JPH03241068A - 抗菌性ポリエステル繊維 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は衣料、寝装、インチリヤ及び繊維資材分野で有
用な抗菌性ポリエステル繊維に関する。

〔従来の技術〕

従来よシ銀イオンは優れた抗菌性を示すことが知られて
かり、繊維に銀イオンを含有させ抗菌性を付与する方法
が種々開示されている。

例りば、スルホン酸基含有アクリル系繊維を銀塩又は銅
塩含有水溶液で処理し、繊維中に少くとも１ｏ　ｏ　ｍ
−ｒｎｏ１／ｋｇ繊維の銀イオン又は鋼イオンを結合さ
せ抗菌性を付与する方法が特開昭５２−９２０００号公
報によシ提案されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、アクリル系繊維に抗菌性を付与するため
にはスルホン酸基を多量に含有するアクリル系繊維を用
いる必要があり、さらに、アクリル系繊維に多量の銀イ
オン又は銅イオンを結合させると繊維は著しく熱着色し
易く・なり１衣料、寝装、及びインチリヤ用の繊維素材
としては適性に欠ける大きな問題が発生する。

本発明は通常のカチオン染料可染型のポリエステル繊維
を用い、特定条件下での銀イオン結合処理によって、繊
維に抗菌性を付与する場合の問題点である繊維の着色の
問題を解決し、低コストの恒久抗菌性ポリエステル繊維
を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明はカチオン染料可染型ポリエステル繊維を銀塩の
酸濃度住２〜２重量４（対繊維）の酸性水溶液で処理し
、繊維中に銀又は銀化合物を２〜３０Ｗｔ−ｍ０１／−
Ｉ０．、１１含有させてなる抗菌性ポリエステル繊維に
ある。

本発明で用いるカチオン染料可染型ポリエステル繊維は
従来より知られているＳＯｓＭ（ＭばＨ又は塩形成成分
）基を含有するカチオン染料可染型ポリエステル繊維を
その１１用いることができる。

又、本発明で用いる銀塩としては、硝酸銀、酢酸銀等が
挙げられるが工業的には硝酸銀が好１しく用いられる。

本発明では銀塩の酸性水溶液中でカチオン染料可染型ポ
リエステル繊維を処理することを必要とするが、水溶液
中の銀塩の濃度は２〜３０ｍ−ｍ０１／−繊維の範囲と
し、水溶液中の銀イオンを完全に繊維に吸着させる方法
が好筐しく用いられ、繊維へ銀イオンを２〜５０　ｍ−
ｍｏ１７ｋｇ繊維吸着させることによう繊維中に銀又は
銀化合物として含有させることができる。

繊維への銀イオンの吸着量が２　ｍ−ｍｏｌ／ｋｌｉ！
繊維未満の場合には繊維に恒久抗菌性が付与され難く、
逆に３０ＷＬ・ｍｏｌ／ｋｇ繊維を超える場合は繊維が
着色し易くなる。

一方、銀の酸性水溶液の調整方法としては、銀塩水溶液
中に酸を添加する方法が用いられる。

添加される酸としては、酢酸、修酸、蟻酸等の有機酸、
硫酸、硝酸、燐酸等の無機酸が挙げられるが、工業的に
は酢酸が好１しく用いられる。

銀塩水溶液中の酸の濃度は０．２〜２重量引対繊対線）
　（４ｏｗｆ　）の範囲が好オしく用いられる。

酸の濃度がＣＬ　２４　ｏｗｆ未満の場合には繊維の着
色防止効果が小さく、逆に２４　ｏｗｆを超える場合は
繊維の着色防止の顕著な向上効果が認め難い。

銀塩水溶液での繊維の処理方法は繊維を銀塩の酸性水溶
液中に浸漬し、加熱処理する方法が好１しく用いられる
。

加熱処理条件としてはカチオン染料可染型ポリエステル
繊維の種類によって異なるが、通常温度９０〜１３０℃
、時間３０〜１２０分の範囲が好１しく用いられる。

銀塩水溶液で繊維を処理した後は水洗して乾燥すること
により銀又は銀化合物を含有するポリエステル繊維を得
ることができる。

〔発明の効果〕

本発明は通常のカチオン染料可染型ポリエステル繊維を
用い、銀塩の酸性水溶液での処理で繊維に銀又は銀化合
物を含有させることによシ、罹めて低コストの抗菌性ポ
リエステル繊維を提供することができ、その経済的効果
は砺めて大きい。

又、本発明て得られる抗菌性ポリエステル繊維は通常の
カチオン染料可染型ポリエステル繊維数みの白皮、単繊
維性能、染色性、染色堅牢性を兼ね備えた恒久抗菌性繊
維であり１衣料、インチリヤ、繊維資材用等の抗菌性繊
維素材として広く活用することのできるものであシ、そ
の利用効果は罹めて大きい。

〔実施例〕

以下、実施例により本発明の内容を更に詳しく説明する
が、本文中に記載した繊維中の銀又は銀化合物の含有量
、繊維の白皮、染色性、染色堅牢性、抗菌性及び抗菌性
の耐久性は次の方法で測定した。

（１）　　銀又は銀化合物含有量の測定（ａ）検量線の
作成 供試繊維として対照ポリエステル繊維（銀塩水溶液処理
を実施していない繊維）を用い、該繊維中の酸性基量と
等モル以下の所定濃度の硝酸銀水溶液に供試繊維を浸漬
して加熱処理し、硝酸銀水溶液中の銀イオンを完全に繊
維に吸着させ、所定量の銀イオンが吸着させてなるポリ
エステル繊維を得る。

引続き、この銀イオン吸着ポリエステル繊維５ｔを硫化
ナトリウム（１５重量嶋を含有する水溶液２５〇−中に
浸漬し、９８℃で３０分間加熱処理した後、水洗して乾
燥し、黒色の硫化銀が含有されてなるポリエステル繊趨
に転換する。

上記の方法で作成した所定量の硫化銀含有ポリエステル
繊維を測色色差計Ｖ　Ｇ　８−１００１ＤＰ（日本電色
工業社製）を用い、刺激値、Ｚによる反射率Ｒを測定し
、Ｋｕｂｅｌに−Ｍｕｎｋの式を用いてに／８を算出す
る。

Ｋ／Ｓ　＝　（１−Ｒ’）”／２Ｒ Ｋ／Ｓ−繊維の硫化銀含有量 （ｍ−ｍｏｌ／ｋｌｉ’繊維）の関連図を作成し、検量
線とする。

（ｂ）繊維の銀又は銀化合物含有量の測定銀又は銀化合
物含有ポリエステル繊維５ｆを硫化す）　ＩＪウム住５
重量僑を含有する水溶液２５０ｍｔ中に浸漬し、９８℃
で３０分間加熱処理した後、水洗して乾燥し、銀又は銀
化合物含有ポリエステル繊維を黒色の硫化銀含有ポリエ
ステル繊維とする。

硫化銀含有ポリエステル繊維を測色色差計ｗｅ日−１０
０１ＤＰを用い刺激値２による反射率Ｒを測定し、Ｋｕ
ｂｅｌｋ−Ｍｕｎｋの式を用いてＫ　／　Ｓを算出する
。

引続き、前記の方法で作成した検量線を用い、Ｋ　／　
８よう繊維の硫化銀含有量を求め、繊維の銀又は銀化合
物の含有量を繊維の硫化銀含有量（ｍ−ｍ０１／ｋｇ繊
ａ）で示した。

（２）　　白変の測定 測色色差計ＶＧＦ３−１００１　ＤＰを用い、供試繊維
の３刺激値Ｘ、Ｙ、Ｚを測定した後、刺激純度Ｐｅ　を
求め、次式によｌ）Ｐ工を算出し、Ｐ工を白変とした示
した。

ＰＩ＝１００−Ｐａ （３）　　染色性の測定 マネー式染色機を用い、供試繊維を次の条件で染色した
後、残液比色法にょう繊４に対する染料の染着量（４ｏ
ｗｆ　）を求め、染着量を染色性として示した。

（４）染色堅牢度の測定 供試繊維を下記の条件で染色した後、ＪＩ日規格の染色
堅牢度試験方法に従って耐光堅牢度（ｙｘｓ−Ｌｏａ４
２）、洗濯堅牢度（ＪＩＳ−ＬＯ８４４）及び摩擦堅牢
度（ＪＩＳ−Ｌ０８４９）を測定した。

（染色条件） （５）抗菌性の測定 繊維製品衛生加工協議会の抗曹防臭・加工製品認定基準
シェークフラスコ法に準拠して抗菌性を測定した。

抗菌性の測定には細自として黄色ブドウ状球菌を用い、
シェークフラスコ法による振とう２４時間後の生菌数を
測定し、抗菌性は生菌数（ケ／−）で示した。

（６）抗菌性の耐久性測定 供試繊維を下記の条件で耐久処理した後、抗菌性を測定
し、抗菌性の耐久性の有無を判断した。

■　洗濯処理 家庭用洗濯機を用い、ニュービーズ（花王石鹸社製中性
洗剤’）２９／Ｌを含有する４０℃の洗濯液中で５分間
洗濯した後、流水洗を１分間かとなう洗濯処理を１０回
繰返した後、遠心脱水して乾燥する。

■　染色処理 供試繊維を下記の条件で染色した後、水洗して乾燥する
。

（染色条件） 第　　１ 表 実施例１ ソルーナＡＨＹ、　　ＦＸ２２ｏ（三菱レイヨン社製、
カチオン染料可染型ポリエステル繊、ＩＩ）！ＩＩ物１
０９を硝酸銀１１〜ａ　４４　ｏｗｆ　、酢酸１鳴ｏｗ
ｆを含有するｐＨ五６〜五８の酸性水溶液５０ロー中に
浸漬し、９８℃で６０分間加熱処理した後、水洗して乾
燥し、銀含有ポリニスデル繊維編物を得た。

第１表に本発明の銀含有ポリエステル繊維の銀含有量、
白皮及び抗菌性を比較例の未処理ポリエステル繊維との
比較で示した。

上記の結果よシ、カチオン染料可染型ポリエステル繊維
よう白色の銀含有ポリエステル繊維が得られ、繊維中の
銀含有量は処理液中の硝酸銀濃度の増大に比例して大き
くなることが判る。

又、繊維の白皮は銀含有量の増大に比例して若干低下す
る傾向があるが、実用上はほとんど問題にならない程度
の白皮である。

又、本発明で得られる銀含有ポリニスデル繊維ばいづれ
も優れた抗菌性を有してかう１繊維製品衛生加工協議会
の抗曹防臭加工製品認定基準シェイクフラスコ法に準拠
し、黄色ブドウ状球曹を２　Ｘ　１０’ケ／−含有する
水性液中に繊維を入れ、２４時時間上う処理すると水性
液中の黄色ブドウ放球ｍＦｉ完全に死減し、生菌数ば０
ケ／−となる。

これに対し、比較例の未処理ポリエステル繊維は抗菌性
を示さず、Ｖエイフフラスコ法による２４時時間上う処
理後の生菌数は５　Ｘ　１０’ケ／ｇＩｔであった。

上記の結果から明らかな如く、本発明の抗菌性ポリエス
テル繊維は出産低下が小さく、シかも優れた抗菌性を有
することが判る。

第２表は本発明の抗菌性ポリエステル繊維の抗菌性の耐
久性を測定した結果を示した。

第　　２　　表 上記の結果より、本発明の抗菌性ポリエステル繊維は優
れた抗菌性の耐久性を有してｉ？、６．洗濯処理を１０
回しとなっても、又、染色をかとなっても抗菌性の低下
は認め難く、優れた恒久抗菌性を有することが判る。

第３表は本発明の抗菌性ポリエステル繊維の染色性及び
染色堅牢度を比較例の未処理ポリエステル繊維との比較
で示した。

第　　３ 表 加熱処理した後、水・洗して乾燥し、銀含有ポリエステ
ル繊維編物を得た。

この銀含有処理ポリエステル繊維編物の銀含有量及び白
皮を第４表に示した。

第　　４　　表 以上の結果よう、本発明の抗菌性ポリエステル繊維は通
常のカチオン染料可染型ポリエステル繊維数みの白皮、
染色性々らびに染色堅牢性を兼ね備えた恒久抗菌性を有
することが判る。

比較例１ ンルーナムＨＹ　　１２２０編物１０１を硝酸銀ＬＩＬ
１〜α４４ｒ　ｏｗｆを含有するｐＨ４８の中性水溶液
５００ｍ中に浸漬し、９８℃で６０分間上記の結果よシ
、カチオン染料可染型ポリエステル繊維を硝酸銀の中性
水溶液で加熱処理すると銀含有ポリエステル繊維が得ら
れるが、繊維が著しく着色し、実用上問題であることが
判る。

実施例２ ソルーナムＨＹ　　Ｉ！１２２０編物２ｔを硝酸銀（Ｌ
　２４　ｏｗｆと有機酸（修酸、蟻酸、酒石酸）を１４
　ｏｖｒｆ含有する酸性水溶液中に浴比１５０で浸漬し
、９８℃で６０分間加熱処理した後、水洗して乾燥した
。

得られたポリエステル繊維編物はいづれも、銀含有量が
５　ｍ−ｍｏｂ／−繊維であり、白皮及びカチオン染料
による染色性は未処理ポリエステル繊維編物と同等であ
った。

又、抗菌性はカチオン染料で染色した後でも、家庭洗濯
を繰返し１０回かごなった後でも優れた抗菌効果を有し
てｂ６１黄色ブドウ状＃菌を２　Ｘ　１０’ケ／−含有
する水性液中に編物を入れ、シェイクフラスコ法によシ
２４時間振とう処理後の生菌数を測定した結果、細菌は
完全に死滅し、生箇数は０ケ／−であった。

実施例３ ソルーナＣＤＹ、０１１０（三菱レイヨン社製、カチオ
ン染料可染型ポリエステル繊維）編物１０Ｆを硝酸銀α
１４　ｏｗｆ　、酢酸１　係Ｏｆｆを含有するｐＨ五７
の酸性水溶液５００−中に浸漬し、１２０℃で６０分間
加熱処理した後、水洗して乾燥し、銀含有ポリエステル
繊維編物を得た。

この繊維編物の銀含有量は５ｍ−ｍｏｌＡｇ繊維であり
、白皮及びカチオン染料による染色性は未処理のポリエ
ステル繊維編物とほぼ同等であった。

又、抗菌性はカチオン染料で染色した後でも更に家庭洗
濯を繰返し１０回かとなった後でも優れた抗菌効果を有
してかり、黄色ブドウ状球菌を２Ｘ１０’ケ／−含有す
る水性液中に編物を入れ、シェイクフラスコ法にょう２
４時間振とう処理後の生菌数を測定した結果、＃ＩＩＩ
菌は完全に死減し、生菌数は０ケ／−であった。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. カチオン染料可染型ポリエステル繊維を銀塩の酸濃度０
   ．２〜２重量％（対繊維）の酸性水溶液で処理し、繊維
   中に銀又は銀化合物を２〜３０ｍ・ｍｏｌ／ｋｇ繊維含
   有させてなる抗菌性ポリエステル繊維。