト(細孔径1000Å
以下)及びシリカ(細孔径20〜200Å)を用いた。
なお、実施例4以降の各実施例においては、比較例の一
部として、冨士紡績社製の固定化リパーゼである「キト
パールCV」をそのまま用いた。キトパールCVは、平
均粒子径74〜210μmであり、その細孔径とリパー
ゼ含量は不明である。
【0049】基質としては、和光純薬製のα−D−ヒド
ロキシエチルベンゼン及びα−L−ヒドロキシエチルベ
ンゼンの等量混合ラセミ化合物(以下、「α−PEA」
と呼ぶ)を用いた。
【0050】〔実施例2:固定化酵素の調製〕5gの上
記 Amano Lipase-PSを100mLのリン酸緩衝駅(pH
7.0)に加え、室温で15分間攪拌した後に遠心分離
によって珪藻土を除き、得られた酵素溶液(56mL)
を膜分離により12mLまで濃縮した。これをA液と呼
ぶ。
【0051】キトパールCVを除く上記の各担体100
mgをそれぞれ試験管に用意し、これに1.5mLずつ
のA液を混合し、ローテーターにて4°Cにて20時間
回して、A液に含まれていたリパーゼを担体に固定化さ
せた。次に、上記混合液を10分間の遠心分離(900
0rpm)にかけて上清液と担体を分離した。担体につ
いては、更に、1.5mLの脱イオン水による洗浄と上
記遠心分離による担体分離との操作を3回繰返した。得
られた各リパーゼ固定化担体をアセトンで処理して脱水
させ次いで室温下で真空乾燥させた。
【0052】〔実施例3:酵素の固定化率と酵素含量の
測定〕界面活性剤100gに対して関東化学社製のオリ
ーブ油100gを加え、更に純水300mLを添加し
て、乳化機により14000rpmで10分間の乳化処
理に供し、得られたエマルジョンを基質とした。
【0053】上記基質5gに純水5mLを加えて37°
Cで5分間予備加熱した基質液を所定の例数準備した
後、これに対してそれぞれ、100倍希釈した前記A液
100μLを添加し、あるいは前記各実施例及び比較例
に係る酵素固定化後の上清液を100倍希釈したものを
100μL添加した。これらの各液を37°Cで20分
間反応させ、次にアセトンを50%含むエタノールを1
0mL添加して攪拌し、酵素反応を停止させた。反応停
止液に対して50mMのNaOH溶液25mLと1%の
フェノールフタレンエタノール3滴を添加し、前記酵素
反応によって遊離した脂肪酸を50mMのHCl溶液に
より滴定した。
【0054】ブランクとして、上記の希釈したA液又は
上清液に代えて純水を100μL用いた以外は上記と同
様に行った例についても、同様に滴定した。
【0055】上記A液を添加した場合の滴定量x(m
L)、各上清液を添加した場合の滴定量y(mL)、ブ
ランクにおける滴定量z(mL)に基づき、A液の脂質
分解活性値E1 については以下の式(1)により、各上
清液の脂質分解活性値E2 については以下の式(2)に
より、それぞれ算出した。更に、E1 とE2 に基づき、
以下の式(3)により、前記各実施例及び比較例に係る
固定化酵素の固定化率E(%)を求めた。 E1 =(z−x)×0.05× 50/20×2000=(z−x)×250 ・・・式(1) E2 =(z−y)×0.05× 50/20×2000=(z−y)×250 ・・・式(2) E =(E1 −E2 )/E1 ・・・式(3)。
【0056】その結果、固定化率Eは、FSM50の場
合が75.1%、FSM60の場合が90.8%、FS
M70の場合が92.7%であったのに対して、珪藻土
の場合が51.2%、セライトの場合が49.8%、シ
リカの場合が27.1%であり、実施例と比較例とでは
顕著な差が認められた。特にFSM60とFSM70の
場合に、固定化率が高かった。こうして得た各担体にリ
パーゼの固定化率に基づいて以下の式(4)により、酵
素含量をそれぞれ算出した。 W =E×Aq/0.1・・・式(4) 式(4)中で、Wは担体1g当たりの酵素含量(mg/
g)、Eは固定化率(%)、AqはA液中の酵素濃度
(mg/mL)を、それぞれ示している。
【0057】上記によりそれぞれ算出した酵素含量W
は、FSM50の場合が45mg/g、FSM60の場
合が57mg/g、FSM70の場合が59mg/gで
あったのに対して、珪藻土の場合が31.8mg/g、
セライトの場合が30.9mg/g、シリカの場合が1
6.5mg/gであり、特にFSM60とFSM70の
場合に、酵素含量が高かった。
【0058】〔実施例4:固定化酵素の活性〕実施例3
と同様に調製して予備加熱した同量のエマルジョン基質
液に対して、前記の希釈したA液又は上清液に代えて、
実施例2で述べた実施例と比較例に係る乾燥リパーゼ固
定化担体を各2mg添加し、その後は実施例3と同様に
して滴定を行った。前記キトパールCVについても、同
様の操作により滴定を行った。各リパーゼ固定化担体を
用いた場合の滴定量y’(mL)と、実施例3で得られ
たブランクにおける滴定量z(mL)とに基づいて、以
下の式(5)により、各リパーゼ固定化担体の脂質分解
活性値E3 を算出した。 E3 =(z−y’)×0.05×50/20 ×2500 =(z−y’)×312.5 ・・・式(5)。
【0059】活性値E3 に基づき、各リパーゼ固定化担
体のunit活性( units/g)を求めたところ、FSM
50の場合が152、FSM60の場合が183、FS
M70の場合が191であったのに対して、珪藻土の場
合が91、セライトの場合が87、シリカの場合が5
0、キトパールCVの場合が89であり、実施例と比較
例とでは顕著な差が認められた。特にFSM60とFS
M70の場合に優れた結果が得られた。
【0060】〔実施例5:光学分割反応〕244.32
mg(2ミリmol)の前記α−PEAと、688.7
2mg(8ミリmol)の酢酸ビニルを含むヘキサン溶
液を調製して基質液とした。この基質液10mLに対し
て、キトパールCVを含む各リパーゼ固定化担体(実施
例に係るリパーゼ固定化担体については、FSM60の
み)をいずれも0.5unitとなるように添加量を調整し
て添加し、25°Cにおいて次の「化1」に示すエステ
ル化反応を行わせた。この場合、リパーゼはL体に対し
て基質特異性を示すことが知られている。
【0061】
【化1】 上記エステル化反応中の基質液を所定時間の経過毎に一
定量採取し、リパーゼ固定化担体の除去と−50°Cへ
の冷却を素早く行って反応を停止させた。反応停止の
後、ダイセル化学工業社製の光学分割カラム「キラルO
B」を用いた高速液体クロマトグラフィーによって反応
液の組成を測定し、α−PEAの反応前時点での合計量
aと、反応停止時点でのα−L−ヒドロキシエチルベン
ゼンの減少量bから、L体のエステルへの変換率b/a
(%)を経時的に求めた。
【0062】その結果を、FSM60,セライト及びシ
リカについては図3に、キトパールCVについては図4
に、それぞれ示す。図3において曲線5はFSM60の
場合、曲線6はセライトの場合、曲線7はシリカの場合
である。上記変換率の算出方法を考慮すれば、変換率が
50%に達した時点で基質液中のL体が全てエステル化
されたことになり、変換率が50%を超えると、L体が
消費され尽くしてD体に酵素作用が及び始めていること
を意味する。
【0063】図3及び図4に示すように、リパーゼ固定
化担体がシリカである場合には変換率が非常に悪く、リ
パーゼ固定化担体がキトパールCV又はセライトである
場合は変換率が多少改善するが、依然として不十分であ
る。
【0064】一方、リパーゼ固定化担体がFSM60で
ある場合は、(1)変換率が著しく向上して短時間で5
0%に近づき、(2)変換率が40%を超えた辺りから
変換率の伸びが急激に鈍る、ことが認められる。(1)
は固定化リパーゼの活性の高さを示し、(2)はL体に
対する固定化リパーゼの特異性の高さを示す、と考える
ことができる。
【0065】〔酵素活性の維持〕図5に示す様にFSM
に固定化したリパーゼは連続5回の有機溶媒中での使用
に対しても90%以上の酵素活性を維持していた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固定化リパーゼの構造例を示す図
である。
【図2】本発明に係る固定化リパーゼの構造例を示す図
である。
【図3】酵素活性試験の結果を示す図である。
【図4】酵素活性試験の結果を示す図である。
【図5】酵素活性試験の結果を示す図である。
【符号の説明】
1 構造ユニット 2 酵素 3 アンカーユニット 4 基質
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅見 修 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 4B033 NA01 NA27 NB12 NB24 NC04 NC12 ND02 4B050 CC02 GG10 LL05 4B064 AD61 CA33 CA40 CB24 CD27

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学異性体に対して基質特異性を示すリ
    パーゼを、該リパーゼの分子直径よりやや大きい内径を
    備え構造安定性を有する構造ユニット中に固定化したこ
    とを特徴とする固定化リパーゼ。
  2. 【請求項2】 前記構造ユニットが、多孔質材料におけ
    る前記リパーゼを収容可能な細孔として構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の固定化リパーゼ。
  3. 【請求項3】 リパーゼを固定化する前記構造ユニット
    の内表面が、疎水性であるか、又はアニオン性であるこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の固定化リ
    パーゼ。
  4. 【請求項4】 リパーゼを固定化する前記構造ユニット
    の内表面が、該内表面とリパーゼの表面とを連結するア
    ンカーユニットを備えていることを特徴とする請求項1
    〜請求項3のいずれかに記載の固定化リパーゼ。
  5. 【請求項5】 前記多孔質材料が、層状シリケートを用
    いて構成された均一な細孔を有するメソポーラスシリカ
    多孔体であることを特徴とする請求項2〜請求項4のい
    ずれかに記載の固定化リパーゼ。
  6. 【請求項6】 光学異性体に対して基質特異性を示すリ
    パーゼを請求項1〜請求項5のいずれかに記載の構造ユ
    ニット中に固定化することにより、前記リパーゼの基質
    特異性を高めることを特徴とするリパーゼの基質特異性
    向上方法。
  7. 【請求項7】 光学異性体の混在系に対して請求項1〜
    請求項5のいずれかに記載の固定化リパーゼを作用させ
    ることにより、光学分割反応を高効率に行うことを特徴
    とする光学分割反応方法。
  8. 【請求項8】 前記光学分割反応が、光学異性体である
    アルコール類、又は光学異性体である有機酸類を対象と
    する選択的エステル化反応であることを特徴とする請求
    項7に記載の光学分割反応方法。
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