JPH09286615A - 酸化亜鉛微粒子付着複合体及びその製造方法 - Google Patents

酸化亜鉛微粒子付着複合体及びその製造方法

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JPH09286615A
JPH09286615A JP9015153A JP1515397A JPH09286615A JP H09286615 A JPH09286615 A JP H09286615A JP 9015153 A JP9015153 A JP 9015153A JP 1515397 A JP1515397 A JP 1515397A JP H09286615 A JPH09286615 A JP H09286615A
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zinc oxide
substrate
adhered
zinc
oxide fine
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JP9015153A
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Inventor
Yasuhide Yamaguchi
靖英 山口
Masahiko Nakano
雅彦 中野
Kenji Suzuoka
健司 鈴岡
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】酸化亜鉛微粒子が基体表面に結合剤なしで強固
に付着し、露出しており、且つ抗菌・脱臭・紫外線吸収
・光触媒・防汚・浄化の各活性が充分に発揮される酸化
亜鉛微粒子付着複合体を提供すること。 【解決手段】基体表面に付着した亜鉛イオン含有酸性溶
液とアルカリ水溶液とのアルカリ性条件下での反応によ
って基体表面に析出した平均粒径0.1μm以下の酸化
亜鉛微粒子が該基体表面に結合剤なしで強固に付着し且
つ露出している抗菌・脱臭・紫外線吸収・光触媒・防汚
・浄化の各活性を有する酸化亜鉛微粒子付着複合体、並
びに基体表面に亜鉛イオン含有酸性溶液が付着している
該基体をアルカリ水溶液と接触させてアルカリ性条件下
で反応させるか、又は基体表面に亜鉛イオン含有酸性溶
液が付着している該基体をアルカリ水溶液と接触させて
アルカリ性条件下で反応させ、その後直ちに、酸化亜鉛
難溶解性溶液中に入れ、5分間以上熟成する、上記複合
体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸化亜鉛微粒子付着
複合体及びその製造方法に関し、より詳しくは平均粒径
0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子が基体表面に結合剤な
しで強固に付着しており且つ露出しており、抗菌・脱臭
・紫外線吸収・光触媒・防汚・浄化の各活性を有してい
る酸化亜鉛微粒子付着複合体及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】酸化亜鉛は抗菌活性を有し、硫化水素、
亜硫酸ガスなどの硫黄系ガスを選択的に吸収する脱臭活
性を有し、紫外線吸収活性を有し、更に酸化チタンと同
様に光触媒活性を有し、防汚・浄化活性を有することが
知られている。紫外線を含む光が酸化亜鉛等の光触媒に
当たることによって光触媒活性が生じ、その光触媒活性
により酸化活性が生じ(光触媒反応と呼ばれている)、
悪臭ガスの分解、殺菌などが生じることが報告されてい
る。
【0003】酸化亜鉛の抗菌活性、脱臭活性、紫外線吸
収活性、光触媒活性、防汚活性及び/又は浄化活性を利
用するために酸化亜鉛を基体に固定して利用することが
しばしば行われている。酸化亜鉛を基体に固定する方法
として、従来は、酸化亜鉛微粒子を成形材料の樹脂中に
練り込んで樹脂成形品や繊維中に含ませるか、酸化亜鉛
微粒子を塗料中に分散させて得た酸化亜鉛分散塗料を塗
布するか、又は酸化亜鉛微粒子及び結合剤を含有する分
散液を塗布し、熱処理して付着させる(例えば特開平5
−156510号公報に記載の方法)かしていた。
【0004】このように樹脂に練り込んだり、塗料中に
分散させたりする場合には、ほとんどの酸化亜鉛が樹脂
や塗料中に閉じ込められて表面に露出されにくく、それ
で酸化亜鉛微粒子自身が強い抗菌・脱臭力を有している
にも関わらず、酸化亜鉛の添加によりもたらされるべき
効果の発現が少なく、また、塗料を繊維製品に塗布した
場合には繊維が固くなったり、塗りムラができたりする
という欠点があった。この対策として、酸化亜鉛微粒子
を樹脂に練り込んだ後、これにイオン照射、オゾン等に
よってエッチングしてより多くの酸化亜鉛微粒子を表面
に露出させる方法(例えば特開平1−156576号公
報に記載の方法)などが実施されてきた。ところがこの
ような方法を実施しても表面に露出する酸化亜鉛微粒子
はさほど増加せず、むしろそのようなエッチング処理を
行うと樹脂や繊維が脆弱になってしまうという欠点があ
った。
【0005】分散液を塗布する場合(特開平5−156
510号公報に記載の方法)には、分散媒を蒸発させ且
つ結合剤による付着を達成するためには熱処理が必要で
あり、更に酸化亜鉛微粒子の表面に結合剤が付着して酸
化亜鉛の活性、酸化亜鉛の添加によりもたらされるべき
効果を低下させるので、抗菌効果は練り込みの場合とさ
ほど変わらず、弱いものであり、また酸化亜鉛の持つチ
ョーキング作用により樹脂や結合剤を劣化させることが
あるという欠点があった。
【0006】また、基体に水酸化亜鉛を被覆した後、加
熱分解して酸化亜鉛を被覆する方法も知られているが、
その場合には150℃以上に加熱しなければならず、基
体の材質によっては変形、変質又は溶融することがあ
る。更に、加熱の際に皮膜が剥離し易く、強固な酸化亜
鉛付着体は得られにくい。
【0007】基体表面に酸化亜鉛を付着させる方法とし
ては、溶射法も考えられるが、この場合には酸化亜鉛の
粒径が数μm以上になり且つ酸化亜鉛同士が融着してい
るため、例えば繊維製品に付着させた場合には基体の柔
軟性、触感が失われ、実用的でなくなる。また、スパッ
タ法や蒸着法で酸化亜鉛を付着させることも可能である
が、この場合には基体の最外表面にしか付着できないの
で、繊維製品などの場合には内部の繊維表面まで酸化亜
鉛を均一に付着させることはできない。
【0008】また、抗菌・脱臭剤としては酸化亜鉛以外
にも有機・無機系薬剤が用いられ、有機系薬剤では表面
に塗布することも行われてきた。しかし安全性・耐久性
と抗菌活性及び脱臭活性とを合わせ持つ素材を求めるな
らば、酸化亜鉛を用いることが望ましい。
【0009】なお、特開平4−164813号公報に
は、60℃以上の温度下で、アルカリ水溶液を亜鉛塩の
水溶液に滴下し、最終pH9以上で酸化亜鉛の沈殿を生
成させる酸化亜鉛微粒子の製造方法が開示されており、
また、特開平4−164814号公報には、60℃以上
の温度下で、アルカリ水溶液に亜鉛塩の水溶液を滴下
し、最終pH9以上で酸化亜鉛の沈殿を生成させる酸化
亜鉛微粒子の製造方法が開示されているが、これらの公
報には、酸化亜鉛微粒子が基体表面に結合剤なしで強固
に付着しており且つ露出している酸化亜鉛微粒子付着複
合体及びその製造方法については何ら記載も示唆もされ
ていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
種々の従来技術の欠点を解消するためになされたもので
あり、本発明の目的は、上記のような欠点の生じること
のない酸化亜鉛微粒子付着複合体及びその製造方法を提
供することにあり、即ち、酸化亜鉛微粒子が基体表面に
結合剤なしで強固に付着しており且つ露出しており、且
つ酸化亜鉛微粒子の有する抗菌・脱臭・紫外線吸収・光
触媒・防汚・浄化の各活性が充分に発揮される酸化亜鉛
微粒子付着複合体及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を達成するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成するために種々研究を重ねた結果、予想外に
も、基体表面に付着した亜鉛イオン含有酸性溶液をアル
カリ水溶液と接触させ、アルカリ性条件下で反応させて
酸化亜鉛微粒子を基体表面に析出させることにより、結
合剤等を用いなくても、酸化亜鉛微粒子が基体表面に強
固に付着することを見いだし本発明を完成した。
【0012】即ち、本発明は、基体表面に付着した亜鉛
イオン含有酸性溶液とアルカリ水溶液とのアルカリ性条
件下での反応によって基体表面に析出した平均粒径0.
1μm以下の酸化亜鉛微粒子が該基体表面に結合剤なし
で強固に付着しており且つ露出していることを特徴とす
る抗菌・脱臭・紫外線吸収・光触媒・防汚・浄化の各活
性を有する酸化亜鉛微粒子付着複合体を提供する。
【0013】また、本発明の製造方法の第一の態様は、
基体表面に亜鉛イオン含有酸性溶液が付着している該基
体をアルカリ水溶液と接触させてアルカリ性条件下で反
応させることを特徴とする、平均粒径0.1μm以下の
酸化亜鉛微粒子が該基体表面に結合剤なしで強固に付着
しており且つ露出していて抗菌・脱臭・紫外線吸収・光
触媒・防汚・浄化の各活性を有する酸化亜鉛微粒子付着
複合体の製造方法である。
【0014】本発明の製造方法の第二の態様は、基体表
面に亜鉛イオン含有酸性溶液が付着している該基体をア
ルカリ水溶液と接触させてアルカリ性条件下で反応さ
せ、その後直ちに、酸化亜鉛難溶解性溶液中に入れ、5
分間以上熟成することを特徴とする、平均粒径0.1μ
m以下の酸化亜鉛微粒子が該基体表面に結合剤なしで強
固に付着しており且つ露出していて抗菌・脱臭・紫外線
吸収・光触媒・防汚・浄化の各活性を有する酸化亜鉛微
粒子付着複合体の製造方法である。好ましくは、本発明
の製造方法の第一の態様及び第二の態様においては、ア
ルカリ性条件下での反応及び熟成を50℃以上の温度条
件下で実施する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の構成要件について
具体的に説明する。本発明の酸化亜鉛微粒子付着複合体
においては、酸化亜鉛微粒子が析出する対象となる基体
は合成繊維、天然繊維、無機繊維、それらの繊維製品、
紙製品、合成樹脂成形品、セラミックス等のいかなる素
材、形状でもよく、好ましくは繊維、織布、不織布等の
繊維製品、紙製品、フィルムである。基体が繊維製品や
紙製品である場合には、本発明においては、それらの製
品を構成している個々の繊維が基体であり、個々の繊維
に酸化亜鉛微粒子が付着することになる。
【0016】従来、ポリプロピレンやポリエチレン等の
樹脂は表面の活性が低いのでその表面に酸化チタン等の
無機粉体を付着させるためには結合剤が必須であると考
えられており、又そのように実施されてきたが、予想外
にも、基体表面に付着した亜鉛イオン含有酸性溶液をア
ルカリ水溶液と接触させ、アルカリ性条件下で反応させ
て酸化亜鉛微粒子を基体表面に析出させることにより、
結合剤等を用いなくても、酸化亜鉛微粒子が基体表面に
強固に付着することが確認された。特に熱可塑性繊維に
はムラ無く均一に析出でき、従って基体が織布や不織布
であっても、繊維1本1本が酸化亜鉛微粒子を容易に均
一に担持することができる。
【0017】本発明において、「強固に付着する」と
は、洗濯や、乾燥操作に耐え得る程度を意味し、また、
「抗菌」とは、大腸菌などの菌類やかびを死滅させるこ
とを意味し、「脱臭」とは悪臭を放つ気体を減少させる
ことを意味し、分解、吸着あるいは化学反応のいずれに
よるものであるかは問わない。酸化亜鉛は、特に硫黄系
ガスと反応し易く、硫化水素、亜硫酸ガス、メチルメル
カブタンなどの工場排ガス、便所、生ごみなどから出る
悪臭に対して有効である。「紫外線吸収」とは、紫外線
を吸収して透過させないことを意味し、「光触媒活性」
とは、酸化亜鉛が紫外線等の照射により励起され、発生
した電子及び正孔が酸化亜鉛の表面に付着している物質
と電子授受を行うことによりその付着物質を酸化或いは
還元して分解することを意味する。また、「防汚」と
は、表面に付着した汚染物質を分解することによって表
面の汚染の程度を軽減することを意味し、「浄化」と
は、気体中又は液体中の汚染物質を分解して気体又は液
体を清浄な状態に維持することを意味する。
【0018】本発明の酸化亜鉛微粒子付着複合体の用途
に関しては、織布、不織布、紙製品等の基体に酸化亜鉛
微粒子を付着させ、その後所望の形状に加工することに
より、或いは織布、不織布又は紙製品等の基体を所望の
形状に加工した後、酸化亜鉛微粒子を付着させることに
より、所望用途に適した製品を得ることができる。
【0019】本発明の酸化亜鉛微粒子付着複合体を利用
する特定用途の製品としては、例えば、抗菌、脱臭、防
汚機能を有し、所望形状の通気性、通水性を有する酸化
亜鉛微粒子付着フィルターがある。このようなフィルタ
ーは、例えば織布又は不織布に酸化亜鉛微粒子を付着さ
せ、その後所望のプリーツ付きフィルター形状に加工す
ることにより、或いは織布又は不織布を所望のプリーツ
付きフィルター形状に加工した後、酸化亜鉛微粒子を付
着させることにより得ることができる。
【0020】酸化亜鉛は抗菌作用、脱臭作用を有し、湿
気を吸収することができ、また亜鉛華(シッカロール)
と称しておむつかぶれ防止に赤ちゃんの臀部に用いられ
ているように人体に対して極めて安全であり、アレルギ
ー反応が少ないことが知られているので、本発明の酸化
亜鉛微粒子付着複合体を利用する特定用途の製品として
は、例えば、抗菌、脱臭、防汚機能を有し、通気性、通
水性、保水性を有する布巾、おしぼり、手拭き、濡れテ
ィッシュ、おむつ、ライナー、ナプキン、マスク、衛生
用品等がある。このような製品は、例えば合成繊維、天
然繊維の繊維製品(織布、不織布等)、紙製品等の素材
に酸化亜鉛微粒子を付着させ、その後所望の製品形状に
加工することにより、或いは合成繊維、天然繊維の繊維
製品(織布、不織布等)、紙製品等の素材を所望の製品
形状に加工した後、酸化亜鉛微粒子を付着させることに
より得ることができる。特に、素材を不織布にして酸化
亜鉛を不織布表面に析出させる場合には素材への酸化亜
鉛の吸収量を少なくして抗菌、脱臭効果を増大させるこ
とができる。
【0021】酸化亜鉛は抗菌作用、防黴作用を有し、ま
た湿気を吸収し、また人体に対して極めて安全であり、
アレルギー反応が少ないことが知られているので、本発
明の酸化亜鉛微粒子付着複合体を利用する特定用途の製
品としては、例えば抗菌・防黴性繊維シートがある。こ
のような抗菌・防黴性繊維シートは、例えば、住環境中
で用いる合成繊維、天然繊維の繊維製品(織布、不織布
等)等の繊維シート基体に酸化亜鉛微粒子を付着させる
ことにより得ることができる。繊維シート基体への酸化
亜鉛微粒子の付着は、所望の繊維シート基体形状に加工
する前の織布又は不織布に実施しても、或いは繊維シー
ト基体形状に加工した後に実施してもよい。このような
抗菌・防黴性繊維シートとして、絨毯やカーペットの裏
地、壁紙の裏地、マット、カーペット、寝具、家具など
の下敷きシート、敷蒲団カバー、枕カバー、包装材料な
どが挙げられる。特に、素材を不織布にして酸化亜鉛を
不織布表面に析出させる場合には素材への酸化亜鉛の吸
収量を少なくして抗菌、防黴効果を増大させることがで
きる。このような抗菌・防黴性繊維シートを用いること
により、細菌、黴、ダニの発生を抑制することができ
る。
【0022】また透明フィルムを用いて酸化亜鉛微粒子
を付着させることにより、紫外線遮蔽性フィルムを提供
することができる。本発明の酸化亜鉛微粒子付着複合体
においては、全ての酸化亜鉛が完全に露出しているの
で、練り込みや結合剤との混合塗布の場合に比べて、極
めて少量の酸化亜鉛の付着量でも十分な抗菌・脱臭・紫
外線吸収・光触媒・防汚・浄化の各効果を有し、特に脱
臭性能に大きな差が現れる。これは、抗菌活性は微量の
亜鉛イオンの溶解で生じるが、脱臭では露出している酸
化亜鉛の表面積に比例するので、その差が大きくなるた
めである。
【0023】上記のような酸化亜鉛微粒子付着複合体を
製造するための本発明の製造方法の第一の態様及び第二
の態様で用いる亜鉛イオン含有酸性溶液は、例えば硫酸
亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛等を水に溶解させたものであ
り、またアルカリ水溶液は、例えば水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化リチウム等を水に溶解させたも
のである。ここで溶解に用いる水は水道水でも、蒸留水
でも、イオン交換水でもよいが、本発明の酸化亜鉛微粒
子付着複合体の用途によっては、鉱物質イオンを含まな
い水を用いて酸化亜鉛微粒子付着複合体を製造すること
が好ましいこともある。
【0024】本発明の製造方法の第一の態様及び第二の
態様においては、基体表面に亜鉛イオン含有酸性溶液が
付着している該基体をアルカリ水溶液と接触させてアル
カリ性条件下で反応させる際には、亜鉛イオンが基体表
面に接触している状態でアルカリ水溶液と接触させて反
応させことが必須である。また、亜鉛イオン含有酸性溶
液をアルカリ水溶液と接触させて反応させる際の温度に
ついては、室温以上であれば特に問題はないが、より短
時間でより多量に酸化亜鉛を付着させるためには、50
℃以上の温度条件下で実施することが好ましい。反応温
度が室温よりも低い場合には不純物の少ない酸化亜鉛を
得ることが困難になる傾向があり、また反応速度が遅
く、平均粒径0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子を基体表
面に十分に析出、付着させることが困難になる傾向があ
る。
【0025】なお、基体表面が疎水性である場合には、
基体表面を例えば界面活性剤、酸、アルカリ、アルコー
ル、オゾン、紫外線、放射線等により処理して親水性に
した後、酸化亜鉛微粒子を基体表面に析出、付着させる
ことにより、より多量の酸化亜鉛微粒子を基体表面によ
り強固に付着させることができる。
【0026】本発明の製造方法の第二の態様において
は、上記のように基体表面に亜鉛イオン含有酸性溶液が
付着している該基体をアルカリ水溶液と接触させてアル
カリ条件下で反応させた後、直ちに、酸化亜鉛難溶解性
溶液中に入れ、5分間以上熟成する。好ましくは、上記
のように基体表面に亜鉛イオン含有酸性溶液が付着して
いる該基体を50℃以上の温度条件下でアルカリ水溶液
と接触させてアルカリ条件下で反応させた後、直ちに、
酸化亜鉛難溶解性溶液中に入れ、50℃以上の温度条件
下で5分間以上熟成する。
【0027】ここで言う「酸化亜鉛難溶解性溶液」と
は、酸化亜鉛を溶解しにくい溶液、即ち、溶液に対する
酸化亜鉛の溶解度が水に対する酸化亜鉛の溶解度よりも
かなり小さい該溶液を指し、例えば液体中に亜鉛イオン
を添加して飽和状態又は飽和に近い状態にして酸化亜鉛
の溶解を抑制できる溶液、具体的には硫酸亜鉛水溶液、
塩化亜鉛水溶液、硝酸亜鉛水溶液、酢酸亜鉛水溶液等が
挙げられる。また、この酸化亜鉛難溶解性溶液のpH値
が9以上である場合には、不純物の極めて少ない酸化亜
鉛が付着されるのでpH値が9以上であることが一層好
ましい。熟成の際の温度及び時間は平均粒径0.1μm
以下の酸化亜鉛微粒子を基体表面に十分に析出、付着さ
せることができる温度及び時間であればよく、室温以
上、5分間以上で十分である。しかし、より短時間でよ
り多量に酸化亜鉛を付着させるためには、50℃以上の
温度条件下で実施することが好ましい。反応温度が室温
よりも低い場合には不純物の少ない酸化亜鉛を得ること
が困難になる傾向があり、また反応速度が遅く、平均粒
径0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子を基体表面に十分に
析出、付着させることが困難になる傾向がある。また、
5分未満の場合には、基体表面への酸化亜鉛微粒子の付
着が不十分なこともある。
【0028】上記した条件下で製造することにより、平
均粒径0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子が基体表面に結
合剤なしで強固に付着しており且つ露出している酸化亜
鉛付着複合体が得られる。酸化亜鉛微粒子付着複合体製
品の使用時に酸化亜鉛微粒子が脱離することがないよう
にするために、即ち、酸化亜鉛微粒子付着複合体製品の
使用時に離脱するような酸化亜鉛微粒子が存在しないよ
うにするためには、水の噴射やもみ洗いなどによって良
く洗浄して余分の酸化亜鉛微粒子を除去した方がよい。
乾燥の際の温度及び時間は基体の種類によって制限され
る場合もあるが、一般的には洗浄水が蒸発する程度の温
度及び時間でよく、また、熱風乾燥か無風高温乾燥かに
よって変化するが、例えば不織布のようなものを熱風乾
燥する場合には100℃で数秒〜数分程度でよい。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
具体的に説明する。 実施例1 ポリプロピレン繊維からなる不織布を界面活性剤で処理
してその表面を親水性にした。この処理済不織布を90
℃の硫酸亜鉛水溶液(2N)に浸漬し、取り出した直後
に、その不織布に90℃の水酸化ナトリウム水溶液(2
N)を噴霧し、その後直ちに硫酸ナトリウム水溶液
(0.5N)中に浸漬し、100℃で20分間煮沸し、
その後その不織布を水洗し、乾燥した。
【0030】このように処理した不織布についてX線回
折を行った結果、酸化亜鉛の回折ピークが確認された。
また、その不織布の表面を電子顕微鏡で観察した結果、
不織布の繊維表面には100nm以下の酸化亜鉛微粒子
がほぼ均一に付着していた。この酸化亜鉛付着不織布の
手による触感は処理前の不織布とほとんど変わらず、ま
た、不織布同士を手で擦り合わせても酸化亜鉛の脱落、
飛散は認められなかった。
【0031】又、このようにして得た酸化亜鉛付着不織
布(10cm×10cm)を密閉ガラス容器(容積9.
2リットル)に入れ、アセトアルデヒドガスを50pp
mの濃度となるように注入して密閉した。ガラス容器の
外壁を通してブラックライト(10W×5灯)を点灯、
照射した。300分間照射した後に密閉ガラス容器内の
アセトアルデヒドガス濃度を測定したところ、検出限界
(1ppm)以下となっていた。このように、酸化亜鉛
付着不織布は光触媒作用を有していることが確認され
た。
【0032】実施例2 木綿布を70℃の塩化亜鉛水溶液(2N)に浸漬し、取
り出した後、その木綿布に80℃の水酸化ナトリウム水
溶液(2N)中に浸漬して80℃で10分間煮沸した。
この時のpH値は11であり、木綿布には大量の酸化亜
鉛が析出、付着した。その後その木綿布を水洗し、乾燥
した。
【0033】このようにして得た酸化亜鉛付着木綿布を
ガラスシャーレに入れ、大腸菌を含む菌液150μl
(大腸菌を約2万個含有している)を滴下した。滴下直
後、滴下の1時間後、2時間後及び3時間後にそれぞれ
木綿布を洗浄して菌液を採取し、それぞれ標準寒天で2
4時間培養し、コロニーの数を計測した。又、比較とし
て酸化亜鉛が付着していない木綿布についても同様の試
験を実施した。それらの結果は第1表に示す通りであっ
た。第1表中のデータは換算値である。
【0034】
【0035】また、このようにして得た酸化亜鉛付着木
綿布をJIS L0217(1995) 103号に基
づく洗濯方法に従って40℃で洗濯した。洗濯後の木綿
布を電子顕微鏡で観察したところ、洗濯後においても洗
濯前と同様に酸化亜鉛が付着していることが確認され
た。この木綿織布をフィルターとして用いたところ、上
記のデータと同様の効果を示す抗菌木綿織布フィルター
となり、付着大腸菌を死滅させることができた。
【0036】実施例3(特定用途の製品の製造例) ルームエアコン用集塵脱臭フィルター(合成繊維製不織
布)(東芝製RB−A402D)を実施例1と同様に処
理し、フィルターに酸化亜鉛を付着させて、酸化亜鉛付
着フィルターを得た。この酸化亜鉛付着フィルター及び
未処理のフィルターをそれぞれルームエアコン(東芝製
RAS−251LT)に装着し、これを通常の方法で一
般家庭で6か月間使用した。
【0037】6か月後にフィルターにおける一般細菌の
有無を調べるために、フィルター表面及び裏面をフード
スタンプ(日水製薬製標準寒天)で転写し、これを培養
器で培養した。その結果、未処理のフィルターについて
は表面及び裏面の6か所全てで細菌のコロニーが観察さ
れたが、酸化亜鉛付着フィルターについては表面及び裏
面の6か所中1か所のみで細菌のコロニーが観察された
に過ぎなかった。このように、酸化亜鉛付着フィルター
は抗菌作用を有していることが確認された。
【0038】実施例4 ポリプロピレンフィルム(厚さ500μm)を界面活性
剤で処理してその表面を親水性にした。この処理済フィ
ルムを90℃の硫酸亜鉛水溶液(2N)に浸漬し、取り
出した後、そのフィルムを90℃の水酸化ナトリウム水
溶液(2N)中に浸漬し、更に硫酸を添加してpH値を
11に調整した。その後100℃で15分間煮沸した。
フィルムには大量の酸化亜鉛が析出、付着した。その後
そのフィルムを十分に水洗し、70℃で乾燥した。
【0039】そのフィルムには100nm以下の酸化亜
鉛微粒子がほぼ均一で強固に付着していた。そのフィル
ムについて可視・紫外線分光光度計で透過スペクトルを
測定したところ、波長200nmの紫外線の透過率につ
いては未処理のフィルムでは92%であったが、酸化亜
鉛付着フィルムでは9%であり、紫外線吸収効果がある
ことが確認された。
【0040】実施例5(特定用途の製品の製造例) ガラス繊維からなる不織布フィルターを90℃の塩化亜
鉛水溶液(2N)に浸漬し、取り出した直後に、この不
織布フィルターに90℃の水酸化ナトリウム水溶液(2
N)を噴霧し、次に塩化ナトリウム水溶液(0.5N)
に浸漬して20分間100℃で煮沸し、その後不織布フ
ィルターを水洗し、乾燥した。
【0041】このように処理して得たフィルターについ
てX線回折を行った結果、酸化亜鉛の回折ピークが確認
された。また、そのフィルターの表面を電子顕微鏡で観
察した結果、フィルターのガラス繊維表面には100n
m以下の酸化亜鉛微粒子がほぼ均一に付着していた。
【0042】この酸化亜鉛付着フィルターを換気扇と組
み合わせて空気清浄フィルターとして用い、1か月間連
続運転した。1か月後にこのフィルターを滅菌蒸留水で
洗浄し、この洗浄水を標準寒天培地に塗布して37℃で
1日間培養したが、コロニーは検出されなかった。即
ち、この酸化亜鉛付着フィルター上には細菌が繁殖して
いないことが確認された。
【0043】実施例6(特定用途の製品の製造例) ガラス繊維からなるフィルターを界面活性剤で処理して
その表面を親水性にした。この処理済フィルターを90
℃の硫酸亜鉛水溶液(1N)に浸漬し、取り出した直後
に、そのフィルターに90℃の水酸化ナトリウム水溶液
(1N)を噴霧し、その後直ちに硫酸ナトリウム水溶液
(0.5N)中に浸漬し、100℃で10分間煮沸し、
その後そのフィルターを水洗し、乾燥した。
【0044】このように処理したフィルターについてX
線回折を行った結果、酸化亜鉛の回折ピークが確認され
た。また、そのフィルターの表面を電子顕微鏡で観察し
た結果、フィルターのガラス繊維表面には100nm以
下の酸化亜鉛微粒子がほぼ均一に付着していた。この酸
化亜鉛付着フィルターは空気清浄フィルターとして用い
るのに適している。
【0045】実施例7 和紙を70℃の硫酸亜鉛水溶液(1N)に浸漬し、取り
出した直後に、その和紙に60℃の水酸化ナトリウム水
溶液(2N)を噴霧し、その後直ちに硫酸ナトリウム水
溶液(0.5N)中に浸漬し、60℃で5分間煮沸し、
その後その和紙を十分に水洗し、乾燥した。このように
処理した和紙の表面を電子顕微鏡で観察した結果、和紙
のパルプ表面には100nm以下の酸化亜鉛微粒子がほ
ぼ均一に付着していた。この酸化亜鉛付着和紙の手によ
る触感は処理前の和紙とほとんど変わらなかった。
【0046】実施例8 ポリプロピレン繊維からなる不織布を界面活性剤で処理
してその表面を親水性にした。この処理済不織布を60
℃の硫酸亜鉛水溶液(2N)に浸漬し、取り出した直後
にこの不織布を60℃の水酸化ナトリウム水溶液(2
N)に浸漬して20分間60℃に維持し、その後不織布
を水洗し、乾燥した。
【0047】このように処理して得た不織布についてX
線回折を行った結果、酸化亜鉛の回折ピークが確認され
た。また、電子顕微鏡にて不織布表面を観察した結果、
100nm以下の酸化亜鉛微粒子がほぼ均一に不織布表
面に付着していた。この酸化亜鉛付着不織布の手による
触感は処理前の不織布とほとんどかわらず、また手で不
織布同士を擦り合わせても酸化亜鉛の脱落、飛散は認め
られなかった。
【0048】このようにして得た酸化亜鉛付着不織布
(10cm×10cm)を密閉ガラス容器(容積9.2
リットル)に入れ、メチルメルカプタンを40ppmの
濃度となるように注入して密閉した。20分後にはメチ
ルメルカプタン濃度が1ppm以下になっていた。この
ように、酸化亜鉛付着不織布は脱臭能力を有しているこ
とが確認された。この酸化亜鉛付着不織布を紙おむつ、
ライナーとして用いたところ、実用として十分な脱臭効
果が認められた。
【0049】実施例9 実施例8で調製した酸化亜鉛付着不織布に大腸菌を含む
菌液150μl(大腸菌を約2万個含有)を滴下した。
滴下直後及び1、2、3時間後に酸化亜鉛付着不織布表
面の菌液を回収し、標準寒天で24時間培養し、コロニ
ーの数を計測した。また、比較として酸化亜鉛付着のな
い不織布についても同様の試験を実施した。それらの試
験結果は第2表に示す通りであった。第2表中のデータ
は換算値である。
【0050】
【0051】また、この酸化亜鉛付着不織布を日本工業
規格L0217(1995) 103号に基づく洗濯方
法に従って洗濯(40℃)を行った。洗濯後の布を電子
顕微鏡で観察したところ、洗濯後でも酸化亜鉛が付着し
ていることが確認された。この酸化亜鉛付着不織布を用
いて紙おむつ、おしぼり、布巾などの衛生用品に用いた
ところ、十分な抗菌性を示し、使用後の衛生用品の細菌
の繁殖を抑制できた。
【0052】実施例10 ポリプロピレン繊維からなる各々の不織布(10cm×
10cm)を界面活性剤で処理してその表面を親水性に
した。この各々の処理済不織布を第3表に示す温度の硫
酸亜鉛水溶液(2N)に浸漬し、取り出した直後にこの
不織布を同じ温度の水酸化ナトリウム水溶液に30分間
浸漬した。この際、水酸化ナトリウム水溶液に不織布を
浸漬した後の液のpHが第3表にpH値になるようにし
た。その後各々の不織布を十分に水洗し、同じ温度で乾
燥した(但し、反応温度が50℃未満の場合には風乾し
た)。このように処理した各々の不織布についてX線回
折を行って付着粒子を構成している化合物の種類を求
め、また重量増加率を測定した。得られた結果を各々の
温度及びpH値と共に第3表に示す。
【0053】
【0054】第3表中の化合物の種類の段の○は酸化亜
鉛(ZnO )を示し、×は塩基性硫酸亜鉛(6Zn(OH)2・Zn
SO4 ・4H2O)を示し、△は水酸化亜鉛(Zn(OH)2 )を示
し、また、温度8℃で、pH8.1又はpH10.4の
場合に生成する混合物においては、X線回折のデータか
ら判断して、モル比では酸化亜鉛の量は塩基性硫酸亜鉛
の量よりも少なく、従って 重量比では酸化亜鉛の量は
酸化亜鉛と塩基性硫酸亜鉛との合計量の9%以下であっ
た。
【0055】第3表中のデータから明らかなように、室
温以上の温度でアルカリ性条件下で反応させることによ
り酸化亜鉛が基体表面に結合剤なしで強固に付着してい
た。温度が高くなるにつれて付着量は増大する傾向があ
り、また、いずれの場合にも付着物の脱離は認められな
かった。
【0056】
【発明の効果】本発明の酸化亜鉛微粒子付着複合体にお
いては、酸化亜鉛微粒子が基体表面に結合剤なしで強固
に付着し且つ露出しているので、酸化亜鉛が有する抗菌
・脱臭・紫外線吸収・光触媒・防汚・浄化の各活性を遅
延無く、十分に発揮させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 35/02 B01J 35/02 J D06M 11/44 D06M 23/08 D21H 21/22 11/12 21/36 D21H 5/22 C // D06M 23/08 D

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体表面に付着した亜鉛イオン含有酸性溶
    液とアルカリ水溶液とのアルカリ性条件下での反応によ
    って基体表面に析出した平均粒径0.1μm以下の酸化
    亜鉛微粒子が該基体表面に結合剤なしで強固に付着して
    おり且つ露出していることを特徴とする抗菌・脱臭・紫
    外線吸収・光触媒・防汚・浄化の各活性を有する酸化亜
    鉛微粒子付着複合体。
  2. 【請求項2】基体が繊維、繊維製品又は紙製品であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の酸化亜鉛微粒子付着複合
    体。
  3. 【請求項3】基体が織布又は不織布である請求項2記載
    の酸化亜鉛付着複合体。
  4. 【請求項4】基体表面に亜鉛イオン含有酸性溶液が付着
    している該基体をアルカリ水溶液と接触させてアルカリ
    性条件下で反応させることを特徴とする、平均粒径0.
    1μm以下の酸化亜鉛微粒子が該基体表面に結合剤なし
    で強固に付着しており且つ露出していて抗菌・脱臭・紫
    外線吸収・光触媒・防汚・浄化の各活性を有する酸化亜
    鉛微粒子付着複合体の製造方法。
  5. 【請求項5】基体表面に亜鉛イオン含有酸性溶液が付着
    している該基体を50℃以上の温度条件下でアルカリ水
    溶液と接触させてアルカリ性条件下で反応させることを
    特徴とする請求項4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】基体表面に亜鉛イオン含有酸性溶液が付着
    している該基体をアルカリ水溶液と接触させてアルカリ
    性条件下で反応させ、その後直ちに、酸化亜鉛難溶解性
    溶液中に入れ、5分間以上熟成することを特徴とする、
    平均粒径0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子が該基体表面
    に結合剤なしで強固に付着しており且つ露出していて抗
    菌・脱臭・紫外線吸収・光触媒・防汚・浄化の各活性を
    有する酸化亜鉛微粒子付着複合体の製造方法。
  7. 【請求項7】基体表面に亜鉛イオン含有酸性溶液が付着
    している該基体を50℃以上の温度条件下でアルカリ水
    溶液と接触させてアルカリ性条件下で反応させ、その後
    直ちに、酸化亜鉛難溶解性溶液中に入れ、50℃以上の
    温度条件下で5分間以上熟成することを特徴とする請求
    項6記載の製造方法。
  8. 【請求項8】基体が繊維、繊維製品又は紙製品であるこ
    とを特徴とする請求項4、5、6又は7記載の製造方
    法。
  9. 【請求項9】基体が織布又は不織布である請求項8記載
    の酸化亜鉛付着複合体。
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