JP4227666B2 - 染色された再生コラーゲン繊維、人工毛髪、染色された再生コラーゲン繊維の染料定着処理方法、及び染色された再生コラーゲン繊維の製造方法 - Google Patents

染色された再生コラーゲン繊維、人工毛髪、染色された再生コラーゲン繊維の染料定着処理方法、及び染色された再生コラーゲン繊維の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、染色堅牢性に優れた染色された再生コラーゲン繊維及び人工毛髪、並びに、染色された再生コラーゲン繊維の染料定着処理方法に関する。
タンパク質繊維である再生コラーゲン繊維は、その諸特性が人毛に似ているために、人工毛髪原料としての使用に適している。人工毛髪原料の用途に用いられる繊維には、発色性や風合い等の高い美感性が求められる。
タンパク質繊維は、一般的に染色法により着色される。染色法としては、タンパク質繊維を70〜100℃に維持した染料水溶液に浸漬処理する染色法が用いられている。
具体的には、例えば、以下の特許文献1には、均染性を高めるための酵素等を含有させた染料水溶液に羊毛を浸漬させて、100℃で60分間煮沸して染色する方法が記載されている。
また、以下の特許文献2には、特定の処理剤を用いることにより、羊毛、カシミア毛、絹糸等のタンパク質繊維を従来の染色温度よりも低温の70〜90℃の温度範囲で染色する方法が記載されている。また、その実施例には、羊毛を特定の処理剤で処理した後、染色温度85℃で染色した例が開示されている。
このように、従来のタンパク質繊維の一般的な染色方法においては、特殊な処理剤を用いても70℃を超えるような高温で処理しなければ染料を充分に吸尽させることができなかった。
上記のような70℃を超えるような高温条件を必要とする染色方法を用いて再生コラーゲン繊維を染色した場合、再生コラーゲン繊維が収縮するという問題があった。
上記問題点を解決するために、本発明者らは、再生コラーゲン繊維を70℃以下の温度で染色することを試みたが、染色温度が低い場合には再生コラーゲン繊維と染料との化学反応が不十分になり、染料堅牢性が低下するという問題が生じた。そして、染料堅牢性が低い再生コラーゲン繊維を人工毛髪として用いた場合には、汗等の水分により再生コラーゲン繊維中の染料が接触した衣服に移行する現象が生じるおそれがあった。
従って、再生コラーゲン繊維の着色法としては、再生コラーゲン繊維の溶液紡糸工程において、カーボンブラック等の顔料を分散させて着色する方法しか実用化されていなかった。しかしながら、前記顔料を用いた着色方法では、着色しうる色の範囲が黒色及び灰色等の無彩色に限定され、赤色、黄色、青色、紫色、等の有彩色や、深みのある黒色等を鮮やかに発色させることが困難であった。
特開平2−216282号公報 特開平7−126988号公報
本発明は、染色された再生コラーゲン繊維において、染料堅牢性、特に、汗染料堅牢性に優れた再生コラーゲン繊維を得ることを目的とする。
本発明の一局面は、ポリアルキレンポリアミン化合物、ポリアルキレンポリアミンとジシアンジアミドとの縮合物、及び前記縮合物の酸付加塩化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする染色された再生コラーゲン繊維である。
以下に、本発明の一実施形態の染色された再生コラーゲン繊維を具体的に説明する。
本実施形態の再生コラーゲン繊維は、ポリアルキレンポリアミン化合物、ポリアルキレンポリアミンとジシアンジアミドとの縮合物、及び前記縮合物の酸付加塩化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する染色された再生コラーゲン繊維である。
再生コラーゲン繊維は、コラーゲン原料を可溶化処理して得られる可溶化コラーゲン溶液を無機塩水溶液中に吐出することにより再生コラーゲン繊維を析出させ、さらに、単官能エポキシ化合物等で不溶化処理することにより得られる。再生コラーゲン繊維としては、牛皮に由来する再生コラーゲン繊維がとくに好ましい。牛皮に由来する再生コラーゲン繊維は、入手が容易である点で、とくに、人工毛髪として好ましく用いることができる。
再生コラーゲン繊維の具体的な形態としては、粉末状、又はフィラメント状、ステープル状、或いはステープルを紡績した糸状のもの等が挙げられる。また、これらを、それぞれ単独で、或いは組み合わせて製織あるいは編製した布帛、紐、不織布の状態にしたものであってもよい。なお、再生コラーゲン繊維の製造法については、後に、詳しく説明する。
再生コラーゲン繊維を染色するための染料は、特に限定されないが、1:1型金属錯塩染料、1:2型金属錯塩染料、均染性酸性染料、ミーリング酸性染料、クロム染料及び反応染料から選ばれる少なくとも1種の染料が再生コラーゲン繊維に吸尽されやすい点から好ましく用いられる。
前記1:1型金属錯塩染料は、1〜2個のスルホン酸基を有し、クロムやコバルト等の金属1原子が染料1分子に配位結合していることを化学構造上の特徴とする染料である。
前記1:1型金属錯塩染料の具体例としては、例えばチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のNeolanや、三井BASF染料(株)製PalatinFast等がその代表例として挙げられる。これらの中ではNeolanが特に再生コラーゲン繊維に吸尽されやすい点から好ましい。
また、前記1:2型金属錯塩染料とは、クロムやコバルト等の金属1原子が染料2分子に配位結合していることを化学構造上の特徴とする染料であり、スルホン酸基を有するものとスルホン酸基を有さないものがある。
前記1:2型金属錯塩染料の具体例として、スルホン酸基を有さない、例えばチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のIrgalanや住友化学工業(株)製のLanyl、日本化薬(株)製のKayakalan、三井BASF染料(株)製のLanafast,Acidol、保土谷化学工業(株)製のAizen Anilon、Dystar製のIsolan K、クラリアントジャパン(株)製Lanasyn等が代表例として挙げられる。また、スルホン酸基を有するものとしては、例えばチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のLanacron S、住友化学工業(株)製のLanyl W、日本化薬(株)製のKayalax、三井BASF染料(株)製のAcidol M、ダイスタージャパン(株)製のIsolan S、クラリアントジャパン(株)製のLanasyn S等が代表例として挙げられる。これらの中ではスルホン酸基を有さないもの、とくに、その中でも、Irgalanが、再生コラーゲン繊維に吸尽されやすい点から好ましい。
また、前記均染性酸性染料とは、水溶性アニオン染料の中で、比較的分子量が小さく、羊毛、ナイロンなどのポリアミド繊維に対し親和性が高く、セルロース繊維に対し親和性が低い染料である。具体的には、例えば、ダイスタージャパン(株)製のTelon,Supranol、住友化学工業(株)製のSuminol Leveling,Aminyl E、日本化薬(株)製のKayacyl、三井BASF染料(株)製のMitsui Acid,Mitsui Nylon Fast,Nylomine A/B、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のTection、クラリアントジャパン(株)製のSandlan E,Nylosan E等が代表例として挙げられる。これらの中ではTelonが再生コラーゲン繊維に吸尽されやすい点から好ましい。
また、前記ミーリング型酸性染料としては、具体的には、例えば、住友化学工業(株)製のSuminol Milling、日本化薬(株)製のKayanol Milling、三井BASF染料(株)製のMitsui Acid Milling,Carbolan、チバ・スペシャリティー・ケミカル(株)製のPolar、クラリアントジャパン(株)製のSandlan Milling等が代表例として挙げられる。これらの中ではSuminol Millingが再生コラーゲン繊維に吸尽されやすい点から好ましい。
また、前記クロム染料とは、1〜2個のスルホン酸基を有し、主として3価クロムにより金属錯塩を形成することが可能な基を有することを化学構造上の特徴とし、酸性媒染染料とも呼ばれるものであり、湿潤堅牢度や耐光性に優れている染料である。
前記クロム染料の具体例としては、例えばダイスタージャパン(株)製のDimond等が挙げられる。
また、前記反応性染料とは、繊維中の官能基と反応して共有結合により染着する染料である。
前記反応性染料に含まれる官能基としては、ビニルスルフォン基、クロロトリアジン基等が挙げられる。
前記反応性染料の具体例としては、例えばビニルスルフォン基を有する反応性染料である、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のLanasol、Eriofast、ダイスタージャパン(株)製のLevafix E,Remazol等が、クロロトリアジン基を有する反応性染料である、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のCibacron等が代表例として挙げられる。これらの中ではビニルスルフォン基を有する反応性染料、とくに、Lanasol、Remazolが酸性条件化においても加水分解を起こしにくく、また、再生コラーゲン繊維に吸尽されやすい点から好ましい。
なお、前記各種染料の中では、特に、1:1型金属錯塩染料、1:2型金属錯塩染料、及び反応染料からなる群から選ばれる1種の染料であって、前記選ばれた種に属する複数の異なる染料を用いて所望の色を得るための染料水溶液を調製することが好ましい。このような場合には、配合される各染料それぞれが再生コラーゲン繊維に吸尽されやすいために、所望の色に調色する自由度が高い点から特に好ましい。
本実施形態における染色された再生コラーゲン繊維は、例えば、1:1型金属錯塩染料、1:2型金属錯塩染料、均染性酸性染料、ミーリング染料、クロム染料及び反応染料からなる群から選ばれる少なくとも1種の染料を含有する染料水溶液を調製し、再生コラーゲン繊維を30〜70℃、好ましくは50〜70℃、さらに好ましくは55〜65℃の前記染料水溶液に所定の時間浸漬することにより、染色される。
染料水溶液は、前記各染料を熱湯で溶解したり、湯せんすることにより水に溶解して、目的とする色を得るための染料配合及び濃度に調整される。
前記染料水溶液の溶媒である水は、工業用水を用いても、イオン交換水等の純度が高い水を用いてもよい。
また、前記染料水溶液は、pH2〜10、さらにはpH2.5〜10の範囲で適宜pH調整されることが好ましい。このような範囲でpH調整することにより、繊維の変性による収縮や繊維が加水分解することによる機械的特性の低下を抑制できる。前記pHの調整には、例えば、蟻酸、酢酸、硫酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等が用いられる。
なお、前記各種染料に適したpHの範囲としては、1:1型金属錯塩染料の場合には、2〜4、さらには2.5〜4、さらには2.5〜3.5が好ましく、1:2型金属錯塩染料の場合には、3〜7、さらには4〜7が好ましく、均染性酸性染料の場合には、3〜5、さらには3.5〜4.5が好ましく、クロム染料の場合には、3〜5、さらには、3.5〜4.5が好ましく、反応染料の場合には、3〜10、さらには4〜9が好ましい。
次に、染料水溶液に再生コラーゲン繊維を浸漬する方法について説明する。
再生コラーゲン繊維は、上記のように調製された染料水溶液に浸漬される。
浸漬される再生コラーゲン繊維が、紡糸時のオイリング処理により油剤等が付着されたものである場合には、精練工程により、付着された油剤等を予め除去しておくことが好ましい。油剤を除去しておくことにより、染料の吸尽性及び染色堅牢度を高めることができる。
前記精練工程は、再生コラーゲン繊維を、所定の濃度の精練用界面活性剤を含有する水温40〜50℃の水溶液中に、所定の時間、例えば、5〜20分間浸漬処理することにより行われる。
そして、再生コラーゲン繊維を染料水溶液へ浸漬する。染料水溶液の液温は30〜70℃の範囲であることが好ましい。なお、上記各種染料は、30〜70℃のような低い温度でも再生コラーゲン繊維に充分吸尽される。従って、再生コラーゲン繊維の変性による収縮を抑制できるために再生コラーゲン繊維の風合いを低下させずに染色することができる。従来の染色方法のように液温が70℃を超える染料水溶液で染色処理した場合には、再生コラーゲン繊維が変性し、大幅に収縮するために、人工毛髪のような美感を必要とする用途に用いることは困難であったが、70℃以下の染料水溶液で染色処理することにより収縮を抑制でき、外観の美感が必要な人工毛髪にも実用的に用いることができる。なお、染料水溶液の温度が30℃未満の場合には、染色に時間がかかり過ぎ、また、染料吸尽率が低下するおそれがある。
染料水溶液へ浸漬する際の浴比としては、1:10〜1:100、さらには、1:20〜1:60程度であることが吸尽速度が速い点から好ましい。
そして、染料水溶液に浸漬された再生コラーゲン繊維は、染料を所定の割合で吸尽するまで、例えば、30〜120分間程度浸漬された後、染料水溶液から取り出される。
次に、染色された再生コラーゲン繊維に、ポリアルキレンポリアミン化合物、ポリアルキレンポリアミンとジシアンジアミドとの縮合物、及び前記縮合物の酸付加塩化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有させることにより染料を定着させる処理を行う。これらの化合物は、吸尽された染料を再生コラーゲン中に定着させる定着剤として作用する。低温で染色された再生コラーゲン繊維は、染料堅牢性が低く、また、従来染色されたタンパク質繊維の定着剤として知られた硫酸アルミニウム、炭酸アルミニウム、タンニン系化合物、ジシアンジアミド化合物等のような定着剤では染料堅牢度を充分に高めることができないが、前記化合物を定着剤として用いることにより、染色された再生コラーゲン繊維に高い染料堅牢性を付与することができる。
前記染料を定着させる処理としては、前記化合物の水溶液に染色されたコラーゲン繊維を浸漬した後、所定の時間経過後に取り出し、さらに、所定の温度で乾燥する方法が挙げられる。
ポリアルキレンポリアミン化合物としては、ポリメチレンポリアミンやポリエチレンポリアミン等のポリアルキレンポリアミンが用いられ、市販品としては、例えば、明成化学工業(株)製のフィックスオイル RGS 等が挙げられる。
また、ポリアルキレンポリアミンとジシアンジアミドとの縮合物又はその酸付加塩の具体例としては、ジエチレントリアミンとジシアンジアミドの縮合物やトリエチレンテトラアミンとジシアンジアミドとの縮合物等が挙げられ、その酸付加塩としては前記縮合物の塩酸塩、硫酸塩などの鉱酸塩や、酢酸塩、シュウ酸などの有機酸塩等が挙げられる。
ポリアルキレンポリアミン化合物、ポリアルキレンポリアミンとジシアンジアミドとの縮合物、又はその酸付加塩による染色された再生コラーゲン繊維に対する染色堅牢度向上効果の作用は、前記化合物が染料に対してイオン結合するとともに、再生コラーゲン繊維とファンデルワールス力、水素結合、配位結合、化学結合により染料の溶出を防ぎ、染料を定着させると考えている。特に、再生コラーゲン繊維のカルボン酸基と強固な水素結合を形成するため、染料の定着効果が大きいと考えられる。また、例えば、定着剤としてタンニンを用いた場合に、吐酒石と混合することにより繊維の外層に皮膜を形成し、繊維内部の染料の溶出を防止すると考えられているが、タンニンと吐酒石との混合系を用いても未反応、未固着状態の染料が多い場合には、定着効果が低いと思われる。
ポリアルキレンポリアミド化合物、ジシアンジアミド化合物、ポリアルキレンポリアミンとジシアンジアミドとの縮合物又はその酸付加塩はそれぞれ単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。この場合には、上記それぞれの化合物の水溶液に、順次、再生コラーゲン繊維を浸漬することが好ましい。
前記化合物の水溶液の液温としては、50〜70℃、好ましくは55〜65℃であることが好ましく、浸漬時間は10〜30分間であることが好ましい。このような条件で処理することにより、繊維の収縮を抑制することができる。また、前記化合物の水溶液のpHとしては、5〜10、さらには8〜10、特に好ましくは、8.5〜9.5程度であることが前記化合物と染料または再生コラーゲン繊維との結合が強くなり、染料堅牢性が高くなる点から好ましい。
また、前記化合物の水溶液の濃度としては、1〜10質量%、さらには2〜5質量%であることが染料堅牢度を充分に高めることができる点から好ましい。
なお、前記水溶液の濃度は、従来繊維処理の分野で知られている定着剤の水溶液濃度(例えば1%未満)に比べて比較的高いものである。この理由は、再生コラーゲン繊維は親水性が高いために水を吸収しやく、染料を高い割合で吸尽させても、一旦吸尽された染料が水に再溶解して、水とともに染料が抜け出しやすい。従って、再生コラーゲン繊維を高い濃度の前記化合物の水溶液で処理することにより、吸尽された染料の再溶解を抑制し、染料堅牢度をより高めることができる。
そして、定着剤水溶液に所定の時間浸漬された再生コラーゲン繊維は、定着剤水溶液から取り出された後、その後、水洗され、脱水・乾燥される。
前記化合物の再生コラーゲン繊維への付着量としては、1〜20%omf、さらには、3〜15%omf程度であることが、染料堅牢度を充分に高めることができる点から好ましい。
次に、再生コラーゲン繊維の製造方法について、詳しく説明する。
再生コラーゲン繊維を得るためのコラーゲン原料としては、例えば、動物の床皮の部分が用いられる。床皮としては、牛などの動物を屠殺して得られるフレッシュな床皮や塩漬けした生皮より得られる床皮が用いられる。これら床皮は、大部分が不溶性コラーゲン繊維からなるが、通常網状に付着している肉質部分を除去したり、腐敗や変質防止のために用いた塩分を除去する処理をしたのちに用いられる。
上記処理により得られる不溶性コラーゲン繊維は、グリセライド、リン脂質、遊離脂肪酸などの脂質、糖タンパク質、アルブミンなどのコラーゲン以外のタンパク質など、不純物を含有する。
これらの不純物は、繊維化するにあたって紡糸安定性、光沢や強伸度などの品質、臭気などに悪影響する。従って、不溶性コラーゲン繊維を石灰漬けにして脂肪分を加水分解することによりコラーゲン繊維を解きほぐした後、酸又はアルカリ処理、酵素処理、溶剤処理などの皮革処理を施すことにより、予め不純物を除去しておくことが好ましい。
次に、皮革処理が施された不溶性コラーゲンは、架橋しているペプチド部を切断するための可溶化処理が施される。可溶化処理の方法としては、アルカリ可溶化法や酵素可溶化法などが用いられる。
不純物の少ない再生コラーゲンを得るためには、可溶化処理されたコラーゲンにpHの調整、塩析、水洗や溶剤処理等をさらに施すことが好ましい。
得られた可溶化コラーゲンは、たとえば1〜15質量%、好ましくは、2〜10質量%程度の原液になるように塩酸、酢酸、乳酸などの酸でpH2〜4.5に調整した酸性溶液を用いて溶解される。得られる可溶化コラーゲン水溶液には、機械的強度の向上、耐水性又は耐熱性の向上、光沢性の改良、紡糸性の改良、着色の防止、防腐などを目的として必要に応じて、安定剤、水溶性高分子化合物などの添加剤が配合されてもよい。
そして、得られた可溶化コラーゲン水溶液を、たとえば紡糸ノズルやスリットを通して無機塩水溶液中に吐出することにより再生コラーゲン繊維が形成される。
無機塩水溶液としては、例えば、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸アンモニウムなどの水溶性無機塩の10〜40質量%水溶液が好ましく用いられる。
再生コラーゲン繊維は、単官能エポキシ化合物等で架橋することによる不溶化処理されていることが好ましい。
前記単官能エポキシ化合物の具体例としては、たとえば、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブチレン、酸化イソブチレン、酸化オクテン、酸化スチレン、酸化メチルスチレン、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、グリシドールなどのオレフィン酸化物類、グリシジルメチルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、ノニルグリシジルエーテル、ウンデシルグリシジルエーテル、トリデシルグリシジルエーテル、ペンタデシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、ポリエチレンオキシドグリシジルエーテルなどのグリシジルエーテル類、蟻酸グリシジルエステル、酢酸グリシジルエステル、アクリル酸グリシジルエステル、メタクリル酸グリシジルエステル、安息香酸グリシジルエステルなどのグリシジルエステル類、グリシジルアミド類などが挙げられる。上記単官能エポキシ化合物のなかでも、再生コラーゲン繊維の吸水率をより低下させるために、下記一般式(I)で表わされる単官能エポキシ化合物が好ましく用いられる。
Figure 0004227666
(式中Rは、R−、R−O−CH−またはR−COO−CH−で表わされる置換基を示し、前記の置換基中のRは炭素数2以上の炭化水素基またはCHCl、Rは炭素数4以上の炭化水素基を示す)
前記一般式(I)で表わされる化合物の具体例としては、酸化ブチレン、酸化イソブチレン、酸化スチレン、エピクロロヒドリン、ブチルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、メタクリル酸グリシジルエステルなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。
さらに、前記一般式(I)中のRが炭素数2以上6以下の炭化水素基またはCHClである酸化ブチレン、エピクロロヒドリンなどや、Rが炭素数4以上6以下の炭化水素基であるブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルなどの単官能エポキシ化合物は、反応性が高く、より短時間での処理が可能になることや、水中での処理が比較的容易になることなどから、とくに好ましく用いられる。
使用される単官能エポキシ化合物の量は、再生コラーゲン繊維中の単官能エポキシ化合物と反応可能なアミノ基の量に対し0.1〜500当量、好ましくは0.5〜100当量、さらに好ましくは1〜50当量である。なお、前記アミノ基の量は、アミノ酸分析法により測定される。前記単官能エポキシ化合物の量が0.1当量未満の場合、再生コラーゲン繊維の水に対する不溶化効果が充分でなく、逆に単官能エポキシ化合物の量が500当量を超える場合、不溶化効果は満足し得るものの、工業的な取扱い性や環境面で好ましくない。
前記単官能エポキシ化合物は水を反応溶剤として、溶解して用いられる。
一方、単官能エポキシ化合物処理においては、処理液のpHがコラーゲン繊維の等電点である中性付近から離れていくにしたがい、処理液のコラーゲン繊維に対する塩析効果が著しく低下する傾向がある。とくに、単官能エポキシ化合物とコラーゲンアミノ基との反応速度が極めて速くなる高pH領域ではその効果が極めて大きく、コラーゲン繊維が膨潤しペプチド結合が加水分解を受け易くなり、作製された繊維の吸水率が高く、目的の物性、たとえば吸水率100%以下の繊維が得られない傾向がある。従って、単官能エポキシ化合物による処理は、さらに無機塩を水酸化ナトリウムの添加量に応じて、得られる再生コラーゲン繊維の吸水率が100%以下となる量添加して処理を開始する必要がある。
無機塩としては、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸アンモニウムなどがあげられ、工業的な取り扱い易さより硫酸ナトリウムが好ましい。
無機塩の、得られる再生コラーゲン繊維の吸水率が100%以下となる量とは、無機塩の種類、温度、pHなどにより異なるが、任意に設定した温度、pHにおいて、コラーゲン繊維の膨潤を抑え、コラーゲン繊維が塩析を受けやすく、さらにコラーゲン繊維の含水率が260%以下となる無機塩濃度領域を指す。この無機塩の添加量は、使用する再生コラーゲン繊維の処理液中での膨潤度や、含水率を測定することによって決定することができる。膨潤度は再生コラーゲン繊維の太さを視覚で評価し、反応液に入れる前の状態から大きく太くならないことが好ましい。
具体的には、無機塩の添加量は、反応液の水酸化ナトリウム濃度が0.001N以上0.05N未満の場合には13質量%以上、好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは17質量%以上であり、水酸化ナトリウム濃度が0.05N以上0.15N未満の場合には15質量%以上、好ましくは17質量%以上、さらに好ましくは19質量%以上であり、水酸化ナトリウム濃度が0.15N以上0.35未満の場合には16質量%以上、好ましくは19質量%以上であり、水酸化ナトリウム濃度が0.35N以上0.8N以下の場合には19%以上が必要である。なお、無機塩の添加量の上限は25℃における飽和濃度である。無機塩の濃度が前記領域外である場合、処理液のコラーゲン繊維に対する塩析効果が著しく低下することにより、コラーゲン繊維が膨潤しペプチド結合が加水分解を受け易くなり、作製された繊維の吸水率が100%より大きくなり、目的の物性の繊維が得られない傾向がある。
なお、得られる再生コラーゲン繊維の吸水率は100%以下であり、90%以下が好ましい。吸水率が100%より大きい場合、繊維を濡らしたときにコシがなく、カールなどの形状保持力が弱くなる傾向がある。
さらに、必要により、再生コラーゲン繊維に水洗を施す。水洗は、再生コラーゲン繊維に付着あるいは吸着した無機塩、未反応単官能エポキシ化合物、単官能エポキシ化合物由来分解物を除去できる利点がある。
ついで、本発明に用いられる再生コラーゲン繊維としては、さらに、前記再生コラーゲン繊維を公知の金属塩なめし、具体的には、アルミニウム塩水溶液、クロム塩水溶液、ジルコニウム塩水溶液に浸漬して処理されたものであることが好ましい。この処理により、湿潤時の再生コラーゲン繊維にコシが加わり、湿触感が改良され、カールセットなどの形状付与が良好になる。
前記金属塩なめしとしては、特に、アルミニウム塩水溶液で処理されたものが好ましい。アルミニウム塩水溶液で金属なめし処理が施された再生コラーゲン繊維を用いて、染色処理を施した場合には、透明感のある発色を得ることができ、特に、有彩色の発色性に優れる点から好ましい。
金属アルミニウム塩処理は、処理終了後の繊維に含有されるアルミニウム塩が酸化アルミニウム(Al)に換算して、2〜40質量%となるように行なうことが好ましく、5〜20質量%となるように行なうことがより好ましい。再生コラーゲン繊維に含有されるアルミニウム塩が酸化アルミニウムに換算して2質量%未満では、湿触感が不良となり、カールセットなどの形状付与が弱くなる。また40質量%を超える場合には処理後の繊維が硬くなって風合いを損ねてしまう。
ここで用いるアルミニウム塩にはとくに制限はないが、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、および皮革なめしで一般に用いられている市販のアルミニウムなめし剤が好ましく用いられる。これらのアルミニウムは単独でまたは2種以上混合して用いることができる。このアルミニウム塩水溶液のアルミニウム塩濃度としては、酸化アルミニウムに換算して0.3〜40質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましい。このアルミニウム塩の濃度は、0.3質量%未満では再生コラーゲン繊維中のアルミニウム含量が少なくなるため、湿触感が不良となり、カールセットなどの形状付与が弱くなる傾向があり、40質量%より大きいと繊維が硬くなり触感が悪くなる傾向がある。
このアルミニウム塩水溶液に再生コラーゲン繊維を浸透する時間は、10分間以上が好ましく、30分間以上がより好ましい。浸漬時間が、10分間未満ではアルミニウム塩の反応が進みにくく、再生コラーゲン繊維の湿触感改善が不充分になりカールセットなどの形状付与が低下する傾向がある。また、浸漬時間の上限にはとくに制限はないが、25時間でアルミニウム塩の反応は充分に進行し、湿触感が良好となりカールセットなどの形状付与も良好となることから、浸漬時間は25時間以内が好ましい。
なお、アルミニウム塩が再生コラーゲン繊維中に急激に吸収されて濃度むらを生じないようにするため、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化カリウムなどの無機塩を適宜前記アルミニウム塩の水溶液に0.1〜20質量%、好ましくは3〜10質量%の濃度となるように添加してもよい。さらに、アルミニウム塩の水中での安定性を良好にするため、蟻酸ナトリウムやクエン酸ナトリウムなどの有機塩を適宜前記アルミニウム塩の水溶液に0.1〜2質量%、好ましくは0.2〜1質量%の濃度となるように添加してもよい。
アルミニウム塩で処理された再生コラーゲン繊維は、次に、水洗、オイリング、及び乾燥処理される。水洗は、10分間〜4時間流水水洗することにより行なうことができる。オイリングに用いる油剤としては、たとえば、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーンなどのエマルジョンおよびプルロニック型ポリエーテル系静電防止剤からなる油剤などを用いることができる。乾燥温度は、好ましくは100℃以下、さらに好ましくは75℃以下、乾燥時の荷重は、1dtexに対して0.01〜0.25g重、好ましくは0.02〜0.15g重の重力下で行なうことが好ましい。
ここで、水洗を施すのは、塩による油剤の析出を防止したり、乾燥機内で乾燥時に再生コラーゲン繊維から塩が析出し、かかる塩によって再生コラーゲン繊維に切れが発生したり、生成した塩が乾燥機内で飛散し、乾燥機内の熱交換器に付着して伝熱係数が低下するのを防ぐためである。また、オイリングを施した場合には乾燥時における繊維の膠着防止や表面性の改善に効果がある。
上記のようにして得られる本実施形態の再生コラーゲン繊維は、優れた発色性を示し、かつ、収縮等が抑制された美感に優れたものである。また、染料堅牢度が高いものである。具体的には、後述する汗に対する染色堅牢度試験において、2級以上、さらには4級以上であるような優れた染料堅牢性を示す。
従って、美感が重要な要素となる、各種ヘアアクセサリー、具体的には、例えばカツラやヘアピース等の頭飾製品あるいはドールヘア等に用いられる人工毛髪として好適に使用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
はじめに、本実施例で用いた各種染料を以下に示す。
(1:1型金属錯塩染料)
・Neolan Yellow GR 175% (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のカラーインデックス(C.I)99の染料)
・Neolan Bordeaux RM 200% (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のC.I 194の染料)
・Neolan Blue 2G 250% (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のC.I 158の染料)
(1:2型金属錯塩染料)
・Irgalan Yellow GRL 200% (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のC.I 116の染料)
・Irgalan Bordeaux EL 200% (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のC.I 251の染料)
・Irgalan Blue 3GL 200% (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のC.I 171の染料)
(反応染料)
・Levafix Brilliant Blue E−BRAN (ダイスタージャパン(株)製のC.I 114の染料)
・Levafix Brill.Red E−RN gran (ダイスタージャパン(株)製)
・Levafix Golden Yellow E−G (ダイスタージャパン(株)製のC.I 27の染料)
・Eriofast RedB(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
・Cibacron Red P−BN GRAN (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
・Lanasol Red 6G (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のC.I 84の染料)
(クロム染料)
・Dimond BlackT01 (ダイスタージャパン(株)製)
(ミーリング染料)
・Polar Blue RLS 200% (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
・Polar Red B 125% (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製のC.I 249の染料)
・Polar Yellow 4G 160% (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
・Suminol Milling Brilliant Red 3BN (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
(均染性酸性染料)
・Telon Red FRL Micro (ダイスタージャパン(株)製)
・Telon Red M-BL 168%FRL (ダイスタージャパン(株)製)
・Supranol Yellow 4GL(ダイスタージャパン(株)製)
(直接染料)
・SiriusBlackVSFH/C (ダイスタージャパン(株)製)
以下に本実施例で用いた再生コラーゲン繊維の製造方法を説明する。
〈再生コラーゲン繊維の製造〉
牛の床皮を原料とし、アルカリで可溶化した皮片1200g(コラーゲン分180g)に30質量%に希釈した過酸化水素水溶液30gを投入後、乳酸水溶液で溶解し、pH3.5、固形分7.5質量%に調整した原液を作製した。前記原液を減圧下で撹拌脱泡機((株)ダルトン製 8DMV型)を用いて撹拌脱泡処理した後、ピストン式紡糸原液タンクに移送し、さらに減圧下で静置し、脱泡を行なった。かかる原液をピストンで押し出したのち、ギアポンプを用いて定量送液し、孔径10μmの焼結フィルターで濾過後、孔径0.275mm、孔長0.5mm、孔数300の紡糸ノズルを通し、硫酸ナトリウム20質量%を含有してなる25℃の凝固浴(ホウ酸および水酸化ナトリウムでpH11に調整)へ紡出速度5m/分で吐出した。
次に、得られた再生コラーゲン繊維(300本、20m)を、エピクロロヒドリン((株)ナカライテスク製)1.7質量%、水酸化ナトリウム((株)ナカライテスク製)0.8質量%、および硫酸ナトリウム((株)東ソー社製)19質量%を含有した水溶液4kgに25℃で4時間、液を流動させながら浸漬した。
そして、金属なめしをするために、前記浸漬された再生コラーゲン繊維を取り出し、30分間流水水洗した後、塩基性硫酸アルミニウム(BASF社製 Lutan−BN、以下同じ)6質量%,およびギ酸ナトリウム((株)ナカライテスク社製)0.5質量%を含有した水溶液4kgに30℃で15時間、液を流動させながら浸漬した。
そして、得られた繊維を2時間流水下で水洗した。
次に、作製した繊維の一部をアミノ変性シリコーンのエマルジョンおよびプルロニック型ポリエーテル系静電防止剤からなる油剤を満たした浴槽に浸漬して油剤を付着させた後、50℃に設定した熱風対流式乾燥機(タバイエスペック(株)製 PV−221)内部で繊維束の一方の端を固定し、他方の端に繊維1本に対して2.8gの重りを吊り下げ2時間緊張下で乾燥させ、単繊度78dtex総繊度87万dtexの再生コラーゲン繊維を得た。
[実施例、比較例、及び参考例]
上記のようにして得られた再生コラーゲン繊維を以下の方法により染色処理した。
〈染色処理〉
前記得られた再生コラーゲン繊維の繊維束を精練剤((株)花王製、中性洗剤)1〜2g/Lを含む浴で40〜50℃で10〜15分間処理することにより前記油剤を除去し、充分水洗した後、熱風乾燥機中で60℃で30分間乾燥し、染色前の再生コラーゲン繊維束を得た。
次に、前記油剤が除去された再生コラーゲン繊維の繊維束から、繊維長20cmで5gの繊維束を毛束にし、その片端を結束バンドで固定した。
一方、予め水に溶解した表1に記載のそれぞれの染料を用いて、染色剤水溶液をポット染色機中で調製した。そして、前記染色剤水溶液を表1に記載のpHに調整し、また、浴比1:40になるように液量を調整した。このときの水溶液温度は20〜30℃であった。そして前記水溶液に繊維束を浸漬した。
次に、前記繊維束が浸漬された染料水溶液を表1に記載のそれぞれの染色温度まで、昇温速度3℃/分程度で昇温した。そして、その染色温度で60分間処理し、得られた繊維を取り出して、10分間水洗した。
〈定着処理〉
前記染色処理において、10分間水洗処理された染色された再生コラーゲン繊維を以下のいずれかの処理法により処理した。
(実施例:ポリアルキレンポリアミン水溶液(pH9)による処理)
水100質量部にポリアルキレンポリアミン(明成化学工業(株)製のフィックスオイル RGS)4質量部を溶解し、次いで炭酸ナトリウムを加えてpH9の3.8%ポリアルキレンポリアミン水溶液を得た。そして前記再生コラーゲン繊維を前記水溶液に浴比1:40で60℃で20分間浸漬処理した後、繊維を取り出し、10分間水洗した。そして、水洗後、均熱型乾燥機で60℃で1時間乾燥することにより、再生コラーゲン繊維に10%omfのポリアルキレンポリアミンを含有させた。
(実施例:ポリアルキレンポリアミンとジシアンジアミドの縮合物の塩酸塩水溶液による処理)
水100質量部にポリアルキレンポリアミンとジシアンジアミドとの縮合物の塩酸塩(東海製油(株)のネオシルクフィックス85)2.5質量部を溶解し、さらに、pH9に調整し、3.8%ポリアルキレンポリアミン−ジシアンジアミド縮合物塩酸塩水溶液を得た。そして前記再生コラーゲン繊維を前記水溶液に浴比1:40で60℃で20分間浸漬処理した後、繊維を取り出し、10分間水洗した。そして、水洗後、均熱型乾燥機で60℃で1時間乾燥することにより、再生コラーゲン繊維に8%omfの前記縮合物の塩酸塩を含有させた。
参考例:ポリアルキレンポリアミン水溶液(pH5)による処理)
水100質量部にポリアルキレンポリアミン(明成化学工業(株)製のフィックスオイル RGS)4質量部を溶解し、pH5の3.8%ポリアルキレンポリアミン水溶液を得た。そして前記再生コラーゲン繊維を前記水溶液に浴比1:40で60℃で20分間浸漬処理した後、繊維を取り出し、10分間水洗した。そして、水洗後、均熱型乾燥機で60℃で1時間乾燥することにより、再生コラーゲン繊維に2.8%omfのポリアルキレンポリアミンを含有させた。
(比較例:定着処理なし)
前記再生コラーゲン繊維を定着剤水溶液に浸漬処理せずに、均熱型乾燥機で60℃、1時間乾燥した。
(比較例:ジシアンジアミド水溶液による処理)
水100質量部にジシアンジアミド(明成化学工業(株)製のフィックスオイル 3F)4質量部を溶解し、次いで炭酸ナトリウムを加えてpH9の3.8%ジシアンジアミド水溶液を得た。そして、前記再生コラーゲン繊維を前記水溶液に浴比1:40で60℃で20分間浸漬処理した後、繊維を取り出し、10分間水洗した。そして、水洗後、均熱型乾燥機で60℃で1時間乾燥することにより、再生コラーゲン繊維に4%omfのジシアンジアミドを含有させた。
(比較例:合成タンニン0.74%水溶液による処理)
水100質量部に合成タンニン(大日本製薬(株)のSZ−9904)0.75質量部を溶解し、pH6の0.74%合成タンニン水溶液を得た。そして、前記再生コラーゲン繊維を前記水溶液に浴比1:40で60℃で20分間浸漬処理した後、繊維を取り出し、10分間水洗した。そして、水洗後、均熱型乾燥機で60℃で1時間乾燥することにより、再生コラーゲン繊維に3%omfの合成タンニンを含有させた。
(比較例:合成タンニン3.8%水溶液による処理)
水100質量部に合成タンニン(大日本製薬(株)のSZ−9904)4質量部を溶解し、pH6の3.8%合成タンニン水溶液を得た。そして、前記再生コラーゲン繊維を前記水溶液に浴比1:40で60℃で20分間浸漬処理した後、繊維を取り出し、10分間水洗した。そして、水洗後、均熱型乾燥機で60℃で1時間乾燥することにより、再生コラーゲン繊維に15%omfの合成タンニンを含有させた。
(比較例:天然タンニン酸0.25%水溶液と吐酒石水溶液による処理)
水100質量部に天然タンニン酸(大日本製薬(株)のハイフィックス SW―A)0.25質量部を溶解し、pH6の0.25%天然タンニン酸水溶液を得た。そして再生コラーゲン繊維に天然タンニン酸が1%omfの割合で含有するように、前記再生コラーゲン繊維を前記水溶液に浴比1:40で60℃で20分間浸漬した。
次に、吐酒石が2%omfの割合で含有するように、予め調製した吐酒石水溶液(0.05g/L)に前記浸漬後の繊維を投入し、さらに60℃で20分間浸漬した。そして、水洗後、均熱型乾燥機で60℃で1時間乾燥することにより、再生コラーゲン繊維に天然タンニン酸と吐酒石とを含有させた。
(比較例:天然タンニン酸3.8%水溶液と吐酒石水溶液による処理)
水100質量部に天然タンニン酸系化合物(大日本製薬(株)のハイフィックス SW―A)4質量部を溶解し、pH6の3.8%天然タンニン酸水溶液を得た。そして再生コラーゲン繊維に天然タンニン酸が15%omfの割合で含有するように、前記再生コラーゲン繊維を前記水溶液に浴比1:40で60℃で20分間浸漬した。
次に、吐酒石が2%omfの割合で含有するように、予め調製した吐酒石水溶液(0.05g/L)に前記浸漬後の繊維を投入し、さらに60℃で20分間浸漬した。そして、水洗後、均熱型乾燥機で60℃で1時間乾燥することにより、再生コラーゲン繊維に天然タンニン酸系化合物と吐酒石とを含有させた。
(比較例:硫酸アルミニウムと炭酸ナトリウムとを含有する水溶液による処理)
水100質量部に硫酸アルミニウム0.0075gと炭酸ナトリウム0.125gを溶解し、硫酸アルミニウム/炭酸ナトリウム水溶液を得た。そして、前記再生コラーゲン繊維を前記水溶液に浴比1:40で60℃で20分間浸漬した。この場合、再生コラーゲン繊維に硫酸アルミニウムが3%omf,炭酸ナトリウムが5%omfの割合で含有した。なお、この処理においては、再生コラーゲン繊維は大幅に収縮したため、使用に適さないと判断した。
〈評価〉
上記のようにして得られた、染色された再生コラーゲン繊維を以下に示す方法により評価した。
[染料の吸尽率]
染色前の染料水溶液濃度をA(%)、染色後の染料水溶液濃度をB(%)とした場合に、(A−B)/A×100(%)の式により、染料の吸尽率(%)を求めた。なお、各濃度は各種染料の特性吸収波長における紫外線吸収に基づいて算出した。
[発色性試験]
染色された再生コラーゲン繊維の発色性を次の方法で評価した。
色相の測色は、分光測色計(コニカミノルタ製CM−2600d)を用いた。
定着処理なしの再生コラーゲン繊維を所定の長さに切断した後、繊維束とし、櫛で3回といた後、水平な台の上に載置して、任意の2か所において測色を行い、その測定値の平均値を求めた。なお、本発明における色相測定条件は、拡散照明:10°,受光方式:D65,測定径:φ8mm,SCE方式で測定した。
そして、上記方法によって求めた色相の平均値と所定の染料処方で目標とした色との色差(ΔE)が1未満の場合には発色性良好(良好)、1以上の場合には、発色性不良(不良)と判断した。
[染色後の収縮率]
定着処理なしの染色後の再生コラーゲン繊維の単繊維の長さを測定した。そして、染色前の単繊維の長さを100%とし、染色前の単繊維の長さに対する染色後の単繊維の収縮率を測定した。
[汗に対する染色堅牢度試験]
JIS L−0848(ISO 105−E04)に準拠した下記方法により堅牢度試験を行った。
具体的には、L−ヒスチジン塩酸液一水和物(0.5g)、塩化ナトリウム(5g)及びりん酸水素二ナトリウム12水和物(5g)を水に溶かし、これに0.1mol/L水酸化ナトリウ水溶液約25mlと水を加えてpHが8.0で全容が約1Lになるように調製し、アルカリ性人工汗液を得た。
また、2枚の白布(10cm×4cmのナイロン布又は綿布)の間に所定の重量のサンプルの再生コラーゲン繊維を保持して、4辺を縫い合わせて複合試験片を得た。そして、得られた複合試験片を浴比50:1の上記アルカリ人工汗液に常温で30分間浸漬した。
そして、複合試験片を2本のガラス棒で挟んで、アルカリ性人工汗液をしたたり落ちない程度にまで絞り取った。そして、規格により規定された汗試験機を用いて約12.5kPaで加圧処理した後、37±2℃の乾燥機に入れ、約4時間保持した。そして、乾燥後、縫い合わせた白布を分離して、60℃を越えない温度で乾燥した。そして、白布の汚染の程度を、規定された汚染用グレースケールを用いて以下の基準で目視判断した。
優:4級以上5級以下
普通:2級以上4級未満
劣:1級以上2級未満
表1及び表2に評価結果を示す。
Figure 0004227666
Figure 0004227666
表1中のサンプルNO.1〜13,15〜19の繊維は、いずれも、発色性に優れ、また、染色前後の繊維の収縮も5%未満であった。一方、pH2.5未満の染料水溶液で染色したサンプルNO.20〜22の繊維、70℃より高い染色温度で染色したサンプルNO.23〜24の繊維、pH11の染料水溶液で染色したサンプルNO.25の繊維は、いずれも収縮率が高かった。また、直接染料で染色したサンプルNO.14の繊維は染料の吸尽率が低かった。
そして、上記発色性に優れ、また、染色前後の繊維の収縮も5%未満であった、サンプルNO.1〜13,15〜19の繊維について、各種定着処理を施した堅牢度試験の表2の結果から、実施例のpH9のポリアルキレンポリアミン水溶液で処理された再生コラーゲン繊維は、高い染料堅牢度を示していることがわかる。また、ポリアルキレンポリアミン・ジシアンジアミド縮合物塩酸塩の水溶液で処理された再生コラーゲン繊維も高い染料堅牢度を示していることがわかる。一方、比較例の定着処理を施さなかった繊維においては、染料堅牢度が非常に悪かった。また、天然タンニン水溶液及び合成タンニン水溶液で処理した場合においても、染料堅牢度の著しい向上は見られなかった。さらに、ジシアンジアミド水溶液で処理した場合にも、染料堅牢度の著しい向上は見られなかった。なお、硫酸アルミニウムと炭酸ナトリウムとを含有する水溶液で処理した場合には、大きな収縮を生じたので、堅牢度評価には供しなかった。
以上説明したように、本発明の一局面は、ポリアルキレンポリアミン化合物、ポリアルキレンポリアミンとジシアンジアミドとの縮合物、及び前記縮合物の酸付加塩化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする染色された再生コラーゲン繊維である。再生コラーゲン繊維は他のタンパク質繊維に比べて、親水性が高いために、染料の堅牢度は他のタンパク質繊維に比べると低いが、前記のような化合物を含有させることにより、従来の一般的な染料定着剤、例えば、タンニン、硫酸アルミニウム、炭酸ナトリウム等を用いる場合に比べて、染料堅牢度、特に、汗堅牢度の高い美感に優れた再生コラーゲン繊維を得ることができる。従って、前記再生コラーゲン繊維を人工毛髪として用いる場合に、洗髪や汗による染料の色落ちや衣類等への色移りを抑制し、染料を再生コラーゲン繊維に強く定着させることができる。
また、JIS L−0848に準拠したアルカリ性人工汗液を用いたナイロン白布及び綿白布に対する堅牢度試験において、堅牢度の判定が2級以上である場合には、前記再生コラーゲン繊維の染料の堅牢度が優れたものになる。
また、前記化合物は1〜20%omf含有されることが、染料堅牢度を充分に高めることができる点から好ましい。
また、前記染色された再生コラーゲン繊維が、1:1型金属錯塩染料、1:2型金属錯塩染料、均染性酸性染料、ミーリング酸性染料、クロム染料及び反応染料からなる群から選ばれる少なくとも1種の染料により染色されたものであることが好ましい。このような染料は再生コラーゲン繊維に対する吸尽率が高いために、鮮やかな発色に着色されたコラーゲン繊維が得られる。
また、前記染色された再生コラーゲン繊維が、1:1型金属錯塩染料、1:2型金属錯塩染料、及び反応染料からなる群から選ばれる1種の染料であって、前記選ばれた種に属する複数の異なる染料により染色されたものである場合には、それぞれの染料が高い吸尽率を示すために、色調のバリエーションに富んだ再生コラーゲン繊維が得られる。
また、本発明の他の一局面は、上記染色された再生コラーゲン繊維からなる人工毛髪繊維である。このような人工毛髪繊維は、人毛に近い風合いを備えるとともに、発色性に優れ、且つ、汗堅牢度等の染料堅牢性にも優れたものである。
また、本発明の他の一局面は、染色された再生コラーゲン繊維を、ポリアルキレンポリアミン化合物、ポリアルキレンポリアミンとジシアンジアミドとの縮合物、及び前記縮合物の酸付加塩化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物の水溶液に浸漬し、所定の温度で乾燥する工程を備えることを特徴とする染色された再生コラーゲン繊維の染料定着処理方法である。このような方法により得られる染色された再生コラーゲン繊維は、染料堅牢度に優れた再生コラーゲン繊維である。
また、前記水溶液のpHは8〜10の範囲に調整されていることが好ましい。このようなpHに調整されている場合には、より堅牢度の高い染色された再生コラーゲン繊維が得られる。
また、前記再生コラーゲン繊維が1:1型金属錯塩染料、1:2型金属錯塩染料、均染性酸性染料、ミーリング酸性染料、クロム染料及び反応染料からなる群から選ばれる少なくとも1種の染料を70℃以下の水溶液に浸漬して染色されたものである場合には、高い染料吸尽率を維持しながら、繊維の収縮が少ない、染色された再生コラーゲン繊維が得られる。

Claims (7)

  1. ポリアルキレンポリアミン化合物、ポリアルキレンポリアミンとジシアンジアミドとの縮合物、及び前記縮合物の酸付加塩化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を8〜20 %omf 有することを特徴とする染色された再生コラーゲン繊維。
  2. 前記染色された再生コラーゲン繊維が、1:1型金属錯塩染料、1:2型金属錯塩染料、均染性酸性染料、ミーリング酸性染料、クロム染料及び反応染料からなる群から選ばれる少なくとも1種の染料により染色されたものである請求項1に記載の染色された再生コラーゲン繊維。
  3. 前記染色された再生コラーゲン繊維が、1:1型金属錯塩染料、1:2型金属錯塩染料、及び反応染料からなる群から選ばれる1種の染料であって、前記選ばれた種に属する複数の異なる染料により染色されたものである請求項1または2に記載の染色された再生コラーゲン繊維。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の染色された再生コラーゲン繊維からなることを特徴とする人工毛髪。
  5. 染色された再生コラーゲン繊維を、pHが8〜10の範囲に調整されている、ポリアルキレンポリアミン化合物、ポリアルキレンポリアミンとジシアンジアミドとの縮合物、及び前記縮合物の酸付加塩化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物の水溶液に浸漬し、所定の温度で乾燥する工程を備えることを特徴とする染色された再生コラーゲン繊維の染料定着処理方法。
  6. 前記再生コラーゲン繊維が1:1型金属錯塩染料、1:2型金属錯塩染料、均染性酸性染料、ミーリング酸性染料、クロム染料及び反応染料からなる群から選ばれる少なくとも1種の染料を70℃以下の水溶液に浸漬して染色されたものである請求項5に記載の染色された再生コラーゲン繊維の染料定着処理方法。
  7. 再生コラーゲン繊維を1:1型金属錯塩染料、1:2型金属錯塩染料、均染性酸性染料、ミーリング酸性染料、クロム染料及び反応染料からなる群から選ばれる少なくとも1種の染料の70℃以下の水溶液に浸漬して染色する染色工程と、染色された再生コラーゲン繊維を、ポリアルキレンポリアミン化合物、ポリアルキレンポリアミンとジシアンジアミドとの縮合物、及び前記縮合物の酸付加塩化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物のpHが8〜10の範囲に調整された水溶液に浸漬し、乾燥する染料定着工程とを備える、染色された再生コラーゲン繊維の製造方法。
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