JP3401076B2 - 抗菌性繊維の製造法 - Google Patents

抗菌性繊維の製造法

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JP3401076B2
JP3401076B2 JP5488494A JP5488494A JP3401076B2 JP 3401076 B2 JP3401076 B2 JP 3401076B2 JP 5488494 A JP5488494 A JP 5488494A JP 5488494 A JP5488494 A JP 5488494A JP 3401076 B2 JP3401076 B2 JP 3401076B2
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勲 安尾
靖和 浅野
勝博 城野
田中  敦
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株式会社メイセイ
触媒化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維(原料繊維、中間
繊維製品、最終繊維製品)に、その風合を変えることな
く、耐久性ある抗菌性を付与する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】天然繊維や合成繊維は、衣料、寝装具、
産業資材などの用途に広く利用されているが、最近では
抗菌性を付与した繊維に対する要望が高まっている。と
いうのは、病院におけるMRSA(メチシリン耐性黄色
ブドウ球菌)による院内感染の危険性は今や社会問題に
までなっており、また一旦外出すれば不特定多数の人と
の接触が予想されるので、普段着用する衣料や身回品に
ついても抗菌性があれば安全で衛生的であるからであ
る。そこで、繊維に抗菌性を付与する方法が種々提案さ
れている。
【0003】〈内添法〉 繊維に抗菌性を付与する方法として、合成繊維の製造段
階で紡糸原料に有機系や無機系の抗菌剤を練り込む方法
が採用されている。いわゆる内添法である。この方法に
関する出願としては、たとえば次のようなものがある。
【0004】特開平4−228608号公報には、銅置
換抗菌性ゼオライトをポリマーの重合が完了する前の段
階で添加し、かつ水溶性銅化合物を紡糸前のポリマーに
添加し、ついで紡糸する方法が示されている。
【0005】特開平3−84066号公報には、抗菌性
金属またはその酸化物を担持した無機系または有機系複
合粒子を樹脂中に含有させ、この樹脂組成物を溶融紡糸
に供する方法が示されている。
【0006】特開平2−225402号公報には、抗菌
作用を有する金属を酸化チタン微粒子の表面に付着した
ものを、紡糸原液に添加混合して湿式紡糸することにつ
き記載がある。
【0007】特開平3−205436号公報には、抗菌
性ゼオライト粒子を含む樹脂組成物を溶融紡糸すること
が示されている。
【0008】特開平4−321623号公報には、銀コ
ロイドまたは銀粒子を、コロイド液の形、微粉末の形あ
るいはゼオライト等の吸着剤に担持させた形で抗菌剤と
して用いること、またその抗菌剤を繊維に混入して抗菌
性繊維とすることが示されている。
【0009】〈バインダー樹脂を用いた後加工法〉 繊維に抗菌性を付与する方法の他の一つは、抗菌剤とバ
インダー樹脂とを含むコーティング剤を繊維に付着させ
る方法である。この方法に関する出願としては、たとえ
ば次のようなものがある。
【0010】先に「内添法」のところで述べた特開平3
−205436号公報には、抗菌性ゼオライト粒子を含
む樹脂組成物を繊維表面にコーティングすることができ
ることも記載されている。
【0011】特開平4−194074号公報には、ゼオ
ライトおよび雲母からなる担体に抗菌性金属イオンを担
持させた微粉体をアクリルエマルジョン等の液状固着剤
と混合して、布地を加工する方法が示されている。
【0012】特開平4−255767号公報には、(a)
合成樹脂エマルジョン、(b) コロイド状もしくは微粒子
状の金属酸化物、シリカゲルまたはゼオライト、(c) 抗
菌性金属の錯イオンおよび水(d) を主成分とするコーテ
ィング用組成物が示されており、この組成物を繊維や布
帛に加工することについても記載がある。
【0013】特開平4−349836号公報には、(A)
銅もしくは酸化銅粉末と、(B) 金属ゼオライトと、(C)
分解温度が200℃以上の有機系抗菌剤とを含有する熱
可塑性樹脂により、合成もしくは天然繊維束からなる芯
材の表面を被覆した防汚性水産資材が示されている。
【0014】〈バインダー樹脂を用いない後加工法〉 繊維に抗菌性を付与する方法のさらに他の一つは、バイ
ンダー樹脂を含まない抗菌剤処理液で繊維を処理する方
法である。この方法に関する出願としては、たとえば次
のようなものがある。
【0015】特開昭59−30963号公報には、金属
銅、金属銀またはこれらの酸化物の粉末の水性分散液と
繊維とを接触加熱して、該繊維に金属化合物粉末を付着
させた殺菌性繊維が示されている。この方法によれば、
樹脂等の接着性成分を用いなくても、金属化合物が繊維
に強固に固着するとの記載もある。ただし金属化合物粉
末としては、好ましくはコロイド粒子に相当するほどの
粒径の小さいものを用いている。
【0016】特公平3−45142号公報(特開平2−
160972号公報)には、繊維を有機溶媒または水系
溶剤により膨潤した後、セラミックス多孔質微細粒子が
混合された処理水溶液に浸漬し、浸漬された処理溶液を
加熱・加圧して当該繊維が有する拡張した繊維穴に前記
微細粒子を注入し、ついで抗菌剤(第四級アンモニウム
塩、有機窒素系化合物、キトサン等)を溶解した処理溶
液に前記微細粒子を固溶するようにしたセラミックス含
有繊維の製造方法が示されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】繊維に抗菌性を付与す
る方法のうち、繊維の製造段階で紡糸原料に抗菌剤を添
加する内添法は、樹脂内部に入った抗菌剤は全く効果が
出ないばかりでなく、樹脂表面近傍の抗菌剤の多くは樹
脂被覆により充分な抗菌効果を発揮できないこと、予備
混練のため抗菌剤を分散した樹脂の熱履歴が重なり着色
の原因となりやすいこと、繊維が細く抗菌剤粒子が比較
的大きい場合あるいは抗菌剤粒子の分散が悪い場合は、
溶融紡糸段階で糸切れを起こすおそれがあること、抗菌
効果を高める目的で抗菌剤を多く添加したときは、繊維
の物理的性質が損なわれたり、繊維が不透明になったり
しやすく、逆に抗菌剤の添加量が少ないときは、抗菌効
果が充分に発揮されないことなどの問題点がある。
【0018】繊維に抗菌性を付与する方法のうち、バイ
ンダー樹脂を用いた後加工法は、抗菌剤が樹脂に覆われ
て充分な抗菌効果が期待できないこと、繊維本来の風合
が損なわれること、バインダー樹脂の種類によっては耐
洗濯性の点で難があることなどの問題点がある。
【0019】繊維に抗菌性を付与する方法のうち、バイ
ンダー樹脂を用いない後加工法は、接着性成分を有しな
いため繊維に対する固着力が不足し、一般的には耐洗濯
性に欠けるという問題点がある。特開昭59−3096
3号公報の発明のように無機系抗菌剤の粒径をコロイド
領域にまで小さくすれば、付着力が出てくるものの、な
お改善の余地がある。また特開昭59−30963号公
報には、浴中加熱法においては繊維に対する金属粒子の
吸着速度をはやめるために浴液のpHを酸性に維持する
ことが望ましい旨の記載があるが、そのように酸性領域
とすることは抗菌性金属の溶解脱落を招くことになる。
【0020】特公平3−45142号公報には、処理溶
液を加熱・加圧して繊維が有する穴を拡張することによ
りその繊維穴に前記微細粒子を注入し、ついでその微細
粒子に有機系抗菌剤を担持させるようにすることが示さ
れているが、工程が如何にも複雑になる上、抗菌性を有
機系抗菌剤により発揮させようとしているため、毒性の
点で点で人が普段着用する衣料用途には必ずしも適して
いないこと、抗菌スペクトルの巾が狭いこと、洗濯によ
り有機系抗菌剤が失われやすいことなどの問題点があ
る。また、この公報の発明において使用されるセラミッ
クス粒子はその粒子表面に官能基を有しない酸化物ゲル
状のものであるので、その実施例に記載のように浴液を
必ずアルカリ性に保つことによってゲルをハイドロゾル
に変換する必要があるが、そのように系をアルカリ性と
しなければならないことは、この公報の発明が、抗菌性
金属(アルカリ領域では金属成分の溶解のおそれがあ
る)を担持させた無機系抗菌剤には適用できないことを
意味する。
【0021】本発明は、このような背景下において、バ
インダー樹脂を用いない後加工法を採用しているにもか
かわらず、抗菌性が優れ、抗菌スペクトルの巾も広く、
安全性が高く、耐洗濯性も極めて良好である抗菌性繊維
の製造法を提供することを目的とするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の抗菌性繊維の製
造法は、繊維を無機系抗菌剤水性分散液と接触させた
後、水洗および乾燥を行って、繊維の表面に無機系抗菌
剤水性分散液の浸透による無機系抗菌剤担持層を形成す
るにあたり、前記無機系抗菌剤水性分散液としてバイン
ダー樹脂を含まないものを用いると共に、前記接触処理
温度50〜95℃の加温条件下でかつ630Torr以下
の減圧条件下に実施することを特徴とするものである。
【0023】以下本発明を詳細に説明する。
【0024】〈対象繊維〉 抗菌性付与の対象となる繊維としては、原料繊維、中間
繊維製品および最終繊維製品のいずれもが使用される。
【0025】最終繊維製品のうち院内使用に供される繊
維製品の例としては、院内で医師および看護婦などが着
用する白衣、手術用着衣およびマスクなど、患者の着用
する下着類(寝巻き、パジャマ、ソックス等)、装着品
(マスク、サポーター、オムツ、オムツカバー、タオル
等)、寝具類(毛布、ベッドスプレッド、敷布、タオル
ケット、寝装カバー、布団側地、中綿等)、院内備品類
(カーテン、椅子のカバー、ベンチカバー、カーペット
等)などがあげられる。
【0026】最終繊維製品のうち一般に使用すれば有益
な繊維製品の例としては、一般衣料品(ブラウス、スカ
ート、ワイシャツ、ズボン、ドレス、セーター、カーデ
ィガン、下着類、ワーキング、エプロン、ソックス、ス
トッキング、パンティーストッキング、足袋、和装品、
芯地、帯芯地等)、身回品(ハンカチ、スカーフ、帽
子、手袋、時計バンド、カバン、手提げ袋、ランドセ
ル、靴、履物、インソール等)、インテリア用品(ブラ
インド、カーテン、カーペット等)、テーブルクロス、
マット類、トイレタリー用品、カーシートカバー等)、
日用雑貨類(タオル、ふきん、モップ類、テント、寝
袋、ぬいぐるみ、フィルター、ブラシ等)などがあげら
れる。
【0027】繊維に対する抗菌性の付与は、縫製後の最
終繊維製品段階でも可能であるが、縫製前の生地、糸、
綿など中間繊維製品の段階で抗菌処理をすれば後工程も
容易であり、さらに遡って原料繊維の段階で行うことも
できる。糸、綿などの段階で抗菌性付与を行えば、無処
理繊維との混紡混織も可能となるため、さらに経済効果
が大きい。
【0028】繊維を構成する素材としては、天然繊維お
よび合成繊維に属する繊維がいずれも用いられる(半合
成繊維や再生繊維も含むものとする)。ここで天然繊維
としては、木綿、マニラ麻、黄麻、亜麻、こうぞ、みつ
また、羊毛、絹などがあげられる。半合成繊維または再
生繊維としては、レーヨン、キュプラ、アセテートなど
があげられる。合成繊維としては、ポリビニルアルコー
ル系、ポリアミド系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリ塩化
ビニル系、ポリエステル系、ポリアクリロニトリル系、
ポリオレフィン系、ポリウレタン系、フッ素樹脂系、ポ
リクラール系などがあげられる。
【0029】〈無機系抗菌剤とその水性分散液〉 無機系抗菌剤としては、無機系微粒子あるいは無機系イ
オン交換体微粒子に、銀、銅、亜鉛、水銀、鉛、ビスマ
ス、カドミウムおよびクロムよりなる群から選ばれた少
なくとも1種の抗菌性金属、殊に銀、銅または亜鉛を担
持させた無機系抗菌剤が用いられる。これらの抗菌性金
属を単独でまたは2種以上を複合して担持させることに
より、使用目的に合うように設計したり、相乗効果を発
揮できるようにする。
【0030】ここで抗菌性金属の担体としては、合成ゼ
オライト系、天然ゼオライト系、シリカアルミナマグネ
シウム系、リン酸ジルコニウム系、リン酸複塩+リン酸
カルシウム系、リン酸塩系、リン酸カルシウム系、シリ
カゲル系、ケイ酸カルシウム系などの粉末状の担体が用
いられ、これらは市販もされている。
【0031】そのほか、本出願人の一人が先に提案した
特願平5−198894号に記載の抗菌性無機酸化物コ
ロイド溶液は、超微粒子の分散してなる透明性を有する
ものであって、抗菌性繊維製造の目的に好適に利用でき
る。
【0032】これらの無機系抗菌剤は、構成成分および
構造の違いによっても分解温度は幾分異なるが、いずれ
も耐熱温度は600℃以上もあるため通常のスチームア
イロン掛け程度の温度では変質せず、繊維用抗菌剤とし
て好適である。
【0033】なお、有機系抗菌剤は特定の菌またはカビ
などに対して強力な抑制効果を発揮する場合もあるが、
分解安定性および定着性に欠けるものが多く、また長期
間繊維表面に滞留させることが難しい上、人体に対し毒
性があることが多いので、本発明の目的には不適当であ
る。
【0034】繊維の表面に無機系抗菌剤水性分散液の浸
透による無機系抗菌剤担持層を形成するには、まず無機
系抗菌剤微粒子の水性分散液を調製する。この水性分散
液は中性領域(pHは7±1、殊に7±0.5 )のもので
ある。
【0035】水性分散液の濃度は繊維に対する無機系抗
菌剤含浸密度にとって重要であるが、処理後の水洗作業
および風合の点から、高くても3重量%以下、通常は2
重量%以下、特に1重量%以下であることが望ましい。
下限は0.01重量%程度である。
【0036】上記水性分散液の懸濁安定性あるいは繊維
表面への浸透を促進させる目的で、必要に応じ界面活性
剤や膨潤剤などを添加することもできるが、処理後の抗
菌性繊維に悪影響をもたらしたり、廃液処理を困難にし
たりすることがあるので、特に分散性の悪い無機系抗菌
剤でない限りは、添加を推奨するものではない。
【0037】繊維表面への抗菌剤微粒子の定着を強化す
る目的で保護コロイドおよび被膜形成用樹脂などの粒子
定着剤を添加することは、抗菌効果や繊維の風合を損な
うおそれがあるので、本発明においては避けるべきであ
る。ただし単に名目的な量を添加したからと言って、本
発明の範囲から外れるものではない。
【0038】無機系抗菌剤水性分散液における無機系抗
菌剤の粒径は、繊維表面の微細孔への浸透性および分散
液の安定性の点から、1μm 以下、好ましくは 0.7μm
以下、さらには 0.5μm 以下であることが特に望まし
い。下限は3nm程度までとすることが多いが、コロイド
領域よりは大きな粒径(たとえば50nm以上)であって
も、本発明においては必要充分な量の担持が図られ、こ
の点が本発明の特長の一つでもある。市販の無機系抗菌
剤は粒径が数μm 以上であることが多いので、そのよう
な場合にはこれを粉砕して(通常は湿式で粉砕して)用
いる。先に述べた抗菌性無機酸化物コロイド溶液は超微
粒子の安定した分散液であるため、本発明の方法にはそ
のまま用いることができる。
【0039】〈処理方法〉 そして本発明においては、繊維と無機系抗菌剤水性分散
液との接触処理を、加温条件下でかつ減圧条件下に実施
する。このような条件を採用することにより、無機系抗
菌剤を繊維表面および表面内部深くまで浸透させるよう
にすることができる。
【0040】上記の接触処理は、温度50〜95℃(好
ましくは55〜90℃)の加温条件下でかつ630Torr
以下(好ましくは530Torr以下)の減圧条件下に実施
することが必要である。減圧度を余りに高くすると、水
の飽和蒸気圧との関係の点で系の温度を高くすることが
できなくなるので、減圧度の限界は90Torr程度までと
なる。温度については高いほど効果的であるが、許容限
度を越えて加温すると繊維を劣化させることがあるの
で、繊維の軟化点などを考慮して温度条件、減圧条件を
設定する。
【0041】上記の方法において、繊維と無機系抗菌剤
水性分散液との接触処理時間は、5〜60分程度で充分
であるが、それ以上または以下の時間としても差し支え
ない。
【0042】接触処理操作終了後は、繊維を無機系抗菌
剤水性分散液から取り出し、水洗、乾燥を行う。これに
より繊維表面に無機系抗菌剤担持層が形成されると共
に、過剰の無機系抗菌剤が除去される。
【0043】無機系抗菌剤担持層の厚みは繊維素材によ
っても多少異なるが、通常は数μmないし数10μm に
達し、最適の条件を採用した場合においては数100μ
m にも達するようになる。
【0044】繊維に無機抗菌剤微粒子の担持層を形成す
る条件を満たす実用的な装置としては、たとえば次のも
のを利用することができる。すなわち、繊維がモノフィ
ラメントや撚糸などである場合は、オーバーマイヤー染
色機、チーズ染色機、還流式綛糸染色機、噴射式綛糸染
色機などを利用することができ、繊維が生地の場合に
は、各種液流染色機、ウインズ型染色機またはジガー染
色機などをそのまま利用することができる。また繊維が
縫製後の繊維製品、小ロット品あるいは原料綿などであ
る場合は、単純なドラム染色機などを特に改良を施すこ
となくそのまま利用することができる。長尺物の繊維生
地の場合には、パドル染色機のパディング槽の加温、滞
留時間の調整および水洗工程などを改良挿入することに
よって、連続運転を可能にすることができる。いずれの
装置を用いる場合も、減圧が可能となるような構造とす
る。
【0045】なお繊維表面に無機系抗菌剤担持層を形
成させるための操作において、抗菌剤水性分散液に繊維
を接触させる時機は、染料との反応性の問題よりは媒染
剤の影響が懸念されるため、繊維を染色した後であるこ
とが望ましい。
【0046】
【作用】繊維は結晶質であるが、膨潤させることによっ
て結晶構造の中に隙間を作ることができる。この隙間に
無機系抗菌剤水性分散液が浸透するが、その浸透深さ
は、加温減圧条件下に促進される。そのため、本発明の
方法により製造される抗菌性繊維は、繰り返し洗濯を行
っても抗菌性の低下がほとんど認められないという優れ
た作用効果が奏される。
【0047】本発明において使用される無機系抗菌剤
は、有機系抗菌剤(揮発あるいは溶出により空気中や溶
媒中に拡散して抗菌作用を示す)とは異なり、環境中に
存在する微量の水分により容易に解離して抗菌性金属イ
オンとなって抗菌効果を示す。そのため、広範囲の微生
物に対して選択性のない抗菌作用を発揮する。これらの
無機系抗菌剤はいずれも無味、無臭、無毒であり、安全
性が高く、しかも長期間効果を持続させることができ
る。
【0048】無機系担体がゼオライト系あるいはシリカ
アルミナマグネシウム系などの場合は、抗菌剤微粒子表
面における抗菌性金属の触媒作用により発生する「活性
酸素アニオン」と抗菌性金属イオンとの相乗効果が発揮
されることが確認されており、微生物に対する変異性を
与えるおそれがないことから、より好適に使用される。
【0049】無機系抗菌剤が前述の抗菌性無機酸化物コ
ロイドである場合は、透明性を有する超微粒子が長期安
定して分散しているため、繊維用として好適に使用され
る。
【0050】そして無機系抗菌剤担持層を形成させた繊
維は、無処理の繊維と比較しても、その外観、感触、寸
法、機械的強度などが何ら変更されるものではない。
【0051】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。以下「%」とあるのは重量%である。
【0052】予備実験例1 まず、繊維に対する各社抗菌剤の抗菌性能を比較する意
味で、次の試験を行った。
【0053】〈無機系抗菌剤水性分散液の調製〉 シリカアルミナマグネシウム系担体に銀などを担持させ
た無機系抗菌剤(平均粒径2μm )、ゼオライト系担体
に銀などを担持させた無機系抗菌剤(平均粒径2μm )
およびリン酸カルシウム系担体に銀などを担持させた無
機系抗菌剤(平均粒径2μm )を、それぞれ粒径 0.5μ
m 以下に湿式粉砕して得た抗菌剤A,B,C3%と、水
97%とからなる組成の無機系抗菌剤水性分散液を調製
した。これらの水性分散液のpHはいずれもほぼ7であ
った。
【0054】〈繊維に対する無機系抗菌剤担持層の形
成〉 これらの無機系抗菌剤水性分散液を80℃に加温し、そ
の中に適宜の大きさに切断した各種の繊維生地を浸漬し
て約30分間維持した。ついで繊維生地を取り出して常
温の水で洗浄した後、太陽光下で自然乾燥した。
【0055】これにより、生地をなす繊維の表面に抗菌
剤水性分散液の浸透定着による無機系抗菌剤担持層が形
成され、その担持層の厚みは数μm に達した。
【0056】〈抗菌性の評価方法〉 上記で製造した抗菌性繊維の抗菌性を評価するため、上
記に準じて試験片(30mm×30mm、約 0.5g)を製造
した。
【0057】液体培養で28℃にて24時間培養した黄
色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus, IFO-12732)を
被検菌として使用し、無菌性生理食塩水を培地としてシ
ェークフラスコ法により試験を行った。すなわち、20
0ml三角フラスコに試験片と菌懸濁液10mlを加え、2
8℃で24時間振とうし、生菌数を測定して、次式によ
り死滅率を求めた。 死滅率(%) = 100×(初期生菌数−24時間後の生菌数)/初期生菌数
【0058】〈抗菌性の試験結果〉 試験結果は表1の通りであり、無機系抗菌剤の差による
抗菌効果の差は認められなかったが、テトロン生地のみ
が綿布、ナイロン布およびアクリル布の生地に比べてや
や効果が少なかった。
【0059】
【表1】 0時間後 24時間後 生菌数 生菌数 死滅率 (個/ml) (個/ml) (%) 綿生地/未処理区 3.0×103 2.3×103 23.3 綿生地/抗菌剤A(3%)処理区 3.0×103 0 100 綿生地/抗菌剤B(3%)処理区 3.0×103 0 100綿生地/抗菌剤C(3%)処理区 3.0×10 3 0 100 ナイロン生地/未処理区 3.0×103 2.8×103 6.7 ナイロン生地/抗菌剤A(3%)処理区 3.0×103 0 100 ナイロン生地/抗菌剤B(3%)処理区 3.0×103 0 100ナイロン生地/抗菌剤C(3%)処理区 3.0×10 3 0 100 アクリル生地/未処理区 3.0×103 2.6×103 13.3 アクリル生地/抗菌剤A(3%)処理区 3.0×103 0 100 アクリル生地/抗菌剤B(3%)処理区 3.0×103 0 100アクリル生地/抗菌剤C(3%)処理区 3.0×10 3 0 100 テトロン生地/未処理区 3.0×103 2.5×103 16.7 テトロン生地/抗菌剤A(3%)処理区 3.0×103 1.2×101 99.6 テトロン生地/抗菌剤B(3%)処理区 3.0×103 3.5×101 98.8テトロン生地/抗菌剤C(3%)処理区 3.0×10 3 2.3×10 1 99.2
【0060】予備実験例2 予備実験例1 により無機系抗菌剤の差による抗菌効果の
差は認められなかったので、今度は抗菌剤を1種に絞
り、その濃度差による影響を調べた。すなわち、上述の
抗菌剤A3%と水97%、抗菌剤A2%と水98%、お
よび抗菌剤A1%と水99%とからなる組成の無機系抗
菌剤水性分散液を調製し、予備実験例1を繰り返した。
ただし、処理条件は95℃×30分とした。
【0061】試験結果は表2の通りであり、抗菌剤水性
分散液の濃度が1%の場合でも充分な抗菌効果が認めら
れた。なお、無機系抗菌剤3%水性分散液による処理区
ではいずれの生地に対しても風合が若干損なわれ布生地
がやや硬くなる傾向があったので、水性分散液中の無機
系抗菌剤の濃度は3%が上限であることがわかった。
【0062】
【表2】 0時間後 24時間後 生菌数 生菌数 死滅率 (個/ml) (個/ml) (%) 綿生地/未処理区 3.5×103 3.3×103 5.7 綿生地/抗菌剤A(3%)処理区 3.5×103 0 100 綿生地/抗菌剤A(2%)処理区 3.5×103 0 100綿生地/抗菌剤A(1%)処理区 3.5×10 3 0 100 ナイロン生地/未処理区 3.5×103 3.2×103 8.6 ナイロン生地/抗菌剤A(3%)処理区 3.5×103 0 100 ナイロン生地/抗菌剤A(2%)処理区 3.5×103 0 100ナイロン生地/抗菌剤A(1%)処理区 3.5×10 3 0 100 アクリル生地/未処理区 3.5×103 2.9×103 17.1 アクリル生地/抗菌剤A(3%)処理区 3.5×103 0 100 アクリル生地/抗菌剤A(2%)処理区 3.5×103 0 100アクリル生地/抗菌剤A(1%)処理区 3.5×10 3 0 100 テトロン生地/未処理区 3.5×103 3.0×103 14.3 テトロン生地/抗菌剤A(3%)処理区 3.5×103 0 100 テトロン生地/抗菌剤A(2%)処理区 3.5×103 0 100テトロン生地/抗菌剤A(1%)処理区 3.5×10 3 0 100
【0063】実施例1、参考例1、比較例1 予備実験例2 により無機系抗菌剤水性分散液の濃度は1
%で充分であることがわかったので、上述の抗菌剤A1
%と水99%とからなる組成の無機系抗菌剤水性分散液
を用い、処理時の温度、圧力条件を次のように設定し
て、予備実験例1を繰り返した。いずれの場合も、処理
終了後は生地を取り出して常温の水で洗浄した後、太陽
光下で自然乾燥した。実施例1 水性分散液を80℃に加温し、その中に生地を浸漬して
20分間維持し、ついで生地を浸漬したまま沸騰を伴な
う減圧条件(約350Torr)下に10分間維持した状態
で処理。参考例1 水性分散液を80℃に加温し、その中に生地を浸漬して
20分間維持し、ついで生地を浸漬したまま大気圧より
約1気圧高い加圧条件下に10分間維持した状態で処
理。比較例1 水性分散液を80℃に加温し、その中に生地を浸漬して
30分間維持した状態で処理。
【0064】試験結果は表3の通りであり、いずれの場
合も良好な抗菌効果が得られた。なお、0時間後の生菌
数は 3.3×103 個/ml である。担持層の厚みは、比較例
の場合には数μm 、実施例1および2の場合には数10
μm に達しているものと思われる。
【0065】
【表3】 24時間後の死滅率 (%) 実施例1 参考例1 比較例1 加温減圧 加温加圧 加温常圧 綿生地/抗菌剤A(1%)処理区 100 100 99.8 ナイロン生地/抗菌剤A(1%)処理区 100 100 99.6 アクリル生地/抗菌剤A(1%)処理区 100 100 99.6 テトロン生地/抗菌剤A(1%)処理区 100 100 98.8 (注)24時間後の未処理区の死滅率は、綿生地 9.1 %、ナイロン生地 6.1 %、 アクリル生地12.1 %、テトロン生地15.2 %。
【0066】実施例2、参考例2、比較例2 実施例1、参考例1および比較例1 で得た処理布につい
ての洗濯堅牢度を確かめるために、無洗濯区、10回洗
濯区、30回洗濯区につき抗菌効果を調べた。
【0067】試験結果は表4の通りであり、無洗濯区で
は互いの間に実質的な差はなかったが、10回洗濯区、
30回洗濯区では、加温常圧条件下(比較例2)での処
理品に比し、加温減圧条件下(実施例2)、加温加圧条
件下(参考例2)での処理品は有意に抗菌効果がすぐれ
ていた。
【0068】
【表4】 24時間後の死滅率 (%) 無洗濯区 10回洗濯区 30回洗濯区 綿生地/無処理区 9.1 − − 綿生地/加温常圧処理区 99.8 92.2 68.4 綿生地/加温減圧処理区 100 100 100 綿生地/加温加圧処理区 100 100 100 ナイロン生地/無処理区 6.1 − − ナイロン生地/加温常圧処理区 99.6 90.0 63.5 ナイロン生地/加温減圧処理区 100 100 100 ナイロン生地/加温加圧処理区 100 100 100 アクリル生地/無処理区 12.1 − − アクリル生地/加温常圧処理区 99.6 89.8 64.4 アクリル生地/加温減圧処理区 100 100 100 アクリル生地/加温加圧処理区 100 100 100 テトロン生地/無処理区 15.2 − − テトロン生地/加温常圧処理区 98.8 85.7 57.0 テトロン生地/加温減圧処理区 100 100 100 テトロン生地/加温加圧処理区 100 100 100
【0069】
【発明の効果】本発明の方法により得られた抗菌性繊維
は、抗菌性が優れ、抗菌スペクトルの巾も広く、安全性
が高く、しかも耐洗濯性が極めて良好である。またバイ
ンダー樹脂を用いない後加工法を採用しているので繊維
の風合を変えることがなく、外観、強度、無臭性の点に
おいても無処理の繊維と何ら変るところがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 敦 福岡県北九州市若松区北湊町13−2 触 媒化成工業株式会社 若松工場内 (56)参考文献 特開 平3−205436(JP,A) 特開 平4−194074(JP,A) 特開 平2−160972(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 11/00 - 23/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維を無機系抗菌剤水性分散液と接触させ
    た後、水洗および乾燥を行って、繊維の表面に無機系抗
    菌剤水性分散液の浸透による無機系抗菌剤担持層を形成
    するにあたり、前記無機系抗菌剤水性分散液としてバイ
    ンダー樹脂を含まないものを用いると共に、前記接触処
    理を温度50〜95℃の加温条件下でかつ630Torr以
    下の減圧条件下に実施することを特徴とする抗菌性繊維
    の製造法。
  2. 【請求項2】無機系抗菌剤水性分散液における無機系抗
    菌剤の粒径が1μm 以下である請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】無機系抗菌剤水性分散液中の無機系抗菌剤
    の濃度が3重量%以下である請求項1記載の製造法。
  4. 【請求項4】無機系抗菌剤が、無機系微粒子、無機系イ
    オン交換体微粒子または無機酸化物コロイド状微粒子に
    抗菌性金属を担持させたものである請求項1記載の製造
    法。
  5. 【請求項5】繊維が、天然繊維および合成繊維に属する
    繊維でできた原料繊維、中間繊維製品および最終繊維製
    品である請求項1記載の製造法。
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