JP2001303372A - 抗菌性、抗ウイルス性アクリロニトリル系繊維およびその製造法 - Google Patents

抗菌性、抗ウイルス性アクリロニトリル系繊維およびその製造法

Info

Publication number
JP2001303372A
JP2001303372A JP2000125889A JP2000125889A JP2001303372A JP 2001303372 A JP2001303372 A JP 2001303372A JP 2000125889 A JP2000125889 A JP 2000125889A JP 2000125889 A JP2000125889 A JP 2000125889A JP 2001303372 A JP2001303372 A JP 2001303372A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
acrylonitrile
antiviral
antibacterial
polyphenol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000125889A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Nakajima
中島  茂
Hideo Naka
秀雄 中
Tetsuo Nakagawa
哲男 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Exlan Co Ltd
Original Assignee
Japan Exlan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Exlan Co Ltd filed Critical Japan Exlan Co Ltd
Priority to JP2000125889A priority Critical patent/JP2001303372A/ja
Publication of JP2001303372A publication Critical patent/JP2001303372A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Treatment Of Fibers During Manufacturing Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 繊維の加工工程あるいはその後において、光
・熱・加工薬剤等による失効、変色、着色がない抗菌
性、抗ウイルス性アクリロニトリル系繊維および製造法
を提供する。 【構成】 カチオン染料可染性アクリロニトリル系繊維
にポリフェノ−ルおよび特定の4級アンモニウム塩を含
有せしめることにより抗菌性、抗ウイルス性を付与せし
めた抗菌性、抗ウイルス性アクリロニトリル系繊維なら
びに該繊維の製造法。 【効果】 繊維の加工工程あるいはその後における、光
・熱・加工薬剤等による失効、変色、着色がなく、しか
も多くの細菌、ウイルスに対して抗菌性、抗ウイルス性
を保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は衣料、寝装、インテ
リア用途の他、一般資材用途等多岐にわたり使用するこ
とのできるポリフェノ−ル並びに4級アンモニウム塩を
含有した実用性の高い抗菌性、抗ウイルス性アクリロニ
トリル系繊維及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、社会の成熟化や高齢化の進展、豊
かで快適な生活環境を求める傾向に伴い、健康の維持、
増進に対する要望が高まり、より清潔で快適な衣料、寝
装、インテリア製品あるいは生活資材の出現が望まれて
いる。その一つの方法として、我々の生活環境に悪影響
を及ぼす微生物の発生を防ぎ、その生育・繁殖を抑え、
衛生的で清潔な生活環境を維持するため、各種抗菌繊維
の開発が行われている。
【0003】かかる要求に応えるための抗菌性繊維に
は、種々の抗菌剤が用いられており、繊維製品への抗菌
剤の処理方法も様々である。例えば、抗菌剤としては、
銀−ゼオライト系を代表とする無機金属系物質を用いる
技術(特開平5−272008号公報)、銅化合物また
は銅や亜鉛などの金属微粉末を繊維中に添加する方法
(特開昭55−115440号公報)、トリクロロカル
バニリド等のハロジアリル尿素化合物を用いる方法(特
開平2−259169号公報)、その他の化合物として
脂肪酸エステル化合物を用いる方法(特開昭63−61
73号公報)などが知られている。
【0004】しかしながら、銀、銅化合物を複合した繊
維は、晒し処理によって銀、銅化合物が変性し、抗菌性
が失われるという問題点があった。かかる技術レベルに
対し、社会の要求は抗菌性にとどまらず抗ウイルス性も
備えるようエスカレートして来ているのが現状である。
【0005】こうした背景のもと、最近天然抗菌剤が注
目されている。例えばヒバやヒノキから抽出されるヒノ
キチオ−ルは抗菌、防黴、防虫等の機能があるといわ
れ、繊維に付着させて抗菌性、抗ウイルス性を付与する
事例が知られているが、該繊維がきついヒノキチオ−ル
のにおいを発する、耐洗濯保持性がない等の問題点があ
った。
【0006】また、茶葉タンニンを主成分とした茶抽出
物を合成樹脂固結剤と共に繊維に含浸し、加熱すること
によって洗濯耐久性を付与する方法(特開平8−296
173号公報)が知られているが、合成樹脂固結剤を用
いることによって該抗菌剤をマスクする為、抗菌性、抗
ウイルス性が低下するという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の問題点を解消するために創案されたものであり、そ
の目的は、抗菌性のみならず抗ウイルス性の繊維に求め
られる、多くの細菌やウイルスに対して効果があり、繊
維の加工工程あるいはその後において、光・熱・加工薬
剤等による失効、変色、着色がない抗菌性、抗ウイルス
性アクリロニトリル系繊維およびその製造法を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
鋭意検討した結果、本発明の完成に至った。即ち、本発
明のかかる目的は、カチオン染料可染性アクリロニトリ
ル系繊維が、ポリフェノ−ルと4級アンモニウム塩を含
有していることを特徴とする抗菌性、抗ウイルス性アク
リロニトリル系繊維により達成することができる。
【0009】また、ポリフェノ−ルが茶カテキンであ
る、またさらに、4級アンモニウム塩が、一般式[1]
または[2]である抗菌性、抗ウイルス性アクリロニト
リル系繊維により、より良く達成することができる。
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】かかる抗菌性、抗ウイルス性アクリロニト
リル系繊維を得る方法として、カチオン染料可染性アク
リロニトリル系繊維の製造工程中一次緻密化工程を経た
繊維に、ポリフェノ−ルと一般式[1]または[2]で
示される4級アンモニウム塩を接触せしめ、その後スチ
−ム弛緩熱処理することを特徴とする抗菌性、抗ウイル
ス性アクリロニトリル系繊維の製造法が提供される。
【0013】また、カチオン染料可染性アクリロニトリ
ル系繊維の製造工程中一次緻密化工程を経た繊維に、一
般式[1]または[2]で示される4級アンモニウム塩
を接触せしめ、次いでスチ−ム弛緩熱処理した後、ポリ
フェノ−ルと接触せしめることを特徴とする抗菌性、抗
ウイルス性アクリロニトリル系繊維の製造法もある。
【0014】さらに、カチオン染料可染性アクリロニト
リル系繊維製品に、ポリフェノ−ルと一般式[1]また
は[2]で示される4級アンモニウム塩を浸漬法または
パットスチ−ム法により接触せしめ、90℃以上の温度
で処理することを特徴とする抗菌性、抗ウイルス性アク
リロニトリル系繊維の製造法も採用し得る。
【0015】またさらに、かかる製造法におけるポリフ
ェノ−ルとしては茶カテキンが推奨される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本願発明を詳述する。上述
の如き特異性能を有する抗菌性、抗ウイルス性アクリロ
ニトリル系繊維において、該アクリロニトリル系繊維は
スルホン酸或いはカルボン酸基を有する所謂、カチオン
染料可染性アクリロニトリル系重合体によって形成され
る限り制限はないが、好ましくは60重量%以上、更に
好ましくは80重量%以上のアクリロニトリルと0.5
〜10重量%のスルホン酸或いはカルボン酸基含有単量
体と、必要に応じて例えば酢酸ビニル等のビニルエステ
ル類;塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン等のハ
ロゲン化ビニルまたはビニリデン類;アクリル酸メチ
ル、メタアクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸アル
キルエステル類;アクリルアミド、スチレン等からなる
アクリロニトリル系共重合体から形成されるアクリロニ
トリル系繊維を用いることが望ましい。
【0017】前述の「カチオン染料可染性」の由縁であ
るスルホン酸或いはカルボン酸基含有単量体としては、
特に限定されないが、例えばビニルスルホン酸又はその
塩、アリルスルホン酸又はその塩、メタアリルスルホン
酸又はその塩、パラスチレンスルホン酸又はその塩、ス
ルホエチルメタクリル酸又はその塩、アクリル酸又はそ
の塩、メタアクリル酸又はその塩等の単量体のいずれか
1種以上を用いることが本発明において好結果を与え
る。
【0018】以上はスルホン酸或いはカルボン酸基含有
単量体を共重合するケースを説明しているが、カチオン
染料可染性アクリロニトリル系重合体はこれに限定され
ず、例えば塩素酸ナトリウムと酸性亜硫酸ナトリウムレ
ドックス触媒、アゾビスシアノバレリン酸触媒等の重合
触媒を用いて重合体末端にスルホン酸又はその塩、カル
ボン酸又はその塩を導入した重合体も採用しうる。
【0019】本発明において、繊維中に含有するポリフ
ェノ−ルとは、タンニン酸、タンニン、カテキン、ガロ
カテキン、等の複数の水酸基を有するフェノ−ル骨格を
複数個有する化合物で、分子量が200〜10000程
度のポリフェノ−ルが用いられ、中でも分子量200〜
2000程度のポリフェノ−ルが好適に用いられる。分
子量が大きすぎると溶解性に問題を生じて繊維内に含有
せしめるのに難があり、小さすぎると洗濯耐久性が低下
する。このようなポリフェノ−ルはコ−ヒ−(クロロゲ
ン酸)、玉葱(ケルセチン)、ムラサキイモ(アンロシ
アニン)、豆(イソフラボン)、緑茶(カテキン類)等
に含まれており、ポリフェノ−ル成分を粗抽出したも
の、単離精製したもの、あるいは混合物等が好適に使用
される。
【0020】中でも、本発明においては、ポリフェノ−
ルが茶カテキン由来のものであるのが好適である。茶カ
テキンとは緑茶(煎茶、深蒸し茶、かぶせ茶、玉露、番
茶等)、半発酵茶(ウ−ロン茶等)、発酵茶(紅茶)等
に含まれる成分であり、主たる成分は(+)−カテキ
ン、(−)−エピカテキン、(−)−エピカテキンガレ
−ト、(+)−ガロカテキン、(−)−エピガロカテキ
ン、(−)−エピガロカテキンガレ−トが知られてい
る。これらは個々の成分に単離する必要はなく、これら
の混合物からなる茶カテキンを濃厚に含む製剤(特に2
0重量%以上、好ましくは25重量%以上含むもの)を
そのまま好適に用いることができる。市販の茶カテキン
には30重量%品、60重量%品、80重量%品等があ
る。例えばマキセ産業(株)製の茶テキン(商品名)
は、これに当たる。言うまでもないが、茶葉を水または
アルコ−ル等を抽出溶媒として抽出した抽出物を使用す
る事も可能である。
【0021】また、該薬剤のアクリロニトリル系繊維へ
の付与量は、ポリフェノ−ルとして0.05〜10.0
重量%で、好ましくは0.05〜5.0重量%である。
付与量が前記範囲を下回る場合は該繊維の抗菌性、抗ウ
イルス性が用途によっては不足し、上回る場合は抗菌
性、抗ウイルス性の割にコスト高になり、工業的に不利
となる。
【0022】本発明の抗菌性、抗ウイルス性アクリロニ
トリル系繊維は、ポリフェノールの洗濯耐久性向上、該
繊維の柔軟性向上等のためポリフェノ−ル及び4級アン
モニウム塩の含有が必須である。4級アンモニウム塩を
併用したことにより、本発明繊維は抗菌性、抗ウイルス
性という機能の維持に重要なポリフェノールの洗濯耐久
性の向上や、該繊維の柔軟性の向上等の効果を発現す
る。かかる4級アンモニウム塩は、一般式[1]または
[2]で示されるが、一般式[1]の例としては、塩化
ジデシルジメチルアンモニウム、塩化ジヒドロキシエチ
ルデシルエチルアンモニウム、N−ヒドロキシエチル
N,N−ジメチルN−ステアリルアミドエチルアンモニ
ウムエチルスルホネ−ト、ジデシルジメチルアンモニウ
ムアジペ−ト、ジデシルジメチルアンモニウムグルコネ
−ト等が挙げられる。
【0023】また、一般式[2]の例としては、ステア
リル・アミド・プロピル・ジメチル・ヒドロキシエチル
・アンモニウムナイトレ−ト、セチル・アミド・プロピ
ル・ジメチル・ヒドロキシエチル・アンモニウムナイト
レ−ト、ステアリル・アミド・プロピル・ジメチル・ヒ
ドロキシエチル・アンモニウムクロライド、セチル・ア
ミド・プロピル・ジメチル・ヒドロキシエチル・アンモ
ニウムクロライド、ステアリル・アミド・プロピル・ジ
メチル・ヒドロキシエチル・アンモニウムブロマイド、
ステアリル・アミド・エチル・ジエチル・ヒドロキシエ
チル・アンモニウムアセテ−ト、ステアリル・アミド・
エチル・ジエチル・ヒドロキシエチル・アンモニウムホ
スフェ−ト、ステアリル・アミド・プロピル・ジメチル
・エチル・アンモニウムエチルサルフェ−ト、セチル・
アミド・プロピル・ジメチル・エチル・アンモニウムエ
チルサルフェ−ト、ステアリル・アミド・プロピル・ジ
エチル・メチル・アンモニウムメチルサルフェ−ト、セ
チル・アミド・プロピル・ジエチル・メチル・アンモニ
ウムメチルサルフェ−ト、ステアリル・アミド・プロピ
ル・トリメチル・アンモニウムメチルサルフェ−ト、セ
チル・アミド・エチル・ジエチル・メチル・アンモニウ
ムメチルサルフェ−ト、ステアリル・アミド・エチル・
トリメチル・アンモニウムメチルサルフェ−ト等を挙げ
ることできる。 該薬剤のアクリロニトリル系繊維への
吸着量(付与量)は、0.2〜3.0%omfで、好ま
しくは0.3〜2.0%omfであり、上記した薬剤の
1種とすることも、数種の薬剤を混用することもある。
【0024】次に、本発明の抗菌性、抗ウイルス性アク
リロニトリル系繊維の製造法について述べる。製造法と
しては大別して3つあり、その第1はカチオン染料可染
性アクリロニトリル系繊維の製造工程中一次緻密化工程
を経た繊維に、ポリフェノ−ルと一般式[1]または
[2]で示される4級アンモニウム塩を接触せしめ、そ
の後スチ−ム弛緩熱処理するというものであり、第2は
同じく製造工程中一次緻密化工程を経た繊維に、一般式
[1]または[2]で示される4級アンモニウム塩を接
触せしめ、次いでスチ−ム弛緩熱処理した後、ポリフェ
ノ−ルと接触せしめるのであり、第3はカチオン染料可
染性アクリロニトリル系繊維製品に、ポリフェノ−ルと
一般式[1]または[2]で示される4級アンモニウム
塩を浸漬法またはパットスチ−ム法により接触せしめ、
90℃以上の温度で処理するという方法である。
【0025】これから理解されるように、第1の方法は
カチオン染料可染性アクリロニトリル系繊維の製造工程
の中の、1次緻密化工程と呼ばれる工程以降にて処理す
るものであり、第3の方法は製造工程の最終まで経たも
の、即ちいわゆる原綿と言われるものやこれを加工した
繊維製品に対して処理するものである。尚、ここで言う
製造工程の最終とは必ずしも1次緻密化、スチ−ム弛緩
熱処理の全てを経ていることを要せず、例えば1次緻密
化を省略し、スチ−ム弛緩熱処理を施して最終としたも
のも含む。また、ポリフェノ−ル及び4級アンモニウム
塩処理は、両薬剤の混合物で同時に行ってもよいし、個
別に行うなら先に4級アンモニウム塩、次いでポリフェ
ノ−ルとする。又、第2の方法は、カチオン染料可染性
アクリロニトリル系繊維の製造工程の中の、1次緻密化
工程と呼ばれる工程を経た繊維にアンモニウム塩を接触
せしめ、次いでスチ−ム弛緩熱処理した後、製造工程中
でポリフェノ−ルと接触せしめてもかまわないし、スチ
ーム弛緩熱処理した後、製造工程の最終まで経た原綿や
これを加工した繊維製品をポリフェノールと接触せしめ
てもかまわない。
【0026】カチオン染料可染性アクリロニトリル系繊
維の製造工程中一次緻密化工程の後とは、湿式紡糸にお
ける紡糸・延伸・水洗後に行われる乾燥緻密化工程の後
を意味する。一次緻密化工程とは、延伸されたトウまた
はフィラメントには、繊維中のボイドに由来するある程
度(20〜100重量%対乾燥繊維)の水分が残ってい
るのであるが、この水分を除き水分が抜けた穴をつぶ
し、繊維を緻密化する工程をいう。これには、トンネル
乾燥機またはドラム乾燥機を使用し、高温調湿状態で徐
々に水分を取り除く方法と、ロ−ラ−乾燥機で高温乾熱
且つある程度の緊張条件下で、急激に焼きつぶす方法等
がある。ポリフェノ−ル及び4級アンモニウム塩処理を
紡糸以降、一次緻密化工程より前に行うと、繊維構造に
はまだ上述の無数の穴が存在し、水分を含有しているた
め、該薬剤が繊維内部に固定されにくく、乾燥緻密化ま
での各工程で脱落し、工程汚染・排水異常等を起こす問
題がある。
【0027】また、一次緻密化工程直前に該薬剤処理す
ると、繊維中の水分と該薬剤を置換することになるの
で、薬剤を付与しにくく、薬剤濃度を上げなければなら
ない等工業的に好ましくない。
【0028】本発明のアクリロニトリル系繊維製造工程
中一次緻密化工程後のトウまたはフィラメントを本発明
のポリフェノ−ル及び第4級アンモニウム塩に接触させ
る手段に制限はなくディップ→ニップ、スプレ−等いか
なる方法でもよい。 クリンパ−予熱槽等を利用した一
例としての処方を示せば次の様である。すなわち、本発
明の特定薬剤をトウまたはフィラメントに対して吸着せ
しめる目標量添加した該処理槽液中に、トウまたはフィ
ラメントをディップし、次にクリンパ−等を利用して一
定に絞ることにより、トウまたはフィラメントに該薬剤
を目標量付与(吸着)し、その後、キヤ−等を使用して
スチ−ム弛緩熱処理することにより吸着を完成させる。
【0029】また本発明に記載のスチ−ム弛緩熱処理と
は、キヤ−またはオ−トクレ−ブを使用して、本発明の
トウをスチ−ム中でリラックスさせることをいう。また
連続的にスチ−ムリラックスさせてもよい。スチ−ムと
しては、飽和水蒸気,過熱水蒸気等制限はないが、飽和
水蒸気中で105℃〜140℃で処理することが望まし
い。リラックスさせる程度としては、被処理トウまたは
フィラメントの原長に対し5〜30%が好ましい。
【0030】また本発明に係るカチオン染料可染性アク
リロニトリル系繊維製品とは、以上説明した一次緻密化
工程、スチ−ム弛緩熱処理を経たものあるいは一次緻密
化工程をスキップし、弛緩熱処理のみを経たものを言
い、原綿(トウ,バラ毛等)、糸(綛,チ−ズ等)、編
織物、毛布・ボア類、不織布等が挙げられ、その形態に
限定はない。
【0031】また、本発明でいう浸漬法により接触せし
め処理するとは、本発明が対象とする繊維製品を所定量
のポリフェノ−ルと一般式[1]または[2]で示され
る4級アンモニウム塩を含有する処理浴中に浸漬して所
定温度で処理することをいい、好ましくは、オ−バ−マ
イヤ−染色機等を使用して、通常の染色と同様なやり方
で実施する方法が挙げられる。オ−バ−マイヤ−染色機
を使用した一例としての処方を示せば次のようである。
すなわち、原綿(トウ,バラ毛)等をキャリヤ−に通常
染色の場合と同様の方法で詰め込み、本発明の特定薬剤
を槽液中に原綿等に対して吸着せしめる目標量を添加
し、次に昇温〜90℃処理または昇温〜ボイル処理ある
いは必要により高温高圧処理することにより吸着を完成
させる。
【0032】またパッドスチ−ム法により接触せしめ処
理するとは、本発明が対象とする繊維製品を所定量の薬
剤を含有する処理液に含浸した後マングルで絞り、また
は遠心脱水して、さらにはまたスプレ−のみで所定量の
薬剤を付与し、次いでスチ−ム処理することを言う。例
えば、本発明のカチオン染料可染性アクリロニトリル系
繊維製品単独又は該繊維を混紡してなるシ−ツ・毛布・
ボアの生織等に対して、本発明の特定薬剤を吸着せしめ
る目標量を含浸・マングル絞りで付与し、その後90℃
以上の温度でスチ−ム処理することにより吸着を完成さ
せる。
【0033】本発明の抗菌性、抗ウイルス性アクリロニ
トリル系繊維の利用分野としては、抗菌性、抗ウイルス
性が望まれる様々な分野がある。具体的には例えば、下
着、肌着、ランジェリ−、パジャマ、乳児製品、ガ−ド
ル、ブラジャ−、靴下、タイツ、レオタ−ド、トランク
ス等衣料品全般、セ−タ−、トレ−ナ−、ス−ツ、スポ
−ツウェア、スカ−フ、ハンカチ、マフラ−、人工毛
皮、乳児製品等の中外衣料用途、布団地、布団、枕、ク
ッション、ぬいぐるみ等の中綿、詰め綿、シ−ツ、毛
布、汗取りパッド等の寝装寝具、カ−ペット、マット、
ぬいぐるみ、マスク、失禁ショ−ツ、濡れティッシュ等
の衛生材料、車のシ−ト、内装等の車内用品、トイレカ
バ−、トイレマット、ペット用トイレ等のトイレ用品、
ガス処理フィルタ−等、靴の中敷き、スリッパ、手袋、
タオル、雑巾、ゴム手袋の内張り、長靴の内張り、消臭
材、サポ−タ−、芯地、不織布等が挙げられる。
【0034】本発明の抗菌性、抗ウイルス性アクリロニ
トリル系繊維の上述分野への使用の仕方としては、該抗
菌性、抗ウイルス性繊維単独あるいは、各種他繊維類と
併用して用いることができる。併用する他繊維として
は、公用されている天然繊維、有機繊維、半合成繊維、
合成繊維が用いられ、さらには無機繊維、ガラス繊維等
も用途によっては採用し得る。また併用し得る素材は繊
維に限らず、フィルムとラミネ−トする、あるいはフィ
ルムに埋設して構造物とするなど、プラスチック、ゴム
等の非繊維状のものも採用し得る。特に好ましい他の繊
維を例示すれば、羊毛、木綿、絹、麻等の天然繊維、ビ
ニロン、ポリエステル、ポリアミド、アクリル繊維等の
合成繊維あるいはビスコ−ス、アセテ−ト繊維、繊維素
繊維等である。
【0035】
【作用】本願に係る抗菌性、抗ウイルス性アクリロニト
リル系繊維は、カチオン染料可染性アクリロニトリル系
繊維に対して、合成樹脂等の固着剤を用いることなく、
抗菌性、抗ウイルス性の高いポリフェノ−ルを該繊維の
製造工程中一次緻密化工程の後接触せしめ、その後スチ
−ム弛緩熱処理するか、あるいは浸漬法またはパッドス
チ−ム法により、アクリロニトリル系繊維の二次転位温
度以上の90℃以上の温度で接触せしめることで該繊維
表面だけでなく繊維内部までにも固定(繊維中のスルホ
ン酸基或いはカルボン酸基と4級アンモニウム塩化合物
を介して結合)または保持(繊維に付与した4級アンモ
ニウム塩とゆるい結合またはその周辺に存在)されると
考えられる。
【0036】その結果、抗菌性、抗ウイルス性という機
能の維持に重要なポリフェノールが、繊維内部まで浸
透、拡散しているため、一般的な繊維表面への付着また
は固着と異なり、繰り返し洗濯による脱落が少なく、抗
菌性、抗ウイルス性能の低下がなく、さらにはまた、各
種製品への加工工程あるいはその後において、光、熱、
加工薬剤等による失効、変色、着色が少なくなるものと
推察している。
【0037】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、これらは例示的なものであり、本発明の要旨はこれ
らにより限定されるものではない。実施例中の部及び百
分率は断りのない限り重量基準で示す。なお、実施例に
おいて記述する抗菌性、抗ウイルス性能、洗濯条件およ
びポリフェノ−ル測定は、以下の方法により実施した。
【0038】(1)抗菌性能 試験菌株:黄色葡萄状球菌 試験方法:繊維製品新機能評価協議会の定める統一試験
方法によるものであり、試験布に試験菌のブイヨン懸濁
液を注加し、密閉容器中で、37℃、18時間培養後の
生菌数を計測し、植菌数Aに対する標準布の菌数Bと試
料布の菌数Cの増減値差を下記により求め、これを静菌
活性値とする。一般に静菌活性値が2.2以上あれば抗
菌性能があると見なされる。 増減値差=(logB−logA)−(logC−lo
gA)
【0039】(2)抗ウイルス性能 試験ウイルス:インフルエンザウイルス A/PR/8
/34(H1N1)(通称PR8株) 試験方法:インフルエンザウイルスの力価測定に用いら
れる赤血球凝集反応(HA反応)を指標とした。HA反
応はウイルスの2倍希釈系列を作成し、0.5%鶏赤血
球を等量加え、1時間後、管底の凝集状態を観察して、
凝集のエンドポイントを決定し、HA力価とする。まず
被試験体を0.1g秤量し、これに1mlあるいは2m
lのインフルエンザウイルス液(HA力価1:2)を
加え、各被試験体が5%あるいは10%(w/v)とな
る条件で、37℃1時間反応させた(100回/分で振
とう)。その後、上清みを回収し、赤血球凝集反応(H
A反応)試験を行いHA力価(1:2)を決定し、試
験体なしのHA力価(1:2)との差から計算によっ
て力価低下率((1−(1/2(b‐a)))x100)
を算出した。力価低下率が大きいほど抗ウイルス性能が
高いといえる。
【0040】(3)洗濯条件 JIS−L−0217の103法(家庭用洗濯機用)に
従い、JAFET標準洗剤(繊維製品新機能評価協議会
製)を使用して洗濯を繰り返す。 (4)ポリフェノ−ル測定法 没食子酸エチルを純水に溶解し、5、10、15、2
0、25mg/100mlの溶液を作成する。25ml
メスフラスコに、前記で作成した没食子酸エチル溶液各
5mlを取り、次いで硫酸第1鉄7水塩100mgとロ
ッセル塩500mgを純水100mlに溶解した溶液5
mlを加え、1/15MのpH7.5燐酸緩衝液で定容
とする。前記各種濃度の没食子酸エチルについて、純水
を対照として波長540nmで吸光度を測定し、検量線
を作成する。ここで没食子酸エチル1mgはポリフェノ
−ル1.5mgに相当する。
【0041】熱水保持率とは試料繊維3gを200ml
の純水中でボイル30分間するという熱水処理した後、
該熱水処理液を被試験液として上記測定法により脱落し
たポリフェノール量を定量し、計算により、保持されて
いる量を熱水処理する前の量に対する比率(%)で表し
たものである。耐洗濯性も同様で、試料繊維を上記洗濯
条件で5回洗濯を行った後、ポリフェノール量を測定・
算出し、洗濯処理する前の量に対する比率(%)で表し
たものである。
【0042】実施例1〜5 常法に従って塩素酸ナトリウム、酸性亜硫酸ナトリウム
触媒を用いてアクリロニトリル88.8%、酢酸ビニル
10.7%、メタアリルスルホン酸ナトリウム0.5%
を重合し、カチオン染料可染性であるアクリロニトリル
系重合体を作成した。該重合体を濃度45%のロダンソ
−ダ水溶液に溶解し、重合体濃度12%の紡糸原液を作
成した。該原液を10%、−3℃のロダンソ−ダ水溶液
中に押出し、次いで水洗・延伸後、トンネル乾燥機を用
い、湿度70%RH、温度120℃の高温調湿状態乾燥
し、一次緻密化トウ(原料繊維A)を作成した。
【0043】このトウを茶カテキン由来のポリフェノー
ルの製剤であるマキセ産業(株)製の茶テキンMKS−
10(ポリフェノ−ル60重量%)の0.6重量%およ
び表1に示す4級アンモニウム塩の混合水溶液に浸漬
し、水分率50%omfになるよう脱水し、次いで、1
20℃×9分間スチ−ム弛緩熱処理した。常法により油
剤付与・乾燥・バリカットして実施例1〜5の抗菌性、
抗ウイルス性アクリロニトリル系繊維試料を得た。ポリ
フェノールの繊維への付着量(%omf)及び4級アン
モニウム塩の付与量(%omf)は、いずれも浸漬液中
の夫々の濃度、処理残液の夫々の濃度及び被処理トウの
水分率(%omf)から計算により求められる。
【0044】
【表1】
【0045】比較例1 原料繊維Aを用い4級アンモニウム塩を使用しない以外
は実施例1〜5と同じ方法によって比較例1の試料を得
た。
【0046】実施例1〜5および比較例1の試料の諸特
性値を評価し、これらの結果を表1に併記した。なお、
表中の抗菌性及び抗ウイルス性は、それぞれ洗濯5回、
3回繰り返した後の試料について測定、算出した静菌活
性値及び力価低下率の値である。表1から分るように、
カチオン染料可染性の繊維に4級アンモニウム塩を使用
する事によって熱水保持率、耐洗濯性、耐久抗菌性、耐
久抗ウイルス性が優れることが明らかである。カチオン
染料可染性であっても、4級アンモニウム塩を用いない
比較例1の繊維は、耐洗濯性がなく、抗菌性、抗ウイル
ス性が乏しい。
【0047】実施例6〜7 一次緻密化トウの原料繊維Aにクリンパー予熱槽を使用
して、80℃で表2に示す4級アンモニウム塩をそれぞ
れ1.5%omf付与し、120℃X9分間スチーム弛
緩熱処理した。次いでマキセ産業(株)製茶テキンMK
S−10の0.6%水溶液に80℃で浸漬し、絞り率5
0%になるように脱水し、次いで乾燥・カットして実施
例6〜7の抗菌性、抗ウイルス性アクリロニトリル系繊
維を得た。
【0048】比較例2 原料繊維Aを用い、マキセ産業(株)製茶テキンMKS
−10で処理しない以外は実施例6〜7と同じ方法によ
って比較例2の試料を得た。
【0049】前述したのと同様の方法により実施例6〜
7及び比較例2の試料の諸特性を評価し、 これらの結
果を表2に併記した。表2から明らかなようにカチオン
染料可染性の一次緻密化工程を経た繊維に、先に4級ア
ンモニウム塩を接触次いでスチーム弛緩熱処理した後、
ポリフェノールと接触することによって、熱水保持率、
耐洗濯性、抗菌性、抗ウイルス性が優れることが明らか
である。ポリフェノールを用いない比較例2の繊維は、
抗菌性が乏しく、抗ウイルス性が全くない。
【0050】
【表2】
【0051】実施例8〜11、比較例3〜4 実施例1〜5と同じ組成の重合体を使用し、同様の方法
により紡糸・水洗・延伸・一次緻密化・スチ−ム弛緩熱
処理・油剤・乾燥・バリカットしてカチオン染料可染性
アクリロニトリル系繊維原綿(原料繊維B)を得た。こ
の原料繊維B100gを、マキセ産業(株)製の茶テキ
ンMKS−10を全量付着すれば0.3%omfとなる
量、又はMKS−15(ポリフェノール30重量%)を
全量付着すれば0.5%omfとなる量、ステアリル・
アミド・プロピル・ジメチル・ヒドロキシエチル・アン
モニウムナイトレ−トを全量付着すれば0.2,0.
4,0.6,0.8%omfとなる量含有する浴に、浴
比1:30又は1:10で浸漬し、50℃から20分掛
けて98℃まで昇温し、98℃×30分間吸着処理を行
った。これが浸漬法である。同様にして4級アンモニウ
ム塩を使用しない比較例3〜4の試料も作成した。残浴
液中のポリフェノ−ル濃度を測定し、繊維付着量を求め
た。さらに前述したのと同様の方法により熱水保持率を
求めた。尚、上記のアンモニウムナイトレートは原料繊
維Bと親和性を有するので、意図した量の通り付与され
る。これらの結果を表3に示した。
【0052】
【表3】
【0053】表3から明らかなようにカチオン染料可染
性の繊維を用いる事、さらに4級アンモニウム塩を使用
する事によって熱水保持率や他の諸特性が優れることが
明らかである。尚、浴比1:30で浴に浸漬するのに代
えて、MKS−10の0.35重量%及び4級アンモニ
ウム塩であるステアリル・アミド・プロピル・ジメチル
・ヒドロキシエチル・アンモニウムナイトレート1.2
重量%の水溶液に20℃X10秒間ディップし、マング
ルで水分率50%omfに絞り、100℃X40分間ス
チーム処理するというパットスチーム法で処理した以外
は実施例8〜11と同様に処理した繊維は、4級アンモ
ニウム塩0.5%omf、ポリフェノール付着量0.1
0%omf、同熱水保持率73%、耐洗濯性80%、洗
濯5回後の静菌活性値3.9、洗濯3回後の力価低下率
75%で、浸漬法とかわらぬ特性であった。
【0054】実施例12 常法に従って塩素酸ナトリウム、酸性亜硫酸ナトリウム
触媒を用いてアクリロニトリル88.8%、酢酸ビニル
11.2%を重合し、カチオン染料可染性であるアクリ
ロニトリル系重合体を作成した。該重合体を濃度45%
のロダンソ−ダ水溶液に溶解し、重合体濃度12%の紡
糸原液を作成した。該原液を10%、−3℃のロダンソ
−ダ水溶液中に押出し、次いで水洗・延伸後、トンネル
乾燥機を用い、湿度70%RH、温度120℃の高温調
湿状態乾燥し、一次緻密化トウを作成した。このトウを
セチル・アミド・プロピル・ジメチル・ヒドロキシエチ
ル・アンモニウムクロライド水溶液に浸漬し、水分率5
0%omfになるよう脱水し、次いで、120℃×9分
間スチ−ム弛緩熱処理した。常法により油剤付与・乾燥
・バリカットして原料繊維Cを得た。
【0055】この原料繊維C100gを、マキセ産業
(株)製の茶テキンMKS−10を全量付着すれば0.
3%omfとなる量含有する浴に、浴比1:10で浸漬
し、50℃から20分掛けて98℃まで昇温し、98℃
×30分間吸着処理を行った。残浴液中のポリフェノ−
ル濃度を測定し、繊維付着量を求めた。さらに前述した
のと同様の方法により熱水保持率を求めた。ポリフェノ
ール付着量0.15%omf,同熱水保持率74%,耐
洗濯性82%、洗濯5回後の静菌活性値4.2、洗濯3
回後の力価低下率75%であった。
【0056】実施例13 実施例11の抗菌性抗ウイルス性アクリロニトリル系繊
維15%/日本エクスラン工業(株)製K691−5×
V74 55%/日本エクスラン工業(株)製C881
−3×V64 30%混からなる1/4.5番手セミ梳
毛糸を作成した。該梳毛糸の抗菌性は洗濯5回後静菌活
性値で2.8、洗濯3回後の力価低下率75%であり、
着色に関するカ−ボンア−ク40時間後の耐光性は4
級、蛍光灯8週間暴露試験の堅牢度は5級、80℃40
0時間耐熱堅牢度5級、120℃8時間耐熱堅牢度4級
といずれも優れた性能であった。
【0057】
【発明の効果】本発明の出現により、優れた抗菌性、抗
ウイルス性維持と共に加工工程あるいはその後において
光、熱、加工薬剤等による失効、変色、着色のない抗菌
性、抗ウイルス性のアクリロニトリル系繊維を提供し、
且つ該繊維を工業的有利に製造する方法を提供し得たこ
とが本発明の特筆すべき効果である。この様に優れた利
点を有する本発明繊維は、糸、編織物、毛布、ボア類、
不織布等に加工することができ、快適な衣料、寝装、イ
ンテリア製品、生活資材、産業資材、衣料用繊維資材等
の用途分野に広く用いられる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カチオン染料可染性アクリロニトリル系
    繊維が、ポリフェノ−ルと4級アンモニウム塩を含有し
    ていることを特徴とする抗菌性、抗ウイルス性アクリロ
    ニトリル系繊維。
  2. 【請求項2】 ポリフェノ−ルが茶カテキンであること
    を特徴とする請求項1記載の抗菌性、抗ウイルス性アク
    リロニトリル系繊維。
  3. 【請求項3】 4級アンモニウム塩が、一般式[1]ま
    たは[2]である請求項1または2記載の抗菌性、抗ウ
    イルス性アクリロニトリル系繊維。 【化1】 【化2】
  4. 【請求項4】 カチオン染料可染性アクリロニトリル系
    繊維の製造工程中一次緻密化工程を経た繊維に、ポリフ
    ェノ−ルと一般式[1]または[2]で示される4級ア
    ンモニウム塩を接触せしめ、その後スチ−ム弛緩熱処理
    することを特徴とする抗菌性、抗ウイルス性アクリロニ
    トリル系繊維の製造法。
  5. 【請求項5】 カチオン染料可染性アクリロニトリル系
    繊維の製造工程中一次緻密化工程を経た繊維に、一般式
    [1]または[2]で示される4級アンモニウム塩を接
    触せしめ、次いでスチ−ム弛緩熱処理した後、ポリフェ
    ノ−ルと接触せしめることを特徴とする抗菌性、抗ウイ
    ルス性アクリロニトリル系繊維の製造法。
  6. 【請求項6】 カチオン染料可染性アクリロニトリル系
    繊維製品に、ポリフェノ−ルと一般式[1]または
    [2]で示される4級アンモニウム塩を浸漬法またはパ
    ットスチ−ム法により接触せしめ、90℃以上の温度で
    処理することを特徴とする抗菌性、抗ウイルス性アクリ
    ロニトリル系繊維の製造法。
  7. 【請求項7】 ポリフェノ−ルが茶カテキンであること
    を特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の抗菌性、
    抗ウイルス性アクリロニトリル系繊維の製造法。
JP2000125889A 2000-04-26 2000-04-26 抗菌性、抗ウイルス性アクリロニトリル系繊維およびその製造法 Pending JP2001303372A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000125889A JP2001303372A (ja) 2000-04-26 2000-04-26 抗菌性、抗ウイルス性アクリロニトリル系繊維およびその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000125889A JP2001303372A (ja) 2000-04-26 2000-04-26 抗菌性、抗ウイルス性アクリロニトリル系繊維およびその製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001303372A true JP2001303372A (ja) 2001-10-31

Family

ID=18635760

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000125889A Pending JP2001303372A (ja) 2000-04-26 2000-04-26 抗菌性、抗ウイルス性アクリロニトリル系繊維およびその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001303372A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006035508A1 (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Hiroshima Industrial Promotion Organization アトピー性皮膚炎を軽減または予防する物品
CN112011851A (zh) * 2020-09-10 2020-12-01 江苏宝恒纺织科技发展有限公司 一种抗流感病毒纤维及其制备方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006035508A1 (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Hiroshima Industrial Promotion Organization アトピー性皮膚炎を軽減または予防する物品
CN112011851A (zh) * 2020-09-10 2020-12-01 江苏宝恒纺织科技发展有限公司 一种抗流感病毒纤维及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6368361B1 (en) Manufacturing process of antibacterial fiber
US9481961B2 (en) Antimicrobial finish on fabrics
US20100011482A1 (en) Garment having various functional finishes
KR20110108389A (ko) 카펫에 영구적인 항균성을 부여하기 위한 방법 및 처리 조성물
JPH0610272A (ja) 織物仕上加工剤
US3140227A (en) Durable germicidal finish for hydrophobic polyamide textile materials
JP3484520B2 (ja) 抗菌性繊維製品及びその製造法
JP4903777B2 (ja) 消臭性繊維布帛及びその製造方法
JP4415421B2 (ja) 抗菌性アクリロニトリル系繊維およびその製造法
JP2013112903A (ja) 抗菌性繊維構造物およびその製造方法
JP2001303372A (ja) 抗菌性、抗ウイルス性アクリロニトリル系繊維およびその製造法
JP2000314035A (ja) 抗菌性繊維製品
EP3516106A1 (en) Antibacterial regenerated cellulosic fibers and process of preparation thereof
JPS6163709A (ja) 耐洗浄性の抗菌的に活性な繊維と糸およびそれらの製造
JP3401076B2 (ja) 抗菌性繊維の製造法
JP2001329463A (ja) 繊維製品類の抗菌加工方法
JP3286180B2 (ja) 抗菌性アクリル繊維およびその製造方法
JPH03241068A (ja) 抗菌性ポリエステル繊維
Ahn et al. The mechanical and antimicrobial properties of chitosan crosslinked rayon fabric-effect of chitosan and epichlorohydrin (ECH) concentration
JP3674202B2 (ja) 抗菌性アクリロニトリル系繊維およびその製造方法
JP3228382B2 (ja) 抗菌性と抗かび性を有するアクリル繊維及びその製造法
CN1737245A (zh) 用于降低腈纶纤维起球性能的整理剂
JPH01266277A (ja) 繊維の抗菌処理法
JP3544825B6 (ja) 抗菌性アクリル繊維及びその製造方法
JPH09111663A (ja) 獣毛繊維の改質方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061030

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061030

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090129

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090526