JP2013112903A - 抗菌性繊維構造物およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】セルロース系繊維であっても耐久性および優れた抗菌性を有する抗菌性繊維構造物およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る抗菌性繊維構造物は、セルロース系繊維を含む繊維構造物を有機酸で処理することによって得られるものである。有機酸としては、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、マロン酸、アコニット酸、グルタル酸、アジピン酸、酢酸、蟻酸、および蓚酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、抗菌性を有する繊維構造物およびその製造方法に関するものである。
従来より、衣服や寝具などの繊維構造物に対する抗菌加工については種々検討がなされている。抗菌加工は、抗菌剤を、繊維を紡糸するための樹脂の中に練り込んだり、繊維に吸尽させたり、繊維の表面にバインダー樹脂を用いて固着させたりすることでおこなうことができる。また、抗菌剤としては、銀、銅あるいは亜鉛などの金属やその微粒子、ジンクピリチオンなどのピリジン系化合物、第4級アンモニウム塩、キチン・キトサン、又は、ヒノキチオールなどが用いられる。
抗菌加工が施された抗菌性繊維構造物として、例えば、特許文献1には、繊維表面に第4級アンモニウム塩などの抗菌剤が付与された快適白衣が開示されている。また、特許文献2には、亜鉛イオンや銅イオンの酸化物である第1成分とアルカリ土類金属酸化物やアルミナである第2成分を有する固溶体である無機系抗菌剤を繊維に付着させた抗菌繊維製品が開示されている。
特開2005−23473号公報 特開2009−155732号公報
しかしながら、抗菌加工を施す繊維構造物がセルロース系繊維からなる場合、上記の従来の抗菌剤では、所望の抗菌性繊維構造物を得ることができなかった。
例えば、セルロース系繊維に対して、銀、銅あるいは亜鉛などの金属微粒子を繊維表面にバインダー樹脂を用いて付着させたものは、得られた繊維構造物の風合いが硬化する上に、洗濯などに対する耐久性が十分ではない。また、セルロース系繊維に対して上記の金属微粒子を紡糸用の樹脂の中に練りこんだものについては、繊維の表面に存在する抗菌剤の量が少なく、十分な抗菌性を発揮できない。
また、セルロース系繊維に対して第4級アンモニウム塩やキチン・キトサンなどを用いたものは、銀微粒子などに比べ抗菌効果も低く、薬剤を大量に用いる必要があり、また、耐久性も十分ではない。
また、抗菌剤としてジンクピリチオンを用いたものでは、ポリエステル繊維に対しては、優れた抗菌性と耐久性とを得ることができるが、セルロース系繊維に対しては、十分な耐久性を有する抗菌効果が得られない。
さらに、従来の抗菌剤は、その化合物そのものが抗菌性を有しているため、抗菌剤を含んだ水溶液や水分散液を環境下へ排水すると、環境への負荷が大きく、抗菌加工をおこなっている加工場の排水処理施設の活性汚泥が死滅するおそれがあった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、セルロース系繊維であっても耐久性および優れた抗菌性を有する抗菌性繊維構造物およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、繊維構造物に抗菌剤を付与して抗菌性繊維構造物を製造する場合において、従来、抗菌性を有するものが得られるとは考えられていなかった有機酸を用いるものである。本願発明者らは、鋭意検討及び実験を重ねた結果、有機酸であっても、セルロース系繊維を含む繊維構造物に対して用いることにより、抗菌性を有する繊維構造物が得られることを見出した。以上のようにして、本発明にいたった。
上記目的を達成するために、本発明に係る抗菌性繊維構造物は、セルロース系繊維を含む繊維構造物を有機酸で処理したことを特徴とする。
また、上記の本発明に係る抗菌性繊維構造物において、前記有機酸が、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、マロン酸、アコニット酸、グルタル酸、アジピン酸、酢酸、蟻酸、および蓚酸からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
あるいは、上記の本発明に係る抗菌性繊維構造物において、前記有機酸が、リンゴ酸、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、およびコハク酸からなる群から選ばれる少なくとも1種であるとしてもよい。
また、これらの本発明に係る抗菌性繊維構造物において、セルロース系繊維が化学繊維であるとしてもよい。
また、本発明に係る抗菌性繊維構造物の第1の製造方法は、セルロース系繊維を含む繊維構造物を有機酸を含む水溶液中で処理することを特徴とする。
また、上記の本発明に係る抗菌性繊維構造物の第1の製造方法において、前記水溶液中での処理温度が50℃〜135℃であることが好ましい。
また、これらの本発明に係る抗菌性繊維構造物の第1の製造方法において、前記水溶液中の有機酸の濃度が0.5g/l〜50g/lであることが好ましい。
また、本発明に係る第抗菌性繊維構造物の第2の製造方法は、セルロース系繊維を含む繊維構造物に有機酸を含む水溶液を付与し、その後熱処理をおこなうことを特徴とする。
また、本発明に係る抗菌性繊維構造物の第2の製造方法において、前記熱処理の温度が、50℃〜180℃であることが好ましい。
本発明によれば、耐久性および優れた抗菌性を有する抗菌性繊維構造物を提供することができる。
以下、本発明に係る抗菌性繊維構造物およびその製造方法の実施形態について詳細に説明する。
(抗菌性繊維構造物)
まず、本発明の実施の形態に係る抗菌性繊維構造物について説明する。
本発明の実施の形態に係る抗菌性繊維構造物は、セルロース系繊維を含む繊維構造物を有機酸で処理したものである。
本実施の形態において、セルロース系繊維としては、セルロースを原料としたものであって、綿や麻などの天然繊維を用いることができる。あるいは、セルロース系繊維として、セルロースを原料とする天然繊維を原料にして化学的に処理して製造される再生繊維、または、セルロースを原料とする天然高分子を化学品により化学反応させて異なる高分子として製造される半合成繊維などの化学繊維を用いることもできる。再生繊維としては、例えば、レーヨン、リヨセル(商標)、または、テンセル(商標)などがある。半合成繊維としては、例えば、トリアセテートやジアセテートなどがある。但し、本実施の形態におけるセルロース系繊維は、これらに限定されるものではなく、その他種々のセルロース系繊維を用いることができる。なお、繊維構造物における性能の安定性の観点からは、セルロース系繊維として、再生繊維や半合成繊維などの化学繊維を用いることが好ましい。また、これらのセルロース系繊維を2種類以上複合することにより繊維構造物を構成してもよい。
繊維構造物の形態や用途としては、糸状、織物、編物、不織布、衣服、鞄、エプロン、マスク、靴下、手袋、シーツ、布団カバー、カーテン、椅子、シートカバー、シート、あるいは、自動車内装材などが挙げられるが、特にこれらのものに限定されるものではない。
また、本実施の形態における繊維構造物は、少なくともセルロース系繊維を含んでいればよく、本発明の目的を逸脱しない範囲で、セルロース系繊維以外の繊維を含んでいてもよい。例えば、ポリエステル、ナイロン、ウレタン、もしくはアクリルなどの合成繊維、羊毛や絹などの動物繊維とセルロース系繊維とを、混繊、混紡、交織、交編、または切り替えしなどで、セルロース系繊維と併用して繊維構造物を構成してもよい。もちろん、セルロース系繊維のみによって繊維構造物を構成しても構わない。
また、本実施の形態において、有機酸とは、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、パルチミン酸、オレイン酸、没食子酸、安息香酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、マロン酸、アコニット酸、グルタル酸、アジピン酸、酢酸、蟻酸、または蓚酸などが挙げられる。
水への溶解性、抗菌性、および環境への負荷の観点より、有機酸としては、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、マロン酸、アコニット酸、グルタル酸、アジピン酸、酢酸、蟻酸、および蓚酸からなる群から選ばれる少なくとも1種とすることが好ましい。
さらに、抗菌性、耐久性、および製造時の取り扱いの観点からは、有機酸は、リンゴ酸、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、およびコハク酸からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。リンゴ酸は、D−リンゴ酸、L−リンゴ酸、またはDL―リンゴ酸を挙げることができるが、特にこれらのものに限定されるものではない。
また、得られる抗菌性繊維製品の人の肌へのやさしさの観点からは、これらの有機酸で処理した抗菌性繊維構造物の生地pHは、加工前のpH以下とし、弱酸性とすることが好ましい。この場合、有機酸としてリンゴ酸を用いると、肌によいといわれるpH4.5〜6.5の有機酸水溶液を容易に得ることができる。また、有機酸としてクエン酸を用いて処理した抗菌性繊維構造物は、生地pHが有機酸処理前後においても変化が小さいため、特に肌が敏感な人には好ましいものとなる。
なお、pHの測定方法や測定条件は後述するが、測定方法としては抽出条件が常温であるISO法がよいと考えている。これは、ISO法は、得られた抗菌性繊維構造物の実使用環境に近似しているからである。なお、熱水で抽出をおこなうJIS法でもpHを測定することができるが、JIS法は、ISO法に比べて、有機酸で処理した抗菌性繊維構造物の生地pHがおおよそ1程度低く(酸性が強く)測定される傾向がある。
また、本実施の形態において、セルロース系繊維を含む繊維構造物を有機酸で処理するとは、上記の有機酸とセルロース系繊維とを接触させて繊維構造物に抗菌性を付与できるものであれば、処理方法については特に限定されるものではない。好ましい処理方法については、後に説明をおこなう。
なお、セルロース系繊維を含む繊維構造物の処理に用いられる有機酸は、どのような状態にて繊維構造物に付着し、どのようなメカニズムにて抗菌性を発揮しているかは定かではないが、抗菌性やその洗濯耐久性から推測すると、(A)有機酸そのものの状態で繊維表面に付着しているのではなく、セルロース系繊維の分子構造を変化させてアルデヒドのような抗菌性を有する官能基を生成している、および/または、(B)有機酸の分子構造が変化したものがセルロース系繊維と化学結合してアルデヒドのような抗菌性を有する官能基を生成している、と推測している。なお、本実施の形態において、抗菌性繊維構造物からの遊離ホルムアルデヒド量を、JIS L1041 アセチルアセトン法(B法)にて測定したところ、ホルムアルデヒドの遊離は確認されず、皮膚に対する安全性についても優れたものであることが分かった。
また、本実施の形態において、抗菌性を有しているとは、社団法人繊維評価技術協議会の定めている抗菌防臭加工(SEK青マーク)および制菌加工(SEK橙色マーク)の少なくとも一方の抗菌性の認証基準値を満たしていることをいう。より好ましくは、両方とも、さらには、制菌加工(SEK赤マーク)の抗菌性の認証基準値を満たしているものをいう。
なお、抗菌防臭加工(SEK青マーク)の抗菌性の認証基準値としては、静菌活性値が2.2以上、制菌加工(SEK橙色マーク)の抗菌性の認証基準値としては、殺菌活性値が0以上、制菌加工(SEK赤マーク)の抗菌性の認証基準値としては、殺菌活性値が0超である。
(抗菌性繊維構造物の製造方法)
次に、本発明の実施の形態に係る抗菌性繊維構造物の好ましい製造方法について説明する。本実施の形態では、以下、2つの製造方法について順に説明する。
まず、本実施の形態に係る抗菌性繊維構造物の第1の製造方法は、セルロース系繊維を含む繊維構造物を有機酸で処理するものである。具体的には、セルロース系繊維を含む繊維構造物を準備し、この繊維構造物を、有機酸を含む水溶液中に浸漬する。なお、本製造方法において、セルロース系繊維、繊維構造物および有機酸は、上述のものを用いることができる。
本製造方法において、前記水溶液中での処理温度は、50℃〜135℃とすることが好ましい。さらに、抗菌性の安定性の観点からは60℃以上とすることが好ましく、70℃以上がより好ましい。また、処理温度の上限としては、120℃以下がより好ましく、115℃以下がより好ましい。なお、理由は定かではないが、処理温度が50℃を下回ると十分な抗菌性が得らないおそれがあり、また、処理温度が135℃を上回っても十分な抗菌性が得られないおそれがある。これは、50℃を下回った場合、有機酸とセルロース系繊維との反応が十分に起こらず、また、135℃を上回ると、セルロース系繊維や有機酸が熱分解してしまうからであると考えられる。
また、前記水溶液中での処理時間は、5分〜120分程度とすることが好ましい。処理時間が5分を下回ると十分な抗菌性が得られないおそれがあり、処理時間が120分を上回ってしまうと生産性が低下するので好ましくない。
また、前記水溶液中の有機酸の濃度は、0.5g/l〜50g/l程度とすることが好ましい。有機酸の濃度が0.5g/lを下回ると十分な抗菌性を得ることができないおそれがある。また、有機酸の濃度が50g/lを上回っても、抗菌性は添加量の増加に見合った効果の向上が見られないため好ましくない。より好ましくは、有機酸の濃度は、1.0g/l以上とするのがよく、さらに好ましくは、1.5g/l〜10g/lである。
また、前記水溶液中の処理は、繊維構造物の形状に応じて任意の装置などを用いることができる。例えば、繊維構造物が織物や編物などの長尺の布帛状のものである場合は、液流染色機、ウインス、ドラム型染色機、ジッカー、またはビーム型染色機などを用いておこなうとよく、また、繊維構造物が衣服や鞄などの縫製品または長さが短い布帛状のものである場合には、ドラム型染色機などを用いておこなうとよく、また、繊維構造物が糸状のものである場合には、チーズ染色機やかせ染め機などを用いておこなうとよい。
また、前記水溶液中には、本発明の目的を逸脱しない範囲で有機酸以外に、染料、界面活性剤、紫外線吸収剤、柔軟剤、または防炎剤などの添加剤を添加してもよい。なお、抗菌性の安定化および染色などの他の処理の安定化の観点からは、有機酸を含む水溶液中には染料は含まれていないほうが好ましい。
また、繊維構造物の染色は、有機酸を含む水溶液で処理する前、あるいは、有機酸を含む水溶液で処理する後のいずれでもおこなうことはできるが、抗菌性の観点からは、染色浴中での染色処理をおこなう場合は、有機酸を含む水溶液で処理する前に染色処理をおこなうとよい。なお、サーモゾール染色のようなパディング機を用いた連続染色処理をおこなう場合には、有機酸を含む水溶液で処理した後に染色処理をおこなっても抗菌性への影響は小さい。
また、帯電防止加工、柔軟加工、撥水加工、または紫外線吸収加工などの通常の仕上げ加工は、有機酸を含む水溶液で処理した後におこなってもよい。なお、これらの仕上げ加工は、パディング法を用いておこなうことが好ましい。
次に、本実施の形態に係る抗菌性構造物の第2の製造方法について説明をおこなう。
本実施の形態に係る抗菌性構造物の第2の製造方法は、セルロース系繊維を含む繊維構造物に有機酸を含む水溶液を付与し、熱処理をおこなうものである。なお、本製造方法においても、セルロース系繊維、繊維構造物および有機酸は、上述のものを用いることができる。
具体的には、セルロース系繊維を含む繊維構造物を準備し、この繊維構造物に有機酸を含む水溶液を付与する。例えば、準備した繊維構造物に対して、パディング法やスプレー法などによって、有機酸を含む水溶液を繊維構造物に付与する。その後、所定の温度で熱処理をおこなう。熱処理の方法としては、例えば、乾熱処理、または水蒸気を用いた湿熱処理などを用いることができる。
本製造方法において、熱処理の温度は、50℃〜180℃とすることが好ましい。熱処理の温度が50℃を下回ると、耐久性のある抗菌性が付与できないおそれがある。また、熱処理の温度が180℃を超えると有機酸が昇華してしまい、十分な抗菌性が得られないおそれがある。熱処理の温度のより好ましい範囲は、60℃〜130℃である。また、熱処理の時間は、5分〜60分程度とすることが好ましい。
また、本製造方法において、前記水溶液中の有機酸の濃度は、0.5g/l〜50g/lとすることが好ましい。有機酸の濃度が0.5g/lを下回ると十分な抗菌性が得られないおそれがあり、また、有機酸の濃度が50g/lを上回ると繊維構造物上に多量の有機酸が残留し、繊維構造物の肌触りが大きく変化したり、染色された繊維構造物の色相が変化したりするおそれがある。なお、繊維構造物上に多量の有機酸が残留している可能性がある場合は、熱処理後に、水洗処理をさらにおこなうとよい。前記水溶液中の有機酸の濃度のより好ましい範囲は、1.0g/l以上である。
以上、本発明の実施の形態に係る抗菌性繊維構造物によれば、耐久性および優れた抗菌性を発揮することができる。また、本実施の形態に係る抗菌性繊維構造物は、セルロース系繊維を含む繊維構造物を有機酸で処理することによって製造され、セルロース系繊維が有する優れた吸水性を維持することができるので、優れた吸水性を発揮することもできる。さらに、本実施の形態に係る抗菌性繊維構造物は、環境負荷の大きい従来の抗菌性を有する薬剤を用いなくても製造することができるので、環境に対する負荷を軽減することができる。
したがって、耐久性および抗菌性に優れ、環境負荷の低い抗菌性繊維構造物、例えば、糸、織物、編物、不織布、コート、ジャケット、ドレス、シャツ、肌着、鞄、靴、エプロン、マスク、靴下、手袋、シーツ、布団カバー、カーテン、椅子、シートカバー、シート、または、自動車内装材などの抗菌性繊維構造物を得ることができる。
以下に、本発明に係る抗菌性繊維構造物の実施例について、より具体的に説明をおこなう。なお、本発明に係る抗菌性繊維構造物は、以下の実施例に限定されるものではない。また、本実施例において、抗菌性の評価またはpHの測定などは、以下のようにしておこなった。
<抗菌性> 社団法人繊維評価技術協議会が定めている抗菌防臭加工(SEK青マーク)、および制菌加工(SEK橙色マーク、SEK赤色マーク)の認証基準に定められたJIS L1902(繊維製品の抗菌性試験方法及び抗菌効果)による菌液吸収法に準じて試験をおこない、それぞれ静菌活性値、殺菌活性値により合否の判定をおこなった。また、本実施例では、黄色ぶどう球菌を対象菌種として、評価をおこなった。
<洗濯> 社団法人繊維評価技術協議会の定めている抗菌防臭加工(SEK青色マーク)、および制菌加工(SEK橙色マーク、SEK赤色マーク)の認証基準に準じ、標準洗濯法にて10回の洗濯、または高温加速洗濯法にて50回の洗濯処理をおこなった。
<pH> JIS L1096(織物及び編物の生地試験方法)による抽出液のpHを、ISO法にて測定をおこなった。なお、洗濯後のpHの測定は、上記の洗濯処理をおこなった後に、再度、水にて十分すすぎ、その後乾燥したものを試料として用いた。
以下、実施例1〜16および比較例1〜3における処理条件(セルロース系繊維の繊維素材、繊維素材を処理する有機酸およびその濃度、処理温度、ならびに、処理時間)および評価結果について説明する。また、各実施例および比較例における処理条件および抗菌性やpHなどの評価結果について、表1、表2および表3に示す。
なお、表1〜表3において、「TA」はトリアセテート、「PET」はポリエステル、「R」はレーヨン、「TEN」はテンセル、「DA」はジアセテートを表している。また、表1および表2において、SEK青色マークでは静菌活性値2.2以上を合格とし、SEK橙色マークでは殺菌活性値0以上を合格とし、SEK赤色マークでは殺菌活性値が0超を合格とした。また、有機酸で処理する前における繊維構造物のpH(ISO法)は、「TA/PET」が8.14であり、「TA」が7.83であった。
(実施例1)
実施例1では、繊維構造物としてトリアセテート繊維を含む織物(トリアセテート75質量%、ポリエステル25質量%)を用い、この織物に分散染料で赤色に染色(液流染色機を用いて120℃で30分間)した後、有機酸としてリンゴ酸(DL−リンゴ酸。以下同様。)を含む水溶液中で処理し、その後、水洗処理をした後に、100℃で60秒間乾燥することで抗菌性繊維構造物を得た。また、水溶液の有機酸の濃度は、1g/l、2g/l、5g/lとして、処理温度は、70℃、100℃、110℃、120℃として、処理時間は、10分間、30分間、60分間として処理をおこなった。なお、浴比は、繊維構造物:水溶液=1:20とし、処理装置は液流染色機を使用した。
実施例1で得られた繊維構造物は、表1に示すように、いずれも優れた抗菌性および耐久性を有することが分かった。また、実施例1で得られた繊維構造物を、JIS L1041(樹脂加工織物及び編物の試験方法)における遊離ホルムアルデヒド試験(B法)にて、遊離ホルムアルデヒドの量を測定してみたところ、いずれもホルムアルデヒドは確認されなかった。
(比較例1)
比較例1では、リンゴ酸を含む水溶液中での処理をおこなわなかった以外は、実施例1と同様にして繊維構造物を得た。比較例1で得られた繊維構造物は、表1に示すように、抗菌性を有していなかった。
(比較例2)
比較例2では、繊維構造物としてポリエステルのみからなる織物を用いた以外は、実施例1と同様にして繊維構造物を得た。比較例2で得られた繊維構造は、表1に示すように、抗菌性を有していなかった。すなわち、セルロース系繊維を含まないものでは抗菌性を得ることができないことが分かった。
(実施例2)
実施例2では、繊維構造物として、トリアセテートのみからなる織物を用いた以外は、実施例1と同様にして抗菌性繊維構造物を得た。実施例2で得られた繊維構造物は、表1に示すように、いずれも優れた抗菌性および耐久性を有することが分かった。
(実施例3)
実施例3では、繊維構造物としてレーヨンのみからなる編物を用い、この編物に対してリンゴ酸を5g/l含む水溶液中で100℃にて30分間処理し、その後、水洗処理した後に、100℃で60秒間乾燥することで抗菌性繊維構造物を得た。なお、浴比は、繊維構造物:水溶液=1:20とし、処理装置は液流染色機を使用した。
実施例3で得られた繊維構造物は、表1に示すように、いずれも優れた抗菌性および耐久性を有することが分かった。
(比較例3)
比較例3では、リンゴ酸を含む水溶液中での処理をおこなわなかった以外は、実施例3と同様にして繊維構造物を得た。比較例3で得られた繊維構造物は、表1に示すように、抗菌性を有していなかった。
(実施例4)
実施例4では、繊維構造物としてテンセルのみからなる編物を用いた以外は、実施例3と同様にして繊維構造物を得た。実施例4で得られた繊維構造物は、表1に示すように、優れた抗菌性および耐久性を有することが分かった。
(実施例5)
実施例5では、繊維構造物としてジアセテート繊維を含む編物(ジアセテート45質量%、ポリエステル55質量%からなる編物)を用いた以外は、実施例1と同様にして繊維構造物を得た。実施例5で得られた繊維構造物は、表1に示すように、優れた抗菌性および耐久性を有することが分かった。
(実施例6)
実施例6では、染色処理を、有機酸水溶液で処理する前ではなく、有機酸水溶液で処理した後におこなった以外は、実施例1と同様にして繊維構造物を得た。すなわち、実施例6では、繊維構造物を、リンゴ酸を含む水溶液中で処理をおこなった後に、分散染料で赤色に染色した。実施例6で得られた繊維構造物は、表1に示すように、優れた抗菌性および耐久性を有することが分かった。
(実施例7)
実施例7では、実施例1で得られた繊維構造物に対し、帯電防止剤(TA−305、北広ケミカル(株)製)0.5g/lと、柔軟剤(シリコランRZ200K、京浜化成(株)製)0.5g/lとを含む仕上げ用樹脂溶液をパディング法により付与し、120℃で1分間の熱処理をおこない、引き続き150℃で2分間の熱処理をおこなうことによって繊維構造物を得た。実施例7で得られた繊維構造物は、表1に示すように、優れた抗菌性および耐久性を有することが分かった。
(実施例8)
実施例8では、有機酸をリンゴ酸からクエン酸に変更した以外は、実施例1と同様にして繊維構造物を得た。実施例8で得られた繊維構造物は、表1に示すように、優れた抗菌性および耐久性を有することが分かった。
(実施例9)
実施例9では、有機酸をリンゴ酸からクエン酸に変更した以外は、実施例2と同様にして繊維構造物を得た。実施例9で得られた繊維構造物は、表1に示すように、優れた抗菌性および耐久性を有することが分かった。
(実施例10)
実施例10では、有機酸をリンゴ酸からコハク酸に変更した以外は、実施例1と同様にして繊維構造物を得た。実施例10で得られた繊維構造物は、表1に示すように、優れた抗菌性および耐久性を有することが分かった。
(実施例11)
実施例11では、有機酸をリンゴ酸からマレイン酸に変更した以外は、実施例1と同様にして繊維構造物を得た。実施例11で得られた繊維構造物は、表1に示すように、優れた抗菌性および耐久性を有することが分かった。
(実施例12)
実施例12では、有機酸をリンゴ酸から酢酸に変更した以外は、実施例1と同様にして繊維構造物を得た。実施例12で得られた繊維構造物は、表1に示すように、優れた抗菌性および耐久性を有することが分かった。
(実施例13)
実施例13では、有機酸をリンゴ酸からコハク酸に変更した以外は、実施例2と同様にして繊維構造物を得た。実施例13で得られた繊維構造物は、表1に示すように、優れた抗菌性および耐久性を有することが分かった。
(実施例14)
実施例14では、有機酸をリンゴ酸からマレイン酸に変更した以外は、実施例2と同様にして繊維構造物を得た。実施例14で得られた繊維構造物は、表1に示すように、優れた抗菌性および耐久性を有することが分かった。
(実施例15)
実施例15では、有機酸をリンゴ酸から酢酸に変更した以外は、実施例2と同様にして繊維構造物を得た。実施例15で得られた繊維構造物は、表1に示すように、優れた抗菌性および耐久性を有することが分かった。
Figure 2013112903
(実施例16)
実施例16では、繊維構造物としてトリアセテート繊維を含む織物(トリアセテート75質量%、ポリエステル25質量%)を用い、この織物を分散染料で赤色に染色(液流染色機を用いて120℃で30分間)した後、有機酸としてリンゴ酸を5g/l含む水溶液をパディング法にて付与し、その後、120℃にて60秒間の熱処理をおこなうことで抗菌性繊維構造物を得た(パッド−ドライ法)。
実施例16で得られた繊維構造物は、表2に示すように、いずれも優れた抗菌性および耐久性を有することが分かった。
(実施例17)
実施例17では、繊維構造物としてトリアセテート繊維を含む織物(トリアセテート75質量%、ポリエステル25質量%)を用い、この織物を分散染料で赤色に染色(液流染色機を用いて120℃で30分間)した後、有機酸としてリンゴ酸を5g/l含む水溶液をパディング法にて付与し、その後、120℃にて60秒間の熱処理をおこない、引き続き、蒸気を満たした110℃の容器内で300秒間の熱処理をおこなうことで抗菌性繊維構造物を得た(パッド−ドライ−スチーム法)。
実施例17で得られた繊維構造物は、表2に示すように、いずれも優れた抗菌性および耐久性を有することが分かった。
Figure 2013112903
また、実施例1の試験5−2、実施例2の試験5−2、実施例8の試験5−2、および実施例9の試験5−2で得られた抗菌性繊維構造物の抽出液のpHを測定し、その結果を表3に示す。
Figure 2013112903
表3に示すように、衣服などで用いた場合の通常使用環境に近いISO法で測定したpHの値は、リンゴ酸で処理した抗菌性繊維構造物については、pH4〜7であり、弱酸性を示した。また、クエン酸で処理したものは、加工前の繊維構造物とほぼ同じpHを示した。
本発明に係る抗菌性繊維構造物は、耐久性および優れた抗菌性を有し、糸、織物、編物、不織布、コート、ジャケット、ドレス、シャツ、肌着、鞄、エプロン、マスク、靴下、手袋、シーツ、布団カバー、カーテン、椅子、シートカバー、シート、または、自動車内装材などの繊維構造物などに広く利用することができる。

Claims (9)

  1. セルロース系繊維を含む繊維構造物を有機酸で処理した抗菌性繊維構造物。
  2. 前記有機酸が、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、マロン酸、アコニット酸、グルタル酸、アジピン酸、酢酸、蟻酸、および蓚酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の抗菌性繊維構造物。
  3. 前記有機酸が、リンゴ酸、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、およびコハク酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載の抗菌性繊維構造物。
  4. セルロース系繊維が化学繊維である請求項1〜3のいずれか1項に記載の抗菌性繊維構造物。
  5. セルロース系繊維を含む繊維構造物を有機酸を含む水溶液中で処理する抗菌性繊維構造物の製造方法。
  6. 前記水溶液中での処理温度が50℃〜135℃である請求項5に記載の抗菌性繊維構造物の製造方法。
  7. 前記水溶液中の有機酸の濃度が0.5g/l〜50g/lである請求項5または6に記載の抗菌性繊維構造物の製造方法。
  8. セルロース系繊維を含む繊維構造物に有機酸を含む水溶液を付与し、その後熱処理をおこなう抗菌性繊維構造物の製造方法。
  9. 前記熱処理の温度が50℃〜180℃である請求項8に記載の抗菌性繊維構造物の製造方法。
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