JP3558460B2 - 抗菌剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は抗菌剤に関し、特に、樹脂、塗料、繊維、紙、不織布、皮革、化粧品などに添加または塗布して抗菌性、防黴性、消臭性などの効果を発揮する抗菌剤に関するものである。
【0002】
【従来技術】
抗菌剤としては、従来、ゼオライトなどの粉末に抗菌性金属成分を担持したものが知られていたが、これらの抗菌剤は、粒子径の大きい粉末状であるため、▲1▼樹脂、塗料、繊維、紙、不織布、皮革、化粧品などに添加したときの分散性が悪い、▲2▼抗菌性が効果的に発現しにくく、所望の抗菌活性を得るためには多量の抗菌剤を添加する必要がある、などの問題点があった。
また、このような抗菌剤を繊維などに付着させるためには、粒子径が大きいため、付着力が弱くバインダーを使用する必要があり、そのため繊維などの基材の風合いが低下するという問題点があった。
【0003】
そこで、本願の発明者等は特願平5−198894号(特開平7−33616号公報)により、抗菌性金属成分と該抗菌性金属成分以外の無機酸化物とから構成される微粒子が分散してなる抗菌性無機酸化物コロイド溶液であって、当該コロイド溶液中の抗菌性金属成分の重量をA、該コロイド溶液を超遠心分離処理して遊離した抗菌性金属成分の重量をBとしたとき、B/Aで表される抗菌性金属成分の結合力指数Iの値が1.0×10−3以下であることを特徴とする抗菌剤を提案した。この抗菌剤は、分散性、抗菌活性、耐変色性、透明性などの点で優れた効果を示すが、当該コロイド溶液の微粒子は繊維の種類によってはバインダーを用いないと付着力が弱く、耐洗濯性などの耐久性が劣る場合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、分散性、抗菌活性、耐変色性、透明性などに優れた抗菌性無機酸化物コロイド溶液であって、コロイド溶液の微粒子(コロイド粒子)が繊維の種類に関係なく、バインダーを用いなくても強い付着力を有し、耐洗濯性などの耐久性に優れた抗菌剤を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の抗菌剤は、抗菌性金属成分と該抗菌性金属成分以外の無機酸化物とから構成される微粒子が分散してなる抗菌性無機酸化物コロイド溶液であって、該微粒子の形状が繊維状であることを特徴とするものである。
【0006】
前記繊維状粒子のアスペクト比は3.0以上であることが好ましい。また、前記抗菌性金属成分以外の無機酸化物は酸化チタンを含有することが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の抗菌剤は、抗菌性無機酸化物コロイド溶液からなり、該コロイド溶液中に分散する無機酸化物微粒子の形状は繊維状である。
該繊維状微粒子は、短径が0.2〜10nm、好ましくは0.3〜5nmの範囲にあり、長径が0.6〜1000nm、好ましくは10〜500nmの範囲にあることが望ましい。このような微粒子のアスペクト比は3.0以上、好ましくは5以上、さらに好ましくは10〜100の範囲であることが望ましい。アスペクト比が3.0未満の場合には、該微粒子の繊維や皮革などの基材への付着力が弱く、耐洗濯性、耐久性などに関し所望の効果が得られにくい。なお、本発明において、アスペクト比はコロイド溶液中に分散しているコロイド粒子を透過型電子顕微鏡写真で撮影し、該微粒子の短径と長径を少なくとも100個測定して求めた値である。
【0008】
前述の微粒子を構成する抗菌性金属成分としては、通常知られている抗菌性金属成分を用いることができ、例えば、銀、銅、亜鉛、錫、鉛、ビスマス、カドミウム、クロム、水銀などが例示される。特に、銀、銅、亜鉛から選択される1種以上の抗菌性金属成分は、抗菌作用、変色及び人体に対する安全性などの観点から好ましい。
【0009】
抗菌性成分としての銅イオンは青色を呈するが、銀イオンはそもそも無色である。しかし、銀イオンは光化学反応や酸化作用により金属銀の凝集体あるいは酸化物となり、褐色または黒色に変色する。特に紫外線の光化学反応による銀成分の変色を防止するためには、チタン、ジルコニウム、セリウム、亜鉛などを銀成分と組合わせて使用することが望ましい。これは、チタン、ジルコニウム、セリウムおよび亜鉛成分が紫外線吸収剤として作用して、銀成分の変色を防止する効果を有しているからである。
【0010】
本発明に係る抗菌剤中の抗菌性金属成分の量は、固形分を基準として酸化物換算で0.1〜25重量%の範囲内であることが望ましい。抗菌性金属成分が0.1重量%よりも少ない場合は、抗菌作用が十分に発現しない。また、抗菌性金属成分を25重量%よりも多くしても、25重量%の場合と比較して抗菌性作用に大差がなく、また、銀成分などでは、結合量が多くなると変色しやすい。好ましい抗菌性金属成分の量は、酸化物換算で0.1〜15重量%の範囲である。
【0011】
一方、本発明の抗菌性金属成分以外の無機酸化物としては、一般に知られているコロイド溶液を構成する無機酸化物を挙げることができ、無機酸化物コロイド粒子としては、単一または複合酸化物コロイド粒子、あるいはこれらの混合物を用いることが可能である。
【0012】
単一の酸化物コロイド粒子としては、SiO、TiO、ZrO、Fe、Sb、WO、などが例示され、複合酸化物コロイド粒子としては、前記各酸化物と他の無機酸化物の複合酸化物コロイド粒子、例えば、SiO・Al、SiO・B、SiO・P、TiO・CeO、TiO・ZrO、SiO・ZrO、SiO・TiO、SnO・Sb、SiO・Al・TiO、SiO・TiO・CeO、TiO・SiO・ZrO、SiO・Al・MgO、SiO・Al・CaO、SiO・TiO・Feなどを挙げることができる。
【0013】
特に、酸化チタンを含有する無機酸化物は、抗菌性金属成分である銀成分の変色を防止する効果を有するとともに、安定性に優れた繊維状の微粒子が分散したコロイド溶液(ゾル)が得られるので好適である。
【0014】
本発明の繊維状微粒子が分散してなる抗菌性無機酸化物コロイド溶液は、例えば次のようにして製造することができるが、本発明はこの製造法に限定されるものではない。
【0015】
硫酸チタン水溶液にアンモニアを添加し中和して得られる含水チタン酸のゲルまたはゾルに過酸化水素を加えてチタン酸水溶液を調製する。このチタン酸水溶液に抗菌性金属成分のアンモニア性水溶液とシリカゾルとを混合し加熱処理して繊維状微粒子が分散してなる抗菌性無機酸化物コロイド溶液が得られる。ただし、該微粒子の形状は加熱処理の条件によって変わるので注意を要する。微粒子の形状を繊維状にするためには、加熱処理の温度を100℃以下、好ましくは60〜95℃の範囲でゾル状になるまで、約0.5〜20時間撹拌処理することが必要である。
【0016】
なお、上記製造方法において、シリカゾルを混合しないで加熱処理を行うと、沈殿が生成してゾル状物と沈殿物が共存した形になる。このシリカゾルの作用については必ずしも明らかではないが、チタン酸が重合する際の種子となるか、または安定化剤として作用するものと推定される。
【0017】
このようにして得られた抗菌性無機酸化物コロイド溶液は、限外濾過膜などを用いる公知の方法により所望の濃度に調整される。また、公知の方法により分散媒を有機溶媒とすることも可能である。
【0018】
本発明の抗菌剤は、従来の抗菌剤の用途に使用可能であるが、特に、繊維に抗菌性を付与するのに好適である。即ち、繊維状の微粒子が分散したコロイド溶液であるために繊維に使用した場合、該微粒子は強固に繊維に付着して長期にわたり抗菌効果や防カビ、防臭効果を持続することができる。更に、繊維自体の物性、風合いなどは全く損なわれないので、各種の繊維に対して抗菌性を付与することができる。
【0019】
繊維としては、天然繊維(綿、羊毛、絹、麻、パルプなど)、半合成繊維(レーヨン、キュプラ、アセテートなど)、合成繊維(ポリエステル、ポリウレタン、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリルニトリル、ポリフッ素など)、または、無機繊維(ガラス、セラミックスなど)を挙げることができる。これらの繊維に抗菌性を付与するには、繊維と本発明の抗菌剤を接触させた後、水洗、乾燥する方法、あるいは、繊維に本発明の抗菌剤をスプレーする方法など、公知の方法を採用する。
【0020】
抗菌性付与の対象となる繊維としては、原料繊維、中間繊維製品、および最終繊維製品のいずれもが対象となる。最終繊維製品としては、例えば、一般衣料品(ブラウス、スカート、ワイシャツ、ズボン、ドレス、セーター、カーディガン、エプロン、ユニホーム、パンツ、ストッキング、ソックス、パンティストッキング、ブラジャー、ガードル、和装品、足袋、芯地、帯芯地など)、身回品(ハンカチ、スカーフ、帽子、手袋、時計バンド、カバン、手提げ袋、靴、履物、靴敷物など)、インテリア用品(カーテン、ブラインド、カーペット、マット、テーブルクロス、トイレタリー用品、カーシートカバーなど)、日用雑貨品(タオル、ふきん、モップ類、テント、寝袋、ぬいぐるみ、フィルター、ブラシなど)、寝具類(毛布、敷布、タオルケット、寝装カバー、布団側地、中綿など)、病院内で使用される製品(看護婦などが着用する白衣、手術用着衣、マスク、オムツ、オムツカバーなど)などが挙げられる。
【0021】
また、本発明の抗菌剤に界面活性剤を含有させれば、繊維とのなじみ性に優れるから、上記最終繊維製品を洗濯した後、すすぎ洗時に該抗菌剤を添加して抗菌性を手軽に付与することができる。
本発明の抗菌剤は、樹脂、ゴム、塗料などにも好適に使用される。
【0022】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明する。
【0023】
〔抗菌性無機酸化物コロイド溶液の調製〕
実施例1
硫酸チタンを純水に溶解し、TiOとして1.0重量%を含む水溶液を得た。この水溶液を撹拌しながら、15重量%アンモニア水を徐々に添加し、白色スラリー液を得、このスラリー液を濾過、洗浄し、含水チタン酸のケーキを得た。このケーキ33.0gに、純水と33重量%過酸化水素水230.8gを加えた後、80℃で14時間加熱し、過酸化水素を加熱分解させ、TiOとして1.0重量%の溶液3293gを得た。このチタン酸溶液は、黄褐色透明でpHは8.2であった。
【0024】
次いで、15重量%アンモニア水21.3gを純水618.1gで希釈したアンモニア水中で酸化銀0.68gを溶解して、銀のアンミン錯塩水溶液とし、この水溶液を前記チタン酸溶液に加え、次に、20重量%シリカゾル38.7gを加えた後、95℃で6時間加熱してコロイド溶液(A)を得た。
【0025】
コロイド溶液(A)は、酸化物換算で1.5重量%の銀成分を含み、pHは8.0で、固形分濃度は1.0重量%であった。
コロイド溶液(A)の分散質である微粒子の電子顕微鏡写真を図1に示す。該微粒子の形状は繊維状であり、平均短径が2.2nm、平均長径が25nmであり、平均アスペクト比は11.4であった。
【0026】
実施例2
硫酸チタンを純水に溶解し、TiOとして1.0重量%を含む水溶液を得た。この水溶液を撹拌しながら、15重量%アンモニア水を徐々に添加し、白色スラリー液を得、このスラリー液を濾過、洗浄し、含水チタン酸のケーキを得た。このケーキ33.0gに、純水と33重量%過酸化水素水230.8gを加えた後、80℃で14時間加熱し、過酸化水素を加熱分解させ、TiOとして1.0重量%の溶液3293gを得た。このチタン酸溶液は、黄褐色透明でpHは8.2であった。このチタン酸溶液に20重量%シリカゾル38.7gを加えた後、95℃で20時間加熱して、チタニア・シリカ複合酸化物のコロイド溶液を得た。
【0027】
次いで、15重量%アンモニア水21.3gを純水618.1gで希釈したアンモニア水中で酸化銀0.68gを溶解して、銀のアンミン錯塩水溶液とし、この水溶液を前記複合酸化物のコロイド溶液に加え、95℃で6時間加熱した。
このコロイド溶液(B)は、酸化物換算で1.5重量%の銀成分を含み、pHは8.1で、固形分濃度は1.0重量%であった。
コロイド溶液(B)の分散質である微粒子の形状は繊維状であり、平均短径が3.5nm、平均長径が19.2nmであり、平均アスペクト比は5.5であった。
【0028】
比較例1
硫酸チタンを純水に溶解し、TiOとして1.0重量%を含む水溶液を得た。この水溶液を撹拌しながら、15重量%アンモニア水を徐々に添加し、白色スラリー液を得、このスラリー液を濾過、洗浄し、含水チタン酸のケーキを得た。このケーキ31.4gに、純水と33重量%過酸化水素水219.8gを加えた後、80℃で14時間加熱し、過酸化水素を加熱分解させ、TiOとして1.0重量%の溶液3136gを得た。このチタン酸溶液は、黄褐色透明でpHは8.2であった。
【0029】
次いで、15重量%アンモニア水21.3gを純水618.1gで希釈したアンモニア水中で酸化銀0.68gを溶解して、銀のアンミン錯塩水溶液とし、この水溶液に炭酸ジルコニウムアンモニウム15.4gを純水169.9gに溶解したものを添加した。この混合水溶液を前記チタン酸溶液に加え、次に、20重量%シリカゾル38.7gを加えた後、150℃で36時間加熱した。この溶液は、初期黄褐色液であったが、36時間後に淡乳白色透明なコロイド溶液(C)となった。
【0030】
コロイド溶液(C)は、酸化物換算で1.5重量%の銀成分を含み、pHは7.5で、固形分濃度は1.0重量%であった。
コロイド溶液(C)の分散質である微粒子の電子顕微鏡写真を図2に示す。該微粒子の形状は棒状であり、平均短径が7.6nm、平均長径が18.1nmであり、平均アスペクト比は2.4であった。
【0031】
比較例2
SiO濃度20重量%のコロイド溶液20gと純水380gの混合物を80℃に加温した。この反応母液のpHは10.7であり、同母液にSiOとして1.5重量%の珪酸ソーダ水溶液1500gとAlとして0.5重量%のアルミン酸ソーダ水溶液1500gとを同時に添加して、pH12.3のシリカ・アルミナ複合酸化物コロイド溶液とした後、限外濾過膜で濃縮して固形分濃度22.2重量%のコロイド溶液を調製した。
【0032】
一方、酸化銀0.52gを約80gの水に懸濁し、次いで15重量%のアンモニア水を酸化銀が溶解するまで加え、銀の酸化物としての濃度が0.5重量%となる様に水を加えて調整した。この銀アンミン錯塩水溶液を前記コロイド溶液に添加して十分に撹拌し、銀成分とシリカ・アルミナ複合酸化物コロイド粒子とからなるコロイド溶液を調製した。このコロイド溶液を限外濾過膜で濃縮して、固形分濃度1.0重量%のシリカ・アルミナコロイド溶液(D)を得た。
コロイド溶液(D)は、酸化物換算で1.5重量%の銀成分を含み、コロイド微粒子の平均粒径は10.7nmであり、ほぼ球状であった。微粒子の電子顕微鏡写真を図3に示す。
【0033】
比較例3
〔ゼオライト系抗菌剤の調製〕
Na−Y型ゼオライトを水に懸濁して、濃度5重量%の懸濁スラリー400gを調製した。ついで、この懸濁スラリーを70℃に加温し、濃度5重量%のAgN0水溶液9.2gを添加し、90℃に加温して1時間放置することにより銀のイオン交換を行った。このスラリーを濾過し、60℃の温水で十分に洗浄後、120℃で乾燥し、更に550℃で1時間焼成して粉末状の抗菌剤を調製した。この抗菌剤は、酸化物換算で1.5重量%の銀成分を含み、平均粒子径は、1.0μmであり、四角形状を有し、平均アスペクト比は1.0であった。この抗菌剤を水に懸濁して固形分濃度1.0重量%の懸濁液(E)を得た。
【0034】
〔抗菌剤の評価〕
実施例3
(1)試料調製
実施例1、2で得た抗菌性無機酸化物コロイド溶液(A)、(B)、比較例1、2で得た抗菌性無機酸化物コロイド溶液(C)、(D)、および、比較例3で得たゼオライト系抗菌剤懸濁液(E)の各200gを、水19.8kgに添加して、それぞれ、固形分濃度0.01重量%のコロイド溶液および懸濁液を調製した。
【0035】
これらの液をそれぞれ80℃に加温し、1kgの綿タオルを入れ、30分間浸漬した。その後、それぞれ、pick−up100%になるようにしぼり、100℃で乾燥して、試料タオル(A1)、(B1)、(C1)、(D1)、(E1)を得た。
【0036】
さらに、上記試料タオルの一部を洗剤(花王石鹸(株)製、ハイトップ)を使用して10分間洗濯した後、1リットルの水道水により5分間水洗する操作を50回繰り返し、最後に100℃で乾燥して、試料タオル(A2)、(B2)、(C2)、(D2)、(E2)を得た。
【0037】
前記1kgの綿タオルの代わりに、1kgのポリエステル繊維布を使用した以外は、全く同様にして、試料ポリエステル繊維布(a1)、(b1)、(c1)、(d1)、(e1)を得た。
さらに、上記試料タオルの場合と同様に洗濯、水洗操作を50回繰り返し、最後に100℃で乾燥して、試料ポリエステル繊維布(a2)、(b2)、(c2)、(d2)、(e2)を得た。
【0038】
(2)抗菌試験
大腸菌と黄色葡萄状球菌をリン酸バッファーに懸濁させ、200mlの三角フラスコにこの溶液75mlと上記各試料0.75gを入れ、25℃±5℃に保持して、回転数330rpmで1時間振とう処理した。この処理液の生菌数を測定して、下記の数1により減菌率を求めた。結果を表1と表2に示す。
【0039】
【数1】
減菌率(%)=100×(初期生菌数−1時間後の生菌数)/初期生菌数
【0040】
【表1】
Figure 0003558460
【0041】
【表2】
Figure 0003558460
【0042】
表1と表2の結果から、本発明の抗菌剤は、綿布は勿論のこと、ポリエステル繊維に対しても優れた抗菌性を示し、また洗濯してもその抗菌性は殆ど低下しないことが分かる。これは、本発明の抗菌剤の微粒子が繊維に対する付着力が強いことを示している。
【0043】
【発明の効果】
本発明の抗菌剤は繊維状の微粒子が分散したコロイド溶液であるから、特に、繊維に使用した場合、該微粒子は強固に繊維に付着して長期にわたり抗菌効果や防カビ、防臭効果を持続することができる。
また、繊維状のコロイド粒子はバインダーを用いなくても強い付着力を有し、付着する繊維の種類に関係なく、耐洗濯性などの耐久性に優れた抗菌性を発揮する。更に、繊維自体の物性、風合いなどは全く損なわれない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の抗菌性無機酸化物微粒子の電子顕微鏡写真(25万倍)である。
【図2】比較例1における抗菌性無機酸化物微粒子の電子顕微鏡写真(25万倍)である。
【図3】比較例2における抗菌性無機酸化物微粒子の電子顕微鏡写真(25万倍)である。

Claims (3)

  1. 抗菌性金属成分と酸化チタンを含有する無機酸化物とから構成される微粒子が分散してなる抗菌性無機酸化物コロイド溶液であって、該微粒子の形状が短径0.2〜10nm、長径0.6〜1000nm、アスペクト比3.0以上の繊維状であることを特徴とする抗菌剤。
  2. 前記酸化チタンを含有する無機酸化物がチタニア・シリカ複合酸化物である請求項1記載の抗菌剤。
  3. チタン酸水溶液に抗菌性金属成分のアンモニア性水溶液とシリカゾルとを混合し、100℃以下の温度で0.5〜20時間加熱処理することを特徴とする請求項記載の抗菌剤の製造方法
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