JPH03127701A - スプレー用防虫加工剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、防虫剤入りマイクロカプセルとバインダーと
を噴射剤に混合したスプレー用防虫加工剤に関するもの
である。

（従来の技術） 従来から防虫効果を有する繊維については、様々な開発
がなされ、市場にも多く出回っていた。

ところが、これらの多くは単に最終製品に防虫剤をスプ
レーしただけのもの、或いは防虫剤と糊剤や熱可塑性重
合体との混練物を表面に塗布しただけのものであって、
防虫剤が水と接触すると防虫効果が消失してしまい、ま
た耐洗濯性に乏しく、１回の洗濯で完全に防虫剤が脱落
してしまうようなものであった（例えば特開昭（ｉｌ−
２８４２１０号公報）。或いは包装時に包装袋の中に防
虫剤をセロハンやポリエチ袋に封入し、また芯板に含浸
させて防虫紙とし、その臭いを繊維製品に移すというよ
うなものであった。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、上記のようにして得られた繊維は、その
防虫効果の耐久性に乏しいことは言うまでもなく、たっ
た１回の洗濯で完全に防虫効果が消失してしまい、極め
て商品価値の低いものであった。更に、着用中外気に或
いは水に接触することにより、すぐに防虫剤が蒸発或い
は消失してしまい、着用後僅か数時間しか防虫効果を維
持することのできないものさえもあった。また、包装袋
の中で防虫剤の臭いを衣服に移すものにおいては、強い
防虫剤の臭いのために、商品自体が欠陥品となってしま
う場合があった。

本発明者等は、上述のような実情に鑑み、面Ｊ久性のあ
る防虫効果を繊維に（；Ｊ与することを目的に検討を重
ねた結果、防虫剤を内蔵するマイクロカプセルを用いる
ことか防虫加工に好適であるとの知見を得た。然して、
本発明者等は、防虫剤を内蔵するマイクロカプセルを繊
維に（ｆｌｔ　着−１！　ｌ、ぬることにより防虫効果
の持続性か得られること、そして着用中の摩擦で少しず
つマイクロカプセルか破れて或いは意図的に摩擦するこ
とによって発散効果を奏することに着Ｌ’ｌ　したもの
である。ところが、特開昭４．９−１９１９７号公報、
特開昭５２３１２ｏｏ−；公報に開示されるように、織
編物に香料入りマイク１コカプセルとバインダーを単に
７１着せしめても、或いは特開昭５３−１０６８８５号
公報に開示されるように、転写捺染法により（＝Ｊ着せ
しめても充分に耐久性のある芳香を付与することができ
ない。更にバインダーが織編糸の中・＼浸透して極めて
硬い風合となってしまうという問題点も生した。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は、上述のよ・うな知見のもとてなされたもので
あって、織編物自体の風合を川なうことなく、そして必
要な時の発散と良りｆな洗濯耐久性との効果をも満足し
うる防東剤入りマイク１コカプセル、及びこれを繊維に
容易に（１着・せしめうるスプレー用防虫加工剤の提供
を目的とするものである。

（問題点を解決するための下段） すなわち本発明のスプレー用防虫加工剤は、少なくとも
害虫防除剤を内蔵しかつ大きさが２〜３００μの範囲に
あるマイク１コカプセルとバインダーとを１０：１〜１
：５の割合（重量比）で噴削剤に混合したことを１４＋
ｉ徴とする。

本発明に使用する害虫ＩＬｊｊ除剤としては、２−エチ
ル−１，３ヘキリーンジオール、インダロン、フタル酸
ジメチル、或いはＮ、Ｎ−ジエチル−ｍトルアミド、Ｎ
−ブチルアセトアニリドやブＩコピルＮ、Ｎ−ジエチル
サクシナートなどのアミｌ系忌避剤、レスメトリンやフ
タルスリンなどのピレスｌコイＦ頚、ナフタレン、除虫
鈎の殺虫成分であるピレトリン類、アレスリン、フレス
リン、ユーカリ油の成分であるシネオール、シトロネラ
ール、シトロネロール、ゲラニオール類、ピプリドン、
リモネン、シトラールなど公知のものを挙げることがで
き、これらの１種又は２種以上が用いられる。そして防
虫効果を有効に発揮させるため、公知の共力剤を適宜混
入して用いることもできる（例工ばプロピルアイツム、
ピペロニルブトキシド、クリサンテマートなど）。とく
に蚊に対しては上記除虫菊の殺虫成分、ユーカリ油の成
分或いはＮ、Ｎ−ジエチル−ｍ−ドリアくドが有効であ
る。またダニ類に対してはＮ、Ｎ−ジエチル−ｍトリア
ミドが有効果である。

本発明のマイクロカプセルの壁膜は、主成分がホルマリ
ン系樹脂であり（５０重量％以上）、好ましくは尿素−
ホルマリン系樹脂、メラミン−ホルマリン系樹脂、ポリ
エステル樹脂などの熱硬化性樹脂であり、耐熱性、耐圧
性、耐水性に優れている。マイクロカプセルの大きさは
通常２〜゛：００μの範囲であり、繊維に付着させる場
合には単懺維の直径より小さい５〜２０μの範囲、防虫
剤の含有率は１０〜８０重量％が好ましい。また壁膜の
含有量は、通常マイクロカプセルの重量を基準として３
〜５０重量％であり、繊維に何着させる場合には５〜２
５重量の範囲が好ましい。

本発明において用いられる防虫剤入りマイクロカプセル
は、適宜の摩擦によって壊れて防虫剤が露呈する（好ま
しくは防虫剤の臭いを発散する）ものであればその組成
等は特に限定されないが、低ホルマリンのマイクロカプ
セルが好ましい。

上記マイクロカプセルの製造は、１ｎ ｓｉｔｕ法など公知の方法によって製造することができ
る（例えば工業技術ライブラリー２５．マイクロカプセ
ル、近藤朝士著２日刊工業新聞社発行、昭和４５年、特
公昭３７−７７２４号公報）。

ホルマリン系樹脂を壁膜とするものは、例えば少なくと
も害虫防除剤を配合した芯物質と尿素又はメラごンとを
水中に乳化させ（乳化剤はポリスチレンスルホン酸ソー
ダ、ポリアクリル酸ソーダ、リビニルアルコール、ポリ
エチレングリコールなど必要によりｐＨ調整を行う、ま
た水温は４０°Ｃ）、次いでホルマリン水溶液を加えた
後、攪拌下７０°Ｃに昇温して重縮合反応させる。次い
で生成したマイクロカプセルを濾過・乾燥すると、本発
明の防虫剤入りマイクロカプセルが得られる。尚、大き
さは主として攪拌の強弱と乳化剤の濃度により、壁膜の
含有量は主として油滴中の尿素又はメラくンの濃度によ
り、また壁膜の多孔性は主としてホルマリンの濃度によ
りコントロールする（緻密にするためには高濃度のホル
マリンを使う）。

本発明でいう繊維とは、糸・わた類や織編物。

不織布も含めていい、天然繊維、再生繊維、合或繊維或
いはこれらの混紡、合糸、混繊などによる混合のいずれ
でもよい。また本発明はシーツ、ストッキング、靴下、
カーテン、カーペット、パジャマ、スポーツウェア、布
団カバー、布団わた、マット、クツション、中わた、毛
布、ロールスクリーン、カジュアルウェアなどの繊維製
品に適用される。

バインダーとしては酢酸ビニル系、アクリル系塩化ビニ
ル系、シリコン系、ウレタン系樹脂、フェノール系樹脂
、化工澱粉などの糊剤などが挙げられ、１３０°Ｃ以下
で乾燥及び処理できるものが好ましい。またバインダー
は溶液タイプでもエマルジョンタイプでも良いが、取扱
い易さと価格の点で水性エマルジョンタイプが好ましい
。例えばシリコン系樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸ビニル
は水への分散性に優れ水で容易に希釈可能であるので、
また水の除去により硬化してゴム状皮膜を形成するため
耐久性のある接着作用を奏するので、最も好ましい。

そして、このバインダーはマイクロカプセルの０．１〜
５倍好ましくは０．５〜２倍（重量比〉与えられ、充分
な接着効果を発揮する。０．１倍よりも少なくするとバ
インダー作用が極端に劣り、一方これを５倍よりも多く
与えてもマイクロカプセルの付着率はほとんど変わらず
、逆に繊維や布地の柔軟な風合において問題が引き起こ
され好ましくない。また、これら両者の付着量は、通常
付着部分の繊維重量の０．３〜７．０％、好ましくは０
．５〜３．０％を占める。即ち、マイクロカプセルは、
バインダーを上記割合で与えられることにより繊維に充
分に付着するものであるから、これら両者の付着量が前
記０．３％よりも少ないものであれば、防虫効果及び耐
久性共に不充分であり、一方これが７．０％よりも多く
なると、繊維としての風合面にかかわり、また−時に発
散する防虫剤の臭いがきつくなりすぎるという問題も存
在し、いずれも不適である。つまり、好ましい防虫剤の
臭いの発散効果と共に好適な風合及び柔軟性を有し、且
つその防虫効果が適宜の耐久性を有するという全ての要
件を満たすものは、上記の付着量である。

本発明のスプレー用芳香加工剤に使用される噴射剤とし
ては、液化プロパン又はブタン、及びＬＰガスなどこれ
らの混合物が好ましい。噴射剤と上記エマルジョンとの
混合比率は通常３：９７〜２０：８０（重量比）であり
、好ましくは５：９５〜４０：６０である。良好なスプ
レー状態或いはアイロンがけのために、界面活性剤やア
イロン滑剤、グリコールやアルコール類など公知の添加
剤を添加することもできる。スプレー後のアイ０ンかけ
或いは、熱風ドライヤーによる固着は１３０°Ｃ以下で
行うことが好ましい。

（実施例） 以下、本発明を実施例により具体的に説明する。

実施例１ 水３００ｇに除虫菊の殺虫成分のピレトリン１ｇとプロ
ピルアイツム１０ｇ１ユーカリ油９ｇ、ポリスチレンス
ルホン酸ソーダ６ｇ、尿素４ｇを加え、ＰＨを４．０に
調整し、攪拌下４０℃に昇温して乳化させた。次いで３
０％ホルマリン水溶液Ｌｏｇを加え、ラボスターラ−１
００Ｏｒｐｍで攪拌をつづけながら液温を４０°Ｃから
７０℃まで１５分間で昇温し、７０°Ｃで６０分間維持
して重縮合反応せしめた。生成した微粒子をガラスフィ
ルターにて母液から分離した抜水で洗浄し、次いで風乾
した後１０５℃で１分間熱処理した。

得られたマイクロカプセルは、大きさが７〜１５μ（平
均１０μ）であり、壁膜の含有量は１８重量％であった
。

上記防虫マイクロカプセル６０　ｇ　／　ｌをエポキ０ シ変性ジメチルポリシロキサン樹脂を主成分とするシリ
コン系水性エマルジョン６０ｇ／Ｉ！、に混合した。こ
の混合エマルジョンをエアゾール缶に入れ、液体プロパ
ンガス（２０°Ｃにおける内圧３．１ｋｇ）を混合エマ
ルジョン／ガス−７０／３０の重量比率で充填した。

次いで、下記衣服等にスプレーした後、アイロンがけし
て付着せしめた（防虫マイクロカプセルの付着量は、付
着部分の布地の重量に対し約０．７重量にする）。

■　綿Ｎ　ｅ　４０　／　２のシングルジャージのスポ
ーツシャツ ■　ポリエステル３５％綿６５％のＮｅ４５（１２０ｘ
７６／インチ）の手織シーツ■　ポリエステル７５デニ
ール２４フイラメントと挿入糸がその７本合撚糸とのラ
ッシュル編レースのカーテン ■　表糸が綿Ｎ　ｅ　６０　／　２と裏糸がナイロン３
０デニール双糸との平編の靴下。

ＪＩＳ　　ＬＯ２１７４０１法に準じた耐洗濯試験の結
果、６〜１０回の洗濯回数まで摩擦による防虫効果を発
揮するものであった。防虫効果の評価は、室内に蚊を１
００匹放ち、シャツ又は靴下を着用し或いはシーツを拡
げて座り或いはレースカーテンを吊りさげて蚊の挙動を
観察した。本発明品はいずれも一匹も蚊が近づこうとは
しなかった。

実施例２ メチロールメラミンの縮合によるマイクロカプセルの中
に、Ｎ、Ｎ−ジエチル−ｍ−１〜ルアミド３０％、プロ
ピルアイツム３０％、ユーカリ柚４０％を内包する防虫
マイクロカプセル（粒径５〜１０μｍ）１２０ｇ／４２
を用いる以外、実施例１と同様に調整した防虫加工剤を
エアゾール缶に充填した。

次いで、下記インテリア製品にスプレーした後、アイロ
ンかけ又は熱風ドライヤーにて乾燥、付着せしめた（防
虫マイクロカプセルの付着量：表裏各０．６ｇ／ｍ２）
。

■　アクリルのマイヤー毛布 ■　ポリエステル５２％、レーヨン４８％の平織厚地カ
ーテン ■　表地綿、裏地ナイロン、中わたポリエステルのキル
テイング加工したホットカーペットカバＪＩＳ　　ＬＯ
２１７４０，１法に準した耐洗濯試験の結果、３〜６回
の洗濯回数まで摩擦により防虫効果を発揮するものであ
った。防虫効果は、試料にコナヒヨウヒダニを移して１
日後に試料表面を摩擦して防虫剤を放出させ、１日後に
試料のｌ　ｃ　ｍ　ｘ　１　ｃ　ｍ　１０ケ所について
コナヒヨウヒダニの残存数を観察した場合の残存率で評
価し、１０％以下を合格とした。

（発明の効果） 本発明のスプレー用防虫加工剤は、繊維製品などにスプ
レーした後アイロンがけや熱風ドライヤーで乾燥するこ
とにより付着するので、家庭でも使用することができる
。そして、本発明の防虫加ユ剤を付着せしめた防虫加工
品は、着用中或いは意図的な摩擦により少しづつマイク
ロカプセルが３ 壊れて防虫剤を放出し、また良好な耐洗濯性を有してお
り、その防虫効果は長期間にわたる持続性を有するもの
である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）少なくとも害虫防除剤を内蔵しかつ大きさが２〜
   ３００μの範囲にあるマイクロカプセルとバインダーと
   を１０：１〜１：５の割合（重量比）で噴射剤に混合し
   たことを特徴とするスプレー用防虫加工剤。