JP2001288678A - 機能性織物および編物 - Google Patents
機能性織物および編物Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、耐久性のある消臭、抗菌、防カビお
よび防汚性機能を同時に有する優れた織編物を提供せん
とするものである。 【解決手段】本発明の織物は、経糸および緯糸の織密度
がそれぞれ50〜250本/2.54cmであって、経
糸または緯糸が単繊維繊度0.1〜11デシテックス、
総繊度55〜350デシテックスのフィラメント糸から
なり、織物の引裂強力が6.865N以上ある織物の繊
維表面上に、チタンとケイ素からなる複合酸化物と、ア
ルキルシリケート系樹脂、シリコーン系樹脂およびフッ
素系樹脂から選ばれた少なくとも1種のバインダーを有
することを特徴とするものである。
よび防汚性機能を同時に有する優れた織編物を提供せん
とするものである。 【解決手段】本発明の織物は、経糸および緯糸の織密度
がそれぞれ50〜250本/2.54cmであって、経
糸または緯糸が単繊維繊度0.1〜11デシテックス、
総繊度55〜350デシテックスのフィラメント糸から
なり、織物の引裂強力が6.865N以上ある織物の繊
維表面上に、チタンとケイ素からなる複合酸化物と、ア
ルキルシリケート系樹脂、シリコーン系樹脂およびフッ
素系樹脂から選ばれた少なくとも1種のバインダーを有
することを特徴とするものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来なかった耐久
性のある消臭、抗菌、防カビおよび防汚機能を同時に満
足する優れた機能性を有する織物または編物(以下これ
らを総称して単に「織編物」ということがある)に関す
るものである。特に、消臭性においては、今までになか
った織編物の着臭防止効果がある織編物に関するもので
ある。
性のある消臭、抗菌、防カビおよび防汚機能を同時に満
足する優れた機能性を有する織物または編物(以下これ
らを総称して単に「織編物」ということがある)に関す
るものである。特に、消臭性においては、今までになか
った織編物の着臭防止効果がある織編物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、国民の生活水準の向上に伴い健康
および衛生に関する意識も高まっており、衣食住の各分
野において、消臭、抗菌、防カビおよび防汚加工を施し
た製品や技術が実用化されている。特に、衣料の分野で
は、身につけることから、様々な消臭、抗菌、防汚加工
技術が開発されている。また、インテリアを含めた他用
途への展開が進められている。
および衛生に関する意識も高まっており、衣食住の各分
野において、消臭、抗菌、防カビおよび防汚加工を施し
た製品や技術が実用化されている。特に、衣料の分野で
は、身につけることから、様々な消臭、抗菌、防汚加工
技術が開発されている。また、インテリアを含めた他用
途への展開が進められている。
【0003】例えば、繊維に対して消臭、抗菌および防
汚加工を施す場合は、原糸への練り込み、紡績工程にお
ける付与、染色時および染色後の付与が行われている。
しかし、この方法では、繊維全体に対して消臭、抗菌、
防汚性を満足する加工を施すためには、加工剤を多く付
与する必要があり、生産性が悪くなる場合があった。ま
た、付着量が増えるために風合いが硬くなったり、加工
剤によっては色味が白くなって見栄えが悪くなることが
あった。
汚加工を施す場合は、原糸への練り込み、紡績工程にお
ける付与、染色時および染色後の付与が行われている。
しかし、この方法では、繊維全体に対して消臭、抗菌、
防汚性を満足する加工を施すためには、加工剤を多く付
与する必要があり、生産性が悪くなる場合があった。ま
た、付着量が増えるために風合いが硬くなったり、加工
剤によっては色味が白くなって見栄えが悪くなることが
あった。
【0004】また、これらに使用されている消臭剤は、
ごく一部を除き中和作用などによるものが主体であり、
持続性のある消臭機能を発揮し得るものではない。例え
ば酸性の酸化チタン、硫酸アルミニウムなどは、塩基性
のアンモニアなどの消臭には効果を発揮しても、中性の
悪臭に対しては無力である。また、消臭剤自体が塩基性
である酸化亜鉛は、酸性の悪臭であるメチルメルカプタ
ン、硫化水素などを中和して無臭物質に変えるけれど
も、中性の悪臭に対しては無力である。また、これらの
酸や塩基を用いた中和作用による消臭方法では、消臭剤
自体が飽和されると効果を発揮できず、洗濯などの処理
を行って初めて機能が回復する。よって、これらの消臭
剤は、悪臭の処理能力に限度があり、しかも塩基性か酸
性の物質に対しては全く効果を発揮できない。
ごく一部を除き中和作用などによるものが主体であり、
持続性のある消臭機能を発揮し得るものではない。例え
ば酸性の酸化チタン、硫酸アルミニウムなどは、塩基性
のアンモニアなどの消臭には効果を発揮しても、中性の
悪臭に対しては無力である。また、消臭剤自体が塩基性
である酸化亜鉛は、酸性の悪臭であるメチルメルカプタ
ン、硫化水素などを中和して無臭物質に変えるけれど
も、中性の悪臭に対しては無力である。また、これらの
酸や塩基を用いた中和作用による消臭方法では、消臭剤
自体が飽和されると効果を発揮できず、洗濯などの処理
を行って初めて機能が回復する。よって、これらの消臭
剤は、悪臭の処理能力に限度があり、しかも塩基性か酸
性の物質に対しては全く効果を発揮できない。
【0005】また、活性炭やシリカなどの物理的な吸着
を利用した消臭剤も知られている。これらは、悪臭成分
を消臭剤に集め、周囲の濃度を低下させるが、トータル
で悪臭成分の量が減少することはないため、本質的な解
決にはならない。理想的には悪臭成分を完全に無臭の成
分にまで分解させることが必要であり、このような作用
を行う化学物質はごくわずかにしか知られていない。例
えば、鉄/フタロシアニンがあり、酵素的に酸化分解作
用を行うこの物質はレーヨン繊維に練り込まれて用いら
れており、例えば、ふとん綿に使用され、これによって
アンモニアが消臭されることが確認されている。また、
硫化水素は硫黄に、メルカプタンはジスルフィドに、ア
ルデヒドはカルボン酸に、アミンはケトンとアンモニア
にそれぞれ酸化されることが知られている。しかしなが
ら、これらの分解物の中には臭気を持つものもあり、ま
たこれらの化学物質はすべての悪臭に有効とは言えな
い。すなわち、タバコ臭や汗の臭気の除去には有効では
ない。
を利用した消臭剤も知られている。これらは、悪臭成分
を消臭剤に集め、周囲の濃度を低下させるが、トータル
で悪臭成分の量が減少することはないため、本質的な解
決にはならない。理想的には悪臭成分を完全に無臭の成
分にまで分解させることが必要であり、このような作用
を行う化学物質はごくわずかにしか知られていない。例
えば、鉄/フタロシアニンがあり、酵素的に酸化分解作
用を行うこの物質はレーヨン繊維に練り込まれて用いら
れており、例えば、ふとん綿に使用され、これによって
アンモニアが消臭されることが確認されている。また、
硫化水素は硫黄に、メルカプタンはジスルフィドに、ア
ルデヒドはカルボン酸に、アミンはケトンとアンモニア
にそれぞれ酸化されることが知られている。しかしなが
ら、これらの分解物の中には臭気を持つものもあり、ま
たこれらの化学物質はすべての悪臭に有効とは言えな
い。すなわち、タバコ臭や汗の臭気の除去には有効では
ない。
【0006】また、複合された悪臭、例えば、タバコの
燃焼ガスは数千の成分を含んでいると言われ、これらを
全て消臭することは困難であった。さらに、人の主成分
であるイソ吉草酸に対しては効果ある消臭剤がなく、ま
た腋臭の臭気成分は数種類の低級脂肪酸が混ざったもの
であり、これらを完全に無臭化するのは困難であった。
燃焼ガスは数千の成分を含んでいると言われ、これらを
全て消臭することは困難であった。さらに、人の主成分
であるイソ吉草酸に対しては効果ある消臭剤がなく、ま
た腋臭の臭気成分は数種類の低級脂肪酸が混ざったもの
であり、これらを完全に無臭化するのは困難であった。
【0007】このような消臭加工は空気中の臭い成分を
分解または吸着により除去や、減少させることはできる
が、消臭加工した繊維構造物はむしろ臭い成分を吸着し
たり、分解により他の成分に変化し、かえって変な臭い
成分が発生する場合がある、ゆえに現時点では完全に臭
い成分を除去することが出来ない。むしろ、消臭加工し
ていない繊維構造物の方が着臭防止効果があることが多
く見受けられる。
分解または吸着により除去や、減少させることはできる
が、消臭加工した繊維構造物はむしろ臭い成分を吸着し
たり、分解により他の成分に変化し、かえって変な臭い
成分が発生する場合がある、ゆえに現時点では完全に臭
い成分を除去することが出来ない。むしろ、消臭加工し
ていない繊維構造物の方が着臭防止効果があることが多
く見受けられる。
【0008】また、酸化チタン光触媒を繊維に固定すれ
ば、消臭、抗菌、防カビおよび防汚などの機能が得られ
ることは予想できるが、酸化チタン光触媒を繊維に固着
させるためには何らかのバインダー樹脂が必要であり、
従来使用していたアクリル系樹脂やウレタン系樹脂のバ
インダー樹脂は有機質の炭化水素を含む樹脂であるた
め、酸化チタン光触媒の強い酸化分解力によりバインダ
ー樹脂が分解して、着色したり、悪臭がするなどの問題
が生じていた。
ば、消臭、抗菌、防カビおよび防汚などの機能が得られ
ることは予想できるが、酸化チタン光触媒を繊維に固着
させるためには何らかのバインダー樹脂が必要であり、
従来使用していたアクリル系樹脂やウレタン系樹脂のバ
インダー樹脂は有機質の炭化水素を含む樹脂であるた
め、酸化チタン光触媒の強い酸化分解力によりバインダ
ー樹脂が分解して、着色したり、悪臭がするなどの問題
が生じていた。
【0009】さらに、酸化チタン光触媒を付与された繊
維自体が劣化し、着色、強度低下、低分子量の分解物生
成により悪臭の発生などの問題が生じることもあり、繊
維材料に対して酸化チタン光触媒を用いて消臭等の機能
を付与する技術は、未だ実用化されてはいない。従来に
おいて、酸化チタン光触媒が利用された例としては、セ
ラミックやガラスなどの無機物の表面に固定されたもの
であっても、有機物の表面に固定されたものは存在しな
かった。無機物では、酸化により分解されることがない
のがその理由である。
維自体が劣化し、着色、強度低下、低分子量の分解物生
成により悪臭の発生などの問題が生じることもあり、繊
維材料に対して酸化チタン光触媒を用いて消臭等の機能
を付与する技術は、未だ実用化されてはいない。従来に
おいて、酸化チタン光触媒が利用された例としては、セ
ラミックやガラスなどの無機物の表面に固定されたもの
であっても、有機物の表面に固定されたものは存在しな
かった。無機物では、酸化により分解されることがない
のがその理由である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点に鑑み、使用に際して変色や劣化がなく、
持続性のある消臭、抗菌、防カビおよび防汚性を同時に
満足する、優れた機能を有する織編物、およびそれを用
いてなる衣服上衣、衣服下衣、建寝装品、介護用品、衣
料品雑貨などを提供せんとするものである。
技術の問題点に鑑み、使用に際して変色や劣化がなく、
持続性のある消臭、抗菌、防カビおよび防汚性を同時に
満足する、優れた機能を有する織編物、およびそれを用
いてなる衣服上衣、衣服下衣、建寝装品、介護用品、衣
料品雑貨などを提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。
【0012】すなわち、本発明の織物の一態様は、経糸
および緯糸の織密度がそれぞれ50〜250本/2.5
4cmであって、経糸または緯糸が単繊維繊度0.1〜
11デシテックス、総繊度55〜350デシテックスの
フィラメント糸からなり、織物の引裂強力が6.865
N以上ある織物の繊維表面上に、チタンとケイ素からな
る複合酸化物と、アルキルシリケート系樹脂、シリコー
ン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれた少なくとも1
種のバインダーを有することを特徴とする織物である。
および緯糸の織密度がそれぞれ50〜250本/2.5
4cmであって、経糸または緯糸が単繊維繊度0.1〜
11デシテックス、総繊度55〜350デシテックスの
フィラメント糸からなり、織物の引裂強力が6.865
N以上ある織物の繊維表面上に、チタンとケイ素からな
る複合酸化物と、アルキルシリケート系樹脂、シリコー
ン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれた少なくとも1
種のバインダーを有することを特徴とする織物である。
【0013】また、本発明の織物の他の態様は、経糸お
よび緯糸の織密度がそれぞれ50〜250本/2.54
cmであって、経糸または緯糸が単繊維繊度0.1〜1
1デシテックス、総繊度55〜350デシテックスのフ
ィラメント糸からなり、織物の引裂強力が6.865N
以上ある織物の織物の繊維表面上に、中間層として、過
酸化チタン粒子層、ゼオライトの層、ゼオライトとシリ
コーン系もしくはフッ素系樹脂で固定した層、アルキル
シリケートの層から選ばれるいずれかの層を有し、さら
にその上部にチタンとケイ素からなる複合酸化物の層を
有することを特徴とする織物である。
よび緯糸の織密度がそれぞれ50〜250本/2.54
cmであって、経糸または緯糸が単繊維繊度0.1〜1
1デシテックス、総繊度55〜350デシテックスのフ
ィラメント糸からなり、織物の引裂強力が6.865N
以上ある織物の織物の繊維表面上に、中間層として、過
酸化チタン粒子層、ゼオライトの層、ゼオライトとシリ
コーン系もしくはフッ素系樹脂で固定した層、アルキル
シリケートの層から選ばれるいずれかの層を有し、さら
にその上部にチタンとケイ素からなる複合酸化物の層を
有することを特徴とする織物である。
【0014】本発明の編物の一態様は、編物密度がウエ
ル方向は18〜82ウエル/2.54cm、コース方向
は10〜100コース/2.54cmであって、フロン
ト糸、ミドル糸、またはバック糸が、単繊維繊度0.1
〜11デシテックス、総繊度55〜350デシテックス
のフィラメント糸からなり、編物の破裂強力が245k
pa/cm2 以上である編物の繊維表面上に、チタンと
ケイ素からなる複合酸化物と、アルキルシリケート系樹
脂、シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれた
少なくとも1種のバインダーを有することを特徴とする
編物である。
ル方向は18〜82ウエル/2.54cm、コース方向
は10〜100コース/2.54cmであって、フロン
ト糸、ミドル糸、またはバック糸が、単繊維繊度0.1
〜11デシテックス、総繊度55〜350デシテックス
のフィラメント糸からなり、編物の破裂強力が245k
pa/cm2 以上である編物の繊維表面上に、チタンと
ケイ素からなる複合酸化物と、アルキルシリケート系樹
脂、シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれた
少なくとも1種のバインダーを有することを特徴とする
編物である。
【0015】また、本発明の編物の他の態様は、編物密
度がウエル方向は18〜82ウエル/2.54cm、コ
ース方向は10〜100コース/2.54cmであっ
て、フロント糸、ミドル糸、またはバック糸が、単繊維
繊度0.1〜11デシテックス、総繊度55〜350デ
シテックスのフィラメント糸からなり、編物の破裂強力
が245kpa/cm2 以上である編物の繊維表面上
に、中間層として、過酸化チタン粒子層、ゼオライトの
層、ゼオライトとシリコーン系もしくはフッ素系樹脂で
固定した層、アルキルシリケートの層から選ばれるいず
れかの層を有し、さらにその上部にチタンとケイ素から
なる複合酸化物の層を有することを特徴とする編物であ
る。
度がウエル方向は18〜82ウエル/2.54cm、コ
ース方向は10〜100コース/2.54cmであっ
て、フロント糸、ミドル糸、またはバック糸が、単繊維
繊度0.1〜11デシテックス、総繊度55〜350デ
シテックスのフィラメント糸からなり、編物の破裂強力
が245kpa/cm2 以上である編物の繊維表面上
に、中間層として、過酸化チタン粒子層、ゼオライトの
層、ゼオライトとシリコーン系もしくはフッ素系樹脂で
固定した層、アルキルシリケートの層から選ばれるいず
れかの層を有し、さらにその上部にチタンとケイ素から
なる複合酸化物の層を有することを特徴とする編物であ
る。
【0016】本発明の他の態様は、前記織物または編物
を少なくとも一部に用いてなる衣服上衣、衣服下衣、建
寝装品、介護用品、衣料品雑貨、より詳しくはオフィス
ウエア、作業服、食品白衣、看護白衣、患者衣、介護
衣、パジャマ、寝間着、カーテン、シーツ、カバー、学
生服、スポーツウエア、厨房衣、裏地、エプロン、タオ
ル、シャツ、肌着、靴下、サポーター、コルセット、ホ
ームウエア、リラックスウエア、ズボンである。
を少なくとも一部に用いてなる衣服上衣、衣服下衣、建
寝装品、介護用品、衣料品雑貨、より詳しくはオフィス
ウエア、作業服、食品白衣、看護白衣、患者衣、介護
衣、パジャマ、寝間着、カーテン、シーツ、カバー、学
生服、スポーツウエア、厨房衣、裏地、エプロン、タオ
ル、シャツ、肌着、靴下、サポーター、コルセット、ホ
ームウエア、リラックスウエア、ズボンである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の織物または編物を構成す
る繊維は、合成繊維、天然繊維、あるいは長繊維、短繊
維の区別なく使用することができ、特に限定されるもの
ではないが、好ましくはポリエステル系繊維、ポリアミ
ド系繊維、アクリル系繊維のいずれかの合繊維を25重
量%以上含む繊維から構成されているものがよい。より
好ましくはポリエステル系繊維を用いるのが、寸法安定
性、易取り扱い性の面で良い。ここでポリエステル系繊
維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート
などが好ましく使用される。また、かかるポリエステル
系繊維を構成するポリエステルとしては、第3成分を共
重合したものも使用することができ、かかる第3成分と
しては、イソフタル酸、5−スルホイソフタル酸、メト
オキシポリオキシエチレングリコールなどを共重合させ
てが好ましく使用される。本発明の機能性は、ポリエス
テル系繊維を25重量%以上、より好ましくは50重量
%以上、さらに好ましくは100重量%含有した繊維で
該織編物が構成されている時に優れた向上効果を示す。
本発明の織編物を構成する繊維として使用される繊維と
しては、たとえばポリアミド、アクリル等の合成繊維、
アセテート、レーヨン等の半合成繊維、羊毛、絹、木
綿、麻等の天然繊維のいずれが含まれていてもよい。
る繊維は、合成繊維、天然繊維、あるいは長繊維、短繊
維の区別なく使用することができ、特に限定されるもの
ではないが、好ましくはポリエステル系繊維、ポリアミ
ド系繊維、アクリル系繊維のいずれかの合繊維を25重
量%以上含む繊維から構成されているものがよい。より
好ましくはポリエステル系繊維を用いるのが、寸法安定
性、易取り扱い性の面で良い。ここでポリエステル系繊
維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート
などが好ましく使用される。また、かかるポリエステル
系繊維を構成するポリエステルとしては、第3成分を共
重合したものも使用することができ、かかる第3成分と
しては、イソフタル酸、5−スルホイソフタル酸、メト
オキシポリオキシエチレングリコールなどを共重合させ
てが好ましく使用される。本発明の機能性は、ポリエス
テル系繊維を25重量%以上、より好ましくは50重量
%以上、さらに好ましくは100重量%含有した繊維で
該織編物が構成されている時に優れた向上効果を示す。
本発明の織編物を構成する繊維として使用される繊維と
しては、たとえばポリアミド、アクリル等の合成繊維、
アセテート、レーヨン等の半合成繊維、羊毛、絹、木
綿、麻等の天然繊維のいずれが含まれていてもよい。
【0018】本発明において、光触媒とは、紫外線によ
り励起され強い酸化力によって有機物を酸化分解する特
性を有するものであり、具体的には、アナターゼ型、ル
チル型と呼ばれる結晶型の構造をもつものをいう。
り励起され強い酸化力によって有機物を酸化分解する特
性を有するものであり、具体的には、アナターゼ型、ル
チル型と呼ばれる結晶型の構造をもつものをいう。
【0019】本発明は、かかる光触媒が、消臭性、着色
物分解除去性(防汚性)、殺菌性(抗菌、防カビ)を有
するという事実に着目し、これを織編物に付与して生か
したものである。
物分解除去性(防汚性)、殺菌性(抗菌、防カビ)を有
するという事実に着目し、これを織編物に付与して生か
したものである。
【0020】たとえば消臭性機能を持つ加工技術は、こ
れまでに数多く紹介されてきたが、従来の消臭技術で
は、ある特定の臭気のみ消臭し、臭気が残ったり、持続
性、耐久性に乏しいという問題があった。
れまでに数多く紹介されてきたが、従来の消臭技術で
は、ある特定の臭気のみ消臭し、臭気が残ったり、持続
性、耐久性に乏しいという問題があった。
【0021】しかし、本発明で用いる光触媒は、これま
で困難とされてきたタバコ臭や汗臭などをバランス良く
消臭し、しかも、かかる臭気を酸化分解する機能も有す
るので、着臭防止というこれまでにない非常に優れた効
果も達成するものである。また、タバコのヤニなどの着
色物を分解除去する機能を有するので、着色物に対する
防汚効果も達成することができるものである。さらに、
この光触媒は、その酸化力により、MRSA菌、大腸
菌、黄色ブドウ状球菌などに対する殺菌力を有するの
で、抗菌、防カビ加工の効果も達成することができるも
のである。
で困難とされてきたタバコ臭や汗臭などをバランス良く
消臭し、しかも、かかる臭気を酸化分解する機能も有す
るので、着臭防止というこれまでにない非常に優れた効
果も達成するものである。また、タバコのヤニなどの着
色物を分解除去する機能を有するので、着色物に対する
防汚効果も達成することができるものである。さらに、
この光触媒は、その酸化力により、MRSA菌、大腸
菌、黄色ブドウ状球菌などに対する殺菌力を有するの
で、抗菌、防カビ加工の効果も達成することができるも
のである。
【0022】かかる光触媒の粒子径は、大きすぎたり、
比表面積が小さすぎたりすると、有機物、特に細菌に対
する分解速度が低下する傾向がある。また消臭反応は、
悪臭成分が触媒に吸着し、その後紫外線酸化分解を受け
る過程を経ると考えられ、悪臭成分の吸着の良し悪しが
消臭効率に大きく影響を与えると考えられるので、一次
粒子径としては、平均一次粒子径で20nm以下好まし
くは1〜20nmで、比表面積が100〜300m2 /
gであるものが好ましく使用される。
比表面積が小さすぎたりすると、有機物、特に細菌に対
する分解速度が低下する傾向がある。また消臭反応は、
悪臭成分が触媒に吸着し、その後紫外線酸化分解を受け
る過程を経ると考えられ、悪臭成分の吸着の良し悪しが
消臭効率に大きく影響を与えると考えられるので、一次
粒子径としては、平均一次粒子径で20nm以下好まし
くは1〜20nmで、比表面積が100〜300m2 /
gであるものが好ましく使用される。
【0023】かかる光触媒半導体の粒子径は、粉末X線
解析で得られるピークの半値幅より、下記のシェラーの
式を用いて算出する。
解析で得られるピークの半値幅より、下記のシェラーの
式を用いて算出する。
【0024】Lc=0.9λ(W・cosθ) (Lcは粒子径(nm)であり、λはX線の波長(n
m)であり、Wはピークの半値幅(rad)であり、θ
はピーク位置の角度である。
m)であり、Wはピークの半値幅(rad)であり、θ
はピーク位置の角度である。
【0025】かかる光触媒の織編物に対する付着量は、
少なすぎると悪臭成分などの有機物の分解速度が低下
し、十分な性能が得られなかったり、また多すぎると、
繊維布帛の光触媒による劣化を起こしたり、風合いが硬
化なものになり、実用的なものでなくなるため、織編物
に対する光触媒の付着量は0.05〜30重量%が望ま
しい。
少なすぎると悪臭成分などの有機物の分解速度が低下
し、十分な性能が得られなかったり、また多すぎると、
繊維布帛の光触媒による劣化を起こしたり、風合いが硬
化なものになり、実用的なものでなくなるため、織編物
に対する光触媒の付着量は0.05〜30重量%が望ま
しい。
【0026】かかる光触媒としては、チタンとケイ素の
複合酸化物を使用するものである。かかる複合酸化物
は、たとえば、特公平5−55184号公報に記載の方
法で製造した触媒を用いれば良い。一般に、チタンとケ
イ素からなる二元系複合酸化物は例えば田部浩三(触
媒、第17巻,No.3、72頁1975年)によって
も周知のように、固体酸として知られ、構成するおのお
の単独の酸化物には見られない顕著な酸性を示し、また
高表面積を有する。すなわち、チタンとケイ素の複合酸
化物は酸化チタンと酸化ケイ素を単に混合したものでは
なく、チタンとケイ素がいわゆる二元系酸化物を形成す
ることによりその特異な特性が発現するものと認めるこ
とのできるものである。さらに、上記複合酸化物はX線
回析による分析の結果、非晶質もしくはほぼ非晶質に近
い微細構造を有している。チタンとケイ素の割合は、酸
化物に換算して酸化チタンが20〜95モル%、酸化ケ
イ素が5〜80モル%の範囲にあることが好ましい結果
を与える。チタンとケイ素の複合酸化物の好ましい製造
方法として、四塩化チタンをシリカゾルと共に混合し、
その中にアンモニア水を滴下添加して沈殿を生成せし
め、この沈殿物を濾過、洗浄、乾燥後300〜650℃
で焼成する。一般的に知られている酸化チタン光触媒と
比較して、有機物の酸化分解特性に優れており、前記の
如き抗菌、消臭、着臭防止、防汚性に優れているという
特徴を有するものである。
複合酸化物を使用するものである。かかる複合酸化物
は、たとえば、特公平5−55184号公報に記載の方
法で製造した触媒を用いれば良い。一般に、チタンとケ
イ素からなる二元系複合酸化物は例えば田部浩三(触
媒、第17巻,No.3、72頁1975年)によって
も周知のように、固体酸として知られ、構成するおのお
の単独の酸化物には見られない顕著な酸性を示し、また
高表面積を有する。すなわち、チタンとケイ素の複合酸
化物は酸化チタンと酸化ケイ素を単に混合したものでは
なく、チタンとケイ素がいわゆる二元系酸化物を形成す
ることによりその特異な特性が発現するものと認めるこ
とのできるものである。さらに、上記複合酸化物はX線
回析による分析の結果、非晶質もしくはほぼ非晶質に近
い微細構造を有している。チタンとケイ素の割合は、酸
化物に換算して酸化チタンが20〜95モル%、酸化ケ
イ素が5〜80モル%の範囲にあることが好ましい結果
を与える。チタンとケイ素の複合酸化物の好ましい製造
方法として、四塩化チタンをシリカゾルと共に混合し、
その中にアンモニア水を滴下添加して沈殿を生成せし
め、この沈殿物を濾過、洗浄、乾燥後300〜650℃
で焼成する。一般的に知られている酸化チタン光触媒と
比較して、有機物の酸化分解特性に優れており、前記の
如き抗菌、消臭、着臭防止、防汚性に優れているという
特徴を有するものである。
【0027】本発明においては、チタンとケイ素の複合
酸化物からなる光触媒をアルキルシリケート系樹脂、シ
リコーン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれた少なく
とも1種のバインダーとともに繊維表面上に付与する。
チタンとケイ素の複合酸化物は、強烈な酸化力を有して
おり、紫外線の照射で有機物の分解がおこり、繊維構造
物やバインダー等の樹脂が分解着色を起こすことがあ
り、例えば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂などは光触媒
と共存させ、紫外線照射を行うと、有機物の分解による
着色や臭気が発生する。
酸化物からなる光触媒をアルキルシリケート系樹脂、シ
リコーン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれた少なく
とも1種のバインダーとともに繊維表面上に付与する。
チタンとケイ素の複合酸化物は、強烈な酸化力を有して
おり、紫外線の照射で有機物の分解がおこり、繊維構造
物やバインダー等の樹脂が分解着色を起こすことがあ
り、例えば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂などは光触媒
と共存させ、紫外線照射を行うと、有機物の分解による
着色や臭気が発生する。
【0028】本発明においては、チタンとケイ素の複合
酸化物からなる光触媒を織編物に付着させるため、アル
キルシリケート系樹脂、シリコーン系樹脂およびフッ素
系樹脂から選ばれた少なくとも1種のバインダーを用い
ることにより、有機系樹脂特有の光触媒の酸化による分
解、着色、臭気の発生を防止することができる。
酸化物からなる光触媒を織編物に付着させるため、アル
キルシリケート系樹脂、シリコーン系樹脂およびフッ素
系樹脂から選ばれた少なくとも1種のバインダーを用い
ることにより、有機系樹脂特有の光触媒の酸化による分
解、着色、臭気の発生を防止することができる。
【0029】本発明においては、かかる光触媒を表面上
に固定するために、特定の中間層を設けてもよい。
に固定するために、特定の中間層を設けてもよい。
【0030】この中間層としては、過酸化チタン粒子
層、ゼオライトの層、ゼオライトとシリコーン系もしく
はフッ素系樹脂で固定した層、アルキルシリケートの層
が好ましく用いられる。これらいずかの中間層を用いる
ことにより、有機系樹脂特有の光触媒の酸化による分
解、着色、臭気の発生をより効果的に防止することがで
きる。
層、ゼオライトの層、ゼオライトとシリコーン系もしく
はフッ素系樹脂で固定した層、アルキルシリケートの層
が好ましく用いられる。これらいずかの中間層を用いる
ことにより、有機系樹脂特有の光触媒の酸化による分
解、着色、臭気の発生をより効果的に防止することがで
きる。
【0031】ここでいう過酸化チタン粒子は、常温では
非結晶質の状態にあるので、アナターゼ型酸化チタンに
までには結晶化していない形のものであって、つまり、
光触媒としての機能を持たない状態のものである。この
非結晶の状態にある過酸化チタン粒子は、成膜性が高い
ので、均一な薄膜を容易に作製することができるという
利点をもっているものである。
非結晶質の状態にあるので、アナターゼ型酸化チタンに
までには結晶化していない形のものであって、つまり、
光触媒としての機能を持たない状態のものである。この
非結晶の状態にある過酸化チタン粒子は、成膜性が高い
ので、均一な薄膜を容易に作製することができるという
利点をもっているものである。
【0032】なお、かかる非結晶質過酸化チタンは、四
塩化チタンTiCl4のようなチタン塩水溶液に、水酸
化アルカリを加えて、水酸化チタンTi(OH)4を得
た後、この水酸化チタンを洗浄し、分離した後、過酸化
水素水で処理すると得られるようなものである。
塩化チタンTiCl4のようなチタン塩水溶液に、水酸
化アルカリを加えて、水酸化チタンTi(OH)4を得
た後、この水酸化チタンを洗浄し、分離した後、過酸化
水素水で処理すると得られるようなものである。
【0033】次に、ゼオライトによる中間層の形成は、
単独でも可能であるが、より好ましくはゼオライトの固
定用バインダーとしてシリコーン系もしくはフッ素系樹
脂を用いることにより、より耐久性のある中間層を形成
することができる。ゼオライトに金、白金、銀、パラジ
ウム等の貴金属を0.01〜5重量%の範囲で担持した
ものを用いることも出来る。これにより更に消臭効果の
向上が期待でき、また銀を用いた場合抗菌効果が更に向
上する。
単独でも可能であるが、より好ましくはゼオライトの固
定用バインダーとしてシリコーン系もしくはフッ素系樹
脂を用いることにより、より耐久性のある中間層を形成
することができる。ゼオライトに金、白金、銀、パラジ
ウム等の貴金属を0.01〜5重量%の範囲で担持した
ものを用いることも出来る。これにより更に消臭効果の
向上が期待でき、また銀を用いた場合抗菌効果が更に向
上する。
【0034】また、シリコーン樹脂としては、シリコー
ンレジンもしくはシリコーンワニスという分類に属する
縮合架橋型樹脂を使用することができ、かかる樹脂は、
テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシランなど
の縮合架橋型樹脂を単独または数種の配合物を縮合して
得ることができるものである。これらは3次元構造の樹
脂を形成し、シリコーン樹脂の中でも最も耐熱性や耐薬
品性に優れたものである。また、テトライソプロポキシ
シランやテトラエトキシシランをアルコール/水混合溶
剤中で強酸による加水分解で得られる酸化ケイ素のゾル
を乾燥すると、ガラス質の被膜ができる。このようなゾ
ル/ゲル法で得られる被膜は無機質に近いもので、本発
明にはより好ましいものである。
ンレジンもしくはシリコーンワニスという分類に属する
縮合架橋型樹脂を使用することができ、かかる樹脂は、
テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシランなど
の縮合架橋型樹脂を単独または数種の配合物を縮合して
得ることができるものである。これらは3次元構造の樹
脂を形成し、シリコーン樹脂の中でも最も耐熱性や耐薬
品性に優れたものである。また、テトライソプロポキシ
シランやテトラエトキシシランをアルコール/水混合溶
剤中で強酸による加水分解で得られる酸化ケイ素のゾル
を乾燥すると、ガラス質の被膜ができる。このようなゾ
ル/ゲル法で得られる被膜は無機質に近いもので、本発
明にはより好ましいものである。
【0035】また、フッ素系樹脂としては、ビニルエー
テルおよび/またはビニルエステルとフルオロオレフィ
ン重合性化合物が非常に優れた特性を持っていて好まし
く使用される。例えば、ポリフッ化ビニルやポリ四フッ
化エチレン、四フッ化エチレン−パーフルオロアルキル
ビニルエステルやビニルエステル−フルオロオレフィン
などが分解、劣化が少なないので好ましく使用される。
テルおよび/またはビニルエステルとフルオロオレフィ
ン重合性化合物が非常に優れた特性を持っていて好まし
く使用される。例えば、ポリフッ化ビニルやポリ四フッ
化エチレン、四フッ化エチレン−パーフルオロアルキル
ビニルエステルやビニルエステル−フルオロオレフィン
などが分解、劣化が少なないので好ましく使用される。
【0036】かかるシリコーン系樹脂及びフッ素系樹脂
と通常よく使用されるアクリル樹脂、ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂などとの違いは、熱や薬品の作用で分解され
やすい炭化水素基をわずかしか含まず、シリコーン系樹
脂はSi−O結合、フッ素系樹脂はF−C結合を主体に
構成されており、末端基や側鎖に少量のメチル基やフェ
ニル期が炭化水素として含まれる程度であるところにあ
る。
と通常よく使用されるアクリル樹脂、ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂などとの違いは、熱や薬品の作用で分解され
やすい炭化水素基をわずかしか含まず、シリコーン系樹
脂はSi−O結合、フッ素系樹脂はF−C結合を主体に
構成されており、末端基や側鎖に少量のメチル基やフェ
ニル期が炭化水素として含まれる程度であるところにあ
る。
【0037】本発明に用いられるアルキルシリケート
は、主にSi−Oの結合部分と直鎖または分岐のある飽
和アルキル基から成り、その両端にOH基をもつことを
特徴とするものである。すなわち下記に示される構造を
含むものである。
は、主にSi−Oの結合部分と直鎖または分岐のある飽
和アルキル基から成り、その両端にOH基をもつことを
特徴とするものである。すなわち下記に示される構造を
含むものである。
【0038】OH −(Si−O)n −R −OH 式中、R は、炭素1〜10の直鎖または分岐のある飽
和アルキル基であり、nは1以上の整数を意味する。
和アルキル基であり、nは1以上の整数を意味する。
【0039】かかるアルキル基は、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル等直鎖または分岐のある飽和アル
キルである。これらアルキルシリケートは1種、2種の
混合物でもよい。これらの化合物は、熱の存在下で容易
に脱水反応を起こして、ポリシロキサン被膜を形成する
特徴がある。アルキルシリケートは、水溶性であり、織
編物をこれらの水溶液に含浸させた後、マングルロール
で絞り、200℃以下で処理すると、繊維表面上に薄い
被膜を形成するものである。
ロピル、イソプロピル等直鎖または分岐のある飽和アル
キルである。これらアルキルシリケートは1種、2種の
混合物でもよい。これらの化合物は、熱の存在下で容易
に脱水反応を起こして、ポリシロキサン被膜を形成する
特徴がある。アルキルシリケートは、水溶性であり、織
編物をこれらの水溶液に含浸させた後、マングルロール
で絞り、200℃以下で処理すると、繊維表面上に薄い
被膜を形成するものである。
【0040】次に、本発明の織物または編物の製造方法
について説明する。
について説明する。
【0041】その一例は、アルキルシリケート系樹脂、
シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれる少な
くとも1種をバインダーとし、好ましくはゼオライト微
粒子を添加する。次いでチタンとケイ素の複合酸化物の
水溶液を混合し、これを加工液とする。次いで、この加
工液に織編物を含浸させた後、マングルロールで絞り、
ドライキュアの工程を経るか、あるいはこの加工液を適
当な粘度に調整して、ナイフコーターやグラビアロール
コータ、捺染などで塗布した後、200℃以下の温度で
固定する。
シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれる少な
くとも1種をバインダーとし、好ましくはゼオライト微
粒子を添加する。次いでチタンとケイ素の複合酸化物の
水溶液を混合し、これを加工液とする。次いで、この加
工液に織編物を含浸させた後、マングルロールで絞り、
ドライキュアの工程を経るか、あるいはこの加工液を適
当な粘度に調整して、ナイフコーターやグラビアロール
コータ、捺染などで塗布した後、200℃以下の温度で
固定する。
【0042】他の一例は、中間層として過酸化チタン粒
子層を用いる場合の処理法としては、ゾル状態からゲル
状態に状態を変化させている途中の性状を示す過酸化チ
タンを含む処理液を、織物または編物に含浸させた後、
マングルロールで絞り、200℃以下の温度で固定す
る。あるいはこの処理液を適当な粘度に調整して、ナイ
フコーターやグラビアロールコーターなどで、塗布した
後200℃以下の温度で固定することによって、過酸化
チタン層(中間層)を有する織物または編物が得られ
る。
子層を用いる場合の処理法としては、ゾル状態からゲル
状態に状態を変化させている途中の性状を示す過酸化チ
タンを含む処理液を、織物または編物に含浸させた後、
マングルロールで絞り、200℃以下の温度で固定す
る。あるいはこの処理液を適当な粘度に調整して、ナイ
フコーターやグラビアロールコーターなどで、塗布した
後200℃以下の温度で固定することによって、過酸化
チタン層(中間層)を有する織物または編物が得られ
る。
【0043】また、中間層としてゼオライト微粒子の層
を設ける場合は、ゼオライト微粒子をPVA法によって
織物または編物に気層皮膜を作り融着させる。
を設ける場合は、ゼオライト微粒子をPVA法によって
織物または編物に気層皮膜を作り融着させる。
【0044】中間層としてシリコーン系もしくはフッ素
系樹脂で固定されたゼオライト微粒子層を設ける場合
は、ゼオライト微粒子と水溶解性のシリコーン系樹脂も
しくはフッ素系樹脂を含む処理液中に織物または編物を
含浸させた後、マングルロールで絞り、200℃以下の
温度で固定する。あるいはこの水溶液を適当な粘度に調
整して、ナイフコーターやグラビアロールコーターなど
で、塗布した後200℃以下の温度で固定する。
系樹脂で固定されたゼオライト微粒子層を設ける場合
は、ゼオライト微粒子と水溶解性のシリコーン系樹脂も
しくはフッ素系樹脂を含む処理液中に織物または編物を
含浸させた後、マングルロールで絞り、200℃以下の
温度で固定する。あるいはこの水溶液を適当な粘度に調
整して、ナイフコーターやグラビアロールコーターなど
で、塗布した後200℃以下の温度で固定する。
【0045】中間層としてアルキルシリケート層を設け
る場合は、アルキルシリケートの水溶液に、反応をより
安定的なものにするために、アルコールと塩酸、硫酸、
酢酸等を加え、pHを2〜4にする。そしてこの溶液を
よく攪拌する。織物または編物をこの水溶液中に含浸さ
せた後、マングルロールで絞り、200℃以下の温度で
固定する。あるいはこの水溶液を適当な粘度に調整し
て、ナイフコーターやグラビアロールコーターなどで、
塗布した後200℃以下の温度で固定する。
る場合は、アルキルシリケートの水溶液に、反応をより
安定的なものにするために、アルコールと塩酸、硫酸、
酢酸等を加え、pHを2〜4にする。そしてこの溶液を
よく攪拌する。織物または編物をこの水溶液中に含浸さ
せた後、マングルロールで絞り、200℃以下の温度で
固定する。あるいはこの水溶液を適当な粘度に調整し
て、ナイフコーターやグラビアロールコーターなどで、
塗布した後200℃以下の温度で固定する。
【0046】上記の方法により得られた織物または編物
を、チタンとケイ素の複合酸化物の水分散液に含浸さ
せ、パッド−ドライ−キュアの工程を経ると、光触媒を
繊維に固着させることができる。また、チタンとケイ素
の複合酸化物の水分散液にシリコーン系もしくはフッ素
系樹脂を混合させても固着させることができる。
を、チタンとケイ素の複合酸化物の水分散液に含浸さ
せ、パッド−ドライ−キュアの工程を経ると、光触媒を
繊維に固着させることができる。また、チタンとケイ素
の複合酸化物の水分散液にシリコーン系もしくはフッ素
系樹脂を混合させても固着させることができる。
【0047】本発明で用いる織物は、経糸および緯糸の
織密度がそれぞれ50〜250本/2.54cmであっ
て、経糸または緯糸が単繊維繊度0.1〜11デシテッ
クス、総繊度55〜350デシテックスのフィラメント
糸からなり、織物の引裂強力が6.865N以上あるこ
とを特徴とする。JIS−L1096に準じて測定した
織物の引裂強力の値が6.865N未満であると、衣
服、建寝装品、介護用品、衣料品雑貨にした場合、使用
中や洗濯耐久性に問題があった。
織密度がそれぞれ50〜250本/2.54cmであっ
て、経糸または緯糸が単繊維繊度0.1〜11デシテッ
クス、総繊度55〜350デシテックスのフィラメント
糸からなり、織物の引裂強力が6.865N以上あるこ
とを特徴とする。JIS−L1096に準じて測定した
織物の引裂強力の値が6.865N未満であると、衣
服、建寝装品、介護用品、衣料品雑貨にした場合、使用
中や洗濯耐久性に問題があった。
【0048】また、本発明で用いる編物は、編物密度が
ウエル方向は18〜82ウエル/2.54cm、コース
方向は10〜100コース/2.54cmであっって、
フロント糸、ミドル糸、バック糸が、単繊維繊度0.1
〜11デシテックス、総繊度55〜350デシテックス
のフィラメント糸からなり、編物の破裂強力が245k
pa/cm2 以上あることを特徴とする。JIS−L1
018に準じて測定した破裂強力の値が245kpa/
cm2 未満であると、衣服、建寝装品、介護用品、衣料
品雑貨にした場合、使用中や洗濯耐久性に問題があっ
た。特に、織物、編物ともに介護用品に使用する場合、
これらの値を満足していないと事故やけがにつながる可
能性もある。
ウエル方向は18〜82ウエル/2.54cm、コース
方向は10〜100コース/2.54cmであっって、
フロント糸、ミドル糸、バック糸が、単繊維繊度0.1
〜11デシテックス、総繊度55〜350デシテックス
のフィラメント糸からなり、編物の破裂強力が245k
pa/cm2 以上あることを特徴とする。JIS−L1
018に準じて測定した破裂強力の値が245kpa/
cm2 未満であると、衣服、建寝装品、介護用品、衣料
品雑貨にした場合、使用中や洗濯耐久性に問題があっ
た。特に、織物、編物ともに介護用品に使用する場合、
これらの値を満足していないと事故やけがにつながる可
能性もある。
【0049】この織編物は、それを一部もしくは全部に
用いて、衣服上衣、衣服下衣、建寝装品、介護用品、衣
料雑貨とすることができる。
用いて、衣服上衣、衣服下衣、建寝装品、介護用品、衣
料雑貨とすることができる。
【0050】衣服上衣とは、オフィスウエア、作業服、
食品白衣、看護白衣、患者衣、介護衣、パジャマ、寝間
着、学生服、スポーツウエア、厨房衣、シャツ、肌着、
ホームウエア、リラックスウエアなど主に人体の首から
下を覆うものをいう。
食品白衣、看護白衣、患者衣、介護衣、パジャマ、寝間
着、学生服、スポーツウエア、厨房衣、シャツ、肌着、
ホームウエア、リラックスウエアなど主に人体の首から
下を覆うものをいう。
【0051】衣服下衣とは、オフィスウエア、作業服、
食品白衣、看護白衣、患者衣、介護衣、パジャマ、寝間
着、学生服、スポーツウエア、厨房衣、肌着、ホームウ
エア、リラックスウエアなど主に人体の腰から下を覆う
ものをいう。
食品白衣、看護白衣、患者衣、介護衣、パジャマ、寝間
着、学生服、スポーツウエア、厨房衣、肌着、ホームウ
エア、リラックスウエアなど主に人体の腰から下を覆う
ものをいう。
【0052】これら衣服上衣、衣服下衣に使用される裏
地についてもこの機能性織編物を用いると、さらに効果
が向上する。
地についてもこの機能性織編物を用いると、さらに効果
が向上する。
【0053】建寝装品とは、カーテン、シーツ、防水シ
ーツ、および布団カバー、枕カバー、こたつカバー、ク
ッションカバー、便座カバーなどのカバーなど、住居や
寝具に関するところで使用される織編物をいう。
ーツ、および布団カバー、枕カバー、こたつカバー、ク
ッションカバー、便座カバーなどのカバーなど、住居や
寝具に関するところで使用される織編物をいう。
【0054】介護用品とは、サポーター、コルセット、
リハビリ用靴や小物、パンツ、おむつカバーなど介護を
必要とする人や高齢者のための布帛を使った用品をい
う。
リハビリ用靴や小物、パンツ、おむつカバーなど介護を
必要とする人や高齢者のための布帛を使った用品をい
う。
【0055】衣料雑貨とは、エプロン、タオル、手袋、
マフラー、靴下、帽子など衣服以外で身体に触れるもの
をいう。
マフラー、靴下、帽子など衣服以外で身体に触れるもの
をいう。
【0056】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。まず、実施例中での品質評価は次の方法を用い
た。 (洗濯)自動反転渦巻き式電気洗濯機VH−3410
(東芝(株)製)を用い、市販洗剤0.2%、温度40
±2℃、浴比1:50で5分間強反転で洗濯し、その
後、排水、オーバーフローさせながらすすぎを2分間行
う操作を2回繰り返しこれを洗濯1回とした。 (検知管法による消臭性評価)試料を10g入れた50
0mlの容器に初期濃度が200ppmになるようにア
ンモニアガスをいれて密閉し、1時間放置後、ガス検知
管で残留アンモニア濃度を測定した。
する。まず、実施例中での品質評価は次の方法を用い
た。 (洗濯)自動反転渦巻き式電気洗濯機VH−3410
(東芝(株)製)を用い、市販洗剤0.2%、温度40
±2℃、浴比1:50で5分間強反転で洗濯し、その
後、排水、オーバーフローさせながらすすぎを2分間行
う操作を2回繰り返しこれを洗濯1回とした。 (検知管法による消臭性評価)試料を10g入れた50
0mlの容器に初期濃度が200ppmになるようにア
ンモニアガスをいれて密閉し、1時間放置後、ガス検知
管で残留アンモニア濃度を測定した。
【0057】同様な方法でアセトアルデヒド200pp
m−1時間後。メチルメルカプタン60ppm−3時間
後の残留ガス濃度を測定した。 (タバコ臭に対する消臭性の臭覚評価)500mlのガ
ラス製三角フラスコを入り口を下にして、入り口の直下
に発煙している紙巻きタバコを5秒間置いた後、すばや
く三角フラスコを横にして試料3gを投入し、ガラス栓
で密閉した。1時間放置後、ガラス栓を開け、10人の
人に残臭を嗅いで官能評価した。その時の臭気を下記評
価点数で評価し、平均値を出した。
m−1時間後。メチルメルカプタン60ppm−3時間
後の残留ガス濃度を測定した。 (タバコ臭に対する消臭性の臭覚評価)500mlのガ
ラス製三角フラスコを入り口を下にして、入り口の直下
に発煙している紙巻きタバコを5秒間置いた後、すばや
く三角フラスコを横にして試料3gを投入し、ガラス栓
で密閉した。1時間放置後、ガラス栓を開け、10人の
人に残臭を嗅いで官能評価した。その時の臭気を下記評
価点数で評価し、平均値を出した。
【0058】 5:強烈な臭い 4:強い臭い 3:楽に感知できる 2:何の臭いかわかる弱い臭い 1:無臭 (抗菌評価方法)評価方法は、統一試験法を採用し、試
験菌体は黄色ブドウ状球菌臨床分離株を用いた。試験方
法は、滅菌試験布に上記試験菌を注加し、18時間培養
後の生菌数を計測し、殖菌数に対する菌数を求め、次の
基準にしたがった。log(B/A)>1.5の条件
下、log(B/C)を菌数増減値差とし、2.2以上
を合格とした。
験菌体は黄色ブドウ状球菌臨床分離株を用いた。試験方
法は、滅菌試験布に上記試験菌を注加し、18時間培養
後の生菌数を計測し、殖菌数に対する菌数を求め、次の
基準にしたがった。log(B/A)>1.5の条件
下、log(B/C)を菌数増減値差とし、2.2以上
を合格とした。
【0059】ただし、Aは無加工品の接種直後分散回収
した菌数、Bは無加工品の18時間培養後分散回収した
菌数、Cは加工品の18時間培養後分散回収した菌数を
表す。(防汚性評価方法) 手順1:ポリエチレン袋(20リットル)に100℃×
2時間乾燥させた表1に示す組成の汚染物0.2gとタ
テ10cm、ヨコ16cmのサンプルとICIピリング
用ゴム管を1本入れる。20℃×65%RHの空気で袋
を膨らませ(約10リットルにする)輪ゴムで止める。
した菌数、Bは無加工品の18時間培養後分散回収した
菌数、Cは加工品の18時間培養後分散回収した菌数を
表す。(防汚性評価方法) 手順1:ポリエチレン袋(20リットル)に100℃×
2時間乾燥させた表1に示す組成の汚染物0.2gとタ
テ10cm、ヨコ16cmのサンプルとICIピリング
用ゴム管を1本入れる。20℃×65%RHの空気で袋
を膨らませ(約10リットルにする)輪ゴムで止める。
【0060】
【表1】
【0061】手順2:手順1のポリエチレン袋をICI
試験器の箱の中にいれ、1時間回転させる。その後サン
プルを取り出す。 手順3:処理サンプルを標準洗濯条件で1回洗濯する。
手順1〜3をさらに2回繰り返す。 手順4:上記のとおり汚染剤付着・洗濯を3回繰り返し
たサンプルと未処理のサンプルのL値を測色計で測定
し、L値を計算する。 (生地物性評価方法)評価方法は、織物は引裂強力(J
IS−L1096)を、編物は破裂強力(JIS−L1
018)を測定した。
試験器の箱の中にいれ、1時間回転させる。その後サン
プルを取り出す。 手順3:処理サンプルを標準洗濯条件で1回洗濯する。
手順1〜3をさらに2回繰り返す。 手順4:上記のとおり汚染剤付着・洗濯を3回繰り返し
たサンプルと未処理のサンプルのL値を測色計で測定
し、L値を計算する。 (生地物性評価方法)評価方法は、織物は引裂強力(J
IS−L1096)を、編物は破裂強力(JIS−L1
018)を測定した。
【0062】実施例1 供試布として、経糸および緯糸に83デシテックス−3
6フィラメントのポリエチレンテレフタレート糸を用
い、織物組織が平織物、経密度が140本/2.54c
m、緯密度が70本/2.54cmの生機を作製した。
この生機をリラックス精練(98℃×10分)、中間セ
ット(190℃×1分)を行った後、高圧染色機を用い
て染色した。
6フィラメントのポリエチレンテレフタレート糸を用
い、織物組織が平織物、経密度が140本/2.54c
m、緯密度が70本/2.54cmの生機を作製した。
この生機をリラックス精練(98℃×10分)、中間セ
ット(190℃×1分)を行った後、高圧染色機を用い
て染色した。
【0063】平均一次粒子径が7nm、平均比表面積が
150m2/gであるチタンとケイ素の複合酸化物を水
溶液の分散体にし、光触媒として下記成分からなる加工
液の水溶液を得た。
150m2/gであるチタンとケイ素の複合酸化物を水
溶液の分散体にし、光触媒として下記成分からなる加工
液の水溶液を得た。
【0064】 アルキルシリケート系樹脂(濃度20%) 0.5重量% シリコーン系樹脂(濃度45%) 2.0重量% シランカップリング剤(濃度100%) 0.2重量% 貴金属担持型ゼオライト(濃度20%) 0.2重量% チタンとケイ素の複合酸化物(濃度20%) 0.8重量% これに上記染色後の繊維布帛を浸し、マングルロールで
ピックアップ80重量%で絞り、120℃で2分乾燥し
た後、180℃で1分間熱処理し、繊維表面に光触媒を
含む織物を得た。この繊維布帛を用いて縫製した婦人用
のシャツについて、消臭性、抗菌性、防汚性、生地物性
などの評価をして、結果を表2に示した。
ピックアップ80重量%で絞り、120℃で2分乾燥し
た後、180℃で1分間熱処理し、繊維表面に光触媒を
含む織物を得た。この繊維布帛を用いて縫製した婦人用
のシャツについて、消臭性、抗菌性、防汚性、生地物性
などの評価をして、結果を表2に示した。
【0065】実施例2 実施例1の加工液に更にフッ素系樹脂(濃度20%)を
0.5重量%添加したものを加工液として実施例1と同
様に加工し光触媒を有する処理布帛を得た。この繊維布
帛を用いて縫製した婦人用のシャツについて、消臭性、
抗菌性、防汚性、生地物性などの評価をして、結果を表
2に示した。
0.5重量%添加したものを加工液として実施例1と同
様に加工し光触媒を有する処理布帛を得た。この繊維布
帛を用いて縫製した婦人用のシャツについて、消臭性、
抗菌性、防汚性、生地物性などの評価をして、結果を表
2に示した。
【0066】実施例3 実施例1の加工液のシランカップリング剤を添加しない
ものを加工液として実施例1で使用した布帛に、同様の
加工を施し光触媒を有する処理布帛を得た。この繊維布
帛を用いて縫製した婦人用のシャツについて、消臭性、
抗菌性、防汚性、生地物性などの評価をして、結果を表
2に示した。
ものを加工液として実施例1で使用した布帛に、同様の
加工を施し光触媒を有する処理布帛を得た。この繊維布
帛を用いて縫製した婦人用のシャツについて、消臭性、
抗菌性、防汚性、生地物性などの評価をして、結果を表
2に示した。
【0067】実施例4 供試布として、表側に78デシテックス−24フィラメ
ントのポリアミドマルチフィラメント糸を、裏側に30
番手の綿100%の紡績糸を用い、ダブル丸編機を使っ
て、表側が凹凸組織で、編物密度が34ウエル/2.5
4cm、10コース/2.54cmの生機を作製した。
この生機をリラックス精練、中間セットを行った後、染
色した。
ントのポリアミドマルチフィラメント糸を、裏側に30
番手の綿100%の紡績糸を用い、ダブル丸編機を使っ
て、表側が凹凸組織で、編物密度が34ウエル/2.5
4cm、10コース/2.54cmの生機を作製した。
この生機をリラックス精練、中間セットを行った後、染
色した。
【0068】四塩化チタンTiCl4 の30重量%溶液
に、水酸化ナトリウムNaOHの5重量%溶液を加え、
しばらく放置したのち、水酸化チタンTi(OH)4 を
得た。これを25重量%の過酸化水素水で処理し、非結
晶質過酸化チタンゾルを得た。
に、水酸化ナトリウムNaOHの5重量%溶液を加え、
しばらく放置したのち、水酸化チタンTi(OH)4 を
得た。これを25重量%の過酸化水素水で処理し、非結
晶質過酸化チタンゾルを得た。
【0069】これに、前記布帛を浸し、マングルロール
でピックアップ80重量%で絞り、120℃で2分乾燥
した後、190℃で1分間熱処理し、繊維表面に非結晶
質過酸化チタン粒子層を有するフィラメント織物を得
た。
でピックアップ80重量%で絞り、120℃で2分乾燥
した後、190℃で1分間熱処理し、繊維表面に非結晶
質過酸化チタン粒子層を有するフィラメント織物を得
た。
【0070】次に、このフィラメント織物を、チタン、
ケイ素複合酸化物水分散液(粒子径12nm、比表面積
150m2 /g日本触媒株式会社製:処理液A)に含浸
し、マングルロールで絞り、100℃で1分乾燥した
後、195℃で30秒の加熱処理をして、光触媒を有す
る処理布を得た。この繊維布帛を用いて縫製した肌着に
ついて、消臭性、抗菌性、防汚性、生地物性などの評価
をして、結果を表2に示した。
ケイ素複合酸化物水分散液(粒子径12nm、比表面積
150m2 /g日本触媒株式会社製:処理液A)に含浸
し、マングルロールで絞り、100℃で1分乾燥した
後、195℃で30秒の加熱処理をして、光触媒を有す
る処理布を得た。この繊維布帛を用いて縫製した肌着に
ついて、消臭性、抗菌性、防汚性、生地物性などの評価
をして、結果を表2に示した。
【0071】実施例5 実施例4で使用した染色後の編物を、ゼオライト微粒子
をシリコーン系樹脂で固定した中間層を形成するために
作成した下記の処理液に含浸し、マングルロールで絞
り、100℃で1分乾燥した後、185℃で30秒の加
熱処理をした後、前記処理液Aを用いて、実施例4と同
じように加工処理して、光触媒を有する処理布を得た。
この繊維布帛を用いて縫製した肌着について、消臭性、
抗菌性、防汚性、生地物性などの評価をして、結果を表
2に示した。
をシリコーン系樹脂で固定した中間層を形成するために
作成した下記の処理液に含浸し、マングルロールで絞
り、100℃で1分乾燥した後、185℃で30秒の加
熱処理をした後、前記処理液Aを用いて、実施例4と同
じように加工処理して、光触媒を有する処理布を得た。
この繊維布帛を用いて縫製した肌着について、消臭性、
抗菌性、防汚性、生地物性などの評価をして、結果を表
2に示した。
【0072】 中間層用処理液 トーレシリコーンSD8000( 東レ・タ゛ウコーニンク゛シリコーン(株)製) 20重量% メタノール 25重量% 精水 32重量% 塩酸 3重量% ゼオライト微粒子 20重量% 実施例6 供試布として167デシテックス−48フィラメントの
ポリエチレンテレフタレートフィラメント100%使い
でダブル丸編機22Gのリバーシブル組織で、編物密度
が42ウエル/インチ、53コース/インチの生機を作
製した。
ポリエチレンテレフタレートフィラメント100%使い
でダブル丸編機22Gのリバーシブル組織で、編物密度
が42ウエル/インチ、53コース/インチの生機を作
製した。
【0073】下記成分からなる加工液の水溶液に浸し、
マングルロールでピックアップ80重量%で絞り、12
0℃で2分乾燥した後、180℃で1分間熱処理し、光
触媒を有する処理布を得た。この時の加工液に配合され
たチタンとケイ素の複合化合物は処理液Aを用いた。こ
の繊維布帛を用いて縫製したリラックスウエアについ
て、消臭性、抗菌性、防汚性、生地物性などの評価をし
て、結果を表2に示した。
マングルロールでピックアップ80重量%で絞り、12
0℃で2分乾燥した後、180℃で1分間熱処理し、光
触媒を有する処理布を得た。この時の加工液に配合され
たチタンとケイ素の複合化合物は処理液Aを用いた。こ
の繊維布帛を用いて縫製したリラックスウエアについ
て、消臭性、抗菌性、防汚性、生地物性などの評価をし
て、結果を表2に示した。
【0074】 チタンとケイ素の複合化合物(濃度 20%) 1.0重量% シリコーン系樹脂 (濃度 45%) 2.0重量% アルキルシリケート系樹脂 (濃度 20%) 1.0重量% シランカップリング剤 (濃度100%) 0.2重量% 実施例7 地編み部、ループ部分に20Sの綿糸を用い経編み機に
よりタオル地に編織した。通常の染色加工を施した後、
実施例1の加工液に浸し、該タオル地の加工液に浸す前
の重量の180重量%まで脱水機で絞り、120℃で2
分乾燥した後、180℃で1分間熱処理し、光触媒を含
むタオル地を得た。該タオル地を59cm×123cmの大
きさに仕上がるよう裁断、縫製したバスタオルについ
て、消臭性、抗菌性、防汚性などの評価をして、結果を
表2に示した。
よりタオル地に編織した。通常の染色加工を施した後、
実施例1の加工液に浸し、該タオル地の加工液に浸す前
の重量の180重量%まで脱水機で絞り、120℃で2
分乾燥した後、180℃で1分間熱処理し、光触媒を含
むタオル地を得た。該タオル地を59cm×123cmの大
きさに仕上がるよう裁断、縫製したバスタオルについ
て、消臭性、抗菌性、防汚性などの評価をして、結果を
表2に示した。
【0075】実施例8 表糸として32番手三子糸からなるアクリル・綿混紡の
ハイバルキー糸を使用し、裏糸として156dtexのN
100%のフィラメント糸および40番手のポリエステ
ルスパン糸を用い、履き口と屈曲部位に伸縮素材を用い
て靴下編機で靴下に編立て、この靴下を通常の染色加工
を施した。その後、実施例1と同様の加工を行い、光触
媒を含む靴下を得た。この靴下について、消臭性、抗菌
性、防汚性などの評価をして、結果を表2に示した。
ハイバルキー糸を使用し、裏糸として156dtexのN
100%のフィラメント糸および40番手のポリエステ
ルスパン糸を用い、履き口と屈曲部位に伸縮素材を用い
て靴下編機で靴下に編立て、この靴下を通常の染色加工
を施した。その後、実施例1と同様の加工を行い、光触
媒を含む靴下を得た。この靴下について、消臭性、抗菌
性、防汚性などの評価をして、結果を表2に示した。
【0076】比較例1 実施例1で用いた、染色上がりの時点での繊維布帛を用
いて縫製したシャツについて、消臭性、抗菌性、防汚
性、生地物性などの評価をして、結果を表2に示した。
いて縫製したシャツについて、消臭性、抗菌性、防汚
性、生地物性などの評価をして、結果を表2に示した。
【0077】
【表2】
【0078】表2から明らかなように、実施例1〜8の
ものは、比較例のもの比して、消臭性、抗菌性および防
汚性のいずれについてもバランスよく優れたレベルの機
能を発揮しており、しかも生地物性を満足し、耐久性に
優れていることがわかる。
ものは、比較例のもの比して、消臭性、抗菌性および防
汚性のいずれについてもバランスよく優れたレベルの機
能を発揮しており、しかも生地物性を満足し、耐久性に
優れていることがわかる。
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、従来なかった耐久性の
ある消臭、抗菌、防カビおよび防汚性機能を有する織編
物およびそれを用いてなる衣服上衣、衣服下衣、建寝装
品、介護用品、衣料品雑貨を提供することができる。特
に消臭性においては、今までの技術で得られなかった着
臭防止効果を達成することができるものである。
ある消臭、抗菌、防カビおよび防汚性機能を有する織編
物およびそれを用いてなる衣服上衣、衣服下衣、建寝装
品、介護用品、衣料品雑貨を提供することができる。特
に消臭性においては、今までの技術で得られなかった着
臭防止効果を達成することができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A41D 31/00 502 A41D 31/00 502Q 503F 503 503G 503J 504F 504 504G A47H 23/08 A47H 23/08 D03D 1/00 Z D03D 1/00 D04B 21/00 Z D04B 21/00 D06M 101:28 // D06M 101:28 101:32 101:32 101:34 101:34 11/06
Claims (23)
- 【請求項1】経糸および緯糸の織密度がそれぞれ50〜
250本/2.54cmであって、経糸または緯糸が単
繊維繊度0.1〜11デシテックス、総繊度55〜35
0デシテックスのフィラメント糸からなり、織物の引裂
強力が6.865N以上ある織物の繊維表面上に、チタ
ンとケイ素からなる複合酸化物と、アルキルシリケート
系樹脂、シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ば
れた少なくとも1種のバインダーを有することを特徴と
する織物。 - 【請求項2】経糸および緯糸の織密度がそれぞれ50〜
250本/2.54cmであって、経糸または緯糸が単
繊維繊度0.1〜11デシテックス、総繊度55〜35
0デシテックスのフィラメント糸からなり、織物の引裂
強力が6.865N以上ある織物の織物の繊維表面上
に、中間層として、過酸化チタン粒子層、ゼオライトの
層、ゼオライトとシリコーン系もしくはフッ素系樹脂で
固定した層、アルキルシリケートの層から選ばれるいず
れかの層を有し、さらにその上部にチタンとケイ素から
なる複合酸化物の層を有することを特徴とする織物。 - 【請求項3】前記複合酸化物の付着量が0.05〜30
重量%であることを特徴とする請求項1または2に記載
の織物。 - 【請求項4】前記複合化合物が、100〜300m2 /
gの比表面積を有する微粒子であることを特徴とする請
求項1〜3のいずれかに記載の織物。 - 【請求項5】前記複合化合物が平均一次粒子径が1〜2
0nmの範囲にある微粒子であることを特徴とする請求
項1〜4のいずれかに記載の織物。 - 【請求項6】ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、
またはアクリル系繊維のいずれかの合成繊維を25重量
%以上含んでいることを特徴とする請求項1〜5のいず
れかに記載の織物。 - 【請求項7】編物密度がウエル方向は18〜82ウエル
/2.54cm、コース方向は10〜100コース/
2.54cmであって、フロント糸、ミドル糸、または
バック糸が、単繊維繊度0.1〜11デシテックス、総
繊度55〜350デシテックスのフィラメント糸からな
り、編物の破裂強力が245kpa/cm 2 以上である
編物の繊維表面上に、チタンとケイ素からなる複合酸化
物と、アルキルシリケート系樹脂、シリコーン系樹脂お
よびフッ素系樹脂から選ばれた少なくとも1種のバイン
ダーを有することを特徴とする編物。 - 【請求項8】編物密度がウエル方向は18〜82ウエル
/2.54cm、コース方向は10〜100コース/
2.54cmであって、フロント糸、ミドル糸、または
バック糸が、単繊維繊度0.1〜11デシテックス、総
繊度55〜350デシテックスのフィラメント糸からな
り、編物の破裂強力が245kpa/cm 2 以上である
編物の繊維表面上に、中間層として、過酸化チタン粒子
層、ゼオライトの層、ゼオライトとシリコーン系もしく
はフッ素系樹脂で固定した層、アルキルシリケートの層
から選ばれるいずれかの層を有し、さらにその上部にチ
タンとケイ素からなる複合酸化物の層を有することを特
徴とする編物。 - 【請求項9】前記複合酸化物の付着量が0.05〜30
重量%であることを特徴とする請求項7または8に記載
の編物。 - 【請求項10】前記複合化合物が、100〜300m2
/gの比表面積を有する微粒子であることを特徴とする
請求項7〜9のいずれかに記載の編物。 - 【請求項11】前記複合化合物が平均一次粒子径が1〜
20nmの範囲にある微粒子であることを特徴とする請
求項7〜10のいずれかに記載の編物。 - 【請求項12】ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊
維、またはアクリル系繊維のいずれかの合成繊維を25
重量%以上含んでいることを特徴とする請求項7〜11
のいずれかに記載の編物。 - 【請求項13】請求項1〜12のいずれかに記載の織物
または編物を用いてなることを特徴とする衣服上衣。 - 【請求項14】衣服上衣が、オフィスウエア、作業服、
食品白衣、看護白衣、患者衣、介護衣、パジャマ、寝間
着、学生服、スポーツウエア、厨房衣、シャツ、肌着、
ホームウエア、またはリラックスウエアから選ばれたも
のであることを特徴とする請求項13に記載の衣服上
衣。 - 【請求項15】請求項1〜12のいずれかに記載の織物
または編物を用いてなることを特徴とする衣服下衣。 - 【請求項16】衣服下衣が、オフィスウエア、作業服、
食品白衣、看護白衣、患者衣、介護衣、パジャマ、寝間
着、学生服、スポーツウエア、厨房衣、肌着、ホームウ
エア、リラックスウエア、またはズボンから選ばれたも
のであることを特徴とする請求項15に記載の衣服下
衣。 - 【請求項17】請求項1〜12のいずれかに記載の織物
または編物を用いてなることを特徴とする建寝装品。 - 【請求項18】建寝装品が、カーテン、シーツ、防水シ
ーツおよび布団カバー、枕カバー、こたつカバー、クッ
ションカバー、便座カバーなどのカバーから選ばれたも
のであることを特徴とする請求項17に記載の建寝装
品。 - 【請求項19】請求項1〜12のいずれかに記載の織物
または編物を用いてなることを特徴とする介護用品。 - 【請求項20】介護用品が、サポーター、コルセット、
リハビリ用靴や小物、パンツ、またはおむつカバーから
選ばれたものであることを特徴とする請求項19に記載
の介護用品。 - 【請求項21】請求項1〜12のいずれかに記載の織物
または編物を用いてなることを特徴とする衣料品雑貨。 - 【請求項22】衣料品雑貨が、エプロン、タオル、手
袋、マフラー、靴下または帽子から選ばれたものである
ことを特徴とする請求項21に記載の衣料品雑貨。 - 【請求項23】請求項1〜12のいずれかに記載の織物
または編物を用いてなることを特徴とする裏地。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001025270A JP2001288678A (ja) | 2000-02-01 | 2001-02-01 | 機能性織物および編物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000-24115 | 2000-02-01 | ||
JP2000024115 | 2000-02-01 | ||
JP2001025270A JP2001288678A (ja) | 2000-02-01 | 2001-02-01 | 機能性織物および編物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001288678A true JP2001288678A (ja) | 2001-10-19 |
Family
ID=26584648
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001025270A Pending JP2001288678A (ja) | 2000-02-01 | 2001-02-01 | 機能性織物および編物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001288678A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008038261A (ja) * | 2006-08-01 | 2008-02-21 | Lifering:Kk | 脱臭性生地 |
JP2016106699A (ja) * | 2014-12-03 | 2016-06-20 | 平岡織染株式会社 | 臭気吸着メッシュシート及びその臭気吸着性能の回復方法 |
CN109137515A (zh) * | 2018-06-06 | 2019-01-04 | 苏州印丝特纺织数码科技有限公司 | 一种纯棉织物用防水防油易去污整理剂及其制备方法 |
CN109554926A (zh) * | 2018-11-16 | 2019-04-02 | 无锡环中科技服务有限公司 | 永久性阻燃面料 |
CN111850799A (zh) * | 2020-06-03 | 2020-10-30 | 福州标顺信息科技有限公司 | 一种抗菌耐磨罗布麻纤维的蕾丝花边的制备方法 |
-
2001
- 2001-02-01 JP JP2001025270A patent/JP2001288678A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008038261A (ja) * | 2006-08-01 | 2008-02-21 | Lifering:Kk | 脱臭性生地 |
JP2016106699A (ja) * | 2014-12-03 | 2016-06-20 | 平岡織染株式会社 | 臭気吸着メッシュシート及びその臭気吸着性能の回復方法 |
CN109137515A (zh) * | 2018-06-06 | 2019-01-04 | 苏州印丝特纺织数码科技有限公司 | 一种纯棉织物用防水防油易去污整理剂及其制备方法 |
CN109554926A (zh) * | 2018-11-16 | 2019-04-02 | 无锡环中科技服务有限公司 | 永久性阻燃面料 |
CN111850799A (zh) * | 2020-06-03 | 2020-10-30 | 福州标顺信息科技有限公司 | 一种抗菌耐磨罗布麻纤维的蕾丝花边的制备方法 |
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