JP2003171804A - 腹巻き - Google Patents

腹巻き

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JP2003171804A
JP2003171804A JP2001371398A JP2001371398A JP2003171804A JP 2003171804 A JP2003171804 A JP 2003171804A JP 2001371398 A JP2001371398 A JP 2001371398A JP 2001371398 A JP2001371398 A JP 2001371398A JP 2003171804 A JP2003171804 A JP 2003171804A
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belly
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resin
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Emiko Ishikawa
恵美子 石川
Shingo Matsumoto
真吾 松本
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】易着脱性に優れ、保温性、消臭効果が高い腹巻
きを提供する。 【解決手段】編地のタテ方向またはヨコ方向いずれかま
たは双方の伸長率が50%以上、伸長回復率が60%以
上、かつ、厚さが2mm以下の編地を使用し、両端が解
放された形態をもち、水分吸着発熱性能、光触媒を付与
した腹巻き。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腹巻きに関する。
さらに詳しくは、伸縮性に富み、薄くて優れた保温性を
有し、軽くて肌触りが良く、着脱が容易な腹巻きに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、スポーツ、医療などの分野では腹
部や腰部あるいは背骨の保護、腰痛防止を目的に用いら
れる補装具として、各種のサポーターが提案され実用化
されてきた。一方、オフィス、デパート、車内などでは
特に夏季において空調による冷え防止のため、各種腹巻
きが実用化されるようになった。
【0003】例えば、実用新案登録第3042648号
公報には保温性向上を目的に、合成樹脂の皮膜を有した
布と天然素材を有する布との二重構造をもった腹巻きが
提案されている。また、実用新案登録第3042986
号公報では、薄手で着用時のシルエットを考慮した腹巻
きが提案されている。しかし、いずれにおいてもその形
状は筒型で、着用時には、両足を腹巻きに通して腹部ま
で引き上げる、もしくは頭から腹巻きを身体に通して腹
部まで引き下げる、といった動作が必要であった。この
形状では手足に疾患をもつ人は着用困難であるし、疾患
のない人においても容易に着脱することは困難であっ
た。特に夏季、空調のきいた部屋と戸外の間を行き来す
る時など、自由に着脱できず不快であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の実状に鑑み、伸縮性に富み、薄くて優れた保温性
を有し、軽くて肌触りが良く、着脱が容易な腹巻きを提
供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、(1)タテ方向またはヨコ方向のいずれ
かまたは双方の伸長率が50%以上、伸長回復率が60
%以上、かつ厚さが2mm以下の編地を使用したことを
特徴とする腹巻き。
【0006】(2)総繊度167デシテックス以下の地
糸を用い、目付300g/cm2 以下となるように編成
した編地を使用したことを特徴とする前記(1)に記載
の腹巻き。
【0007】(3)腹部を覆う幅を有した編地を使い、
上部の胴回り寸法と下部の腰回り寸法の差寸が4〜20
cmであることを特徴とする前記(1)または(2)に
記載の腹巻き。
【0008】(4)両端が開放された形状の腹巻きにお
いて、一端側に非連続の係止具が取り付けられ、他端側
には連続した紐状の係止具が取り付けられていることを
特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の腹巻
き。
【0009】(5)前記編地が水分吸着発熱性能を有
し、繊維表面に吸湿性ポリマーおよび/または吸湿性微
粒子を固着させてなることを特徴とする前記(1)〜
(4)のいずれかに記載の腹巻き。
【0010】(6)吸湿性ポリマーが、ビニルスルホン
酸および下記一般式[I]、[II]、[III]で示されるビニ
ルモノマーの1種、もしくは2種以上の共重合体を主成
分としたポリマーであることを特徴とする前記(1)〜
(5)のいずれかに記載の腹巻き。
【0011】
【化4】
【0012】(式中、X=HまたはCH3、n=9〜2
3の整数)
【0013】
【化5】
【0014】(式中、X=HまたはCH3、m+n=は
9〜23の整数)
【0015】
【化6】
【0016】(式中、R=HまたはCH3、R1=Cl、
Br、I、OCH3、OC25またはSCH3、m=0〜
9の整数、l=10以上の整数) (7)前記吸湿性微粒子がケイ素を含む化合物の微粒子
であることを特徴とする請求項5または6のいずれかに
記載の腹巻き。
【0017】(8)前記編地の繊維表面上にチタンとケ
イ素からなる複合酸化物とアルキルシリケート系樹脂、
シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれた少な
くとも1種のバインダーと光触媒を有することを特徴と
する前記(1)〜(7)のいずれかに記載の腹巻き。
【0018】(9)前記(8)のバインダーおよび光触
媒層と、編地の繊維表面との中間層として、過酸化チタ
ン粒子層、ゼオライトの層、ゼオライトとシリコーン系
もしくはフッ素系樹脂で固定した層、アルキルシリケー
トの層から選ばれるいずれかの層を有し、さらにその上
部にチタンとケイ素からなる複合酸化物の層を有するこ
とを特徴とする前記(8)に記載の腹巻き。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明は、前記課題、つまり伸縮
性に富み、薄くて優れた保温性を有し、軽くて肌触りが
良く、着脱が容易な腹巻きについて、鋭意検討した結
果、次の構成を有することにより解決することを究明し
たものである。
【0020】本発明に使用する腹巻きの編地の素材構成
は以下のとおりである。すなわち、タテ方向またはヨコ
方向のいずれかまたは双方の伸長率が50%以上、伸長
回復率が60%以上の編地を用いるものである。
【0021】かかる伸長率とは、編地の伸びの程度を表
すものであり、この数値が大きい程、腹巻きにして装着
した時、身体の動きに追従し易く、着脱も容易で、疲れ
難い。かかる伸長率が50%未満であると、腹巻きとし
て装着しづらく、身体の動きに腹巻きが追従し難く、ま
た、疲れ易いものとなる。したがって、編地のタテまた
はヨコ方向いずれかの伸長率は、50%以上あるもので
あり、好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%
以上である。
【0022】かかる伸長回復率とは身体の動きで伸長し
た編地が、素早く元の状態に戻ろうとする回復程度を表
すものであり、この数値が大きい程、腹巻きとして装着
した時、よりフィット性に富み、動き易い。かかる伸長
回復率が60%未満であると、身体の動きにより伸長さ
れた編地が伸ばされた状態となり、身体へのフィット感
に劣ることから、身体の動きに追従しにくくなる。
【0023】なお、タテ方向とヨコ方向で、編地伸長率
と伸長回復率の数値大小がある場合は、伸長率の大きい
方向を腹巻きの長さ方向7に優先して使用することが好
ましい。
【0024】かかる伸長率および伸長回復率は、JIS
L 1018「メリヤス生地試験方法」の定速伸長法の
グラブ法に基づいて測定されたものである。
【0025】さらに、本発明においては、生地厚さが2
mm以下の編地を用いる。編地の生地の厚さが2mmよ
り厚くなると、着用時にかさばり、外衣の上から目立つ
ため、好ましくない。また、着用時にはその上に身につ
ける外衣のサイズを未着用時より大きくしないと入らな
くなる可能性もある。
【0026】さらに、総繊度167デシテックス以下の
合成繊維および/または天然繊維を地糸に用い、目付3
00g/cm2 以下となるように編成した編地を使用す
ることが好ましい。
【0027】地糸とは、編地を構成する主となる糸で、
他には芯糸や部分的に挿入する挿入糸がある。挿入糸と
してはポリウレタン弾性糸などが適用できる。
【0028】編地を構成する繊維は、合成繊維、天然繊
維、あるいは長繊維、単繊維の区別なく使用でき、特に
限定されるものではないが、たとえば、ポリアミド系繊
維、ポリエステル系繊維、アクリル系繊維、ポリプロピ
レン系繊維等の合成繊維、アセテート、レーヨン等の半
合性繊維、羊毛、絹、木綿、麻等天然繊維のいずれが含
まれてもよい。また、挿入糸や芯糸に弾性糸を用いても
良い。
【0029】かかる編物地の生地の目付や厚さは、JI
S L 1018「メリヤス生地試験方法」に基づいて測
定されたものである。
【0030】本発明の腹巻きは、腹部を覆う幅を有した
編地を使い、上部の胴回り寸法と下部の腰回り寸法の差
寸が4〜20cmであるようにすることが好ましい。こ
れにより、人体の胴部と腰部との差寸をカバーすること
ができ、腹部に余分なシワが入ったり、腰部に無理な緊
張を強いることを防止できる。
【0031】次に、本発明の腹巻きの形状について、一
態様を示す図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、
本発明の腹巻きを解放したときの状態を示す前面図、図
2は、市販されている筒状の腹巻きの一例を示す図であ
る。
【0032】本発明においては、腹部を覆う幅を有した
編地を使い、腹巻きの上部5の寸法と腹巻きの下部6の
寸法の差寸が4〜20cmあり、両端が解放された形状
をとる。上下寸法に差寸を設けることにより、身体の胴
回り寸法(腹巻きの上部5に対応)と身体の腰回り寸法
(腹巻きの下部6に対応)の差寸に対応することがで
き、着用感が向上する。本発明の腹巻きは両端が開放さ
れた形状で、解放された両端の係止方法は、一端には非
連続の係止具3、4が取り付けられ、他端には連続した
紐状の係止具2が取り付けられるというように両端が異
なる方が好ましい。両端に同じ係止具を使用した場合、
例えばスライドファスナーや面ファスナーのような連続
した係止具を付けると、開閉部の柔軟性が損なわれ着用
快適性が劣るばかりでなく、安全性、審美的にも好まし
くない。特にスライドファスナーでは金属部分が、面フ
ァスナーではオス面が肌にあたると、非常に不快になる
ばかりでなく、湿疹や肌荒れの問題が発生する可能性が
ある。
【0033】一端で使用する非連続の係止具としては、
紐、フック、ボタン、ドットボタンなどを用いることが
できる。また、他端で使用する係止具は、紐状の連続し
た形状をもつものが好ましい。係止具としては、紐、シ
ャーリングゴム、織テープなどを単独もしくは組み合わ
せて用いることにより、腹巻きの両端が解放されない筒
状の腹巻き9と比べて、着用時には、両足を腹巻きに通
して腹部まで引き上げる、もしくは頭から腹巻きを身体
に通して腹部まで引き下げなくてもよく、手足に疾患を
もつ人であっても着用が容易であるし、疾患のない人に
おいても容易に着脱することが可能である。特に夏季、
空調のきいた部屋と戸外の間を行き来する時等、自由に
着脱することができるため好ましい。
【0034】本発明においては、これら一端で使用する
非連続の係止具と他端で使用する係止具とによって腹巻
きの端部同士をそれぞれ接続させることができる。な
お、係止具の位置は腹巻きの端部同士が重なるように端
部に至るまでの位置に取り付けてもよく、また、腹巻き
の端部同士が重ならないように端部に取り付けてもよ
い。
【0035】両端の係止方法を変更するには、例えば一
端に数個のフック、他端にシャーリングゴムを1本縫着
することができる。かかるシャーリングゴムは3〜8c
m程度の間隔で腹巻きに縫い付ける。この腹巻きの着脱
方法は、フックを多端のシャーリングゴムの3〜8cm
の空隙にひっかけて係止する。このことにより、腹巻き
の両端の柔軟性を損なわない上に広い空隙にフックをひ
っかけるので、指先が不自由な場合も容易に着脱するこ
とができる。
【0036】本発明の腹巻きに用いる編地に水分吸着性
能を付与させるには、編地を構成する繊維としては、吸
湿性を有する繊維を用いればよく、例えば、羊毛、蛋白
質繊維であるアーディル、ビスコースレーヨン、絹、綿
等の湿潤熱の高い繊維を用いてもよいし、または、合成
繊維に、紡糸あるいは後加工において吸湿性を付与・向
上させたものを用いてもよい。
【0037】例えば、紡糸においては、ナイロンにポリ
ビニルピロリドン等の吸湿ポリマーを練り込み紡糸して
得られた吸湿性向上ナイロン糸等を使用することができ
る。すなわち、ナイロンにポリビニールピロリドンを5
重量%練り込むことにより、後述する発熱エネルギーが
13程度の糸を得ることができる。
【0038】この糸の編地への混率は、編地全重量比の
好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上、特
に好ましくは40%以上とすることで、目的とする性能
を得ることができる。
【0039】また、後加工においては、吸湿性のあるポ
リマーおよび/または吸湿性のある微粒子を繊維表面に
固着させることが実用上好ましく用いられる。後加工で
吸湿性ポリマーおよび/または吸湿性微粒子を固着させ
ることにより、繊維が吸湿性となることは、編地の柔軟
性を増すことにもなり好ましい。
【0040】また、本発明においては、編地が水分吸着
発熱性能を有し、繊維表面に吸湿性ポリマーおよび/ま
たは吸湿性微粒子を固着させてなるものであることが好
ましい。
【0041】水分吸着発熱性能を有する布帛は、身体か
ら出る不感蒸泄や汗などの水分を吸着して発熱するた
め、保温性が格段に向上する。
【0042】編地に水分吸着発熱性能を付与する後加工
としては、ビニルスルホン酸、および前記した一般式
[I]、[II]、[III]で表される化合物の1種もしく
は2種以上を混合した溶液に重合開始剤を混ぜ、パディ
ング法、スプレー法、キスロールコータ、スリットコー
タなどの処理方法で方法で処理液を付与後、乾熱処理、
湿熱処理、マイクロ波処理、紫外線処理等によりポリマ
ー化して繊維表面に固着する方法がある。ビニルスルホ
ン酸はPHが低く、そのまま用いると綿やナイロンは脆
化するため、予め中和したビニルスルホン酸ナトリウム
を用いる。また、ビニルスルホン酸亜鉛を用いると消臭
性能も付与できる。ビニルスルホン酸としては、例えば
アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸が水分子吸着
発熱性能の点で好ましい。 重合開始剤としては、通常
のラジカル開始剤を使用できる。処理液を繊維材料に付
与する方法としては、通常用いられる手段が適用可能で
ある。例えば、真空脱水機で処理するなどして付与量を
調整することも好ましく行われる。
【0043】また、ポリエステル、ナイロン、アクリル
などの合成繊維に対しては製糸、製紡の段階での付与も
可能である。例えばポリエステルフィラメントの場合、
溶融紡糸法でPOY(半延伸糸)を紡糸する際、上記化
合物の1種もしくは2種以上と炭素数25〜33の高級
炭化水素と、炭素数が3〜6の多価アルコールと炭素数
が14〜18の脂肪酸とのエステル、炭素数が12〜1
7の脂肪酸とアミノアルコールとの反応により得られる
脂肪族アミド、水溶性シリコーン化合物からなる群から
選ばれた少なくとも一種の化合物とポリオキシエチレン
系界面活性剤の混合組成物を紡糸油剤とともに付与し、
後の延伸工程において乾熱処理されることによって化合
物が繊維に強固に付着し、耐洗濯性のある水分吸着発熱
性能が得られる。アクリル繊維の場合は、湿式紡糸法で
紡糸、延伸、水洗された後、前記一般式[I]、[I
I]、[III]で表せる化合物の1種もしくは2種以上を
混合した溶液を、0.05〜5.0重量%付着させ、乾
燥緻密化処理、スチーム処理、乾燥工程を経て、繊維に
強固に付着しポリエステルと同様に耐洗濯性のある水分
子吸着発熱性能が得られる。
【0044】吸湿性のある微粒子を繊維表面に固着させ
る例としては、吸湿率の高い、ケイ素を含む化合物の微
粒子を用い、これをバインダーで繊維表面に固着するこ
とが好ましい。
【0045】本発明の腹巻きにおいては、これら上記の
手段を組み合わせて採用することが好ましい。
【0046】本発明の腹巻きは、後述する発熱エネルギ
ー指数が5以上であることが重要である。ここで発熱エ
ネルギー指数とは、ポリエチレンテレフタレート繊維1
00%素材の水分吸着発熱エネルギーを1とした場合の
比較値である。すなわち、アルコール温度計に3gの試
料を巻き付け、30℃、30%RHの環境で調温、調湿
させた後、30℃、90%RHの環境へ移動させた場合
の吸湿時の温度上昇を経時的に観察し、横軸に時間、縦
軸に温度としたグラフに30℃から上昇し再び30℃に
復元するまでプロットし、その面積を測定するものであ
る。
【0047】この発熱エネルギー指数が5未満では発熱
効果を実感することができない。発熱エネルギー指数
は、好ましくは8以上であり、さらに好ましくは10以
上である。
【0048】本発明の腹巻きに用いる編地の製編は、経
編地であるトリコット地、ラッセル地、および、丸編地
であるシングル丸編地、ダブル丸編地、横編地、また
は、成型用小寸丸編機によるシングル丸編地、ダブル丸
編地等のいずれであってもよい。また、編組織は、経編
地のハーフ組織、バックハーフ組織、クイーンズコード
組織、サテン組織、メッシュ組織、パイル組織、その他
変化組織等、または、丸編地の天竺組織、フライス組
織、インターロック組織、モックローディ組織、パイル
組織、その他変化組織等の編組織であれば良い。
【0049】本発明の腹巻きは、繊維表面に、アルキル
シリケート系樹脂、シリコーン系樹脂およびフッ素系樹
脂から選ばれた少なくとも1種のバインダーと、光触媒
剤を付着させた素材を用いることが好ましい。
【0050】本発明において、光触媒剤とは、紫外線に
より励起され、強い酸化力によって有機物を酸化分解す
る特性を有するものであり、具体的には、アナターゼ
型、ルチル型と呼ばれる結晶型の構造をもつものが含ま
れる。かかる光触媒は、消臭性、着色物分解除去性(防
汚性)、殺菌性(抗菌、防カビ)を有するものである。
【0051】かかる光触媒剤の作用は、皮膚下のエクリ
ン腺、アポクリン腺から出た水分に皮膚の周囲にある常
在菌により汗の臭い(主成分:アンモニアやイソ吉草
酸)が発生し、この臭いに光触媒剤で励起された・OH
基(水酸基ラジカル)が汗の主成分に触れ、これをCO
2(炭酸ガス)とH20(水)に分解して消臭すると考え
られている。また、加齢臭(中高年臭)では、主成分:
ノネナールが、老人臭(中高年臭)では、主成分:イン
ドール、スカトールが 、糞尿臭では、主成分:アンモ
ニアが、他の体臭では、主成分:アセトアルデヒド、メ
チルメルカプタンが、タバコ臭では、主成分:ニコチン
が、それぞれ同様に光触媒剤で分解することができるの
である。
【0052】本発明において、光触媒剤の中でも、チタ
ンとケイ素の複合酸化物を使用することが好ましく使用
されるが、かかる複合酸化物は、例えば、田部浩三(触
媒、第17巻、No.3、72頁、1975年、触媒学会発
行)に記載されているように、固体酸として知られ、チ
タンとケイ素の割合は、酸化物に換算して酸化チタンが
20〜95モル%、酸化ケイ素が5〜80モル%の範囲
にあるものが好ましい結果を与える。
【0053】本発明においては、たとえばチタンとケイ
素の複合酸化物の如き光触媒剤を繊維表面に付着させる
ため、アルキルシリケート系樹脂、シリコーン系樹脂お
よびフッ素系樹脂から選ばれた少なくとも1種のバイン
ダーを用いる。かかるバインダーの存在により、有機系
樹脂特有の光触媒剤の酸化による分解、着色、臭気の発
生を防止することができる。
【0054】本発明に好ましく用いられるアルキルシリ
ケートは、下記のように主にSi−Oの結合部分と直鎖
または分岐のある飽和アルキルからなり、その両端にO
H基をもつものである。 OH−(Si−O)n −R−OH 式中、Rは、炭素数1〜10の直鎖または分岐のある飽
和アルキル基であり、nは1以上の整数を意味し、無機
性を高めるために、好ましくは1000〜10000の
範囲である。
【0055】かかるアルキル基は、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル等直鎖または分岐のある飽和アル
キルである。
【0056】かかる樹脂の付着量は、風合いを良くする
点から、塗布法では、繊維に対して0.05〜30重量
%が好ましく、また、含浸法では、繊維に対して0.0
5〜10重量%が好ましい。
【0057】また、シリコーン系樹脂としては、シリコ
ーンレジンもしくはシリコーンワニスという分類に属す
る縮合架橋型樹脂を使用することができ、かかる樹脂
は、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン
などの縮合架橋型樹脂を、単独または数種の配合物を縮
合して得ることができるものが含まれる。これらは、3
次元構造の樹脂を形成し、シリコーン樹脂の中でも、最
も耐熱性や耐薬品性に優れたものである。かかる樹脂の
付着量は、風合いを良くする観点から、塗布法では、繊
維に対して0.05〜100重量%が好ましく、また、
含浸法では、繊維に対して0.05〜30重量%が好ま
しい。
【0058】また、フッ素系樹脂としては、ビニルエー
テルおよび/またはビニルエステルとフルオロオレフィ
ン重合性化合物が、非常に優れた特性を持っていて好ま
しく使用される。例えば、ポリフッ化ビニルやポリ四フ
ッ化エチレン、四フッ化エチレン−パーフルオロアルキ
ルビニルエステルやビニルエステル−フルオロオレフィ
ンなどが分解、劣化が少ないので好ましく使用される。
かかる樹脂の付着量は、シリコーン系樹脂と同量の条件
で好ましく使用される。かかる樹脂の付着量は、風合い
を良くする観点から、塗布法では、繊維に対して0.0
5〜100重量%が好ましく、また、含浸法では、繊維
に対して0.05〜30重量%が好ましい。
【0059】かかるシリコーン系樹脂およびフッ素系樹
脂と、通常よく使用されるアクリル樹脂、ウレタン樹
脂、エポキシ樹脂などとの違いは、熱や薬品の作用で分
解されやすい炭化水素基をほとんど含まず、シリコーン
系樹脂はSi−O結合、フッ素系樹脂はF−C結合を主
体に構成されており、末端基や側鎖に少量のメチル基や
フェニル基が炭化水素として含まれる程度であるところ
にある。
【0060】また、かかるバインダーに、ゼオライトを
さらに添加すると、抗菌性能をさらに高める効果がある
ので好ましい。すなわち、臭い成分の吸着力の向上と構
造物中の無機系成分比を増加させ、光触媒剤による分解
を抑制する作用がある。かかるゼオライトは、金、白
金、銀、パラジウム等の貴金属を、好ましくは0.01
〜5重量%の範囲で担持したものを用いると、更に抗菌
効果が向上するという機能を発揮する。かかるゼオライ
トの付着量は、繊維に対して、塗布法では好ましくは
0.01〜10重量%であり、また、含浸法では、風合
いの点から、好ましくは0.01〜5重量%の範囲に制
御するのがよい。
【0061】本発明においては、かかる光触媒を表面上
に固定するために、特定の中間層を設けてもよい。
【0062】この中間層としては、過酸化チタン粒子
層、ゼオライトの層、ゼオライトとシリコーン系もしく
はフッ素系樹脂で固定した層、アルキルシリケートの層
が好ましく用いられる。これらいずかの中間層を用いる
ことにより、有機系樹脂特有の光触媒の酸化による分
解、着色、臭気の発生をより効果的に防止することがで
きる。
【0063】次に、上記光触媒を編物に付着させる方法
について説明する。
【0064】その一例は、アルキルシリケート系樹脂、
シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれる少な
くとも1種をバインダーとし、好ましくはゼオライト微
粒子を添加する。次いでチタンとケイ素の複合酸化物の
水溶液を混合し、これを加工液とする。次いで、この加
工液に編物を含浸させた後、マングルロールで絞り、ド
ライキュアの工程を経るか、あるいはこの加工液を適当
な粘度に調整して、ナイフコーターやグラビアロールコ
ータ、捺染などで塗布した後、200℃以下の温度で固
定する。
【0065】他の一例は、中間層として過酸化チタン粒
子層を用いる場合の処理法として、ゾル状態からゲル状
態に状態を変化させている途中の性状を示す過酸化チタ
ンを含む処理液を、編物に含浸させた後、マングルロー
ルで絞り、200℃以下の温度で固定する。あるいはこ
の処理液を適当な粘度に調整して、ナイフコーターやグ
ラビアロールコーターなどで、塗布した後200℃以下
の温度で固定することによって、過酸化チタン層(中間
層)を有する編物が得られる。
【0066】また、中間層としてゼオライト微粒子の層
を設ける場合は、ゼオライト微粒子をPVA法によって
編物に気層皮膜を作り融着させる。
【0067】中間層としてシリコーン系もしくはフッ素
系樹脂で固定されたゼオライト微粒子層を設ける場合
は、ゼオライト微粒子と水溶解性のシリコーン系樹脂も
しくはフッ素系樹脂を含む処理液中に編物を含浸させた
後、マングルロールで絞り、200℃以下の温度で固定
する。あるいはこの水溶液を適当な粘度に調整して、ナ
イフコーターやグラビアロールコーターなどで、塗布し
た後200℃以下の温度で固定する。
【0068】中間層としてアルキルシリケート層を設け
る場合は、アルキルシリケートの水溶液に、反応をより
安定的なものにするために、アルコールと塩酸、硫酸、
酢酸等を加え、pHを2〜4にする。そしてこの溶液を
よく攪拌する。編物をこの水溶液中に含浸させた後、マ
ングルロールで絞り、200℃以下の温度で固定する。
あるいはこの水溶液を適当な粘度に調整して、ナイフコ
ーターやグラビアロールコーターなどで、塗布した後2
00℃以下の温度で固定する。
【0069】上記の方法により得られた編物を、チタン
とケイ素の複合酸化物の水分散液に含浸させ、パッド−
ドライ−キュアの工程を経ると、光触媒を繊維に固着さ
せることができる。また、チタンとケイ素の複合酸化物
の水分散液にシリコーン系もしくはフッ素系樹脂を混合
させても固着させることができる。
【0070】
【実施例】以下、本発明の腹巻きについて実施例ならび
に比較例をあげてさらに具体的に説明するが、本発明は
これらに限定されるものではない。実施例中での品質評
価は次の方法を用いた。
【0071】(測定方法) (1)編地伸長率 まず、伸長率の試験法はJIS L 1018「メリヤス
生地試験方法」の定速伸長法のグラブ法に準じて行っ
た。すなわち、10cm×約15cmの試験片をタテ、
ヨコ方向にそれぞれ3枚ずつ採取した。自記記録装置付
定速伸長形引張試験機を用い、上下つかみとも表側は
2.54cm×2.54cm、裏側は2.54cm×
5.08cmのものを取り付け、つかみ間隔を7.6c
mとして試験片のたるみや、張力を除いてつかみに固定
した。これを引張速度10cm/minで17.7N
(1.8Kg)荷重まで引伸ばし、その時のつかみ間隔
を測った。次に即、荷重を取り除く方向へ元のつかみ間
隔である7.6cmまで戻した。この荷重−除重による
挙動を自記記録計に荷重−伸長−回復曲線として描い
た。
【0072】これを基に、次の式により伸長率LA
(%)を求め、編地のタテ方向、ヨコ方向の各々につい
て3枚の平均値で表した。 伸長率LA(%)=[(L1−L)/L]×100 L :つかみ間隔(mm) L1:17.7Nまで伸ばした時のつかみ間隔(mm) (2)編地伸長回復率 また、伸長回復率LB(%)は、前記自記記録計で描い
た荷重−伸長−回復曲線を基に、回復曲線がゼロ荷重に
なった時点から残留伸び(mm)を求め、次の式により
伸長回復率LB(%)を算出し、編地のタテ方向、ヨコ
方向の各々について3枚の平均値で表した。 伸長回復率LB(%)={(L1−L2)/L1}×1
00 L1:17.7Nまで伸ばした時のつかみ間隔(mm) L2:残留伸び(mm) (3)目付、厚さ測定 目付、厚さの測定はJIS L 1018「メリヤス生地
試験方法」に準じて、目付は標準状態における単位面積
あたりの質量を算出し、厚さは0.7kpa時の厚さを
異なる5ヶ所測定し平均値を求めた。 (4)着脱性、着用感、審美性評価 実着用による官能評価とした。その評価基準を表1に示
す。
【0073】
【表1】
【0074】(5)発熱エネルギー指数 幅約3.5cmの試料3gを、アルコール温度計あるい
は熱電対の測定部に巻き、摂氏30度×湿度30%RH
の環境下に12時間以上放置後の温度を測定した。次
に、摂氏30度×湿度90%RHの環境まで湿度を3%
/分の速度で変化させ、この間1分ごとに4時間後まで
温度を測定した。測定後、上昇温度を積分したものを発
熱エネルギー量として求め、次の式によって表した。発
熱エネルギー指数=試料の発熱エネルギー量/ポリエチ
レンテレフタレート繊維タフタ(JIS染色堅牢度試験
用添付布)の発熱エネルギー量 (6)洗濯 自動反転渦巻き式電気洗濯機VH−3410(東芝
(株)製)を用い、市販洗剤0.2%、温度40±2
℃、浴比1:50で5分間強反転で洗濯し、その後、排
水、オーバーフローさせながらすすぎを2分間行う操作
を2回繰り返しこれを洗濯1回とした。 (7)消臭性評価 検知管法によりおこなった。試料を10g入れた500
mlの容器に初期濃度が200ppmになるようにアン
モニアガスをいれて密閉し、1時間放置後、ガス検知管
で残留アンモニア濃度を測定した。同様な方法でアセト
アルデヒド200ppm−1時間後、メチルメルカプタ
ン60ppm−3時間後の残留ガス濃度も測定した。
(8)抗菌評価 統一試験法を採用し、試験菌体は黄色ブドウ状球菌臨床
分離株を用いた。滅菌試験布に上記試験菌を注加し、1
8時間培養後の生菌数を計測し、殖菌数に対する菌数を
求め、次の基準にしたがった。log(B/A)>1.
5の条件下、log(B/C)を菌数増減値差とし、
2.2以上を合格とした。ただし、Aは無加工品の接種
直後分散回収した菌数、Bは無加工品の18時間培養後
分散回収した菌数、Cは加工品の18時間培養後分散回
収した菌数を表す。
【0075】(実施例1)地糸のナイロンに吸湿ポリマ
ーであるポリビニルピロリドンを5重量%練り込んだ1
55デシテックス−48フィラメント糸を用い、22G
の両面丸編機にて、裏面側ハニカムリバーシブル編組織
となるナイロン100%の丸編地を編成した。
【0076】この編地を通常の丸編地の染色法に準じ、
リラックス・精練、染色、乾燥、仕上げセットを行っ
た。さらに、この編地を四塩化チタンTiCl4 の30
重量%溶液に、水酸化ナトリウムNaOHの5重量%溶
液を加え、しばらく放置したのち、水酸化チタンTi
(OH)4 を得た。これを25重量%の過酸化水素水で
処理し、非結晶質過酸化チタンゾルを得た。
【0077】この編地を腹巻きの上部長さ75cm、下
部長さ85cmとなるよう裁断し、開閉部を設けた腹巻
きに縫製した。開閉部の一端には長さ30cmのシャー
リングゴムを、他端にはホック5個を縫い付けた。この
ようにして得られた腹巻きについて、生地物性、発熱エ
ネルギー指数、着脱性、着用感、着用した状態の審美
性、消臭性、抗菌性、などの評価を行い、結果を表3に
示した。
【0078】(実施例2)地糸に44デシテックス−3
8フィラメントのポリアミドマルチフィラメント糸を用
い、挿入糸に130デシテックス、芯糸に395デシテ
ックスの弾性糸を用いラッセル編み機を使い全幅133
cmの6コースサテンを編成した。
【0079】この編地を通常の染色法に準じ、リラック
ス・精練と染色および乾燥を行った。さらに、この染色
・乾燥後の生地を、下記組成の処方Aの処理液に浸漬
後、ピックアップ率80%に設定したマングルで絞り、
乾燥機で120℃、2分乾燥させた。
【0080】 (処方1) ・AMPS(アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸) 20g/l ・PEG#1000ジメタクリレート(商品名P303 共栄社)40g/l ・過硫酸アンモニウム 2g/l 乾燥後直ちに、105℃の加熱スチーマーで5分間処理
し、湯水洗、乾燥した。次いで、乾燥機で170℃、1
分でセットしてさらに、この編地を四塩化チタンTiC
4 の30重量%溶液に、水酸化ナトリウムNaOHの
5重量%溶液を加え、しばらく放置したのち、水酸化チ
タンTi(OH)4 を得た。これを25重量%の過酸化
水素水で処理し、非結晶質過酸化チタンゾルを得た。
【0081】これに、前記編地を浸し、マングルロール
でピックアップ80重量%で絞り、120℃で2分乾燥
した後、170℃で1分間熱処理し、繊維表面に非結晶
質過酸化チタン粒子層を有する編物を得た。
【0082】次に、この編物を、チタン、ケイ素複合酸
化物水分散液(粒子径12nm、比表面積150m2
g、日本触媒株式会社製:処理液A)に含浸し、マング
ルロールで絞り、100℃で1分乾燥した後、170℃
で30秒の加熱処理をして、光触媒を有する編地を得
た。この編地を腹巻きの上部長さ75cm、下部長さ9
0cmとなるよう裁断し、開閉部を設けた腹巻きに縫製
した。開閉部の一端には長さ30cmの織テープを5c
m間隔に縫い付け、他端にはホック5個を縫い付けた。
このようにして得られた腹巻きについて、生地物性、発
熱エネルギー指数、着脱性、着用感、着用した状態の審
美性、消臭性、抗菌性、などの評価を行い、結果を表3
に示した。
【0083】(実施例3)実施例1で使用した編地を用
い、表2の条件で縫製した腹巻きについて生地物性、発
熱エネルギー指数、着脱性、着用感、着用した状態の審
美性、消臭性、抗菌性、などの評価を行い、結果を表3
に示した。
【0084】(実施例4)湿式紡糸法によって紡糸、延
伸、水洗されたアクリル繊維に対して一般式[III]
(R=CH3、Rl=OCH3、l=23、m=0)の化
合物を、0.2重量% 繊維に付着させ、乾燥緻密化処
理(120℃・1分間)、スチーム処理(100℃・1
分)、乾燥工程(120℃・1分)を経て、2.2デシ
テックスのアクリルステープルとし、次いで、通常の方
法で紡績し、60毛番手のアクリル紡績糸を得た。この
紡績糸を用い、丸編地を編成し、通常の方法で染色し
た。この編地を腹巻きの上部長さ74cm、下部長さ8
0cmとなるよう裁断し、開閉部を設けた腹巻きに縫製
した。開閉部の一端には長さ25cmの紐を5cm間隔
に縫い付けた。他端にはボタン4個を縫い付けた。この
ようにして得られた腹巻きについて、生地物性、発熱エ
ネルギー指数、着脱性、着用感、着用した状態の審美
性、消臭性、抗菌性、などの評価を行い、結果を表3に
示した。
【0085】(比較例1)地糸に155デシテックス−
48フィラメントのポリアミドマルチフィラメント糸を
用い、挿入糸に130デシテックス、芯糸に395デシ
テックスの弾性糸を用いラッセル編み機を使い全幅13
3cmの6コースサテンを編成し、通常の染色法に準
じ、リラックス・精練と染色および乾燥を行った。この
編地を腹巻きの上部長さ、下部長さとも75cmとなる
よう裁断し、開閉部を設けた腹巻きに縫製した。開閉部
の両端には長さ35cmのスライドファスナーを縫い付
けた。このようにして得られた腹巻きについて、生地物
性、発熱エネルギー指数、着脱性、着用感、着用した状
態の審美性、消臭性、抗菌性、などの評価を行い、結果
を表3に示した。
【0086】(比較例2)300デシテックス相当のア
クリル手編み糸を用い、直径25cmのリブ編地を編成
した。この編地を幅30cmとなるよう裁断し、周囲の
端糸を始末して筒状の腹巻きに縫製した。このようにし
て得られた腹巻きについて、生地物性、発熱エネルギー
指数、着脱性、着用感、着用した状態の審美性、消臭
性、抗菌性、などの評価を行い、結果を表3に示した。
【0087】(比較例3)インターロック編組織におい
てポリエチレンテレフタレートフィラメント糸83デシ
テックス36フィラメント糸を用い、20Gの両面丸編
機にてポリエチレンテレフタレート糸100%からなる
表裏フラット形状の丸編地を編成した。この編地を通常
の丸編地の染色法に準じ、リラックス・精練と染色およ
び乾燥、仕上げセットを行った。この丸編地を切り開
き、腹巻きの上部長さ70cm、下部長さ78cmとな
るよう裁断して縫い合わせ、筒状の腹巻きに縫製した。
このようにして得られた腹巻きについて、生地物性、発
熱エネルギー指数、着脱性、着用感、着用した状態の審
美性、消臭性、抗菌性、などの評価を行い、結果を表3
に示した。
【0088】
【表2】
【0089】
【表3】
【0090】
【発明の効果】本発明によれば、伸縮性に富み、薄くて
優れた保温性を有し、着脱性に優れた腹巻きを提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の腹巻きを解放した形態の一例を示す前
面図である。
【図2】市販されている筒状の腹巻きの形態を示す図で
ある。
【符号の説明】
1:腹巻き本体 2:係止具(シャーリングゴム) 3、4:係止具(ホック) 5:腹巻きの上部 6:腹巻きの下部 7:腹巻きの長さ方向 8:腹巻きの幅方向 9:腹巻き本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 15/27 D06M 11/12 15/29 Fターム(参考) 3B028 HA04 4L002 AA06 AC00 BA01 CA01 DA03 EA00 EA03 EA06 FA01 4L031 AA20 AB33 BA09 BA20 4L033 AA08 AB06 AC10 AC15 CA20 CA23 DA06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タテ方向またはヨコ方向のいずれかまたは
    双方の伸長率が50%以上、伸長回復率が60%以上、
    かつ厚さが2mm以下の編地を使用したことを特徴とす
    る腹巻き。
  2. 【請求項2】総繊度167デシテックス以下の地糸を用
    い、目付300g/cm2 以下となるように編成した編
    地を使用したことを特徴とする請求項1に記載の腹巻
    き。
  3. 【請求項3】腹部を覆う幅を有した編地を使い、上部の
    胴回り寸法と下部の腰回り寸法の差寸が4〜20cmで
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の腹巻
    き。
  4. 【請求項4】両端が開放された形状の腹巻きにおいて、
    一端側に非連続の係止具が取り付けられ、他端側には連
    続した紐状の係止具が取り付けられていることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の腹巻き。
  5. 【請求項5】前記編地が水分吸着発熱性能を有し、繊維
    表面に吸湿性ポリマーおよび/または吸湿性微粒子を固
    着させてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の腹巻き。
  6. 【請求項6】吸湿性ポリマーが、ビニルスルホン酸およ
    び下記一般式[I]、[II]、[III]で示されるビニルモノ
    マーの1種、もしくは2種以上の共重合体を主成分とし
    たポリマーであることを特徴とする請求項1〜5のいず
    れかに記載の腹巻き。 【化1】 (式中、X=HまたはCH3、n=9〜23の整数) 【化2】 (式中、X=HまたはCH3、m+n=は10〜30の
    整数) 【化3】 (式中、R=HまたはCH3、R1=Cl、Br、I、O
    CH3、OC25またはSCH3、m=0〜9の整数、l
    =10以上の整数)
  7. 【請求項7】前記吸湿性微粒子がケイ素を含む化合物の
    微粒子であることを特徴とする請求項5または6のいず
    れかに記載の腹巻き。
  8. 【請求項8】前記編地の繊維表面上にチタンとケイ素か
    らなる複合酸化物とアルキルシリケート系樹脂、シリコ
    ーン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれた少なくとも
    1種のバインダーと光触媒を有することを特徴とする請
    求項1〜7のいずれかに記載の腹巻き。
  9. 【請求項9】前記請求項8のバインダーおよび光触媒層
    と、編地の繊維表面との中間層として、過酸化チタン粒
    子層、ゼオライトの層、ゼオライトとシリコーン系もし
    くはフッ素系樹脂で固定した層、アルキルシリケートの
    層から選ばれるいずれかの層を有し、さらにその上部に
    チタンとケイ素からなる複合酸化物の層を有することを
    特徴とする請求項8に記載の腹巻き。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010053935A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Bando Chem Ind Ltd Vリブドベルト
CN103842569A (zh) * 2011-09-29 2014-06-04 旭化成纤维株式会社 伸缩性针织物以及服装

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