JP2003213564A - 消臭繊維構造物 - Google Patents

消臭繊維構造物

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JP2003213564A
JP2003213564A JP2002003144A JP2002003144A JP2003213564A JP 2003213564 A JP2003213564 A JP 2003213564A JP 2002003144 A JP2002003144 A JP 2002003144A JP 2002003144 A JP2002003144 A JP 2002003144A JP 2003213564 A JP2003213564 A JP 2003213564A
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titanium oxide
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photocatalytic titanium
weight
deodorant
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Yoshie Inagaki
由江 稲垣
Toshiji Tamaoki
利治 玉置
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維構造物やバインダー樹脂を光触媒酸化チ
タンによって劣化させることなく、良好な消臭効果を有
する消臭繊維構造物を提供すること。 【解決手段】 光分解触媒機能を有する酸化チタンがバ
インダー樹脂により固着された繊維構造物であって、該
光分解触媒能を有する酸化チタンが、波長380nmに
おける光線透過率が80%以上である両性ポリマーで被
覆されてなることを特徴とする消臭繊維構造物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣料及び、カーテ
ン、カーペットなどのインテリア用途や衛生材料などと
して使用されるに適した消臭繊維構造物に関する。さら
に詳しくは、繊維構造物を劣化させることなく、悪臭物
質を分解することにより優れた消臭性を有する消臭繊維
構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、快適生活を目指した生活環境の多
様化に伴い、ニオイに対する人間の関心が非常に高まっ
ている。このため、悪臭を繊維構造物で取り除くことが
多数提案されている。例えば、繊維形成能を有する熱可
塑性高分子化合物と消臭剤とを主成分とする繊維原料を
溶融紡糸するもの(特開平2−157040号公報な
ど)や、後加工において消臭剤をポリウレタン系樹脂組
成物を介して付与するもの(特開平2−269875号
公報など)や、ポリエステル系樹脂を用いるもの(特開
平7−216751号公報など)が提案されている。し
かしながら、これらの消臭は、中和あるいは吸着作用に
よるものであり、これらの消臭素材に含まれる消臭剤が
飽和に達するともはや消臭効果を示さないものである。
【0003】これに対して、光分解触媒能を有する酸化
チタン(以下、光触媒酸化チタンという)を消臭剤とし
て用いた場合には、悪臭物質を光エネルギーにより積極
的に分解するため、その消臭剤としての効力は半永久的
に衰えることはないものの、光触媒の活性の高さゆえに
被担持物である繊維素材そのものを劣化してしまうとい
う欠点がある。
【0004】このため、例えば特開平11−26976
0号公報などでは、光触媒酸化チタンをフッ素樹脂など
の有機物で被覆することが提案されている。
【0005】しかるに、前記フッ素樹脂では一般的に光
線透過率が高くないため、光線透過率を高めるために被
覆厚さを薄くすると繊維構造物やバインダー樹脂が劣化
されるという問題があり、その解決が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の有する問題点を解消するためになされたものであ
り、その課題は、繊維構造物やバインダー樹脂を光触媒
酸化チタンによって劣化させることなく、良好な消臭効
果を有する消臭繊維構造物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を達成するため鋭意検討した結果、光触媒酸化チタンを
所定の光線透過率を有する両性ポリマーで被覆させるこ
とで、繊維構造物やバインダー樹脂を劣化させることな
く、所望の良好な消臭効果を有する消臭繊維構造物が得
られることを知り、本発明を完成するに至った。
【0008】かくして、本発明によれば、「光分解触媒
機能を有する酸化チタン(光触媒酸化チタン)がバイン
ダー樹脂により固着された繊維構造物であって、該光触
媒酸化チタンが、波長380nmにおける光線透過率が
80%以上である両性ポリマー(A)で被覆されてなる
ことを特徴とする消臭繊維構造物」が提供される。
【0009】その際、前記両性ポリマー(A)の光触媒
酸化チタンへの被覆量が、光触媒酸化チタンの重量に対
して0.005〜2.0重量%であることが好ましい。
かかる両性ポリマー(A)としては、重量平均分子量が
1×105〜1×108の両性ポリアクリル系ポリマーが
好ましく、中でも、アクリル酸とアクリルアミドとジメ
チルアミノメチルアクリルアミドの共重合体が特に好ま
しい。また、前記光触媒酸化チタンとしては、粒径が1
μm以下であるものが好ましく、比表面積が10〜35
0m2/gの範囲であるものが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。まず、本発明で使用される繊維とし
ては特に限定されるものではなく、木綿、絹、麻、羊毛
等の天然繊維、レーヨンなどの再生繊維、アセテートな
どの半合成繊維、さらには、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリアクリルニトリル、ポリプロピレン等の合成繊
維、並びにこれらの繊維を混用したものが使用され、な
かでもポリエステル繊維が好ましく例示される。
【0011】該ポリエステル繊維としては、テレフタル
酸を主たるジカルボン酸成分とし、少なくとも1種のグ
リコール、好ましくは、エチレングリコール、トリメチ
レングリコール、テトラメチレングリコール等から選ば
れた少なくとも1種のアルキレングリコールを主たるグ
リコール成分とするポリエステルからなるポリエステル
繊維が好ましく例示される。
【0012】また、前記ポリエステルは必要に応じて第
3成分の共重合及び/またはブレンドによって変性され
ていてもよい。かかるポリエステル繊維には、必要に応
じて任意の添加物、例えば、触媒、着色防止剤、耐熱
剤、難燃剤、酸化防止剤、無機微粒子などが含まれてい
てもよい。さらに、該ポリエステル繊維は、アルカリ減
量加工したものや、アルカリ減量加工によって繊維表面
に凹凸を付与したものでもよく、これにより、バインダ
ー樹脂とポリエステル繊維との接触面積が増大するし、
消臭耐久性が向上するので好ましい。
【0013】本発明の消臭繊維構造物の形態としては、
長繊維、短繊維、紡績糸等の糸条、さらには、織物、編
物、不織布、繊維をひも状に集合させて束ねたものなど
用途に応じて従来から繊維の集合体として用いられてい
るものが使用される。
【0014】また、これらの繊維構造物を構成する繊維
の単繊度については特に限定されないが、繊維構造物を
加工する際の取り扱い上、0.5〜5.0デシテックス
の範囲内にあるものが好ましい。
【0015】次に、本発明で用いる光触媒酸化チタン
は、アナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型、アモル
ファス型のいずれを用いてもよいが、光触媒活性の高さ
からアナターゼ型酸化チタンが好ましく例示される。該
光触媒酸化チタンの粒径は、光触媒活性を損なわなけれ
ば特に制限はないが、1μm以下(より好ましくは0.
005〜0.9μm)の粒径であることが好ましい。ま
た、本発明で用いる光触媒酸化チタンの比表面積は、悪
臭物質の吸着速度の関係から、大きい方がよく、10〜
350m2/g(特に好ましくは100〜320m2
g)の範囲のものが好ましい。
【0016】本発明で使用される光触媒酸化チタンにお
いて、その触媒活性を高めるために、無機貴金属を担持
させることも効果的である。該貴金属としては、白金、
ロジウム、ルテニウムなどが好ましく例示される。
【0017】次に、本発明において、前記光触酸化チタ
ンが、波長380nmにおける光線透過率が80%以上
(好ましくは90%以上)である両性ポリマー(A)で
被覆される必要がある。該波長380nmにおける光線
透過率が80%未満の場合には、十分な光触媒の効果が
得られず、好ましくない。なお、本発明における光線透
過率とは、試料を厚さ0.1mmのフィルム状にして測
定した値である。
【0018】ここで、両性ポリマーとは、カチオン基と
アニオン基を同時に有するポリマーであり、カチオン基
とアニオン基を同時に有すことにより、分子間や分子内
において、相反するイオン間のイオン結合により、3次
元構造を容易に形成し得る。その結果、両性ポリマーを
光触媒酸化チタンを被覆する際、均一な薄膜を形成し易
いため、高い光線透過率が得られ易く、その結果、優れ
た光触媒効果が得られ易い。さらに、両性ポリマーは、
カチオン基とアニオン基を同時に有すことにより、悪臭
物質に対して強い吸着性能を有するため、優れた消臭効
果が得られ易い。
【0019】かかる両性ポリマー(A)としては、両性
ポリアクリル系ポリマーが好ましい。中でも、アクリル
酸を主たるモノマーとする、アクリル酸とアクリルアミ
ドとジメチルアミノメチルアクリルアミドの共重合体が
特に好ましい。また、該共重合体において、アクリル酸
の一部を必要に応じて、アルカリ金属塩とすることによ
り、樹脂の吸湿性、吸水性が向上し、その結果、光触媒
酸化チタンの光触媒効果が向上するので好ましい。前記
アクリル酸とアクリルアミドとジメチルアミノメチルア
クリルアミドの共重合体は、一度乾燥された後、特に吸
湿時において悪臭物質に対して強い吸着性を示す。
【0020】前記両性ポリマー(A)の分子量は、重量
平均分子量で1×105〜1×108(より好ましくは1
×106〜1×107)の範囲内であることが好ましい。
該重量平均分子量が1×105よりも小さいと、両性ポ
リマー(A)で光触媒酸化チタンを被覆する際、均一な
薄膜が形成されない恐れがある。逆に、重量平均分子量
が1×108よりも大きいと、両性ポリマー(A)が水
に溶解しにくく、取り扱い性が低下する恐れがある。
【0021】かかる両性ポリマー(A)の光触媒酸化チ
タンへの被覆量は、光触媒酸化チタンの重量に対して
0.005〜2.0重量%(より好ましくは0.01〜
1.2重量%)の範囲内であることが好ましい。該被覆
量が、0.005重量%未満の場合は、被覆量が少ない
ため、光触媒酸化チタンにより、繊維素材やバインダー
樹脂が劣化される恐れがある。逆に、該被覆量が、2.
0重量%を越えると、光線透過率が低下し消臭効率が低
下したり、コストアップを招く恐れがある。
【0022】かかる両性ポリマー(A)を光触媒酸化チ
タンに被覆する方法は、特に限定されず、両性ポリマー
(A)を含む処理液で、光触媒酸化チタンを処理した
後、乾燥させる方法が例示される。
【0023】なお、本発明で用いる光触媒酸化チタンの
量は、繊維構造物の重量に対して0.5〜30重量%
(特に好ましくは1〜10重量%)の範囲のものが好ま
しい。該光触媒酸化チタンの量が0.5重量%未満の場
合は、光触媒酸化チタンの量が少ないため、光触媒の効
果が得られない恐れがある。逆に、該光触媒酸化チタン
の量が、30重量%を越えると繊維劣化を促進する恐れ
がある。
【0024】次に、本発明で使用されるバインダー樹脂
については、特に制限がなく、アクリル酸エステル樹
脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹
脂、メラミン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂あ
るいはそのプレポリマーなどが使用できるが、光触媒の
固定安定性、風合いの面からアクリル酸エステル樹脂、
ウレタン樹脂、またはこれらのプレポリマーを使用する
ことが好ましい。また、アクリル酸エステル樹脂は、ア
クリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステル
を主たる構成モノマー単位とする重合体樹脂であれば、
特に制限することなく使用でき、なかでもアクリル酸エ
ステル樹脂が特に好ましく使用される。
【0025】かかるバインダー樹脂の使用量は、繊維構
造物の重量に対して、0.5〜30重量%(より好まし
くは1〜10重量%)の範囲内にあることが好ましい。
該バインダー樹脂の使用量が、0.5重量%未満では、
光触媒酸化チタンの固定耐久性が不十分となる傾向があ
る。逆に、該バインダー樹脂の使用量が、30重量%を
越えると、両性ポリマーがバインダー樹脂によって完全
に覆われてしまい、両性ポリマーの悪臭物質吸着能が低
下する恐れがある。
【0026】これら両性ポリマー(A)で被覆された光
触媒酸化チタン及びバインダー樹脂は、ヘプタン、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
酢酸エチル、ミネラルターペン、イソプロピルアルコー
ル等の有機溶剤に分散・溶解して使用してもよいし、そ
のまま水中に自己乳化するか、または、適当な乳化剤、
例えば、高級アルコールの硫酸エステル塩、アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩、高級アルコールポリオキシアルキ
レン付加物、高級脂肪酸ソルビタンエステル等を用いて
水中に乳化して使用することができる。
【0027】本発明において繊維構造物への加工処理
は、原綿、糸、織編等のいずれの段階でも行うことがで
きる。該加工法としては、浸漬法、パッドドライ法、コ
ーテイング法、ラミネート法などいずれの方法によって
も行うことができ、繊維構造物の形態、樹脂、溶液の種
類によって、適宜選択される。
【0028】本発明の消臭繊維構造物は、上述のよう
に、光触媒酸化チタンがバインダー樹脂により固着され
た繊維構造物であって、該光触媒酸化チタンが、波長3
80nmにおける光線透過率が80%以上である両性ポ
リマー(A)で被覆されてなる。本発明はかかる構成を
有することにより、繊維構造物やバインダー樹脂を光触
媒酸化チタンにより劣化させることなく、良好な消臭効
果を有することになる。
【0029】その原理について以下、説明する。通常、
光触媒酸化チタンは、400nm以下の紫外線をよく吸
収し、その光触媒機能を発現させる。本発明では、かか
る光触媒酸化チタンの吸収波長領域において、該光触媒
酸化チタンを被覆する両性ポリマー(A)が高い光線透
過率を有するため、光触媒酸化チタンは優れた光触媒能
を発現させる。その際、両性ポリマー(A)は薄膜形成
性に優れるため、両性ポリマー(A)の被覆厚さを薄く
することが可能であり、さらに一層高い光線透過率が得
られる。その結果、繊維構造物やバインダー樹脂を劣化
させることなく、優れた消臭効果が得られる。同時に、
両性ポリマー(A)は悪臭物質吸着性能に優れるため、
優れた消臭効果が得られる。さらには、悪臭物質を吸着
した両性ポリマー(A)は光触媒酸化チタンによって分
解されにくいという効果も得られる。また、従来の消臭
剤のように中和・吸着による消臭でないため、反応点や
吸着点が飽和状態に達することにより効力を失うような
こともなく、半永久的に消臭効果を持続させることがで
きる。
【0030】
【実施例】次に本発明の実施例及び比較例を詳述する
が、本発明はこれらによって限定されるものではない。
なお、実施例では下記の方法で評価を行った。 <消臭性>臭気成分の初期濃度を硫化水素15ppmと
設定し、試料量2g/リットル、総量3リットルをテド
ラーバッグ内に封入し、20Wの紫外線ランプを照射
し、24時間後の容器内の臭気成分残留濃度を検知管に
て測定した。<バインダー樹脂の劣化>空気、試料2g
/リットル、総量3リットルをテドラーバッグに封入
し、バインダー樹脂の光分解生成物である二酸化炭素を
定量することにより行った。なお、空気中の二酸化炭素
の定常値は330ppmであった。 <繊維構造物の劣化>20Wの紫外線ランプを1週間照
射した後のマクベス測色による未照射品とのΔb(黄色
のみの変化)を測定することで繊維構造物劣化の代用特
性とした。 <光線透過率>試料を厚さ0.1mmのフィルム状に成
型し、UV吸光光度計(島津製作所(株)製 UV−3
100S)を用いて波長380nmにおける透過率
(%)を測定した。
【0031】[実施例1]まず、総繊度84dtex/
24filのポリエチレンテレフタレート繊維100%
を用いて織成した衣料用裏地を基布(目付:100g/
2)として用い、バインダー樹脂としてアクリル酸エ
ステル樹脂(テイサンレジンA−114帝国化学(株)
製):2重量%、光触媒酸化チタンとしてST−01
(石原産業(株)製、粒径:0.007μm、比表面
積:300m2/g)を用い、該光触媒酸化チタンをア
クリル酸とアクリルアミドとジメチルアミノメチルアク
リルアミドの共重合体(重量平均分子量1×107、波
長380nmにおける光線透過率が90%、光触媒酸化
チタンの重量に対して1.0重量%)で予め処理し、こ
のように前処理した光触媒酸化チタン:5重量%を含む
水分散溶液を、パッデング処理を施して、温度130℃
で3分間乾燥し、次いで、温度180℃で1分間熱処理
して消臭繊維構造物としての布帛を得た。該布帛におい
て、アクリル酸エステル樹脂、光触媒酸化チタンの付着
量は、繊維構造物の重量に対して、それぞれ2重量%、
5重量%であった。
【0032】この布帛を用いて、紫外線ランプ照射下で
の硫化水素の消臭性、二酸化化炭素の生成量、Δb値を
評価した。結果を表1に示す。
【0033】[比較例1]両性ポリマー(A)であるア
クリル酸とアクリルアミドとジメチルアミノメチルアク
リルアミドの共重合体で光触媒酸化チタンを被覆せず、
それ以外は実施例1と同様にして、消臭繊維構造物とし
ての布帛を得た。該布帛において、光触媒酸化チタンの
付着量は、繊維構造物の重量に対して、5重量%であっ
た。この布帛を用いて、紫外線ランプ照射下での硫化水
素の消臭性、二酸化化炭素の生成量、Δb値を評価し
た。結果を表1に示す。
【0034】[比較例2]実施例1と同様の基布を用
い、消臭加工を行わずに、紫外線ランプ照射下での硫化
水素の消臭性、二酸化化炭素の生成量を評価した。結果
を表1に示す。
【0035】[比較例3]アクリル酸とアクリルアミド
とジメチルアミノメチルアクリルアミドの共重合体のか
わりにテトラフルオロエチレン樹脂(波長380nmに
おける光線透過率が50%)を用いた以外は実施例1と
同様にして、消臭繊維構造物としての布帛を得た。該布
帛において、アクリル酸エステル樹脂、光触媒酸化チタ
ンの付着量は、繊維構造物の重量に対して、それぞれ2
重量%、5重量%であった。また、テトラフルオロエチ
レン樹脂の光触媒酸化チタンに対する被覆量は、光触媒
酸化チタンの重量に対して1.0重量%であった。
【0036】この布帛を用いて、紫外線ランプ照射下で
の硫化水素の消臭性、二酸化炭素の生成量、Δb値を評
価した。結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、繊維構造物やバインダ
ー樹脂を光触媒酸化チタンにより劣化させることなく、
優れた消臭効果を有する消臭繊維構造物が提供される。
かかる消臭繊維構造物は、優れた消臭効果を半永久的に
持続することができるので、衣料、インテリア用途、衛
生材料用などとして極めて好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C080 AA07 BB02 CC01 HH05 JJ05 KK08 LL03 MM02 NN26 4D048 AA22 AB03 BA07X BA41X BB08 EA01 4G069 AA03 AA08 AA09 BA04A BA04B BA22A BA22B BA48A CA10 CA17 DA06 EA01X EA01Y EA09 EB18X EB18Y EB19 EC02X EC03X EC03Y EE01 FA02 FA03 4L031 AA18 AB32 AB33 BA09 BA34 4L033 AA07 AB05 AB06 AC09 AC10 CA23

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光分解触媒機能を有する酸化チタン(光
    触媒酸化チタン)がバインダー樹脂により固着された繊
    維構造物であって、該光触媒酸化チタンが、波長380
    nmにおける光線透過率が80%以上である両性ポリマ
    ー(A)で被覆されてなることを特徴とする消臭繊維構
    造物。
  2. 【請求項2】 前記両性ポリマー(A)の光触媒酸化チ
    タンへの被覆量が、光触媒酸化チタンの重量に対して
    0.005〜2.0重量%である請求項1に記載の消臭
    繊維構造物。
  3. 【請求項3】 前記両性ポリマー(A)が、重量平均分
    子量が1×105〜1×108の両性ポリアクリル系ポリ
    マーである請求項1または請求項2に記載の消臭繊維構
    造物。
  4. 【請求項4】 前記両性ポリアクリル系ポリマーがアク
    リル酸とアクリルアミドとジメチルアミノメチルアクリ
    ルアミドの共重合体である請求項3に記載の消臭繊維構
    造物。
  5. 【請求項5】 前記光触媒酸化チタンの粒径が1μm以
    下である請求項1〜4のいずれかに記載の消臭繊維構造
    物。
  6. 【請求項6】 前記光触媒酸化チタンの比表面積が10
    〜350m2/gである請求項1〜5のいずれかに記載
    の消臭繊維構造物。
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