JP2000119971A - 防汚性繊維構造物 - Google Patents

防汚性繊維構造物

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JP2000119971A
JP2000119971A JP10290479A JP29047998A JP2000119971A JP 2000119971 A JP2000119971 A JP 2000119971A JP 10290479 A JP10290479 A JP 10290479A JP 29047998 A JP29047998 A JP 29047998A JP 2000119971 A JP2000119971 A JP 2000119971A
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fiber
structure according
photocatalytic semiconductor
fiber structure
group
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JP10290479A
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Rumi Karasawa
留美 柄澤
Hidenobu Honda
秀信 本田
Koichi Saito
公一 齋藤
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】防汚性、すなわち優れた大気汚染汚れ防止およ
び大気汚染汚れ除去性を有する繊維構造物を提供する。
また、防汚性だけでなく消臭性、抗菌性という多機能を
有する清潔な繊維構造物を提供する。 【解決手段】繊維の表面に、光触媒半導体を含む変性オ
ルガノシリケートが付着していることを特徴とする繊維
構造物。また、繊維の表面がメラミン系樹脂で被覆され
ていてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた防汚性、す
なわち優れた大気汚染汚れ防止および大気汚染汚れ除去
性を有する繊維構造物に関する。また、防汚性だけでな
く消臭性、抗菌性という多機能を有する繊維構造物に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、防汚性を有する繊維構造物は数多
く提案されている。一般には、例えばポリエチレングリ
コールなどの親水基を有する親水性樹脂が付与された
り、親水基を含有したフッ素系撥水剤が付与されたも
の、またこれら樹脂の両方が付与されたものなどが知ら
れている。
【0003】しかしながら、これらはいずれも油汚れや
洗濯時の再汚染を防止するために提案されたものであ
り、大気汚染のような乾汚染物質に対する防汚性は全く
なく、逆に防汚性を阻害するものであった。
【0004】また、大気汚染のような乾汚染物質の付着
を防止する方法として、メラミン樹脂および変性オルガ
ノシリケート(特開平9−268475号公報)、また
は親水性のポリエステル樹脂および変性オルガノシリケ
ート(特開平9−268472号公報)を繊維に付着さ
せたものもあり、優れた防汚性を示すものであるが、少
しづつではあるが徐々に汚れは蓄積していくものであ
り、長期間使用または着用している間に黒ずみという形
で汚れが顕在化するのが現状である。
【0005】また、酸化チタン光触媒を繊維に固定すれ
ば、防汚や、消臭、抗菌などの機能が得られることは予
想できるが、酸化チタン光触媒を繊維に固着させるバイ
ンダーとして用いられるシリコーン樹脂などに大気汚染
物質が付着しやすい。また、一旦付いた汚れを光触媒が
分解する速度は遅く、遅効性であるため、繊維構造物が
衣料などに用いられた場合は着用中の短い時間では十分
に効果を発揮できないものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の背景に鑑み、防汚性、すなわち優れた大気汚染汚
れ防止および大気汚染汚れ除去性を有する繊維構造物を
提供するものである。また、防汚性だけでなく消臭性、
抗菌性という多機能を有する清潔な繊維構造物を提供す
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次の構成を有する。
【0008】本発明の繊維構造物の一態様は、繊維の表
面に、光触媒半導体を含む変性オルガノシリケートが付
着している繊維構造物である。
【0009】本発明の繊維構造物の他の態様は、メラミ
ン系樹脂で被覆された繊維の表面上に、光触媒半導体を
含む変性オルガノシリケートが付着している繊維構造物
である。
【0010】また、本発明のさらに他の態様は、前記い
ずれかの繊維構造物を用いてなるレースカーテン、ブラ
ウスまたはカーペットである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の繊維構造物を構成する繊
維は、合成繊維、天然繊維などを使用することができる
が、好ましくはポリエステル系繊維構造物である。かか
るポリエステル系繊維には、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートやこれらを主成分とし
た共重合ポリエステル系繊維が含まれ、ポリエステル系
繊維以外の合成繊維、再生繊維あるいは天然繊維が混紡
若しくは混繊されていてもよい。
【0012】本発明でいう繊維構造物は、織物、編物ま
たは不織布などの布帛はもちろん、帯状物、紐状物、糸
状物などの繊維を含む物であれば、その構造、形状を問
わない。また、合成繊維のほかに、木綿、羊毛、絹等の
天然繊維またはレーヨン、テンセルなどの半合成繊維を
組み合わせたものでも差し支えない。
【0013】本発明の繊維構造物は、繊維の表面に変性
オルガノシリケートを有するものである。
【0014】ここでいう変性オルガノシリケートとは、
主鎖の−(Si−O)n−に炭化水素基を導入されてな
る有機シロキサンが含まれる。
【0015】なかでもR−SiO3/2(式中Rはアルキ
ル基、置換アルキル基、アルケニル基、アリール基およ
び置換アリール基からなる群から選ばれる少なくとも一
種の基を示す)で示される3官能シロキサンからの単位
を必須構成単位とするオルガノポリシロキサンを含むも
のが好ましい。Rは、同種であってもよくあるいは、異
種であってもよい。かかるオルガノポリシロキサンは、
分子量が、1000〜100000であるのが好まし
く、水分除去後にレジン被膜になるのが好ましい。
【0016】本発明は、かかる変性オルガノシリケート
に光触媒半導体が含まれているものである。つまり、変
性オルガノシリケート被膜内に光触媒半導体が散在して
いるものである。光触媒半導体は、固まり状であって
も、粒子状であっても差し支えなく、また、変性オルガ
ノシリケート被膜に完全に覆われていなくてもよい。
【0017】本発明において、光触媒半導体とは、紫外
線により励起された強い酸化力によって有機物を酸化分
解する特性を有するものであり、具体的には、アナター
ゼ型、ルチル型と呼ばれる結晶型の構造をもつものをい
う。
【0018】変性オルガノシリケートが繊維表面または
メラミン系樹脂で被覆された繊維表面に付着しているこ
とにより、大気汚染のような乾汚染物質が付着するのを
防止し、また付いてしまった汚れは光触媒半導体が分解
し、洗濯時に落ちやすくするものである。
【0019】かかる光触媒半導体の粒子径は、大きすぎ
たり、比表面積が小さすぎたりすると、カビに対する分
解速度が低下する傾向にあるので、粒子径1〜20n
m、比表面積100〜300m2/gであるものが好ま
しく使用される。かかる光触媒半導体の粒子径は、粉末
X線回折で得られるピークの半値幅より下記のシェラー
の式を用いて求められるものである。
【0020】Lc=0.9λ/(W・cosθ) ここで、 Lc:粒子径(nm)、 λ:X線の波長(nm)、 W:ピークの半値幅(rad)、 θ:ピーク位置の角度。
【0021】光触媒半導体の繊維構造物に対する付着量
は、少なすぎると汚れの分解速度が低下し、十分な性能
が得られなかったりするので、0.03重量%以上が好
ましい。また、多すぎると繊維布帛が光触媒半導体によ
り劣化したり、風合いが硬化して実用的なものでなくな
るので、15重量%以下が好ましい。より好ましくは
0.05〜10重量%の範囲とする。
【0022】光触媒半導体は光によって励起され、酸化
・還元作用で細菌やカビを分解するものであるが、かか
る物質として、TiO2、ZnO、SrTiO3、Cd
S、CdO、CaP、InP、In23、CaAs、B
aTiO3、K2NbO3、Fe23、Ta25、WO3
SbO2、Bi23、NiO、Cu2O、SiC、SiO
2、MoS2、MoS3、InPb、RuO2、CeO2
よびチタンとケイ素からなる複合酸化物から選ばれた少
なくとも1種を使用することができる。高い光触媒作用
を有し、化学的に安定であり、かつ、無害である酸化チ
タン系化合物がより好ましい。かかる酸化チタン系化合
物としては、酸化チタンの他、含水酸化チタン、水和酸
化チタン、水酸化チタン、メタチタン酸およびオルトチ
タン酸から選ばれた少なくとも1種を使用することがで
きる。これら酸化チタン系化合物の中でさらに好ましい
のは、チタンとケイ素の複合酸化物である。一般的に知
られている酸化チタン光触媒と比較して、優れた酸化分
解性を有する。
【0023】また、本発明においては、光触媒半導体が
マイクロカプセル化されているものを用いることができ
る。
【0024】ここでいうマイクロカプセル化された光触
媒半導体とは、光触媒作用のないまたは少ない無機系物
質が殻で光触媒半導体が核となった球状物質のものであ
り、消臭効果の面から殻が微細孔を有していることが好
ましい。また、これには、光触媒半導体の微粒子とそれ
よりも混合割合が多く光触媒作用のないまたは少ない無
機系物質の微粒子が混在し光触媒半導体を内包した状態
の球状物質のものも含まれる。マイクロカプセルの粒径
は0.1〜10μmであることが好ましい。マイクロカ
プセル化された光触媒半導体を用いることにより、光触
媒半導体と繊維構造物やバインダーが直接接触していな
いので、光触媒半導体の強力な酸化力によるこれらの劣
化を防止することができる。
【0025】本発明においては、変性オルガノシリケー
トがSi−O結合を主体に構成されており、末端基や側
鎖に少量のメチル基などが含まれる程度であるため、分
解されにくく、繊維自体も分解されにくいものである。
また、マイクロカプセル化された光触媒半導体であれ
ば、なお分解されにくいものである。
【0026】また、本発明の他の態様は、メラミン系樹
脂で均一に被覆された繊維の表面に光触媒半導体を含む
変性オルガノシリケートを有するものである。
【0027】メラミン系樹脂としては、一般に用いられ
るものであり、トリメチロールメラミン、ヘキサメチロ
ールメラミンなどが挙げられる。なかでもトリメチロー
ルメラミンが繊維を均一に被膜化するためには好まし
い。
【0028】次に本発明の繊維構造物の製造方法の一例
を示す。
【0029】本発明において、光触媒半導体を含む変性
オルガノシリケートを繊維表面に付着させる方法につい
ては、特に限定されるものではない。
【0030】変性オルガノシリケート分散液に光触媒半
導体を分散させ、この液に繊維構造物を浸漬させたの
ち、マングルで絞り、100℃前後で乾燥後、140〜
180℃で熱処理を行うことにより製造できる。メラミ
ン系樹脂で被覆された繊維を得る場合は、特に限定され
るものではないが、メラミン樹脂を溶解した水溶液を繊
維構造物に付与し、蒸熱処理することが好ましい。重合
反応をより効率的に進めるため通常、触媒を使用するこ
とが好ましく、硫酸、過硫酸、塩酸、リン酸、硝酸など
の無機酸のアンモニウム、ナトリウム、カリウム、マグ
ネシウム、アルミニウム、亜鉛などの塩およびこれらの
複塩を用いることができる。かかる処理液を繊維構造物
に付与する方法としては、特に限定されるものではない
が、パッディング、スプレー、コーティングなどがあげ
られ、かかる処理液を付与したのち、蒸熱処理する。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。なお、実施例中での品質評価は次の方法を用
いた。
【0032】(防汚性評価)
【表1】 ポリエチレン袋(20リットル)に、100℃×2時間
乾燥させた表1に示す組成の汚染物質0.2gと、タテ
10cm、ヨコ16cmのサンプル6枚と、ICIピリ
ングテスト用ゴム管を1本入れ、20℃×65%RHの
空気で袋を膨らませ約10リットルに調整し、ふくろを
輪ゴムでとめる。
【0033】次いで、かかるポリエチレン袋をICIピ
リング試験機のボックスに入れ1時間回転させる。
【0034】その後、サンプルを取り出し、室内に朝7
時から夕方7時まで放置した。
【0035】その後、自動反転渦巻き式電気洗濯機(東
芝VH−1150形と同性能のもの)の洗濯槽に40±
2℃の0.2%弱アルカリ性合成洗剤(JIS K 3
371弱アルカリ性・1種)液25リットルを入れ、汚
染/放置後の試験片と追加布を合わせた重さ500gを
入れ洗濯機の強条件で5分間洗濯する。
【0036】試験片と追加布を洗濯機付属の遠心脱水機
に移し、約30秒間脱水後、再び常温水を満たした洗濯
槽に移し水をオーバーフローさせながら2分間水洗す
る。この操作を2回繰り返す。
【0037】試験片を絞らずに取り出し、ろ紙で軽く押
さえて水をきり水平状態で自然乾燥する。
【0038】洗濯前後の試験片について汚染剤付着部分
の明度(L値)をミノルタ(株)製の多光源分光測色計
(CM−3700d)を用いて測定した。
【0039】L値が大きい程、汚れが付きにくく、洗浄
性が高く、防汚性が良好であることを示す。
【0040】(消臭性評価)試験片10gを入れた50
0mlの三角フラスコ容器に初期濃度200ppmにな
るようにアンモニアガスをいれて密閉し、1時間放置
後、ガス検知管で残留アンモニア濃度を測定した。
【0041】(抗菌性評価)評価方法は、統一試験法を
採用し、試験菌体は黄色ブドウ状球菌臨床分離株を用い
た。試験方法は、滅菌試験布に上記試験菌を注加し、1
8時間培養後の生菌数を計測し、殖菌数に対する菌数を
求め、次の基準にしたがった。
【0042】log(B/A)>1.5の条件下、lo
g(B/C)を菌数増減値差とし、2.2以上を合格と
した。
【0043】ただし、Aは無加工品の接種直後分散回収
した、菌数、Bは無加工品の18時間培養後分散回収し
た菌数、Cは加工品の18時間培養後分散回収した菌数
を表す。
【0044】実施例1 75デニール24フィラメントのポリエチレンテレフタ
レート糸を用い、18ゲージ ラッセル編みでレースカ
ーテンを作成した。ソーダ灰0.5g/l、界面活性剤
であるサンデッドG−29(三洋化成工業(株)製)
0.5g/lを溶かした60℃の水溶液中で20分間精
錬を行い、Mikawhite ATN10%owfに
より染色(120℃、60分)、次いでピンテンターを
用い乾燥(160℃、3分)し、蛍光を有するレースカ
ーテンを得た。
【0045】次いで、光触媒機能のある二酸化チタン
(ST−01:石原産業(株)製)を0.1重量%、お
よび、変性オルガノシリケート(TSG−808:高松
油脂(株)製)3重量%を水に分散させ加工用液を作成
した。この液にかかる布帛を浸漬し、マングルで絞った
後、乾燥(120℃、3分)を行い、次いで熱処理(1
60℃、1分)を行った。
【0046】この布帛について、防汚性、消臭性、抗菌
性を測定した。結果を表2に示す。汚染試験後も汚れ
は、ほとんど付着していなかった。
【0047】また、この布帛でレースカーテンを作製す
ると、洗濯後は汚染前の白さを取り戻し、消臭性、抗菌
性をも有する清潔なレースカーテンを得ることができ
た。
【0048】実施例2 実施例1と同様の布帛を用い、マイクロカプセル化され
た1μmの二酸化チタンを0.1重量%および、変性オ
ルガノシリケート(TSG−808:高松油脂(株)
製)3重量%を水に分散させ加工用液を作成した。この
液に布帛を浸漬し、マングルで絞った後、乾燥(120
℃、3分)を行い、次いで熱処理(160℃、2分)を
行った。
【0049】この布帛について、防汚性、消臭性、抗菌
性を測定した。結果を表2に示す。汚染試験後も汚れ
は、ほとんど付着していなかった。
【0050】また、この布帛でレースカーテンを作製す
ると、洗濯後は汚染前の白さを取り戻し、消臭性、抗菌
性をも有する清潔なレースカーテンを得ることができ
た。
【0051】実施例3 実施例1と同様の布帛を用い、メラミン系樹脂(スミテ
ックスレジンM−3:住友化学(株)製)10重量%、
触媒(過硫酸アンモニウム)0.5重量%の処理液に布
帛を浸漬後、マングルで絞り、105℃×3分で蒸熱処
理後、水洗、乾燥した。得られ布帛について実施例1と
同様に光触媒機能のある二酸化チタン(ST−01:石
原産業(株)製)を0.1重量%、および、変性オルガ
ノシリケート(TSG−808:高松油脂(株)製)3
重量%を水に分散させ加工用液を作成した。この液にか
かる布帛を浸漬し、マングルで絞った後、乾燥(120
℃、3分)を行い、次いで熱処理(160℃、1分)を
行った。
【0052】この布帛について、防汚性、消臭性、抗菌
性を測定した。結果を表2に示す。汚染試験後も汚れ
は、ほとんど付着していなかった。
【0053】また、この布帛でレースカーテンを作製す
ると、洗濯後は汚染前の白さを取り戻し、消臭性、抗菌
性をも有する清潔なレースカーテンを得ることができ
た。 実施例4 実施例3と同様に、繊維表面にメラミン被膜を作成し、
更に実施例2と同様にマイクロカプセル化された1μm
の二酸化チタンを0.1重量%および、変性オルガノシ
リケート(TSG−808:高松油脂(株)製)3重量
%を水に分散させ加工用液を作成した。この液に布帛を
浸漬し、マングルで絞った後、乾燥(120℃、3分)
を行い、次いで熱処理(160℃、1分)を行った。
【0054】この布帛について、防汚性、消臭性、抗菌
性を測定した。結果を表2に示す。汚染試験後も汚れ
は、ほとんど付着していなかった。
【0055】また、この布帛でレースカーテンを作製す
ると、洗濯後は汚染前の白さを取り戻し、消臭性、抗菌
性をも有する清潔なレースカーテンを得ることができ
た。 実施例5 光触媒をチタンとケイ素の複合酸化物SX−T1(日本
触媒(株)製)に変更した以外は、実施例1と同様の処
理を行った。
【0056】この布帛について、防汚性、消臭性、抗菌
性を測定した。結果を表2に示す。汚染試験後も汚れ
は、ほとんど付着していなかった。
【0057】また、この布帛を用いてレースカーテンを
作製すると、洗濯後は汚染前の白さを取り戻し、消臭
性、抗菌性をも有する清潔なレースカーテンを得ること
ができた。
【0058】実施例6 光触媒をチタンとケイ素の複合酸化物SX−T1(日本
触媒(株)製)に変更した以外は、実施例3と同様の処
理を行った。
【0059】この布帛について、防汚性、消臭性、抗菌
性を測定した。結果を表2に示す。
【0060】汚染試験後も汚れは、ほとんど付着してお
らず、洗濯後は汚染前の白さを取り戻し、レースカーテ
ンとして非常に清潔感あふれるものであった。
【0061】また、消臭性、抗菌性をも有する清潔なレ
ースカーテンを得ることができた。 比較例1 実施例1と同様の布帛を用い、光触媒機能のある二酸化
チタン(ST−01:石原産業(株)製)を0.1重量
%および、フッ素系SR剤(アサヒガードAG−78
0:旭硝子(株)製)5重量%、架橋剤(スミテックス
レジンM−3:住友化学(株)製)0.3重量%、触媒
(スミテックスアクセレレータACX:住友化学(株)
製)0.2重量%を水に分散して加工用液を作成した。
この液に布帛を浸漬し、マングルで絞った後、乾燥(1
20℃、3分)を行い、次いで熱処理(180℃、1
分)を行った。
【0062】この布帛について、防汚性、消臭性、抗菌
性を測定した。結果を表2に示す。
【0063】汚染試験後は、親水基を含むフッ素系SR
剤、乾汚染剤が付着しやすく、洗濯しても元の白さを取
り戻すことはできず、黒ずんだレースカーテンとなっ
た。
【0064】また、消臭性、抗菌性をもなく清潔なレー
スカーテンを得ることができなかった。 比較例2 実施例1と同様の布帛を用い、光触媒半導体を使用しな
い以外は実施例1と同様の処理をおこなった。
【0065】この布帛について、防汚性、消臭性、抗菌
性を測定した。結果を表2に示す。
【0066】汚染試験後、若干汚れの付着は少ないもの
の、洗濯後は汚染前の白さを取り戻すまでには至らなか
った。
【0067】しかし、光触媒の効果である消臭性、抗菌
性はなかった。
【0068】実施例7 ポリエステルマルチフィラメント糸100デニール30
フィラメント(セミブライト、三角断面糸)を仮より加
工した糸と、ポリエステルマルチフィラメント糸100
デニール30フィラメント(セミブライト、三角断面
糸)を複合し、パイル糸に、またポリエステルマルチフ
ィラメント糸100デニール36フィラメント(セミダ
ル、円形断面糸)を地糸に用い、パイル編み地を編成
し、ブラシ工程、プリセット(190℃、1分)、ベー
ジュに染色(130℃、30分)、仕上げセット(17
0℃、1分)およびブラシ工程を経て立毛布帛を作製し
た。
【0069】次いで、光触媒機能のある二酸化チタン
(ST−01:石原産業(株)製)を0.1重量%、お
よび、変性オルガノシリケート(TSG−808:高松
油脂(株)製)3重量%を水に分散させ加工用液を作成
し、立毛布帛にスプレーで200g/m2塗布し、乾燥
(130℃、3分)、熱処理(160℃、2分)を行っ
た。
【0070】汚染試験後も汚れは、ほとんど付着してお
らず、洗濯後は汚染前の色を取り戻し、非常に清潔感あ
ふれるパイル布帛が得られた。
【0071】また、消臭性、抗菌性をも有する清潔なパ
イル布帛を得ることができた。
【0072】実施例8 実施例7と同様の立毛布帛を用い、マイクロカプセル化
された1μmの二酸化チタンを0.1重量%および、変
性オルガノシリケート(TSG−808:高松油脂
(株)製)3重量%を水に分散させ加工用液を作成し、
立毛布帛にスプレーで200g/m2塗布し、乾燥(1
30℃、3分)、熱処理(160℃、2分)を行った。
【0073】この布帛について、防汚性、消臭性、抗菌
性を測定した。結果を表2に示す。
【0074】汚染試験後も汚れは、ほとんど付着してお
らず、洗濯後は汚染前の色を取り戻し、非常に清潔感あ
ふれるパイル布帛が得られた。
【0075】また、消臭性、抗菌性をも有する清潔なパ
イル布帛を得ることができた。
【0076】比較例3 実施例7と同様の立毛布帛を用い、エレナイト139
(一時帯電防止剤、高松油脂(株)製)1重量%を水溶
液を作成し、立毛布帛にスプレーで200g/m2塗布
し、乾燥(130℃、3分)、熱処理(160℃、2
分)を行った。
【0077】この布帛について、防汚性、消臭性、抗菌
性を測定した。結果を表2に示す。
【0078】汚染試験後は汚れが付着し、洗濯しても元
の色を取り戻すことはできず、黒ずんだパイル布帛とな
った。
【0079】また、消臭性、抗菌性をもなく清潔なパイ
ル布帛を得ることができなかった。
【0080】
【表2】
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、従来になかった防汚性
と消臭、抗菌という複合機能をも兼ね備えた繊維構造物
を提供することができる。
【0082】用途についても、カーテンやブラウス、お
よび、カーペットなど幅広く適応できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // D06M 101:32 Fターム(参考) 4L031 AA18 AB01 BA09 CA07 DA12 DA13 DA19 4L033 AB01 AB09 AC04 AC10 BA96 BA99 CA36 CA59 CA70 DA07

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維の表面に、光触媒半導体を含む変性オ
    ルガノシリケートが付着していることを特徴とする繊維
    構造物。
  2. 【請求項2】メラミン系樹脂で被覆された繊維の表面上
    に、光触媒半導体を含む変性オルガノシリケートが付着
    していることを特徴とする繊維構造物。
  3. 【請求項3】該光触媒半導体が、TiO2、ZnO、S
    rTiO3、CdS、CdO、CaP、InP、In2
    3、CaAs、BaTiO3、K2NbO3、Fe23、T
    25、WO3、SbO2、Bi23、NiO、Cu
    2O、SiC、SiO2、MoS2、MoS3、InPb、
    RuO2およびCeO2からなる群から選ばれる少なく
    とも1種であることを特徴とする請求項1または2に記
    載の繊維構造物。
  4. 【請求項4】該光触媒半導体が、酸化チタン系化合物で
    ある請求項1〜3のいずれかに記載の繊維構造物。
  5. 【請求項5】該酸化チタン系化合物が、チタンとケイ素
    の複合酸化物であることを特徴とする請求項4に記載の
    繊維構造物。
  6. 【請求項6】該光触媒半導体が、アナターゼ型結晶形を
    有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
    の繊維構造物。
  7. 【請求項7】該光触媒半導体が、マイクロカプセルから
    なることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の
    繊維構造物。
  8. 【請求項8】該変性オルガノシリケートが、R−SiO
    3/2(式中Rはアルキル基、置換アルキル基、アルケニ
    ル基、アリール基および置換アリール基からなる群から
    選ばれる少なくとも一種の基を示す)で示される3官能
    シロキサンからの単位を必須構成単位とするオルガノポ
    リシロキサンを含んでいることを特徴とする請求項1〜
    7のいずれかに記載の繊維構造物。
  9. 【請求項9】該繊維が、ポリエステル系繊維であること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の繊維構造
    物。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載の繊維構
    造物を用いてなることを特徴とするレースカーテン。
  11. 【請求項11】請求項1〜9のいずれかに記載の繊維構
    造物を用いてなることを特徴とするブラウス。
  12. 【請求項12】請求項1〜9のいずれかに記載の繊維構
    造物を用いてなることを特徴とするカーペット。
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