JPH0364504A

JPH0364504A - 芳香ネクタイ又はリボン

Info

Publication number: JPH0364504A
Application number: JP9049188A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Ono; 啓小野; Shuji Tokuoka; 徳岡　修二
Original assignee: Kanebo Ltd
Current assignee: Kanebo Ltd
Priority date: 1988-04-13
Filing date: 1988-04-13
Publication date: 1991-03-19

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、芳香性を有するネクタイ又はリボン、詳しく
は香料を含有するマイクロカプセルを付着せしめて、耐
久性のある芳香を付与したネクタイ又はリボンに関する
ものである。

（従来の技術）従来から芳香性を有するネクタイ又はリボンについては
、様々な開発がなされ、市場にも多く出回っていた。と
ころが、これらの多くは単に最終製品に香水をスプレー
しただけのもの、或いは香気物質を表面に塗布しただけ
のものであって、香料が蒸発すれば芳香が消失してしま
い、また耐洗濯性に乏しく、１回の洗濯で完全に香料が
脱落してしまうようなものであった。

そこで、芳香を長期間持続させるための加工方法が、特
公昭５３−４７４４０号公報、特開昭５４−１１２２８
３号公報等、多数提案されている。

更に特開昭６１−６３７１６号公報には、芯部に香料が
分散混合されかつ芯部に中空部を有する芳香芯鞘型複合
繊維が提案されているが、香料は通常１５０°Ｃ以上で
揮発変質してしまい、溶融紡糸に耐えうる香料は限定さ
れるという問題点かあった。

（発明が解決しようとする問題点）しかしながら、上記のようにして得られたネクタイ又は
リボンは、その芳香の耐久性に乏しいことは言うまでも
なく、たった１回の洗濯で完全に芳香が消失してしまい
、極めて商品価値の低いものであった。更に、使用中外
気に接触することにより、すくに香料が蒸発してしまい
、使用後僅か数時間しか芳香を維持することのできない
ものさえもあった。また、包装袋の中で芳香紙の香りを
ネクタイ又はリボンに移すものにおいては、袋密封後の
経過時間によって与えられる芳香の強さが異なり、結果
的にこれが快香とならず商品自体が欠陥品となってしま
う場合があった。

本発明者等は、上述のような実情に鑑み、耐久性のある
芳香をネクタイ又はリボンに付与することを目的に検討
を重ねた結果、香料を含有するマイクロカプセルを用い
ることが芳香加工に好適であるとの知見を得た。

然して、本発明は、香料を含イｒするマイクロカプセル
をネクタイ又はリボンにイ」着せしめることにより芳香
の持続性が得られること、そして意図的に摩擦すること
によって発散効果を奏することに着目したものである。

ところが、特開昭４９１９１９７号公報、特開昭５１−
３１２００号公報に開示されるように、布帛にマイクロ
カプセルとバインダーを単に付着せしめると、或いは特
開昭５３　１０６８８５号公報に開示されるように、転
写捺染法により付着せしめても充分に耐久性のある芳香
を付与することができない。更にバインダーが糸条の中
へ浸透して極めて硬い風合になるとか、或いは転写部分
が異質の風合であり洗濯などで剥がれてしまうという問
題点も生した。

本発明は、上述のような知見のもとでなされたものであ
って、布帛自体の風合を損なうことなく、“′好ましい
香りの完敗′”と゛′芳香の持続性との効果をも芳香ネ
クタイ又はリボンの提イｊｌ：を目的とするものである
。

（問題点を解決するための手段）すなわち本発明は、香料入りマイクロカプセルをイ」着
せしめたネクタイ又はリボンであって、マイクロカプセ
ルとシリコン系樹脂バインダーとが２：１〜１：５の割
合（重量比）で与えられ、且つこれら両者の付着量が付
着部分のネクタイ又はリボン重量の０．３〜７．０％を
占めている芳香ネクタイ又はリボンである。

そして、この芳香ネクタイ又はリボンの好ましい加工方
法としては、予め撥水処理を施したネクタイ又はリボン
に香料入りマイクロカプセルとシリコン系樹脂バインダ
ーとを混合した処理剤を浸漬、バンディング、コーティ
ング法或いはプリント法により付与する方法がある。

本発明でいうネクタイ又はリボンとは、絹織物や毛織編
物等からなる公知のネクタイ、絹のサテンやグログラン
からなるリボンを代表とする公知のリボンを言い、素材
、組織は特に限定されず、また色無地のもの、さまざま
な柄物がある。例えば素材としては絹、綿、羊毛などの
天然繊維、アセテートやヘンヘルグなどの再生繊維、合
威繊維或いはこれらの混紡、合糸、混繊などによる混合
糸のいずれを使用してもよい。またバインダー（＝Ｊ着
との関係からは凹凸を有する繊維例えば綿、マクロボイ
ドを有する多孔質繊維など、或いはバインダーと親和性
のある繊維が有利である。　更に本発明で用いるネクタ
イ又はリボンは、バインダーが糸条の中や布目へ浸透し
て風合いを硬くしないように、予め撥水処理を施してお
くことが好ましく、これによってバインダーとマイクロ
カプセルが主として布の表面に付着し、ネクタイ又はリ
ボン本来の風合いを損わない。撥水処理としては公知の
方法を採用できるが、撥水性を必要としない用途につい
ては比較的小量の処理剤を単に含浸後乾燥するだけでよ
い。例えば酢酸アル宅ニウムとパラフィンに乳化剤と保
護コロイドを加えたエルマジョンを含浸・乾燥する方法
、メチルハイド、ロジエンボリシロキサンの乳化液と金
属石けんを加えたエマルジョンを用い含浸・乾燥後熱処
理する方法などがある。

本発明において用いられる香料入りマイクロカプセルは
、適宜の摩擦によって壊れて芳香を発散するものであれ
ばその組成等は特に限定されないが、低ホルマリンマイ
クロカプセルが好ましい。

従って、粒子径は通常５〜２０μｍ程度のものを使用し
、カプセルの膜厚は０．３〜３μｍ好ましくは０．５〜
１．５μｍである。尚、マイクロカプセルに関しては従
来から様々な製造方法が開発されており、代表的なもの
としては特公昭３７−７７２４号公報に記載された方法
が挙げられる。

バインダーとして用いるシリコン系樹脂バインダーは、
コーティング効果を奏しマイクロカプセルと編地との間
の接着剤としての役割を果たすものであり、特に水への
分散性に優れ水で容易に希釈可能なシリコン系水性エマ
ルジョン型例えばオルガノポリシロキサンを主成分とし
乳化剤で乳化したものが好ましい。これは、水の除去に
より硬化し、シリコンゴムの特長を有するゴム状皮膜を
形成するものであり、耐久性のある接着効果を奏するも
のである。

そして、このシリコン系樹脂はマイクロカプセルの０．
５〜５倍好ましくは１〜２倍（重量比）与えられ、充分
な接着効果を発揮する。０．５倍よりも少なくするとコ
ーティング作用が極端に劣り、一方これを５倍よりも多
く与えてもマイクじ１カプセルのイ」着率はほとんど変
わらず、逆にネクタイ又はリボンの柔軟な風合において
問題が引き起こされ好ましくない。また、これら両者の
イ」着里は、通常付着部分のネクタイ又はリボン重量の
０．３〜７、０％、好ましくは０．５〜３．０％を占め
る。即ち、マイクロカプセルは、シリコン系樹脂バイン
ダーを上記割合で与えられることによりネクタイ又はリ
ボンに充分に付着するものであるから、これら両者の付
着量が前記０．３％よりも少ないものであれば、芳香の
強さ及び耐久性共に不充分であり、一方これが７．０％
よりも多くなると、風合面にかかわり、また−時に発散
する香りがきつくなりすぎるという問題も存在し、いず
れも不適である。

つまり、好ましい香りの発散効果と共に好適な風合及び
柔軟性を有し、且つその芳香が適宜の耐久性を有すると
いう全ての要件を満たずもの番よ、」二記の付着量であ
る。

シリコン樹脂バインダーの付与は、縫製や地染等の工程
を終えた最終製品に近いものに行うことが好ましく、シ
リコン樹脂バインダーからなる処理液をパッディング法
や浸漬法にて付与したのち、風合を損なわない方法で脱
水・乾燥すればよい。

又、ネクタイ、リボンは前記の如く表地にシリコン樹脂
バインダーを付与してもよいが、風合の劣化や作業性の
点で、芯地に芳香処理を行い、これを縫製すれば好まし
く、芯地には毛、ネル、綿、化繊など公知の芯地を使用
する。

更に、上記処理を施したネクタイやリボン等には、前記
香料を含有したマイクロカプセルと顔料を添加した捺染
糊を用いて柄をプリントしてもよい。また、柄のプリン
ト箇所はネクタイやリボンの用途に応して部分的に行う
ことが好ましく、例えばネクタイにあっては、結び目の
部分にプリントを行えば、装着時にマイクロカプセルが
破壊されて芳香が発生し好ましい。

（実施例）下記の染色された布帛を撥水処理した（撥水柔軟剤：メ
チルハイドロジエンポリシロキサンを主成分とする）。

また尿素系樹脂の香料入りマイクロカプセル１０ｇ／ｆ
ｆ（ジャスミン香気、平均粒径８μｍ、膜厚１　μｍ）
をエポキシ変性ジメチルポリシロキサン樹脂を主成分と
するシリコン系水性エマルジョン　３０　ｇ／ｆ！、に
７昆合した。次いでマイクロカプセルの付着量がネクタ
イ又はリボン地の重量に対し０．４５％となるように前
記エマルジョンをネクタイ又はリボンにピックアップ率
１００％でパッディングした後、１１０°Ｃ４０秒の乾
燥及び１４０°Ｃ１分の乾熱処理をした。このようにし
て香料入りマイクロカプセルが付着せしめられたネクタ
イ又はリボンは定法に従って仕上セント工程へと送られ
て芳香ネクタイ又はリボンにした。

■　箱胴二重１４匁からなるネクタイ ■　絹フラード１４匁からなるネクタイ■　羊毛４８番
双糸を用いた平織物からなるネクタイ ■　羊毛４８番ビロード地リボン０ ■　経２１中の生糸、緯１５０ｄアセテートを用いた交
織サテンからなるリボン ■　羊毛４８番双糸を用いた平織物を芯地に、箱胴二重
１４匁を表地に用いたネクタイ（芯地のみ芳香処理） ■　■のネクタイに、マイクロカプセル　　２部顔料入り糊付　　　２０部水　　　　　　　　　　　　　　７８　部よりなる捺染
糊を用いて花柄をプリント。

これらのものについて、洗濯耐久性と風合を試験した。

尚、耐洗濯性の試験は、ＪＩＳ　　ＬＯ２１７４０１法
に準して行ない、芳香の消失するまでの回数で表した。

また、芳香の評価は、１０人で夫々５段階評価（最適な
芳香を発散しているものを０点とし、その上下で強過ぎ
るものを＋１３＋２、弱過ぎるものを−１，−２とする
）を行ない、その平均点を評価点とした。また、風合に
ついては、同しく１０人が良好、やや劣る、劣ると感し
たものをそれぞれ０１評価点とした。

２としてその平均点をこの結果をみれば、本発明に係る芳香ネクタイ又はリボ
ンが当所の目的を達成していること、即ち、耐久性のあ
る良い香りと良好な風合を有するものとなっていること
が明らかになるであろう。

インダーとを適宜の割合で混合した処理剤を（−Ｊ与し
、加熱処理を行なうことにより、本発明に係る芳香ネク
タイ又はリボンを確実に製造しうる方法である。

（発明の効果）本発明は、以上に述べた構成により、次のような効果を
奏する。

まず、ネクタイ又はリボンに香料入りのマイクロカプセ
ルを付着せしめているため、使用中或いは着用時の摩擦
により少しずつカプセルが破れて好適な香りを発散する
。従って、その香りは一気に発散されて消失してしまう
ものではなく、充分な持続性を有するものである。

また、マイクロカプセルに対して適宜の割合でバインダ
ーとしてのシリコン系樹脂を与えることにより、接着力
及び付着性を著しく向上させて目的とする付着量及び香
りの耐久性を獲得している。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）香料入りマイクロカプセルを付着せしめたネクタ
イ又はリボンであって、マイクロカプセルとシリコン系
樹脂バインダーとが２：１〜１：５の割合（重量比）で
与えられ、且つこれら両者の付着量が付着部分のネクタ
イ又はリボン重量の０．３〜７．０％を占めている芳香
ネクタイ又はリボン。
（２）香料入りマイクロカプセルとシリコン系樹脂バイ
ンダーとが２：１〜１：５の割合（重量比）で与えられ
、且つこれら両者の付着量が布帛重量の０．３〜７．０
％を占めている芯地を有する芳香ネクタイ又はリボン。