JP4415421B2 - 抗菌性アクリロニトリル系繊維およびその製造法 - Google Patents

抗菌性アクリロニトリル系繊維およびその製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は衣料、寝装、インテリア用途の他、一般資材用途等多岐にわたり使用することのできるポリフェノ−ルを含有した実用性の高い抗菌性アクリロニトリル系繊維及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、社会の成熟化や高齢化の進展、豊かで快適な生活環境を求める傾向に伴い、健康の維持、増進に対する要望が高まり、より清潔で快適な衣料、寝装、インテリア製品あるいは生活資材の出現が望まれている。その一つの方法として、我々の生活環境に悪影響を及ぼす微生物の発生を防ぎ、その生育・繁殖を抑え、衛生的で清潔な生活環境を維持するため、各種抗菌繊維の開発が行われている。
【0003】
かかる要求に応えるための抗菌性繊維には、種々の抗菌剤が用いられており、繊維製品への抗菌剤の処理方法も様々である。例えば、抗菌剤としては、銀−ゼオライト系を代表とする無機金属系物質を用いる技術(特開平5−272008号公報)、銅化合物または銅や亜鉛などの金属微粉末を繊維中に添加する方法(特開昭55−115440号公報)、トリクロロカルバニリド等のハロジアリル尿素化合物を用いる方法(特開平2−259169号公報)、その他の化合物として脂肪酸エステル化合物を用いる方法(特開昭63−6173号公報)などが知られている。
【0004】
しかしながら、銀、銅化合物を複合した繊維は、晒し処理によって銀、銅化合物が変性し、抗菌性が失われるという問題点があった。
【0005】
こうした背景のもと、最近天然抗菌剤が注目されている。例えばヒバやヒノキから抽出されるヒノキチオ−ルは抗菌、防黴、防虫等の機能があるといわれ、繊維に付着させて抗菌性を付与する事例が知られているが、該繊維がきついヒノキチオ−ルのにおいを発する、耐洗濯保持性がない等の問題点があった。
【0006】
また、茶葉タンニンを主成分とした茶抽出物を合成樹脂固結剤と共に繊維に含浸し、加熱することによって洗濯耐久性を付与する方法(特開平8−296173号公報)が知られているが、合成樹脂固結剤を用いることによって該抗菌剤をマスクする為、抗菌性が低下するという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる従来技術の問題点を解消するために創案されたものであり、その目的は、抗菌繊維に求められる、多くの細菌に対して効果があり、繊維の加工工程において、光・熱・加工薬剤等による失効、変色、着色がない抗菌性アクリロニトリル系繊維およびその製造法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため鋭意検討した結果、本発明の完成に至った。即ち、本発明のかかる目的は、アニオン染料可染性アクリロニトリル系繊維の製造工程中一次緻密化工程を経た繊維に、ポリフェノールと一般式[1]または[2]で示される4級アンモニウム塩の混合物を接触せしめ、その後スチーム弛緩熱処理されてなることを特徴とする抗菌性アクリロニトリル系繊維、により達成することができる。
【0009】
また、アニオン染料可染性アクリロニトリル系繊維の製造工程中一次緻密化工程を経た繊維に、一般式[1]または[2]で示される4級アンモニウム塩を接触せしめ、次いでスチ−ム弛緩熱処理した後、ポリフェノ−ルと接触せしめてなることを特徴とする抗菌性アクリロニトリル系繊維により、またさらに、ポリフェノ−ルが茶カテキンである、抗菌性アクリロニトリル系繊維により、より良く達成することができる。
【0010】
【化9】
Figure 0004415421
【0011】
【化10】
Figure 0004415421
【0012】
かかる抗菌性アクリロニトリル系繊維を得る方法として、アニオン染料可染性アクリロニトリル系繊維の製造工程中一次緻密化工程を経た繊維に、ポリフェノールと一般式[1]または[2]で示される4級アンモニウム塩の混合物を接触せしめ、その後スチーム弛緩熱処理することを特徴とする抗菌性アクリロニトリル系繊維の製造法が提供される。
【0013】
また、アニオン染料可染性アクリロニトリル系繊維の製造工程中一次緻密化工程を経た繊維に、一般式[1]または[2]で示される4級アンモニウム塩を接触せしめ、次いでスチ−ム弛緩熱処理した後、ポリフェノ−ルと接触せしめることを特徴とする抗菌性アクリロニトリル系繊維の製造法もある。
【0014】
さらに、アニオン染料可染性アクリロニトリル系繊維製品に、ポリフェノールと一般式[1]または[2]で示される4級アンモニウム塩の混合物を浸漬法またはパットスチーム法により、90℃以上の温度で処理することを特徴とする抗菌性アクリロニトリル系繊維の製造法も採用しうる。
【0015】
またさらに、かかる製造法におけるポリフェノ−ルとしては茶カテキンが推奨される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明を詳述する。上述の如き特異性能を有する抗菌性アクリロニトリル系繊維において、該アクリロニトリル系繊維はアミノ基含有単量体を共重合してなる所謂、アニオン染料可染性アクリロニトリル系共重合体によって形成される限り制限はないが、好ましくは60重量%以上、更に好ましくは80重量%以上のアクリロニトリルと0.5〜10重量%のアミノ基含有単量体と、必要に応じて例えば酢酸ビニル等のビニルエステル類;塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニルまたはビニリデン類;アクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;アクリルアミド、スチレン等からなるアクリロニトリル系共重合体から形成されるアクリロニトリル系繊維を用いることが望ましい。
【0017】
前述の「アニオン染料可染性」の由縁であるアミノ基含有単量体としては、特に限定されないが、例えば一般式[3]及び[4]で示される単量体のいずれか1種以上を用いることが本発明において好結果を与える。
【0018】
【化11】
Figure 0004415421
【0019】
【化12】
Figure 0004415421
【0020】
本発明において、繊維中に含有するポリフェノ−ルとは、タンニン酸、タンニン、カテキン、ガロカテキン、等の複数の水酸基を有するフェノ−ル骨格を複数個有する化合物で、分子量が200〜10000程度のポリフェノ−ルが用いられ、中でも分子量200〜2000程度のポリフェノ−ルが好適に用いられる。分子量が大きすぎると溶解性に問題を生じて繊維内に含有せしめるのに難があり、小さすぎると洗濯耐久性が低下する。このようなポリフェノ−ルはコ−ヒ−(クロロゲン酸)、玉葱(ケルセチン)、ムラサキイモ(アンロシアニン)、豆(イソフラボン)、緑茶(カテキン類)等に含まれており、ポリフェノ−ル成分を粗抽出したもの、単離精製したもの、あるいは混合物等が好適に使用される。
【0021】
中でも、本発明においては、ポリフェノ−ルが茶カテキン由来のものであるのが好適である。茶カテキンとは緑茶(煎茶、深蒸し茶、かぶせ茶、玉露、番茶等)、半発酵茶(ウ−ロン茶等)、発酵茶(紅茶)等に含まれる成分であり、主たる成分は(+)−カテキン、(−)−エピカテキン、(−)−エピカテキンガレ−ト、(+)−ガロカテキン、(−)−エピガロカテキン、(−)−エピガロカテキンガレ−トが知られている。これらは個々の成分に単離する必要はなく、これらの混合物からなる茶カテキンを濃厚に含む製剤(特に20重量%以上、好ましくは25重量%以上含むもの)をそのまま好適に用いることができる。市販の茶カテキンには30重量%品、60重量%品、80重量%品等がある。例えばマキセ産業(株)製の茶テキン(商品名)は、これに当たる。言うまでもないが、茶葉を水またはアルコ−ル等を抽出溶媒として抽出した抽出物を使用する事も可能である。
【0022】
また、該薬剤のアクリロニトリル系繊維への付与量は、ポリフェノ−ルとして0.05〜10.0重量%で、好ましくは0.05〜5.0重量%である。付与量が前記範囲を下回る場合は該繊維の抗菌性が用途によっては不足し、上回る場合は抗菌性の割にコスト高になり、工業的に不利となる。
【0023】
本発明の抗菌性アクリロニトリル系繊維はポリフェノ−ルの含有が必須であるが、4級アンモニウム塩も併せて含有せしめると、ポリフェノ−ルの洗濯耐久性、該繊維の柔軟性等のため極めて有効である。かかる薬剤の本発明の抗菌性アクリロニトリル系繊維への含有のせしめ方は、特定の製造工程に於いて行われたところに特徴があるが、その詳細は後述する製造方法の説明で明確となろう。かかる4級アンモニウム塩は、一般式[1]または[2]で示されるが、一般式[1]の例としては、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、塩化ジヒドロキシエチルデシルエチルアンモニウム、N−ヒドロキシエチルN,N−ジメチルN−ステアリルアミドエチルアンモニウムエチルスルホネ−ト、ジデシルジメチルアンモニウムアジペ−ト、ジデシルジメチルアンモニウムグルコネ−ト等が挙げられる。
【0024】
また、一般式[2]の例としては、ステアリル・アミド・プロピル・ジメチル・ヒドロキシエチル・アンモニウムナイトレ−ト、セチル・アミド・プロピル・ジメチル・ヒドロキシエチル・アンモニウムナイトレ−ト、ステアリル・アミド・プロピル・ジメチル・ヒドロキシエチル・アンモニウムクロライド、セチル・アミド・プロピル・ジメチル・ヒドロキシエチル・アンモニウムクロライド、ステアリル・アミド・プロピル・ジメチル・ヒドロキシエチル・アンモニウムブロマイド、ステアリル・アミド・エチル・ジエチル・ヒドロキシエチル・アンモニウムアセテ−ト、ステアリル・アミド・エチル・ジエチル・ヒドロキシエチル・アンモニウムホスフェ−ト、ステアリル・アミド・プロピル・ジメチル・エチル・アンモニウムエチルサルフェ−ト、セチル・アミド・プロピル・ジメチル・エチル・アンモニウムエチルサルフェ−ト、ステアリル・アミド・プロピル・ジエチル・メチル・アンモニウムメチルサルフェ−ト、セチル・アミド・プロピル・ジエチル・メチル・アンモニウムメチルサルフェ−ト、ステアリル・アミド・プロピル・トリメチル・アンモニウムメチルサルフェ−ト、セチル・アミド・エチル・ジエチル・メチル・アンモニウムメチルサルフェ−ト、ステアリル・アミド・エチル・トリメチル・アンモニウムメチルサルフェ−ト等を挙げることできる。 該薬剤のアクリロニトリル系繊維への吸着量(付与量)は、0.2〜3.0%omfで、好ましくは0.7〜2.0%omfであり、上記した薬剤の1種とすることも、数種の薬剤を混用することもある。
【0025】
次に、本発明の抗菌性アクリロニトリル系繊維の製造方法について述べる。製造法としては大別して3つあり、その第1はアニオン染料可染性アクリロニトリル系繊維の製造工程中一次緻密化工程を経た繊維に、ポリフェノールと一般式[1]または[2]で示される4級アンモニウム塩の混合物を接触せしめ、その後スチーム弛緩熱処理するというものであり、第2は同じく製造工程中一次緻密化工程を経た繊維に、一般式[1]または[2]で示される4級アンモニウム塩を接触せしめ、次いでスチーム弛緩熱処理した後、ポリフェノールと接触せしめるのであり、第3は前述の通り特許請求はしない方法であるが、アニオン染料可染性アクリロニトリル系繊維製品に、ポリフェノールと一般式[1]または[2]で示される4級アンモニウム塩の混合物を浸漬法またはパットスチーム法により、90℃以上の温度で処理するという方法である。
【0026】
これから理解されるように、第1、第2の方法はアニオン染料可染性アクリロニトリル系繊維の製造工程の中の、1次緻密化工程と呼ばれる工程以降にて処理するものであり、第3の方法は製造工程の最終まで経たもの、即ちいわゆる原綿と言われるものやこれを加工した繊維製品に対して処理するものである。尚、ここで言う製造工程の最終とは必ずしも1次緻密化、スチーム弛緩熱処理の全てを経ていることを要せず、例えば1次緻密化を省略し、スチーム弛緩熱処理を施して最終としたものも含む。また、処理はポリフェノールと4級アンモニウム塩の両薬剤の混合物で同時に適用してもよいし、個別に行うなら先に4級アンモニウム塩、次いでポリフェノールとする。
【0027】
アニオン染料可染性アクリロニトリル系繊維の製造工程中一次緻密化工程の後とは、湿式紡糸における紡糸・延伸・水洗後に行われる乾燥緻密化工程の後を意味する。一次緻密化工程とは、延伸されたトウまたはフィラメントには、繊維中のボイドに由来するある程度(20〜100重量%対乾燥繊維)の水分が残っているのであるが、この水分を除き水分が抜けた穴をつぶし、繊維を緻密化する工程をいう。これには、トンネル乾燥機またはドラム乾燥機を使用し、高温調湿状態で徐々に水分を取り除く方法と、ロ−ラ−乾燥機で高温乾熱且つある程度の緊張条件下で、急激に焼きつぶす方法等がある。ポリフェノ−ル及び、または4級アンモニウム塩処理を紡糸以降、一次緻密化工程より前に行うと、繊維構造にはまだ上述の無数の穴が存在し、水分を含有しているため、該薬剤が繊維内部に固定されにくく、乾燥緻密化までの各工程で脱落し、工程汚染・排水異常等を起こす問題がある。
【0028】
また、一次緻密化工程直前に該薬剤処理すると、繊維中の水分と該薬剤を置換することになるので、薬剤を付与しにくく、薬剤濃度を上げなければならない等工業的に好ましくない。
【0029】
本発明のアクリロニトリル系繊維製造工程中一次緻密化工程後のトウまたはフィラメントを本発明のポリフェノ−ル及び又は第4級アンモニウム塩に接触させる手段に制限はなくディップ→ニップ、スプレ−等いかなる方法でもよい。 クリンパ−予熱槽等を利用した一例としての処方を示せば次の様である。すなわち、本発明の特定薬剤を該処理槽液中に、トウまたはフィラメントに対して吸着せしめる目標量を添加し、次にクリンパ−等を利用して一定に絞ることにより、トウまたはフィラメントに該薬剤を目標量付与(吸着)し、その後、キヤ−等を使用してスチ−ム弛緩熱処理することにより吸着を完成させる。
【0030】
また本発明に記載のスチ−ム弛緩熱処理とは、キヤ−またはオ−トクレ−ブを使用して、本発明のトウをスチ−ム中でリラックスさせることをいう。また連続的にスチ−ムリラックスさせてもよい。スチ−ムとしては、飽和水蒸気,過熱水蒸気等制限はないが、飽和水蒸気中で105℃〜140℃で処理することが望ましい。リラックスさせる程度としては5〜30%が好ましい。
【0031】
また、以下は参考事項であるが、ここに言うアニオン染料可染性アクリロニトリル系繊維製品とは、以上説明した一次緻密化工程,スチ−ム弛緩熱処理を経たものあるいは一次緻密化工程をスキップし、弛緩熱処理のみを経たものを言い、原綿(トウ,バラ毛等)、糸(綛,チ−ズ等)、編織物、毛布・ボア類、不織布等が挙げられ、その形態に限定はない。
【0032】
また、ここでいう浸漬法により処理するとは、対象とする繊維製品を所定量のポリフェノールと一般式[1]または[2]で示される4級アンモニウム塩の混合物を含有する処理浴中に浸漬して所定温度で処理することをいい、好ましくは、オーバーマイヤー染色機等を使用して、通常の染色と同様なやり方で実施する方法が挙げられる。オーバーマイヤー染色機を使用した一例としての処方を示せば次のようである。すなわち、原綿(トウ、バラ毛)等をキャリヤーに通常染色の場合と同様の方法で詰め込み、本発明の特定薬剤を槽液中に原綿等に対して吸着せしめる目標量を添加し、次ぎに昇温〜90℃処理または昇温〜ボイル処理あるいは必要により高温高圧処理することにより吸着を完成させる。
【0033】
またパッドスチ−ム法により処理するとは、対象とする繊維製品を所定量の薬剤を含有する処理液に含浸した後マングルで絞り、または遠心脱水して、さらにはまたスプレ−のみで所定量の薬剤を付与し、次いでスチ−ム処理することを言う。例えば、対象のアニオン染料可染性アクリロニトリル系繊維製品単独又は該繊維を混紡してなるシ−ツ・毛布・ボアの生織等に対して、本発明の特定薬剤を吸着せしめる目標量を含浸・マングル絞り(ピックアップ量)で付与し、その後90℃以上の温度でスチ−ム処理することにより吸着を完成させる。
【0034】
本発明の抗菌性アクリロニトリル系繊維の利用分野としては、抗菌性が望まれる様々な分野がある。具体的には例えば、下着、肌着、ランジェリ−、パジャマ、乳児製品、ガ−ドル、ブラジャ−、靴下、タイツ、レオタ−ド、トランクス等衣料品全般、セ−タ−、トレ−ナ−、ス−ツ、スポ−ツウェア、スカ−フ、ハンカチ、マフラ−、人工毛皮、乳児製品等の中外衣料用途、布団地、布団、枕、クッション、ぬいぐるみ等の中綿、詰め綿、シ−ツ、毛布、汗取りパッド等の寝装寝具、カ−ペット、マット、ぬいぐるみ、マスク、失禁ショ−ツ、濡れティッシュ等の衛生材料、車のシ−ト、内装等の車内用品、トイレカバ−、トイレマット、ペット用トイレ等のトイレ用品、ガス処理フィルタ−等、靴の中敷き、スリッパ、手袋、タオル、雑巾、ゴム手袋の内張り、長靴の内張り、消臭材、サポ−タ−、芯地、不織布等が挙げられる。
【0035】
本発明の抗菌性アクリロニトリル系繊維の上述分野への使用の仕方としては、該抗菌性繊維単独あるいは、各種他繊維類と併用して用いることができる。併用する他繊維としては、公用されている天然繊維、有機繊維、半合成繊維、合成繊維が用いられ、さらには無機繊維、ガラス繊維等も用途によっては採用し得る。また併用し得る素材は繊維に限らず、フィルムとラミネ−トする、あるいはフィルムに埋設して構造物とするなど、プラスチック、ゴム等の非繊維状のものも採用し得る。特に好ましい他の繊維を例示すれば、羊毛、木綿、絹、麻等の天然繊維、ビニロン、ポリエステル、ポリアミド、アクリル繊維等の合成繊維あるいはビスコ−ス、アセテ−ト繊維、繊維素繊維等である。
【0036】
【作用】
本願に係る抗菌性アクリロニトリル系繊維は、アニオン染料可染性アクリロニトリル系繊維に対して、合成樹脂等の固着剤を用いることなく、抗菌性の高いポリフェノ−ルを該繊維の製造工程中一次緻密化工程の後接触せしめ、その後スチ−ム弛緩熱処理するか、あるいは浸漬法またはパッドスチ−ム法により、アクリロニトリル系繊維の二次転位温度以上の90℃以上の温度で接触せしめることで該繊維中に固定(繊維中のアミノ基と結合)または保持(繊維中のアミノ基とゆるい結合またはアミノ基の周辺に存在)されると考えられる。また、本発明の4級アンモニウム塩を併用する場合は、該アクリロニトリル系繊維の原料共重合体の製造時に用いた共重合単量体、あるいは重合触媒、例えばレドックス触媒の還元剤の酸性亜硫酸塩等から導入されるスルホン酸との親和性によってポリフェノ−ルを繊維中のアミノ基へ侵入させやすくしているものと考えられる。そして繊維内部まで浸透、拡散しているため、一般的な繊維表面への付着または固着と異なり、繰り返し洗濯による脱落が少なく、抗菌性能の低下がなく、さらにはまた、各種製品への加工工程において、光、熱、加工薬剤等による失効、変色、着色が少なくなるものと推察している。
【0037】
【実施例】
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、これらは例示的なものであり、本発明の要旨はこれらにより限定されるものではない。実施例中の部及び百分率は断りのない限り重量基準で示す。なお、実施例において記述する抗菌性能、洗濯条件およびポリフェノ−ル測定は、以下の方法により実施した。
【0038】
(1)抗菌性能
試験菌株:黄色葡萄状球菌
試験方法:繊維製品新機能評価協議会の定める統一試験方法によるものであり、試験布に試験菌のブイヨン懸濁液を注加し、密閉容器中で、37℃、18時間培養後の生菌数を計測し、植菌数Aに対する標準布の菌数Bと試料布の菌数Cの増減値差を下記により求め、これを静菌活性値とする。一般に静菌活性値が2.2以上あれば抗菌性能があると見なされる。
増減値差=(logB−logA)−(logC−logA)
【0039】
(2)洗濯条件
JIS−L−0217の103法(家庭用洗濯機用)に従い、JAFET標準洗剤(繊維製品新機能評価協議会製)を使用して洗濯を繰り返す。
(3)ポリフェノ−ル測定法
没食子酸エチルを純水に溶解し、5、10、15、20、25mg/100mlの溶液を作成する。25mlメスフラスコに、前記で作成した没食子酸エチル溶液各5mlを取り、次いで硫酸第1鉄7水塩100mgとロッセル塩500mgを100mlに溶解した溶液5mlを加え、1/15MのpH7.5燐酸緩衝液で定容とする。前記各種濃度の没食子酸エチルについて、水を対照として波長540nmで吸光度を測定し、検量線を作成する。ここで没食子酸エチル1mgはポリフェノ−ル1.5mgに相当する。
【0040】
熱水保持率とは試料繊維3gを200mlの純水中でボイル30分間するという熱水処理した後、該熱水処理液を被試験液として上記測定法により脱落したポリフェノール量を定量し、計算により、保持されている量を熱水処理する前の量に対する比率(%)で表したものである。耐洗濯性も同様で、試料繊維を上記洗濯条件で5回洗濯を行った後、繊維に保持されているポリフェノールを定量し、洗濯処理する前の量に対する比率(%)で表したものである。
【0041】
参考例1、実施例〜6
常法に従ってアクリロニトリル85.6%、酢酸ビニル11.2%、N,N−ジメチルアミノエチルメタアクリル酸エステル3.2%からなるアニオン染料可染性であるアクリロニトリル系重合体を、濃度45%のロダンソーダ水溶液に溶解し、重合体濃度12%の紡糸原液を作成した。該原液を10%、−3℃のロダンソーダ水溶液中に押出し、次いで水洗・延伸後、トンネル乾燥機を用い、湿度70%RH、温度120℃の高温調湿状態乾燥し、一次緻密化トウ(原料繊維A)を作成した。
【0042】
このトウを茶カテキン由来のポリフェノールの製剤であるマキセ産業(株)製の茶テキンMKS−10(ポリフェノ−ル60重量%)の1.2重量%および表1に示す4級アンモニウム塩の水溶液に浸漬し、水分率25%omfになるよう脱水し、次いで、120℃×9分間スチ−ム弛緩熱処理した。常法により油剤・乾燥・バリカットして実施例1〜6の抗菌性アクリロニトリル系繊維試料を得た。ポリフェノールの繊維への付着量(%omf)及び4級アンモニウム塩の付与量(%omf)は、いずれも浸漬液中の夫々の濃度、処理残液の濃度及び被処理トウの水分率(%omf)から計算により求められる。
【0043】
【表1】
Figure 0004415421
【0044】
比較例1
アクリロニトリル88.8%、酢酸ビニル11.2%からなるアクリロニトリル系重合体(該重合体はアニオン染料可染性ではない)を用い実施例1〜6に従って一次緻密化トウ(原料繊維B)を作成した。このトウをマキセ産業(株)製の茶テキンMKS−10(ポリフェノ−ル60重量%)の1.2重量%の水溶液に浸漬し、水分率25%omfになるよう脱水し、次いで、120℃×9分間スチ−ム弛緩熱処理した。常法により油剤・乾燥・バリカットして比較例1の試料を得た。
【0045】
参考例1、実施例〜6および比較例1の試料の諸特性値を評価し、これらの結果を表1に併記した。表1から分るように、アニオン染料可染性の繊維を用いる事、さらに4級アンモニウム塩を使用する事によって熱水保持率、耐洗濯性、耐久抗菌性が優れることが明らかである。アニオン染料可染性でない比較例1の繊維は、全く耐洗濯性のある抗菌性が乏しい。
【0046】
実施例7〜9
一次緻密化トウの原料繊維Aにクリンパー予熱槽を使用して、80℃で表2に示す4級アンモニウム塩をそれぞれ1.5%omf付与し、120℃X9分間スチーム弛緩熱処理した。次いでマキセ産業(株)製茶テキンMKS−10の1.7%水溶液に80℃で浸漬し、絞り率17%になるように脱水し、次いで乾燥・カットして実施例7〜9の抗菌性アクリロニトリル系繊維を得た。前述したのと同様の方法により熱水保持率、耐洗濯性及び抗菌性を求めた。これらの結果を表2に併記した。
【0047】
【表2】
Figure 0004415421
【0048】
比較例2
一次緻密化トウの原料繊維Aに、クリンパー予熱槽を使用して、80℃でマキセ産業(株)製茶テキンMKS−10の1.7%水溶液に80℃で浸漬し、絞り率17%になるように脱水し、120℃X9分間スチーム弛緩熱処理した。次いでステアリル・アミド・プロピル・ジメチル・ヒドロキシエチル・アンモニウムナイトレ−トを80℃で1.5%omf付与、乾燥・カットして比較例2を得た。前述したのと同様の方法により熱水保持率、耐洗濯性及び抗菌性を求めた。これらの結果を表2に併記した。なお、本比較例2の4級アンモニウム塩とポリフェノールの処理は、実施例7等とは順序が逆であるが、表中への記入は実施例7等と同じ欄とした。
【0049】
表2から明らかなようにアニオン染料可染性の一次緻密化工程を経た繊維に、先に4級アンモニウム塩を接触次いでスチーム弛緩熱処理した後、ポリフェノールと接触することによって、熱水保持率、耐洗濯性、抗菌性が優れることが明らかである。また、アニオン染料可染性繊維でも処理の順序が逆では、ポリフェノールの付着量が低下する他、諸特性が優れないことも明らかである。
【0050】
参考例10〜16
実施例〜6と同じ組成の重合体を使用し、同様の方法により紡糸・水洗・延伸・一次緻密化・スチーム弛緩熱処理・油剤・乾燥・バリカットしてアニオン染料可染性アクリロニトリル系繊維原綿(原料繊維C)を得た。この原料繊維C100gを、マキセ産業(株)製の茶テキンMKS−10を全量付着すれば0.3%omfとなる量、又はMKS−15(ポリフェノール30重量%)を全量付着すれば0.5,1.0%omfとなる量、ステアリル・アミド・プロピル・ジメチル・ヒドロキシエチル・アンモニウムナイトレートを全量付着すれば0,0.2,0.4,0.6,0.8%omfとなる量含有する浴に、浴比1:30又は1:10で浸漬し、50℃から20分掛けて98℃まで昇温し、98℃×30分間吸着処理を行った。これが第3の方法として前述した浸漬法である。残浴液中のポリフェノール濃度を測定し、繊維付着量を求めた。さらに前述したのと同様の方法により熱水保持率を求めた。尚、上記のアンモニウムナイトレートは原料繊維Cと強い親和性を有するので、意図した量の通り付与される。これらの結果を表3に示した。
【0051】
【表3】
Figure 0004415421
【0052】
比較例3 比較例1と同じ組成の重合体を使用し、参考例10〜16と同様の方法によりアクリロニトリル系繊維(原料繊維D)を得た。該原料繊維Dを参考例15と同様の方法によって吸着処理し、ポリフェノ−ル繊維付着量、熱水保持率、他の諸特性を求め、表3に併記した。
【0053】
表3から明らかなようにアニオン染料可染性の繊維を用いる事、さらに4級アンモニウム塩を使用する事によって熱水保持率や他の諸特性が優れることが明らかである。一方アニオン染料可染性でない繊維を用いた比較例3は、ポリフェノールの付着が熱水にも耐えないような極めて緩いものであることが判る。尚、浴比1:30で浴に浸漬するのに代えて、MKS−10の0.35重量%及び4級アンモニウム塩であるステアリル・アミド・プロピル・ジメチル・ヒドロキシエチル・アンモニウムナイトレート1.2重量%の水溶液に20℃X10秒間ディップし、マングルで水分率50%omfに絞り、100℃X40分間スチーム処理する以外は参考例13と同様に処理した繊維は、4級アンモニウム塩0.5%omf,ポリフェノール付着量0.10%omf,同熱水保持率73%,耐洗濯性80%、洗濯5回後の静菌活性値4.7で、浸漬法とかわらぬ特性であった。
【0054】
参考例17 参考例16の抗菌性アクリロニトリル系繊維15%/日本エクスラン工業(株)製K691−5×V74 55%/日本エクスラン工業(株)製C881−3×V64 30%混からなる1/4.5番手セミ梳毛糸を作成した。該梳毛糸の抗菌性は洗濯5回後静菌活性値で2.8、着色に関するカ−ボンア−ク40時間後の耐光性は4級、蛍光灯8週間暴露試験の堅牢度は5級、80℃400時間耐熱堅牢度5級、120℃8時間耐熱堅牢度4級といずれも優れた性能であった。
【0055】
【発明の効果】
本発明の出現により、優れた抗菌性維持と共に加工工程において光、熱、加工薬剤等による失効、変色、着色のない抗菌性のアクリロニトリル系繊維を提供し、且つ該繊維を工業的有利に製造する方法を提供し得たことが本発明の特筆すべき効果である。
この様に優れた利点を有する本発明繊維は、糸、編織物、毛布、ボア類、不織布等に加工することができ、快適な衣料、寝装、インテリア製品、生活資材、産業資材、衣料用繊維資材等の用途分野に広く用いられる。

Claims (6)

  1. アニオン染料可染性アクリロニトリル系繊維の製造工程中一次緻密化工程を経た繊維に、ポリフェノールと一般式[1]または[2]で示される4級アンモニウム塩の混合物を接触せしめ、その後スチーム弛緩熱処理されてなることを特徴とする抗菌性アクリロニトリル系繊維。
    Figure 0004415421
    Figure 0004415421
  2. アニオン染料可染性アクリロニトリル系繊維の製造工程中一次緻密化工程を経た繊維に、一般式[1]または[2]で示される4級アンモニウム塩を接触せしめ、次いでスチーム弛緩熱処理した後、ポリフェノールと接触せしめてなることを特徴とする抗菌性アクリロニトリル系繊維。
    Figure 0004415421
    Figure 0004415421
  3. ポリフェノールが茶カテキンであることを特徴とする請求項1または2記載の抗菌性アクリロニトリル系繊維。
  4. アニオン染料可染性アクリロニトリル系繊維の製造工程中一次緻密化工程を経た繊維に、ポリフェノールと一般式[1]または[2]で示される4級アンモニウム塩の混合物を接触せしめ、その後スチーム弛緩熱処理することを特徴とする抗菌性アクリロニトリル系繊維の製造法。
    Figure 0004415421
    Figure 0004415421
  5. アニオン染料可染性アクリロニトリル系繊維の製造工程中一次緻密化工程を経た繊維に、一般式[1]または[2]で示される4級アンモニウム塩を接触せしめ、次いでスチーム弛緩熱処理した後、ポリフェノールと接触せしめることを特徴とする抗菌性アクリロニトリル系繊維の製造法。
    Figure 0004415421
    Figure 0004415421
  6. ポリフェノールが茶カテキンであることを特徴とする請求項4または5記載の抗菌性アクリロニトリル系繊維の製造法。
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