JP2018065896A - 消臭剤組成物 - Google Patents

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【課題】より高い消臭効果を有する消臭剤組成物を提供する。【解決手段】本発明に係る消臭剤組成物は、GPC−MALS(ゲル浸透クロマトグラフィー多角度光散乱検出器)法で得られる重量平均分子量が300万〜500万の範囲であり、かつ分子量300万における分子量成分の回転半径が60nm〜120nmのイオン性ポリアクリルアミド系高分子を用いることを特徴とする。この場合において、イオン性ポリアクリルアミド系高分子が、分子中にアニオン性基とカチオン性基を有する両性高分子であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、優れた消臭効果を有する消臭剤組成物に関するものであり、特に生活および作業空間において人畜に対して健康被害や不快感を与える環境汚染物質を効率的に系外に分離し除去するための消臭剤に関するものである。
生活および作業空間における汚染物質は、人畜に対して不快感や深刻な健康被害を及ぼすため、その環境汚染物質を系外に除去するため様々な消臭剤が使用されているが、いまだ満足のいく消臭効果を有する消臭剤がないのが現状である。
例えば下記特許文献1には、1000万以上の両性ポリアクリルアミドと塩化リチウムを併用した空気清浄剤の開示がある。
また下記特許文献2、3には、イオン性ポリアクリルアミドを用いた消臭剤について開示がある。
特開平9−313927号公報 特開昭62−106766号公報 特開昭62−106767号公報
しかしながら、上記特許文献1乃至3に記載の技術では消臭効果が不十分であるといった課題がある。
そこで本発明は、上述の課題を解決するものであり、より高い消臭効果を有する消臭剤組成物を提供することを目的とする。
上記課題、具体的には、より高い消臭効果を有する消臭剤組成物について、本発明者らが鋭意検討を行ったところ、イオン性ポリアクリルアミド系高分子の消臭効果において、数平均分子量ではなく上記重量平均分子量を指標とし、これと回転半径の組み合わせが消臭効果に大きく寄与していることを発見し、本発明を完成させるに至った。特に上記特許文献2、3に記載の技術では、数平均分子量の開示があるのみであって、回転半径はもちろん、重量平均分子量についても記載はなく、この差異が消臭効果に大きく寄与することが確認された。
そこで、上記課題を解決する本発明の一観点に係る消臭剤組成物は、重量平均分子量が300万〜500万の範囲であり、かつ分子量300万における分子量成分の回転半径が60nm〜120nmのイオン性ポリアクリルアミド系高分子を用いることを特徴とする。
以上、本発明によって、より高い消臭効果を有する消臭剤組成物を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明で用いるイオン性ポリアクリルアミド系高分子は、重量平均分子量が300万〜500万の範囲であり、かつ分子量300万における回転半径が60nm〜120nmのものが適用できる。
また分子中にアニオン性基を有するアニオン性ポリアクリルアミド、分子中にカチオン性基を有するカチオン性ポリアクリルアミド、さらには、分子中にアニオン性基とカチオン性基を有する両性ポリアクリルアミドが適用できる。
アニオン性ポリアクリルアミドの製造方法としては、例えば、アニオン性単量体と(メタ)アクリルアミドを共重合する方法、あるいは(メタ)アクリルアミドを重合物であるポリアクリルアミドの一部のアルカリによる加水分解する方法が挙げられるが、特に限定されるものではない。
カチオン性ポリアクリルアミドの製造方法としては、例えば、カチオン性単量体と(メタ)アクリルアミドを共重合する方法、あるいは(メタ)アクリルアミドを重合物であるポリアクリルアミドの一部をマンニッヒ反応によりカチオン化する方法を挙げることができるが、特に限定されるものではない。
両性ポリアクリルアミドの製造方法としては、例えばアニオン性単量体とカチオン性単量体及び(メタ)アクリルアミドを共重合する方法、あるいはアニオン性単量体と(メタ)アクリルアミドの二元共重合体のマンニッヒ反応によるカチオン化、(メタ)アクリルアミドの重合体の一部をアルカリにより加水分解しさらにマンニッヒ反応によりカチオン化が挙げられるが、特に限定されるものではない。
アニオン性基を形成するためのアニオン性単量体としては、不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸、不飽和トリカルボン酸、不飽和テトラカルボン酸、不飽和スルホン酸、不飽和ホスホン酸及びこれらの塩類等が挙げられ、これらの一種を単独で又は二種以上を併用して使用することができる。
これらのうち不飽和モノカルボン酸及びそれらの塩類としては、アクリル酸、メタクリル酸、2−(メタ)アクリルアミド−N−グリコール酸、N−アクリロイルグリシン、3−アクリルアミドプロパン酸、4−アクリルアミドブタン酸及びそれらのナトリウム、カリウム塩等のアルカリ金属類又はアンモニウム塩等が挙げられる。
不飽和ジカルボン酸及びそれらの塩類の例としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸及びそれらのナトリウム、カリウム塩等のアルカリ金属塩類又はアンモニウム塩等が挙げられる。
不飽和トリカルボン酸及びそれらの塩類の例としてはアコニット酸、3−ブテン−1,2,3−トリカルボン酸、4−ペンテン−1,2,4−トリカルボン酸及びそれらのナトリウム、カリウム塩等のアルカリ金属塩類又はアンモニウム塩等が挙げられる。
不飽和テトラカルボン酸及びそれらの塩類の例としては、1−ペンテン−1,1,4,4−テトラカルボン酸、4−ペンテン−1スルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及び、2,3,4−テトラカルボン酸、3−ヘキセン−1,1,6,6−テトラカルボン酸及びそれらのナトリウム、カリウム塩等のアルカリ金属塩類又はアンモニウム塩等が挙げられる。
不飽和ホスホン酸の例としては、ビニルホスホン酸、α−フェニルビニルホスホン酸及びそれらのナトリウム、カリウム塩等のアルカリ金属塩類又はアンモニウム塩等が挙げられる。
上記のアニオン性ビニルモノマーの中でも消臭効果および経済性の点で不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸、具体的にはアクリル酸、2−アクリルアミド−N−グリコール酸、イタコン酸及びその塩類が特に好ましい。
カチオン性基を形成するためのカチオン性単量体としては、3級アミノ基、又は4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマーを挙げることができる。
3級アミノ基を有するビニルモノマーとしては、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、及びジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、及びジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類、前記3級アミノ基を有するビニルモノマーの塩酸塩、及び硫酸塩等の無機酸塩類、並びに前記3級アミノ基を有するビニルモノマーのギ酸塩、及び酢酸塩等の有機酸塩類が挙げられる。
また、4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマーとしては、前記3級アミノ基を有するビニルモノマーと4級化剤との反応によって得られるビニルモノマーが挙げられる。前記4級化剤としては、メチルクロライド、及びメチルブロマイド等のアルキルハライド、ベンジルクロライド、及びベンジルブロマイド等のアラルキルハライド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、エピクロロヒドリン、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、並びにグリシジルトリアルキルアンモニウムクロライド等が挙げられる。これらの3級アミノ基、又は4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマーは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記マンニッヒ反応は、アニオン性アクリルアミド共重合体に、ホルムアルデヒドと二級アミンあるいはアルカノールアミンを反応させることによって達成でき、例えば、二級アミンとしてはジメチルアミン等を、アルカノールアミンとしては、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールアミン等を使用することができる。
本発明のイオン性ポリアクリルアミド系高分子を得るためにアニオン性単量体とカチオン性単量体及び(メタ)アクリルアミドの三元共重合体、アニオン性単量体と(メタ)アクリルアミドの二元共重合体、あるいは(メタ)アクリルアミドの重合体は、例えばラジカル重合反応が適用でき、その際用いる重合開始剤、連鎖移動剤及び架橋剤は、特に限定されるものではなく、公知のものが使用できる。
またここで重合開始剤としては、例えば過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド等の過酸化物、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム等の臭素酸塩、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過ホウ酸アンモニウム等の過ホウ酸塩、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過炭酸アンモニウム等の過炭酸塩、過リン酸ナトリウム、過リン酸カリウム、過リン酸アンモニウム等の過リン酸塩等が例示できる。この場合、単独でも使用できるが、還元剤と組み合わせてレドックス系重合開始剤としても使用できる。
還元剤としては、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩あるいはN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等の有機アミン、2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩等のアゾ化合物、アルドース等の還元糖等が例示できる。また、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸及びその塩等のアゾ化合物も使用可能である。これらの開始剤は2種類以上併用してもよい。
また、連鎖移動剤としては、アルキルメルカプタン類、チオグリコール酸及びそのエステル類、イソプロピルアルコール、並びにアリルアルコール、アリルアミン及び(メタ)アリルスルホン酸等のアリル基を有するモノマー等を挙げることができる。これらの中でも(メタ)アリルスルホン酸及び(メタ)アリルスルホン酸のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩が使用できる。
また、架橋剤としては、例えば、N置換(メタ)アクリルアミド、ジ(メタ)アクリレート類、ビス(メタ)アクリルアミド類、ジビニルエステル類等の2〜4官能性ビニルモノマーのような多官能性モノマー等を挙げることができる。
そのラジカル重合反応の具体的な製造方法としては、特に制限はなく、従来公知の各種の方法を採用することができる。例えば、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下、撹拌機及び温度計を備えた反応容器に、前述のモノマーと溶媒である水(必要に応じて有機溶媒を併用することも可能である)、必要に応じて連鎖移動剤を仕込む、更に必要に応じて硫酸、塩酸等の酸もしくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等のアルカリといったpH調整剤によりpHを調整する。その後重合開始剤を加え、反応温度20〜90℃で反応させ、目的とするイオン性ポリアクリルアミドあるいはポリアクリルアミドを得ることができる。また、必要に応じて、モノマー、水、連鎖移動剤、pH調整剤、重合開始剤、架橋剤の一部または全量を反応容器に滴下しながら重合することもできる。
本発明のイオン性ポリアクリルアミド系高分子の重量平均分子量が300万〜500万の範囲であり、かつ分子量300万の分子量成分における回転半径が60nm〜120nmのものが消臭効果の面で必要となる。なお重量平均分子量はより好ましくは300万〜450万であり、回転半径としては、69nm〜110nmのものがより好ましく、更に好ましくは100nm以下、特に好ましくは90nm以下である。
本発明において、イオン性ポリアクリルアミドの重量平均分子量が300万を下回るもの及び500万を超えるものは十分な消臭効果を得ることができず、生産性の面でも好ましくない。
イオン性ポリアクリルアミド系高分子の回転半径が120を超えるものは十分な消臭効果が得られず、また生産性及び操業性の面でも好ましくない。一方、回転半径が60を下回るものも十分な消臭効果を得ることができない。
本発明のイオン性ポリアクリルアミド系高分子の分子量及び回転半径の評価にはGPC−MALS法を用いる。GPC−MALS法は、下記の測定条件で、ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)でポリマーを分離し、多角度光散乱法(MALS)で分子量と回転半径を測定する。
(GPC−MALSの測定条件)
カラム:Shodex SB−807HQ
溶離度:リン酸緩衝液
流速:1.0ml/min
検出器:RI、MALS
注入量:50μl
濃度750ppm
また、本発明で用いるイオン性ポリアクリルアミド系高分子は分子中にアニオン基とカチオン基を有する両性ポリアクリルアミドが好ましく、そのアニオン単量体が5〜30重量%、カチオン単量体が5〜30重量%の範囲のものが消臭効果の面で好ましく、更にアニオン単量体が10〜25重量%、カチオン単体量が10〜25重量%の範囲のものが消臭効果の面でより好ましい。
本発明の消臭剤組成として、イオン性ポリアクリルアミド系高分子の濃度範囲は0.0001〜0.05重量%が好ましく、より好ましくは0.0002〜0.01重量%である。イオン性ポリアクリルアミド系高分子は0.05重量%を超えて使用してもよいがその効果はレベルオフする傾向にある。
本発明による消臭剤組成物は、通常化粧品、医薬部外品、医薬品等の外用剤に一般的に用いられる植物系及び動物系油脂類、植物系及び動物系脂肪酸、天然系及び合成系アルコールあるいは多価アルコール、粘性の水溶性高分子化合物、酸化剤、抗酸化剤、キレート剤、界面活性剤、乳化剤、pH調節剤等を溶解剤、安定剤、機能付加剤等として適宜配合することができる。
以上、本実施形態によれば、消臭効果の極めて優れた消臭剤組成物を提供することができる。この結果、人体や環境に与える影響を抑え、コストを低減することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。ここで、上記実施形態に係る消臭組成物について実際に作製、検討を行った。以下具体的に説明する。なお、本明細書中「部」とは「質量部」を表す。
(実施例用イオン性ポリアクリルアミド系高分子(PAM1)の製造)
撹拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を付した1リットル四つ口フラスコに、水447g、50%アクリルアミド水溶液154g、ジメチルアミノエチルメタクリレート9.6g、アクリル酸9.6g、N−ジメチルアクリルアミド0.58g、メタリルスルホン酸ナトリウム1.01gを仕込み、30%硫酸水溶液を加えpHを3に調節した。次いで、窒素ガス雰囲気下、60℃に昇温し、重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.19gを加え、重合を開始させ反応温度を90℃まで昇温した。その後、水86.2g、50%アクリルアミド水溶液102.4g、ジメチルアミノエチルメタクリレート6.4g、アクリル酸6.4g、N−ジメチルアクリルアミド0.39g、メタリルスルホン酸ナトリウム0.67gを仕込み、90℃で反応中、25℃における推定粘度が3000mPa/sになった時点で終了し、固形分20%のイオン性ポリアクリルアミド系高分子PAM1を得た。分子量分布を有するPAM1について、GPC−MALS法にて分子量及び回転半径を測定した。イオン性ポリアクリルアミド系高分子PAM1の重量平均分子量は400であり、分子量300万における回転半径は83nmであった。その測定結果を表1に示す。
(実施例および比較例用イオン性ポリアクリルアミド系高分子PAM2〜8の製造)
表1に示した単量体、連鎖移動剤および架橋剤の配合でPAM1と同様な方法で製造を行い、PAM2〜8を得た。また、上記イオン性ポリアクリルアミド系高分子PAM1と同様に重量平均分子量及び分子量300万における回転半径の値を表1に示す。
(実施例1〜5、比較例1〜3)
ここで、上記実施形態に係る消臭剤組成物についてイオン性及びノニオン性ポリアクリルアミド系高分子の0.001%水溶液を調整し実施例1〜3及び比較例1〜5の試験液を得た。
(消臭性能の評価)
上記実施例1〜5、比較例1〜3について下記の試験方法で消臭性能を評価した。この結果を下記表2に示す。臭気物質としてトリメチルアミン35ppmを空気(以下「原臭1」という。)あるいはイソ吉草酸43ppmを含む空気(以下「原臭2」という。)を、表2の組成の試験液を用い下記の条件でそれぞれ超音波噴霧処理した。
(超音波噴霧処理条件)
超音波噴霧器:オムロン製NE−U17
試験液:20g
噴霧時間:2分
原臭通過速度:1000ml/分
超音波噴霧処理後の空気を捕集し、その臭気物質濃度をガスクロマトグラフで測定した。下記の式で減臭率を百分率で求め、消臭効果を比較した。減臭率が高いほど、消臭効果が優れていることを示す。
上記実施例によると、PAM1〜PAM3を用いた実施例1〜実施例3は、PAM4〜PAM8を用いた比較例1〜比較例5と比較して優れた消臭性能を示した。
実施例の中では、両性のPAM1を用いた実施例1が、アニオン性あるいはカチオン性のPAMを用いた実施例2及び実施例3と比べ、高い消臭性能を示すことが確認できた。
一方で、PAMを用いた場合であっても、ノニオンである場合(比較例1)は、減臭率が30%未満と消臭性能が著しく劣った。
また、上記比較例2〜比較例5は、いずれも両性PAMを用いているが、重量平均分子量が240万と300万より小さいPAM5を用いた比較例2、300万における回転半径が132nmと120nmより大きいPAM6を用いた比較例3、重量平均分子量が830万と300万より大きいPAM7を用いた比較例4、300万における回転半径が39nmと60nmより小さいPAM8を用いた比較例5はいずれも実施例と比較し消臭性能が劣ることが確認できた。
上記の結果から、重量平均分子量は300万以上であって、回転半径が60nm以上であることが必要であること、更には、重量平均分子量は500万以下、より好ましくは450万以下であり、回転半径は120以下、より好ましくは100以下、更に好ましくは90以下であることが確認でき、本発明の有用性について確認した。
上記の結果を踏まえると、本発明の効果については、推測の域にはあるが、以下の通りと考えられる。まず、イオン性のポリアクリルアミド系高分子を採用し、その電荷的な効果により臭気物質を引き付ける。一方、高分子の回転半径は、その高分子の広がり状態を示すものであるため、この回転半径が所望の範囲にある場合、臭気物質を効率的に捕集することができる。もし、この範囲外である場合は、臭気物質を効率的に捕集することができず、消臭剤組成物全体として高い消臭効果を得ることはできないと考えられる。すなわち、本発明は、上記重量平均分子量の範囲で、上記回転半径の範囲とすることで、より高い消臭効果を有する消臭剤組成物となる。
本発明は、消臭剤組成物として産業上の利用可能性がある。

Claims (2)

  1. GPC−MALS(ゲル浸透クロマトグラフィー多角度光散乱検出器)法で得られる重量平均分子量が300万〜500万の範囲であり、かつ分子量300万における分子量成分の回転半径が60nm〜120nmのイオン性ポリアクリルアミド系高分子を用いることを特徴とする消臭剤組成物。
  2. 前記イオン性ポリアクリルアミド系高分子が、分子中にアニオン性基とカチオン性基を有する両性高分子であることを特徴とする請求項1記載の消臭剤組成物。
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