JP2001245781A - カーテン類 - Google Patents

カーテン類

Info

Publication number
JP2001245781A
JP2001245781A JP2000061977A JP2000061977A JP2001245781A JP 2001245781 A JP2001245781 A JP 2001245781A JP 2000061977 A JP2000061977 A JP 2000061977A JP 2000061977 A JP2000061977 A JP 2000061977A JP 2001245781 A JP2001245781 A JP 2001245781A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
weight
curtains
photocatalyst
odor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000061977A
Other languages
English (en)
Inventor
Sumio Hishinuma
澄男 菱沼
Tsutomu Ogiue
勉 荻上
Ippei Ota
一平 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2000061977A priority Critical patent/JP2001245781A/ja
Publication of JP2001245781A publication Critical patent/JP2001245781A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Curtains And Furnishings For Windows Or Doors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】耐久性のある着臭防止消臭性、抗菌性、防カビ
性および防汚性を同時に有する優れた機能性を有するカ
ーテン類およびその付属品繊維構造物を提供する。 【解決手段】繊維表面に、アルキルシリケート系樹脂、
シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれた少な
くとも1種のバインダーと、光触媒剤を有するカーテン
類。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来なかった耐久
性のある着臭防止性、消臭性、抗菌性、防カビ性および
防汚性などの優れた機能性を有するカーテン類に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、国民の生活水準の向上に伴い、健
康および衛生に関する意識も高まっており、衣食住の各
分野において、消臭、抗菌、防カビまたは防汚加工を施
した製品や技術が実用化されている。
【0003】一方、家庭、会社等施設またはバスなど乗
り物に設置、使用されているカーテン類は、消臭、抗
菌、防汚性のニーズが高い。例えばホテルのバスルーム
(特にユニットタイプのもの)で使用されているシャワ
ーカーテンにおいては濡れたままの状態で放置されるこ
とが多く汚れやカビが発生し易い状況に置かれており、
衛生管理が難しい。また、カーテンに付いたタバコ臭、
汗の臭い、体臭等の消臭のニーズはきわめて多い。
【0004】これに対し、従来の技術では消臭スプレー
を吹きかける程度の技術しか持ち合わせていないのが現
状である。この方法では臭いは一時的に消えるが、布に
しみこんだ臭いはまた発生し、根本的な解決にはつなが
らない。つまり、従来の技術では布にしみこんだ臭いは
消臭が極めて難しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、使用に際し
て変色や劣化がなく、持続性のある着臭防止消臭効果が
あり、更に、抗菌、防カビおよび防汚性を同時に満足す
る、優れた機能を有するカーテン類を提供せんとするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、 繊維表面に、アルキルシリケート系樹
脂、シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれた
少なくとも1種のバインダーと、光触媒剤を有するカー
テン類である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に用いるカーテン類とし
て、ポリエステル、ポリアミド、アクリルなどの合成繊
維、アセテート、レーヨンなどの半合成繊維、羊毛、
絹、木綿、麻などの天然繊維を用いてなる繊維布帛を使
用することができる。カーテンとして望ましい耐久性、
寸法安定性、軽量性、高強力性をよくする観点からは、
ポリエステル繊維またはポリアミド繊維を主に用いてな
るものが好ましく、風合い、触感、視感、美観を向上さ
せる上からは、ポリエステル繊維と綿との混紡糸を用い
た繊維布帛、あるいはポリエステル繊維と綿糸との交
織、交編が好ましく使用される。
【0008】ここでポリエステル繊維としては、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレン
テレフタレートなどが好ましく使用される。また、かか
るポリエステル繊維を構成するポリエステルとしては、
第3成分を共重合したものも使用することができ、かか
る第3成分としては、イソフタル酸、5−スルホイソフ
タル酸、メトオキシポリオキシエチレングリコールなど
を共重合させても良い。
【0009】本発明において、ポリエステル繊維中に不
活性酸化チタンを含有していてもよい。その不活性酸化
チタンとは、特定波長の光、特に好ましくは紫外線に対
して励起されることなく不活性である酸化チタン、好ま
しくはポリエステル系合成繊維の製造において艶消し剤
として用いられる酸化チタンが使用される。かかる不活
性酸化チタンを添加することにより、有機性100%の
ポリエステル繊維中に無機性の酸化チタンが添加したこ
とで無機性が高められ、繊維表面に存在する光触媒剤が
ポリエステル繊維におよぼす酸化還元作用の影響を減少
化させると考えられる。また、カーテン類としての遮光
性能が向上する。かかる不活性酸化チタンは、ポリエス
テル繊維の重合時に添加することができ、製糸性や糸物
性からして、平均粒子径が好ましくは0.1〜0.7μ
m、さらに好ましくは0.2〜0.4μmの範囲のもの
がよい。
【0010】また、かかる不活性酸化チタンの添加量と
しては、繊維重量に対して好ましくは0.3〜5重量
%、より好ましくは0.5〜4重量%含有しているもの
が使用される。0.3重量%未満であれば、ポリエステ
ル繊維が光触媒剤にて分解されやすくなり、光触媒機能
および繊維構造物としての物性が耐久性よく持続するこ
とができなくなる。また5重量%を越えれば、製糸性や
糸物性が満足するものが得られない。
【0011】本発明で用いる繊維の断面形状は特に限定
されず、丸断面、異形断面のいずれも用いることができ
る。異形断面の場合、繊維の表面積が広くなるので丸断
面よりも繊維に付与される機能性が高くなるので好まし
い。異形度が高くなると紡糸が難しくなるので、異形断
面係数としては1.2〜2が好ましく、1.3〜1.8
であることがより好ましい。ここでいう異形断面係数と
は、異形断面と同じ断面積を有する真円の外周長さに対
するその異形断面の外周長さの比であり、具体的には、
異形断面繊維の外周を真円断面繊維の外周で割った値で
ある。この数値が大きくなるほど、糸重量当たりの表面
積が多くなるので、それに伴い光触媒の層の面積も多く
なり、繊維に付与される機能性が向上すると考えられ
る。
【0012】また、ポリアミド繊維としてはナイロン
6、ナイロン66が好ましく用いられる。
【0013】かかる繊維の繊維形態としては、特に限定
するものではないが、紡績糸、フィラメント糸が好まし
く用いられる。フィラメント糸ではストレッチ性を付与
できることから、捲縮加工糸(ウーリー糸、ブレリア
糸、複合加工糸など)が好ましく使用される。
【0014】かかる繊維の繊維形態としては、特に限定
するものではないが、紡績糸、フィラメント糸が好まし
く用いられる。フィラメント糸では、ストレッチ性を付
与できることから、捲縮加工糸(ウーリー糸、ブレリア
糸、複合加工糸など)が好ましく使用される。また、か
かる合成繊維に、アセテート、レーヨン等の半合成繊
維、羊毛、絹、木綿、麻等の天然繊維が含まれていても
よい。
【0015】カーテン類の布帛構造としては、織物、編
物、レースなどの形態が好ましく、また、不織布も適用
できる。織物で例示すると、糸繊度としては80〜40
0デシテックス、組織はサテン、経二重織、ジャガード
織、レースなどが好ましく用いられる。本発明のカーテ
ン類としては、一般家庭で使用されるカーテン、暗幕
(遮光)カーテン、レースカーテン、ブラインド状カー
テン、シャワーカーテン、劇場などで使用される緞帳、
店の入り口にかけられる暖簾などが例示される。
【0016】本発明において、光触媒剤とは、紫外線に
より励起され、強い酸化力によって有機物を酸化分解す
る特性を有するものであり、具体的には、アナターゼ
型、ルチル型と呼ばれる結晶型の構造をもつチタン系酸
化物が含まれる。かかる光触媒は、消臭性、着色物分解
除去性(防汚性)、殺菌性(抗菌、防カビ)を有するも
のである。
【0017】例えば汗の臭いは、皮膚下のエクリン腺、
アポクリン腺から出た水分に皮膚の周囲にある常在菌が
混ざって、アンモニアやイソ吉草酸を主成分として発生
するが、この臭いに光触媒で励起された・OH基(水酸
基ラジカル)が汗の主成分に触れ、これをCO2(炭酸
ガス)とH20(水)に分解し、消臭すると考えられて
いる。また、いわゆる加齢臭(中高年臭)では主成分の
ノネナールを、老人臭(中高年臭)では主成分のインド
ール、スカトールを 、糞尿臭では主成分のアンモニア
を、他の体臭では主成分のアセトアルデヒド、メチルメ
ルカプタンを、タバコ臭では主成分のニコチンを同様に
光触媒で分解できるのである。
【0018】本発明において、光触媒剤のなかでも、チ
タンとケイ素の複合酸化物を使用することが好ましい。
かかる複合酸化物は、特公平5−55184号公報に記
載された方法で製造した触媒を用いればよい。一般に、
チタンとケイ素からなる二元系複合酸化物は、例えば、
田部浩三(触媒、第17巻,No.3、72頁1975年、触
媒学会発行)に記載されているように、固体酸として知
られ、チタンとケイ素の割合は、元素のモル比に換算し
てチタンが20〜95モル%、ケイ素が5〜80モル%
の範囲にあることが好ましい結果を与える。
【0019】光触媒剤の粒子径は、大きすぎたり、比表
面積が小さすぎたりすると、有機物、特に細菌に対する
分解速度が低下する傾向がある。また消臭反応は、悪臭
成分が触媒に吸着し、その後紫外線酸化分解を受ける過
程を経ると考えられ、悪臭成分の吸着の良し悪しが消臭
効率に大きく影響を与えると考えられるので、比表面積
が100〜300m 2 /gであるものが好ましく、一次
粒子径としては、20nm以下のものが好ましく使用さ
れる。かかる光触媒の繊維構造物に対する付着量は、
0.05〜30重量%が好ましく、プリントやグラビア
による布地に塗布する方法では更に好ましくは、0.0
5〜20重量%である。また、加工剤をパディングで含
浸する方法では風合いのソフトさの点から、0.08〜
10重量%の付着量が更に好ましい。
【0020】本発明においては、例えばチタンとケイ素
の複合酸化物からなる光触媒剤を繊維表面に付着させる
ために、アルキルシリケート系樹脂、シリコーン系樹脂
およびフッ素系樹脂から選ばれた少なくとも1種のバイ
ンダーを用いることが好ましい。かかるシリコーン系樹
脂及びフッ素系樹脂と、通常よく使用されるアクリル樹
脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などとの違いは、熱や
薬品の作用で分解されやすい炭化水素基をほとんど含ま
ず、シリコーン系樹脂はSi−O結合、フッ素系樹脂は
F−C結合を主体に構成されており、末端基や側鎖に少
量のメチル基やフェニル期が炭化水素として含まれる程
度であるところにある。すなわち、かかるバインダーの
存在により、光触媒による樹脂の酸化に帰因する分解、
着色、臭気の発生を防止することができる。
【0021】本発明に用いられるアルキルシリケート
は、主にSi−Oの結合部分と直鎖または分岐のある飽
和アルキルから成り、その両端にOH基をもつことを特
徴とするものである。すなわち下記に示される構造を含
むものである。 OH−(Si−O)n −R−OH 式中、Rは、炭素数1〜10の直鎖または分岐のある飽
和アルキル基であり、nは1以上の整数を意味し、好ま
しくは無機性を高めるために1000〜10000の範
囲である。
【0022】かかるアルキル基は、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル等の直鎖または分岐のある飽和ア
ルキルである。
【0023】かかる樹脂の繊維に対する付着量は、光触
媒剤の保持と風合いの点から、塗布法では0.05〜3
0重量%が好ましく、また、含浸法では、0.05〜1
0重量%とすることが好ましい。
【0024】また、シリコーン系樹脂としては、シリコ
ーンレジンもしくはシリコーンワニスという分類に属す
る縮合架橋型樹脂を使用することができ、かかる樹脂
は、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン
などの縮合架橋型樹脂を、単独または数種の配合物を縮
合して得ることができるものが含まれる。これらは、3
次元構造の樹脂を形成し、シリコーン樹脂の中でも、最
も耐熱性や耐薬品性に優れたものである。かかる樹脂の
繊維に対する付着量は、光触媒剤の保持と風合いの点か
ら、塗布法では0.05〜100重量%が好ましく、ま
た、含浸法では0.05〜30重量%とすることが好ま
しい。
【0025】また、フッ素系樹脂としては、ビニルエー
テルおよび/またはビニルエステルとフルオロオレフィ
ン重合性化合物が、非常に優れた特性を持っていて好ま
しく使用される。例えば、ポリフッ化ビニルやポリ四フ
ッ化エチレン、四フッ化エチレン−パーフルオロアルキ
ルビニルエステルやビニルエステル−フルオロオレフィ
ンなどが分解、劣化が少ないので好ましく使用される。
かかる樹脂の繊維に対する付着量は、光触媒の保持と風
合いの点から、塗布法では0.05〜100重量%が好
ましく、また、含浸法では0.05〜30重量%とする
ことが好ましい。
【0026】また、かかるバインダーに、ゼオライトを
さらに添加すると、抗菌性能を更に高める効果があるの
で好ましい。すなわち、臭い成分の吸着力の向上と構造
物中の無機系成分比を増加させ、光触媒による構造体や
バインダーの分解を抑制する作用がある。ゼオライトと
しては、金、白金、銀、パラジウム等の貴金属を好まし
くは0.01〜5重量%の範囲で担持したものを用いる
と、更に抗菌効果が向上するという機能を発揮する。か
かるゼオライトの繊維に対する付着量は、効果の発現と
風合いの点から、塗布法では0.01〜10重量%が好
ましく、また、含浸法では0.01〜5重量%とするこ
とが好ましい。
【0027】また、上述のバインダーにシランカップリ
ング剤などのカップリング剤をさらに添加することによ
り、無機物と有機物の接着力を向上させることができ
る。カップリング剤により、繊維、バインダー、光触媒
剤の相互間に化学的結合力が働き、洗濯耐久性を著しく
向上させる効果を発揮する。カップリング剤の繊維に対
する付着量は、効果の発現と風合いの点から、塗布法で
は0.01〜30重量%が好ましく、また、含浸法で
は、0.01〜10重量%とすることが好ましい。
【0028】繊維表面に光触媒剤とバインダーを付着さ
せる方法としては、例えば、加工液を含浸させて、マン
グルロールで絞り、ドライ−キュアの工程を経る、いわ
ゆる含浸法や、あるいはプリント、グラビアなどの塗布
法を好ましく採用することができる。含浸法において
は、ドライ−キュアのそれぞれの温度×時間条件は、ド
ライ:110〜135℃×1〜3分、キュア:160〜
190℃×1〜3分が好ましく適用される。塗布法にお
いては、プリント、グラビアなどの塗布工程は、加工液
を糊剤で適当な粘度に調整して、ナイフコーターやグラ
ビアロールコーター、印捺などで塗布した後、170〜
200℃×5〜30分の温度条件で固定する、いわゆる
通常のプリント加工、グラビア加工が好ましく適用でき
る。
【0029】かくして従来になかった耐久性のある着臭
防止消臭性、抗菌性、防カビ性および防汚性を満足する
極めて優れた機能性を有するカーテン類繊維構造物を提
供することができるものである。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。実施例中での品質評価は次の方法を用いた。
【0031】(洗濯)自動反転渦巻き式電気洗濯機VH
−3410(東芝(株)製)を用い、市販洗剤0.2
%、温度40±2℃、浴比1:50で5分間強反転で洗
濯し、その後、排水、オーバーフローさせながらすすぎ
を2分間行う操作を2回繰り返しこれを洗濯1回とし
た。
【0032】(検知管法による消臭性評価)試料を10
g入れた500mlの容器に初期濃度が200ppmに
なるようにアンモニアガスをいれて密閉し、1時間放置
後、ガス検知管で残留アンモニア濃度を測定した。そし
て下記の式に従い消臭率(%)として算出した(臭気
A)。 消臭率(%)=〔1−(ガス検知管測定濃度)/(初期
濃度)〕×100 同様な方法でアセトアルデヒド200ppm−1時間後
(臭気B)。メチルメルカプタン60ppm−3時間後
(臭気C)の残留ガス濃度を測定し、各気体の消臭率を
算出した。
【0033】(タバコ臭に対する消臭性の臭覚評価)5
00mlのガラス製三角フラスコを入り口を下にして、
入り口の直下に発煙している紙巻きタバコを5秒間置い
た後、すばやく三角フラスコを横にして試料3gを投入
し、ガラス栓で密閉した。1時間放置後、ガラス栓を開
け、10人が残臭を嗅いで官能評価した。その時の臭気
を下記評価点数で評価し、平均値を出した。 5:強烈な臭い 4:強い臭い 3:楽に感知できる 2:何の臭いかわかる弱い臭い 1:無臭 (イソ吉草酸臭による着臭防止性の臭覚評価)0.01
%のイソ吉草酸水溶液をマイクロシリンジにて5μl秤
量し、これを10cm×10cmの大きさに切り取った布帛
中央部に5点滴下する。滴下の方法は布帛中央部に1
点、続いて中央部の1点を取り囲むようにちょうどサイ
コロの五の目を成すがごとく4点滴下する。この布帛を
蛍光灯下に3時間放置後、10人が布帛の臭いを嗅いで
官能評価した。その時の臭気を下記評価点数で評価し、
平均値を出した。評価点数の基準は、上記タバコ臭の場
合と同様である。
【0034】(抗菌性評価方法)統一試験法を採用し、
試験菌体は黄色ブドウ状球菌臨床分離株を用いた。試験
方法は、滅菌試験布に上記試験菌を注加し、18時間培
養後の生菌数を計測し、殖菌数に対する菌数を求め、次
の基準にしたがった。log(B/A)>1.5の条件
下、log(B/C)を菌数増減値差とし、2.2以上
を合格とした。ただし、Aは無加工品の接種直後分散回
収した菌数、Bは無加工品の18時間培養後分散回収し
た菌数、Cは加工品の18時間培養後分散回収した菌数
を表す。
【0035】(防汚性評価方法) 手順1:ポリエチレン袋(20リットル)に100℃×
2時間乾燥させた、表1に示す組成の汚染物0.2gと
タテ10cm、ヨコ16cmのサンプルと ICIピリ
ング用ゴム管を1本入れる。20℃×65%RHの空気
で袋を膨らませ(約10リットルにする)、輪ゴムで止
める。
【0036】
【表1】
【0037】手順2:手順1のポリエチレン袋をICI
試験器の箱の中にいれ、1時間回転させる。その後サン
プルを取り出す。 手順3:処理サンプルを標準洗濯条件で1回洗濯する。
手順1〜3をさらに2回繰り返す。 手順4:上記のとおり汚染剤付着・洗濯を10回繰り返
したサンプルと未処理のサンプルのL値(明度)を測色
計で測定し、△L値を計算する。△L値が小さいほど、
汚れがつきにくく、且つ汚れが落ちやすく、良好。
【0038】(実施例1)ポリエステル100%繊維の
83デシテックス、36フィラメントを経糸に用い、ポ
リエステル100%繊維の167デシテックス、32フ
ィラメントを緯糸に用い、経糸密度300本/吋、緯糸
密度92本/吋で変化サテン織物に製織した。次いで通
常の加工条件により精練、乾燥、中間セット、染色(蛍
光白の分散染料)を行った。
【0039】次いで、下記の加工剤、使用量で加工液を
調合した。 A.チタンとケイ素の複合酸化物 (濃度20%):0.75重量% 平均一次粒子径が7nm、平均比表面積が150m2
gであるチタンとケイ素の複合酸化物(Ti0.8Si0.2
2)を水溶液の分散体にし、平均粒子径が0.3μm
としたものを用いた。 B.アルキルシリケート系樹脂(濃度20%) :0.45重量% シリコーン系樹脂(濃度45%) :1.7重量% C.貴金属担持型ゼオライト(濃度20%) :0.20重量% D.シランカップリング剤(濃度100%) :0.20重量%。
【0040】これに上記染色後の繊維布帛を浸し、マン
グルロールでピックアップ80重量%で絞り、130℃
で1.5分乾燥した後、175℃で1分間熱処理し、繊
維表面に光触媒を含む布地構造物を得、カーテンに縫製
した。この布地について、着臭防止性(消臭性)、抗菌
性、防汚性などの評価をして、結果を表2に示した。
【0041】(実施例2)ポリエステル100%繊維の
83デシテックス、72フィラメントを経糸に用い、ポ
リエステル100%繊維の167デシテックス、32フ
ィラメントを緯糸に用い、経糸密度360本/吋、緯糸
密度70本/吋でポリエステル100%の経二重織物に
製織した以外は実施例1を繰り返してカーテンに縫製し
た。この布地について、着臭防止性(消臭性)、抗菌
性、防汚性などの評価をして、結果を表2に併記した。
【0042】(実施例3)実施例2と同様の染色した経
二重織物を準備し、下記の加工剤、および使用量で加工
液を調合した。 A.チタンとケイ素の複合酸化物 (濃度20%):12.0重量% 平均一次粒子径が7nm、平均比表面積が150m2
gであるチタンとケイ素の複合酸化物(Ti0.8Si0.2
2)を水溶液の分散体にし、平均粒子径が0.3μm
としたものを用いた。 B.アルキルシリケート系樹脂(濃度20%) : 6.8重量% シリコーン系樹脂(濃度45%) :26.5重量% C.貴金属担持型ゼオライト(濃度20%) : 2.8重量% D.シランカップリング剤(濃度100%) : 2.8重量%。
【0043】かかる加工液:40部に更に糊剤を120
部の割合にて調合し、スクリーンで印捺、プリント加工
を行った。印捺後、120℃で2分乾燥した後、180
℃で1分間過熱蒸気で熱処理し、糊剤を洗浄し、仕上げ
た。このようにして、繊維表面に光触媒を含む布地構造
物を得、カーテン類に縫製した。この布地について、着
臭防止性(消臭性)、抗菌性、防汚性などの評価をし
て、結果を表2に併記した。
【0044】(比較例1、比較例2)実施例1、実施例
2で用いた、染色上がり時点での繊維布帛について、着
臭防止消臭性、抗菌性、防汚性などを比較、評価をし
て、結果を表2に示した。
【0045】
【表2】
【0046】表2から明らかなように、実施例1〜3の
ものは、比較例に比して、着臭防止消臭性については、
極めて優れたレベルの性能を発揮しており、しかも、抗
菌性、防汚性および耐久性に優れていることがわかる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、耐久性のある着臭防止
消臭性、抗菌性、防カビ性および防汚性を同時に有する
優れた機能性を有するカーテン類を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E182 AB12 AB13 AC01 AC15 CC01 CC02 CC03 CC10 FF02 4L031 AB31 BA09 BA19 BA20 DA12 DA13 4L033 AB04 BA96 CA59 DA06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維表面に、アルキルシリケート系樹脂、
    シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれた少な
    くとも1種のバインダーと、光触媒剤を有するカーテン
    類。
  2. 【請求項2】バインダーが、繊維に対して0.05〜1
    00重量%含まれている請求項1記載のカーテン類。
  3. 【請求項3】光触媒剤が、チタンとケイ素からなる複合
    酸化物である請求項1または2記載のカーテン類。
  4. 【請求項4】光触媒剤が、100〜300m2 /gの比
    表面積を有する粒子である請求項1〜3のいずれか記載
    のカーテン類。
  5. 【請求項5】光触媒剤の平均一次粒子径が、1〜20n
    mの範囲にある請求項1〜4のいずれか記載のカーテン
    類。
  6. 【請求項6】光触媒剤が、繊維に対して0.05〜30
    重量%含まれている請求項1〜5のいずれか記載のカー
    テン類。
  7. 【請求項7】バインダーが、ゼオライトを含有するもの
    である請求項1〜6のいずれか記載のカーテン類。
  8. 【請求項8】ゼオライトが、繊維に対して0.01〜1
    0重量%含まれている請求項7記載のカーテン類。
  9. 【請求項9】バインダーが、シランカップリング剤を有
    するものである請求項1〜8のいずれか記載のカーテン
    類。
  10. 【請求項10】シランカップリング剤が、繊維に対して
    0.01〜30重量%含まれている請求項9記載のカー
    テン類。
JP2000061977A 2000-03-07 2000-03-07 カーテン類 Pending JP2001245781A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000061977A JP2001245781A (ja) 2000-03-07 2000-03-07 カーテン類

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000061977A JP2001245781A (ja) 2000-03-07 2000-03-07 カーテン類

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001245781A true JP2001245781A (ja) 2001-09-11

Family

ID=18582044

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000061977A Pending JP2001245781A (ja) 2000-03-07 2000-03-07 カーテン類

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001245781A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005026431A1 (ja) * 2003-09-10 2005-03-24 Toray Industries, Inc. 繊維構造物
KR20190022749A (ko) 2016-08-09 2019-03-06 다이니혼 죠츄기쿠 가부시키가이샤 방미제 조성물, 방미용 스프레이 제품 및 방미 방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005026431A1 (ja) * 2003-09-10 2005-03-24 Toray Industries, Inc. 繊維構造物
KR20190022749A (ko) 2016-08-09 2019-03-06 다이니혼 죠츄기쿠 가부시키가이샤 방미제 조성물, 방미용 스프레이 제품 및 방미 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100648428B1 (ko) 탈취 또는 항균성을 보유하는 섬유구조물
JP2000119958A (ja) 機能性繊維構造物
JP2002194642A (ja) 紙糸織編物
JP2001254275A (ja) 防風防水衣料
JP2001245781A (ja) カーテン類
JP2000119971A (ja) 防汚性繊維構造物
JP2001245778A (ja) 敷物類
JP2001247175A (ja) 袋 類
JP2001248077A (ja) 帽子材料
JP2000096430A (ja) 多機能性不織布
JP3952602B2 (ja) 機能性を有する繊維構造物
JP7190830B2 (ja) 消臭性布帛および衣料
JP2004154209A (ja) マスク
JP2002263044A (ja) ワイピングクロス
JP2001254266A (ja) ワイピングクロス
JP2001254267A (ja) 車輌内装材
JP2001248064A (ja) 副資材
JP2001238777A (ja) 寝装類
JP2001288678A (ja) 機能性織物および編物
JP2001254265A (ja) 婦人服
JP2001181964A (ja) 繊維構造物
JP2000328439A (ja) ポリエステル系繊維布帛物
JP2001248063A (ja) インナーウェア
JP2001248061A (ja) 和 服
JP2001254281A (ja) 室内内装材料