JP3750878B2 - 防虫加工繊維及び防虫加工繊維製品 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防虫成分を保持した防虫加工繊維または製品および防虫加工用組成物に関し、特に繊維の特性を利用して防虫成分の保持能力が高くすることができ、耐久性のある防虫効果を有する防虫加工繊維及びその製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から繊維或いは繊維製品に防虫効果を有するようにすることが要望され、これに関する技術について種々の研究開発が行われており、例えば最終的な繊維製品に防虫剤をスプレーする方法、防虫剤と糊剤や熱可塑性重合体との混練物を繊維製品の表面に塗布する方法(特開昭61−284210号公報)、繊維構造物に、昆虫又はダニ類の忌避剤と、それと相溶性のある水不溶性樹脂からなる液を含浸し、絞り、乾燥及び熱処理することにより、洗濯耐久性ある昆虫又はダニ類に対する忌避効果を有する繊維構造体を製造する方法(特開平2−269880号公報)、昇華性防虫剤を含有した有孔樹脂皮膜を表面に有するようにした防虫繊維構造物(特開平3−234877号公報)が提案されている。
【0003】
また、昆虫忌避成分、特定の構造式を有するジカルボキシイミド誘導体、炭素数10〜20のパラフィン系炭化水素及び/又は界面活性剤を含む昆虫忌避剤で繊維又は繊維製品を処理すること(特開平4−225902号公報)、繊維形成用ポリマーからなり、繊維表面から内部の中空部まで貫通溝を有するような中空繊維を形成し、その中空部に防虫剤、バインダー及び撥水剤を付着させるようにし、その中空繊維を少なくとも一部に用いて繊維構造物を形成すること(特開平6−228882号公報)、あるいはN,N−ジエチル−m−トルアミド等の虫の忌避剤を全体に付着させると共に表面に撥水剤をスプレーで噴霧したことを特徴とする虫よけストッキング(特開平3−113002号公報)がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにして得られた防虫繊維あるいは防虫繊維製品は、それらに付着した忌避剤等の防虫剤について耐久性を与え、耐洗濯性を与えるなどの効果を与えるが、特公平6−104922号公報で指摘されているように、、耐久性があまり高くなく商品価値の低いものであった。
【0005】
別の方法として防虫剤をマイクロカプセル化したものを繊維に付着させる防虫加工法は、従来の含浸方法に比して防虫剤の耐久性に優れている点があり、意図的な摩擦による防虫剤の発散作用により防虫効果が発揮されるものの、実際の着用状態においては、カプセルの破裂性は小さく、実質的には防虫剤のカプセルを用いると使用量に限界があり、任意に使用量を設定できず、充分な防虫効果を付与できない場合があり、通常工程を想定した場合に生地の全面に均一に付着せしめられるのは工業的に難しい。
【0006】
特に、繊維製品として、パンティストッキングに加工する場合、バインダーを用いる加工では編組織の密なパンティ部に大量に付着しやすく、効果の要求されるレッグ部には編組織が粗の為、付着しにくいという欠点を有していた。
【0007】
本発明は、防虫剤の使用量が任意に設定でき、かつ優れた防虫効果と耐久性が工業的に安定で、品質のバラツキが少ない防虫加工繊維及び防虫加工繊維製品、特にパンティストッキングを提供することを目的とするものである。
本発明は、防虫能力が高く、繊維の風合いを損ねることがなく、かつ保持させた防虫剤についての耐洗濯性が高いなど耐久性が高い防虫加工繊維あるいは防虫加工繊維製品を提供することを目的とするものである。
【0008】
また、本発明は、それらが保持する防虫剤が人体に接触することを極めて少なくして、防虫剤による人体に対する影響をなるべく少なくした防虫加工繊維あるいは防虫加工繊維製品を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記の目的を達成するために防虫剤をよく繊維に保持し、それでいて人体に触れる事が無いようにするための手段として、繊維の種類、構造、また防虫溶液の種類等の面から広く検討したところ、ポリウレタン弾性繊維がその弾性を示す関係上、繊維の構造としてその内部に多くの空隙が存在しており(長い細隙を多数その長さ方向に有しており)、その空隙が防虫溶液をその内部に封じ込めてしまう作用を有していて、このため防虫剤の徐放性を有することができかつ優れた耐洗濯性を有し、また保持している防虫剤が人体に直接接触することにならないなどの利点を有することを発見した。
【0010】
さらに、その防虫溶液として、防虫剤を溶液状にする際には乳化状態とするのが好適であるが、その際乳化状態とするのに用いる界面活性剤としてアニオン界面活性剤を用いると、乳化状態がよい、優れた防虫作用を示す、前記ポリウレタン弾性繊維への保持状態がよいなどの各種の利点があることを見いだし、本発明に到達した。前記防虫剤を溶液とするためには、乳化剤ではなく、溶剤のような可溶化剤を使用することも可能である。
【0011】
すなわち、本発明は、下記の手段により前記の目的を達成することができた。
(1)防虫成分とともに乳化剤又は可溶化剤を配合してなる防虫溶液を用いてポリウレタン弾性繊維を処理し、該繊維に防虫成分を付着させて保持するとともに、該繊維の内部の空隙に防虫成分を保持させたことを特徴とする防虫加工繊維製品。
(2)防虫成分とともにアニオン系界面活性剤を配合してなる防虫溶液を用いてポリウレタン弾性繊維を処理し、該繊維に防虫成分を付着させて保持するとともに、該繊維の内部の空隙に防虫成分を保持させたことを特徴とする防虫加工繊維。
(3)前記防虫成分としてエムペントリンを配合したことを特徴とする前記(2)項記載の防虫加工繊維。
(4)前記防虫溶液を用いて処理した後、バインダーを含む溶液で処理したことを特徴とする(2)又は(3)項記載の防虫加工繊維。
(5)前記(2)ないし(4)項のいずれか1項記載の防虫加工繊維を用いた防虫加工繊維製品。
(6)前記(2)ないし(4)項のいずれか1項記載の防虫加工繊維を用いた防虫ストッキング、タイツあるいは靴下類、防虫ヘヤーバンドあるいはリストバンド類、防虫サポーター類、または防虫腹巻。
【0012】
本発明は防虫成分を含む防虫溶液をポリウレタン弾性繊維自体またはその繊維を使用した製品に処理し、防虫成分を該繊維に付着させて保持するとともに、該繊維の内部の空隙に保持させることにより防虫機能を発揮させる防虫加工繊維または防虫加工繊維製品を提供するものである。本発明においては、上記防虫溶液の処理と同時もしくはその後にバインダーを該繊維へ処理することが好ましい。
【0013】
防虫加工された繊維、即ち防虫加工繊維は、これを通常の技術で更に織物もしくは編み物として防虫加工された製品、即ち防虫加工繊維製品とすることができる。この製品は少なくとも一部に該防虫加工繊維を使用していればよい。
【0014】
また、本発明においては、ポリウレタン弾性繊維を少なくとも使用した製品(布、編み物等の中間品も含む)を防虫溶液にて処理して得られた製品もポリウレタン弾性繊維製品に含む。
該防虫成分は乳化剤又は可溶化剤に配合されて溶液あるいは懸濁液等の液剤形態である防虫溶液に含有される。
【0015】
即ち、防虫溶液は少なくとも防虫成分および乳化剤又は可溶化剤からなる。
また、本発明は防虫溶液からなることを特徴とする繊維処理に用いられる防虫加工用組成物を提供する。この防虫加工用組成物は処理対象がポリウレタン弾性繊維に限定されず、任意の繊維に適用され得るものである。例えば、ポリウレタン以外の繊維としては、例えばナイロン、ポリエステル、セルロース等が挙げられる。
【0016】
防虫加工用組成物は、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、および有機溶剤からなる群から選択される少なくとも1種以上および防虫成分からなる。その他にバインダー、柔軟剤、緩衝剤、撥水剤(パーフルオロアルキルアクリレート共重合体、エポキシ変性ジメチルポリシロキサン等)、包接剤(デキストリン等)、染料固着剤(ポリアミドポリエステル誘導体等)等が防虫加工用組成物と適宜併用される。この併用は本発明もしくは本発明以外の防虫加工処理工程で適宜添加される形態で使用される。
【0017】
前記の乳化剤又は可溶化剤としては、従来公知の乳化剤、可溶化剤が使用できる。乳化剤、可溶化剤としては、好ましくは各種の界面活性剤や有機溶剤が挙げられ、特に好ましくは界面活性剤であり、その中でもアニオン系界面活性剤が好適である。また、有機溶剤としては防虫成分を乳化もしくは可溶化することができ、かつ水に対して相溶性のあるものが好ましい。
【0018】
界面活性剤の例を挙げると、アニオン系界面活性剤としては、例えば石鹸、硫酸の脂肪族モノエステル塩、例えばナトリウムラウリルサルフェート、スルホン化芳香族化合物の塩、例えばナトリウムドデシルベンジルスルホネート、リグノスルホネート、ブチルナフタレンスルホネートのナトリウム、カルシウム、アンモニウム塩、ジイソプロピル及びトリイソプロピルナフタレンスルホネートのナトリウム塩の混合物等が挙げられる。カチオン系界面活性剤としては、第四級アンモニウム化合物、例えば、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド等が挙げられる。さらにノニオン系界面活性剤としては、エチレンオキシドとオレイルアルコール又はセチルアルコール等の脂肪族アルコール又はオクチルフェノール、ノニルフェノール及びオクチルクレゾール等のアルキルフェノールとの縮合生成物が挙げられる。さらにこの他に、直鎖脂肪酸とヘキシトール無水物とから誘導される部分エステル、該部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物及びレシチン等が挙げられる。
【0019】
有機溶剤としては、シクロヘキサン、イソホロン、アセトフェノン、メチルイソブチルケトン等のケトン、アニソール等のエーテル、酢酸ヘキシル及び安息香酸メチル等のエステル、植物油、N−メチルピロリドン等のアミド、1,1,1−トリクロロトルエン、クロロパラフィン、クロロトルエン等の塩化炭化水素、アルキルベンゼン及びメチルナフタレン等の芳香族炭化水素、アルキルシクロパラフィン、分岐鎖アルカン等の脂肪族炭化水素、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のアルコールエーテル、プロピレングリコール及びテトラヒドロフルフリルアルコール、イソプロピルベンゼン、オクタン、キシレン、シクロペンタン、スチレン、灯油、ドデシルベンゼン、ヘキサン、ペンタン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素、アリルクロリド、塩化ブチル、クロロベンゼン、クロロトルエン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン等のハロゲン化炭化水素、アミルアルコール、アリルアルコール、エタノール、プロパノール、メタノール等のアルコール、アニソール、ジオキサン、シネオール、ジメチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル、ケトン、アセト酢酸類、蟻酸類等のエステル、エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール類等の多価アルコール及びその誘導体、フェノール類等さらにイソパラフィンやノルマルパラフィン等のパラフィン系炭化水素又はそれらの混合物が挙げられる。この中でも、親水性の有機溶剤を使用する場合には、防虫溶液に界面活性剤をあえて配合しなくともよい。
【0020】
また、本発明は乳化剤又は可溶化剤として界面活性剤を使用できる。
また、本発明に使用することができる有機溶剤を具体的示すと、アイソパーE(エッソ社製)、EXXSOL DSP80/100(エクソン社製)、スーパーゾル FP20(出光興産社製)、スーパーゾル LA25(出光興産社製)、アイソゾール200(日本石油化学社製)等が挙げられる。
【0021】
バインダーとしては、特に制限はないが、弾性があり、防虫成分の繊維への保持を強固にする繊維接着機能を有し、防虫成分の揮散を阻害しないものが好ましい。具体的にはアクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコン樹脂、スチレンブタジエンラテックス、ポリオレフィン樹脂、フェノール系樹脂、化学処理または天然澱粉等の糊剤、ポリアクリル酸、メタクリル酸、これらの誘導体(例えばハロゲン化物等)又はこれらと他のビニル系ポリマーとの共重合体等が挙げられる。
【0022】
防虫溶液とするに際しては、これら防虫成分と乳化剤又は可溶化剤を適宜配合して使用条件に適した防虫溶液とすることができる。防虫溶液組成としては特に制限はないが、具体的には防虫溶液全体に対し防虫成分が10〜50重量%、界面活性剤が防虫成分に対し10〜20重量%、有機溶剤(有機溶剤に代えて水を用いる場合は水)が残部とする範囲が好ましい。また、防虫成分の使用量は、処理するポリウレタン弾性繊維の重量に対し0.1〜2.5重量%が好ましい。また、バインダーの使用量は、繊維重量に対して15倍の水を加えた時に、水中での含有濃度が0.1重量%程度が適切である。この時のバインダーは、処理するポリウレタン弾性繊維の重量に対し0.1〜5重量%、好ましくは0.1〜2.5重量%である。
【0023】
また、防虫溶液に溶剤として水を用いる場合は、界面活性剤の使用量を防虫成分に対し30〜40%程度使用することが好ましい。
また、本発明の防虫加工用組成物としては、上記防虫溶液組成に準じて調製される。
本発明で用いる防虫成分としては、殺虫剤、忌避剤、防虫剤、精油などを用いることができる。
【0024】
殺虫剤としては、ピレスロイド系、有機リン系、カーバメート系を用いることができるが、人体に少量触れても影響がないものでなければならない。本発明の防虫加工繊維では殺虫することはその目的とするところでないから、従来殺虫剤に分類されているものでも、忌避作用がある程度の量で使用すればよい。
具体的にはポリウレタン弾性繊維の繊維重量に対し0.05〜1.0重量%の防虫成分が保持されるように防虫溶液にて処理することが好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明に使用される防虫成分は、その選定においては、防虫溶液によるポリウレタン弾性繊維またはその繊維製品の処理中に揮発しにくく、例えばパンティストッキングの製造工程における型付セット処理においても著しく揮散しないものが好ましく、蒸気圧で10-3〜10-5mmHg程度のものが望ましい。
ピレスロイド系殺虫剤としては、エムペントリン、ペンフルスリン、テラレスリン、アレスリン、バイオアレスリン、エキスリン、エスバイオール、レスメトリン、フラメトリン、プラレトリン、フタルスリン、フェノトリン、ペルメトリン、シフェノトリン等が挙げられる。さらに有機リン系およびカーバメイト系殺虫剤としては、フェニトロチオン、ピリミホスメチル、マラチオン、プロポクサー、ベンジオカルブ等の従来から知られている各種のものを挙げることができるが、その中でもエムペントリン、ベンフルスリン、テラレスリンが好ましく、さらにエムペントリンが好ましい。
【0026】
忌避剤としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、インダロン、フタル酸ジメチル、N,N−ジメチル−m−トルアミド、N−ブチルアセトアニリド、プロピル−N,N−ジエチルサクシナート、N,N−ジエチルフェニルアセトアミド、イソアミル−エチレングリコールアセトアミド、シクロヘキサン−アルカノイックカルボキシアミド、ジメチル−2−クロロベンズアミド、2−クロロ−N,N−ジエチルベンズアミド等が挙げられる。
【0027】
防虫剤としては、樟脳、ナフタレン、パラジクロルベンゼン、イソボルニル、チオシアノ酢酸、1,2−ベンゼンジカルボン酸ジエチルエステル等が挙げられる。
精油としては、シネオール、シトロネラール、ゲラニオール、ピプリトン、リモネン、シトラール等が挙げられる。
【0028】
本発明で用いるポリウレタン弾性繊維については、従来から知られたものがいずれも使用できるが、その空隙を利用する関係から、防虫溶液の保持に適したものを使用することが好ましい。具体的には、オペロン(東レ・デュポン社製)、エスパ(東洋紡績社製)、フジボウスパンデックス(富士紡績社製)、モビロン(日清紡績社製)、ロイカ(旭化成工業社製)、ルーベル(鐘紡社製)が挙げられる。
【0029】
また、ポリウレタン弾性繊維は、弾性を有するが強度が比較的小さいことから、本発明の防虫加工繊維又は防虫加工繊維製品を作るさいには、このポリウレタン弾性繊維単独ではなく、他の繊維ととともに紡糸するとか、ナイロン、ポリエステル、アクリル等との複合糸にするとか、織るようにすることにより、広い用途に適合させることができる。
【0030】
特に、パンティストキングなどは、極めて細い糸でしかも薄く編む関係で、このポリウレタン弾性繊維を中心とし、その周りにポリアミド糸のような強度の高い糸を絡ませるように巻いて形成したカバリング糸を用いて編むことが好ましい。
本発明において防虫溶液の処理に供されたポリウレタン弾性繊維から製造される製品もしくは該処理に供される製品としては、ブラジャー、ガードル、コルセット等のファンデーション類、リストバンド、ヘアーバンド類、セーター、肌着、パンティストッキング、くつ下類、サポーター類、腹巻、水着、ワイシャツ、スラックス、作業着、軍服等が挙げられる。これら製品は少なくともその製品の一部が本発明の防虫溶液により処理されたものであればよい。
【0031】
本発明では、ポリウレタン弾性繊維がその弾性を示す関係上、繊維の構造としてその内部に多くの空隙が存在しており(長い細隙を多数その長さ方向に有しており)、その空隙が防虫溶液をその内部に封じ込めてしまう作用を有していて、このため防虫成分の徐放性を有することができ、かつ耐洗濯性に優れまた保持している防虫成分が人体に直接接触することが少ないなどの利点を有する。
【0032】
さらに、その防虫溶液として、防虫成分を液状にする際には乳化状態とするのが好適であるが、その際乳化状態とするのに用いる乳化剤又は可溶化剤として特にアニオン界面活性剤を用いると、乳化状態がよい、優れた防虫作用を示す、前記ポリウレタン弾性繊維への保持状態がよいなどの各種の利点がある。また、防虫加工製品の製造時における熱処理、乾燥処理において防虫成分に対する耐熱性を向上させることができる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜15
各種のポリウレタン弾性繊維に対し、防虫成分を保持させた各種の製品を例示する。また、その防虫溶液組成例を表1に示す。表1中、防虫溶液の防虫成分の%は、防虫溶液全体に対する重量%、界面活性剤は防虫成分に対する重量%、溶剤は残部である。バインダーの%は繊維重量に対する重量%である。
【0034】
【表1】
Figure 0003750878
【0035】
【表2】
Figure 0003750878
【0036】
実施例16
(1)パンティストッキング製造工程
a.編み・染色
ポリウレタン弾性繊維を中心とし、その周りにポリアミド糸のような強度の高い糸を絡ませるように巻いて形成したカバリング糸を用いてパンティストッキングを編機で編み立てた後、染色機(スミスドラム型)で染色を行った。各製造工程で物理的な運動を行うため、ストッキングを染色袋に入れて染色工程以降の工程を行うようにして損傷を防いだ。この場合、ストッキングは1袋120足の生地を3袋として染色、防虫加工を行った。
【0037】
b.色止め処理(フィックス処理)
染色の色落ちなどを防止するための処理であって、染色後、染色液を排水した後、新たに給水し、フィックス剤を投入して高温(80〜90℃)で処理した。
c.防虫加工・柔軟処理
フィックス処理を終えた後、排水、給水し、防虫加工を行い、この場合柔軟処理も兼ねさせた。まず、最初に防虫成分として実施例1の防虫溶液を加工浴に投入し、その後バインダーを投入し、1時間処理した。その後、繊維の風合いを向上させるために適当な柔軟剤を適量投入し低温(40℃前後)で処理した。処理した後、排水し、脱水後に型付け工程へ送った。
【0038】
型付け工程へ送る前、脱水、乾燥後、未セットのストッキングへの防虫成分の付着量をパンツ部とレッグ部に分けて定量した(表3)。
d.型付けセット
柔軟処理後、排水し、染色袋ごと生地を遠心脱水した。その後、生地を取り出し、蒸気を当て、さらに乾燥させる型付けセット工程を通した。その際の蒸気の温度は115℃で15秒、乾燥は118℃で20秒とした。この型付セットしたストッキングへの防虫成分の付着量をパンツ部とレッグ部に分けて定量した(表3)。
【0039】
実施例17
実施例16において、1袋120足の生地を2袋として染色、防虫加工を行ったほかは、実施例16と同じ条件で処理し、未セットおよび型付セットのストッキングへの防虫成分の付着量を測定した(表3)。
実施例18
実施例16において、35足の生地を1袋として染色、防虫加工を行ったほかは、実施例16と同じ条件で処理し、未セットおよび型付けセットのストッキングへの防虫成分の付着量を測定した(表3)。
【0040】
比較例1
従来の方法で調製した防虫加工剤(マイクロカプセル;エムペントリン内包率85%、シリコン系バインダー水性エマルジョン2.0%、アクリル系バインダー水性エマルジョン3.5%)のエムペントリンが本発明の防虫溶液のエムペントリンと同量になるように防虫加工剤を本発明の防虫溶液に代えて使用した他は、実施例16〜18と同様にストッキングを処理し、未セットおよび型付けセットのストッキングへの防虫成分の付着量を測定した(表3)。
【0041】
【表3】
Figure 0003750878
【0042】
表3から本発明の実施例は比較例に比べレッグ部への防虫成分の付着がパンツ部に比べて極めて大きく、加工効率および防虫効果が高いことがわかる。
【0043】
実施例19
本発明における防虫加工の効果を確認するために、各種繊維における防虫剤の吸着・付着量の程度の差を測定した。
試料の素材としては次の各種の繊維の各10gを使用した。
1.レッグ用カバリング糸 E 20/12−5
2.レッグ用ポリアミド糸 N66 NF15−3
3.パンツ用カバリング糸 M 30/25−7
4.パンツ用ポリアミド糸 N630−10
パンティストッキングにおいては、レッグ部は薄いことが必要であるが、腰の部分にくるパンツ部は強度が必要であるため、通常レッグ部分よりも太く強度が高いを糸を使用し、かつその編みの密度も高くしている関係から、別の糸を使用しているので、この場合においても2種の試料を使用した。
【0044】
なお、前記試料において、その表示の意味は、例えば「E 20/12−5」の場合、20デニールのポリウレタンに12デニールのポリアミド糸をカバリングしたものでポリアミド糸のフィラメントが5本のものであることを意味する。
これに、実施例1と同一組成の防虫溶液(ただし、繊維重量に対し防虫成分が1.0%)に浸漬して含浸させ、乾燥した。
【0045】
この防虫処理をした各試料を分析して、それらにおける有効成分の付着量を測定した。この場合、各試料について防虫溶液中の有効成分の投入量は100mgとなるようにした。各試料の有効成分の付着量の測定結果を表4に示す。これによれば、同条件の加工においてポリウレタン弾性繊維使用の素材がポリアミド単独の素材と比べて付着量が高いということがわかる。
【0046】
【表4】
Figure 0003750878
【0047】
実施例20
本発明の防虫加工繊維の耐久性に関する試験を行った。
ポリウレタン弾性繊維を3タイプ、ポリアミド繊維を2タイプ用い、防虫溶液として実施例2のもので防虫成分量が50mgの防虫溶液を使用して20分間防虫加工し、それに緩衝液を加えてpH調整をし、50分間処理し、処理液を排出し、脱水する。これにより防虫成分を吸収させる。このようにして得た加工素材を洗濯のJIS L 0217の103号で2回洗濯を行い、繊維に付着している防虫成分の量を測定した。その測定結果を表5に示す。この表5に示す結果によれば、ポリウレタンとポリアミドへの吸収の仕方に明白な差異が認められる。また、この場合、バインダーを使用していなくとも耐洗濯性の保持はポリウレタン弾性繊維への吸収が大きく寄与しているといえる。
【0048】
【表5】
Figure 0003750878
【0049】
実施例21
本発明の防虫加工繊維の蚊に対する忌避効力を実際に試験してその効果を確認した。
(1)供試サンプル
実施例1および比較例1、比較例1においてエムペントリン内包率を95%としたもの(比較例2とする)の防虫溶液を用いて各種の防虫パンティストッキングを作成し、供試サンプルとして使用した。ただし、試料No.6は防虫剤を保持しないものである。表6に防虫成分のレッグ部付着量を示す。
(2)供試虫
ヒトスジシマカ雌成虫
【0050】
【表6】
Figure 0003750878
【0051】
(3)試験方法
供試虫を入れた25×25×25cmのゲージに、試料のストッキングを腕にはめた状態で両腕を挿入し10分間吸血させる。
今回の試験では4名が吸血試験を行い、2点ずつサンプルの忌避効果を経時的な飛来数と吸血率で比較した。
(4)試験結果
その試験結果を表7及び表8に示す。未加工品(No.6)の試験では飛来数及び吸血率が非常に高いことから、供試虫に充分な活性があると確認できる。
【0052】
レッグ付着量が多い方が飛来数は少ないが多少のバラツキがある。カプセル内包率による差はみられなかった。また、個人差はあるが、カプセル品に対してリキッド品の方が飛来数が少ない傾向であった。
【0053】
【表7】
Figure 0003750878
【0054】
【表8】
Figure 0003750878
【0055】
さらに試験者をA〜Jに変更し、かつ防虫成分のレッグ部付着量(分析値)を変更した他は表3の防虫溶液(試料Noが対応)を用いて上記と同様に試験した結果を表9に示した。
【0056】
【表9】
Figure 0003750878
【0057】
実施例22
本発明の防虫加工繊維でつくった繊維製品の蚊に対する忌避効果についての耐洗濯性に関する試験を行った。
(1)供試サンプル
実施例1に示した防虫ストッキングを用い、その洗濯したものと洗濯しないものを供試サンプルとした。また、防虫加工していない無処理品も対照例とした。なお、下記試験検体の洗濯品は、その洗濯をJIS L 0217の103号の試験方法に規定されている方法によったものである。
試験検体:
防虫ストッキング(I):未使用品
防虫ストッキング(II):洗濯5回品
対照検体:
ストッキング(無処理品)
なお、前記試験検体における洗濯前と洗濯後の有効成分の付着量によって影響されることを考慮して、事前にそれぞれの試験検体における有効成分の付着量を測定した。その測定結果は、表11に示す。表11では、そのレッグ部について測定した。そこにおける5回洗濯品の洗濯後の有効成分付着率は、平均値で未使用品を100としたとき、77.45であった。
(2)供試虫
ヒトスジシマカ雌成虫(Aedes albopictus)
羽化後3〜7日の雌成虫を使用した。
【0058】
(3)試験方法
▲1▼3.7×3.7×高さ2.4m=32.9m3 の試験室に約20個体の供試虫を放った。
▲2▼モニターは検体のストッキングを履き、1室あたり2名入室した。
▲3▼入室後、10分間ストッキング部分への吸血虫数をカウントした。この場合吸血虫数はストッキング上から吸血活動を開始した虫数で表した。また、ストッキング上以外の皮膚に止まった供試虫は追い払うようにした。試験検体によっては、飛来しても吸血しない蚊もあることを考えられるため、飛来数と吸血虫数をカウントした。
▲4▼試験終了後は、室内の供試虫をネットと吸虫管を用いて採取し、供血の有無を個体別にろ紙の上で押しつぶして確認した。
各試験は、同一使用の試験室を3つ用い、合計6名のモニターを対象に実施した。各試験室の室温は22℃、換気は自然換気(約0.4回/時間)であった。
(4)試験結果
試験結果を表10に示す。
【0059】
【表10】
Figure 0003750878
【0060】
【表11】
Figure 0003750878
【0061】
試験によれば、対照検体の未処理ストッキングは、吸血行動率が70%以上の高値を示した。また、その吸血行動した虫のすべてにおいて吸血が確認された。
これに対して、試験検体の防虫ストッキングでは、5回洗濯品においては蚊が飛来したのみで(飛来率:1.7%)、吸血されることがなかった。また未使用品では飛来率が3.3%で、吸血行動率が1.7%であったが、実験終了後の採取した供試虫は吸血していなかったことが確認された。
また、対照検体ではモニターの体周辺に供試虫が集まるものの、試験検体を着用した場合は、いずれの検体も供試虫がストッキングだけでなくモニター周辺からも忌避されている状況が確認された。
このことから、防虫ストッキングのヒトスジシマカに対する忌避効力は優れており、また、未使用品から少なくとも5回洗濯品まで安定した効力が持続していることも確認された。
【0062】
【発明の効果】
本発明は、その防虫加工繊維がポリウレタン弾性繊維を素材としているため、防虫剤をその繊維内部に包み込んで保持するため、防虫剤の使用量が任意に設定でき、かつ優れた防虫効果と耐久性が工業的に安定で、品質のバラツキが少ないという優れた効果を奏する。
本発明は、防虫能力が高く、繊維の風合いを損ねることがなく、かつ保持させた防虫剤についての耐洗濯性が高いなど耐久性が高い防虫加工繊維あるいは防虫加工繊維製品を得ることができる。
特に、従来防虫剤を保持することが困難であったパンティストキングについて高い防虫効果と耐久性を与えることができる優れた効果を有する。
また、本発明は、防虫加工繊維あるいは防虫加工繊維製品が保持する防虫剤が人体に接触することを極めて少なくして、防虫剤による人体に対する影響をなるべく少なくすることができる。

Claims (6)

  1. 防虫成分とともに乳化剤又は可溶化剤を配合してなる防虫溶液を用いてポリウレタン弾性繊維を処理し、該繊維に防虫成分を付着させて保持するとともに、該繊維の内部の空隙に防虫成分を保持させたことを特徴とする防虫加工繊維製品。
  2. 防虫成分とともにアニオン系界面活性剤を配合してなる防虫溶液を用いてポリウレタン弾性繊維を処理し、該繊維に防虫成分を付着させて保持するとともに、該繊維の内部の空隙に防虫成分を保持させたことを特徴とする防虫加工繊維。
  3. 前記防虫成分としてエムペントリンを配合したことを特徴とする請求項2記載の防虫加工繊維。
  4. 前記防虫溶液を用いて処理した後、バインダーを含む溶液で処理したことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の防虫加工繊維。
  5. 請求項2ないし請求項4のいずれか1項記載の防虫加工繊維を用いた防虫加工繊維製品。
  6. 請求項2ないし請求項4のいずれか1項記載の防虫加工繊維を用いた防虫ストッキング、タイツあるいは靴下類、防虫ヘアーバンドあるいはリストバンド類、防虫サポーター類、または防虫腹巻。
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